当たり前のこと(原理原則)ができていない

 

ビジネスの基本となる原理原則を徹底


  当たり前のこと(原理原則)ができていない会社が多いのではないでしょうか。

  トップ自らが「忙しくて・・・」、「人がいなくて・・・」、「うちの業界は特殊だか
  ら・・・」と言い訳をすることが多いのです。

  関与先事業所の実態調査で、どの取引先がどのくらい利益を上げているのか、
  どの取扱商品が儲かっているのかを調べましたが、実際に管理しているのは、
  取引先別・商品別の売上高だけであり、利益については管理していない(デー
  タが整備されていない)状態です。
   
  ■継続は力  

   巷では営業に関する情報が氾濫していますが、多くが“インスタント”を売りにした
   言葉が飛び交っています。

   継続してこそ成果が出るといった言葉はそこにはありません。

   なぜなら、それではアナウンスしている商品・サービスが売れないからです。

   もちろん直ちに成果が出せるに越したことはありません。

   トップセールスマンなどのセミナーに参加し、どれだけの営業マンが成果を出し
   ているのか、はなはだ疑問です。

   かくいう私も過去に数多くのセミナーに参加した一人だからです。

   優秀な営業マンではなかった私にとって、収益アップのノウハウは垂涎の的だった
   のです。

   しかし、多くのセミナーに参加した結果どうだったのか?

   1、2ヶ月は気持ちも高揚し、モチベーションも高まり、参加した内容を試みました
   が上手くいきませんでした。

   そして、高揚した気持ちも冷め、「これではいけない」と思い、さらにセミナーに参
   加するといった繰り返しが数年続きました。

   それでは優秀な営業マンとそうでない営業マンの違いは何でしょう?

   優秀な営業マンが持っていて、そうでない営業マンが持っていないもの?

   それは、

    『センス+もうひとがんばり』 です。

   私見ですが、センスとはもって生まれた才能だと思うのですが、そのセンスに
   ついて朝日新聞(H.22.2.19記事)にこんな記事がありました。

     「オリンピック選手のDNAは特別か」

   そこには、日本人とアフリカ系の選手を調査したところ、瞬発力や持久力にすぐ
   れた選手はミトコンドリアDNA(細胞内で生命活動に欠かせないエネルギーをつ
   くり、母親からのみ引き継がれるDNA)を持つ割合が多いとのことです。


   それではセンスのない営業マンはどうしたらよいのでしょう?

   優秀な営業マンが持つセンスはムリにしても、我々にも『もうひとがんばり』はまね
   できるのではないでしょうか。

   人の心には「怠け癖」、「楽をしたい」、「手っ取り早く儲けたい」といった気持
   ちがうごめいています。

   このような気持ちがギャンブルや、ばくち的な金融商品に手を出し、最悪の結末に
   なった例を我々は多数見聞きしてきました。

   私たちはインスタント志向の強い社会に置かれています。

   電子レンジでチンするインスタント食品、コーヒーなど。

   しかし、インスタントな「成功」は滅多にありません。

  
   この『もうひとがんばり』を言い換えるなら、『仕組みをつくるための努力』と言っ
   てもいいでしょう。

   『仕組み』について簡単に言いますと、業務を標準化し、手順書(マニュアル)
   にすることです。

   優秀な営業マンは手順書がなくても、業務の手順を体(感覚)で覚えているのです。

   でも、数パーセントの優秀な営業マン以外の凡人営業マンは業務手順を文書に
   落とし、繰り返し手順書どおりに、体が覚えるまで繰り返し続けることです。

   これが『もうひとがんばり』の意味です。

   決して精神論的な「がんばり」ではありません。

   精神論でがんばることができる人は、やはりセンスに長けた少数の人しかいません。

   これらのことを踏まえ、凡人営業マンが収益を上げるには『もうひとがんばり』が
   欠かせません。

   結局のところ、平均的なこと、ほどほどのことをしていては、真の意味での効果や満
   足は得られないのです。
   
  ■プロダクト・アウトとマーケット・イン

   多くの企業が自社の販売・生産計画に基づいて、市場へ製品やサービスを投入
   する方法(プロダクト・アウト)をとってきました。

   国内の企業の多くが今日に至るまで、「良いものを作れば売れる」といった売り
   手側の視点での製造・販売してきましたが、海外では苦戦を強いられているよう
   です。

