プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンテーションの基本

苦手なプレゼンテーションを克服しよう

 入社3年目の鈴木さん。ある日、上司の佐藤課長に呼ばれて、次のように告げられました。

  佐藤課長:いま鈴木君にも手伝ってもらっている○○社の件だけど、前回訪問したときの話だと、
       うちの新商品Cに興味を持ってもらえるんじゃないかと思うんだ

  鈴木さん:そうですね。前回訪問したときのお話だと、既存商品Aだけでは容量の点で物足りない
       ということでしたね。かと言って、既存商品Bだと容量は十分だけれど、価格が高い
       ということでした。新商品Cならこの問題を解決できますから、気に入っていただける
       かもしれないです

  佐藤課長:そうだね。それじゃ、○○社にアポイントを取ってくれないか。新商品Cのご案内を
       してみよう

  鈴木さん:分かりました! 早速、連絡してみます

  佐藤課長:頼むよ。それと、今回は君が中心となって○○社でのプレゼンテーションをしてみて
       くれないか。○○社のサポートは1年以上やってもらっているしね

  鈴木さん:はい……

 鈴木さんは佐藤課長からプレゼンテーションを命じられましたが、歯切れの悪い返事です。

 その理由は、鈴木さんはプレゼンテーションの経験が浅く、「新商品のプレゼンテーションをして
 ほしい」と指示されても、何から手を付けてよいのか分からないからです。

 鈴木さんのような若手社員に限らず、プレゼンテーションを苦手としているビジネスパーソンは
 少なくありません。

 「人前で話すのが苦手である」「上手に話さなければとプレッシャーを感じて、必要以上に緊張
 してしまう」「パワーポイントなどのプレゼンテーションソフト(以下「パワーポイントなど」)
 をうまく使いこなせない」など、苦手な理由は人によってさまざまでしょう。

 しかし、プレゼンテーションの目的は、発表の場で流ちょうによどみなく話すことや、パワー
 ポイントなどを使いこなしてきれいな資料を作成することではありません。

 プレゼンテーションの目的とは、「相手にこちらの意図を伝えること」にあります。

 この目的を見失わずに、しっかりと準備をして、プレゼンテーションに臨みましょう。

  米国アップル社の創業者、故スティーブ・ジョブズ氏はプレゼンテーションの達人として知られて
 いました。

 アップル社の新商品発表会ではジョブズ氏のプレゼンテーションに魅了される人も多く、その
 テクニックを解説した書籍が話題となるなど、ジョブズ氏のプレゼンテーションは高い評価を得て
 います。

 そんなジョブズ氏であっても、事もなげにプレゼンテーションをこなしていたわけではありません
 でした。

 ジョブズ氏はスライドを作成する前に綿密なストーリーを組み立て、紙と鉛筆で絵コンテを描く
 ほか、何度もリハーサルをし、照明の当て方一つにもこだわったと言われています。

 プレゼンテーションが上手な人であっても入念な準備とリハーサルを積むのですから、プレゼン
 テーションの経験が浅い人や、苦手だと感じている人はなおのこと準備やリハーサルが重要になります。

 ここでは、プレゼンテーションの経験の浅い人が、少人数の聞き手を対象に、プレゼンテーションを
 行うことを想定し、プレゼンテーションを成功に導くための心構えと準備について、具体例や留意点
 を交えて紹介します。

□プレゼンテーションに向けて資料を作成する

 1.見取り図を考え、全体像を明らかにする

   佐藤課長:プレゼンテーションの件だけど、準備は進んでいる?

   鈴木さん:まだ取りかかったばかりですが、少しずつ準備を進めています。3枚ほどのスライドを
        作成しました

   佐藤課長:そうか。全体の流れをまとめた案があれば、見せてくれないかな?

   鈴木さん:えーっと、特に用意していないのですが……

   佐藤課長:君はどういうふうにプレゼンテーションをしようと思っているの?

   鈴木さん:……

  プレゼンテーションをすることになった鈴木さんは、とりあえずパワーポイントを使って、
  スライドの作成に取り掛かりました。

  一見、問題ないように思えますが、これはプレゼンテーションの経験が浅い人がしてしまいがちな
  ミスです。

  「プレゼンテーションにはパワーポイントなどで作成した資料が必須」というイメージが強い
  ためか、事前にプレゼンテーションの目的やテーマなどを深く考えなかったり、考えたとしても
  頭の中で漠然としたイメージしかない状態で、すぐにスライドの作成に取り掛かってしまうのです。

  まずは、プレゼンテーションの全体像を明らかにすることが大切です。

  そのために、プレゼンテーションの目的やテーマなどの基本事項を整理した「プレゼンテーション
  の見取り図」を考えることで、プレゼンテーションに向けてやるべきことを明確にします。

  プレゼンテーションの見取り図を考える際に気を付けたい主なポイントは次の通りです。

 2.プレゼンテーションの要となる構想を練る

  見取り図を考えた後は、それを基に構想を練ります。

  具体的には、プレゼンテーションのストーリーを作り、資料に何を書くのか、どのようなデータを
  入れるのかを検討します。

  構想を練る際に気を付けたい主なポイントは次の通りです。

 3.手書きで下書きをした後にスライドを作成する

  「構想が決まれば、次はスライドの作成だ」と考えて、パワーポイントなどを開こうとする人が
  いるかもしれません。

  しかし、不慣れなうちは、その前にメモ書き程度でよいので、自分の考えをアウトプットして
  みましょう。

  ラフなものでもアイデアを形にすることで、出来上がりの状態を客観的にみることができます。

  また、手書きのメリットとして、文字だけでなくフローチャートや相関図など図・イラストも
  簡単に描くことができます。

  次に、パワーポイントなどを使用してスライドを作成します。

  スライドの作成は紙に下書きをしたものを清書するイメージです。

  パワーポイントなどには図の整列やスペルチェックなどの機能があり、図の重なりや文字の変換
  ミスなどを防ぐことができます。

  多くの機能を使いこなせない場合も、こうした機能を覚えておくと便利です。

  スライドを作成する際に気を付けたい主なポイントは次の通りです。

□プレゼンテーションに向けてリハーサルを行う

 1.何度も練習を積み重ねる

   佐藤課長:スライドの準備ができたようだね。そのほかの準備も万全かな?

   鈴木さん:自分なりにプレゼンテーション本番の様子を思い浮かべて発表の練習をしている
        のですが、うまく話せなくて困っています

   佐藤課長:私もプレゼンテーションは何度経験しても緊張するよ

   鈴木さん:えっ? 佐藤課長はいつも自信満々に話しているじゃないですか。やっぱり私とは
        違って場数を踏んでいるから違うのですね

   佐藤課長:場数もそうだけど、どちらかといえば事前練習をしっかりとしているからじゃ
        ないかな。たとえ、初めてのプレゼンテーションだったとしても、しっかりと練習
        していれば、うまくできると思うよ

   鈴木さん:本当ですか? 私でもちゃんとできるでしょうか……

  何度もリハーサルをして本番に臨まなければ、経験が豊富な人でも、プレゼンテーションを成功
  させるのは難しいでしょう。

  誰でも本番は緊張するものですし、自分が十分に準備していても、本番では予期せぬトラブルが
  起きたり、聞き手から思わぬ質問をされたりなどして、焦ってしまうことがあります。

  そのため、リハーサルは自分一人で練習するだけでなく、上司や同僚などの前でも本番さながらに
  発表し、アドバイスをもらうなどして修正すれば、余裕をもって本番に臨むことができます。

  リハーサルの際に気を付けたい主なポイントは次の通りです。

 2.本番で慌てることがないよう質疑応答の問答集を作成する

  プレゼンテーション後は聞き手から内容に関して質問を受けるのが一般的です。

  本番で質問を受けても慌てることがないように、事前に質疑応答の問答集を作成しておくとよい
  でしょう。

  質疑応答の問答集を作成する際に気を付けたい主なポイントは次の通りです。

 3.度胸を決めて本番に臨む
  プレゼンテーション当日になり、いよいよ本番が近付いてくると、「うまく話せるだろうか」など
  緊張したり、不安を感じたりするはずです。

  しかし、時間になればプレゼンテーションは始まります。

  こういうときは、よい意味で度胸を決めて本番に臨むしかありません。

  とてもシンプルなことですが、事前にいくつかの点に注意して本番に臨むことができれば、
  本番中に多少言葉に詰まったり、練習通りに説明できなかったとしても、プレゼンテーションを
  乗り切ることができます。

  本番で気を付けたい主なポイントは次の通りです。

 4.発表はゴールではない

   佐藤課長:緊張したと思うけど、初めてのプレゼンテーションはどうだった?

   鈴木さん:すごく、緊張しました。いまは終わってほっとしています

   佐藤課長:お疲れ様。よく頑張ったね!

   鈴木さん:ありがとうございます!

   佐藤課長:さて、次のアクションはどうしようか?

   鈴木さん:えっ、発表は終わったのに、これ以上やることがあるんですか?

  プレゼンテーション当日、聞き手の前での発表が終わればプレゼンテーションは終了したと思い​  
  がちです。

  しかし、これは間違いです。

  プレゼンテーションの見取り図を考えた際に明らかにした、プレゼンテーションの目的(ゴールは
  何か)に向けて、次のアクションを起こさなければなりません。

  例えば、発表の場で答えられなかった聞き手からの質問に対して回答したり、「導入までの詳細な
  スケジュール案を出してほしい」など、聞き手からの要望に対応したりする必要があるでしょう。

  多くの場合、聞き手は所属部門や上司の元にプレゼンテーションの内容を持ち帰って検討します。

  いくらよいプレゼンテーションをしても、プレゼンテーション当日に目的を達成できることはあり
  ません。

  そのため、こうしたプレゼンテーション後の細かなフォローがプレゼンテーションの目的を達成
  するには欠かせません。

  発表が終わっても気を抜かず、「新プロジェクトのスタートを承認してもらう」「導入を検討して
  もらうために、新商品を知ってもらう」ための対応を進めましょう。

  このほかに、自分自身でスライドの作成や発表について反省点を洗い出したり、発表に同席した
  上司や同僚に感想を求めて、今後のプレゼンテーションに生かしていきましょう。

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プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンの苦手意識を克服

■ビジネスシーンに欠かせないプレゼン

 プレゼンテーション(以下「プレゼン」)は、さまざまなビジネスシーンで行われます。

 プレゼンを行う場面例は以下の通りです。

  ・顧客との商談

  ・商品やサービスなどの発表会、説明会、商談会

  ・事業企画などの発表会、説明会

  ・施設見学説明会、工場見学説明会

  ・会社説明会

  ・社内外の会議、学会などでの発表、説明

  ・教育研修、講演会

 ビジネスパーソンにはプレゼンを行う機会が多くありますが、「プレゼンは苦手」という意識を
 持っていたり、「実際にプレゼンを行ったがうまくできなかった」という苦い経験を持っていたり
 する人が少なくありません。

 この原因としては、プレゼンの基礎やセオリーを学んでいなかったり、事前準備が十分でなかった
 などが考えられます。

 プレゼンの基礎やセオリーを学び、事前準備を十分に行えば、プレゼンに対する苦手意識を克服する
 ことができます。

□よいプレゼンとは

 ここでは、よいプレゼンを以下のように定義します。

  話し手の意図が伝わり、聞き手に何らかの影響を与えるプレゼン 

 例えば、見込み客に対して自社商品をプレゼンする場合、見込み客に「この商品の採用を前向きに
 検討しよう」と思わせるプレゼンが、よいプレゼンです。

 よいプレゼンをするためには、次の2点が重要となります。

 1.聞き手にとって分かりやすいプレゼン

  内容が分かりにくいと、聞き手は話を聞く意欲を失ってしまいます。

  そのため、聞き手が内容を十分理解できる「分かりやすいプレゼン」を心がける必要があります。

  分かりやすいプレゼンのポイントは次の通りです。

   ・分かりやすい言葉を使っている

   ・全体像や結論が最初に分かるように工夫されている

   ・聞き手の知識や経験に配慮している

   ・数字や具体例などが盛り込まれている

   ・グラフや表などで視覚に訴えている

 2.聞き手が理解して行動を起こしてくれるプレゼン

  プレゼンには目的があります。

  例えば、自社商品を見込み客に説明するプレゼンは、自社商品の特徴を理解してもらった上で、
  購入してもらうことが目的です。

  そのためには、聞き手(見込み客)が「理解して行動を起こしてくれるプレゼン」を心がける必要
  があります。

  聞き手が理解して行動を起こしてくれるプレゼンのポイントは以下の通りです。

   ・聞き手にとってのメリット、利益が示されている

   ・成功事例が分かり、成功イメージが伝わってくる

   ・聞き手の個性や属性に配慮している

   ・聞き手の知的好奇心をかき立てる

   ・話し手の熱意が感じられる

□よいプレゼンを実現するための内容づくり

 1.よいプレゼンのために必ず行うべきこと

  プレゼンの内容を練る前には、次のことを行わなければなりません。

  (1)目的の明確化
   何のためのプレゼンなのか、プレゼンを通して聞き手に何を伝えたいのかが明らかでなければ、
   プレゼンは成功しません。

   プレゼンの趣旨や意図、目的などを事前に明確にすることが大切です。

   プレゼンの目的を整理するために、思いついた考えを実際に紙に書き出してみると整理しやすく
   なります。

  (2)目標の設定
   プレゼンの目標を設定します。

   例えば、相手に自社商品を紹介して興味を引くことを目標とするのか、それとも相手に納得して
   もらい購買の意思決定をしてもらうことまでを目標とするのかなどを定めます。

  (3)聞き手の分析
   聞き手のニーズ・知識・経験・個人的特性などについて、できるだけ詳しく分析します。

   聞き手のことがよく分からないままプレゼンを行った場合、見当違いなプレゼンになる可能性が
   あります。

   例えば、新商品について直属の上司にプレゼンする場合と、社外の顧客にプレゼンをする場合の
   2つのケースを考えてみてください。

   説明すべき事項、提示するデータなど、プレゼンの内容は異なってきます。

   そのため、プレゼンの内容を検討する前に、聞き手がどのような人なのか、どのようなニーズを
   持っているのか、どの程度の知識・経験を持っているのか、といった情報を集めて、分析をする
   必要があります。

 2.プレゼンの構成づくり

  「目的の明確化」「目標の設定」「聞き手の分析」などを行った後は、「どのような内容を、どの
  ような順序で、どのくらいの時間内に、どのような方法で伝えるか」といったプレゼンの構成を
  検討します。

  プレゼンの構成として一般的なのは、「SDS法」「PREP法」です。

  (1)SDS法
   SDS法は、「①Summary(全体要約)→②Details(詳細説明)→③Summary(全体要約)」の
   順序でまとめる方法です。
    ①これから何を話すかについて要約して話す
    ②本論について実際に詳しく説明する
    ③最後に、もう一度何を話したかについてまとめる

