「聞く」から『聴く』

■第一印象

 人の第一印象は初めて会った時の3~5秒で決まり、またその情報のほと
 んどを「視覚情報」から得ていると言う概念(メラビアンの法則:アメ
 リカUCLA大学の心理学者:アルバート・メラビアンが1971年に提唱)

  メラビアンは初対面の人物を認識する割合は、「見た目・表情・しぐさ
  ・視線等」の視覚情報が55% 、「声の質・話す速さ・声の大きさ・口調」
  の聴覚情報が38%、「言葉そのものの意味・話の内容。」の言語情報が7%

 と言われています。

 人に好かれることは、あなたにとって非常に重要なことです。

 人はシンプルです。

 同じ商品であっても、好きな人の売る商品は好きで、嫌いな人の売る
 商品は嫌いなのです。

 お客様に好かれるかどうかがあなたにとっての生命線といって良いで
 しょう。

 では好感度の高い人はどんな人なのでしょうか。

 優秀な営業パーソンに共通していることは、人の話をよく『聴く』と
 いうことです。

 人は自分の話を真剣に聞いてもらいたいと思っています。

 カーネギーも「人の話を聞くことにより、人生の80%は成功だ」と
 いいます。

 しかし営業現場を見てみると、人の話を遮ったり否定したりする人が
 少なくありません。

 あなたはどうでしょう?

 相手の話を遮って、「自分の意見・言いたいこと」を言おうとしていない
 だろうか。

 これとは逆に話を一生懸命聞いてくれる人は非常に少ないのです。

 好感度を高めるとは、いかに相手を気分良くさせるかなのです。

 そのためには、相手の得意分野を導いたり、自慢話をよく聞いてあげる。

 そうすると相手は気分が良くなります。

 その結果相手は自分の話を聞いてくれている人を好きになるのです。

 自分が話すのは2割、話を聞くのは8割を意識してください。

 そして、『人の話を奪い取らない』ことです。

  『即座に否定しない』こと、「いや、違う!」「そうじゃなくて、こう
  だよね?」…

 など、相手と違った自分の意見で否定せず、逆に肯定しましょう。

  次に『質問する』ことです。

 質問は、お客様に話の内容を理解していただき、話の中に引き込むために
 行います。

 「それについてもう少し聞かせてください!」「あ、これはこういうこと
 なんですね!」…、「この件について、御社ではどのように感じられ
 ますか?」

 良い質問は会話を促進し、お客様の心を開き、答えを引き出しやすくなり
 ます。

   今までの場当たりな営業から、正しいプロセスに沿ったやり方を実践して
 みてはいかがでしょうか。

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保険代理店のマーケティング

代理店業にとってのマーケティング

One to oneマーケティング

 既にある商品やサービスをお客様に買っていただくための具体的な働きかけを「営業」と呼びます。   

 どのようなお客様をターゲットとするのか、どのようにニーズを発掘するのか、どのようにニーズに
 応えてゆくのか、どのように実際に購買行動に結びつけるか、どのように経営資源を有効活用する
 のか、ということを原理・原則に従って決めていくことが「マーケティング」活動であり、今までの
 セールスを中心とした活動とは異なります。

 成熟市場である今日では、顧客シェアを拡大していく志向がより強くなり、お客様との長期的な
 関係を構築していくことが求められています。

 そのためには、お客様一人ひとりのニーズに対応する “One to one” のマーケティングが重要になって
 きます。

 マスマーケティングが全盛の時代もありました。

 しかし、社会・経済環境の変化は今までのような投網で漁をするようなマーケット開拓から、お客様
 一人ひとりに対応したOne to oneマーケティングに変化してきています。

 従業員一人ひとりが、トップの経営理念・方針を守りながら “One to one” を実践することが、結果
 的に営業マン自身のブランド、ひいては自店としてのブランド構築につながり、お客様との
 長期的な関係を構築していくことになるのです。

 「情報を制するものはビジネスを制す」という言葉があるように、ビジネス環境が目まぐるしく変化
 する今日では、次の一手を正しく迅速に打つための情報の収集と活用が不可欠となります。

 競合他店の動向やお客様動向(知る)を意識的に観察し、統計データなどによる情報とリンク
 させて、情報の質を高めることでよりお客様との距離を縮めることが可能となります。

 中でも、お客様アンケートはお客様ニーズを発見するのに効果的であり、お客様一人ひとりのニーズ
 に対応する“One to one” 営業に役立つことは確かです。

 競合他店との差異(差別)化や自店の事業領域が決まったら、次に行うマーケティングプロセスが、
 「ターゲティング」です。 

 ターゲティングとは、具体的にどのようなお客様を対象に自店の商品・サービスを販売していくか、
 を決めることです。

 一般的に、代理店の場合は、地理的条件で、ある程度ターゲットとされるお客様が決まりますが、
 大事なことはそのテリトリーの中で、自店の強みを発揮できる属性のお客様に絞ったり、
 あるいは弱みを克服するために新たな属性のお客様をターゲットとするなど、自店のお客様構成を
 意識することです。

 そして、地理的、属性でターゲット市場が決定されたら、そのお客様一人一人のニーズに対応する
 “One to one” を実践することが大事です。

 個々のライフスタイルやライフステージによるニーズ、そのお客様の性格やタイプによるニーズ、
 事業所であれば、業種、従業員規模、所属団体など様々ですが、それらをきちんと把握して一つ
 ひとつ応えてゆくことが、お客様との長期的な関係を築く上で不可欠と言えます。

 代理店の独自性やコンセプトは、経営理念やビジョン、差別化要因などを、より消費者に分かり
 やすく、印象に残るように伝えるための表現です。

 フレーズやキャラクター性のある絵やイラストを用いた表現は、お客様に親密感をもたせるのに
 有効です。

 ものづくりでは商品コンセプトが企画段階で必ずあるように、代理店自身も「何をウリとするのか」、
 を明確にお客様に表現することが不可欠です。

 商品・サービスを通じ、代理店自身がお客様にどのようなことを提供していきたいかという点に
 ついて、わかりやすく掲げることが大切です。

 同種の商品を扱う多数の競合相手を持ち、自らは価格決定権を持たない代理店にとって何よりも
 重要なのは、サービスレベルの向上によって他店との差別化を図り、お客様のロイヤルティ
 を高めることです。

 取り扱うのが、お客様に安心感を訴求すべき保険商品だという点からも、クレーム発生時の処理
 能力はもとより、個々のお客様にとって最適な商品を提案する力、いつでもお客様の問い合わせや
 相談に応じられる体制(対応力)などが重要です。

 代理店の合併や大規模化が進展する中で留意すべきポイントとして、特定の担当者に限らず店内の
 誰が対応しても一定レベルのサービスを維持できる体制を整えるということが挙げられます。

 従業員によって提供できるサービスレベルが大きく異なると、お客様にとっての安心感は高まらず、
 その代理店に対するお客様の評価は低いレベルに陥ってしまう危険性があります。

 業績の安定や飛躍に向け代理店のブランドの価値を高めていくためには、理念や共通の目的を基盤
 とした一体感(全従業員の参画意識の向上)、お客様情報やノウハウの共有化を推進して好循環を
 作り出すことが必要です。

 社会環境が複雑で多様化する今、同業他店と同様に過去のやり方考えを継承することは、埋没
 こそすれ、何の違いも生じないのです。

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保険代理店のマーケティング

アプローチにおける留意点

■アプローチにおける留意点

 様々な手段によって取り敢えずお客様と面談をする場合、どのようなことに注意しなければなら
 ないかを考えてみます。

 1.イメージづくり

  お客様というのは、あなたが最初に与えた印象(イメージ)によって、その後の動向が左右
  される傾向があります。

  初回訪問時は代理店のイメージづくりが非常に重要になってきます。

  保険営業の場合、お客様は商品よりも前に必ず代理店自身であるあなたに目を向けていることは
  ご承知の通りです。

  服装、振舞いそのものがあなたがプロかアマチュアかを語っていると理解しても過言ではあり
  ません。

  初歩的なことですが日ごろの忙しさにかまけておろそかにならないよう十分注意します。

 2.お客様のニーズを探る(インタビュー)

  事前にリストを作成した時点である程度相手のことは調べたつもりでも、正確に相手のニーズを
  把握することはそれほど簡単なことではありません。

  従って、初回訪問時に留意する点は、いかにして相手の情報を入手するか心掛けることです。

  入手する情報は、相手が個人法人かで異なります。

 3.お客様のニーズを満たすセールス手法とは

  セールスとは商品の持つ利点を紹介し、お客様のニーズを満足させるプロセスです。

  どのようなセールス活動においても見逃すことができない重要なポイントは、お客様のニーズです。

  あなたの目標は、まず、このニーズを見つけ出すことです。

  そして商品の持つ特徴と利点を紹介しそのニーズを満足させることです。

  商談の成否はあなたの説得力にかかっています。 

  つまり、あなたがセールスする保険という商品の利点が、お客様のニーズをいかに満足させるかを
  訴えるあなたの能力にかかっているわけです。

 4.お客様のニーズを満たす話法

  初めに、「ニーズとは」

   ①お客様が抱えている問題

   ②お客様が困っていること

   ③お客様がこうあってほしいと望んでいること 

  「特徴とは」

   ①あなたの保険商品のセールスポイント、性質

  「利点とは」

   ①お客様のニーズに対しあなたの保険商品がもたらす

   効果、効用、メリット、利益(万一の時の安心など)

 

ステップ2:プレゼン (提案) 

 販売の第二ステップは(商品)内容を具体的に説明するところにあります。

 プレゼンの重要な点は、顧客に「欲求」を起させることです。 

 即ち、商品の明確な説明のみでなく、その商品が顧客にどういうメリット、利益を提供するのかも
 説明しなければなりません。 

 初回の訪問で見込み客から充分な情報を入手した後に、本格的なプレゼンテーションに移ります。

 今回は具体的な商品の説明が中心ですが、その提案はお客様のニーズを満たすものでなければ
 なりません。 

 お客様は自分のニーズを満たしてくれる商品だと認識したときにはじめて、「買う」という行動を
 おこします。 

 言いかえれば、私たちの役割で重要なことは、お客様自身に自分のニーズについて考える機会を
 与えることです。 

 それによって、お客様は自らすすんでニーズを認識して、私たちの提案を受け入れてくれるように
 なるわけです。

 1.プレゼンの狙い

  ①明確でなければならない…………誤解のないように

  ②完璧に説明し得ねばならない……最高の満足をどう満たすか

  ③顧客の利益を一番に考えていることを相手に感じ取って頂く。

  ④顧客の心の中からライバルを忘れさせる……顧客の一番の問題点を解決するには、
   これ以外にないという点を立証する。

 2.効果的なプレゼンテーション

  代理店として、相手の立場に立ちながらお客様が必要とするものを提案していく過程においては、
  一方的に商品の説明だけをしても効果はありません。

  そこには、お客様の方からすぐにアクションを取りたくなるような動機が含まれていなければ
  なりません。 

  動機とは相手の利益、不安の除去、プライドを充足させるようなものです。

 3.プレゼンの標準化手順

  ①提案書の作成

   商品の説明をする際には、極力専門用語は避けて相手に判り易い言葉で話す様心掛けます。 

   そして、相手からの質問に対しては決して曖昧な態度は取らずに誠実に対応するようにします。

   プレゼンテーションに使う提案書は図やイラストを豊富に入れてお客様が理解し易くします。 

  ②現実の商談の流れを表にまとめる。 

  ③当該商品及びサービスに関する情報を集め、セーリングポイント表を作成する。 

   特徴(商品):その商品やサービスの性能や品質、素材などの客観的な事実

   利点(商品):その商品やサービスが持つ一般的な優位性

   利益(お客様の):その商品が見込み客に具体的に与える金銭的・経済的な優位性  

  ④購買心理の各段階(興味→連想→欲求→比較・検討)に合わせて話法の展開を考える。

 4.決定権者は誰か

  プレゼンテーションをする場合、必ずその相手は決定権者、または決定権者に重要なインパクト
  を与えることのできる人でなければなりません。 

  経験の浅い代理店によく見られる光景は、決定権のない人に対して何回もプレゼンを行なって
  いることです。

  そして、それらはクロージングに結びつく可能性はほとんどありません。

  誰が決定権者かわからない時、または相手が決定権者かどうか不明なときは、始めにそれを直接
  聞いてみることが単純で明快な方法です。

 5.お客様からの反応

  プレゼンテーションの間にはお客様から様々なサインが出てきます。

  言葉で自分の意志を明確に伝えて来る場合もありますが、一般的には次のようなものでしょう。 

   ①顔の表情

   ②手足の動き

   ③声の調子

   ④言葉や質問の内容

  これらの現象を総合的に判断し、このまま勧めるべきか、方向転換して仕切り直しをするかを
  決めていきます。

 6.プレゼンの進め方(アプローチブック)

  (1)演出効果を狙う

   言葉に窮したとき、これを救うのは演技です。

  (2)視覚に訴える

   五感:視覚(グラフ、写真、イラスト等) 聴覚 触覚 嗅覚 味覚
   (書いて話す - 書いている間、視覚に訴えることだけで、既に85%の伝達力がある)

  (3)資料を活用する

   ①顧客からの手紙、得意先の礼状(お客様の声

   ②写真、新聞、雑誌などの解説文

   ③比較表等のデータ

  (4)価値を金額で表す

   ①どれだけの効果・価値を生み出すか。(お客様のメリット)

   ②金銭に見積もると、どのくらいになるか。(例:1日コーヒー1杯分) 

  (5)購買動機に訴える

   ①顧客のニーズは何か、購買動機は何か。

    この1点に集中した説明でないと効果がない。 

   ②アプローチでつかんだことを活かす。 

  (6)質問を使う

   その商品に関する顧客の経験や意見についての適切な質問は顧客を喜ばせる。

  (7)効果ある言葉を使う

   今、いますぐ、なぜ、どうして、どちら、etc

  (8)ライバルをけなさない

   ライバルをけなすくらい自分の商品の値打ちを下げ自分の品位を落とすことはない。

   むしろほめるくらいのゆとりが大切。(但し、顧客からライバルを持ち出された場合) 

  (9)議論をしてはいけない

   顧客からの反対に対しどういう言い方をすれば買う理由にかえられるか。
   (応酬話法の練習が必要)

 7.プレゼンのコツ 

□ステップ3:クロージング

 営業の最終目的は、顧客に商品を買って頂くことにあります。

 従って、営業のあらゆる行動はこの最後の目的に集中しなければなりません。

 顧客が買う決意を促すことがクロージングのポイントとなります。

 (1) クロージング話法のパターン化手順

  クロージングに入る段階のタイミングを明示する。 

  例

  <セールス側>

   1)お客のニーズにぴったり合うセールスポイントを提供したとき。

   2)他社にはない最も強力なセールスポイントを説明したとき。

   3)反論をうまく克服できたとき。

   4)プレゼンをしたとき

  <顧客側>

   1)価格、納期、支払条件などについて質問があったとき。

   2)「もっと詳しく知りたい」と申し出があったとき。

   3)前に置いてある製品やサンプルを取り上げて見入ったとき。

   4)確認質問にお客がよくうなずき出したとき。

   5)お客がセールスマンの言葉を繰り返したとき。

   6)周囲の人に声をかけたとき。

   7)両者のフィーリングがピッタリと合ったと思えたとき。

  以上はクロージングチャンス例ですが、これらは、販売形態を問わず共通したものです。 

  本番を完璧にこなすには日々の訓練(ロープレ)の繰り返しが必要です。  

  上記を踏まえたアプローチを重ねる中、お客様の購買タイミングとこちらのメッセージが
  シンクロ(タイミングが合う)する瞬間が来た時が、見込み顧客から実際にお金を支払って
  くださる「購買顧客」への転換となります。 

  上記のように保険代理店、生保営業の収入・収益アップにマーケティングノウハウを身に付けて
  ください。 

  営業会社である代理店にとって、営業を中心とした整備体制が急務です。

  今までのマンパワーに依存した場当たりな営業のやり方から、『営業の仕組み』にのっとった
  やり方に変えなければ、生き残り勝ち残ることは不可能です。  

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保険代理店のマーケティング

セールスプロセス

見込み客(集客)開拓から新規顧客へのセールスプロセス

 マーケット開拓は保険代理店業に限らず営業会社にとって最重要の業務であることは言うまでも
 ありません。

 しかし、未だに多くの代理店が、過去のやり方を続けていることが収益減少の原因であることに
 気付いていないか、あるいは気付いていても変えようとしないでいることです。

 つくれば売れた時代は当の昔に終わり、やり方・考えを改革しなければ売れない時代であることを
 認識すべきです。

 その一例として、損保代理店が今まで扱ってきた商品が必要補償であることが、ニーズ喚起型
 商品である生保販売に苦手意識を持つ原因となっているようです。

 誤解を恐れずに言えば、営業努力をしなくても売れたのです。

 それでは、テーマである「集客(見込み客)から新規顧客への営業プロセス」について考えて
 みましょう。

 見込み客を集める際に、収集した情報は「コンタクト可能な個人情報である」ことは最低条件と
 なります。

 集めた見込み客(潜在顧客)を、いかにして実際の購買顧客、すなわち「お金を支払ってくれる
 お客様」に転換していくのか。

 見込み顧客は、あなたの見込み顧客リストとして登録されたばかりの状態では、実はまだ何かを
 購買するという状態にはなっていません。

 この見込み顧客から購買顧客に転換するプロセスは、この見込み客を新規顧客に変えていくプロセス
 でもあるのです。

 では、どのようにしたら、見込み客を新規顧客にできるのでしょうか?

 見込み顧客は、すでにあなたのオファー(無料の有益情報・サービスの提供)を認め、能動的に
 取得しているということです。

 それは、あなたの商品・サービスに少しでも関心があり、好感をもってくれている可能性がある、
 ということです。

 あとは、購買しててもらうために、お客様の心を動かす「琴線に触れる」要素が大切になってくる
 わけです。

 そこで、顧客の感情をColdからHotに高めていかなければなりません。

 まったく見ず知らずだった人に、その人に合わせた情報を提供し、深く知ってもらい、親しみ・
 信頼を高め、購買まで導くのです。

 ここで、少しお客様の立場に立って考えてみることにしましょう。

 たとえば、あなたが仮に自身の個人情報を登録した代理店から、どのようなアプローチをされたら、
 信用し、期待を寄せ、購買しても良いといった心理状態になるでしょうか。

 アプローチする方法はたくさんあります。

 たとえば、電話、ファックス、メール、アポ無しでの訪問、etc・・・。

 方法を選択する前に、注意すべきポイントがあります。

 見込み顧客へのアプローチは、以下の3点を踏まえたアプローチであることです。

  1.顧客へのメッセージには、一貫性と信頼性を与える

   ・前回のフロントエンドとバックエンドを忘れないでください。

   ・見た目を大切にしてください。

  2.顧客との接触頻度を増やす

   ・接触頻度が増えるうちに、人はその相手に好感をもつ傾向があることを忘れない。

   ・毎日、ちょっとしたメッセージが自動配信でメールが届くなどがありますが、これも
    接触頻度を意識したアプローチ手法です。

  3.顧客には、必ずニーズを満たす有益情報を発信

   ・提供情報は、必ず「顧客にとって役に立つ情報でなければならない」。    
    ありがちな、提供者視点ではなく、顧客視点でのアプローチです。

   ・顧客にとって、どのようなベネフィット(お客様にとっての価値)があるのか、
    その一点に焦点を絞って、発信する。

 上記を踏まえたアプローチを重ねる中、お客様の購買タイミングとこちらのメッセージがシンクロ
 (タイミングが合う)する瞬間が来た時が、見込み顧客から実際にお金を支払ってくださる「購買
 顧客」への転換となります。

 見込み顧客へのアプローチからクロージングまでのプロセスには以下の点にポイントを置き、実践
 してください。

□お客様を教育(育てる)する

 誤解のないように言っておくと、これは上から目線の意味で言っているのではありません。

 言い方を変えると、お客様を商品・サービス購入に至るまでのステップ(階段)を登りやすくし、
 見込み客から新規顧客に育てていくことを意味します。

 狩猟(刈り取り)型営業を続けることは苦しくてつらいものです。

 一方、農耕型(マーケティング)営業は畑を耕し、種をまき、肥料を与えて育てていく営業を
 いいます。

 マーケティング営業は常に見込み客をストックした状態にあり、その見込み客を新規顧客につなげ
 ていく循環型営業といってもいいでしょう。

 マーケティング営業を実践していくには大きく3つのステップを踏んだ活動を行います。

  1.第1ステップ(アプローチ)

  2.第2ステップ(プレゼン)

  3.第3ステップ(クロージング)

 狩猟型営業であれば、これらのステップを踏まずにいきなり売り込みを掛けてしまいます。

 経済環境の悪化やITの普及に伴い、お客様の求める商品・サービスの品質はより高度化し、過去の
 営業に見られる、商品を単なるモノとして販売する手法は通用しません。

 そのためにもマーケティング営業が欠かせないのです。

 「どのようにして、新規開拓を進めるか?」新規開拓には色々な成功事例がありますが、可能な
 限り属人性を排除して、客観的にデータを整理し活用すれば、新規開拓の基本的な手順・考え方が
 できあがってきます。

 仕組みづくりを大切にしましょう。原因のない結果はありません。成果という結果を導くためには
 周到な仕組みづくりが必要となります。

 仕組みづくりを大切にすれば結果は自然とついてくるのです。

 以下の項に3つのステップを踏んだ新規開拓(ニュースレターを活用した新規開拓)について掲載
 しておきます。

□アプローチからクロージングまでの手順

 業務を勘と経験に頼るやり方から手順書に沿って行うことしか、小規模事業所が多くを占める
 代理店にとって継続した収益拡大は望めません。

 営業会社である代理店にとって収益を上げるための営業の仕組みがないことに疑問を持つべきです。

 以下の手順をアプローチブックに落とし込み、営業マン全員を同品質のレベルに保つためのマーケ
 ティングを実践してください。

 なぜなら、それがあなたのためだからです。

□ステップ1:アプローチ

 アプローチは販売の第一段階です。

 自分自身を自社(店)を正しく伝え顧客を正しく把握し、そのニーズを適確に把えることを主目的
 とします。

  (1)自己紹介(会社紹介) − プライドを持って

  (2)前置き − 落ちつきと誠意をもって

  (3)問いかけ − おだやかに、気楽に

 この段階でのポイントは、

 プレゼンテーション〜クロージングの段階で

 何にポイントを置いて話をすべきか、又どういう

 抵抗があり得るかを予め予測する事です。

 現状で認識が誤ると打つべき手が誤るのと同様、何を聴取すべきか、その質問内容に充分意を払う
 必要があります。

 アプローチの場面で、初めてあなたの話を聞くときのお客さまの気持ちは、保険に対してマイナスの
 イメージを持っている場合が多いと考えられます。

 「売り込まれるんじゃないか?」「説得させられるんじゃないか」・・・。

 アプローチの目的は、まずお客さまが持っていると思われる(生命)保険に対するマイナスの
 気持ちを、「自分の保障について考えてみよう」というプラスの気持ちに引き上げることです。

 アプローチのポイントは、お客さまの気持ちを引き上げ、アプローチを成功させるためには、
 お客さまの心理的側面に沿って進める必要があります。

 その際の考え方として、

  「安全の確保」→「同意できる内容の話」→「期待をもって次へつなぐ」

 という3つの段階でアプローチのストーリーを進める方法が考えられます。

 この流れによって、お客さまにアプローチすることで、「自分の保障について考えてみよう」という
 気持ちにさせ、ヒアリングに進む承諾を得ることができれば、アプローチは成功といえます。

 お客さまの気持ちがプラスの状態になっていないにもかかわらず、パンフレットや設計書を使って、
 無理に保険を買ってもらおうとしても、お客さまは真剣に考える気持ちになっていないので、どこか
 で拒否反応が出てくることになります。

□アプローチ手法

 アプローチには個々のアプローチ先に直接働きかけていく方法と、マーケット全体に何らかの
 アプローチをしかけてリアクションを待ってアプローチする方法とがある。

 ここでは、DM(ダイレクトメール)、ファックスDM、テレマーケティングについて述べてみる。

  ◎ダイレクトメール(DM)

   DMで大事なポイントは送付先のリストの確保。

   リストを購入する場合はその精度についてよく確認する必要がある。

   DMは送付物の作成を含めて意外に経費がかさむ場合があるので、経費対効果
   をしっかり把握しておくことが重要。

   お客様の注意を引くためには送付物の色、デザインなど十分に目立つものでなけ
   ればならない。

   案内の内容は何でも書けばいいということではなく、シンプルなものが理解されやすく
   反応もいい。

   いずれにしても、DMはほんの少しの工夫で効果性に大きな差が出てくる。

   保険セールスのDMは一度に大量に発送しても期待できず、経費的にも後のフォローの
   面でも無駄になってしまうので、一度に30〜50枚程度として、効果性をあげるため
   テレアポと併用したほうが効果は大である。

   はがきや封書によるアプロ−チは、見込み客に対して、自分が代理店をしていることを
   長い間に気づかせる事も重要であり、同じ相手に繰り返し発送し、電話で確認していく
   事で効果が増す。

   あなたの顧客データは眠っていないだろうか。

   顧客と直接接触することだけが、顧客流出防止、多種目販売の推進ではない。

  ◎FAX-DM

   FAX番号は電話帳などのように公開されていませんので、リストがない場合には
   何らかの方法で収集する必要があります。

   テレアポによるアプローチで不成功だった場合に「資料を送りたいのでファックスを
   教えて欲しい」と続けると、ほとんどの法人企業の場合は教えてくれるので、FAX
   番号リストも作ることができる。

   FAX-DMは比較的コストが小さく瞬時に大量のものを送付できることが特徴。

   また、最近はこれを一括して請け負う業者もあるので、これを利用するのも一つの方法。

   FAX-DMも送りっぱなしにせず、必ず電話でフォローすることが重要。

  ◎テレマーケティング

   リスト(データ)等にもとづき、特定の業種や団体等の構成員に対して実施するケースが
   多くある。

   テレマーケティング上のポイントは、訪問のためのアポイント取りとそのニーズの喚起
   までにとどめ、商品のプレゼンやクロージングは訪問の際に行なうこと。

  ◎テレアポ

   電話を使う事により、見込み客との接触機会が大幅にアップする。

   テレアポで見込み客を見つける場合でも、事前に対象リストを整備しておく必要がある。

   テレアポの前にDM、FAX−DM、はがきDM等を出すことでより効果的になる。

   また、アポイントがとれた後のことまで考えてなるべく効率よく訪問できるように地域や
   訪問時間帯を整理しておく。

   リストが完成したら、飛び込み同様保険種目を絞り込みトークを組み立てるが、その内容は
   あくまで保険内容の説明ではなく、相手と面談するためのアポをとる事が目的になる。

   ○テレアポを行なう場合の注意点

    ・電話をしている目的、相手への説得内容を常に明確にしておく。

    ・できれば鏡を前に置いて自分の表情に気をつける。顔は正面を向いて話す。
     その時の表情が声に反映し相手に伝わってしまう。

    ・最初の切り出し部分は特に注意する。

    ・通常より若干早めに話す。

    ・自信を持って、簡潔に、丁重に話す。電話の原稿を暗記する位、繰り返し練習する。

    ・机の上には一切書類を置かない。(気を散らさないため)

    ・まず電話をかけやすい相手を選び、はずみをつける。            

    ・継続実施のためテレアポの時間を必ずスケジュール化しておく。

    ・話を始めるに際しては相手の了解を得る必要はない。

    ・1回のテレアポは30分ぐらいにして集中する。

   テレアポはマニュアル化(トークなど)することにより、あなた自ら実施しなくても、
   スタッフやテレアポ業者に分業することができるので、継続性があり、飛び込みより
   効率的に見込み客を開拓できる有効な手法。

   但し、訪問は必ず営業力のある人間が行なうことが必要。

   近年女性スタッフを使ったテレアポがプロ代理店の中で取り入れられてきており、これは
   女性スタッフ社員の戦力化やセールスマインドの共有化、顧客対応力のアップなど戦略的
   育成策としても有効。

   米国では店主は訪問に集中し、従業員はアポ取りに集中するという分業が進み、それが
   セールス活動の中心となっている。

   データベースに基づき抽出したターゲットに、あらかじめDM、FAX−DMなどで案内を
   した上でコミュニケータが電話をする。

   商品に対する関心を確認し、アポイント日を設定し、アポイントシート(リーズ)に
   基づき訪問するという順序になる。

   一般的に電話を使ったセールス手法は、昔から他業界では戦略的に実施されていたが、
   保険業界においてアウトバウンドで効果を上げているのはほんのわずかである。

   リーズの中には大口契約の見込みが埋もれていたり、実際に訪問してみたら反応が違って
   いたりと若干のばらつきはあるが、一度は「電話に反応した集団(全体の15%)」ととらえ、
   確実にフォローすれば成果は十分期待出来る。

   営業マンに代わって会社(店)が顧客と面談の約束を取り付けるのだが、見込み客を顧客に
   するためには、訪問時における商談プロセスをマニュアル化し、周到な準備を怠ってはならない。

   リーズとは「提案商品に興味がある」と言う意思を表示しており、先方が提案内容を聞く
   環境ができていることを意味する。

   大切なことは、訪問する前には必ずテレコミュニケーターがどのような会話をしたのか、
   アポイントに至ったのかをモニタリングし、事前に経緯を確認しておく必要がある。

   リーズにはアポイント先(事業所・個人)情報以外に、それらの経緯も記入されている。

   リーズには多くの営業的に重要なインフォメーションが隠されている。

   事業所(法人)であれば決算期、資本金、取引銀行、従業員数、設立年月日、経営者の
   生年月日などは重要な情報源になる。

   飛び込みがあまり得意ではなく、紹介も少ない代理店にとってリーズを上手く活かすことは
   将来の大きな発展に繋がるのです。 

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保険代理店のマーケティング

エリアマーケティング

■エリアマーケティング

 営業エリアを半径30分以上(時間距離換算)の広域に設定して活動している代理店が少なくないが、
 その結果として多くが同業他社(店)と競合することとなり、商圏内シェア(カバー率)は1
 未満に留まっているのが現状です。

 地域密着型代理店の中には、競合の少ない狭いエリアを徹底的に攻め、数十%の域内カバー率を
 保っている例も見られます。

 代理店淘汰の時代を迎えつつある中、比較的広域で活動していても1〜2%程度の市場シェアしか
 持たないようであれば激しい競争の中で存立基盤を失いかねません。

 一方、狭いエリアであっても3040%に上るシェアを握ることができれば域内での競争優位性は
 安定的になることから、戦略的に重点エリアを定めることが従来以上に重要になってきます。

 「地域密着型として地域一番店(オンリーワン)を目指す」と目標を掲げる代理店が少なからず
 ありますが、「どのようにして」という部分について明確な方針が定められておらず、周辺の
 競合代理店と同じような営業活動に留まっているケースが多く見受けられます。

 「地域一番店」と呼ばれる域内における圧倒的な市場シェアとブランド力があるならば、2番手の
 代理と2〜3倍の代理店手数料収入と20〜30%程度の市場シェアの実現が「地域一番店」に
 ふさわしい条件と言えるでしょう。

 商圏人口数十万人(あるいはそれ以上)という広大な営業エリアで一番店となるのは並大抵の
 ことではなく、ほとんどの代理店にとってはコンパクトな重点エリアを対象とするのでなければ
 一番店戦略はとり得ないことになってしまいます。

 重点エリアにおける十分な基盤固めができていない段階で営業エリアの拡大を志向すると、
 結果として営業力の分散と顧客基盤の拡散を招いてしまい、当初設定した重点エリアについても
 他店の攻勢を受けることになりかねません。

 社会の成熟化に伴い、お客様の一人一人に“ゆとり”が生まれ、ライフスタイルの範囲が拡大し、
 お客様一人ひとりのもつ趣向や特性が多様化してきたこと、また、競合との競争も一層激しく
 なるなどビジネス環境も厳しくなるなか、お客様一人ひとりのニーズに対応する “One to one” が
 より一層求められるようになりました。

 一方、 “One to one” は、高度な商品知識ときめ細かなサービス、地域密着によるお客様との接触
 頻度の高さなど、専業代理店がもつ強みを最大限に生かすことのできるマーケティングアプローチ
 でもあると言えます。

 近年、専業代理店の更改落ちの話しをよく耳にします。

 しかし原因は、「価格競争?」、「不景気のせい?」、一生懸命やっている自分に落ち度は無いと
 いった言葉を口にします。

 果たしてそうでしょうか?