   要因は多々あるでしょうが、その中でも注目すべき点は日本製品のガラパゴス
   化と言われる「過剰な品質」にあるようです。

   そして、作ってからどこのマーケットに、どのように売るか(売り方)を決めている
   のです。

   これはたくさん売る(万人に)といったマスマーケティングの発想です。

   プロダクト・アウトと相反する言葉にマーケット・インがあります。

   これは、たくさん売るから確実に売るといった発想に基づいています。

   マーケット(消費者)のニーズを十分にくみ上げて、それを製品・サービスという
   カタチにして市場に出すという「はじめにマーケット(顧客)ありき」の考え方を言
   います。

   マスマーケティングと意を反するのが、市場の細分化により販売先を特定の顧客
   層に絞り込むターゲット・マーケティングです。

   マス・マーケティングと比べ、より「売る相手を知る」ことが求められるマーケティ
   ング手法といえます。

   さらに、「一人ひとりの顧客を知る」「一人ひとりの顧客に焦点をあてる」マーケテ
   ィング手法がOne to Oneマーケティングです。

   ワン・トウ・ワン・マーケティングでは、企業と顧客との一対一の関係づくりが重視
   され、各顧客のニーズに合った商品やサービスを提供し、顧客との長期的な関
   係づくりを目指します。

   お客様にとって、多くの選択肢の中から「自社を選んでもらうための違いをど
   こに見出
すか」という視点を抜きにしていては、マーケットイン、プロダクトアウト
   のどちらであれ、成果を上げることは難しいといえるでしょう。
 

  ■卵を一つの皿に盛るな

   会社にとって売り上げを上げることより重要なことは、会社をつぶさないことです。

   イギリスの有名な格言に、Don't put all your eggs in one basket (卵を一つ
   の皿に盛るな)があります。

   ここに卵が5個あり、それを盛りつける皿が一枚あるとします。

   この場合、5個の卵を一枚の皿の上に盛りつけて、
   その皿を落っことしてしまったら、たまご1.jpg卵の運命は
   どうなってしまうでしょうか。

   当然、皿が割れてしまうと同時に、卵も割れて 
   しまいます。

   もし、5個の卵を一枚の皿に盛りつけないで、
   一個づつ別々の皿に盛りつけていたら、皿を
   一枚落っことしても、その損害は卵一個ですみ
   ます。

   4個は無事安全で、全部の卵が割れることは 
   ありません。

   それと同様に、「一社危うし、一品危うし」があ
   ります。

   今置かれている環境が、得意先一社、一種類の扱い
   商品に自社の売上高を依存することは、「卵を一つの
   皿に盛りつけている」のと同じ状況なのです。

   得意先の意向にいいように使われ、度重なる要求も呑まざるを得ない状況になり
   かねません。

   世の中には、永久に売れ続ける商品など一つも存在しません。

   しかも、マーケットが成熟してくると、お客様が一つの商品に飽きるのが早く、必
   然的にライフサイクル(商品寿命)が短くなってきます。

   つくれば売れた時代は過去の話です。

   極端にいえば、昨日売れていた商品が、唐突にも今日には売れなくなり、今日売
   れている商品が、突然に明日には売れなくなるかもしれないのです。

   それほど商品のライフサイクルが短縮化してきているというのが、成熟期の特徴
   です。

   しかし、商品寿命の短かさを嘆いてみても始まりません。

   お客の好みとかニーズが常に変化するのは当たり前なのです。

   ならば、企業もまた常に変化し続け、お客様のニーズのありようを絶えず追求し
   ていく必要があります。

   ある特定の商品の売上が大きく、その他の商品の売上が小さい場合にも起こります。

   一つの商品の好調に酔い、次の商品の開発を怠る経営者は少なくありません。

   そこに「一品依存」の経営体質ができてしまうのです。 

   そのことを物語っているのが、最近の報道でもご存知のシャープの経営危機。

   危機の要因となったのが、亀山ブランドと呼ばれたシャープの液晶テレビです。


   一社との取引依存、一品依存、単品経営の恐ろしさは、売上減に対してのFail safe
   (安全装置)がなく、ニーズの変化に対して、会社を無防備状態に放置することです。

