間接部門の生産性向上

事務部門の生産性向上

■事務部門の生産性向上

 会社経営において、経営全般にわたる効率化やコストダウンの推進は、恒久的な経営課題の一つです。

 経営の効率化やコストダウン、あるいは生産性の向上といえば、従来はもっぱら生産現場(生産部門)
 が重視されてきました。

 このため、以下のような対策がとられ、生産部門ではやむことなく効率化とコストダウンが図られて
 います。

  1.新鋭機械設備の導入

  2.生産工程、生産ラインの見直し

  3.部品の標準化・共通化

  4.不採算ラインの切り捨てや外注化

 一方、人事・経理・総務などの事務管理部門では、生産部門に比べて効率化は遅れがちです。

 言い換えれば、「生産部門は乾いた雑巾を絞り切った状態であるのに、事務管理部門は絞り切る前の
 雑巾のままである」ということも少なくありません。

 経営全体の効率化・コストダウンを図るには、事務管理部門の業務の効率化がポイントであることは、
 経営者の多くが認識済みでしょう。

 日本の賃金水準は、世界でもトップレベルでした(ただし今では低賃金でトップレベル)。

 しかし、社会環境は円安により原材料費、物価上昇に歯止めがかかりません。

 この高コストで競争していくには一層の効率化が求められます。

 一般的に、事務管理部門で働いている人材は、生産部門の人材よりも賃金が高くなっています。

 生産部門よりも賃金の高い事務管理部門の生産性が向上しなければ、企業力の低下は避けられません。

 賃金は下方硬直性があり、カットすることは困難です。

 会社は高賃金水準を前提にして、人材を有効活用して事務管理部門の効率化を図っていかなければ
 なりません。

 これには、事務管理部門の業務内容や遂行方法などを見直し、生産性を向上させることが必要です。

□役割分担の明確化

 どんなに素晴らしい業務遂行計画であっても、業務の進行が場当たり的であっては生産性の向上は
 不可能でしょう。

 効率化を図るのに欠かせないのが業務(役割分)担です。

□業務遂行状況のチェックを徹底

 事務管理部門の業務は、一般的に、次のような特徴があります。

  1.業務の内容が非定型であり、その都度内容が異なる

  2.判断や意思決定を行う業務が多い

  3.業務の分担や担当分野が個人ごとに決まっており、業務の進め方や時間配分の
    決定についても、個人の決定に任されている

  4.社内他部門や社外と連絡を取り合ったり、情報交換をしながら進めていく業務が多い

 事務管理部門の業務の効率化を一言集約すると、時間を上手に使って業務をすることです。

 そのためには、あらかじめ業務にかけるべき時間を合理的に決め、その時間内に集中的に業務を完結
 させる必要があります。

 そのためには業務の基本である「PDCAサイクル」を回すことです。

   Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)

 です。

 業務遂行状況のチェックは、「担当の主な業務について、その業務に取り掛かる前に予定時間を決める」
 「業務が終わったら、実際に要した時間をチェックする」「予定時間と実際の所要時間との間に超過、
 または不足が生じたときには、その原因を検討する」ことです。

 このチェックを行う方法には、「1日を単位」、「1週間を単位」、「1カ月を単位」として行うなどが
 あります。

 いずれの方法も生産性向上策のスタート時に取り組むべきものです。

 業務遂行チェックシートは各社の実情に合わせて作ります。

□業務の計画化を実践する   

 朝出社してから、今日しなければならない業務を決めていたのでは、時間のムダが生じます。

 1日のムダは少なくても、1カ月間、1年間になると大きなムダになります。

 従って、業務の計画化が必要になります。

 1日、1週間、1カ月についてあらかじめ業務のスケジュールが決まっていれば、業務の開始前に時間の
 ムダが生じる可能性が少なくなる。

 事務管理部門の業務を効率的に進めるためには、「今日、何をするか」「今週、何をするか」「何曜日
 にはどういう業務をするか」といったスケジュールを明確にしておくことが必要です。

 スケジュールは期間を単位として1日、1週間、1カ月、半期、1年間などで作成します。

 スケジュールの目的は「作成すること」ではなく、「実行すること」です。

 そのため各スケジュールが終了したら、次の点を社員一人ひとりがチェックする体制を確立する
 ことが必要です。

  1.時間を有効に活用して業務をしたか

  2.業務に積極的に取り組んだか

  3.業務の進ちょく状況を上司に報告したか

 業務遂行チェックシートや業務スケジュール・シートを導入することで、自らの時間管理が効率的に
 行える上、上司による部下の業務管理が容易になります。

 こうした業務遂行チェックシートや業務スケジュール・シートを文書で管理するのが大変な場合は、
 グループウエアやASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)を導入して管理する方法も
 あります。

□業務集中時間を設定

 上司に呼ばれたり、電話やコピー取りなどのちょっとした仕事などで業務が中断されてしまうと、
 どうしても業務の効率が上がらず、業務への集中力もそがれます。

 それを避けるために、「社員が業務に集中するべき時間帯、社員が業務に集中できる時間帯を設ける」
 必要があります。

 この時間帯は、原則として会議やミーティングは開かないものとします。

 また、急用がある場合などを除いて、お互いに話しかけるのを控えるようにするなど、できるだけ
 業務に集中できるように配慮します。

会議の効率化を図る  

□報告書の見直し

 企業では、多くの報告書が作成されています。

 それらは定期的なものもあれば、不定期なものもあります。

 定期的なものは、日報、週報、月報、四季報、年報などです。

 報告書は情報収集や意思決定など会社経営上、必要不可欠なものですが、ともすれば、次のような
 問題が生じる可能性があります。

  1.あまり活用きれていない報告書に多くの手間と時間をかけている

  2.報告書の作成のタイミングが悪く、せっかくの情報が生かし切れていない

  3.情報の整理方法が悪く、使い勝手がよくない

  4.極めて簡単な報告書を給料の高い社員が作成している

 必要な報告書を簡潔に作成し、情報収集や意思決定に役立たせるのが理想です。

 会議と同様、事務管理部門の効率化のために報告書の見直しを行います。

 見直し手順は、

  1.社内で作成きれている報告書をすべてリストアップする

  2.報告書を受け取っている部課を対象として、報告書の活用度合いや重要 度と
    使いやすきをアンケート調査する

  3.アンケートの結果を報告書の作成部課に伝える

  4.作成部課が改善策を策定する

  5.改善策を実行する

 残業は、業務の必要性に基づいて会社が社員に対して命令するものです。

 受注量が極めて多かったり、納期の短い業務が急に入ったりして所定時間内の作業で間に合わない
 ときに、やむを得ず残業を行います。

 生産部門ではこの原則が守られていますが、事務管理部門では、往々にして守られていません。

 この部門では業務の進め方や業務の分担が個人に任されており、残業するかしないかも個人の判断に
 よります。

 従って、時間管理についても甘くなり、残業恒常化にもなりがちです。

 所定の時間内に業務を効率的・集中的に処理するため、また、時間管理意識を醸成するために、1カ月
 の残業時間の上限を決めて時間管理の徹底を図ることが必要です。

 上限時間の設定には、次の方法があります。

  1.全社員一律に決める

  2.部門ごとに決める

  3.月別に決める

 そして、この制度の実効性を高めるため、以下の方法をとります。

  1.すべての残業について事前届け出制とする

  2.すべての残業について許可制とする

  3.一定時刻以降の残業についてのみ、事前届け出制または許可制とする

  4.一定時間数を超える残業についてのみ、事前届け出制とする

 また、残業の上限規制と同時に残業をしない日や週を設けます。

 所定の勤務時間内に効率的・計画的に業務を行い、定時に退社するのが理想であり、それにより、
 社員はメリハリのある一層豊かな生活を送ることが可能になります。

 そのため、ノー残業デーおよびノー残業ウイークを設定します。

 ノー残業デーは一定の日(曜日)を決め、原則としてその日は残業を認めないで定時に退社させる
 という制度です。

 この日は残業ができないため、特に業務の優先順位、重要度を考えて業務を処理することになります。

 ノー残業ウイークは1週間にわたって残業を認めず、毎日定時に退社させるという制度です。

 これらの制度を導入する場合は、全社員にその趣旨と目的を理解させ協力を求めることが重要です。

□業務進ちょくの見える化

 特定の社員ばかりが残業するケースは少なくありません。

 その主な理由は次の3つに集約されます。

  1.特定の社員が抱える業務の難易度が高い

  2.特定の社員が抱える業務の王が多い

  3.特定の社員の業務処理能力がほかの社員より低い

 上記の1~3を解決するためには、適切な業務配分がなされることです。

 しかし、処理するのが機械ではなく人間であるため、管理者が適正に業務配分したつもりでも、日次
 や週次でみると誤差が生じます。

 この誤差を平準化することができれば、特定の社員ばかりが残業するケースは少なくなります。

 「3.特定の社員の業務処理能力がほかの社員より低い」を例に考えてみます。

 仮に、業務処理能力がほかの社員より低い社員は1時間残業しなくては業務が完了しないとします。

 このことが、終業時間の2時間前に分かっていたら、管理者はこの1時間残業分の業務を手の空いて
 いる社員に振り替えることができます。

 30分ほど手の空いている社員2名に業務を振り替えれば、誰も残業する必要はなくなります。

 つまり、各社員の業務進ちょくが管理者やほかの社員に見えていれば、日次で適切な業務配分ができる
 のです。

 例えば、ホワイトボードに各社員の氏名を記入し、氏名の右に赤(1時間以上の残業で業務が完了)、
 黄(定時に業務が完了)、青(定時前に業務が完了するため余裕がある)のマグネットを置くように
 します。

