営業マンの役割

         

営業マンの役割

 

  ■営業マンがもっとも苦手なこととは?

   多くの営業マンが扱い商品を売ることばかりに専念した熱意と根性のセールスに邁進
   している。

   営業マンの方ならお分かりかと思うが、通常の営業活動をしながら、1日十数件の
   飛び込み営業はかなりキツイものがある。

   1回1時間の商談にたどり着くまでに2時間半の努力が隠されている。

   2時間半という時間は8時間の労働時間のほぼ1/3にあたる。

   体力的にも時間的にもハードな仕事量であり、何より飛び込み営業で断られ続ける
   わけだから、精神的にもへこんでしまう。

   営業マンにとって一番の悩みの種はココである。

   「見込み客を探すことが最も難しく、時間がかかる」

   もし、この部分が解決できたら、仕事の能率が飛躍的に上がるのではないだろうか?


  ■営業マンの役割

   集客から顧客の維持・管理までを営業マン個々に任せることは至難の業といえる。

   本来、集客は会社が行い、集客した見込み客に対してセールスを行うのが営業マンの
   役割である。

   しかし、営業活動のすべてをマンパワー(営業マン個人)に任せている企業が大多数
   を占めている。

   結果しか求めない営業管理をしていると、社員のモチベーションは下がり、組織は
   戦略、事業の仕組みづくりを重視せず、社員に犠牲を強いるばかりの場当たりな営業
   となってしまう。

   そして、精神論がまかり通り、人材は育たず、労多くして益の少ない無意味な飛び
   込みと人海戦術を奨励する営業スタイルが横行してまう。

   つくれば売れた時代では顔見せ、足で稼ぐといった活動をすれば、正しい営業行為が
   なくてもモノが売れた。

   お客様の商品知識は少なく、選択肢も限られていたため、営業マンは「売り込み」、
   「熱意」という一方通行的な仕事になっても、なんとかなったのである。

   どうせ注文するなら、よく通ってくれた営業マンに注文してくれ、営業マンも用がなく
   ても顧客を訪問することが営業の基本となり、習慣化してきた。

   しかし、環境は激変し、モノは溢れ、選択肢も多様化している。

   いくら顧客に会っても、一方通行のセールスを
   続けていたのでは、お客様が必要だと思って
   いるモノでも売れなくなってしまう。

   なぜなら、購入の選択肢は多数あるからである。

   つくれば売れた時代の営業の多くは本当の営業
   力ではなかった。

   顧客はセールススキルの優れた営業マンを求め
   ているわけではない。

   その営業マンが提供してくれるサービスを求め
   ているのである。
   
  □あなたの商品はまだ未完成
   あなたの手元にある商品・サービスはまだ売る段階ではありません。

   これを完成品にするためには、 
    ・商品、サービスが誕生するまでのストーリーが必要

    ・機能や特徴の自慢より「お客様にとって」の価値、相手が求めているものを先
     に知る

    ・扱う商品・サービスの本当の価値は人間関係である

   
   営業の役割は何かといえば、開発された商品を、お客様の願望を埋められる商品・
   サービスに仕立てあげることです。

   つまり、営業は、その商品が持つ本当の価値、お客様が求める価値を実現させるため
   の活動です。

   お客様との接点である営業担当者は、価値を実現させることであり、またそれができ
   るのは営業担当者しかいないのです。

   お客様との接点を持つことのできる営業担当者は、価値の具現者であり、ここが通販
   との大きな違いです。

   アプローチからクロージングまでのプロセスでもいろいろな工夫が必要です。


   大切なのは「これを話したら、お客様はどう反応するか」「それに対してどう対処すれ
   ば、お客様の求める価値を実現できるか」、そのさまざまなパターンを想定し、対応法
   や応酬話法をモデル(標準化)化することです。