   主力商品は少なくとも三品は持っておきたいものです。

   そして、そのうちで最大の売上の主力商品でも、その依存度の比率は上限で
   20〜30%程度にとどめることが望ましいでしょう。

   これは最大の主力商品の売上をわざわざ落とし、その比率を30%程度の数字に
   することではなく、最大の主力商品の売上はそのまま維持し、その他の商品の売上
   を伸ばすことによって、最大商品の占める比率を相対的に低くすることを意味
   します。

   そのためには、小口の売上をバカにしないようにすることです。

   マーケットの成熟化という時代においては、需要が細かく細分化して、一つ一つの
   売上は小口化していきます。

   むしろ大口の売上は望外の幸せと考えて、小口の売上をコツコツと丁寧に拾い
   あげることが、何よりも大切になってきます。

   そうすれば、仮に最大売上を誇る主力商品のライフサイクルがつきても、最大でも
   売上の30%の損失ですみます。

   いや、小口需要を丁寧に拾っていれば、大きくカバーできることもあり、単品
   経営のように、会社全体の売上が根こそぎなくなってしまうという結果にはな
   らないのです。

   そして、もっと大事なことは、主力商品のライフサイクルが尽きることを想定して、
   次の新商品を用意周到に準備しておくことです。

   それを、旧商品の寿命がつきはじめた時期に発売すれば、売上減を招かなくて
   すみます。


   競合他社との競争がますます激化していく中で、中小企業が生き残っていく
   には大企業が手を出さない隙間市場をターゲットとし、他業種とのアライア
   ンス
やJV(ジョイントベンチャー)により、扱い商品・サービスの付加価値
   高めることです。


  ■問題点

   ○ 取引先別、商品別の利益に関するデータが
     整備されていない。

   ○ 販売先に対するリスク(与信)管理
     できていない。 商売ルール.gif

   ○ 社内での情報が共有化されていない。

   ○ 社内の環境整備が行き届いていない。

   ○ 挨拶が全員に徹底されていない。

   ○ パート、アルバイトの時間管理が徹底
    できていない。

  ■基本ができていない理由

   ○ 情報(データ)の重要性についての認識不足
    トップが情報管理の重要性およびその活用の
    有効性を認識していない

   ○ 売上重視への偏り
     トップが「売上重視」に固執しすぎると、「売上さえ上げればいいんだ」とい 
     うことになり、「利益をあげる」という商売の基本を忘れてしまう。

   ○ 個人の営業力への依存
     中小企業の多くが、会社の知名度が低いため、営業は個人の力によると 
     ころが大きく、会社として組織的な営業は無理だと考えてしまうトップが
     多く見られる。

     「優秀な人に付いていた顧客が逃げていってしまうのではないか」と考え、
     営業マンの担当先を替えることができず、優秀な営業マンのやり方が会
     社に広がっていく(営業の仕組み)ことがなく、会社としての営業ノウハウ
     が蓄積できずにいる。

   ○ 顧客視点の欠如
     売上を上げる為に、基本中の基本である基本動作(挨拶、電話対応、清
     掃、身だし なみ 等々)が重要視されず、基本動作の訓練に時間を取る
     よりも、商品を売る時間の確保が優先され、基本がおろそかになってい
     き、顧客がどんどん離れていってしまう。

   ○ トップの甘え
     ビジネスの基本的なことが徹底できない理由は、トップが本気になってい
     ないことが一番の原因。


  ■基本(原理原則)を徹底する

   ○現状を否定する
    過去の成功体験や業界の慣習が染み付いており、斬新な発想がしにくく
     なってしまう。

    他の業界では当たり前に行なわれていることも、「うちの会社では無理だ
    な」「うちの業界は特殊だから」と、できない理由をあげてしまう。

   ○ トップの覚悟と実践
     何事も実践して、定着させるにはトップが情熱を持ち、しゃかりきになって
     やらないとなかなか定着しません。

     どんなつらいことがあっても、やり抜くんだという覚悟を決めることが重要
     であり、やると決めたら、そこまでやるのかというくらい徹底する。

     「1つひとつのことをきっちりとやり切る」それを積み重ねていくことが、物
     事を定着させる唯一の方法である。

   ○ 1つのことを徹底する(凡事徹底)
    初めにあれもこれもと多くのことをやろうとすると、全部が中途半端に終
    わってしまうことがあります。

    まずは、ビジネスの基本である挨拶を徹底することです。

    ビジネスの基本となる「当たり前のことが当たり前にできている」ということ
    は、実は大変難しいことです。

    それができている会社は、とてもレベルが高く、業績もよい会社なのです。

  ■成約率を高めるセールスの基本

   あなたはセールスにおいて我流を押し通していませんか?