   この方法では、最初のSummaryで結論を述べて、プレゼンの全体像を聞き手に示します。

   これによって聞き手が理解しやすくなります。

   その後、Detailsでは、グラフや事例などを交えてポイントを詳しく説明し、最後のSummaryで
   もう一度結論をまとめます。

  (2)PREP法
   PREP法は、「①Point(要点)→②Reason(理由)→③Example(具体例)→④Point(要点)」
   の順序でまとめる方法です。
    ①最初に、結論を話す
    ②次に、その理由を説明する
    ③具体例・実例・事例を挙げ、聞き手を納得へと導く
    ④最後に、もう一度結論を繰り返し締めくくる

   この方法では、最初のPointで結論を話し、次にReasonでその理由を述べます。

   それからExampleで具体例などを挙げて聞き手を納得へと導きます。

   最後にPointで繰り返し結論を話して締めくくります。

 3.結論から先に話す

  SDS法とPREP法で共通しているのは、結論を先に話すことです。

  多くの場合、プレゼンで聞き手が知りたいのは結論です。

  先に結論を示すことでプレゼンの目的をはっきりさせるほうが、聞き手には内容が伝わりやすく
  なります。

  日本人は結論を最初に話すのではなく最後に話すことに慣れているといわれますが、プレゼンに
  おいては最初から結論を話したほうがよいといえます。

  結論から先に話す話法としては、ディベートの話法が参考になります。

  ディベートでは、「私の意見(結論)は○○です」とはじめに結論を言った後に、「その理由は
  3つあります。

  第一に××だからです。

  第二に△△だからです。

  第三に□□だからです」と理由を挙げて結論についての説明をします。

  そして、最後にもう一度「ですから、私の意見(結論)は○○なのです」といった話法を展開し、
  相手を説得しようとします。

  社内の会議など、プレゼンの場面以外でもこうした話法は役に立ちます。

  普段から結論を先に話すことを心がけて、練習をしておくのもよいでしょう。

□よいプレゼンを実現するための話し方

 1.印象をよくする

  プレゼンは、内容の良しあしとともに、話し手から受ける印象がその結果に大きく影響します。

  例えば、いくら論理的で分かりやすくても、話し手が小さな声で、原稿を棒読みし説明する
  プレゼンは意欲や情熱が感じられず、印象の薄いものとなります。

  印象は、態度・身振り・手振り・姿勢・外見・顔つき・視線・声・服装などの要素から判断され
  ます。

  印象をよくするためのポイントは次の通りです。

   ・自信のある態度で接する

   ・失敗を恐れない前向きな態度で接する

   ・熱意ある態度で接する

   ・キビキビした態度で接する

   ・ジェスチャーを効果的に使う

   ・背筋を真っすぐに伸ばす

   ・話の内容に表情を合わせる

   ・話しかけるほうへ顔を向ける

   ・全員に目配りをし、特定の人ばかりを見ない

   ・大きな声でゆっくりと話す

   ・スーツの上着第一ボタンを留める

 2.アイコンタクトで説得力を高める

  話し手の印象はプレゼンの内容と同様に重要です。

  中でも、アイコンタクトは話し手の説得力を高めるための重要な要素です。

  「目は口ほどにものをいう」という言葉があるように、アイコンタクトによってプレゼンの説得力
  が高まります。

  このよい例がテレビでニュースを読むアナウンサーです。

  アナウンサーは原稿ばかりに視線を落とすのではなく、きちんと視聴者を見てニュースを読むことで
  説得力を高めています。

  しかし、ビジネスパーソンの場合、1対1の会話では目を見て話すことができても大勢の前になると
  「怖い」「恥ずかしい」と感じ、プレゼンの場面でアイコンタクトをうまくできない人は多いよう
  です。

  そういった場合、大勢を前にしても「1人ひとりに語りかけている」といった意識を持って話すことが
  大切です。

  視線の動きは、まず後方左側の人に対して視線を送り、次に後方真ん中の人に視線を移すといった
  形で、アルファベットのZを描くように視線を送るとよいでしょう。

  また、あまり頻繁に視線を移すタイミングを変えると落ち着きのない印象を与えるため、ゆっくり
  と視線を移していくとよいでしょう。

  アイコンタクトのポイントは以下の通りです。

   ・後方左側の人からZを描くように視線を送る

   ・プレゼン中は常に聞き手の目を見る

   ・聞き手全体を眺めるのではなく、一人ひとりの目を見る

   ・できるだけ多くの人の目を見る

   ・1文章に対して一人のペースで見る

   ・うなずくなど共感してくれる聞き手を見つけ、重要なポイントで見るようにする

 3.自分の言葉で話す

  聞き手を引き付けるために、プレゼンを行うときは原稿をあまり読まないことも大切です。

  原稿を読むと単調な声になりがちで、聞き手の眠気を誘ってしまいます。

  また、原稿ばかり見ていてはアイコンタクトができないため、説得力に乏しいプレゼンになって
  しまいます。

  一方、自分の言葉で話した内容は聞き手の関心を引きます。

  米国アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズ氏のプレゼンは聞き手を引きつけることで知ら
  れていました。

  ジョブズ氏は原稿を見ずに、かしこまった言葉ではなく、親しみのある言葉で聞き手に語りかける
  など、自分の言葉で聞き手にプレゼンをしたことが、聞き手の関心を引くことにつながりました。

  自分の言葉で話すポイントは以下の通りです。

   ・原稿をあまり読まない

   ・専門用語を多用せず、分かりやすい言葉を選ぶ

   ・自分自身が経験していることを話す

 4.視覚に訴えるプレゼンを心がける

  人間は言葉を聞く「聴覚」よりも、自分の目で見る「視覚」から得る情報のほうが記憶に残り
  やすいといわれています。

  例えば、自社の商品をプレゼンする際に「既存商品よりも10ミリメートル薄い」「同業他社の商品
  よりも10グラム軽い」などと説明しても、聞き手には、違いが分かりにくいことがあります。

  しかし、視覚に訴えることでその違いを聞き手に実感してもらうことができます。

  そのため、プレゼンでは実際の商品やビジュアルツールなどを利用して、視覚に訴えかけていく
  ことが効果的です。

  例えば、前述したジョブズ氏は、世界最薄のパソコンを発表した際、A4サイズの封筒からパソコン
  を取り出し、その薄さを強調したプレゼンを行ったことで話題となりました。

  このほか商品以外に視覚に訴えるプレゼンを行う方法として、ビジュアルツールがあります。

  ビジュアルツールには、液晶プロジェクター・パワーポイントなどのパソコンソフト・ビデオ・
  コピー・写真・模型などがあります。

  ビジュアルツールをうまく使うことによって、「一目見ただけでピンとくる」「印象に残る」
  「多くの情報を瞬時に提供できる」という状況をつくり出すことができれば、プレゼンを成功
  させる大きな武器となるでしょう。

  視覚に訴えるプレゼンのポイントは以下の通りです。

   ・大きな字で書く

   ・単純明快で簡潔なキーワードのみで表現する

   ・数字はグラフ化する

   ・イラストや色を活用する

□よいプレゼンを実現するためのそのほかのポイント

 1.最初が肝心

  プレゼンでは、「つかみ」が重要です。

  つかみとは、話の導入の部分で聞き手の意識を集中させることです。

  つかみを成功させるためには、「はっきりした声で話す」「具体的なエピソードを話す」「聞き手
  に質問を投げかける」「ユーモアを交える」「聞き手がハッとするような事実を提示する」こと
  などが効果的です。

 2.場数を踏む

  人前で話すことを苦手と感じている人は、人前に立ってプレゼンを行うことを避ける傾向があり
  ますが、それではプレゼンは上達しません。

  プレゼンの上達のためには、場数を踏むことが大切であり、プレゼンの機会があれば積極的に取り
  組まなければなりません。

  朝礼のあいさつや結婚式のスピーチなど、普段の仕事や生活の中で人前に立って話すようにして、
  人前で話すことに慣れておくとよいでしょう。

 3.リハーサルを行う

  プレゼンを行うにはリハーサルがとても重要です。

  また、リハーサルは原稿や資料の作成段階から行う必要があります。

  1回目は原稿や資料を使って1人でのチェック、2回目は上司や家族などを呼んで本番と同じ形での
  リハーサル、3回目は本番前のリハーサルといった形で行うとよいでしょう。

  大切なことは、他人の意見に真剣に耳を傾けることです。

  良かった点、悪かった点をはっきりと指摘してもらい、本番に向けて修正し、自信を持ってプレ
  ゼンに臨みましょう。

 4.終わりに~一生懸命さこそがプレゼン成功の鍵~

  プレゼンの基本原則は、以下に挙げる3つの「P」であるといわれます。

  (1)内容:Program

  (2)伝え方:Presentation skill

  (3)人柄:Personality

  ここまで、よいプレゼンを実現するためのポイントを複数紹介してきました。

  しかし、たとえどんなに優れた内容、伝え方であったとしても、聞き手から「嫌な人だ」と思われ
  てしまっては、プレゼンを通して聞き手を説得することはできません。

  逆に、伝え方があまりうまくなくとも、「いい人だ」「誠実そうだ」「信用できる」というイメー
  ジを与えることができれば、聞き手を説得することができます。

  そのためには、まず一生懸命であることが大切です。

  一生懸命に話をしている態度は人の心を打つものです。

  一生懸命に取り組む姿勢こそがプレゼン成功のための何よりの鍵といえるかもしれません。

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プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンテーション成功のための準備

■はじめに

 ビジネスのさまざまなシーンでプレゼンテーション(以下「プレゼン」)が行われます。

 ビジネスパーソンにとってプレゼン能力は非常に重要な資質の1つです。

 しかし、プレゼンに苦手意識を持っている人は少なくありません。

 人前で話すことはただでさえ緊張するものであり、プレゼンでは自分の考えや思いを相手に
 正しく伝えなければなりません。

 そのため、上司などから「君、今度、○○の件についてプレゼン頼むよ」と言われたとたんに気が
 重くなり、プレゼンの本番が近づくと緊張感がピークに達してきます。

 しかし、プレゼンはビジネスパーソンにとって1つのチャンスです。

 目的・聞き手などによってプレゼンの内容が変わってきますが、基本的には、自分の考えや思いを
 自分の言葉で伝え、聞き手に何らかの影響を与えるというものです。

 聞き手に訴求力のあるプレゼンを行えば、自分が立案した企画や温めてきた新しい商品・サービス
 案を実現することができるかもしれません。

 そのため、プレゼンには前向きに取り組み、そして成功させたいものです。

 プレゼンをする際に気が重くなったり、必要以上に緊張してしまうのは、「失敗したらどうしよう」
 と不安な気持ちが膨らむためです。

 この不安な気持ちを払拭(ふっしょく)し、前向きにプレゼンに取り組むためには、「何が起こって
 も大丈夫」と思えるように万全の準備をしておく必要があります。

 そこで、ここでは、プレゼンを成功に導くためにどのような準備をすればよいのかについて紹介して
 いきます。

□プレゼンのための準備とは

 プレゼンを成功に導くために不可欠な準備は、次の3点です。

  1.プレゼンの目的を理解する

  2.プレゼンの内容を決める

  3.プレゼンの練習をする

 一番最初に行う準備は、プレゼンの目的をしっかりと理解することです。

 目的を自分の中でしっかりと理解したら、次にその目的を達成するために、プレゼンの内容を
 決めます。

 この段階では、目的を達成するための、具体的なシナリオを作っていくことになります。

 目的を理解し、内容が決まった後は、プレゼンの練習をします。

 繰り返し練習することで、頭の中だけではなく、体でプレゼンを覚えることができます。

 以降では、プレゼンのために不可欠な上記3点の準備について詳細をみていきます。

□プレゼン準備第一ステップ:目的を理解する

 1.シーンによって異なるプレゼンの目的

  プレゼンの本番に向けて一番最初に行う準備は、プレゼンの目的をしっかりと理解することです。

  目的によってプレゼンの内容が大きく異なるため、目的を理解するというこの第一ステップは、
  プレゼンを成功に導くために非常に重要です。

  プレゼンは、ビジネスシーンによって目的が異なります。

  プレゼンが求められるビジネスシーンとしては、以下のような例が挙げられます。

   シーンA  新規見込み顧客の窓口担当者に対する商品・サービスの提案

   シーンB  既存顧客の部門長に対する商品・サービスの新しい企画の提案

   シーンC  商品・サービスを実際に利用している既存顧客先の従業員に対する
         商品・サービスの利用方法の説明

   シーンD  自社役員に対する新商品・サービスの企画の提案

   シーンE  自社の部門長に対する生産性向上のための業務改善案の提案

   シーンF   プロジェクトチームのメンバーに対する新商品・サービスの営業方針の提示

  上記の例からそれぞれのプレゼンの目的を考えると、シーンAでは「自社商品・サービスの購入を
  決定してもらう」ことであり、シーンEでは「業務改善案を受け入れてもらう」ことになります。

 2.「プレゼンの段階」によって異なるプレゼンの目的

  顧客や上司などの聞き手に対して初めて行うプレゼンなのか、あるいは何度かのプレゼンの後に
  行う最終的な意思決定に直結するプレゼンなのか、といった「プレゼンの段階」によっても、
  目的は異なります。

  新規見込み顧客に対して初めてプレゼンを行う場合、最終的な目的として「自社商品・サービスの
  購入を決定してもらう」ことを目指していても、「まず、自社と自社商品・サービスについて
  理解を深めてもらう」ことが先決になります。

  一方、何度もプレゼンを行ってきており、最終的な段階として意思決定者である顧客(新規見込み
  ・既存の両方)の経営者の前でプレゼンを行う場合には、そのプレゼンの目的は「意思決定者に
  購入を決定してもらう」ことになります。

 3.プレゼンの目的を理解するためのチェックシート

  プレゼンの目的をしっかりと理解するためには、チェックシートなどを用いてシーンや段階を整理
  しておくとよいでしょう。

  このとき、聞き手(誰に)・中心となる事柄(何を)・段階(どのような背景で)・目的(何の
  ために)、などの項目を一覧表にまとめておくと、頭の中が整理しやすくなります。

  先に紹介したシーンA~Fについて作成した「目的を理解するためのチェックシート(例)」は
  表の通りです。

  こうしたチェックシートを作成してプレゼンの目的を理解していくわけですが、ここで重要となる
  のが、プレゼンの目的を理解するために自分が知っておかなければならない情報は何かということ
  です。

  「聞き手は誰なのか」「プレゼンの中心となる事柄は何か」といった情報はもちろんのこと、
  「段階(どのような背景で)」についても正しく把握します。

  先にも紹介した通り、段階によってプレゼンの目的は大きく異なります。

  目的が異なれば、この後に考えるプレゼンの内容も大きく異なります。

  段階を正しく把握していなければ、聞き手にとって訴求力に乏しいプレゼンになってしまう恐れが
  あります。

  例えば、最終的な意思決定者である顧客(新規見込み・既存の両方)の経営者に対して、商品・
  サービスの機能を細かく説明しても、「自分が実際に利用するわけではないからそんな説明は必要
  ない。