   しかも、このモデルは、お客様が持つ個々の課題に対し、それに見合った答が出せる
   ようでなければなりません。

   それがお客様を知る作業につながります。

   そのためにも、ロープレといったトレーニングが欠かせません。

   お客様との接点づくりにおいても工夫が必要となります。

   商品の違いを生み出すのは営業の力です。

   そして商品に価値を与えるのも営業の力です。

   今では、お客様の「買い方」が変化しています。

   そうであれば「売り方」も当然変えていかなければなりません。

   商品の良さ、品揃えは大事だが、それだけでは商売にはならないということです。

   大切なのは、お客様の感性のステップアップに合わせて、店舗や売り方、情報発信の
   仕方を考え、変えていかなければ売れないということです。

   これは今日、お客様との接点づくりにおいて、どの業界にも共通する課題です。
   
  □分かりやすく、選びやすく、迷わせない工夫をする
   お客様との接点における商品のアピールや情報発信で大切なのはそこです。

   その組み立てを何通りも考え、試してみることが大切なのです。

   その商品・サービスがお客様の生活・事業の中の何と結びついてくるのかの実感が
   湧かなくてはなりません。

   お客様の趣味や仕事、年齢、家族構成などに合わせて多くの具体的な事例、シナリオ
   を用意できているかどうか。

   これは経験だけの問題ではなく、ターゲットであるお客様のことをどこまで考えること
   ができるかという重要な問題なのです。

   あなたの売りものは扱う商品・サービスそのものではなく、お客様の満足を獲得する
   ための手段であることを忘れないでください。

   販売にはさまざまな手法や考え方がありますが、最も原理的で、最も重要なことは、
   「自分(会社)を売ること」であり、このことが信頼関係の構築につながるのです。

   そうでなければ、いつもの売り込み営業に走ってしまいます。
    
  しゃべらない営業
   今までの営業では、明るく元気で押しの強いことが優秀な営業マンの代名詞となっ
   ていた。

   しかし、営業をとりまく環境の変化。

   「お客様の買い方」、「お客様のニーズや真理」、「インターネットの普及」などといっ
   た変化。

   このような変化に対して今もって変わらないのが営業スタイルである。

   今の消費者は営業マン以上に商品知識が豊富と言っていいだろう。

   明るく元気で押しの強さを装った営業は通用しない。

   いつの時代にあっても、優秀な営業マンに共通することは、人の話を『よく聴く』という
   ことである。

   人は自分の話を真剣に聞いてもらいたいと思っていますが、話を一生懸命聞いてくれ
   る人は非常に少ない。

   人は自慢話が好きだが、それをあなたがやってはいけない。

   相手に自慢話をさせることが、あなたの高感度をあげる秘訣なのだから。
   
  ■「聞く」から「聴く
   『聞き方のポイント』は4つあります。

   まずは、『80対20の法則』の活用です。

   有名なパレートの法則ですが、ごくシンプルです。

   すなわち、『自分が話すのは2割、話を聞くのは8割』

   これを意識してください。

   しかし、意識してもそれでも半々くらいではないでしょうか。

   ですが、極力80対20の法則に従って、8割は聞くことに徹することが大切です。

   そして、2つ目は、『人の話を奪い取らない』こと。

   「あぁ、それ、こういうことだろ?」「そういえば、俺こんなことがあってさ」・・・。

   相手は自分が話したくて話を投げかけてきたのに、それを奪ってしまう。

   そうすると、そこでもう信頼関係がなくなってしまいます。

   決して人の話を奪い取らないようにすることです。

   そして3つ目は、『即座に否定しない』こと。

   これもよくやってしまいます。

   「いや、違う違う!」「そうじゃなくて、こうだよね?」・・・

   即座に否定せず、逆に肯定しましょう。

   合わせて、『反論に反論しない』ことも大切です。

   「いや、それはそうじゃないと思います」と言われた時に、さらに「そうじゃないよ」と
   言い返さないことです。

   「私も最初そう思っていました」

   「なるほど、多くの人はそんな風に感じると聞いています」など、やはり、最初は必ず
   肯定してあげることが大切です。

   4つ目は、『質問する』ことです。

   「それについてもう少し聞かせてください!」

   「あ、これはこういうことなんですね!」・・・、

   良い質問は、会話を促進してくれます。

   また、お客様の心を開き、答えを引き出しやすくなります。

   この4つのポイントを心掛けて、話を聞(聴)いてみてください。

   きっとその効果に驚かれると思います。

  □聞く際に効果的な4つの動作
   1.『よく頷き、相槌をうつ』

   2.『視線を合わせる』

   3.『メモを取る』

   4.『配慮や気配りをする』

   「あなたの話を真剣に聞いていますよ」「あなたの話は価値がありますよ」ということ
   が、メモを
取ることによって伝わります。


   私は自分がお客様の側であったら、まずそこを見ます。

   どんなにこちらの話を一生懸命聞いていても、メモを取ってなかったら「あぁ、その程度
    なのかな」と思います。

    経営者や、優秀な営業マンは本当にこういう細かいところを見ています。

    「話をするのはスキル。話を聞くのは器」と言われます。

    人は自分の興味のない話、関係のない話を聞くことに苦痛を感じます。

    技術を学んでも、本当にその人のことを思う気持ちや器量がないと、話は聞けません。

    器を拡張するとは、どれだけ相手中心の考え方が持てるかということです。

    「どうしたら相手が喜んでくれるのかな」「どうしたら相手のお役に立てるのかな」と
    思い、相手に接することができるか。

    決して「自分がうまく話そう」「よく思われたい」などと思わないことです。

    自分の考え方はそのまま相手に伝わってしまいます。

   人の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚
   情報」から得ていると言う概念(メラビアンの法則:アメリカUCLA大学の心理学
   者:アルバート・メラビアンが1971年に提唱)     

   人に好かれることは、あなたにとって非常に重要なことである。

   人はシンプルです。

   同じ商品であっても、好きな人の売る商品は好きで、嫌いな人の売る商品は嫌いなの
   です。

   お客様に好かれるかどうかがあなたにとっての生命線といって良いだろう。

   では好感度の高い人はどんな人なのだろうか。

   優秀な営業マンに共通していることは、人の話をよく『聴く』ということだ。

   人は自分の話を真剣に聞いてもらいたいと思っている。

   カーネギーも「人の話を聞くことにより、人生の80%は成功だ」という。

   しかし営業現場を見てみると、人の話を遮ったり否定したりする人が少なくない。

   あなたはどうだろうか?

   相手の話を遮って、「自分の意見・言いたいこと」を言おうとしていないだろうか。

   これとは逆に話を一生懸命聞いてくれる人は非常に少ないのだ。

   好感度を高めるとは、いかに相手を気分良くさせるかなのである。

   そのためには、相手の得意分野を導いたり、自慢話をよく聞いてあげる。

   そうすると相手は気分が良くなる。

   その結果相手は自分の話を聞いてくれている人を好きになるのだ。

   ですが、自慢話に付き合うのは大変です。

   最初は訓練かもしれません。

   でも、それが本当に自然に出来るようになったとき、習慣になったときに、明らかに
   あなたの成果が変わるでしょう。

   結果を出しているセールスパーソンは、間違いなくこの点に長けています。

   自分が話すのは2割、話を聞くのは8割を意識して欲しい。

   そして、『人の話を奪い取らない』こと。

   『即座に否定しない』こと、「いや、違う!」「そうじゃなくて、こうだよね?」・・・
   など、相手と違った自分の意見で否定せず、逆に肯定しよう。

    次に『質問する』こと。

   質問は、お客様に話の内容を理解していただき、話の中に引き込むために行う。

   「それについてもう少し聞かせてください!」「あ、これはこういうことなんです 
   ね!」・・・、「この件について、御社ではどのように感じられますか?」

   良い質問は会話を促進し、お客様の心を開き、答えを引き出しやすくなる。
   
  □「聞く」の技術 
   コミュニケーションとは、自分の意思を相手に良く伝えるために、とにかく自分の情報
   をできるだけ話すことだと思っている人がいます。

   事前に何をどのように話すかを考えて準備したとおりに、十分にしゃべり足りたと思う
   と、これでクロージングも上手くいくと、錯覚します。

   しかし、実は聴くこともコミュニケーションなのです。

   お客様の話を聴くという行為は苦痛で、非常に難しいことかもしれません。

   もちろん、上手な話し方や、質問の仕方は、セールスパーソンの武器であり、大切な
   ことですが、それはお客様のウォンツ(願望)を明確にするための技術です。

   しかし、お客様の願望を知り、購買行動に結びつけるためには、お客様の話を良く
   聴き、お客様が何を言わんとしているかを受け止めて、その中の情報をチェックして、
   問題の所在や、その解決策をしっかり吟味したうえで提案することが、もっと大事です。

   営業マンが自身を理解してほしいと思っている以上に、実はお客様も自分を理解して
   欲しいと思っています。

   お客様の話にじっくり耳を傾け、願望の達成や問題解決のてがかりをつかみましょう。

   では、良く聴くとはどういうことでしょう。

   聴くということは、難しい技術とも言えます。

   なぜなら、話すことは、自分で何を考え、何を感じているかがわかっているので、それ
   のコントロールはできますが、聴くことを自在にコントロールすることはできないから
   です。

