教育担当者の新人教育

  

■新人は社会人の赤ちゃん、教育担当者はその親役

 新人を教育して一人前の戦力に育て上げることば簡単ではありません。

 同じ業界で働いていた人材を中途採用した場合でも、過去に自社で働いた経験がないことに変わりは
 なく、社風・業務内容など基本的なことを教育しなければなりません。

 大卒など社会人経験のない新人の教育はなおさら困難です。

 教育担当者はその親役となって根気強く教育していかなければなりません。

 新人教育の担当者は何かと気苦労が多く、どのように教育すれば新人を早く戦力化できるのかと、日々、
 頭を悩ませていることでしょう。

 時には「効果的な新人教育」をテーマにした書籍やビデオを購入して勉強することもあるのではないでし
 ょうか。

 新人教育には基本的なルールがあります。

 これを書籍などから学ぶことば、教育担当者として好ましい姿勢です。

 しかし、ルールにとらわれすぎて自分の教育スタイルを見失ってしまうのは問題です。

 新人の性格は個々に異なります。

 強くしかって伸びるタイプもいれば、意気消沈してしまうタイプもいます。

 新人の教育担当者に求められるのは、確固とした数百万針を持ちつつも、どんなタイプの新人にも臨機
 応変に対応していく柔軟な姿勢なのです。

 以降では、市販されている書籍とは少し異なる視点から、

  ・教育担当者と新人のタイプ別の相性

  ・教育担当者の心構え

 などを考えていきます。

□新人教育の本質は「考えさせる」ことです

 1.「覚えざせる教育」はできて当たり前

  新人に教えなければならないことば山ほどありますが、次の内容は必須といえます。

   ・業務内容   :業界動向、取引先、競合先、サービス内容など

   ・ビジネスマナー:電話応対、名刺交換、接客応対など

  これらは新人教育の基礎といえるもので、教育することもそれほど難しくありません。

  業務内容もビジネスマナーも、新人に覚えさせる教育であるため、繰り返し教えることでクリアできる
  からです。

  例えば、ビジネスマナーには一般的なセオリーがあり、新人はこれを“覚えるだけ”です。そのため、
  これらは、教育担当者は覚えさせる努力、新人は覚える努力さえしていれば必ず身に付くものです。

  逆にいうと、ビジネスマナーや業務内容すら十分にマスターできないような新人に対しては、早期に
  教育方針を考え直す必要があります。

  少し厳しい言い方ですが、出来の悪い子にはそれなりに接していかなければならないということです。

  よく教育は“飴とムチ”のバランスが大切といいます。

  しかし、できて当たり前のことをクリアできない新人には飴もムチもありません。

  この段階で、「もしかしたら、強くしかりすぎて意気消沈してしまうのではないか…」などと教育担当
  者が悩む必要はありません。

  厳しい姿勢で徹底的に覚えさせる態度が求められます。

 2.「考えさせる教育」こそが重要なのですが……

  新人が社会人として一人前の戦力に成長していく過程においては、入社後の早い段階で、

   「将来、社会人としてどんな自分でありたいか?」

  というテーマで真剣に考えることが重要です。

  同時に、

   これまでの自分の姿勢では社会人として歯が立たない
   (真剣に社会人として業務に取り組まなければ通用しない)

  とショックも受けなければなりません。

  新人にとっては大きな試練となりますが、この“考えること”と“ショックを受けること”のトンネルを
  抜けた新人は、

   社会人として、自社の社員として具体的に何に取り組んでいけばよいのか

  を明確に方向付けて目標を設定し、それを達成するために鍛錬していくのです。

  入社後半年もたてば、どんぐりの背比べであった新人に少しずつ差がついてきます。

  確固たる意思を持って業務に励む新人がいれば、日々の業務にただただ流され始める新人も出てくる
  でしょう。

  こうした違いは、入社後の早い段階で、“考えること”と“ショックを受けること”ができたか否かによると
  ころが大きいのです。

  従って、新人教育において考えさせる教育こそが重要といえるのですが、これは覚えさせる教育と違っ
  て容易ではありません。

  なぜなら、多くのことを新人に任せていかなければならないからです。

  教育担当者が「君は社会人としてどんな目標を持っているんだい?」と問いかけて、トンネルの入り口
  まで線路を敷いてあげることはできます。

  しかし、「このように考えろ」「大きなショックを受けろ」と無理やりトンネルに押し込むことはでき
  ません。

  考えることの大切さを教えることばできても、その先で新人が実際にどのように考えるのか、あるいは
  全く真剣に考えないのかはすべて新人次第ということです。

□「コーチ」タイプと「プレーヤー」タイプ

 1.できる新人は放っておいても伸びてくる

  新人教育には覚えさせる教育と考えさせる教育があり、重要なのは後者で、結論から紹介すると、

   “できる新人”は教育担当者の教えがなくても勝手に成長していくのです。

  誰に言われるでもなく自発的に宿題に取り組む学生がいるのと同じことです。

  すべての新人が自発的に宿題に取り組むような人材なら、新人教育はそれほど困難ではないでしょう。

  しかし、残念なことに現実はそうではありません。

  多くの新人は、教育担当者の適切な指導なしには自発的に行動を起こすことができません。

  教育担当者の重要な役割の一つは、新人に自発的に考えて行動する習慣を付けてあげることだといえる
  のです。

 2.「コーチ」タイプと「プレーヤー」タイプ

  新人が自ら考えて行動するように誘導するには、教育担当者にもそれなりの適性が求められます。

  教育担当者に求められる適性の一つはコーチタイプであることです。

  例えば次のような場合、担当者であるならどのような行動を起こすでしょうか?

  【事例】

   あなたは新人Aの教育担当者です。

   3日前から新人Aに報告書の作成を頼んでいました。

   その際、あなたは、新人Aが報告書の完成形をイメージできるほど、繰り返し指示を出したつもり
   でした。

   ところが、納期前日の午後8時になっても報告書は完成していない様子です。

   それどころか、新人Aから何の報告もありません。

   このような状況に置かれた教育担当者のあなたは…。

    1.自分で報告書を作成する

    2.指示だけ与えて自分は帰る

    3.指示を与え、新人Aが報告書を完成させるまで隣で待つ

    【「1.自分で報告書を作成する」を選択した場合】

     これを選択した人はプレーヤータイプに近いといえます。

     プレーヤータイプとは、自分で仕事をするのは速いけれど、人に教えたり、人を使ったりする
     ことが苦手な人です。

     新人が自分の指示通りに業務を進められない時などは、新人に指示を出し直すことよりも、自分
     でサッサと業務を終わらせることを選択しがちです。

     プレーヤータイプが新人教育とは関係のない立場にいた場合、新人はプレーヤータイプを“仕事が
     できる先輩”として尊敬します。

     しかし、プレーヤータイプが教育担当者になってしまうと、

      ・新人は、自分で業務を進めるプレーヤータイプからは多くを学べない

      ・プレーヤータイプは、教育が負担となって業務遂行のスピードを失う

     といった問題が生じます。

    【「2.指示だけ与えて自分は帰る」を選択した場合】

     これを選択した人はコーチタイプの素質があるかもしれません。

     しかし、新人と良好な師弟関係を築くことが難しいケースもあるでしょう。

     教育担当者が先に帰るのは、「新人が報告書を完成できるように指示を出し直したので大丈夫
     だろう。

     また、社会の厳しさを知ってもらうために、ここは心を鬼にして帰ろう」といった意図があって
     のことかもしれません。

     しかし、この意図を正確にくみ取ってくれる新人は多くありません。

     逆に、「自分に仕事を押し付けて帰ってしまった」と誤解されることのほうが多いものです。

     社内の人間関係がドライになってきているといわれますが、教育担当者と新人には、ある意味で
     師弟関係が必要です。

     誤解とはいえ、新人が教育担当者の愛情を感じられないようでは、良好な師弟関係など築けるは
     ずもないのです。

     また、こうした教育担当者の行動は非常に危険でもあります。

     翌日の朝に新人がしっかりとした報告書を完成させていればよいのですが、そうでない場合、
     納期遅れを引き起こしてしまい、企業としての信用にまで影響してしまいます。

    【「3.指示を与え、新人Aが報告書を完成させるまで隣で待つ」を選択した場合】

     これを選択した人はコーチタイプに近いといえます。

     コーチタイプとは、人に教えたり、人を使ったりすることが得意な人です。

     新人が自分の指示通りに業務を進められない場合にも、根気強くサポートします。

     また、コーチタイプは人の長所を見つけることが上手で、新人は自分の良さを生かしてくれる
     丁寧な教育態度に愛情を感じ、そこに良好な師弟関係が芽生えていきます。

     新人の教育担当者は、コーチタイプの社員が適しているということだが、一つ問題もあります。

     それは、

      人に教えるのがうまくても、仕事ができるとは限らない

     ことです。

     「名プレーヤーが名監督になるわけではない」といわれるが、同様に「名監督が必ずしも名プレ
     ーヤーであったわけではない」のです。

     新人の立場からみた場合、いくら丁寧に指導してくれるコーチでも、プレーヤーとして尊敬でき
     なければ、いつしか“教わる態度”をなくしてしまいます。

 3.コーチとプレーヤーは一つのチームです

  新人の教育担当者として理想なのはコーチ兼プレーヤータイプです。

  つまり、

   人に教えることが上手で、仕事もバリバリできる人材

  です。

  しかし、常にコーチであり、またプレーヤーであり続けることば簡単ではありません。

  そこで、次のような取り組みをしてみてはいかがでしょうか。

   【今、プレーヤータイプの人は…】

    まず、意識してコーチタイプに徹しましょう。

    純粋なプレーヤータイプがコーチタイプになるのは、“忍耐”以外の何物でもありません。

    しかし、教育担当者という重要なポジションを任された以上、常に新人を信じて待つ姿勢を忘れて
    はなりません。

    また、プレーヤータイプの多くは「私は誰に教えられたわけでもなく、勝手にできるようになって
    いた。だから、教えることはない」と言います。

    しかし、プレーヤータイプが迅速かつ正確に業務をこなしているのは、正しい業務の進め方とノウ
    ハウを持っているからにほかなりません。

    改めて自分の業務遂行方法を整理して、誰でも理解できる分かりやすい知識に置き換える努力をし
    てみましょう。

    ただし、どうしてもコーチタイプに徹することができないようであれば、教育担当者から退くこと
    も考えなければなりません。

    コーチタイプに徹しきれないプレーヤータイプが教育担当を続けることは、プレーヤータイプに
    とっても、新人にとっても、企業にとってもマイナスばかりだからです。

   【今、コーチタイプの人は…】

    業務もバリバリこなすプレーヤー的要素も兼ね備えたコーチタイプであれば、特に何の問題もあり
    ません。

    あなたは教育担当者としての適性が高い人材といえるでしょう。

    一方、人に教えるのが上手でも、自分の仕事振りはいま一つである場合は、プレーヤータイプと協
    力しましょう。

    貝体的には、

     コーチタイプが社会人としての考え方などを教え、
     プレーヤータイプが実際の業務の進め方を見せる

    のです。

    新人の立場から考えると、信頼しているコーチタイプの言葉は受け入れやすいものです。

    また、プレーヤータイプの業務の進めぶりを見て感心することで「自分も早く、あのようになろ
    う」と刺激を受けます。

    このように、コーチとプレーヤーがチームを結成することで、新人教育が進めやすくなるものなの
    です。

□教育スタイルと新人との相性

 1.教育スタイルはさまざま

  教育担当者は、それぞれの教育スタイルを持っています。

  たとえ教育担当者がコーチ兼プレーヤーで適性抜群であっても、その教育スタイルと新人の性格が
  マッチしなければうまくいかないことがあります。

  教育担当者のスタイルを分かりやすく表現すると、例えば次のようなタイプがあります。

  【「俺の背中を見て育て」の浪花節タイプ】

   浪花節タイプは、「仕事は見て盗むものだ」、あるいは「俺の仕事を横で見ていろ」といったスタイ
   ルで教育を進めます。

   仕事の進め方で新人から質問があったときも、「俺はこうしている…」といったように主語が自分自
   身になりがちです。

   こうした教育スタイルは時代遅れといわれることもあり、最近注目されているコーチングとも相反す
   るスタイルといえます。

   しかし、新人が「熱血タイプ」(詳細は後述)である場合など、教育担当者と新人の馬が合えば大き
   な成果が期待できます。

   新人は尊敬できる先輩の背中を常に意識して育ちますし、教育担当者は自分を慕ってくる新人がかわ
   いくて仕方ないからです。

  【「どんな時にも合理的」の理論派タイプ】

   理論イプは、「業務は効率的に進めるものだ」、あるいは「常に業務の手順を確認しろ」といった
   スタイルで教育を進めます。

   教え方に無駄がないのがよいところで、どんなタイプの新人も納得しやすいものです。

   しかし、ある意味で型にはまりすぎていて退屈でもあります。

   少し冒険して、新人に新しい業務を任せる機会も少ないので、新人の新しい適性を発見する機会も
   少なくなります。

   理論派タイプと相性がいいのは「こだわりタイプ」の新人(詳細は後述)といえます。

   こだわりタイプは自分の価値観を大切にしますが、半面、自分の価値観よりも正しいと納得した相手
   のアドバイスは素直に聞き入れるものだからです。

  【「新人に任せていますから」の放任タイプ】

   放任タイプは、「自分の思う通りにやってみろ」、あるいは「仕事は自分で見つけるものだ」といっ
   たスタイルで教育を進めます。

   よくいえば新人を信じるタイプ、悪くいえば教育担当者としては無責任なタイプです。

   いずれにしても、放任タイプは新人教育にはあまり向きません。

   少なくとも入社から半年が過ぎるまでは、新人に付きっ切りで細かい指導をすることになるからで
   す。

   放任タイプの教育スタイルが成功するのは、先に紹介した「自発的に宿題に取り組むような新人で、
   かつ熱血タイプ」です。

   このタイプの新人は、放任タイプの教育スタイルを「自分は期待され、信頼されている」と解釈し、
   それに応えようとするからです。

 2.新人のタイプもさまざま

  教育担当者にそれぞれのスタイルがあるように、新人にも社会人としてのスタイルがあります。

  新人のスタイルを分かりやすく表現すると、例えば次のようなタイプがあります。

  【「早く先輩を追い抜いてやる」の熱血タイプ】

   熱血タイプは、新人らしい“生きの良さ”があるタイプです。

   入社前から、社会人としての自分の姿を思い描いており、向上心もあります。

   そのため、教育担当者は、熱血タイプのやる気の炎を絶やさないように気を配ってあげることが
   大切です。

   また、熱血タイプはやる気が空回りしたり、間違った方向にエネルギーを注ぐこともあるので、
   この点も注意が必要です。

   熱血タイプと相性のいい教育担当者は浪花節タイプか放任タイプです。

   ただし、放任タイプが適しているのは、熱血タイプの新人が優秀である場合に限ります。

   熱血タイプを放任しておくと、勇み足を踏むこともあるからです。

   また、熱血タイプは理論派タイプの隙のない指示に物足りなさを感じることもあります。

   「新しい業務をどんどんこなしたい」と考える熱血タイプにとって、「君にはまだ早い」という
   慎重な理論派タイプは物足りないのです。

  【「自分の価値観が大切」のこだわりタイプ】

   こだわりタイプは、自分なりの考え、価値観を持ち、強くそれを信じるタイプの新人です。

   熱血タイプのような“生きの良さ”はありませんが、冷静で新人とは思えない落ち着きをみせることも
   あります。

   このタイプは、自分の価値観と教育担当者(企業)の価値観が一致したとき、あるいは自分の価値観
   を超える尊敬すべき教育担当者に出会ったとき、ほかのどのタイプの新人よりも大きく成長する可能
   性を秘めています。

   一方、自分の価値観と一致しなかったり、それが否定されたときに殻に閉じこもってしまう傾向があ
   ります。

   こだわりタイプと相性のいい教育担当者は理論派タイプです。

   理論派タイプこそが、必要に応じて新人の考えを理論的に論破できるからです。

   一方、放任タイプとはなかなか打ち解けることができません。

   また、最も相性が悪いのは水と油の関係にある浪花節タイプといえるでしょう。

  【「自分では決められない」のおどおどタイプ】

   おどおどタイプは、自分で率先して仕事を見つけたり、学ぶべきことを決めたりすることが苦手な
   タイプの新人です。

   ある意味で社会人経験のない新人らしさがあり、教育担当者の指示に素直に従います。

   このタイプは、教育担当者が指示を出したことについては確実にこなしていこうと努力するので、
   成長の過程が見えやすく、教育しやすいタイプといえます。

   一方で、指示されたこと以外に率先して行動を起こすことは少ないため、期待を上回る大きな成長は
   期待しにくいのが実情です。

   おどおどタイプと相性のいいのは、浪花節タイプか理論派タイプの教育担当者です。

   いずれの教育担当者も、教え方は違っても、新人にしっかりと指示を出すことに変わりはないから
   です。

   最も相性が悪いのは、明確な指示を出すことが少ない放任タイプといえるでしょう。

 3.ご機嫌を取るのではなく、臨機応変に対応すること

  このように、教育担当者と新人のタイプによって相性の善しあしがあります。

  タイプ別の教育担当者と新人の相性は下表の通りです。

   タイプ別の教育担当者と新人の相性

  師弟関係を築いていく上で、教育担当者が新人のタイプを理解することは重要です。

  ただし、「新人のご機嫌を取ること」とは違います。

  へりくだった態度をとると、新人が社会・企業・先輩を軽視してしまうことがあります。

  教育担当者は、自分のスタイルに新人を従わせることを基本としつつ、新人が理解しやすい教え方を
  臨機応変に選択していけばよいでしょう。

□教育担当者の悩み事

 1.「飴とムチノ」のバランス?

  教育の現場では「飴とムチ」が大切だといわれます。

  確かに、よくできた時は褒め、だらしない時はしかることが教育の基本です。

  これはいたってシンプルな考え方なのですが、必要以上に「飴とムチ」を意識してしまうと、「飴と
  ムチのバランスはどれ位が適切なんだろう」などといらぬ心配をしてしまうことがあります。

  要は、できた時に褒め、だらしない時にしかるだけのことなので、深く考える必要はありません。

  ただし、新人教育で重要なポイントは、教育担当者は新人が行っている業務内容、成果の変化を必ず
  確認してあげることです。

  社会人として一般レベルの報告書でも、新人から見れば大仕事の達成です。

  新人の仕事はそれなりに認め、褒めなければなりません。

 2.「飲みに行くこと」は重要?

  新人を盛んに飲みに誘う教育担当者がいます。

  これは、新人と早く打ち解けたいという教育担当者の意図があってのことなのですが、最近は「今日は
  ちょっと用事が…」と断る新人が多いようです。

  コミュニケーションの手段として、新人と共通の時間を過ごし、仕事以外の話をすることは非常に大切
  です。

  しかし、断る新人を誘い続けるのは問題です。

  新人は「本当は行きたくないが、あまり断ると心象が悪くなる」と考え、心ならずもついてくるでしょ
  うが、これでは良好なコミュニケーションは成立しません。

  入社したての新人にとって、身近な相談相手は教育担当者だけです。

  新人に悩みがあれば、新人のほうから相談を持ちかけてくるものなのです。

  従って、教育担当者は、いつでも新人が相談しやすい雰囲気をつくっていればよいのです。

 3.「新人が自分から離れていく」のは力量不足?

  ある時から、教育担当者を避けがちになる新人が少なくありません。

  こんな新人をみた教育担当者は、「なぜ、自分に相談してくれないのか」と不安と寂しさを感じます。

  しかし、少し前のことを思い出してみてください。

  初めのころは、どんなささいな事柄でも教育担当者に相談していたはずです。

  それが、教育担当者以外の社員に相談するようになったのは、新人が一人前としての第一歩を踏み出し
  始めたからにほかなりません。

  新人は、自ら考え行動しようとしているのです。

  このように考えれば、新人の教育担当者離れは「親離れ」であり、好ましい傾向といえるのです。

  教育担当者としては、新人がほかの社員にもいろいろと相談しやすい環境を作るために、プレーヤー
  タイプの社員に少し時間を割いてくれるようにお願いするなど、根回しをしてあげることが大切です。

□教育担当者の心得10力条

 新人の教育担当は、何かと気苦労の多い大変な仕事です。

 時には自分の教育スタイルを見失ってしまうこともあるでしょう。

 しかし、教える姿勢を失ってしまってはすべてが終わりです。

 教育担当者は、自分の確固たる教育スタイルを持ちつつ、周囲の社員のアドバイスを受け入れながら臨機
 応変に新人と向かい合っていくことが大切です。

 以下で、新人の教育担当者が確認しておきたい心得10カ条を紹介します。

  <教育担当者の心得10力条>  

 

新人と中途採用者の育成

 

中小企業にとって人材の採用は大企業のそれと違って重要な経営課題となります。

採用した人材を即戦力として活かしていかなければなりません。

しかし、新人や中途採用者への教育、研修が正しく行われていなかったり、不足している
企業が少なくありません。

中小企業においては新人、中途者の採用は採用計画にのっとり、募集・採用から育成・教育までのプロセス)を標準化させることです。

せっかく採用した新人、中途採用者の正しい研修や教育、フォローにより即戦力として
活かすためにはどうしたらよいかを考えて見ましょう。
   
■新人を生かすも殺すも育成次第

  新入社員は企業の将来を担う大切な人材であり、さまざまな研修カリキュラムを企画 
 して、新入社員の教育・キャリア形成に力を入れようとしている企業は多いでしょう。 

 入社初期の社員の職業能力を形成していく中での問題として、「指示されたことはでき
 るが、自ら考え行動することができない」「新しいことにチャレンジする意欲が低い」
 「社会人としての基本的な常識やマナーが身についていない」と感じている企業は
 少なくありません。

 これらの問題は新入社員研修などを通じて解決していくべき課題といえます。

   
□まず初めに教えること

 新入社員が、一人前のビジネスマンとして業務を遂行していくために必要な知識や
 見識は非常に膨大なものであり、入社後半年や、1年の新入社員にすべてをマスター
 させることは不可能です。

 したがって、最初に必要なのは、自社において必要な知識や見識を身につけるための
 「仕事の基本」を教え込むことです。

 「仕事の基本」を身につけるのは、現実にはなかなか難しいものです。

 しかし、躾と同様に「できない」「身につかない」状態のまま放っておくと、誤った
 仕事のやり方を半永久的に続けることになり、仕事の生産性を高めることができませ
 ん。

 これは本人だけの問題にとどまらず、会社にとっても大きな損失です。

 せっかく採用した新人の正しい研修や教育、フォローにより即戦力として活かすため
 にはどうしたらよいかを考えてみましょう。

 新人研修は、学生気分を払拭し、仕事への意欲づけを行い、企業人としての姿勢づくり
 をさせるためのものです。

 そのため、単なる知識を教え込むだけではなく、それを理解させ、実際の行動に移させ 
 るものでなければなりません。

 
□社会人としての基本的な常識やマナーを身につけさせる

 上記の問題は、業務に関する知識や経験の不足が一因と考えられます。

 知識や経験の不足は新入社員研修だけでなく、その後のOJTなどを通じて解決を
 図っていくことになるでしょう。

 一方、「社会人・組織人としての基本的な常識やマナーが身についていない」とすれ
 ば、新入社員研修で身につけさせなければなりません。

 業務に関する知識を習得する研修と違って、業務に直接関係しないビジネスマナー
 研修の機会を設けることは、新入社員研修時を除くと難しいものです。

 このときにしっかりと常識や組織人としてのマナーを身につけさせておかなければ、
 新入社員が業務で直面するさまざまなシーンで、自覚のないまま失態を演じ、本人
 のみならず企業自体の信用が損なわれかねません。

