間接部門の目標管理

      

間接部門の目標管理

  ■目標管理の概要と導入状況

   1.目標管理とは
     目標管理とは、労働者各人に職務についての具体的な目標を設定さ
     せ、その達成度合いを評価する人事制度のことをいいます。

     目標管理制度を導入するメリットとして、

      ・従業員の自主的な業務への参加意識が高まり、モチベー
       ションが向上する
      ・上司との面接によって具体的な目標を設定することで、
       所属部課の重点目標に対する認識が高まるとともに、
       情報の共有、コミュニケーションが図れる
      ・設定した目標とそれに対する達成状況が比較的分かり
       やすいため、業績連動型人事評価との相性がよい

     といったことが挙げられます。

   2.間接部門と目標管理
     目標管理を導入する企業は多いのですが、この制度は一般的に、総
     務や経理、人事などの間接部門では、導入が難しいといわれます。

     それには以下のような理由が挙げられる。

    (1)目標の数値化・定量化がしにくい
       目標を設定する際に、目標は可能な限り数値化・定量化したほ
       うが、その到達度が計りやすくなります。

       この点において、例えば営業部門などは売り上げや受注件数、
       利益額などの数値化された目標を立てやすい業務ですが、間接
       部門の業務はその性格上成果を数値で表現しにくいことから目
       標が立てづらく、また、成果を評価に反映させにくい側面があ
       ります。

    (2)目標とするテーマが選びにくい
       間接部門の業務は多くが定型化されたものです。

       そのため、例えば伝票整理などの定常的な業務を行っている人
       にとって、目標設定は難しいものとなってしまいます。

       なぜなら、定常業務に大きな効率化をもたらすような目標設定
       を定期的に行うことは困難であり、結局は無理に何らかの目標
       を設定せざるを得なくなるからです。

       無理に設定された目標が達成される可能性は少なく、結果的に
       目標管理は意味をなさないものとなってしまう。

    (3)改善・改革を重視する目標設定は自分の首をしめる
       目標管理では設定すべき目標として、従事している業務への改
       善提案や改革を要求することが多くなっています。

       営業や開発・生産部門ならばこうした改善目標は売り上げ増
       加、コストダウンなどにつながるのですが、間接部門の生産性
       向上によって自部門の合理化が図られることは、結果として自
       分の首をしめることにつながります。

       自分の改善目標を目指し業務の合理化をすることにより、自分
       自身の仕事を奪ってしまうのではないかという恐怖感が、間接
       部門における積極的な目標管理活用を妨げている面もあるので
       しょう。

       このように、間接部門の業務と目標管理は相性が悪いといえ
       る。

       以下では、そうした間接部門に目標管理を導入する際のポイン
       トを解説します。

  □間接部門における目標設定のポイント

   1.目標は可能な限り数値化する
     間接部門の目標設定の中にも、数値化して定量評価することが容易
     な業務もあります。

     目標設定においてはまず、こうした数値化しやすい業務に対して数
     値目標を設定することからはじめるとよいでしょう。

     定量化しやすい目標としては、以下のようなものが挙げられます。

      ●経費の節減
       ・年間○○万円、○%節減など

      ●ミスやクレームなどの件数
       ・伝票ミス年間○件以下、クレーム件数○件以下、発生率
        ○%以下など

      ●ISOなどに関わる業務の標準化
       ・定型業務の標準化率○○%目標など

      ●処理時間の短縮
       ・月次決算資料作成日数を対前年比○日短縮など

     こうした定量化しやすい目標については、積極的に数値化し定量的
     に評価を行うのが有効です。

     数値化するに際しては、業務の主要な指標のデータ採取を行ない、
     数値目標が立てやすい状態にすることも大切でしょう。

     例えば遅延日数、残業時間、ミスやクレームの件数、クレームや処
     理件数などについて、過去の推移や一人当たりの平均件数を数値化
     すれば、目標が設定しやすくなります。

