問題解決の提案活動はコンサルティング営業

記事タイトル一覧

・問題(課題)解決

・提案型営業を考える

・提案型営業で目標達成

・ソリューション営業における情報収集

・販売は科学

・ソリューション(問題解決型)活動

・提案型営業とは

問題解決の提案活動はコンサルティング営業

問題(課題)解決

■問題解決業

 どんな業界にいようと、どんなものを売っていようとも関係ありません。

 誰も、商品やサービスを相手に仕事をしているわけではありません。

 人はみな、人を相手に商品やサービスを売っているはずです。

 なぜなら、意思決定をし、お金を使うのは人だからです。

 人を相手に商売をするのだから、「マーケティングは問題解決」とも言えます。

 つまり、顧客の問題解決になることを考え、提案すればいいのです。

 事業を成功させるには、人のニーズや望みを認識し、それを満足させる方法を見つけることに長けて
 いなくてはなりません。

 それをいつも、よそよりも速く、安く、上手くでき、手軽で、信用がおけ、誠実なら、必ず大きな   
 利益が得られるようになります。 

 今並べたすべての面に焦点を当てていけば、顧客の本当のニーズや望みがどこにあって、どんな
 問題を抱えていて、どうしたら解決を助けられるのか、よそよりも深く見抜けるはずです。 

 そうしたことがわかっていれば、後はあなたの専門分野でのスキルや知識を応用して、ユニークな
 解決策を提供すればいいのです。

 そうすれば必ず売れるのです。

 このような顧客との親密さを築くのは大変なように思えますが、前もって顧客に関する知識を蓄えて
 おかないと、誰が本当の顧客なのかがわからなくなってしまう。

 人が何を望んでいるかを理解できていないことが、大半の会社が利益をあげられない最大の理由です。

 自分たちのニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いてもらえるなら、人はいつ
 でも喜んでお金を払ってくれるのです。 

 顧客の望みは、明らかな時もあれば、そうでない時もあります。

 彼らが求めているものを見つけ出し、それに合わせて常に方向を修正していくことが、あなたの役割
 です。

 商品があるならこちらから出向いて行って、それを欲しいと思わせるだけの理由を、感情と理論の   
 両面から提示しなくてはなりません。

 人に、お金を手元に持っておくよりそれを買った方がいいと思わせるだけの理由、同じ買うなら
 よそよりあなたの方がいいと思ってもらえるだけの理由を、である。 

 人がものを買うのは理屈ではなく、まず感情からです。

 大半の人は理屈でものを買ったりはしません。

 その商品、サービスが何らかの感情的心理的なニーズを満たすから買うのです。

 これがいわゆるシズル効果「ステーキを売るな。シズル(焼いている音)を売れ」という言葉の
 意味です。

 これは、視覚と聴覚の両方を同時に使ってアピールできるので、よりお客様を納得させられる。
 (人間の五感は視覚と聴覚で93%を占め、言葉(文字)だけでは、7%しか相手には伝わらない)

 ふつうの顧客はまず買ってみて、それから、「あれで良かったのだ」と後から理屈付けして納得する
 のです。

 何を売るにしても、あなたの商品、サービスを買おうという感情の高まりを作り出すことは大切だ   
 が、それと同時に、買って良かったと顧客に思わせるだけの、筋の通った理由が必要となります。

 そうでなければ売り上げには繋がりません。

 その方法はたった一つです。

 顧客の声に耳を傾け、それを一歩進めること。

 こちらから出向き、直接顧客と顔を合わせることです。

 あなたの会社のことを好意的に見てもらえるようになるはずです。

 プロセスはシンプル。

 丁寧に、以下のような質問をして、後はじっと注意深く耳を傾ければいいのです。

  ・今回、購入してもらえなかった理由は何か。

  ・次回からはどう改善すればいいか。

  ・気に入ってもらえたところがあるとすれば、どのような点か。

  ・同業他社(店)から取り入れるべきところは、どのような点か。

 そして、あなたとの取引を相手の記憶に残すことです。

 ポジティヴな印象がいつまでも顧客の記憶に残り、「またあなたに頼みたい」という気持ちになります。

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問題解決の提案活動はコンサルティング営業

提案型営業を考える

■従来のパターンが通じない

 1.遊園地って何をするところ?

  子供が遊園地へ行きたいといいだしました。

  自身も好きなので、悪い提案ではないと考えて行くことにしました。

  ところが、遊園地へ行くと子供は一目散に「あるスペース」に向かって行くのです。

  ゲーム機があるからです。

  子供がいうには「ここは空いているからほかのゲームセンターよりゆっくりできる」そうです。

  そこで、「おいおい入園料払って、ゲームセンターか?」と文句をいうと、「いいじゃない。
  何にも乗らないから」と子供は答えます。

  「うーん」とうなりつつも、何となく説得されてしまうのです。

  確かにジェットコースター1回の料金で、ゲームは5~6回は遊べます。

  トータル予算は、乗り物に乗るのも、ゲームをするのも、同じかもしれません。

  「でも、せっかく遊園地へ来たのだから…」といいかけてやめました。

  子供は遊園地に来たわけではないからです。

 2.「イタリア製?」それがどうしたの!

  あるカバン店に入り、探し物をしていると、店員が「こちらはイタリアの○○○○です」と
  説明してくれました。

  イタリア製のカバンを買う気で来たわけではないので、「ノート型パソコンが入るくらい
  丈夫で、雨に強くて、軽いカバンを探しているんだけど」といってみました。

  それならと店員が出してくれたカバンがとても大きいのです。

  丈夫そうだけれども重く、値段が5万円もします。

  「へー、5万円?」と思わず口にすると、「このブランドは……」という「トーク」が始まった
  ので「今度お金のある時にまた来ます」といって次にスーパーに行くことにしました。

  結局、防水加工を施した布製のカバンが6000円。

  予算はまだ余裕があったけれど、ノート型パソコンの重さを考えると、それが最適でした。

  また例によって、POS情報の分析担当者に「消費者は経済合理性を追求し始めた」などと
  いわれるのだろうなと思いつつ、今もそのカバンは重宝しています。

 3.湿度センサーをクーラーに取り付ける

  電子材料を製造している大手メーカーでは、湿度を感知する材料を製作していた研究者が
  いました。

  しかも研究所内の定期発表会(テーマ検討会)で発表したため、事業部長から事業化を検討
  するよう指示を受けてしまったのです。

  事業部長も「ああいう時は、ああでもいわなければ格好がつかんじゃないか」という程度の
  発言で、発表したほうも、聞いたほうも、実は決して本気ではなかったのです。

  ところが「新入社員が暇そうだ」というので、A君が湿度センサーの事業化に向けての(一応の)
  プロジェクトメンバーに抜てきされたのです。

  A君はまじめな男で、大手の空調機メーカーにあたりを付け始め、学校時代の友人に、先方企業
  の組織や担当者を聞き出し、企画書作りに励みました。

  その企画はクーラーに湿度センサーを取り付けるというものでした。

  企画書ができてしまっては大変です。

  会社の名前になるので、それなりの修正が入ります。

  結局、いいものができて取り引きまで始まりました。

  「クーラーをつけると僕は必ず風邪をひくんです」という切り口から、各方面に辛抱強く説いて
  まわったA君の業績でした。

 4.提案型営業って何?