 「一生懸命やっている」は自分が思っているだけで、顧客はそう思っていないことを肝に銘じて
 ください。

 顧客の立場に立って考えればよく分かるはずです。

 1年に1度更改時に連絡・訪問するだけで、事故が無ければ顧客との接触がなければあなたなら
 どう感じますか。

 メルマガでも訴えているように、特別難しいことを実践しようというわけではありません。

 あなたが顧客の立場で、どうしたら感謝・感心・感動を得られるかを考えてみましょう。
   
顧客が求める価値(商品の魅力)  

 「あなたが扱っている商品は何ですか?」

 「あなたが扱っている商品の魅力について述べてください」と、いわれたとき、あなたはどう
 答えますか?

 これは重要なことです。

 消費者(顧客)が購入するのは商品そのものに対してではなく、その商品がもたらす機能・便益に
 魅力を感じているからです。

□商品の特徴とお客様の利益(メリット

  ・特徴とはその商品だけが持っている機能や性質

  ・利益とはその商品を使うことで得られる効果や価値

 「お客様にとって、あなたの会社の商品やサービスを購入することに何かメリットがありますか?」

 自社と他社との違いを明確にしたうえで、これを分かりやすく説明できるなら、あなたの会社の
 商品・サービスは、まず間違いなく競争力のある商品といえます。

 顧客にとって購入するメリットのある商品・サービスとは、顧客のニーズを満たし、お客様の
 抱える不満や困っていることなどを解決する商品・サービスだからです。

 保険では商品本来の利益(メリット)を受けるお客様が少ないのが実態です。
 
 一般的に物やサービスを購入した場合、使用しなかったり、サービスを受けないことはありません。

 ところが、万一の事故のために保険に入っていても事故をする人はごくわずかです。

 言い替えれば、保険の場合は商品本来の価値である事故対応や保険金支払いを受けない人が
 圧倒的に多く、これらのお客様は商品本来の価値を知ることはできません。

 そのため、お客様はあなたとの日常接する全ての機会に様々なイメージを持ち、その全てを
 合わせて総合的に価値(満足が不満足か)を判断することになります。

 保険商品を販売している側から見れば、日常業務の中でそれ程重視しないことでもお客様に
 とっては大きな問題であることがあります。

 また、保険として対応できる範囲を超えていることでも「保険ではこれ位してくれて当たり前」
 と感じていることもあります。

 消費者が一般的に、保険に対してどんな価値を期待しているか、改めてその事例について考えて
 みましょう。

   (1)保険商品そのものについての事故時の対応期待(価値)

      ・当面何をすべきかアドバイスしてくれる

     ・交渉経過は聞かなくても不安にならない頻度で報告してくれる

     ・交渉では自分の味方をしてくれる

     ・連絡等はいつも自分に都合の良い時間、方法でできる

     ・解決まで時間がかからない

   (2)商品に付随する事務、サービス等についての期待(価値)

      ・約束を守る

     ・電話等の応対は親切丁寧で気持ち良い

     ・質問には専門用語を使わずわかりやすく丁寧に説明する

     ・手続きは自分に都合の良い時間、方法でしてくれる

     ・各種案内や通知はわかりやすく、適当な時期に来る

     ・事務処理は遅延、間違いがなく確実にスムーズに完了する

     ・連絡がいつでもとれる

     ・契約の手続はスムーズである

     ・パンフレットや申込書が分かりやすい

     ・手続が正確で間違いがない

     ・証券は1週間以内についた

     ・適時保険の情報などを教えてくれる

     ・変更などの連絡をした時の応対は迅速でしっかりしている

 営業力を強化するためには、お客様が商品・サービスを購入する際のいろいろな障害を把握した
 うえで、それを取り除く努力をし、商品・サービスを購入しやすくする仕組みづくりを考える
 ことがポイントになります。

 代理店や保険会社が満足かどうかを判断する場合、多くのお客様が商品本来の価値ではなく、
 正しく迅速な事務処理や親切・丁寧な対応、各種案内帳票のわかりやすさやちょっとした気配り
 など商品に付随する価値で判断しています。

 従って、事務処理を常に適正に遂行するなど、「当たり前」のことを「当たり前」に実現している
 ことの重要性が高いと言うことができます。

 自社(店)独自の「商品の魅力」づくりは増収に欠かせません。

□お客様の記念日はチャンス 

 シーズンごとに向こうからやってくるチャンスに、お客様と直接面談しなくても接触(顧客との
 関係を深める)は数多くあります。

 「個客」の購買タイミングに向けて販売促進していくマーケティングを抜きに収益確保は望め
 ません。

 顧客との関係を深め、記念日情報を聞き出し、パソコンに入力し、記念日が近づいたら気持ちを
 込めたメッセージ(カード)を送る。

 個人顧客(一家族)であれば、子供の七五三や成人式、結婚式、結婚記念日、誕生日など、
 法人顧客であれば創立記念日、社長のバースデー、○○周年記念、社長交代といった人生の
 サイクルにあるさまざまなイベントに目を向け、タイミングをつかむことで販売チャンスが
 拡がります。

 お客さんの購買意識を刺激することは今、かなり難しくなっています。

 だから記念日をおおいに利用すべきなのです。

 さらに、顧客が望んでいる・求めていることは『何か』を知り、その「望んでいる・求めている」
 ことを伝えることです。

 じっくりそのことを考えてみてください。

 本当に顧客のニーズにあったメッセージを伝えているかどうかを。

 顧客の必要性や状況を考えて商売しているだろうか?

 努力をしているつもりでも、自分の都合、会社の都合を優先しているのではないだろうか。

 賢い消費者が、保険加入の選択手段を複数持っていることに気づいているだろうか。

 今でも、収益に直結しない雑務に労働時間の多くを占めていないだろうか。

 この打開策は顧客一人ひとりの身になって購入動機を刺激するメッセージを送る
 (One to one マーケティング)ことです。

 もっとも効果があるのは、「購入の目的・動機」を、顧客の立場にたって、こちらからメッセージし、
 気づかせることです。

 その商品を提案した理由、商品の特徴や機能、今までの商品とどこがどう違うか、そして顧客別に
 どんなメリットが約束されているかといったメッセージを、明確にわかりやすく説明できていな
 ければなりません。 

 保険のメリットや保険料の安さをアピールするのではなく、お客様自身が気づいていない問題を
 気づかせるのです。 

 人は自身の抱える問題に気付いていないことが多いのです。

 お客様が自分の問題に気づけば、あとはその問題を解決する手段をあなたが提示するだけです。

 その手段が「保険」なのです。

 提案の順番を決して間違わないでください。

 保険を前面に押し出し、説得して売るのではなく、お客様の問題や不安を解消する手段として
 提案するのです。

 その商品を提案した理由、商品の特徴や利点、今までの商品とどこがどう違うか、そして顧客別に
 どんなメリットが約束されているかといったメッセージを、明確にわかりやすく説明できていなけ
 ればならないのです。

 言葉だけではなく、ニーズ喚起のチラシやデータを見せることで、お客様が理解し、記憶に残る
 提案となるのです。

 人間の五感は視覚と聴覚で93%を占め、言葉(文字)だけでは、7%しか相手には理解・記憶
 されません。

 ただしメッセージは、「顧客別」に送ることです。

 商品はひとつでも、顧客一人ひとりの「目的・動機」は千差万別だからです。

 その心の琴線に敏感に触れるようなメッセージを送ることができるようにします。

 「お客様は自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取ることに敏感である」ということです。

 「なぜこんな面倒なことを」と思うかもしれません。

 理由は、今までのやり方では売れないからです。

 あえて売れないやり方を続ける必要がどこにあるでしょう?

 あなたが真剣に手数料収入を増やしたいと望むなら、売れない今のやり方を変えることしか
 ありません。

 弊社のサイトは、今までの成功事例を基に分かりやすく解説してあります。

 あなたの手数料を増やす「魔法の杖」はありませんが、このサイトに掲載してあることをそのまま
 「真似る」ことです。

 『真似るは学ぶに通ず』というように、真似ることから始まり自分のスタイルを作っていくことです。

 これが、あなたの手数料を増やすための最短距離となるのです。

 あなたがやらなければならないことは、お客様に目を向けることです。

 “私・私たち”視点ではなく、“あなた視点”への改革です。

 売りたいもの(保険商品)より、お客様が欲しいもの(お客様にとってのメリット)に考えを変える
 ことです。

 ニーズ喚起は目に見えない商品を扱うあなたにとって、欠かせない営業活動です。

 売ることが先行し、お客様のメリットが無いままの営業活動は、お客様そしてあなたにとって
 苦行の何者でもありません。

 個人、法人によってお客様の求めることに違いはあるが、その望むことを提供してあげることです。

 言い尽くされた言葉ですが、“与えた分しか返ってこない” です。 

   収益を上げている代理店に共通するポイントを紹介しておきます。

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保険代理店のマーケティング

益アップはマーケティングで決まる

 損保代理店、生保営業マンにとってマーケティングは欠かせない。

 マーケティングは営業におけるコンサルティング力を高めます。

 今、損保代理店、生保営業マンに求められる営業は「売る」から「売れる」仕組みの構築が急務。

 損保代理店の手数料収入は営業(マーケティング)で決まるといっても過言ではありません。

 無形の商品を扱う保険代理店だからこそ、営業をセールス(販売)からマーケティングに変えて
 いかなければならないのです。

■代理店にとってのデータベース・マーケティング

 営業改革における対応策は「効率・効果を上げる仕組み」ですが、その仕組みづくりにコストを
 掛けようとしないのが多くの代理店の現状です。

 営業効率を図ることができれば、結果的に経費が大幅に削減され、利益率の向上につながります。   

 特に専業代理店の店主の平均年齢が60才を超える今、後継者へのバトンタッチも進行中です。

 しかし、後進に道を譲るにしても、店主自身の今までのやり方をそのまま続けさせるわけには
 いかないことはあなた自身も承知のはずです。

 営業会社である代理店にとって営業を中心とした体制作りが必須であり、そのためには、営業
 フローを根本的に改革しなければなりません。

 実践すべき柱として、

  (1)「営業支援型データベース」の仕組みを構築

   見込み客・既存客への営業フォローを時系列に管理(フォローのプロセスをマニュアル化:
   提案商品成約までに至る間のアクションプラン)

  (2)「リレーションシップ・マーケティング」を徹底

   顧客と良好な関係を築き、長期間に渡って取引を継続するためにも、顧客一人ひとりとの
   関係を保つためのマーケティングを徹底することです。

   そのためにも契約者の満期日などの契約者データのみならず、顧客データ(属性)を管理し、
   顧客流出を防止します。

   一般に損保の継続率は70%といわれ、30%の顧客は保険を止めるか、他社の保険に乗り換える
   かです。

  (3)「顧客別価格、顧客別提案」を展開

   各社とも顧客の条件別にきめ細かく保険料が設定される保険商品を扱ってきています。

   自動車保険ならば、運転地域や年齢、職業、過去の運転歴などによって、顧客別価格が設定
   される。

   このような商品販売を促進するには、データベースを基にした営業が不可決。

   たかが電話、されど電話。

   代理店にとって継続的な顧客との接触を図っていくには、直接訪問、メール、ファックス、
   ハガキといった様々な方法があります。

   しかし限られた時間の中で、収益に結びつくための接触を実践していかなければならない。

   トップセールスマンはほんの一握りしかいません。

   そこを自覚し、凡人でもできる営業の仕組みを築くことが結果的にトップセールスパーソンへ
   近づくことになるのです。

   よく営業で悩んでいる人が、トップセールスマンが書いたハウツー本を買って勉強したり、
   トップセールスマンの美談を実践しようと試みたりします。

   過去には「夜討ち朝駆けで顧客玄関先で待ち伏せした」とか「1ヶ月間に名刺を100枚置いて
   きた」、「絶対あきらめない」、「感謝を知ること」、「提案ができる人」などの心得を助言
   されたりしました。

   今ではこのような営業マンは数えるほどしかいないでしょうが…。

   トップセールスマンは、誰も「私は他のトップセールスマンが磨き上げたノウハウのお陰で
   トップセールスの地位を獲得した」とは言いません。

   また、トップセールスマンが書いた本を読んで挙績がアップする人もあまりいません。

   トップセールスマンが語るノウハウは、営業における精神論を説いたケースが多くあります。

   彼自身も売れた理由を客観的に分析できないからです。

   営業における成否の結果にはいろいろな原因があるのですが、努力したこと、苦労したことが
   印象に強く残り、それが結果に結びついたと思っている人が多いのです。

   努力を否定しているわけではなく、無意味な努力ではなく正しい努力(凡人営業マンがトップ
   営業マンになるための仕組みづくり)をするための方法論を理解する必要があります。

   どうせ契約するなら、よく通ってくれた営業マンに頼むのも当然であり、営業マンも用が
   なくても「顔見せ」、「足で稼ぐ」などの行為が営業の基本になり、習慣化してきました。

   しかし、いくら日本が世界最大の保険市場といわれても、成熟産業である保険は世の中に溢れ
   返っています。

   いくらお客さんに会っても、要らないものは結局要りません。

   今までの右肩上がりの経済環境のときのような、お情けで買ってくれるような余裕もなくなり
   ました。

   保険に限らず今まで商品の販売が、本当に営業力で取れたものなんでしょうか?

   「顔見せ」、「足で稼ぐ」といった手段で契約を獲得してきた「熱意にほだされて購入した
   お客さんが多数を占めていないでしょうか。

   きつい言い方かもしれないが、たまたま契約が取れたといっても過言ではないと思うんですが…。

   ですから、お客さんとあなたの立場が“契約してやっている”という関係になってしまい、さらに
   「顔見せ」、「足で稼ぐ」という行為でしか契約維持のためのコミュニケーションが図れなく
   なってしまっているのです。

   日本の営業マンは世界一贅沢なインターネット環境を持っているといわれています。 

   モバイル、PC、電話・FAXと多くの通信機器という武器を持っていながら、その武器の持つ
   能力を今でも十分活用できていません。

   今までデータベース・マーケティングについて、耳にたこができるほどお話してきました。

   それだけ重要だからです。

   保険業界に限らず、すべての業界にいえることなのです。

   まして、形がなく目に見えない無形の商品を扱っているからこそ重要なのです。 

   顧客データの収集と活用抜きにあなたの生き残りはないと断言してもいいでしょう。

   このメルマガや弊社HPを単に眺めているだけじゃなく、自分流にどう加工し活用できるか、
   今すぐ始めてください。

   知人から、「こんなに細部の内容まで見せていいの?」と言われました。

   しかし、どんなに詳細に解説しても実践に移す人は1%もいないんです。

   だから、いつも成功者はほんの一握りなのです。   

   データベース・マーケティングの導入はあなたの経営を大きく変えてくれます。

   それもいいこと尽くめなのです。

    ・営業(見込み客開拓〜新規顧客獲得〜顧客の固定化)のプロセスがシンプルになる

    ・異業種とのコラボ(提携)により、マーケットの共有・拡大が図れる

    ・継続的に見込み客を集めることができるようになる

    ・営業コストの大幅削減が図れる

    ・目標数値が明確になり、達成可能な経営計画ができるようになる

    ・役割分担が明確化し、業務のムダ、ムラ、ムリが解消できる

    ・実践の中で社員教育ができる

    ・顧客への有益なサービスが提供できるようになる

    ・顧客の単価アップ(他種目販売)が図れる

    ・顧客への訪問回数が減ったが、訪問と同様の良好な関係が保てる

    ・事前の有益情報の提供により、有益な面談時間が可能になる

    ・課題の優先順位が明確になり業務の効率効果が図れる

    ・クレームが最小限の問題として解決できるようになる

    ・従業員満足、そして顧客満足を図ることができる

   どうですか。

   いいこと尽くめでしょう。

   これを可能にすることは誰にでもできるのです。

   ただし、顧客データを集め活用することを忘れないでください。

□代理店にとってのUSP(Unique Selling Proposition)

 日本語で言えば「独自のウリ」といった意味のマーケティング用語です。

 保険営業においてのUSPには、どんなものが考えられるでしょうか?

  1)経験の長さ 「保険営業20年の実績」

  2)顧客の多さ 「顧客総数1000名」

  3)専門性 「防災コンサルタント」「サラリーマン専門」「医師専門」「小規模企業 専門」
   「スポーツ選手専門」

  4)周辺知識 「税理士」「ファイナンシャルプランナー」「社会保険労務士」「行政 書士」
   「人事労務に強い」「財務に強い」

    5)商品性 「補償・保障範囲の広さ」「ラインナップの多さ」「価格の安さ」

    6)地域性 「○○市専門」「日本全国OK」「地域一番店」

    7)趣味性 「歌う営業」「走る営業」「元○○選手」

    8)その他 「年中無休」「ご依頼いただいて24時間以内に訪問します」

  とにかく、ありとあらゆる要素を引っ張り出してみる必要があるでしょう。

  そして、その中からキャッチコピーを作るのです。 

  その時に最初に注意すべきことは、どこまで絞り込めるかです。

  意味のない悪いUSP例はこんな感じです。

  「保険のプロが提供する保険見直し術を体験してみませんか?」

  どこがいけないのでしょう?

     まず「保険のプロ」という定義があいまいです。

  職業としてやってれば、誰でもプロと言えなくもありませんし、お客様にとっては専門性は
  どうでもいいことなのです。

  保険といっても生保、損保などとても幅広すぎて具体性に欠けます。

  また、このコピーからはお客さんが得られるメリットがこの言葉からはまったくイメージ
  できません。

  保険見直し術も、具体的な効能が見えません。

  売る側の「お客さんが欲しい」という意識が感じとられて警戒されてしまうでしょう。

  「保険のことなら何でもご相談ください」

  お客さんからしてみれば何を頼んだらいいのかわからないのです。

  “何でも○○”というのは、実は何もないのと一緒です。

  結局ほとんどのお客さんの要望に満足に応えられなくて、信頼を失うだけです。

  USPとは、具体的で、顧客の利益を表したり、匂わせる内容にしなければなりません。

  たとえば、

  「医療保険専門10年のベテランFPが、40歳からの医療保険の選び方をお教えします。」

  保険もいろいろある中で「医療保険」に的を絞り、10年間実務を経験してきているFPという
  情報が盛り込まれ、しかも40歳以上の顧客に向けたメッセージだということがわかります。

  USPを作成するのに、以下の9点を参考にしてみてください。

   1.広い選択肢

   2.大幅なディスカウント

   3.的確なアドバイスや補助

   4.利便性(ロケーション、豊富な在庫、配達の早さなど)

   5.最高級の製品(サービス)

   6.迅速なサービス

   7.特別な各種サービス

   8.長期的な保証、または広範囲にわたる保証

   9.その他、ライバルには提供できない特別な点、有形・無形の利益、価値のある特典

  ぜひ早急にあなたのUSPを考えてみてください。

  出来上がったUSPがあなた(会社)のスローガンとなり、競合他社との差別化策となります。

  商売を成功させるための最大の秘訣は、よそにはない「売り」があること、よそとは違って
  いることです。

  競争相手が多ければ多いほど(つまり、あなたがその他大勢の一員であればあるほど)USPは
  重要になってきます。

  優れたUSPを見つけても、すぐに競争相手が真似をして同じものを提供するようになる。

  するとあなたはもう一歩進めて、さらに新しい理由(=付加価値)を顧客に提示して、買って
  もらうようにしなければならないのです。

  事業を成功させるには、人のニーズや望みを認識し、それを満足させる方法を見つけることに
  長けていなくてはなりません。

  それをいつも、よそよりも速く、安価に、上手くできて、手軽で、信用がおけて、誠実なら、
  必ず大きな利益が得られるようになるでしょう。

  顧客の本当のニーズや望みがどこにあって、どんな問題を抱えていて、どうしたら解決を助け
  られるのかが、見抜けるはずです。

  こうしたことがわかっていれば、後はあなたの専門分野でのスキルや知識を応用して、ユニーク
  (独自)な解決策を提供すればいいのです。

  そうすれば必ず売れるのです。

  ただし、保険ありきではありません。

  あなたが問題解決業なら、あなたの商品を売るのは後です。

  お客様の抱える問題の解決策の一部に保険があるのです。

  あなたと取引をしたことのないお客様から見れば、あなたと競合他社(店)の商品との間には、
  何の違いもないと思っているのです。

  言い換えると、あなた(会社)は自分で思っている以上にありふれているということです。

  お客様の目から見て、まったくありふれたものであるなら、あなたの望むような結果にはなら
  ないのです。

  お客様の立場から言えば、保険料が似たり寄ったりなら、あえてあなたに替えるといったリスクを
  冒しません。

  あなたに「売り」がないと思ったら、やるべきことはただ一つ、「売り」を作ることです。

  そのためには、自分に問いかけてみてください。「なぜ同業他社ではなくうちから買ってくれる
  のか?」

  これこそ、事業を成功させる秘訣なのです。

  そして、一部の代理店がとてつもなく大きく増収している最大の理由でもあります。

  彼らは、よそとの違いが利益を生み出すということを知っているのです。

  独自のUSPを開発するためには、違いを出すために自分に何ができるのか、何を変えられるのか
  を見つけることです。

  手始めとして、顧客ないし潜在顧客と話すことです。

  話せば教えてくれるはずです。

  それも無料で。

  出向いていって尋ねてみましょう。

  あなたの会社(店)や商品や業界そのものについて、どのような不安、不満、望み、関心が
  あるのか、聞いてみることです。

  それも必ず顔を合わせて、可能な限り自分で直接尋ねてみることです。

  自分の提供する商品やサービスに何かよそとの違いを見つけるというのは、初めは難しいかも
  しれません。

  しかし、たとえ難しくても探し続けなければいけないのです。

  よそとは違った、独自性のある存在でなくてはなりません。

□エモーショナル マーケティング(Emotional Marketing)

 直訳すると、感情に訴えた市場開拓といいます。

 顧客を見つけて売り込む従来のセールスではなく、顧客の感情を刺激して、購買欲求を誘発させる
 ことにより、顧客から購入の意思を表してもらうマーケティング方法です。

 お客様の購入動機は理屈ではなく感情である。

 この考えはアメリカが本場で、購買真理に関した多数の書籍があります。

 セールスブック、セールスレター、ストーリー(ストーリーテリング)、マニュアル、データベース、
 ブランディングなどの言葉からも分かるように、お客様のニーズを喚起し、感情を刺激し、購入を
 決定してもらうためのマーケティング手法です。

 “人は面倒なことや難しいことには反応しない”ことから営業をストーリー(物語)化したり、
 “人は見た目で判断する”など、商品やサービスを販売するにも感情に訴えるエモーショナル・
 マーケティングが欠かせません。

 米国にハマー・メッシュ博士という文化人類学者がいます。

 彼は、見た目の良い人は普通の人に比べて、平均で20%も年収が高いというのです。

 逆に見た目があまり良くない人は、普通の人より20%程度収入が低いそうです。

 お客様はあなたを好きだ、嫌いだ、信用できる、信用できない、のどれかを無意識に選んでいる
 のです。

 95%の人が無意識に、そしてたった30秒であなたを判断しているのです。 

 以前TVで、イケメンの男性とそうでない人の両方にティッシュ配りをしてもらい、どのような
 結果が出るかの調査を実施した番組がありました。

 結果はあなたが考えているとおりです。

 そして、ティッシュを受け取った人に実験の趣旨説明をし、なぜイケメンの男性からティッシュを
 受け取ったのかをと聞かれ、大多数の人が「なんとなく(無意識)」という回答でした。

 誰もイケメンの男性の方からティッシュをもらった理由を明確に答えられないのです。

 その理由は身振りだったのかもしれないし、 色や匂い、言葉遣いだったのかもしれない。

 これらのことからも、売り込むことが先行してきたやり方から見た目を大切に、ニーズを喚起させ、
 欲しいという欲求を起こさせることがいかに重要かがお分かりかと思います。

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保険代理店のマーケティング

市場成熟下の不況と需要

■「用済み商品」はいくら売り込んでも売れない

 どの業界でも、その業界特有の価値観、慣れた仕組み、業務にあたっての通念、慣行という
 ものがあります。

 しかし、現在ではそれらが価値を失ってきています。

 総じていえば、すべての商売人が、今は「お客様に負けている」と、いっていいでしょう。

 まず、成熟下の不況とはどういうものかを考えてみましょう。

 市場の成熟とは、端的にいえば「用済みの商品が増える」ということです。

 たとえば、テレビの新製品。

 テレビは各家庭に行き渡り、ひと通り用が足りていますから、新製品の性能をいくら熱心に訴えても、
 お客様はあまり強い関心を示しません。

 あらゆる分野でこの現象が起こっており、たとえばビールなど、以前は新製品が出ると、試しに
 飲んでみようという人が 30%はいたのに、今は7%程度。

 しかも、不景気でお客様の財布の紐は固くなっていますから、ますますこの傾向が強まります。

 これが市場成熟下の不況。

 商品が売れない理由です。

 金融商品の保険も例外ではないでしょう。

 この現状では、一般に言われる「商品の認知率が高まると、購買層が増える」という定説は通用
 しなくなります。

 認知が購買を保障しないということは、社名やブランド、商品の利点をいくら売り込んでもだめ。

 従来の通念、慣行に従った営業では効果が上がらず、むしろムダやモレの多い営業になってしまう
 ということです。

 では、何が必要か。

 まず、需要の再定義が必要になります。

□「ねじれながら減る」需要を再定義する

 需要とは、お客様の願望です。

 その願望は常に進化します。

 たとえば、スーパーでは今、食材の売れ行きが伸び悩んでいるのに対し、総菜の売れ行きが伸びて
 います。

 これはお客様の願望、つまり需要が「食材」ではなく「食事」のほうに向いているということ。

 食事の準備に時間をかけたくない人が増えた。

 これが願望の進化です。

 さらに、不況下では当然、需要が減るのですが、ただ減るのではなく「ねじれながら減っていく」
 という現象が見られます。

 たとえば、腕時計の需要は落ちています。

 携帯電話で時間がわかるので、腕時計をしない人が増えたのです。

 2万~3万円クラスの国産品は売れないのに、数十万円もするヨーロッパブランドの腕時計は売れ
 ています。

 つまり、時刻を知るための時計は携帯電話にとってかわられ、また、その一方で装飾品になる
 という「ねじれ」を生みながら、需要が減っているのです。

 同じように、銀行は銀行でなくなります。

 銀行に来るお客様の 92%がATM利用が目的ですから、お客様にとってはATMがあれば用が
 足ります。

 今はコンビニエンスストアにもATMがありますから、いわば銀行は「ギンビニ」であれば良い
 わけです。

 また、酒類の総需要はマイナスとなっています。

 しかし、チューハイは伸びています。

 その担い手は、女性たち。

 彼女たちは「酒を飲む」というよりは「食事を楽しむ」ためのアイテムとして酒を見ています。

 だから、酒は酒ではなくなり、食品になってきているのです。

 このようにお客様の願望の進化、変容により、需要は分解し、ねじれながら減っていきます。

 ですから「お客様は、時計を時間を知るためのものとして買う」という需要の定義では、もう
 通用しないのです。

 モノが売れないのは、売る側がこうした進化を捉えきれず、お客様の願望に負けているから
 なのです。

 旧来の通念にとらわれず、どんな商品の、どんな使われ方がお客様の願望を満たしているのか、
 満たすのか、まずはそこから考えて需要を定義し直さなければ、営業の売り込みも功を奏さない
 のです。