   見込み客への『プレゼン』や『マーケット』について、『お客様の心理』、『トー
   ク』、『ビジネスマナー』など、自分では良かれと思っていた言動により、せっ
   かくのチャンスを逃してしまっていないでしょうか。

   ほんの些細なことで、成約率はアップします。

   是非、ここに紹介する内容(基本)を身に付け、成約率を高めてください。
    
   ○全売り上げの80%を占めるのは20%の顧客(パレートの法則)
 
   上位20%の優良顧客への訪問時間、訪問頻度をもっと増やしていくことです。

    残りの80%の顧客への対応は、ドラスティックに判断すべきでしょう。

    物理的(時間、手間暇)には、手間暇かかっている顧客80%の内、一部20%の
    顧客にかかっているはずです。これを整理しましょう。

    コストの点では、全体の80%のコストがわずか20%の顧客によって消費されて
    いる。

    ならば、これらのコスト増の要因を調べ、コストがかからない仕組みをつくること
    です。

    たとえば、これらを新人に任せ、あなたは新規顧客に全力を傾けるといった
    方法もあります。

    すべての顧客に同品質のサービスをするのではなく、顧客をランク分けし、
    ランクごとにサービスの内容を変えることです。

   ○お客様の利益(メリット)   
    お客様が商品やサービスを通して手
    にする最終メリットのことで、利点とい
    ってもよいでしょう。

    つまり、人々や企業の願望(欲求)・抱
    える悩み・問題を解決するような商品 
    やサービが利益だということになりま
    す。

    販売成績をのばす秘訣は、「必要なもの
    を必要な人に必要なときに売る」ということ
    です。

    必要のないところに行って、契約がとれないと
        嘆いても無意味なことです。

    優秀な営業マン(セールスパーソン)は決して無理に売ろうとはしません。

    そのために、まず最初に、近日中に買ってくれそうなお客様(今すぐ客)と
    そうでないお客様(そのうち客)を見分け、アプローチしていきます。

    つまり、ニーズの有無を見分けながら、ニーズのありそうなお客様からアプ
    ローチをかけていくのです。

   ○マーケットありき
    セールスで成功するためには、最初に決めるのはマーケットです。 

    スキルにとらわれると、「売れないのはおかしい。客が悪い」という独善的な
    思考に囚われてしまうので要注意です。

    売れなくなったら、「マーケットの選択を間違えたかなあ?」と釣り場をすぐに
    替えられる柔軟性に富む営業マンが増収できるのです。
   

   挨拶
 
   「語先後礼」という言葉があります。

    先に言葉(あいさつ)、後に礼をするという意味で、これが、もっとも丁寧だと
    されています。

    初めて会う人には、目をしっかり見てあいさつをしてから、そのあとで頭を下げ
    た方がよいでしょう。

   ○目に見える商品にする
    目に見えないものを目に見える形で売るためには、どうしてもたとえ話でお客様
    のイメージに働きかけることが必要になります。

    対象がユーザー(個人)であれば、家族の話題、子どもの話題、仕事の苦労話
    や責任感といった話、人生を生きていくためのヒントなどによりニーズ喚起して
    いきます。

    事業所であれば、社長の創業の苦労話、業種にあわせて最近の事件事故の
    事例、従業員の不祥事、サービス残業問題、ハラスメント、等々。

   いいと思ったことはすぐに実験(実行)してみてましょう。

   商売を成功に導くのは、他の成功事例を「真似る」ことです。

   「学ぶは真似るに通じる」や「愚者は自分の経験から学び、賢者は他人の経験から学
   」の言葉にあるように、限られた時間や資金の中で経営していくためにも、「真
   似る」ことから始めましょう。