   相手の言葉のニュアンスを、相手はこう考えて、こう感じて使い、話しているのだろう
   な、と推測しながら聴かなければならないからです。

   聴き上手な人は、自己本位ではなく、相手の立場に立って、相手の視線でものを眺め、
   理解しながら聴きます。

   「きく」という漢字には、「聞く」「聴く」「訊く」がありますが、傾聴するということ
   が大
事です。

    (1)相手が何を考え、何を感じているか、その言っていることがどんなニーズを表現

      しているか、を理解することができる。

    (2)話し合いの中で、得たい情報を選択することができる。

    (3)傾聴しているという感じを、相手に与えることができる。

   この聴く能力によって、セールスの基本である「お客様が心から欲しいと思っているもの
   を提供する」ことができるのです。

   この『聴く』は今回のタイトルにもある「コーチング」においても重要なことです。

   セールスの場面においては、話したいこと、言いたいことはたくさんあるでしょう。

   ですが、そこはグッと我慢して、自分が話すのは2割、話を聞くのは8割を意識しまし
   ょう。

  □好感度
   人は感情の生き物である。

   どんなにすばらしいセールステクニックを持ち、商品
   知識が豊富であっても、嫌われては元好感度1.jpgも子もない。

   そのためには、
    ・競争相手以上に、お客様から好感をもたれ

    ・競争相手以上に、お客様から気に入られ

    ・競争相手以上に、お客様から忘れられないよう
     にする

    お客様は安い価格よりも、信頼できる営業マンから
    購入するものだ。

    自分の得であっても、お客の得がなければ断る。それが信頼を獲得するための、
    真実の瞬間だ。

    「顧客戦略」とは、お客に感心されて、支持されて契約してもらい、さらに喜ばれて
    リピートをもらい、お客の紹介ももらうという仕組みである。

    そういう体制を社(店)内に作り上げること。

    新規顧客を固定客化するまでの仕組みが「顧客維持の仕組み」となる。

     ステップ1 初めての人に好かれて「お客」になってもらう。

     ステップ2 「お客」に気に入られて「リピーター」になってもらう。

     ステップ3 「リピーター」が他の人にも紹介してくれるような「ファン」になっても
            らう。

    そのためには、
     ・お客様と直接接するところを総点検してみる

     ・お客様に不便や二度手間をかけているところを改善する
  
    お客様の立場で不便に思うことを書き出し、自社(店)ではどうか、どこをどう改善
    するか。

    ○名刺について

     ・電話・FAX番号は大きな文字で
      名刺は相手に渡し、見てもらうものであることを認識しましょう。

     ・住所だけでは場所がわからない
      地図または「地下鉄〇〇駅・〇〇出口より左側に徒歩3分」などを加える。

     ・名刺のウラも使う
      名刺はミニカタログ
      事業内容や商品名、個人の自己紹介を入れる

     ・顔写真を入れる
      商売は顔を売ること

     ・封筒もミニカタログにしよう
      封筒もお客と接する度合いが高いツール。
      封筒の電話番号なども名刺と同じく大きくする。
      2〜3行のメッセージ欄を作り、そこに手書きの一言を入れる


    ○礼状(ハガキ) 

     ・礼状を出している会社は平均すると3%です。
      残りの97%は契約してもらっても知らん顔をしている。
     
     ・せっかく「顧客」になってくれた人に、さらに高感度を増すためには、
      自分の都合や面倒臭さをぐっとおさえ、親切で報いを求めない行動が必要となる。

     ・感じたことをありのままにパッと伝える「感謝」。 
      感謝とは「感じたことを、言葉で射る」と書き、ありがたいと思ったら、口や
      言葉や文章で相手に伝える行動が必要だ。
      社内の報連相も重要ですが、まずはお客様から。


    情報紙・ニュースレター 
     ・お客様の役に立ちそうな情報を送る。

     ・普段、読んでいる新聞や雑誌で、お客の役に立ちそうな記事があれば切り抜き、
      コピーして「ご覧だとは思いますが、念のために」と一言書いてFAXまたは郵送
      する。

      相手が中小企業の社長の場合、忙しくて意外に著名な新聞や雑誌にも目を通して
      いないことがよくある。


   こういったことを考える日を月に一度は持つことをお勧めする。
   
  □顧客との接点を強化
   あなたにとって、中身の濃いお客様・顧客との面談時間の拡大こそが販売に繋がること
   だけは確かである。

   ただ、顧客との接点拡大は重要だが、直接面談
   しなくても、お客様と継続して接触する場面をつくる
   ことが重要となる。 

   直接面談しなくても、
    ・サンキューコール

    ・サンキューレター(はがきの活用)

    ・ニュースレター 

    ・FAX、メールによる定期の情報配信

   電話の有効に活用では、ほとんど直接本人と
   会っているのと全く同様の効果をもたらし、かなり
   効率的なコミュニケーションをとることが可能だ。

   そして、単に思いついた時に電話するのではなく、時間や内容、相手を決めて計画をたて
   て、これを双方向のコミュニケーションに活用する。

   また、ファックスの場合は一方通行になりがちだが、なるべく返信の可能性のある形を整
   えることで効果が増します。

   いずれにしてもベストのコミュニケーション方法は、「双方向」「一対一」「同時」のコ 
   ミュニケーションとなる。

    (例)封筒に返信用ハガキを入れる
       ・往復ハガキを入れる
       ・FAXの場合、返信用FAXの準備
       ・E−mailの活用

   □営業の改善・改革チェックポイント
    ・同業他社と同じやり方をしていないか(差別化商品・サービス)

    ・対象(マーケット)を絞っているか

    ・商品・サービスを得意なもの1〜2つに絞っているか

    ・行動計画(月・週報 日報は作っているか(常に5W1Hで作成)

    ・名刺、会社案内、パンフ等は独自性があるか

    ・信頼性、親近感(見た目)を強調しているか

    ・基本動作(12項目)(挨拶、身だしなみ、電話の応対)は実践されているか

    ・お客様への感謝の気持ちを行動に表しているか(サンキューレター
     ・コール、定期の情報提供 等)

