マーケティングは「売るための努力」から『売れる仕組みづくり』のため

                

マーケティングは農耕型の営業戦略

  
          狩猟(刈り取り)型営業から農耕型営業への転換
            マーケティングHP.gif

  継続的に集客していくにはマーケティングが欠かせません。

  マーケティングは、集客(見込み客を集め)、その見込み客を新規顧客に育て、その新
  規
顧客の流出を防ぎ、固定客として維持管理していく仕組みです。

  これこそが、中小企業が継続して売上げアップを図るための売れる仕組みなのです。

  売れる仕組みづくりは、マンパワーに頼った営業を、組織の営業力を強化したチーム営業
  にシフトすることです。 

  マーケティング(marketing)とは、企業や非営利組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客
  が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得ら
  れるようにする活動」の全てを表す概念である。(Wikipedia)

   マーケティングを農業に例えるなら、

  マーケット(畑)を耕し、見込み客(種)に水をやり、肥料を与え、新規顧客(実)に育てること
  です。

  お客さんを継続的に集めなければ、間違いなく会社は倒産してしまいます。

  新規開拓において、まだ多くの営業マンが場当たりな刈取り型営業にまい進し、単価アップ
  や他商品の販売、新規顧客を固定客へと育てていくことには淡白な傾向にあります。

  なぜなんでしょう?

  それはトップに原因があります。

  会社に『仕組み』をつくっていないからです。

  まだまだ多くの中小企業の営業が「行って来い、やってこい、俺もやってきた」の、熱意
  と根性といった精神論を前面に社長が率先垂範していることです。

  いくらトップが『やって見せ、言ってきかせてさせてみてほめてやらねば、…』と思って
  も、10、20年前のやり方・考え方を従業員に押し付けても、『人は動かじ』です。

  集客の手法も時代にあったやり方・考え方を導入していかなくては勝ち残っていけません。

  これだけIT環境に恵まれながら、営業体制は昔のままのマンパワーに頼ったやり方を今も
  続け、十分に生かされ、機能していません。

  これはPCに限ったことではなく、せっかくある電話、FAX、プレスリリースといった営業手
  法を取り入れていないことです。

ただ単に「モノを売る」だけの努力では売れない時代 


  あなたの商品は同業他社(店)と差別化された商品ですか?

  今、商品・サービスがあふれる時代のなかで、差別化
  された商品
を販売しているのはほんのj0403369150.jpgわずかな企業
  であり、そこだけが売上げを伸ばしているのが現実です。

  その他多くの企業は、その他大勢の中で価格競争という
  差別化策で戦っています。

  なぜ気づかないのでしょう?

  あなたの扱っている商品・サービスはどこにでもあるのです。

  だからこそ、あなたの扱う商品・サービスを売る前にお客 
  様が欲しいと思う商品・サービスを提供するのです。

  お客様のニーズに基づいて、差異化された商品やサービ
  スを創出し、適切にお客さんへ提供していく。

  今までのような、ただ単にモノをモノとして「売るための努力」を
  していては、モノは売れない
のです。

  日常の生活に必要なモノ(食って生きていくために必要なモノ)は、
  価格の安いモノを仕方なく買うにすぎません。

  今までと同じやり方を続けていませんか? 

  過去の延長線上のやり方でやっていては、頑張れば頑張るほど、利益が少なくなって、歯
  止めのきかない赤字体質が定着してしまいます。

       マーケティングは顧客からスタートする。
       顧客の現実、欲求、価値からスタートする。
       「我々の製品やサービスにできることはこれである。」
       ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている
       満足はこれである。」

                                    (P.F.ドラッカー)

      精神論をかざした営業はもうやめよう!
      『売るための努力』から『売れるしくみ』づくりを。
      今一度自社の営業を見直してみる時期です。

       晴れ 組織の営業力強化(コンサル・セミナー・研修・講演)のご案内

   
  ■会社を動かすエンジン

   事業の成功も失敗も、すべてはマーケティングの善し悪しにかかっています。

   正しく活用すれば、企業経営においてマーケティングほど大きな利益を生んでくれる道具
   は他にはありません。

   マーケティングとは、自社の商品やサービスを中心に置くのではなく、お客様のニーズ
   に焦点を絞り、喜びや満足を叶えることです。

   ちなみに、マーケティングを抜きにあなたの扱う商品・サービスを売ろうとすれば、茨の
   道を歩むことになります。

   成熟化された今の市場では多くの商品がコモディティー化します。

   コモディティー(ありきたり)商品は価格が勝負となり、同じような商品なら、安いほう
   が良いに決まっています。

   安さの価値は、誰にとっても同じですから、マーケティングの仕組みは必要ありません。

   しかし、コモディティー商品と反するのが付加価値商品です。

   あなたの商品・サービスを付加価値商品にするためにはマーケティングが欠かせない。

   あなた(自社)の市場が何を望んでいるかを理解できていないことが、大半の会社が利益
   をあげられない最大の理由です。

   自分たち(お客様)のニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いても
   らえるなら、人はいつでも喜んでお金を払うのです。

   顧客の望みは、明らかな(顕在的ニーズ)時もあれば、そうでない(潜在的ニーズ)時
   もあります。

   お客様を固有名詞で捉えることで、そこに埋もれている「隠れたニーズ」をくみ取ること
   で、そのお客様の「喜び、願望」を叶えることです。

   彼らが求めているものを見つけ出し、それに合わせて常に方向を修正していくことが、あ
   なたの責務です。

   
  □フリーミアム

   サービスについての定義はさまざまです。

   近年では、銀座にオープンした飲食店ではお酒が飲み放題(無料)というキャッチフレー
   ズで、口コミにより話題を呼んでいます。

   なぜ無料でも儲かっているのでしょう?

   オーナーいわく、

    広告宣伝費は使わず、口コミだけ。
    無料のお酒が広告宣伝とのこと。

   それだけでは儲かりません。  

   そうです。

   食べ物です。

   特に女性は食べ物の注文が多いのでしょう。

   これらは飲食業界に限らず、多くの業界で一般化されてきています。

   賛否はありますが、社会環境は顧客獲得のために「無料」が当たり前になってきているこ
   とは確かです。

   特にネットの世界では“FREE”がキーワードとなっています。

   “FREE”はクリス・アンダーソンの著邦訳『フリー(無料)からお金を生みだす新戦略』が
   基になっており、この中に“フリーミアム”という言葉があります。

   「フリーミアム」とは大多数の利用者は無料として、一部のユーザーだけ有料のプレミア
   ム会員とするやりかた。

   この本を販売する前に、日本語の公式解説サイトで無料でこの本が読めるといったこと
   を始めた先駆者でもあります。


   ●フリーは別のものの価値を高める

    フリーミアムとは「フリー(無料)」+「プレミアム(割増料金)」の造語で、基本
    サービスを無料で提供することで顧客を広く集め、その何割かに有料で高機能
    のプレミアム版に移行してもらうビジネスモデルです。

  
  □返報性(へんぽうせい)の法則

   あなたも、何がしかのことをしてもらったら、お返しをしたいという気持ちになりません
   か?

   返報性の法則とは、人は何かをいただいたり、してもらったりすると御礼をしたくなる心
   理が働くといった意味でしょうか。

   営業でよく聞く言葉に、give and give があります。

     与えてそしてさらに与える。

   take を求めないといった意味でしょうか。

   「これだけ一生懸命やってあげたのに」とか「こんなに足しげく訪問しているのに」
   といった、あなたの勝手な思い込みは捨てることです。

   感謝や感動がなくてはお客様、顧客は行動を起こしません。

   これはお客様が「欲しかった」、「望んでいた」ことが得られた時に発生します。

   簡単にいってしまうと、「自分にとって得か」といった判断なんです。

   お客様からの行動が起きなければ、いつまでたってもお願い営業から脱することは
   できません。

   「自分には感謝、感動されるノウハウなんてないよ」といった声が聞こえてきそうで す
   が、たとえば法人の興味・関心ごとは売上げ、資金繰り、人事・労務といったことで
   あり、個人ならば、年金・介護・医療・教育・健康に関する内容です。

   一番いい方法は、お客様に聞いてみることです。

   「○○さんの興味・関心ごとはどんなことですか?」と。

   人は見た目(挨拶、身だしなみ、足しげく訪問、礼状など)で判断するといいました。

   自分にとってのメリットで判断するんです。

   その判断される状況をあなた自身が作り出し、競合他社との差別化策にします。

   よそと同じことをやっていては、よそと同じ状況に陥ってしまいます。

   お客様から感謝され感動されることとは、どういったことかを全員で考えましょう。

   顧客から「あなたのところは売り込みの案内しかよこさないの?」とか「この前頼んで
   おいた○○やってくれました?」といった言葉を言われていませんか。

   1つでもいいですから、よそがやっていないことをやり続けよう!