□お客様理解力の重要性

 従来の営業通念は捨てる。

 営業の通念では、販売の人員数×訪問数の合計活動量が、販売力であると考えられてきました。

 しかし、商品が行き渡り、用済み商品が増えてしまった今日では、それが通用しません。

 いくら人員を割き、訪問数を増やしても「間に合ってます」「保険には入っているから結構です」
 と断られるのが関の山。

 押しの強い営業スタイルも「口八丁手八丁で売りつけられてはたまらない。用心しなくちゃ」と
 嫌われます。

 特に不況下ではそうです。

 このような時代に営業が成り立つ基礎は、「お客様理解力」、つまりお客様の願望がどこにある
 かを理解する力のみにあります。

 「今度のうちの商品は」と単に力説してもだめです。

 勝負は、お客様の持っている課題を聞き届ける力です。

 それが、今日の営業が成り立つ条件です。

 保険には入っている。新しい保険はいらない。

 では、お客様の保険がいらない理由は何でしょう。

 お客様がこれまで受け入れてきた保険が、その人の生活の中でどう収まっているかが問題なのです。

 たとえば、保険が嫌いになっているのか、今のままの保険で良いのかなと思いながらも放って
 おいているのか。

 そこを聞き取り、理解しない限り、お客様は保険の話を聞く気になってくれません。

 もっともお客様は、自分のプライバシーをそう簡単に他人には喋りません。

 「子どもが学校に入るんだけど、保険は今のままで良いのかな」とか、「マンションから一戸建て
 に住み替えようかな」とか、たとえ思っていても、訪ねて来た営業担当者に自分から話はしない
 でしょう。

 しかし、それを汲み取れるかどうか、本来なら話す必要のないことを、話してもらえるかどうか
 が分かれ目なのです。

□固有名詞でお客様をとらえ直す

 市場成熟下の営業では、普通名詞が消えます。

 たとえば「主婦」というお客様はいなくなります。

 38 歳で都下に住み、2人の子どもを持ち、子育てに奮闘しながらも何か仕事に就きたいと思って
 いるA子さん、54 歳で埼玉県に住み、子育てを終え、若いころに趣味だった登山を再び始めた
 B子さん。

 そういう固有名詞の存在が、成熟下における営業の対象になります。

 個別のお客様に向けた営業、つまり固有名詞でお客様を捉えることが、今日では非常に大きな
 意味を持っています。

 なぜでしょう。

 お客様はいつも今日よりは明日、今年より来年はもっと幸せになりたい、自分の暮らしを充実
 させたいと思っています。

 しかし、一応、モノ(物)は足りていますから、その願望を満たすのは、「主婦」という漠然と
 した普通名詞でとらえられた女性向けの商品ではないのです。

 A子さんなり、B子さんなりに「これは今の私に合っている」「なくても困らないけど、あれば
 自分の思いをかなえられるかもしれない」と思ってもらえる商品の価値、売り方が必要になるのです。

 それには、やはりその人の生活、願望を知らなければ営業活動はできません。

 保険であれば「新しい良い保険ができたから入ってください」ではだめなのです。

 まずは従来の保険がそのお客様の生活にどう収まっているかを知ること。そのうえで、たとえば
 「お客様の今の暮らしぶりや将来を考えると、今の保険ではムダやモレがあります。

 こう組み替えてはどうでしょう」といった具体的な提案ができるかどうか。そこが大切です。

 「この人は、私が何となく心配していることをずばり捉えている」と思えば、お客様は話を聞いて
 くれます。

 それがお客様理解力であり、固有名詞で考える営業のあり方です。

□お客様が気がついていない願望を読む

 営業で最も大切なお客様理解力。

 これを高めるにはどうすれば良いでしょう。

 その前に「知覚されないニーズ」の話をします。

□知覚されないニーズ

 現在のような不況下でも売れている商品には、2つの方向性があります。

 1つはコモディティー。

 もう1つはバリューです。

 コモディティーとは、その商品の原点に戻るという意味です。

 たとえば、ミネラルウォーターが売れ始めた時期、お客様は銘柄で選びました。

 しかし、商品が増え、需要が満たされると、銘柄に関係なく、価格の安いものを求めるように
 なります。

 同じような商品なら、安いほうが良いというわけです。

 これがコモディティー。

 バリューは、いわば「私にぴったり」の商品です。

 同じ飲料なら、サプリメント飲料がこれにあたるかもしれません。

 水でもなく、スポーツドリンクでもなく、もう少し健康バランスに配慮した飲み物として人気が
 あります。

 しかし、サプリメント飲料は、実はお客様の「これが欲しい」というはっきりとしたニーズから
 生まれたものではないのです。

 水とスポーツドリンクの中間を行くものを出したら、お客様が「これだ」と価値を認めた商品
 なのです。

 自分が本当は何が欲しいのかよくわからない。商品が現れて、初めて「これは私向き」と気づく。

 それが「知覚されないニーズ」です。

 バリュー商品には、概ねこの傾向があります。

 知覚されないニーズを掘り起こしたか、あるいは予想を超えたパフォーマンスを持つ商品。

 それが成熟下の不況でも、売れる商品の特質です。

 古い例ですが、宅急便もそうです。

 宅急便が欲しいとは誰も思わなかった。

 しかし、宅急便ができたら「え、そんなのあるの?」「これは便利だ」ということになった。

 荷物を先に送り、身体1つでスキーやゴルフに行くなんて想像もしていなかったのですから。

 翻せばお客様は、自分で気がついていないニーズを喚起する商品、なかった願望を引き起こさせる
 商品を、実は求めているのです。

□同世代人の感覚でお客様の生活を知る

 さて、コモディティー商品とバリュー商品では、当然売り方も変わります。

 コモディティー商品は価格が勝負。

 安さの価値は、誰にとっても同じですから、複雑な営業の仕掛けはいりません。

 しかし、バリュー商品は、お客様を固有名詞でとらえ、そこに埋もれている「知覚されない
 ニーズ」をくみ取る力がないと売れませんから、そのための仕掛け、対応法が必要になります。

 そこで、1つ重要なのが「同時代性」。

 お客様理解には、同じ世代が一番良いということです。

 同じ時代を生きた者には、共通するライフスタイル、価値観があるからです。

 世代が異なると、なかなかそれが理解できません。

 たとえば当時「ハナコ世代」といわれる 30 代前半の女性。
  (1959年から1964年生まれの「バブル世代」「新人類」と呼ばれた世代で、名前の由来は当時
   人気の雑誌「Hanako」から)

 ファッションにも食にもよく通じ、情報もたくさん持っている。

 でも、彼女たちは、子育てに苦労しています。

 特に子どもの食事に苦慮していて、朝食などは子どもたちが喜んで食べる菓子パンやドーナツ
 から、アイスクリームになっていたという話も聞きます。

 ご飯に納豆とみそ汁で育った 40 代、50 代に、そんな世代の生活に埋もれている願望を汲み取る
 ことができるでしょうか。

 商品を売れるものにするには、固有名詞のお客様理解のうえに、その商品の持っているバリューを
 組み立て直さなければならない。

 となれば、同世代にアプローチするには、同世代人か、さもなければその世代の生活ぶりをよく
 知る人材が必要になります。

 つまり、ターゲットとなる世代にアプローチするには、同世代人を主力とした専門チームをつくる
 とか、その世代と接するときの応酬話法を組み立てるといった対応が必要になってくるのです。

 お客様の「喜び」を作り出す対応法をモデル化する

□営業が生み出す商品価値

 「営業は気迫である」と思います。

 また「営業は科学である」とも考えます。

 企業が商品を開発した段階では、その商品の価値はまだ潜在型でしかありません。

 商品の価値は、お客様の願望を埋めることで決まり、それを決めるのはあくまでもお客様です。

 では、営業の役割は何かといえば、開発された商品を、お客様の願望を埋められる商品に仕立て
 あげることです。

 つまり、営業は、その商品が持つ本当の価値、お客様が求める価値の実現者なのです。

 考えてみてください。

 企業は単体では成立しません。

 銀行、広告代理店、コンピューター会社、弁護士など、さまざまな会社と連携して成り立って
 います。

 しかし、それらはどれもコストを負担しません。

 コストを足すだけの存在です。

 コストを負担するのは誰でしょう。

 それら全コストの負担者がお客様です。

 ですから、お客様との接点である営業担当者は、価値の実現者であり、またそれができるのは
 営業担当者しかいないのです。

 さらにいえば、今日より明日はもっと幸せになりたいと思っているお客様の「喜び」を作り出す
 のが営業担当者の使命なのです。

 商品を説明し、売り込む段階でもいろいろな工夫が必要です。

 大切なのは「これを話したら、お客様はどう反応するか」「それに対してどう対処すれば、お客様
 の求める価値を実現できるか」、そのさまざまなパターンを想定し、対応法や応酬話法をモデル化
 することです。

 しかも、このモデルは、お客様が持つ個々の課題に対し、それに見合った答が出せるようなモデル
 でなければなりません。

 それがお客様理解力を豊かにする作業につながります。

 しかし、この作業は1人では無理です。

 1人だと、いつも自分の分かっている答に戻ってしまうからです。

 同世代人、似たような境遇にある人、考え方を持つ人、そういったグループなり、チームで議論し、
 組み立てていくことが大切です。

□例外と異常値の中にだけ勝ち抜くヒントがある

 商品の違いを生み出すのは営業の力です。

 そして商品に価値を与えるのも営業の力です。

 そのために着目すべきは、全体とその平均値ではありません。

 例外と異常値です。

 その中にこそ、商品の違いと価値を生み出すヒントが潜んでいます。

 たとえば、○○代理店の△△さんは、話術はうまくないが成約数が伸びている、あるいはお客様の
 情報量が豊富だ。

 そういう例外があるとすれば、そこに見るべき何ものかがあるのです。

 お客様に「実はそれが気になっていたんだ」「言われて初めて分かった」と言わせる方法は何か。

 例外と異常値の意味を整理し直し、法則化し、共有し、それをベスト・ブラクティスとして遂行
 する。

 法則化したものはいくつあってもかまいません。

 ターゲットとするお客様の世代、階層、生活に合わせて組み立てることが大切です。

 さらに、お客様の願望は常に進化するのですから、法則化したお客様への対応法も、常に見直す
 必要があります。

 今日の営業に必要なのは、ただモノを売る気迫ではなく、お客様の「喜び」を作り出す気迫です。

 そして例外と異常値から、お客様の知覚されないニーズを読み取り法則化する科学なのです。


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保険代理店のマーケティング

売れるための仕組みづくり Ⅲ

売れるための仕組みづくり Ⅲ

□あなたの売りは人間関係
  今、あなたは顧客が望んでいることを本当にメッセージしているでしょうか。
 じっくりそのことを考えていただきたい。
 本当に顧客のニーズにあったメッセージを伝えているでしょうか。
 顧客の必要性や状況を考えて商売しているでしょうか。

 あなたが成功するには、人のニーズや望みを認識し、それを満足させる方法を見つける
 ことに長けていなくてはなりません。
 それをいつも、よそよりも速く、安く、上手くできて、手軽で、信用がおけるなら、
 お客さんは必ずあなたを認めてくれます。 

 努力をしているつもりでも、自分の都合を優先していないでしょうか。
 賢い消費者が、保険加入の選択手段を複数もっていることに気づいていますか。   
 あいも変わらず、集金、更改作業に汗を流し満足感に浸っていないでしょうか? 
 今でも顔見せ、御用聞き営業にまい進し「思うように業績が上がらない」なんていって
 ないでしょうか?  

 買う動機が希薄になってきている。
 モノへの欲求があまり起こらない。
 特に保険という「予防商品」は、厳しい経営環境下ではコスト削減の第一に挙げられる
 のが実態です。 

 この打開策は顧客一人ひとりの身になって購入を刺激するメッセージを送ることしか
 ありません。
 もっとも効果があるのは、「購入の目的・動機」を、顧客の立場にたってこちらから
 メッセージし、気づかせることです。

 その商品を提案した理由、商品の特徴や機能、今までの商品とどこがどう違うか、そして
 顧客別にどんなメリットが約束されているかといったポテンシャル・メッセージを、
 明確にわかりやすく説明できていなければなりません。
 メッセージは、「顧客別」に送られる必要があります。

 商品はひとつでも、顧客一人ひとりの「目的・動機」はいろいろあります。
 その心の琴線に敏感に触れるようなメッセージを送るとができるようになれば、しめたもの。
 ここでデータベースに入力された顧客情報が威力を発揮するのです。

 より多くの顧客情報をデータベース化し、見込み度の高い客をセグメントして、顧客
 一人ひとり、あるいは顧客別のまとまりごとに的確なプロモーションを展開するのです。
 顧客とのワン・トゥ・ワン・メッセージに本気で切り替える必要があります。
 それが実現できて初めて、顧客との関係が生まれます。
 そのためには、焦点を絞り込むこと。

 活動の領域・提案内容(商品)・客層を絞れば絞るほど、立場が強力になります。
 なにもかも追い掛けていると、結局なにもモノにはできません。
 多くの代理店に見られることに「発想の限界」があげられます。
 「わたしはは保険代理店です」と、ある代理店は答えた。
 するとこの人は保険商品の種類から商品内容に至るまで、すべてをその周辺で発想しようと
 します。

 「我々は保険代理店です」がクセモノなのです。   
 このせいで競合他店にならい、慣例に従い、そして他店と同様のサービスを考えてしまう。  
 これでは、周囲に埋没しこそすれ差別化どころではなくなってしまいます。
 成長の機会は現状の業界の定義づけの外にあるのです。

 実際、こうした業界常識の枠組みの中で戦うことは、特に成熟した保険業界においては、
 肉体的にも金銭的にも多大な出血を強いられることになりかねません。
 おそらくあなたもお客様は保険を求めていると思ってしるかもしれません。
 しかし、チャンスは見込み客が何か別のものを求めているところにあるのです。

 それが何か、最初に見つけた代理店が勝利をつかむのです。
 顧客が、本当に買っているものは何かを探りだしましょう。
 保険業界を含め、すべての業界にとって、すでにある市場を奪い合うべく戦っている
 のではありません。

 むしろ市場を作るために奮闘努力しているのです。
 見込み客にそのサービスを欲しいと思わせ、求めさせるために苦労をしているのです。   
 見込み客には三つの選択肢があります。
 あなたのサービスを「購入するか」「他で購入するか」、あるいは「どこからも購入しない
 ですますか」です。

 多くの場合、あなたの本当の競合相手は同業者ではありません。
 あなたの見込み客自身なのです。
 そして、我々サービス業の本当の売り物は人間関係なのです。

□顧客と接する際のポイント
 あなたが安定して発展し続けるためには、リピーター、好意的な口コミ、顧客の満足、
 顧客がどう好意的に受け取るかが鍵となります。
 毎回、増収の秘訣は『顧客との接点拡大』と伝えてきました。 
 しかし、単に顧客に顔を見せればいいというわけではありません。
 あなたが顧客と面談するときには以下の点を心がけてください。

  ○お客様は、あなた(経営者、従業員問わず)が会社の代表であると認識して
   いるということを忘れてはならないこと。
   あらゆるビジネスにおいて、顧客は最も身近で最も頻繁に接する人をその会社
   そのものとして認識します。
   そして、最も身近で最も頻繁に接する人とは、あなたに他なりません。
   あなたは周りに影響を与えているのです。    
   あなたは、あなたが他の人々に及ぼす影響力を過小評価しているかもしれませんし、
   実際多くの人が、そのような影響力を過小評価しています。

  ○あなたは一人ひとりの顧客に対して、あなたの親友に対してするように接すること。
   私たちは皆、人間として同じ基本的ニーズ、欲求、動機を持っています。    
   あなたも私も、顧客もです。
   そして、最も基本的なニーズの一つが、大切に扱われたいという欲求です。  
   他と変わらない顧客の一人としては扱われたくはないのです。
   あなたも大切な顧客として顔を覚えてもらい、大切な顧客として扱われたいと思って
   いるのではありませんか?
   だったら、他の人も同じです。

  ○顧客との接点が、常に最優先事項であること
   あなたの仕事の中でどうでも良いことなど一つもありません。
   あなたの仕事は全て大切なことばかりです。
   大切でなければ、最初からしていないはずですから。
   どれも全部大切ですが、顧客を引き付け、彼らを満足させ続けるために、ほんの
   少しだけ他の何よりも大切なこと、それが顧客との接点です。

   真に満足している顧客の数が増え続けることが大事なのです。
   多種目販売ができている顧客こそが堅固で安定したビジネスの基盤であり、多種目
   販売の顧客を作ることこそが最重要事項なのです。

  ○顧客こそが、あなたの収入を左右し、あなたの昇進や昇給、雇用の安定を左右する
   のだということを忘れないこと。
   ある企業が全従業員を対象に大規模なアンケートを実施しました。
   そのアンケートの質問の一つに、次のようなものがありました。
   「あなたの給料は、どこから支払われていますか?」   
   80%以上の人が「経理部から」と答え、「銀行から」と答えた人も約10%いた
   そうです。
   目の前の顧客こそが、あなたの収入を左右しているのだということを思い出すこと
   です。

  ○顧客との接点においては、常に、更なる「よりよい仕事」が求められるということ。
   あなたは自分で選んで今の仕事に就き、その仕事に自分の時間を注ぎ込んでいる
   のです。   
   であれば、その仕事に全力で取り組むべきです。
   常に報酬以上のサービスを心がけることです。   
   どうしたら顧客の抱える問題解決に貢献できるか、どんなサービスを提供すれば、
   喜ばれ、感動されるかを。

□ニーズ喚起
 どんな商品やサービスであっても、お客様の購入の動機は感情であるといわれます。
 扱っている商品である保険を売ることを目的とするのではなく、お客様の  抱える問題
 解決の一手段として保険があるのです。   
 「なぜこんな面倒なことを」と思うかもしれません。

 理由は、今までのやり方では売れないからです。
 あえて売れないやり方を続ける必要がどこにあるでしょう? 
 収益が上がらないことへの理由付けはいくつもありますが、この低成長のスパイラル
 から抜け出すために、あなたがやらなければならないことは、お客様に目を向ける
 ことです。

 “私・私たち”視点ではなく、“あなた視点”への改革です。
 売りたいもの(保険商品)より、お客様が欲しいもの(お客様にとってのメリット)に
 考えを変えることです。
 ニーズ喚起は目に見えない商品を扱うあなたにとって、欠かせない営業活動です。

 売ることが先行し、お客様のメリットが無いままの営業活動は、お客様そしてあなた
 にとって苦行の何者でもありません。
 個人、法人によってお客様の求めることに違いはあるが、その望むことを提供して
 あげることです。
 言い尽くされた言葉ですが、“与えた分しか返ってこない” です。
 

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保険代理店のマーケティング

売れるための仕組みづくりⅡ

売れるための仕組みづくり Ⅱ

□あなたの資産は?
 多くの代理店の目的が「お客を集める目的は、保険を売るためだ」と考える一方で、優秀な
 代理店は反対に、「顧客を獲得する(目的)ために、保険を売る」と考えます。
 あなたにとって最も重要な資産は、『満足してくれていて、気に入ってくれている顧客の
 リスト』です。
 あなたは、その顧客とのコンタクトを年間最低でも12回とってください。
 そのとき、提供することは新商品の告知であったり、有益情報であったり、代理店ニュース。  
 「そんなことは顧客はすでに知っている」という思い込みは捨てるべきです。
 既存顧客だからといって早回り(売り込み)をしてはいけません。 
 同じ話を何度も繰り返したら退屈だろうと思う必要もありません。
 殆どの代理店が、既存顧客のリピート(多種目販売・単価アップ)率を上げることには
 あまりにも無関心です。
 一度満足した顧客は、「もう一度購入する」、「購入数を増やす」、「何か違うものを
 購入する」可能性が高いのです。 
 新規顧客を獲得するより、既存顧客に再購入を働きかけるほうがコストが少なくてすむ
 のです。 
 顧客が移り気である理由は、あなたよりも他店のほうが自分に注意を払ってくれる
 からに過ぎないのです。 
 頑張って新しい顧客を一人増やすよりも、あなたの商品やサービスに満足している顧客の
 購入額を増やすほうがずっと簡単で、より多くの利益を得ることができます。

□テスティモニアル(お客様の声)
 オフィスの来客用の壁には、上から下まで、端から端まで顧客とカメラで撮った、スナップ
 写真やお礼状を飾りましょう。
 あなたのビジネスにとって、満足してくれている顧客からの手紙やコメントは、最も価値の
 あるセールス・ツールです。

□ストーリーティング(物語ること)
 聴きなれない言葉かもしれませんが、国内でも企業の広告に多く使われています。
 簡単に言いますと、『物語』です。
 過去の例ですが、サッカー界のスーパースターメッシ選手が自らの人生を語るアディダスの
 CMが典型でしょう。
 「これが僕のストーリー」というメッシの語りで始まるCMです。
 ここで言いたいのは、このCMでは、メッシ選手の少年時代に起きた成長ホルモンの分泌に  
 よる病気を克服して現在に至ることと、アディダスの品質(クオリティ)とは何の関係も  
 ありません。
 しかし、ほとんどの人はそんな風に感じません。  
 このCMのストーリーに心を動かされ、アディダスの商品価値は消費者の中に確実に
 高まったのです。
 人は理屈ではなく、感情でものを買うのです。
 他にも、リッツカールトンホテル、ディズニーランド、ロールスロイス、アフラック、  
 ボルヴィック(ミネラルウォーター)など、挙げたら切がありません。
 ネットビジネスの世界で多数活用されているセールスレターも、物語風にかかれたレターを
 活用して、商品・サービスを販売しています。
 それでは、保険業界でストーリーティングを活用するとしたら、
 アプローチ(セールス)ブックや会社案内です。
 アプローチ(セールス)ブックは紙芝居と言い換えてもいいでしょう。
 トップセールスマンがなぜ優秀なのかといいますと、保険そのものや保険の特徴などは
 決して話しません。
 お客様の感情に訴えるのが上手です。
 しかし、多くがトップセールスマンのような能力を持ち合わせていません。
 ですから、物語(アプローチブック)が必要なのです。

□欲求(感情)=ニーズ・ウォンツ
  御用聞き営業からマーケティング営業に変えていくためには、面談プロセスを一枚の
 表にきちんと整理し、頭の中に叩き込んでおかなくてはならない。
 面談プロセスなしに、ストーリーのあるセールストークを作ることはできません。
 複数のセールストークを整理し、用意しておかないと、セールス時点で顧客に聞かれるままに
 答えてしまう受動的な営業に終わってしまいます。

 いまや損金参入といった便益や価格だけでは、顧客の加入意欲を呼び起こすことは難しい
 時代です。
 ブランドイメージやサービスといったパフォーマンスを、より具体的に強く訴えかけて
 いく必要があります。
 顧客の心理的、社会的、あるいは感情的なニーズに訴えることを念頭におく必要があります。

 相手の不安や安心、喜びの感情を刺激している表現です。
 不安を与えたり、夢を与えたり、ユーモアを感じさせたりするには、感情に訴求する
 キーワードを巧みに使う必要があります。
 商品に「感情の言葉」で演技させるのです。

 そのためには、商品の特徴やサービスが、どのような「感情の言葉」を呼び起こすのかを
 明確に定義しておく必要があります。
 顧客ニーズが多様化・複雑化している現在、販売の土俵を決めて戦力を集中しなければ
 ならなりません。

□ポジショニング

 すべての人をターゲットに、すべての保険商品を販売する保険のデパートを目指すべきでは
 ありません。
 その商品を、どのような相手に、どのように販売するか、明確に設定しなければならない
 のです。

 市場のどこで勝負をかけるか、「販売する土俵」(他店と違う土俵)を設定することが
 ポジショニングです。
 ポジショニングを明確にしなければ、自分がどこで誰を相手に勝負しているかもわからず、
 ただ時間に流されて毎日が忙しいだけになってしまいます。

 ポジションを決め、ターゲットを明確に定め、そのターゲットに向けてもっとも効果の
 高い販売戦略を展開していきます。
 ポジションを明確に設定しないと成功の確率がなかなか上がりません。
 あらかじめ攻める市場を狭く限定し、その市場のニーズ・ウォンツを見つけ(作りだす)、
 どんな提案が喜ばれ感動されるかを準備し、集中していく作戦こそが成功をもたらす
 のです。

 あなたのポジション・マーケットを明確にせず営業を推進していくことは、“下手な
 鉄砲も数打ちゃ当る”方式の「努力すれど成果あがらず」という結果に終わってしまいます。
 あなたの土俵設定(セグメンテーション:マーケットを細分化)の基本は、あなたの商品が
 どこを狙うべきかといった、ポジショニングを決めることです。

 あなたが成功するには自己目標だけでは達成できません。
 あなたの成長は、マーケットとの良い関係を築いているかどうかにかかっているのです。
 つまり、顧客のニーズや欲求に合致しているかどうかで成功が決まるのです。
 よくマーケティングの本に、人の商品の購入動機は理屈ではなく感情によると言ったことが
 書かれています。

 人の感情(心理)を洞察し、「人間の欲求にどのように対応していけばマーケ   ティングを
 成功させられるか」という物差しです。
 マーケティングにおいて十分に活用できる理論の1つに「マズローの欲求5段階」という
 有名な概念があります。

 マズローの説によれば、人間の欲求は、「生存の欲求」→「安全の欲求」→「所属の欲求」→
 「尊重の欲求」→「自己実現の欲求」と階段状に登っていくといわれています。
 人間の欲求はエスカレートし、欲求には際限がありません。
 最初の欲求が満たされると、つぎの段階の欲求が芽生えてくるのです。

 たとえば、空腹さえ満たせばよかった欲求は、「食事を楽しむ」という欲求に変化します。 
 防寒のための衣服は「美しく着飾りたい」という欲求に変化します。
 雨露を防げれば良かった住まいは「快適に過ごせる家」「安全な家」という欲求に変化
 するのです。

 それらが満たされると「誰かに認められたい」「尊重されたい」という欲求が起こり、
 社会参加が盛んになります。
 自己実現の欲求は「自分を磨きたい」とか「体を鍛えたい」とか「見聞を広めたい」とか
 「ゆとりある生活をしたい」とか「趣味を持ちたい」というような欲求に変化してくると  
 いうわけです。

 対象となるお客さんの真の欲求(裏の欲求)が何かを探ることが契約に結びつきます。
 顧客が欲する・望むことを、顧客が望む方法で提供する代理店だけが、顧客の支持を得て  
 成長することができるのです。
 「○○のサービスならどこにも負けない」といっ強みが顧客への貢献を生み、顧客からの  
 評判を得て商売は成功するのです。

 もちろん、ただむやみに貢献すればいいというものではありません。貢献目標が、結果
 としてあなたの利益にどう結びつくかを、あらかじめよく検討しておく必要があります。
 まずは顧客ニーズにどのように貢献していくか、大きな貢献テーマを明確にしましょう。  
 そして、ただ漠然と目標を掲げるだけでなく、なるべく細かく貢献できる要素を洗い
 出していき、それぞれの貢献度合を検討してみることが重要となります。
 

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保険代理店のマーケティング

売れるための仕組みづくり Ⅰ

売れるための仕組みづくり Ⅰ

■「仮説」「実証」「検証」
 保険業界の中でも特に損保業界にはマーケティングの考えが浸透していないようです。 
 本場の米国の影響もあり、国内生損保の外資と比較すると違いがよく見えてきます。
 行き当たりばったりの営業活動からは「なぜうまくいったのか」「なぜ効果がなかったのか」
 といった検証ができません。
 営業は科学であるといわれます。 

 その事例として、鈴木敏文氏(元セブン・イレブンジャパン会長)が確立した「仮説と検証」
 です。
 当時、セブン・イレブンの店舗の1日の売上高が、他社のコンビニより平均10万円以上
 も違う。 

 鈴木会長の経営ポリシーである「基本の徹底」と「変化対応」、機会損失を減らすことだけ
 ではなくて、買い手の感覚的な要素で選択する商品を置いておくことだそうです。

 その例として、
  ・運動会や町の催し物がある時には、仕入れ量を増やす。 
  ・気温23度以上になる時にはビールの仕入れを増やす。 
  ・気温20度以上では冷やしそばを仕入れる。 
  ・気温1*度では、おでんなどの暖かい物が売れる。
 気温20度になった時点で、設備を撤去する。
 このため、4月には店舗から撤去。

 このように、仮説を立て、店舗で実証し、その結果を検証するというサイクルを徹底した
 ことが、他のコンビにとの売り上げの違いが如実に物語っています。
 お客様にとっての価値(抱える問題、関心ごと)を見つけることが重要であることは、
 言うまでもありません。
 お客様の変化は常に起こっています。

 この変化に対して、機敏に対応する必要があります。 
 鈴木敏文会長が言っている「仮説と検証」の「仮説」であり、言い換えるなら「タイミング」 
 ではないでしょうか。

 この変化を保険業界に当てはめると、
  ・法令の制定・改定 
  ・災害(地震、風水害) 
  ・年中行事(祭事、記念日)  
  ・季節 
  ・トレンド(社会問題:年金、介護、医療) 
  ・労働問題(サービス残業、個人情報漏洩、賃金・退職金、コンプラ 等)

 「どういうときにお客様は反応するか」、「あなたの顧客はどんなことに悩み、どんな
 問題を抱えているのか」「あなたの扱う商品(保険)がお客様の抱える問題解決にどのように
 貢献できるのか(保険商品の特徴ではない)」「その商品・サービスは競合他社と、どう
 違うのか」、「なぜ、あなたから購入しなければならないのか」、「あなたから商品を
 購入すると、どんなメリットがあるのか」
 これらの問いに対して答えられることが、あなたの収益アップにつながるのです。

□オリジナリティ
 今後ますます多様な販売チャネルで、小さなパイを奪い合う環境が続くでしょう。 
 このような環境下で、あなたが勝ち残るためには同じ土俵の上で戦うことを避けなけれ 
 ばなりません。   
 では、土俵の外で戦うにはどうすればいいのか? 
 戦うためには武器を用意しなければなりません。

 まず、あなたの存在を訴えつづけていくための、戦う武器それぞれについて述べていきます。

  名刺:目立つ、独創的、顔写真(似顔絵)を入れる、電話・ファックス番号
     は大きく、裏面はあなたの仕事に対する思いを述べる
  会社案内:保険商品案内ではなく、顧客満足の視点から   
       ・どんな会社(代理店)?
       ・何処にあるの?     
       ・何をやってきた会社なの?    
       ・何をやってくれるの?
       ・特徴・利点は、なに?  