 企業は、新入社員に対してどのような成長を期待し、そのためには、どのように教育・
 キャリア形成を図っていくか、1年後、3年後、5年後・・・といった段階を見越して計画 
 的に取り組むことが求められます。

 中小企業の多くが人材の育成をおざなりにしているのを多数見受けられます。

 今日の糧を得ることばかりに目が行き、自社(店)の将来に向けての展望がない。

 言い換えるなら、ビジョン戦略も何もない。

 あっても機能しておらず、単にお題目と化している。

 新人育成においても理念やビジョンは重要な要素となります。

 新人や若手社員は夢、希望、やりがいを求めています。

 トップ自らが彼らに語ることです。


 「企業は人なり」と言われるようにジンザイあっての企業であり組織です。

 明日を担う新しい戦力を育てなくては、どんなに素晴らしい社屋や商品、製品があっ
 ても意味をなさない。

 企業にとって人材育成はトレーニングと置き換えてもいいでしょう。

 育成の成否が企業の望む『人財』に育つか『人罪』になってしまうかは育成次第です。

 人材育成は会社が収益を上げるための営業ツールであり、組織として欠かせなノウハウ
 です。 

 新人育成をおざなりにすることは新人や若年層の早期離職を助長しかねません。

 育成をおざなりにすることが結果として、組織の形骸化、収益の悪化、信用の低下、
 挙句に新人・若手の離職者によるネットへの中傷発言により、ブラック企業のレッテル
 を貼られかねません。
   
■新人教育の基本

 あるアンケートの結果をまとめてみると、最近の新入社員に「欠けている部分」には、
 「粘り強さ」「社会的な規範や常識」「ルールの順守」「マナー、礼儀」などが挙げら
 れていますが、これらはどの時代にあっても多かれ少なかれあるものです。

□新人教育

  (1) 社会人としての規範、ルール、マナーを一から教え込み、受け身でない自主的
   な姿勢を育てること

  (2) そのためには入社時の導入研修から、まず組織人としての「意識の切り替え」
   を徹底させること

  (3) 彼らのプラス面である自己PR能力を良い方向に引き出せるよう、個性を尊重し
   た教育をすること
 
   しかし、無理に組織人としてのルールやマナー、常識を押しつけても、すぐに嫌気
   がさし、講義方式で説明しても、実感が湧いてこないためか、講義を子守唄代わり
   に寝るものもでてくるなど、その効果は疑問です。

   何よりも問題なのが、新人に多く見られる「現実という困難、プレッシャー」に非
   常に弱いところがあるため、無理強いして意識を変えさせようとしても何の効果も
   ありません。

   新入社員は誰もが「不安」だからといえます。

   どの時代の新人も、新入社員は不安の塊という事実は、新人研修において最も見逃
   してならないことで、指導する側が最も理解してやらねばならないことだと思われ
   ます。 

   ただでさえ「粘り強さがない」今の若者にとって、人生で初めて一人立ちした瞬間
   が入社時なわけです。

   そのような時に、「いきなり個性を無視した体育会的合宿研修」、「意味や意義に
   触れないマニュアルの押しつけ」、「OJTと称して何も教えずに仕事をさせるやり
   方」などをしていては、新人研修に最も求められる「意識改革」ができないばかり 
   か、現実に直面したとたんにやる気を失う結果になってしまいます。

   ここまでに挙げてきた、若者像や新人教育の傾向、問題点は指導者側が現実を不安
   視する若者をよく理解してやっていないことが、すべての根源に思えます。


   新入社員の導入研修において最も注力すべきことは、社会人、組織人としての「意
   識改革」です。

    ・全社的な教育理念の明確化と意思統一

    ・挨拶、名刺交換、電話応対など社会人、組織人としての基本動作
     (基本的マナー)

    ・売上高、取引先など会社の基本的な状況

    ・経費処理の流れ、就業規則など会社の基本的なルール

    
   中小企業にとって人材教育は、絶えず改善して続けることが大切である。

   常に次の時代の社員や幹部クラスを育てなくては、ぬるま湯的組織からの脱却、変
   化する環境への対応ができない。

   業績は改善されず、社員からは不平、不満が必ず出てきます。

   そうならないためには、社長自らが先頭に立って学ぶことで、高いレベルの知識を
   身に着けておく必要性があるのです。  

   競合他社(店)に立ち向かうためには、トップの方針に会社の全員が本気で取り組
   み、話し合いを持ち、協力しなければ勝ち残っていけません。

       人材育成の強化(コンサルティング・セミナー・研修・講演)のご案内
   
  ■ 新人の教育・研修のポイント

   新人研修は、学生気分を払拭し、仕事への意欲づけを行い、企業人としての姿勢づ
   くりをさせるためのものです。

   そのため、単なる知識を教え込むだけではなく、それを理解させ、実際の行動に移
   させるものでなければなりません。

   新人研修を実施する際には、次のような点が重要です。

   (1)企業文化を認識させる

     自社固有の文化を浸透させ、企業風土形成の一役を担っていることを認識させ
     ます。

   (2)組織貢献の意識・価値観の形成

     組織への貢献によって初めて正当な報酬が符られるという価値観を形成させま
     す。

   (3)人材を人財に 

     甘えの構造で育った「指示待ち」「他人依存」「責任転嫁」の姿勢を排除しま
     す。

     求められる「人財」像に向けて成長するきっかけづくりをつねに行います。

   (4)自分で考え、学ばせる

     教えるよりは自分で気づかせます。
     困難な状況に身を置くことにより、自分自身
     で学ばせます。

   (5)反復訓練

     教育は繰り返し行うことが重要です。

     反復訓練により習得させます。

  □業務への取り組み
   経験を積んできた人ならば、無意識のうちに
   反射的に業務を分解し、一見複雑そうにみえ 
   る業務でも、適切に順序立て、すぐに取り組む
   ことができますが、新入社員にはなかなか難し
   いものです。
 
   しかし、会社で行う業務はそれがどのように難し
   そうにみえる業務であっても、それを分解して
   具体的なアクションにまで落としていけば、単純な
   作業の組み合わせにすぎないことに気づきます。

   すべての業務は、何かを調べたり、まとめたり、誰かにものを聞いたり、交渉した
   り誰かに連絡したりと、いったいくつかのアクションによって成り立っています。
 
   よって、いかに複雑な業務でも、行動レベルに分解してしまえばあとはその分解さ
   れた個々の行動を遂行してくだけでよいことになります。

   業務を分解するための6つのポイント

    (1)誰かに聞くことはないか

    (2)誰かに知らせることはないか

    (3)誰かに依頼することはないか

    (4)自分自身でやるべきことはないか

    (5)何か調査・検討すべきことはないか

    (6)誰かと交渉することはないか


   最近の新人社員の傾向は以前とは違うかもしれません。

   しかし、「いまどきの新人は」というレッテルを貼るよりも、新人が育つ環境を整
   備することです。

   それはあなたの会社の将来を担うことになるかもしれない若手社員の離職を防ぐこ
   とにつながり、成長につながっていくのです。

  □ビジネスの基本ルールを指導

   (1)企業とは

     企業は、商品やサービスを消費者に提供 
     する活動を通じて、営利を追求する組織です。

      しかし、消費者からすれば、ある「特定の企業」
     を必要としているのではありません。

     消費者は同じ便益さえ受けられれば、どの会社でもかまわないのです。

     会社を必要としているのは、その会社の構成員(経営者や従業員)にほかなり
     ません。

     この点をふまえて、

      ・自社(店)を支えてくれているのは誰か

      ・自社(店)が存続するためにはどういったことが必要か

     についても考えさせることが大切です。

     とくに、「信用」の重要性について強調しておくことが必要です。

     企業の格差はお客様にどれだけ満足を与え、信用されているかによって決まる
     ものであり、従業員一人ひとりの行動が企業の「信用」につながっていること
     を認識させましょう。

   (2)仕事の基本とは何か

     仕事の基本として教えておくべきポイントとしては、

      ・仕事の始まりは「指示を受けること」であり、
       仕事の終わりは「報告する」ことである

      ・実際に指示された仕事を進めていく際には、業務を
       分解して取り組むということ

     があげられます。

      つまり、正しい指示の受け方、正しい報告の仕方、業務の分解の仕方を身につ
     けさせることが仕事の第一歩となるのです。

   (3)新人にきちんと守らせたい基本マナー(基本動作(12項目)

     「始業から終業」まで、1日のビジネスサイクルのなかで、これだけは新人と
     して守らなければならないという基本マナーを理解させます。

     たとえば、次のようなものがあります。

      ・家を出る……身だしなみチェック

      ・出社  ……遅刻しない。とくに無届欠勤は組織人として失格

      ・電話  ……ベルがなったらすぐ取る。
               受話器は左手、右手にメモと鉛筆が基本

      ・報告  ……結論から手短に、事実を報告

     「仕事の進め方」について新人に徹底させる事項には、次のようなものがあり
     ます。

      ・何でも分からないことは質問する(自分勝手に処理しない)

      ・メモをとる(記憶より記録)

      ・前例、慣習、マニュアルなどを参考に考える

   (4)ビジネスマナー  

     「ビジネスマナー」では、なぜマナーが大切かを指導することが大切です。

     ①第一印象の重要性

       人が人をみてその人となりを判断する際には、いくつかのポイントがありま
      す。
       ・ポイント1……外見(服装、身だしなみ)

       ・ポイント2……立居振舞(態度、ものごし)

       ・ポイント3……話し方(言葉づかい)

       ・ポイント4……話の内容(ビジネス会話)

      大切なのは、それぞれのポイントにおいて、相手によい印象を与えることで
      す。

      各ポイントにおいて、自分自身の魅力を高めるには、日々の行動、すなわ 
      ち、職場で学び、意識し、行動し、それを習慣化させることが大切であると
      認識させます。

     ②言葉づかい

      言葉づかいについては「敬語の使い方」「人の呼び方」に留意して、日常が
      練習だととらえ、習慣づけ、体得させることが効果的です。

     ③電話応対 

      電話応対は実習を中心に行うほうが効果的であり、理解も深まります。

      指導内容は次のとおりです。

       ・電話応対の重要性

       ・電話の受け方

       ・電話のかけ方

      職場において、最初に体験し、難しさを味わうのが電話応対です。

      実習を多く積み、少しでも不安を解消し、自信をつけさせることが大切で
      す。

     ④接客応対 

      電話応対と同様、実習中心が効果的です。指導内容は次のとおりです。

       ・接客応対における心構え

       ・受付から見送りまで

        受付の仕方/案内の仕方/応接室での言動/お茶の出し方

       ・その他応対
        お客様への伝言をするとき/お客様から用事を頼まれたとき

     ⑤他社訪問

      実習を中心に体得していく方法が効果的です。

      指導内容は次のとおりです。

       ・アポイントメントの取り方

       ・訪問するときの注意点

       ・名刺交換の仕方

       ・紹介のマナー 

       ・新入社員の接遇マナー 

  □正しい指示の与え方

   仕事の始まりは「指示を受けること」です。

   いかに上手に指示を受けるかによって、仕事
   の仕方が変わってきます。「上手な指示の受け
   方」を学ばせるためには、「まず、上手に指示
   を与えること」が大切です。

   つまり、正しく指示を与えれば、新人も正しく
   仕事を受けることができ、徐々にそれを身に
   つけていくことができるのです。

   ここでは、上司の立場に立った正しい指示の
   与え方について説明します。

   (1)メモをとらせる

     上司から呼び出されたときは、必ずメモを
     持参する習慣をつけさせます。

     でなければ少し複雑な指示を上司が出したときに、正しく記憶し、遂行されな
     い可能性が出てきます。

     人間の記憶力には限界があり、覚えたつもりでもどこかが抜け落ちていたりす
     るものです。

     そこで、まずは指示を受ける際には必ずメモをとらせるようにします。

     このとき大切なことは、『無意識のうちにメモをとる習慣をつけさせる』こと
     です。

   (2)上司の期待水準を明確に認識させる

     メモを取る習慣が身につけば今度は、メモを正しくとることが必要になってき
     ます。

     上司が自分に出している指示は、最終的にどのような地点に到達すれば遂行さ
     れたと考えられるか、どのような結果を出すことを目的としているのか明らか
     にすることが必要です。

     このためには以下の点を明らかにする必要があります。

      ①期限あるいは最終納期を確認する
       指示された内容はいつまでになされる必要があるのか。

      ②望ましい完成時期を明らかにする
       期限とは別に、上司が資料を事前に確認する時間が必要ではないのか。

      ③その仕事を完成させたときの「形」を確認する
       ワープロで清書する必要があるのか、あるいは手書きでよいのか。
       部数や用紙サイズはどうなのかなど。

      ④業務の目的を明らかにする
       この業務の目的は何なのか。

     ⑤助けになる人物、資料が存在するかどうかを確認する
      協力を依頼できる他の人や、参考にできる資料が存在するのか。

    これらを明らかにすることによって、上司が期待している通りの成果物を上げて
    くることができるようにトレーニングをしていきます。

   (3)わからない点は明確にさせる

     指示を与える際には、当然わかっているはずだと思ったことでも、新入社員に
     は理解できなかったり、知らなかったりすることが多いものです。

     そこで、『わからない点があれば質問させる』ことを徹底し、自分のすべきこ
     とが明確になるように、詳しく丁寧に伝えるように努めなくてはなりません。

     そして、このような段取りで仕事をすれば、約束の成果物を仕上げることがで
     きるという仕事の成功イメージをもたせることが重要です。

   (4)復唱させる

     指示を終えたら、その内容がきちんと理解されたかどうかを確認するために、
     与えられた指示の要点を徒唱させるようにします。

     間違っている点があれば訂正し、十分に理解できていないようなら再度詳しく
     説明し直しましょう。

  □正しい指示の受け方・報告の仕方

   指示の受け方や報告の仕方は、仕事を進めていくうえでの基本です。

   流れとして次のことを理解させます。

    ・仕事の主旨を理解……指示を受けた仕事の目的を理解し、成果・結果を検討す
     る

    ・計画      ……仕事の全体を把握し、手順を考える

    ・実施、遂行   ……仕事を遂行するなかでの疑問点は速やかに相談する

    ・中間報告    ……長期にわたる仕事では、現状や今後の見通しを随時
               報告する

    ・終了報告    ……指示を受けた上司に「結論から」報告する

    ・反省      ……計画・手順・結果について反省し、今後に役立てる

   仕事は決められた手順で処理し、上司の指示に従い、正確に期日までに終わらせる
   ことが求められます。

   そして、指示を受けるときや報告をするときの誤解・勘違い、勝手な判断は大きな
   ミスを招くということを、理解させなければなりません。

    ○正しい報告(報連相)の仕方

     いかなる業務も「報告」によって完了します。

     報告はひとつの業務の終わりの行動であ
     り、「終わり」をきちんと行わなければ、い
     くら一生懸命に遂行した業務でも無駄に
     なりかねません。

     ここでは、正しい報告の仕方を教える際
     のポイントについて説明します。

     (1)タイムリーに報告するようにさせる

       大切なのは、『ひとつの業務が終わり
       次第すぐに報告させる』ようにすること
       です。

       これは、与えられた期限前に仕事ができた場合でも同じです。

       修正する必要があったり、次の仕事が待っている場合があるため、報告は
       業務が終わり次第速やかにするべきものであるということを理解させる必
       要があります。

     (2)「ムリ」と思った時点で、助けを求めさせる

       仕事はいつも順調に進むとは限りません。

       とくに仕事に慣れない新人の場合には思わぬ失敗やミスがつきものです。

       期限間近になってはじめて「自分ではどう対処することもできない」と報
       告されたのでは、上司としても対処することが大変難しくなります。

       このようなときに、「次から注意するように」というのはもちろんです
       が、日頃から『「危ない」と思ったらすぐに報告をし、指示をあおぐこと
       を徹底させる』ことが大切です。

       これは習慣がつくまで繰り返し指導します。

       早めに報告させることによって、その後の対処もでき、解決策を見いだす
       ためのアドバイスも行えるからです。

       こうした危険信号を出す習作を徹底させるためには、上司のほうでも、こ
       まめに与えた仕事の進捗状況を尋ねることが有効です。

       「いつ仕上がりそうか」「現在、どういった状態か」という点についてこ
       まめに尋ねることによって、仕事を受けた側も現状を報告する機会が多く
       なるため、状況把握をきちんとするようになります。

     (3)要求するレベルでの報告をさせる

       新人に限らず、

        ・正式文書でもないのに、文章の一字一句にこだわっている

        ・簡単なメモ書きで十分なのに、丁寧にワープロ打ちをしている

        ・大まかな動向を伝えるだけで十分だったのに、時間をかけて
         面倒なグラフなどを作成している

       といったことがよくあります。

       このように不必要な業務まで行ったり、丁寧にし過ぎることは時間の浪費
       です。

       こうした時間をもっと重要なほかの仕事に回すようにさせましょう。

       そのためには、

        『業務を与える際に、期待する成果やレベルを明確に知らせ、
        そのレベルに合わせた報告をさせる』

       ことを徹底する必要があります。

     (4)「結論」から先に報告させる

       報告の仕方についても、慣れないうちは業務の流れをはじめからすべて説
       明して、最後の最後に結論に至るということが多いようです。

       これでは、聞く側も結論がよくつかめず、時間の無駄となっていらいらさ
       せられることになります。

       そこで、大切なのは

        『結論 → 理由 → 経過、といった流れで報告させる』

       ように徹底することです。

       これは簡単なようで実際には大変難しいことです。

       習慣がつくまで繰り返し指導することが必要です。

       また、基本中の基本ともいえることですが、

        ・最後まではっきり伝える

        ・分かりやすい言葉で話す

        ・事実を話す

       ということも徹底させましょう。

     「人財」を育てることは小さな組織にとって急務です。

     人材は時間が経てば自然に育つと思いがちですが、決してそうではない。

     ロープレなどによる訓練の繰り返しで身につくものなのです。

  □業務は分解してから取り組ませる

   これまでは、仕事の基本のうち、「始まり」と「終わり」について述べてきました
   が、ここでは「終わり」に到達するための方法について説明します。

   経験を積んできた人ならば、無意識のうちに反射的に業務を分解し、一見複雑そ
   うにみえる業務でも、適切に順序立て、すぐに取り組むことができますが、新入社
   員にはなかなか難しいものです。

   しかし、会社で行う業務はそれがどのように難しそうにみえる業務であろうとも、
   またいかに複雑な業務であろうとも、それを分解して具体的なアクションにまで落
   としていけば、単純な作業の組み合わせにすぎないことに気づきます。

   すべての業務は、何かを調べたり、まとめたり、誰かにものを聞いたり、交渉した
   り誰かに連絡したり…といったいくつかのアクションによって成り立っています。

   したがって、いかに複雑な業務でも、行動レベルに分解してしまえばあとはその分
   解された個々の行動を遂行してくだけでよいことになります。

   ここで、業務を分解するということは、言い方を変えればその業務の遂行方法を
   設計することになります。

   以下に、業務を分解するための6つの視点をあげてみました。

    (1)誰かに聞くことはないか(Hear)

    (2)誰かに知らせることはないか(Inform)

    (3)誰かに依頼することはないか(Request)

    (4)自分自身でやるべきことはないか(Operate)

    (5)何か調査・検討すべきことはないか(Examine)

    (6)誰かと交渉することはないか(Negotiate)

   この6つの視点は、それぞれの頭文字をとって『HIROEN(披露宴)』と覚えるこ
   とができるようになっています。

   このような覚え方で、業務を分解し、整理して取り組み方や取り組む順序を設計
   し、明確にする習慣をつけることができれば、複雑そうにみえて困難と思われた
   業務であっても、容易にこなせるようになっていくことでしょう。

   
  ■新卒者採用面接評価

   新卒者採用面接評価の目的は、中小企業の場合、限られた人員で業務をこなしてい
   ることが多いため、日々の業務に追われ、新卒者をじっくり一人前に育て上げるだ
   けの余裕がない会社が多く見られます。

   そのため、定期的に新卒者を採用しているという中小企業はそう多くないでしょ
   う。

   ですが、新卒者にとって厳しい就職環境が続くだけでなく、人材の流動化も進みつ
   つある昨今、「安定した大企業に入れば安泰」という「大手志向」が薄らいでいる
   のも事実です。

   また、就職協定が廃止されたために採用活動が早期化してきているため、企業は短
   い期間で面接を行い、自社に必要な人材かどうかを見極めなければならなくなって
   います。

   さらに、企業が求める人材像も変わってきており、以前は成績優秀な優等生的な人
   材を求める企業が多かったようですが、それが発想力や独創性、コミュニケーショ
   ン能力
、論理的な思考力といった内面的な要素を重要視するようになっているので
   す。

   そのため、面接の重要性はますます高まっており、短い時間でいかに相手の内面的
   な要素を見抜けるかが問われるようになっていると言えます。

   短い時間の中で、場合によっては何人もの学生の能力を判断しなければならない
   わけですから、面接者が共通して使用する面接用のツールが必要になります。

   優秀な人材確保のためにも、勘や経験といったことに頼らない面接評価が重要とな
   ります。

  □新卒者採用面接評価の作成と使い方

   1.氏名、学校等

     氏名、学校等の面接が始まる前に確認しておくべき情報(第一印象の欄より上
     に配置してあるもの)は、事前に記入しておきます。

     相手の内面的な部分を見るためには、「志望動機を言ってください」などとい
     う決まり切った質問をするよりも、学校の話や資格の話、例えば「これはどう
     いった資格なの?」「なぜこの学校を選んだの?」といった質問をとっかかり
     に面接を進めた方がよい場合もあるので、必ず事前に記入して目を通しておき
     ます。

   2.第一印象

     第一印象については、どんな表現でもかまわないので感じたままを書きます。

     ポイントは相手の悪いところを書くのではなく、いいところを探して書くこと
     です。

     最初に悪いところに目がいってしまうと、そこばかりが気になってしまって、
     相手の優れた点を見落としてしまう可能性があるからです。

   3.志望動機・希望職種

     中途採用者と違い、職業経験がありませんから、本当に説得力のある志望動機
     を言える人は少ないかもしれません。

     ですが、「何を甘いことを言っているんだ」と批判的に見てしまわないことで
     す。

     どれだけの熱意をもっているか、本当に自社で仕事をしたいと思っているかど
     うかを見ることです。

   4.他の応募企業

     他社ではどんなところを受験しているのか、面接はどこまで進んでいるのかを
     確認してください。

     他社での評価も参考要素になります。

     ただ注意しなくてはならないのは、他社の評価はあくまでも他社のものであ
     り、自社にふさわしい人材かどうかはそれでは判断できないということです。

     また本人がウソの申告をしていることも考えられるので、あくまでも評価のた
     めの一要素として考え、自分の目で相手を見極めてください。

   5.意欲・積極性、その他

     会話を進めながら、1~5の5段階で評価します。

     ここで注意することは、なるべく3(どちらともいえない)の評価をしないよ
     うにすることです。

     そう意識することで、より深く相手を観察しようとするはずです。

   6.総合判定、合否の理由

     「是非採用したい」から「不採用」のいずれかに丸をつけます。

     そして、なぜ採用したいと思ったのか、またはなぜ不採用と判断したのか、具
     体的な理由を記入します。

     そうすることで面接者は相手をしっかり見極めようとするはずですし、面接者
     が複数の場合には、それぞれの評価を照らし合わせることで、より万全な評価
     ができるでしょう。   

