初めてのオンラインショップを開設

初めてのオンラインショップを開設

■オンラインショプの集客 
 オンラインショップ(あるいはすべてのホームページ)の集客方法は、大別すれば広告宣伝
 と情報発信ですが、広告宣伝で集客しても、かならずしも購入に結びつくわけではあり
 ません。
 商品に興味をもってくれる消費者を惹きつけて、固定客にしていくことが、オンライン
 ショップの成功には欠かせないのです。

 実際に、成功しているオンラインショップの多くは、売上の大半を固定客が支えている
 と言われています。 
 まず、商品に興味をもってくれるユーザーを惹きつけるために欠かせないのが情報提供
 です。

 成功している多くのオンラインショップは、つねに新しい情報を発信する場となっています。
 ホームページの情報更新、商品の入れ替え、懸賞の情報など、ユーザーは新しい情報に
 敏感です。

 いつも変わり映えしないホームページで新しい情報がなければ、ユーザーは間違いなく
 離れていってしまうでしょう。
 ユーザーを惹きつける情報発信が必要になるのです。 

 また、実際に商品を購入してくれる固定客をつくるためには、顧客サービスの充実が必要
 です。
 たとえば、よく購入してくれるユーザーを優遇する仕組みなどが必要でしょう。 

 ここでは、こうした視点から、購入に結びつく可能性が高い集客を図り、固定客をつくる
 ための仕組みづくりとして、オンラインショップの情報発信と顧客サービスの充実について
 ご紹介します。

□顧客の求める情報を発信する 
 インターネットで商品を購入するユーザーは、多くの場合、商品とともに情報を探して
 います。
 たとえば低価格というだけなら、かならずしもオンラインショップで購入するメリットが
 あるとはいえないでしょう。

 オンラインショップでは、ショップから提供される情報に納得したり満足したりしたうえで
 商品を購入するのであって、購入の決定に際して関連する情報こそがポイントになっている
 のです。

 「こうした使い方は知らなかった」「こういう食べ方があるのか」という情報を絶えず
 提供するオンラインショップであれば、その商品に関心をもつユーザーを惹きつけることが
 できるでしょう。

 オンラインショップが情報を提供して集客を図る方法は、おもに2つ考えられます。
 情報の発信と、ユーザーが参加して情報を交流する場の提供です。

 1.メールマガジンで情報を配信する
  (1)中小企業の情報発信を可能にするメールマガジン 
   大企業に比べて中小企業は一般的に情報発信力が大きく劣っています。
   知名度の低さ、人員の不足、広告宣伝費の少なさなどから、優れた商品であっても
   認知してもらうことが難しいのです。

   しかし、インターネットを有効に活用することで、中小企業であっても大企業に
   劣らない情報発信力をもつことが可能になるでしょう。 
   こうした情報発信のために、オンラインショップで一般的に利用される方法がメール
   マガジン(電子メールを媒体とした雑誌)の発行です。

   メールマガジンを発行し、あらかじめ登録してもらった購読者に新しい話題を定期
   配信するのです。

   ホームページはユーザーにその都度アクセスしてもらわなければなりませんが、
   メールマガジンを利用することで、オンラインショップの側から積極的にユーザー
   に働きかけることができるというメリットがあります。 

   実際に、メールマガジンは多くのオンラインショップの顧客づくりに貢献しています。
   メールマガジン発行日の売上がつねに突出しているというオンラインショップも
   少なくありません。 

   なお、メールマガジンはホームページと連動して発行すると効果的です。
   ホームページに新しい情報が入ったことを定期的に告知すれば、ホームべ−ジの閲覧
   を促すことができるでしょう。

  (2)メールマガジンの内容
   オンラインショップが発行しているメールマガジンの基本的な内容は商品情報の
   提供です。
   メールマガジンといっても、かならずしも雑誌的な内容である必要はないのです。

   たとえば、新入荷の商品について読んだだけで欲しくなるほど具体的に詳しく紹介
   しているメールマガジン、取り扱い商品に関するうんちくやコラムなどを中心とした
   メールマガジンなどもあります。

   さらに、読み物や連載記事(業界速報など)を掲載することも考えられるでしょう。 
   いずれも、マガジン(雑誌)というよりダイレクトメールといった内容です。 

   ただし、どのような内容であっても、顧客の興味を惹く内容であること、役立つ
   情報が盛り込まれていることを第一に考える必要があります。

   たとえば、新商品の紹介を中心にするならば、あらかじめ試食・試飲・試用した
   うえで自分らしい言葉で丁寧なコメントをつける、などの工夫を凝らしましょう。

   興味を惹かれるメールマガジンであればこそ、購読しているうちに商品の購入に
   結びつく可能性が生まれてくるのです。

   反対に、売り手の一方的な都合だけで送られてくるメールは確実に無視されるように
   なるでしょう。
   ユーザー側も次第に増えてくる企業からのメールに慣れ、情報価値の低いメールは
   無視するようになっています。

   こうしたなかでユーザーに選ばれるメールマガジンであるためには、つねに個々の
   ユーザーにとって価値のある情報かどうかを考えて発信する必要があるでしょう。

  (3)メールマガジンの配信方法 
   メールマガジンの購読受付はホームべ−ジで行うのが一般的です。
   ホームページの訪問者に、氏名、年齢、性別、メールアドレスなどの基本的な属性
   情報を登録してもらうという方法です。

   あるいは、懸賞に応募してもらう、商品購入時に登禄してもらうなどの方法によって、
   ユーザーの登録に基づいて作成したリストにしたがってメールマガジンを配信する
   のです。 

   どのような期間で発行するのか、すべての登録者に配信するのか、特定の属性や趣味
   をもつている登録者にだけ配信するのか、また、すべて同一の内容を配信するのか、
   属性などによってカスタマイズした内容にするのかなど、状況によって対応する
   必要があるでしょう。 

   メールマガジンの配信にあたって注意しなければならないのは、必ずユーザーの
   承諾のうえで配信しなければならないことです。

   承諾を得ないでスパムメール(迷惑メール、広告など一方的に送られてくる電子メール)
   扱いされてしまうと、インターネットの世界では口コミの効果が大きいだけに、
   販促効果どころか大きな損失を被ることになりかねないでしょう。

   メールマガジンを無料で発行できる配信サービス(「まぐまぐ」「メルマ」など)
   を利用することも考えられます。 
   こうした配信サービスでは、メールマガジンがジャンルごとに分類され、バック
   ナンバーを閲覧して購読するメールマガジンを選べるようになっています。

   ただし、すでに膨大な数のメールマガジンが発行されており、配信サービスから
   新規発行のメールマガジンが選択される確率はかならずしも高くありません。
   配信サービスの利用は広告宣伝の一環、あるいは補助的な配信手段と考える必要が
   あるでしょう。 

   また、メールマガジンは、メールアドレス、顧客の属性、購入履歴、アクセス連絡、
   興味のあるコンテンツなどといった顧客情報の収集にも役立ちます。
   配信サービスを利用してメールマガジンを配信するだけで、自社で顧客データベース
   を構築しないのであれば、こうした顧客の分析はできません。

   本格的なオンラインショップを運営するには、顧客データベースとそれを活用して
   発信するメールマガジンのシステムが必要といえるでしょう。

 2.コミュニティーを利用する
  (1)コミュニティーに集まる人に売る 
   メールマガジンによる情報提供は重要ですが、頻繁に更新するコンテンツの作成は
   大きな負担ともなります。
   そこで、情報提供の方法として、ユーザーが参加して情報を交換し合える場を設ける
   という方法が考えられます。 

   インターネット上に存在するサイトのなかで格段に集客力が高いのが、一方的な
   情報発信だけではなく、参加者がコンテンツをつくりあげている参加型のコミュニティー
   です。

   インターネット上には、同一の趣味や関心事をもつ人たちが集まる無数のコミュニティー
   があります。 
   コミュニティーの掲示板などで参加者同士が提供しあっている情報は、専門誌などの
   不特定多数向けの媒体にある情報とは異なった情報の価値があるからです。 

   コミュニティーはオンラインショップにとって理想的な集客ツールになるでしょう。
   売るために人を集めるのではなく、コミュニティーに集まる人に売るという発想が
   大切です。

  (2)コミュニティーをつくる 
   こうしたコミュニティーをつくるには、特定のテーマについての情報を発信する
   とともに、集まったユーザーが参加しながら情報交換を行える場を提供していく
   ことが必要になります。

   コミュニティーを形成しやすいのは、専門性の高い趣味の分野です。
   インターネット上のコミュニティーはほとんどの場合、共通の趣味や興味に基づいて
   います。

   総合的なオンラインショップであれば、一連のトピックスや、顧客が興味をもち
   そうな分野を示して、そのなかから顧客が選択できるようにする工夫が必要でしょう。 
   より多くの人に共通する興味を見つけるのに役立つのがユーザーの個人情報です。

   アンケートを通じて、共通の糸口を探れるような情報を集めることで、共通の興味を
   もつユーザーをより多く集める情報空間をつくれるようになるでしょう。 
   コミュニティーには、集まった人たちが簡単にコミュニケーションを取れる方法が
   必要です。

   具体的には、ユーザーが参加できる電子掲示板、フォーラム、メーリングリストの
   ほか、チャット、オークションなどがコミュニケーションのツールになっています。 
   また、コミュニケーションのツールが用意されているだけではなく、ユーザーが共有
   する情報空間が安全なもので、また参加しやすいものであることが必要です。

   安全な空間であるためには、まず秩序ある運営がなされていなければならない
   でしょう。
   成功しているコミュニティーでは、運営者が調停役として、それぞれのコミュニ
   ケーションの場でユーザー同士のやりとりのトーンを調整しています。