     一方、
      「新しい法令を理解し、業務に生かす」
      「業務における部下との連携を強化し、指導することで
      レベルを高める」

     などの、定性的な目標については数値化が困難な場合もあります。

     このような目標を数値化するのは困難ですが、目標を無理に数値化
     しなくてもよいという考え方もできます。

     その場合には、達成状態のイメージをできるかぎり明確に表すよう
     にします。

     目標設定時点での面談では、達成状態のイメージのすり合わせを十
     分に行うことで明確な評価ができるようにしなくてはなりません。

   2.目標のテーマをどのように決めるか
     前述した通り、間接部門の目標設定は目標とするテーマの選定が難
     しいといわれます。

     そこで、以下では目標を設定するに当たっての基本的なポイントを
     整理します。

     (1)目標は部門の全体目標と結びつくものを
        個人の目標は全体目標や全体方針を助けるものであり、必ず
        企業や部門の全体目標と結びついていることが必要です。

        部下本人の立場ではいかに立派な目標をたてたつもりでいて
        も、それが全体目標と結びついていなかったり、方針に反す
        るものであっては、企業の全体目標と結びつきません。

        目標設定に当たっては必ず上位組織目標との関連付けを行
        い、

         「会社・部門目標」→「組織目標」→「個人目標」

        を常に確認できるようにすることが重要です。

        そのためにも、部署が目標と方針をしっかりとさせておくこ
        とが大切になる。

     (2)現状維持の目標ではないか
        努力せずに達成できる目標では意味がありません。

        目標は本人の能力よりやや高いもので、本人が努力すること
        によって達成できる程度に設定しなくてはなりません。

        ただし、本人の能力に対して余りにも高い目標を設定してし
        まっては「あきらめ」から努力を放棄してしまう可能性があ
        ります。

        全体目標についても同様に、各自が努力することによって達
        成できるレベルの目標を設定することで、個人目標との関連
        付けも容易になります。

     (3)目標の数は増やしすぎない
        目標の数が多すぎると、注力すべき業務が分散してしまい成
        果が上がらない場合があります。

        目標を多く設定してそのいずれもが中途半端に終わるくらい
        ならば、目標をある程度絞り込んでその分野に注力したほう
        が成果は上がるでしょう。

        目標設定に際しては重点項目を3〜5点ほどに絞り込むことが
        有効です。

        また、それぞれの目標についても重要度に順序をつけ、優先
        順位を明確にすることも大切です。

     (4)目先の目標に偏重しない
        短期的な目標は早期の成果が求められる性質のものであり、
        期間単位での効果も測定しやすいものです。

        そのため、目標として設定しやすいという側面があります。

        しかし、会社全体の成長を考えた場合、長期目標を設定する
        ことも重要なポイントとなります。

        目標を設定する際には長期と短期の目標のバランスをとるこ
        とが重要です。

     (5)各自の役割を反映した目標を設定する
        目標設定に際しては、各自が現在携わっている業務や部署内
        での役割を反映させる必要があります。

        例えば管理職ならば部署全体の業績に配慮し、さらに人材の
        育成を視点に入れた目標を設定するべきであり、専門職につ
        いているのならばその専門性をさらに高めるような目標を設
        定することが求められます。

   3.間接部門における目標例
     間接部門における目標例としては、例えば以下のようなものがあり
     ます。

      ●定量的な目標
       ・教育訓練への参加者数(人事・労務)
       ・売上高人件費率(人事・労務)
       ・採用計画の達成度(人事・労務)
       ・人員削減目標達成率(人事・労務)
       ・月次決算の短縮日数(経理・財務)
       ・全社の経費節減金額(経理・財務)
       ・財務コストの削減金額(経理・財務)
       ・支払利子の低減率(経理・財務)

      ●定性的な目標
       ・新しい人事制度の立案(人事・労務)
       ・規定の改定・導入(人事・労務)
       ・教育制度の改訂(人事・労務)
       ・教育研修のマニュアル化(人事・労務)
       ・支払い業務の効率化(経理・財務)
       ・社内会計基準の改定(経理・財務)
       ・資産運用効率の向上(経理・財務)
       ・財務戦略の立案(経理・財務)