  会社案内はお客さんにあなたを徹底して印象付けるメディアです。
  そして案内を作成することで、自店の真の姿が浮上し、近未来の自店の姿を希求する
  ことになる。       
   ・自社の非力を、はじめて認識する。
   ・自立していないことに、気付く(保険会社名のはいった看板、名刺、便箋等々) 
   ・コサルタントとは名ばかりで、保険しか扱っていない。
   ・取引先保険会社のサービスに何があるかを知らない。
   ・顧客が、何を根拠にあなたを選択しているかを知らない。

  あなたのお客さんは、あなたのことを  
   ・あなたの会社(店)がなくなったら困るだろうか?  
   ・「保険はどこで加入しても同じ」と思われてないだろうか?  
   ・足繁く通うのは契約のときだけと、思われれていないだろうか?
  もし、1つでも思い当たればすぐ改善すべきです。

  代理店の中には「俺のお客は大丈夫」などと大きな勘違いをしている方もいるようです。
  お客さんは“自分にとって”を念頭に代理店を選んでいます。
  更改のときにしかコンタクトをとらないような“七夕営業”をしているかぎり、その結果は
  必ずあらわれます。
  常にあなた自身の存在価値を認めさせなければなりません。

  封筒、便箋、カンバン、我々が扱っている目に見えない商品を宣伝できるものであれば、
  すべてを活用しましょう。
  そして、お客さんは保険をモノとして購入したのではなく、あなたという信頼のおける
  プロから購入したという「安心感を買う」ということを理解すべきです。

  扱い商品の中にある固有のシナリオを見つけること。
  要するにあなたは、サービス(商品)を売ることによる増収計画を立てるべきである。
  お客様があなたから買いたいと思う理由の中に、あなたのサービス(商品)が持つ固有の
  シナリオの鍵がある。

  あなたの商品(サービス)の中には、本来的に興味をそそるものがあるに違いないはず
  です。
  固有のシナリオを、お客さんにとって一目で理解できる意味のある便益(購入することの
  メリット)にする。
  お客さんが買うのは便益であって、商品の特徴ではないのです。

  お客様が買うのは保険というモノではなく、安心、安全、補償、といった備えを買う
  のです。
  だからあなたの商品が持つ主な便益を見つけ、3点以内に書き出してください。
  それがあなたの商品です。
  人々に注意を向けさせること。

  人々は広告には注意を払いません。
  興味を引くものだけに関心を払うのです。
  単に広告だけでなく、あなたの商品やサービスに対して確実にお客さんの興味を引き
  付けるようにしなくてはなりません。

  広告・DMの内容は、「どう言うか」より商品やサービスは興味をそそるものである
  かが大切です。
  見込客に購買したくなる動機づけを与えること。
  電話・FAX・手紙・ハガキ・mailで、あなたの商品・サービスを呼び掛けましょう。

  明確に、継続して伝えること。
  読み手や聞き手にはどうだろうか。
  お客さんはあなたのビジネスについてほとんど考えていないし、あなたの広告にたとえ
  注意を向けている時でも、半分の注意も向けていないということを知っておくべきです。

  新規開拓も多種目販売も「段取り」(営業の手順)が重要となります。
   (1)マーケット設定 
   (2)攻略マーケットのデータ    
    ・新規開拓なら、攻略先の名簿   
    ・多種目販売・単価アップなら、既存顧客データ
   (3)商品設定  
    ・切り口商品を何にするか 
    ・保険商品は何にするか
   (4)開拓手段   
    ・テレマ、FAX、ハガキ、セミナー、DM 
   (5)各開拓手段に必要な原稿、台本の作成  
    ・営業の標準化   
   (6)セ−ルスブック・ツール・企画書作成  
    ・営業担当のためのセールストーク手順書
   (7)フォ−メ−ションの設定(行動計画・地域・役割等々)  
    ・期限を設ける   
   (8)実証と検証  
    ・「なぜうまくいったのか」「なぜうまくいかなかったのか」を洗い出し、
     手順書として文書化する。
   (9)次回活動に生かす
    正しいプロセスを踏むことで、成果結果は必ずでます。 
    そして、アクションを起こさない限り、何も生まれないし、何も変わらない。

□あなたの資産は?
 多くの代理店の目的が「お客を集める目的は、保険を売るためだ」と考える一方で、優秀な
 代理店は反対に、「顧客を獲得する(目的)ために、保険を売る」と考えます。
 あなたにとって最も重要な資産は、『満足してくれていて、気に入ってくれている顧客の
 リスト』です。

 あなたは、その顧客とのコンタクトを年間最低でも12回とってください。
 そのとき、提供することは新商品の告知であったり、有益情報であったり、代理店ニュース。  
 「そんなことは顧客はすでに知っている」という思い込みは捨てるべきです。
 既存顧客だからといって早回り(売り込み)をしてはいけません。 
 同じ話を何度も繰り返したら退屈だろうと思う必要もありません。

 殆どの代理店が、既存顧客のリピート(多種目販売・単価アップ)率を上げることには
 あまりにも無関心です。
 一度満足した顧客は、「もう一度購入する」、「購入数を増やす」、「何か違うものを
 購入する」可能性が高いのです。 

 新規顧客を獲得するより、既存顧客に再購入を働きかけるほうがコストが少なくてすむ
 のです。 
 顧客が移り気である理由は、あなたよりも他店のほうが自分に注意を払ってくれる
 からに過ぎないのです。 

 頑張って新しい顧客を一人増やすよりも、あなたの商品やサービスに満足している顧客の
 購入額を増やすほうがずっと簡単で、より多くの利益を得ることができます。

□テスティモニアル(お客様の声)
 オフィスの来客用の壁には、上から下まで、端から端まで顧客とカメラで撮った、スナップ
 写真やお礼状を飾りましょう。
 あなたのビジネスにとって、満足してくれている顧客からの手紙やコメントは、最も価値の
 あるセールス・ツールです。

□ストーリーティング(物語ること)
 聴きなれない言葉かもしれませんが、国内でも企業の広告に多く使われています。
 簡単に言いますと、『物語』です。
 過去の例ですが、サッカー界のスーパースターメッシ選手が自らの人生を語るアディダスの
 CMが典型でしょう。
 「これが僕のストーリー」というメッシの語りで始まるCMです。

 ここで言いたいのは、このCMでは、メッシ選手の少年時代に起きた成長ホルモンの分泌に  
 よる病気を克服して現在に至ることと、アディダスの品質(クオリティ)とは何の関係も  
 ありません。
 しかし、ほとんどの人はそんな風に感じません。  

 このCMのストーリーに心を動かされ、アディダスの商品価値は消費者の中に確実に
 高まったのです。
 人は理屈ではなく、感情でものを買うのです。
 他にも、リッツカールトンホテル、ディズニーランド、ロールスロイス、アフラック、  
 ボルヴィック(ミネラルウォーター)など、挙げたら切がありません。

 ネットビジネスの世界で多数活用されているセールスレターも、物語風にかかれたレターを
 活用して、商品・サービスを販売しています。
 それでは、保険業界でストーリーティングを活用するとしたら、
 アプローチ(セールス)ブックや会社案内です。
 アプローチ(セールス)ブックは紙芝居と言い換えてもいいでしょう。

 トップセールスマンがなぜ優秀なのかといいますと、保険そのものや保険の特徴などは
 決して話しません。
 お客様の感情に訴えるのが上手です。
 しかし、多くがトップセールスマンのような能力を持ち合わせていません。
 ですから、物語(アプローチブック)が必要なのです。

□欲求(感情)=ニーズ・ウォンツ
  御用聞き営業からマーケティング営業に変えていくためには、面談プロセスを一枚の
 表にきちんと整理し、頭の中に叩き込んでおかなくてはならない。
 面談プロセスなしに、ストーリーのあるセールストークを作ることはできません。
 複数のセールストークを整理し、用意しておかないと、セールス時点で顧客に聞かれるままに
 答えてしまう受動的な営業に終わってしまいます。

 いまや損金参入といった便益や価格だけでは、顧客の加入意欲を呼び起こすことは難しい
 時代です。
 ブランドイメージやサービスといったパフォーマンスを、より具体的に強く訴えかけて
 いく必要があります。
 顧客の心理的、社会的、あるいは感情的なニーズに訴えることを念頭におく必要があります。

 相手の不安や安心、喜びの感情を刺激している表現です。
 不安を与えたり、夢を与えたり、ユーモアを感じさせたりするには、感情に訴求する
 キーワードを巧みに使う必要があります。
 商品に「感情の言葉」で演技させるのです。

 そのためには、商品の特徴やサービスが、どのような「感情の言葉」を呼び起こすのかを
 明確に定義しておく必要があります。
 顧客ニーズが多様化・複雑化している現在、販売の土俵を決めて戦力を集中しなければ
 ならなりません。

 すべての人をターゲットに、すべての保険商品を販売する保険のデパートを目指すべきでは
 ありません。
 その商品を、どのような相手に、どのように販売するか、明確に設定しなければならない
 のです。

 市場のどこで勝負をかけるか、「販売する土俵」(他店と違う土俵)を設定することが
 ポジショニングです。
 ポジショニングを明確にしなければ、自分がどこで誰を相手に勝負しているかもわからず、
 ただ時間に流されて毎日が忙しいだけになってしまいます。

 ポジションを決め、ターゲットを明確に定め、そのターゲットに向けてもっとも効果の
 高い販売戦略を展開していきます。
 ポジションを明確に設定しないと成功の確率がなかなか上がりません。
 あらかじめ攻める市場を狭く限定し、その市場のニーズ・ウォンツを見つけ(作りだす)、
 どんな提案が喜ばれ感動されるかを準備し、集中していく作戦こそが成功をもたらす
 のです。

 あなたのポジション・マーケットを明確にせず営業を推進していくことは、“下手な
 鉄砲も数打ちゃ当る”方式の「努力すれど成果あがらず」という結果に終わってしまいます。
 あなたの土俵設定(セグメンテーション:マーケットを細分化)の基本は、あなたの商品が
 どこを狙うべきかといった、ポジショニングを決めることです。
 あなたが成功するには自己目標だけでは達成できません。

 あなたの成長は、マーケットとの良い関係を築いているかどうかにかかっているのです。
 つまり、顧客のニーズや欲求に合致しているかどうかで成功が決まるのです。
 よくマーケティングの本に、人の商品の購入動機は理屈ではなく感情によると言ったことが
 書かれています。

 人の感情(心理)を洞察し、「人間の欲求にどのように対応していけばマーケ   ティングを
 成功させられるか」という物差しです。
 マーケティングにおいて十分に活用できる理論の1つに「マズローの欲求5段階」という
 有名な概念があります。

 マズローの説によれば、人間の欲求は、「生存の欲求」→「安全の欲求」→「所属の欲求」→
 「尊重の欲求」→「自己実現の欲求」と階段状に登っていくといわれています。
 人間の欲求はエスカレートし、欲求には際限がありません。
 最初の欲求が満たされると、つぎの段階の欲求が芽生えてくるのです。

 たとえば、空腹さえ満たせばよかった欲求は、「食事を楽しむ」という欲求に変化します。 
 防寒のための衣服は「美しく着飾りたい」という欲求に変化します。
 雨露を防げれば良かった住まいは「快適に過ごせる家」「安全な家」という欲求に変化
 するのです。

 それらが満たされると「誰かに認められたい」「尊重されたい」という欲求が起こり、
 社会参加が盛んになります。
 自己実現の欲求は「自分を磨きたい」とか「体を鍛えたい」とか「見聞を広めたい」とか
 「ゆとりある生活をしたい」とか「趣味を持ちたい」というような欲求に変化してくると  
 いうわけです。

 対象となるお客さんの真の欲求(裏の欲求)が何かを探ることが契約に結びつきます。
 顧客が欲する・望むことを、顧客が望む方法で提供する代理店だけが、顧客の支持を得て  
 成長することができるのです。
 「○○のサービスならどこにも負けない」といっ強みが顧客への貢献を生み、顧客からの  
 評判を得て商売は成功するのです。

 もちろん、ただむやみに貢献すればいいというものではありません。貢献目標が、結果
 としてあなたの利益にどう結びつくかを、あらかじめよく検討しておく必要があります。
 まずは顧客ニーズにどのように貢献していくか、大きな貢献テーマを明確にしましょう。  
 そして、ただ漠然と目標を掲げるだけでなく、なるべく細かく貢献できる要素を洗い
 出していき、それぞれの貢献度合を検討してみることが重要となります。

□あなたの売りは人間関係
  今、あなたは顧客が望んでいることを本当にメッセージしているでしょうか。
 じっくりそのことを考えていただきたい。
 本当に顧客のニーズにあったメッセージを伝えているでしょうか。
 顧客の必要性や状況を考えて商売しているでしょうか。

 あなたが成功するには、人のニーズや望みを認識し、それを満足させる方法を見つける
 ことに長けていなくてはなりません。
 それをいつも、よそよりも速く、安く、上手くできて、手軽で、信用がおけるなら、
 お客さんは必ずあなたを認めてくれます。 

 努力をしているつもりでも、自分の都合を優先していないでしょうか。
 賢い消費者が、保険加入の選択手段を複数もっていることに気づいていますか。   
 あいも変わらず、集金、更改作業に汗を流し満足感に浸っていないでしょうか? 
 今でも顔見せ、御用聞き営業にまい進し「思うように業績が上がらない」なんていって
 ないでしょうか? 

 買う動機が希薄になってきている。
 モノへの欲求があまり起こらない。
 特に保険という「予防商品」は、厳しい経営環境下ではコスト削減の第一に挙げられる
 のが実態です。

 この打開策は顧客一人ひとりの身になって購入を刺激するメッセージを送ることしか
 ありません。
 もっとも効果があるのは、「購入の目的・動機」を、顧客の立場にたってこちらから
 メッセージし、気づかせることです。

 その商品を提案した理由、商品の特徴や機能、今までの商品とどこがどう違うか、そして
 顧客別にどんなメリットが約束されているかといったポテンシャル・メッセージを、
 明確にわかりやすく説明できていなければなりません。
 メッセージは、「顧客別」に送られる必要があります。
 商品はひとつでも、顧客一人ひとりの「目的・動機」はいろいろあります。

 その心の琴線に敏感に触れるようなメッセージを送るとができるようになれば、しめたもの。
 ここでデータベースに入力された顧客情報が威力を発揮するのです。
 より多くの顧客情報をデータベース化し、見込み度の高い客をセグメントして、顧客
 一人ひとり、あるいは顧客別のまとまりごとに的確なプロモーションを展開するのです。

 顧客とのワン・トゥ・ワン・メッセージに本気で切り替える必要があります。
 それが実現できて初めて、顧客との関係が生まれます。
 そのためには、焦点を絞り込むこと。
 活動の領域・提案内容(商品)・客層を絞れば絞るほど、立場が強力になります。

 なにもかも追い掛けていると、結局なにもモノにはできません。
 多くの代理店に見られることに「発想の限界」があげられます。
 「わたしはは保険代理店です」と、ある代理店は答えた。
 するとこの人は保険商品の種類から商品内容に至るまで、すべてをその周辺で発想しようと
 します。

 「我々は保険代理店です」がクセモノなのです。   
 このせいで競合他店にならい、慣例に従い、そして他店と同様のサービスを考えてしまう。  
 これでは、周囲に埋没しこそすれ差別化どころではなくなってしまいます。
 成長の機会は現状の業界の定義づけの外にあるのです。

 実際、こうした業界常識の枠組みの中で戦うことは、特に成熟した保険業界においては、
 肉体的にも金銭的にも多大な出血を強いられることになりかねません。
 おそらくあなたもお客様は保険を求めていると思ってしるかもしれません。
 しかし、チャンスは見込み客が何か別のものを求めているところにあるのです。

 それが何か、最初に見つけた代理店が勝利をつかむのです。
 顧客が、本当に買っているものは何かを探りだしましょう。
 保険業界を含め、すべての業界にとって、すでにある市場を奪い合うべく戦っている
 のではありません。
 むしろ市場を作るために奮闘努力しているのです。

 見込み客にそのサービスを欲しいと思わせ、求めさせるために苦労をしているのです。   
 見込み客には三つの選択肢があります。
 あなたのサービスを「購入するか」「他で購入するか」、あるいは「どこからも購入しない
 ですますか」です。

 多くの場合、あなたの本当の競合相手は同業者ではありません。
 あなたの見込み客自身なのです。
 そして、我々サービス業の本当の売り物は人間関係なのです。

□顧客と接する際のポイント
 あなたが安定して発展し続けるためには、リピーター、好意的な口コミ、顧客の満足、
 顧客がどう好意的に受け取るかが鍵となります。
 毎回、増収の秘訣は『顧客との接点拡大』と伝えてきました。 
 しかし、単に顧客に顔を見せればいいというわけではありません。
 あなたが顧客と面談するときには以下の点を心がけてください。

  ○お客様は、あなた(経営者、従業員問わず)が会社の代表であると認識して
   いるということを忘れてはならないこと。
   あらゆるビジネスにおいて、顧客は最も身近で最も頻繁に接する人をその会社
   そのものとして認識します。
   そして、最も身近で最も頻繁に接する人とは、あなたに他なりません。
   あなたは周りに影響を与えているのです。    
   あなたは、あなたが他の人々に及ぼす影響力を過小評価しているかもしれませんし、
   実際多くの人が、そのような影響力を過小評価しています。

  ○あなたは一人ひとりの顧客に対して、あなたの親友に対してするように接すること。
   私たちは皆、人間として同じ基本的ニーズ、欲求、動機を持っています。    
   あなたも私も、顧客もです。
   そして、最も基本的なニーズの一つが、大切に扱われたいという欲求です。  
   他と変わらない顧客の一人としては扱われたくはないのです。
   あなたも大切な顧客として顔を覚えてもらい、大切な顧客として扱われたいと思って
   いるのではありませんか?
   だったら、他の人も同じです。

  ○顧客との接点が、常に最優先事項であること
   あなたの仕事の中でどうでも良いことなど一つもありません。
   あなたの仕事は全て大切なことばかりです。
   大切でなければ、最初からしていないはずですから。
   どれも全部大切ですが、顧客を引き付け、彼らを満足させ続けるために、ほんの
   少しだけ他の何よりも大切なこと、それが顧客との接点です。

   真に満足している顧客の数が増え続けることが大事なのです。
   多種目販売ができている顧客こそが堅固で安定したビジネスの基盤であり、多種目
   販売の顧客を作ることこそが最重要事項なのです。

  ○顧客こそが、あなたの収入を左右し、あなたの昇進や昇給、雇用の安定を左右する
   のだということを忘れないこと。
   ある企業が全従業員を対象に大規模なアンケートを実施しました。
   そのアンケートの質問の一つに、次のようなものがありました。
   「あなたの給料は、どこから支払われていますか?」   
   80%以上の人が「経理部から」と答え、「銀行から」と答えた人も約10%いた
   そうです。
   目の前の顧客こそが、あなたの収入を左右しているのだということを思い出すこと
   です。

  ○顧客との接点においては、常に、更なる「よりよい仕事」が求められるということ。
   あなたは自分で選んで今の仕事に就き、その仕事に自分の時間を注ぎ込んでいる
   のです。   
   であれば、その仕事に全力で取り組むべきです。
   常に報酬以上のサービスを心がけることです。   
   どうしたら顧客の抱える問題解決に貢献できるか、どんなサービスを提供すれば、
   喜ばれ、感動されるかを。

□ニーズ喚起
 どんな商品やサービスであっても、お客様の購入の動機は感情であるといわれます。
 扱っている商品である保険を売ることを目的とするのではなく、お客様の  抱える問題
 解決の一手段として保険があるのです。   
 「なぜこんな面倒なことを」と思うかもしれません。

 理由は、今までのやり方では売れないからです。
 あえて売れないやり方を続ける必要がどこにあるでしょう? 
 収益が上がらないことへの理由付けはいくつもありますが、この低成長のスパイラル
 から抜け出すために、あなたがやらなければならないことは、お客様に目を向けることです。

 “私・私たち”視点ではなく、“あなた視点”への改革です。
 売りたいもの(保険商品)より、お客様が欲しいもの(お客様にとってのメリット)に
 考えを変えることです。
 ニーズ喚起は目に見えない商品を扱うあなたにとって、欠かせない営業活動です。

 売ることが先行し、お客様のメリットが無いままの営業活動は、お客様そしてあなたにとって
 苦行の何者でもありません。
 個人、法人によってお客様の求めることに違いはあるが、その望むことを提供してあげる
 ことです。
 言い尽くされた言葉ですが、“与えた分しか返ってこない” です。
 

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保険代理店のマーケティング

マーケティングは売れる仕組み

マーケティングは売れる仕組み

■営業の標準化
 今までの営業のやり方・考えを変えていかなければなりません。
 熱意・根性といった精神論では、継続した増収や独自性を発揮していくことは困難でしょう。
 PC、電話、FAXといった文明の利器を営業の道具として活用していかなければ、営業が
 いつまでたっても苦しくてつらい仕事になってしまいます。

 「機械でできることは機械で、人にしかできないことは人が担う」といった考えに変えて
 いくことこそが、今あなたが取り組むべき課題ではないでしょうか。
 マンパワーからチーム(組織)パワーへと営業の仕組みを変えることです。
 代理店の多くが小規模な体制で事業運営をしています。  
 だからこそ、現有資産を最大限に活用し、全スタッフが営業にかかわっていくことが
 求められます。
 そのためには、営業体制を標準化することです。 

□営業(多種目販売を例として)の標準化

 1.販売商品の選定と活用
  ここでポイントとなるのは、ダイレクトに保険商品の提案をしないことです。    
  この点を間違えると、労多くして益の少ない結果となってしまいます。
  あなたが問題解決業という立場であったなら、保険商品がどのような役割・効果を
  果たすかを考えなくてはなりません。
  例えば、攻略先が個人顧客なら提案の保険商品と果たす役割を連動して    考えて
  いかなければなりません。

  言い換えるなら、意識付けすることから始めます。
  まずあなたが行うことは、保険商品に関わる周辺情報の提供をすることです
  (周辺情報には保険商品に関する情報は掲載しないこと)。
  あくまで主役(主語)はお客様で、保険は脇役であることを忘れずに。
  ニーズ喚起をし、顧客の感情に訴えることです。  

  お客さんは自分にとって関係のない・興味のないことには無関心なのです。
  それでは、個人顧客の興味関心事とは何でしょう。    
  抱える問題・悩みは多岐にわたりますが、多くの人が抱える問題・悩みを考えると、
  介護、年金、医療、教育費、健康、お金といった生活に密着したテーマや交通事故、
  地震、風水災といったことが一般的ではないでしょうか?

  もちろん、その他取り上げればまだまだありますが。
  上記に関した情報を定期に配信していくことです。
  人は理屈でものを購入するのではなく、感情で購入すると言われています。
  そうであるなら、顧客の感情に訴えなくてはなりません。    
  それがニーズ喚起です。

  例えば、あなたが多種目販売で医療保険の加入を推進していくなら、
   1日入院した場合の費用、差額ベット代、高度先進医療といった情報の提供。
  車両、地震・風水災が担保されていない顧客に加入推進していくなら、
   車両修理にかかるコストを写真で見せ、地震矢風水害が国内で発生したら(3日以内)
  に案内していくことをお勧めします。

  無風状態ではニーズは喚起されません。
  情報提供はそのような無風状態を打破し、顧客の感情を喚起させるためのものです。
  ニーズを喚起させるために重要なのは、写真・データ・図・絵といった視覚に訴える
  ツールを活用することです。
  (文字だけの情報伝達では相手の記憶に残らない) 

  それでは、法人(事業所)顧客へはどういった情報提供が有効でしょうか。
  中小企業経営者の興味関心ごとはヒト・モノ・カネ・ジョウホウといわれ、規模が
  小さければ小さいほどこれらの4点が弱点であり、抱える問題であり悩みなのです。
  中小企業の抱える問題解決をサポートすることが、プロであるあなたの役割です。    
  そして、通販や、店舗、ダイレクトといった販売チャネルとの違いがここにあります。

  多くの代理店が法人マーケットを苦手としています。    
  この苦手意識を克服し、チャレンジしていかなければ大幅な増収拡大は望めません。
  法人に提供する情報としては、人事・労務、税務、労働・交通安全、後継者問題、等々。
  その他ありますが、大切なことは、これらの情報提供は継続して発信していくことです。

 2.販売先データの絞込み
  データの整備をあなたの経営課題の最優先にしていかなければなりません。
  業界問わずあなたにとってもデータは財産です。   
  代理店業を事業化するためには顧客データの整備は欠かせません。
  継続した増収策を図っていくためには、お客様を知ることが重要です。

  しかし、悲しいことに、顧客データを蓄積して活用している代理店はほんの一握りと
  いっていいでしょう。
  10、20年前からまったく変わっていない営業活動からは収益拡大は望めません。   
  保険会社でも多様な付加価値を付けた高価なシステムを構築しているが、活用すべき
  代理店サイドの活用度を見ても、(契約)管理に比重を置いた内容となっているのです。

  PCを営業の道具として活用していません。   
  アナログ人間の私でさえ、PCが営業において大きな武器になることを理解しています。
  どんなに高額なシステムを作ってもデータを入力しなければPCは単なる箱に過ぎません。
  少しずつでもいいですから既存客のデータ(情報)を増やしていくことを今すぐ実行に
  移しましょう。

  データの蓄積をしていくことでお客様が見えてきます。   
  そのお客様が見えるということは、抱える問題や悩みが見えてくるということです。
  その問題・悩みを解決するお手伝いをすることが、問題解決業のプロとしての役割
  なのです。

  データ整備についてはここまでとし、今できる状態で契約者データから多種目販売する
  保険商品を決定していきます。
  自店でキャンペーンを行っていくとき、販売するための商品は複数にせず、単品で勝負
  しましょう。

 3.ニーズ喚起ツールの作成
  あなたの商品を販売する前にやることがあります。   
  販売でうまくいかない原因に、いきなり保険の話からから入ることが挙げられます。
  これが原因で、売る努力に走ってしまうことです。
  常に相手の買う側の立場に立って考えてみてください。

  「買う」という感情になっていないときに、売る側が商品の案内をしてきたら、あなたは
  どう感じますか?
  そんな感情を買う気にさせていくために必要なのがニーズ喚起ツールです。
  ニーズ喚起は、あなたが販売しようとする商品によって違うことはお分かりだと思います。

  第三分野の商品を売ろうとするなら、入院にかかる費用、差額ベット代、生活習慣病、
  高度先進医療等に関する周辺情報。
  年金・介護保険を販売しようとすれば、年金・介護に関する周辺知識の習得も含め、
  公的介護保険制度や公的年金に関する情報。

  ニーズ喚起ツールはお客様の購買意欲を喚起させるためのものであり、保険商品を
  販売する前に必ず提供すべきツールです。
  法人顧客であれば、人事・労務情報、各種規定(賃金、退職金)、交通安全、労働安全
  といった提案すべき保険商品に関する情報提供が必要となります。
  上記の内容を代理店ニュースという形で定期に発信していく方法もあります。

  お客様からあなたへ声を掛けてもらうには、お客様へ定期にメッセージ(周辺情報)を
  発信していくことが欠かせません。
  1年に一度しか顧客との接点がなければ、あなたの契約は他のどこかの代理店に移って
  いくでしょう。

 4.アクションプラン(アプローチ方法、開始日、期限)の作成
  営業活動を始める前に準備しなければならないことがあります。
  アクションプラン(行動計画)の作成です。
  アクションプランを作成する手順は5W2Hで作成することをお勧めします。

   When   始期と終期を必ず決める
   Where    攻略するマーケット そのマーケットの地域を絞る
   Who     誰を対象にするのか(経営者、従業員、主婦、世帯主、独身者 等々)
   What    商品(切り口商品は、販売したい保険商品は)
   Why       その商品を販売する目的は(提案する商品はお客様にとってどのような
         メリット、効果があるのか)
   How to   どのような方法で営業展開していくのか(直接訪問、テレアポ、FAX、DM)
   How much 営業にかかるコストはいくらか

   5W2Hのそれぞれについて解説しますと、
    When:自社(店)で新規開拓や多種目販売を行う場合、いつ始めて、いつ
         完了するかを決めます。

    Where:新規開拓であっても多種目販売であっても対象とするマーケットを
         絞ることです。
         特に新規開拓の場合には業種、職業、地域に絞ることをお勧めします。

    Who :業種を決めたら、次に誰にアプローチしていくのかを決めます。
        経営者or店主or従業員

     What :どのような切り口商品で切り開いていくかが始めであり、初めから
        保険商品ありきの営業では効果は望めません。
        保険商品を提案する前に、ニーズ喚起をしていかなければ、満腹
        状態の人に弁当を売るのと同じになってしまいます。
        よって、マーケットを決めたときに、そのマーケットが抱える悩み・
        問題は何かを知ることが重要となります。 
        切り口となる商品・サービスは、あなたが販売しようとする保険商品
        に関連した内容にします。

    Why   :あなたは保険を売る努力をすべきではありません。
        買う側の立場に立って保険そのもののメリットを強調するのではなく、
        お客様の抱える悩み・問題を解決するために○○の効果があるといった、
        お客様にとってのメリットを強調すべ きです。

   How to :自社(店)にとってどんな営業方法が最適かを決めます。
        この時、費用対効果を考えた方法を採らなければなりません。

  How much:営業活動を行う際、コストを測定する必要があります。
        成約した手数料に見合った営業だったかを必ず計算してください。
        そして、改善点の有無を討議し、次回の営業活動のために必要な
        資料となります。

   以上を明確にしていかなければ、新規開拓、多種目販売そして顧客の単価アップを
   図っても途中で頓挫してしまう可能性が大きくなります。
   そして、営業活動を行っていくうえで、目標数字を決め、途中でうまくいって
   いなければなぜ効果がないのかを検証し、軌道修正していくことが必要となります。

   営業にかかるコストはいくらか、この営業活動で得た手数料はいくらか その結果、
   プラスなのかマイナスなのかといった費用対効果を測定していくことです。
   こういったことを測定していかなければ、経営がドンブリ勘定になってしまいます。

   確かに面倒と思うかもしれませんが、保険代理店を事業と位置づけているなら、
   当然やるべきことです。
   営業活動に限らず、すべての業務において手順を文書化していくことは、事業
   運営上欠かすことのできない優先課題です。

 5.台本の準備・作成(会社案内、ベーシックトーク、セールスブック)

  ◆会社(代理店)案内
   
   会社(代理店)案内を作成していない代理店が多数を占めているのが現状です。
   会社案内はあなたの会社(事務所)の窓です。
   そして、営業ツールとなります。
   少数ではありますが、作成している代理店もありますが、中身は保険会社名と
   保険商品が羅列されているといった状況です。

   会社案内に掲載される情報は、あなたの会社の経営戦略や営業戦略をもとにつくられて
   いるものばかりです。
   会社案内の内容は、あなたの会社にしか作れないオリジナルなものであり、
   あなたの会社の思い・志を印刷物に書き出すことにつながるのです。

   ◇作成で抑えておくべき全体像
    □ どんな会社?  □ 何処にあるの?  □ 何をやってきた会社なの?
    □ 何をやってくれるの?  □ 特徴・利点は、なに?