  以上、身近な体験談から、

   従来の既成概念と新しい趣味や技術とに少し大き目のギャップがある

  という現代社会の特徴をみてみました。

  数十億円で建設した遊園地より、数十万円のゲーム機のほうが比較にならないほど魅力的で
  あったり、高価なカバンが結局使い手が求める機能をつかみきれず「これ何に使うの?」と
  感じるものでしかなかったり、どうでもよい研究が今までなかった企業との新しい取り引きを
  開いたり、何だかちょっと適材適所に欠けていると感じる場面が、最近少なくないのです。

  分かりやすくとらえると、

   今までの商品やサービスには少しもの足りないが、
   かといって従来の商品やサービスに代わるものが現れているわけではない、
   という過渡期現象

  が今の社会の特徴だといえないでしょうか。

  提案型営業という言葉が流行し始めて久しいのですが、上記のような背景を考えると本来の提案
  型営業は、「どうしたらより楽しい生活、より効率的な作業ができるのだろう。

  どうも今のレベルでは満足できない。かといって………」と悩む人へ、

   回答を示唆するものでなくてはならない

  のです。

  一部には自社商品を見栄えのよいパンフレットやトークで売り込むことが提案型だと思われて
  いるようですが、そんなスマートな押し売りでは、きっと顧客は心の中で「それがどうしたの?」
  と冷めた気持ちになってしまうのではないでしょうか。

□提案型営業の実例

 1.メーカーが小売店の棚割りを提案/ただしポイントを外してはいけない

  ある食品メーカーは「コンピューターによる小売店の棚割り指導(支援)システムを開発した」
  と発表しました。

  このシステムでの支援方法は、小売店で販売している食品の現状商品をバーコードで入力し、
  現状の棚割りをコンピューター上で再現した後、POS情報を基に割り出した死に筋商品を抽出し、
  代わって新たな売れ筋を加え、しかも、売れ筋を加えた後の棚の陳列は、システムが自動的に
  設計し、ディスプレイ(テレビ画面)に表示するというものです。

  ◎提案の器ができただけ?

   しかし、よく考えてみるとやや変な面もあります。

   例えば、POSデータを使って死に筋を割り出した時、その中に「自社製品」が多数含まれて
   いたらどうするのでしょう。

   営業マンは客観的データに従って、「ここにはA社、こっちにはB社をおいてください」と指導
   するのでしょうか。

   もし逆に自社がいつも提案されるなら、大掛かりなシステムなど不要といえるかもしれません。

   このシステムも、

    酒販店の指導はいくらでもできるが、それが必ずしも我が社の
    商品を売りたいと思わせる動機付けにはならないのが悩みだ

   としていた大手酒販メーカーの例から、あまり進歩していないような気もするのです。

   このシステムは、どうも提案の器であって、その器の中にどんな具体的提案を盛るかは
   これからの課題のようです。

  ◎自社商品を忘れれば提案は簡単

   自社の商品を他社商品より多く売らなければならないというプレッシャーがないなら、提案は
   簡単で、楽しいものといえます。

   顧客のメリットを教えてあげるだけだから、どんな人にも必ず喜ばれます。

   だから若手営業マンの中には、提案型営業を単なる顧客奉仕と区別できない人が大勢います。

   「しかし、よい関係をつくれば……」と彼らは反論しますが、「よい関係はよい関係で、商売
   そのものとは違う」のです。

   逆に「しっかりした商売関係が最もよい関係」だというべきかもしれないのです。

   こう考えると、提案型営業のポイントは、自社商品(サービス)を受け入れる動機づくりに
   あるという要素が明確になってきます。

 2.小売店は「提案型」営業とは無縁だと考えていないか

  ◎小売店が新商品発信基地に変身

   古い例になりますが、名古屋市に手作りをうたった布団屋があります。

   この布団屋は、近所に西友ストアができたことをきっかけに、オリジナル商品の手作りに
   徹する店に変身しました。

   ヨーロッパやアメリカのインテリアデザインを研究し、リビングやベッドルームのトータル
   コーディネーションができるプロになったわけです。

   もちろん布団はすべてオリジナルです。

   世界に一つしかない布団やベッドカバーなら、大型店に勝てるという経営者の理念が、体質
   改善への努力を支えました。

   布団屋が新しい布団を世に出す発信基地になったわけです。

  ◎提案は口先だけではできない

   大手広告代理店に優秀な人材が集まりすぎたためでしょうか。

   商品をイメージや映像を使って上手に売り込むことが提案だと誤解している人も少なく
   ありません。

   しかし、それはどんなに上手でも、やはり宣伝に過ぎないのです。

   提案のためには「商品自体のしっかりした企画」が必要になります。

   もちろんモノを売らないサービス業でも、自社のサービスを分かりやすくてアピールしやすい
   企画商品にしなければならないでしょう。

   例えば最も形に乏しいといわれる経営コンサルティング業は、幾多の淘汰を経て、今日では
   「書籍執筆業」「研修企画請負業」「経営計画作成指導業」「商店設計業」などに細分化
   されています。