 社員の誰かが赤になった場合には、管理者は業務内容を確認し、青の社員に当該業務の一部を振り替え
 るという運用をします。

 業務進ちょく状況が分かれば、こうした対応が可能になります。

 社員の業務進ちょくが赤黄育と信号機のように分かることから「業務進ちょく信号制度」と命名しても
 よいでしょう。

□生産性向上策の推進体制

 事務管理部門の生産性向上策を全社的に推進する方法は、「人事部(総務部)主導体制」と「プロジェ
 クトチーム体制」の2通りが考えられます。

  1.人事部(総務部)主導体制

   この方式は人事担当の人事部(総務部)が中心となって事務管理部門の効率化を推進するもの
   です。

   どのような方法・手法を採用するかについて企画立案をはじめとし、各職場への指示・命令、
   効率化の進状態のチェック、効率化の効果の確認、効率化手法の見直しなど効率化推進にかかる
   一切のことを人事部で行います。

   この体制は、「部長が部員を指揮命令することから、比較的スムーズに展開できる」という
   メリットがあります。

   その一方で、「人事部が各部課に指揮命令するため、全社的な運動として盛り上がりにくい」
   「社員が業務効率化を上からの命令と受け止め、積極的に取り組まない恐れがある」などの
   デメリットがあります。

  2.プロジェクトチーム体制

   これは事務管理部門の各セクションの代表者から構成されるチーム(委員会)をつくり、その
   チームが中心となって業務の効率化、生産性の向上を推進していくものです。

   この方式は、「多くの社員の知恵、アイデア、経験を共有できる」「全社的に業務の効率化、
   生産性向上についての関心を高めることができる」「各部門の理解と協力が得やすい」などの
   メリットがあります。

   その一方で、「各セクションの代表者が構成員となるので、意見の食い違いが生じやすい」
   「構成員が各自の業務の傍らチームに参加しなければならず、十分な時間を確保しにくい」

   などのデメリットがあります。

   人事・経理・総務などの間接部門(事務管理部門)の改革改善は、多くの中小企業にとって緊急
   課題です。   

   このことが生産性の向上を阻害しているのです。

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間接部門の生産性向上

労働生産性

■生産性とは

 「生産性」ということをよく耳にしますが、生産性について具体的に説明しろといわれると、言葉に
 詰まってしまうのではないでしょうか。

 漠然と理解しているはずなのですが、きちんと説明はできない、という人が多いはずです。

 企業の経営活動の基本は、持っている経営資源を使って、儲けを生み出すことです。

 生産性とは、「経営資源を投じた結果、どれだけの成果をあげることができたか」、を示すものです。

 つまり「生産性を上げる」ということは、「より少ない経営資源で、より大きな成果をあげる」と
 いうことになります。

 生産性は、投入した経営資源によって大きく2種類に分けられます。

 金や物、つまり資本を投入した結果、どれだけの成果が得られたのかを示す「資本生産性」です。

 また、人、つまり労働力を投じた場合の成果をみるのが「労働生産性」です。

 労働生産性を分析することで、「社員がどれだけ効率的な仕事をしているか」をみるものです。

 労働生産性は、企業が生み出した新しい価値である「付加価値」を、従業員数で割って出します。

□付加価値とは

 では、「付加価値」とはなんでしょうか。

 例えば、ある企業が、100円で仕入れたものを加工して160円で売ったとします。

 100円の価値だったものに、加工した結果、60円の「価値」が付加されたわけです。

 この60円分の価値が「付加価値」なのです。

 付加価値は、それを生み出すために使われた人件費や光熱費などのコストと、会社が得る利益から
 成っています。

 60円のうちの50円は費用、残りの10円は利益、といった具合です。

 付加価値の計算方法には何通りかの方法がありますが、代表的なものに「控除方式(中小企業庁
 方式)」と「加算方式(日銀方式)」の2つがあります。

 控除方式では、付加価値は売上高から外部購入価値(他から購入した物やサービスの費用)を
 のぞいたものになります。

 この外部購入価値は、原材料費、外注加工費などです。

 加算方式は、付加価値を生み出す項目を加算していく計算方法です。

 加算する項目は、経常利益、人件費、賃借料、金融費用、減価償却費、租税公課の6項目です(減価
 償却費は含まない場合もあります)。

  ◎控除法(中小企業庁方式)

   付加価値=売上高-原材料・外注費等

  ◎加算方式(日銀方式)

   付加価値=経常利益+人件費+賃借料+金融費用+減価償却費+租税公課

□労働生産性とは

 前にも述べたように、労働生産性は、労働力を投入したことで、どれだけの付加価値を生み出した
 かをみる指標です。

 労働生産性は、従業員1人当たりの付加価値額を示し、付加価値を従業員数で割って求めます。

 この場合、従業員数は、期首と期末の平均人数を用います。

  ◎労働生産性(円)=付加価値/従業員

 この労働生産性が高ければ高いほど、従業員1人当たりの生み出す付加価値が高く、「効率よく儲けて
 いる会社」ということになります。

□労働生産性を高めるには

 では、労働生産性を高めるにはどうしたらよいのでしょうか。

 労働生産性は、付加価値と従業員数で計算されます。

 ですから、計算式の分子となる付加価値を高めるか、分母となる従業負数を減らすか、またはその
 両方を行えばよい、ということになります。

  ①付加価値を増加させる
   付加価値を増加させることを考える場合、控除法の考え方を使うと理解しやすいと思います。
   控除法では、付加価値を売上高から外部購入価値を引いたものとしてとらえます。
   ですから、付加価値を高めるには、売上高を伸ばすか、外部購入費を引き下げればよいことが
   わかります。 
   現在の経済状況では、売上高を増加させるのは簡単ではありません。
   そこで、まず外部購入費を引き下げることを考えましょう。
   具体的には、外部から調達していた製品・サービスのコストの引き下げをはかってください。
   売上高を伸ばすには、単に販売価格の引き上げをしたり、販売数量の増加を狙ったりするだけ
   ではむずかしいでしょう。
   高付加価値な新製品を開発することなども必要になります。

  ②従業員数を減らす
   これは、日本企業がこれまで最も苦手としてきたことと言えるでしょう。
   早期退職制度を導入するなど、積極的な取り組みが必要かもしれません。

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間接部門の生産性向上

シェアードサービス

■シェアードサービスの概要

 1.高まるグループ経営の重要性

  企業会計制度の改正にともない連結会計制度が導入され、連結決算、グループ経営が重要視
  される傾向が強まっています。

  企業経営は各企業単位での管理だけでなく、これまで以上にグループ企業全体の管理が求め
  られるようになりました。

  とはいえ、連結決算を行っている企業グループはあっても経営間で連結した「グループ経営」
  を行っている企業はまだ少数です。

  そのため間接部門の効率化についても、各企業単位の合理化による部分最適化にとどまって
  いる企業グループが多くみられます。

  しかし、企業価値がグループ全体の収益性、将来性を重視して評価されつつある今日、グループ
  各社の部分最適化を積み重ねるだけではグループ全体の最適化には限界があり、効率面での
  損失が発生することになります。

  グループ全体の価値を高めるためには、グループ企業全体の視点から収益を増加させると同時に、
  可能な限りコストを低減させる方策が必要です。

  そこで登場したのが、シェアードサービスを用いたグループ企業全体の最適化手法です。

 2.間接部門の業務を効率化するシェアードサービス

  シェアードサービスとは、企業グループ内に散在している業務機能を集約・統合するための企業を
  設立し、グループ各社がその機能をシェア(共有)することにより業務の効率化を追求する手法
  です。

  シェアードサービスが導入される業務としては、業務フローの標準化が比較的図りやすい、経理、
  財務、人事、総務、システム管理などの、いわゆる間接部門の業務が一般的です。

  個別の企業内で行ってきた業務を外部に委託するという点においては、シェアードサービスは
  いわゆるアウトソーシングの一種といえるでしょう。

  シェアードサービスがアウトソーシングと異なるのは、業務のアウトソーシング先が外部企業
  ではなく、グループ内に設立されたシェアードサービスセンター(SSC)であるという点になり
  ます。

  そのため、シェアードサービスの導入は複数のグループ企業によって構成される一定以上の
  規模を持つ企業であることが前提となります。

  【シェアードサービスの概念図

 3.シェアードサービスのメリット

  シェアードサービスの導入によるメリットとしては、以下の点が挙げられます。

  (1)人件費コストの削減

   コスト削減、その中でも業務の集中による人件費の削減は、シェアードサービスの導入に
   よって見込める最大のメリットです。

   こここで、経理業務を例にとってみましょう。

   グループ各社が個別の管理方法と情報システム(ソフトウエア)を使用し、異なる処理日に
   経理処理を行うよりも、グループ企業の経理業務を一カ所にまとめて集中的に処理を行った
   ほうが効率的で、同じだけの経理処理量であっても必要な人員は少なくなることは明らかです。

   そのため、SSCに業務を集中させれば、各グループ企業ごとに最低1名以上の人員が必要と
   なっていた経理担当部署を統廃合がすることができます。

   これによって、グループ全体でみたときの経理担当者の人員数を減らすことができ、人件費の
   大幅な削減が可能になります。

  (2)インフラコストの削減

   SSCを利用した業務の統合は、IT基盤や基幹システムなどの設備の共有を可能にするため、
   インフラコストの大幅な低減を可能にします。

   設備インフラが分散している場合、もっとも問題となるのは各拠点ごとに発生する管理・運用の
   コストですが、シェアードサービスならば基幹システムをSSCに集約し、グループ企業各社には
   簡易な処理用の端末を置くなどの方法が可能になり、設備投資、保守・運用ともに大幅なコスト
   の削減が図れます。