    ・あなたの本当の売りは人間関係であることを理解しているか

    ・競争相手は同業者ではなく、お客さんであると理解しているか

    ・あなたは自身が「何業」と理解しているか

    ・セールストークはあなたが言いたいことではなく、お客様が聞きたい、
     知りたいことをメインに組み立てられているか

    ・行動の前の段取り八分を心がけているか

   どの時代であっても、顧客を獲得するには人との接触を頻繁に行うことは重要であること
   だけは確かである。

   成熟化市場でシェアアップを図るには、今まで以上に「顧客に近づく」ことが必要と
   なっている。

   ただし、顧客との接触が重要だからといって、意味のない御用聞き訪問を推進して
   いるわけではない。

   顧客との接触は直接面談だけではないことを理解し、質を重視したものでなくてはならない
   のだ。

   施策として、
     (1)データベースを活用した営業で顧客に近づく

    (2)マーケティングを活用した営業で顧客に近づく

    (3)顧客主導型の発想で顧客に近づく

  □お客様の『ノー』の捉え方
   優秀な営業マンは、お客様が「お金がない」という言葉を聞いたとき、『お客様は、お金
   がないのではない。

   それだけの価値を認めていない』と捉えよう。

   しかし、そうでない営業マンはお金がないということを事実と受け止めてしまうから
   『ノー』が成立してしまうわけです。

   お客様の『ノー』の捉え方の違いが、売り上げに大きな差となって表れる。

   価値と価値の交換ですから、優秀な営業マンは、お客様が支払う価値に対して十分な、
   いや、それ以上のメリットを提供するという確信があるからこそ、慌てずニコっと笑って
   対応ができるのだ。

   見込み客を見つけ、アプローチをし、面会の約束を取り付け、プレゼンテーションを
   行い、反論の処理をしても、お客様が最終的に『ノー』と言ってしまったら、あなたの
   苦労は水の泡となってしまう。

  □クロージングに入るタイミング
   ・お客様が熱心に質問してきたとき

   ・話の途中でたびたびお客様が質問してきたとき

   ・見本を手にとって熱心に見始めたとき

   ・体を乗り出して熱心に話を聞きだしたとき

   ・お客様が黙り込んで、ため息をついたとき

   ・価格や支払い条件について触れたとき

   ・納期のことをたずねたとき

   ・購入後のアフターサービスについて触れたとき

   ・真剣に値切り始めたとき

   ・周囲の人に相談し始めたとき

  □クロージングで失敗しないポイント
   ・あわてない

   ・余分なことをいわない

   ・緊張しない

   ・神経質にならない

   ・悲壮な態度をとらない

   ・議論しない

   ・否定語を使わない

   ・主導権はあなた(営業マン)が握っている

   ・条件について弱腰にならない

   ・お客様から注意をそらさない

   クロージング段階でお客様に『イエス』と言ってもらえるために、優秀な営業マンはある
   ポイントをおさえたトークをする。

   (1)最終的なクロージングに入る前に、確認しておくこと
     ・顧客との信頼関係が、出来上がっているか?
     ・自社(店)、あなたの信用は得られているか?
     ・顧客は十分な必要性を感じているか?

    これらの項目で十分な相互理解が得られていない場合、あなたのプレゼンテーション 
    が、どれほど立派だったとしても、お客様は「ノー」という答えを出すでしょう。

   (2)あなたが売っているものは何ですか?
     まず、あなたが売っているのはあなたの扱う商品・サービスいということを理解
     しよう。

     自分が何を売っているか、明確に理解することから始める。

     たとえば、あなたの提案する商品・サービスがいかに優れているかという説明をして
     も、売ることは困難となる。

     売るためには、その商品・サービスをお客様が利用すると、どんなメリットが生
     まれ、どのような状態になるかをイメージさせる必要があるのだ。

     あなたの扱う商品・サービスは、あくまでも手段であって、お客様が最終的に得られ
     る利益をどれだけ分かりやすく伝え、売ることができるかが重要なポイントとなる。

     当たり前のように聞こえるかもしれないが、商品の特徴が優れていることと、売れ
     ることがイコールであるとは限らない。

    いちばん売れるのは、お客様が利用すると、どんなメリットが生まれるかを、お客様に
    最もアピールした商品やサービスであることを知っておくべきである。

    営業を成功させるためには市場の教育が常に必要となる。

    あなたの商品の「売り」となるお客様のニーズ・メリットはどこで、なぜよそで買う
    よりあなたから買った方がいいのかを教育することだ。

    お客様が求めるのは、自分たちのニーズに応えてくれるものであって、あなたのニー
    ズに応えるものではない。

    あなたは自社(店)の扱う商品の真の価値を即座に、列挙できるだろうか?


  □思いを伝える
   
お客様は正直です。

   営業マンが日頃から「こんなに感謝しています」と口だけでは、本当に感謝している
   とは思わないものだ。

   高価なモノを贈る必要はない。

   安価なモノでも贈り方による。

   何度も送るほうが、手間をかけた分だけ伝わるものだ。

   また、バースディカード、礼状(ハガキ)といったことも含まれる。

   要は、「目に見える形」で、心の思いを表現する必要がある。   

   お客様の多くは「購入するなら、もっと感じのいい営業マンから買いたい」という気持ち
   を多くの人は持っている。

   また、営業マンの人柄や誠意に打たれて購入したとか、担当者の人間性に惚れて購入す
   ることにしたとか、お客様の購買行動は理屈ではない。

   お客様は理屈で商品を購入するのではなく、感情(見た目)で購入するのです。

   そして、購入後にお客様の役に立つこと。

   どれだけお客様の身になって扱っている商品やサービスを提供し、それを通じて役に立て
   るかということだ。

   それが結果として顧客満足につながるのです。

   本当の営業力とは何でしょう。

   1.あなたの提供する商品の特徴より大切なのは、提供する商品がお客様にとってどの
     ように役立つ(利益)のか。

   2.社会環境の変化の中で、扱う商品・サービスの差別化(どのように加工し、今の時代
     にあったモノにしていくか)。

   3.組織力(情報の共有、チーム営業、、教育・訓練、マニュアル)

   上記の3点を要約すると、

  役割分担 (分業)
   営業会社では役割分担により、すべての部門が営業に関わる体制作りが欠かせない。

   営業は営業部門の仕事と思っているのは大きな間違い。

  情報・知識は企業の財産(共有化) 
   営業をマンパワーに頼ることは、企業の財産である顧客情報や知識を担当者個人のみが
   持つことで、企業の大事な財産をドブに捨てるようなものである。

   企業に情報や知識の収集と活用であるナレッジマネジメントが定着しないのは「何の目的
   のために、どのように活かすか」を明確にしないからである。

   「組織として何をどのように改善したいのか、そのために今何の情報が必要なのか」
   を先に考える。

  教育訓練 
   営業力を強化するには教育が欠かせない。

   企業が行う教育は、あくまでも業務の遂行に 
   必要な知識習得のための「トレーニング」です。

   ロープレなどがその一例となる。

  モチベーション
   企業では営業マンのモチベーションを上げる
   ために、さまざまな教育が試みられていますが、
   成果のほどは定かではない。

   凡人にとって、高いモチベーションを一定に保ち
   続けることは不可能に近いことだ。

  □営業の環境整備(営業力強化
   モチベーションアップを図ることも重要だが、モチベーションの低い状態であっても売
   れる環境を整備することも企業にとって、より重要なはずだ。