     一般的には、コスト削減や業務の合理化に関するテーマは定量的な
     目標となりやすく、新しい社内制度の整備や改革に関するテーマは
     定性的な目標となりやすいといえる。

     ただし、定性的な目標として挙げた項目についても、例えば資産運
     用効率などについては「新しい資産運用先の選定」などは定性的で
     すが「資産運用収支率○%向上」などの目標設定を行えば定量的な
     目標となります。

     前述した通り、目標は可能な限り数値化して定量評価したほうが公
     正な評価が可能になります。

   4.目標管理が有効に機能するケース
     営業部門などと比べた間接部門における目標管理のメリットとして
     は、目標設定の自
由度が高いという点が挙げられます。

     営業部門などでは、目標の項目が売上高、粗利益、新規開拓件数な
     どの数字に固定化されがちで、その目標数値だけの設定となってし
     まいがちです。

     しかもその数値も目標というよりはノルマに近い状態なために、目
     標設定でどれだけ低い数値を設定するかに社員の関心が向いてしま
     う可能性が否めません。

     一方、間接部門では目標設定こそ難しい面があるものの、設定する
     目標の項目や達成レベルに自由度が大きいため、制度をうまく利用
     することで社員のモチベーションを高めることが可能になります。

     そのためには、各企業・部門が現在抱えている課題や業務内容に合
     わせて適切に全社目標・部門目標を設定し、各個人にも全体目標に
     連動した適切な目標を設定させることが最も重要なのです。

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総務部門のコスト意識

          

総務部門のコスト意識


  ■コスト意識の高い総務部が会社をまもる

   経営の改善を考えるとき、経営者は売上を上げることのみ考えてしまう傾向があ
   るが、それと同じくらいに経費を下げる努力が必要です。

   会社が消費している費用を一つひとつ見直して、いかに効率よく、いかにお金の
   かからないものにするか。

   その小さな積み重ねが大きな金額となって返ってきます。

   会社のなかで高いコスト意識をもつべき部門が総務部です。

   貴社の総務部のコスト意識はどうだろうか。

  □徹底したコストダウン
   この厳しい時代を生き抜きくためには次の2つの方向から検討する必要がある。

    1.売上を伸ばす
    2.支出を減らす

   もし売上を伸ばすことが難しい状況であるのならば、徹底したコストダウンを行わ
   なくてはなりません。

   ただし、思いつきのコストダウン活動ではかえって社内のモラールを下げてしまい
   ます。

   成功させるためにも、総務部等が中心となり全社的な活動として盛り上げること
   が大切です。

   以下の項目について、自社でのコストダウンが可能かどうか、ぜひ検討してみて
   ほしい。

    (1)社内の通信費(とくに電話代)、交通費、印刷費など
    (2)正社員の採用から、派準社員への転換
    (3)社員教育の方法
    (4)上営業一敗売促進体制
    (5)書類管理の方法
    (6)給与の諸手当や役員報酬
    (7)退職金準備のための保険
    (8)設備投資、固定費

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間接部門の経営計画

         

間接部門の経営計画

  ■経営計画の重要性

   経済のグローバル化にともない、企業経営の判断指標は、売上高やシェアの重 
   視から、キャッシュフロー、株価の重視へと変わってきました。

   こうした中、より効率的な経営のために企業では部門ごとの採算確保が重要視さ
   れている。

   計画的な業務の遂行を行い、成果のみえる経営を行うためには、しっかりとした
   経営計画を策定し、計画段階での数値目標の設定や、部門として実行すべき内
   容を文書にして明確にすることが必要です。

   経営計画策定を通して会社の直面する課題や対応方法を検討し、明らかにする
   ことで計画的に仕事を進められるだけではなく、計画化の作業そのものが従業員
   と会社との一体感を高める効果も生みます。