   また、経理部門などの廃止によってオフィスの維持にかかるコストも削減されるため、施設
   コストの低下も実現できます。

   米国におけるシェアードサービスの導入事例では、顧客と折衝する必要がある営業関連部門は
   都市部に残し、間接部門となるSSCを施設コストの低い地方部に集約させることで総コストを
   削減しているケースがあります。

  (3)コア・コンピタンスへの集中

   企業の中核的な能力に経営資源を集中し、それ以外のノンコア(非中核)業務を効率化する
   ことで企業の強みを伸ばす「コア・コンピタンス」経営に注目する企業が増えています。

   コア事業、ノンコア事業という視点でみれば、一般的な企業においては間接部門の業務はまさに
   ノンコアであり、積極的に効率化を進めて余剰の経営資源をコア業務に集約すべきであると
   いえます。

   シェアードサービスの導入によってグループ各企業はコア事業に経営資源を集中させることが
   できます。

   また、グループ企業の間接部門業務を一手に受託する形となるSSCにとっては間接部門の業務
   受託こそがコア事業となるため、そこに経営資源を集約した効率的な業務運営ができることに
   なります。

  (4)標準化による業務の効率化

   効率的な間接業務の処理を行うためには、業務の標準化が不可欠です。

   そのためには、グループ企業の1社にしか通用しないような「独自ルール」の仕組みを改め、
   グループ全体に適用できる業務ルールづくりが必要となります。

   標準化の対象となるのは書類の書式、データの形式、経理処理の締め切り日などさまざまな
   ものが考えられますが、これらを標準化することによって処理効率が高まりスピードの向上が
   見込めるのに加え、グループ全体の経営動向を把握しやすくなります。

   特に内部的に月次連結決算などを採用している場合は、業務の迅速性、正確性を高めるためにも
   標準化の仕組みづくりは非常に効果的です。

  (5)規模のメリットの実現

   SSCへの間接業務集約によって得られるスケールメリットは、コストダウンに直結するとともに
   サービスの充実にもつながります。

   例えば、法務や税務・財務といった専門性が高い部門をSSCに集約すれば、小規模なグループ
   企業1社では実現が困難である高度な専門性も実現できることになります。

   シェアードサービスを導入することで、業務の集約によって得られる規模のメリットをグループ
   企業全体で共有することができるのです。

   同時に、SSCにグループ全体の情報が集約されることによる知識の共有も可能となり、企業
   グループとしてのさまざまなノウハウも効率的に蓄積されることになります。

□シェアードサービス導入の実態

 1.シェアードサービスの導入状況

  (社)企業研究会が実施した調査によると、業種別に見ると「エネルギー・素材」「医療・生活」
  「機械」などで導入の割合が高くなっていますが、これは分母となる導入企業の絶対数が少ない
  ことから来るばらつきも考慮すべきでしょう。

  また、建設業においてシェアードサービスの導入が進んでいないのは、作業現場が分散しがちな
  建設業では、間接業務の運営をスムースにするために、現在のような通信インフラが整う以前から、
  地方拠点における間接業務の分散処理と部分最適化の体制が整っており、シェアードサービスを
  導入するメリットがさほど大きくないためと考えられます。

  SSCのすべてが経理、人事のサービスを提供しており、現段階ではこれらの分野でのシェアード
  サービス導入が先行しています。

 2.中小企業による導入事例はみつからず

  前述した通り、シェアードサービスはグループ経営という視点から間接部門業務の効率化を行い、
  コストダウンや情報の共有を進めていこうという考え方です。

  そのため、多くのグループ企業を持たない中小企業では、新会社の設立にともなうコストや
  オフィスの維持に必要なコストを考えると、シェアードサービスが必ずしもコストダウンに
  つながるとは限らない面があります。 

 未上場の中堅企業によるシェアードサービス導入の事例はいくつかあるようですが、この場合でも
 従業員規模で少なくとも数百人、企業数で4~5社程度の企業グループを形成している企業でない
 限りシェアードサービスの導入によるメリットは大きくないといえるでしょう。

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間接部門の生産性向上

間接部門の目標管理
 

  ■目標管理の概要と導入状況

   1.目標管理とは

     目標管理とは、労働者各人に職務についての具体的な目標を設定させ、その達成度合いを
     評価する人事制度のことをいいます。

     目標管理制度を導入するメリットとして、

      ・従業員の自主的な業務への参加意識が高まり、モチベーションが向上する

      ・上司との面接によって具体的な目標を設定することで、所属部課の重点目標に
       対する認識が高まるとともに、情報の共有、コミュニケーションが図れる

      ・設定した目標とそれに対する達成状況が比較的分かりやすいため、業績連動型
       人事評価との相性がよい

     といったことが挙げられます。

   2.間接部門と目標管理

     目標管理を導入する企業は多いのですが、この制度は一般的に、総務や経理、人事
     などの間接部門では、導入が難しいといわれます。

     それには以下のような理由が挙げられる。

    (1)目標の数値化・定量化がしにくい

       目標を設定する際に、目標は可能な限り数値化・定量化したほうが、その
       到達度が計りやすくなります。

       この点において、例えば営業部門などは売り上げや受注件数、利益額などの
       数値化された目標を立てやすい業務ですが、間接部門の業務はその性格上
       成果を数値で表現しにくいことから目標が立てづらく、また、成果を評価に
       反映させにくい側面があります。

    (2)目標とするテーマが選びにくい

       間接部門の業務は多くが定型化されたものです。

       そのため、例えば伝票整理などの定常的な業務を行っている人にとって、目標
       設定は難しいものとなってしまいます。

       なぜなら、定常業務に大きな効率化をもたらすような目標設定を定期的に行う
       ことは困難であり、結局は無理に何らかの目標を設定せざるを得なくなるからです。

       無理に設定された目標が達成される可能性は少なく、結果的に目標管理は意味を
       なさないものとなってしまう。

    (3)改善・改革を重視する目標設定は自分の首をしめる

       目標管理では設定すべき目標として、従事している業務への改善提案や改革を
       要求することが多くなっています。

       営業や開発・生産部門ならばこうした改善目標は売り上げ増加、コストダウン
       などにつながるのですが、間接部門の生産性向上によって自部門の合理化が
       図られることは、結果として自分の首をしめることにつながります。

       自分の改善目標を目指し業務の合理化をすることにより、自分自身の仕事を
       奪ってしまうのではないかという恐怖感が、間接部門における積極的な目標
       管理活用を妨げている面もあるのでしょう。

       このように、間接部門の業務と目標管理は相性が悪いといえます。

       以下では、そうした間接部門に目標管理を導入する際のポイントを解説します。

  □間接部門における目標設定のポイント

   1.目標は可能な限り数値化する

     間接部門の目標設定の中にも、数値化して定量評価することが容易な業務もあります。

     目標設定においてはまず、こうした数値化しやすい業務に対して数値目標を設定する
     ことからはじめるとよいでしょう。

     定量化しやすい目標としては、以下のようなものが挙げられます。

      ●経費の節減

       ・年間○○万円、○%節減など

      ●ミスやクレームなどの件数

       ・伝票ミス年間○件以下、クレーム件数○件以下、発生率
        ○%以下など

      ●ISOなどに関わる業務の標準化

       ・定型業務の標準化率○○%目標など

      ●処理時間の短縮

       ・月次決算資料作成日数を対前年比○日短縮など

     こうした定量化しやすい目標については、積極的に数値化し定量的に評価を行うのが
     有効です。

     数値化するに際しては、業務の主要な指標のデータ採取を行ない、数値目標が立て
     やすい状態にすることも大切でしょう。

     例えば遅延日数、残業時間、ミスやクレームの件数、クレームや処理件数などについて、
     過去の推移や一人当たりの平均件数を数値化すれば、目標が設定しやすくなります。

     一方、

     「新しい法令を理解し、業務に生かす」「業務における部下との連携を強化し、指導
     することでレベルを高める」などの、定性的な目標については数値化が困難な場合も
     あります。

     このような目標を数値化するのは困難ですが、目標を無理に数値化しなくてもよいと
     いう考え方もできます。

     その場合には、達成状態のイメージをできるかぎり明確に表すようにします。

     目標設定時点での面談では、達成状態のイメージのすり合わせを十分に行うことで
     明確な評価ができるようにしなくてはなりません。

   2.目標のテーマをどのように決めるか

     前述した通り、間接部門の目標設定は目標とするテーマの選定が難しいといわれます。

     そこで、以下では目標を設定するに当たっての基本的なポイントを整理します。

     (1)目標は部門の全体目標と結びつくものを

        個人の目標は全体目標や全体方針を助けるものであり、必ず企業や部門の全体
        目標と結びついていることが必要です。

        部下本人の立場ではいかに立派な目標をたてたつもりでいても、それが全体
        目標と結びついていなかったり、方針に反するものであっては、企業の全体
        目標と結びつきません。