   このように分かりやすいものにしなければ、世にアピールすることができないからです。

   こうした広い意味での商品企画に取り組まず、口先だけで提案しようとするのは無謀といえる
   でしょう。

  ◎やはり成功の蔭には情報活動があった

   もう一つ、布団屋を新商品発信基地にした要因があります。

   それは情報活動です。

   もう少し正確にいうと

    潜在的なお客様との双方向コミュニケーション

   といえるかもしれません。

   単純化して頭に入れるために、

    ア.昔の情報戦略
     CIAや隠密のようにこっそり敵を探り、こっそり誘導する隠密戦略

    イ.20世紀の情報戦略
     米国大統領や電通のようにイメージをつくって、それを 広くアピールして方向を
     つくってしまうマスコミ操作型戦略

    ウ.21世紀の情報戦略
     双方向のコミュニケーションを大切にするキャッチボール型戦略

   と覚えればよいかもしれません。

   多少事実とは異なる面もありますが、双方向をイメージできなければ、新しい情報センスに
   ついて行くことはできないことだけは確かです。

   21世紀のマスメディアといわれるインターネットが驚異的に普及しているのも、双方向が可能
   だからととらえることができます。

   先の布団屋は、実は寝装かわらばんを企画していました。

   この月刊機関誌の中で「布団の打ち直しは何回できるか」「綿布団の特徴は何か」など、
   お客様の質問に答えるサービスを継続していたのです。

   「かわらばん」のテーマは毎月違うそうですが、双方向を実現すると本当に自分の行動に
   自信が持てるようになるから、どんな方法でも、また試しにでも是非取り組んでみることを
   お勧めします。

 3.提案型営業は組織の結集力を生む

  ◎メニューの立案支援

   ある業務用食品卸売会社であるA社では、顧客向けにメニューカタログの配付をしています。

   主としてファミリータイプのレストランを対象にメニューを立案選定する時の支援型営業が
   目的ですが、食材情報を写真とともに掲載したカタログは約4000ページに及ぶ大作です。

   同社で扱う食材は1万4000アイテムに及ぶのですが、このカタログにはこのうち2100アイテム
   を選んで掲載しました。

  ◎カタログがもたらす組織の結集力

   分厚いカタログを作ることは、事務用品や文具を扱う業種からいえば、何も目新しいものでは
   ありません。

   通信販売でも、読ませるための「提案型カタログ」は常識であり、A社の例はどこが魅力的
   なのか分からないといわれるかもしれません。

   推測がたくさん入りますが、一口でいうなら、カタログ製作がA社の戦略目標ではなかった
   のでしょう。

   A社には業容拡大に必要な、
    →豊富な商品知識を持つベテラン営業マンが不足し、
     その一方で、増え過ぎた食材の在庫管理が大変

   だという現実があったと思います。

   こうした「状況」を背景に、

    →魅力ある商品作り

    →顧客からの要求や引合へのクイックレスポンス(迅速回答)

    →受注ミスや配送ミスの徹底排除

    →若手営業マンでも対応できる商品体系

    →効率の良い在庫管理

   などを総合的に解決する「全社総力結集ツール」として、たまたまカタログに行き着いた
   のではないかと思うのです。

  ◎「商品/サービス」の提案ばかりが提案ではない

   やや思い切ったいいかたをするなら、A社の事例は、

    バラバラに存在した自社の経営資源を顧客がより満足する方向へ再編成した

   ともいえるものです。

□提案型営業についての「おさらい」

 1.自社商品を買わせる動機付け

  2.の食品メーカーのシステムの例で、もし営業マンが小売店の現場の声を聞いて、さまざまな
  問題を解決するようになると、それはすごいことです。

  各小売店は、同社の無料コンサルティングを受けるために、必死になって同社製品を売るはずです。

  しかし現実はそう甘くないでしょう。

  考えられるパターンとしては、

   同社の若手営業マンが小売店のベテラン店主に上手に使われ
   結局、便利屋で終わってしまう

  ことが想定できます。

  実際、例えば酒販店に対するビールメーカー各社営業マンのアプローチは涙なしに聞くことが
  できないほどといわれました。

  顧客に提案し、顧客のニーズを聞く仕組みを形のうえでつくるだけでは、そこに投入される
  営業マンを殺してしまうことになりかねません。

  よほど優秀な人でも、各社の製品間にたいして違いのない商品群の世界で自社商品を買わせる
  サービスをしようとすると、どうしても泥沼化してしまうでしょう。

  自社商品を買わせる動機付けなしには、提案型活動は大きな負担となってはねかえりかねない
  のです。

 2.正確に伝えて確実に実行する

  事例で紹介した買わせる動機づくりは、

   →商品力そのもの(布団屋の例)

   →企業の総合的な対応力(食材卸売りの例)

  にありました。

  やはり「トーク」でごまかすのではなく、その道のプロらしい「顧客メリットの創造」が
  どうしても必要なわけです。

  特に「ブランド」で消費者やユーザーを引きつけることのできた時代と違い、今では「消費者」
  「ユーザー」の目は、肥え過ぎるほど、肥えています。

  ただし、みんなが超一流になる必要はないと考えます。

  超一流にならなければ生き残れないとは思えません。

  しかし最低限、できることを正確に伝えて、伝えたことを確実に実行することができるような
  「基本設計」が必要ではないでしょうか。

  この「正確」と「確実」が自社に備わっているかどうか、具体的に反省するだけでも恐らく
  収穫は大きいことでしょう。

 3.こんな人には提案型営業は無理?

  今までたくさんの営業パーソンや、営業志向の強い社長と面談して、特に感じることは、次の
  ようなタイプの人が提案型営業に取り組むのは大変難しいということです。

  そのタイプとは、例えば、

   ア)聞き上手ではあるが主張が下手で、顧客に反論できない人

   イ)知名度やブランドに弱く、いつも自社の商品は有名でも一流でもないと密かに
     悔やんでいる人

   ウ)顧客や商品について勉強しようという姿勢に乏しい人

   エ)文書を書けないことを自慢気に話す人

   オ)知ったかぶりばかりで内容のない人

   カ)大言壮語して、約束を守らない人

  です。

  こう書くと、当たり前のようですが、実は、

   ア)はとても良い人で、お客様に好かれる

   イ)は向上心が高い人のように見える

   ウ)は単純作業を決していやがらない働き者

   エ)は謙虚な凡人

   オ)はちょっとした情報通

   カ)は有能な企画マン

  にみえてしまうことが少なくないのです。

 4.では誰ができるのか?