 

                   お問合せ・ご質問はこちら 

                   

   

新人・若手社員の離職を防止

 

   新卒者が入社後に短期間で離職してしまうと、採用活動や研修などに費やした時間
   やコストが無駄になるため、会社にとっては大きな損失となります。

   厚生労働省「新規学校卒業者の就職離職状況調査」によると、入社後3年目までに
   離職した人の割合は、中学64.2%、高校35.7%、短大等39.3%、大学28.8%と
   なっています。

   近年では不況などから減少しているが、過去には中学卒の70%程度、高校や短大
   等卒の50%程度、大学卒の30%程度が入社3年目までに離職していることから、新
   卒者の「七五三問題」と呼ばれており、企業の課題となっています。

   若手社員の離職理由として一般的に、給与や休日の条件など待遇に対する不満、
   本人の希望する業務と任された業務とのミスマッチ、職場の人間関係に対する悩み
   などが挙げられます。

   企業側は早期離職する若手社員に対して、「近ごろの若手社員は、昔とは違う…」
   と戸惑うことがあるかもしれません。

   しかし、若手社員側だけに原因を求めるのではなく、若手社員の定着や成長を阻む
   問題が社内にないか見直してみましょう。

   早期離職の要因の一つが教育不足です。

   中小企業の多くが場当たりで無計画な教育が横行している。

   その原因に教育担当者の人材不足と能力不足が挙げられます。

   
   日ごろから若手社員の声に耳を傾けるなど、積極的に社内にコミュニケーション
   図ることが重要になります。

  ■若年者の離職理由

   若手社員と会社との間、あるいは年齢によって若干の差は
   ありますが、離職理由は主として以下のように類別されま
   す。

    ・給与などの労働条件に対する不満
    ・過重な労働量、や職責による疲労
    ・入社前に思い描いていた仕事と実際の仕事とのギャップ
    ・将来のキャリアへの不安
    ・職場でのコミュニケーショントラブル

  ■企業と新人・若手社員の考える離職理由のギャップ

   例えば、離職理由として「仕事のストレスが大きい」を挙げ
   た割合は、企業の12.6%に対して社員は48.2%に上ります。

   そのほか、「労働時間や休日・休暇に不満」「会社の経営者
   や経営理念社風に合わないとして」といった離職理由を挙
   げた社員の割合が、企業の割合を上回っています。

   このように、企業と求職者の離職理由のギャップが大きい
   ことから、離職者は会社に本当の離職理由を伝えていない
   ことがあると考えられます。

   また、求職者の離職理由に「セクハラ、パワハラがあった」が
   8.7%、「女性を活用しない職場だから」が6.7%となっている
   一方で、企業はこれらの項目を離職理由としてほとんど挙げていません。

   企業はこうした項目にも十分な注意を払う必要があります。

                  数字の出典:(独)労働政策研究・研修機構

 

  ■新卒者・若手の早期離職防止策

  □新卒者の入社後の仕事のミスマッチを防止

   入社前のイメージと入社後の仕事のミスマッチを防止するための対策は、新卒者の
   入社前から始める必要があります。

   具体的な施策として、

    ・仕事の内容や入社後数年の育成計画を明確に伝える

    ・先輩若手社員と接する場を設けて入社後数年の実際の仕事の内容を
     理解してもらう

   などが挙げられます。

   会社からの一方通行ではなく、新卒者・若手の疑問や不安にも応じる形で、選考段
   階から綿密な情報提供を心がけることが、ミスマッチを防ぐための最善の方法とい
   えるでしょう。

  □業務内容や業務量の適正化

   業務内容が本人の能力をはるかに超えるものであったり、業務量が多すぎたりする
   と、残業が発生するだけではなく、業務目標の達成に対する精神的ストレスも大き
   くなります。

   企業が新卒者に対して行うべき施策は、業務内容や業務上の単なる軽減ではなく
   適正化です。

   単に業務量を減らすだけでは、企業の生産性が低下するばかりか、新卒者のスキル
   アップも達成しません。

   企業は新卒者がどのような点に大きなストレスを感じているかという率直な意見に
   耳を傾け、新卒者にとって無理がなくかつ企業の生産性を保つことができるよう
   に、企業が新卒者に求める水準を見定めることが必要があります。

  □配属についてのフォローアップ

   企業には人材開発の計画があり、各部署の受け入れ人数も限られているため、新卒
   者の配属希望をすべてかなえることはできません。

   その場合に、希望する部署に配属されなかった新卒者に対しては、モチベーション
   が下がらないように、適切なタイミングで上司や先輩がフォローアップをする必要
   があります。

   また、新入社員研修などにおいて、上司や先輩からのさまざまな部署のやりがいに
   ついて話す機会を設け、新卒者の視野を広げ、本来の希望配属先以外にも関心を
   持ってもらうことは有効な試みといえます。
   
  キャリアアップ支援

   入社後しばらくして社内の雰囲気や自社を取り巻く環境がみえてきた新卒者は、
   「この会社にとどまっていて将来の自分は大丈夫だろうか」と考えます。

   キャリアアップを理由とした離職者の割合は、年齢が高くなるほど多くなる傾向に
   あります。

   新卒者がキャリアについての不安を持たないようにするためには、新卒者がスキル 
   を身につけることができるキャリアアップ支援制度を準備することが、離職防止の
   一つの施策になります。

  □社内コミュニケーション(基本動作12項目)の充実

   社内での人間関係は離職理由の上位に挙げられているだけではなく、離職を思い
   とどまった理由の上位にも挙げられている、とても重要な要素です。

   企業における人間関係は単に仲の良し悪しではなく、仕事上必要なコミュニケーシ
   ョンをいかにして円滑に行うかという点に配慮する
   ことが大切です。

   そのため、社内でのコミュニケーションは、

    ・上司や先輩とのコミュニケーション

    ・同期などとのコミュニケーション

   の2つの視点に分けて考える必要があります。

   上司や先輩は、新卒者が抱えている悩みや不満
   を真摯に聞く態度を持つことが大切です。

   また、新卒者と上司や先輩とのコミュニケーション
   は業務上の問題を解決するだけでは不十分です。

   新卒者が仕事を続けていく上で持つであろう悩み
   には、情緒的・心理的な側面もあるでしょう。

   そのための一つの施策として注目されているのが「メンター制度」です。

   「メンター」とは、ギリシャ神話の老賢人「メントール」を語源としており、「良
   き指導者」「良き理解者」などを意味します。

   単に仕事上のアドバイスをする教育係ではなく、人生の相談相手となるような人格
   面・心理面でのサポートを行う人です。

   新人・若手社員が上司には言いにくいことでも、メンターには相談しやすいように
   するため、メンター役は若手社員とあまり年次が離れていない先輩社員が適役で
   す。

   新年度には、新入社員が入社し、社内の異動もあります。

   新年度を迎えてから慌ただしく準備をするのではなく、いまの時期から若手社員と
   のコミュニケーションを充実させるための心構えと準備をしておきましょう。

   ちなみに、メンタリングとコーチングの違いは、
   メンタリングとは、特定の領域において知識や経験、スキルなどが豊富で成功体験
   を持った人(メンター)が役割モデルを示しながら指導・助言などを行う支援活動
   全体を言います。

   コーチングは、コーチが相手に効果的な質問を行うことにより、その人の能力を引
   き出し自発的行動を促すコミュニケーションスキルです。

   コーチングはコーチが知識や経験を持たない分野でも支援活動を行うことがあるの
   に対し、メンタリングではメンターが特定領域の知識や経験を持っていることが要
   求される点です。



  □新卒者離職防止活動を行う団体

   (独)労働政策研究・研修機構 

   NPO法人日本メンター協会 

   公益財団法人日本生産性本部
   メンタル・ヘルス研究所 

   (株)日本能率協会
   マネジメントセンター 

                     組織力強化マニュアルについてはこちら

 

パートの位置づけ

パートの位置付けを確認

 1.雇用形態の確認 

  企業はさまざまな条件(雇用契約の期間、賃金の支給水準など)で従業員を雇用します。

  例えば雇用契約の期間に注目すると、雇用期間に定めがないのは正社員、雇用契約が

  中期(1~5年程度)なのは契約社員といったように異なります。

  このような企業が従業員を雇用する際の条件を「雇用形態」と呼びます。

  さまざまな雇用形態の中で、パートは、

   ・雇用契約の期間が最も短い

   ・人件費が最も低い

   ・期待できる能力が低い

  といった位置付けになるのが一般的です。

 2.パート活用の考え方の変化 

  先の「雇用形態の中のパートの位置付け」で確認した通り、多くの企業のパートに対する

  認識は“使い切りの廉価な労働力”といったものです。

 

  しかし近年、パートの有効活用を積極的に進める企業が目立つようになってきました。

  具体的な取り組みは個々の企業で異なりますが、多くみられるのは、全パートに同じ時給を適用
  するのではなく、パートの能力によって時給に格差をつける動きです。

  よく働く、あるいは能力の高いパートの時給を高くすることでインセンティブとし、パートの
  やる気を引き出そうとしているのです。

  もともとパートの人件費は低いため、少し時給を引き上げたとしても、あまり企業の負担とは
  なりません。

  その一方で、パートは数百円の時給引き上げでも歓迎するため、より積極的に業務に励むように
  なるのです。 

  こうした動きは、多くのパートを活用することが多い流通業界や外食業界でよくみられます。

  例えば、流通大手のイオンは全従業員の約80%がパートという体制です。

  同社は、店頭で接客することが多いパートの能力向上が店舗の魅力を引き上げるうえで不可欠と考え、
  2004年度より正社員とパートの職能資格制度を一本化しています。

  これは、雇用形態の違いにとらわれることなく、「よく働く従業員、能力の高い従業員には平等に
  チャンスを与える」といった考え方に基づく取り組みといえます。 

  このほか、「パートの働き次第で店長に昇格するチャンスを与える」などの取り組みを実施している
  企業が多くあります。

□パートに成果給、職務給を適用する

 パートの能力や経験に応じて格差のついた時給を支給することは、パートの有効活用を目指すうえで
 重要な取り組みの一つといえます。 

 ここでは、パートに成果給や職務給を適用する際の基本的な考え方を紹介します。

 1.時間当たりの生産性を高める 

  賃金は年齢給、成果給、職務給など複数の要素の組み合わせで成り立っています。

  こうした賃金支給額を決定する要素の集まり(賃金全体の要素の組み合わせ)を賃金体系と
  呼びます。

  一方、月給制、日給制、時給制などといった賃金の計算および支払いの単位を「賃金形態」と
  呼びます。

  新たに成果給や職務給をパートに適用することは賃金体系の見直しとなります。

  ただし、パートの賃金体系を見直す企業は多くても、時給制を月給制に変更するといった
  ような賃金形態の見直しを行う企業は少なく、通常は時給制が継続されます。 

  そのため、パートを有効活用するために賃金支給水準を見直す際は、1時間当たりの生産性を
  向上するような仕組みづくりを心がけることが重要なポイントとなります。

 2.短期の評価の繰り返し 

  ここで、成果給と職務給の特徴を確認しておきましょう。

   ・成果給:販売件数・金額などパートが達成した成果に対して支払う賃金

   ・職務給:販売職、清掃職などパートが担当する職務に対して支払う賃金 

  成果給と職務給は、いずれも能力・成果主義的賃金制度を構築する際に導入されることが
  多い賃金の要素です。

  成果給などの導入により、がんばった分だけ賃金が上がることを従業員が認識し、より積極的に
  業務に励むようになれば、賃金体系見直しに成功したといえます。

  これはパートに成果給と職務給を導入した場合にも同様です。

  やる気のあるパートは積極的に業務に励むため、結果として時間当たりの生産性が高まっていく
  のです。

  しかし、既に能力・成果主義人事制度を導入している多くの企業事例が示す通り、成果給や
  職務給の運営は容易ではありません。

  なぜなら、企業による従業員の評価と従業員の自己評価が一致することはほとんどないからです。

  同様に、企業が妥当と考える賃金水準と従業員が望む賃金水準にも大きな開きがあります。

  このような企業と従業員との間に存在するギャップを完全に払拭することは非常に難しい

  のですが、明確で透明性の高い評価体制を構築することは最低限の取り組みとして実施

  すべきでしょう。

  そのため、パートに成果給と職務給を適用する場合、「時給800円」といった一元管理的な時給制
  では必要のなかった人事考課などの仕組みづくりが求められます。

  また、正社員などと異なりパートの雇用契約期間は短期です。

  そのため、人事考課を実施する時期は3カ月ごとのような短期サイクルにする必要がある
  かもしれません。

  多くの場合、正社員の人事考課は半期に1度のペースで実施されますが、これと同じ運用をすると、
  次の人事考課の時までにパートが辞めてしまっている可能性があるのです。

 3.賃金体系デザインの考え方 

  パートに成果給や職務給を適用する際は、人事考課の整備と同時に賃金体系のデザインを
  進めなければなりません。

  ここで、パートの時給が成果給と職務給といった2つの要素で成り立つケースを考えて
  みましょう。

  ◎職務給 

   前述の通り、職務給とは「担当する職務の難易度に応じて決定する賃金」です。

   分かりやすい例を挙げると、

    ・販売職に従事するパートの時給:900円

    ・清掃職に従事するパートの時給:1000円

    ・事務職に従事するパートの時給:800円

   といったように職務ごとに時給が決定します。

   さらに、各職務をランク分けして、

    ・販売マネージャーの時給:1200円

    ・販売ミドルの時給:900円

    ・販売ジュニアの時給:800円

   といったように格差をつける場合もあります。 

   こうした職務給はパートに適用しやすい賃金要素の一つといえます。

   なぜなら、もともとのパートの時給相場は職務内容に応じて形成されているからです。

   地域格差はあるものの、販売職と清掃職の時給が同じであることはないのです。

  ◎成果給 

   一方、成果給をパートに適用することは職務給ほど容易ではありません。

   成果給は前述した人事考課と強く連動する賃金であり、パートの何を評価し、その結果を
   賃金(時給)にどの程度反映するかを具体的に決定しなければならないからです。

   例えば、販売職のパートであれば、売上件数あるいは売上金額を成果給の評価指標
   としなければなりません。

   また、売り上げの増加には結びついていなくても、丁寧な接客態度でファンを獲得したなどの
   成果が上がっていれば、それも評価する必要があるでしょう。

□パートに成果給、職務給を適用する際の基本的な流れ 

 ここでは、従来の一元管理的な時給制を見直し、新たに成果給や能力給をベースとした
 賃金体系を構築する際の基本的な流れを確認します。

 1.パート人件費の確認 

  まず、企業がパートに支払っている人件費総額を把握します。

  本来、成果給や職務給はパートの人件費を引き上げる、あるいは引き下げるために導入
  するものではありません。

  そのため、パートの働きぶりをみて、客観的に判断して時給を決定するべきです。 

  ただ一方で、企業には負担可能な人件費枠があります。

  その時点でパートに支払っている人件費総額は企業が負担可能な範囲内にあるはずなので、
  新たに成果給や職務給を導入した後も従前のレベルとほぼ同等の人件費負担になるように
  心がけます。

 2.パートの担当職務と時給格差の確認 

  パートが担当している職務とパートに支払っている時給格差を確認しましょう。 

  仮に、販売職など特定の職務(職種)でしかパートを活用していない場合、「販売職」と
  「清掃職」といった区分で時給に格差をつけることができません。

  そのため、「販売マネージャー」「販売ミドル」などのように販売職をレベル分けし、
  それぞれの時給を決定していくことになります。 

  また時給については、既に時給に格差をつけているか否かを確認します。

 

  格差がある場合には、何を基準に格差をつけているのかを確認します。

  勤務期間など年功的な指標に基づいて格差をつけているのであれば、そうした運用は

  成果給や職務給にはなじみにくいので廃止を検討します。

 

  一方、個々のパートの能力などによって格差をつけているのであれば、どのような能力を

  評価しているのかを明らかにし、賃金体系デザインのヒントとしていきます。

 

 3.職務ごとのレベルと要件の決定 

  「販売職」や「清掃職」といった職務ごとのレベルを設定します。

  何段階のレベルを設定するかはパートの人数などによって異なりますが、3~5段階程度

  とすれば管理の煩雑さもないでしょう。 

 

  次に、各レベルごとに習得していなければならない要件を決定します。

  例えば、販売職ジュニアであれば、基本的な接客対応ができ、お客様から難しい質問を

  された時は先輩従業員にすぐに報告できるなどとなるでしょう。

 

 4.レベルごとの職務給と成果給の決定 

  レベルに必要な要件を決定したら、販売職ジュニアなど各レベルごとの時給を決定し、

  各レベルごとの習得要件とパートの能力を比較し、各レベルに該当するパートが何人

  いるのかを確認します。

  仮に最も高レベルの販売職マネージャーが多く誕生するようでは習得要件が甘いと
  いわざるを得ないので、必要に応じて見直します。 

  また、成果給については、評価の明確な指標を作成すると同時に、パートが達成した
  成果をどの程度時給に反映するかを決定します。

  基本的には、職務給部分をメーンとしつつ、成果給は数十~数百円を上乗せすればよい
  と思われます。

  ただし、これだけの成果給ではパートの時間当たりの生産性を高めるには不十分なことも
  あります。

  そのような場合は、歩合給的な要素を取り入れ、月間で1万円以上を売り上げたら、
  その10%を翌月に支給するといった仕組みを構築するのも一策です。

 5.成果給、職務給導入後の確認 

  成果給や職務給を導入した後は、定期的に制度の運営状況を確認するようにしましょう。

  成果給や職務給を導入するのは、パートをより有効に活用するためです。

  成果給や職務給がパートのモチベーション向上につながっていないようであれば、
  再度の見直しが必要となります。

□シンプルな制度設計がポイント 

 成果給や職務給を導入する際の基本的な流れは、正社員の場合とパートの場合で大きく
 変わりません。

 賃金は重要な労働条件の一つであり、それを変更するには、それなりの実務が発生し、
 また従業員に対する配慮が必要ということです。

 とはいえ、パート活用のメリットの一つが雇用管理の容易さであることを忘れてはなりません。

 新たに成果給や職務給を導入したことによってパートの労務管理が複雑になり、それに
 ともなうコストが上昇してしまうのでは意味がありません。

 賃金制度に限らず、パートに対する各種制度は、労働基準法などに抵触しないことを前提に、
 シンプルな仕組みとするのがポイントです。 

 また、パートから新しい時給制度について質問をされることもあるでしょうが、その場合は
 真摯に対応することを心がけましょう。

 就業者人口に占めるパートの比率が高まっている昨今、雇い止め(雇用契約期間の満了)に
 関するトラブルが多発しています。

 こうしたことを背景に、2003年10月にパートタイム指針が見直されるなどしており、
 企業の安易な行動が大きなトラブルにつながってしまう危険性があります。

 なお、パート専用の就業規則を作成しているなど、企業とパートの間で労働条件を書面に
 よってルール化している場合は、成果給や職務給の導入にともなう就業規則の変更と所轄
 労働基準監督署への届け出が必要です。

□成果給・職務給を採用した時給制の一例 

 ここでは、成果給と職務給によって構成される時給制の一例を紹介します。 

 1.A社の現行体制 

  流通業を営むA社(16時間営業)は、販売職と清掃職でパートを活用しています。

  なお、A社は一元管理的な時給制を採用しており、パートの能力や経験によって時給に
  格差をつけることはしていません。


  A社のパート(販売職)活用の体制は、パートを5人ずつの4チームに分け、各チームに
  チームリーダー(正社員)を置いていました。

  A社は16時間営業のため、1勤務4時間とし、それを各チームがローテーションで担当する
  といったものでした。

  チームリーダーの下、5人のパートはすべて平等の取り扱いで、チームの中のパート
  リーダーは存在しませんでした。 

  こうした体制に問題があってか、販売職に従事するパート(以下「販売職パート」)の
  何人かがやる気を失っているようでした。

  流通業を営むA社にとって、販売フロアに立ち、お客様と接するパートの士気低下は
  重大な問題となっていました。

 2.販売職に従事するパートの時給制の見直し 

  販売職パートのやる気喪失を重く受け止めたA社は、パートの時給制を見直すことを
  決定めました。

  しかしA社は、清掃職に従事するパートを販売職に従事するパートほど重要視して
  おらず、「与えられた業務だけをこなしてくれればよい」というスタンスでした。

  そのため、A社は販売職パートの時給見直しと並行して清掃職の時給を100円引き
  下げる同時に、現行の5人体制から4人体制に切り替えることとしました。


  ただし、それでは清掃が終わらない可能性があるので、労働時間は3時間から4時間に
  延長することとしました。 

  販売職パートの時給制を見直すに当たり、A社は一元管理的な現行の時給制を改革し、
  成果給と職務給から構成される新制度を構築する方向で検討を始めました。 

  A社が始めに決定したのは、販売職に3段階のレベルを設けることです。

  前述の通り、A社は1人の正社員(チームリーダー)と5人のパートからなるチーム制を
  採用しています。

  このチーム制は継続しますが、チームリーダーの下ですべてのパートが平等な体制の
  ままでは、パートのモチベーションを高めることが難しいと判断したためです。 

  そこで、A社は各チームごとに

   ・1人のマネージャー

   ・2人のミドル

   ・2人のジュニアを設けることにしました。 

  マネージャーは販売フロアの業務に精通しているレベルで、役割はチームリーダーの
  直属の部下となり、チームリーダーを全面的にサポートすることです。

  ミドルは基本的な業務を習得しているレベルで、役割はマネージャーとジュニアの橋渡し
  となる中間管理職的なものです。

  ジュニアは経験が浅く自分で判断できることが少ないレベルで、役割はマネージャー
  あるいはミドルのサポートとなります。

 3.レベル要件の決定 

  販売職に従事するパートをレベル分けするに当たり、A社は各レベルの要件を決定しました。

  例えば、マネージャーの場合、

   →販売フロアの商品棚構成を熟知している

   →A社の商品販売方針を十分に理解している

   →1人でも十分に接客対応することができる

   →チームリーダーが不在の時もフロア全体を見わたすことができる

  といったことを習得していなければなりません。 

  A社は「どのパートに、どのレベルを担当させるか」について検討しましたが、結局、
  パートのことを一番よく知っているチームリーダーに決定権を委ねることとしました。

  ここまでの取り組みにより、A社はピラミッド型の4つのチームを構成することができ
  ました。

 4.時給の決定 

  問題は時給の決定でした。

  前述の通り、現行の一元管理的な時給制でA社が負担する1日当たりのパート人件費は
  3万3000円です。

  新たに成果給および職務給を導入するといっても、この水準から大きく逸脱することは
  できません。 

  検討を重ねたA社は、前述した清掃職の時給引き下げと同時に、販売職ジュニアの時給も
  100円引き下げることにしました。

  販売職に従事するパートの時給引き下げについてA社内の意見は分かれましたが、
  あえて時給を下げることで、「早く上のレベルに上がるよう努力する」といった奮起を
  期待することで決着しました。

  A社の取り組みは

   ・最も重要な販売職マネージャーの時給を300円引き上げて厚遇する

   ・販売職ミドルの時給は据え置く

   ・販売職ジュニアの時給は100円引き下げ、奮起を期待する

  といったものです。

  これだけの取り組みではA社が負担するパート人件費が上昇してしまいますが、清掃職の
  時給引き下げと人数の見直しなどにより浮いた時給分をうまく活用することで、1日
  当たりの人件費合計は過去の制度よりも200円低くなりました。