 


                      お問合せ・ご質問はこちら 

 

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

 

自社の「売りモノ」は何か


   自社の「売りモノ」を明確にし、「売りモノ」でない作業に人員を投入したり、
   時間を使わないことです。

   しかし現実では、自社の「売りモノ」でない作業も当然発生してくる。

   会社にはサービスを低下させないために付随した業務活動があって、どうしても
   その業務をやらなければならないことが多いのです。

   ただその場合でも、それが自社で行う作業か、または外部にやってもらうべき作業
   なのか? まず区別して考えなければなりません。

   そうしなければ、売上げが増加すればするほど人員が増え、労働生産性が落ちて、
   儲からない会社になってしまいます。

   社員数を増やさずに儲かる体質をつくるには、以下の3点をしっかり押さえること
   です。

    ・自社の「売りモノ」は何かを、ハッキリさせているか?

    ・自社の「売りモノ」に直接かかわりのない繰り返し作業を他社に委託でき
     ているか?

    ・自社の社員の品質を上げ、専門的な業務活動の面で同業他社の社員よ
     り「質的なレベルアップ」をはかる指導をしているか?

  □人にかかるコスト
   小さな会社の場合は、けっこう人の出入りが多いものです。

   大企業ならば「寄らば大樹の陰」で、いったん入社した社員はたいてい定年まで
   勤めようとするが、小さな会社では、せっかく人を採用しても簡単にやめてしまう。

   ここが問題なのです。

   会社経営において、人のコストが一番高くつきます。

   人のコストは「入社させるコスト」、「在職中のコスト」、「退職させるコスト」と
   3つに分ければ、よくわかるはずです。

   過去に自社(店)をやめた人の「やめた理由」を一覧表にすることをお勧めします。

   採用時にその一覧表をもとに、会社の状態を説明することで採用時に人材の選別
   ができます。

  「労働生産性」と「労働分配率」
   小さな会社の経営で、一番重要視すべきは経営の収益基準である「労働生産性」と
   「労働分配率」です。

   たいていの中小企業は、粗利のうち約50〜60%を労働分配率が占めており、労
   働生産性も1名当たり60万円前後のレベルにあります。

   ここで問題になるのは、これらの労働生産性や労働分配率の数値が、標準より悪
   い時です。

   この場合は大体、売上規模と比較して、人員過多のケースが多いことです。   

   トップを含め、すべての社員が「総粗利の中に占める自分たちの総人件費は約
   50%」であるということを、知らしめ、認識させることです。

   小さな会社は、社員1人ひとりが複数の業務を兼務できる「多機能型人材」が欠か
   せません。

   そのためには、業務分担表の作成に始まり、業務の標準(マニュアル)化が必須
   です。 

                      お問合せ・ご質問はこちら 

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

 

 

事業アイディア

            

事業アイディア

  アイディアを生み出すフレーム

   社長のなかには常日頃から新しい事業アイディアを考えている方も多いでしょう。

   たとえ現業が好調であってもその状態がいつまでも続くとは限りません。

   次のステップを見据えた事業アイディアはつねにもっておきたいものです。

   ここでは新しい事業アイディアを生み出すためのポイントについてご紹介します。

  1.自社が「何屋(業種)」であるかを再定義する
     事業アイディアを考えるときには、自社が「何屋」であるのか、つまり自社の商
     品・サービスによって顧客のどのようなニーズに応えようとしているのかを改め
     て考えてみる必要があります。

     たとえば、書店ではたくさんの本を売っています。

     普通に考えれば、本を売ることそのものが商売ですが、じつは、本を買う人は
     「モノ」としての本そのものが欲しくて買っているわけではありません(コト

     顧客は本を読むことによって新しい知識を得たり、感動することを期待して本
     を購入しているのです。

     このように考えると、書店とは単純に「本屋」ではなく、「知識提供業」、「感動提
     供業」であることがわかります。

     同様に考えると、パソコン販売店は「計算処理支援業」、「インターネット環境提
     供業」であり、住宅販売業は「快適な生活空間提供業」、「家族の団らん提供
     業」などと定義づけることができます。

     このように自社が現在行っているビジネスの本質を考え、その守備範囲をでき
     るだけ広く捉えることによって、新たな事業アイディアを発見する可能性が高ま
     ります。

