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新規顧客より既存顧客の売上をアップ |
あなたが安定して発展し続けるためには、リピーター、好意的な口コミ、顧客の満足、 増収の秘訣は『顧客との接点拡大』と述べてきました。 しかし、単に顧客に顔を見せればいいというわけではありません。 あなたが顧客と面談するときには以下の点を心がけてください。 あらゆるビジネスにおいて、顧客は最も身近で最も頻繁に接する人をその会 そして、最も身近で最も頻繁に接する人とは、あなたに他なりません。 あなたは周りに影響を与えているのです。 あなたは、あなたが他の人々に及ぼす影響力を過小評価しているかもしれ
私たちは皆、人間として同じ基本的ニーズ、欲求、動機を持っています。 あなたも私も、顧客もです。 そして、最も基本的なニーズの一つが、「大切に扱われたい」という欲求で 他と変わらない顧客の一人としては扱われたくはないのです。 あなたも大切な顧客として顔を覚えてもらい、大切な顧客として扱われたいと だったら、他の人も同じです。
あなたの仕事の中でどうでも良いことなど一つもありません。 あなたの仕事は全て大切なことばかりです。 大切でなければ、最初からしていないはずですから。 どれも全部大切ですが、顧客を引き付け、彼らを満足させ続けるために、ほ 真に満足している顧客の数が増え続けることが大事なのです。 アップセル(単価アップ)、クロスセル(追加販売)ができている顧客こそが堅
ある企業が全従業員を対象に大規模なアンケートを実施しました。 そのアンケートの質問の一つに、次のようなものがありました。 「あなたの給料は、どこから支払われていますか?」 80%以上の人が「経理部から」と答え、「銀行から」と答えた人も約10%い 目の前の顧客こそが、あなたの収入を左右しているのだということを思い出
あなたは自分で選んで今の仕事に就き、その仕事に自分の時間を注ぎ込ん であれば、その仕事に全力で取り組むべきです。 常に報酬以上のサービスを心がけることです。 どうしたら顧客の抱える問題解決に貢献できるか、どんなサービスを提供す 上記のことを個々の営業担当者任せにせず、組織として仕組みを作ることが欠かせま
IT化の進展にともない、取り扱う商品やサービスの多様化が進み、その形態も複雑化を ただし、ビジネスの基本が「売り手と買い手の間で行われる商行為」である以上、会社 ・新規顧客 ・既存顧客 の2種類があります。 おさらいの意味も含めて、営業について考えてみましょう。 新規顧客は、「従来は取引を行っていなかったが、何らかのきっかけにより新しく取引を 営業におけるそれぞれの顧客への対応としては、 ・新規顧客への対応:有効であると見込まれる顧客へ新規取引を提案し、徐々に ・既存顧客への対応:従来の取引に基づき、さらに新しい提案やサービスなどを行 新規顧客は取引実績を重ねることにより既存顧客となります。 従って、売り上げ不調(前年比、予算比のいずれも含みます)の背景には、新規顧客 しかし、新規顧客を獲得した場合でも、最初 従って、一般的には、新規顧客の売り上げが 一方、既存顧客は新規顧客の陰に隠れてし 従って、営業においては、まず既存顧客という足場をしっかりと固めて、それから新規 顧客が一生のうちにどれだけ自社に貢献をしてくれるか(ライフタイム・バリュー:顧客 顧客の生涯価値をしっかり見据えて、契約を継続的に維持していくためには、顧客との これからの営業は、より戦略的に顧客と結びつかなくてはなりません。 競争はますます激しくなり、油断していれば顧客はすぐに浮気してしまうでしょう。 自由競争、自由選択の時代が、顧客主導の市場をどんどん形成していくなかで、いかに 競争が激しい時代とはいえ、その背景には営業の正しい努力の不足が挙げられます。 中小企業の営業スタイルの多くが、時代に大きく遅れを取っていることは間違いないでし ●顧客の流出防止チェックポイント ・顧客別とコミュニケーションするために、独立した顧客データベースがあるか。 ・1人の顧客を獲得、維持するのにかかるコストを把握しているか。 ・休眠中の顧客を抽出でき、その顧客を再活性化させるための ・顧客別に単品だけの顧客であるか複数品の顧客であるか、成約 ・ダイレクトメール・電話・ファックス・ハガキでの接触や訪問をする ・1人の顧客が去ってしまった理由を知るために、顧客に連絡を取る ・顧客はあなたの会社のビジヨン・使命・価値について知っているか。 ・定期的(最低年に1回)に顧客の満足度を測定し、収集された情報は ・1人の顧客が離れたために失ってしまう価値を理解し、流出を抑える ・継続的に契約していただくために顧客に投資しているか。 ・あなたは優良顧客とのリレーションシップ(関係性)を育てることに前向きか。 ・既存顧客に向けて、商品やサービスのアップセル、クロスセルを実施 熱意と根性で成約した契約は、さらに熱意のある、低価格のところに移ってしまう。 頭を使わずに取れた契約は簡単に落ちると考えていいでしょう。 顧客の流出を防止することと、顧客への追加販売・単価アップは連動しています。 中小企業の多くが「お客を集める目的は、商品を売るためだ」と考える一方で、優秀な あなたにとって最も重要な資産は、『満足してくれていて、気に入ってくれている顧客 あなたは、その顧客とのコンタクトを年間最低でも12回とってください。 そのとき、提供することは新商品の告知であったり、有益情報、ニュースレターなど。 既存顧客だからといって早回り(売り込み)をしてはいけません。 同じ話を何度も繰り返したら退屈だろうと思う必要もありません。 殆どのセールスパーソンが、既存顧客のリピート(追加販売・単価アップ)率を上げる 新規顧客を獲得するより、既存顧客に再購入を働きかけるほうがコストが少なくて 顧客が移り気である理由は、あなたよりも他社(店)のほうが自分に、より以上に注意 売り上げ不調の要因は、 ・自社に起因する問題(内的要因) ・自社以外に起因する問題(外的要因) という2種類の問題に起因します。 売り上げ不調には、さまざまな問題が存在しています。 このため、売り上げを回復させるためには、これらの問題を一つずつ解決する必要があり 問題を解決するためには、現在自社が置かれている状況について正確に把握しなくては 売り上げ不調という状況に際しては、まず自社の売り上げ不調は、どのような原因によっ 正確な状況把握なくしては、効果的な問題解決策を立てることはできません。 売り上げ不調に際しては、まず、それが内的要因によるものなのか外的要因によるもの そのために、まず売り上げ不調が生じた期間に自社内に何らかの変化があったかどうか ・従来は部内で営業パーソンの勉強会を定期的に開催していたが、 ・人事異動などにより担当営業パーソンの交替があった ・営業パーソンの担当エリアが広がったため、顧客への訪問頻度を などです。 この場合に重要なのは、どんなに小さな変化であっても、すべて漏れなく抽出する 次に、他社(店)の動向に注目し、他社の変化について調査します。 この際に、併せて他社の受注、納品状況をみて、売り上げの増減を推測することが重要 自社の売り上げが減少し、他社の売り上げが増加している場合、外的要因、内的要因の 自社の売り上げ不調が内的要因、外的要因のいずれによるものかが判明したら、次はさら (1)人的要因による問題 人的要因による問題は、自社の営業パーソンに起因する問題です。 営業パーソンには、「商品の特性や流通の仕組みを詳しく理解する知識」「顧 このような状況の下、他社が優秀な営業パーソンによって顧客に営業攻勢を この問題への対処としては、営業パーソンの販売スキルの強化が急務となり ・ 部内で定期的に勉強会を行い、営業に必要な知識を補強する ・ ロールプレイングなどによる研修で、コミュニケーションスキルや ・ 上司(部門長)が定期的に営業に同行し、適宜指導を行うなどの また、既存顧客への訪問頻度の低下が売り上げ不調に結びつくケースもあり なお、訪問頻度の低下の背景に人員不足などの要因がある場合、人員補充、 また、自社にとっても営業パーソンは貴重な人的資源です。 このため、営業パーソンの販売スキルを強化し、売り上げ回復を図ることは、 物的要因による問題は、自社のサービスやシステムなどに起因する問題です。 具体的な事例としては、 ・ 納品書、請求書などの書式を変更したところ、顧客の規定の ・ 商品の配送業者を変更したところ、毎回顧客の営業時間外に ・ 商品のこん包を変更したところ、顧客 などがあります。 このため、自社のサービスやシステム ・ 商品調達システムを改良したところ、 ・ 顧客の利便性を高めるため自社に新しくWeb受注システムを というように、顧客へのサービス強化を狙った取り組みが、逆に売り上げ不調 これらはいずれも営業パーソンとは無関係に発生するものです。 このため、「気が付いたら自社の売り上げが落ちていたと」いう危険に陥る可能 このようなことを防ぐためにも、システムやサービスなどを変更する場合は、 (1)他社に起因する問題 他社に起因する問題は、自社との比較のうえで現れる相対的な問題である この例としては、自社に比べて、 ・ 他社の営業パーソンのほうが販売スキルが高い ・ 他社のほうが顧客の訪問頻度が高い ・ 他社のサービス、システムのほうが利便性が高い などのケースが考えられます。 