  その商品を購入した場合の我が社にもたらされるメリット、商品の価格、費用対効果を早く聞き
  たい」というのが顧客(新規見込み・既存の両方)の経営者の本音かもしれません。

  プレゼン準備第一ステップでは、聞き手(誰に)・中心となる事柄(何を)・段階(どのような
  背景で)・目的(何のために)などを把握し、それを踏まえてしっかりとプレゼンの目的を理解
  することが大切です。

□プレゼン準備第二ステップ:内容を決める

 1.内容を決めるための手順

  第一ステップで理解したプレゼンの目的を達成するために、「何を・どのように・どのような順番
  で話していくか」といった具体的なプレゼンの内容を考えていきます。

  プレゼンの内容の決め方はさまざまですが、例えば、次のような手段であればスムーズに進められ
  ます。

   ・内容を考えるための情報収集

   ・構成の決定

   ・資料の内容の決定、作成

 2.内容を考えるための情報収集

  「具体的にどのような内容を話したらよいのだろう」と考える際には、

   ・聞き手の状況

   ・プレゼンの条件

  といった情報を収集することです。

  ◎聞き手の状況
   例えば、前項で紹介した「目的を理解するためのチェックシート(例)」の表を例に考えてみま
   しょう。

   シーンAの場合では、聞き手である新規見込み顧客の窓口担当者が、自社商品・サービスと同
   タイプの他社商品・サービスを利用したことがあるのかによってプレゼンの内容が異なります。

   新規見込み顧客の窓口担当者が他社商品・サービスを利用したことがあり、その上で「○○の
   点が不便だった」と感じていることが分かれば、自社商品・サービスで解決できる点を強調
   したプレゼンを行います。

   相手としても、不便に感じている点の改善は興味のあるところであり、真剣に話を聞いて
   もらえるチャンスとなります。

   一方、同タイプの他社商品・サービスを全く知らない場合には、自社商品・サービスの概要、
   メリット、留意点などを丁寧に説明するほうがよいでしょう。

   また、シーンCで考えると、利用を促進するという目的を達成するに当たり、聞き手がある程度
   自社商品・サービスの概要を把握している場合と、全く把握していない場合では、プレゼンの
   内容が異なります。

   前者の場合には、これまで実際にあった利用シーンを想定し、より具体的な利用方法やそれに
   よって得られるメリット、あるいは、これまで利用率が低かった原因と改善策を説明すると
   訴求力が高くなるかもしれません。

   一方、後者の場合は、商品・サービスの概要、導入の背景、使うことによるメリットを紹介した
   上で一般的な使い方を説明すると、商品・サービスへの理解が深まるでしょう。

   このように、訴求力の高いプレゼンを行うためには、聞き手の状況(知識の有無、使用経験など)
   に応じてプレゼンの内容を決定することが重要で、そのためには聞き手の状況に関する情報収集
   は欠かせません。

  ◎プレゼンの条件
   「聞き手の人数」「プレゼン時間」「会場の広さ(聞き手との距離や自分の位置などの配置)」
   「プロジェクター・ホワイトボード・マイクなど設備・備品の状況」といった、プレゼンを
   行う際の条件についての情報収集も不可欠です。

   プレゼン時間がそれほど長くない場合には伝えたいポイントを絞らなければなりません。

   また、プロジェクターがない場合には、ホワイトボードで重要なキーワードを書いたり、
   フリップを用意するなど説明方法に工夫を凝らす必要があります。

 3.構成の決定

  プレゼン時間などによって構成は異なりますが、一般的には「序論・本論・結論」の形式でまとめ
  るとスムーズです。

  簡単に言うと、「現状の問題と提案の目的⇒具体的な提案内容⇒提案のまとめ」という流れが
  一般的です。

  序論では、今回のプレゼンの事柄や流れを話し、プレゼンの背景を簡潔に説明したり、本論へ導く
  ための問題提起を行います。

  背景説明や問題提起を行う場合には、聞き手に明確に内容が伝わるように統計データなど数値を
  利用するとよいでしょう。

  また、プレゼンは「最初のつかみが肝心」などと言われることがあります。

  最初の序論の段階で聞き手を引きつけるために「~のような問題があるのをご存じでしょうか?」
  などのような形で疑問を投げかけたり、最初に「今回の提案によって、解決しなければならない
  問題がスムーズに解決できます」と結論を先に述べてしまう方法などがあります。

  本論では、プレゼンの「肝」を述べます。

  ここで注意したいのは「間延び」です。

  本論では自分が聞き手に最も伝えたいことをあれもこれもと盛り込むため、話が長くなったり繰り
  返しが多くなったりしがちで、聞き手が退屈してしまう恐れがあります。

  限られた時間の中で自分が最も伝えたいことを、しかも相手が退屈しないよう注意して伝える
  ためには、ポイントを絞り込むことが大切です。

  重要な部分については、覚えやすいキーワードやキャッチフレーズを作ると、間延びせずに聞き
  手に印象付けることができるかもしれません。

  また、聞き手にとって身近に感じられるたとえ話を織り交ぜると、聞き手は退屈せずに聞くことが
  できるでしょう。

  結論では、プレゼンの結びの部分を述べます。

  これまで序論・本論で述べたことを簡潔にまとめる、重要なキーワードを繰り返す、序論・本論で
  述べたことを実現した場合に考えられる明るい未来の姿を提示する、などの内容が考えられます。

  また、本論から結論に移る際に質疑応答の時間を設け、聞き手の疑問を解消した上で結論に入って
  もよいでしょう。

 4.資料の内容の決定、作成

  資料は、聞き手が分かりやすいように統計数値やグラフなどを見せたり、重要なポイントを強く
  印象付けるために視覚に訴えるための付加的なツールです。

  プレゼンの構成が決まったら、必要な資料をリストアップし、もれのないように作成します。

  情報収集をしないで、あるいは構成を決めないうちから資料の作成に入ってしまうと、うまく
  内容がまとまらないばかりか、資料をただ読み上げてしまうだけのプレゼンになってしまう
  恐れがあります。

  資料は、情報収集・構成の決定をした上で、作成するようにしましょう。

  資料の作成については、パワーポイントを用いるのが一般的です。

  プロジェクターがある場合、アニメーションなどをうまく利用して動きのある資料にし、聞き手を
  引きつけます。

  また、資料を作成する際は、情報量に注意しましょう。

  例えば、小さな文字ばかりの資料だと読む気がせず、メリハリもないのでほとんど印象に残りま
  せん。

  そのため、資料は「重要なポイントが一目で分かるレイアウト」「簡潔なページ」を心掛けて作成
  します。

□プレゼン準備第三ステップ:練習をする

 効果的なプレゼンの練習方法はさまざまですが、本番を想定して繰り返し練習をすることが大切です。

 プレゼンの本番では、「忘れてしまったのでもう一度最初からやり直し」はあり得ません。

 何も見ないでもスラスラと言葉が出てくるよう、体で覚えるまで練習をすることが大切です。

 ただし、ビジネスパーソンには、プレゼンの準備以外にもさまざまな業務があり、プレゼンの練習に
 まとまった時間が取りにくいこともあります。

 そういった場合には、プレゼンの練習には、通勤電車の中、入浴中などを充て、時間を有効活用する
 とよいでしょう。

 なお、練習をする際には、必ず時間を計るようにします。

 かかった時間によってはプレゼンの内容を見直さなければなりません。

 話す速度や間の取り方など、自分で時間を体感し覚えることがポイントです。

 序論・本論・結論に分けて時間を計って練習し、それぞれ時間通りに話せるようになったら序論から
 結論まで通して練習をしてもよいでしょう。

 また、誰でも話し方・立ち方・視線の配り方などにくせがあります。

 そういった自分のくせを客観的に把握し、直す必要があります。

 ビデオで自分の話している姿を録画して自分のくせを知り、よくないくせは直すように心がけたり、
 同僚や上司、家族などの前でプレゼンを行い、印象やよくない点について評価してもらうとよい
 でしょう。

 この場合、質疑応答の時間も設けて練習をすれば、どのような質問が寄せられるかが予想される
 だけではなく、その対応についての訓練にもなります。

 プレゼンの練習をする場合、自分が話すだけではなく、聞き手からの質問に答えられるように練習を
 することも重要です。

□プレゼンの成功に王道なし

 これまでプレゼンを成功に導くために不可欠な準備について紹介してきました。

 プレゼンを成功に導くためには、「目的を理解する」「内容を決定する」「練習をする」といった
 準備が必要です。

 たとえ本番で緊張したとしても、準備が万端であれば、「自分はこれだけの準備をしたのだ」という
 気持ちが自信につながり、不安は解消されていくものです。

 本番のプレゼンで100%の力を発揮したいのであれば、何が起こっても慌てないよう120%の準備をし、
 不安と緊張を克服するしか方法はないのです。

 プレゼンの成功に王道はありません。

 地道に努力し、しっかりと準備することがプレゼンを成功に導いてくれるでしょう。

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プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンテーションはストーリーが決め手

■プレゼン成功の秘訣は「心を動かす」 ことにある

 ビジネスパーソンには、プレゼンテーション(以下「プレゼン」)をする機会が多くあります。

 プレゼンの内容は対象となる聞き手(以下「相手」)や目的などによって変わってきますが、どの
 ようなプレゼンであっても、成功する秘訣は共通しています。

 プレゼンは、「顧客に商品を購入してもらう」「経営陣に新商品開発のゴーサインを出してもらう」
 など、相手に何らかの行動を促すために行うものです。

 そのため、どのようなプレゼンであっても、相手に行動を起こしてもらうために、「相手を引き付け、
 心を動かす」ことが成功の秘訣といえるでしょう。

 例えば、 米国アップル社の創業者スティーブ・ジョブズ氏は、 聞いている者の心を動かす“感動の
 プレゼン”を行うとして世界中を魅了してきました。

 ジョブズ氏のプレゼンがなぜ人々の心を感動させるのか、その理由はさまざまですが、一つには
 「プレゼンに納得感のあるストーリーがあること」だと言われています。

 ジョブズ氏のプレゼンはジョブズ氏だからこそ聴衆を魅了するのであって、一般のビジネスパーソン
 がジョブズ氏を真似てみたところで成功することはおそらくまれでしょう。

 しかし、ジョブズ氏のプレゼンのエッセンスである「納得感のあるストーリーを組み立てる」という
 方法は、ビジネスパーソンが日ごろ行っているプレゼンに落とし込むことができます。

 以下では、顧客に商品を販売するために行うプレゼンを例に、納得感のあるストーリーの組み立て
 方を考えてみましょう。

□ストーリーを組み立てるときは相手にとっての「価値」を考える

 「納得感のあるストーリー」とは、分かりやすく言うと、相手にとって「なぜ、自分はこの商品を
 購入したほうが良いのか?」が明らかになっているということです。

 そこで、ストーリーを組み立てる際に肝となるのが「相手にとっての『価値』」を考えることです。

 この「価値」とは、「商品を購入することで相手にとってどんな良いことがあるか」を指しており、
 プレゼンは、まさにこの「価値」を伝えるために行うと言っても過言ではありません。

 「価値」が相手に伝わりやすいのは、「現状(問題点)→問題点を改善するための方法(ニーズ)
 →問題点を改善した姿(ゴール)」といった順番で組み立てられたストーリーです。

 また、感動的なストーリーは、プレゼンをする人が心から発する言葉からこそ生まれます。

 そのためにも、相手にとってどれほど良いことがあるかという「価値」を考え抜き、心底そのように
 思って自分の言葉でストーリーを組み立てることが、“感動のプレゼン”への第一歩といえるでしょう。

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プレゼンテーション(プレゼン)

顧客に響くプレゼンテーション・企画書

■プレゼンテーションの進め方 

 1.ニーズ対応型と提案型 

  プレゼンテーションには2通りある。

  顧客がニーズを明確に分かっていて、具体的な解決法を示してほしい「ニーズ対応型」と、問題は
  分かっているが、今後どのようにしていくことがよいかを示してほしい「提案型」です。

  (1)ニーズ対応型

   相手の企画内容に対して、「目的、方法、期間、フォロー体制」の具体的な内容を示す
   プレゼンテーションです。

   例えば、最近、販売業績が伸び悩んでいる会社が、新商品を開発し、その商品をどのように
   展開していけばよいかを企画してほしいという場合です。

   顧客は、「新商品をたくさん販売したい」というニーズを明確に打ち出しているので、その
   新商品の販売方法について確実に答える内容となる。

  (2)提案型

   例えば、最近、販売業績が伸び悩んでいる会社が、どうすれば業績を伸ばせるかを企画して
   ほしいという場合です。

   こういう場合に業績を伸ばす方法は、新商品の発売や既存商品のリニューアル、エリアの
   拡大などが考えられます。

   ニーズは、「業績伸長」であるものの、その選択肢は多数あり、顧客も具体的な内容を持って
   いない。

   まず、業績伸長の方法を示し、次にその具体的な内容を示す。

   現在の状況、業績不振の原因分析、業績伸長の方法、その展開をどのようにするかを提案
   します。

   顧客のニーズの「明確さ」によって、プレゼンテーションの内容も変わるのです。

 2.「話す」と「書く」の違い

  現在、パワーポイントを使った「ビジュアルツール」が提案資料、プレゼンテーションの主流
  となっています。

  ここで確認してほしいことは、企画書や提案書を作成するだけで満足しているケースが多い
  ということです。

  あくまでも企画書や提案書は、相手にこちら側の意思を示すツールです。

  ツールは文字通り、「道具」にすぎない。

  プレゼンテーションでは、お客さまが「納得する・理解する」ことができる話し方、伝え方が
  最重要であるため、主役はあくまでもプレゼンテーションをする「あなた」であることを肝に
  銘じておきましょう。

  また、企画書・提案書は顧客のニーズを満たしたよいものになっているにもかかわらず、なか
  なか受注が決まらないことがあります。

  これは、企画や提案を書くことだけに集中して、肝心のプレゼンテーション時にこちらの思いを
  相手に伝えられず、内容を理解してもらえないからです。

  企画を書くだけでなく、企画内容を話し、納得してもらわなければ受注はできません。

  話すというのは、目の前に相手がいて語りかけるものです。

  一方、書くというのは、相手のことを思い浮かべながら伝えたい内容をまとめるものの、相手は
  目の前に存在しません。

  話す内容を原稿にまとめる時に、手が震えたり、ドキドキしたり、緊張したりするでしょうか?