  □年度経営計画の具体的策定手順
   部門計画は、全社的な経営計画を踏襲し、全体目標を達成することを目的として
   策定される性質のものです。

   まずはじめに、以下で年度計画の策定に当たって基本的な手順を解説します。
   詳細は経営計画の項を参照ください。

    1.自社の置かれた市場環境を把握する
      年度経営計画を策定するためには、まず自社がおかれている市場環境を把
      握する必要があります。

      過去3年〜5年の市場環境を検討することにより、的確に自社の企業力を把
      握し、ライバル会社や業界水準との比較検討を行い、自社の強み、弱点を知
      ることが重要です。

      計画策定に当たっては、例えば以下のような視点で市場環境を把握すること
      になります。
       ・業界全体の市場規模の変化
       ・市場の成長性
       ・市場の収益性
       ・販売価格などの他社動向

      また、上記以外にも、数字に表れない項目として
       ・主要顧客の購買動向
       ・新製品の動向
       ・生産技術の動向

      などについても把握する必要があるでしょう。

    2.自社の経営資源を分析する
      社長のリーダーシップや自社の生産能力、人材および組織力、財務状況、
      情報システムの状況など、企業の経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報などに
      ついて総合的に分析する必要があります。

      併せて、自社の過去の業績についても各種経営分析指標を利用して分析し
      ます。

      自社の経営資源を分析をすることの意義として次ページのようなものが挙げ
      られる。

      これにより、自社が何をなすべきかが明確になります。

       ・経営環境の変化に対応するという観点から、現在の自社に不足して
        いる経営資源や弱い機能を明確にし、それを充実するための方法を
        検討する

       ・同業他社や異業種の企業と自社を比較し、相対的に劣っていると
        思われる点を明らかにし、改善策を検討する

       ・顕在化している経営上の問題点を整理し、その改善策を検討する

       ・管理会計の手法により、企業および各部門ごとの収益性、健全性、
        生産性、成長 性について検討し、現在までに推進されてきた戦略
        や体制を見直す

       ・自社が活性化された組織風土となっているか、近代化された経営
        体質となっているかを客観的な観点で検討する

       ・現在の自社の状況について見直し、その活用状況を分析して有効
        活用が可能かどうかを検討する

    3.年度経営方針と経営計画の作成
      年度経営方針は、その年度において必ず達成すべきことを、明確に、具体的
      に明示する必要があります。

      自社にとって必要なものだけをコンパクトに、要領よく明示することが重要。

      また、年度の経営目標は、年度経営方針を具体的に達成するためのものな
      ので、売り上げ目標やシェア達成目標などは、具体的な数値で示す必要が
      ある。

      この際、市場環境の分析によって把握した数値をもとに実現可能なレベルで
      の目標設定を行うことが大切です。

    4.利益計画の作成
      企業の存続と発展は、利益の計上なくしてはありえません。

      上記の分析、目標設定過程を経て策定された経営目標は、最終的には利益
      計画書として形になります。

      目標利益の求め方には、経常利益率から求める方法や付加価値額から求
      める方法などさまざまな考え方がありますが、これらを総合的に検討、調整
      して決定することが大切です。

      利益計画書は、目標利益をどのようにして達成するかを想定した、損益およ
      び資金の計画です。

      利益計画書の作成手順は次のようになります。
       (1)目標利益の決定
       (2)予想損益計算書の作成
       (3)資金計画書の作成
       (4)予想貸借対照表の作成

      上記のような段階を踏んで全社的な経営計画・利益計画が策定されます。

      これらを達成するために、各部門がどのような活動を行うべきかを策定する
      のが、部門別年度計画です。

  □間接部門の部門計画策定ポイント

   1.部門別計画の策定
     全社的な経営計画が完成したら、次はそれに基づいて各部門において部門別
     の計画を立案・策定します。

     例えば、営業部門であれば販売戦略や売り上げ・利益計画、製造部門ならば
     生産の合理化計画などの形で年度計画が具体的な行動目標として定まる。

     以下では、総務、経理など非収益部門における部門計画策定のポイントにつ
     いてまとめます。

   2.間接業務の特徴と問題点
     一般に、非収益部門における業務は主に管理業務、スタッフ業務、事務業務
     の3種類に分けられます。

     以下ではそれぞれの業務の特徴をまとめます。

      (1)管理業務
        管理業務には、情報収集および状況判断に関する業務、意思決定に関
        する業務、部下の動機付けや育成に関する業務などが含まれます。