   たとえば、メンバーに対して、他人の気分を害することを言ったり、プライバシーを
   侵害したりすることのないよう、つねに適切な管理をしているのです。
   また、コミュニティーを活性化するためには、メンバーが積極的に参加する仕組み
   が必要です。

   たとえば、参加型のイベントを開催する、コミュニティーの方針に対して意見を
   述べる場を設けるといった方法が考えられます。

□顧客サービスを充実する
 1.顧客満足の追求 
  オンラインショップでは、「訪れる人」をいかに「買う人」に導いていくかが最大の
  課題です。
  ユーザーが満足するサービスがなければ、集客しても買ってもらえません。

  まず、ホームページを放れるユーザーに情報を提供するだけではなく、迅速で親切な
  対応が重要です。
  質問への返信が1日遅れただけで不誠実と感じるユーザーもいるでしょう。

  スパムメール同様、ユーザーに与える悪い印象は致命的です。 
  たとえば、質問や注文のメールに対しては、迅速に、かつ丁寧に返信をすることが大切
  です。

  返信は、できれば1日以内に、それが難しければ2日以内に送るようにしましょう。
  口コミの効果が大きいオンラインショップでは、こうしたきめ細かな対応が顧客づくりに
  もっとも欠かせない要素といえます。 

  また、メールのやり取りやアンケートのなかで寄せられるユーザーのニーズを、可能な
  取り商品やサービスに反映していくことも必要でしょう。
  人気が高いオンラインショップほど、こうしたニーズにきめ細かく対応しているようです。

  インターネットでよく買い物をするユーザーには、価格重視よりもサービス重視の
  ユーザーが多いと言われています。
  多少高くても気持ちよく対応してくれる店がユーザーに選ばれているのです。

 2.優良顧客を優遇する 
  実際の小売店などで固定客づくりによく利用される方法がポイントサービスです。
  ただし、ユーザーにとって、ポイントカードはつねに携帯していなければならない点が
  不便です。

  その結果、カードが使われないというケースも少なくないでしょう。 
  オンラインショップでは個々のユーザーの購入履歴をシステムに記録していけばよいので、
  ユーザーがカードを管理する必要がありません。

  顧客の購入履歴をデータべ−ス化することで、より容易に、個々の顧客に対応した
  サービスを実施できるというメリットもあります。
  たとえば、ユーザーを購入頻度などによってランク分けすることで、有力顧客により
  多くの還元を遷元することができるでしょう。

「売る」と「売れる」の違い

売る(セリング)と売れる(マーケティング)

 ■セリングとマーケティングの違い
  企業活動の一つの流れは、製品やサービスを顧客に提供することによって資金の流れ
  作り、次の活動へと再投資していくことであるということができます。

  この中で、顧客へ製品やサービスを提供することが、いわゆるマーケティング活動と
  なります。

  マーケティングという言葉は今や一般化していますが、ともするとセリング活動と同一視
  されてしまいがちです。

  セリングとマーケティングの最大の違いは、その活動の起点にあります。

  セリングでは自社の製品やサービスという「既存商品」をその活動起点とします。

  つまり、年度の売上予算や販売計画に基づき、事業維持のために最低限顧客に提供

  しなければならない製品やサービスを、いかに効率的に売り込んでいくかという“
  営業部門の短期的活動”
が主体となります。

  一方、

   マーケテイングはその起点を「顧客」

  に置きます。

  つまり自社の優良顧客をいかに発見・開拓し、お得意様として維持していくかを最重要

  課題としてとらえます。

  自社の将来的な発展を「良質の顧客層という収益基盤」の戦略的構築によって形成
  しようとする活動といえるのです。

  当然その活動の主体は営業部門だけに止まらず、生産部門や商品企画部門、原材料

  の購買部門や物流部門、あるいは顧客管理のための総務などのバックオフィス部門など、
  ほぼ全社的な範囲に及
びます。

  セリングからマーケティングへと革新するということは、自社の企業活動を、自社が

  現在保有している商品やサービスの販売主体の考え方から、

  自社が保有している能力や提供価値に基づいた良質な顧客の獲得へと転換するという
  ことになります。

  では、このような転換を図るためには、何をどのように検討していけばよいのでしょうか。

  次項から考えていきましょう。

 
4つのフレームでマーケティングを検討する「4P」

  自社の今後のマーケティングの方向性を検討するうえで便利なフレームとして、
  「4Pという考え方があります。

  企業が市場にアプローチする際に、企業自身がコントロールできるマーケティング要素
  としては、「製品・サービス(Product)」「価格(Price)」「プロモーション
  (Promotion)」「流通(Place)」の「4P」が挙げられます。


  これはマーケティング上必要とされる要素を「商品・サービス」「価格」「チャネル」
  「プロモーション」
という4つに分類して検討していくという方法です。


  この4Pという考え方は商品やサービスを起点にしてマーケティング活動をとらえるため、

  主に企業側から自社の製品やサービスを提供する業態、製造業やサービス業に適し
  います。

  一方、自社に固有の製品・サービスを持たない小売業や卸売業などの流通業、物流業

  などの場合には4Pに対比する考え方として「4C」というフレームが適しています
  (「4C」については後述します)。

  「4P」は企業側の視点に立った考え方であり、これを顧客側の視点から見た場合には、
  「顧客ソリューション(Customer Solution)」「顧客コスト(Customer Cost)」
  「利便性(Convenience)」「コミュニケーション(Communication)」
  というように「4C」に置き換えることができます。

  現代は消費成熟時代といわれています。

  この消費成熟時代には、顧客ニーズをいかにして充足させるかが重要な課題であるため、
  企業の視点に立った商品展開よりも顧客の立場に立った商品展開が重要になります。


  1.4P−1 商品・サービス:顧客にどのような商品・サービスを提供していくか

   顧客(あるいは見込み客)が提供してもらいたいと考えている価値(つまりニーズ)
   に対して、自社は今後どのような商品・サービスを通じて応えていくのかを考えます。

   そしてそのような商品やサービスは顧客からみて、

    →競合他社の提供するものとどのような差異化要素を持っているか

    その差異化を実現するために使うべき自社のノウハウや能力とは何なのか

    そしてそれはどの部門がどのように保有するものであるのか

   を検討していくことで、強い商品・サービスを生み出す自社の仕組みを考えて
   いきます。

  2.4P−2 価格:顧客にどのような価格で提供していくか

   自社が提供する商品やサービスの価値として、顧客はいくらぐらいの価格を認めて
   くれそうなのかを検討します。

   これを知るためには当然、テスト販売やアンケート調査などを行う必要があります。

   場合によっては自社の従来の価格設定の考え方も見直さなければならないかも
   しれません。

   自社の現状でのコストを中心で考えていくと、顧客に対する新たな価値観の提供

   機会を逃がしてしまうかもしれません。

   新たな価格を実現するために、仕入方針の変更や生産部門の一層の効率化など
   コスト構造の見直しが必要となります。

   革新と成長を目指すならば、

    一度、現状の社内の業務推進の常弘を捨て、
    顧客の視点での価格検討を行うこと

   が求められます。

  3.4P−3 チャネル:顧客にどのようなチャネルで提供していくか

   顧客に対してどのような流通経路を通じて、商品やサービスを提供していくのかを
   考えます。

   この際に重要なのは、自社からみて流通させやすいチャネルを選択するという
   考え方から、

    顧客が商品・サービスを入手しやすいチャネル、あるいは入手したいと
    考えるチャネルはどれか

   という考え方に変更する必要があるということです。

   例えば、高価なブランド品のバッグを直営店で誰よりも早く確実に手に入れたいと

   考える顧客もいれば、少しぐらい遅くとも廉価な並行輸入店やリサイクルショップ
   で手に
入れようとする顧客もいます。

   産業用機器でもメーカーから直接購入したいと考える顧客もいれば、顧客が親しく

   取引している専門商社を通じて購入したいと考える場合もあります。

   自社が対象とする顧客のプロフィールや購買基準に合致したチャネルはどれなのかを
   検討し、それに自社のチャネル政策を変更していく必要があります。

  4.4P−4 プロモーション:顧客にどのようなプロモーションで知ってもらうか

   どんなに素晴らしい商品やサービスを提供しているとしても、

    顧客にその存在を知ってもらわなければ、顧客は購入を検討できない

   のが現状です。

   この点からプロモーションはマーケテイング戦略上の非常に重要な要素となります。

   プロモーションはその性格から、広く一般に働きかけるものと、個別のターゲット

   顧客に働きかけるものに分けられます。

   前者の代表が広告・宣伝となり、後者の代表が人的販売です。

   顧客の購買決定活動には、広く関連情報を集めようとする時期と、個別商品の
   比較検討に入り購入を決定しようとする時期に大別されます。

   一般に関連情報を集めようとする時期には広告宣伝やパブリシティ(メディアでの

   報道など)が効果的な方策です。

   一方、いざ購入しようとするときには営業担当者の提案や、小売店での推奨といった
   人的販売などが効果的となります。

   つまり、商品やサービスがどの程度顧客に認知されているかによって、有効な

   プロモーションの方法は変わってくるということです。

   どのような計画で誰に対してプロモーションを行うべきなのか、現状のプロモーション
   の有効性はどうなのかなど、もう一度見直
してみましょう。

 □
4つの顧客視点で顧客の購買活動を理解する「4C」

  自社に特有の商品・サービスを持たない小売・卸売などの流通業や物流業においては、
  商品・サービスを起点に考える4Pではマーケテイング戦略が立てにくいことがあります。

  そのため、小売・卸売などの流通業や物流業では、顧客に選択されるためにはどのよう
  観点が必要かを考えていくことがマーケテイング上の課題となり、これを検討する
  う
えで「4C」というフレームが利用されることがあります。