  この点が大きく違います。

  例えば、100人の前での講演を依頼されたとしましょう。

  相手に伝えたい内容を考え、原稿を書き、何度も読み直し、修正し、表現を工夫し、プレゼン
  テーションの練習をして周到に準備をする。

  しかし、本番では聴衆を目前にして、頭が真っ白になり、話すことを忘れてしまうことがある。

  これこそ“話す”ことが持つ「人との対面特性」です。

  話すという能力は、ビジネスパーソンとして必要な基礎能力です。

  しかしながら、会社でも十分に教育していないのが現状です。

  話して聞かせるスキル(口頭表現力)が、プレゼンテーションでは重要になるのです。

 3.プレゼンテーションは「つかみ」が肝心

  プレゼンテーションは、発表の場ではない。

  本当の目的は、自分の意見陳述ではなく、顧客の問題を解決することです。

  あくまでもクライアントがプレゼンテーションの主導権を握っていると認識しておこう。

  プレゼンテーションは、対面コミュニケーションとして、プレゼンターが顧客の目の前で話す。

  つまり、プレゼンターの姿、態度の第一印象が重要になります。

  聞き手の心をつかむには、相手とのやり取りを活発にすることが必要です。

  それには、「最初のつかみ」が重要です。

  質問や投げかけをするのです。

  (1)はっきり声を出す

   「こんにちは」というあいさつを明確に発声して、今から始まることを意識づける

  (2)呼びかける

   「○○と思う方、手を挙げてください」と問いかけると、理解度や関心度が分かる

  (3)関係のある話をする

   「この前、○○の店に行ったら~」と、関連する話題を述べ、間接的に気持ちを盛り
   上げるこのような、ほんの数分の「つかみ」が重要になる。

 4.プレゼンテーションはコミュニケーション

  プレゼンテーションは、人前での話し方が重要となります。

  「コミュニケーション」を取れるかどうかです。

  簡単に言えば、言葉のキャッチボール。

  情報の発信者である「話し手」と受信者である「聞き手」がいて、初めて成立するのです。

  「話す」と「聞く」というやり取りを活発にするのがコミュニケーションです。

  相手に分かりやすく伝え、伝わったかどうかを確認する。

  相手に伝わってこそ、コミュニケーションです。

  分かりやすく伝えるポイントは5つある。

  どれも常に相手のことを考えて「話す」ことです。

   ◎分かりやすく伝える5つのポイント

    1.相手に通じる言葉を使う。専門用語を日常会話に置き換えて話す

    2.相手の反応を確かめながら相手の理解度に合わせて話す

    3.何が言いたいのかを先に話して、その理由、根拠を話す

    4.ポイントを絞り込んで話す(一度にあれもこれもはなさない。3点まで)

    5.説明するときは、例え話、比喩法、対比を使って話す

□分かりやすい企画書・提案書の書き方 

 企画書・提案書の書き方を説明する前に認識しておいていただきたいのは、「顧客はプレゼン
 テーションの場面で即決することは少ない」ことです。

 プレゼンテーションの場では、こちらの「思い」を話すことができます。

 しかし、プレゼンテーションに参加していない役員などの最終的な決定権者は、企画書、提案書
 を見て判断する場合も多い。

 いくら先方の担当者がプレゼンテーションの内容を話しても、なかなか伝わらないものです。

 また、役員ともなると、企画書を見る時間も限られてくる。

 決裁する案件が多い中で、膨大な枚数の企画書は、まず最後まで目を通さない。

 冒頭の1、2枚目で興味がわくかどうかで読む・読まないが決まる。

 必要とされているのは、自分たちの問題を解決してくれる答え。

 自分たちの仕事の効率を飛躍的に上げてくれる内容にしか興味がないのです。

 そのためにも、プレゼンテーションで話すだけでなく、企画書、提案書の見せ方が重要になる。

 1.企画書・提案書の構成

  企画書・提案書が、プレゼンテーションで生きる構成は、「序文」「本文」「まとめ」の3部
  構成です。

  それぞれの注意点について解説していきます。

  (1)序文の注意点

   序文では、これから始まるプレゼンテーションの雰囲気づくりと主題の提示、アウトラインの
   説明を行う。

   その際、次の3点が必要です。

   ①場づくり
    プレゼンテーションの雰囲気づくり。
    あいさつに始まり、自己紹介、そして聞き手の心をつかむエピソードを載せる。

   ②主題
    プレゼンテーションの主題を解説し、必要性の喚起を行う。

   ③アウトライン
    本の目次や、レストランのメニューに当たる部分です。
    提案する内容の「項目」を示す。

  (2)本文の注意点

   ①根拠、理由
    情報を整理し、根拠と理由を述べる。
    根拠となる実例や、統計資料を用いて解説する。

   ②提案内容
    プレゼンテーション先の現在の状況や問題点の原因を示す。
    その対策として、「提案」する内容を示す。
    より効果的に本文を解説する方法として、帰納法と演繹(えんえき)法がある。

    帰納法とは、多くの事例から共通の主題や論点を導くもの。

    例えば、「カラスAは黒い」「カラスBは黒い」という事例を積み重ね「カラスは黒い」
    という結論を得る。

    演繹法とはまず大前提、小前提、結論の順で導くもの。

    例えば、「人は必ず死ぬ」という大前提があり、「ソクラテスは人である」という小前提に
    よって「ソクラテスは必ず死ぬ」という結論を導く。

  (3)まとめの注意点

   まとめの構成要素は、要約、補足説明、今後の見通し、主題を再度述べる、決心を促すなど
   さまざまです。

   プレゼンテーションでは、「提案を、採用していただきたい」という説得が最終的な目的となる。

   説得とは、「相手をその気にさせる」「動いてもらうための働きかけをつくる」ことにある。

   重要なポイントは、次の三つ。

   ①肯定的な表現を心がける
    肯定的表現とは、相手の価値を認めることである。
    否定ではなく、肯定から入る。
    否定から入ると、人は反発する。
    肯定的に表現することで受け入れ態勢をつくることが
    大事である。

   ②方法・結果を示す実現可能な具体策を提示する
    相手の負担をできるだけ減らすことが、効果的な方法提示である。
    また、結果を示すことです。
    結果をイメージすることによって、行動に移しやすくなる。

   ③引用する
    「社長もおっしゃっていましたように」「あの○○氏も言っていますように」と、
    相手に影響力を持っている「人」の発言を引用することにより効果を高める。

 2.企画書・提案書のポイント

  (1)ひと目で分かる内容にする

   読んで理解させるのではなく、すぐに理解できるようにする。

   例えば、デジタルカメラについて、「△△ができる」「□□ができない」が、一目で
   分かるように一覧表にするなどです。

  (2)「読みやすそう」と思わせる

   企画書をぱっと見たときに「読みやすそうだ」と思わせる手法をいくつか挙げる。

   一つ目は、「全体像を表す」こと。

   1枚ですべての内容が分かるようにするのです。

   二つ目は、比較すること。

   業績や数字データは、グラフ化して比較することが効果的です。

   この場合、棒グラフや円グラフなど比較しやすい形を選ぶとよい。

   三つ目は順序を示すこと。

   実施内容をステップごとに示すと分かりやすい。

   さらに、フローチャートの形で示すと把握しやすくなる。

   四つ目は、どう進めるかというスケジュールが一目で分かるようにすることです。

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プレゼンテーション(プレゼン)

企画書・提案書のプレゼンテーション

企画書・提案書のプレゼンテーション


  企画書や提案書を上司や取引先に効果的に提案するプレゼンテーションには、大きく
  分けて4つの流れがあります。 
  ここでは、前編として、そうした各段階で大切なポイントの二つ(①〜②)を
  解説します。

  ○プレゼンテーションの流れ 
   まずはおおまかに一般的なプレゼンテーションの流れをおさえておきましょう。
   プレゼンテーションには、
    ①オリエンテーション(説明会)  
    ②プレゼン準備  
    ③プレゼン本番(実施)  
    ④事後の取り組み
   の4つの流れがあります。

   ①オリエンテーション(説明会) 
    オリエンテーションとは、企画の提案を受ける側が事前に、目的や内容への
    要望など、企画・提案の方向性を説明する会のことを言います。
    もちろん、この場合の規模はさまざまです。
    競合他社が何社も参加して行われる場合もありますし、担当者とあなたとの
    打ち合わせの際に伝えられる場合もあります。 
    プレゼンテーションを行う側としては、当然、目的にあった企画書を作成する
    ため、先方の意図をしっかり汲み取ることが大切です。
    先方の要望などの意図が十分に汲み取れないと、提案の方向性が違ったり、
    何を提案しても、どんなに素晴らしい企画書を制作してもプレゼンは成功しない
    でしょう。 
    また、オリエンテーション時にヒアリングしてくる基本事項としては、
     ・先方は何に困っているのか、どういう提案を待っているのかの確認 
     ・そのための予算規模の確認 
     ・プレゼンテーションの準備期間の確認
    などがあります。

   ②プレゼン準備 
    プレゼンの準備段階では、以下に記したような準備やさまざまなチェック
    ポイントがあります。

    a.企画書・提案書づくり 
     オリエンテーションの後は、いよいよ企画書・提案書づくりを始めます。
     あらかじめどのような形態(紙ベースの資料によるプレゼンテーション
     なのか、デジタルプレゼンテーションなのか)で行うかを決めましょう。
     そして、方向が決まったら、オリエンテーションの内容やヒアリングから
     得られた情報を企画書・提案書に記述していきます。

    b.リハーサル 
     時間配分や、話がスムーズに話せるように「リハーサル」を行うことが
     大切です。
     リハーサルでは、以下の3つのポイントをチェックしましょう。

     リハーサルの3つチェックポイント
     ◎言いよどみ、言い換え、言い直し、間投表現が頻発する下手なトーク
      になっていないか 
      どんなに優れた論理展開やメッセージを持ったプレゼンテーション
      でも、相手に悪い印象を与えてしまっては、せっかくの努力が水の泡
      です。 
      たいていの人は前に立って話をすることに慣れていないため、人前で
      話をすることに苦手意識をもっています。
      普段の会話では比較的スムーズに話ができる人でも、多くの人の前で
      話をすると思わず緊張してしまうためか、「言い淀(よど)み」 、
      「言い換え」 、「言い直し」 、「言い間違え」 が頻発する人がいます。 
      ちなみに、「言い淀み」とは、言葉がすらすらと出ずにとどこおって
      しまうことで、「えー」 、「まあ」 、「あのー」 、「そのー」 、
      「ええとー」 、「なんというか…」といった間投表現や、例えば
      「〜いただく…だくのは〜」 、「〜してもらい…もらいますので〜」
      などの表現をいいます。
      「言い換え」の例としては、「こういったプログラム、研修プログラム
      には…」 、「言い直し」の例としては、「それと彼一人が…男性
      一人が…」 、「言い間違え」の例としては、「それとあと一人…、
      あと二人が…」などといった表現のことを言います。 
      しかし、リハーサルを行うことによって、心の余裕ができ、自ら意識
      できるようになるため、そうした話の悪いクセを直すことができます。

     ◎トークは早すぎていないか
      時間を意識してしまい過ぎると、長い話を短い時間で話そうとするため、
      プレゼンテーションはどうしても早口になりがちです。 
      しかし、早すぎるトークは、聞き手の理解を妨げます。
      制限された時間の中でうまく聞き手に理解してもらうためには、予め
      伝える内容を絞り込み、普段のトークのペースでしゃべっても多少
      時間に余裕があるくらいの時間感覚で臨むのが良いでしょう。
      話を進めることだけで気持ちがいっぱいでいると、聞き手の表情から
      本当に求めている内容を掘り下げて説明する余裕すら、なくなって
      しまうでしょう。
      相手が聞きたいことや理解しずらいと思われるポイントなどを、
      繰り返し分かりやすく伝え、その繰り返しまで含めて、プレゼン
      時間内にちょうど収まるのだと考えてください。

     ◎目配りはどうか
      いざ、多くの人の前で話をする場合、プレゼン慣れしていない人に
      ありがちなのは、ともすると資料に目を落としたままの状態で話を
      していたり、やたら視線が上の方を見ていたり、下の方を見ていたりと、
      目配りができていません。
      これでは、声や気持ちがうまく聞き手に伝わりません。
      そこで大切なのが目配りの練習なのです。
      リハーサルで聞き手役の人は、プレゼンターが会場全体に目配りが
      できているかどうかをチェックしてあげてください。 
      プレゼンには「アイキャッチ」 も大切な要素なのです。
      一般的に人は、自分と目を合わせないで話をする人に対しては批判的
      な意識をもってその話を聞いてしまいがちです。
      ところが、しっかり目を合わせて話をする人に対しては好意を抱き、
      その話し手が何を伝えたいのか、さらには話し手の気持ちまで理解
      しようという気持ちになります。
      したがって、話し手は、会場全体をゆっくりと見回しながら、聞き手
      一人ひとりに目を合わせながら話を進めてください。

    c.その他の直前のチェック
     ◎プレゼンツールに不備はないか 
      作成した企画書・提案書に誤字や抜けた部分などがないかどうかを
      もう一度確認しましょう。
      特に、相手先の会社名や人名などを間違えていたりすれば取り返しが
      つきません。
      そのようなことの無いように、しっかりチェックしておきましょう。

     ◎会場や使用機器のチェック 
      デジタルプレゼンテーションの場合、設置されているプロジェクター
      が持参したパソコンに対応していない、パソコンが立ち上がらない、
      暗くて画面が見えないなどのトラブルや不都合がないように、事前に
      しっかりチェックしておくことが大切です。

   ③プレゼン本番(実施) 
    プレゼン当日では、「本番直前」「プレゼン本番」「質疑応答」「最後の
    まとめ」「プレゼン終了直後」にそれぞれ重要なポイントがあります。
    以下、順を追って解説いたします。

    ◎本番直前 
     本番直前には、会場に時間に余裕をもって到着しましょう。
     そして、プロジェクターのセッティングや使用する機器の調子の確認
     などを行います。
     ただ、できればプロジェクターのセッティングなどは同行のスタッフに
     任せて、プレゼンターであるあなたはコンディションを整えることに
     専念された方がベターです。

    ◎プレゼン本番の留意点 
     いよいよプレゼン本番です。
     企画書・提案書を配布し、あるいはスクリーンにPower Pointのスライド
     を投影しながら、また、リハーサルでチェックしたことを忘れずに、
     ゆっくりと話を進めます。
     プレゼンの目的は、「提案すること」について相手に理解してもらい、
     承諾をもらうことです。 
     その点で、話を進めるうえで注意が必要なのはカタカナ語です。 
     カタカナ語は、聞く側にとっては分かっているようで実は意味がよく
     分からないということがあります。
     ましてや、その場にいる全員が意味を把握しているかというと、そうで
     ない場合が往々にしてあります。
     特にカタカナ語は、新商品の企画を提案する際にはよく出がちです。 
     そのような聞く側によく意味が理解できないまま、それにプレゼンター
     が気づかずに話を進行してしまうと、肝心の主張が聞き手の脳に定着
     しにくいということを認識しておいてください。 
     したがって、分かりにくそうなカタカナ語が登場したら、その時点で
     簡単に意味を解説するか板書しておくのが良いでしょう。
     あなたのトークにその言葉が登場するたびに、聞き手はその意味を理解
     し、脳に定着させることができます。
     また、主張すべき点は言い方を変えるなど、あまり多言を要せず、
     キャッチフレーズのように、同じ言い方で繰り返す方が脳に残りやすく
     なります。 
     プレゼンを行う時、広告メッセージなどの世界で有名な「AIDMAの法則」
     を意識しながら進めると良いでしょう。
     「AIDMAの法則」とは、1920年にアメリカの経済学者ローランド・
     ホールが提唱した消費行動の法則です。 
     消費者が商品の購買にいたる心理的プロセスは、
      1.Attention(注意)   
      2.Interest (関心)   
      3.Desire (欲求)   
      4.Memory(記憶)   
      5.Action (行動)
     の順である、というものです。 
     つまり、カタカナ語などのあまり理解できない言葉が多すぎると、当然
     のことながら、AttentionがInterestに進みにくくなります。
     結果的にActionまで期待するものである以上は、できるだけ早く 
     Memoryの領域に到達させることが必要となります。  
     プレゼンで聞き手の脳にこの一連のプロセスを作りだすには、あまり
     新規な情報ばかり並べても効果は見込めません。
     何度も主要なメッセージを繰り返し伝えることこそが、聞き手の脳に
     定着し、その結果としてActionに結びついていくものであると考えて
     ください。