        管理者だけではなく担当者によっても行われる業務ですが、上位の管理
        者になるほど知的業務的な部分が多くなり、非定型的な業務内容となる
        傾向があります。

      (2)スタッフ業務
        社内における専門家が行う業務で、経営者や上位管理者を支援する性
        質を持っています。

        企画や管理に関する業務、人事・法務・経理に関する業務、研究・開発・
        技術などに関する業務などが代表的なものです。

      (3)事務業務
        各部門において事務的な活動を行う業務です。

        さまざまな書類や情報を扱い、それらをファイリングやパソコンへの入力
        などの方法で定型的・非定型的に処理し、帳票を作成したりする業務。

        製造や販売といった直接部門では定型作業が多く、例えば製造部門では
        生産数量や作業時間などの指標で生産性を測定することが比較的容易
        な側面があります。

        また、TQCに代表されるような生産性改善手法がある程度確立されてい
        ます。

        また、営業部門では売上高や利益という企業収益に直結する指標で年度
        計画を立てることが可能であり、直接部門における年度計画策定は比較
        的容易であるといえるでしょう。

        これに対して間接業務は上記でまとめたように非定型・非収益型の業務
        が主であるため、年度計画策定に当たっては定量的な指標を用いた計画
        策定が困難な部分があります。

        そこで、以下では総務、人事、経理・財務の各部門別に年度計画策定の
        ポイントを挙げてみます。

   3.総務部門の部門計画
     企業において総務部門は、経営者のスタッフとしての役割から各部門の調整
     役、広報的な役割など、非常に幅広い機能を担うという特性を持っています。

     そのため、総務部門における計画策定に当たっては、企業の業務全体を見渡
     す管理部門という視点での計画立案を行うことが重要となります。

     こうした点から、総務部門は全社的計画に則した部門計画を策定する必要が
     あり、定型的な計画を策定することは困難です。

     総務部が部門計画で目標に掲げる項目としては、以下のようなものが挙げら
     れます。

      (1)コストダウンの推進
        家賃などの固定費や光熱費などの経費削減や、設備リース料の見直し
        などがあります。

      (2)危機管理体制の確立
        緊急災害や停電、コンピューター停止時の対応マニュアル作成や、緊急
        連絡網の整備法を順守した行動規範の作成などです。

      (3)組織の再編
        新規事業部の設立など、経営者を補佐する形での活動などが考えられま
        す。

      (4)環境保護への対応
        全社的な環境保護方針の作成や省エネルギー目標などの設定など、環
        境保護に関する各部署の取りまとめなどが挙げられる。

     上記以外にも、企業が今なすべき課題や全社的な経営計画に応じてさまざま
     な経営目標が挙げられるでしょう。

     総務部門の経営計画策定に当たっては、他部門との協力・連携が不可欠とな
     ります。

     設定した目標を達成するためにどの部門のどのような経営資源を投入するべ
     きなのか、あるいは具体的にどの部分のコストをどの程度まで削減するのかと
     いった行動を計画にまとめる必要があります。

   4.人事部門の部門計画
     会社の中で人事部門が担うべき役割は、限られた賃金の原資を適切に配分
     するための制度を運用することにあります。

     また、それと同時に従業員の能力開発や福利厚生のための適切な制度を完
     備し、従業員の仕事に対するモチベーションを高めることも重要な仕事です。

     人事部門による部門計画の目標としては、例えば以下のようなものがある。

      (1)適正な人員規模の検討・維持
        現在の人員規模は適正か、雇用調整や増員の必要はあるかといったこと
        の検討。

      (2)適切な人員配置
        各部門に配属された人員数は適切か、適材適所の配置ができているか、
        各部門から受けた希望人員数の調整など。

      (3)人件費の検討
        1人当たりの人件費は適正な水準にあるか、業界の平均的な数字から大
        きく乖離していないか、削減の余地はあるかなど。