  1.4C−1 顧客価値:顧客にどのような価値を提供できる業者になるか

   「そもそも、顧客は自社にどのような価値を求めているのか」という点を検討して
   いきます。

   取扱商品やサービスのラインナップに関する検討は当然ですが、顧客が購買活
   自体に持っている価値(例えば小売店における買い物の楽しさ、卸売業における
   納期
の確実性など)に対する理解も重要です。

   また、自社のブランド価値なども大きくかかわってくる要素となります。

   つまり、

    顧客が競合他社ではなく自社を選択している理由の根源を理解し、
    これを自社のアピールポイントとして前面に押し出していくような
    マーケティング戦略を検討
していく

   ことが重要です。

  2.4C−2 顧客コスト:顧客が期待する購買コストにどのように応えていくのか

   自社の商品・サービスと競合他社のものが類似しているような場合、顧客が購買に
   かけるコストをどのように考えているかを理解することが重要となります。

   まず最初に、ここでいう「コスト」とは、金銭的なコストのみを意味するものでは
   ありません。

   また、顧客が望んでいるのは「低コストであること」とも限りません。

   顧客が自社の取扱商品や提供サービスなどを購買するうえで、金銭的コストを
   どこまで許容
するか、時間的・距離的なコストをどう考えるかを調査・検討し明確に
   把握することが
必要となります。

   その結果、顧客が許容するコストが低いのであれば、低コスト化を図らなければ

   顧客の支持は得られないでしょう。

   一方、顧客の許容範囲が広いのであれば、なぜそのような判断を顧客が行っている
   かを分析し、自社の強みを明確化してマーケティ
ング戦略を立案していかなければ
   なりません。

   このように、顧客コストは顧客価値とも密接にかかわる要素であり、競合他社に

   対する自社の強みを検討するうえでも重要なポイントとなります。

  3.4C−3 利便性:顧客の購買活動にどのような利便性を提供するのか

   4Pにおいては、「いかに顧客に到達するチャネルを形成していくか」という企業側
   からの視点が中心となりますが、小売や卸売における4Cでは、

   いかに頼客にとって利便性の高いチャネルを構築するかという顧客の視点に立った
   考え方が重要となります。

   戦略的な店舗立地政策や店舗レイアウトなどのハード面での戦略、優良顧客に対する

   優先販売やポイント制導入などのソフト面での戦略、さらにはインターネット環境の
   利
用による時間・距離の制約を受けない購買行動への誘導など、顧客の特徴に適合した
   利
便性を提供することでライバルとの差異化を図っていきます。

  4.4C−4 コミュニケーション:顧客とのコミュニケーションをどのように図るか

   4Pにおけるプロモーションと4Cにおけるコミュニケーションの違いは、
   プロモーションが情報発信側からの顧客への情報提供という側面が強いものである
   のに対し、コミュ
ニケーションは

    顧客との双方向での情報流通として側面が強い点

   にあります。

   小売業や卸売業などにおいては、企業は常に顧客と直接対時することとなります。

   自社製品や自社特有のサービスを持たないこれらの業種においては、マーケティング
   戦略の立案に当たって、常に顧客ニーズを吸い上げることで取扱商品のラインナッ

   などを最適なものにしていかなければなりません。

   つまり、情報伝達を行いながら情報収集も同時に図っていかなければ、顧客ニーズ

   に応えられなくなってしまいます。

   どのような情報を発信するかを検討するのは当然として、どのような仕組みで
   情報収集を行うかという組織的なコミュニケーション活動の検討と、顧客に直接接
   する販売員
などの担当者への教育・訓練などもマーケティング戦略の一環として
   考慮する必要があ
るでしょう。

   マーケテイングの基本的な戦略を4Pあるいは4Cによって検討したならば、次に

   必要とされるのは、実際の営業部門での活動をどのように考えていくかという
   アクション計画
の策定になります。

 □
マーケティング目標の変化への対応

  書店の書棚などをみると「提案営業」「顧客との関係強化」などのタイトルのビジネス書
  が数多く並んでいます。

  中をみると、提案営業以外の営業手法は間違いである、あるいは顧客との関係強化や
   維持がこれからの営業のすべてであるかのように書かれています。

   もちろん提案営業や関係強化・維持も確かにマーケティングの重要な要素である

   ことは事実です。

   しかし、実際には企業の事業活動の根幹を支えるマーケティング活動は、そのような
   単純かつ画一的な活動のみで遂行されるわけではありません。

   マーケティングとは「明日の糧」を得るための戦略的な活動です。

   つまり、マーケティングは企業の中長期の事業戦略に則って計画・検討され、実施
   されていくものです。

   ルーティン化されたセリング活動での手法と、企業を発展させるマーケティング活動
   とは区
別して考える必要があります。

   マーケティング活動の最大の目的は、販売ではなく「顧客の創造と維持」です。

   営業部門の活動をこの目的のために整理すると、以下の4段階に大別されます。

    1.新規開拓活動

    2.関係強化活動

    3.提案営業活動

    4.関係維持活動

   停滞している営業部門においてよく見受けられるのが、この4段階の活動を具体的な

   戦略も方針もなく、ただ漫然と営業担当者任せで行っているという状況です。

   それではこの4つの段階において、それぞれのマーケティング目標は何かを整理し、
   営業部門の活動体制をどのように変化させていけばよいかを考えていきます。

   1.新規開拓活動

    新規開拓活動でのマーケテイング目標は、「いかに短期間で効率よく市場に
    浸透し、顧客を獲得するか」です。

    言葉を換えると、

     将来の収益基盤となる顧客数の量的拡大

    ということができます。

    この目標を十分理解していないと、開拓活動の際にクロージングまでの商談に

    長い期間を要する商品を選択してしまう、あるいは個別のカスタマイズが必要と
    なる商材を選
んでしまい、結果として時間を浪費したうえに、開拓成果が
    上がらない状態になります。

    新規開拓の目標は顧客の量的拡大です。

    そして新規開拓活動での成約は、基本的には確率の問題になります。

    つまり、いかに多くの見込み客に、いかに効率的にアプローチするかが成否の
    分かれ目になります。

    この点から、新規開拓活動においては使用する商材は新製品や、パッケージ化

    された提案・サービス、自社の標準品というようなセールス活動やセールストーク
    が比較的マ
ニュアル化しやすいものを使って行うべきです。

    また、活動体制は営業管理職の指示の下、事前準備した見込み客リストなどに

    基づき、日時・期間を定めて営業担当者全員で一斉にローラー作戦で行うと
    よいでしょう。

    担当者の自由裁量に任せてしまうと、新規開拓活動はその売上成果の上がり
    にくさから、ほ
かの業務の後回しになってしまいます。

   2.関係強化活動

    新規開拓によって獲得した顧客との関係を強化し、継続的取引が実現できる
    ようにす
る段階です。

    この段階では

     顧客ごとの取引の量的拡大

    を目標とします。

    つまり新製品や標準品などによる単品・単発商談が中心であったものを、大型

    商談・継続商談に変化させていくわけです。

    大型商談にしていくということは取引金額が大きくなることになりますし、

    継続商談にしていくということは顧客の業務プロセスや生活スタイルに自社の
    商品やサービスを
不可欠なものとして組み込んでもらうということになります。

    これを実現するためには、個別の顧客に対しての詳細な情報と過去の取引履歴

    の分析などが不可欠になります。

    つまり、顧客のことをどの競合他社よりもよく知っていることが求められます。

    顧客の自社内での位置付けを「営業担当者の顧客」から「企業の顧客」へと
    転換させることを目指す必要があること、商談の大規模化などによる判断業務
    範囲の高度さが要
求されることなどから、関係強化活動の推進体制は、営業
    担当者単独から経営幹部(マ
ネージャー、事業部長あるいは役員・経営者)を
    巻き込んだ縦方向でのチーム営業となっ
ていきます。

   3.提案営業活動

    提案営業あるいはソリューション営業という言葉はよく使われます。

    その意味するところは、特定の顧客が抱える何らかの問題を解決する方策を、
    自社が中心となって提供
するというものです。

    つまり、顧客の業務プロセスや生活スタイルへの組み込みが完了した関係強化
    段階からさらに一歩進んで、顧客の特定の問題を専従的に解決する、あるいは
    共
同で何らかの解決法を生み出していくということです。

    ですからこの段階では

     顧客ごとの取引の質的拡大

    がマーケティング上の目標になります。

    この段階に入ると、案件は個別顧客ごとに異なり、営業部門が保有している
    標準的な商品やサービスだけでは解決できなくなります。

    このため、自社の開発部門や生産部門など他部門を巻き込んだ横の方向での

    チーム体制が必要不可欠となります。

    営業部門の役割は全体のコーディネートが主体です。

    おおむね提案営業活動での案件は一個のプロジェクトといえるものになります。

    このため営業部門においては、案件の成約のみを追求するのではなく、各案件
    の受注前並びに受注後の進捗管理と予算管理が重要な命題と
なってきます。

   4.関係維持活動

    1から3の段階を経て構築された顧客との量・質両面での関係を、いかに効率的に
    継続するかということが活動の主体となる段階です。

    この段階で必要とされるのは、いかに計画的かつ効率的に顧客との関係を維持
    していくかという

     企業としての仕組みの構築    

    です。


    この段階において絶対に避けなければならないのが、

     せっかく企業全体の顧客として育て上げた顧客を、
     営業担当者各自の顧客に戻してしまうこと

    です。

    営業部門では新規開拓から関係維持までの活動サイクルが常に回っています。

    このような状況下では、営業担当者個人に顧客の維持・管理を任せてしまうと、
    担当者の繁閑の度合いによって顧客との関係が薄まる、あるいは完全に途絶えて
    しまうような事
態が発生します。

    そうならないためには、まず、メンテナンスに関してはメンテナンス部門に、

    継続取引の業務処理に関してはバックオフィス部門に、というように自社の業務
    プロセスに組
み込んでしまうことで、顧客との接点を多重化することが求め
    られます。