        目標設定に当たっては必ず上位組織目標との関連付けを行い、

         「会社・部門目標」→「組織目標」→「個人目標」

        を常に確認できるようにすることが重要です。

        そのためにも、部署が目標と方針をしっかりとさせておくことが大切になる。

     (2)現状維持の目標ではないか

        努力せずに達成できる目標では意味がありません。

        目標は本人の能力よりやや高いもので、本人が努力することによって達成できる
        程度に設定しなくてはなりません。

        ただし、本人の能力に対して余りにも高い目標を設定してしまっては「あきらめ」
        から努力を放棄してしまう可能性があります。

        全体目標についても同様に、各自が努力することによって達成できるレベルの
        目標を設定することで、個人目標との関連付けも容易になります。

     (3)目標の数は増やしすぎない

        目標の数が多すぎると、注力すべき業務が分散してしまい成果が上がらない
        場合があります。

        目標を多く設定してそのいずれもが中途半端に終わるくらいならば、目標を
        ある程度絞り込んでその分野に注力したほうが成果は上がるでしょう。

        目標設定に際しては重点項目を3〜5点ほどに絞り込むことが有効です。

        また、それぞれの目標についても重要度に順序をつけ、優先順位を明確に
        することも大切です。

     (4)目先の目標に偏重しない

        短期的な目標は早期の成果が求められる性質のものであり、期間単位での
        効果も測定しやすいものです。

        そのため、目標として設定しやすいという側面があります。

        しかし、会社全体の成長を考えた場合、長期目標を設定することも重要な
        ポイントとなります。

        目標を設定する際には長期と短期の目標のバランスをとることが重要です。

     (5)各自の役割を反映した目標を設定する

        目標設定に際しては、各自が現在携わっている業務や部署内での役割を反映
        させる必要があります。

        例えば管理職ならば部署全体の業績に配慮し、さらに人材の育成を視点に入れた
        目標を設定するべきであり、専門職についているのならばその専門性をさらに
        高めるような目標を設定することが求められます。

   3.間接部門における目標例

     間接部門における目標例としては、例えば以下のようなものがあります。

      ●定量的な目標

       ・教育訓練への参加者数(人事・労務)

       ・売上高人件費率(人事・労務)

       ・採用計画の達成度(人事・労務)

       ・人員削減目標達成率(人事・労務)

       ・月次決算の短縮日数(経理・財務)

       ・全社の経費節減金額(経理・財務)

       ・財務コストの削減金額(経理・財務)

       ・支払利子の低減率(経理・財務)

      ●定性的な目標

       ・新しい人事制度の立案(人事・労務)

       ・規定の改定・導入(人事・労務)

       ・教育制度の改訂(人事・労務)

       ・教育研修のマニュアル化(人事・労務)

       ・支払い業務の効率化(経理・財務)

       ・社内会計基準の改定(経理・財務)

       ・資産運用効率の向上(経理・財務)

       ・財務戦略の立案(経理・財務)

     一般的には、コスト削減や業務の合理化に関するテーマは定量的な目標となりやすく、
     新しい社内制度の整備や改革に関するテーマは定性的な目標となりやすいといえる。

     ただし、定性的な目標として挙げた項目についても、例えば資産運用効率などについては
     「新しい資産運用先の選定」などは定性的ですが「資産運用収支率○%向上」などの
     目標設定を行えば定量的な目標となります。

     前述した通り、目標は可能な限り数値化して定量評価したほうが公正な評価が可能に
     なります。

   4.目標管理が有効に機能するケース

     営業部門などと比べた間接部門における目標管理のメリットとしては、目標設定の
     自
由度が高いという点が挙げられます。

     営業部門などでは、目標の項目が売上高、粗利益、新規開拓件数などの数字に固定化
     されがちで、その目標数値だけの設定となってしまいがちです。

     しかもその数値も目標というよりはノルマに近い状態なために、目標設定でどれだけ
     低い数値を設定するかに社員の関心が向いてしまう可能性が否めません。

     一方、間接部門では目標設定こそ難しい面があるものの、設定する目標の項目や達成
     レベルに自由度が大きいため、制度をうまく利用することで社員のモチベーションを
     高めることが可能になります。

     そのためには、各企業・部門が現在抱えている課題や業務内容に合わせて適切に全社
     目標・部門目標を設定し、各個人にも全体目標に連動した適切な目標を設定させる
     ことが最も重要なのです。

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間接部門の生産性向上

総務部門のコスト意識


  ■コスト意識の高い総務部が会社をまもる

   経営の改善を考えるとき、経営者は売上を上げることのみ考えてしまう傾向があ
   るが、それと同じくらいに経費を下げる努力が必要です。

   会社が消費している費用を一つひとつ見直して、いかに効率よく、いかにお金の
   かからないものにするか。

   その小さな積み重ねが大きな金額となって返ってきます。

   会社のなかで高いコスト意識をもつべき部門が総務部です。

   貴社の総務部のコスト意識はどうだろうか。

  □徹底したコストダウン
   この厳しい時代を生き抜きくためには次の2つの方向から検討する必要がある。

    1.売上を伸ばす

    2.支出を減らす

   もし売上を伸ばすことが難しい状況であるのならば、徹底したコストダウンを行わ
   なくてはなりません。

   ただし、思いつきのコストダウン活動ではかえって社内のモラールを下げてしまい
   ます。

   成功させるためにも、総務部等が中心となり全社的な活動として盛り上げること
   が大切です。

   以下の項目について、自社でのコストダウンが可能かどうか、ぜひ検討してみて
   ほしい。

    (1)社内の通信費(とくに電話代)、交通費、印刷費など

    (2)正社員の採用から、派準社員への転換

    (3)社員教育の方法

    (4)上営業一敗売促進体制

    (5)書類管理の方法

    (6)給与の諸手当や役員報酬

    (7)退職金準備のための保険

    (8)設備投資、固定費

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間接部門の生産性向上

間接部門の経営計画
 

  ■経営計画の重要性

   経済のグローバル化にともない、企業経営の判断指標は、売上高やシェアの重 
   視から、キャッシュフロー、株価の重視へと変わってきました。

   こうした中、より効率的な経営のために企業では部門ごとの採算確保が重要視さ
   れている。

   計画的な業務の遂行を行い、成果のみえる経営を行うためには、しっかりとした
   経営計画を策定し、計画段階での数値目標の設定や、部門として実行すべき内
   容を文書にして明確にすることが必要です。

   経営計画策定を通して会社の直面する課題や対応方法を検討し、明らかにする
   ことで計画的に仕事を進められるだけではなく、計画化の作業そのものが従業員
   と会社との一体感を高める効果も生みます。

  □年度経営計画の具体的策定手順

   部門計画は、全社的な経営計画を踏襲し、全体目標を達成することを目的として
   策定される性質のものです。

   まずはじめに、以下で年度計画の策定に当たって基本的な手順を解説します。
   詳細は経営計画の項を参照ください。

    1.自社の置かれた市場環境を把握する

      年度経営計画を策定するためには、まず自社がおかれている市場環境を把
      握する必要があります。

      過去3年〜5年の市場環境を検討することにより、的確に自社の企業力を把
      握し、ライバル会社や業界水準との比較検討を行い、自社の強み、弱点を知
      ることが重要です。

      計画策定に当たっては、例えば以下のような視点で市場環境を把握すること
      になります。

       ・業界全体の市場規模の変化

       ・市場の成長性

       ・市場の収益性

       ・販売価格などの他社動向

      また、上記以外にも、数字に表れない項目として

       ・主要顧客の購買動向

       ・新製品の動向

       ・生産技術の動向

      などについても把握する必要があるでしょう。

    2.自社の経営資源を分析する

      社長のリーダーシップや自社の生産能力、人材および組織力、財務状況、
      情報システムの状況など、企業の経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報などに
      ついて総合的に分析する必要があります。

      併せて、自社の過去の業績についても各種経営分析指標を利用して分析し
      ます。

      自社の経営資源を分析をすることの意義として次ページのようなものが挙げ
      られる。

      これにより、自社が何をなすべきかが明確になります。

       ・経営環境の変化に対応するという観点から、現在の自社に不足して
        いる経営資源や弱い機能を明確にし、それを充実するための方法を
        検討する

       ・同業他社や異業種の企業と自社を比較し、相対的に劣っていると

        思われる点を明らかにし、改善策を検討する

       ・顕在化している経営上の問題点を整理し、その改善策を検討する

       ・管理会計の手法により、企業および各部門ごとの収益性、健全性、
        生産性、成長 性について検討し、現在までに推進されてきた戦略
        や体制を見直す

       ・自社が活性化された組織風土となっているか、近代化された経営
        体質となっているかを客観的な観点で検討する

       ・現在の自社の状況について見直し、その活用状況を分析して有効
        活用が可能かどうかを検討する

    3.年度経営方針と経営計画の作成

      年度経営方針は、その年度において必ず達成すべきことを、明確に、具体的
      に明示する必要があります。

      自社にとって必要なものだけをコンパクトに、要領よく明示することが重要。

      また、年度の経営目標は、年度経営方針を具体的に達成するためのものな
      ので、売り上げ目標やシェア達成目標などは、具体的な数値で示す必要が
      ある。

      この際、市場環境の分析によって把握した数値をもとに実現可能なレベルで
      の目標設定を行うことが大切です。

    4.利益計画の作成

      企業の存続と発展は、利益の計上なくしてはありえません。

      上記の分析、目標設定過程を経て策定された経営目標は、最終的には利益
      計画書として形になります。

      目標利益の求め方には、経常利益率から求める方法や付加価値額から求
      める方法などさまざまな考え方がありますが、これらを総合的に検討、調整
      して決定することが大切です。

      利益計画書は、目標利益をどのようにして達成するかを想定した、損益およ
      び資金の計画です。

      利益計画書の作成手順は次のようになります。

       (1)目標利益の決定

       (2)予想損益計算書の作成

       (3)資金計画書の作成

       (4)予想貸借対照表の作成

      上記のような段階を踏んで全社的な経営計画・利益計画が策定されます。

      これらを達成するために、各部門がどのような活動を行うべきかを策定する
      のが、部門別年度計画です。
       
  □間接部門の部門計画策定ポイント

   1.部門別計画の策定

     全社的な経営計画が完成したら、次はそれに基づいて各部門において部門別
     の計画を立案・策定します。

     例えば、営業部門であれば販売戦略や売り上げ・利益計画、製造部門ならば
     生産の合理化計画などの形で年度計画が具体的な行動目標として定まる。

     以下では、総務、経理など非収益部門における部門計画策定のポイントにつ
     いてまとめます。

   2.間接業務の特徴と問題点

     一般に、非収益部門における業務は主に管理業務、スタッフ業務、事務業務
     の3種類に分けられます。

     以下ではそれぞれの業務の特徴をまとめます。

      (1)管理業務

        管理業務には、情報収集および状況判断に関する業務、意思決定に関
        する業務、部下の動機付けや育成に関する業務などが含まれます。

        管理者だけではなく担当者によっても行われる業務ですが、上位の管理
        者になるほど知的業務的な部分が多くなり、非定型的な業務内容となる
        傾向があります。