これらへの対処としては、前述の内的要因の項と同様、「自社の営業 値引きの差についての対処は簡単であると思われがちです。 すなわち、「他社よりもさらに値引きを大きくすればよい」という対処がと しかし、値引きが問題となる場合、忘れてはならないのは、安易に値引 このような値引き競争は、両者にとって不利益な状況を生みだすだけな このため、値引きの問題に対しては、値引きで対処するのではなく、商 ・ メールマガジンによる新商品情報の提供 ・ 試用品の提供 ・ 特定の商品に関して、本来顧客が行う納入処理の一部を自社で代 ただし、これらに大きなコストを要するようでは、値引きを回避した意味 あまりに値引き要請が強く、赤字取引となるような場合は、「取引を中止す 顧客が他社のこのようなシステムを導入した場合、すべての発注が一気に このため、自社でシステム開発を行っていない場合は、外部の有力なシス 売り上げ不調が、商品自体に起因している場合もあります。 この例としては、「従来は商品Aが主流となっていたが、最近さらに強い商品 このため、商品Aの訴求力が低下し、売れ行きが鈍くなった」などのケース この場合は、自社も商品Bを取り扱う必要があります。 このため、同じように商品Bを取り扱うのであれば、価格やサービス面にお また、「顧客のニーズに併せて異なる商品を提案する」という対処方法も考 商品に起因する問題においては、従来に代わる商品やサービスを提供 売り上げ不調が顧客に起因している場合もあります。 この例としては、 ・ 特定の業者に発注が集中することを防ぐため、多くの業者を ・ 顧客の全社的な予算が削減されてしまった などのケースが考えられます。 しかし、一般的に、顧客に起因する 従って、そのような場合にこそ新規開拓に 売り上げ不調において、内的要因と外的要因が混在しているケースもあります。 このような場合、基本的にはそれぞれ個別の場合と同じ対処が必要です。 しかし、この両方が混在している場合、どちらか一方だけが存在する場合と比べ このため、内的要因と外的要因が混在している場合は、より迅速な対応が必要 まずは比較的対処が簡単である内的要因について直ちに対処し、場合によって 1.費用対効果の検証 既存顧客の売り上げ不調についての対処方法をみてきましたが、これらにおいて 例えば、売り上げ不調の原因が「人的要因に起因する問題」の「訪問頻度」である その結果として、たとえ売り上げが回復したとしても、人員増にともなう人件費など 上記の通り、企業は売り上げ不調に際してはあらゆる手段を講じてこれを脱しよ その反面、売り上げが順調に増加している際に、その原因を分析することはあま しかし、売り上げ不調と同様、売り上げ好調にも要因があるということを忘れては 例えば、売り上げ好調の背景に「受注から納入までの期間は平均3日」「月に1度、 売り上げ動向から得られる経験は、自社の貴重な財産です。 従って売り上げが好調な時にその要因をしっかりと把握し、不調時の対策に活用 しかし、まずは既存顧客を再点検することです。 優良顧客とそうでない顧客との差異化を図り、どの顧客が自社(店)の収益に貢献してく その顧客をもっと大切にするために、営業の仕組みを根本から見直す必要があるかもし しかし、既存顧客の深耕だけでは頭打ちになるので、次に新規開拓を推進します。 両方のバランスを考え、営業を推進していくことです。 メルマガ登録(無料)はこちら
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顧客の固定化(ロックイン)戦略 |
■顧客ロックイン戦略 1.固定客化の重要性 企業が安定した売上を確保する際には、新親顧客を獲得するか既存顧客との 2つの方策をバランスよく組み合わせ、最適な経営資源の配分を行うことで販 ここで取り上げる顧客ロックイン戦略は保有する顧客を価値ある企業資産に もっとも重要なのは、顧客が購入せずにはいられない商品やサービスを ことです。 しかし実際の企業活動の場において、既存顧客の管理に成功している組織は その理由はどこにあるのでしょうか。 まず、既存顧客に配慮する戦略を採用するよりも、新規顧客を発掘・獲得する またそれと関連して、社内の報奨制度の不備も指摘できます。 つまり、新親顧客の獲得に関しては金銭面での報奨制度が用意されていなが そうした制度面の不十分さが、従業員の既存顧客に対する関心を低めていく さらに、新規顧客獲得に向けた活動は予算計上されていても、既存顧客への 予算計上されていなければ、経費のかかる活動に対する従業員のモチベー 図表は、顧客の行動を3分類して示したものです。 