   ◇ 会社案内の用途は
    □ ターゲットはどのような人か?  □ どのようなビジネスシーンで使うのか?
    □ いつ、どのような時に使うのか?  □ どのような効果を期待するのか?

   ◇ 内容をまとめる時のポイント
    □ 要素は、説明しやすいか?  □ 順番は、読みやすくできているか?
    □ ストーリー性は感じられるか?  
    □ 自社(店)の特徴や、商品・サービスのメリットが伝わってくるか?
    □ 初めて読んだ人が1 回読んだだけで分かるか?  
    □ 現在の会社案内で自社(店)の紹介を十分にできているのか?    
    □ 誰が見ても分かりやすい会社案内になっているか?  
    □ 会社の目指す目標や方針が明確に伝えられているか?

   ◇ 伝えるべき事項    
    □ 会社のビジョン(代表挨拶、経営方針、経営理念など)    
    □ 会社概要(事業内容、設立年、資本金、社歴、沿革、所在地、IR 情報、役員紹介、
     従業員数、組織図、設備、取引先情報など)    
    □ 商品説明(ここでは保険商品そのものの説明ではなく、あなたのビジネス・
     ドクター、ホーム・ドクターとしてどのような役割を担うかについて記載
     してください)

  ベーシックトーク   
   あなたや営業担当者が営業活動をしていく時に、自社(店)の紹介、セールストーク
   は当事者任せですか、それとも皆が共通の台本を基に営業を実施していますか。
   営業担当者の能力に頼ったセールスでは、せっかくの組織を生かすことはできません。
   チーム全員が共通のトークを活用することで、全員の品質向上を図ることが可能に
   なります。

   スクリプト(台本)の作成は、あなたや営業担当者がお客様と話していることを紙に   
   落とすことから始めます。
   そうすると、いかに場当たりなトークをしていたかがよく見えてきます。   
   文書にしたトークの無駄をそぎ落とし、話す内容の順番を考えた内容にしていきます。

   よく、「ステーキを売るな、シズルを売れ」と言われますが、このシズルとは
   ステーキを焼くときのジュージューという音のことです。     
   ステーキを売る場合に重要なのは、肉そのものよりも、ジュージュー焼ける音や肉の
   焼ける美味しそうな匂いです。
   これはウナギや焼き鳥などの場合も同様といえますが、これらは商品の最大の
   セールスポイントとなり、お客がそれを買いたくなる理由になります。

   ◇ 作成のポイント
    □ できる限り少ない言葉数で、お客の注意を引き込む内容にする
    □ お客のニーズを探索するための言葉を用意    
    □ 最初のセールストークは長いものにせず、極力短いものにする
    □ お客に興味を起こさせるような言葉を投げかける

       営業シーンの数だけスクリプトが必要となります。   
   実際に営業シーンを思い起こしたり、営業現場で自身のトークをテープに取り文書に
   してみてください。
   「なぜこんな面倒なことをしなければならないのか」と、思うかもしれません。

   これはマンパワーに頼った営業を組織(チーム)営業に変えていくために欠かせない
   手順なのです。
   セールストークのみならず、すべての業務を標準化していくことが勝ち残るための
   必須条件といっても過言ではありません。

   始めるときにはつら大変ではありますが、あなたが代理店業を事業としてやっていく
   なら当然やるべきことです。
   そうしなければ、いつまでたってもマンパワーの家業で終わってしまいます。
   現在も含め、次の人材を育成していくためにもスグ始めてください。

  セールス(アプローチ)ブック
   あなたの商品、サービスの強みをキャッチコピーとイラスト、グラフでわかりやすく
   表現し、お客様に説明できるものです。
   営業経験・年数に関係なく、誰でも同じレベルで、お客様と対話しながら、アプローチ
   からクロージングまでのプロセスを、シンプルに説明できる営業ツールです。

   人間の五感は視覚と聴覚で93%を占め、言葉(文字)だけでは、7%しか相手には
   理解できないといわれています。
   セールスブックを簡単に表現すると紙芝居です。
   セールスブックがあることで、    
    ○ 売る側がしゃべりすぎるのを抑えることができる    
    ○ 話す内容の順序が正確になる    
    ○ グラフ、写真、絵などを挿入するので、お客様が理解しやすくなる

   初めてセールスブックを作るのは大変だと思います。
   それは言い換えると、あなたがいかに場当たりな営業をしてきたかということです。
   すべての業務に手順書が必要であることを理解し、効率的で効果的な営業活動を実施
   していくためにも作成をお勧めします。
   営業活動の成否は段取り8分といわれています。
   怠りない準備こそ増収の基本となります。

 6.アクション
  さあ、行動開始です。  
  でも少し待ってください。
  多くの代理店の営業活動スタイルを見てみると、ターゲットとなる訪問先へ直接訪問
  して、契約してくれるお客様を開拓する手法がとられています。
  それも、保険商品をダイレクトに提案する、といった方法を採っています。

  まず、どういった営業手法をとっていくのか? まず初めに提案する内容は何なのか?
  多種目販売、特に新規開拓において保険商品を売ることをグッとがまんして、集客を
  まず行わなくてはなりません。
  集客とは、あなたの商品を買ってくれるお客様を見つけることではなく、あなたに興味
  関心のある見込み客を開拓することです。

  <1.販売商品の選定と活用>でお話したように、ニーズ喚起が必要なのです。
  あなたの販売したい保険商品を必要と感じ、欲しいという購入願望を引き起こさない
  限り、契約獲得は困難で、成果の少ない活動となってしまいます。
  そのためには、お客様に必要で欲しくさせるためのアクション(ニーズ喚起)が必要と
  なります。

  この集客(見込み客開拓)にはいくつかの手法があります。
  mail、電話、FAX、ハガキ等ありますがコストを掛けずにやることを心がけるべき
  でしょう。
  集客により、今すぐお客になってくれるかどうかを見極め、見込み客をランク度別に
  分け営業活動を行います。

  営業活動において、いきなり保険商品を売ろうとしていくことで新規開拓が苦手となり、
  結果増収策が思うように運ばない要因となっています。
  今までのつくれば売れた時代から、売れない時代になり、ますます売り方の工夫が
  必要となってきています。
  確かに面倒と思うかもしれませんが、このことを省いた営業活動では増収は困難と
  なるでしょう。

 7.募集中における情報収集と募集の修正
  代理店の多くが苦手とする顧客データの整備ですが、お客様に関する情報を収集
  しなければ、単価アップも多種目販売そして顧客をグリップすることも困難となります。
  お客様との面談の中から、お客様の求めていることや現在の保険付保における満足・
  不満足を聞き取ることが必要です。

  自社(店)でのマーケット開拓の途中であっても、
   今のやりかたのままでよいのか?  
   話法を変えたほうがよいのか? 
  といったことを検証することです。
  効果が薄い、顧客の反応がイマイチといった印象であれば軌道修正しなくてはなり
  ません。
  単に、初めに決めたやり方をそのままやり通すのではなく、検証してみることです。

  ●検証のポイント
   ○当方の提案に、顧客はどのような反応をしたか?
    肯定・否定両方とも。それは何故か?    
   ○どういうトーク・ツールがヒットしたか?orヒットしなかったか?
    それは何故か?    
   ○顧客にはどのようなニーズがあると思われるか?その背景は何か?
   ○何故うまくいったか?いかなかったか?その背景・根拠をヒアリングする。    
   ○聞く人には、「自分が同じ事をやろうとする場合、どういうことを聞きたいか?」   
   ○ファジーな部分は極力消し、それをシンプルに明確にする。    
   ○効果のあった部分のエッセンスを「標準化」する。

  ●見込み度診断のポイント
   具体的な成果を出すためには、希望的観測でない客観的な見込み度診断が不可欠です。
   契約が成立するためには、必ず要素・条件があり、それを分析すれば、見込み度合いの
   判断は可能です。

    <契約成立のための5つの条件>
     ○商品を気に入らせる。
     ○価格を納得させる。
     ○何時契約するのかはっきりさせる。
     ○競合に打ち勝つ。
     ○最終決定権者に了解させる。

    <見込み度診断のポイント(1)>      
     商品について 
      ○商品の説明が的確にできたか?
      ○商品を気に入ってもらえたか?
      ○商品を選ぶ要素は何か? 

    <見込み度診断のポイント(2)>      
     価格について       
      ○価格を納得させたか?       
      ○予算の確認は取れたか?       
      ○見積もりの提出はしたか? 

    <見込み度診断のポイント(3)>
      購入時期について      
      ○契約の時期を確認したか?      
      ○顧客の購入計画は信頼性があると思うか?      
      ○購入計画が2ヶ月以上の場合、契約を早める対策を講じたか?
      ○当月内に契約をして欲しい旨の意思表示はしたか? 

     <見込み度診断のポイント(4)>      
     競合対策について
      ○当社の商品と比較検討している競合会社はあるか?
      ○比較検討の内容は?      
      ○競合との優位点を把握し説明できたか?      
      ○他社セールスパーソンと義理関係はあるか? 

     <見込み度診断のポイント(5)>
      決定権者の了解について      
      ○最終的に誰が決定を下すかの確認は取れているか?      
      ○商品の決定に、他に誰かの意見が必要であるか、確認は取れているか?
      ○他の人の意見が必要な場合は、その人に対する対策を講じたか?
      ○反対者がいる場合反対者への対策は講じたか?
      ○決定権者に、競合との優位点を理解させたか?
      ○契約日の合意の確認は取れたか?
      ○決定権者に、競合との優位点を理解させたか?
      ○契約日の合意の確認は取れたか?

  ●軌道修正のポイント
   主として、より成約可能性が高いターゲット、より効果的な切り口、より効率的な
   アプローチ方法を考えるステップが「軌道修正」です。
   成果を出す上で時として不可欠なステップであり、具体的には以下のようなポイント
   で行います。 
    ○成功事例の共通項の活用
    ○収集マーケット情報の活用
    ○キーイベント→アンケート情報の活用
    ○失敗事例の反面活用 
   営業活動において、場当たりな活動から上記事項をチェック・コントロールして
   いくことがあなたの店に売れる仕組みを作ることにつながります。
 

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保険代理店のマーケティング

代理店に効果的なマーケティング手法


  代理店営業においてコンサルティング力を高めるためにもマーケティングは不可欠
  です。

  ブランド力の強化、お客様とのコミュニケーションなど、過去の営業体制を見直すこ
  とが緊急課題ではないでしょうか。

  代理店の競争力は、営業担当者のレベルに依存するところが非常に大きいと言えます。

  営業担当者のノウハウを個人的な能力としてとどめておく限り、代理店の競争力は向上しません。


  エリアマーケティング 

   営業エリアを半径30分以上(時間距離換算)の広域に設定して活動している代理
   店が少なくありませんが、その結果として多くの同業他店と競合することとなって
   各店の商圏内シェア(カバー率)は1%未満に留まっているのが現状です。

   地域密着型代理店を標榜して成果を挙げている代理店の中には、競合の少ない
   狭いエリアを徹底的に攻め、数十%の域内カバー率を保っている例も見られます。

   代理店淘汰の時代を迎えつつある中、比較的広域で活動していても1〜2%程度
   の市場シェアしか持たない代理店にとっては激しい競争の中で存立基盤を失い
   かねません。

   一方、狭いエリアであっても30〜40%に上るシェアを握る代理店であれば域内
   での競争優位性は安定的になると考えられるため、戦略的に重点エリアを定める
   ことが従来以上に重要になってきます。

  □チャネル特性を活かしたマーケティング

   社会の成熟化に伴い、お客様の一人ひとりに‘ゆとり’が生まれ、ライフスタイル
   の範囲が拡大し、お客様一人ひとりのもつ趣向や特性が多様化してきたこと、ま
   た、競合との競争も一層激しくなるなどビジネス環境も厳しくなるなか、お客様一
   人ひとりのニーズに対応する “One to one” がより一層求められるようになり
   ました。

   一方、 “One to one” は、高度な商品知識ときめ細かなサービス、地域密着に
   よるお客様との接触頻度の高さなど、自店がもつ強みを最大限に生かすことので
   きるマーケティングアプローチでもあると言えます。

   <ポイント> 

    ・自店の強みは、高度な商品知識ときめ細かなサービスや、地域密着によるお
     客様との接触頻度が高いこと。

    ・自店の高い提案力やサービス水準に魅力を感じ継続的な関係を維持できるお
     客様をターゲットとする。

    ・お客様一人ひとりのニーズに対応する“One to one”の実践が成功のカギ。

  □地域一番店戦略とは

   「地域密着型代理店として地域一番店を目指す」と目標を掲げる代理店は少なく
   ありませんが、「どのようにして」という部分について明確な方針が定められておら
   ず周辺の競合他店と同じような営業活動に留まっているケースが多く見受けられ
   ます。

   「地域一番店」の明確な定義は難しいですが、その含意として域内における圧倒
   的な市場シェアと想起率ナンバー1(このまちで保険屋さんと言えば○○さん)とい
   うものがあるならば、2番手の代理店の2〜3倍の収益と少なくとも20〜30%程
   度の市場シェアの実現が「地域一番店」にふさわしい条件と言えるかもしれません。

   とすれば、商圏人口数十万人(あるいはそれ以上)という広大な営業エリアで一
   番店となるのは並大抵のことではなく、ほとんどの代理店にとってはコンパクトな
   重点エリアを対象とするのでなければ一番店戦略はとり得ないことになってしまい
   ます。

   重点エリアにおける十分な基盤固めができていない段階で営業エリアの拡大を
   志向すると、結果として営業力の分散と顧客基盤の拡散を招いてしまい、当初設
   定した重点エリアについても他店の攻勢を受けることになりかねません。

   <ポイント>
    ・地域一番店とは、一般的に域内における圧倒的な市場シェアと想起率ナン
     バー1を誇る代理店を指す。

    ・2番手代理店の2〜3倍の収益と少なくとも20〜30%程度の市場シェアの実
     現が「地域一番店」。

    ・十分な基盤固めができていない段階で営業エリアを拡大すると、結果として営
     業力の分散と顧客基盤の拡散を招く

  □自店のブランドを考える

   同種の商品を扱う多数の競合相手を持ち、自らは価格決定権を持たない代理店
   にとって何よりも重要なのは、サービスレベルの向上によって他店との差異化を
   図り、お客様のロイヤルティを高めることだと言えます。

   取り扱うのが、お客様に安心感を訴求すべき保険商品だという点からも、クレー
   ム発生時の処理能力はもとより、個々のお客様にとって最適な商品を提案する
   力、いつでもお客様の問い合わせや相談に応じられる対応力などが重要だと考
   えられます。

   代理店の合併や大規模化が進展する中で留意すべきポイントとして、特定の担
   当者に限らず店内の誰が対応しても一定レベルのサービスを維持できる体制を
   整えるということが挙げられます。

   従業員によって提供できるサービスレベルが大きく異なると、お客様にとっての安
   心感は高まらず、その代理店に対するお客様の評価は低いレベルになってしまう
   危険性があります。

   業績の安定・飛躍に向け代理店のブランドの価値を高めていくためには、理念
   共通の目的を基盤として一体感と全従業員の参画意識を醸成し、お客様情報や
   ノウハウの共有化を推進して好循環を作り出すことが必要です。

   社会環境が複雑で多様化する今、同業他社(店)と同様に過去のやり方考えを継承
    することは、埋没こそすれ、何の違いも生じないのです。

   ◎ブランド力の必要性

    ・ブランドとは、自店の商品・サービスを通じてお客様と共感することである
     お客様と継続的な関係を構築するには、個々の営業担当者自身のブランドだ
     けでなく、組織のブランドも重要。

    ・組織のブランドを育てるには、経営理念・方針を従業員全員が一貫して守って
     いくことが前提である

  □お客様データベースの整備と活用について

   “One to one”マーケティングを効率的に行うためにはお客様データベースを整
   備・活用することが役立ちます。

   紙ベースのお客様ファイルによるデータの整理でもある程度は対応可能ですが、
   多数のお客様に対する適切な個別対応を漏れなく実現するには、正確かつ迅速
   に処理を行うことができるパソコンを使用するのが理想です。

   お客様データベースについては、初期のデータを保持しつづけるだけではなく、最
   新の情報に随時追加・修正して活きたものとすることが重要です。

   お客様データベースをうまくメンテナンスしている代理店の多くでは、お客様と直
   接の接点を持った担当者(営業担当や電話を受けた事務員など)が当日中に
   データを更新するなどといったルールを定めています。

   <ポイント>

    ・お客様データベースは、パソコンを使用したデジタルのものから紙媒体に
     よるファイリングなども含む

    ・お客様のデータベース化の目的は、お客様一人ひとりのニーズを発掘し、
     個別対応策を検討して、実行すること

    ・客様情報を整備し、次回の接触のタイミングや新たなニーズなどを模索する

  □広告メディアをうまく使い分ける

   広告媒体を選定するまでのフローとその後の一連のフローは、上図に示した通り
   です。

   広告媒体を選定する上で大切なことは、「需要創造するのか」、「自店の品質をア
   ピールするのか」、「消費者に自店のブランドを思い起こさせるのか」といった、広
   告の目的を明確にすることです。

   広告の目的によって、「ターゲットは誰か」、「伝えたいのは商品・サービスか」、
   あるいは「代理店姿勢か」が明確になります。

   また、この目的をもとに広告媒体を予算に合わせて選択します。

   <ポイント>

    ・広告計画はマーケティングの一部であり、広告の目的や予算、表現
     などを明確化した上で、広告媒体を決定する

    ・「商品 ・サービスと代理店姿勢のどちらを優先して伝えるか」、「ターゲット
     は誰か」などにより、有効な広告媒体が異なる

    ・中小企業にとっての現実的な広告媒体は、折込チラシ、DM、雑誌・
     新聞広告、インターネット、など

  □お客様とのコミュニケーションに電話やメールを有効活用

   当然のことながら、お客様一人ひとりのニーズに対応する “One to one” の実践
   においてはコミュニケーションが不可欠です。

   「いつもお客様のことを考えている」という印象を与えるために、電話やメールはも
   ちろんのこと、CTIやモバイルパソコンなどを駆使してコミュニケーションの充実を
   図っている代理店もあります。

   <ポイント>

    ・電話やメール、モバイルパソコンといったツールの活用は、コミュニケー
     ションの充実に大きく貢献する

    ・お客様の性格やタイプ、コミュニケーション内容の緊急度合い等を考慮
     した上で、電話やメール等の手段を使いわける

    ・大事なことは、お客様一人ひとりに「いつもお客様のことを考えている」と
     いった印象を与える「ワン・ツー・ワン」の姿勢

  □人的ネットワークの構築に工夫

   業種に限らず、営業においては人脈は非常に大切な資源であり、財産です。

   人的ネットワーク構築に必要なのは、信頼構築のための地道な交流の積み重ね
   です。

   すぐには実を結ばないケースも多々ありますが、いざという時に思い出してもらえ
   る存在になっておくことが大切です。

   同業者同士による協力体制は、お互いのお客様に対するサービス水準を高める
   だけでなく、勉強会を開くなどの交流を通じて切磋琢磨できる有効なネットワーク
   と言えます。

   <ポイント>

    人的ネットワークは、

     ①お客様としてのネットワーク

     ②同業者仲間としてのネットワーク

    に大別される

    ①は、地元有力者との交流などの積み重ねにより、信頼を高め、お客様の
    紹介や認知度の向上につなげるもの

    ②は、複数の同業者による協力体制でお互いのお客様への対応を充実
    させ相乗効果を高めるもの

  □お客様とのよりよい関係を作る

   カスタマーリレーションシップマネジメント(CRM)とは、お客様との関係の構築・維
   持から収益を最大化することを目的とし、自社にとって収益をもたらしてくれる顧
   客群を明確に定義し、その顧客群に対して最適なマーケティングミクス(商品・
   サービス、価格、エリア、販促、の組合わせ)を適用することを指します。

   そのための基本となる考え方が、お客様の生涯価値(ライフタイムバ リュー
   LTV)、すなわち、お客様との長期的な関係構築により顧客シェアを拡大すること
   です。

   顧客シェアを拡大するためには、お客様一人ひとりのニーズに対応する“One to  
   one” 営業が不可欠となります。

   上図の事例は、それをまさに実践している成功例と言えます。

   <ポイント>

    ・タイミングよい情報提供でお客様と接触するキッカケを増やす

    ・接触に成功したら何か宿題をもらい次の接触機会を設ける

    ・お客様のことをよく学び、一人ひとりのニーズに対応する “One to one”
     が基本

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保険代理店のマーケティング

代理店にとってのブランド力

 

  ■代理店にとってのブランド力

   あなた(会社・店)にはブランド力がありますか。

   挙績の大きさ?

   店舗数?

   スタッフの数?

   商品の品揃え?

   これらがブランド力でないことはあなたが一番よくご存じのはずです。

   代理店にとってのブランドとは何でしょう。

   商品内容や価格の横並びは今も変わりません。

   競合他店と同じ発想で事業展開をしていては、自社(店)の優位性は発揮でき
   ず、顧客に自店の魅力を伝えることはできません。

   商品で差別化できない状況の中で、代理店として競合他店との違いや強みをど
   のように表わしたらいいのでしょう。

   それは、

   『人材のブランド化』です。

   商品やサービスを提供するのは「人」です。

   お客様は、「商品を見て選ぶのではなく、人を見て選ぶ」のです。

   いくら価格を安くしても、「人」が悪ければ商品は売れません。

   だれでも、態度の悪い人からは、商品を買おうとは思いません。

   どんな業種でも、お客様が見ているのは、「人」にほかならないのです。

   ということは、商品や価格で差異化するよりも、「人による差異(ブランド)化」の方
   が大きなコストもかからず、最良の手段です。

   業界内のレベルが同じだとしたら、勝敗を決めるのは、「人の成長」です。

   つまり、「社員教育にお金をかけた会社」が生き残るのです。

   代理店にとって生き残り勝ち残っていく方法は、「仕組み」をつくり、方針を明確に
   し、社員への教育を継続していくしかありません。

   小規模組織が多くを占める代理店にとっての勝負所は狭い分野に絞り込んで、
   「あの商品ならA代理店だ」とお客様に選ばれることにあります。

   これは結果として、商品のブランド力を育成・強化していくことにほかなりません。

   ブランド力は、顧客が商品を気に入り、同じ代理店の商品を繰り返し購入するうち
   に、次第に「この代理店の商品であれば大丈夫だ」、「高くてもこの代理店から購
   入したい」といった気持ちになった状態のことです。

   一方、ブランド力をつけたい代理店は、「自店の商品はこんなコンセプトで、こんな
   人に、こんな風に使ってもらいたい」と訴え続けます。

   契約してくれた人が満足してくれれば、さらに磨きをかけた商品・サービスを提供
   し、顧客をさらに満足させたいと考えます。

   つまり、ブランド力は自店と顧客のどちらかの一方的な働きかけではなく、相互に
   「こんな商品・サービスを提供したい」、「こんな商品が欲しい」とメッセージを交わ
   しながら育てていく「信頼関係」のことなのです。

   そして、すでにほとんどの代理店は、この取り組みを日々の業務のなかで意識
   的・無意識的に実践していると思います。

   その活動をさらに効率的に進めることができれば顧客との信頼関係は一層高
   まっていくはずです。

   このように、ブランドはあなたにとって最も重要な商品となるのです。

   商品の内容や価格に差異がなければ、ブランド力がある商品のほうが売れるの
   です。

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保険代理店のマーケティング

保険代理店にとってのマーケット


  ■マーケット

   あなたにとって、これから保険を販売しようとする相手側(あるまとまった集団)   
   即ち、保険販売のターゲットとなるマーケットをどのように絞っているのか。

   地理的に限定された区画(エリアマーケット)に限らず、たとえば自分の契約者全 
   体でもよいし、その中の自動車保険に未加入のお客様でも、特定雑誌の購読者
   でも、同じ趣味を持った人々の集まりでも良い。

   マーケットはいたるところにある。

   以上の意味でのマーケットは「自分がこれは一つのマーケットである」と思うか否
   かで決まって来る。

   例えば自分の契約者の中で自動車保険に未加入の人達を、自動車保険の見込
   みターゲットと見るか、今迄長い間他の保険で契約をいただいているが自動車保
   険には入っていただけない集団と見るか、あるいは他の代理店や保険会社で自
   動車保険に加入している人達の集団と見るかは、その人の判断による。

   この判断しだいで、後になってとてつもなく無駄なエネルギーを使う結果になった
   り、時には大変効率的な営業成果に結びついたりする事がある。

   普段からこの様な視点で見ていくことが多くのマーケットを発見するチャンスとな 
   るのです。

   あなたにとって、マーケティングとは、お客様(マーケット)のニーズを探し出し、創
   造し、お客様を惹きつけ、逃がさないために、あなたの持つすべての力を統合し
   て行う活動である。

    ・顧客ニーズを探す・・・市場調査

    ・顧客ニーズを創造する・・・商品企画

    ・顧客に提案する・・・広告宣伝、販売促進

    ・顧客との関係維持・・・アフターサービス

   と言い換えることができる。

  □コンサルティングセールス

   コンサルティングセールスとは、保険商品を売りつけるのではなく、マーケットの持
   つ潜在リスクを発見、洗い出し、ニーズを見つけてお客様(マーケット)に満足感を
   与えることだが、一連のマーケティング活動は常にその観点から進められること
   が重要である。

   また、他代理店より優位に立つためには、クレームの際のサービスがお客様にど 
   のように評価されているかなど、お客様の意見を採り入れ知っておくこともお客様
   との良好な関係維持において忘れてならないポイン卜である。

   あなたのターゲットとなるマーケットは、中小零細企業とそこに働く従業員である。

   代理店経営アンケートによると、代理店の約70%は特にマーケットを地域的には
   限定していない。

   逆に言うとエリアマーケットを中心にしている代理店は全体の約30%ということに
   なる。

  □「保険(商品)志向」から「マーケット志向」

   営業マンにとって努力することは大事です。  

   努力、真面目、誠実というのは、営業マンならず とも、ビジネスパーソンとして常
   識です。

   営業の世界では、真面目な営業マンが必ずしも成功するとはいえません。

   にもかかわらず、未だに努力すれば成功すると考えたり、教えたりする傾向にあ
   ります。

   これを素直に信じた営業マンは現場で戸惑うばかりであり、間違った努力の仕方
   であれば、どんなに一生懸命やっても成果は得られません。

   あなたが問題解決業であるなら、もっとも重要なポイントは、攻略すべきマーケッ
   ト共通の抱える問題を見つけ出すことです。

   決して「どんな保険をどのように売ろうか」ではありません。

   最初にすべきは、「抱えているであろう問題の提示」、「その問題を放置することに
   よって発生するリスクの解説」、「解決策の提案」の手順で営業を仕掛けていく。

   多くの代理店が「どこに何を売ろうか」といった保険ありきの発想で営業を考える
   から、「営業はつらくて大変だ」となってしまうのです。

   事業所、個人に関わらず人は何かしら問題を抱えています。

   その抱える問題が分からなければお客様に聞き、その問題を解決するための提
   案をすることです。

   その際、あなただけでは解決できなければその道の専門家と提携し、あなたの武 
   器にしていきます。

   業界では収益の悪化を、マーケットの縮小、デフレといったことを要因に挙げてい
   ますが、別の要因を挙げるとしたら、今日に至っても「保険を売る」が先行した営
   業のやり方・考えから抜けきれないことが、要因ではないでしょうか。

   そろそろ、売る側の論理から買う側(お客様)に立ったやり方・考えに変えていか
   なければ、デフレスパイラルから抜け出すことは困難になるでしょう。

   人の抱える問題の数だけあなたの攻略するマーケットがあるのです。

   保険に限らず、世の中には日の目を見ない本当に良い商品がごろごろあります。

   でも、悲しいかな売り方がわからず、四苦八苦している会社(店)が大変多いのが
   現実です。

   今の世の中、当たり前のことを当たり前にやっているだけでは、上手くいかない。

   付加価値を高めることによる同業他社(店)との差別化を考える必要があります。

   どうすれば顧客を集めることができるのか、どうすれば客単価を上げることができ
   るのか、どうすればコストを抑えることができるのか、真剣に考える必要がある。

   そのためには、儲けることを前面に出すのではなく、どうすればお客様のために
   なるのかといったお客様の立場にたった仕組みを考える必要があります。

   あなたの会社の利益のためにお客様は商品を買うわけではありません。

  マーケティングとセールスの違い

   セールスは「売り込む方法」を追求する。

   アクションが中心で、今月・今年の業績を追いかける。

   明日のことはどちらかというとどうでもよい。

   したがって、セールスは売り込むことが基本で、悪くすると「押し売り」のイメージが
   強くなる。

   マーケティングは顧客に充分に理解されて、納得されて、顧客から声がかかってく
   るような販売方法になる。

   売り込むのではなく「売れる仕組み」を作り上げることがマーケティングである。

   欲しいと思われる製品・商品を企画し開発する。

   それを消費者に認知してもらうように広告や販売促進を行なう。

   欲しいと思われても、手の届かない価格では売れないので、適正な価格を設定す
   る。

   つまり、消費者の気持ちを考慮しながら売れるように組み立てることがマーケティ
   ングといえます。

   セールスのように一方的な売り込みではない。

   「売る」の間に「れ」が入るのと入らないのとでは大きな違いがある。

   必要なのは「売る」から「売れる」への発想転換です。

   顧客ニーズが多様化・複雑化している現在、販売の土俵を決めて戦力を集中しな
   ければならない。

   すべての人を対象にすべての保険商品を販売する保険のデパートを目指すべき
   でないのです。

   しかし、ほとんどの代理店がこの販売手法である。

   だからといって分野や数を絞っても、ただ漠然と販売を展開したのでは何の意味
   も成さない。

   その商品を、どのような相手に、どのように販売するか、明確に設定しなければな
   らない。

   市場のどこで勝負をかけるか、「販売する土俵」(他店と違う土俵)を設定すること
   がポジショニングです。

   あなたの得意な分野を見つけ、そこをあなたのポジション(土俵)として営業展開
   していくことです。  

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保険代理店のマーケティング

マーケティングは代理店経営におけるエンジン


  ■マーケティングは経営のエンジン

   ネットの爆発的な広がりは商売のやり方・考え方までも変えてきています。

   過去の成功事例にとらわれず、今のやり方・考えを取り入れていかなければなりま
   せん。

   早晩、マンパワーに頼った精神論的営業、お願い営業は淘汰されていくでしょう。

   これだけ変化の激しい時代にあって、お客様の購買における意識の変化にもかかわ
   らず、売る側の意識は今までとほとんど変わっていないのが、現状を見てみても明ら
   かです。

   ITの普及により、経営のやり方、営業方法も多様化してきています。

   特にマーケティングが代理店経営におけるエンジンといわれるように、マーケティング
   を導入していくことが経営に欠かせなくなってきました。

   マーケティングを経営に導入することは今までのやり方・考えを変えていくことです。

   営業会社にとって、収益に直結した活動をいかに多くとるかが重要課題であり、その
   解決策にマーケティングがあります。

   マーケティングの導入は、あなたのビジネスを効率的で効果のある内容に変えてくれ
   ることでしょう。

    ○見込み客(集客)から顧客の固定化までの仕組みをつくることができる。

    ○見込み客開拓(集客)は会社の仕事、営業マンはその見込み客を新規顧客に
     する『仕組み』ができる。

    ○顧客との接点を拡大(ニュースレター、お礼状ハガキ)することができる。

    ○場当たりなセールスから手順書に基づいたセールス(スクリプト・セールス)が
     できる。

    ○お客様・顧客を知る(データベースの構築)ことで、多種目販売、単価アップを
     図れる。

    ○PC((HP、メルマガ、)、電話、ファックスを活用することで低コストで集客ができ
     る。

    ○マンパワー営業からチーム営業に改革できる

   マーケティングの導入は保険代理店業という領域から、RM(問題解決)業という広い
   領域に変えてくれます。

   しかし一方で、昔も今も変わらないことがあります。

   それは、お客様が商品を購入するのは理屈ではなく感情であるということです。

   各業界を見ても損保代理店業界におけるマーケティングの導入は最下位クラスでは
   ないでしょうか。

   これは代理店トップの高齢化も影響しているのでしょうが、理屈はともかく、社会の
   変化は待ったなしで急速に進んでいることを我々は自覚し、対策を講じなければなり
   ません。

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保険代理店のマーケティング

お客様が何を望んでいるかを理解する


  ■ちょっとした心遣いがすべて

   あなたはお客さんが何を望んでいるかを理解できているだろうか?