 5.成果給の決定 

  販売職に従事するパートに対するA社の新しい時給制は、レベル分けされた職務給が
  中心となります。 

  販売職パートのモチベーションをさらに高めたいと考えたA社は、成果給の導入を決定
  しました。

  問題は、「成果給を個人単位で支給するか、チーム単位で支給するか」という点でした。 

  この点について検討を重ね、チーム単位で支給することを決定しました。

  これは、個人単位で支給する場合に多くの実務が発生し、労務管理の負担が重くなる
  事態を回避するとともに、チーム単位で支給することで、チームの結束力が強まることを
  期待したためです。 

  A社が導入した成果給はいたってシンプルで、3カ月ごとに各チームの売上高を集計し、
  最も高い売り上げを記録したチームのメンバーに3000円ずつ支給するといったもの
  でした。

  販売職パートのレベルによる金額差はなく、一律に3000円支給することとしたのは、
  パートのモチベーションを高めるとともに、ミドルやジュニアのマネージャーに対する
  不公平感を払拭するためです。 

  このような成果給を導入することで、A社は3カ月ごとに1万5000円を販売職パートに
  支払うことになったわけですが、これが新たな負担となっているわけではありません。

  新しい時給制を導入した段階で、A社の1日当たりのパート人件費は全体で200円軽減
  されています。

  またA社の月平均の営業日数は25日であるため、200円×25日×3(3カ月)=1万5000円
  となり、軽減された1日当たり 200円の人件費を3カ月間プールしていけば、成果給分が
  確保できる仕組みを構築しているのです。 

  3000円の成果給は販売職パートにとって大きな刺激となります。

  特に販売職ジュニアにとってみれば、1日分の時給とほぼ同じ金額です(販売ジュニアの
  時給は800円で、1日当たり4時間労働)。

  そのため、各チームは3カ月に1回の成果給獲得を目指し、これまで以上に積極的に業務に
  励むようになりました。

 6.まとめ 

  このように、A社は貴重な戦力である販売職パートのモチベーションを高めるため、
  成果給と職務給を取り入れた新たな時給制度を構築しました。

  一方、パートに対する人件費負担は新旧制度で変わりません。

  パートに限らず賃金制度見直しの方向性は個々の企業で異なりますが、大切なことは、

   →賃金制度を見直す目的を明確にすること

   →従業員(パート)のやる気を高める制度とすること

   →企業の人件費負担水準に大きな変化が生じないようにすること

  といえるでしょう。

 

パートの戦力アップ

パートの戦力アップ

■良質のパートを着実に確保し育てる
 パートタイマー(以下パート)といった短時間もしくは短期間労働者は年々増加傾向に
 あります。
 これは正社員を中心とした固定人件費の比率を下げ、変動人件費への転換を考える企業が
 増えてきたことを示しています。

 以前は、パートというと社員の補助業務が一般的でしたが、現在では社員と
 変わらぬ
 業務をこなし、責任を負う人材も少なくありません。
 こうした状況から、社員の戦力を補って余りある良質のパートを着実に確保し育てて
 いくことは、いまや企業の将来をも左右する重要な課題です。
 昨今、パートの雇用が契約社員や派遣社員などとともに増加定着しています。

 これは、長期化する景気低迷で正規従業員を削減する一方、代替労働者としてこれらの
 雇用形態を採用する企業が増えているからです。
 こうした中で、特に数の多いパートの積極的な活用、戦力化は今後の企業の発展にとって
 重要となっています。

 そこで、パートの戦力化のためのいくつかの方策について見ることにしましょう。

 1.パートの適正配置
  近年、パートの就労動機や目的は大きな変貌を遂げつつあります。
  かつては、家計費の足しや小遣い稼ぎを主な目的とする一方、責任のない単純補助作業
  を希望する人が多かったのですが、今日のパートは、職業生活を求める主婦や独立生計者
  が時間の拘束の少ない就業形態としてパートタイム労働を選ぶようになり、専門技能や
  習熟した経験を生かしたいと希望する人がふえています。

  したがって、今日のパートは、その就労動機や目的が多様であるばかりでなく、個々に
  みるとキャリアや能力も一律ではありません。
  たとえば、過去に就労経験があり、仕事に社会との接点を求め、能力を発揮したいと
  思っているタイプの人、いわば「キャリア・ウーマン型」 ともいうべきタイプの人が
  います。

  このタイプの人は、事務能力や接客、商品管理等の作業においても要領がよく、全般に
  応用力や柔軟性もあり、非常に優秀です。
  こうしたベスト・パートタイマーは、細かく観察をしなくてもだいたい一目で分かり
  ますが、このタイプの人を適切に処遇していないケースもよく見られます。

  また、このほかに「社交型」「コツコツ型」「ホドホド型」「疲れ気味型」など
  性格や意欲、能力等によってさまざまなタイプに分けられます。
  これらのタイプは、これまでの職業経験や生活体験、生活環境の違いを反映しており、
  また就労動機や目的とも深くかかわっています。

  したがって、職場での処遇や環境によって変化する可能性もあります。
  現状での特徴をよく観察し、一人ひとりの状態に応じた対応が重要です。
  いつも理想的なパートだけ確保できていればよいのですが、実際は玉石混交である
  ことが多いでしょう。

  そこで、一人ひとりのパートタイマーの就労ニーズやキャリアを個別に管理し、どの
  タイプに属するかを見極めて、適切な配置、人事管理を行うことがその戦力化のために
  重要です。

 2.戦力化のための教育訓練
  パートにその持てる力を発揮してもらうためには、教育訓練が不可欠です。
  そこで、導入教育とその後の基本作業のOJT(基本トレーニング)の進め方について
  見てみましょう。

  (1)入社初日のオリエンテーション
   新人パートタイマーを1日も早く戦力化するためには、導入教育を適正に行う
   ことが不可欠ですが、特に出社初日とその後の数日間の導入教育が重要です。
   そこで、まず、出社初日の導入教育のスケジュールをつくり、それにそってオリエン
   テーションを行うことが大切です。

   その際、 「エルダー」 の役割が非常に重要です。
   エルダーとは新人導入指導担当者のことですが、職場生活全般にわたって世話役を
   勤めます。
   エルダーはベテランでしかも世話好きの人柄のよい人を選ぶようにするとよい
   でしょう。

  (2)2日目以降の導入教育
   2日目以降の現場での教育は、基本作業のOJTが中心になります。
   初日のオリエンテーションだけでは作業についてはほとんどマスターしていません
   ので、1週間から10日の間OJT担当者(エルダーなど)を配置し、系統的に基本
   トレーニングを繰り返して職場と仕事に慣れさせていくようにします。

   パートは、一般に正社員に比べて職業人としての意識が弱く、学習意欲も必ずしも
   旺盛ではない場合が少なくありませんので、教育(訓練) にあたっては、教育の
   目的を明確にして対象に応じた内容と方法をとる必要があります。
   パートの職場導入教育の主要な目的は、早く職場に慣れさせ、日常の作業手順を
   しっかり体得させることにあります。

   導入教育を通じてムダ、ムラ、ムリをなくし、作業効率を上げて生産性向上を図る
   とともに、パートタイマー自身にも無用の疲労やトラブルをなくすことができます。
   入社日から基本トレーニングに至る導入教育(訓練)では、こうした目的がスムーズ
   に実現できるように、よく練られたプログラムに基づいて行うことが肝要です。

  (3)基本作業のトレーニングと教育マニュアルの作成
   基本トレーニングに際しては、「就業マニュアル」と「オペレーションマニュアル」
   の2種のマニュアルがほしいものです。
   「就業マニュアル」 は、主として社員としての、 “心得”を主体としたものです。

   <就業マニュアルの骨子(例)>
    1.お客様と問屋さんを大事にしよう
    2.いつも明るく、挨拶を忘れない
    3.いつも清潔な服装、みだしなみ
    4.店内を整理整頓、いつも清潔に
    5.商品や備品を大切に
    6.時間とルールを守る
    7.連絡と報告を忘れな
    8.動作はキビキビ、作業はテキパキと
    9.創意と工夫をもって常に向上を
    10.助け合いと思いやりの精神を忘れずに

   また、 「オペレーションマニュアル」 は、商(製)品の流れなど、仕事全体が
   わかるようなものとすることが大切です。
   そして、できるだけ標準化された作業手順を示し、個々の作業の仕方がわかるような
   ものにしておきましょう。

   その場合、定型・均質作業について説明し、できるだけシンプル、簡潔なものに
   することが肝要です。
   マニュアルは初めから完全なものでなくても、その後必要によって改善していけば
   よいでしょう。

   マニュアルがあれば、時期がずれてバラバラに入ってくる新しいパートの人みんなに
   基本的な職場の作業について統一的な指導ができ、その積み重ねの結果、最低限
   の標準化が図られることになります。

   また、マニュアルがあれば、教育期間が終わったあと、あれも教えていない、これも
   知らないということがなくなり、その後のパートタイマーの仕事のレベルが確かな
   ものとなるに違いありません。

 3.動機づけのシステムの構築 
  パートに限ったことではありませんが、新人の戦力化のためには、教育訓練を徹底する
  とともに、やる気増進のための動機づけのための諸制度を確立することが大切です。

  (1)参画型の雇用管理
   パートの戦力化を実現するためには、できる限りパートにも経営情報を提供し、
   参画型の雇用管理を行うことが大切です。
   パートだからということで、情報を提供しなければ、それだけ仕事への参画意識が
   弱くなるからです。
   そこで、担当者(当番)を決め、朝礼時の伝達事項などをパートにも知らせるなど、
   情報不足から疎外感を感じさせないようにします。

  (2)定期面談による目標管理
   パートの動機づけに成功するためには、部門の責任者が定期的に面談をし、職場
   活動のレベルアップのための目標を提起することが大切です。
   パートは、与えられた目標を自主的に管理し、ランクアップのために努力をする
   ことになるからです。

  (3)コミュニケーション
   パートとのコミュニケーションをスムーズにすることもその戦力化のために重要な
   ポイントです。
   部門の責任者は気軽に声をかけるなど人間関係に心配りをしたいものです。

 4.戦力化(やる気増進)のための適正な評価と処遇
  パートに活力を与え、意欲と能力を引き出すためには、まず働く意義を十分に理解
  させ、思い切って仕事を任せることが大切ですが、それとともに適正な評価・処遇
  が不可欠です。
  人間だれしも、評価されない仕事をいつまでも続けるほど愚直ではないからです。

  まして、能力が高く、ほかの人より生産性の高い人にとっては、正しく評価されない
  ことほど面白くないことはありません。
  そこで、パート一人ひとりが自分の担当している仕事がどんな役割をもち、どの
  ように貢献しているのかを明らかにし、その結果を処遇に反映させることが大切に
  なってきます。
  具体的な方策について、見ていきましょう。

  (1)ジョブランク制度の導入
   期待する仕事の遂行レベルを明確にし、その基準に基づいて適正に評価し、処遇する
   システム、いわゆるジョブランク制度ですが、パートに求める職務要件をいくつかの
   グレードに分け、さらに、そのグレード毎の標準(最短)習熟年数を設定しておき、
   これに基づいて評価し、処遇を決定します。

   評価方法は、正規従業員と同様、人事考課(成果認定)によって、職務給をアップ
   します。
   こうした制度を確立することによって、パートの能力と意欲を引き出し、その
   戦力化が実現できるでしょう。

  (2)社員登用制度の導入
   一定のグレードに達したパートには、一定の範囲で責任者(代行) として活躍して
   もらうようにします。
   さらに、家庭の状況などが許せば、社員として登用するシステムも是非設けて
   おきたいものです。
   一部の企業では、パートから取締役にまで取り立てているところもあります。
   いずれにしても、パートの戦力化の可能性が無限にあることに目を向けることが
   大切です。

  (3)適正な就業条件の確保
   パートを有効活用する上で、就業条件の整備や福利厚生の充実も重要です。
   まず、就業条件を整備する上で大切なことは、労働時間(帯)の適切な設定です。
   パートになる者は、短時間労働であるが故にパートタイム労働を選ぶ場合が多い
   わけですから、最も忙しい時間帯とパートの希望を加味して労働時間(帯)を決める
   ことがポイントとなります。

   また、年次有給休日数を法定通り付与すること(所定労働日数に対応して比例付与
   日数が定められている)、社会保険にも適正に加入させることが必要です。 
   社会保険には狭義の社会保険(厚生年金、健康保険)と労働保険(労災保険、雇用保険)
   がありますが、前者は労働時間が一般従業員の概ね3/4を超える者、後者のうち
   雇用保険は、週の所定労働時間が20時間以上の者(30時間未満の者は、短時間
   労働被保険者となる。

   この場合、1年以上勤続することが見込まれる者に限られる)について加入させ
   なければなりません。
   また、賞与や退職金についても制度化したいものです。
   パートに賞与や退職金を支払うかどうかは使用者の裁量に属する問題であり、支給
   してもしなくても法律上は何ら問題はありませんが、パートを戦力として長期に
   確保、定着させるためには、必要といえましょう。

   賞与については「扶養控除限度額」との関係で、これを支給すると勤務時間を短く
   する必要が出てくることがあります。
   このようなときは、退職金積み立てに振り替える方法があります。
   つまり、本来支給すべき賞与を退職金に振り替え、退職時まで積み立てておく
   わけです。

   退職金については、前記の賞与振り替えのほか、中小企業退職金共済制度
   (以下「中退共」 という)を利用するとよいでしょう。
   中退共には「短時間労働者に係る掛金月額の最低額の特例」があり、いわゆる
   パート(短時間労働被共済者)も加入させることができるようになっており、
   掛金月額は、 2,000円、3,000円、4,000円の3ランクが設けられています(一般の
   被共済者の掛金月額最低額は5,000円)。
   長期に定着してもらいたいパートには、この制度を活用するのも一策です。

 5.まとめ
  以上、パートを戦力として活用するための方策について見てきましたが、最も大切な
  ことは、パートを短時間労働者であるが故に“補助者”として位置づけるのではなく、
  「短時間という時間的制約を持つが、多様な人材群である」と位置づけて活用する
  ことです。

  こうした視点に立ったとき、パートをいっそう戦力化するための様々なアイデアや
  工夫が生まれてくるに違いありません。
  激変する環境変化の中で、企業が生きのびていくためには、このような視点からパートを
  適正に戦力化していくことが不可欠となっていることを肝に銘じておきたいものです。

                          お問合せ・ご質問はこちら

                          メルマガ登録(無料)はこちらから

パートの定着と戦力化

パートの定着と戦力化

■パートの実態
 昨今の厳しいコスト削減要請下で、雇用の現場では、正社員からパート等の非正社員への
 代替が進み、パートの基幹労働力化が時代の流れとなっています。
 しかし、パートの処遇は、それに見合ったものとなっておらず、パートと正社員との賃金
 格差はむしろ広がっており、多くの問題をはらんでいます。

 小売業や飲食業では、今日、パートタイマー(以下パート) の活用と戦力化は、企業の
 存続、発展にとって至上命題ともなっています。
 なぜなら、一日のうち、顧客が来店する時間帯に大きな波があり、フルタイムの従業員で
 対応すると効率が大幅にダウンするからです。

 すでに、スーパーやファミリーレストランなどでは、パートの比率が7〜8割に達して
 いますが、全産業的に見ても約3割を超え、1400万人を超えるまでになっています。 
 このようにパートは、企業にとって欠かせない存在となっているだけに、本格的にその
 定着と戦力化を図らねばなりません。

 そこで、まず「パートとは短時間勤務という時間的制約をもった多様な人材群である」という
 戦略的な位置づけ(認識)をすることが大切です。
 そして、これを前提に教育訓練や人事管理、評価や賃金・処遇などの仕組みを考えていく
 のです。

 1.新人教育とフォローアップを確実に
  パートの定着と戦力化のためには、入社初日とその後の数日間の対応の仕方が非常に
  重要です。
  つまり、導入教育とフォローアップが決め手となるわけです。
  パートの導入教育の目的は、一日も早く職場に慣れさせ、正しい作業方法や仕事の
  やり方(顧客や仕入先への対応を含む)を身につけさせることによって、仕事の効率化を
  図ることにあります。

  副次的な効果として、本人の疲労が軽減され、一方で、仕事への興味ややりがい、
  意欲の増進にもつながり、定着にもプラスとなります。
  そこで、表①のような教育プログラムを準備し、入社当日からしっかり教育します。
  ここでは、エルダーの役割が非常に重要となります。
  エルダーとは、主に職場生活の指導係といった役割を担う人のことですが、先輩パート
  から選ぶのも一策です。

  その際、ベテランでしかも世話好きで人柄のよい人を選ぶようにします。
  初日の教育では、オリエンテーション(導入指導) をしっかり行い、二日目以降は
  基本作業のOJT(職場内訓練)を中心とした実務トレーニングを進めていきます。
  その際、本人の職務経験や年齢、職業適性などによって習熟度に開きが出ることが
  ありますので、バラツキの出ないように教育指導することが大切です。

  その後のフォローアップ教育では、教育用オペレーションマニュアルをぜひ作成して
  おきたいところです。
  実務トレーニングを進める中で、「あれも教えていない、これも教えていない」 と
  いった"ないないづくし"を引き起こさないようにするためです。
  なお、フォローアップ教育の段階では、エルダーに代わって、ベテラン社員の中から
  OJT指導担当者を任命し、しっかりした作業の進め方を教育することが大切です。

 2.キャリア、能力別の適性配置と複線型の人事管理
  パートのキャリアや能力は多様です(表②参照) 。
  このため、これらのタイプを的確に把握し、適材適所の配置をすることが重要です。
  配置に当たって特に注意したいことは、能力も意欲もある有能なパートを単純作業に
  配属し、意欲をそいでしまうことのないようにすることです。

  そこで、単能型の仕事を望むのか多能型を望むのか、本人の希望も入れながら、複線型
  の人事管理を行うようにします。
  単能型にも、単純作業型と単能専門職型があり、多能型にも総合職型と一専多能型が
  あります。

  専門職型や多能型を望む人には、じっくりと教育訓練を行うとともに、一定の責任ある
  仕事を担当してもらい、計画的に育成していくようにします。
  また、同じ仕事を任せてもパートによってその仕事の出来、不出来がありますが、
  それに対して適正な評価をすることが大切です。

  そのためのツールとして、仕事のレベルをグレード化した職務基準書を作成しておきたい
  ものです。
  職務基準書があれば、有能で意欲のあるパートは、それを目標にいっそう精励する
  ことになるでしょう。
  また、評価する側が恣意的にならないという効果もあります。

  パートの意欲を増進するためには、このように適正な評価ができるシステムを確立
  するとともに、コミュニケーションをよくすることにも心掛けなければなりません。
  コミュニケーションには、同僚間と上司間、つまり、ヨコとタテのコミュニケーション
  がありますが、特に大切なのは、タテのコミュニケーションをよくすることです。

  そのために、定期的な面談(上司と一対一で話し合う場) 制度を設けると効果的です。
  面談では、両者が率直に意見が出し合えるように進めます。
  また、会社(店)の情報を可能な限り、パートにも共有させます。
  情報の共有は、連帯感を生み、意欲増進の原動力となるからです。

 3.パートの賃金と処遇の決め方
  パートの賃金の決め方には、大きく分けて、職種給、職務給、職能給の三つがあります。
  例えば、販売職給、チェッカー給などのように職種ごとに決める賃金が職種給であり、
  職務給は、職種という大きなくくりの中でも担当する仕事の難易度や責任度に応じて
  加給するものです。
  また、職能給は、能力(習熟度)や勤務態度、仕事の出来ばえなどを評価してプラス
  する、いわゆる能力(能率)加給です。

  以上のように、賃金面からパートの定着、やる気増進を図るためには、時給800円とか
  1000円といった単一型の賃金制度でパートを一律管理するのではなく、職種給
  (いわゆる本給で職種ごとに一律) に、職務給、職能給などを加えるなどのきめ細かな
  賃金制度を導入したいものです。
  なお、希望者の少ない時間帯や曜日に働いてくれるパートには、これとは別に、必要に
  応じて時間帯(曜日) 加給をつけるといった工夫も必要となるでしょう。

                          お問合せ・ご質問はこちら

                          メルマガ登録(無料)はこちらから

契約社員・パートの早期戦力化教育

契約社員・パートの早期戦力化教育

 契約社員(期間雇用者:期間限定で雇用される者)及び、パートタイマー(短時間労働者)
 は企業にとって欠かせない存在となっています。
 契約社員・パートの戦力化のためには、入社初日とその後の数日間の対応の仕方が非常に
 重要です。
 つまり、導入教育とフォローアップが決め手となるわけです。
 契約社員・パートの導入教育の目的は、一日も早く職場に慣れさせ、正しい作業方法や
 仕事のやり方(顧客や仕入先への対応を含む) を身につけさせることによって、仕事の
 効率化を図ることにあります。
 これを前提に教育訓練や人事管理、評価や賃金・処遇などの仕組みを考えていくのです。
 ここでは基礎教育、仕事の頼み方、コミュニケーション、活性化・戦力化の方法について
 説明します。

□基礎教育の進め方
 新入正社員の研修には、どの会社でも力を入れます。
 ところが、新しく入った契約社員・パートだと、会社の概要説明もそこそこに、いきなり
 仕事を指示して、以後何もフォローしないという会社も多いようです。

 しかし、どのような形であれ、新しくその会社に勤務する人には、その会社で必要と
 思われることは基礎的な事柄も教え、仕事に対して同じ情報、同じ知識を共有してもらう
 べきでしょう。
 そこで、契約社員・パートに対する教育はどうしたらよいかをみていきましょう。

 1.配置前の教育
  採用した契約社員・パートを職場に配置する前には、最も基礎的な事柄について伝える
  ことが必要です。

  具体的には、
   ①会社概要、経営上のモットー、社会的な役割
   ②製品、取扱商品
   ③労働条件、福利厚生
   ④服務上の心得、安全衛生面の注意事項

  などをわかりやすく教えることです。
  そして、その契約社員・パートが働く職場(部署)においても、さらに自社内での
  位置づけなども含めて説明したいものです。
  さて、業務に関して具体的に説明するとき、主婦パートなどに教える場合には、とくに
  注意したい点があります。

  つまり、主婦は長く家庭内にいる人が多いため、自分だけのペースでものごとを進めて
  いくことに慣れている人もいるかと思うので、そうした生活から、集団で動くことに
  頭を切り替えてもらうことです。

  たとえば、
   ① 家事は一人で決定し、処理できるが、職場は組織として、チームワークを
    もって行動しなければならないこと
   ② 家事は自分のペースで処理できるが、職場は決められた時刻、手順に従って
    働くこと
   ③ 賃金(報酬)は、各自の仕事の質と量によって決まること
   ④ 働くことは楽しいし、仕事を仕上げる喜びがあること

  などを、具体的な例を用いて説明し、理解してもらうことが大切です。

 2.職場での教育訓練
  職場では、部署全体の業務の流れ、各人の業務分担、仕事の内容と仕方、手順、ケガや
  災害を防ぐための注意点、さらには電話のかけ方、言葉遣い、あいさつなどを具体的に
  教育します。

  たとえ 40 歳の人であろうと、社会人としては経験者であっても、その職場では新人
  ですから新人の契約社員・パートには基本的な教育はきちんとすることです。
  担当する仕事について、マニュアルや指示書がある場合は、その見方、利用の仕方を
  教えます。