  では、一体誰が提案型営業に向くのでしょうか。

   恐らくそれは、コミュニケーションが上手な人

  と答えるべきでしょう。

  「なーんだ」といわれるかもしれませんが、意外にこれが常識としては理解されていません。

  そもそも、コミュニケーションの日本語訳は何かという質問への答えが一般化している
  でしょうか。

  中には、日本語には適当な言葉がない、という人もいますが、それは間違いで、「コミュニ
  ケーション=意思疎通」であると思います。

  疎通とは、ふさがっているものを開き直すことで、コミュニケーションが知らしめること、
  伝達を達成することを意味するのに、非常に似ているのです。

  ここで言語学をひもときたいわけではありませんが、

   ふさがっている営業ルートを開くというコミュニケーションができる人

  でなければ、提案型営業は難しいということなのです。 

 5.コミュニケーションが下手な人は2度失敗する

  コミュニケーションには実は2つの鉄則があります。

  それは、

   鉄則-1:相手が同じ土俵にのぼるまで、相手の意見など聞かず、説明を続ける

   鉄則-2:相手が同じ土俵に上がったら、説明をやめてひたすら聞く

  というものです。

 6.鉄則の逆をしていないか?

  やや失礼ないい方ですが、リーダーシップの弱い幹部は、すぐに会議やアンケートなどを通じて、
  自分の考え方を示す前に従業員の意見を聞きたがるのではないでしょうか。

  一般の営業や事業でも、同様に、自社商品を丁寧に設計・アピールする前に、アンケート調査
  や市場調査をして、中途半端なニーズを吸い上げ、その結果、採用・開発した商品やサービスが
  売れなければ、ポイと捨ててしまうか、変に固執して改良を拒むようなことがあります。

  アンケート調査などを受ける人達は、当事者意識がないため極めて無責任にしか答えていない
  という半面、いったん商品やサービスを利用した消費者は、非常に鋭い見解を持っている場合が
  多いことを忘れてはなりません。

□提案型営業の基本設計

 1.コミュニケーションの手法から入るな!

  ここまでくると、次に説明するのは、コミュニケーションの手法となるはずですが、どうもこの
  テーマについて考えていくと、面白い結論には達することができません。

  なぜならこのテーマに関する誰の主張をみても、

   かつてお年よりに添い寝をして金の証書を売りつけ問題となった豊田商事以上の
   インパクトを持つものがない

  からです。

  本当に相手に受け入れられることだけを考えたら、

   あなたのためなら生命を捨てる

  とまでいえる熱意が最高でしょう。

  そうでなくても、この熱意に勝つコミュニケーションの手法を、どうしても思いつかないのです。

  相手に合わせたコミュニケーションの手法として、豊田商事の例は合格点なのです。

  しかし、相手が老人であったからこの手法が通じたと考えるべきで、一般のビジネスマンに
  同様の手法でコミュニケーションを図ろうとしても上手くいかないでしょう。

  提案型営業にコミュニケーションが不可欠なのはいうまでもありません。

  しかし、相手に受け入れられるコミュニケーションの手法から真っ先にアプローチをかけては
  いけないのです。

 2.究極の戦略は知ること

  中国の軍事戦略(兵法)で有名な孫子は、己を知り敵を知れば百戦危うからずといっています。

  さまざまな兵法を極めた天才がたどり着いた結論が、奇策ではなかったことが示唆に富んで
  います。

  確かに、いつでもどこでも通用する手法などあり得ないのでしょう。

  実際に、研究熱心な人ほど話題が豊富で、成績のよい営業マンほど、顧客の実体と、自分の
  ことをよく知っているのは事実です。

  やはり、知己知敵百戦不危なのでしょう。

  しかし提案型営業のために、営業対象顧客の何を知ればよいのでしょうか。

  こういうテーマであればパターン化できそうです。

 3.パターン化の大切さ

  営業はいつも2つのテーマに取り組まなければなりません。

  それは、

   ◆自分でより多くの成果を上げること

   ◆人を使って、さらに多くの成果を獲得すること

  です。

  営業にもう十分という言葉はありません。

  従って、あるレベルに達したら、それから先はいかに効率よく営業するかがポイントになると
  思います。

  世間の営業研修は、新人を対象に営業手法のパターンを教えますが、パターンを必要としている
  のは決して新人だけではないのです。

 4.動機付けにつながる6つの要素

  営業対象を知るための視点は、非常に大きくとらえると、

   1.対象は売りたいものにどれほど関心を持っているか

   2.対象の本当の興味はどちらを向いているのか

   3.購入の障害となるものは何か

   4.対象は他の何と比較対照して意思決定するか

   5.どんなアメを示せばのって来るか

   6.どんなムチで意思決定に追い詰めることができるか

  に尽きるのではないでしょうか。

  従って、提案型営業は上記6つの要素をまず知って、その後一つひとつ説得して行くことと
  分かれば、毎回の営業訪問も意味のあるものに変わっていくのではないでしょうか。

  つまり、

   漠然とコミュニケーションするのではなく、今日はアメで今度は比較対照だ

  ととらえれば、一回一回目的と達成感を持って営業ができるわけです。

 5.出かける営業と集客営業とは違う?

  顧客訪問が主である営業と、店を構えて接客する営業とは、確かにかなり違いがあります。

  しかしそれは、訪問営業ではアポを取る必要があるし、意思決定権者と面談しなければなら
  ないという点が特に強調され、店舗営業(接客営業)は、話の途中で簡単に逃げられてしまう
  という特徴がある以外は、それほど大きな違いはないと思います。 