   2.価値は3層構造で考える
     前述のように顧客は商品そのものではなく、その商品がもたらす効果に価値
     を感じています。

     この価値を3つの視点でさらに分解して考えることで事業アイディアの発想が
     広がります。

     たとえば本を例にすると、第一の価値は想定する顧客の読みたい内容になっ
     ているかという「本質的価値」です。

     顧客ニーズに本当に応えているかどうかという、もっとも重要な部分です。

     すぐに犯人がわかってしまうような推理小説は誰も買いません。

     第二の価値は手にとってみたいと思わせる形状、デザイン、材質になっている
     かという「付随的価値」です。

     物質としての本そのものの「つくり」が好ましいかどうかということです。

     あまりに文字が小さい本や持ち運ぶのに苦労する重たい本は敬遠されます。

     第三の価値は本が売られている「状況的価値」です。

     書籍の分類方法がわかりにくかったり、欠品していたりすると当然売れる確率
     は低下します。

     自社で扱っている商品の価値をこれらの3つの階層で捉えて、それぞれの階
     層で顧客が本当に欲している価値を生み出しているかを考えることも事業アイ
     ディアの発見に役立ちます。

     なおこの分析は新しい事業アイディアの創出だけでなく、既存事業の改善にも
     つなげることができます。

     ◎価値の3層構造 

     ◎事業アイディア創出の視点
      ・本質的価値
       求められるレベルの品質になっているか、違う価値を生み出すことは
       できないか など

      ・付随的価値
       パッケージやデザインは適切か、商品の説明が十分になされて
       いるか など

      ・状況的価値
       品揃えや販売手法は適切か、店頭販売のほかにデリバリー販売も
       可能か など

   3.2種類の顧客ニーズを考える
     さらに商品の価値を顧客ニーズの視点から2つに分けて考えることも有効で
     す。

     顧客ニーズを大きく2つに分けると、
      ・価値創出型ニーズ(やりたいことができるようになるニーズ)
      ・問題解決型ニーズ(やりたくないことをやらなくてすむニーズ)
     となります。

     普及が進んでいるハイビジョンテレビなどは、「より高画質でテレビがみられ
     る」という価値創出型ニーズと、大画面であるのに省スペースという問題解決
     型ニーズを同時に満たしています。

     またこれも普及が進んでいる食器洗浄機や洗濯乾燥機などは皿洗いや洗濯
     といった、できればやりたくないことを代わりにやってくれる典型的な問題解決
     型の商品です。

     自社で扱っている商品にちょっとした工夫をすることで、これまでできなかった
     ことも同時にできるようになったり(価値創出型)、面倒な手順が省力化できる
     (問題解決型)こともあるかもしれません。

     ここにも事業アイディアのヒントがありそうです。

     ここまでは自社の商品をさまざまな角度から捉えることによって事業アイディア
     を創出する方法について解説してきましたが、まったく新しい発想を得るため
     には日頃からの情報収集活動も欠かせません。

     事項以降では効果的な情報収集の方法について解説します。

  世の中全体のトレンドを把握する

   1.事業化のフィルターを通した「ネタ帳」を作る
     我々がテレビや新聞、インターネットなどで毎日受け取る情報量は膨大です。

     情報を受け取ったときには「なるほど」と感じても、放っておけばどんどん忘れ
     てしまいます。

     しかし、事業アイディア創出のためには、これらの情報に接する際に常日頃か
     ら「自社のビジネスに結びつかないか」というフィルターを通して接することが
     大切です。