  仕事を教える際の内容の順序としては、
   ① やさしいことからむずかしいことへ
   ② 基礎的なことから応用的なことへ
   ③ いまただちに必要なことから、将来必要になることへ
   ④ できれば作業の順序に従って教育する
  のがよい方法です。

  次に、教える手順としては、
   ① 言ってきかせる
   ② やってみせる
   ③ 一緒にやらせる
   ④ 一人でやらせる
   ⑤ よくできたところはほめる
   ⑥ まちがっているところを直す
   ⑦ 繰り返しやらせて、体で覚えさせる
  という順序で行います。

  また、教える際の留意点としては、
   ① 教える側の立場からではなく、教えられる人の気持ち、水準、習得の速さ
    などを考慮して教えること
   ② 重要なことをまず最初に教える こと、はじめに正しく、しっかり教え、
    悪い癖がつかないようにすること
   ③ 一度にたくさん教えすぎないこと
   ④ 教え方が速すぎないこと
   ⑤ 複雑な仕事はいくつかの段階に区切って教える
  ことが必要です。

  契約社員・パートに対する教育訓練は、ほとんどの場合、日常の仕事のなかで行う
  OJT(職場の実地訓練)ですが、その場合も、計画を立て、習得状況を確認しながら
  行うほうが効果が上がります。

  さらに、新人に担当させる仕事の教育は、本人の仕事の内容を詳しく教えるだけでなく、
  この部署の全体の役割、仕事の流れ、指揮命令の流れ、本人はだれの指示・命令に
  より働くかを教えることも必要です。

□ポイントを押さえた仕事の頼み方
 契約社員・パートに、組織への帰属意識をもってもらい、イキイキ働いてもらうには、
 どうしたらよいかを考えてみましょう。

 1.きめ細かに情報を提供する
  常日頃、契約社員・パートに対して、いま、会社の経営はどういう状態にあるか、
  自分の仕事は会社にどのように役立っているのかなどを知らせないでおいて、
  「うちのパートは帰属意識がない!」と嘆いてみても仕方ありません。
  契約社員・パートに限らず、部下に、目的にかなった仕事をしてもらうためには、
  日頃、こまめに必要な情報を提供しておくことが不可欠です。

  そのことがやる気を起こさせ、職場の人間関係をよくすることにもつながります。
  たとえば、

   ①朝礼のときには全員に集合してもらう
   ②契約社員・パートにも必要な会議に出席してもらう
   ③回覧文書は、正社員だけに回す分と、正社員と契約社員・パートの
    双方にす分の二種類に分けて作成する

  など、あらゆる機会をとらえて、こまめに情報伝達、働きかけを行うようにしましょう。

 2.全体の仕事の流れをつかませる
  いま、契約社員・パートに頼んでいる仕事は、全体の流れにおいてどの部分なのか、
  最終的に、どのような目的のために、いつまでに完成させるのかといった全体像を
  教えないでおいて、「忙しいのだから、細かいことはいちいち質問せずに、自分
  なりに工夫して完成させてほしいのに……」とボヤいてみてもはじまりません。

  契約社員・パートに仕事を頼む際にも、全体の仕事の流れをまず知らせ、やってもらう
  仕事は全体の流れのどの部分なのかを伝え、その後、忙しがらずに質問に詳しく応答
  することが、仕事の指示者と指示された人の共通認識をつくり、目的にかなった
  仕上がりを実現することにつながります。

  また、仕事の指示の仕方も、その場で細切れに指示するというのではなく、早め
  早めに全体像を知らせておき、契約社員・パートが、朝、自分のその日の仕事の計画を
  もって会社に来られるような仕事の頼み方が必要です。

 3.目標をもたせる
  正社員の場合は、一つ上のクラスへの昇進、人事異動後に新しい仕事をマスターする、
  仕事に関連した資格を取るなど、働くうえでの目標はいろいろあります。
  これに反して、契約社員・パートのほとんどは、自分の担当する仕事をスムーズに
  できるようになると、あとは働くうえでの目標がありません。
  これではマンネリになります。

  人間はだれしも、与えられた、あるいは自分で決めた目標に向かって進むことで、
  仕事に関心をもち、日々向上しようと努めます。
  そして、目標を達成したときに喜び、それが次の前進、向上につながります。
  ぜひ契約社員・パートの人たちに目標をもたせてください。

  ひとつは、作業班、チームとしての目標設定があります。
  生産目標、販売目標といったものです。
  また、小集団活動としての改善提案、作業マニュアルの作成といった方法もあります。
  これらの目標は努力すれば達成できるものでなければなりません。

  契約社員・パートにとって荷の重いものでは、かえってやる気をなくしたり、辞める
  原因ともなります。
  また、目標を達成したらどうなるか、会社に対する貢献度、あるいは報酬などを
  はっきりさせておきます。

  そして、成果は、賞与や昇給に反映させる、ふだんは行くことのないホテル、高級
  レストランで表彰式と昼食会を行うなど、ギブ・アンド・テイクの精神でいくことが
  不可欠です。

  もう一つは、契約社員・パート各個人を、チームリーダーに昇格させる、正社員、
  準社員に登用するなど、昇進、昇格の面で目標を与えるというものです。
  契約社員・パートを多数雇用している企業ではこのような制度をどんどん導入しています。

□コミュニケーションの大切さ
 管理者として契約社員・パートとのコミュニケーションについて、次の点に配慮する
 ことが必要です。

 1.「どうせ契約社員・パートだから……」という考えを捨てる
  管理者のなかには、「契約社員・パートだから補助業務をやらせればよい」
  「辞めても仕方がない」という気持ちの人もいます。
  この気持ちが心の底にあると、たとえ口に出さなくとも、契約社員・パートの人たちに
  ピーンと伝わります。

  いまや、契約社員・パートは基幹要員であり、なくてはならない存在です。
  正社員に比べ勤務時間が短かったり、雇用期間が限定されているだけで、役割は限りなく
  正社員に近づいてきています。
  最初から契約社員・パートすべてをある固定観念だけでとらえてしまうと、契約社員・
  パートのほうでも、それだけの反応しか返さなくなります。

  もちろん、契約社員・パートそれぞれに、やる気や状況は違いますが、上司のほうから
  積極的に働きかけなければ、契約社員・パートの人たちにイキイキと働いてもらう
  ことはできません。

 2.公平に接する
  上司のほうから、「おはよう」「お疲れさま」と声をかけることです。
  それも、まんべんなく、公平に声をかけることです。
  ともすると明るく、積極的な人に多く声をかけることになりがちです。
  静かな人や消極的な人に、意識的に声をかけるように心がけることです。
  また、ただ「おはよう」というのではなく、「沢口さん、おはよう」「三田さん、
  お疲れさま」といったように、相手の名前を呼んでみてはどうでしょうか。
  働いている人はだれしも、上司が自分のことに注目し、よくやったときは評価して
  ほしいと思っているものです。
  そのほか、どんな小さなことでも公平に接することです。

 3.催し物などは正社員と一緒に参加するように誘う
  契約社員・パートには、入ってきた最初にその会社の人事システムを明確に提示し、
  正社員との違いを本人にもはっきり示しておくことが必要です。
  また、正社員や短時間正社員への登用制度などがあれば、あとで本人が正社員登用への
  応募について判断できるように、きちんと伝えておくことはいうまでもありません。

  契約社員・パートの側からすると、細かな点についての待遇の差が後日わかり、淋しい
  思いをするということがしばしばあります。
  その一方で、たとえば、誕生日パーティーや忘年会など職場の行事には必ず契約社員・
  パートにも声をかけ、参加してもらうようにしましょう。
  気軽に参加できるよう、昼食会にするといった配慮も必要です。

  こうしたことで、契約社員・パートにも「同じ仕事をする一員だ」という自覚が生まれて
  くるものなのではないでしょうか。
  また契約社員・パートの人が辞めるときも、ささやかでも送別会をします。
  こうして、いなくなることが残念であり、できればいてほしかったことを素直に表す
  ことで、辞めていく本人も、働いてきたかいがあるでしょうし、また、残った人たちへの
  好影響があることは明らかです。

 4.インフォーマル・リーダーとのコミュニケーション
  大勢の主婦パートがいる職場ですと、パート同士がグループ化する傾向があります。
  管理者はそのグループの、いわゆるインフォーマル・リーダーとのコミュニケーションが
  大切になります。
  たとえば、パート同士の人間関係のトラブルの解決については、そのリーダーに相談し、
  知恵を借りるとよいでしょう。

  また、若い正社員が年上のパートに遠慮して指示できなくなることや、パートから
  はじかれることがあります。
  一方、年長のパートの側からすると、「長年いると、新人とたいした時給差はないのに、
  まとめ役や指導などの責任を負わされる」という不満があります。

  そこで、パート同士の仲間意識を利用し、パートの取りまとめはパートのリーダーに
  行わせるとともに、年長のパートをきちんと処遇する、グループリーダー制度を設ける
  のも有効です。

□活性化・戦力化の試み
 契約社員・パートの能力を十二分に発揮させ、企業の有力な戦力として活用するためには、
 処遇・賃金制度を改善するなどし、モラルを高めていくことが必要です。
 近年、契約社員・パートを多数雇用し、中核としている企業では、さまざまな活性化、
 戦力化の試みを行っています。

 あるパートのAさんは、レストランで働く 45 歳の主婦です。
 今春はじめてグループリーダーに任命され、新人パートの指導にあたっています。
 「他人をまとめていくことがいかに大変なことであるかを日々痛感し、中間管理者である
 夫の苦労の一端が理解できるようになった」と、毎日張り切って働いています。
 人手不足が今後強まるなかで、契約社員・パートをいかに活性化し、戦力アップするかが
 企業の人事管理上、ますます重要な課題となってきています。
 この場合、他社のシステムの外形をただまねるのではなく、自社の実態にマッチする方策を
 創意工夫することが必要です。

                          お問合せ・ご質問はこちら

                          メルマガ登録(無料)はこちらから

パート・アルバイトによる顧客対応策

パート・アルバイトによる顧客対応策

多様化する雇用形態
 企業はさまざまな方法で社員を雇用します。
 例えば、正社員、契約社員、パート、アルバイトなどが代表例です。
 「どのような形で社員を雇用するか」を一般に雇用形態と呼びます。
 景気好調時のメーンの雇用形態は正社員でした。
 企業は「新卒を正社員として採用し、定年までの雇用を保障する」ことを採用戦略の基本
 としていたのです。
 この仕組みは、終身雇用、年功序列の人事システムと連動して、おおむねスムーズに機能
 してきました。
 しかし、近年は雇用形態の多様化が急速に進んでいます。


□OJTの意味と重要性
 1.OJTとは
  OJTとは「On the Job Training」の頭文字を取った言葉で、「仕事をしながら行う訓練」
  という意味です。
  日本では、OJTが一般的な職業訓練方法であり、社内で行われる教育や訓練全般を
  漠然と指すことが多くなっています。

  しかし、OJTとは本来、明確な育成プランのもと、
  「手本を見せる」→「説明する」→「実際にさせてみる」→「評価・指導する」
  といった手順を繰り返す一連の教育・訓練方法です。
  従って、「先輩の仕事を見て覚えろ」といった説明がない、もしくは不十分な訓練や、
  適宜分からない部分を教える無計画な指導はOJTとは呼びません。

  ただ現場で仕事をさせるのではなく、手本と説明、そして実施後の適確な評価と指導が
  ともなってはじめて、本来のOJTとなり、仕事に対する姿勢や必要な知識・技術を
  正確かつ効率的に身に付けさせることができるのです。

 2.パート・アルバイト(以下P/A)の顧客応対に関するOJT
  一般に、OJTの対象者というと、多くの人が新入社員(正社員)と答えるでしょう。
  P/Aにとっても、OJTは極めて重要です。
  まず、P/Aは、社員に比べ短期間の雇用を前提とし、担当させる仕事を
  限定する場合が多いため、費用をかけて社外の研修を受けさせることは一般的では
  ありません。

  また、P/Aは、計画的に採用されるというよりは、欠員補充や新店舗開設など即戦力
  としての活躍を期待して採用される場合が多いのが特徴です。
  従って、短期間で仕事(顧客)に対する姿勢や必要な知識・技術を身に付けさせなければ
  なりません。

  そのためには、実戦的な訓練であるOJTを効果的に行うことで、いち早く一人前に育て
  上げる必要があります。
  さらに、顧客応対にかかわる場合は、応対が悪いと即クレームにつながってしまうため、
  P/Aの応対に関して一定の品質がより厳しく求められることになります。

  一方で、P/Aは、一般社員に比べて会社に対する帰属意識が低いため、OJTを含む
  初期教育の失敗が大きくモチベーションを下げ、退職につながることも少なくありません。
  このように考えると頭の痛いことばかりのようですが、一般に、P/Aの仕事は、社員に
  比べると定型的かつ限定的な場合が多いため、OJTは行いやすいのです。

  また一度ポイントを整理してしまえば、ほかの管理者も、そのOJTの手法を活用する
  ことができます。
  特に、P/Aの人数が多い会社や入れ替わりの激しい会社では、効率面はもちろん、
  一定の品質を生み出せるという意味でも特に威力を発揮するでしょう。

  以下、P/Aの顧客応対に関するOJTについて、その位置づけや実施上のポイントに
  ついて考えます。
  なお、顧客応対に関する仕事としては、何らかのかたちで顧客と話す機会がある仕事
  (受付・案内、販売、飲食業などのホール、電話応対、レジなど)を想定しています。

□OJTの位置づけ
 P/Aの新人に顧客応対を教育する場合、以下のような手順が望ましいでしょう。

 <顧客応対に関するパート・アルバイトの新人教育手順>

   座学:仕事に対する姿勢や必要な知識を教える。
    ↓
   ロールプレイング指導者も含めて、パート・アルバイトを顧客と
            応対者に分け、実際の仕事を模した環境で、随時
            手本を見せながら訓練する。
    ↓
   OJT(顧客応対):実際に顧客と応対して仕事をするが、指導者が
            周囲にいて内容をチェックし、適宜アドバイス・指 
            導を行う。

    ↓
   デビュー(顧客応対):1人で、実際に顧客と応対して仕事をする。

 このように、ここでは、OJTを実際の顧客に応対しながら訓練する「実戦教育」として
 定義します。
 OJT期間中は、指導者が周囲でサポートしますが、顧客応対の中心はあくまでP/Aです。

 いかにP/Aを短期間で育成したいといっても、いきなりOJTで実業務に就かせては、ミスを
  連発し、クレームにつながるだけです。
  また、P/Aのモチベーションも大きく下がり、退職につながりかねません。
  そこで、OJTの前にロールプレイングや座学を行う必要があります。

  ロールプレイングとは、P/Aを顧客と応対者に分けて、代表的な事例をもとに、顧客
  応対を行わせる訓練方法です。
  適宜、指導者も顧客や応対者となって手本を示すことで、実戦に即した能力を高める
  ことができます。

  また、必ず座学で、仕事に対する姿勢や必要な知識を教えましょう。
  ただ、完璧に習得させる必要はなく、
   ・仕事(顧客)に対する基本的な姿勢を理解させる
   ・仕事の流れと優先順位を理解させる
  ことに注力しましょう。

  細かなことは、ロールプレイングやOJTを通じて、実際に身体を使って覚えたほうが
  身に付きやすいものです。
  ロールプレイングやOJTの段階に進んだときに、常に意識できるよう、また常に振り
  返れるよう、この時期に仕事の流れと優先順位は必ず繰り返し指導する必要があります。

  なぜなら、ロールプレイングやOJTにおいては、顧客とのやり取りに集中するあまり
  全体がみえなくなりがちだからです。
  このように、ロールプレイングで身に付けた顧客応対方法と、座学で学んだ姿勢や知識を
  生かすことで、失敗によるクレームを最小限にとどめ、かつ効果的なOJTが可能になり、
  デビュー(ひとり立ち)への道も早まります。

□OJTの流れと実施上のポイント
 OJTは、次の3段階に分けられます。
  「準備」→「顧客応対中のサポート」→「フォロー」
 以下、各段階ごとにOJT開始時のポイントをまとめた後、デビューに向けてどのように
 OJTを変化させていけばよいかについて考えます。

 1.準備
  ロールプレイング後、何の説明も準備もなく実際の仕事に就かせてしまっては、
  P/Aはパニックを起こしやすく、また指導者も適確なサポートができません。
  事前に以下の点を確認しておきましょう。

  P/Aごとに弱点を把握する
   指導者は、P/Aごとに弱点を把握しておきましょう。
   弱点に注意してサポートすることで、不適切な応対を防ぐとともに、弱点が克服
   できたかどうかをチェックすることができます。

  P/Aへの確認
   いざ本番、というときに細かい部分をやたらと確認しても混乱させるだけです。
   顧客に失礼のないよう、また次の手順が分からなくなってパニックに陥らないよう、
    ・仕事(顧客)に対する姿勢
    ・仕事の基本的な流れと代表的な顧客応対事例
    ・仕事の優先順位
   といった基本的な事項のみの確認にとどめましょう。

   これらの事項は、座学やロールプレイングで繰り返し指導していることです。
   あえて同じことを言うことで、「分かっている」という気持ちにさせ、自信を
   与えることも大切です。
   最後に、分からないことや不安なことは指導者に聞くように伝えて安心感を与え
   ましょう。
   ミスやクレームの防止にもつながります。

  ◎OJTの開始日時および業務を選定する
   最初は誰しも緊張するものです。
   余裕を持って冷静に仕事ができるよう、OJTを開始する際は、
    ・比較的仕事の量が少ない日時
    ・イレギュラー処理の少ない仕事(窓口)
    ・指導者のサポートが行き届く日時
   を選びましょう。
   比較的簡単な仕事で成功体験を積み重ねて自信をつけさせるとともに、不適切な
   応対があった場合、すぐサポートできる体制を整えることが重要です。

 2.顧客応対中のサポート
  指導者の焦りはP/Aにすぐ伝染します。
  以下の点に注意して、サポートしましょう。

  ◎危険を予測しながら広く見渡す
   P/Aに対するOJTの場合、指導者1人で複数の新人をサポートしなければならない
   状況がほとんどでしょう。
   従って、指導者は個々の応対に集中するのではなく全体を広く見渡して、ミスや
   クレームにつながりやすい状況、すなわち・各P/Aが苦手としている応対・処理・
   イレギュラーな応対・処理・厳しい顧客、機嫌の悪そうな顧客をいち早くとらえ
   られる態勢を保ちましょう。

  ◎できるだけP/Aにまかせる
   ミスをする ことも勉強です。
   基本的にはP/Aが助けを求めてこない限り、1人で応対させるようにしましょう。
   ただし、取り返しのつかないミスや、大きなクレームになりそうな場合は、指導者
   からP/Aに声をかけて指導するようにします。
   また、これまで教えた内容を応用しても無理なことは、指導者がすぐに代わって
   応対するようにしましょう。

  ◎弱点を覚えておく
   指導者は、顧客応対後のフォローや今後の指導に活用するために、ミスの内容や
   助けを求められた内容は覚えておくようにしましょう。
   また、特にサポートはしていないが気になった点についても覚えておくとよい
   でしょう。

 3.フォロー
  フォローとは、顧客応対後や休憩時間前後、勤務時間終了後に、P/Aに対して行う
  声かけや指導のことです。
  フォローを適切に行えば、
   ・モチベーションを維持する(高める)
   ・弱点に気づかせて成長を早める
  ことができます。
  以下の点に注意しましょう。

  ◎顧客応対後のフォロー
   指導者がP/Aの顧客応対に疑問や問題を感じた場合は、その顧客の応対が終了した
   後のできるだけ早い段階でフォローしましょう。
   ほかの多くの顧客に応対した後では、指導者が指摘した内容を忘れてしまったり、
   実感がわかなかったりして、フォローの効果が薄まってしまいます。

   また、すぐにフォローすることで、気にかけてもらっているという意識を与える
   ことができます。
   そして、フォローする際は、簡潔に仕事の詳細レベルまでポイントを絞って行う
   ようにしましょう。

   あまり多くのことを求めても混乱させるだけですし、全体的な話をしても仕事中は
   なかなか頭に入りません。
   また、特に問題がなくても、ねぎらいや励ましの言葉を随時かけるようにしま
   しょう。
   仕事が落ち着いているときは、仕事と全く関係ない話をしてリラックスさせるのも
   よいでしょう。

  ◎休憩時間前後、勤務時間終了後のフォロー
   指導者が気づいたP/Aの弱点などを総合して、1日を通じて感じたことを全体的に
   伝えるようにしましょう。
   仕事の詳細レベルにまで踏み込まず、一連の流れの中で改善したほうがいい部分、
   特に弱い分野、顧客に対する姿勢などを中心に一歩ひいた視点でフォローすることで、
   基本に立ち返らせるとともに、細かいミスを気にしすぎる・気にし続けるのを防ぐ
   ようにしましょう。

   何回も同じミスが繰り返されるのでないなら、詳細レベルについて何度も指導する
   必要はなく、顧客応対後のフォローで十分です。
   また、不安を感じていたり、落ち込んでいたりするようなら、それとなく声をかけ、
   必要に応じて相談に乗ったり、ロールプレイングの相手になったりすることも
   大切です。
   そして、特に問題がなかったとしても、勤務時間終了後にはねぎらいの言葉を
   かけるようにしましょう。

  ◎フォローのスタンス
   フォロー時は、上記のように問題点を伝えて指導する一方で、
    ・褒めて自信をつけさせる
    ・きめの細かいフォローで安心感を与える
   ことが大切です。
   顧客応対はできる限りP/Aの力で行わせて、あとのフォローでモチベーションを
   維持させつつ、軌道修正を図りましょう。

 4.デビュー(ひとり立ち)に向けて
  以上のようなOJTを続けていれば、P/Aは着実に力をつけていき、自然と知識面での
  サポートやフォローの回数は減っていくでしょう。
  従って、知識面で力がついてきたことをP/Aに伝えて評価するとともに、これから
  求められる点、例えば、正確さ以外の顧客応対の品質(分かりやすさ、印象の良さ、
  速さなど)の向上を伝えて意識させるようにしましょう。

  それにあわせて、達成すべきレベルを少しずつ上げていきます。
  そして、もう少しでデビューさせられるかなという段階がきたら、
   ・いつをめどにデビューさせたいか
   ・そのためにはどの部分を改善すればよいか
  を明確に伝えて、デビューを意識させましょう。

  その際、まずここまでがんばってきたことを褒めるとともに、不安に思っている
  こと、言いにくそうにしていることがあれば聞きだし、相談に乗るようにしましょう。

□まとめ
 指導者にとって、現場でその都度臨機応変に指導することは、準備もほとんど必要なく
 ある意味楽な方法です。
 しかし、P/Aにとって、実際に顧客の前に立って応対するのは、いかに指導者のフォロー
 があっても、少なからずストレスを感じるものです。

 まして、ろくに知識もなく、応対の練習もほとんどしていない状態で立たされれば、
 大きなストレスを感じ、退職してしまうことも少なくないでしょう。
 従って、先述のように、必ず座学とロールプレイングで必要な知識や基本的な顧客応対
 方法について指導しましょう。

 そうすることで、P/Aは、OJTの初期段階から基本的なことは自分たちの力で応対でき、
 それをもとに経験を積むことによって自信を深めることができます。
 OJTでは、
  ・得た知識の使い方、応用の仕方を体得する
  ・状況に応じて臨機応変に応対できる力をつける
  ・より高いレベルの顧客応対を目指す(分かりやすさ、印象の良さ、速さなど)
 ことに集中させましょう。