企業が提供する商品やサービスの水準が顧客の期待を下回っていたならば このような状態をなくす企業努力が、新親顧客の獲得よりも重要です。 究極的には企業へのロイヤルティ、つまり忠誠心が生まれる状態にまで ここで「期待以上」のサービスを提供するには、顧客ロックイン戦略を実践する (1)7つの活動領域 顧客ロックイン戦略は7つの活動領域から構成されます。 インティマシー・ロックインは、企業や商品への親密さを高める活動をいい 高い専門知識をもつ店員が、顧客との接点において親密さを重要視した販 紳士服大手で20年以上にわたってトップの成績を堅持する販売員は、顧 これはインティマシー・ロックインの好事例と判断してよいでしょう。 「見えざる経営資源」としてのブランド力を高めるには、市場に提供する品 ※プル戦略とは、消費者側の需要を引き出し自然とその製品やサービスを 最適な商品の組み合わせ(プロダクト・ミックス)は売上の最大化につなが たとえば、店舗での販売に加え、ウェブサイトを活用した仮想空間上での販 航空会社のマイレージサービスが成功事例として知られます。 これは、自社商品やサービスの売上拡大に貢献の大きい顧客を重点的に 顧客ロックイン戦略では、すべての顧客を同等の力で管理していく必要は その学習効果には、たとえば「ラーニング・プラス」があります。 これは顧客が学習効果を重ねることによって、その商品やサービスの消費 パソコンのOS(基本ソフト)でWindowsを使い続ける顧客は、ラーニング・ また「ラーニング・アウトソース」は、商品の選択と利用に関して専門家に完 企業がウェブサイトを活用して、顧客が共有できる場を整備することも該当 企業が固定客を獲得するには、7つのロックインから適宜必要な要素を選 すべてのロックインを採用するのは経営資源の分散・浪費につながり、効 最終的には自社にとり最適な販売促進策の組み合わせを決定する必要が ここで事例を紹介します。 健康食品の製造販売を手がけるA社は、顧客ロックイン戦略を採用するこ 顧客のもとに定期的に届く情報誌には商品の紹介に加え、海外で調達す この情報誌を毎回楽しみにしている顧客も多いようであり、インティマシー・ 同社の商品は世界の食品分野で歴史と伝統のある「モンドセレクション」を 2005年は26商品、2006年は34商品を出品してすべてが受賞しており、 これによってブランドイメージが高められると同時に、親しみやすいテレビ これはブランド・ロックイン戦略です。 シリーズ・ロックイン戦略への対応も進められています。 A社の創業時からの中核商品はブルーベリー関連商品です。 社長自身が目に不自由を感じており、世の中で同じような悩みをもつ人た 近年では健康と美に関連する商品を増やしており、顧客の多様化するニー さらに、コンビニエンス・ロックイン戦略ではウェブサイトからの購買に極力 つまり、メンバーシップ・ロックイン戦略をも採用しているということです。 A社は以上のように、複数のロックイン戦略を組み合わせて実践しています。 先に触れた情報誌には、「5年間飲み続けでいます」「これからもずっと愛 顧客ロックイン戦略の要は、自社の商品やサービスのない生活が考えられ A社の事例は、顧客ロックイン戦略の有効性を示すものです。 顧客ロックイン戦略は、企業が販売促進政策を多面的に検討・実施する際に 考え方自体はきわめてシンプルですが、ロックイン戦略の最適な組み合わせ 各ロックインの要素に投入する経営資源の量を変動させたときに、売上や利 そうしてデータを蓄積していくと、さらに洗練度の高い顧客ロックイン戦略が可 いったん最適な販売促進政策の組み合わせが発見された後も、継続的に見 それぞれのロックイン戦略も、時間の経過とともに市場での効力を失っていく そして効果のなくなったロックイン戦略については、別の方策を立案する必要 こうした企業努力は永続的に実施されるわけですが、その取り組みが組織文 それこそが真の顧客満足経営が実践されている、理想的な組織の状態といえ お問合せ・ご質問はこちら
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既存顧客を深堀りする |