   日本マクドナルドの経営が最悪の状況に陥ったとき、当時の社長(原田氏)の実践
   した施策が、

    ○他がやらないことをやる

    ○できない理由にこそチャンスがある

    ○変化は自らつくるもの

   この3点を実践したことで、V字回復を成し得えました。

   どのよな事業であっても、上記の3点は欠かせません。

  □「いいものが売れる」とは限らない

   あなたが開拓していこうとしている市場に、最も適した商品やサービスが必要だというこ
   とです。

   当たり前のように聞こえるかもしれないが、最高の商品やサービスが常に勝つとは
   限りません。

   まだ使っていない商品やサービスがいいものなのか、どうかはわかりません。

   よさそうに見えるから買うのです。

   その「よさそう」をアピールすることがマーケティングの力です。

   いちばん売れるのは、その市場の大半の買い手に最もアピールした商品やサービス
   です。

   そして、買い手にアピールするかどうかは、商品そのものではなく、ほとんどマーケティ
   ング力です。

   事業を成功させるために、市場の教育は常に必要です。

   市場にあなたの商品の「売り」はどこで、なぜよそで買うよりあなたから買った方がいい
   のかを教えることです。

   あなたの提供する商品・サービスがすでに市場に理解されているか、たとえまだでも、
   あなたの目標はお客様に、なぜあなたから買うべきかを教育するということになります。

   なぜ取引の相手としてあなたなり、あなたの会社なりを選ぶかという、なるほどと思わせ
   る理由を提示するのです。

   この教育ツールを「ユニーク・セリング・プロミス(USP)」といいます。

   マーケティングとは、営業における視点を変えることです。

    ・顧客を理解する

    ・顧客の気持ちになる

    ・顧客と関わる

    ・顧客を単なる販売先と見ない

    ・顧客の助けになる

    ・顧客の問題解決に貢献する

    ・すべての取引に付加価値をつける

   「あなたはどんな業界にいるのか」、「あなたはどんなものを売っているか」は無関係
   です。

   誰も、商品やサービスを相手に仕事をしているわけではありません。

   人はみな、人を相手に商品やサービスを売っているはずです。

   なぜなら、意思決定をし、お金を使うのは人です。

   だから、「マーケティングとはお客様の抱える問題を解決する」とも言えます。

   つまり、お客様の問題解決になることを考えればいいのです。

   事業を成功させるには、人のニーズや望みを認識し、それを満足させる方法を見つけ
   ることに長けていなくてはなりません。

   それをいつも、よそよりも速く、安く、上手くできて、手軽で、信用がおけて、誠実な
   ら、必ず大きな利益が得られるようになるでしょう。

   今並べたすべての面に焦点を当てていけば、顧客の本当のニーズや望みがどこに
   あって、どんな問題を抱えていて、どうしたら解決を助けられるのか、よそよりも深く
   見抜けるはずです。

   そうしたことがわかっていれば、後はあなたの専門分野でのスキルや知識を応用して、
   ユニークな解決策を提供すればいいのです。

   そうすれば必ず売れます。

  ■マーケティング

   御用聞き営業からマーケティング営業に変えていくためには、営業プロセスを標準化(手
   順書)し、頭の中に叩き込んでおかなくてはならない。

   面談プロセスなしに、ストーリーのあるセールストークを作ることはできません。

   複数のセールストークを整理し、用意しておかないと、セールス時点で顧客に聞かれる
   ままに答えてしまう受動的な営業に終わってしまいます。

   今や商品の特徴や価格だけでは、顧客の購買意欲を呼び起こすのは難しい時代です。

   ブランドイメージやUSPといったパフォーマンスを、より具体的に強く訴えかけていく必
   要があります。

   顧客の心理的、社会的、あるいは感情的なニーズに訴えることを念頭におく必要があり
   ます。

   相手の不安や安心、喜びの感情を刺激している表現です。

   不安を与えたり、夢を与えたり、ユーモアを感じさせたりするには、感情に訴求するキー
   ワードを巧みに使う必要があります。

   商品に「感情の言葉」で演技させるのです。

   そのためには、商品の特徴ではなく、お客様のメリット(利点)を中心とし、どのような
   「感情の言葉」がニーズを呼び起こすのかを明確に定義しておく必要があります。

   顧客ニーズが多様化・複雑化している現在、販売の土俵を決めて戦力を集中しなければ
   ならなりません。

   すべての人を対象に、すべての商品を販売するデパート化を目指すべきではありません。

   その商品を、どのような相手に、どのように販売するか、明確に設定しなければならない
   のです。

   市場のどこで勝負をかけるか、「販売する土俵」(他店と違う土俵)を設定することが
   ポジショニングです。

   ポジショニングを明確にしなければ、自分がどこで誰を相手に勝負しているかもわから
   ず、ただ時間に流されて毎日が忙しいだけになってしまいます。

   ポジションを決め、ターゲットを明確に定め、そのターゲットに向けてもっとも効果の高
   い販売戦略を展開していきます。

   ポジションを明確に設定しないと成功の確率がなかなか上がりません。

   あらかじめ攻める市場を狭く限定し、その市場のニーズ・ウォンツを見つけ(作りだす)、
   どんな提案が喜ばれ感動されるかを準備し、集中していく作戦こそが成功をもたらすの
   です。

   あなたのポジション、マーケットを明確にせず営業を推進していくことは、“下手な鉄砲も
   数打ちゃ当る”方式の「努力すれど成果あがらず」という結果に終わってしまいます。

   あなたの土俵設定(セグメンテーション:マーケットを細分化)の基本は、あなたの商品が
   どこを狙うべきかといった、ポジショニングを決めることです。

   そのために必要とする情報として、

    ・ビジネス環境の分析(外部環境分析)

    ・自社の経営状況(内部環境分析)

    ・強み、弱みの明確化(自社経営に影響ある機会脅威)

    ・強みをどうやって伸ばすか

    ・弱みをどうやって克服するか

   あなたが成功するには自己目標を掲げるだけでは達成できません。

   あなたの成長は、マーケットとの良い関係を築いているかどうかにかかっているのです。

   つまり、顧客のニーズや欲求に合致しているかどうかで成功が決まるんです。

   よくマーケティングの本に、人の商品の購入動機は理屈ではなく感情によると言った
   ことが書かれています。

   人の感情(心理)を洞察し、「人間の欲求にどのように対応していけばマーケティングを
   成功させられるか」という物差しです。

   マーケティングにおいて十分に活用できる理論の1つに「マズローの欲求5段階」と
   いう有名な概念があります。

   マズローの説によれば、人間の欲求は、「生存の欲求」→「安全の欲求」→「所属の
   欲求」→「尊重の欲求」→「自己実現の欲求」と階段状に登っていくといわれています。

   人間の欲求はエスカレートし、欲求には際限がありません。

   最初の欲求が満たされると、つぎの段階の欲求が芽生えてくるのです。

   たとえば、空腹さえ満たせばよかった欲求は、「食事を楽しむ」という欲求に変化しま
   す。

   防寒のための衣服は「美しく着飾りたい」という欲求に変化します。

   雨露を防げれば良かった住まいは「快適に過ごせる家」「安全な家」という欲求に変化
   するのです。

   それらが満たされると「誰かに認められたい」「尊重されたい」という欲求が起こり、
   社会参加が盛んになります。

   自己実現の欲求は「自分を磨きたい」とか「体を鍛えたい」とか「見聞を広めたい」とか
   「ゆとりある生活をしたい」とか「趣味を持ちたい」というような欲求に変化してくる
   というわけです。

   対象となるお客さんの真の欲求(裏の欲求)が何かを探ることが契約に結びつきます。

   顧客が欲する・望むことを、顧客が望む方法で提供する会社(店)だけが、顧客の支持を
   得て成長することができるのです。

   「○○のサービスならどこにも負けない」といった強みが顧客への貢献を生み、顧客から
   の評判を得て商売は成功するのです。

   もちろん、ただむやみに貢献すればいいというものではありません。

   貢献目標が、結果としてあなたの利益にどう結びつくかを、あらかじめよく検討しておく
   必要があります。

   まずは顧客ニーズにどのように貢献していくか、大きな貢献テーマを明確にしましょう。

   そして、ただ漠然と目標を掲げるだけでなく、なるべく細かく貢献できる要素を洗い出し
   ていき、それぞれの貢献度合を検討してみることが重要となります。

   あなたの収入はお客様から成り立っています。

   お客様を単なる商品の販売先と考えるのではなく、商品がお客様の抱える問題解決の
   手段として、どのように貢献できるかが重要なのです。

   
  □あなたの商品の本質  

   化粧品のレブロンの創始者チャールズ・レブロンは「工場では、私たちは香水を作っ
   ています」と言った。

   「しかしお店では、希望を売っているのです」

   これはどんな業種につても言えます。

   どこでも、人々が買っている商品の本質は満足(幸福)感なのです。

   あなたが既存客や見込み客に送っている書類の中身はどうだろうか。

   もう一度読み返してみるべきでです。

   受け取った相手はどう感じるだろうか? 