 6.分析したら似た人を探せ

  一人の顧客で深い分析をしたら、それは既に営業ノウハウなのです。

  ですから1回きりで終わらせるのは面白くありません。

  そこで、1回分析して営業に成功したら似た対象を探すという飛躍ステップが、必ず必要となる
  わけです。

  世の中には全く似た人はいませんが、興味が同じで、同じアメやムチが通用するというケースは
  少なくありません。

  6つの要素に分けて顧客を分析するという作業のもう一つの意味がここにあるのです。

  単純な表を作るだけでも、一回一回の行動がノウハウとして蓄積されるなら、試してみる価値は
  あるでしょう。

□活動目安は単純なほうがよい

 さて、6つの要素を作り、顧客を知る表の下敷きを以下に作ってみました。パターンも、
 「出かけるタイプ(訪問営業)」と「接客タイプ(店舗営業)」に分けました。

 記入はできるだけ簡単にすることをお勧めします。

 あれこれ書くと、かえって分からなくなるからです。

 では以下のチェック表を参考にして自社用を作成し、実践的な営業パターン化の時間を持って
 いただきたいと思います。

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問題解決の提案活動はコンサルティング営業

提案型営業で目標達成

■提案型セールスとは

 営業担当者が目標達成に 向けて日夜奔走する中、上司が目標数字だけを追ってコントロールしよ
 うとしても、うまくいかないケースが多い。

 これは 、目標達成のための正しいプロセスを検証しながらコントロールしていないためです。 

 例えば、既存顧客からのリピート受注だけでは到底目標を達成できません。

 ここでは 、目標差額を解消するために必要な取り組みとして、「提案型営業」の着眼点を紹介
 します。

 ターゲットとする顧客が 何を欲しているか。

 買いたい商品や利用したいサービスが明確な場合、自社の提供できる条件で営業や提案をする
 のは容易です。

 しかし、顧客のニーズが把握できていなかったり、顧客が気づいていなかったりする場合は、
 なかなか商談が思うように進みません。

 その際には、今までの営業のやり方を根本から変える必要があります。

 そこで「提案」という考えを取り入れてください。

 1.何を聞くか

  営業担当者は、経験を重ねると商品知識が増えて会話のスキルも上達します。

  このような状況で陥るのが、「立て板に水」のごとく商品説明をしてしまうこと。

  自分が言いたいことを言い、聞きたいことを聞く。

  要は顧客中心の商談ではなく、自分が安心するために自分中心の商談になっているのです。

  営業担当者は商談に満足し、場合によっては自分に酔っていることもあります。

  こうなってしまっては、失注につながるケースも増えるでしょう。

  提案型営業は、あらかじめ顧客自身が抱える問題点を想定し、しっかり事前準備をして
  商談に臨む営業のことをいいます。

  多忙にかまけて準備不足のまま、行き当たりばったりやぶっつけ本番で行う営業ではありません。

  もちろん、すべての顧客の商談に備えるわけではない。

  限られた時間で商談の優先順位を見極め、いかに成果につなげるかを考える質問力が必要と
  されます。

  要は、いかに説明するかではなく、いかに聞くかです。

  (1)認知活動を行う

   まず、提案型営業にはターゲットを明確にする認知活動が必要です。

   具体的には「情報源」を開拓するのです。

   過去顧客の掘り起こしや紹介先、自社の情報提供先として業界・自社情報の届け先、
   アンケート実施先、展示会・セミナー参加先などがあります。

   何らかの話題づくりができる先から、今後も継続して付き合いたい先をリストアップして
   優先順位を決めます。

  (2)質問項目の型決め

   取り組みの品質を維持するため、質問項目を型決めする。 

   例えば、先方の状況把握のためには、次の3点がポイントとなります。

    ①現在または将来の重点と考え、取り組んでいること

    ②意思決定の際、譲れな いこだわりを大事にしていること

    ③契約のために必要な「 キーマン(決定権者・意思決定構造)」「予算(過去実績など)」
     「タイミング(検討・発注・納品時期)」などの情報これらを的確に確認できるかどう
     かが、質問する際に最も重要となります。

 2.確認する習慣 ~記憶より記録~

  相手から情報を聞き出す提案型セールスにおいて、的確な質問で得た情報を提案につなげる
  ためには、いかに確認するかが重要となります。

  商談で相手を納得させ、次の展開に進むためにも確認・復唱し 、いかにさりげなく「同意」
  を得るか。

  状況に応じた「メモ取り力」が必要となるのです。

  (1)何をメモするか

   メモを取るポイントは、「数字(過去実績や期待値)」「こだわり(契約判断基準)」
   「次回までの宿題(顧客の要望)」の3点です。

   相手がメモを取られるのを嫌うようであれば、「あなたのために確認したい」という意思を
   伝えて了承を得るのです。

   新人や若手であれば、「メモを取らせてください」とストレートに言ってみることです。

  (2)提案を絞り込む

   営業担当者は、商談中に早口になりやすい。

   メモを取り始めると、沈黙や相づちの時間ができます。

   これが顧客との会話に良いリズムを生むのです。 

   また、自分が思い込んでいた仮説の間違いに気づき、開き直って素直に聞くことが、今後の
   提案を絞り込むにも有効となるケースが多い。

  (3)本音を引き出す雰囲気づくり

   相手の話を聞きながらメモを取る姿勢は、営業担当者の熱意や誠実さが伝わり、やる気の
   表れと好意的に受け取られやすい。

   例えば、自社商品・サービスについて先方の現場で意見を聞く「提案前の事前ヒアリング」
   など、顧客の期待に応える依頼も取りやすくなるのです。

   「いかに相手の役に立ちたいか 」という真剣さが結果を生み、スピードアップにつながる。

□どのように聞くか

 聞く内容が整理できれば、次は「どのように聞くか」という段階になります。

 1.聞き出しのステップ

  まず、事前情報を収集します。

  商談相手である顧客が、現在どのような状況かを把握する必要があります。

  既存顧客を引き継ぐのであれば、前任者から当然知っておくべき情報をヒアリングした上で、
  同行訪問を依頼するのです。

  新規開拓などで今まで縁がない顧客であれば、法人ならホームページ、個人なら類似ターゲット
  の顧客のトレンドを押さえる。

  その上で、先方に承諾を得て質問をします。

  そこでは、「いくつかお尋ねしたいのですが」「お聞きしてもよろしいですか」といった前置きの
  重要さを、意外と軽視する営業担当者が少なくありません。

 2.会話のキャッチボール

  セールス担当者が状況把握の質問をする 際には、関係強化のためにも会話のキャッチボールの
  「リズム」 を重視していただきたい。

  (1)クローズ質問からオープン質問へ

   「出身はどちらですか?」「○○市です」「そうですか。○○市はどんなところですか?」
   「○○市は…」というように、まずは 答えが絞られるクローズ質問から入ると良いでしょう。

   特に、面識がない 顧客に対するリズムづくりには有効です。

  (2)一度に聞くのは、1つの項目

   営業担当者の中には「○○の件と、△△の件と、□□の件はいかがですか?」というように
   複数の質問を同時にする人がいますが、これではダメ。

   くどくならないよう、1つの項目を聞くこと。

   短い質問の方が長い回答が得られやすく、長い質問は短い答えで終わってしまうことが多い。

   情報収集の観点からも、短い質問を心がけていただきたい。

  (3)不満を聞き出す

   質問を重ねるうちに、相手から現状の不満や問題点に関する情報が集まります。

   ここで大事なのは、言葉の裏にある 「真のニーズ」をつかむことです。

   例えば、「幹部を鍛えたいので何か良い研修はないか」と尋ねられたとします。

   この場合、「なぜ幹部を鍛えたいのか」という要望のきっかけを探らなければ期待に応える
   ことはできません。

 3.相手に気づかせる質問とは

  相手から「何が問題か」という情報を聞き出した後は、その問題の重要性をいかに相手に気づ
  かせるかという段階に入ります。

  「解決しなければならない」という重要性を認知させるためには、あらか じめ商談相手からの
  逆質問や詳細説明を想定した質問を用意しておくことです。

  (1)何が問題なのかを整理する

   相手が抱える問題を整理するために は、分類が必要になります 。

   代表的な展開方法3点を紹介します。

   ①コスト面

    コストにも「時間」と「金銭」があります。時間は、遅れる → 間に合わない → 迷惑が
    かかる。
    金銭は、余計な出費が増える → 出費の意味がなくなる → ムダになる。