 また、やる気のあるP/Aが必要に応じて学習できるよう、分かりやすいマニュアルを配備
 しておくとよいでしょう。
 さらに、指導者はOJTを通じて、各P/Aに共通している弱点を収集し、必要に応じて
 座学やロールプレイングの内容にフィードバックしましょう。

 OJTで学ぶ範囲を集中させるとともに、座学やロールプレイングの内容と連携を深める
 ことで、P/Aを効率的かつ安定的に育成することができるのです。

                        お問合せ・ご質問こちら

                        メルマガ登録(無料)はこちらから

新入社員研修

新入社員研修

 社会人としての基本的な常識やマナーの習得
  「自ら考え行動することができない」「チャレンジする意欲が低い」といった問題は、
  業務に関する知識や経験の不足が一因と考えられます。
  知識や経験の不足は新入社員研修だけでなく、その後のOJT(On-theJob Training)
  などを通じて解決を図っていくことになるでしょう。

  一方、「社会人としての基本的な常識やマナーが身についていない」とすれば、
  新入社員研修で身につけさせなければなりません。
  業務に関する知識を習得する研修と違って 業務に直接関係しないビジネスマナー研修の
  機会を設けることは、新入社員研修時を除くと難しいものです。

  このときにしっかりと常識やマナーを身につけさせておかなければ、新入社員が業務で
  直面するさまざまなシーンで、自覚のないまま失態を演じ、本人のみならず企業自体
  の信用が損なわれかねません。
  企業は、新入社員に対してどのような成長を期待し、そのためには、どのように教育
  ・キャリア形成を図っていくか、1年後、3年後、5年後・・・といった段階を見越して
  計画的に取り組むことが求められます。

 □真面目で協調性を重視する 
  近年の新入社員は、「バブル期の新入社員が、良くも悪くも自信家で積極的だった
  のと比べ、就職難になってからの新人は概しておとなしく、真面目に研修に取り組む。
  まずいことをしでかすとクビになるのでは、という心配があるようで、どん欲さに
  欠けます。
  就職活動が厳しいだけに、さらにおとなしくなる」と見ています。

  産業能率大学は2020年度 新入社員の会社生活調査産能大が95年の新入社員に実施した
  アンケートでも、そんな傾向が浮き彫りになります。
  91年のアンケートで1位だった「自分にしかできない仕事をしたい」 という、自信過剰
  ともいえるような楽天的な態度は影を潜めています。

  代わりに95年は、「チームでする仕事」 や「あまり責任のない仕事」 をしたいとする
  回答が増えています。 
  会社に役立つ自分の持ち味は、との質問にも、91年には上位10項目にも入っていなかった
  「協調性」 が2位になる一方、「会社で最も不安なこと」は、「上司や周りとうまく
  やっていけるか」 だと答えるなど、周囲との人間関係を最も重視していることが
  分かります。

 □管理教育が強まる中で育った
  こうした傾向は、単に就職難だけでなく、彼らが育ってきた環境にも原因があります。 
  最近の新人達は、 1973年の石油ショック以降に生まれた世代です。
  彼らが成長期を過ごした1980年代はどういう時代だったのでしょうか。
  80年代は、小学校、中学校で管理教育が進行しました。
  いじめや、いじめによる自殺が社会現象となってくるのもこの頃からです。

  つまり彼らは、集団から外れた行動、教師に指示されないことをしてはいけないと
  教えられ続けてきた世代であるわけです。
  また、彼らは「マニュアル世代」でもあります。
   “正解”がすぐに得られないと不安になるのがその特徴で、就職活動にもその傾向が
  強く現れています。

  東京都内のある私立大学の就職課長は、「会社への資料請求の書き方まで教えてもらおう
  とする学生が急に増えた」と嘆いています。
  就職セミナーや面接指導でも、「何か即効性のある秘訣を教えてもらえると思いこんで
  いる生徒ばかり目につくようになった」(同)といいます。

  例えば、文具メーカーのミドリ(東京・墨田)が95年2月、就職活動をする学生向けに
  発売したバインダー式の「就職ノート」(2000円)は、面接の模範解答や会社データ
  を整理する用紙、丸の内の地図などをルーズリーフ形式で印刷し、バインダーにセット
  したものですが、「3万セットがあっと言う間に売り切れた」(ミドリ) ほどの人気
  ぶりだそうでした。

  確かに、マニュアルが無ければ行動できないのは彼らの欠点です。
  しかし、逆に言えばマニュアルさえあれば、驚くほど素早く物事を覚え、達成する
  ともいえます。 
  要領良く合理的に行動する彼らは、例えば会社での人間関係にしても、相手が上司という
  だけでは目上とは見なしません。

  その上司と一緒に仕事をすることで、自分の能力も伸びるような知識や能力を持って
  いることを納得させることが大事です。

□積極性を引き出す研修が中心に 
 こうした傾向に合わせて、新入社員研修のプログラムも変わりつつあります。
 積極性を引き出すため「ロールプレイングやシミュレーション、ゲームなど参加型の
 メニューを増やし、単なる講義は最小限にとどめる」(富士ゼロックス総合教育研究所)
 ようになってきました。

 ゲームやロールプレイングの内容も、バブル期と比べて変化しています。
 チームごとにグリーティングカードを作り、他チームを顧客に見立てて納入する
 「ミニ企業ゲーム」を例にとって見てみましょう。
 このゲームでは、デザインに懲りすぎて期限に間に合わなかったり、急ぎ過ぎて品質が
 一定しなかったりすると、チームの売上げにはなりません。

 品質管理や納期を守ることの重要性、難しさを学ばせるのが狙いのカリキュラムです。 
 バブル期には、「なぜ品質管理や納期が大切か」といった理由を説明してからゲームに
 取り組ませていたのですが、最近はまずゲームをやらせた後、何もヒントを与えずに
 問題点や解決方法を話し合わせ、最後に講師が解説する、という方法が主流になっています。

 先に“正解”を教えてしまうと、そこで満足してしまい、頭に入らないからです。
 「能動的に行動させるシカケ作りが大事」(高見研究員)ということです。
 例えば、産能大が毎年4月初旬に各社の新入社員、約300人を集めて開くイベントでも、
 新しい試みを始めています。

 これまでの講演中心のプログラムをやめ、違う会社の参加者5〜6人で即席の「会社」を
 作らせ、与えられたテーマに関する事業計画を2時間でまとめて提出させ、優秀な企画を
 表彰するという方式に切り替えました。 
 新入社員が変わった一方で、トップや管理職も変わらなりません。

  「黙って俺についてこい」方式では、そっぽを向かれることは必至です。
  「今の若者はわがままだ、言われるまでやらない、一般常識がない」と批判するだけの
 トップが多いが、真剣に若手の力を伸ばそうとしたことがあるか。
 仕事の喜びを感じる機会をきちんと与えているか、振り返ってみる必要があるでしょう。

□社長みずから講師役つとめる 
 中小企業家同友会(東京)では、約10人の社長達が中心となって新人研修の
 カリキュラム
 を作り、自ら講師役を務める新人研修に乗り出しました。
 「一社2、3人、多くて5人程度しか採用しない会社が多く、自社だけでの教育はやりにくい。

 そこで、まとめて研修をすることになった」というのが、忙しい社長達が自ら乗り出した
 理由です。 
 しかし、実現にこぎ着けるまでは相当な苦労を積み重ねました。
 何しろ、カリキュラムから研修で使う材料まで、すべてゼロから作らなければなりません。

 毎月1回、朝9時から深夜まで激論を繰り返す日々が続いたそうです。
 何度もカリキュラムを練り直し、事前に各社の社員を集めてリハーサルも行いました。 
 時間とエネルギーを注いだ甲斐あって、参加した約40人の新人達からは「社長自らが
 これだけ必死に教えてくれるなんて、期待されていると感じてやる気が出た」と大好評
 だったそうです。


                          お問合せ・ご質問はこちら

                          メルマガ登録(無料)はこちらから
飲食業のパートアルバイトを戦力化

  ■パートアルバイトは正社員と同等の存在

   飲食業は他の業種と比較して従業員に占めるパートアルバイト(以下P/A)の比
   率が非常に高く、多くの飲食店にとってP/Aは欠かせない存在となっています。

   接客や調理など、店のほとんどの業務にP/Aは関わっています。

   お客様を直接もてなす機会も多く、その質の良し悪しは店の業績さえ左右しかね
   ません。

   こうしたことから、「飲食業は教育産業である」といわれることがあります。

   接客などにおいて従業員の質がサービスに大きく関係するため、そのP/Aのレ
   ベルを上げるためには人材教育が飲食店成功のカギとなるのです。

    P/Aの戦力化がその店のレベルを引き上げることを
    十分に認識し、そのための教育を行う

   ことが重要です。

   社長のなかには「せっかく採用したのにすぐ辞めてしまう」「無断で店を休む」 「遅 
   刻ばかりする」「やる気が感じられない」と思っている方も多いようですが、ではど
   うすればP/Aをその店の核となる存在に育成できるのでしょうか。

   それには、P/Aを単に一時的で補助的な存在と考えず、その能力に期待して教
   育に力を注ぐことです。

   そして、

    仕事の結果を評価し、次の目標を与えるようにすることによって、
    P/Aはやりがいを感じ、仕事の質も向上するでしょう。

   飲食店のP/Aは雇用形態が異なるだけで、接客サービスに求められることは正
   社員と同じです。

   これからの飲食店においてはP/Aを正社員と同等に教育する姿勢が求められます。

   では飲食店においてP/Aをきちんと教育し戦力化するには、どのようなステップ
   が必要となるのでしょうか。

   まずは、P/Aを含めた全従業員の作業レベルを均一にするための、業務の標準化
   (マニュアルの作成)が必要となります。

   次にそれにもとづいたP/A教育を行います。

   さらに技術面だけではなく、P/Aの精神面への働きかけ、具体的にはP/Aのや
   る気を引き出す仕組み作りが必要になります。

   以上のことが整備されてはじめて、P/Aの戦力化が実現するのです。

  マニュアルの重要性

   マニュアルとは「現場での各作業を標準化し単純化することにより、合理的、効率
   的な業務運営を行うための具体的な作業指示書」ということができます。

   従業員のレベルを均一にするためには、マニュアルを整備し、それに基づき教育
   を行うことが有効です。

   接客サービスに特色のある店としてお客様からの支持を集めている店のなかに
   は、「接客サービスの基礎」と「業務の心構え」といった2種類のマニュアルを作成
   し、新規従業員が店に出る前には、丸3日間もの研修を行っているところもあります。

   こういった店の接客レベルは、徹底したマニュアルによる教育によって保たれてい
   るのです。

   次に、具体的にマニュアル作成上の留意点について解説していきます。

   すでにマニュアルを整備している場合も、今一度、自店のマニュアルを見直して
   みてください。

   1.マニュアルは誰にでも理解できるもの

     マニュアルとはあくまで“現場”レベルで考案された実効性のあるものでなくて
     はなりません。

     いくら立派なマニュアルを作っても、現場の実態からかけ離れたものでは意味
     がありません。

     したがって、

      マニュアルを作る際には、
      現場の実務担当者が集まり、各作業の検討をし、もっとも良いやり方に
      決定します。

     各作業は新人P/Aでもできるように分かりやすい方法・手順・道具を選び簡
     素化した仕組みにすることが必要です。

     また、作業時間の目安が明らかなもの、たとえば清掃作業や仕込み作業など
     は各作業の適正時間(標準時問)も設定しておくとよいでしょう。

     このように現場担当者が作業を標準化したら、それをマニュアルとして整理し
     ます。

     マニュアルに記載する表現はできるだけ短くし、箇条書きを基本とします。

     そのうえで、絵や写真などを活用し、より分かりやすいように工夫することが必
     要です。

      いったんできあがったマニュアルは即全店に導入するのではなく、
      まず一部の店舗でテストを行ってみます。

     このテストは新人など教育をあまりしていないスタッフで行うようにします。

     新人スタッフでもマニュアルに沿って業務を進めることができなければ、マニュ
     アルとしての意味がないからです。

     そしてテスト段階でわかりにくい点、不備な点などがあればこれを改善し、マ
     ニュアルを完全なものとしていきます。

   2.マニュアルは人事考課にも役立つ

     P/Aはマニュアルによって自社の正しい作業手帳をマスターしていきます。

     基本的にマニュアルに定める以外の方法や手順は認められません。

     したがって、各P/Aがマニュアル通り作業を行っているかどうかをチェックし、
     その結果を人事考課に反映することも可能となります。

     マニュアルという基準を作ることで、店長はP/A各個人の能力を評価でき、そ
     の結果を時給や手当に反映させることができるのです。

     また、定期的に人事考課を行うことにより、P/A各個人の得意分野、不得意
     分野が明確となり、より現実的、具体的にトレーニングを行うことができるた
     め、店全体のレベルアップにもつながります。

     また、店長が人事考課の結果を受けて、マニュアルに基づき再度P/Aを指
     導・育成することもできます。

     したがって、

      マニュアルは指導育成のツールとしてだけでなく、
      人事考課のツールとしての役割も担っている

     わけです。

   3.マニュアルはつねに見直す

     マニュアルは、作成した時点における作業上の必要事項を網羅したものです。

     つまり、店の状態や社会環境などが変化すれば、そのマニュアルは陳腐化し
     てしまいます。

     たとえば、POSレジを導入すれば、伝票の処理作業が変わりますし、メニュー
     が変われば商品説明も変わります。

     また店もレベルアップしていかなければならないわけですから、それに合わせ
     たマニュアルのレベルアップも必要となるでしょう。

     現実には、マニュアル作成後、マニュアルの見直しが行われず、各項目が現
     場レベルとかけ離れてしまい、マニュアルが使われなくなってしまう店も少なく
     ないようです。

     これではマニュアルの意味がありません。

     マニュアルはつねに現状を踏まえた内容にリニューアルしていくことが必要な
     のです。

  □P/A教育の手順

   マニュアルができあがったら、次はそれをP/Aに教え込む仕組み作りが必要に
   なります。

   1.教育プログラムの作成とトレーナーの訓練

     マニュアルが整備されている大きなチェーン店でも、教育トレーニングがうまく
     実施できていないところがあります。

     この原因の大半は、トレーニングプログラムの整備不足とトレーナーが正しい
     トレーニング方法を知らないために起きています。

     こうならないためには、P/Aに対しどのような順番で、誰がどのように教える
     かを明確にする「教育プログラム」が必要です。

     教育プログラム作成にあたっては、マニュアル同様に現場でのミーティングを
     重ね、店長などがまとめ役となって作成することが大切です。

     また、実際に新人P/Aの指導にあたるトレーナーの教育も必要です。

     ロープレ(ロールプレイング)を行いどのようにP/Aを指導するのか、言葉や
     動作を確認することも大切です。
       
   2.オリエンテーション(企画)の実施

     新人P/Aが入店するとすぐトレーニングを実施しがちですが、その前に自店
     の経営理念や仕事の使命、会社の歴史、職場のルールなどを分かりやすく説
     明します。

     これが新人にどこまで「動機付け」できるかのポイントとなります。

     このようにオリエンテーションは、P/Aのやる気を左右する重要なものですの
     で、できれば社長自ら、少なくとも店長が行う必要があります。

   3.マニュアルに沿ったOJT の実施

     具体的な作業のトレーニングは、マニュアルを使用してOJTで行います。

     トレーナーは新人P/A(トレーニー)に自己紹介し、これから行う作業の店内
     での位置づけや目的、具体的な作業の流れを説明します。

     次に、トレーナー自身が正しい作業のやり方の手本を示します。

     また、「なぜそのような手順で行うか」といった理由もマニュアルをもとに説明し
     ます。

     次に同じ作業をトレーニーにやらせてみます。

     そして、間違った箇所を具体的に手直しし、再度トレーニーに同じ作業をできる
     まで繰り返しやらせます。

      この段階で重要なことはマニュアル通りに正確に行うことです。
      スピードは慣れてくれば自然に身に付いてくるものですので、
      じっくり、ゆっくり教育する姿勢が求められます。

   4.P/Aの能力に見合った教育を

     P/Aにはそれぞれ能力差があります。

     マニュアルは最低基準を表したものですが、基準に達したらあとは各個人の
     能力に見合った教育が必要になります。

     このレベルになると、トレーナーはトレーニーと少し距離をとり、接客が終了し
     た時点などに、ワンポイントアドバイスを与える程度でよいでしょう。

     また、事例をもとに、トレーニーに解決策を考えさせることも効果があります。

   5.トレーナーの教育

     ベテランの従業員になると、マニュアルを無視したり、勝手にやり方を変えてし
     まうことも多いようです。

     そこでP/Aを教育するトレーナーには、ベテラン社員やベテランP/Aがあた
     るようにすると、この問題も解決されます。

     トレーナーになると、つねに基準を正しく繰り返し新人P/Aに教えなければな
     らないため、マニュアルに定められたサービスレベルや商品管理、店舗管理
     の基準を自分が守らなければならなくなるからです。

  □P/Aのやる気を引き出す仕組み作り

   以上、おもにP/Aを技術面から戦力化する視点についてみてきましたが、これら
   と同等に大切なこととして、

    P/Aを動機付けし、いかにやる気を引き出すか

   ということがあげられます。

   それにはまず、P/Aがどういった理由で働きたいと思ったのか、その志望動機を
   理解する必要があります。

   では、P/Aは働くことに何を求めているのでしょうか。

   まず第一に「お金」が考えられます。

   しかし、P/Aの時給を上げても、一時的にはやる気を見せるものの、しばらくたつ
   とやる気が感じられなくなった、という経験をお持ちの社長も多いのではないで
   しょうか。

   P/Aであっても、お金のためだけではなく、将来を見据えて働き「自分のステップ
   アップにつながる何かを得たい」と考えている場合も少なくありません。

   ですから、ただ単に時給を上げるのではなく、キャリアアップに従って時給も上が
   ることを明示し、P/Aのやる気を引き出すようにすることが重要です。

   仕事面からP/Aのやる気を引き出すには、仕事の内容を徐々に高度にしたり、
   多様な業務を経験させるなど、キャリアアップの仕組みを作り、P/A自身がス
   テップアップを実現できていると感じることができるようにします。

   キャリアアップの仕組みを作るときには貸金体系も連動させて作り、能力のある
   人や頑張った人が適切に評価されるようにすることも重要です。

   また、P/Aは職場を社会との接点として捉え、働く仲間達とふれあい、コミュニ
   ケーションを取ることで社会的欲求を満たしている場合も少なくありません。

   そのため、店としては明るく楽しい職場作りを目指す必要があります。

   たとえば、歓送迎会や忘年会などを開催するのもよいでしょう。

   その際の運営にP/Aから幹事を選出するとさらに仲間意識が高まり、職場に楽
   しい雰囲気が生まれます。

                       組織力強化マニュアルについてはこちら

                       お問合せ・ご質問こちら


                       メルマガ登録(無料)はこちらから

 

少数採用時代の新人教育
 

  ■最近の若者像を理解する

   最近の若者像を探る場合、本質的な部分では、「バブル期」の頃と「今」を比べて
   も、若者の特徴は変わらないものと思われます。

   「ブランド志向」と呼ばれたバブル期の若者像は不況の影響で多少は影を潜めて
   いるようです。

   各種経済誌やシンクタンクが行ったアンケートの結果をまとめてみると、

   最近の新入社員に「欠けている部分」には、

    ・粘り強さ

    ・社会的な規範や常識

    ・ルールの順守

    ・マナー、礼儀

   が大抵上位を占めており、

   逆にプラス面としては

    ・要領のよさ

    ・協調性

    ・自己アピールのうまさ

   などが挙げられています。 

   これは、多くの会社において、20代の社員全般にみられる傾向でしょう。

   そこで、今必要な新人教育の方針としては、以下のようなものが考えられます。

   (1)社会人としての規範、ルール、マナーを一から教え込み、受け身でない自主
     的な姿勢を育てること

   (2)それには入社時の導入研修から、まず企業人としての「意識の切り替え」を徹
     底させること

   (3)彼らのプラス面である自己PR能力を良い方向に引き出せるよう、個性を尊重
     した教育をすること

   前述した意識の切り替えは多くの企業が必要性を感じるており、それだけ、どの
   企業も重要性を認識しているわけですが、その「やり方」がうまくいっていないので
   はないでしょうか。

   無理に企業人としてのルールやマナー、常識を押しつけても、すぐに嫌気がさし
   てきますし、おきまりの講義方式で説明しても、実感が湧いてこないためか、また
   は講義は寝るものとして定着してしまっているためか、その効果は疑問です。

   何よりも問題なのが、前項で述べたように「現実という困難、プレッシャー」に非常
   に弱いところがあるため、無理強いして意識を変えさせようとしては、逃げ出す恐
   れがあります。

   もちろん、逃げ出すとは「転職」を意味します。

   この問題は新人教育の最大の課題として、もう少し踏み込んで考えてみます。

  □今の若者たち(短期的傾向から)

   親の仕送りで暮らしてきた学生には、多少バイト先が減ったことくらいしか不況を
   肌で感じることはなかったかもしれません。

   しかし、就職活動を通して初めて世間の厳しさを肌で感じたことでしょう。

    東京商工会議所「2017年新入社員の意識調査

   この結果をみると、やはり就職活動を通して不況を肌で感じたのでしょうか、
   「会社は遊ぶところじゃない」という厳しさがうかがえ、企業にとっては「意識改革」 
   の手間がバブル期よりはかからないかもしれません。

   ただし、必要以上に会社生活に夢をなくすのは寂しいばかりで、何事にも極端に
   とってしまう若者特有の実直さが、悪い方向に、つまり、一層やる気をなくして、冷
   めた人が多くなるのではと心配されます。

  □若者たちの傾向と問題点

   「いつも仲間と一緒でなければ不安」といった傾向はこれからもみられるでしょう。

   これは「今の若者だから」というよりも、新入社員は誰もが「不安」だからといえる。

   かつての新人も、きっと知らず知らず集団の中にいたのではないでしょうか。

   ただ、昔と違って、採用数が減ったといっても今の新入社員達には同期の仲間が
   多く、お互い頼る相手に恵まれています。

   従って、余計に目立つのでしょう。

   しかし、新入社員は不安の塊という事実は、新人研修において最も見逃してなら
   ないことで、指導する側が最も理解してやらねばならないことだと思われます。 

   ただでさえ「粘り強さがない」今の若者にとって、人生で初めて一人立ちした瞬間
   が入社時なわけです。

   不安で押し潰されるのもうなずけます。

   そんな時に、

    ・いきなり個性を無視した体育会的合宿研修

    ・意味や意義に触れないマニュアルの押しつけ

    ・OJTと称して何も教えずに仕事をさせるやり方

   などをしていては、新人研修に最も求められる「意識改革」ができないばかりか、
   冒頭で述べた、現実に直面したとたんにやる気を失う結果になってしまいます。

   ここまでに挙げてきた、若者像や新人教育の傾向、問題点は一部の現象かもし
   れませんが、指導者側が現実を不安視する若者をよく理解してやっていないこと
   が、すべての根源に思えるのです。

  □「現実ショック」を和らげる新人教育の留意点

   今の新入社員の導入研修において最も注力すべきことは、

    社会人、企業人としての「意識改革」

   であると述べてきました。

   その一方で、新入社員は現実に直面した際の脆さが問題としてあり、一度困難に
   会うと、

    上司に「やる気がない」「何を考えているかわからない」といわしめるほど、
    なかなか本音を語らぬ、一見やる気のないタイプ

   へと変身してしまいます。

   しかし、入社前の面接では、彼らはとても自己アピールのうまい人達なのです。

   せっかくの資質を伸ばしてあげるためにも、入社時の現実ショックを取り除き、ス 
   ムーズに企業人としての意識改革を施そうではありませんか。

   1.企業としての教育理念の確立

     大半の企業では、新入社員が入社してからすぐに人事部による合宿方式の導
     入研修を行い、その後職場に配属させて現場の上司によるOJT指導が始ま
     り、定期的に人事部による合同研修を半年〜1年にわたって行うのが一般的
     です。

     ここで考えてもらいたいのが、

      人事部の行う合同研修と、職場の上司によるOJTとの2極体制による教育

     の進め方です。

     この体制自体にはもちろん問題はありません。

     いくら不況で仕事が減ったとはいえ、1年間も新入社員を職場に配属させず教
     育するわけにはいきませんので、どうしても「現実」の仕事を通して、業務を覚
     えてもらう必要があります。

     ここで問題ありと指摘したいのは、  

      人事部と職場の間での教育方針の確認作業の有無

     なのです。

     最近、企業理念の明確化が叫ばれていますが、社員教育に関しても、

      全社的な教育理念の明確化と意思統一

     が必要なのではないでしょうか。

     企業人としての教育は決して指導者個人の考えで行うものではありません。

     確かに個性重視の最近の風潮では、教える側も個性でぶつかるのがいいの 
     ではと思われがちですが、最低限の一貫した教育方針が確立されていない
     と、指導を受ける新入社員は一層不安になるばかりです。

     入社したての頃、社員寮で話す話題は職場の上司のことばかりです。

     ささいな事でも報告し合う中で、上司によって、言っていることや教育方針がて
     んでバラバラである、または人事部の合同研修で聞いた話と違う、といったこ
     とが頻繁にあると、さっそく現実に脅えをなすことになります。

   2.新人は本当に白紙か?