   それは満足や、あるいはその満足を感じさせる内容だろうか?

   成約のために、あなたの実力以上の期待を持たせてしまうと、相手は結局、不信(不満)
   を抱いてしまいます。

   さらに悪いのは、あなたがウソ(誤解)をついたと曲解されてしまうことです。

   後々弁解に苦労するだけです。

   できないような期待を顧客に持たせないことです。

   それより、感謝の気持ちを形に表しましょう。

   あなたが想像するより、セールスとはこの程度のことで差がつくものです。
   (お礼のはがきを出す、たったこれだけのこと)

   セールススキルが優れているからではないのです。

   より経験が豊富なわけでもありません。

   今、あなたの実施しているサービスは「程度の低いサービス」と自覚すべきでしょう。

   そうでなければ、強化すべきサービスが何なのかを見つけ出す努力もしないし、結果、
   他の同業者と何ら変わず、淘汰されていく代理店の1人になってしまうからです。

   サービスの良し悪しの判断基準を決めるのは誰?(同業界の常識は、世間の非常識)
   同業界の論理?自らのエゴ? それともお客様? 

   お客様のサービスを見る目が高まる中、期待レベルに到達できないサービスに対して
   は、顧客は離れていってしまうでしょう。

   単に売る側の発想で提供するのではなく、消費者に迎え入れられるはずのものを創り出
   すのです。

   顧客を惹きつけ続けるために、他と違うどんなことができるか考えてみましょう。

   それも今すぐに!

   多くの成長のチャンスは、現状の業界の定義づけの外にあります。

   だから業界常識の枠組みの中で戦っている会社は、成熟産業全体に見られる、肉体的
   にも金銭的にも多大な出血を強いられる戦いをしなくてはりません。

   そして、あなたも・・・。


   あなたの本当の売り物は何か? 

   多くは「○○商品(サービス)の販売」と回答するでしょう。

   一昔前なら、その回答でよかったでしょう。

   しかし、今は違うのです。

   ほんのちょっとした小さな心遣いが、大きな違いを生むのです。

   この小さな心遣いが社会人・組織人としてやらなければならない行動である基本動作
   習得です。

   例えば、その小さなことと思われている電話の応対はどうでしょうか。

   ビジネスは一本の電話からスタートします。

   あなたの電話応対はどうだろうか?

    ・2回以内のコールで、でているか?

    ・3回以上ベルが鳴ってしまったら「お待たせいたしました」と言っているか?

    ・電話対応の導入で、最初に挨拶の言葉が出ているか?

    ・会社(店)名、担当者名まで名乗っているか?

    ・電話相手先の内容をメモし、話のあとにメモ内容を復唱し、確認しているか?

    ・終わりの挨拶の印象(明るい、親切、はきはきしている)は?

    ・かかってきた相手が切る音を確認してから静かに受話器を置いているか?


  以下は、集客に欠かせないマーケティング営業の武器についてまとめました。

        顧客情報(データベース)の管理

        テレマーケティング  ファックスマーケティング

        パブリシティ(プレスリリース)  組織営業のマーケティング戦略

        営業ツールは営業力強化の最大の武器  

  

  ここでの実践していただく手法は大きなコストをかけず、少予算で実践できることばかり
  です。

  大きなお金をかけずに、貴社に『売れる仕組み』はできるのです。

   DBMを導入し、成功を収めている事業所の事例を紹介しておきます。

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小売業のマーケティング

           

小売業のマーケティング

  ■カスタマー・シェアの拡大と顧客差別化の重要性

   これまで小売業では、定期的に特売品の広告を打ち、価格志向の顧客を引きつ
   ければ、いずれその顧客が固定客になり利益をもたらす、と考えられてきた傾向
   があります。

   しかし、小売業において経験的に知られ指摘されていることに、

    価格志向の顧客のうち、優良顧客となるのは一握りであり、
    大多数の顧客は、その後、短期間のうちに来店しなくなっている

   ということがあります。

   こうした実状を踏まえると、顧客を選別してセグメントしたうえで顧客の貢献度
   に応じて販売施策を請じること、つまり、個々の顧客の自店における購入額=「カ
   スタマー・シェア」の拡大を図ることが重要と考えられます。

   そのためには、

    データにもとづき、売上高に貢献している顧客を見極めて、
    的確なプロモーションを実施していくことが必要

   になります。

   これは「ワン・トウ・ワン・マーケティング」と呼ばれているものの実践であり、個別
   の手法としては「フリークエント・ショッパーズ・プログラム(=FSP)」と呼ばれてい
   るものです。

   小売業のマーケティングでは商品管理が中心に据えられています。

   POSによる単品管理により売れ筋と死に筋が把握できるようになり、売れ筋に集
   中した商品管理により販売効率を高めることが販売戦略の最大の要になったた
   めです。

   しかし、

    「カスタマー・シェア」拡大のためには、単に個々の商品の数字を追うだけ
    ではなく、個々の顧客の購買行動を把握して、個々の対応を打ち出して
    いくことが必要

   になります。

   こうした顧客の差別化は決して特別なことではありません。

   実際に、顧客の差別化は、航空会社、ホテルのマイレージ・サービスなどにみら
   れるように、消費者にも受け入れられているのです。

   また、こうした施策を講じるには、大規模なチェーンである必要はありません。

   実際に小売業の顧客の差別化が進んでいる米国小売業界においては、1店舗だ
   けの独立店であっても、こうした施策を成功させている事例をみることができます。

  顧客を差別化する際の考え方

   1.顧客を差別化する必要性

     顧客差別化の必要性は、次のような考え方から明らかになります。

     顧客の購買行動はさまざまで、一人ひとりが異なる利益(あるいは損失)を店
     にもたらしています。

     2割の顧客で8割の売上高を占めているという経験則(パレートの法則)は、長
     期的にみれば小売業についても当てはまり、顧客を差別化する合理性がはっ
     きりするのです。

     実際に、顧客データの分析は予想外の(上位顧客に売上が集中した)実態を
     示すことがあるといわれています。

     たとえば、期間を長くとるほど、継続的に買っている顧客と1回だけの顧客との
     店への貢献度の差が拡大することは明らかです。

     顧客ごとの、来店期間全体における貢献度(生涯価値=ライフ・タイム・バリュー)
     をみた場合、顧客を差別化して対応することの妥当性は明白になるでしょう。

     また、売上高に限らず、

      1回の購入金額が高いほど、単位当たりの固定費負担は少なくなり、
      顧客ごとの粗利益率は向上

     します。

     次表は、こうした例について、一例として考えたものです。

     こうしてみると、不特定多数への販売促進活動がきわめて非効率なことがわ
     かります。

     一方で、

      これまで特売にかけてきたコストを再配分し、上位蕪客への還元を多く
      すれば、公平で効果的なプロモーションが実施できる

     のです。

   2.顧客を差別化することで得られる優位性

     POSをはじめとする情報システムが普及したことにより、現在では個々の顧客
     に対応した販売を実現することはそれほど困難ではありません。

     商品別に構築してきた情報システムを顧客別に適用することで、多く購入して
     いる顧客に、さらに多く購入してもらえるように、

      顧客データベースにもとづいて一人ひとりの顧客に異なった販売条件を
      適用し、その結果の顧客行動の分析を通じて、さらに顧客別の対応を
      改善していくことが可能

     になっています。

     また、顧客差別化マーケティングの競争上の優位を考えると、すべての顧客
     層に同一価格で対応するのは、経済的に不利であるばかりか、店舗の競争力
     を弱めかねません。

     たとえば、

      顧客情報にもとづいて、優良顧客を対象に特売セールを実施したり、
      価格以外の面でもさまざまな特典を提供することで、顧客情報を
      もたない店から優良顧客を奪うのはこれまでよりも容易になる

     と考えられるからです。

   3.顧客を差別化することによる販売の効率化

     広告費を大幅に増やせば、売上高を拡大することは比較的容易かもしれませ
     んが、当然利益率は低下します。

     しかし、顧客を差別化することで、売上高と利益をともに拡大することが期待で
     きるのです。

     これは、先にも述べたように、1回の購入金額が高いほど単位当たりの固定費
     負担は少なくなるため、優良顧客ほど店舗にとって経済性が高いからです。

     また、

      1回当たりの購入金額が高くなるほど、特売品ではない定番の購入が
      増えるために粗利益率の向上が期待できる

     のです。

     実際に、米国小売業界において顧客差別化を実施している小売業では、

      ・利益に貢献しない顧客には低マージンの商品を販売しない
       (1回の購入額に最低限度を設けたり、広告に掲載する特売品を大幅に
       減らす)