      (2)スタッフ業務

        社内における専門家が行う業務で、経営者や上位管理者を支援する性
        質を持っています。

        企画や管理に関する業務、人事・法務・経理に関する業務、研究・開発・
        技術などに関する業務などが代表的なものです。

      (3)事務業務

        各部門において事務的な活動を行う業務です。

        さまざまな書類や情報を扱い、それらをファイリングやパソコンへの入力
        などの方法で定型的・非定型的に処理し、帳票を作成したりする業務。

        製造や販売といった直接部門では定型作業が多く、例えば製造部門では
        生産数量や作業時間などの指標で生産性を測定することが比較的容易
        な側面があります。

        また、TQCに代表されるような生産性改善手法がある程度確立されてい
        ます。

        また、営業部門では売上高や利益という企業収益に直結する指標で年度
        計画を立てることが可能であり、直接部門における年度計画策定は比較
        的容易であるといえるでしょう。

        これに対して間接業務は上記でまとめたように非定型・非収益型の業務
        が主であるため、年度計画策定に当たっては定量的な指標を用いた計画
        策定が困難な部分があります。

        そこで、以下では総務、人事、経理・財務の各部門別に年度計画策定の
        ポイントを挙げてみます。

   3.総務部門の部門計画

     企業において総務部門は、経営者のスタッフとしての役割から各部門の調整
     役、広報的な役割など、非常に幅広い機能を担うという特性を持っています。

     そのため、総務部門における計画策定に当たっては、企業の業務全体を見渡
     す管理部門という視点での計画立案を行うことが重要となります。

     こうした点から、総務部門は全社的計画に則した部門計画を策定する必要が
     あり、定型的な計画を策定することは困難です。

     総務部が部門計画で目標に掲げる項目としては、以下のようなものが挙げら
     れます。

      (1)コストダウンの推進

        家賃などの固定費や光熱費などの経費削減や、設備リース料の見直し
        などがあります。

      (2)危機管理体制の確立

        緊急災害や停電、コンピューター停止時の対応マニュアル作成や、緊急
        連絡網の整備法を順守した行動規範の作成などです。

      (3)組織の再編

        新規事業部の設立など、経営者を補佐する形での活動などが考えられま
        す。

      (4)環境保護への対応

        全社的な環境保護方針の作成や省エネルギー目標などの設定など、環
        境保護に関する各部署の取りまとめなどが挙げられる。

     上記以外にも、企業が今なすべき課題や全社的な経営計画に応じてさまざま
     な経営目標が挙げられるでしょう。

     総務部門の経営計画策定に当たっては、他部門との協力・連携が不可欠とな
     ります。

     設定した目標を達成するためにどの部門のどのような経営資源を投入するべ
     きなのか、あるいは具体的にどの部分のコストをどの程度まで削減するのかと
     いった行動を計画にまとめる必要があります。

   4.人事部門の部門計画

     会社の中で人事部門が担うべき役割は、限られた賃金の原資を適切に配分
     するための制度を運用することにあります。

     また、それと同時に従業員の能力開発や福利厚生のための適切な制度を完
     備し、従業員の仕事に対するモチベーションを高めることも重要な仕事です。

     人事部門による部門計画の目標としては、例えば以下のようなものがある。

      (1)適正な人員規模の検討・維持

        現在の人員規模は適正か、雇用調整や増員の必要はあるかといったこと
        の検討。

      (2)適切な人員配置

        各部門に配属された人員数は適切か、適材適所の配置ができているか、
        各部門から受けた希望人員数の調整など。

      (3)人件費の検討

        1人当たりの人件費は適正な水準にあるか、業界の平均的な数字から大
        きく乖離していないか、削減の余地はあるかなど。

      (4)適正人事評価制度の確立

        成果・能力主義人事制度の導入や現行制度の実効性検証、評価に不公
        平感はないかなどの検討。

      (5)人材の能力開発

        社内・社外研修の実施などによる、従業員の能力開発支援。

        上記以外にも、人事部門における検討事項としては中高年の活用や各
        種手当などの見直し、定年制度の検討などがあります。

        人事部門においては、自社の課題を整理したうえで、対応の方向性や具
        体的な施策を計画にまとめることとなります。

   5.経理・財務部門

     経理・財務部門の業務は、資金の管理が中心となります。

     特にキャッシュフロー経営が重視されており、資金の流出入の管理とその効率
     化は重要性を増しています。

     経理・財務部門による部門計画の目標としては、以下のようなものがある。

     (1)資金計画の立案
       必要資金の見込みや効率的な資金の借り入れ、返済計画などの立案。

     (2)資金運用の計画   

       余剰資金の運用方法に関する立案。

     (3)資金繰りの改善

       資金ショートが起こらないような適切な資金繰り計画の策定と改善。

     (4)支払い業務の効率化

       支払い口座の集中化など、支払い業務の効率を高めるための検討。

     (5)社内会計基準の改定

       社内会計基準の見直しが必要なケースもあります。

       経理・財務部門でも他の部門と同様、連結対象企業の有無や環境会計へ
       の対応などによって、企業が直面する課題は異なってきます。

       自社の現状に応じた部門計画の策定が重要です。

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間接部門の生産性向上

 総務の役割

 

  ■総務のコスト意識

   経営の改善を考えるとき、社長は売上を上げることのみ考えてしまう傾向があり
   ます。

   しかし、それと同じくらいに経費を下げる努力が必要です。
   会社が消費している費用を一つひとつ見直して、いかに効率よく、いかにお金の
   かからないものにするか。

   その小さな積み重ねが大きな金額となって返ってきます。

   会社のなかで高いコスト意識をもつべき部門が総務です。

   自社の総務部門のコスト意識はどうだろうか。

   コスト意識をチェックリストで再確認してみましょう。

    1.いまはインターネットでいろいろな情報が得られる時代です。
     インターネットを使って複数の企業間で価格の比較をすることは、有効なコスト
     削減策です。また、インターネットでの購入に切り替えるということも検討して
     みる。

    2.メール便は、上手に使えば、コスト削減にかなり有効です。宅配便の利用頻  
     度が高い場合は、単価を下げてもらうことや引取手数料をサービスしてもらう 
     など宅配業者に交渉をすることも検討してみる。

    3.かなりの金額をかけて名の通った求人雑誌に出しているものの、なかなか効 
     果があがらないという会社が見受けられます。
     無料の媒体を使ったとしても、ピーアールの仕方や、求職者へのアプローチの
     方法(先輩社員のコメントを載せたり、仕事の内容をわかりやすく紹介したりす
     るなど)を工夫することで、効果を上げることは可能です。

    4.運転の仕方で、燃費はかわります。
     エコドライブについて勉強会をするなど、社員の意識を高めましょう。
     上手に節約できた社員は、表彰するなどのイベント性をもたせることも効果的
     です。

    5.通信費の料金プランは、頻繁にかわっています。
     定期的に見直し、自社の使い方にあったプランにしておくことがコスト削減に効
     いてきます。

    6.インターネットバンキングは、事務所にいながらにして、振込を行えますの
     で、時間の節約にもなります。
     同じ銀行の支店間なら手数料が無料となる銀行もあるので、比較検討してみ 
     る。

    7.純正品にかえて、リサイクル品をつかうことはコストダウンに有効です。
     小さな努力の積み重ねが大切です。

    8.すすめられるままにあまり必要のない保険に入っているケースも少なくありま
     せん。
     自社にとって本当に必要な保険なのか、慎重に見直すことが大切です。

    9.作業導線を工夫することで、効率的な作業ができるようにしておきましょう。

    10.助成金は、一定の要件をクリアできれば、返還不要の非常に有利な制度。
     利用できるものがないか、専門家に相談してみることもお勧めします。

   この厳しい時代を生き抜きくためには次の2つの方向から検討する必要があります。

    1.売上を伸ばす

    2.支出を減らす

   もし売上を伸ばすことが難しい状況であるのならば、徹底したコストダウンを行わなく
   てはならない。

   ただし、思いつきのコストダウン活動ではかえって社内のモラールを下げてしまいます。

   成功させるためにも、総務部等が中心となり全社的な活動として盛り上げることが
   大切です。

   判定テストや下記項目について、自社でのコストダウンが可能かどうか、ぜひ検討
   してみてください。

    (1)社内の通信費(とくに電話代)、交通費、印刷費など

    (2)正社員の採用から、派遣社員への転換

    (3)社員教育の方法

    (4)営業・販売促進体制

    (5)書類管理の方法

    (6)給与の諸手当や役員報酬

    (7)退職金準備のための保険

    (8)設備投資、固定費

   会社組織のなかで、総務・人事・労務の分野は、間接部門であり、利益を生み出す

   部門ではありません。

   しかし、会社運営を行っていくうえでこの分野の業務は欠かせないものです。

   大企業では、総務部の中にも庶務課が存在したり、人事部には、労務担当、教育研修
   担当、採用担当など、業務が細分化され、業務体系や運用のシステムなども整備され
   ています。