      (4)適正人事評価制度の確立
        成果・能力主義人事制度の導入や現行制度の実効性検証、評価に不公
        平感はないかなどの検討。

      (5)人材の能力開発
        社内・社外研修の実施などによる、従業員の能力開発支援。

        上記以外にも、人事部門における検討事項としては中高年の活用や各
        種手当などの見直し、定年制度の検討などがあります。

        人事部門においては、自社の課題を整理したうえで、対応の方向性や具
        体的な施策を計画にまとめることとなります。

   5.経理・財務部門
     経理・財務部門の業務は、資金の管理が中心となります。

     特にキャッシュフロー経営が重視されており、資金の流出入の管理とその効率
     化は重要性を増しています。

     経理・財務部門による部門計画の目標としては、以下のようなものがある。

     (1)資金計画の立案
       必要資金の見込みや効率的な資金の借り入れ、返済計画などの立案。

     (2)資金運用の計画   
       余剰資金の運用方法に関する立案。

     (3)資金繰りの改善
       資金ショートが起こらないような適切な資金繰り計画の策定と改善。

     (4)支払い業務の効率化
       支払い口座の集中化など、支払い業務の効率を高めるための検討。

     (5)社内会計基準の改定
       社内会計基準の見直しが必要なケースもあります。

       経理・財務部門でも他の部門と同様、連結対象企業の有無や環境会計へ
       の対応などによって、企業が直面する課題は異なってきます。

       自社の現状に応じた部門計画の策定が重要です。

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業務計画

          

業務計画書の書き方

  ■業務計画の重要性

   毎日の入出金の管理や、手形の決済日の確認、それにともなう運転資金の手当や
   当座残高の確認、生産計画や在庫確認など、会社の運営にかかわる日常の事務
   処理は、思いのほか繁雑で手間がかかります。

   だからこそ、事務処理は資金状況などを把握したうえで効率良く行いたいものです。

   そのためには、 しっかりとした業務計画をたてて、計画を確認しながら順次業務を
   遂行していくのが最善といえます。

   業務計画作成の重要性はまさにここにあります。

   しっかりとした業務計画を立てることは、効率の良い仕事につながります。

   そのうえ、業務計画作成の段階で、今後しなければならない業務をあらかじめ把握
   することもできます。

  □業務計画書へ記入すべきこと
   業務計画書といっても、年度ごとの会社全体の運営方針を決定するいわゆる「事業
   計画」のように、大がかりで長期的な計画書を作成する必要はありません。

   とりあえず、日常の事務処理を行ううえで把握しておきたいのは、業種にもよりますが、
   むこう2〜3カ月の予定なのではないでしょうか。

   しかし、だからといってむこう2〜3カ月のすべての仕事をただ闇雲に計画書に書き
   さえすれば良いというわけではありません。

   経営者が把握しておくべき内容として業務計画書に特に記入しておくべきこととしては、
    ・給与支払の確認
    ・売掛金の回収
    ・借入金の返済
    ・そのほかの支出予定の確認
    ・そのほかの入金予定の確認
    ・棚卸予定
    ・生産予定
    ・商品納品日の確認