     こうすることで膨大な情報から事業化のヒントになりそうな情報のみを抽出し、
     その他の情報とともに忘れてしまうことを防ぐことができます。

     ちょうど新聞をスクラップするように有益な情報のみを蓄積していくわけです。

     そして、抽出した情報は端的なキーワードなど、何らかの形で記録として残し
     ます。

     実際に事業アイディアを考える際の「ネタ帳」として活用するためです。

   2.業界情報だけではなくトレンドにも注目する
     それではどのような情報を「ネタ帳」として残していけばよいのでしょうか。

     すぐに思いつくのは、自社が属している業界の情報でしょう。

     同業他社の新商品などの情報は、当然気になるところです。

     実際にこれらの情報に注目し、業界紙や専門誌を購読している方も多いでしょ
     う。

     しかし、まったく新しい発想を得るためには、世の中全体の流れ、つまりトレン
     ドに関する情報収集も必要です。

     ビジネスとして広く受け入れられる事業アイディアを生み出すには、世の中全
     体のトレンド(時流)に関する情報にも敏感になる必要があるのです。

     たとえば、トレンドとしてすっかり定着した「癒し」という言葉について考えてみ
     ましょう。

     「癒し」という抽象的な言葉からは一見するとビジネスアイディアは浮かんで来
     ないように思えます。

     しかし、実際には最近は「癒し」を目的にしたビジネスがいずれも好調です。

     たとえば「ペット関連ビジネス」、「マッサージ」、「岩盤浴」、「家庭用プラネタリ
     ウム」、「自然食レストラン」、「アウトドア関連ビジネス」、「絵本」などさまざま。

     それぞれ売る商品やサービスそのものは違っていますが、ストレス社会に生き
     る現代人が強くもっている「癒されたい」というニーズに応えようとしている点は
     共通しているわけです。

     ◎トレンドをベースにさまざまなビジネスが興隆 
       このように考えると、
        ・自社の現状のビジネスに「癒し」という付加価値をつけられないか
        ・新規事業として「癒し」ビジネスに取り組めないか
       を検討することが事業アイディアの創出につながるとわかるでしょう。

       ちなみに「癒し」以外に最近注目されているビジネスに応用が利きそうな
       キーワードとしては、

       たとえば、
        「健康」、「安全・安心」、「少子化」、「シルバーエイジ」、「いきがい」、
        「3R(リサイクル、リユース、リデュース)」、「ロハス」、「地産地消」、
        「アンチエイジング」、「温暖化」
       などがあげられます。

   3.同じトレンドのなかでもニーズは微妙に変化する
     「癒し」についてもう一度考えてみると、少し前までは庶民の間では景気回復
     の実感などなかったから、基本的には「癒されたい、でも安く」というニーズが
     主流だったでしょう。

     しかしながらようやく景気回復の実感をもてるようになった人のなかには、「高
     くてもいいから癒されたい」という人も増えているでしょう。

     同じトレンドのなかでも必要とされるニーズは微妙に変わっているのです。

     このように、「世の中全体のトレンドは何か」、「そのなかで今必要とされている
     ニーズは何か」、「そのニーズに自社がどのように対応していくか」を考えること
     は事業アイディアを考えるうえで非常に有益なのです。

   4.トレンドとブームを取り違えない
     トレンドと似たような使われ方をする言葉に「ブーム」というものがありますが、
     事業アイディアを考えるうえでこの2つの概念は分けて考える必要がある。

     トレンドとは先にあげた「癒し」のようにはっきりとした根拠があり、長期的に安
     定した広い分野の需要が見込めるものだと考えることができます。

     一方ブームとは、確かにはやってはいるがその根拠がよくわからなかったり、
     極めて短期間に劇的に盛り上がる反面、ピークを越えると急速に消えていく一
     時的な現象のことです。

     事業アイディアに結びつきそうな世の中の現象を「トレンド」と捉えるか「ブー
     ム」と捉えるかによってその対応の仕方はまったく変わってきます。

     トレンドと捉えるのならば、じっくりと腰を落ち着けて長期的・本格的に取り組む
     価値があるでしょう。

     しかしブームと捉えるのであれば、事業化は見送るほうが無難でしょう。

     なぜなら「ブーム」に気づいた段階から自社が追随しても実際に事業化できる
     ころにはそのブームは終焉していることがほとんどだからです。

     自社にそのブームをとらえるだけの経営資源がすでにあり、ほとんど時間的ロ
     スがなく事業化できるといった特殊なケースは除いて、ブームに便乗した事業
     化は失敗する確率が高いといえるでしょう。

     ◎トレンドとブームの違い

   5.逆張りの発想をもつ
     ここまでトレンドを把握した事業アイディア創出の大切さについて述べてきまし
     たが、ときにはあえてトレンドと逆張りの発想をもつことが有効なこともありま
     す。