   そのためにも、組織全体のレベルアップにつながる営業管理の仕組み構築が欠かせ
   ない。

  □営業プロセスを標準化
   そのためには、凡人営業マンであっても優秀な営業マンと同等な仕組をつくること。

   その仕組とは、営業活動の標準化です。

   優秀な営業マンの営業プロセスを客観的に分析し、マニュアル化する、言い換える
   なら営業の台本(スクリプト)を作ることだ。

   そうでないと、売れない理由を「営業努力が足りないから」「景気が悪いから」「競合
   他社より価格が高いから」といった言い訳が横行してしまうからである。

   また、精神論的営業からは、セールスにおいて「なぜ契約にいたらなかったのか」の
   原因を解明することができない。

   一人の営業マンに営業活動のすべて(集客〜顧客管理)を任せっきりにすることが
   如何にムダであるかが理解できると思う。

   これらの問題を解決するには、「営業マンにすべてを任せず」他部門も含めて営業
   プロセスを分業(分担)することです。

   一人の営業マンが今までのように全部を担うのではなく、一部だけを担当することで、
   人の異動や辞めたりしたときの影響も少なくて済み、後任の人はすぐに自分の役割を
   理解できる。

   人が足りなくなったら部分教育を行えばよいので、人材の育成のスピードも早くなる。
   
  □営業の武器
   中小企業にとって、マスコミを活用したプレスリリース、インターネット、電話、FAXなど
   複数のチャネルを活用することで、顧客とのビジネス関係を効率的に行い、顧客との
   接点を拡大でき、営業効率と顧客満足の向上が可能となる。

   営業活動のすべてを営業マン個人、営業部門だけに任せるのではなく、他部門も含め
   営業活動全体を分割、専門化することが組織営業を効率・効果的にする。 

   営業を戦に例えるなら営業ツールは武器である。

   時代とともに武器も変わってきます。

   今の時代に合った武器を使うことで戦いを有利に運ぶことができます。

   一昔前のセールスのやり方を今でも続けていく限り、成果は得られません。

   営業のための武器の一部を取り上げてみても、

   会社案内、名刺、アプローチブック、ニュースレター、セールストーク、ハガキ、電話、
   FAX、メール、有益情報紙、セミナー開催、

   あなたはここに掲載してある武器をどれだけ活用していますか?

   なにを武器に戦うのか、明確な方針を出して戦わなければ、戦いに勝つことはできま
   せん。

   あなたの商品は競合他店の商品に比べてどれだけの性能を持っているか、販売して
   いる商品の性能・価値を的確につかんでいなくては差別化はできません。

   お客さんが契約を決意するのは、それを購入すれば必要が満たされるか、あるいは
   満足を手にすることができるからです。

   必要性も利便性も満足も感動も得られないのであれば、顧客は購入を決意しません。

   商品に名演技をさせるためには、営業マンがその商品の性能・価値を把捉していなけれ
   ばならないのです。

   スピードアップが必須の時代において、代理店の業務量は大幅に増大されており、限ら
   れた時間の中で、顧客の記憶に残るサービスを提供していかなければならない。

   また、上記以外にも心がけることは、

    ・あなたにできることは何か?
     今かかわっている仕事にこだわらず、自社に何ができるかを考えよう。

     サービス業にかかわるすべての人間は、発想の限界にとらわれている。

     発想の限界とは、通常、自社が携わっているビジネスの通例の範疇にとどまる
     ことだ。

     自社の業種のことだけを考えず、自社の技能について考えること。

    ・あなたの本当の売り物は何か?
     顧客が、本当に買っているものは何かを探りだそう。

     商品そのものではなく、問題解決の手段としてあなたの商品を購入しているのです。

    ・あなたの競争相手は?
     見込み客にはたいてい三つの選択肢がある。

     その営業マンを「利用する」「利用しない」、あるいは「今の営業マンのままで済
     ます」だ。

     多くの場合、あなたの本当の競合相手は同業者ではない。

     あなたの見込み客自身なのだ。

    ・フィーリングの良さこそサービスの決め手
     サービス業は人間関係だ。

     そして人間関係とはフィーリングなのだ。良い人間関係の始まりはフィーリング。

    ・顧客への報告・連絡・相談を心がける
     お客様は自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取るのに敏感である。

    ・常識があなたを縛る
     常識からは、改革は生まれない。想像力の飛躍こそが、これらを生み出す。

     常識にとらわれていては、今以上の自分にはなれない。胸が躍るような結果が
     欲しければ、夢をかき立てるインスピレーションが必要だ。


    ・長所が長所を連想させる
     なぜサービス業の人々は、自分たちのサービスをポジショニング(絞り込む)す
     ることを恐れるのか? 

     それは、あることを強調すると他のことをアピールできなくなると考えるからだが、
     実際はそんなことはない。

     なぜなら人は連想をするからだ。

     良いことを1つ言ってみよう。そうすれば他の良いことも連想されるようになる。

    ・自分のサービスに違い(独自性)が見出せないなら、目を皿にして探し出す
     最も記憶に残ることは「ユニークで、五感に訴えかけるような、クリエイティブで
     目立つもの」である。  

    ・顧客は良いサービスをすぐ忘れる
     自分のあげた成果は、必ず顧客に知らせよう。

     良質なサービスを受けたことを思い出させてくれるものはほとんどない。

     満足は多くの場合、記憶だけの問題なのである。 

     通常のサービス業の会社は、提供したサービスが継続的に役立っていることを
     顧客に意識させていない。

     事故時の対応の良さ、スピード(支払い、依頼ごと)、丁寧さ(専門用語を使わな
     い、分かりやすさ)、安心感(約束・時間の厳守)などにより、「存在感を示し続け
     ること」だ。

     相手の目に入らなければ存在しないも同然だ。

    ・いちばん些細なことに注力しよう。
     あなたが想像するよりもずっと多く頻繁に、顧客との接点を持つ。

     セールスとはこの程度のことで差がつくものです。

     より知識が優れているからではない。より経験が豊富なわけでもない。

     ほんのちょっとした、短いながら思慮深い手紙・ハガキのように小さなことが、
     大きな違いを生むのです。

    ・自社の営業マンは、明確なセールスポイントを持っているか? 
     あなたの会社が顧客にわかりやすいセールスポイントとそのメリットを確立して
     いなければ、ほとんどの社員は、その商品をうまく売り込めない。 