■新規顧客と既存顧客 企業(売り手)と顧客(買い手)とのパートナーシップを構築し、なおかつ維持する ことは、あらゆるビジネスにおいての成功するための大原則であるといえます。 企業にとって、顧客は大きく分けて ・新規顧客 ・既存顧客 の2種類があります。 新規顧客とは、「従来は取引を行っていなかったが、何らかのきっかけにより新しく 取引を開始するようになった顧客」をいいます。 一方、既存顧客とは、「従来より継続して一定量の取引を行っている顧客」をいいます。 企業がこれらの顧客に対して販売活動を行うことを「営業」といいます。 営業におけるそれぞれの顧客への対応としては、 ・新規顧客への対応:有効であると見込まれる顧客へ新規取引を提案し、 徐々に取引を増加させてパートナーシップを構築する ・既存顧客への対応:従来の取引に基づき、さらに新しい提案やサービス などを行うことによってパートナーシップを維持する というものが一般的です。 新規顧客は取引実績を重ねることにより既存顧客となります。 従って、売り上げ不調(前年比、予算比のいずれも含みます)の背景は、新規顧客と 既存顧客のいずれか、もしくはその両方における何らかの問題があると考えられます。 新規顧客は目新しい存在であり、また「獲得の成功、不成功」という分かりやすい 判断基準があるため、売り上げ不調に際して「新規顧客の獲得不足」が原因として 挙げられるケースが多くみられます。 しかし、新規顧客を獲得した場合でも、最初から大きな取引を行うことはありません。 従って、一般的には、新規顧客の売り上げが企業の売り上げ全体に占める割合は、 実のところそれほど大きくありません。 一方、既存顧客は新規顧客の陰に隠れてしまいがちですが、従来からの取引実績が あるため、新規顧客に比べて取引額が大きいのが特徴です。 既存顧客の売り上げは、企業の売り上げの基盤となっているため、既存顧客の 売り上げ不調は、全体的な売り上げ不調につながります。 従って、営業においては、まず既存顧客という足場をしっかりと固めて、それから 新規顧客にアプローチを試みることが望ましいといえるでしょう。 ■重点顧客の掘り起こし 1.自社の顧客データは? (1)既存顧客への新規開拓 取引先が1社でもあれば、何らかの形で接点があり、そこには営業販売活 一度関係を構築した後の予想される次の展開は、「より深くする」「現在の しかし、ほとんどの会社で毎年のように「既存顧客への深耕」というテーマ これは「人の切れ目が縁の切れ目」という典型的なパターンである。 この指示からでは、「新規開拓よりも既存顧客からのリピートオーダーのほ うが、コストが安く済む」という原則など成り立つはずがない。 現時点で先方が自社に発注していないということは、今はその事業を行っ 段階的に引き継ぎを行わなかった、もしくは組織的な対応を怠ったという脇 また、能動的に流れを引き戻すために担当者を変えることもある。 ただし、こちらの思惑通りにいくかどうかは、これまでの取引の事実関係を その意思決定の上に、両社の取引関係は成立している。 どちらかの思惑だけでは成立しません。 取締役、部長、課長など、役職者頼みの対顧客関係構築は日常的に存在 そのことを否定するわけではないが、極度の依存症に陥ってはいないだろ なぜなら、その担当者の「気持ち・気分・やる気」に会社が寄りかかっている こちらが点の接触であるにも関わらず、先方が組織だって対応してくれてい したがって、両社の関係構築ストーリーは、その点である個人の記憶と記 顧客が個人ではなく、企業であるにも関わらずである。 “私の”であるはずがない。「会社の」顧客である。 いるのか、そして今後、相手先が自社にどういう期待をしているのかを組織 これを確認するためには、企業規模に関わらず、自社の現在の顧客データ 担当者の記憶や手帳の中にしかないということはないか。 あるいは、いつでも、誰でも見ることができる状態にあるだろうか。 そして、次の行動を決めるヒントになっているだろうか。 どの質問も、「顧客との関係構築がどの程度進んでいるのか」を可能な限 対人関係を気にする人は多いにも関わらず、法人となると、顧客との関係 これは、非常に怖い“無関心度合い”である。 「顧客データ・マーケティング」とは、顧客データから自社が打つべき次の トーリー付けを行うこと」にある。 本来、顧客データにこそ、これまで行ってきた企業活動の足跡が現れてい 顧客データ上に現在の顧客の姿が現れているのか、埋もれているのか、そ システム構築というレベルではなく、現存する顧客データ、またはリストを手 ①これまで、どういうお付き合いをしてきたか 現時点で、質問のすべてに何らかの回答ができない場合は、手元にあるリ 住所録である場合は、その段階から脱出することを目標としなければなら 要だ。 紹介する分析手法や、出口のアクション(ダイレクトメール、メルマガ、展示 却」と、「顧客関係構築ストーリー構築力の向上」を目指すものとして進め したがって、新規開拓や既存客深耕活動の手前に位置し、かつ断続的に 顧客創造活動の基本、「何を、誰に、どのように」の「誰に」を探し、決定す 「情報の中から有用な情報を選出し、有機的に結合、統合させ、ビジネスに 顧客データ・マーケティングは、情報ソースを「顧客データ」に限定し、あら テラシーで実践できるものです。 