     「職場単位による教育方針の統一」の前に、やっておかなければならないこと
     があります。

     それは、

      入社時に行う人事部の導入研修の目的や方針を
      配属先の職場の上司に伝達の上、確認すること

     です。

     職場で指導を受けていく中で、上司から

      「こんなことも知らないのか」

     と怒られるケースはよくあります。

     しかし、こんな時、新人は恥ずかしさより不思議にとることが多いのです。

     なぜなら、人事部の行う導入研修では

      一度、白紙に戻しなさい

     と口酸っぱく指導しており、

      学生時代に吸収した知識や社会の常識はビジネス社会では通用しない
      から、素直に何でも上司、先輩に聞け

     と教えられます。

     ですから、自分なりに答えを持っていても、確認の意味で上司に聞くケースも
     多いはずです。

     その行為を、いきなりバカにされた態度で切り返されたら、恥ずかしさを通り越
     して、不思議がってしまうのです。

     しかし、人事部が導入研修時に新人を白紙に戻すことは当然といえます。

     アルバイトを通して少しばかり実社会を知っている学生が非常に多い今日、会
     社やビジネスに変な先入観を持って入社してくる者こそ扱いにくいものです。

     会社の企業理念や、社風を一から教え、意識改革を行っていくにはまず、こう
     した雑学を捨てさせて白紙にした状態から、指導者が教え込んでいく必要があ
     ります。

     従って、人事部のほうから、

      一度、新入社員を白紙に戻したのだ

     ということを明確に各配属先に伝え、教育理念を相互確認する連携プレーが、
     社内で必要になってくるのです。

     もっとも、

      何でも聞けと言われたら、どんなにくだらないことでも聞いてくる

     のが今の若者の特徴です。

     これは「素直だから」というわけではなさそうです。

     その背景には、

      ○×方式で教育を受けてきたこと

     が挙げられるかもしれません。

     答えは常に一つしかない問題ばかり取り組んできたため、融通性がなく、応用
     力に欠ける傾向にあります。

     しかし、それは今の若者の特徴だと理解してあげましょう。

     理解せずに、頭から彼らの人間性まで否定してしまう叱り方は逆効果です。

     このような理解不足が

      新人に現実ショックを引き起こす

     要因となるのです。

   3.現実ショックとマニュアルの関係

     新入社員が最初に「現実ショック」を受けるのは、実は

      職場に配属された初日

     だと唱える専門家もいます。

     導入時の合同研修には、心強い「仲間」がいますが、配属初日になって、

      初めて「一人」を感じる

     ものです。

     つまり新人にとっての不安はピークに達しているのです。

     期待と不安で職場の上司と初めて直面した時、忙しいことを理由に、まるで小
     包みが届いたかのように扱われたら、その瞬間に「人事部は期待の戦力なん
     て言っていたけど、やっぱりサラリーマンは一兵卒なんだな」と一気にやる気
     が失われてしまいます。

     人事部と職場との連携を深める具体的項目に、

      配属初日の新人社員とのコミュニケーションの取り方

     をある程度マニュアル化する必要があるかもしれません。

     この他、新人が現実ショックを受け、やる気を失う局面を列記すると、

      ・雑用などの多さにイメージしていた仕事とのギャップを感じる時

      ・上司の会社に対する愚痴を聞いて将来に不安を感じる時

      ・マニュアルにない事態に直面した時

     が挙げられます。

     大抵の会社では導入研修の際に仕事の全体像や最低限のビジネスマナーを
     マニュアルで教えることにしています。

     社則も一つのマニュアルです。

     前述したように○×方式で育った若者は融通性があまりなく、逆に教え込まれ 
     たことにはすんなり従ってしまう傾向にあるようです。

     ですからマニュアルが現代の便利な研修教材となりえるわけですが、

      マニュアルに書いてない事態に直面すると逃げてしまう

     ことが問題です。

     ではマニュアル教育がいけないのかというと、それは飛躍のしすぎで、大事な
     ことは、

      マニュアルの内容を考える

     ことです。

     最初からマニュアルに

      雑用まで含んだ仕事の意義と、年々蓄積される「非常事態」の事例と
      対策を組み込んでおけばよい

     のです。

     マニュアルの最大の欠点はそれを放っておくとすぐに陳腐化することです。

     マニュアルが常に生きたものとして、誰にでも使えるようにするには、

     定期的に新しい情報を折り込んでいく作業が大切です。

     
                      お問合せ・ご質問こちら

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

 

新人()社員教育


  ■仕事の基本

   まず初めに教えることは、仕事の基本です。

   仕事の始まりは「指示を受けること」であり、仕事の終わりは「報告すること」です。

   正しい指示を与えるためには、必ずメモ帳を用意する習慣をつけさせ、無意識にメモ
   を取る習慣をつけさせることです。

   次にメモを正しく取ることが必要となります。

   あなたが新人に出す指示が最終的にどのような結果を求めているかを明確にする
   ことです。

   そのためには、

    1)指示されたことの期限の確認をさせる

    2)期限とは別に上司が資料を事前にチェックする時間が必要であることを確認
      をさせる

    3)指示した内容(仕事)を完成させたときのフォームを確認させる
      ワープロか手書きでよいのか、部数は、用紙サイズは

    4)指示した仕事の目的が何かを明らかにする

    5)指示した内容に必要なサポート(協力依頼できる人、資料 等)


   指示を与える際には、「当然わかっているはずだ」と、判断しないことです。

   新人には理解できなかったり、知らないことが多いと認識すべきです。

   わからない点があれば質問させることを徹底し、詳しく丁寧に伝えることが必要です。

   そして、このような段取りで仕事をすれば、指示した内容の成果物を仕上げることが
   できるという仕事の成功イメージを持たせることが重要です。

   指示を終えたら、指示内容をきちんと理解したかどうかを確認するためにも復唱させ
   ます。

   「報告」については

    1)ひとつの業務が終わり次第タイムリーに報告するようにさせる

    2)結論から先に報告させる

    3)自身ですべてやろうとさせず、できなければ早めに報告させ、指示をあおぐこ
      とを徹底させる


   あなたは以上のことを勘と経験でやるのではなく、手順書を作成し、活用すること
   でお互いのムリ・ムダ・ムラを省くことができるようになります。

  □「報告、連絡、相談

   仕事魔は報告魔と言われるように、良い仕事をしている時は必ず報告が次から次に
   入るものです。

   「ホウレンソウが会社を強くする」という本も出版されたくらい、会社に於いてはこの
   報告・連絡・相談が信頼のコミュニケーションパイプそのものとなります。

   報連相を自社(店)に確立(習慣化)させるためには「受動的報連相」から
   「能動(自主)的な報連相」へと意識を変えていくために、「何について、いつまでに、
   どのように報告する」という「型にはめるための指導」が欠かせません。

   ○報連相の仕組みづくり事前チェック
    社(店)内における「報連相の仕組み」は多くのメリットをもたらしてくれます。
    例えば、コンプライアンス、基本動作、苦情対応、CS 等。

     ・定期報告の基準となる日報があるか?

     ・ルールどおりにきちんと報告がなされているか?

     ・クレームなど緊急報告事項の基準があるか?

     ・社内メールの工夫など、効率的な情報伝達の仕組みがあるか?

     ・全社員が適切な報連相が会社を成長させるという認識を持っているか?

     ・社員の具体的な行動基準となる規定があるか?

     ・定期報告のルールがない、あるいは、あいまいになっていないか?

     ・報告しない部下を放置していないか?

     ・緊急度の判断は部下に任せっぱなしになっていないか?

     ・緊急時のルールがなく、上司不在の場合はそこで情報が止まっていないか?
     ・報連相への関心が薄く、自分だけの仕事をすればよいとする雰囲気がないか?

     ・組織人としての常識を社員に任せきりにしていないか?

     ・人間関係がぎくしゃくし、社員間にほかの人と関わりたくないという雰囲気が
      ないか?

   1.報告の種類

     (1)事前報告

       行動を起こす前に、計画の主旨、目的、並びに予測される結果を確認する。

     (2)中間報告

       中間時点の進行状況と終了までの見通しを報告し、上司から判断を伺う。

     (3)終了報告

       結果→経過→内容→対策の順序で報告する。
       (文書による報告が一般的です)

     (4)異常報告

       異常事態の報告では迅速な報告と対応が不可欠です。
      (クレーム処理は、イの一番に行動せよ)

       ◎報告する基本的な話し方は、結論→経過・内容→対策であり、
        口頭・文書・TELによる各々の手法にも共通する基本である。


   2.報告の準備

    (1)「なに」を「だれ」に報告するのか

    (2)報告の筋道と要点を決める

    (3)口頭でよいか、報告書にするか

    (4)必要であれば実物、図書、資料を準備

    (5)実例を調べる

    (6)報告する「とき」と「こころ」を考える

    (7)口頭報告の場合は、必ず報告に行く相手の都合を聞き、アポイントを取る

   3.どんな場合に報告するか

    (1)仕事が終了したら直ちにする

    (2)長期に渡る仕事の場合は中間で

    (3)特別な事が起こって、状況が著しく変化した時

    (4)仕事が予定より長引くとき

    (5)結果の見通しが付いたとき

    (6)会議、打ち合わせ、出張から帰った時


   4.報告書を必要とするとき

    (1)複雑な内容のとき

    (2)数字が必要なとき

    (3)記録を残す必要があるとき

    (4)関係先(社内・外)に報告するとき


   5.報告の仕方

    (1)命令した人へ

    (2)結果→経過→内容→対策の順に

    (3)事実を正しく、要点を強調して

    (4)簡単、明確、具体的に

    (5)報告を受ける立場に立って

    (6)情報、資料の出所を明示する

   6.口頭・電話による報告

    (1)報告する前に相手の都合を確かめて

    (2)相手が立っている場合は立って行う

    (3)くずれた態度、言葉づかいをしない

    (4)落ち着いて要点を報告する

    (5)相手の理解度を確かめながら行う

    (6)特に電話報告は、先に資料をFAXしてから

  □報告内容のまとめ方

   ●5W3Hでまとめると良いでしょう。

    (1) When     (いつ)

    (2) Who      (誰が)

    (3) Where     (どこで)

    (4) What      (何を)

    (5) Why       (なぜ)

    (6) How to       (どのように)

    (7) How much   (いくらで)

    (8) How many  (いくつ)

   ◎以上のポイントは、報告方法が文書・口頭・TELであっても基本となります。

    ポイントが重複したり、抜け落ちたりしないように注意することです。

                                                          
                         お問合せ・ご質問はこちら  

                         メルマガ登録(無料)は こちらから

 

新入社員の仕事の基本と心構え

新入社員 仕事の基本と心構え

 ■新入社員に教えたいこと

  1.はじめに教えたいこと

   新入社員が、一人前のビジネスマンとして業務を遂行していくために必要な知識や
   見識は非常に膨大なものであり、入社後半年や、1年の新入社員にすべてをマスター
   させるこ
とは不可能です。

   したがって、最初に必要なのは、自社において必要な知識や見識を身につけるための
   「仕事の基本」を教え込むことです。

   「仕事の基本」を身につけるのは、現実にはなかなか難しいものです。

   しかし、躾と同様に「できない」「身につかない」状態のまま放っておくと、誤った
   仕事のやり方を半永久的に続けることになり、仕事の生産性を高めることができません。

   これは本人だけの問題にとどまらず、会社にとっても大きな損失です。

   そのため、「鉄は熱いうちに打て」というように、何事も素直に受け入れる新人のうちに
   「仕事の基本」、を教えておくことが重要です。

  2.仕事の基本とは

   仕事の基本として教えておくべきポイントとしては、

    ・仕事の始まりは「指示を受けること」であり、
     仕事の終わりは「報告する」ことである

    ・実際に指示された仕事を進めていく際には、兼務を分解して取り組む

   ということがあげられます。

   つまり、正しい指示の受け方、正しい報告の仕方、業務の分解の仕方を身につけさせる
   ことが仕事の第一歩となるのです。

  □社会人・組織人としての心構え

   入社して少し時間が経ち、日々の業務に追われ、壁にぶつかってしまう新入社員も
   いるかも
しれません。

   そうしたとき、直属の上司や人事担当者そして経営者は、新入社員に、今一度、
   会社のビジョンや期待するビジネスパーソン像を具体的に伝えてみましょう。

   そこには新入社員自身が描いた目標と重なる部分があるはずです。

   それを思い出せば、 新入社員は、 より積極的に仕事に向き合い、困難に直面しても
   粘り強く取り組むようになるでしょう。

   企業が一丸となって取り組んでいる姿を、一つの乗り物(会社)で同じ目的地(目標)
   に向かって進んでいくことに例えて、「同じバスに乗る」と表現することがあります。

   「新入社員を、一日も早く同じバスに迎え入れる」という観点から新入社員への
   指導を見直してみることも、会社にとって大切な取り組みの一つといえるかも
   しれません。


   1.プロとしての自覚
     新人だからといって、周囲は甘やかしてはくれません。

     例えば、お客様や取引先から見た場合、新人のミスであろうと、ベテラン社員 
     のミスであろうと「会社のミス」であることに変わりありません。

     もちろん、経験の少ない新人ができることは限られますが、どのような仕事で
     あっても、プロとしての自覚を持って全力で取り組むようにします。

   2.自分で考えて動く
     自分で考えて、動く習慣を身に付けましょう。

     会社は上司に指示されたことだけをやる「指示待ち社員」を求めているわけで
     はありません。

     自分で課題を見つけ、解決に動くことができる社員を求めています。

     最初は上司の指示に従いつつ、仕事を覚えていかなければなりませんが、
     「新人だから、上司の指示が無ければ何もできない」ということではない。

     例えば、オフィスの掃除、コピー取りなど、新人でもできることはたくさんある。

     周囲に目を配り、自分にできることがあれば、率先して「私がやります!」と手
     を挙げてください。

     それが、自分で考えて、動ける人になるための第一歩です。

   3.競争社会にいるという意識を持つ

     厳しい競争社会にいるという自覚を持ちましょう。

     会社は社員を平等には扱いません。

     能力の高い人、努力を怠らない人、結果を残し続ける人などを評価します。

     入社間もない新人は「横一線」なので、競争しているという実感は無いかもし
     れませんが、上司は、新人の仕事ぶりをしっかりと評価しています。

     そして、見込みのある新人には、他の新人よりも早く、新しい仕事(チャンス)を
     与えます。

     このように、新人といえども、競争は既に始まっているという意識を持って仕事
     に取り組むようにします。

  □成長の近道を探そう

   1.自分の将来像をイメージする
     社会人としての自分の将来像を描きましょう。

     自分の未来像を明確にイメージすると、前向きな気持ちで仕事に取り組むこと
     ができます。

     また、今、自分がすべきことも明確になるので、自分の将来像の実現に向け
     て、自ら進んで努力できるようになります。

   2.身近な目標を見つけ、まねをする

     身近に目標となる先輩を見つけ、良いところをまねしよう。

     仕事を素早く正しく覚えるための近道は、“できる人をまねをすること”です。

     身近にいる先輩であれば、仕事ぶりを細かな点まで見ることができるので、ま
     ねをする対象としては最適です。

   3.指示の意味を考える

     新人だからといって、ただ指示に従っていればよいということではない。

     仕事の指示を受けたら、上司がその指示を出した意味を考えるようにしよう。

     そして、上司と自分の考え方が違い、かつその理由が分からないときは、遠慮
     せずに 質問しよう。

     こうしたやり取りを通じて、仕事に対する考え方や進め方など、多くのことを学
     べます。

  □良好な人間関係を築く

   1.人脈を広げる
     社内外で人脈を広げる努力をしよう。

     ビジネスは多くの人の協力を得ながら進めていくものです。

     また、さまざまな人とコミュニケーションを図ることで、視野も広がります。

     そのため、人脈を広げることは、とても大切です。

     人脈は一朝一夕にできるものではありません。

     社内の人だけではなく、社外セミナーなどに参加して社外の人との人脈づく
     りにも、積極的に取り組みましょう。

   2. 同期は最大の味方であり、ライバルでもある

     同期は最大の味方であり、ライバルでもあるという意識を持とう。

     同じ時期に入社し、苦楽を共にする同期は、他の社員とは違う特別な存在で
     す。

     これからの長い社会人生活の中で、さまざまな困難に直面したとき、上司や先
     輩とは違った立場から、親身になって相談し、協力し合えるのは同期だけで
     す。

     一方で、同期は、同じ時期に社会人としてのスタートを切った最大のライバル
     でもある。

     同期は単なる仲良しグループの仲間ではありません。

     過度にライバル視する必要はないが、互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、良い
     意味で競い合える関係を目指します。

   3. “飲みニケーション”は、大切なコミュニケーションの場

     上司などとの飲み会である“飲みニケーション”は、大切なコミュニケーションの
     場の1つだと心得よう。

     最近はアルコール類を飲まない人、弱い人が多いこともあり、“飲みニケーショ
     ン”を好まない人もいるようです。

     また、「“飲みニケーション”なんかに参加しなくてもよい」という人もいます。

     しかし、飲食店などで、料理やアルコール類を楽しみながら話をすると、社内と
     は違った話題が出たり、会社では見せない相手の一面を知ることができたり
     と、親睦を深める良い機会になるのも事実です。

     無理に参加する必要はないが、「コミュニケーションの場」として有効に利用す
     るようにしよう。

  □ポイント

   1. 学生気分を抜く
     学生気分から抜け出し、社会人としての自覚を持つようにしよう。

     それが、社会人としてのスタートを切るための必須条件です。

   2.社会人は、自分で成長するもの

     会社の教育だけに革頼っていては、厳しい競争社会の中で生き抜いていくこと
     はできない。

     自分で目標と夢を持ち、自分自身でそれを実現するための努力を惜しまない
     ようにする。

   3.人脈は財産

     社会人にとって、人脈はかけがえのない財産です。

     社内外を問わず、人との出会いを大切にし、また、縁あって出会った人たちと
     の関係を大切に育むようにしよう。

                      お問合せ・ご質問こちら

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

 

中途採用者への実践的育成


  ■中途採用者の教育・研修・フォロー

   中途採用の場合、どうしても即戦力としての能力が求められているというプレッシャー
   が採用者にかかってしまいがちです。

   また受け入れる側の職場でも、どんな人が入ってきたのかと、採用者の一挙一動を
   注目するものです。

   なかには「自分より実力がある人が来ては困る」とばかりに、仕事をすぐに回さずに、
   「しばらくは様子をみてやろう」とまでする人もいるようです。

   こうしたケースは、中途採用の受け入れに慣れていない会社に多く起こるものです。

   上司としても、中途採用者の受け入れに慣れていない場合は、どのよう教育や研修・
   フォローしたらよいのかわからず、ともすればほったらかしにしてしまい、採用者の
   仕事がうまくまわらないまま時間だけ過ぎてしまうということにもなりかねません。

   そうした場合、採用者にとっても採用した会社にとっても、お互いに不幸な結果になって
   しまいます。

   そこで、中途採用者の入社から1〜3ヶ月後くらいに上司は積極的に中途採用者に
   注意を向け、コミュニケーションをはかるによるフォローアップを行うことをおすすめ
   します。

   中途採用者が、早く環境になじむためにも、仕事のうえで実績を出すためにも、上司
   とのコミュニケーションをしっかり取ることは重要な意味をもつのです。

   また、中途採用者の適性や能力を把握することで、今後どういう職務を担当してほしい
   かというキャリアプランを決めることも必要です。

   そうしたフォローアップを行うためにも、中途採用者の入社から、だいたい1ヶ月をめど
   に、遅くとも3ケ月までにはフォローアップシートなどををもとに上司によるフォローア
   ップ面談を行ってください。   

  □採用のタイミング

   営業計画の展開に従っての採用が基本となりますが、それ以外にも以下の様な状況
   も採用の重要なタイミングとなってきます。

    ・年初の営業計画にない新たな企画を展開する

    ・事務量が見込み以上に多くなりつつある

    ・上記の結果として顧客サービスのための時間が十分に取れなくなってきた

   また、営業計画にリンクさせ採用に計画性を持たせても、営業はお客様あっての生き
   物であり、必ずしも自社の計画通りに物事が推移するものでもありません。

   以下の様な事態への対応も考えておく事も必要です。

    ・営業展開が予想以上に早く、人材が不足してきた

    ・一年のある時期にのみ営業、事務が集中するビジネスが発生した

    ・採用を公募しているが良い人材がなかなか見つからない

   このような場合には、正規従業員の採用が出来る迄の間、臨時のパートタイマーを
   雇ったり派遣会社と交渉をして一時期をしのぐことも必要です。


  □中途採用フォローアップテンプレート

   1.勤務態度

     遅刻や欠勤などはもちろん、仕事中の様子にも気を配るようにします。

     意欲的に業務に取り組んでいるかどうか、もし、とまどっているようなことがあれ
     ば、積極的に上司のほうから声をかけるようにします。

   2.職場環境への適応

     職場になじんでいるかどうかを確認します。

     本人の性格にもよりますが、前述したように職場が採用者の「様子見」をする場合
     もありますので、なかなか環境に適応できないようなときには、上司のフォローが
     必要です。

   3.受けた質問と指示内容

     採用者本人が、仕事の進め方、内容などについてどんな質問をしてきたのか、
     またそれに対してどう答え、指示を与えたのかを書き込みます。

     質問の内容によって、本人がどういったことを理解できていないのか、どういう部
     分に興味を示しているのかが把握できます。

     また、同じ質問を何度もするような場合は、本人に問題があるのか、また上司の指
     示や教えかたに問題があるのかも考えなければなりません。

     逆に質問を何もしてこないような場合、「自分の能力を示してやろう」、「自分ひと
     りでできることを見せてやろう」と、気負ってしまっていることも考えられます。