    また、営業部門においても顧客との定期的な接触が絶えないようにし、リピート

    オーダーが確実に受注できるようにする必要があります。

    このためには、営業マネージャーなどの管理担当者が、部下である営業担当者
    の活動をしっかりと管理できる仕組み(営業日報の義務化、
活動予定表の厳格化
    など)を整えることが不可欠になってきます。


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売れる仕組みづくり

  ■仕組みで売れるには

   セールス、マーケテイングにおいて、「差別(異)化する」ということは基本です。

   他と違うからこそ、お客様がほしいと手をあげてくれるのです。

   これは間違いありませんが、差異化してもすぐに競合他社に員似をされてしまうことは
   避けられないことであり、差異化には賞味期限があります。

   また、差異化が難しい商品・サービスが存在します。

   フランチャイズや代理店型のビジネスのように、売り物が決められているビジネスは
   その典型と言えます。

   その意味で、差異化だけに頼らずに勝てる仕組みを作ることは、ビジネスを安定的に
   成長させるうえで非常に重要です。

   難しそうに感じますが、それは可能です。

   ある化粧品店の例ですが、全ての商品を定価で販売しています。

   特別な化粧品を売っているわけではなく、100メートルほど先にいけば、安売りのドラ
   ッグストアがあり、同じものを割安で買うことができます。

   しかし、この化粧品店には絶えずお客さんがいっぱいで、1日あたりの売上個数が、
   都内の一等地にある他店を超えることもしばしばです。

   なぜこのような状況になっているのでしょうか? 

   その答えは簡単で、この化粧品店の店員はお客さんにとっての先生という存在になっ
   ているからです。

   確かに化粧品は売っています。

   しかし、それはあくまで結果(手段としての化粧品)として、なのです。

   店員は専門家として化粧品、スキンケアの方法をお客さんに教えます。

   また来店のたびに細かくカウンセリングすることで、そのときの肌の状態にあった化粧
   品などを勧めています。

   このようにお客様にとっての相談係になることで、商品に頼らない集客を可能にして
   いるのです。

   多くのお客様は「だまされるんじゃないか」「自分に合わない商品を買ってしまうんじゃ
   ないか」ということを恐れています。

   その理由は商品の購買基準が分からないからです。

   そこで、あなたは先生として、商品の購買基準を教えてあげます。

   お客様が商品を通じて手に入れたいメリットを確実に得られるように手助けするの
   です。

   そうするとどうなるでしょうか? 

   お客様にとって、あなたが教える分野について、あなたの言うことは絶対になります。

   「相見積もりをしてくれ」「もっとまけてよ」「他の業者を探そう」なんていうことは
   なくなるのです。

   では、どのようにすれば、お客様にとっての先生という立場を構築することができる
   のでしょうか。

   その答えは販売プロセスです。

  □『売れる仕組み』に欠かせない販売プロセス

   お客様にとって先生となることができるように販売プロセスを作り直すのです。

   販売プロセスは3つのステップとなります。

     1.お客様を価値観で集める

     2.信頼を築きつつ、正しい知識・商品選択基準を伝える

     3.理解した人に『だけ』商品を勧める

    1.お客様を価値観で集める

      世の中に存在するあらゆる商品は、「悩み」を解決するものか、「欲求」を満
      たすものです。

      まとめれば、「よりよい未来」を得るために存在しています。

      当然、あなたが提供する商品やサービスもそうでしょう。

      では、あなたが提供する商品やサービスを購入することによって、どんな「よ
      りよい未来」を得ることができるのでしょうか?   

      それを考えてみてください。

      ただし、この「よりよい未来」はお客さんが認識しているものでなければなりま
      せん。

      なぜなら、お客様が認識しているものだけが現実だからです。

      例えば、“虫歯”の例をあげればわかりやすいでしょう。

      歯がズキズキする、寝られない、熱を持ってくる……。

      そんな症状が出なければ、歯医者に行こうとは思わないでしょう。

      しかし、これらの症状が出るまでに虫歯を発見することができれば、痛い思
      いをする必要もないし、歯医者に行く回数も少なくてすむでしょう。

      一見面倒そうに感じますが、年に1回歯科検診に行くほうが、費用も時間も
      短くてすみます。

      そんなことは皆が知っていることです。

      でも、大半の人は症状が出なければ、「歯医者に行こう」という気にならない
      のです。

      どれだけ「検診するほうがいいよ」とあなたが声を大にして伝えようと、お客
      様にはその声は届かないのです。

      歯が痛いという現実に直面して初めて、歯科検診が重要だと認識するので
      す。

      あなたが提供する商品やサービスも同様です。

      お客様のさまざまな問題解決が可能であったり、素晴らしい未来を提供でき
      るかもしれません。

      しかし、その問題や未来をお客様が認識していなければ、あなたのメッセー
      ジを受け取ろうとはしません。

      ですから、あなたのメッセージを受け取ってもらうためにも、以下のことをでき
      る限りリストアップしてみましょう。

       ・お客さんが『今』悩んでいること

       ・お客さんが『今』ほしいもの

    ◎価値観を教える

     リストアップできたら、リストアップした内容に基づいてノウハウ・知識集(小冊
     子、音声CD、動画DVD、PDFファイル)を作成し、それをお客さんにプレゼント
     してみます。

     大切なのは、これらのノウハウ・知識(無料オファー)をお客様に差し上げる代
     わりに、お客様のメールアドレスなどの情報を残してもらうのです。

     では、どのようなオファーにしたらよいのでしょうか?

     ポイントは、あなたの価値観が伝わるものであるということです。

     具体的には以下のいずれかになります。

      ・理想の未来を得るための具体的な方法
      ・お客さんが理想の未来を得られていない本当の原因

     あなたの価値観・スタンスを伝えることで、興味のないお客様は脱落します
     が、一方で、共感したお客様はそれ以降のあなたの話に強く興味を持ってくれ
     ます。

     このようにすることで、自社のサービスによって「究極の理想の未来」を提供で
     きるお客様(「見込み客」)のリストだけが集まる、というわけです。

    2.信頼を築きつつ正しい知識を伝える

     価値観を伝えることで、「見込み客(集客)」の情報を取得することができたら
     次にあなたがやるべきことは、さらなるお客様の教育、啓発(以下、フォロー
     アップ)です。

     先生として本格的に情報を伝えていきます。

     ステップ1では、プレゼント(無料オファー)として、理想の未来を得るための具
     体的な方法、もしくは得られていない本当の原因を伝えました。

     次は、これらを補完する情報・さらに掘り下げた情報を届けるのです。

     これには2つの目的があります。

      (1)お客様のあなたに対する信頼度を高めること

        人間の相手に対する信頼度は、コミュニケーションの回数に比例します。

        さらに、相手の人間的な側面を知ったときに、より強く相手に好意を持つ
        ようになります。(※ザイオンス効果)

           ※同じ人や物に接する回数が増えるほど、その対象に対して好印象
              を持つようになる効果

        繰り返し情報を提供することで、信頼度を高めます。

        そして、単にフォローアップの回数を増やすだけではなく、あなたの理念
        やちょっとしたプライベートの情報も盛り込みます。

        そうすることでより信頼度を増すことができるのです。

        しかし、これだけでは不足です。

        単に役立つ情報を提供するだけでは、その後の商品販売にはつながりま
        せん。

        それが目的の2つめにつながります。

      (2)購入から逆算したメッセージを届けること

        これまでお客さんに商品プレゼンテーションした際に、何らかの反論が出
        てきた経験はないでしょうか。

        「価格が高い」「ウチには合わない」など。

        このような寄せられるであろう反論を、あらかじめコンテンツの形でつぶし
        ておくのです。

        「価格が高い」という反論であれば、「価格で選んではいけません。こうい
        う基準で選びましょう」というような内容を伝えておきます。

        「ウチには合わない」という反論であれば、「自分にピッタリの商品の選び
        方」などのコンテンツにしておくのです。

        お客様から反論が出た後に、それについてあなたが答えても、お客様か
        らすれば「営業トークでしょ?」と思われてしまいます。

        しかし、前もってコンテンツの形で伝えておけば、お客さんにはスッと受け
        入れられるのです。

    ◎フォローアップを自動化する

     では、どのようにフォローアップすればよいのでしょうか?