「会社として、全社を挙げて顧客に“関心”を持つ」というマーケティング・マ つまり、担当者個人の意識下に埋もれさせない活動を言う。 それはあなたの会社でも同様だ。 自社が付き合っている相手企業の健康状態は業績に直結するのです。 相手社が風邪を引いたら自社も風邪を引く。 現実にそういう企業は多い。 密接な付き合いを否定するのではなく、“風邪”を予防するためには、自ら 防衛対策を講じなければならない。 精神論だけでは、顧客との関係強化は図れない。 顧客データ・マーケティングを実施することによるゴールイメージは、「顧客 「ご縁先」を一覧にして検証する取り組みを行うことをお勧めする。 年度ごとに既存顧客の優先深耕先順位を付け、営業戦力の重点配分を行 い」「分からないから行かなくてよい」という理由で掌から顧客をこぼしてい 小売店であれば重要な顧客の流出であり、機会損失である。 顧客データ・マーケティングを実践する第一歩として、またマーケティング・ ①顧客は今、何に最も関心があるのか(どこを向いているのか、内向き を押さえたい。 これが、単なる住所録でしかないリストにストーリーを注ぎ込み、「顧客リス 顧客リストの作成に時間を投資している会社は少ない。 しかし、顧客に関心が高い企業は、人員、時間、費用を計画段階で予算に であることを、心底理解できているからだ。 業績は顧客基盤と提案できる内容の積で決まる。 そこに人材と仕組みを有機的に絡めることが重要である。 だが、同じ取り組みは先輩・上司にも必要だ。 新入社員は、顧客の名前だけ知っていればよいだろうが、先輩・上司に求 業種・業態だけ知っていても不十分である。 端的に表現すれば「自社の商品・サービスを買っていただける可能性がど 取引継続の最低条件は、互いに“健康”であること。 顧客を正しく知るためには自社が健康でなければならない。 その上で、顧客が健康かどうかを知らなければならない。 ゴールは、「経営判断に使用できる顧客データを設計し、かつ断続的に運 顧客リストは作成するものではなく、育成するもの。 クライアント企業においても、自社の顧客リストを大切にし、育成するとい マーケティング・マインドとは換言すれば、「顧客に対する関心度合い」であ この見極めいかんによって、「ストーリーの仮説設計」が大きく変わる。 ストーリーの仮説設計には、ゴールがある。 最終的なゴールは一つではなく、双方の存在価値の認め方でゴールは変 あればいいというわけではない。 最終的にそのような状況になればよいが、一朝一夕でそうなるのは難し そこで、必要な思考転換は、「育成していく」というアプローチになる。 こうしたステージ設計で重要なことは、「自社の軸」と「顧客のステージアッ 自社の軸とは、「顧客に選ばれる企業であること」である。 針)に照らし合わせ、「付き合うべき顧客」を選ぶ。 この選択は、人間関係によく似ている。 ここで再確認することは、自社のあるべき姿を照らし合わせ、「誰とでも付き 顧客を選ばない会社は特徴を失い、結局、誰からも選ばれない会社とな を設計するかです。 業務の棚卸しを行うと、顧客との付き合い方で業務や流れが決まっている 社内で、あれもこれもやらなければならないことが際限なく増えていく。 いかに自社が主体的に関係を構築するかを考えていく段階では、あらため 重要なことは、担当者任せではなく、この仮説に組織、会社としての「判断」 になってもらいたいのか」という目線と、「どういうアプローチとプロセスで深 当然ながら、各分類には境界線がある。 例えば、「どこからどこまでを優良顧客とするのか」という基準だ。 ここを明確にしないと、“担当者の思い”や“トップの独断”のみで分類が行 気を付けなければならないのは、ここでの判断が直接、営業活動に反映さ これは顧客分類の事例である。各9象限が、顧客を分類するステージであ ここで定義付けを行う際に、偏ったメンバーのみで行うと、結局個人の記憶 どの顧客がどのステージにいるかという現状を正しく理解することと、商品・ こうなると次第に仮説が組めるようになり、行動レベルに落とし込み、具現 これからの自社は、どのステージの顧客にどういう姿を見せていかなけ しかし、こうした要素の検討や決定に時間を割かず、個人任せにしてし じるのかは重要な判断項目だ。 商品のライフサイクルがどんどん短くなっている現在では、個人任せで そうすることで、検討するメンバーが、「あー、あのお客さん」となる。 単なる活字だった顧客名が、どこの誰かが分かるのだ。 次の段階は、その顧客が元気かどうか、どこに向いているのかを事実 引期間」「購入回数」の軸で確認する。 