   ②労力面

    二重の作業になる → 無駄な仕事になる → 生産性が落ちる。

   ③立場面

    顧客の立場で考えて、不便・不満を感じるものはないか → 放置すると問題にならないか
    → その問題は商談相手の立場で取り組むべきテー マか。
    商談相手に「何をすべきか気づかせる」ためにも、さまざまな角度から質問し て確認する
    ことです。

  (2)相手に提案を受け入れてもらう

   商談相手に「何をすべきか」を理解してもらえれば、あとは「 いかに解決するか」という
   段階になります。

   商談相手の理想像、言い換えれば「最も 望ましい姿・状態」は何で、そのためにはどう
   すれば良いかをはっきりさせることです。

   ①得られるメリットに気づかせる

   ②メリットをつなげる

   ③そのメリットを商談相手自身の口で語ってもらい、イメージを膨らませる

  先述の幹部研修を例に取れば、

   ①「今回提案した研修メニューによ って○○の問題が解決できれば、どのような影響が
    出ますか」

   ②「指示が的確になり、メンバーも 喜ぶのでは?」 → 「今期方針の○○改善のテーマに取り
    組む時間がたっぷり取れますね」  →  「そうな れば職場のモチベーションがかなり上がり
    ませんか?」

   ③「モチベーションが上がると、ど んな職場になりますか?」  → 「明るくなって、
    風通しが良くなって…」

   ――など、商談相手に提案内容を前向きに受け取ってもらえ るような流れになります。

   もちろん、一度の訪問ですんなりいかない場合もあります。

   しか し、口先頼りのクロージングより、一緒に問題を解決するステップを踏めば、人間
   関係が深まって、提供する商品・サービスの品質アップにつながるはずです。

□4つの質問ステップ

 質問を中心とした商談の 進め方について、商談相手との質問のやり取りを4つのステップに
 分けてポイントを再確認します。

 1.状況確認質問

  商談相手の状況を確認する。

  相手の話から現状の客観的な「事実」を選び出し、整理して確認する質問です。

  営業担当者が憶測を事実と混同したまま思い込みで商談を 進めると、思わぬとばっちりを
  受けたり、成果を上げられなかったりするケースが増えます。

  ポイントは、「事実」を拾い集め、その中から次の ステップへ進むのに必要な「価値ある
  事実」を見つけ 出すことです。

 2.課題発見の質問

  課題発見の質問は、商談相手が抱える問題点の中から自社が解決できるテーマを見つけ出し、
  それを商談相手がどう考えているかを聞く質問です。

  ここで言う課題とは、問題の中でも解決可能なものであり、かつ解決しなければな らない
  ものを指します。

  つまり、自社が解決できない外部環境の変化や、先方の極めて固有的な問題は課題としない。

  ポイントは、いかに自社が解決できる課題へと「絞り込むか」です。

  「いま解決しなければならない課題かどうか」は、商談相手の判断基準に左右されます。

  判断基準は相手が譲れないこだわりであり、それに営業担当者が自社の強みをフル活用して
  「いかに応える か」が重要となるのです。

  また、どうしても課題が発見できなかっ たり、相手と面識があ まりなかったりする場合は、
  「褒める」ことも有効です。

  例えば、「このようなすばらし いお宅は、特に問題がないでしょうね」と褒めながら聞くと、
  「いや、そうでもないんだよ。実は…」など、本音を漏らすケースが意外と多いのです。

 3.課題確認質問

  質問を重ねる中で、「なぜこの課題を解決しなけれ ばならないか」という最大の難関にさし
  かかる。

  要は、提案の必要性と提案採用の動機づけです。

  ポイントは、相手にとって最良の「お役立ち策」を提案するための、抜かりない事前準備です。

  (1)仮説の事前準備

   「過去の経験から、商談相手が○○ のような課題を抱えているのではないか?」と商談前に
   仮説を立てることが必要です。

   ただし、仮説は あくまで「仮」であるから、固執するのは禁物です。

  (2)事例の事前準備

   相手に説得力を与えるものとして、 成功事例と失敗事例があります。

   特に、失敗事例に興味を持つ商談相手は多く、営業担当者が「数字」「ユーザーの生の声」
   を交えて事例を紹介すれば説得力は増します。

   失敗事例の原因を追及する中から、さりげなく「解決策として生まれたのが、今回ご 提案
   する○○です」と 提案商品・サービスを紹介すると効果的です。

   また、相手に「この課題を放置すると大変なことになる」と感じさせ、「解決策を持つ営業
   担当者に解決を依頼する」という行動を、「説明」ではなく「質問」で繰り返すのも有効です。

   例えば、「このまま課題を放っておくと、どのような問題(困りごと)が発生する可能性が
   ありますか?」と質問するのです。

 4.課題解決質問

  最後に「課題を解決すると、どのような メリットが生まれるか 」についても、質問によって
  クロージングを図ります。

  「この課題が解決できれば、どのような(良い)影響が出ますか」という質問です。

  信頼とは「信じて頼られる」こと。

  信じ てもらうには「約束を守る」ことの積み重ねが必要です。

  頼られるには、相手の立場に立った課題解決の提案が「さすが」と相手に思わせる、プロの
  アド バイスができるかどうかがポイン トとなります。

  相手の期待を裏切る「がっかり」営業を卒業し、質問話法による「さすが」営業への変身を
  期待したいものです。

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問題解決の提案活動はコンサルティング営業

ソリューション営業における情報収集

■顧客志向が求められる中での「ソリューション営業」

 1.営業活動の見直しが進む

  現在、多くの企業がさまざまな方法で営業活動の見直しを進めています。

  これまでの営業は、「フットワークや気合いを前面に押し出し、営業担当者が頻繁に顧客を訪問して   
  自社製品の優位性の宣伝に終始する」といったスタイルが少なくありませんでした。