     具体的な方法として、最も有用なのが「ステップメール」とよばれるツールで
     す。

     ステップメールは、ウェブページにメールアドレスが登録されたら、予め設定し
     たスケジュールに沿って、自動でメールを送ってくれるという便利な仕組みで
     す。

     例えば、以下のように、自動でメールを送ることが可能です。
      ①登録して24時間後に「ノウハウはどうでしたか?」というお伺いのメールを
        送る

      ②3日後に自己紹介のメールを送る

      ③7日後に追加ノウハウのメールを送る
         ・   
         ・
         ・

     ステップメールを使う理由は簡単です。

     お客様のメールアドレスを取得してから、フォローアップの途中までを、完全に
     自動化することができるからです。

     ちなみに、この段階では、すでにお客様があなたの商品を買う準備ができてい
     るかといえば、そこまではできていません。

     お客様によって、思い入れには大きく差があります。

     ステップメールでフォローアップすることで、しっかりとメールを読んでくれる人
     とそうでない人に分かれます。

     当然、前者は思い入れが強く、後者は弱い。

     どれだけ優れた人間でも、イヤがる人間を導くことはできません。

     つまり、しっかりとフォローアップすることで、導いてほしい人とそうでない人に
     分けることができます。

     このステップメールですが、ウェブで「ステップメール」と検索すると、さまざまな
     ツールが出てきます。

     価格や機能などでしっくりくるものを選んでください。

   3.理解した人『だけ』に商品を勧める

     オンライン、オフライン両方で正しい知識・ノウハウを伝え続ける方法について
     述べてきました。

     ここからは直接の対面、クロージングが必要になります。

     ここまでのステップを経た後に、いよいよお客様の所に行くことで、これまで
     やっていた営業のときとは、お客様の反応が全く異なることに気付くでしょう。

     すでにお客様は、これまでに積み重ねてきた情報提供により知識を持ってい
     ます。

     従って、懇切丁寧にひとつひとつを説明する必要はありません。

     しかも、あなた(あなたの会社)は、お客様にとって、役に立つ情報を届けてく
     れる先生という存在です。

     ですから、お客様がいざ商品を購入するにあたって持っている不安、疑問を解
     消するための質問に正しく答えることさえできれば大丈夫です。

     疑問がない状態にするだけで、お客様はほぼ購入しようという状態に入りま 
     す。

     ですから、営業担当者が直接お客様のもとに行き、「どうされますか?」の一
     言でほぼ決まります。

     結果、営業担当者のスキル、経験、能力に頼らずに契約が決まっていくことに
     なります。

     極端な話、この販売プロセスを導入することで、入社間もない営業担当者が契
     約を取ってくるということも珍しくありません。

     それほど営業の難度が下がります。

     とはいえ、営業担当者がお客様のもとに足を運ぶということは、それなりの人
     件費、手間がかかることになります。

     ですから、営業担当者がせっかく行ったのに決まらない、という事態はなるべく 
     減らしたいと思うでしょう。

     そのためのコツを3つご紹介します。

      (1)お客様を説得しようとしない

        ほしくない人に売れること、それが本当の営業力だと言う人もいます。

        しかし、そのような営業力には、天賦の才、長期にわたる訓練が必要で
        す。

        そして、そのような力を持っている人は、ごく限られた人であり、どこからも
        必要とされる人間ですから、いつ辞めていくともしれません。

        もし社長がそのような営業力を持っているとしても、社長がいつまで営業
        し続けるのでしょうか? 

        それでは、社長がいなくても売れていくような仕組みはいつまでたっても
        できません。

        仕組みを作るためには、営業担当者の役割を定義し直すことです。

        営業の役割は、お客様を説得するものではなく、お客様の「商品がほしい
        気持ち」が高まっているかを確認することです。

        一定以上「ほしい気持ち」が高まっていれば、あとはお客様の疑問を全て
        解消してあげること。

        それだけすればよいのです。

      (2)相見積もり、値引きは一切受けない

        お伝えしてきたプロセスをたどっていれば、営業に行く前段でしっかりと関
        係を築き、さらにお客さんを導くという姿勢を理解してもらえているはずで
        す。

        ですから、基本的には、相見積もりになったり、値引き交渉に入ったり、と
        いうことが極端に減ります。

        とはいえ、中には、相見積もり、値引き、コンペなどを求められる場合もあ
        ります。

        その場合は、商談途中であっても席を立って帰ることです。

        なぜなら、これらをお客様が求めるということは、あなたのことをその程度
        としか見ていないからです。

        つまり、こちら側の理念・考え方が伝わっていないということ。

        たとえ運よく契約が決まった後でも、理由を付けて引き延ばされたり、こち
        らが望むことをやってもらえない、ということが起こります。

        その結果、成果を上げることができません。

        そうなれば双方にとって不幸になるばかりです。

      (3)今後もお客様を導くことを示す

        今後も責任を持って導くことをお客様に示すことです。

        「責任を持ってアフターフォローをします」というレベルではなく、さらに、
        商品を購入した先の「究極の理想の未来」を手に入れてもらえるように私
        たちは存在しているということを明確にすることです。

        理想の状態を手に入れた後の、さらに究極の状態とはどんなものなの
        か? 

        それをお互いに明確にし、今後も継続的に付き合いが続ことをしっかり
        と示します。

       以上が、お客さんを導く人になる3ステップです。

   ここまでお伝えしてきたことは、非常にシンプルな方法なのですが非常に強力です。

   セールスパーソンとしてではなく、先生として扱ってもらえますから、非常に楽にビジ
   ネスができることがお分かりいただけたでしょうか。

   この情報過多の時代にあって、正しく適切な情報を提供する会社こそが、最も必要と
   されている会社です。

   あなたは単なる売り手ではなく、お客様をよりよい未来に導くリーダーだということを
   覚えておいてください。

   あなたの発言がお客様の人生を左右することになります。

   先生になるということは、それくらい重大な情報を発信する立場になるのだという自覚
   と責任を持つことも忘れないでください。

   ときには、お客様が理想の未来を得るために、自社の商品ではなく他社の商品のほう
   が向いているのであれば、そちらを勧める。

   それくらいの心構えが必要です。

   そうすることで長期にわたってお客様と良好な関係を築き、発展し続けることができ
   ます。

   一つずつでもよいので、ここに書いてあることを実践していってください。

   そうすればお客様との関係が今までとは全く違ってくることに気がつくばずです。

   すると、差異化が難しい商品・サービスであっても、売ることができるようになっていき
   ます。

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セールスとマーケティング


  ■セールスとマーケティング

   ドラッカーは、

     これまでのマーケティングは、販売に関する全機能の遂行を意味するにすぎなかっ
    た。

    それではまだ販売である。

     われわれの製品からスタートしている。

    われわれの市場を探している。

    これに対して真のマーケティングは顧客からスタートする。

    すなわち現実、欲求、価値からスタートする。

    「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を問う。

    「われわれの製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値
    ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」

    販売とマーケティングは逆である。
    同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。
    もちろん何らかの販売は必要である。

    だが、マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。

    マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わ
    せ、おのずから売れるようにすることである。

    チラシや販売促進を行って商品を販売することは、真のマーケティングではな
    い。

    何もしなくても、商品が動くことが理想である。

    マネジャーは常に、分析、研究、改善を進めて行かなくてはなりません。 

  □マーケティングとは市場志向
   顧客から見れば、自社の商品は、多くの商品の中の一つにすぎない。

   この現実を忘れてはならない。

    ・顧客の事情を知っているのは顧客自身である。
     売り手に事情は、顧客には通用しないことがよくある。
     「客は常に正しい」

    ・企業が売っているものと、顧客が買っているものは違う。
     特売商品を買わずに類似品を買う客の「なぜ」を考える。

    ・競争相手は、同業者だけではない。
     同業者だけでなく他の販売チャンネルにも目を向ける。

    ・時には、競争相手の存在を忘れることさえある。
     好調な時ほど競争相手の調査を、真摯な態度で行う。

    ・企業が考える特徴が、顧客にとっては意味がないことがある。
     便利だと思って行ったことが、顧客には不便であることがある。

    ・顧客の考える合理的と企業の合理的は違う。
     企業の合理性が、顧客の満足を妨げてはならない。「永遠のテーマ」

    ・市場にとっては、どのような商品、企業も重要ではない。
     自社(店)の存在価値を確認する。

    ・購入の決定権を持つ顧客は、最終需要者と流通チャンネルである。
     また、需要者には、決定権はないが、拒否権を持つ人がいる。
     顧客は品揃えに対しての決定権はないが、買う商品の品揃え、サービスが悪
     ければ買うことを拒否することができる。

    ・顧客を特定できない素材メーカーは、市場や用途からマーケティング分析をす
     ればよい。
     小売業でもその商品がどの様に使用されているか分かっていない。
     「なぜ売れている」かの理由を追求する。

   基本的に顧客は浮気性である。

   まして熱意と根性で成約した契約は、さらに熱意のある、低価格のところに移って
   しまう。

   頭を使わずに取れた契約は簡単に落ちると考えていいでしょう。

   顧客の流出を防止するには、顧客志向を高めるデータベースマーケティング
   導入することが急務となります。

   今までのようなセールススキル(売り込む方法を追求)のレベルアップから、顧客に
   充分に理解されて、納得されて、顧客から声がかかってくるような販売方法(マーケ
   ティング)に営業を改革していかなければなりません。