     ここで逆張りの発想の典型例を紹介しましょう。

     ある靴の貿易商の話です。

     嵐で船が流されて、文明の発達から取り残された離島に漂着してしまいまし
     た。転んでもただでは起きない貿易商は、その島で靴を売ることを思いつきま
     す。しかし出会う島民はみな裸足です。この島では「靴を履く」という習慣がま
     だないのです。

     つまりこの段階ではこの島のトレンドは「素足」なのです。

     そのときその貿易商は次のどちらの感想をもつでしょうか?
      @靴を履く習慣がない人たちを相手にしても仕方ないとがっかりする
      Aまだ誰も靴を履いていないということは、この島の靴の市場を独り
        占めできる可能性がある

     あくまでトレンド重視で考えれば貿易商の選択肢は@しかありません。

     しかしあえて自らがトレンドを切り開く(靴文化を根付かせる)という気概があれ
     ばAを選択し、大成功を収めることができる可能性もあるわけです。

     これとは逆にトレンドとしては終焉を迎えつつあり、同業他社が相次いで撤退
     している市場にあえて参入するという方法もあります。

     たとえば、レコードプレイヤーはあっという間にCDプレイヤーにその座を奪わ
     れましたが、一部のコアなオーディオファンのなかにはいまだにレコードプレイ
     ヤーの「柔らかい音」から離れられない人たちがいます。

     急速に市場は縮小したとはいえ、消滅したわけではありません。

     撤退企業を尻目にあえて参入し、小さい市場を独り占めすることも可能なので
     す。

  □地域特性を把握する

   1.地元の特性を理解する
     事業アイディアを考える際には、その地域の特性を把握することも欠かせない。

     とくに中小企業の多くは地元を基盤に活動しているので、そこに住んでいる人
     や企業の特性をできるだけ正確につかむことが大切です。

     世の中全体のトレンドを把握したうえで、活動する地域の特性に合わせて事業
     アイディアを修正する必要があるのです。

   2.こんなに大きい地域格差
     極端な例をひとつご紹介しましょう。

     総務省が発表した「家計調査」(平成16年〜平成18年の1世帯当たり年間の
     支出金額)によれば、県庁所在地のなかでもっとも喫茶代が使われているの
     は岐阜市で金額は16,845円、もっとも少ないのは宮崎市で2,359円でした
     (全国平均は5,275円)。

     岐阜市では実に宮崎市の7倍以上の支出をしているわけです。

     岐阜市の1回あたりの喫茶代が極端に高いとは考えにくいので、岐阜市民は
     とにかく頻繁に喫茶店に通っていることになります。

     一方、同じく総務省による「事業所・企業統計調査」で両市の喫茶店の数(平
     成16年)をみてみると、岐阜市は3,446店で、宮崎市392店の9倍近い喫茶
     店がひしめきあっています。

     もし自社で新規事業として喫茶店ビジネスを展開することを検討するとしたら、
     基盤とする地域が、喫茶店に通う文化が十分に根付いているが競争が厳しい
     「岐阜市型」か、喫茶店文化は低いが競争が少ない「宮崎市型」かによって戦
     い方が大きく異なってくるはずです。

     このように事業アイディアを考える際には、実際にそれを展開する地域の特性
     を把握することが非常に大切なのです。

     なお、地域特性を把握するためには、すでにあげた「家計調査」や「事業所・企
     業統計調査」などのほかに「国勢調査」も参考になります。

     国勢調査では平日昼間の人口や住んでいる人の数が市町村単位でわかるの 
     で、自社の商圏が「ビジネス街型」なのか「ベッドタウン型」なのかの傾向をつ
     かむことができます。

     さらに、朝日新聞社が発行している「民力」という書籍も非常に参考になる。

     「民力とは生産・消費・文化などの分野にわたって国民が持っているエネル
     ギーである」と定義されており、都道府県別・商圏別の各種データのほか、独
     自の指標として「民力総合指数」が掲載されています。

     自社の基盤である商圏の特性を把握するうえで、大変参考になるでしょう。

      家計調査報告(家計収支編)平成29(2017)年

      平成18(2006)年事業所・企業統計調査

      平成27(2015)年国勢調査


                      お問合せ・ご質問はこちら 

                      メルマガ登録(無料)はこちらから