   あなたの仕事が「問題解決業」であることを理解していないことが、多くの代理店が
   増収できない最大の理由ではないだろうか。

   自分たちのニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いてもらえ
   るなら、お客さんはいつでも喜んでお金を払うのです。

   そのためには、それを欲しいと思わせるだけの理由を、感情と理論の両面から
   提示しいく。

   それを買った方がいいと思わせるだけの理由、同じ買うならよそよりこちらの方が
   いいと思ってもらえるだけの理由を。

   その商品やサービスが何らかの感情的心理的なニーズを満たすからお客さんは
   買うのだ。

   あなたの商品、サービスを買おうというお客さんの感情の高まりを作り出すことは
   大切だが、それと同時に、契約して良かったと顧客に思わせるだけの、筋の通った
   理由が必要です。

   そうでなければ継続した増収は望めない。

   お客さんとの直接面談は、大事な情報収集の場である。

   顧客の声に耳を傾け、それを一歩進めることだ。

   あなたのことを好意的に見てもらえるようにするには、よそと違うことをしなくては
   いけない。

   常識にとらわれずに考えよう。

   誕生日のお祝いカード・花、会社設立お祝い、子供の七五三、等ほとんどコスト
   のかからないちょっとしたことでも相手にはしっかり気持ちの伝わることをすること
   です。

   「このちょっとしたことがすべてなのだ」。

   なぜならほとんどの代理店がやってないからです。

  □よそにない「売り」

   商売を成功させるための最大の秘訣は、よそにはない「売り」があること、よそとは
   違っていることです。

   商品でもサービスでも、よそにはないものを提供しなくてはならない。

   ほとんどの代理店はただ漫然と、よそと同じようなものを、特に顧客からは同じとし
   か見えないモノを売っている。

   よそとの違いがなければ、単に店頭に並べたダイコンを売っているのとなんら変わ
   らない。

   よそにない売り(サービス)をつくるとは、「仕組みづくり」です。

   すぐに真似されるようなものであっては、お客さんが「なぜあなたから買わなけれ
   ばならないか」という問いかけに対し、強烈なインパクトを与えることができないから
   です。

   新規開拓において、見込み客があなたの商品(サービス)と、現在加入している
   代理店商品との間には、どんな違いがあるだろうか。

   多くは何も変わらないはずである。

   多少の違いといえるのは保険料ぐらいだろう。

   これではお客さんが、あえてあなたに契約変更をする理由はないはず。

   あなたに「売り」がないから、いつもの得意の「熱意と根性」営業に走り出す。

   あなたは自分で思っている以上にありふれている(保険販売仲介業)ということだ。

   自分に問い掛けてみるべきだ。

   お客さんが“あなたでなければ”と言ってくれるには?

   大きく増収している代理店に共通していえることは他との違いである「売り」がある
   から。

   これこそ代理店業を成功させる最大の秘訣である。

   他との違いを開発するには、自分には何ができるのか? 

   自分だけでできなければ誰とどのように協業(コラボ)すればいいのか? 

   あなたがビジネスドクターであり、ホームドクターなら既存客・見込み客を往診(訪
   問)し、これらの答えをお客さんから聞くことです。
   
  ■カスタマー・インティマシー(顧客との親密さ)を築く

   顧客との親密さを築くには、事前に顧客に関する知識を蓄えておかないと、誰が
   本当の顧客なのかがわからなくなってしまいます。

   お客様が何を望んでいるかを理解できていないことが、大半の代理店が利益を
   あげられない最大の理由です。

   お客様は自分たちのニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いて
   もらえるなら、いつでも喜んでお金を払ってくれるのです。

   “人がものを買うのは理屈ではなく、感情だ”と言われています。

   大半の人は理屈でものを買ったりはしない。

   その商品なりサービスなりが何らかの感情的心理的なニーズを満たすから買う
   のです。

   マーケティングで、よく引用されるのが「ステーキを売るな。焼いている音(シズル)を
   売れ」という言葉です。

   これは、視覚と聴覚の両方を同時に使ってアピールできるので、よりお客様を納得
   させられる。
   (人間の五感は視覚と聴覚で93%を占め、言葉だけでは、7%しか相手には伝わら
   ない)

   ふつうの顧客はまず買ってみて、それから、「あれで良かったのだ」と後から理屈
   づけして納得するのです。

   何を売るにしても、あなたの商品なりサービスなりを買おうという感情の高まりを
   作り出すことは大切ですが、それと同時に、買って良かったと顧客に思わせるだけ
   の、筋の通った理由が必要なのです。

   そうでなければ増収は期待できません。

   顧客の声に耳を傾け、それを一歩進めることです。こちらから出向いていって直接
   顧客と顔を合わせることです。

   あなたの会社のことを好意的に見てもらえるようになるはず。

   顧客や見込み客、さらに、一度はあなたを拒否した人たちも、喜んで何らかの意見
   を返してくれるでしょう。

   それらの意見が、これからどうやって顧客側の抵抗感や障害を克服したらよいか
   を教えてくれるでしょう。

   プロセスはシンプルです。

   丁寧に、以下のような質問をして、後は注意深く耳を傾ければいいのです。

    ・今回、なぜ買ってもらえなかった理由は何か。

    ・次回からはどう改善すればいいか。

    ・気に入ってもらえたところがあるとすれば、どのような点か。

    ・同業他社(店)から取り入れるべきところは、どのような点か。

   そして、あなたとの取引を相手の記憶に残すことです。

   ポジティヴな印象がいつまでも顧客の記憶に残り、「またあなたに頼みたい」という
   気持ちになります。

   利益を得るためには、この行動を最も重要な一部として営業に組み込むことです。

   そうすれば、いつでも、どの顧客に対してもこの行動を起こせるようになりまする。

   しかも、一人ひとりの顧客にとっては特別な同業他社に無い体験に思えるはずです。

   営業の仕組みをつくりだすには、よそと違うことをしなくてはいけない。

   常識にとらわれずに考え、ルールは、「よそがしていることは絶対にしない」ことです。

   顧客に、心を込めて、「ありがとうございました」のハガキを出すことから始めてみ
   よう。

   ちょっとした言葉やカードや花、あるいは贈り物を届けたり、後で電話して、加入
   してもらった感謝の気持ちを伝えるのもいいでしょう。

   バースディカードや、顧客企業の設立日にお祝いのファックスやハガキをだすと
   いう手もあります。

   ほとんどコストのかからないちょっとしたこと、でも相手にはしっかり気持ちの伝わる
   ことをすることです。

   こんなことで? といった「このちょっとしたことが大きい のではなく、これがすべ
   て」。

   自分に提供できるものの枠を広げ、細部に気を使うこと。

   仕事に楽しさを持ち込んで、顧客と一緒に楽しみ、喜びを分かち合うこと。

   まず一歩踏み出してみよう。
   
  ■差別化

   過去には、どこの保険会社と契約しょうと、商品も価格も横並びの時代もありました。

   新商品とその販売価格は、大蔵省に申請して許可を受けて販売が可能になった。

   こうしてどの損保会社も同じ商品を同じ価格で販売を始める。

   いうなれば大蔵省がメーカーだったのです。

   したがって、損保会社間における差別化はなにもなかったのです。

   よって、お客様は代理店だけが頼りでした。

   保険を契約する場合、最初のきっかけは、知り合い、友人、会社の准薦、上司のすす
   め、取引先からの依頼など、縁故で始まるケースが圧倒的に多かった。

   ですから、代理店はせっせと緑づくりのため足繁く会社、店、家などに通う。

   人との接触をなるべく頻繁に行なったのです。

   数多く接触しなければ契約が取れない。

   契約が取れても取れなくても、顔なじみを増やし、なんとかお近づきになるといった
   顧客一人ひとりとの関係性を築く営業を行なっていたわけです。

   逆に言えば、それしか他社に勝つ方法がなかったのです。

   しかし、規制緩和、自由化の波を受けた今はどうでしょう?

   今、あらゆる業界が「成熟化市場」や「少子高齢化」といわれ、それでモノが売れない
   ことの原因ように言われていますが、はたしてそうでしょうか?

   ただ言えるのことは代理店だけが頼りであった時代は終わり、保険に関する情報量は
   お客様の方が多いと認識すべきでしょう。

   様々な負の要因があるでしょうが、すべての顧客が買い控えているわけではありま
   せん。

   欲しいお客さんはいるのです。

   ただし、今までの経済が右肩上がりの時代のように、体に汗を流すだけでは売れない
   時代になったことだけは確かです。

   シーズンごとに向こうからやってくるチャンスに、顧客と直接面談しなくても接触(顧客
   との関係を深める)は数多くあるのです。

   お客様(見込み客)・顧客の購買タイミングに向けて販売促進していくマーケティングを
   抜きに代理店手数料のアップは望めません。

   競合他社(店)との差別化は保険会社・代理店にとっての緊急課題です。

   米国の損保会社数2000社以上という環境と比べ、国内の社数は合併等により減少
   し、3メガ体制に定着しつつあります。

   このことは業界に規模という二極化を生むこととなったが、規模の拡大が勝ち残る
   ための条件ではないということです。

   勝ち残るためのキーワードはまさしく「差別化」しかありません。
   
   しかし、「差別化」という言葉だけが踊るだけで、どのような対策を講じているのか、
   はなはだ疑問ではあります。

   大多数が業務の改革・改善はできておらず、今までのやり方を継続しているだけでは
   ないでしょうか?

   確かに業界のシステム化は急速に進歩してきていますが、それは保険業務を主体と
   した保全管理に限定されているのではないでしょうか?

   それでは何が欠けているのでしょう?

   それは、営業会社にとっての優先課題である「売れる仕組み」であるマーケティング
   です。

   簡単に言えば、業務のやり方(社内業務の標準化、営業を狩猟型から農耕型)へ変える
   ことです。

   狩猟型営業は成約すると次から次へと狩場を変えていく、刈り取り型ともいえます。

   一方、農耕型営業は畑に種(見込み客開拓)を蒔き、水・肥料(ニーズ喚起)を与え
   果実(新規顧客)に育てていくやり方です。

   農耕型営業を実践していくには、商品の特徴を主体とした売り方から、お客様が成約
   後に得られる利点を中心にした売り方に変えていきます。

   「特徴」は、商品自体の優位性(その商品が持っている特長で、他の商品には無い
   際立った性能や機能)をいいます。
   
   「利点」は、お客様が最終的に手にする満足感やメリット(保険の加入によって、自分
   や家族に対する「経済的な不安から開放される」)をいいます。

   あなたは自分が何を売っているか、明確に理解することです。

   決して保険を売っていると考えないでください。

   あなたの扱う商品は、あくまでも手段であって、お客様が最終的に得られる利益を   
   どれだけ分かりやすく伝え、売ることができるかが重要なポイントということです。

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  □専門化と付加価値

   多くの代理店が、自分の業を保険代理店業と思い込んでいる。

   だから、同業他店と同様のサービスしか思いつかない。これでは、周囲に埋没しこそ
   すれ差別化どころではない。

   お客様は基本的な疑問を抱いている。

   あなたから買うべき理由は何か? 

   あなたがよそと何が違うのか? 

   「口ではああいっているけど、あなたに切り替えることで、前の代理店より対応が悪く
   ならないだろうか」、「そんなリスクを考えるなら、今までのところでそのまま続けた方が
   気が楽だ」。

   お客さんは頭の中で、こんな値踏みをしている。

   結果的に、「どこも同じだろう」と頭の中で考える。

   お客さんの言ってることが正しい。

   感心も感動もさせられない代理店なんて、どこも同じである。

   差別化をするのにお金は掛からない。

   要は、他店がやらないことをやればいいのです。

    ・名刺(電話番号は大きく、裏面も活用)

    ・会社案内(保険外社名と商品の羅列されたものでない)

    ・NL(ニュースレターの発行)

    ・ハガキ(礼状、四季のあいさつ、クレームに対し)

    ・顧客にとっての有益情報(業界情報、新聞の記事切り抜き)

    ・創立記念お祝い、社長のバースデー

    ・異業とのアライアンスにより、顧客の問題解決へのサポート

   これらのなかで、1つでも継続実行していることがあるだろうか?

   同業他店と徹底的に差別化していくには保険という商品だけを切り口に提案していく
   には困難極まりない。

   必然的に切り口商品が必要となる。

   切り口商品で提案することで、商品に付加価値が付き、メーカーの立場で値決めが
   できるのです。

   あなたが同業他店と競合しないためには、どこにもまねのできない得意分野(お客様  
   が得になる情報)を持つことです。

   同業他店が真似できない商品企画を専門家とアライアンスを組むことで、顧客から
   専門家と認められる。

   このことは重要です。

   あなたの得意分野で専門化し、お客様にメッセージとして伝えることで、存在価値を
   認知してもらい、専門化したものを商品として提供し、お客さんからの感謝と感動を
   得ることです。

  □差別化のためのポイント

   ・あなたの商品は同業他店と何が違うのか

   ・あなたのマーケット(市場)はどこか

   ・あなたの商品が同業他店より売れ続けるためにはどうしたらいいか

   ・あなたの強み(同業他店がまねできない)はなにか

   ・あなたはマーケット(市場)のどの客層を対象にするのか

   ・形のない商品を知覚化(記憶に残る)させるためにはどうしたらいいか

   ・あなたの商品の効用はなにか(商品の特徴ではなく、あなたと契約するとどん
    なメリットがあるか)

   ・商品を知覚化させるために商品を具現化させる(記憶に残る商品名)

   ・あなた(商品)を提案するためにどうするか

   ・販売コストを抑えるためにどうするか(常に費用対効果を計算する)

   ・あなた(自店)のブランドを構築するにはどうしたらいいか


  以上を参考に、あなた独自のマーケティング計画を立ててみて欲しい。

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保険代理店のマーケティング

代理店にとってのDBMとDM


  ■データベースマーケティング(DBM)とダイレクトマーケティング(DM)

   データベースマーケティングは、顧客の「生涯価値」(ライフタイムバリュー)を高
   めること。

   そのために、既存客の継続率を高め、既存客のアップセル(単価アップ)、クロス
   セル(多種目販売)によって挙績を上げ、効率よく新規客を獲得していくためのもの
   です。

   ダイレクトマーケティングは、測定可能なレスボンス(反応)を獲得すること。

   レスポンスを獲得するには、お客様とのインタラクティブ(双方向)・コミュニケーショ
   ンを創造していかなければなりません。

   そのためには、すべての活動がデータベース化され、投資効果が明らかにされ
   なくてはなりません。

   要はあなたの営業活動における結果をデータベースに蓄積し、そこから得た情報を
   増収のために活用することです。

   代理店におけるダイレクトマーケティングは、契約者の保険に対するニーズを的確
   に把握し、喚起し、満足させ、効率的な方法で運用されます。 

   具体的に言うと、契約者や見込み客への電話、FAX、郵便、訪問によるレスボンス
   を高めるために、複数のメディア(広告媒体)の使用、データベースの活用、顧客
   管理などを行い、結果それを収益につなげていくワンツーワンマーケティング

   ひとつです。

   契約者や既存顧客の保険に対するニーズを探り出し、訪問の約束をとりつけた
   り、電話で説明を行ったりする。

   保険を販売し、その記録をつけ、そして収入を得る。

   あなたはすでにダイレクトマーケティングを行っているのです。

   なぜデータベースマーケティングなのか? を考えてみましょう。

   あなたがデータベースマーケティングを導入する目的は、顧客の「生涯価値」を上げ
   ることです。

   そして、そのためには、次の4点を念頭においてマーケティング計画を練らなくては
   ならない。

    ①既存客の継続率を高める

    ②既存客の多種目販売率(金額)を上げる

    ③新規開拓活動の費用対効果を高める

    ④マーケティング活動の費用対効果を高める
 
   ・①、②について

    既存契約者は最高の見込み客であるということ。

    ほとんどの代理店の多種目販売率は、10〜15%といわれている中、なぜ既存
    顧客へのマーケティングを強化しないのだろう。

    理由は様々であるが、結果として魅力ある代理店づくりをしておらず、単に集金・
    更改・異動といった作業を業務としているからだろう。

    代理店ニュース、四季の挨拶(ハガキ)、バースデーカード、お礼状、会社創立の
    お祝い、等いろんな魅力作りの方法があるはずである。

    ただし、これらのことは継続して行かなければ何の意味もありません。
 
   ・③について

    多くの成功している代理店が、継続して増収するための最も重要な見込み客は
    既存契約者であるという認識を持っています。

    収益率を上げるためには顧客を増やす(新規開拓)ことが必要であり、見込み
    客をさらに増やす必要があります。

    それが事業の基盤づくりとなるのです。

    見込み客開拓は、日常業務のなかでは根気の要る業務のひとつである。

    DBMが見込み客開拓という業務を効率的に、計画的に行うことを可能にします。

   ・④について

    マーケティングは仮説を立て、検証していく継続した活動です。

    短期間での効果を望むなら継続は難しいでしょう。

    見込み客開拓にかかるコストを集計し、小コストでテストを続けることです。

   あなたがどのような立場になければならないのか、あるいはどういった立場にたち
   たいかを明確にし、それを実践していくことが重要となります。

   代理店業で飯を食っていくなら、自分のポジションを認識することです。

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  □データベースマーケティング(DBM

   データベース・マーケティングの目的は『顧客一人ひとりをよく知ることで顧客とのリ
   レーションを強化し、よい取引関係を継続させていくこと』です。

   大勢の顧客や消費者をひとまとめに「顧客」(マス・マーケティング)としてとらえるの
   ではなく、顧客一人ひとりを識別し、リレーションを強化(One to oneマーケティング)
   して自社の利益につなげていくという考え方が主流となっています。

   個々の顧客とリレーションを強化していくためには、顧客一人ひとりについて「よく知
   る」ことが必要です。 

   そのためには『顧客をよく知る』ためのデータベースが必要となります。

   データベース・マーケティングにおいて、顧客情報として蓄積されるデータは、「氏名
   (あるいは企業名)・住所・電話番号・メールアドレス」といった基本的な情報だけでは
   ありません。

   業種・業態や使用目的などによって異なりますが、一般的には、「購入した商品・過去
   に購入した商品の価格帯・これまでの購買履歴・推定される自社商品への評価・競合
   他店からの顧客へのアプローチ状況」といった情報も必要となります。
 
   また、顧客が法人ではなく個人の場合には、「年齢・性別・職業・家族構成・生年月日
   ・収入・趣味・好みの色、味・自社の営業担当者に対する好み」などに関する情報も
   必要となります。

   こうしたデータを活用して「顧客一人ひとりをよく知ること」を実現していくのです。

   営業活動においてマーケティング思考を持ち、活動している企業、営業マンはどれだけ
   いるでしょう。

   今でも耳にする『越中富山の薬売り』、商家で使われていた『大福帳』など、これら江戸
   時代の商売のやり方こそ、今でいうデータベース・マーケティングです。

   顧客データベースを作る場合、どうしてもデータを蓄える「器(うつわ)」ばかりに目が
   いきがちですが、開発ソフトを使って自前で作るのか、パソコン量販店で購入できる
   市販ソフトで十分なのかと、悩むこともあるでしょう。

   しかし、「データベースを何で作るか」が重要なのではないのです。

   重要なことは、データベースに住所や電話番号といった“住所録的情報だけではなく、
   顧客と接した時に得られる“対応履歴である生きた情報”を蓄え、それを顧客ごと、
   分類ごとに分けて活用することにあるのです。

   江戸時代と比べ、紙ベースだったデータベースをPCという便利な機械に情報を入力
   することで営業力強化に大きく貢献するのです。

   PCもデータを入力しなければ単なる箱に過ぎません。

   お客様情報の収集と管理を考える上でもっとも大事なことは、以下のことをしっかりと
   確認しておくことです。

    ・何のために情報を収集、管理するのか(収集の目的)

    ・どんな情報を収集するのか(収集の対象)

   お客様の情報の収集は、お客様を丸ごと抱え管理していくこと、購入頻度・単価アッ
   プ、競合他社(店)にお客様を奪われないよう保全(顧客との関係強化のための信頼
   関係を維持・発展)させていくためです。

   データベースに基づき抽出したターゲットに、あらかじめDM、FAX−DMなどの
   案内をした上でコミュニケータが電話をする。

   商品に対する関心を確認し、アポイント日を設定し、アポイントシート(リーズ)に基づ
   き訪問するという順序になります。

   一般的に電話を使ったセールス手法は、昔から他業界では戦略的に実施されていた
   が、保険業界で効果を上げているのは1社にとどまっています。

   リーズの中には大口契約の見込みが埋もれていたり、実際に訪問してみたら反応が
   違っていたりと若干のばらつきはあるが、一度は「電話に反応した集団(全体の 
   15%)」ととらえ、確実にフォローすれば成果は十分期待出来るのです。

   営業マンに代わって会社(店)が顧客と面談の約束を取り付けるのだが、見込み客を
   顧客にするためには、訪問時における商談プロセスをマニュアル化し、周到な準備を
   怠ってはならない。

   リーズとは「提案商品に興味がある」と言う意思を表示しており、先方が提案内容を

   聞く環境ができていることを意味します。

   大切なことは、訪問する前には必ずテレコミュニケーターがどのような会話をした
   のか、アポイントに至ったのかをモニタリングし、事前に経緯を確認しておく必要が
   ある。

   リーズにはアポイント先の企業情報以外に、それらの経緯も記入されている。

   リーズには多くの営業的に重要なインフォメーションが隠されているのです。

   法人の決算期、資本金、取引銀行、従業員数、設立年月日、経営者の生年月日な
   どは重要な情報源になります。

   DBMはこちらのレベルに合わせてアプローチ先を選べるので、あなたの力にあっ
   た、規模の法人を対象にすることが可能です。

   飛び込みがあまり得意ではなく、紹介も少ない代理店にとってリーズを上手く活かす
   ことは将来の大きな発展に繋がります。
    
  □ダイレクトマーケティング(DM

   よく耳にする言葉である。

   アメリカのDM協会の定義では、「一種類又はそれ以上の広告媒体を使用して、
   レスポンスや取引きをもたらす双方向性のあるマーケティング・システムです。

   レスポンスや取引きは発生する場所を問わず、計測可能でデータベースに蓄積
   されるものとする」となっている。

   我々を含め、業種業態に関わらず、収益を上げていくには、

    1)見込み客を集め、新規顧客として獲得し客数を増やす

    2)既存客への他種目販売を増やす

    3)既存客の顧客単価を増やす

   以上の3点を継続実行していかなければならない。 

   この中でもいちばんコストのかかるのが1)の客数を増やすことである。

   しかし、2)、3)だけに力を入れただけでは限界があります。

   これらのマーケティング活動のコストを最小に抑え、効果を上げていかなければ
   ならない。

   マス・マーケティングは対象を特定せず、画一化された方法でテレビ、ラジオ、新聞、
   雑誌などのマスメディアを利用して一度に多くの消費者に同じメッセージを伝達する
   手法で、大量生産、大量消費時代に使われたマーケティング手法です。

   これに対して、ダイレクト・マーケティングは、電話・ダイレクトメール・Eメール、 
   WEBサイト、メールマガジンなどを利用し、より直接的に消費者情報を収集・活用する
   ことでレスポンス(反応)を獲得することに主眼を置いています。

   ダイレクト・マーケティングは、レスポンス(反応)を獲得し、リレーションシップ
   を構築していくことで、これから先々に自社のお客様になってくれそうな見込み客を
   囲い込み、そして育てる手法といえます。

   これらのことからも対象とするマーケットを絞ることが重要であることが理解できるで
   しょう。

   大量生産、大量消費時代であればマス・マーケティングも効果があったでしょうが、
   今では違うことは既にご承知のはずです。

   DMを継続して実践していくうえでの手法が、電話、ファックス、DM(ダイレクトメール
   :封書、ハガキ)、ニュースレター(代理店ニュース等)Eメールといったパーソナル
   ・コミュニケーション媒体を使い、コミュニケーション内容も相手に合わせ変化させる。

   そして、各手法を単独で活用するだけではなく、ファックス・マーケティング+テレ
   マーケティング、ダイレクトメール+テレマーケティングといったようにミックスする
   ことで、より効果が増します。

   あなたは次年度の目標計画を立てたとき、増収額、多種目販売率、見込み客数、新規
   顧客獲得数などの数値はどのように決めていますか? そして目標値との誤差は?