   など、資金繰りや会社の基幹業務に関連する項目でしょう。

   業務計画は単なる仕事の予定表ではなく、あくまでも把握しておくべき業務の計画書
   であり、あまり些細な事柄を書きすぎては繁雑になってしまいます。

  業務計画の作成方法
   最低限必要な項目だけの記入欄を用意した業務計画表フォーマットです。

   資金繰りと納期管理だけが目的の計画表です。

   記入方法は、
    ・「入金」欄には入金予定金額と相手先。
    ・「支出」欄には支出の予定金額と相手先。
    ・手形の決済もこの欄に書く。
    ・「納品」欄には客先に対する商品の納品予定を商品名、客先、数量まで書く。
    ・単価と請求予定金額まで書く欄があればベター。
    ・「搬入」欄には原材料などが納品される予定日を「納品」欄と同様に書き込む。
    ・「事務処理」欄には給与振込の手続きや保険の手続き、請求書の発行日な 
     ど、しなければならないさまざまな事務処理を書き込む。
    ・一番右の「当座予定残高」欄にはその日にあるべきはずの当座預金の残高を 
     書き込む。

   月末の数字が分かっていれば、あとは入金、出金欄の数字を足し引きすれば自動的
   に算出できます。

   当座預金の流れが複雑な場合には、入・出金のプラスマイナスでも構いません。

   さらにサンプルでは、上段に予定、下段に実績を書き込めるようにしてあります。

   サンプルの表は1ページに掲載するためにかなり縮小してありますが、実際には2枚
   に分けたりもっと大きな表を作ったほうが書きやすいでしょう。

   これにより、向こう1カ月の会社のお金の流れ、商品の流れが一目瞭然になったこと
   になります。

   なお、項目記入の順序は、
    ・毎月かならずあるルーチンワーク(定期入金など)
    ・金額の大きな取引
    ・金額の小さな取引
   の順に書き込んで行けば間違いが少なくなるでしょう。

  □計画表を基に経営計画を検討する
   まずは、向こう2〜3カ月程の計画表を作成して見てください。

   それをじっくり眺めていくと、日によって当座残高の多い日、少ない日が見えてくるで
   しょう。

   さらに見ていくと、月によっても当座の残高に余裕がある月とない月があることに気が
   つくでしょう。

   手形の決済期日の都合や入金予定日の関係で、会社の持っている現金残高は常に
   変動してます。

   そこで、これを逆に利用して今後の計画を練っていきます。

   現金に余裕がない月にはできるだけ支払は持ってこないようにし、銀行からの借り入
   れで手形を決済するようなことはできるならばしないで、手形のサイトを延ばしてもら
   ったり、逆に現金がある月は手形のサイトを早める代わりに値引きしてくれるよう交渉
   するなど、向こう数カ月の会社の資金状況を把握しておくだけで、資金繰りにもひと
   工夫加えられるでしょう。

   販売計画生産計画も同様に一覧表に整理してじっくりと眺めて見ることによって、
   パートタイム労働者の効果的な導入時期や、在庫の出やすい季節、商品などの事実
   が見えてくるでしょう。

   例に挙げたのは最も簡単な形の業務計画表に基づいた業務計画の立て方ですが、
   これを応用してさらに長期の資金計画を練ったり、資金繰り以外の分野にこの方法を
   適用したりといったやり方も可能なので、それぞれの事情にあわせてやり方を検討
   してみるのも方法です。

  □営業分野における業務計画のたて方
   
営業職においての業務計画の上手なたて方としては、以下のような方法が考えられ
   ます。

   まず、業務計画表を作り
    ・月ごとの営業ターゲット先の整理
    ・月ごとの売上高の整理
    ・営業先の商談進行状況再確認

   などを確認し、それらに基づいた
    ・中期目標
    ・コスト削減などを目的とした予算目標
    ・通常の業務に基づいた定常目標

   といった内容を営業社員別や部課ごとに整理して、それを3カ月に一度程度の割合で
   各社員ごとに
    ・行動計画

   の形で各部署が持ち寄ります。

   それらをすり合わせ、検討することによって
    ・類似の計画や業務の統合
    ・社内の営業戦略の弱点の洗い出し
    ・営業目標の再検討

   などがより分かりやすく整理された形でできるでしょう。

   また、これらの作業によって社内体制の不備などの問題点も浮かび上がることになる
   ので、組織改革の足掛りとしても有効な方法です。

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