    ◎プレゼン本番の質疑応答 
     プレゼン本番の時間の中で、もう一つ大切な場面があります。
     それが「質疑応答」の時間です。
     ここでも幾つかのポイントがあります。
     プレゼンの時間設計は、1時間のプレゼンなら40分トークして20分質疑
     応答といった時間の配分が良いでしょう。
     そして、出された質問には的確に回答するのが望ましいのですが、質問
     の内容によっては、即答できない場合があります。
     その場合は、即答できない旨を説明し、後日時間を切って回答するとした
     方が良いでしょう。 
     また、難しい質問や鋭い質問が飛んで来たとき、あわてて答えようと
     すると、ますます回答に行き詰ってしまうといったことがあります。
     そんな時は、相手の質問を反復するなどして、落ち着いてじっくり頭の
     中を探ってください。
     質問の相手は、慌てて適当な回答を得るよりも、すぐには回答が引き
     出せなくとも、じっくりと考えて出された回答を望んでいるのですから。

    ◎プレゼン本番の最後のまとめ 
     プレゼンでひと通りメッセージを伝え、質疑応答もこなしてホッとして
     いるところですが、忘れてはならないのが「最後のまとめ」です。
     時間にして1〜2分くらいがちょうどよい時間の目安ですが、最後に
     プレゼンテーションのまとめとして、改めて自分のメッセージを明確に
     聞き手に伝えましょう。
     あなたのメッセージを聞き手の印象に残す最後のチャンスです。

    この段階で主に話すことは、 
    1)聞き手側の責任者や担当者に対し、プレゼンテーションの機会を
     与えてくれたことへの感謝の言葉。 
    2)話のまとめとして、自分のメッセージをしっかり繰り返すこと。 
    3)この後で聞き手にどのようなアクションを望んでいるか、期待すること。
    といったところです。

    ◎プレゼン終了直後 
     プレゼン終了直後は開放感で、早く打ち上げにでも行きたい気分に
     なりますが、今回の経験を後に生かしたり、今後の対応を探るためにも、
     同行者との間で簡単な事後ミーティングを行いましょう。
     そこでは、同行のメンバーとの間で、プレゼン真っ最中の相手の反応
     について意見を交換したり、次のプレゼンに生かし、その質を高め
     られるような気づきを中心に話し合いましょう。

   ④事後の取り組み 
    プレゼン終了直後のことを前項で述べましたが、日を改めてやって欲しい
    ことについて最後に述べておきます。
    これも締めくくりとして大切なことです。
    具体的には下記の作業です。
    ・プレゼンの反省もしくは反省会(複数の人が役割分担してかかわっている場合)
    ・プレゼンメンバーの慰労(複数の人が役割分担してかかわっている場合)
    ・プレゼン先への事後あいさつ 

   プレゼンの結果がどうであれ、この事後の取り組みを行いましょう。
   特に失敗に終わった時こそ、それに対する反省が次の成功につながり、先方
   へのちゃんとしたあいさつが次のチャンスと成功につながっていきます。

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プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンテーション成功の秘訣


  ■プレゼンの本質

   ビジネスの世界においてプレゼンテーション(以下、プレゼン)の重要
   性は疑う余地がありません。

   顧客にとって本当に役に立つと思える内容を提案しても、プレゼンの方
   法がまずければ受け入れてもらうことはできません。

   また、プレゼンは顧客に対してだけに行うものではない。

   部下から上司への業務改善に関するプレゼン、役員会での経営戦略に関
   するプレゼンなどさまざまな社内プレゼンもあります。

   1.顧客に「納得してもらう」ことがすべての基本
    どのような業界であっても一定の経験を積んだ営業マンであれば、誰
    もが顧客にプレゼンをしたことがあるでしょう。

    そして、十分な準備をして臨んだにもかかわらず、ときにはまったく
    の徒労に終わった経験をおもちの方も多いのではないでしょうか。

    当然ながら弊社でもそのような経験は数多くあります。

    では、十分な準備をしたにもかかわらず、そのプレゼンが失敗した責
    任は誰にあるのでしょうか。

    いうまでもないことですが、責任は「わかってくれない顧客」ではな
    く「わからせられなかった自分」にあります。

    自分の商売心を完全に抜きにして、「顧客のためにはこれこそがベス
    ト」と確信できるプランを徹夜で練り上げたとしても、それを相手に
    イメージしてもらえなければまったく意味がないのです。

   2.プレゼンは価値ある情報の提供
    そもそもプレゼンとは何かについて改めて考えてみましょう。

    プレゼンの語源は「プレゼント」にあるといわれています。

    つまりプレゼンをする側(プレゼン者)が聞き手(相手)に対して
    「価値ある情報を提案」するということです。

    より具体的には、「プレゼン者が、相手に対して効果的な説明を行
    い、提案内容について前向きな反応を促すこと」と定義することがで
    きます。

    この定義はプレゼンする側の視点としては正しいのですが、実際には
    プレゼンの本質を半分しか捉えていません。

    通常、プレゼンの対象者は社内プレゼンであれば上司であり、社外プ
    レゼンであれば先方企業の社長など意思決定権をもった人たちです。

    いずれにしろ「忙しくて仕方ない人たち」であることには変わりあり
    ません。

    つまり、プレゼンの実施が決まった段階で、プレゼン者は忙しい相手
    の貴重な時間をすでに「プレゼントされている」のです。

    このように考えれば、提案内容採用の可否以前の問題として、相手に
    対してはいただいた時間に相応の「価値ある情報」を与えなければな
    りません。

    つまり、相手に対して「今回の提案は採用できないが、勉強になる情
    報をもらったよ」と思わせるレベルのプレゼンを行うことが、プレゼ
    ン者の最低限の義務であり礼儀といえるのです。

    プレゼン終了後、相手に「まったく無駄だった」という印象しか残ら
    なければ、プレゼン者は多忙な相手から時間だけをもらい逃げ」した
    ことになってしまいます。

    プレゼン者はつねにこのことを頭に入れておかなければなりません。

    十分な準備もせずに、「うまくいったら、もうけもの」といった姿勢
    でプレゼンを行うことは決して許されません。

   3.相手の『感性』に訴求する
    内容をじっくりと読んでもらうことを前提とした「論文」、「報告
    書」では、詳細な資料によって論理性・正確性など相手の「理性」に
    よる合理的判断を期待することができます。

    しかしながら、プレゼンでは短時間のなかで相手の心を動かすことが
    求められます。

    そのためには理性よりもむしろ相手の「感性」に訴求するものでなけ
    ればなりません。

    詳細な資料を別途配布してプレゼン後に時間をかけて判断を仰ぐとい
    う手もなくはありませんが、プレゼンそのものが魅力的でなければ、
    資料は恐らくゴミ箱行きでしょう。

    もちろん、プレゼンする内容が「見栄えだけ」、「心地よさだけ」で
    よいということではありません。

    プレゼン者の提案したい「主張(こうしたい)」、「データ(主張を
    裏付ける客観的なデータ)」、「論拠(主張とデータを結びつける理
    由)」などはきちんと筋道が通った内容でなければなりません。

    そのうえで、相手がもっとも興味をもちそうな点にフォーカスした内
    容・表現を心掛け、「感性」に訴求するのです。いわゆる「腑に落ち
    る」といった状態をめざします。

    たとえば、コンサルティング会社が、ある顧客に対して初めてのプレ
    ゼンをするときの内容として、次の2つではどちらが相手の感性に訴
    求するでしょうか。

     (A)「○○業界における貴社の販売戦略のポジショニング考察につい
       て」
     (B)「貴社の売上倍増に向けた3つの方策について」 
       絶対とはいえませんが、ほとんどの顧客は(B)のほうに関心をもっ
       てくれるはずです。

       そして、初回プレゼンで話が進んだら、必要に応じて(A)のような
       詳細テーマをプレゼンすればよいのです。

    このように、プレゼンでは相手の主要関心事を的確に察知し、できる
    だけわかりやすい言葉で明確に説明することが非常に重要になる。

  □プレゼンの概要と成功ポイント
   ここではさまざまなプレゼンの目的、基本構成、対象者について整理し
   ながら、プレゼン成功のポイントについて具体的に説明していきます。

   1.プレゼンの目的
    前項ではプレゼンの目的(プレゼン者側からの視点)を、「プレゼン
    者が、相手に対して効果的な説明・説得を行い、提案内容について前
    向きな反応を促すこと」と定義しました。

    このなかの「前向きな反応」について段階的に分類すると次のように
    なります。

    自分がこれから行うプレゼンの目的(ゴール)について明確に意識し
    て、それに沿った内容を設計することが大切です。

    (1)理解してもらうこと 
      プレゼンの内容についてとりあえず理解してもらうことです。
      まったくの新規提案をプレゼンする際には、まずはこの点が基本
      になります。

    (2)好感をもってもらうこと
      プレゼンの内容について少なくとも好感をもって受け入れてもら
      うことです。

      相手から「この点についてもっと詳しい提案がほしい」などとい
      う言葉がもらえれば成功といえます。

    (3)協力してもらうこと
      プレゼン内容の実現や、さらなる詳細なプレゼンに向けて、相手
      から何らかの協力の約束を得ることです。

      たとえば、「では自社のデータを提供するからさらに分析してほ
      しい」といったデータ提供協力などが考えられます。

    (4)承認に向けた条件をもらうこと
      プレゼン内容に対して基本的には了解を得ており、最終的な承認
      に向けて相手から条件を得ることです。

      たとえば「商品の仕様をこのように修正してほしい」といった具
      体的なニーズを引き出せれば、最終ゴールにぐっと近づいたこと
      になります。

    (5)承認をもらうこと
      プレゼンの内容のすべて(または一部)について、相手から承認
      を得ることです。

      場合によっては、「正式決定は社内の役員会で検討してから」と
      いうことなどもあり得ますが、少なくともその場でプレゼンを聞
      いてくれた人が「ぜひやりたい」と感じてくれれば成功といえる
      でしょう。

   2.プレゼンの基本構成
    通常、プレゼンは次の流れで行います。

    慣れてくればさまざまなバリエーションを駆使することもできます
    が、まずは基本形を理解しておきましょう。

    ●プレゼンテーションの基本的な流れ
    (1)お礼の言葉・自己紹介・全体の概要説明
       最初にプレゼンの機会をいただいたお礼を述べます。 

       次に自己紹介をします。

       氏名・年齢・役職などの基本情報のほか、これまでのおもな業
       務内容や仕事に対する信条などについても説明します。

       プレゼンは「提案内容」だけではなく、「プレゼン者自身」を
       アピールすることでもあります。

       通り一遍の自己紹介ではなく、自分がどういう人間であるかを
       きちんと相手に理解してもらうことは非常に重要です。

       謙虚さや誠実さを印象づけるようにしましょう。
       そして、本日のプレゼンの大まかな概要、プレゼンの手順など
       を説明します。

    (2)提案の主旨説明
       このプレゼンで、もっとも伝えたい主旨を説明します。プレゼ
       ンの核となる部分です。

       自分の提案によって、「相手のどのような問題を、どのように
       解決し、どのような成果を得てもらおうとしているか」につい
       て明確に説明しましょう。

       また、提案を受け入れてもらった場合には、「自分はどのよう
       なスタンスで貴社のお役に立っていくのか」という決意表明も
       行います。

    (3)補足説明
       提案主旨を補足するための説明です。

       「今回の提案が有効であると考える根拠は何か」、「どのよう
       なデータに基づいた主張なのか」、「具体的にどのような体
       制・スケジュールで提案を実行していくのか」、「実行に当た
       って想定される問題点と解決策は何か」などを説明します。

       今回の提案内容が十分に練られたものであること、「絵に描い
       た餅」ではなく、十分に実現可能であることなどを示します。

    (4)エンディング・お礼の言葉
       もう一度本日のプレゼン内容を要約して繰り返します。

       質問があるかどうかも確認し、ある場合には丁寧に回答しま
       す。

       プレゼン前に想定問答についても十分に準備しておくことが大
       切です。

       また、前述の項(プレゼンの目的)も踏まえて、プレゼンの目
       的が達成されたかどうかを確認することも大切です。

       たとえその場では答えがもらえなくても「次回は○○の点につい
       てもう少し詳しく説明させていただけますでしょうか」などと
       いう投げかけを行っておくことで、相手の意思決定を促すこと
       ができます。

       最後に、プレゼンをさせてもらったことに対する再度のお礼を
       忘れないようにしましょう。

   3.プレゼンの対象者
    プレゼンをその対象者ごとに分類すると、上司など「社内の人」を対
    象にしたプレゼンと、顧客など「社外の人」を対象にしたプレゼンに
    分けられます。

    そして、ほとんどのプレゼン者は社外向けよりも社内向けのほうが緊
    張感が少なく臨めるでしょう。

    つまり、「社外向けプレゼン」においても、その環境をできるだけ
    「社内向けプレゼン」に近づけることで、より落ち着いて臨むことが
    できるのです。

    社内向けプレゼンと社外向けプレゼンのおもな違いは次のように整理
    できます。

   (1)相互理解
      社内プレゼンのなかでも、とりわけ直属の部下から上司へのプレ
      ゼンの場合、お互いに相手の関心事・性格などが十分にわかって
      います。

      また、社長など普段は距離感のある人へのプレゼンでも、少なく
      とも朝礼などで一度は講話などを聞いたことがあるはずです。

      つまり、プレゼンの下地となる基本的なコミュニケーションが一
      定程度はすでに確保されているのです。

      一方、社外向けプレゼンでは、双方の理解はほとんど進んでいま
      せん。

      初めて顔を合わせるというケースも多いでしょう。

      この状況をできるだけ緩和するためには、プレゼン予定時間より
      も早く訪問して、わずかな時間でも相手と「直接に」会話(雑談
      で可)をして、少しでも心の壁を取り払っておくことなどが効果
      的です。

      なお、社内プレゼンでは「相互理解」が進んでいるがゆえに、
      「しょせんあいつの提案だから」といったマイナスの先入観をも
      たれていることもあります。