   しかし、残念なことですが、多くが対前年比といったドンブリ勘定で目標を決めている
   のが現状です。

   マーケティング手法の中に、ダイレクト・マーケティングがあります。

   直接販売(セールス)ではなく、ニーズ喚起ツール(ハガキ、ニュースレター、ファッ
   クスDM)などを介して、消費者とコミュニケーションを図ることで、販売を促進するマー
   ケティング手法であり、そこからレスポンス(反応)をフィードバックできる仕組みで
   す。

   集客(見込み客開拓)を行い、見込み客(興味関心を持ったお客様)にターゲットを
   絞り、1対1のコミュニケーションから情報を得て、的確なアプローチをする事によって
   成果につなげます。

   そして、その後のサポートによる顧客の固定化(多種目販売、単価アップなど)に向け、
   常にターゲットと直接コミュニケーションを取ることによる営業手法です。

   このダイレクト・マーケティングを実践することで、上記の増収額、多種目販売率、見込
   み客数、新規顧客獲得数をドンブリ勘定ではなく、計測することができるのです。

   大多数の営業マンが契約獲得のために行っている営業はセールスです。

   契約してくれそうなお客様を探し出す活動(足しげく通う)に明け暮れ、やっと見つけた
   お客様に商品の特徴を一生懸命説明し、契約を勝ち取るために再度足しげく通うと
   いったことを繰り返しているのです。

   繰り返しになりますが、商品の特徴をセールスポイントとして話すのではなく、お客様
   にとってのメリットを伝えることです。
  
   商品を売ることが目的ではなく、お客様の抱える悩みや問題を解決のための手段として
   保険商品を位置づけることです。

   そして、場当たり営業から抜け出すためにも、『どこにこに売るのか(マーケット)』と
   『どのように売るのか(マーケティング)』を明確にすることです。

   決して商品ありきにならないことです。

  □紙メディアのダイレクトメール(DM

   紙メディアのDMは、ダイレクト・マーケティングの基本媒体である。

   電話のように双方向性はないが、宛先人に直接届けられる。

   PCで一通一通メッセージをバーソナライゼーンョンでき、テストもしやすいなどの
   特徴を持っています。

   ○優れている点

    1)アウトバウンドの媒体

      DMは売り手が買い手に送りつけることができる媒体。インターネットは買
      い手がアクセスしてくれるまで受け身で待っていなくてはいけない。

      個別のお願いをするには最適な媒体だが、日本の場合は郵便料金が
      高いので封書でなくハガキを利用する方法もある。

      ハガキはスペースが小さく内容があからさまに見えるなどの難点がある 
      が、シートをはがすと二ページに広がる変形ハガキの活用もチャレンジし
      てみるべきです。
 
    2)何でも封入できる

      商品のサンプルを送ることができる。B to Bでパソコンメーカーが展示場
      への来場を促すDMのなかに鍵を封入した。「この鍵がブースに置いてあ
      るPCとぴったり合ってPCが作動したら、そのPCはあなたのものです!」
      見込み客の好奇心を引き起こし行動を促すことに成功した。
 
   ビデオ、CD-ROM、DVD、すべてDMで送るわけですから、ある意味では、こういっ
   たパッケージ・メディアはDMなしには媒体にはなり得ないと言える。
 
    3)どんな体裁でもよい

      注目をあつめて開封してもらうために、ボールペンやキーホルダーなどを
      封入など、こういった立体DMは注目をあつめることで開封率をほとんど
      100%までもっていくことができる。
 
    4)私 信

      Eメールも私信だが、きちんとした封筒に入った手紙と比較すると、なんと
      なく秘密が守られているような気がしないし、威厳もない。

      Eメールでやりとりしている顧客でも、その人が顧客になって一年目の記
      念すべき日とか誕生日とか、その他特別な行事には、たまに封書DMを
      送ってみるのもいいでしょう。

      同じ観点から、保険といった金融サービスには秘密性・慎重さといったイ
      メージを維持向上させるために、たとえインターネットを使っていても、封
      書DMをときによって利用していく必要があります。

    5)一覧性

      パンフレットもDMに含めて考えてみる。

      紙メディアのよいところは、その一覧性にあります。

      買い手がなにげなくページをめくり、全体をざっと見ることができる。

      紙上のウインドー・ショッピングです。なにげなく開いたページで関心を引
      いた内容をさらに詳しく知りたい感情に持っていく。

      もちろんそのためには、保険会社用のパンフレットなんかではなく、あなた
      独自の内容のものを作ることはいうまでもありません。

    6)留意点

      一方通行で双方向性がない媒体だから、レスボンスは郵便(申込用紙・
      ハガキを同封しておく)、電話、Eメールで受け付けることになる。

      レスボンス手段はなるべく多く与えたほうが、全体のレスボンス率は伸び 
      ます。
 
   DMといっても立体DMやカタログになると郵便で送らず宅配便で送ることもある。

   郵政省と宅配便業者間の競争が激しく、交渉してみるのも手です。

   DMではよく、オファーという言葉が使われる。

   オファーとは、売り手が買い手に商品やサービスを提供するときの提供条件を意味
   します。

   どんな広告でも提供条件(オファー)は明示されているはずだが、なぜ、ダイレクト
   ・レスボンス広告に限ってオファー、オファーと騒ぐのだろうか?

   行動を促す(レスポンスを獲得する)ためにはオファーが必要だということは、今日
   に至るまでの長い間の試行錯誤とテスト結果からわかっているからです。

   どのようなオファーがどういった場合(どういったターゲット、どういった媒体、どう
   いったプロモーション目的など)に最も有効であるか。
 
   オファーは人間の微妙な心理の動きを利用したもの。

   買い手の感情に訴え衝動的に行動に走らせるとともに、なぜ自分はそういった行動
   を起こしたのかと理性を納得させるだけの理由付けを提供できるものでなくては
   いけません。

   たとえば、「いま注文(契約)すれば○○を差し上げます」というコピーや「粗品進呈」
   では感情に訴えることはできないし、行動の正当化にもなりません。

   現在、一般的に使われているオファーのほとんどは、通信販売による長い歴史
   から生み出されたものです。

   たとえば、シアーズは19世紀末に通信販売を始めた頃から、「満足保証、返金保証」
     のオファーを明示していました。

   通信販売に使われるオファーは大きく二つに分けることができます。
    (1)不安を解消するためのオファー(実物を見ないで購買決定をしなくてはい
      けない)

    (2)行動を促すオファー

    (1)不安を解消するためのオファー   

      ①返品保証や無料お試し  

       「気に入らなかったら返品してください」、または「七日間使ってみて気に
       入らなかったら返品してください」というオファーは通信販売でモノを買う
       人の不安を解消するので、当然、レスポンスは高くなります。

       しかし、これも申込説明のところに小さな字で書いてあるのと、大見出し
       で目立つようにしてあるのとでは、効果は異なる。当然、後者のほうがレ
       スボンスは高くなるが、返品率も高くなる。

       しかし、商品が広告とそれほど変わらない限り、返品率の売上げに対す
       る割合は3%前後だそうである。

      ②サンプル無料提供

       実物を買う前に、「サンプルを無料で送ります」というオファーもある。

       健康食品や化粧品の通信販売で見本を送るから電話・FAXしてください
       といったものもあります。

      ③保証

       第三者に自分たちのセールストークを保証してもらい、買い手の不安を
       解消する。

       著名人や有資格者に推薦してもらったり、実際に使った人の証言を掲
       載する。

       自社の社長とか実際にその商品を企画した社員などが登場して、企業
       のバーソナライゼーンョンをすることにより、買い手に「顔が見える企業」
       と取引しているという安心感を与える。

       知名度の低い企業が通販など全国展開をするときには、特に重要なオ
       ファーです。

       今では、農作物、酪農などでも作った人の顔写真がポップとして店頭に
       でている。

       これらのことからも、人が物を買う動機は理屈ではなく、感情であること
       が理解できるでしょう。

   それでは、保険という目に見えない(形のない)商品を販売していくには、どんな
   オファーが有効だろうか。

   それは、顧客との接点の拡大です。

   ある調査によると、営業マンが注文を取るまでの訪問回数はおよそ、1回の訪問
     での成約はわずかに4%、2回の訪問での成約は7%、3回の訪問での受注は25
   %、4回訪問での受注は22%、5回訪問での受注は16%、5回以上訪問の受注は
   26%となる。

   つまり、1回での契約は非常にまれで、少なくとも3〜5回の訪問が必要である。

   訪問回数がかかるほど、揖益分岐点は高くなる。

   利益を拡大するためには、訪問回数を減らし、お客様との接点を拡大していかなけ
   ればならないのです。

   つまり訪問効率を上昇させることです。

   営業環境が変われば、営業マンの行動や考え方が当然変わるべきです。

   競争激化の市場環境下で、新しい営業の仕組みを至急構築しなければならない。

   御用聞き営業から提案営業への質的変化を目指さなくてはならないのです。

   以上のことからも、同業他社(店)に対抗していくには差別化を図っていかなければ
   ならないのは既に承知のはず。

   ただし、増収するには、お客さんとの接触回数を増やすことが第一である。

   だからといって「直接面談しかない」では能がない。

   あなたの存在を、お客さんの頭の片隅にインプットさせることである。

   そのためにDM(ダイレクトメール)・NL(代理店ニュース)・はがき・ビジネス情報
   などの有益情報(お客さんが興味関心を抱く内容)を発信(受信)し続けることです。

   ここで受信と書いたのは、情報発信のしっぱなしではなく、必ず受信(返信)して
   もらう双方向のコミュニケーションがなくてはならない。

   そのためのオファーです。

   保険という形のない商品を提案していくあなたにとって、自分はどんなことが得意
   で、こんなにお客さんの役に立つといったことをアピールしていくのです。

   多くのお客さんは高度なことを求めてはいません。

   日常のちょっとした問題、疑問を解決のためにサポートしてあげることを心掛ければ
   いいのです。

   個人対象なら、日常でのちょっとした面倒なこと、お得なこと、心配事を見つけ、解決
   策の提案をしてあげる。

   法人であっても、面倒なこと、お得なこと、悩みなどの解決策を提案すればいい。

   お客さんに情報発信しなければ、いつまでたっても反応はない。

   反応させるには、「お客さんにどうやって興味を抱かせるか」である。

   そのためには、内容はともかく発信すること。

   継続していく中で、自然に精度は上がってくるのです。

  □(無料)オファーの役割とポイント

    ・提案内容に興味関心のあるお客さんを見つけ出すこと
     (購入顧客を見つけることではなく、見込み客を見つけること)

    ・お客を説得するためではない

    ・オファーのテーマは話題性、ターゲットとなるマーケットにとって興味の
     あるもの

    ・オファーの請求者数・請求期間を限定する

   体だけを使った「熱意と根性の営業」から脱するには、金を掛けずにさまざまな媒体
   を活用し、見込み客を集めることです。

   あなたが売り込もうとすればするほど、お客さんの防御心は強くなる。

   ですから、あなたが商談中にしゃべればしゃべるほど、その商談は失敗する方向に
   向かう。

   成熟商品である保険を売っていくには、ワンステップ広告(初めから保険商品を
   提案していく)には難しい環境にある。

   だが、第3分野の商品を店舗展開で販売したり、テレマーケティングによる販売
   方法が功を奏していることも確かである。

   話が脱線するが、今快進撃のこれらの販売手法で活躍しているのは異業種からの
   参入組みである。

   長くその業界の常識に漬かっていると、新鮮な発想を忘れてしまいがちである。

   保険商品という特異性はあるが、他の商品と何ら変わらない発想で取り組んでいか
   なければ、専業代理店の存在意義はないと言っていいのではないだろうか。

 

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保険代理店のマーケティング

増収に効果的なDMの活用
 

  ■代理店にとってのダイレクトメール(DM)

   ダイレクトメール(DM)で大事なポイントは送付先のリストの確保。

   リストを購入する場合はその精度についてよく確認する必要があります。

   ダイレクトメールは送付物の作成を含めて意外に経費がかさむ場合があるので、費用
   対効果をしっかり把握しておくことが重要です。

   お客様の注意を引くためには送付物の色、デザインなど十分に目立つものでな
   ければならない。

   案内の内容は何でも書けばいいということではなく、シンプルなものが理解されやす
   く反応もいい。

   いずれにしても、DMはほんの少しの工夫で効果性に大きな差が出てくる。

   保険セールスのDMは一度に大量に発送しても期待できず、経費的にも後のフォ
   ローの面でも無駄になってしまうので、一度に30〜50枚程度として、効果性をあげ
   るためテレアポと併用したほうが効果は大です。

   はがきや封書によるアプロ−チは、見込み客に対して、自分が代理店をしている
   ことを長い間に気づかせる事も重要であり、同じ相手に繰り返し発送し、電話で
   確認していく事で効果が増します。

   あなたの顧客データは眠っていないだろうか。

   顧客と直接接触することだけが、顧客流出防止、多種目販売の推進ではないのです。

 

  ■DMはプライベート・メッセージ

   ダイレクト・メール(以下「DM」)とは、選び出された特定の消費者だけに語りかけ
   られるあなたからのプライベート・メッセージですが、

   実際は、

    → 保険会社のパンフレットを、そのまま封筒に入れたもの

    → 手書きで独自性を出しているが、伝えたい内容が理解できないもの

    → 保険商品案内書の内容のもの

   などが後をたたないようです。

   中には、DMは読まずにすぐ捨ててしまうという人も少なくありません。

   実際にDMのレスポンス率の低下は激しく、2%もあれば上々というのが実情である。

   理屈の上では、個性化時代の最大のコミュニケーション道具ととらえられるDMも、
   現実は、ゴミ扱いされているのかもしれない。
 
   上記のような視点に立ち、あなたの商品やサービスをアピールするのみではなく、
   潜在顧客を固定客化するためのコミュニケーション・ツールとしてのDMのあり方を
   考えてみましょう。

  □悪いDMの例

   せっかく親しみをこめてDMを送っても、DM自体に問題があるために、顧客の心を
   キャッチするどころか、かえって反感をあおってしまうケースもあります。

   悪いDMの例を紹介することで、DMで失敗しないための注意事項を整理してみま
   しょう。

    1)内容が一般広告と同じDM

      DMのコンセプトは「個人にあてた手紙」。

      従って、その内容がただの宣伝広告というのでは、顧客の心をキャッチで
      きない。

      単に、商品そのものではなく、メッセージやキャッチフレーズやイラストなど
      に表れるあなたの個性をアピールする必要があります。

      ただし、気を付けなければならないのは手書きのDM。

      いくら手書きでも、字が汚くては心がこもっているようには見えません。

      学生アルバイトが書きなぐったようなDMを出すよりは、印刷やパソコンで
      きれいに仕上げた方が無難です。

    2)対象がミスマッチのDM

      子供のいない家庭にベビー用品のセール案内を出したり、妊娠中の女性 
      に対して新しいゴルフショップ開店フェアのDMを出したり、保険でいえば、
      独身者に家族向け保険商品を案内するようなものです。

      要は、顧客層とPRしたい内容がミスマッチのDMは避けなければなりませ
      ん。

      費用がかかるばかりではなく、かえって「この代理店からは絶対買わな
      い」といった悪印象を与えてしまいかねない。

      そうしたミスを起こさないためにも、顧客データの入力ミスや管理状況に
      は気を付けたいものです。

      ただし、例えば紹介DMのような場合、「お友達・御知り合いをご紹介してく
      ださい」というものであれば、誰に出しても文句は出ない。

      このように、内容を工夫することでミスマッチを避けることもできるのです。

    3)タイミングを外したDM

      誕生日を絞った相手に送付した(保険)DMが、郵便番号の記載ミスのた
      めに期限の直後に届けば、間の抜けたDMになってしまう。

      また、大学受験シーズン直後に旅行やバーゲンのDMを送っても、もはや
      手遅れかもしれない。

      このように発送のタイミングは慎重に選ばなければならない。

    4)プライベート性が強い内容のDM

      プライベート性が強過ぎる、悪くいえば慣れ慣れしいDMは嫌われる。

      例えば、一度社用で利用しただけのクラブから、手書きの手紙風のDMが
      来たらどうだろうか。

      それを見た女子社員は上司を軽蔑の目で見るかもしれない。

      ですから、商品を購入した顧客にDMを出す場合には「こんなご案内を差
      し上げます」と遠回しに了解を得る心構えが欲しいものである。

    5)商品やサービスとのバランスが悪いDM

      特別に呉服や宝石などの高級品を扱うのでなければ、DMがあまり豪華
      すぎると、かえって「この店はなんだかいかがわしそうだ」と店の信用を落
      としかねない。

      また、「きっとこの店の商品は高価すぎるに決まっている」という先入感を
      持たれるかもしれない。

      もちろん、ある程度体裁がよくセンスのいいDMは、高級感が出てその店
      の使う商品の品質への信頼を高めるのに効果を発揮するのですが、行き
      過ぎは逆効果になるので注意が必要です。

    6)宛名が間違っているDM

      DMはパーソナル・コミュニケーションのツールですから、名前が間違って
      いたりすると、それだけで威力はなくなります。

      また、顧客個人への尊重を表すためにも、できるだけカタカナは避けるべ
      きです。

    7)内容が曖昧なDM

      英語が多用されていていろいろなことが書いてあるが、結局何がいいた
      いのかわからない雰囲気先行型のDMや、バーゲンの案内なのに、結局
      値段が何割引きになるのか明確に書いていないなど具体的情報に欠け
      るDMは顧客の心をキャッチできない。

      アピールポイントが明確になるよう必要な具体的情報は必ず折り込むこと
      が重要です。

    8)内容の量が多すぎるDM

      新商品や企画については、たくさんの情報をDMに盛り込みたいと考えが
      ちだが、内容の量が多過ぎるのは逆効果。

      ポイントを絞り込まずに作成すると、本当に伝えたい、あるいは本当にそ
      の顧客が欲している情報が埋もれてしまい、肝心なアピールポイントを読
      んでもらえない可能性が大きくなってしまいます。

      また、文章量が多いと、読む気が起きず、受け手はそれだけで捨ててしま
      いたくなる。

      さらに、捨てるのにも量が多すぎると、その分だけゴミが多くなってしまうう
      ので、資源の無駄づかいをしている印象を与えてしまうでしょう。

  □DMの狙い

   1)信頼を得る

     例えば、年輩者の購買行動を考えてみましょう。

     年輩者は昔からの思い込みで、大手スーパーの食料品は、専門店に比べ
     て必ず安いと考えて、両者の比較さえしないかもしれない。

     実際に近くの八百屋のほうが安くても「ちっちゃいから安いのよ」などと勝手
     な理由をつけて、自分の信念を曲げないことさえあります。

     一度先入観を持つと本当に恐ろしい。

     要するに、本当に安いこと以上に安いという信頼が年輩者の購買意欲を支
     えているのです。

     例えば、「わたしたちが取り扱っている商品にたいするサービスは、どこより
     もよいと確信しています。

     もしもご契約いただいて当店のサービスよりよいところがあると聞きました
     ら、お申し出いただき、あなた様の満足を満たすところをお選びください」と
     いうメッセージを契約者に送ればどうだろう。

     顧客のあなたへの信頼は強いものとなり、「他社との比較なしに買っても大
     丈夫だろう」と考えるようになるでしょう。

     DMによって、顧客の信頼を得ることができるようになるのです。

     もちろん、そのためには我々が扱っている商品は保険という限られたもの
     でなく、リスクマネジメント業としてのサービス、そして「常にあなたのことを
     気にかけています」といった品質の高いサービスを心掛け実践していること
     が前提となります。

     顧客情報の漏洩で問題になった「ジャパネットたかた」の高収益の秘密も
     「あのたかた社長が言っているんなら」といった信頼関係がなせる技なので
     ある。

     けして価格においても、他の通販会社と較べ安いわけではない。

   2)必要な人に必要な情報を伝える

     成人式の近い若い女性は、毎日山のように送られて来る振袖のDMに一通
     り目を通して、自分が欲しい振袖のイメージを具体化していくのだそうです。

     また、今春入社が決まった新人OLは、沢山のブティックから送られて来る
     DMの中でも、とりわけスーツ特集には必ず目がいくといいます。

     つまり、誰でも今、自分が必要としているものに関する情報にはとても敏感 
     になっているものなのです。

     他業界を例にとって見て、さまざまな層の顧客を相手にしなければならない
     店舗では、特別の層だけを狙ったディスプレイやPOPには限界がある。

     そんな時、自分のための情報をまとめてくれるDMは売る側にも買う側にも
     メリットとなるはずです。

     こういうケースでは、顧客も特別に自分あてのDMが来ると自分が社会(販
     売先)から認知されたような気分になり、悪い気はしません。

   3)必要な時期に必要な情報を伝える

     例えば、クリスマスのシーズンであれば、「こんなクリスマスプレゼントはい
     かがですか」といった提案型のDMが顧客の関心を引きます。

     夏であれば、日焼け予防対策グッズ、海水浴レジャーグッズ、リゾート情報
     などの情報を、顧客が待っている可能性が非常に高まります。

     また、結婚式や入学式シーズンであれば、各種贈答品へのニーズが高まる
     でしょう。

     贈り物や季節商品を選んだり購入したりするのは、結構面倒なものです。

     DMは、そうした面倒をある程度軽くしてくれる、情報誌の一つであるはず。

   4)流行(トレンド)の発信源となる

     DMには世間一般の「流行の発信源」という役割もある。

     例えば、百貨店からのDMで「今年の秋冬の流行であるモードな香りを先行
     発売」というメッセージが届いたり、健康食品メーカーからのDMで「最近話
     題の○○ダイエット法に効くサプリメント新発売」というメッセージが届けば、
     DMの受け手はその分野に関する流行を知ることができます。

     流行を知って人に伝えたりすることで、DMの受け手は優越感を持つことが
     できるし、DMの送り手に対して「流行を先取りしている」というプラスのイメ
     ージを抱くことにもなる。

     そのためにも情報をタイムリーにそしてスピーディーに扱うことが重要となり
     ます。

   5)口コミを刺激する

     DMというのは新聞の折り込みと違いプライベート・メッセージだから、「この 
     限定情報のターゲットに自分は選ばれたのだ」と、少なからず顧客の優越
     感をくすぐる場合がある。

     例えば、レストランやブティック、スポーツクラブなどの新規オープン情報
     は、まだほかの人が知らない情報を自分が先に得たということで、多少うれ
     しくなったりするものです。

     このような好意的な気分と共にインプットされた情報は、友人とどこか食事
     に行こうかという話になった時には、必ず頭をもたげ、「あっそうそう、今度 
     駅前に新しいレストランができたってDMが来てたけど見た?」という形で口
     をついて出て、口コミ情報の発信へとつながる。   

     また、もともと会員制にしているテニスクラブやレストランなどなら、「お友達 
     2名様までご招待」のような形のDMが効果的。

     その会員は友人を誘うという名目ができたことで、自分が実はそこの会員 
     であることを自然と相手に伝えるきっかけを作られたわけだから、非常に高
     い割合で友人を連れて来るでしょう。

     このように、口コミを刺激するのもDMの重要な狙いです。

   以上のように考えると、DMは、

    1)買い手に安心感を与えるもの

    2)顧客が自分のために知りたいことを整理してくれたと思えるもの

    3)「あ、そうそう今これを買わなければいけないのだ」と思い出させて、
      購買意欲を喚起するもの

    4)流行情報を発信するもの

    5)知人の間での話題を提供するもの

   でなければならないことが分かります。

  □対象別DM作成上の留意点

   そのポイントを念頭に置きながら、局面別、目的別にDM活用の留意点を整理して
   みましょう。

   局面別、目的別を顧客分類に整理すると、

    1)優良顧客を作る

    2)優良顧客の知人を誘う

    3)潜在顧客・休眠顧客を掘り起こす

    4)周辺地域からの来店を促進する

   という4つに大別できます。

   以下に、それぞれの場合について、DMを活用する際の留意点を考えてみます。

    1)優良顧客を作るDM

      一度契約してくれた顧客に、多種目販売をする。

      これが優良顧客を作る第一歩。

      そのために有効なDMとしては、

       → 契約のお礼状

       → 契約商品に関する周辺情報の提供

      などがあります。

      このDMで顧客の心をキャッチしなければならないのだが、そのために 
      は、「当店はあなたのようなお客様を歓迎します」といったメッセージがこ
      もっていることが重要になってきます。

      もしも顧客が一度契約したとき、あなたのイメージを気に入り、優良顧客
      になる可能性が大きいのであれば、こうしたメッセージが心に届いて多種
      目契約へと結び付くはずです。
 
      さらに、優良顧客になってもらうにはDMを継続して出すことが重要とな
      る。

      例えば、
       → 年賀状・暑中お見舞など、季節の変わり目の挨拶状  

       → バースデーカード 

       → 優良顧客向け無料セミナー(法人:事業承継、企業のRM、コスト削
         減  個人:年金、介護、医療等)のご案内

       → 入学祝、卒業祝、成人祝、就職祝など、人生の節目のお祝いカード

      など、タイミングよく、目立ち、定期的に顧客とコンタクトをとっていく必要
      があります。

    2)優良顧客の紹介者に出すDM

      優良顧客ができれば積極的に家族や友人を紹介してもらい、来店を促す 
      DMを送付することが肝要。

      友人の紹介ということであれば、DMを読んでもらう確率はぐんと高まる。

      また、優良顧客と仲のよい友人であれば、嗜好がよく似ており、あなた自
      体に興味を持ってもらう可能性も大きいといえます。

      従って、優良顧客の紹介者は非常に有望な潜在顧客なので、積極的に
      発掘するように努めましょう。

      さて、優良顧客の紹介者(見込み客)を誘うDMを作る際の留意点は、
       → 「○○さんのご紹介で…」というように、優良顧客からの紹介であること
         が目立つようにする。

       → 来店の誘いは、「一度、ご友人とご一緒に、遊びにいらっしゃいませ
         んか」といった気さくで親しみを感じさせる感じで、気軽に行けそうな 
         印象でまとめる。

       → 優良顧客の嗜好から分析して、一番アピールしそうな部分を強調し
         て、事務所や商品(ここで言う商品は、保険ではなく情報提供のPRを
         行う)などである。
 
       また、友人などを紹介してくれた優良顧客に対してフォローのDMを送るこ
      とも忘れてはないrません。

      この場合は、
       → 「○○さんをご紹介下さったお礼に、(法人:○○レポート、車両管理規 
         定集 個人:ライフプランレポート、あなたの生活設計レポート等)無
         料提供させていただきます」

      など、優良顧客が紹介したメリットを感じられる内容にするとよいでしょう。

    3)潜在顧客・休眠顧客掘り起こしのDM

      潜在顧客とは、まだ一度もあなたと契約をしたことのない顧客のことで
      す。

      一方、休眠顧客とは、単種目契約者で、他種目が親戚、友人、取引先の 
      代理店にあるお客さんです。

      DMの目的は、あなたに契約させる点で共通しています。

      そこで、DMを使ってあなたと契約することのメリットを訴え、促進する方法
      として、成人式・入社・結婚・出産など、今のニーズが明確となるような顧
      客情報をキャッチして、そのニーズにあった商品やサービスをPRするの
      が最も有効なDM活用法です。

      その際、まだ相手はあなたの魅力について詳しくは知らないのですから、  
      あなたの特徴や魅力を具体的にPRすることにも重点をおいた内容にする
      ことです。

      そのほかにも、

       → ニュースレターに他業と提携しバーゲンセールの優待状を出す

       → デザインコンテスト、ネーミングコンテストなどのような、顧客のアイデ
         ィアを募集するようなイベントを企画し、その応募のご案内状であな
         たへの関心を喚起するなどの方法で、あなたのブランドイメージ拡大
         を促進することができます。

     4)無差別に宣伝するためのDM

       新規開店した場合など、まだ特性別に区分された顧客リストがない場合
       には、周辺地域の中から年齢や所得性別職業などのデータを手掛かり
       に顧客リストを作り、無差別にDMを出す場合がある。
 
       この種のDMの第一の目的は、保険商品の案内を促すというよりもあな
       たの特徴・魅力を知ってもらうという認知の獲得にあります。

       この認知獲得は広告でもできなくはないですが、例えば地域の25歳未
       満の女性にDMを出すなどの対象限定を行うことで、より効果的な宣伝
       ができるようになります。

       そして、一旦DMを打った後で、営業担当者が電話や訪問を行うことが
       効果的です。
  
   DMの良し悪しはレスポンス(反応)率で決まります。

   レスポンスのないDMは単なるお知らせに過ぎず、お金のムダである。

   DMは計測に基づいて継続してやってこそ効果が出てくる。

   あなたを知ってもらわない限り顧客獲得はできないのです。

   まずやってみること! 

  □DM企画のステップ

   実際にDMを企画する際、どのような順番で何から決めていけばよいのでしょうか。

   DMを企画する際の手順について、各ステップごとに留意点を加えながら整理して
   みます。

    1)PRしたい内容を決める

      DMで何をPRしたいのか、その狙いを明確にします。 

      特定の新商品・新サービス・キャンペーンなど、DMで訴えたいポイントを
      絞り込むこと。

      ポイントは絞り込まれているほど訴求力が高まります。

      ポイントを絞り込むためにも、DMを送付する場合には、まず目玉となる企
      画を準備しておくと効果的です。

    2)対象客を絞り込む

      PRしたい商品・サービスが決まれば、次にそれを必要としている顧客を選
      びます。

      顧客を選ぶには顧客リストの活用が第一に考えられます。

      顧客リスト(個人 法人の作り方としては、事前にお客様カードを用意し
      ておき、訪問時に必要事項をインタビューするか、ニュースレター等に同
      封し記入してもらう(記入してくれたお客さんにはプレゼントの進呈)。

      顧客リストの活用では、こうした顧客区分と、管理状態、つまり常にデータ
      更新を怠らないことがポイントとなります。

      また、顧客を訪問・その他の接触頻度、訪問の多い時期(月初、月末な
      ど)、曜日などの細かい情報もデータ管理しておくと、一人一人に対してよ
      りピンポイントに情報発信するDMが作成できます。

    3)目的を明確にする

      DMを何のために出すのかという目的を明確にしておきます。

      目的は、顧客単価アップ、新規顧客の獲得、あなたのイメージアップ、多  
      種目販売の促進、潜在顧客・休眠顧客の掘り起こしなど、具体的に設定
      しておきます。

      目的を明確にしないと、DMの効果を測ることができません。

      そして、一回ごとにその効果をきちんと測定する習慣を身につけないと、
      いつまでたっても同じ失敗をすることにつながりかねません。

      マーケティングは常に実験し測定を繰り返すことです。

    4)発送日を決める

      DMはタイムリーに出すことに意義がある。

      例えば、新商品・新サービスの告知は、早すぎても遅すぎてもだめで、一
      週間程度前に届くのが最も効果的です。

      このように新鮮度や季節性を加味した上で、顧客をキャッチするのに適し
      たタイミングを決めます。

    5)キャッチコピーやデザイン検討

      PRしたい内容、キャッチしたい顧客層に応じて、DMメッセージの内容や
      レイアウト、封書にするか葉書にするのかなどのツールを決めます。

      葉書は開封という手間もなく、一般にキャッチしやすいといえますが、高級
      感に欠け、またスペース的にあまり多くのメッセージを載せることができな
      いため、一目でアピールできる工夫が必要です。

      封書は受け取った瞬間に開封されるかどうかが決まってしまうので、封筒
      のデザインに工夫を凝らしたり、封筒表面のイラストやキャッチフレーズな
      どの工夫が不可欠です。 

      最近では、封筒の中身が外から見える透明な封筒が盛んに使われてい 
      ます。

    6)予算を決める

      上記DMツールに郵送料や、販促品料、あるいはアルバイト・パート料を
      加味して必要経費の見積もりを出す。

      一方、DMのレスポンス率は通常2%で成功といわれていますが、何%の
      反応で、販売経費のコストに見合うだけの十分な利益があるのか比較検
      討します。

      どんな業界においても、増収していくための基本は継続した実証と検証に
      あるのです。

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保険代理店のマーケティング

保険代理店にとってのデータベース・マーケティング


  代理店の大多数が個人商店の域を脱していないのが現状です。

  言い換えると、代理店業を「食うための仕事」として捉えていることです。

  保険代理店を事業としてやっていくためにも、個人代理店は自身の給料を削って
   でもスタッフを雇用することです。

  そして、すでにスタッフがいる代理店はマンパワーに頼ったやり方から組織(チーム)
  による体制を整備することです。

  近年、収益アップのためのセミナーやノウハウ本などが横行しています。

  ネットを見ても、まるで魔法の杖でもあるかのようなうたい文句でマニュアル販売や
  セミナー、研修に誘っています。

  確かに、それを購入したり、参加することで増収できたらいうことありません。

  あなたは今まで収益アップにかかわる書籍購入やセミナー参加によって継続した
  増収が実現できていますか?