      ・商品別の価格設定より、購入総額に応じた価格設定を重視する
       (一斉特売を減らし、顧客の購買実績に応じた特売価格を設定する)

     ことにより、多くの企業が利益改善に成果をあげていると報告されています。

     低収益(あるいは損失)しかもたらさない顧客に効果的にコストを転嫁でき、さ
     らに、高収益の顧客に効果的に利益を還元できるのです。

  □顧客差別化マーケティングの導入

   1.準備

     (1)特典プログラムを決定する

       まず、顧客の情報を集めることが必要です。

       顧客カードを導入して、カード会員に特典をつけることで会員組織を拡大
       し、顧客情報を集めるという手法が一般的です。

       その場合に検討しなければならないことは、メンバー全員に提供する特典    
       プログラムの内容、費用対効果です。

       次に、効果的な告知方法が検討事項になります。

       売上高の70%以上、購入件数の半数以上を顧客番号付きにしなければ、
       顧客の全体像を把握することはできないと考えられています。

       そのためには、

        効果的な還元プログラム、会長勧誘キャンペーンによるPRなど、
        顧客にとってプログラムが魅力的になる工夫が必要

       になるでしょう。

       ほとんどの顧客がカードを所持するようになれば、一斉割引と大差がなく
       なってしまいますが、

        まずは顧客情報の収集が目的

       です。

       顧客情報の収集にもとづいて効果的に顧客差別化を進めるほど、広告と
       特売の主要なコストが顧客の収益性に応じて配分されるようになり、増収
       増益が期待できるようになるのです。

     (2)必要となる設備などを検討する

       顧客情報の収集方法(顧客カードの運用が一般的)、店舗に保管するデー
       タの種類、本部に保管するデータの種類と分析項目、また、ダイレクトメー
       ルとの連動方法など、さらにPOSを中心とするシステム要求と具体的な構
       築方法(社内構築、外部委託)などを検討します。

       まず、顧客差別化マーケティングの導入にあたって必要になる設備などを
       あげると、次表のとおりです。

       ここでは、顧客カード、POSシステム、顧客データ分析システムについてポ
       イントを以下にあげます。

       @顧客カード

        ここでいうのはカードの方式の検討です。

        普及している顧客カードには、磁気カード方式、ICカード方式などがあり、

         展開を考えているプログラム内容、顧客データベースシステムの
         仕様、想定される発行枚数、見込まれる経済効果などと導入コスト
         を比較検討して、カード方式を選択する

        ことになります。

       APOSシステム

        通常、小売店における商品管理のシステムにはPOSが使われています。

         顧客差別化マーケティングを実現するには、POSを拡張して、
         顧客データを一元管理するためのシステムを構築することが必要

        になります。

        POSに顧客カード読み取り装置を連動させ、POSデータを蓄積するストア
        コントローラー(店舗コンピューター)のデータ内容に、顧客データが追加
        されるようにシステムを組むことが必要になります。

       B顧客データ分析システム

        顧客データ分析システムにもたせるべき基本機能を検討します。

        主要な分析項目をあげると次のとおりです。

      顧客データ分析用のコンピューターを店舗ごとに設置するか、本部に集中す
      るかは、プログラムの運営方法や、店舗の規模、業態によって検討します。

     (3)ツールを作成する

       運営プログラムの内容、告知方法などにもとづき、店頭看板、店内ポス
       ター、サインボード、POP、会員申込書、などのツール類を作成します。

     (4)従業員教育、テスト導入を実施する

       会員募集の開始までに、従業員にプログラムを十分に理解させておくこと
       が必要です。

       従業員の理解促進とプログラム運用のテストの両面から、従業員に会員購
       入のモニターとして3カ月程度の運用を行うことなどが考えられます。

       また、パイロット店でのモニター顧客を対象にした運用、あるいはメーカーと
       の協同企画などもあわせて実施し、問題点、利点を洗い出すことも考えら
       れます。

   2.運用

     実際の運用において具体的に考えなければならないのが、得意顧客に順次
     還元する特典の内容をどのようなものにするのかということです。

     商品管理ではABC分析などによって管理の方法を変えますが、同様に、累計
     購入額の大きさによって顧客への対応を変えていくのです。

     顧客の購買行動が見返りに左右されるとすれば、単純に考えて、顧客に望む
     行動をしてもらい、それに対して見返りを与えるようにすればよいといえます。

      顧客のどのような行動に対して見返りを与えたいのか、顧客の立場から
      仮説を立てて、

       (1)有意義な顧客のグループ分けを考える

       (2)顧客グループ別の対応(特典)を考える

      必要があります。

      (1)有意義な顧客のグループ分けを考える

        まず、おもに購買実績に応じた単純な分類の例を考えると、たとえば次の  
        ようなものがあげられます。

        実際の運用では、さらに、細かい特徴で一人ひとりの顧客を分類できるよ
        うにすることも可能であり、効果的であると考えられます。

        たとえば、流行商品や特売商品ではなく、得意顧客が愛用している商品
        を知ることができれば、より細かく効果的な顧客別の対応が可能になるで
        しょう。

      (2)顧客グループ別の対応(特典)を考える

        こうした顧客分類を進めながら、価格の差別化、特典の差別化を行います。

        具体的には、顧客がどの程度利益を与えてくれているかによって特典を
        比例配分します。

        一般的に利用されている方法をあげると次のとおりです。

        その他、ソフト面で、より上位の顧客に特別な権利を提供する(サロンの
        利用、アドバイザーによる相談、特別会員用チェックアウト、など個別対   
        応を行う)プログラムを実施するなどの差別化策があげられます。

        いずれにおいても、

         きめ細かい価格設定や特典設定によって、
         上位顧客への魅力あるプロモーションを展開することが必要

        です。

        その際、たとえば差別化プログラムを設ける場合には、上限を設けて効
        果をなくしてしまわないように注意が必要です。

        特典に上限を設けることは、優良顧客を、同様のプログラムを実施してい
        る競合店に追いやってしまいかねないからです。

        そうなれば、収益性の高い優良顧客の代わりに、大きなコストをかけて新
        しい顧客を増やきなければならなくなるでしょう。

   3.分析と評価

     一定の運用を行ったら、そこで得られた顧客の購買データを分析し、特典、プ
     ロモーションの見直しなどに生かしていきます。

     購買データの分析にあたっては、購買層、購買時期の分析だけではなく、個々
     の顧客の動向がつかめるデータ分析を行うことが必要です。

     「A商品を頻繁に購入しているのは誰か」「頻繁に来店しているのは誰か」など
     を分析したうえで、優良顧客の維持と販売効率の向上を目指します。

     具体的には、

      顧客に焦点を当てて、
      「いつ」「どこに」「どの商品を」陳列すれば販売効率が上がるか、
      顧客グループ別にどのような商品を購入する傾向が強いかなどを分析する

     ことが考えられます。

     頻繁に購入する顧客に焦点をあわせて売場の戦略を考え、上位顧客により
     ターゲットを絞って品揃え、商品構成を見直していきます。

     顧客の特性が把握できれば、顧客の購買行動を変える(購買心理を刺激す
     る)ようにプロモーションをきめ細かく展開したり、推奨したい商品についてター
     ゲット別にDMをうつといった施策も可能になるでしょう。

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価格設定の考え方

           

価格設定の考え方

  ■「価格」を設定できる範囲

   商品の価格設定と販売量は、基本的には「価格を下げると販売量が上がり、逆に 
   価格を上げると販売量が下がる」という関係にあります。

   価格設定においては顧客を同一の集団として扱うのではなく、顧客をセグメントし
   て、セグメントごとに適切な価格設定をして総売上の最大化を図るという収益管理
   手法(レベニューマネジメント)の考えが欠かせません。

   価格は一般には、その商品・サービスの価値を表わすもので、消費者にとっては
   価格が商品の価値や品質を「判断するモノサシ」となり、購入する際の意思決定
   の決め手となるものです。

   すなわち、消費者は価格が妥当かどうかを、商品の必要度や値頃感によってそ
   のつど決めています。

   したがって、消費者がその商品に感じる価値が価格より低い場合は、その商品は
   売れませんし、逆に感じる価値が価格より高ければその商品はヒットすることにな
   ります。

   しかしながら、売るために、商品にかかるコストや自社の利益を無視した価格設
   定を行うと、会社経営に深刻なダメージを与える可能性もあります。

   これらを考慮すると、価格設定の基本は実務的には、総原価から判断して、販売
   すると損をする下限の価格と、消費者が購入してくれる上限の価格の範囲内で決
   まることになります。