      そのような場合にはいかに優れた提案であっても、採用される確
      率は低くなってしまいます。

      プレゼンとはまったく関係ない普段の会話、たとえば、出社した
      ら毎日元気よく「おはようございます」とあいさつすることも、
      社内プレゼンでは重要な下準備といえるのです。

   (2)状況把握
      社内プレゼンにおいては、プレゼン者は社内の主要な問題点、重
      要事項の実質的な意思決定プロセスなど、さまざまな社内事情が
      わかっているはずです。

      一方、社外プレゼンでは、通常は先方から提示されている限られ
      た社内事情しかわかりません。

      自分がプレゼンする内容について、いったい誰が実質的な決定権
      をもっているかわからないことも多いでしょう。

      社外プレゼンといえども、そのきっかけをつくってくれた先方企
      業の担当者は必ずいるはずです。

      担当者の社内的な立場を配慮しながらも、できるだけ先方企業の
      情報についてヒアリングしておくことが大切です。

   (3)リスク
      社内プレゼンでは、たとえ失敗しても「次は頑張れよ」で済むこ
      ともあります。

      また、プレゼンの成否に関係なく、準備のために費やした「努
      力」自体は評価してくれることも多いでしょう。

      一方、社外プレゼンではプレゼン者は自社の代表として話をする
      わけですから、その失敗は会社全体としての失敗を意味します。

      万一、プレゼンの巧拙以前に無礼な態度、不誠実な説明などをす
      れば、当該プレゼンの失敗にとどまらず、会社全体としての信用
      低下にもつながります。

      これを防ぐためには、たんに「弁が立つ」だけではなく、社会人
      としての常識・礼儀・言動を十分に備えた人をプレゼン者に選ぶ
      ことが基本になります。

      また、プレゼン者はプレゼンテーション技法について十分に勉強
      し、入念なリハーサルをしておくことも大切です。

      さらに、プレゼン者を複数人用意しておき、メインのプレゼン者
      が話に詰まってしまった際にサブのプレゼン者とチェンジした
      り、専門分野ごとに複数のプレゼン者が入れ替わりながら話すな
      どのリスク分散策が考えられます。

   (4)プレゼン環境の把握
      ここでいうプレゼン環境とは、プレゼン会場の雰囲気、広さ、机
      やイスの配列、PCを始めとするプレゼン機材などの環境を指す。

      社内プレゼンであれば、日頃から慣れ親しんだ環境で行えるの
      で、プレゼンの進行手順などもイメージしやすく、また、機材に
      トラブルが発生した場合でも、急いで紙べースの資料を用意する
      などの臨機応変な対応ができるでしょう。

      一方、社外プレゼンでは、通常はどのような場所がプレゼン会場
      になるのかわかりません。

      机の配列が「囲み形式」なのか「教室形式」なのかによっても雰
      囲気は大きく違います。

      また、周囲で工事をやっていれば、騒音によって後ろの席まで声
      が届きにくいこともあります。

      さらに、先方の機材を使わせてもらう場合には、PCのハードの種
      類、ソフトのバージョンが、自社のものとまったく異なることも
      あります。

      これでは内容以前に、プレゼンを始めることさえできません。

      これらの「不測の事態」を防ぐためには、先方の担当者からプレ
      ゼンで使用する会場の環境や使用可能な機材について、十分にヒ
      アリングしておきましょう。

      可能であれば、プレゼンの数日前に会場を下見させてもらってお
      くとさらに安心です。

   4.「自分らしく」プレゼンする
    プレゼン者は多かれ少なかれ誰でも緊張するものです。

    そして、「上手に話さなければ……」、「失敗したらどうしよう……」
    という恐怖感がさらに緊張を大きくしてしまいます。

    しかし、必要以上に心配することはありません。

    おかしなもので、聞き手はプレゼン者に対して、わかりやすい説明を
    求める一方で、それがあまりにも「立て板に水」、「自信たっぷり」
    に聞こえると、かえって「言いくるめられているのではないか」とい
    う不信感・不安感をもつこともあります。

    プレゼン実施に向けて十分な準備や訓練を重ねることはもちろん大切
    ですが、「完璧」を求める必要はありません。

    プレゼン者の真摯さと熱意が伝われば、少しくらい言いよどんでもむ
    しろ親近感をもってもらえることも多いのです。

    それによってお互いの心の壁が取り払えればプレゼンは成功に近づき
    ます。

    「準備は納得のいくまで徹底的に、当日は自分らしく『のびのび』
    と」

   これがプレゼン成功の秘訣です。

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プレゼンテーション(プレゼン)

成功するセミナー開催

成功するセミナー開催


  ■セミナーはストーリーが決め手

   相手にとって「なぜ、自分はこの商品を購入したほうが良いのか?」が明らかに
   なっている「納得感のあるストーリー」です。

   ストーリーを組み立てるポイントは「相手にとっての『価値』(メリット)」を考える
   ことです。

   この「価値」とは、「商品を購入することで相手にとってどんな良いことがあるか」

   を指しており、セミナーは、この「価値」を伝えるために行うと言っても過言では
   ありません。

   感動的なストーリーは、セミナーをする人が心から発する言葉からこそ生まれます。

   そのためにも、相手にとってどれほど良いことがあるかという「価値」を考え抜き、
   心底そのように思って自分の言葉でストーリーを組み立てることが、“感動のセミナー”
   への第一歩といえるでしょう。

   セミナーは、営業(新規開拓)における集客、教育や啓発する必要がある場合に適して

   います。

   高額商品やコンサルティング、システムのような目に見えないモノを売る場合にも
   よく活用されます。

   セミナーのメリットは、参加者がじっくり話を聞いてくれること。

   セミナーによって時間は違いますが、仮に3時間のセミナーを開催したとします。

   営業担当者が3時間もお客さんの前で商品の話をする機会などなかなかありません。

   また、セミナー講師は、先生という立場になれるので、その後の商談の主導権を
   握りやすいのです。

   日本人は特に先生に弱いです。

   学校でずっと先生の言うことを聞きなさいと言われてきたからかもしれません。

   いずれにしても、先生が言うことは、説得力があり、売り込みにならないので、一般的に
   セミナーから発生した案件は受注率が高いと言われています。

   さらに、セミナーを定期的に開催することで、自社の知名度アップにもつながります。

   ある分野では専門家としての地位を築くことができます。

   そして、自社のブランディングにつながっていきます。

  □セミナーを成功させる秘訣

   セミナーの開催には成功するセミナーと失敗するセミナーがあります。

   失敗するセミナーには共通して以下のような特徴があります。

    ・セミナー後に取ってもらいたいアクションが不明確である
    ・セミナー後の受け皿となる商品やサービスが設定されていない
    ・売り込み色が強い
    ・準備期間が短い
    ・当日の役割分担が不明確である

   成功させるためには上記の5点の特長を犯さないことです。

  □セミナー開催を成功させるポイント
  
 1.ゴールを明確にする
     成功するセミナーと失敗するセミナーの決定的な違いは、「ゴール」が明確に
     なっているかどうかです。

     ゴールとは、セミナーを通じて実現したいことです。

     セミナーに多くのコンテンツを詰め込み過ぎてしまい、結局何を売りたいのか、
     どんな行動をさせたいのか、わからなくなってしまっているセミナーが多いのです。

     セミナーのコンテンツを充実させようと思うばかりに、いろんな内容を盛り込ん 

     でしまい、その結果、セミナーで本当に伝えたいこと(軸)がブレてしまい、ゴー
     ルが達成できなくなってしまうのです。

     成功するセミナーは、「ゴール」が明確で、かつゴールまでの動線が緻密に設
     計されています。

     まずはじめに、ゴールを明確にした上で、セミナーの中にゴールまでの動線を 

     組み込むことが大事なのです。

     「ゴール」からセミナーを企画する。

     この逆算発想からセミナー企画をはじめていきます。

   2.「何」をやるかではなく「誰」にやるか
     「ゴール」が決まったら、次にセミナーの中身の検討に入ろうとしますが、これ
     は大間違いです。

     次にしなければいけないのは、ターゲットの明確化です。

     何のセミナーをやろうかではなく、誰をターゲットにセミナーをやるか、を先に
     考えなければいけません。

     「誰」を明確にするためには、次のようなことを具体的に考えていきます。

      ・職業(業種)、性別、年齢、役職、関心事

     ターゲットを具体化すればするほど、セミナーの成功率、その後の成約率は上
     がります。

     ですから、より明確にターゲットを具体化するために、特定の人物像まで落とし 
     込んでいくことです。

      「○○会社の社長で、年齢は○歳、○○に関心を持っている○○な人」

      「業種(建設業)、従業員数(50名以下)、社長の年齢(50〜60歳)、後継者  
      育成に悩んでいる」

     という所まで具体化させます。

     また、セミナーに来てほしい人、来てほしくない人を予め想定しておくのも
     効果的です。

   3.セミナーのネタはターゲット視点から
     「誰を」が明確になったら、次のステップはセミナーのネタ探しです。

     ネタ探しの際に重要なのは、徹底的にターゲットの視点で考えることです。

     自分がターゲットになって考える必要があります。

     そして、ターゲットのニーズにフォーカスします。

     ニーズには次の4種類があります。

     (1)顕在化されたニーズ

       ターゲットがすでに認識しているニーズです。
       このニーズは、日頃から意識しているものであり、ターゲットが一番反応し
       やすいネタと言えます。

       このニーズを探るには、次のような質問が効果的です。
        ・「ターゲットが今一番悩んでいることは何か?」
        ・「ターゲットが日頃から気になっていて、スッキリしないことは何か?」

     (2)潜在的なニーズ

       ターゲットがまだ認識していない心の底に埋もれた状態のニーズです。      
       いろいろと制約条件がある中で、本当にやりたいことは何か、本当に解決
       したい問題は何か、とても本質的な部分であり、ここを見逃すと表面的な
       提案にしかなりません。

       この潜在的なニーズを探るには、次のような質問が効果的です。
        ・「人・物・金の全ての経営資源が揃っていたとしたら、何がしたいか?」
        ・「何が達成できたときに一番の喜びを感じるだろうか?」

     (3)セミナーで解決したい表のニーズ

       この表のニーズとは、セミナーに参加することで解決したいニーズを指します。
       (1)および(2)のニーズの中で、主にセミナーによって解決できるニーズを
       抽出します。
       ここでは、ターゲットのニーズに対して、自分達が持つソリューションを
       ぶつけていくことになります。

       この表のニーズを探るには、次のような質問が効果的です。
        ・「ターゲットのニーズの中で、自分達が解決できることは何だろうか?」

     (4)セミナーに参加する裏のニーズ

       このニーズは、ちょっと変わっています。 

       セミナーに参加する理由は、全てがニーズに対応したものとは限りません。      
       例えば、海外の視察ツアーであれば、堂々と海外旅行に行くことができま 
       すし、リゾート地での研修であれば、胸を張ってリゾート気分を味わう
       ことができます。

       また、午後5暗くらいに終わるセミナーであれば、会社に帰らずそのまま

       直帰することができます。

       細かなことですが、意外と大事な要素です。

       この課題解決とは違った次元でのニーズのことを裏のニーズと言います。      
       相手が人間である限り、裏のニーズは必ず存在します。

       ここに気を配れるかどうかで、セミナー料金や場所、時間の設定に大きく
       影響してきます。

       このように、ターゲットのニーズにフォーカスして、ニーズをグッと
       掴んでおけば、セミナーが大コケすることはありません。

       何よりもやってはいけないのが、プロダクトアウト的(主催者側の論理や
       計画を優先させる)な発想でセミナーのネタを考えること。

       そのようなときは、次のような質問を自分にしてみて下さい。

        ・「もしも、ターゲットが自分だとしたら、このセミナーのテーマに
         関心を持つだろうか?」

   4.感情の波に合わせたセミナープログラム
     セミナー参加者もみんな人間です。

     人間である限りは感情の生き物です。

     セミナーを成功させるためには、人間の感情にフォーカスし、感情の波に
     合わせたプログラムにする必要があります。

     基本的なセミナープログラムは、次の4部構成で成り立っています。
      第1部 業界動向と今後進むべき方向性
      第2部 ゲスト講師による成功事例紹介
      第3部 具体的かつ実践的なノウハウの紹介
      第4部 本日のセミナーのまとめ

    人間の感情というものは、常に揺れるものです。

    この揺れにセミナープログラムを合わせながら徐々にゴールまで持っていくこと
    が賢明です。

    では、セミナー中に、お客さんはどのような感情を抱いていくのでしょうか。

    (1)不安を取り除く

      セミナーに来てはじめに抱く感情は、緊張と不安です。

      この緊張と不安を取り除くために、会場に音楽を流したり、司会と参加者
      との間でコミュニケーションを取ったり、隣の人との交流を促したりします。

      人間は、緊張や不安のままの状態では、勉強するモードになりません。

      セミナーが始まる前にリラックスした雰囲気を作れるかどうかが、その後の
      運営の鍵となります。

    (2)危機感を持たせる

      セミナーの第1部では、「業界動向と今後進むべき方向性」がテーマに
      なりますが、この「業界動向」の部分で、危機感を与えます。

      人間が行動を取る時というのは、危機感を持った時です。

      切羽詰った状態にならないとなかなか行動に移そうとしません。

    (3)期待感を持たせる

      危機感を持たせることは大事ですが、危機感一辺倒ではいけません。
      「今後進むべき方向性」の部分では、お客さんに期待感を持たせます。
      ワクワクするような未来をイメージさせて胸を高鳴らせます。

    (4)期待から確信へ

      ワクワクするような未来が見えたら、今度はそれを自分(自社)に落とし
      込むイメージを持たせる番です。

      そこで、第2部の「ゲスト講師による成功事例」をうまく活用します。

      同じ悩みを持つゲスト講師が困難を乗り越えて、成功する話を聞くことで、
      自分(自社)でもやれるというイケル感を持たせることができます。 

      さらに、第3部で実行に移すための「具体的かつ実践的なノウハウの紹介」を
      することで、期待・イケル感が確信へと変わります。

    (5)やるべきことを再認識させる

      第3部で、具体的にやるべきことをインプットさせた後は、周りの人との
      情報共有を通じてやるべきことを再認識させます。

      自分だけでなく、周りからアドバイスをもらうことで、多くの気づきを得られ、
      また仲間がいるということが行動の原動力となります。

    (6)行動のイメージを持たせる

      第4部では、明日から取り組むことへの落とし込みを行い、行動のイメージを
      持ってもらいます。

      ここでは、お客様の心には、期待と不安が交錯しています。

      イケルという期待と本当に行動に移して成果が出せるのかという不安。

      まずは、一歩を踏み出すことが重要です。

      明日から取り組むことを具体的に示してあげれば不安はなくなります。
      セミナープログラムには、このようにお客さんの感情の波に合わせた
      プログラムの構築が成功の鍵になります。