  人は楽な方法を求めます。

  しかし初めから終りまで楽に儲ける方法なんてありません。

  強いて言えば、ここでお話しする方法が『魔法の杖』に代わる内容のはずです。

  最初は大変かもしれません。

  仕組みの中身は中学生でも理解できる内容です。

  何が大変かといえば、この『仕組み』をマスターするまで継続することです。

  この方法を定着させてしまえば後は手順どおりに進めるだけで、営業経験の浅い
  スタッフ、凡人営業マン、極端にいえば営業経験のないスタッフであっても誰でもで
  きる方法なのです。

  この方法がまさしく継続して収益を拡大していくためには欠かせません。

  集約すると、営業のプロセスを時系列に管理していくことです。

  □データベース

   勘に頼った行動を避けるためには、組織の機能として、データに基づいたマーケ
   ティングの実行こそが、仕組みづくりの心臓部といっていいでしょう。

   代理店営業は、情報の収集と発信にある。

   データベース・マーケティングを実践していくには、データが命と言っても良い。

   既存客の掘り起こしも含め、新規顧客開拓を継続していかなければ、増収計画は
   「絵に描いた餅」に終わってしまいます。

   データを継続して収集するためには、収集マニュアルに基づいて実践していく。

   そして、習慣化されるまでチェックしていく。

   データベース・マーケティング(DBM)を行っていく上で、欠かすことができないのが
   データの収集と活用。

   PCもデータを入力しなければただの箱に過ぎない。

   PCの活用目的は増収のための道具である。

  □マーケット創造(見込み客開拓〜顧客の固定化)

   見込み客開拓では、どのような提案をするにしても絞り込んだマーケットに集中する。

   マーケットは絞り込めば絞り込むほど、効率的で効果的な結果となる。

   提案商品は、提案先のニーズを満たしたものであり、常にお客がどのようなテーマ 
   (または、キャッチフレーズ)に反応してくれるかという仮説を基に切り口(ドアノッ
   カー)商品を作成していく。

   ここでは法人マーケットを対象に解説していく(提案内容によっても異なるが、代理
   店の対象マーケット規模は従業員数が5〜50名が基本である)

   次の(1)(2)の開拓において、代理店が訪問する先は電話、ファックスDM、NL
   (ニュースレター)、メールにより、既に興味関心を持った先である。

    (1)見込み客開拓(法人への提案・面談相手は決定権者であること)

      ①トレンドをテーマに切り口商品を企画(決定権者と面談できる内容)

      ②切り口商品のターゲットとなるマーケットを選定

        データーの入手はイエローページ、商工名鑑、各種同業組合名簿、
        ハウスリスト(自店のデータ)

      ③アクションプラン(開拓行動計画)の策定

        行動計画に従って活動。

        初訪におけるトークはシナリオ(5W2H)に基づきすすめる

    (2)既存客対策(既存客への単価アップ・多種目販売)

      直接的な売り込みはせず、「常にあなたを気にかけている」ことを相手に感じ
      させる

      ①地震・風水害等の天災の直後にお見舞を兼ね、テレマーケティング
        によりフォロー

      ②ファックスにより、創立記念日・社長の誕生日に祝電、業界ニュース
        等を配信

      ③法改正、旬なニュースをテーマに

      ④保険金支払い時こそチャンス(支払いに感謝される仕組みづくり)

      ⑤会社の創立日、社長の誕生日間近の顧客

      既存客は支払い保険料ごとにランク分けし、接触頻度・提供サービスを決め
      る(顧客の差別化)。

    (3)顧客との接触拡大策・顧客の流出防止策

      お客様は、自分が大切に扱われているかどうかを感じ取ることについては敏
      感であり、皆「自分にとって」が最優先であることを常に念頭においておく必
      要がある。

      あなたが売るべきものは保険商品ではない。

      お客様は保険代理店と会うと、売りつけられるのではないかと身構えている
      ことを知るべきだ。

      あなたの売るべき商品は人間関係。

      そして、この点にこそ最も注カしている。

      だからといって、「人間関係を築くには、足繁くお客のもとに通う」ことではな
      い。

      顧客から代理店に寄せられる苦情内容はいつの時代も同じである。

       ・売ることばかりを考えていて情報に乏しい。

       ・質問や依頼に対する回答がない、遅すぎる。

       ・時間にルーズである。

       ・入る時と入った後の対応に差がある。

      といった内容である。

      原因は代理店個人が顧客に関する業務を1人でこなしているからである。

      これはスーパーセールスマンでもない限り至難の技であり、顧客満足どころ
      ではない。

      代理店にとって重要な「顧客との接触拡大」は顧客の流出防止、多種目販売
      に欠かすことができない。  

      代理店が全ての仕事を1人でこなすことで、全ての仕事が中途半端になって
      しまっている。

      「顧客との接触拡大」のための武器として、

       ・NL(ニュースレター)の提供、ハガキによる礼状マニュアルの
        提供、FAXによる経営情報誌の配信、ホット・ニュース、ビジネス
        レポートの提供
 
  □流出防止チェック機能

   今まで、顧客の流出防止策に最適なのは顧客との面談回数を増やすことであると
   いわれてきた。

   しかし、この仕組みを用いれば、それが正論ではないと断言できる。

   1.場当たりな活動から計測可能な活動を

     ・顧客とのコミュニケーションツールによるCS(顧客満足)が可能となる

     ・1人の顧客を獲得、維持するのにかかるコストを把握できる

     ・ダイレクトメール・電話・ファックス、E-mailでの接触や訪問をするときに、
      顧客1人当りの接触コストがいくらか計測できる

     ・1人の顧客が去ってしまった理由を知るために、顧客に連絡を取るなどして、
      流出防止対策を講じることができる

     ・定期的(最低年に1回)に顧客の満足度をアンケートにより測定し、収集
      された情報は満足度を向上させるために活用できる

     ・新規顧客に対し、多種目販売を促進するプログラムが活用できる

     ・継続的に契約していただくために顧客に投資し、その投資コストは見込ま
      れる収益と関連させ、費用対効果を測定できる

     ・顧客とのリレーションシップ(関係性)を育て、優良顧客にするためのプロ
      グラムの活用が可能となる

     ・既存顧客に向けて、商品やサービスの多種目販売を実施するプログラムを
      活用し、その実施結果の測定ができる

     基本的に顧客は浮気性である。

     まして熱意と根性で成約した契約は、さらに熱意のある、保険料の低価格のと
     ころに移ってしまう。

     このことからも、保険契約者全てがあなたの真の顧客ではないと自覚すべき 
     であり、あなたが提供する情報・サービスに満足せず、価格を言ってくる契約者
     には、あなたのビジネスにおける考えを話し、判断してもらう。

     あなたにとって真の顧客とは、あなたの提案に賛同してくれることである。

   2.顧客への情報発信(情報の収集と活用)

     顧客のニーズ・ウォンツを先取りし、

      ・法人マーケット:トレンド(個人情報保護法、賃金・退職金規定、
       助成金等、各種保険商品の見直し)のキャッチ

      ・個人マーケット:トレンド(年金・介護、ペイオフ、年間行事にあわせた
       商品提案)

      ・個人顧客対策:毎月定期のNLの発送(バースデーのお祝い、100円
       ショップ商品)ハガキにより近況報告 等々

      ・法人顧客対策:毎月定期のFAXによる経営情報の送信、設立(創立)
       記念日にFAXにて、お祝い 社長のバースデー(顧客別ランクにより)
       にカードか電報を送付

   3.顧客の会員化(囲い込み)推進

     新規顧客を固定化するための手段。

     顧客向け会員制度を設け、セミナー参加の優待割引き、税務・労務の無料電 
     話相談といった企業経営における身近な問題に回答していくサービス機能。

  □データの一元管理

   「顧客に近づく営業活動」を展開するうえで、マーケティング型の顧客情報管理は
   欠かせない。

    (1)顧客情報がひとつのデータベースに統合化され、一元管理されていること

    (2)顧客情報は営業担当者任せではなく、組織の情報であることをスタッフ全員
      に認識させる

    (3)顧客情報はチームで利用(共有化)されるようになっていること

    (4)情報は時系列に管理する

   契約データばかりではなく、接触データもすべてひとつのデータベースに記録す
   る。

    ・いつ、誰に、どんな内容、どんな方法で提案したか

    ・いつ、誰が、何の用件で電話してきたか、その電話に誰がどのように
     対応したか

    ・いつ、誰が、何の用件で電話したか

    ・営業マンはいつ、誰に、どんな目的で接触したか

    ・その結果はどうだったか

    ・その見込み客・既存客先の最新状況はどうか

    ・その見込み客との提案(販売)段階は、いま、どの段階
     (見込み度ランク)になっているか

    ・いつ、(どの部署の)誰から、どんな内容を、言ったか

   以上のようなデータを、すべてひとつのデータベースに保管しておく。

   顧客への営業活動そのものも、チームで共有することで、急きょ別のスタッフが対
   応しなければならない場合であっても、同品質の対応ができる環境を作っておく。

   5W1Hに基づき、どんな情報をどのように集め、活用するかがカギとなる。

   白地(未開拓マーケット)データと既存客データに分ける。

   顧客情報の管理と活用:絞込み検索の多様化

    ◎収集する情報の範囲

      法人に対する情報:業種・郵便番号・住所・TEL・FAX・決算月・代表者
      (氏名・生年月日)・所属団体(組合)・資本金売上・従業員数・支店・支社
      等の事業所住所・車両台数・車両購入先・キーマン(意志決定権者・保険
      担当者・顧客となった経緯・紹介された顧客先・契約履歴・職域(社員)情報

       個人に対する情報:家族全ての生年月日・職業(会社名、役職)・郵便番号・
     住所・TEL・FAX

   情報は生ものであり、増収していくための「メシの種」である。

   情報は自店にとってのノウハウであり宝。

   期限を設けて収集しなければ、いつまでたっても集められない。

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保険代理店のマーケティング

営業の武器 テレマーケティング
 

  なぜテレマーケティングをするのかと言う問いに対して、テレマーケティングを採用
  している企業の多くが「他の競争相手に勝ち抜くため」と言う答えが返ってくる。

  営業マンが一日に回れる得意先、新規開拓のために回ることのできる件数は限ら
  れている。

  しかし電話、FAXを活用することで、通信料だけで1日に数百件もコンタクトができる。

  莫大な営業経費が削減でき、しかもより効率的なビジネスが可能となります。

  代理店業において、欠くことのできない営業の戦力である。

  営業パーソンが商談をしながら同時に見込み客を探すことは不可能である。

  店内のバックオフィスからFAX-DM、Mailによりファーストコンタクト後、テレマーケ
  ティングすることで営業担当者が営業活動に専念でます。

  営業パーソンが商談をしながら同時に見込み客を探す営業活動を分業して行うこ
  とで、不可能を可能にしてくれるのです。

  □テレマーケター(テレマ)の効果

   新規開拓既存客の深堀をテレマーケターが分担することで1日に100〜150件
   (1時間/25件×4時間)、1ヶ月2000〜3000件の訪問に匹敵する、この手法が
   テレマーケティングである。

   今まで営業パーソン個人に集中していた情報提供・新規開拓・既存客の深堀にお
   けるアポイントの取り付けまでを、テレマーケティング(FAXマーケティング)が分
   担することで営業マンが収益に直結した営業活動に専念できる。

  □テレマーケティングの機能

   テレマーケティングには次の2つの機能がある。

    ・インバウンド(受付)機能 : 問合せ、相談・苦情、資料請求、事故受け、異動

    ・アウトバウンド(営業)機能 : DMフォロー(見込み客開拓、多種目販売)更改

   <参考事例>

    在宅のテレマーケター2名(アウトバウンドコール)を採用した活動。

    在宅の利点は、お客さんの希望時間に合わせた対応ができることである。

    多くの代理店が抱える経営の悩み

     ・時間が有効に使えない(営業社員の収益に直結した仕事は労働時間の
      10%以下)

     ・新規契約が取れない(新規開拓が思うように進まない)

     ・既存顧客が守れない(顧客の流出の予防策が無い)

     ・販売チャネルの多様化(規制緩和による他業界からの進出)への対応策

     ・従業員教育(収益を上げるためのセールストレーニング)ができていない

    これら問題の解決策としてテレマーケティングがある。

    コールセンターを有している保険会社もあるが、その機能は収益拡大のために
    有効活用されていない。

    営業コストを費用対効果で考えたとき、なぜ今まで浸透しなかったかというと、設
    備、機材に千万単位のお金が掛かり、テレマーケティングの導入が大企業しかで
    きないと思いがちであったり、「電話で営業なんか」という間違ったイメージが強
    かったことが原因である。

    極端な言い方をすると、電話・用紙・ペンがあれば始められる。

    人手(人材)の問題、営業力の問題、市場ニーズへの対応、マーケティングの問
    題と言った売上げに直結する経営上の課題を解決してくれる。

    テレマーケティングにより、見込み客開拓、既存客への多種目販売などの見込み
    客創出を担うことで、営業パーソンはストレスのない収益に直結した中身の濃い
    営業に専念できる。

    見込み客開拓(アポイントの取付け)はテレマーケターの役割。

    テレマーケティングを活用することで、驚異的な効果が期待できる。

     1.関心を示した顧客にのみ訪問すれば良いため時間・経費・ストレスの削減
       ができる。

     2.テレマーケティング室からのアプローチを用いることにより「過去に断られた
       から、ダメだろう。」といった先入観を排除できる。

     3.新規契約セ一ルスのアポイント取りという、最もストレスを感じる作業が無
       いため、セールス活動に専念できる。

     4.リストアップ先に対するテレマーケティング室からのアプローチの実行率は
       100%で、アポイントが先行するため、アポイント先でのセールストークの
       実行率も飛躍的に上がる。

     5.FAX-DM、DMを発送し、テレマーケティング室で関心を喚起した上でのア 
       ポイント先訪問のため、顧客側が話を聞く姿勢になっている確率が高い。

     6.短期間に集中して、同一商品のセールストークを数多く展開するため、
       セールススキルが飛踵的にアップする。(最も効果的な従業員教育)

   ここで、実際のテレマーケティングによる営業事例を紹介する。

   <営業事例>

    内容 : 個人情報保護法における企業防衛

    マーケット : 病院、IT関連企業、エステサロン、通販

    データ : 3140件

     テレマーケタートーク

     ①お忙しいところ恐れ入ります。

       私、個人情報保護に関わるリスクマネジメントを運営しております○○と申し
       ます。
       先日お送りさせて頂きました「個人情報保護に関わる防衛策」の件につき
       ましてお電話させていただきました。

     ②お客様情報の管理責任者は社長様でよろしいでしょうか?

       (キーマンとコンタクトがとれた場合)

        ①お忙しいところ恐れ入ります。

        ②私、個人情報保護に関わるリスクマネジメントを運営しております○○と
          申します。

        ③先日、(FAX・ハガキ)で、個人情報保護に関わる最新の企業防衛策レ
          ポートを、ご希望者様に限り無料進呈させていただくご案内を差し上げ
          ましたが、このような件に関しまして興味ございますか。
          (この場面で、「案内をご覧いただけましたか」と問いただすことは避け
          る。なぜなら、まだこの場面では、相手は警戒しており、営業マンにこら
          れたら困るという思いがあるからほとんどがノーと言う)

          先方が、興味があると言ったなら、

           ①どうしてでございますか?

            (この質問に明確に答えたお客だけ次に進む。不明確な回答のお
             客には、再度、「本当に興味ございますか?」と質問し、イエスなら
             次に進み、ノーであればここでお終いにする。)

           ②かしこまりました。それでは弊社から、ご確認のための用紙をFAX
             でお送りさせていただきますので、恐れ入りますがご担当者様の
             お名前とFAX番号をお願いします。

             ここで先方が「郵送で送っておいて」という発言に対しての応酬話
             法は、私どもの社内規定で、直接お会いしてご説明しなければなら
             ないキマリになっておりまして、お会いできないとなりますとレポー
             ト及び資料をお渡しすることができないのですが、どういたしましょ
             う?

             この話法により、見込み客となるかどうかが決まる。

           ③本日は、ご多忙中のところありがとうございます。

          興味があると答えたお客からの担当者名、FAX番号の取得はほぼ
          100%である。

          送信する確認用紙には、個人情報保護法における企業防衛対策の提
          案、及び訪問希望日時(レポートの持参)の欄を設けてある。

          ここで、アポイントを取り付けられなかったお客には、経営情報(ビジネ
          スレポート)を送付し、見込み客に育てていく。

          先方が、興味がないと言った場合、

           ①本日はご多忙中のところありがとうございました。

          ここで大切なことは、けして売り込んだり説得させようとしない。
          テレマーケターの役は、興味・関心のある見込み客を見つけることだけ
          だからである。

  □ファックスマーケティング

   切り口(ドアノッカー)商品をFAX-DMとして配信する。

   新規開拓・既存客の深堀をFAXが分担することで1日に200〜250件、1ヶ月
   4000〜5000件の訪問に匹敵する、この手法がFAXマーケティングである。

   一般のDMの1/3以下のコストで、反応(レスポンス)率は7〜38%(過去の全て
   のデータからの平均値で、提案商品により大きな差が出ている)であり、確実に見
   込み客が得られる方法である。

   一般のDMでお客さんを集めることを考えた場合、封筒印刷・宛名書き・内容の印
   刷代・紙の折代・袋詰・袋貼、なんだかんだでDMコストは1通約140〜250円か
   かり、担当者に届く前に捨てられたり、届いても開封されず、無駄が多かった。

   FAX-DMのメリットは

    ★スピーディ(物理的なものは一切不要) 

    ★高着眼(開封の有無の心配がない)

    ★即見(内容が即目に飛び込んでくる)  

    ★多見(多くの人の目に留まる)

   今までのように、営業活動のすべてを一営業マンが行っていては、高コスト・非生
   産的な集客作業に時間を使うことになる。

   より効率・効果のある集客を目指すには、今までの多くの無駄な時間を省くこと
   で、見込み客に中身の濃い営業のエネルギーをそそげるようになる。

  □DM(ダイレクトメール)の活用

   DMは商品の売込みではない。

   ターゲットとなるお客さんにダイレクトに送るメッセージでなくてはならない。

   我々のやることは、お客さんに注意を向けさせることである。

   お客さんは広告には注意を払ってくれない。

   自分にとって興味を引くものだけに関心を払うことに注目する。

   単に広告だけでなく、商品やサービスに対して確実にお客さんの興味を引き付け
   るようにしなくてはならない。

   営業の成否は、企画8割・営業2割が我々の信条である。

   そのためには、自分が言いたいことがなんであるかを知ってお客さんに伝えるこ
   とである。

   つまり「我々は」「何が」「言いたいのか?」である。

   自らの論点をはっきりできないと、メッセージの伝達(宣伝広告活動)の多くは失
   敗してしまう。

   強烈なひと言で、なぜ他ではなく、我々から買うべきなのかを伝えなくてはならな
   い。

   これらを営業マンが替わってやったとしたら、どれだけの時間と金銭的コストを要
   するだろうか。

   誰もが既に持っているPC、電話、FAXを武器として最大限に生かす工夫をするこ
   とで、顧客の流出防止、顧客開拓、顧客との接触拡大に大いに貢献してくれるの
   である。

 

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保険代理店のマーケティング

代理店業に欠かせないマーケティングスキル
 

  ■マーケティングスキル

   組織化された代理店構築にはマーケティングの仕組みづくりが欠かせない。

   マーケティングを車に例えるならエンジンである。

   代理店経営をしていく中で心臓部となる。

   セールススキルや商品知識のスキルをアップさせることよりまず、マーケティング
   スキルをアップさせなくては継続的増収は望めない。

   代理店が目指すのは継続して増収することである。

   そのためには、あなたがセールス(売り込み)をしないことです。

   セールスとは顕在化している需要を片っ端から刈り取る狩猟型と言える。

   マーケティングは種をまき、飼料を与え、果実になるまで時間をかけて市場を育
   成する。

   実になってはじめて収穫する農耕型の販売手法であり、「将来にわたって継続し
   て売上(利益)を確保する仕組み」である。

   代理店業の成功も失敗も、すべてはマーケティング・スキルの良しあしにかかって
   くる。

   正しく活用すれば、代理店経営においてマーケティングは大きな利益を生んでく
   れる道具である。

   マーケティング活動の効果を短期間に期待すると継続は難しい。

   仮説を立て、検証していく継続した活動である。

   見込み客開拓にかかるコストを集計し、小コストでテストを続けることである。

   今までのセールススキル(売り込む方法を追求)のレベルアップから、顧客に充分
   に理解されて、納得されて、顧客から声がかかってくるような販売方法(マーケ
   ティング)に営業を改革していかなければならない。

   売り込むのではなく「売れる仕組み」を作り続けることが当制度の存在価値なので
   す。

   顧客が欲する・望むことを、顧客が望む方法で提供する代理店だけが、顧客の支
   持を得て成長することができる。

   顧客のどんなニーズ、どんな欲求に対応していくかという、貢献意志・貢献目標を
   決める必要があります。

   「○○のサービスならどこにも負けない」といった強みが顧客への貢献を生み、顧客
   からの評判を得て商売は成功する。

   もちろん、ただむやみに貢献すればいいというものではない。

   貢献目標が、結果として利益にどう結びつくかを、あらかじめよく検討しておく必要
   がある。

   まずは顧客ニーズにどのように貢献していくか、大きな貢献テーマを明確にしてい
   きます。

   欲しいと思われる商品・サービスを企画し開発する。

   それを消費者に認知してもらうように広告や販売促進を行なう。

   セールスのように一方的な売り込みではない。

   「売る」の間に「れ」が入るのと入らないのとでは大きな違いがある。

   必要なのは「売る」から「売れる」への発想転換である。

   理解しておかなければならないのは、開拓しようとしている市場には、最も適した
   商品やサービスが必要だということ。

   当たり前のように聞こえるかもしれないが、最高の商品やサービスが常に売れる
   とは限らないのです。

   いちばん売れるのは、そのマーケットの多数の買い手に最もアピールした商品や
   サービスである。

   そして、お客さんにアピールするかどうかは、商品そのものではなく、ほとんど 
   マーケティング次第なのです。

   提供する商品(保険)はすでに市場に理解されているのだから、目標は顧客に、
   なぜ我々から買うべきかを教育することになる。

   顧客を継続して教育していくにはコストがかかるが、それをいかに低コストで継続
   していくかである。

   マーケティングは保険商品に焦点を当てるのではなく、顧客のニーズ・ウォンツに
   焦点を当てるもの。

   顧客が求めるのは、買い手のニーズ・ウォンツに応えてくれるものであって、売り
   手のニーズに応えるものではない。

   マーケティングを継続していく上で、基本的だが重要なテーマを紹介します。

   どんない素晴らしい情報提供をしようと、顧客の抱える問題を解決してあげても顧
   客は忘れてしまう。

   まして、七夕営業では顧客との関係は希薄になるばかり。

   どんな商売であっても顧客との関係をよりよいものにしていくことが基本なので
   す。

   そのためには小さなコストで継続していくことが条件である。

  □なぜハガキを活用しないのか

   ある調査で、年賀状などを除いて年にどの程度ハガキを書くか尋ねたところ、「0
   枚」と応えた人が最も多くて41%だった。

   この数字からもわかるように手紙ひとつ書くのも大変だが、みんなが敬遠する文
   字コミには二つの注目すべき長所がある。

   一つは低い競争倍率、もう一つは高い伝達能力だ。

   面談のきっかけづくりのために同じ苦労をするなら、ライバルが敬遠する方法を
   選んだほうが得策、かつ効果的である。

   しかも競争倍率は下がる一方だ。

   つまり、レターの効用はみんながやらない点が第一である。

   自分という存在を注目してもらう、特徴や個性を理解してもらう、そしてライバルと
   比較してもらうことであり、これには自筆の手紙を書くと大きな効果が期待できる。

    ①初訪問時のお礼

    ②2回以降の訪問時

    ③ご紹介いただいたお礼

    ④契約のお礼

    ⑤クレームに対するお詫び状

    ⑥お客からお土産を戴いた時

    ⑦お客が自社へ来訪された時

   ある代理店は、見込み客に対してハガキ、NL、電話、FAXを武器に平均6〜7回
   (3ヶ月間)の接触を試みている。

   そして、既存顧客へは平均15回(年間)の接触である。

   用がない状態を打破できる

   直接会う、又は電話するというアプローチに比べて、ハガキのメリットは、

    ① 時間や経費的な損失が小さい

    ② 接触しやすくて嫌われにくい

    ③ 用がなくても声をかけられる

   このように、常にハガキにより用がない状態を脱するためのきっかけづくりに利用
   している。

  □きっかけのタネまき

   ハガキを書く際に、「用がない」状態を取り払う(相手に喜んで読んでもらえる)に
   は、相手の気持ちをよく考えることである。

   具体的には次の二点に配慮している。

    *第一は、相手が「自分のために」と実感する内容であること。

    *第二は、商売ッ気を抜きにした誠意ある内容であること。

  □継続実行するために

   ハガキを営業活動に使って成果を上げるには、とにかく縦続すること。

   そして同時に、継続できるような工夫づくりをしなければならない。

   なぜなら、

    (1)数回程度ハガキを出すだけでは相手に通じず、認知もされない

    (2)粘り強く発信することによって少しずつ相手との距離が縮まる

    (3)労を惜しまずに書くという姿勢と実績が相手の心を動かす

  □パッと書き出すために

   継続の工夫の第一は「事前の用意」である。

   書かなければと思う気持ちを邪魔するのは、ハガキに向かうまでの煩わしさに象
   徴されるように、“助走”の部分で手間取るためである場合が多い。

   そこで、スムーズに運ぶようにある代理店は次のようしている。

    (1)デスク、カバン、車、上着のポケットなど、思いつくところにつねにハガキを
      準備してある。

    (2)市販されているもので、あらかじめハガキの裏面(通信文を書く面)にケイ線
      やマス目のはいったハガキを利用している。

    (3)名刺を交換したら、忘れないように裏に「一番印象に残ったこと」か「ひとこと
      言いたいこと」をメモ。

      できるだけ具体的に書き留めるとあとで活用しやすい。

    (4)「面談後すぐに」か「その日の退社時までに」ハガキを書くことを義務付け
      ている。

      文章内容は、お礼、お詫び、連絡などの状況に応じて使える「はがきマニュア
      ル」に基づいて書いている。

    (5)「拝啓、秋風とともに」云々の形式を省き、すぐに要件から書く。

      多少雑でも、乱暴でも、とにかく書いてしまう。

  □極力失敗しないために

   第二の工夫は「失敗の防止」である。

   これには次のような点に注意する。

    (1)ハガキの裏と表、上と下とをよく確認する。

      せっかく通信面を書いたのに表をひっくり返すと天地が逆。

      こういった失敗は大きなダメージとなる。

    (2)要件から書いていく。

      最初に結論、次に説明、さらに余裕があれば補足、という順序で。

      こうすれば、万一書くスペースが足りなくなって最後が尻切れになっても大丈
      夫だ。

      伝えたいことが書けたらとりあえずそれでよし。逆の場合の失敗は、たいて
      い余計なことが先にくる。

    (3)通信面だけで文筆がまとまり切らない場合、表面にも書くか、それでもダメ
      なら二枚書く。

      こうすると相手に失礼ではないかと考えるかもしれないが、けっしてそうでは
      ない。

      むしろ親近感すら感じてもらえる場合も少なくない。

      あまり形式ばって考えない。要は書いて出し、それが届くことが先決。

    (4)字を書き間違えたり書き損じをしても、絶対に書き直さない。

      市販されている「はがき用ペン修正液」を使えばほとんど目立たずにすむの
      で、その部分だけ塗って訂正する。

    (5)ハガキ一枚を書くのに要する時間は三分までにする。

      長くなるとイヤになるし、負担になれば結果的には失敗である。

      したがって、表現を選ばないで最初に浮かんだ言葉で一気に書き上げてしま
      うクセをつける。

  □相手の関心事を重視した内容

   ハガキを受け取る側にしてみれば、読む・読まないの判断はハッキリしている。

   次の四つのうちのどれかがあれば読む可能性は高い。

    (1)もらう理由があるか

    (2)もらって役に立つか

    (3)もらってうれしいか

    (4)もらって楽しいか。

   「相手にとって」と「その人だけに」が必須条件である。

   ハガキを書くといろんな面で違ってくるし、変わってくる。

   気づくこと、発見すること、感動すること、刺激されることなど、実に多い。

   低い競争倍率、しかも、その数字は下がる一方という現実。

  □ハガキは「約束と拙速」

   ではどうすれば書き続けられるのか。

   解決策として、ハガキマニュアルの活用と、

    (1)苦労して考えて書いたハガキはコピーを残している。

      自分の書いたものが手元にあれば、後で同じような内容の手紙を出すときに
      は、それをアレンジして書ける。

      同じ苦労はなるべくしないために、工夫すると継続につながる。

    (2)訪問したときに相手がいなかったり、短い時間でも会えたら会えたで、商品
      に興味をもってもらえたらもらえたで、とにかくそれを材料にハガキを書き、同
      時に次はこうしますと相手に約束をする。

      これで次のハガキが書きやすくなり、自然と続く習慣がついてくる。

    (3)拙速。拙速という言葉の意味は「へたでもできあがりの早いこと」である。

      中身よりスピード優先、早い者勝ち。

      「あとで」と思ってもまず実行できないのが人間の弱いところで、それを許さな
      いための考え方である。

   マーケティング活動を継続することで、必ず人間関係は密になる。

   そして、顧客の反応は「あなたと契約していて本当によかった」、「いつも気にかけ
   てくれてありがとう」、「いつも役に立つ情報をありがとう」、「創立記念にお祝いの
   メッセージを貰うなんて初めてだよ」、「家族からも、誕生日カードなんて貰ったこと
   がないのに・・・」

   お客さんはたったこれだけのことで感謝し感動してくれるのである。

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