   また、自社が設定する価格は競合企業の価格政策に影響を与えることも忘れて
   はなりません。

   低価格化競争は、しばしば無用な乱売競争を招き、結局は競合企業とお互いの
   首を絞め合うことにつながる可能性もあります。

   これらのことを考えると、価格政策が企業にとっていかに重要な経営課題である
   かが分かります。

   そのため価格設定は、商品の特性や営業・販売構造などを総合的に判断して、
   自社にもっとも適した方法を検討する必要があるのです。

   現在、自社がどのような価格設定の方法をとっているのか、それが適切かどうか
   を定期的に確認することが必要です。

  □基本的な価格設定の方法

   価格は、前述の設定可能範囲のなかで景気に伴う需給動向、蒙合状況などさま
   ざまな要素が加味、集約されて決定されるため、絶対的な設定方法はありません。

   通常は原価・需要・競合状況の3つの要素を踏まえたうえで価格が決められてい
   ます。

   1.原価を考慮して決める方法

     企業サイドに立った考え方で、価格がいくらであれば原価を回収して適切な利 
     益を得ることができるか、ということを考慮して価格を決める方法です。

     このような視点から価格を設定する場合には、次の方法が考えられます。

     (1)コストプラス価格設定方式

       製造原価(または仕入原価)に利益を加えて価格を決定する方法です。

       この方法では、売り手となる企業側にコストダウンが意識されにくいという
       問題があります。

       したがって、この方法は需要に対して供給が不足する「売り手市場」の場合
       か、市場における競争が激しくない場合に限って有効な方法です。

     (2)マークアップ価格設定方式

       マークアップ価格設定方式は、理論的にはコストプラス価格設定方式と同
       じものです。

       投入した原価に一定の利益(値入れ額)を加えて販売価格を決める方法
       で、流通業界で多く用いられています。

        販売価格=仕入れ原価十底入れ額

       この利益は「値入れ(マークアップ)額」とよばれ、一般には次の要素をカ
       バーする必要があります。

        ・店舗もしくは部門経費(商品の管理費用や直接販売費など)

        ・商品の販売に先立って予想される破損・盗難・値下げなどの損失

        ・営業利益

       たとえば、ある小売店が仕入れ原価60万円(総額)の商品を販売するとき
       に、営業経費が3万円、破損などが1万円見込まれ、利益目標を5万円と見
       積もった場合、商品は総額で69万円程度で販売しなければならないことに
       なります。

       コストプラス価格設定方式やマークアップ価格設定方式のような価格設定
       方法は、比較的簡単な方法であり、企業にとっては一定の利益を確保しや
       すく使いやすい方法です。

       しかし、需要サイドを考慮していないため、設定した価格では市場に受け入
       れられなかったり、逆に消費者が支払ってもよいと考えている価格よりも低
       い価格を設定してしまい、利益を逃してしまうというリスクがあります。

   2.需要を考慮して決める方法

     消費者サイドに立った考え方で、「いくらなら商品を購入してもらえるか」という
     ことを考慮して価格を決める方法です。

     このような視点から価格を設定する場合には、次の方法が考えられます。

     (1)知覚価値価格設定方式

       商品の価値をユーザーがいくらでとらえるか、という知覚価値をなんらかの
       方法で測定し、それを基準に価格を決める方法です。

       つまり、最初に「売れる価格」を認識し、それに原価を合わせていく方法です。

       たとえば、新製品として有機栽培野菜ジュースを開発し、消費者アンケート
       で「110円なら購入するが150円なら購入しない」という結果がでた場合、
       原価を下げ、110円でも利益がでるようにするといった考え方です。

     (2)需要差別価格設定方式

       需要に差がある市場セグメント(区分)ごとに価格を設定する方法です。

       時間帯(早朝・深夜など)、顧客(女性)、期間(盆・正月などの繁忙期)など
       のセグメントごとに価格を設定します。

   3.競合状況を考慮して決める方法

     商品が差別化されておらず、市場内にある程度の競争相手が存在する場合
     に用いられます。

     つまり、競合商品の市場価格を考慮して価格を決定する方法です。

     したがって、決定した価格に適合するように原価を調整する必要があります。

     (1)市場価格より低く設定する方式

       低価格により薄利多売を行い需要の拡大を図るか、あるいは競合企業の
       シェアを奪回しようとする場合に用いられます。

       しかし、こうした戦略はしばしば価格競争を招き、売り手同士がダメージを
       受けるだけ、という結果にもなりかねないため注意が必要です。

       一般に、中小企業は仕入れチャネルや販売力にも限界があるため、こうし
       た価格競争に巻き込まれた場合、不利であり、この価格設定方法はあまり
       中小企業向きとはいえません。

     (2)市場価格より高くまたは同一価格に設定する方式

       販売価格を市場価格と同一または高く設定する戦略は、自社の商品が品
       質、機能、サービスなどの点において、競合商品よりも優れている場合に
       のみ用いられます。

  商品のライフサイクルと価格政策

   商品には、一般的に導入期・成長期・成熟期・衰退期という4つのライフサイクル
   がありますが、価格政策はこの各段階の特徴に応じた適切な戦略をとる必要が
   あります。

   なぜならば、各段階によって競争形態が異なり、また消費者の購入態度も変化し
   ていくからです。

   商品のライフサイクルにおいて、とくに問題となるのが導入期における赤字と、成
   熟期における利益率の悪化です。

   1.導入期の価格政策

     導入期の価格政策は、商品のイメージを確立し、その後の普及を左右する意
     味で重要です。

     導入期の価格設定の方法として代表的なものは、次の2つです。

     これらの設定方法の効果やリスクを十分検討したうえで、適切な価格設定を
     行う必要があります。

     (1)市場浸透価格設定方式〜販売数量を重視

       導入時から低価格を訴求し、販売数量と市場占有率を短期間で上昇させ
       利益を確保しようとする方法です。

       この手法は、販売数量が増加するにつれて商品1単位当たりのコストが下
       がるという仮定(規模の経済)に基づいています。

       そのため量産しやすい日用品や食品業界に多くみられる手法です。

       成功すれば早い時期に市場でのシェアを獲得でき、また、利幅が低いため
       競合企業の参入意欲を減退させる、という効果があります。

       しかし、販売数量が増加しても期待どおりに原価が下がらず、なかなか利
       益を確保できないというおそれもあります。

     (2)うわずみ吸収価格設定方式〜利益率を重視

       いわゆる高級品志向を狙う価格設定方法です。

       (1)とは逆に、導入期に高価格を設定し、収益性を重視し早期の資金回収
       を図ります。

       巨額の投資が必要な産業(半導体製造など)に多くみられます。

       高級自動車などのように、量産せず、低価格にせず、高級イメージを維持
       することで希少価値をアピールすることができます。

       また、高価格により投下資本を早期に回収し販売数量が増加すれば、競
       合商品と比較しながら、価格を下げて市場占有率を高めていくことができます。

       ただし、ターゲットとなる顧客層が限られるため市場への浸透力が弱く、資
       本回収に十分な販売数量を確保できないリスクがあります。

   2.成長期の価格政策

     商品が成長期に入ると、通常、価格は横ばいか低下の傾向をたどります。

     それは、市場の成長により競合が激化してくるとともに、生産・販売数量の増
     加からコストが低下してくるためです。

     したがって、企業として成長を維持していくためには、原価プラス利益方式を
     基本に適切なタイミングでの価格引き下げやサービスの付加を検討する必要
     があります。

     また、成長期の後半には拡販による利益の追求よりも、製造・販売原価の低
     減が重要な利益の源泉となってくることも忘れてはなりません。

   3.成熟期の価格政策

     商品が成熟期を迎えると、コストの低減が限界に達して企業間のコスト差は小
     さくなります。

     また、市場成長率が鈍化し企業間で少ないパイを奪い合うこととなるため、脱
     落する企業もでてきます。

     商品の差別化も困難となってくるため、どうしても価格中心の競争が激化して
     くることになります。

     その際の価格設定の考え方は需要を考慮した設定方法となります。

     しかし、この時期の競争は生き残った優良企業同士の競争となるため、単純
     な価格政策では不十分です。

     安易な安売り政策では、すぐに限界に達してしまいます。

     そのため、流通合理化やほかの製品との組み合わせ販売など、非価格政策
     を同時に駆使して対処することを検討するべきです。

   4.衰退期の価格政策

     商品が衰退期に入ると、販売数量は著しく減少します。

     さらに新製品の出現、消費者の噂好の変化によって市場シェアは急激に低下
     します。

     ただし、この傾向が自社だけの傾向なのか、それとも市場全体の傾向なのか
     によってとるべき方向性は異なってきます。

     すなわち、もし市場全体が衰退期にあるのであれば原則として市場から撤退
     することを考えますが、自社のみにみられる傾向であれば価格・品質などの再
     検討が必要です。