   売り込むのではなく「売れる仕組み」を作り上げることがマーケティングです。

   欲しいと思われる商品・サービスを企画し開発する。

   それを消費者に認知してもらうように広告や販売促進を行なう。

   消費者の気持ちを考慮しながら売れるように組み立てる。

   セールスのように一方的な売り込みではない。

   「売る」の間に「れ」が入るのと入らないのとでは大きな違いがあります。

   必要なのは「売る」から「売れる」への発想転換です。

   例えるなら、セールスは顕在化している需要を片っ端から刈り取る狩猟型と言え
   ます。

   マーケティングは種をまき、飼料を与え、果実になるまで時間をかけて市場を育成
   する。

   実になってはじめて収穫する農耕型の販売手法です。

   マーケティングは「将来にわたって継続して売り上げ・利益を確保する仕組み」です。

   この手法を実践していくには大きく分けると2つの戦略が考えられます。

   商品やサービスにほとんど差異のない環境の中で戦うには、
    ・同業他社にないサービスや機能・性能で戦う

    ・特殊な商品あるいは特定のエリアに集中して戦う

   なにを武器に戦うのか、明確な方針を出して戦わなければ、戦いに勝つことはでき
   ない。

   あなたの商品やサービスは他社に比べてどれだけの性能を持っているか、販売
   している商品の性能・価値を的確につかんでいなくては差別化はできない。

   お客様が契約を決意するのは、それを購入すれば必要が満たされるか、あるいは
   満足を手にすることができるからです。

   必要性も利便性も満足も感動も得られないのであれば、顧客は購入を決意しま
   せん。

   商品に名演技をさせるためには、営業マンがその商品の性能・価値を把捉して
   いなければならないのです。

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売れる仕組みづくりとは 

 
  ■異業種のツール・ノウハウを活用  

   多くの中小企業では、トップが情報を知っていても実行に移さない・移せないことです。

   理由はさまざまですが、日々の仕事に追われ、収益に直結した事柄を後回しにしている
   ことです。

   この事が売上げアップを阻害しているのです。

   もちろん、毎期増収している会社もありますが、その数は多くありません。

   増収している企業に共通している点は

    ・情報(収集)を意識している

    ・有益だと感じたことはすぐに実行する

    ・常に数字(貸借対照表 等)に対して敏感である


   ここで異業種のツールを活用し、営業活動に大きな成果を発揮した事例を紹介します。

   それはビルメンテナンスの会社です。

   その会社が、異業種である損害保険会社のツールを営業のドアノッカー商品として
   活用したのです。

   そのツールを自社用に加工し、訪問先企業へ「業務改善の提案に」と、事前に作成した
   セールストークをもとに配布したのです。

   自社の商品やサービスとはまったく違うサービスを、集客(見込み客開拓)や顧客向け
   (アップセル、クロスセル)に活用したことです。   

   保険業界にとってはありきたりなツールです。

   最初、ツールをプレゼントされた相手企業は驚いたそうです。

   ビルメンテナンスの会社が「なぜ?」という思いなのでしょう。

   その経営者は訪問に際し、手渡す場面のセールストークを営業マンも含め、全員で作成
   したのです。

   普通に考えると、ビルメンの会社がなぜ営業ツールとして車両管理規程を営業ツール
   として活用したのか? です。

   彼はビルメンという仕事を建物という「モノ」だけを対象としたのではなく、その企業の
   「コト」にも対象を広げ、競争の激しい業界で同業者との差別化を図ったのです。

    「私どもはビルメンテナンスという仕事を通して、企業様の安全と繁栄にお役立 
    てできる会社を目指しております。」

    「今日お持ちした車両管理規程は、社員のマイカーによる通勤を許可している
    企業様が多い中、通勤途上の事故や業務にマイカーを使用し、おこした事故な
    どにより会社が賠償責任を問われる事例が増加してきております。」

    「この規程は御社で今すぐ利用できるフォームになっておりますので、ぜひご活
    用ください。」

    「今後とも、御社でお役に立つようなレポートを提供させていただきますので、ぜ
    ひお仕事にご活用ください。」

   この活動は相手先企業に大きなインパクトを与え、感謝されるだけでなく、自社の業績
   アップにも貢献したのです。

   さらに彼は以下のテーマについて改善に取り組むことにしました。

    ・顧客のデータベース化

    ・ニーズ喚起(ニュースレター、情報紙)の重要性を知る

    ・ハガキの有効活用

    ・基本動作5S(整理、整頓、清潔、清掃、躾)の徹底

    ・各業務の手順書を作成

    ・会社案内セールスハンドブックの作成

    ・経営計画書の作成

    ・朝礼会議の進め方

   この会社は上記のテーマを徹底して習得し、自社のノウハウとしたのです。

   そして、営業ツールとしても活用することを怠りません。

   すべての業界で共通することそれは、あなたは「問題解決業」であることです。

   上記の記載事項のすべてが、お客様から信頼され、感謝され、親近感を持ってもらうた
   めであり、あなたの商品・サービスを購入してもらうことに繋がるのです。

   
  ■「知識・情報」「マーケティング」「システム」「人」を強化 

   あなたも既にご承知のように、最初に売り込むべきものは自分自身です。

   必要なことは、粘り抜くこと。

   絶対に粘り抜くと決心すれば、それで一つ突き抜けたことになるのです。

   ただし、粘りが大切だからといって、単に同じことを繰り返すだけではなく、何かうまく
   いかないことがあったら、立ち止まって別のアプローチを試してみることが必要です。

   成功するために粘りは大切だが、視野を広く持って、柔軟に目標の実現に向かうことが
   不可欠です。

   うまくいかなかったら、なぜ失敗したのかがわかるまでは、二度目のトライをしないこと
   です。

   組織の内容は、ダイナミックに変化するものです。

   分業の状態は固定せず、組織図はいつもどんどん変わっていくのであり、組織管理が
   できなければ、企業の経営効果は絶対に上がりません。

   そのためにも、「知識・情報」「マーケティング」「システム」「人」を育てること
   です。

    1.知識・情報

      何をするにせよ、あなただけが持っている知識や情報こそが、あらゆるものの基
      礎になるのです。

      現在持っている知識、これから得る情報が、あなたを他の競合他社(店)から差
      別化してくれます。

      こうした知識や情報は大きな価値を生むのです。

      知識や情報は、それを持っている者にとっては強力な武器になります。

      利益をあげている人はこのことを知っているし、常に学び続ける必要があること
      にも気づいているのです。

      学び続けることで、できる限り多くの情報を得て、チャンスを最大限に生かし、
      リスクを最小限に抑えることができるのです。


    2.マーケティング

      マーケティングが優れていれば、顧客の方からあなたの会社のドアをノックして
      くれます。

      喜んでお金を払い、あなたの扱う商品やサービスを買いたいと言ってくるで
      しょう。

      あなた(会社)の発展も衰退も、マーケティングが鍵となるのです。

      だからこそマーケティングは、軽く考えたり人任せにしたりせず、あなたがしっか
      りと理解しておく必要があるのです。

      マーケティングは競合他社(店)が簡単に真似のできない分野だからです。

      このことをぜひ理解すべきです。


    3.システム(仕組み)

      システムは「ひとりでにそうなってしまう仕組み」のことです。

      システムの意味は、個人が特別な努力や配慮や留意、あるいは注意をしなく
      ても、いつの間にかあるべき結果が出るための適切で有効な標準化がある
      ということです。

      経営は、目的・目標を達成するために、改善、改革を行い、よりよい方法を見
      つけ出し実行することです。

      特定の個人の異常なほどの努力が必要なのではなく、慣習に従っていれば
      ひとりでによい結果が出るような仕組みをつくることが大切です。

      「売る努力ではなく、売れていく仕組みをつくる」です。

      経営には実にさまざまスキルが必要です。

      そうしたスキルを生かすためには限られた時間を有効活用しなくてはなりません。

      仕組みがあれば、そのスキルを、さまざまなプロセスを通じて従業員に伝えるこ
      とができます。

      そうなれば、従業員は価値が高く収益率の良い仕事をすることができ、コストも
      低く抑えることができるのです。

      結果としてあなたは自由に使える時間が増え、一層優れた仕組みを構築し、事
      業をより収益率の高いものにすることができます。

      仕組みによって、あなたは身体を使って給料をもらう立場から、仕組みによって
      お金を稼ぐことができ、事業の拡張も楽になります。

     
    4.人(人材)

      言葉では「企業は人なり」と言われているが、本当の意味で人を大切にできてい
      る企業は千に一つもないのではないでしょうか。

      商品やサービスがどれほどすばらしくても、企業のすべては、そうした商品やサ
      ービスを作り出し、顧客に届けてくれる人にかかっているのです。

      この段階でさまざまな間違いが生まれます。

      会社の競争力は、従業員のスキルと気遣いにかかっています。

      競争相手が何をしようと、社員が仕事を喜びとし、顧客に接するのを楽しいと思
      い、心から顧客のことを思って働いてくれていれば、その影響力は絶対に真似の
      できないものになります。

      競合他社がどんなことをしても、この雰囲気だけは、おいそれと作り出せるもの
      ではないからだ。

      優れた人材を得、育て、その人を逃がさないようにするのは、事業をする上で最
      も難しいことだが、同時に、最も価値あることでもあるのです。

      人(人財)を得ることは競争相手をぐっと引き離し、その立場を保つことができる
      ようになります。 

      人を雇うのは簡単だが、正しく人を選んで雇うのは、そう簡単なことではありませ
      ん。

      あなたの雇った人があなたの会社を作るのです。

      企業風土やサービスや品質や評価、そして究極的には利益も、彼らが生み出す
      のです。

      優れた人を雇えばあなたも成長し、優れた人になり、仕事が楽になります。

      逆に人の選び方を間違えれば、あなたの仕事も企業の値打ちも、すべて台無し
      になってしまいます。

      自分よりも優れた技術を持ち、大きなビジョンを描ける人を雇えば、すばらしい
      会社ができるでしょう。

      しかし、正しく人を雇うには、どのようにして人を選び、その人の特長をチェック
      して、人材として最大限に活用するのかを学ばなければならない。
   
  ■やり方を変える 

   声を大にして言いたいことはマーケティング発想の営業を実践していかなければ継続
   した収益アップは図れない。

   あなたの扱う商品・サービスをそのまま売ろうとしても売れる時代ではないということで
   す。

   顧客の抱える問題や願望を解決するための手段としてあなたの商品・サービスがある
   のです。

   「どうしたら売れるか」ではなく「どうしたら買ってもらえるか」です。

   そのためには売り手側の視点ではなく、買い手の視点に立った考えが必要となります。

   万人を対象とした営業は大企業の手法です。

   あなたは商品・サービスの販売先となる市場即ち、ターゲットを絞った営業をしているで
   しょうか?