注意事項は、対象調査期間を区切ることだ。 目的は、顧客の状況をより鮮明に描き、打つ手を明確にすることにあり 行動に移すことが重要だからだ。 あまりにも長過ぎると、 これらの要因が複雑に絡み合い、事実がつかみにくくなると、自社とし その行動事例として、「近況確認ダイレクトメール(DM)」を実施する。 例えば、美容院(A)、歯科(B)で行われているケースでは、両店に共通 つまりこの表に示す「試用顧客」「迷い顧客」「不活性顧客」を「継続顧 美容院や医療機関のように店舗を構えて客を「待つ」事業の勘所は、顧 美容院(A)、歯科(B)で実施している顧客、患者へのアプローチは、期 重要なことは、「顧客が今、どこを向いているかを知ること」にある。 回答の有無だけでも仮説は成り立つ。 つまり今後、資源を振り向けるべきかどうかの判断ができるようになる。 顧客を知るための活動に普段から労力を使わず、売上げが下がった ・プロモーション計画・企画の実施期間と実施内容の周知徹底 を実行し、確認していくことである。 調査した自社の顧客データを常にメンテナンスしている企業は、例外な 毎日が、プロモーションの準備なのです。 顧客に対するケアを行っていない会社の多くは、言葉だけで「お客さま 顧客は選ばなければならない。 “なんでも屋”では、事業の継続は困難だからです。 どこの企業と付き合うかの選択は、顧客の胸先三寸である。 存在するだけでは選ばれない。 また、根負けしない、息切れしないためには、組織での活動が必要だ。 顧客に情報を届けることができない企業は、「存在しない」に等しい。 先に示した顧客の分類により、顧客の中での自社のマインドシェアがど 次に、それぞれの顧客にどのようにアプローチするのかを検討する材 当然ながら、「追いかけない」という選択肢もある。 総花的に追いかけても力が分散し、結局、中途半端になり、コストがか しかし、精神的な負担は、目的意識の欠如からくる準備不足に起因す いわゆる「やらされ感」である。 このような虚脱感を味わうことがないよう、目的意識、価値意識につい アプローチの元となるリストの見直しは、「スキマ時間」に行われがちで しかし、顧客創造の重要さを理解している会社は、しっかりと年間スケ しかし、「自分はこんなにこの会社(店舗)を使っている」と感じている。 最終目的は顧客との関係強化であり、そこから新たな縁が生まれること 一気にすべてのステージに異なったアプローチをかけるのは得策では 換言すれば、使用頻度をいかに高めてもらうか、そのストーリーがアプ DM、チラシ、ホームページのデザインやSEOに取り組む前に実施しな
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既存客への定期訪問作戦 |
■新規客にばかり目を向けていると既存客を失う 事務機用品の卸し会社社長の悩みは、主力商品の電子コピー機の売上が“横ば どうしたらコピー機の売上が上がるかと悩んでいた。 最近一年間の売上台数を新規客と既存(買い替え)客に分けて調べてみると、お 「新規5対買い替え5」ということは、売上台数は横ばいですから、買い替え客、す 新親5割を開拓したけど既存客の5割を失ったということは、新規客5割を他社か 同業他社同士で新親客と既存客を交換しているだけ。 販売促進という経費を使って、お互いに客を交換し合っている。それなら、新規開 その方が余分な促進費用がかかりませんし、客単価が上がります。 なぜ新規、新規と声高に叫び、「もっと売らねば」と尻を叩くのでしょうか。 そして「新規の見込客」とか「訪問効率」といったことがまことしやかに会議で議題 一種の強迫観念です。 販売活動を見込客に対する「売り込み」というように誤解しているんじゃないでしょ この考えだと、コピー機を買ってから1〜3年のお客さんは、買う見込なし、更新の まさに釣った魚に餌をやる必要はないというわけです。 買ってもらう時は3日にあげずどころか、毎日のように売り込み。 いったん買ってしまうと、パタリとこなくなって、餌を与えないまま4〜5年放置。 そして、買い替え時期が来たと見るや、やおら見込客と思い込んで、モミ手をしな この態度と姿勢、あなたがお客さんだったらどう思います。 「現金な会社だ」と思いませんか。 「勝手ばかりいう調子のいい営業マンだ」と思うでしょう。 新規、新規と営業マンを煽ると、どうしても既存客へのアプローチはお留守になります。 それは営業マンが悪いのではなく、そういう方針を打ち出した社長自身が悪いのです。 こんなことをやってるから、せっかく自社と接点のある既存客の半分も失ってしま 自社にとって、既存客は何物にも換えがたい大事な財産であり、既存客との人間 それを確保するのが販売活動であり、訪問活動の目的なのです。 