     また、市場全体が衰退期にあったとしても、多くの企業が撤退した場合、自社
     は残りの需要で着実に収益を上げることも可能です。

     したがって、この時期は新商品開発を本格化すると同時に、原価を考慮した価
     格設定で販売して、需要がどのくらいあれば存続していけるかを検討する必
     要があります。

     また、採算割れしない程度の価格を維持して在庫を処分し、近い将来の撤退
     に備えるといった視点も求められます。

  □価格設定のテクニック

   これまで、価格設定方法の基本的な考え方についてみてきました。

   ここでは、さまざまな業界で実践されている主要な価格設定方法をいくつか紹介
   します。

   1.固定費回収法による価格設定

     企業経営においては、ある部門が赤字でもほかの部門がその赤字をカバーし
     ていれば、会社全体としては赤字にはなりません。

     したがって、ある商品に割り当てられる固定費を小さくしたり大きくしたりして、
     販売価格を設定するという方法があります。

     たとえば、製造業の場合、戦略商品には材料費・仕入原価などの直接費に労
     務費・製造経費だけを加えた価格を販売価格とし、そのほかの商品に残りの
     販売・管理費など固定費を背負わせる、という方法です。(下表では「商品B」
     が戦略商品)

     また、同一製品で販売地域ごとに固定費負担に差をつける、という方法もあり
     ます。

     たとえば、東京や大阪など一般に競合が厳しい地域での販売価格は直接費
     のみにし、それ以外での地域の販売価格にそのほかの販売費・管理費・営業
     外費用などを振り分けるという方法です。

     このような方法を、段階的固定費回収法による攻撃価格政策といい、必要に
     応じて活用されています。

   2.ロスリーダー(目玉商品)価格政策

     前節の考え方を流通業界に取り入れた価格政策です。

     特定の商品を目玉商品として極端に価格を安く設定し、それを広告宣伝して
     多くの客を集め、ほかの商品を買ってもらうことで一定の利益を確保する方法
     です。

     目玉商品は仕入原価で販売し、ほかの商品には仕入原価に必要費用や利益
     を振り分けて販売します。

     この政策を成功させるためには、目玉商品が次のようなものであることが求め
     られます。

      ・一般消費者に広く普及している有名ブランド商品

      ・所得層に関係なく誰でも購入できる商品

      ・メーカー間の競争が激しい商品

   3.心理的価格政策

     心理的価格政策とは、消費者がある商品に対してもつ独特な購買心理に適し
     た価格設定の方法です。

     具体的には次のようなものがあります。   

     (1)端数価格

       たとえば、2000円の代わりに1980円としたり、5万円の代わりに4万
       9800円と付けた価格のことです。

       端数価格を付けることによって、「価格は最低水準にまで下げられている」
       という印象を消費者に与え、売り上げを増やすことができます。

     (2)慣習価格

       消費者が慣習的に認める価格があります。

       たとえば缶ジュースなどはどこの小売店でもほとんど変わらない価格で売
       られています。

       このような慣習価格が存在する場合には、これより安くしても売り上げはそ
       れほど伸びず、逆にこれより高くすると消費者に敬遠され、売り上げが著し
       く減少することがあります。

     (3)名声価格

       消費者が価格によって品質を評価する傾向が強く、しかも、比較的高級な
       品質が選考される場合(いわばブランド力がある場合)に、高い価格を付け
       ることがあります。

       たとえば、女性用の化粧品などがこれに該当します。

  価格設定のフローチャート

   ここでは価格を設定する際の基本的な視点と手順をまとめています。

   まず、その価格を設定することで自社をどのようにしたいのか「目的」を明らかに
   します。

   これによってとるべき設定方法が区分されます。

   たとえば、商品を製造・販売するのにかかったコストを確実に回収することを目的
   とした場合は、原価重視の価格設定方法をとることが基本となるでしょう。

   最終的には、原価・需要・競合状況という3つの要因だけでなく、販売方法などさ
   まざまな内部要因をも加味して決定することになります。

   
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マーケティングで売り方を変える

         

マーケティングで売り方を変える


  ■マーケティングとセールスの違い

   既にある商品やサービスをお客様に買っていただくための具体的な働きかけを
   「セールス」と呼ぶならば、「マーケティング」はより上位の概念として位置づけられ
   ます。

   どのようなお客様をターゲットとするのか、どのようにニーズを発掘するのか、ど
   のようにニーズに応えてゆくのか、どのように実際に購買行動に結びつけるか、
   どのように経営資源を有効活用するのか、ということを原理・原則に従って決めて
   いくことが「マーケティング」活動であり、単なる「セールス」活動よりも幅が広く奥
   も深いものと言えます。

   市場が成熟しつつある今日では、お客様シェアを拡大していく志向がより強くな
   り、お客様との長期的な関係を構築してゆくことが求められています。

   そのためには、お客様一人ひとりのニーズに対応する “One to one” のマーケ
   ティングが重要になってきます。

   従業員一人ひとりが、自社の経営理念・方針を守りながら “One to one” を実
   践することが、結果的に営業担当者自身のブランド、ひいては自社としてのブラン
   ド構築につながり、お客様との長期的な関係を構築していくことになるのです。

    ◎Point

     1.「セールス」とは既にある商品やサービスをマーケティング戦略に従って
       販売すること

     2.「マーケティング」とはお客様のニーズに基づいて、商品・サービス、販売
       価格、販売チャネル、販売促進を決めること

     3.自社のイメージや商品・サービスのイメージがお客様の頭の中に植え
       付けられることが「ブランド構築」である

  □自社を取り巻く環境把握

   「情報を制するものはビジネスを制す」という言葉があるが、ビジネス環境が目ま
   ぐるしく変化する今日では、次の一手を正しく迅速に打つためには情報の収集と
   活用が不可欠と言えます。

   情報収集には、一般的に、(1)統計資料や文献の収集、(2)観察、(3)インタ
   ビュー、(4)アンケート調査、といった4つの方法があります。

   官公庁発行の外部統計データ等は、最近ではホームページ上でダウンロードで
   きるものも数多くあるので収集には便利です。

   ただし、それをどのように分析し、分析結果をどのように読むかが大事です。

   競合他社の動向やお客様動向を意識的に観察し、統計データや文献による情報
   とリンクさせて、情報の質を高めるとより現実的になります。

   お客様アンケートはお客様ニーズを発見するのに有効です。

   一部の中小企業では積極的に活用されており、お客様一人ひとりのニーズに対
   応する“One to one” 営業に役立てています。

    ◎Point

     1.外部環境の各要因をどう捉えて、近未来をどう予測するかによって、
       経営のかじ取り(方向性)が変わる

     2.経営に与える外部環境のインパクトを「需要環境」「競争環境」「制度の
       変化」の3つの視点で捉える

     3.これらを把握するために、お客様や競合他社の動向を慎重に観察
       したり、社内外のデータを調査・分析する

  □競合エリアで自社が優位になる

   他社(店)との競争を意識して、独自の商品・サービスを市場に提供することで、
   自社(店)の優位を確保する方法を発見するプロセスをマーケティング用語で「ポ
   ジショニング分析」と言います。

   アサヒビールの「スーパードライ」の成功は、従来のビールの味を変えることで新
   しい市場を創造した典型例で、キリンがもっていた「ラガー」の味を「コク」と「キレ」
   という味に変えて市場制覇を狙い、成長した事例と言えます。

   自社(店)のテリトリー内にある競合A社(店)は、地域密着型で人脈も厚く、まさに
   地域一番店です。

   同じスタイルではA社(店)に対抗できないため、A社(店)でカバーしきれないお客
   様ニーズに応えるために、「地域・総合」から「特定・専門」といった専門店志向に
   変える(ポジショニングする)ことで、自社の優位性を確立することができます。

   このように、競合関係から自社(店)の独自色を打ち出し、新しい事業領域をつく
   る、または既存の事業領域を再設定する方法として、ポジショニング分析はよく使
   われる手法です。

    ◎Point

     1.自社(店)の独自色を打ち出し、事業領域を再設定することが求められる

     2.まず、自社の強みや弱み、自社を取り巻く環境の機会や脅威などを
       きちんと整理・考慮する

     3.自社(店)ならではの強みを機会で最大限に発揮できるアイデンティティ
       を確立する

  □どのようにお客様を選定するか

   他社(店)との差異化や自社(店)の事業領域が決まったら、次に行うマーケティン
   グプロセスが、「ターゲティング」です。

   ターゲティングとは、具体的にどのようなお客様を対象に自店の商品・サービスを
   販売していくか、を決めることです。

   一般的に、小さな会社の場合は、地理的要因である程度ターゲットとされるお客
   様が決まりますが、大事なことはそのテリトリーの中で、自社(店)の強みを発揮
   できる属性のお客様に絞ったり、あるいは弱みを克服するために新たな属性のお
   客様をターゲットとするなど、自社(店)のお客様構成を意識することです。