   マーケットはいたるところにあります。
   (顧客の抱える問題や願望の数だけマーケットがある)

   この判断次第で、後になって大きな無駄なエネルギーを使う結果になったり、時には
   大変効率的な営業成果に結びついたりする事があるのです。

   普段からこの様な視点で見ていくことが多くのマーケットを発見するチャンスとなりま
   す。

   あなたにとって、マーケティングとは、お客様(マーケット)のニーズを探し出し、創造
   し、お客様を惹きつけ、逃がさないために、あなたの持つすべての力を統合して行
   う活動です。

   そのためには、

    ・顧客ニーズを探す・・・市場調査
  
    ・顧客ニーズを創造する・・・商品企画(お客様の抱える問題や願望)
  
    ・顧客に提案する・・・広告宣伝、販売促進
 
    ・顧客との関係維持・・・アフターサービス(リレーションシップ

   コンサルティング営業とは、商品・サービスを売りつけるのではなく、マーケットの持つ
   潜在ニーズを発見、洗い出し、ニーズを顕在化させて、お客様(マーケット)に解決策を
   提案し、満足感を与えことです。

   また、同業他社(店)より優位に立つためには、営業マンの態度、電話対応クレーム
   の際の行動がお客様にどのように評価されているかなど、お客様の意見を採り入れ、
   知っておくこともお客様との良好な関係維持において忘れてならないポイン卜となり
   ます。

   中小企業にとって、エリア(商圏)を広げることは非効率で余分なコストを掛けることに
   なります。

   マーケティングとセールスの違いは、セールスは「売り込む方法」を追求することです。

   アクションが中心で、今月・今年の業績を追いかける。

   明日のことはどちらかというと、どうでもよいといったやり方です。

   したがって、セールスは売り込むことが基本で、悪くすると「押し売り」のイメージが強
   くなる。

   マーケティングは顧客に充分に理解されて、納得されて、顧客から声がかかってくるよう
   な販売方法になります。

   売り込むのではなく「売れる仕組み」を作り上げることがマーケティングなのです。

   欲しいと思われる商品・サービス製品・商品を企画し開発し、それを消費者に認知して
   もらうように広告や販売促進を行ないます。

   セールスのように一方的な売り込みではありません。

   「売る」の間に「れ」が入るのと入らないのとでは大きな違いがあるのです。

   必要なのは「売る」から「売れる」への発想転換である。

   顧客ニーズが多様化・複雑化している現在、販売の土俵を決めて戦力を集中しなければ
   ならず、すべての人を対象にあなたの扱う商品・サービスを販売するデパート化を目指す
   のではなく、専門店化することです。

   しかし、残念ながら多くの営業会社がデパート的な販売手法なのです。

   だからといって分野や数を絞っても、ただ漠然と販売を展開したのでは何の意味も
   成しません。

   その商品を、どのような相手に、どのように販売するか、明確に設定しなければならない
   のです。

   市場のどこで勝負をかけるか、「販売する土俵」(他店と違う土俵)を設定することが
   ポジショニングです。

   戦う場所(土俵)を明確に、マーケットを広範囲にせず、強みを生かした戦いが中小規
   模企業の戦法(ランチェスター戦略)なのです。

   
  ■営業開発(売れる仕組み)

   (1)今この時期、何故商品が売れないのか

     あなたは考えたことがありますか?

     「不況のせい? 営業マンのせい? 商品のせい? 顧客のせい?」

     ・・・全部違います。

     好景気の中では、数多くのお客さんを訪問すること
     で、営業マンが熱意と根性の営業により商品・サービスを売ることができました。

     しかし今、過去のやり方が通用しない時代なのは既に
     あなたも承知しているのではないでしょうか。

     ただ、今までのやり方から今の時代に合ったやり方に変えるにしても
                「何を、どのように始めたら?」といった明確な答えを見出せないことが、
                  チェンジできない大きな理由の1つではないでしょうか。

     過去の延長線上で、今までのやり方・考えを続けていても売れば売るほど赤字に
     なり、営業マンが御用聞き営業をすればするほど、お客様から疎ましがられるだけです。

     購入の選択権は完全にお客様主導となったのです。

     「商品が良いから売れる」「熱意にほだされて購入する」といった過去の幻想の時
     代はとっくに過ぎ去ったのです。

     今は、「良いか悪いか」より、「欲しいか欲しくないか」、「興味があるかないか」
     で選ぶ時代なのです。

     商品が「良い」ことと「売れる」ことは全く別問題です。

     営業マンがいくら自社の商品の良さを説明しても、お客様はあなたの商品をまだ
     使っていないのです。

     ですから、その「良さ」といったものを体験していないのです。

     何故買うのかというと、良さそうに見えるからです。

     欲しくなるような気持ちになったからです。

     決して「良い」ということを実体験したわけではありません。

     言ってみれば、「良い」ということを営業マンがいろんな販売テクニックや演出をす
     ることにより、お客様が、その商品の良さを疑似体験したからなのです。

     しかし、今まで全く興味もなかったり、欲しくもなかった商品を、いきなり営業マン
     のパフォーマンスや口先ひとつで変えることはそんなに簡単にできるのでしょうか?

     こんな優秀な営業マンは、万人に一人いるかいないかであり、ほんの一握りです。

     そんなに簡単でないことはあなたが一番ご存知のはずです。

     まして人材に限りのある中小・零細企業ではなおさらのことです。

     それでは、優秀ではない普通の営業マンが、商品を売る秘訣はどこにあるのでし
     ょうか?  


     答えは明白です。

     それは、欲しい人や興味を持っている人に対して商品を売れば良いのです。

     自社の商品・サービスに興味を持っている人、欲しいと思っている人に対して、商品
     の良さを説明し不安なことを解消してあげれば、極めて高い確率で購入してくれま
     す。

     それでは、興味を持っている人や欲しい人をどのように探せばよいのでしょうか。

     また、どのようにしてそのような気持ちにさせれば良いのでしょうか。

     これも答えは簡単です。

     「売れる仕組み」を作り上げれば良いのです。

     ここにあなたの抱える問題の解決糸口が集約されます。

     多くの経営者や営業担当責任者は、この当たり前のこと
     を誤解しています。

     「とにかくがむしゃらに売って来い、土下座してでもとにかく
     売って来い」、では「竹やりで機関銃に向かっていく」発想です。

     これでは、言われた営業マンはいい迷惑ですし、やる気も失せてしまいます。

     結果、営業マンのモチベーションは下がり、あなたは「事業の仕組み」もつくろうと
     せず、社員に犠牲を強い続ける。

     これでは人材も育たず、悪循環に陥り商品・サービスは売れなくなります。

     売れなくなると、「商品のせい、顧客のせい、世の中のせい」にしてしまい、挙句
     に、「給料が安い」と不平不満を口にし、ますますやる気を無くし、社内にさまざま
     な悪影響を及ぼします。

     このように営業活動のすべてを営業マン個人に依存していることに問題があります。

     中小企業にとって営業を営業部門だけの問題と考えるのではなく組織全体の問題と
     捉えるべきです。

     そして、集客を組織の仕事と捉え、行うことです。

     営業マンの数に限りがある中小企業にとって、営業マンに頼るだけではなく、 
     マスコミを活用したプレスリリースを営業戦略とする必要があります。

     マンパワーへの過度の依存は、「人材」を「人財」に育てなければならない中小企
     業にとって、ますます人のレベルは低下し、「人財」のための育成どころかあなた
     の会社にとっての「人罪」になりかねず、ますます「売れない仕組み」に拍車がか
     かります。

     でも、この悪循環のサイクルに営業マンもあなたも気づいていないのです。

     営業の基本はセールススキルが高いことではありません。 

     組織人としてやらなければならない基本行動が欠かせません。

     これは人材育成の基にもなる基本動作の習得です。 


     売上が落ちて、にっちもさっちもいかなくなって初めて気づくのです。

     これではどうしようもありません。

     へたをすると最悪の事態を招きかねません。
 

     今までの営業のやり方(プロセス)を見直し、変える。

     売り込み(刈り取り、狩猟)型のセールスから農耕型セールスに変えることです。

     農耕型セールスは、畑(マーケット)を耕し、種(見込み客)に水をやり、肥料を与
     え、実(新規顧客)に育てるやり方をいいます。

     はやりの言葉で言えばOne to Oneマーケティングでしょうか。

     体だけに汗をかくやり方から、脳みそに汗をかく営業が必要です。

     今まで刈り取り型、狩猟型セールスに慣れ親しんだ人にとってはまどろっこしく感
     じるでしょう。

     しかし、つくれば売れた時代は終わっていることを理解しましょう。

     「多くを売る」ことから「確実に売る」ための営業の仕組みづくりが急務となりま
     す。

     「売れる仕組み」を会社として、組織として作り上げることこそが、絶対必要なの
     です。

   (2)マーケティングとセールス(販売)の違い

     「売れる仕組み」についてお話する前に、マーケティングとセールスの違いから、
     お話します。

     マーケティングとセールスの違いを理解することで、「売れる仕組み」の必要性や重
     要性をご理解頂けると思います。

     セールスとは、

     ・ 「自社の商品やサービスに関心を持っている人や欲しがっている人を前にして
      プレゼンテーションを行い成約に結びつける活動」 です。

     よく、「俺の前にお客様を連れてきたら、確実に契約できる」なんて豪語する営業
     マンもいますが、それはあくまでもセールススキルが高いということなのです。

     これはマーケティングではありません。

     どんなにセールススキルが高くても、目の前にお客さんがいなければどんなに優秀
     な営業マンであってもその能力を発揮することはできません。
 

     それでは、どうやってそのようなお客様を見つけだすのか、連れてくるのかといった
     問題こそがマーケティングなのです。

     マーケティングとは、

     ・ 「自社の商品に関心を持っている人や欲しがっている人を見つけ出す活動」です。

     取り扱っているものが商品であろうとサービスであろうと、安定的に売れ、利用さ
     れるような構造を作っていくということです。

     「自社の商品に関心を持っている人や欲しがっている人を見つけ出す活動」を
     アイデアや工夫で実践していきましょう、ということです。

     これがマーケティングであり、売れる仕組みなのです。

     この売れる仕組みはどんな会社でも作ることができます。

     もちろん、個人事業家として一人で事業を切り盛りして
     いる方でも十二分に可能です。 
 

     マーケティングの基本として例にだされるのが魚釣り。

      ターゲット(魚のいる場所)
       自分が販売する商品・サービスを、他社がすでに宣伝し
       ている場所を狙う。

       つまり釣り人が集まっているところに「魚がいる」

       「釣り人が集まっているところ」を探すヒントとしてトレンド
       があります。

      ○魚釣りのえさ
       魅力的な餌がなければ、魚は食いつきません。

       餌の中身には、いろいろありますが、見出し、コピー表現、特典等を合わせた
       お客様にとっての具体約なメリットが「餌」であると理解してください。

       「魚がいる」場所だけでなく、その魚を1箇所に集めなくてはなりません。

       そのためには「コマセ(撒餌)」を撒きます。

       「コマセ」となるターゲットは何に悩んでいて解決したいと考えているのか?