     なぜなら、売り込むものがないという理由で。

     営業マンを鍛え直したかったら、まずは商品を見直そう。


   売れる仕組み
    お客様の方から自社に近づいてくれるような工夫や仕掛けをし、そして教育啓蒙をする
    ことで、安定的に本当の見込み客を保有し続けている状態のことをいう。

 

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ルートセールス 営業マンの育成と営業活動

         

営業パーソンの育成(ルートセールス)


  ■流通新時代の営業パーソンの要件

   1.新時代の営業パーソンの役割
     従来、ルートセールス営業パーソンの仕事は、定期的に得意先をまわって定 
     番商品の在庫を確認し必要に応じて発注を行ったり、商品の代金を回収した
     りといった業務が中心でした。

     しかし、顧客企業や店舗では、EOS(※)ネット発注の導入が進み、商品代金
     の銀行振込が一般化するなど、これらの業務を営業パーソンが行う必要がな
     くなってきました。

     このような新しい環境のなかで、
      ルートセールス営業パーソンに求められる役割は、単なる受注・代金回収業
      務から取引先への経営支援(リテールサポート)へと、大きく変化している。

      ※EOS(Electronic Ordering System)……POS(バーコードを使用した販売
        情報管理)機能の活用により、受発注をシステム化して商品の補充を効率化する
        システム。

   2.リテールサポートに必要な営業マンの条件
     リテールサポートとは、商品や競合状況などの情報提供に加え、販売促進活
     動の提案、売場の改善や資金繰り方法の改善提案など、顧客の経営をさまざ
     まな角度から支援する活動を指します。

     リテールサポートを行ううえで重要なことは、「自社の取扱商品を増やすため
     にとにかく商品を押し込む」のではなく、あくまで顧客の経営改善を第一義に
     考えるということです。

     リテールサポートは短期的な売上増をめざすものではありません。

     徹底した支援によって強固な信頼関係を構築し、顧客にとって自社がなくては
     ならない存在になることがその目的なのです。

     また、今後のリテールサポートは加速する消費者ニーズの変化に対応するた
     めに、販売活動に関係する企業がそれぞれの強みをいかして行う「協調型」で
     あることが一層求められるでしょう。

     そして、そのなかでリーダーシップを発揮できる企業こそが、同業他社に打ち
     勝っていけるものと思われます。

     このように、ルートセールスにおけるリテールサポート力を強化するには、     
      商品知識、業界知識など専門分野に関する知識に加え、
      財務分析やマーケテイングなど経営診断に関する知識や問題解決
      思考技術、企画力をもった人材の育成が不可欠
     になります。

     <リテールサポートに必要な知識・技術>
      ○業界専門知識
       業界動向、商品、物流、販売技術に関する知識、EC・ネット通販などの
       ITの知識、業界関連 法知識など

      ○経営知識
       財務分析、マーケティング、店舗開発、組織運営、人材育成に関する
       知識など

      ○その他必要な能力
       問題解決思考技術、企画・提案力、折衝力など

  □ルートセールス営業パーソンの育成方法
   1.人材育成方法の種類と特徴
     一般に、人材育成の方法には、
      (1)OJT
      (2)Of f−JT
      (3)自己啓発

     の3つ(能力開発の3本柱)があります。

     「ルートセールス営業パーソンの育成」というテーマに取り組む際には、上記3
     つの方法を組み合わせた育成プランが必要になります。

     なぜなら、従来のルートセールスしか経験のない上司、先輩社員がOJTでリ
     テールサポートに必要な技能全般を教えることは困難だからです。

   2.計画に基づいたリテールサポート教育
     前述した通り、リテールサポートを行うためにはさまざまな知識や技術が必要
     であり、それらを身につけさせるには、長期的な育成プログラムが必要です。

     育成プログラムは、次のような点に留意して作成します。

     <育成プログラム作成の留意点>
      (1)十分な動機づけを行う
        いかに優れた育成プログラムを作ったとしても、営業パーソン自身がやる
        気をもって取り組まなければ成長にはおぼつきません。

        「業界はどのような状況になっているのか」、「会社としてどのような人材
        が必要か」を十分に説明したうえで、「自分はいつまでにどのような能力
        を身につける必要があるのか」を営業パーソン自身に考えさせることが必
        要です。

      (2)必要な知識や技術の基準を決める
        業務経験年数や職位と照らし合わせて、どの時点でどのようなことができ
        なければならないかという業務の基準を定め、これを達成するために必
        要な知識や技術とその習得レベルの測定基準を定めます。

      (3)習得させる知識や技術の教育計画をたてる
        必要な知識や技術とそれを習得させる時期が決まったら、それに合わせ
        て計画をたてます。

        そして、習得させる知識や技術ごとに、それらの教育方法を決めます。

      (4)業務での実践状況と教育計画を見直す
        知識や技術を身につけることが目的ではなく、実際にリテールサポートを
        行えることが教育訓練の目的です。

        したがって、業務の現場でリテールサポートがどの程度行えるのか、遂行
        状況から教育訓練の成果の評価をしなければなりません。

        効果が出ていないようであれば、その他の要件もふまえながら、教育訓
        練を見直します。

  □営業パーソンが育つ環境条件
   いくら教育訓練を熱心に行ったとしても、営業パーソンが育つ環境がなければ教
   育の効果は期待できません。

   次の環境が整備されていることが、営業パーソンの育つ条件になります。

   <営業パーソンの育つ条件>
    (1)評価制度の確立
      短期間で能力を高めたり、的確なリテールサポートで取引先の業績を向上さ
      せても、それらが昇級や給与面で反映されなければ、社員の意欲は減退し
      ます。

      能力や実績を客観的に評価し、それらを処遇に反映させる評価制度の導入
      が不可欠です。

      具体的には等級ごとに必要な能力の要件を定めた「職能資格制度」や、業
      績の一定割合を給与に連動させる「業績給」の導入などが考えられます。

    (2)能力を発揮しやすい労働環境
      取引先を支援しようという意欲があっても、従来のご用聞き的な業務に忙殺
      され、ほかに手が回らないという状況であればリテールサポートを行うことは
      できません。

      会社としてリテールサポート力を強化するというのであれば、単純業務を
      パートタイマーに割り振る、効率化のための設備導入を行うなど、営業パー
      ソンがリテールサポートに集中して取り組める環境整備を行うことが必要。

    (3)リテールサポートメニューの準備
      教育訓練をしただけで実際のリテールサポートメニューがなければ、リテー
      ルサポートは営業パーソン個人の裁量で行われ、質や内容にもばらつきが
      出てきます。