それは訪問というよりは「巡回」といったほうが正確かもしれません。 つまり、既存客のパトロールです。 警官のパトロールの目的は泥棒を捕まえることではなく、犯罪の防止にあにあります。 同様に既存客の巡回は、モノの売り込みではなく、既存客を他社に奪われないよ その巡回は絶対に「定期訪問」。 毎月1回なら1回と決めて、その方針を着実に継続実行するのです。 売上をノルマづけてはダメ。 定期訪問をノルマづけるのです。 売上、売上と焦らず、既存客訪問、既存客訪問と煩ってみて下さい。 不定期訪問の方針はやめましょう。 訪問するにはするが、できる時、できる日を選んでやればいいという曖昧なのは、 この考え方を、誰よりもまず社長自身が持たなくてはなりません。 社長が表敬訪問で率先垂範。 そして、営業マンはもとより、幹部に対しても既存客訪問と巡回を厳しく指導しな 社長の表敬訪問は効果があります。これは効きます。 それ自体が販売活動の差別化要因です。 訪問を受けた側では「社長がわざわざ来て下さった」と感激、強烈な印象を持つこ これは裏を返せば、それだけ世間の社長はお客のところへ行っていないという証 だからこそ、相手を感激させるのです。 歩合制は廃止するべきです。 歩合制を採用していると、既存客の定期訪問は笛吹けど踊らず、不可能になって 歩合制が、自分の収入だけに関心が集中して、またぞろ新規、新規ということに 釣った魚には絶対に餌をやらなくなります。 定期訪問をするのに、手ブラでは芸がありません。 「こんちわ〜、何かお困りのことはごさいませんでしょうか」は御用聞きの類。 「何しにきた」でオシマイ。 「コピー機を新しく更新しませんか」ではモノの売り込みになって下の下。 「とにかく社命ですので、いわれた通り来ました」では会話になりません。 ここで提案するんです、快適で能率的なオフィス・ライフを。 モノを売らずにコトを売るのです。 新型のコピー機や事務用品の新商品を紹介するのではなく、自分なりに考えたオ 新規客と違って既存客なら、オフィスとか事務所での生活ぶりがある程度わかる そのお客にふさわしいオフィスシーン、生活シーンをデザインするのは、それほど この繰り返しが定期訪問です。 お客はその提案を見て、ここが気にいった、ここは不満だ、こっちはこうしたい、 その意見や不満を持ち帰って修正し、再び訪問して再提案する。 これを繰り返せば、そこに会話のキャッチボールが成立して、良好な人間関係が そうなると、定期訪問される側もする側も、提案を煮詰めていくことが楽しみになり そして、オフィスシーンの提案が納得するまで煮詰まった時、お客はそのシーンに これはモノの売り込みではありません。 お客と会社が一緒になって、一つのニーズを突き詰めていく協同作業です。 この協同作業が自社の信頼を生むのです。 ○○社は立派だ。 モノを売り込まない−−と。 <確率論> 仮に、5年間毎月1回訪問し、6年目の最初の月にコピー機か事務機器を受注 1日6社なら、10日で60回になって1台受注できる勘定になります。 これは個々の訪問活動についていっているのではなく、訪問活動全体として 1日に6社で10日に1台の受注ですから、1日に10社訪問したら6日目に1台受 間違わないでいただきたいのは、60回訪問というのは6年先の話をしているの 今すぐに定期訪問を始めたら、10日後、あるいは6日後に必ず受注ができると 定期訪問の効果として、上記の確率で受注が発生するようになるのは18ヶ月 この1年半というのは、多くの会社での平均実績値です。 1年半後には楽しみな成果が待っているのです。 それまでは歯を食いしばって、定期訪問を繰り返す必要があります。 1年半後だからといって、これを怠ったり手を抜いたりすると、いつまでたっても 上記事例の事務機用品の卸し会社社長は、会社が立ち直るウマイ手なんかはな もっとも、一口に1年半といっても、とてつもなく長い月日に感じることでしょう。 でも、救いはあるのです。 1年半金然受注がないわけではありません。 先に述べた確率では発生しないというだけで、定期訪問をやればやるほど、今よ これは保証できます。 そして、1年半がたちました。 それまでは緩やかな上昇カーブだったものが、予想通り急速に受注が増え始め、 奇跡ではありません。 地道な定期訪問がもたらした現実的な効果なんです。
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対応エリア | 静岡・愛知県内、東京周辺 |
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