   そして、地理的要因、デモグラフィック要因(属性要因)でターゲット市場が決定さ
   れたら、そのお客様一人一人のニーズに対応する “One to one” を実践するこ
   とが大事です。

   個々のライフスタイルやライフステージによるニーズ、そのお客様の性格やタイプ
   によるニーズ、など様々ですが、それらをきちんと把握して一つ一つ応えてゆくこ
   とが、お客様との長期的な関係を築く上で不可欠と言えます。

    ◎Point

     1.地理的要因により、自社がターゲットとする市場はある程度決定される
     2.そのエリアの中で人口統計的基準で細分化し、自社の現在のお客様
       構成(強み・弱み)を意識してセグメントを決定
     3.そのセグメントのお客様のライフスタイル・ステージを意識したタイミング
       のよいアプローチで “One to one” を実践する

  □自社の独自性やコンセプトの事例

   自社(店)の独自性やコンセプトは、経営理念やビジョン、差異化要因などを、より
   消費者に分かりやすく、印象に残るように伝えるための表現です。

   フレーズやキャラクター性のある絵を用いた表現は、お客様に親密感をもたせる
   のに有効です。

   ものづくりでは商品コンセプトが企画段階で必ずあるように、社長自身も「何をウリ
   とするのか」、を明確にお客様に表現することが不可欠です。

   商品・サービスを通じ、社長自身がお客様にどのようなことを提供していきたいか
   という点についてわかりやすく掲げることが大切です。

    ◎Point

     1.自社(店)の価値を訴求する「キャッチフレーズ」や「キャラクター」などの
       自己表現を示すことがコンセプトの明確化

     2.コンセプトの明確化は、自社の競争優位の独自性発揮による訴求力の
       向上につながる

     3.自らのニーズに合致する会社を選べるといったお客様にとっても選択の
       利便性メリットがある

  マーケティング・ミックス   

    「どのような商品・サービスを(Product)」

    「どのような価格で(Price)」

    「どこで(Place)」

    「どのような方法で(Promotion)」

    お客様に提供するかという4つのPが、“マーケティング・ミックス”です。

   お客様のニーズに対して、これらの4つのPを最適となるようにミックスし(組み合
   わせ)、自社(店)の経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を戦略的に配分しながら実
   行していくことが、「マーケティング戦略」です。

    ◎Point

     1.自社(店)の掲げるコンセプトを「どのように」お客様に伝達し、購買行動
       に結びつけるかという方法を決める要素

     2.その要素である「商品・サービス」、「価格体系」、「エリア」、「販促」を
       お客様にとって最適となるように組合わせる

     3.最適な組合わせに対して、ヒト、モノ、カネ、情報といった経営資源の
       選択と集中など配分を決める

  □すべてのお客様に同じように対応すべきか

   バブル全盛期までのマーケティングは、いい商品・サービスをつくり、訪問や広告
   によって商品内容をお客様に伝えれば「売上は伸びる」という、売り手サイドの考
   え方によるマーケティングでした。

   しかし社会の成熟化に伴いお客様の一人ひとりに“ゆとり”が生まれると、ライフス
   タイルの範囲が拡大し、お客様一人ひとりのもつ趣向や特性が多様化してきた。

   また、競合との競争も一層激しくなるなどビジネス環境も厳しくなるなか、お客様
   一人ひとりのニーズに対応する “One to one” がより一層求められるようになり
   ました。

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小企業のマーケティング

         

マーケティングの重要性


  ■中小企業のマーケティング

   1.マーケティングの重要性

     報道では「景気回復の兆しが見えてきた」といっているが、中小企業の経営者
     のなかで、景気回復を実感されている方はむしろ少数派なのではないでしょう
     か。

     大企業は業績を回復させるために、大規模なリストラや合併など、さまざまな
     痛みを伴った改革を実施してきました。

     そしてそのような大企業が取引相手として、中小企業を選ぶ際の基準が厳しく
     なっており、以前よりも大きなメリットを与えてくれる中小企業としか取引を行わ
     なくなってきているようです。

     ここに景気回復の波が、中小企業になかなか波及しない大きな原因がありま
     す。

     これまでのように、景気回復とともに仕事が増えるような状況ではなくなってい
     るのです。

     しかし、これは逆に考えると、以前は自動的に他社に流れていた大企業の仕
     事を、自社が獲得する可能性もあるということです。

     そして他社に先んじて仕事を獲得していくために必要なのが、ここに紹介する
     マーケティングの発想です。

     今こそ、中小企業にとってマーケティングが重要であるといえます。

   2.マーケティング

     マーケティングという言葉は、誰もが一度は聞いたことがあるはずです。

     しかしその意味については「わかったようで、じつはよくわからない」という方も
     多いのではないでしょうか。

     マーケティングとは簡単にいうと、
       商売の鉄則である「客のことは客に聞け」を、大規模に行うこと
     にほかなりません。

     少数の特定の相手とだけ取引するのであれば、鉄則の言葉通りにすべての
     顧客にそのニーズを聞くことができます。

     しかし事業が拡大し、多数の企業と取引するようになると、全員のニーズを直
     接聞くことは難しくなります。

     仮に聞けたとしても、それはあくまで既存客のニーズであり、まだ接触したこと
     がない見込み客のニーズはわかりません。

     また、顧客のニーズは絶えず変化し多様化しています。

     前述のように、大企業が取引先として中小企業に求めるニーズも変化してい
     ます。

     顧客のもつニーズをできるだけ正確に把握し、これに応えていくことがマーケ
     ティングの基本です。

  □顧客ニーズは商品ではない

   1.ニーズは商品・サービスがもたらす「効果」

     たとえばパソコンを販売している会社がお客様のニーズを考えるときに、「お客
     様はどんなパソコンを欲しがっているだろうか」というアプローチだけでは限界
     があります。

     というのも、お客様は機械そのものとしてのパソコンが欲しいわけではなく、
     「複雑な計算を自動的にやってくれる」、「簡単に文書作成ができる」といった
     パソコンがもたらすさまざまな利便性を求めているからです。

     もしパソコン以外の機械でこれらの利便性を享受できるならば、お客様はその
     機械も選択肢に入れて購入を検討するわけです。

     このように考えると、この会社の商売は表面上は「パソコン販売」ですが、本当
     は「計算処理効率向上支援業」、「文章作成支援業」であることがわかります。

     つまり、
      自社で扱っている商品やサービスがもたらしている効果は何であるかを
      改めて確認し、自社が本当は「何屋」なのかを再確認することが大切。

     そうすることによって、その効果をもっと大きくできないか、あるいはさらに違っ
     た効果を付加できないかを考えていくことによって、より一層ニーズに直結した
     商品開発、サービス開発につなげることができます。

     顧客ニーズを考えるときには「お客様がどんな商品を欲しがっているのか」で
     はなくて、「その商品によってどんな効果を得たがっているのか」をベースに考
     える必要があるのです。

   2.表面化していないニーズ

     また顧客ニーズとは別に「顧客ウォンツ」という言葉があります。

     これは顧客ニーズと違って、顧客自身まだどんな効果を得たいかがわかって
     いない、つまり、まだ顕在化していないニーズのことです。

     パソコンを例にとると、パソコンが登場した当初から表計算ソフトやワープロソ
     フトはありました。

     その頃の顧客ニーズの中心は「計算やワープロ機能の強化」にあったでしょ
     う。

     ところが今では通信環境の整備などによって、インターネット経由で動画も楽し
     めるようになりました。

     これは一昔前であれば考えられなかったことです。

     このようにパソコンが登場した当初からあった「計算やワープロ機能の強化」と
     いう顧客ニーズに対し、当時は誰も想像できなかった「動画を楽しみたい」とい
     うニーズのことをウォンツと呼びます。

     すでに顕在化している顧客ニーズに対してはさまざまな企業が凌ぎを削ってい
     ます。

     これに対して、まだ顕在化していないウォンツにいち早く気づき、それに対応で
     きれば、大きな成果が期待できるのです。

   3.ニーズやウォンツと自社の強みの接点を探る

     当然ながら世の中には、さまざまなニーズやウォンツが存在しますが、それら
     にすべて対応することは不可能です。

     そのなかから、自社のもつ強みがもっとも有効に機能しそうなニーズ、ウォンツ
     を選ぶことが大切です。

     そして、それに応えるために経営資源を集中していき、同業他社も同じような
     ターゲットを狙ってきた場合に、どのように打ち勝っていくかという差別化策も
     検討する必要があります。