      また、効果的な棚割やEOSなど、全社的な対応が必要なシステムの導入に
      関しては、個人で対応できる範囲が限られています。

      したがって、会社としてどのようなリテールサポートを行うかを検討し、リテー
      ルサポートメニューをあらかじめ決めておく必要があります。

      また、このメニューは単に「○○を○○する」といった行動レベルのメニューだけ
      ではなく、その結果「顧客にこのようなメリットを与える」という本来の目的が
      明確になっていなければなりません。

      さらに、実際のリテールサポートを行うなかで、当初予定した以外のメニュー
      が必要になることもありますので、順次メニューを追加していきましょう。

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ルートセールスにおける営業活動の効率化

           

ルートセールスにおける営業活動の効率化

  ■求められるルートセールスにおける営業力

   1.これまでの営業活動の効率化だけでは限界がある 
     従来、ルートセールス活動は、定期的に得意先をまわって定番商品の在庫を
     確認し必要に応じて発注し、その際、商品の代金を回収したり、新しい商品の
     注文をとったりする仕事が中心でした。

     つまり、ルーティンワークをいかに効率的に行うかということが営業活動の大
     きなテーマだったわけです。

     しかし、EOSの普及などにより、このような「ご用聞き営業」の比重は小さくなり
     ました。

     一方、規制緩和などにより競争が激化した結果、得意先各社は生き残りをか
     けてさまざまな売上拡大や経営改善の方策を求めるようになり、納入業者に
     対しても情報提供や経営力強化策の提案など、具体的な支援を求めるように
     なってきました。

     したがって、ルートセールス活動の効率化を考えるときには、自社の新しい営
     業のあり方を考えたうえで、従来の業務をいかに効率化するかという視点が
     必要になります。

   2.リテールサポート力が営業力を決める
     前述のように、各社は生き残りをかけてさまざまな経営努力を行っています。

     そのため、注文した商品を届けてくれるだけの納入業者では物足りなく感じる
     ようになってきています。

     各社は自分たちと一緒になって自社の経営力向上に努力してくれる経営パー
     トナーを求めています。

     個別各社では発見しにくい改善課題などを指摘し、その解決に向けて支援を
     惜しまないパートナー業者を探しているのです。

     このように、たんに売れ筋商品を確実に提供するといった狭い範囲ではなく、
     得意先の経営全般を支援する活動をリテールサポートと呼びます。

     リテールサポートを行ううえで重要なことは、「自社の取扱商品を増やすため
     にとにかく商品を押し込む」のではなく、あくまで得意先の経営改善を第一義
     に考えるということです。

     リテールサポートは短期的な売上増をめざすものではありません。

     徹底した得意先支援によって強固な信頼関係を構築し、得意先にとってなくて
     はならない存在になることがその目的なのです。

     また、今後のリテールサポートは、加速する消費者ニーズの変化に対応する
     ために、メーカー、卸、小売の3者がそれぞれの強みをいかして行う「協調型」
     であることが一層求められるでしょう。

     そして、そのなかでリーダーシップを発揮できる企業こそが同業他社に打ち
     勝っていけるでしょう。

  □従来の業務のあり方を見直す
   ルートセールス活動を効率化していくためには、営業パーソンがリテールサポート
   に注力できる環境を整えていかなければなりません。

   自社の業務のあり方に次のような問題点がないか確認してみましょう。

   1.無駄な時間や雑務が多くないか
     商品の配送も営業パーソンが行っている例が多数みられます。

     また、得意先のEOS導入が進んでいても、実際の発注作業は営業パーソンが
     行っているというケースもあります。

     これらの社外業務に加えて、伝票作成からミーティングなどまで、こなさなけれ
     ばならない社内業務も多く、その結果、肝心の新規取引先の開拓やリテール
     サポート活動に十分な時間が費やせないという状況に陥ってしまいがちです。

     従来営業パーソンが行っていたこれらのルーティンワークは、マニュアル化す
     ることでその多くをパートやアルバイトに任せることが可能になるはずです。

     担当の社員はその確認のみを行うことによって、ルーティンワーク以外に時間
     を振り分けることができます。

     言い方を変えると、営業マンからこれらのルーティンワークを「取り上げる」こと
     によって、営業パーソンはリテールサポートという新しい仕事、頭を使う仕事に
     取り組まざるを得なくなります。

     「雑務で忙しいから」という言い訳ができない状況を作ってしまうことが大切な
     のです。

   2.取引先の状況に応じた労力の配分ができているか
     「営業活動の強化=訪問回数の増加」という単純な目標設定により、ただやみ
     くもに得意先を訪問する営業パーソンもいますが、これは効率的な営業活動と
     はいえません。

     得意先のなかには取引規模の大きなところと小さなところ、将来の成長が見
     込めるところとあまり見込めないところなど、状況に違いがあるはずです。

     にもかかわらず、どの取引先に対しても均等な時間を割くのは得策とはいえま
     せん。

     自社との取引状況や、先方の成長力などに応じて「最優先顧客」、「優先顧
     客」、「一般顧客」といった具合に顧客の重要度に応じてランク分けを行い、ラ
     ンクに応じた時間の使い方を工夫するようにしましょう。

   3.営業担当の分類基準が適切か
     通常、営業担当の分類基準は、取引先の業種別や地域別になっています。

     業種別で決められている場合、取引先の業種に精通できるため、顧客のニー
     ズにきめ細かく対応できるというメリットがありますが、その一方で、取引先の
     所在地が分散してしまうため、効率的な訪問活動ができないといったデメリット
     もあります。

     地域別で決められている場合は、メリット・デメリットが反対になります。

     いずれの基準で営業担当を分類してもメリット・デメリットはあるため、双方を
     考え、より効率的に営業活動が行える分類基準を選ぶ必要があります。

     たとえば、大手競合企業の地方進出に対して地方の会社が対抗するために
     は、地域に特化したきめ細かな対応が求められています。

     こうした環境もふまえて、より自社の強みを発挿できるように、現在の営業担
     当の分類基準を見直す必要があります。

   4.勤務体制が硬直化していないか
     いったん出社してから取引先へ向かうのでは、通勤や取引先への移動に無駄
     な時間がかかります。

     直行直帰の勤務体制を導入することにより、移動に費やす時間を減少させ、 
     その分、営業活動に時間を振り分けられるようになります。

     かつては直行直帰では情報交換がしにくい、業務を管理できない、といった問
     題もありましたが、最近は携帯端末などの情報機器の導入でこういった問題も
     解決されています。

     また、日報などで報告を義務づけることにより、毎日出社しなくても営業マンの
     営業活動を把握することはできます。

  □リテールサポート力強化のための環境整備
   従来の業務のあり方を見直したうえで、営業パーソンが有効なリテールサポート
   を行えるように新たな施策を打つ必要があります。