  営業担当者のトークは

   ・サービス導入のメリット 

   ・サービスの機能 

   ・サービスの優位性

  といったように大別されますが、顧客にとって最も興味があるのはサービス導入のメリットと
  いえます。

  にもかかわらず、「このコピー機のスペックは…」などサービスの機能や、「このコピー機は他社に
  比べて…」

  などサービスの優位性の説明ばかりに終始し、肝心な「サービス導入による顧客のメリット」をあまり
  説明しない営業担当者がみられるようです。

  営業担当者は自社のサービスを熟知しているため、サービスの機能や優位性を話しやすいことは分かり
  ます。

  しかし、最も重要な顧客のメリットを顧客に伝えられないことは問題といえます。

  ところが、これまでの顧客は営業担当者が提供する限られた情報の中から商品やサービスの採用を
  検討することが多々ありました。

  また、頻繁に訪問してくる営業担当者に「親密感」すら感じていました。

  そのため、自社サービスの機能や優位性に終始した営業活動でも、新規の顧客を獲得することができた
  のです。

 2.求められるソリューション営業

  しかし、企業を取り巻く経営環境が厳しさを増してくると、顧客は営業担当者以上の情報を収集して
  知識を高めたうえで商談に望むようになりました。

  また、コストや性能の面においても厳しい目で選別するようにもなっています。

  顧客は信頼できる営業担当者(企業)からの提案を受け、本当にメリットのある製品を採用したいと
  強く望むようになったのです。

  こうなると、従来のようにサービスの機能や利点ばかりを強調する営業トークでは顧客に納得してもら
  うことが難しくなります。

  また、営業活動は個々の営業担当者の「経験」「知識」「勘」に頼る部分が大きいのが現状ですが、
  複雑化する顧客のニーズに一人の営業担当者が応えることは難しくなってきました。

  こうした中、企業は全社を挙げて顧客のニーズの充足に努めるようになっています。

  営業活動のコンセプトも、自社の売り上げを最終目標とする自社本位の営業ではなく、これまで以上に
  顧客の立場を重視しながら、顧客と自社が共に発展を目指す「顧客志向」の営業を展開することに変化
  してきているのです。

  そして、顧客志向の営業スタイルを実現するものとして、今では当たり前になっているのが
  「ソリューション営業」です。

  業界や企業、営業担当者によって望ましい営業スタイルは異なりますが、一般的にいわれるソリューシ
  ョン営業のあり方は下記の通りです。

  ◎ソリューション営業

   自社の売り上げ向上のみを最終目標とする自社本位の営業活動ではなく、
   徹底的な情報収集・分析を通じて顧客のビジネス上の課題を把握し、
   その解決策を全社的に提案することで顧客と自社の利益を同時に達成し、
   他社が介入する余地のない長期にわたるパートナーシップを確立する
   という顧客本位の営業スタイル

 ソリューション営業はIT業界を中心に取り組まれてきた営業スタイルです。

 しかし、現在では業界を問わず多くの企業がその実践に取り組んでいます。

 これは、多くの企業が「足を使うような従来型の営業活動」に限界を感じ始めているからにほか
 なりません。

□ソリューション営業で重要なのは顧客の情報収集と分析

 1.ソリューション営業の進め方

  従来型の営業活動に比べ、ソリューション営業には多大な労力が必要です。

  なぜなら、ソリューション営業では、顧客に関するさまざまな情報を収集・分析したうえで課題を
  発見し、それを解決に導く提案を行わなければならないからです。

  ソリューション営業の進め方は業種、企業、営業担当者によって異なりますが、基本的には図の
  ような流れで進めることになります。

   <ソリューション営業の進め方の一例

 2.情報収集の基本

  顧客に関する情報を収集する際に重要となるのは、

   →どのような情報を、

   →どのような手段で収集するか

  を明確にすることです。そうしないと、不適切な情報、不必要な情報を収集してしまうこともあり、
  効果的なソリューション営業を実践できません。

  ◎どのような情報を…

   必要となる情報はケースバイケースですが、少なくとも顧客の内部・外部の環境は把握して
   おかなければなりません。

   一般的に、企業経営を取り巻く環境は

    ・内部環境(資源):経営戦略、経営理念、経営資源(ヒト、モノ、カネ)など

    ・外部環境:人口動態、経済動向、市場動向、競合状況など

   に大別されます。

   これらの基本情報を整理することで、「顧客の強み、弱み」や「顧客が抱えている課題」などが
   みえてきます。

  ◎どのような手段で収集するか…

   情報収集の手段は、

    ・読む情報:インターネット、新聞、雑誌など

    ・聞く情報:顧客、顧客の取引先、自社の前任の営業担当者、金融機関など

    ・見る情報:顧客訪問、顧客が提供するサービスの売り場訪問など

   に大別されます。

   情報収集の手段は多種多様です。状況に応じてこれらを使い分けることができれば、求める情報に
   素早くたどりつくことができます。

□情報収集・分析の具体的な手法

 1.多くの情報収集先を確保する

  情報収集の原則は、

   数多くの信頼できる情報収集先を確保すること

  にほかなりません。

  素早く情報を収集するには、「関連の記事や報告書を読む」「知っている人に聞く」「実際の現場に
  行く、相手と会う」ことが欠かせませんが、求める情報がどこにあるのか分からないようでは、なか
  なか情報にたどり着くことができないのです。

  また、さまざまな媒体にあふれる玉石混合の時代にあって、周囲を飛び交う情報には、不適切な情報、

  不正確な情報などが少なくありません。

  そのため、情報収集先を確保する際は、“信頼できる情報収集先を見極める目”を養うことが不可欠
  です。

  特に、人と会って収集する情報は非常に貴重ですが、情報収集先となる頼れる人脈は自らの力で構築
  していかなければなりません。

  ここで、主な情報収集先の一例を紹介します。

   <必要な情報を収集するための情報源  

  これをベースに独自の情報収集先を加えていくとよいでしょう。

 2.収集した情報を基に課題を把握する(仮説を立てる)

  必要な情報が収集できたら、今度はそれを分析し、顧客が抱える課題を把握することが必要です。

  情報の分析方法はさまざまですが、代表的な方法にはSWOT分析と呼ばれるものがあります。

  SWOTとは、

   S:Strength(強み)

   W:Weakness(弱み)

   O:Opportunity(機会)

   T:Threat(脅威)