     そうした場合は、会社の望んでいるのとは違う方向に独走してしまうことが多いの
     で、上司が積極的に声をかけるなどしてフォローすることが必要です。

     入社1カ月後にフォローアップシートを使った面談をすることで、そうした独走を方
     向修正することができます。

   4.実務面での実績

     仕事で具体的にどのような成果をあげたかを記入します。

     面談の際に、仕事の結果について、具体的に上司が評価し、褒めることで本人の
     自信とやる気につながります。

   5.長所・短所

     本人の適性を見て、将来どのようにキャリアアップさせていくかを考えるうえで、
     長所短所を把握することが大切です。

   6.今後、担当させたい職務

     中途採用者に今後担当してほしい職務内容を、半年後、1年後、3年後などに区
     切って書きます。

     もちろん、5年後、10年後といった長期で考えてもいいのですが、1〜3カ月後と
     いうフォローアップの時期を考えると、まずは半年後、1年後といった近い将来の
     ことを考えることをおすすめします。

     これは具体的なキャリアアップの方向性を考える作業になりますので、上司の独断
     だけでなく、本人の希望も聞きながら決定していくことが必要になります。

     ですから、面談の前におおまかな内容を上司が決めておいて、本人と話し合いな
     がら決定していくというやり方が望ましいでしょう。

   7.今後の指導目標

     ⑥で考えた、今後担当してほしい職務内容を実現させるために、具体的な指導目
     標を決めます。

     本人が現在、できていること、できていないことを把握し、将来の目標に向けて何
     が足りないかを洗い出す作業でもあります。

     これがこのフォローアップ作業のなかで、一番の肝になる作業ですので、じっくり
     時間をかけて作業することをおすすめします。
   
  ■中途採用面接評定

   中小企業の場合、定期的に新卒者を採用している、というところは少ないでしょう。

   多くの会社では、事業の新規展開を行うときや、欠員が出た場合の補充として、即
   戦力として期待できる中途採用者を求めることになります。

   また、新聞の募集広告欄や転職情報誌をみると、中途採用のマーケットは確実に拡大
   しており、人事戦略の一環として積極的に中途採用を行う会社も多くなっています。

   それと同時に、転職に対するイメージも大きく変わってきていて、特に若い世代にとって
   は定年までひとつの会社に勤めるということが、あまり価値をもたなくなってきている
   のも事実です。

   新卒者であれば、実務経験がゼロの状態から自社で教育していくことになりますが、
   中途採用者の場合、面接の際に、前職でのキャリアをすばやく見抜き、自社が求めて
   いる人材かどうかを判定しなければなりません。

   たとえば、どんな業種のどんな職種で何年働いていて、どのような専門能力をもって
   いるのか、また前職場ではどの程度貢献していたのか、といったことをできるだけ具体
   的に把握しなければなりません。

   もちろん、応募者のほうも前職での経験から、自分にどんな専門能力があって、どんな
   仕事ができるのか、といったことは、ある程度わかっているはずです。

   しかし、短い面接時間のなかで、応募者のキャリアをうまく引き出すためには、そのた
   めのツールが必要です。

  □中途採用面接評定シートの作成と使い方

   1.氏名、生年月日など

     テンプレートの上の部分にある、氏名、年齢、前職といった情報は、応募書類や
     事前の簡単な面談などから、あらかじめ記入しておきます。

   2.退職の理由

     すでに前職を退職して、就職活動をしている人の場合、退職の理由は選考を進め
     るうえで意外と大きなポイントになります。

     退職の理由は、だいたい健康上の理由、会社理由、個人理由のいずれかという
     ことになるでしょう。

     個人的理由の場合で、「前の職場が自分に合わなかった」とか「自分の能力を正
     当に評価してもらえなかった」といったようなネガティブな理由をあげる人もいるか
     と思いますが、その場合は注意が必要です。

     自分の能力が客観的に評価できていて、強い上昇志向をもっていることが、応
     募者の話を聞いて納得できればいいのですが、そうでなければ、単に甘えた考え
     の持ち主なのかもしれません。

     また会社都合の退職の場合、リストラにあったということも考えられますが、たとえ
     そうであっても、個人の能力や性格に問題がなければマイナスに考える必要はな
     いでしょう。

     健康上の理由の場合は、応募者の現在の健康状態を十分に確認する必要があ
     ることはいうまでもありません。

   3.志望動機

     志望動機はもっとも重要な評価項目のうちのひとつです。

     これといって問題のない人なのに、なぜか魅力を感じない、相手の熱意も伝わっ
     てこない、といった人がいますが、その場合、志望動機があいまいな人であること
     が多いようです。

     「この分野が好き」「この業務がやりたい」という強い志望動機は、入社後に仕事を
     していくうえでのよりどころになるものです。

     面接では、応募者のしゃべる言葉だけではなく、姿勢や態度などからも意識の高
     さ、意欲の度合いを確認するようにしましょう。

   4.前職での職務内容

     応募の際、応募者は履歴書とともに職務経歴書を出していることと思います。

     面接では職務経歴書にはあらわれていない、より具体的な仕事内容を聞き出しま
     しょう。

     また、たとえば「あなたが関わった仕事で、もっとも評価されたものを教えてくださ
     い」などと質問することで、前職場での貢献度も知ることができます。

   5.即戦力となる実務能力

     4.で聞いた職務内容、仕事内容から、採用した場合、即戦力としてどんな実務能
     力を発揮できるかを判断します。

     何度か転職を重ねてきている人の場合、たとえば一貫して営業畑を歩んできてい
     るなど、経験してきた仕事をつなぐキーワードのようなものが見つかれば、当然高
     い専門能力をもっている可能性が高いといえます。

     そのポイントに絞って、経験してきた仕事について、具体的な話を聞き出すように
     してください。

     逆に、ただ何となく職を転々としてきた人の場合、採用はちょっと考えた方がいい
     かもしれません。

   6.第一印象(その他)

     第一印象については、自由に感じたままを書き込んでください。

     また、意欲・積極性、対話能力、人間的魅力などの各項目については、5段階で評
     価する以外に、気づいたことや印象に残ったことを書き残しておくとよいでしょう。
    
  ■中途採用者のキャリアプランニング

   「キャリアプランニング(シート)」は、中途入社した社員が将来、どのようなキャリア
   をつんでいくべきかを判断するためのツールです。

   入社した際に、前職までに積み重ねてきたキャリア、つまりどんな仕事ができて、どんな
   専門能力をもっているのかを振り返り、そのキャリアをどうやって生かし、伸ばしていき
   たいかを考えること、そして会社も本人の希望を聞き入れながら、どのように本人の
   能力を生かし、能力開発を進めていくかを決定する材料をつくることが目的です。

   このシートは主に中途採用者が入社した時に作成することを想定していますが、入社
   時だけでなく部署が異動になった場合、また入社後何年かたった時点でそれまでの
   反省点と将来の目標を再確認したい場合などにも活用できるでしょう。

   入社時点で作成することの意味は、会社と本人の間での考え方のズレをできるだけ
   早い時点でなくすためです。

   早い時点でキャリアプランを作成することで、会社は長期的な視点で能力開発や人事
   ローテーションといった人事政策を考えることができますし、本人も長期にわたる目標
   をもつことで、モチベーションも高まります。

   将来のキャリアプランを考えるうえで役立つちます。

   ただ、考え方のズレをなくすといっても、会社の考えを一方的に押しつけるようでは、
   このシートを作成する意味がなくなってしまいます。

   せっかく立てた目標も実現の可能性がなければ、本人のやる気は高まるどころか、
   かえって失われてしまうでしょう。

   ですから、会社側はあくまでも本人の自主性を重視し、本人のため、という意識を持つ
   ようにしてください。

   そういう意味では、直接の上司がシートの管理、運用をするよりも、会社全体の人事や
   教育をみている部署、もしくは担当者が管理、運用するのが望ましいでしょう。そうした
   部署や担当者がない場合は、経営トップ自らが管理するくらいの意識でいてください。

   しかし、社内の教育体制は今問題を抱えています。

   それは中小企業の多くが場当たりで無計画な教育が横行していることです。

   その原因に教育担当者の人数と能力の不足が挙げられます。

   この問題を解決しなければ、教育制度の内製化は不可能です。

   
  □中途採用者キャリアプランニングの作成法

   1.前職での経験

     ここでは、前職までに積み重ねてきたキャリアの総決算を行います。まず、どんな
     業務を担当してきたのか、そこでどんな能力を身につけたのかを、できるだけ思い
     出して具体的に書き込んでいきます。

     ただ「営業をやってきた」と書くのではなく、「ルートセールスで約10社の顧客を
     担当して、○○に力をいれてきた」などと、できるだけ具体的に書くことです。

     また、成功体験、失敗体験も書き込みます。特に失敗体験となると、なかなか書き
     にくいものですが、あくまでも「自分のためである」ということを社員に理解して
     もらい、事実を書き込むようにしむけてください。

     これは、自分と向き合う作業ですので、「こんなことを書いては・・」などと気後れ
     せずに、本人が正直に書くことが重要です。

     「会社から書かされる」となると、どうしても「評価につながるのでは・・・」、と
     いう不安から社員は「模範解答」を書こうとしてしまうものですが、それでは
     意味がありません。

     「これは目先の評価に関わるものではない」ということを十分に社員に理解させる
     ことが必要です。

   2.将来像・目標

     ここでは将来どのような能力を身につけたいか、どのようなポジションにつきたい
     か、といった自分の将来像・目標を書くところです。

     できれば、5年後、10年後といったように、具体的な期間を決めて考えたほうが、
     より明確なキャリアプランを練ることができます。

     現実とかけ離れた途方もない夢を書くのは困りものですが、逆に、下手に謙遜し
     て書くのもいけません。

     今の自分の能力や抱えている問題にあまりこだわらず、ありのままに自分の希望
     を書き込ませるようにします。

     将来担当したい業務、磨いていきたい能力、そして、仕事に生かすために取りた
     い資格、といった項目が考えられますが、その他、必要と思われる項目を設定し
     てもいいですし、社員の思うままに書き込ませてもいいでしょう。

   3.目標を実現するために具体的に何をするべきか

     これは、1の将来像・目標を実現するために、何をしたらいいのか、その具体策を
     社員自身に考えさせ、書き込ませることです。

     例えば、英会話を勉強する、技術力をつける、何かの検定試験を受ける、などい
     ろいろな具体策が出てくるでしょう。

     当然、会社としては「そこまでは必要ない」と考えるものも多く出てくることでし
     ょう。

     ただ、ここに書かれたものは、社員自身が自分で考えた具体策ですから、いざ実
     施するとなると、会社が押しつける教育や研修よりも、やる気も効果も高いことと
     思われます。

     ですから、ここで出てきた内容は、社員自身に自分で取り組ませると同時に、会社
     の教育プログラムを考えるうえでの参考にしたり、支援できることは積極的に支援
     したりするとよいでしょう。

     会社の人事政策や、個人のキャリアプランを考えるうえで、最も重要なことは、会社
     と社員個人が十分にコミュニケーションをとることです。

     そうしたうえで、お互いが納得できる部分を探すことが必要なのです。
    
   4.育成       

     上記のように営業会社は人材に負うところが非常に大きく、採用後の教育・育成が
     非常に重要な位置を占めてきます。

     以下を基軸として、業務知識や実務知識の初期教育を行うことで、その後の方向
     を明確に示すようにしましょう。

      ・お客様満足を目指す(経営理念)

      ・顧客満足を得るためのコンサルティングサービスを目指す

      ・顧客満足を通してお客様、自社(店)が共に成長・発展して行くことを目指す

     即戦力を期待するあまり、これらの方向性の理解のないまま、知識の詰込みをし
     てもその効果は半減してしまいます。

     また、雇用の形態や採用の期間、仕事の内容により教育にあまり時間を費やす必
     要がない場合がありますが、その場合といえども従業員はお客様と直接接点を持
     つと言う重要な役割を担っていますので、最低限上記の3 点と以下のことが基本
     教育として不可欠です。

      ・5S(躾、清潔、整理、整頓、清掃)の徹底

      ・組織人としての基本動作の習得

      ・クレームに対する初期対応

     基本教育の一環として様々な知識、技術を教育していくとともに、会社として人材
     を人財にできる仕組みが必要です。

                      お問合せ・ご質問こちら

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

 

中小企業における若手教育の問題と解決策


  なぜ、若手が育たないのか?

  「若手が育たない……」と、頭を悩ます中小企業の経営者は少なくありません。

  若手に素養がないのであれば、それは採用選考の問題です。

  しかし、素養があるのに伸ばせないということであれば、それは教育の問題であり、早急
  に改善しなければなりません。

  若手が企業を見限るのは早く、教育体制への不満や将来のキャリアへの不安を感じる
  と、早期に離職してしまうことがあります。

  中小企業の経営者は、若手の定着率向上を意識しつつ、若手が育つ教育体制を構築
  しなければなりません。

  しかし、社内の教育体制は今問題を抱えています。

  それは中小企業の多くが場当たりで無計画な教育が横行していることです。

  その原因に教育担当者の人材不足と能力不足が挙げられます。

  この問題を解決しなければ、社内教育制度の内製化は不可能です。

  
  ■中小企業における若手教育の問題と解決策

   中小企業でありがちな若手教育の問題は、「十分な人と時間、コストを割くことができ
   ず、場当たり的であること」「早期戦力化の大義名分の下、教育が不十分な段階で
   次々に仕事を任せること」です。

   この場合、若手は断片的な知識と経験しかない状態で新しい仕事を任されますが、
   まだ、それをこなすだけの力がありません。

   そうであるにもかかわらず、「もっと経験を積ませれば大丈夫」と仕事を任せ続ける
   と、若手は「もはや、何が分からないのかということすら分からない」と混乱し、将来に
   不安を感じるようになります。

   この状況を打開し、若手教育の効果を高めるためのポイントは2つです。

   1.月並みだが、丁寧かつ体系的に教えること

     若手教育で最も重要なことは、就業意識や時間管理はもちろん、マナーなど
     形式的なものも含め、ビジネスの基本動作を徹底的に習得させることです。

     ここを中途半端に済ませると、後々、応用が効かなくなり、結果として成長のス
     ピードが遅くなります。

   2.期待する若手には経営者自ら教育を施す

     ビジネスの基本動作を学ぶ上で最も優れたお手本は経営者です。

     鞄持ちとして同行させたり、お礼状の代筆をさせることは若手のよい訓練にな
     ります。

     また、若手は経営者から教えてもらっていることを「自分への期待」と受け取る
     ため、それに応えようと努力します。

   “企業のトップ”からの期待を感じているうちは、離職しようとはなかなか考えないと
   いえるでしょう。

                      お問合せ・ご質問こちら

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

新入社員に対する事前準備と入社時の必要書類

新入社員に対する事前準備と入社時の必要書類
  

  ■新入社員に対する手続き

   社員の採用は、会社にとって重要な問題です。

   特に4月は、新卒者を中心とした社員の採用が多い時期です。

   採用担当者として、社員を採用したときに必要な手続きについて説明します。

   1.新入社員への入社案内の送付

     採用試験で社員の採用が決定したら、本人宛に入社案内を送付します。

     入社案内には、出社に必要な情報である入社日、出社場所、出社時刻、当日
     持参するものと入社時に提出してもらう書類を同封します。

   2.入社時に交付または貸与するものの準備

     会社により準備するものは異なりますが、自社に必要なものを準備しておきます。

      ①辞令、社章、身分証明書

      ②制服、作業服

      ③名刺

      ④事務用品(机・ロッカーの鍵、文房具等)等

   3.入社式や入社時の説明会の準備

     就業規則や社内ルールおよび社内設備等の説明と入社時教育を行うための
     準備や打合せをします。

   4.新入社員からの会社所定書類の回収

     新入社員から会社所定の入社時の必要書類を提出期日までに回収します。

      ①入社誓約書

      ②身元保証書

      ③住民票記載事項証明書

      ④通勤届

      ⑤給与振込依頼書

      ⑥給与所得者の扶養控除等(異動)申告書

      ⑦資格証明書等

   5.労働保険・社会保険の手続き

     政管健保か組合健保かにもよりますが、健康保険証が即日発行されない場合
     もあります。

     新入社員にその旨を連絡すると共に、もしものときの対応方法を事前に指示
     しておきましょう。

      ①健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
         手続期間:入社日から5日以内

      ②雇用保険被保険者資格取得届
         手続期間:入社日の属する月の翌月10日まで

   6.労働契約書と法定帳簿の準備

     トラブル防止のため労働契約は締結するようにしましょう。

      ①労働契約書

      ②労働者名簿

      ③出勤簿

      ④賃金台帳

   7.付随業務

     社内的な連絡網の書き換え等が必要となります。

      ①組織図の書き換え

      ②内線(電話)一覧表の書き換え等

                           お問合せ・ご質問こちら

                           メルマガ登録(無料)はこちらから

 

初めての部下(新人)を育成

初めての部下育成

  ■部下育成は上司の仕事

   上司には、部下を一人前のビジネスパーソンに育て上げるという重要な仕事があります。

   しかし、部下と真剣に向き合えば向き合うほど、「部下とうまくコミュニケーション
   が取れない」と悩みます。

   「何で分かってくれないんだ」と投げ出してしまいたくもなるでしょう。

   しかし、諦めてはいけません。

   分かってくれるまで根気強く伝え続けることも、部下育成では大切です。

  □上司の責任と役割

   中堅社員になると、部下を配属されるなど、徐々に「育成される立場」から「育成する
   立場」に立つケースが増えてきます。

   ほとんどの中堅社員は、部下を持つ以前から、「新入社員にビジネスマナーや業務
   手順を教える」といったように、何らかの形で後輩の指導に携わったことがあるはず
   です。

   しかし、上司と部下という関係の中で、上司に求められる役割は、先輩として指導する
   場合とは少し異なります。

   さらに社内の教育体制は今問題を抱えています。

   それは中小企業の多くが場当たりで無計画な教育が横行していることです。

   その原因に教育担当者の人材不足と能力不足が挙げられます。

   この問題を解決しなければ、社内教育制度の内製化は不可能です。

   上司にとって大切な役割の一つである「部下の育成」という観点から、上司としての
   第一歩を踏み出す際に注意すべきポイントを紹介します。

  □心構え(上司としての責任を自覚することが大前提)
  
 先輩と上司、双方の立場の最も大きな違いは、責任の重さにあります。

   先輩の立場での指導は、ほかの人からの指示に従って特定業務に関する指導を行っ
   たり、因っている後輩に対して仕事の進め方の相談に応じたりするようなケースが
   多く、その責任は「指導する業務に関してのみ」といったように限定的なものです。

   しかし、上司が負う責任は、こうした限定的なものではありません。

   上司という立場は公式なものであり、部下に対して指示・命令する権限を有します。

   一方で、部下に対する重い責任を負うことになります。

   中堅社員の場合、部下に対する最終的な責任は、部課長などの上席に当たる人が
   負うことになりますが、直属の上司としての相応の責任は負わなければなりません。

   また、責任の範囲は、原則として「部下に関することすべて」に及びます。

   例えば、部下の仕事に関することはもとより、日々の勤務態度といった会社生活に
   関すること、そして部下の育成に関しても、当然、上司には管理・監督員任があります。

   「上司が部下に関して責任を負うのは、当然のことだ」と思うでしょう。

   しかし、実際に上司になると、その責任の重さや範囲の広さに戸惑うはずです。

   上司になる際には、まずは、こうした上司としての責任について、しっかりと自覚する
   ようにしましょう。

  □理想の人材像(目指すべき姿は”自立型人材′′)
   育成すべき具体的な人材像は、会社や所属部署、あるいは部下の持つ経験などに
   よって異なるため、一概にはいえません。

   しかし、中堅社員の部下となるケースが多い新入社員など、比較的社会人経験の
   少ない人に対して、会社が必ず求める人材像があります。

   それは「自立型人材」になってほしいということです。

   指示されたことだけはやる(それ以外はやらない)ような「指示待ち人間」を会社は求め
   ていません。

   自分で考え、判断し、行動できる人、すなわち自立型人材に成長して、将来、会社を
   支える人材となることを、会社は期待しています。

   上司は、こうした会社の期待を十分に認識して、自立型人材を理想の人材像として
   イメージしつつ部下の育成に当たるようにしましょう。

  □上司の役割(「部下が成長できる場をつくる」こと)
   部下の育成のために上司がすべきことは多岐に渡りますが、大切なことを一つ挙げる
   とすると、それは「部下のレベルに応じて、成長するための適切な場をつくること」かも
   しれません。

   例えば、極端な例ですが、いくら「自立型人材を育てる」といっても、右も左も分から
   ない新入社員に、「自分で考えて行動しなさい」といって仕事を一任することはでき
   ません。

   最初は、業務手順など基本的なことから教え込まなければなりません。

   逆に、相応の経験を積んだ部下に対して、いつまでも事細かな指示を出しているよう
   では、自立型人材は育成できません。 

   時には、「この仕事は君に任せるから」と、自立的に働くことができるような場をつくる
   必要があります。

   ただし、「この仕事は君に任せるから」といっても、部下に仕事を“丸投げ”してはいけ
   ません。

   仕事を任せる目的は、部下の育成にあります。

   ですから、時には“丸投げ”に見えるかもしれないほど無関心を装うこともありますが、
   「場をつくる」ために、さまざまな配慮をしなければなりません。

   例えば、任せる仕事は、部下の能力、現在の仕事量、任せる仕事の納期や難易度、
   仕事を任せる目的などを総合的に勘案して、部下の成長に資すると考えられるものを
   選ぶ必要があります。

   また、部下が仕事に取り組んでいる間は、常に状況を把握し、問題が起きればすぐに
   サポートできるようにしておかなければなりません。

   このように、細かな点に配慮しながら、部下が成長できる場をつくることは、上司に
   とって重要な役割となります。

  □部下を信じる気持ちが大切
   各々、個性の違う人(部下)を育成するための方法には、「正解」はありません。

   そのため、上司の立場になると、「今の育成方法が部下にとって最良なのか」「部下に
   適したほかの育成方法があるのではないか」など、部下に関する悩みが尽きないもの
   です。

   しかし、どのような時でも、忘れてはならないことがあります。

   それは、部下のことを思い、成長を信じ続けることです。

   そうした気持ちは、必ず部下に伝わり、部下の育成においてもよい効果をもたらす
   はずです。

                          お問合せ・ご質問はこちら 

                          メルマガ登録(無料)はこちらから

 

お問合せ・ご相談はこちら

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
054-270-5009

静岡県静岡市のビジネス・ソリューション㈱です。
静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
企業運営に欠かせない3つの仕組みづくりを支援いたします。
経営者にとって重要課題は会社をつぶさないことです。
しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
多くあったことを、私どもは見聞きしております。
少しでも多くの企業が、このような危機に見舞われず、最悪の事態を招く
ことのないよう、私ども専門家集団は事業運営に欠かすことのできない
マーケティング、業務改善、リスクマネジメントについて全力投球で支援
してまいります。

対応エリア
静岡・愛知県内、東京周辺

お気軽に
お問合せください

お電話でのお問合せ・相談予約

054-270-5009

 (コンサルティング部門 直通<柴田>)

  • 詳細はこちらへ

ビジネス
ソリューション
仕組み構築

住所

〒422-8067
静岡県静岡市駿河区南町
2-26-501