   1.リテールサポートメニューを整備する
     リテールサポートにはさまざまなメニューが考えられます。

     店舗業務を手伝うという日常的なものから、商品ごとの売上情報を提供する、
     販促企画を支援する、経営相談に応じるなどさまざまです。

     また顧客の状況によっても提供すべきリテールサポートメニューは違ってきま
     す。

     たとえば前述の顧客ランクによって、リテールサポートをどこまで手厚く行うべ
     きかが違ってくるでしょう。

     顧客の状況に応じてどこまでのリテールサポートを行うかあらかじめ検討し、
     営業パーソン全員が共通認識をもっておくことが大切です。

   2.営業パーソンに新しい知識を吸収させる
     「ご用聞き営業」から脱皮し、本当に顧客に喜ばれるリテールサポートを行って
     いくためには、営業パーソンはさまざまな知識を身につけなければならない。

     リテールサポートとは顧客の経営全般の支援活動ですので、身につけるべき
     知識は商品知識、業界知識のみならず、消費者ニーズを収集し分析するため
     の知識、企業経営に関する知識など多岐にわたります。

     自社で教育プログラムを作る方法もありますが、専門機関が提供している教
     育訓練を利用すれば比較的容易に教育プログラムが作れます。

   3.リテールサポートに使える情報やツールを整備する
     営業パーソン各人が取引先の役に立ちたいと考えていても、売れ筋情報や効
     果的な棚割りなど有効な情報が社内に整備されていなければ、効果的なリ
     テールサポートは行えません。

     このため、携帯端末を導入する企業も増えているようです。

     企業によっては、携帯情報端末を全営業パーソンに配布し、取引先へのタイ
     ムリーな情報提供だけでなく、日報管理に利用しているところもあります。

     このように、情報機器など営業支援ツールを効果的に使うことで、情報提供力
     を高めたり、営業活動を効率化したりすることができるのです。

     機器類と同様に、情報などのソフト面の充実も不可欠です。

     棚割りソフトや売れ筋・死に筋商品情報など、リテールサポートに必要なソフト
     ウエアや各種情報を取り揃えることでリテールサポート力強化につなげること
     ができます。

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営業マンによる見込み客評価

         

営業マンによる見込み客評価


  ■見込み客の選別と評価

   見込み客はいわば将来の得意先候補ですから、自社にとってはまさに財産といえ
   ます。

   しかし、その財産をただ持っているだけでは意味がありません。

   多くの見込み客の中から、「これは」という企業を選び出し、訪問・商談を重ねて得意先
   へと育て上げる。

   こうした活動ができるかどうかが、企業の将来を左右するのです。

   では、得意先候補としてふさわしい見込み客の条件とは何でしょうか。

   一言で言えば、「長く付き合えること」です。

   「販売力がある」「資金力がある」「成長性がある」などといった「経営内容の良さ」が
   あることはもちろん、「経営者の考え方」や「販売方針」「仕入れ方針」といった
   「経営方針」の面でもこちらの戦略に合わなければ、長く付き合っていくことは難しい
   でしょう。

   実際に見込み客を訪問、選別していくのは営業マンの仕事です。

   つまり、どんな取引先と付き合うかという明確な基準や方針がなければ、営業マンの
   力量によって選別基準が変わってきます。

   場合によっては、有力な取引先候補を活動対象から外してしまうかもしれません。

   効率的に新規開拓を行うためにも、見込み評価フォーマットを使って、営業マンの見
   込み客選別作業を標準化していく必要があります。

  □取引基準を定める
   まず、自社の戦略として、どのような会社と取引をしたいのかを大まかに示しておく。

   「資本金は〇〇以上で、1回の取引量は××以上、経営者が・・・」などと、数字ばかり
   の細かい基準を示して、それを厳守させようとすと、かえって営業マンは気力をなくし
   てしまいます。

   ここでは、例えば「経営者の理念に共感できること」とか「しっかりとした成長戦略を
   持っていること」など、営業マンが自分で考え、判断できるような基準を設定すること
   です。

   見込み客評価を通じた新規開拓は、営業マンの実力をつける格好の場になります。

   営業マンのやる気をうまく引き出して、取引先開拓と営業マン育成の一石二鳥を狙っ
   てださい。

  □情報の聞き取り(優秀な営業マンは聞き上手
   1回の訪問で即、受注が成功することはまずありません。

   まずは、何度か訪問を重ね、相手の情報を聞き取っていきます。

   このとき注意することは、取引先を質問責めにしないことです。

   1度の訪問ですべての情報を聞き出す必要はありません。

   「優秀な営業マンは聞き上手」といわれるように、会話のなかに自然な感じで質問を
   織り交ぜながら、少しずつ聞き取っていくことがポイントです。

   見込み客評価フォーマットの項目にある「会社(取引先)の経営方針」や「(取引先
   企業)発注上の方針」は、顧客との長いつきあいを望むなら、非常に重要な情報です。 

   しかし、売上高や資本金などの数字で表される情報と違い、相手の本音を引き出す
   のはなかなか難しいものです。

   この項目については、取引先企業の状況をある程度把握した後、小額の取引を何度
   か重ねて本音を引き出してから記入してもいいでしょう。

   同時に、将来の取引を拡大するべきかどうかを判断する基準にします。

  「競合他社」の動向も重要なポイントです。

   優良な見込み客は、すでにライバル会社が食い込んでいることが多いはずです。

   こうした見込み客は、ライバル会社にとっても優良な顧客ですから、攻略するのはむず
   かしいものです。

   ライバル会社がどういう戦略をとっているのか、しっかり情報収集し、こちらの戦略
   立案に役立てる必要があります。

  □評価分析を行う
   ある程度の情報を収集したら、将来の得意先候補としての条件がどの程度そろって
   いるのか、評価選別を行わなければなりません。

   フォーマットでは「資金繰り」から「同業者評価」までの13項目を、A〜Eまでの5段階
   で評価する仕組みになっています。

   自社の選定基準に合わせて、この項目は適宜変更してください。

   担当営業マンは、自分で収集した情報を基に、得意先候補としてふさわしいかどうか、
   どういう付き合い方をしていくべきかをまとめて、上司に報告します。

  □営業方針の決定
   担当営業マンによる情報収集と評価分析が終わり、上司と面談して今後の営業方針
   を決めてください。

   この時上司は、単に営業方針を決定するだけではマネジャーとしての役割を果たした
   とはいえません。

   見込み客評価は、営業マンの実力をつけるいい機会です。

   「情報収集をしっかりしているか」「評価選定の基準は適正か」など、部下の「お客を
   見る目」をしっかりと評価、育成することが肝要です。

 

 

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