   5.セミナー準備は3ケ月前から

     セミナーを成功に導くために不可欠な準備は、次の3点です。

      1.セミナーの目的を理解する
      2.セミナーの内容を決める
      3.セミナーの練習をする

     一番最初に行う準備は、セミナーの目的をしっかりと理解することです。

     目的を自分の中でしっかりと理解したら、次にその目的を達成するために、
     セミナーの内容を決めます。

     この段階では、目的を達成するための、具体的なシナリオを作っていくことに
     なります。


     目的を理解し、内容が決まった後は、セミナーの練習をします。

     繰り返し練習することで、頭の中だけではなく、体でセミナーを覚えることが
     できます。

     物事が成功するかどうかは、事前の準備でほとんど決まってしまいます。

     それほど準備は大切なことです。

     セミナーを成功させるためには、準備を3ケ月前からスタートする必要が

     あります。

     ここからすでに勝負が始まっています。

     具体的には、3ケ月前の時点で次のような準備をしていきます。

     (1)マスタースケジュールの作成

       まずはおおまかなスケジュールを組みます。

       何日前に何をやらないといけないかを大きく把握します。

       全体のスケジュール感を持つことから始めます。

       マスタースケジュールの雛形を作っておくと、セミナー開催日が決まって
       しまえば、逆算でアクションが決まっていきます。

     (2)集客プランの立案

       集客プランとは、何人にどの手段でセミナーの案内を告知すれば、何名
       集まるかの設計図です。

       次のような項目を設定して、数値を予測することで、大体どれくらいの
       人数を集客できるか読めるようになります。

        ・集客手段、費用、母数、反響率、CPO(申込1件あたりの費用)

     (3)複数のシナリオを用意

       集客プランを立案する場合に気を付けたいことは、予め複数のシナリオを

       用意しておくことです。

       集客が予定どおりにいけばいいのですが、現実にはなかなかそううまくは
       いかないものです。

       集客の状況が思わしくない場合に、どの時点でどう判断して、追加の施策
       を打つべきかを用意しておきます。

       ちなみに、すばやく実行できる集客手段としては、FAXDMが有効です。

       FAXであれば、原稿さえ作ればすぐに送信できますし、手元に届くのも
       一瞬です。

       FAX−DMを活用される場合は、FAX−DM代行サービスを活用するのが
       よいでしょう。

       集客がうまくいかないとわかった時点で、あれこれ考えても後の祭りです。
       複数のシナリオを用意することで、目標とする集客数に近づく可能性が
       高くなります。

   6.会場設営は舞台演出と同じ

     セミナーは舞台と同じです。

     セミナーを企画する脚本家がいて、舞台に立ってスポットライトを浴びる講師
     がいます。

     スタッフは、セミナーの舞台裏で様々な演出を行います。

     舞台を演出する上で最も重要なのが、会場設営です。

     会場はセミナーの「格」を決めます。

     例えば、参加費が3万円以上の有料セミナーで、安っぽい会場を使っていたの

     では、格好がつきません。

     また、舞台演出としての会場設営では他にも気を付けなければいけないこと
     があります。

     まずは、講師が立つ演台です。

     高さ30cm、横2m、奥行き1mくらいのものです。

     会場を選ぶ際には、この演台があるかないかをしっかり確認してください。

     なぜ演台が必要かと言うと、講師の格を一段上げることができるからです。

     ただし、決して上からものを言うためのものではありません。

     あくまでも講師に権威付けするためのものです。

     そのあたりは勘違いしないようにしましょう。

     実際に演台がある場合とない場合では、15%程度成約率が変わったという
     データがあります。

   7.想定されるリスクに事前に対応する

     セミナー運営で失敗する場合の原因はだいたい決まっています。

     それは、役割と責任が明確でない場合です。

     やるべきことすべてピックアップして、誰がやるのか、誰が責任者なのかを
     決める必要があります。

     セミナーを運営する際には、必ず最初にセミナーの総責任者を決めます。

     総責任者は1人でなければいけません。

     複数存在すると、責任の所在が不明確になるからです。

     やるべきことをリストアップします。   

     すべての行動を一覧表にしたら、そこに名前を書いていきましょう。

     仕事を実行するのは複数で結構ですが、責任者はもちろん1人です。

     役割分担が明確になったら、次に運営シミュレーションです。

     これは、セミナーを成功させる上でとても重要な取組みです。

     まずは自分がお客さんになったつもりでセミナーのシミュレーションをして
     みましょう。
 
     (1)会場までの誘導
       お客様が会場のある建物に到着すると、まず探すのは会場の場所です。
       会場の案内は目の付く所にあるか?

       もし、建物の入り口から遠い場所にあるようであれば、スタッフが誘導
       したほうがいいでしょう。

       いかにお客さんを迷わずスムーズに会場まで誘導できるかを考えましょう。

     (2)お出迎え

       お客様が会場に来たら、元気な声で挨拶します。

       その時かける言葉は、「いらっしやいませ」ではなく、「こんにちは」。
       いらっしゃいませは、売り手側の言葉です。

       売り込み色をなくすため、親近感を持っていただくために、「こんにちは」を
       使います。

       挨拶が終わったら、座席への誘導です。

       席数に対して誘導する人員は足りているか?

       誘導に必要な人員は、参加者10人につき1人と考えておきましょう。
       座席指定の場合は、お客様の名前を確認して、指定の座席に誘導します。

       また、座席指定のない場合は、前の席から誘導していきましょう。

     (3)着席

       お客様が着席する際に、コートや上着の置き場に困っていたら、進んで
       コートを取りにいき、コートかけにかけてあげます。
       座席を立ち、トイレや喫煙室を探しているお客さんがいたら、進んで声を
       かけます。

       トイレや喫煙室の場所を丁寧に教えてあげます。

       もし、手が空いているようだったら、その場所まで案内してあげます。

       あくまでもおもてなしの心が必要です。

     (4)待ち時間

       セミナーが始まるまでの待ち時間は、期待が高まるような音楽が流れて
       いますか?

       何も音楽が流れずシーンとしていたら、逆に緊張感が高まってしまいます。
       できるだけリラックスできて期待感の高まる音楽をBGMとして流して
       おきます。

     (5)セミナースタート

       セミナーが始まります。

       司会から開始の挨拶です。

       その時、スタッフの配置はどうですか?

       どこかに偏っていたり、会場内に誰もいないなどというようなことが
       ないように注意しなければいけません。

       遅れてくるお客様の受付のためのスタッフを残して、後は会場内で
       スタンバイします。

     (6)講演中

       講演中には、空調や照明などに気を使う必要があります。

       うちわで扇いでいる人が増えれば、温度を下げるサインですし、腕を
       組んで寒そうにしている人がいれば、温度を上げるサインです。
       講演中は、常にお客さんの動きに注意して、何か問題があれば、すぐに
       対応できる状態にしておきましょう。
       また、講師から何らかのサインが出される場合ありますので、講師の
       動きにも注意しておきます。

     (7)休憩中

       休憩時間には、トイレに行く人、喫煙室で一服する人がいます。
       しっかりと案内できるようにします。
       休憩中は、お客さんからの要望があがってくる場合があります(温度を
       下げてくれなど)。

       要望は放っておかずに対応します。

       休憩時間の終わりが近づいてきたら、会場の外にいる人に声をかけて
       会場に入るよう促します。

       再び講演が始まってから、バタバタと入ってくることがないようにします。

     (8)セミナー終了

       セミナーが終了する直後は、とても気を使わなければいけません。
       セミナーが終わると、すぐに席を立って帰りだす人がいますが、それを
       極力抑える努力をします。

       予め検討していた席を立たせない仕掛け(工夫)をイメージできますか?
       セミナーが終わっても、お客さんが静かにアンケートを書いているイメージ
       を描けますか?

       もし、イメージできないようであれば、作戦を練り直しましょう。

     (9)見送り

       最後は、見送りです。

       セミナーを最後まで聞いていただいた感謝の気持ちを込めて、深くお礼を
       して見送りします。

       見送りの場所は、会場の出口、エレベーターの前、会場建物の出口など、 
       場所に応じてスタッフを配置させます。

       会場内で、講師に声をかけたいけど、名刺交換の行列ができていて、声を
       かけられず因っている人はいませんか?

       そんな人がいたら、ぜひ声をかけ、名刺交換の行列が収まるまで、一緒に
       時間をつぶしてあげましょう。

       もちろん、そこは営業のチャンスでもあります。

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プレゼンテーション(プレゼン)

プレゼンテーションのコツは、顧客に「欲求」を起させること 


  プレゼンテーション(プレゼン)のコツは「分かりやすさ」「信頼性」「共感性」を取り入
  れることです。

  プレゼンテーションとは単なる商品説明ではなく、「お客さまにとってどのように役立つ
  のか」
という情報を提供することにあります。

  プレゼンの内容は聞き手や目的などによって変わってきますが、どのようなプレゼン
  であっても、成功する秘訣は共通しています。

  プレゼンは、「お客様に商品を購入してもらう」、「経営陣に新商品開発のゴーサイン
  を出してもらう」など、相手に何らかの行動を促すために行うものです。

  そのため、どのようなプレゼンであっても、相手に行動を起こしてもらうために、「相手を
  引き付け、心を動かす」ことが成功の秘訣といえます。

  プレゼンは聞き手が1人であっても複数であっても基本は同じです。

  会議の場においてもプレゼンの技術は重要となります。

  相手がお客様であっても、社内であっても同じです。

  プレゼン力を高めるために、会議の場で訓練することも必要です。

  ■プレゼンテーションはストーリーが決め手
   相手にとって「なぜ、自分はこの商品を購入したほうが良いのか?」が明らかになっ
   ている「納得感のあるストーリー」です。

   ストーリーを組み立てるポイントは「相手にとっての『価値』(メリット)」を考えるこ
   とです。

   この「価値」とは、「商品を購入することで相手にとってどんな良いことがあるか」を
   指しており、プレゼンは、この「価値」を伝えるために行うと言っても過言ではありま
   せん。  

   感動的なストーリーは、プレゼンをする人が心から発する言葉からこそ生まれます。

   そのためにも、相手にとってどれほど良いことがあるかという「価値」を考え抜き、心底
   そのように思って自分の言葉でストーリーを組み立てることが、“感動のプレゼン”
   への第一歩といえるでしょう。
   
  □プレゼンとストーリー
   「TEDConference」というアメリカのカリフォルニア州モントレーで、年一回講演会を
   主催しているプレゼン開催で有名なグループがあります。

   このTEDが主催している講演会は学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野
   の人物がプレゼンテーションを行っています。

   このプレゼンの参加者には有名人も多数含まれています。

   米国でのプレゼンの重要性はすでに認識済みですが、日本ではまだまだ遅れている
   といっていいでしょう。

   2020年の日本オリンピックの招致国決定のプレゼンを見て、欧米のプレゼンターの
   ジェスチャーは普段TVなどで見慣れているが、日本人の本格的なプレゼンは滅多に
   見られない。

   日本のプレゼンターのジェスチャーを見ていて、なんとなくぎこちなく、気恥ずかしく
   感じた。

   米国アップル社のスティーブ・ジョブズ氏は、聞いている者の心を動かす“感動のプレ
   ゼン”を行うとして世界中を魅了してきました。

   ジョブズ氏のプレゼンがなぜ人々の心を感動させるのか、その理由はさまざまですが、
   一つには「プレゼンに納得感のあるストーリーがあること」だと言われています。

   「納得感のあるストーリー」とは、相手にとって「なぜ、自分はこの商品を購入したほう
   が良いのか?」が明らかになっているということです。

   そこで、ストーリーを組み立てる際に肝となるのが、相手にとっての『価値』を考える
   ことです。

   この「価値」とは、「商品を購入することで相手にとってどんな良いことがあるか」を
   指しており、プレゼンは、まさにこの「価値」を伝えるために行うと言っても過言では
   ありません。

   「価値」が相手に伝わりやすいのは、

   「現状(問題点)→ 問題点を改善するための方法(ニーズ)→ 問題点を改善した姿
   (ゴール)」といった順番で組み立てられたストーリーです。

   ストーリーの活用は、セールストークニュースレター会社案内などのトークにも使わ
   れます。

   ストーリーテリングとは伝えたいことやコンセプトを想像させる印象的な体験談やエピ
   ソードなどの“ストーリー(物語)”を引用して話すことで、聞き手に強く印象付けるセー
   ルス手法のことです。

   聴きなれない言葉かもしれませんが、国内でも企業の広告に多く使われ始めてい
   ます。

   ソフトバンクの白戸家のCMなどが代表例です。


   このようにストーリーを交えたトークは聴く人や見る人の心に強い印象として残ります。


  ■「価値」が相手に伝わるコツ

   現状抱える問題点の提示 → 問題点の解決策を提示(ニーズ喚起) →問題点を解決
   するための行動への呼びかけ(クロージング)」といった順番で組み立てられたストー
   リーです。

   また、感動的なストーリーは、プレゼンをする人が心から発する言葉からこそ生まれ
   ます。

   そのためにも、相手にとってどれほど良いことがあるかという「価値」を考え抜き、心底
   そのように思って自分の言葉でストーリーを組み立てることが、“感動のプレゼンテー
   ション”への第一歩といえます。

   また、提案する商品・サービスの目的(抱える
   問題を解決する手段)と、この商品・サービス
   がお客様にどのようなメリットがあるのかをきち
   んと説明することで、お客さまが決断しやすい
   状態にリードします。
   
  ■プレゼンテーションの準備

    1.1対1でも、多数の前で話すときでも、話す
      前に構成を明確にし、聞き手にわかりやす
      いものにする。     

    2.聞き手と、どんな話を、どんな順番でする
      べきか、構成ができて
      いる。

    3.「問題点」については、 聞き手の現状・背景
      などの情報から、どのような問題点が考えら
      れるかについて説得力のある仮説を立てる。    

    4.「ニーズ」については、問題点を解決・改善するための具体的な
      方法を、商品の価値に結び付けるように話を組み立てる。

      ただし、このとき商品の売り込みをしないよう注意する。

    5.「クロージング」については、問題点が改善された理想的な状態
      を、数字・事例などを使ってより具体的なイメージがわくようにする。

   準備について考えてみましょう。

   1.プレゼンの目的を理解する

    (1)場面によって異なるプレゼンの目的

      プレゼンの本番に向けて一番最初に行う準備は、プレゼンの目的をしっかりと
      理解することです。

      目的によってプレゼンの内容が大きく異なるため、目的を理解するというこの第
      一ステップは、プレゼンを成功に導くために非常に重要です。

    (2)「プレゼンの段階」によって異なるプレゼンの目的

      顧客や上司などの聞き手に対して初めて行うプレゼンなのか、あるいは何度か
      のプレゼンの後に行う最終的な意思決定に直結するプレゼンなのか、といった
      「プレゼンの段階」によっても、目的は異なります。 

      新規見込み顧客に対して初めてプレゼンを行う場合、最終的な目的として「自社
      商品・サービスの購入を決定してもらう」ことを目指していても、「まず、自社
      と自社商品・サービスについて理解を深めてもらう」ことが先決になります。