       その解決方法をオファーにします。

       特にコマセで重要なのが、オファーです。

       つまり「無料○○」です。

       「無料モニター」「無料小冊子」「無料診断」等の特典です。

      ○釣り糸

       釣り糸が強くないとせっかく釣った魚も、途中で落ちてしまいます。

       お客さんの問合せに、電話で受付するのかファックスで受付するのか、ハガキ
       で応募してもらうのか、それとも24時間録音案内テープを使うのか等の、返
       信方法のことです。

      過去のセールスでは自社の商品・サービスを前面に売り込む営業が主でした。

      しかし、環境の変化は消費者の購買にも表れています。

      今では、上記のようなマーケティング発想を基にした営業が欠かせません。  

      このように考えると、良く理解できるのではないでしょうか。

      何も難しく考える必要はありません。

      しかし、このことを多くの経営者は混同し、マーケティングとセールスを一人の営
      業マンに押し付けているのです。

      よっぽど優秀な営業マンでなければできない無理難題を押し付けているのです。

      これでは、売上が上がらないのは当然なのです。

        販売とマーケティングは逆である。
        同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。
        何らかの販売は必要である。
        だが、マーケティングの理想は、販売を不要にすることである。
        マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを
        顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。
                                   (P.F.ドラッカー)

   (3)売れる仕組みづくりとは

     身近な例でお話した方がより理解頂けると思いますので、分かりやすい事例でお

     話します。

     《都市銀行と外資系銀行の住宅ローンの新聞記事の例》

      新聞広告で、ある都市銀行の住宅ローンの広告です。キャッチコピーもおしゃれ
      で大変興味を引かれる広告です。

      ・ 「○○市郊外、一戸建て (当時)7,500万円、売却見込 (現在)3,050万
        円。

        この含み損買い換えなんて、・・・できるんです! ○○銀行の新型住宅ローン
        なら・・、 ○月○日に新宿に窓口相談コーナー開設します」

       一方で、外資系銀行の住宅ローンの広告です。

       ・ 「その住宅ローン、ほんとに30年つきあえますか?・・・」、

         広告下段には、
         「いま資料請求すると“住宅悩みごと相談Q&A集”を進呈中!」・・・

      あなたならどちらの広告が魅力的に映りますか。

      最初の都市銀行の広告に大いに魅力を感じる方も多いと思います。大変気になる
      キャッチコピーです。家の買い換えで悩んでいる方にはまさに朗報です。

      でも・・・魅力は感じますが、広告の効果から言いうと軍配は外資系銀行に上が
      ります。

      何故でしょうか?

      それは、お客様は、自分の気持ちの中で本当に(ある面切羽詰った)興味や関心が
      ないと営業マンには会おうとはしません。営業マンの話を聞けば上手く丸め込まれ
      てしまいそうだといった意識が働くのです。

      ですから、ちょっとやそっとの興味や関心ぐらいで、自分から相談コーナーに出か
      けて行こうとは思いません。

      出かけて行く人は最初からローンの借り換えの意思決定をしている人だけなの
      です。

      みんな、できれば営業マンに会わずに悩みごとが解消できればよいと考えます。

      都銀の広告は「今すぐ売りたい」といった気持ちが見え見えです。「今すぐ売
      りたい」といった売込みで買う人は、最初から買うことを決めている人だけな
      のです。

      一方で、外資系銀行の広告は「今すぐ買わなくても
      結構ですよ。

      じっくりと勉強してみて下さい。そのためのお手伝いを
      しますよ」といった発想なのです。

      「住宅悩みごと相談Q&A集」を活用し、じっくりと研究
      して下さい。」という発想なのです。

      資料請求だけで営業マンに会うこともなく、悩みごとが
      解決するであろう資料が手に入るのです。

      もっと言うならば住宅ローンの悩みがない人でもQ&A集が簡単に手に入るので
      す。

      このような人は、今は住宅ローン借り換えの必要はないがひょっとすると必要に
      なりそうな人、あるいは将来住宅そのものを新規に購入したいと思っている人たち
      です。

      お客様の方から手を上げて自社に近づいてくれたのです。

      「私は将来あなたの銀行でローンを組みますよ」と言っているの同じなのです。

      要はこの外資系の銀行は見込み客を作るということも目的のひとつとして広告を
      打っているのです。

      住宅の買い換えは、今すぐ買い換えたい人、一年後に買い換えたい人、三年後
      に買い換えたい人・・・と、さまざまです。

      これから先々に自社のお客様になってくれそうな見込み客を囲い込み、そして育て
      ているのです。

     見込み客が沢山いればいるほど売上は安定します。

     継続的な売上が読めるのです。

     また、広告の反応率も読めますので、今後、効果的な広告も打てます。

     更に、顧客データが手に入るわけですから、定期的、継続的にいろんな情報を発信
     することにより、自社へのロイヤルティを高めていけます。

     将来お客様になってくれそうな見込み客を獲得し、そして育てているのです。

     実は、普段私たちが目にしている新聞広告にもこのように売れる仕組みを意識した
     広告とそうでない広告があるのです。


      ・ 「あなたの家も狙われる!…“元ピッキング犯が告白
       【侵入しやすい住宅の7つの落とし穴】」

     小冊子を無料で差し上げます。詳しくは、今すぐ24時間録音案内テープ・・(電
     話番号)・・を聞いて下さい」など、「家はまだ建てるな」 「間違いだらけの保険
     選び」といったキャッチコピーで、小冊子をプレゼント、といった内容もこれにあ
     たります。

     これからの時代は、顧客をいかに自社のファン(囲い込み)化するかで勝敗が決する
     といっても過言ではありません。

     要するに、売れる仕組みとは、お客様の方から自社に近づいてくれるような工夫
     や仕掛けをし、そして教育啓蒙をすることにより、安定的に本当の見込み客を
     保有し続けている状態
のことです。

     つまり前述した、マーケティング(営業体制の改善)そのものなのです。

     ご存知かと思いますが、「AIDMA」の法則というものがあります。

     「A」は、アテンション(注意)、「I」はインタレスト(興味)、
     「D」はデザイアー(欲求)、「M」はメモリー(記憶)、
     最後の「A」はアクション(行動)を言います。

     これは、顧客の商品を認知してから購買に至たるまで   
     の購買心理を表した法則です。(注意を惹かせて、興味
     を持たせて、欲しいといった欲求をいだかせ、それを記
     憶させ(思い出させ)、購入といった行動を起こさせる)。

     まさに、マーケティングは「A・I・D・M・A」であり、セール
     スは最後の「A」の部分なのです。

   (4)究極の売れる仕組み〜まずは「市場(マーケット)ありき」

     ・ 「自社はこんなに良い商品を持っている。しかし、売れない、売り方がわから
       ない、顧客がいない」

       世の中には日の目を見ない本当に良い商品がごろごろあります。

       でも、悲しいかな売り方がわからず、四苦八苦している企業が大変多いのが
       現実です。

       今の世の中、「よい商品だから売れるのは当たり前」といって、タダ単にお客様が
      来るのを待っているだけではあなたの商品は一生かっても売れなうでしょう。

      付加価値を高めることによる同業他社との差別化を図っていかなければなり
      ません。

      どうすればお客様を集めることができるのか、どうすれば客単価を上げることがで
      きるのか、どうすればコストを抑えることができるのか、真剣に考える必要があり
      ます。

      そのためには、儲けることを前面に出すのではなく、どうすればお客様のため
      になるのかといったお客様の立場(メリット、利益)にたった仕組みを考える必要
      があります。

      あなたの会社の利益のためにお客様は商品を買うわけではありません。

   (5)営業マンに全てをまかせてはいけない。

    ・売れる仕組みは社長が作れ

     社長自らが「売れる仕組み」作りに集中して下さい。

     収益悪化の責任は「売れる仕組み」を作ろうとしなかった社長にあるのです。

     できない営業マンほど売れない言い訳はいくつでも挙げてきます。

     これはあなたが社長ならば一度や二度は経験されていることだと思います。

     これと同じように、できない社長も売れない言い訳をいくつでも挙げてきます。

     深刻なのは、営業マンより社長のほうです。

     売れな状況が続けば会社は倒産です。

     営業マンには、「セールス」に専念させ、売れそうなお客様(見込み客)開拓は会社
     の仕組みとして行い、営業マンは見込み客を相手にセールスをすることで、継続的に
     安定した収益確保に繋がります。

     「売れる仕組み」は、仕掛けの手段やツールに違いはあれ、業界・業種に関係なく
     全ての商売に共通に必要なものです。

     多くの中小企業の実態は、組織がありながら、やっていることはマンパワーに依存
     した営業です。

     組織を活用し、チーム営業を実践していくには、一人の営業マンに負担のかかる
     やり方から、役割分担による社員全員が営業に関わる仕組みづくりが欠かせない
     のです。

          顧客はみずからが求めるもの、必要とするもの、期待するものに
          しか関心を寄せない。
          顧客の関心は常に、この製品あるいはこの企業は自分に何をして
          くれるかである。(P.F.ドラッカー)

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しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
多くあったことを、私どもは見聞きしております。
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