   大企業のように、専属のスタッフを確保することが難しい中小企業では、限られた
   人材でこれらの業務をこなしていかなければなりません。

   複雑な内容の仕事を数人、あるいは1人の担当者が兼任しているのが実情ではないで
   しょうか。

   特に今、コンプライアンスの遵守が重要視されており、労働法関連においては、著しい
   改正が繰り返されています。

   また労使の紛争も増加の一途をたどっています。

   こういったことへの対応は、大企業であろうが中小企業であろうが変わることはありま
   せん。

   ますます、総務、人事、労務部門の担当者の負担は増えていくでしょう。

  ■総務の役割

   総務の仕事は、会社にとって影の力となるものです。

   現場の業務がスムーズに遂行されるためのサポートや会社を代表する役割もあり
   ます。

   また、時には法務的な役割も課されることがあります。

   総務部門は、直接利益を生み出す部署ではありませんが、管理業務を行う重要な
   部署なのです。

   また、会社の経営トップと非常に近い位置にありますので、経営に関連した業務も
   手がけます。

   特にコロナ禍における総務の役割は大きくなっており、様々な業務で改善が必要です。

   たとえば、採用、顧客データ、会議、各種社内規程の策定と見直し、整備、オフィスの
   移転・レイアウト、各種コスト削減、社内行事の運営、職場の安全対策、社員の
   健康管理、各種資産管理など挙げたらきりがありません。

   コロナ後の社内体制の整備を今から始めましょう。


  情報管理
   日々の業務の中で取り扱う膨大な情報を効率的に管理するのも総務の仕事です。

   上手にパソコンを活用しましょう。

   今では、情報の管理にパソコンの活用は不可欠です。

   膨大な情報データを管理し、必要なものを必要なときに検索でき、取り出せるように工夫
   します。

   ○取引先の名簿の管理と更新
    取引先である得意先や業者、所属団体などの情報をまとめて名簿にします。

    管理する情報は、会社名や所在地、部署、担当者、連絡先はもとより、業種や
    取扱商品、社内の担当、顧客・仕入先などを網羅しましょう。

    整理された情報は、社内の誰もが活用できるようなシステムを整備し、必要なと
    きに活用できるようにしましょう。

    社内サーバーにデータを格納することにより、社内の人が誰でもいつでも閲覧
    できるようになります。

    また、取引先の情報は適宜更新しましょう。

    得意先の担当者が部長に昇格しているのに、課長の宛名のまま書類を送付し
    てしまったといったことにならないためにも、随時更新し、いつも最新の状態にし
    ておくことがポイントです。

    データ管理の担当者を決めておき、毎月一定の時期に必ずチェック・更新を行う
    ようにしておくとよいでしょう。

   ●備品・消耗品管理

    日々の兼務で必事な備品や消耗品の調達、管理は総務の重要な仕事です。

    ○少額備品と高額備品
     備品といってもいろいろな種類がありますが、大きく2つに分類されます。

     筆記用具やコピー用紙、文房具など金額が少額なものは、経費で処理するこ
     とになります。

     一方、机、ロッカー、コピー機、パソコンなどの金額が高額なものは固定資産と
     なります。

     固定資産の中でも会社で使用するこれらのものは、減価償却資産としての取
     り扱いとなりますので、購入時から廃棄 まで一貫した管理が必要となります。

     ただし、使用可能期間が1年未満もしくは購入価格が10万円未満のものにつ
     いては、一括償却が可能です。

  □固定資産台帳での管理項目

   ①備品番号 ②製品名 ③メーカー名 ④シリアル番号 ⑤取得価額

   ⑥使用開始年月日 ⑦使用部署 ⑧納入業者など

   固定資産台帳は、単に固定資産の管理のみならず、修理の際などにも役立ちます。

   またこれとともに、該当の備品に台帳と同じ情報を記載したシールを貼り付けておき
   ましょう。

   どの備品がどれに該当するか一目で把握できます。

   ○備品の状況を把握
    備品は、定期的に使用状況を把握しましょう。

    各部門にて廃棄されることもあるので、廃棄の際は、必ず総務へ連絡するという
    ルール決めが必要です。

    廃棄など備品の状況に変更があった場合には、固定資産台帳を改定します。

    廃棄した場合には、①廃棄した日付 ②引取業者 ③売却価額 などを記載し
    ます。

    廃棄業者からは引取証明書や廃棄証明書を発行してもらい保管しましょう。

    パソコン等の廃棄については、情報流出を避けるため、ハードディスクの中身を
    物理的に消去するなどの処置をとった上で廃棄するようにしましょう。

   ○事務用品など消耗品の取扱い
    高額な備品は、購入すれば補充や買換えは頻繁には発生しませんが、事務用
    品などの消耗品は、いざというときにストックがないと、業務に支障をきたしてし
    まいます。

    在庫のチェックは総務の重要な仕事です。

    定期的にチェックを行い、むだな使い方をしていないかも管理しましょう。

    消耗品の管理には、受払帳をつけるとよいでしょう。

    総務でストックを足したときは増加量とその時点での在庫を記載します。

    消耗品を使用したときは帳簿に使用量と部門などの情報を記載してもらいま
    す。

    総務は週に1回など定期的に在庫をチェックし、不足しそうな時期に発注をかけ
    るようにします。

    またこの受払帳は、記録をとることによって、どのような物品がいつごろよく使用
    されるか、またどの部署がどの物品を使用する頻度が高いかなどの傾向を把握
    することにも役立ちます。

  □各種書類(文書)の管理
   対外的取引の際に必要となる書類や契約書等の管理暮チェックを行います。

   ●登記簿謄本と印鑑証明
    会社の戸籍ともいえる「登記簿謄本」、また「実印」と「印鑑証明書」は、会社の
    運営上の様々な場面で必要となりますので、理解しておきましょう。

    ○いろいろな場面で必要
     新規の取引開始のときや銀行口座開設、事務所の賃貸契約のときなどには、
     「登記簿謄本」が必要となります。

     また、他社の登記簿謄本も、取引先の会社の状況を把握するために入手する
     こともあります。

     重要な売買契約や、金融機関から融資を受ける場合などは実印をもって締結
     することが通例です。

     その際、実印であることを証明する「印鑑証明書」の添付が必要となります。

    ○登記簿謄本とは
     登記簿謄本とは、会社の商号、本店所在地、発行株式数、設立年月日、資本
     の額、役員の氏名など会社の基本的な情報が記載されているものです。

     登記簿謄本の交付は、以前は写しが交付されていましたが、現在では、法務
     局の管理がコンピュータ化されたことに伴い、写しではなく証明書が交付され
     るようになっています。

     証明書には、「履歴事項全部証明書」と「現在事項全部証明書」の2種類があ
     り、「現在事項全部証明書」には、抹消された情報など一部の情報は記載され
     ません。

     一般的には「履歴事項全部証明書」を登記簿謄本と呼びます。

    ○実印の使用には「印鑑証明書」を添付
     法人設立の際には、登記所で印鑑登録を行います。

     この登録された印鑑は「実印」として、契約書や重要な書類で使用されます。

     「印鑑証明書」は、その印鑑が実印であることを法務局が証明するものです。

     重要書類に実印を使用した場合には、ほとんどの場合この印鑑証明書の添
     が必要になります。

    ○登記簿謄本、印鑑証明書の交付
     ・登記簿謄本の交付申請
      法人の登記簿謄本は、本店所在地を管轄する登記所で請求しますが、オン
      ライン化によって、管轄外の登記所でも請求ができるようになっています。

      交付の手数料は窓口交付の場合は600円、オンライン請求・送付の場合は
      500円、オンライン請求・窓口交付の場合は480円です。

     ・印鑑証明書の交付申請
      印鑑証明書も登記所で申請します。
      印鑑証明書は本店所在地を管轄する登記所でなければ請求できません。

      請求の際は、印鑑カードを添付します。

      交付の手数料は窓口交付の場合は450円、オンライン請求・送付の場合は  
      410円、オンライン請求・窓口交付の場合は390円です。

      担当者が代表者に代わって請求する場合は、委任状が必要となります。

     ・契約書のチェック
      会社の仕事は、法律に従って行われています。

      中小企業の場合は、規模にもよりますが、独立した法務部門がない企業が
      多いのではないでしょうか。

      そういった場合、法務業務を担うのは総務部門ということになります。

      その中でも契約書は日々いろいろな部門で締結されることになります。

      また継続契約の更新のチェックなども必要になるでしょう。

      時期を決め、毎年、社内の契約書をチェックしましょう。

    ○トラブルを未然に防ぐために、契約書は必要
     ビジネスにおいては、日々様々な取引が発生しています。

     契約は、必ずしも文書でなければならないということはなく、口頭でも成立しま
     す。

     しかし、後々のトラブルを未然に防ぐためにも文書による契約が必要といえま
     す。

     双方が合意した契約の内容を文書にしたものが「契約書」です。

     契約を書面で交わすことによって、契約の履行責任を双方が確認できたり、契
     約の記録を残すことができるなどのメリットがあります。

     あとから挟め事に 発展しないためにも、「契約書」という文書で内容を書面化
     することが重要といえます。

    ○契約書の形式
     契約書の記載内容や書式は特に法律で定められているものではありません。

     「契約書」「同意書」「覚書」など、タイトルにかかわらず内容によって契約書と
     認められます。

     用紙の大きさは特に決まりはありませんが、統一しておくとファイリングなどに
     便利です。

     最近はほとんどがA4サイズで作成されます。

     ・契約の当事者
      当事者が契約締結権限(代表権もしくは代理権)を持つ権利者かどうか、確
      認します。

      相手が法人の場合は、一般に当該会社の執行権を持つ代表取締役や理事
      長などが権利者です。

     ・署名・記名・捺印
      必ず双方の署名・捺印を行います。

      「署名」は自筆のサイン、「記名」はゴム印やワープロなどで記載されたもの
      です。

     ・実印と認印
      契約書に使用する印は、実印でも認印でも問題ありません。

      重要な契約には実印で捺印します。

      実印での捺印の場合は、印鑑証明書の添付を要求されることもあります。

      契約書が複数ページになる場合は、契印を忘れないようにしましょう。

     ・収入印紙
      印紙税法の定めに従い、不動産売買契約書や金銭消費貸借契約書、請負
      契約書などには印紙の貼付が必要です。

      印紙には消印も必要です。

  □契約書に必要な印紙税額
   一般の売買契約書等

    (例:不動産等又は営業の譲渡に関する契約書、土地の賃借権の譲渡に関す
       る契約書、消費貸借に関する契約書、運送に関する契約書 など)