      一方、何度もプレゼンを行ってきており、最終的な段階として意思決定者である
      顧客(新規見込み客・既存客)の経営者の前でプレゼンを行う場合には、そのプ
      レゼンの目的は「意思決定者に購入を決定してもらう」ことになります。 

    (3)プレゼンの目的を理解する

      プレゼンの目的をしっかりと理解するためには、場面や段階を整理しておきます。

      このとき、聞き手(誰に)・中心となる事柄(何を)・段階(どのような背景で)
      ・目的(何のために)、などの項目を一覧表にまとめておくと、頭の中が整理 
      しやすくなります。

      ここで重要となるのが、プレゼンの目的を理解するために自分が知っておかなけ
      ればならない情報は何かということです。

      「聞き手は誰なのか」「プレゼンの中心となる事柄は何か」といった情報はもちろ
      んのこと、「段階(どのような背景で)」についても正しく把握します。

      先にも紹介した通り、段階によってプレゼンの目的は大きく異なります。

      目的が異なれば、この後に考えるプレゼンの内容も大きく異なります。

      段階を正しく把握していなければ、聞き手にとって訴求力に乏しいプレゼンにな
      ってしまう恐れがあります。

      例えば、最終的な意思決定者である顧客(新規見込み客・既存客)の経営者に
      対して、商品・サービスの機能を細かく説明しても、「自分が実際に利用するわけ
      ではないからそんな説明は必要ない。
      その商品を購入した場合の我が社にもたらされるメリット、商品の価格、費用対
      効果を聞きたい」というのが顧客(新規見込み・既存の両方)の経営者の本音で
      しょう。

      プレゼン準備第一ステップでは、聞き手(誰に)・中心となる事柄(何を)・段
      階(どのような背景で)・目的(何のために)などを把握し、それを踏まえてし
      っかりとプレゼンの目的を理解することが大切です。

   2.プレゼンの内容を決める

    (1)内容を決めるための手順

      第一ステップで理解したプレゼンの目的を達成するために、「何を・どのように・
      どのような順番で話していくか」といった具体的なプレゼンの内容を考えていき
      ます。

      プレゼンの内容の決め方はさまざまですが、例えば、次のような手段であればス
      ムーズに進められます。

       ・内容を考えるための情報収集

       ・構成の決定

       ・資料の内容の決定、作成

    (2)内容を考えるための情報収集

      「具体的にどのような内容を話したらよいのだろう」と考える際には、

       ・聞き手の状況

       ・プレゼンの条件

      といった情報を収集することです。

    (3)構成の決定

      プレゼン時間などによって構成は異なりますが、一般的には「序論・本論・結論」
      の形式でまとめるとスムースです。

      「現状の問題と提案の目的⇒具体的な提案内容⇒提案のまとめ」という流れが
      一般的です。

      序論では、今回のプレゼンの事柄や流れ
      を話し、プレゼンの背景を簡潔に説明したり、
      本論へ導くための問題提起を行います。

      背景説明や問題提起を行う場合には、聞き手に明確に内容が伝わるように統計
      データなど数値を利用するとよいでしょう。

      また、プレゼンは「最初のつかみが肝心」などと言われることがあります。

      最初の序論の段階で聞き手を引きつけるために「〜のような問題があるのをご
      存じでしょうか?」などのような形で疑問を投げかけたり、最初に「今回の提案に
      よって、解決しなければならない問題がスムースに解決できます」と結論を先に
      述べてしまう方法などがあります。

      本論では、プレゼンの「肝」を述べます。

      ここで注意したいのは「間延び」です。

      本論では自分が聞き手に最も伝えたいことをあれもこれもと盛り込むため、話
      が長くなったり繰り返しが多くなったりしがちで、聞き手が退屈してしまう恐れが
      あります。

      限られた時間の中で自分が最も伝えたいことを、しかも相手が退屈しないよう注
      意して伝えるためには、ポイントを絞り込むことが大切です。

      重要な部分については、覚えやすいキーワードやキャッチフレーズを作ると、間
      延びせずに聞き手に印象付けることができます。

      また、聞き手にとって身近に感じられるたとえ話を織り交ぜると、聞き手は退屈せ
      ずに聞くことができます。

      結論では、プレゼンの結びの部分を述べます。

      これまで序論・本論で述べたことを簡潔にまとめる、重要なキーワードを繰り返
      す、序論・本論で述べたことを実現した場合に考えられる、明るい未来の姿や問
      題点を解決した姿を提示するなど、聞き手の内容が考えられます。

      また、本論から結論に移る際に質疑応答の時間を設け、聞き手の疑問を解消し
      た上で結論に入ってもよいでしょう。

    (4)資料の内容の決定、作成

      資料は、聞き手が分かりやすいように統計数値やグラフなどを見せたり、重要な
      ポイントを強く印象付けるために視覚に訴えるための付加的なツールです。

      プレゼンの構成が決まったら、必要な資料をリストアップし、もれのないように作
      成します。

      情報収集をしないで、あるいは構成を決めないうちから資料の作成に入ってし
      まうと、うまく内容がまとまらないばかりか、資料をただ読み上げてしまうだけの
      プレゼンになってしまう恐れがあります。

      資料は、情報収集・構成の決定をした上で、作成するようにしましょう。

      資料の作成については、パワーポイントを用いるのが一般的です。

      プロジェクターがある場合、アニメーションなどをうまく利用して動きのある資料
      にし、聞き手を引きつけます。

      また、資料を作成する際は、情報量に注意しましょう。

      例えば、小さな文字ばかりの資料だと読む気がせず、メリハリもないのでほとん
      ど印象に残りません。

      そのため、資料は「重要なポイントが一目で分かるレイアウト」「簡潔なページ」
      を心掛けて作成します。

   3.プレゼンの練習をする

    効果的なプレゼンの練習方法はさまざまですが、本番を想定して繰り返し練習をす
    ることが大切です。

    プレゼンの本番では、「忘れてしまったのでもう一度最初からやり直し」はあり得ま
    せん。

    何も見ないでもスラスラと言葉が出てくるよう、体で覚えるまで練習をすることが大切
    です。

    ただし、ビジネスパーソンには、プレゼンの準備以外にもさまざまな業務があり、プ
    レゼンの練習にまとまった時間が取りにくいこともあります。

    そういった場合には、プレゼンの練習には、通勤電車の中などを充て、時間を有効
    活用しましょう。

    なお、練習をする際には、必ず時間を計るようにします。

    かかった時間によってはプレゼンの内容を見直さなければなりません。

    話す速度や間の取り方など、自分で時間を体感し覚えることがポイントです。

    序論・本論・結論に分けて時間を計って練習し、それぞれ時間通りに話せるように
    なったら序論から結論まで通して練習をしてみましょう。

    また、誰でも話し方・立ち方・視線の配り方などにくせがあるので、そういった自分の
    くせを客観的に把握し、直す必要があります。

    ビデオで自分の話している姿を録画して自分のくせを知り、よくないくせは直すよう
    に心がけたり、同僚や上司、家族などの前でプレゼンを行い、印象やよくない点に
    ついて評価してもらうとよいでしょう。

    この場合、質疑応答の時間も設けて練習をすれば、どのような質問が寄せられるか
    が予想されるだけではなく、その対応についての訓練にもなります。

    プレゼンの練習をする場合、自分が話すだけではなく、聞き手からの質問に答えら
    れるように練習をすることも重要です。

    一番最初に行う準備は、プレゼンの目的をしっかりと理解することです。

    目的を自分の中でしっかりと理解したら、次にその目的を達成するために、プレゼ
    ンの内容を決めます。

    この段階では、目的を達成するための、具体的なシナリオを作っていくことになり
    ます。

    目的を理解し、内容が決まった後は、プレゼンの練習をします。

    繰り返し練習することで、頭の中だけではなく、体でプレゼンを覚えることができる
    ようになります。

    プレゼンを成功に導くためには、「目的を理解する」「内容を決定する」「練習をす 
    る」といった準備が必要です。

    たとえ本番で緊張したとしても、準備が万端であれば、「自分はこれだけの準備をし
    たのだ」という気持ちが自信につながり、不安は解消されていくものです。


  ■プレゼンテーションにおけるコツと留意点 

  □準備を目的にしない

   プレゼンは準備が大切ですが、プレゼンは資料を作ることや、巧みな話術で聞き手を
   魅了することが目的ではありません。 

   あくまで、中身が勝負です。

  □話し手の視点ではなく、聞き手の視点で話す

   話し手の視点(言いたいこと)ばかりで提案する人がいますが、聞き手の視点(聞き
   たい・知りたいこと)にたっていないことがあります。 

   聞き手の一番知りたいポイントは無視し、話し
   手の得意なことしか提案しない人、この手の
   人は話が長いのが特徴です。

  □聞き手の共通点を考える

   「分かりやすい説明」、「話にインパクトがある」、「」「図、グラフ、写真により具体的で
   イメージしやすい」など、話し手の 「説得」 ではなく「納得」の効果が得られます。

   これらに共通する点をまとめると、「思わず納得してしまう」です。

   「納得力」です。

   強要された意味合いを持つ「説得力」ではありません。

   聞き手自身が積極的にプレゼンの提案に同意して、アクションにつながる力を発揮するの
   です。 

   その代表的な事例がジャパネットたかたや保険ではライフネット生命保険、アメリカン
   ホーム保険のテレビCMが、思わず行動を起こしてしまうCMです。 

   話し手の視点ばかりだと「優秀だと思われたい」「プレゼンがうまいと思われたい」など
   と考えてしまいがちです。

  □「納得」に必要なこと

   1.分かりやすさ 

     「分かりやすさ」は、子供にもわかるよう、難しい用語や専門用語を使うことなく、
     メッセージをシンプルにまとめることです。 

     数値を示すにも、単に羅列するのではなく、比較しやすいようにしてあげるのです。 

     たとえば、「1日一杯のコーヒーを飲むお金で大切な家族と社員をお守りします。

     1日たった500円(500円×30日=15,000円/月)ならお安いものでしょう。

     1回お酒を飲みにいったらいくらかかりますか?」というように、非常に安いという
     イメージを相手に与えることができ、納得(説得ではない)してもらえます。 

     プレゼンでは、あくまで正確に認識してもらえるように工夫します。

    2.信頼性

      提案内容にも、話し手にも信頼がなければ、商品購入や自分の重要な判断をゆ
      だねることはできません。

      「理解はできたが、納得はできない」ということになってしまいます。

      プレゼンの提案を良く見せようとする気持ちが強いと、デメリットや、採用した際
      に考えられるリスクなどのマイナス情報を隠しがちになります。

      プラス情報のみの発信は信頼を失いかねません。

      マイナス情報は先に開示する。

      自分のプランを良く見せたい、自分の商品をアピールしたいという気持ちが強い
      と、ウィークポイントや、プランを採用した際に考えられるリスクなどのマイナス
      情報を明らかにするのを恐れてしまいがちです。

      多くのプレゼンではプラス情報しか発信していません。

      前半や中盤に、「とはいいましても、例えば、、」など、状況によってはこう
      いったケースも考えられる、というようにマイナスの情報も誠実に提示し、そ  
      れに対してはこういう対処ができるので大丈夫、という情報を合わせて示す  
      ればいいのです。 

      いいことばかり言う人を人間は信用しません。


    3.共感性

      人間は頭で分かっていても、感情が反対すると判断できない生き物です。

      そのためにも、聞き手がプレゼン内容に共感してもらうために、対話が生まれる
      ようなトーク
を心がけます。

      話しかけるきっかけをプレゼンの中に潜ませて、「○○さんの会社では、どんな対
      策をとられてますか?」など。 

      聞き手の数が多いプレゼンでは挙手をお願いしたり、「○○が一目でわかるチェッ
      クシート」などを配布し、「シートに記入すれば御社の○○がわかります。

      簡単ですのでちょっと書き込んでみてください」などといった工夫は、(会場に)
      一体感ができ、情報の収集にも効果的です。

  □一方的に話さず、参加者意識をつくり出す

   対話が生まれるように心がけます。

   話しかけるきっかけをプレゼンの中に潜ませて、「○○さんの会社では、どんな対策を
   とられてますか?」など、双方向の交流がうまれるように、最初からプレゼンのシミュ
   レーションをし、シナリオを創り込みます。

   プレゼンは一方が喋るものではなく、相互がいかに時間を共有するかです。

   大人数のプレゼンで挙手を御願いしたり、「○○がわかるチェックシート」などを配布
   し、「それに記入すれば御社の○○がおおよそ判断できます。簡単ですのでちょっと
   書き込んでみてください」などといった工夫は、会場に一体感をつくりだし、ひいては
   情報の受容度を高めることになり、効果的です。

   プレゼンは聞き手が1人であっても複数であっても基本は同じです。

   プレゼンテーションにおいて大切な事は、単なる商品説明ではなく、「お客さまにとっ
   てどのように役立つのか」という情報を提供する事です。

   また、提案する商品・サービスの目的(抱える問題を解決する手段)と、この商品・
   サービスがお客さまにどのようなメリットがあるのかをきちんと説明することで、お客
   さまが決断しやすい状態にリードします。

  □失敗するプレゼンのポイント

   ・分かりづらい:ポイント、論拠、筋道が理解できない

   ・具体的でない:実施方法、実現可能性、期待効果があいまい

   ・面白くない:感動がない、意外性がない

   この3つがプレゼン失敗の元凶なのです。

   逆に言えば「分かりやすく」「具体的で」「面白い」プレゼンができれば、成功です。 

   
<プレゼンをすることが決まりしだい、資料作成を始める>

    いきなりPCのPowerPointやWordを立ち上げてしまう人で、これでは「どのような提案を
    聞き手に対して行なうか」よりも「どれだけ素晴らしい資料が用意できるか、どうすれば
    プレゼ
ンが魅力的に見えるか」に関心が移ってしまいます。

   <準備を目的にしない>

    確かに、プレゼンは準備が大切ですが、プレゼンは資料を作ることや、巧みな話術で聞き手
    を魅了することが目的ではありません。

    あくまで、中身が勝負です。

   <話し手の視点ではなく、聞き手の視点で話す>

    話し手の視点ばかりで提案する人がいますが、聞き手の視点になっていないので、聞き手の
    一番知りたいポイントは無視され、話し手の得意なことしか提案しない人がいます。      
    この手の人は話が長いのが特徴です。

    話し手の視点ばかりだと「優秀だと思われたい」「プレゼンがうまいと思われたい」などと
    考えてしまいます。

    聞き手の共通点を考えてみましょう。

   「分かりやすい説明」「話にインパクトがある」「具体的でイメージしやすい」「図、グラフ、
   写真により一目で理解できる」。

   これらに共通する点をまとめると、「思わず納得してしまう」です。

   「納得力」です。 

   強要された意味合いを持つ「説得力」ではありません。

   聞き手が自ら積極的に提案に同意して、アクションにつながる力のことです。

   その代表的な事例がジャパネットたかたのテレビCMで、「ジャパネットに電話したい」と
   思ってしまうのです。

 


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