     よく「経営は選択と集中」といわれますが、これはここまで述べてきたように、
     ニーズやウォンツと自社の強みを重ね合わせて適切な事業分野を選択し、そ
     こに集中して取り組むということなのです。

  マーケティングの4つの戦略  

   ところでマーケティングとは商品そのものを対象にした活動だけにとどまらない。

   たとえば、その商品が顧客の要望を満たしていても、販売店が限られていれば多
   くの顧客はそれを手にすることができません。

   また製造方法にむだがあり、顧客のニーズ以下の価格を提示できないとやはりそ
   の商品は売れません。

   つまりマーケティングとは、製造方法、流通経路、販売促進、企業イメージなど、
   会社そのものを顧客のニーズに沿った形に変えていく活動といえます。

   マーケテイングの発想で会社そのものを変えていく際には、通常「マーケテイング
   の4P」、すなわち、「商品」(Product)、「価格」(Price)、「流通経路」(Place)、
   「販売促進」(Promotion)の4つの要素からアプローチしていきます。

   1.商品(Product)戦略

     最初の要素は商品そのものです。

     もっとも大切なのは企業の側から考えた「良い商品を作って売る」という発想で
     はなく、前述のように「顧客ニーズに応える商品を売る」という発想をもつこと。

     商品はニーズに応えるための手段に過ぎません。

     中小企業の商品戦略として、ニッチ(隙間)なニーズにきめ細かく応える商品を
     開発することがあげられます。

     これはニッチなニーズは、それだけ市場規模も小さいため、大企業が参入して
     くる可能性が低いからです。

     中小企業は、大企業がひしめく巨大市場で1%のシェアを狙うよりも、小さな市
     場で大企業との競合を避け、No.1(オンリー1)を目指すほうが向いている。

     顧客ニーズを考えるときに、ある商品を使ってさらに新たな利便性を提供でき
     ないかという視点(価値創出型)と、その商品が宿命的にもっている問題を解
     決できないかという視点(問題解決型)の、2つのアプローチで考えると、よりわ
     かりやすくなります。

     たとえば、携帯電話の新たな利便性を例にとると、価値創出型の視点としては
     「携帯で買い物の決済をしたい」、「携帯をコンサートのチケット代わりにした
     い」などが考えられます。 

     また問題解決型の視点としては、携帯電話であるがゆえの「バッテリーの問
     題」、「複雑な操作方法」などが考えられる。

     このうち、「複雑な操作方法」を解決した商品として、機能を最低限に絞り込ん
     だ簡単携帯が大ヒットしたのは記憶に新しいところです。

     自社で扱っている商品をこのような視点から再度見直してみると、新商品開発
     の方向性が見えてきます。

     なお、ある商品がヒットすると必ず同じようなニーズに応える商品が登場する。

     それらに対抗するためには、商品そのものの利便性(本質的価値)向上だけ
     ではなく、デザイン、包装、アフターサービスといった付加的な部分(付加的価
     値)を工夫することも一つの差別化策になります。

   2.価格(Price)戦略

     第2の要素は価格をいくらにするかということです。

     価格の決め方にはいくつかの方法がありますが、通常は以下の3つの方法を
     組み合わせて決定する。

     まずは商品の製造コストに、会社として確保したい利益を乗せる方法です。

     同じ商品であれば、通常は値段を下げたほうがたくさん売れますが、その分だ
     け利益が出にくくなります。

     そこで利益を確保できるギリギリのラインが、この方法での最低価格ということ
     になります。

     次の方法として、競合企業との競争を踏まえた価格の決め方があげられる。

     競合企業が同様の商品を出している場合、通常は、競合企業よりも価格を高
     くすると売れなくなります。

     そこで競合企業と同程度の価格、できればそれを下回る価格設定ができれば
     有利ということになります。

     しかしながら、スケールメリットの大きい大企業とそうではない中小企業が価格
     競争をした場合、大企業優位は否めません。

     他の要素で大企業と差別化し、価格競争にできるだけ巻き込まれない工夫を
     することが重要になります。

 
     3つ目の方法は、顧客の「これくらいなら払ってもいい」という値頃感からの決
     め方です。

     顧客は商品の価格に対して、「高過ぎる」、「高いけれど許容できる」、「割安感
     がある」、「安すぎて逆に不安だ」といった値頃感をもっています。

     人によって値頃感はさまざまですが、商品の価格が、多くの人の「高いけど許
     容できる」と「割安感がある」という値頃感の間に入っていれば、商品は売れや
     すくなります。

   3.流通経路(Place)戦略

     第3の要素は、商品供給者から顧客までの商品の流れである流通経路です。

     たとえば自社が消費者向け商品のメーカーである場合、おもな流通経路として 
     は、自社(メーカー)→ 卸売業 → 小売業 → 消費者といった流れが考えられ
     ます。

     そして商品を欲しいと思った人がその商品を確実に買えるように流通経路を
     整備していくことが、この戦略の基本となる。

     流通経路は、できるだけたくさんの流通業者に扱ってもらう場合と、あえて流
     通業者を限定する、あるいは自社の直営店を出すなどして独自の流通経路を
     築く場合があります。

     前者は一気に大量販売できる可能性がある半面、最終的に誰がどのように 
     売っているか管理できないため、商品の最終価格のコントロールが利かない、
     会社や商品のイメージ維持が困難といったデメリットがあります。

     一方、後者は急速な大量販売が難しい、独自の流通経路の構築や維持に手
     間と費用がかかる半面、商品の価格やイメージをコントロールしやすいのが特
     徴といえます。

     また、最近では、通信販売、とくにインターネット通販を利用する消費者が急速
     に増えています。

     中小企業の流通経路を考えた場合、このインターネット通販はぜひとも利用を
     検討したいところです。

     販売の仕組みを作るのにほとんど費用がかからないうえ、通信販売を通じて
     入手できる顧客情報そのものが、常連客化してもらうための貴重な情報にな 
     るからです。

     顧客の了解を得られればメールマガジン配信などを通じて、自社商品の情報 
     を定期的に知らせることも可能になります。
      
   4.販売促進(Promotion)戦略

     第4の要素は販売促進です。

     販売促進とは、ターゲットとする顧客に対して、商品の存在、特徴、価格などの
     情報を提供したり、販売員や営業マンを使って購入を促す活動を指します。

     具体的な手法としては、マスメディアなどを使った「広告宣伝」、最終顧客や中
     間業者にインセンティプを提供する「セールスプロモーション(SP)活動」、個々 
     の顧客に直接に接する「人的販売」に大別できます。

     大まかにいえば広告宣伝は「認知させて関心を引くこと」、S Pは「売るための
     仕掛けを作ること」、人的販売は「実際に購入してもらうこと」が目的となる。

     これらの手法を自社の業種業態や規模に応じてうまく組み合わせて使うことが
     大切です。

     また、ここでも強調しておきたいのがインターネットの活用です。

     自社のホームページを立ち上げるだけで、ほとんど費用をかけずに情報を全
     国に配信することができる。

     その際、すでに人気のあるサイトにバナー広告(関心をもったユーザーがク
     リックすると、自社サイトにリンクする広告)を掲載したり、相互リンク(他社と協
     力して互いのホームページから相互にアクセスができるようにすること)を張る
     などして、アクセス数を増やすことが大切です。

     インターネット通販は広告宣伝、SP、人的販売をすべてネット上で完結させて
     いるのです。

     またニッチなニーズで勝負する中小企業にとって大切にしたいのが、いわゆる
     「口コミ」です。

     口コミは基本的に同じニーズをもった人に行われます。

     これは既存客が同様のニッチなニーズをもつ新規客を見つけてきてくれるとい
     うことです。

     そして口コミを成功させるためには、キャッチコピーを作るなどして、既存客が
     商品の特徴を上手に新規客に話せるように工夫することなどが有効になる。

     効果的なキャッチコピーの作り方として、商品の特徴を2つの側面から表現す
     る方法があります。

     具体的には「安くてうまい」、「高機能、簡単操作」といった具合になる。

     これは、商品の一番の特徴、ウリを最初に表現し、その特徴があるがゆえに
     生じるであろうマイナスイメージを2番目の言葉で打ち消してしまうやり方。

     「安い」だけでは「安かろう悪かろう」のイメージがあるところを、「安くて
     うまい」と表現すればその不安は払拭されます。

     また、「高機能」だけでは扱いが難しそうな印象を与えるところを、「高機能、簡
     単操作」といえば、その不安も払拭されるという訳です。

     この考え方を自社商品にあてはめて、口コミを誘発しやすいキャッチコピーを
     考えてみるのもよいでしょう。

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