    ※「不動産の譲渡に関する契約書」のうち、平成30年3月31日までに作成され
      るものについては、契約書の作成年月日により、税額が軽減されています。
      平成26年3月31日まで

   ●請負契約書
    (例:工事請負契約書、工事注文請書、広告契約書、映画俳優専属契約書 な
       ど)

    ※「建築工事の請負に関する契約書」のうち、平成30年3月31日までに作成さ
      れるものについては、契約書の作成年月日により、税額が軽減されていま
      す。

      平成26年3月31日まで

   ●継続取引の基本となる契約書 4千円
    (注)契約期間が3ケ月以内で、更新の定めがないものは除かれます。  


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間接部門の生産性向上

業務計画書の書き方
 

  ■業務計画の重要性

   毎日の入出金の管理や、手形の決済日の確認、それにともなう運転資金の手当や
   当座残高の確認、生産計画や在庫確認など、会社の運営にかかわる日常の事務
   処理は、思いのほか繁雑で手間がかかります。

   だからこそ、事務処理は資金状況などを把握したうえで効率良く行いたいものです。

   そのためには、 しっかりとした業務計画をたてて、計画を確認しながら順次業務を
   遂行していくのが最善といえます。

   業務計画作成の重要性はまさにここにあります。

   しっかりとした業務計画を立てることは、効率の良い仕事につながります。

   そのうえ、業務計画作成の段階で、今後しなければならない業務をあらかじめ把握
   することもできます。

  □業務計画書へ記入すべきこと

   業務計画書といっても、年度ごとの会社全体の運営方針を決定するいわゆる「事業
   計画」のように、大がかりで長期的な計画書を作成する必要はありません。

   とりあえず、日常の事務処理を行ううえで把握しておきたいのは、業種にもよりますが、
   むこう2〜3カ月の予定なのではないでしょうか。

   しかし、だからといってむこう2〜3カ月のすべての仕事をただ闇雲に計画書に書き
   さえすれば良いというわけではありません。

   経営者が把握しておくべき内容として業務計画書に特に記入しておくべきこととしては、

    ・給与支払の確認

    ・売掛金の回収

    ・借入金の返済

    ・そのほかの支出予定の確認

    ・そのほかの入金予定の確認

    ・棚卸予定

    ・生産予定

    ・商品納品日の確認

   など、資金繰りや会社の基幹業務に関連する項目でしょう。

   業務計画は単なる仕事の予定表ではなく、あくまでも把握しておくべき業務の計画書
   であり、あまり些細な事柄を書きすぎては繁雑になってしまいます。

  業務計画表の作成方法

   最低限必要な項目だけの記入欄を用意した業務計画表フォーマットです。

   資金繰りと納期管理だけが目的の計画表です。

   記入方法は、

    ・「入金」欄には入金予定金額と相手先。

    ・「支出」欄には支出の予定金額と相手先。

    ・手形の決済もこの欄に書く。

    ・「納品」欄には客先に対する商品の納品予定を商品名、客先、数量まで書く。

    ・単価と請求予定金額まで書く欄があればベター。

    ・「搬入」欄には原材料などが納品される予定日を「納品」欄と同様に書き込む。

    ・「事務処理」欄には給与振込の手続きや保険の手続き、請求書の発行日な 
     ど、しなければならないさまざまな事務処理を書き込む。

    ・一番右の「当座予定残高」欄にはその日にあるべきはずの当座預金の残高を 
     書き込む。

   月末の数字が分かっていれば、あとは入金、出金欄の数字を足し引きすれば自動的
   に算出できます。

   当座預金の流れが複雑な場合には、入・出金のプラスマイナスでも構いません。

   さらにサンプルでは、上段に予定、下段に実績を書き込めるようにしてあります。

   サンプルの表は1ページに掲載するためにかなり縮小してありますが、実際には2枚
   に分けたりもっと大きな表を作ったほうが書きやすいでしょう。

   これにより、向こう1カ月の会社のお金の流れ、商品の流れが一目瞭然になったこと
   になります。

   なお、項目記入の順序は、

    ・毎月かならずあるルーチンワーク(定期入金など)

    ・金額の大きな取引

    ・金額の小さな取引

   の順に書き込んで行けば間違いが少なくなるでしょう。

  □計画表を基に経営計画を検討する

   まずは、向こう2〜3カ月程の計画表を作成して見てください。

   それをじっくり眺めていくと、日によって当座残高の多い日、少ない日が見えてくるで
   しょう。

   さらに見ていくと、月によっても当座の残高に余裕がある月とない月があることに気が
   つくでしょう。

   手形の決済期日の都合や入金予定日の関係で、会社の持っている現金残高は常に
   変動してます。

   そこで、これを逆に利用して今後の計画を練っていきます。

   現金に余裕がない月にはできるだけ支払は持ってこないようにし、銀行からの借り入
   れで手形を決済するようなことはできるならばしないで、手形のサイトを延ばしてもら
   ったり、逆に現金がある月は手形のサイトを早める代わりに値引きしてくれるよう交渉
   するなど、向こう数カ月の会社の資金状況を把握しておくだけで、資金繰りにもひと
   工夫加えられるでしょう。

   販売計画生産計画も同様に一覧表に整理してじっくりと眺めて見ることによって、
   パートタイム労働者の効果的な導入時期や、在庫の出やすい季節、商品などの事実
   が見えてくるでしょう。

   例に挙げたのは最も簡単な形の業務計画表に基づいた業務計画の立て方ですが、
   これを応用してさらに長期の資金計画を練ったり、資金繰り以外の分野にこの方法を
   適用したりといったやり方も可能なので、それぞれの事情にあわせてやり方を検討
   してみるのも方法です。

  □営業分野における業務計画のたて方

   営業職においての業務計画の上手なたて方としては、以下のような方法が考えられ
   ます。

   まず、業務計画表を作り

    ・月ごとの営業ターゲット先の整理

    ・月ごとの売上高の整理

    ・営業先の商談進行状況再確認

   などを確認し、それらに基づいた

    ・中期目標

    ・コスト削減などを目的とした予算目標

    ・通常の業務に基づいた定常目標

   といった内容を営業社員別や部課ごとに整理して、それを3カ月に一度程度の割合で
   各社員ごとに

    ・行動計画

   の形で各部署が持ち寄ります。

   それらをすり合わせ、検討することによって

    ・類似の計画や業務の統合

    ・社内の営業戦略の弱点の洗い出し

    ・営業目標の再検討

   などがより分かりやすく整理された形でできるでしょう。

   また、これらの作業によって社内体制の不備などの問題点も浮かび上がることになる
   ので、組織改革の足掛りとしても有効な方法です。

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間接部門の生産性向上

間接(管理・ホワイトカラー)部門の生産性の向上

管理(間接)部門の生産性向上
 

  ■管理部門の生産性

   激しい技術革新の中で、労働態様は大きく変化し、間接部門(管理部門)と生産(造部・
   ブルーカラー)部門の境界線はますますボーダーレス化してきています。

   工場でロボットやME機器を操作している技能労働者とオフィスでキー・オペレーション
   に従事する事務系労働者との差異を、労働形態だけで区別することは難しくなって
   います。

   しかし、それでもなお、間接部門と生産部門という区別に意味があるとすれば、生産=
   付加価値の創造に直接タッチするかどうかという“付加価値”をめぐって区別する場合です。

   間接部門と生産部門の区別が、労働形態によって鮮明に区分された時代には、

   「何を作るか」、「どのように作るか」という問題は、「どれだけ作るか」、「どのよう
   に売るか」の問題と一体として追求されていました。

   それらの大部分は生産現場を通じて行われ、そのために少数の間接部門といわれる知的

   労働に携わる人々が、「何を、どのように」という問題について考えていました。

   しかし、今日、様相は一変しました。

   商品企画(研究開発)と販売・営業、さらに事務、管理などの特別の任務を帯びた間接部門
   の職務が独立し、その数が生産(技能)労働者と数的にも拮抗するまでに至ったのです。

   こうして、間接部門の分業が進むなかで、付加価値の創造に直接関係する専門・技術職や
   販売・営業職と、直接付加価値の生産にかかわることの少ない事務・管理職とに非生産部門
   が大きく分化しました。

   ここでは、前者をライン型の間接部門、後者をスタッフ型の間接部門と呼ぶことにしますが、​
   一口に間接部門の生産性という場合にも、直接付加価値に関与するかどうかによって、ライン型
   とスタッフ型に分けられ、それに伴って生産性を考える視点も異なるのです。

   そこで、間接部門をこのように分類したのち、各職種ごとの生産性をどのような尺度で計るのか
   について考えてみることにしましょう。


  □間接部門(ホワイトカラー)の生産性の指標

   生産性とは、「投入(Input)」と「産出(Output)」との関係を示す指標です。

   そこで、間接部門の生産性を考える場合に問題となるのは、「投入」と「産出」に ついて
   それぞれどんな指標を用いるかどうかです。

   まず、「投入」については、間接部門の生産性を論ずる場合、「付加価値」と「人時」
   すなわち「人数×時間」を指標とすることに問題はありません。

   つまり、「投入」に関しては、何人のホワイトカラーを何時間投入したかという指標で
   考えます。

   しかし、「産出」については、このように単純ではありません。

   間接部門の「産出」の指標は必ずしも明確ではなく、また、職種によっても異なるからです。

   例えば、専門・技術職は、一般に最も高度の知的労働とされ、付加価値そのものを大きく
   する(例えば、新商品の開発や新しい技術の開発によって)役割を果たすが、専門・技術職
   の場合には、必ずしも「投入」量に比例して「産出」が大きくなるわけではありません。

   しかも、「産出」もかなり長いスパンで見なければその大きさを計ることができないし、
   産出は「量」よりも「質」で計らなければならないという特徴をもっています。

   事務職(ホワイトカラー)は、付加価値の創造には直接かかわりませんが、その業務が停滞
   すると、生産性をダウンさせる働きをします。

   したがって、事務職における「産出」は、ラインの生産性向上に必要な範囲で確実に行わ
   れる必要がありますが、ラインが求める以上の「産出」を得る必要はなく、「産出」は
   できるだけ小さいほうがよいわけです。

   つまり、“「産出」は必要最小限の範囲で、最も適切な質と量を得る”というのが事務職
   の生産性に関する指標のポイントです。

   管理職は、ラインにもスタッフにも属しますが、いずれの場合にも、ラインまたはスタッフ
   の「産出」を最も効率的、効果的に確実に得るための潤滑油の役割を担っています。

   したがって、管理職の場合にも「産出」は量を問うよりも、組織の「産出」を増大する
   ためのプロセスの「質」で計ることになります(プレイングマネジャーの場合はライン的
   要素が加わるので、自らの「産出」量も指標とされる)。

   これに対して、販売・営業職の場合には、付加価値を直接生みだす(注)役割を果 たし、
   しかも、「投入」にある程度比例して「産出」が大きくなります。

   したがって、産出の「量」が問題とされます。

   この点では、生産労働に共通した面を持っています。

   (注)労働価値学説では、販売活動は、生産労働によって生みだされた価値を
   実現する役割を担うとされる。

   次に職種別ごとの生産性向上対策についてみることにしましょう。

  □職種別に見る間接部門の生産性向上策

   (1)専門・技術職

    専門・技術職には、新商品、新技術の研究・開発、設計、デザイン、経営企画、経営
    管理などの職種が含まれますが、これらの職種では専門知識はもちろん、独創性、
    先見性などのセンスを必要とする最も高い知的労働とされています。

    したがって、この職種では、単なる長時間労働は、成果の産出すなわち知的労働を
    妨げることすらあります。

    これらの職種で創造性を発揮し生産性を向上するためには“ゆとり”が不可欠であって、
    極論すれば労働時の長さと成果は反比例することさえあります。

    これらの職種では、成果は、むしろ人材そのものの資質と労働環境の整備如何に
    大きく左右されることから、いかに優秀な人材(単に優等生という意味ではなく、個性
    豊かな天才型人材も含む)を確保するか、また、いかに自主性を尊重し、創造性を
    発揮させるための環境、条件を整備するかにかかっています。

    多くの企業では、こうした観点から専門・技術職のためにフレックスタイム制を導入
    していますが、先進的な企業では、コアタイムのないフレックスタイム制や裁量労働制
    を導入し、業務遂行と労働時間に大きな裁量制をもたせており、評価制度も成果
    志向を強めています。

    中堅・中小企業では、専門・技術職に対するこうした取り組みはまだほとんど行われて
    いませんが、この分野の職種の人々がその能力を発揮し、成果をあげることが、
    企業全体の生産性向上に大きな働きをすることに着目し、改善のために努める必要
    があるでしょう。

   (2)事務職

    いわゆる事務職は、経理、庶務、文書管理、営業事務(伝票処理等)などに代表
    されるように、定型的業務が中心です。

    人員や労働時間(「人時」)を多く投入すれば「産出」もほぼ比例して増大します。

    その意味では、生産ラインに近い業務形態が見られます。

    したがって、この職種での生産性向上のためには、機械化、OA化が一見有効に
    見えます。

    しかし、前項で見たように、近年、一般事務職における機械化、OA化が急激に進んだ
    にもかかわらず、事務職の就業者数は大きく増加しており、また労働時間の短縮も
    必ずしも進んでいません。

    それはバブル期を通じて経済活動の拡大の幅が大きかったことにもよりますが、
    もともと事務分野の業務はアウトプットに限りがない分野であり、放置すれば、業務量
    は無限に拡大していくという特徴によるものと思われます。

    しかもその結果は、付加価値の生産に直接貢献することのない「産出」が増えるだけで、
    「販管費率」を押し上げ、この職種の「投入」と「産出」の拡大は、結果として企業の
    生産性のダウンにつながります。

    そこで、オフィスにおける機械化、OA化を進める際にも、機械化以前の事務処 理
    システムを見直し、それが合理的かつ目的別に設計されているか、不要不急の会議や
    資料作成、漫然とした事務処理が行われていないかどうかなど、オフィスのワーク・
    エンジニアリング的な視点からの再点検が必要です。

    その意味で、事務職での生産性向上のキーワードは、「不要な業務の整理=最少限
    のアウトプット」に徹することであるといえます。

    以上の視点から、具体的には、

     ①業務全般の進め方を見直してアウトプットを必要最少限のものに削減
      するとともに、

     ②会議の効率化・短縮化などの直接的な時短策を実行するほか、

     ③担当者のスキルズ・アップなどを図ることが大切です。

    さらに、業務改善、分担の見直しなどを図りながら、時期によって業務の繁閑の格差
    の大きい経理・物流部門などで変形労働時間制を採用し、必要な「産出量」をコント
    ロールするなどの取り組みも効果的といえるでしょう。

    中堅・中小企業の事務部門でも、最少「産出量」の確保という基準で事務部門の
    業務量の縮小に努めたいものです。

   (3)管理職

    いわゆる管理職は企業の中枢に位置し、その役割には、組織統治機能や戦略的
    意思決定機能などがあります。

    また、必要能力としては、全人格的統治能力、 先見性、判断力、組織力(リーダー
    シップ)、問題解決力などがあります。

    企業の生産性向上のためには、管理職の果たす役割は非常に大きなものとなって
    います。

    しかし、多くの企業では管理職が期待される役割を十分果たし切れておらず、むしろ
    企業全体の生産性向上の足をひっぱる役割をすることも少なくありません。

    これは、管理職の役割と職責が必ずしも明確でないことに伴って、管理職層が雑務
    に追われたり、必要な職務能力を持たない管理者が増大していることに大きな要因
    があると思われます。

    そこで、いわゆる管理職層の生産性向上のために、まず組織の統治責任者である
    という管理職本来の役割を明確にし、組織と管理職の関係を見直すなかで、マネジ
    メント能力の向上を図るとともに、組織を持たない管理職層の一掃に努めなければ
    なりません。

    組織をシンプル化し、組織管理職を除く管理職層の専門職化を図ることが必要です。

    また、処遇を管理職ポストで行うという年功型人事制度を見直し、能力と成果で評価
    する能力主義人事制度への移行なしには、管理職の活性化は図れません。

    最近、多くの企業で賃金・人事制度の改革が進められていますが、中堅・中小企業
    では、この点では大企業より改革を進めやすい土壌があるので、思い切った人事
    制度、評価制度の改革を急いで断行したいものです。

   (4)販売・営業職

    販売・営業職は、前述のように直接企業に付加価値をもたらす職種です。

    しかし、バブル時代のように、経済の活況期には、「人海戦術」的に人と時間を投入
    すれば、それなりに売り上げ(粗利益)を伸ばすこともできましたが、昨今のように
    市場がダウンサイジング化し、限られたパイを奪い合う時期には、単なる人海戦術で
    期待する成果をあげることは困難となっています。

    そこで、販売・営業職の生産性向上を実現するためには、その活動の質と時間効率
    を高めることが必要となります。

    この会社の営業リーダーたちは、全社売り上げのうち、約25%の売り上げを上げて
    いるが、営業リーダーの1日の労働時間中、実際に営業活動(商談)を行っているのは、
    電話による商談も含めても27%にすぎません。

    一方、いわゆる社内業務であるデスクワークにとられる時間が半分近くを占めて
    います。

    そこで、この会社では、“デスクワークに時間をとられる”問題を解決するために
    リーダー会議で原因分析を行いました。

    その結果明らかになったことは、全社的な問題、部の問題、課の問題、リーダー自身の
    問題というように、デスクワークが非常に多くの発生源を持つということでした(注)。

    (注)図②は、まず、リーダーによってブレーンストーミング方式で問題を
    出し合い、KJ法で分類したあと特性要因図に整理した。
 
    この会社では、これらのデスクワーク発生要因を克服するため、プロジェクトチーム
    を編して改善に取り組み、生産性を大きく向上させました。

    販売・営業職の生産性向上対策は、生産現場におけるそれと同様に、1人ひとりの
    能力向上と併せて、間接作業(デスクワーク)時間をいかに減らし、「直接作業(商談)
    時間」をいかに増やすか、という問題に尽きます。

    これまでほとんどの企業でこうした取り組みが行われてこなかったことを考えれば、
    販売・営業職における生産性向上の可能性は、無限に近いほど多くの可能性を持って
    いるといえるでしょう。

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