  の頭文字をとったもので、企業が置かれている状況を客観的に判断する際に用いられる分析手法です。

  例えば、あるイタリアンレストランをSWOT分析した結果は次の通りです。

   <SWOT分析の一例

  SWOT分析を行った結果、このイタリアンレストランは、

   →料金が高く顧客層が限定されているうえに、ファミリーレストランができたことで
    顧客を奪われているかもしれない

   →食材の仕入れルートを見直す必要があるかもしれない

  などの仮説を立てることができるのです。

  このような仮説が立てられるのは、適切な情報を収集し、それを客観的に分析できたからに
  ほかなりません。

□情報収集時のヒアリングシートの一例

 1.「聞く」のテクニック

  情報を収集する方法として「読む」「聞く」「見る」の3つを紹介しました。

  これらの中で、情報の収集が最も難しい代わりに、成功すれば有益な情報を得られる可能性が高い
  のは「聞く」情報です。

  顧客などが胸の内に秘めていることは新聞記事などにはなりませんし、観察してもなかなか察知
  できるものではありません。

  こうした情報を聞き出すには、聞き手となる営業担当者にそれなりのテクニックが求められます。

  これから紹介するテクニックは、既に多くの営業担当者が心得ていることと思いますが、確認の
  ために紹介します。

  ◎顧客が受け入れやすい話題から始める

   顧客と会った瞬間に商談の話をすることもありますが、これは、その顧客とある程度の面識が
   ある場合に限られます。

   新規の見込み客を訪問し、開口一番に「いい商品ですから、ぜひとも購入してください」などと
   いったら、顧客が警戒心を強めることは間違いないでしょう。

   そこで、まずは顧客にとってよいニュース、あるいは当たり障りのない話題から始め、全体の
   空気を和ませることから始めましょう。

  ◎自分ばかりが話しすぎない

   自社のサービスを熟知している営業担当者は、ついついサービスの機能や利点ばかりを宣伝
   しがちです。

   気が付くと、1時間の商談で営業担当者が45分以上話してしまっていることもあります。

   目的はあくまでも情報収集ですから、できるだけ質問することを心がけ、顧客が話す時間を
   長くします。

   ただし、あれもこれも聞きすぎると、顧客が疲れてしまい、話す気を無くしてしまうことが
   あります。

   このような場合は、話のところどころで顧客が興味を持つ情報を提供し、「情報のギブアンド
   テイクの関係」を築くと話が進めやすくなります。

  ◎あらかじめ質問内容を準備しておく

   「聞く」情報収集は、顧客に質問し、それに対する回答から必要な情報を導き出すものです。

   従って、最低でも訪問前に質問したい事項をまとめておく必要があります。

   ただし、用意した質問をすべてしなければならないと考え、顧客の話の腰を折って質問を投げ
   掛けるのは問題です。

   あくまでも、話の流れを止めないように臨機応変に対応します。

   また、話しているうちに、事前に準備していた質問が的外れとなってしまうことがあります。

   こうした場合は、準備していた質問にとらわれることなく、新たに浮かんでくる疑問について、
   素直に質問してみましょう。

  ◎相づちは打つが、メモは取りすぎない

   顧客との1時間の商談の中で、すべての会話が最重要であることは、ほとんどありません。

   本当に重要な情報は会話の中のごく一部であるのが通常なのです。

   そして、大切なのは、重要な情報を聞き出すことですから、適度に相づちをうち、適度に笑います。

   また、必要に応じてメモを取り、真剣に話を聞いている姿勢を顧客に示します。

   ただし、あまりに真剣にメモを取りすぎるのは問題となることがあります。

   メモは紙の残るものであるため、顧客が警戒して話をやめてしまうことがあるからです。

   メモを取るべきなのは、顧客が話した本当に重要な情報の部分だけで十分なのです。

  ◎フィードバックを行う

   会話が一段落ついたところで、「今のお話は●●ということですね?」といったようなフィード
   バックを行いましょう。

   フィードバックの効果は大きく2つあります。

   一つ目は、顧客が「自分の話を聞いてくれているんだな」と気分をよくすることです。

   もう一つは、営業担当者がフィードバックした内容について、顧客が補足説明をしてくれること
   があるということです。

   補足説明を受けられれば、より幅広い情報を収集することがあります。

   営業担当者の中には、わざと間違えたフィードバックを行い、顧客の補足説明を導き出すテクニック
   を使う人がいます。

   ただしこれは、一歩間違えると「理解の遅い営業担当者だ」と顧客に嫌われてしまう危険性がある
   ので、使う相手と場面を確実に見極めることが重要です。

  ◎予期せぬ事態になっても慌てない

   商談の場では、全く予期せぬ質問を顧客にされることが多々あります。

   このような時、何も言えなくなってしまう営業担当者、意味不明な回答をしてしまう営業担当者、
   正しくない回答(嘘)をしてしまう営業担当がいます。

   顧客から予期せぬ質問をされたなどの場合も、決して慌てる必要はありません。

   自分の知らないことであれば、「一度社に戻ってから回答させていただきます」と素直にいえば
   よいのです。

   逆に、何も言えなくなったり、意味不明な回答をしてしまったりすると、慌てていることを顧客に
   悟られてしまい、後の営業活動に支障をきたす危険性があります。

   また、正しくない回答をすると企業イメージの低下などの問題が生じてしまいます。

 2.ヒアリングシートの一例

  最後に、営業担当者が顧客を訪問し、聞くことによって情報収集する際に利用できるヒアリングシート
  の一例を紹介します。

   ヒアリングシートの一例

  必要な項目は、業種や顧客との取引実績などによって大きく異なるため、個々の営業担当者が独自の
  ヒアリングシートを作り上げることが重要です。

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問題解決の提案活動はコンサルティング営業

販売は科学


  ■「販売は科学」の時代

   これからの販売は精神論だけでは立ち行かないことはすでに承知のことです。

   理論的な販売、データベースに基づいた販売、つまり、「販売は科学」が必要な時代
   に入りました。

   「販売は科学」とは何か、一言で表現すると「データに基づいて販売する」ということ
   である。

   つまり、販売は科学であることは、

    ①常にデータでお客様の情報を管理

    ②常にデータで計画をつくる

    ③常にデータで行動プロセスを管理

    ④常にデータでスキルを把握

    ⑤常にデータで結果を確認

    ⑥常にデータで分析、フォロー

    ⑦常にデータで重要管理項目を明確にする  etc.

   このように、常にデータをベースに、お客様に充分満足のいくセールス活動をすると
   いうことである。

   データを大事にし、データで「思考、反省、決断、行動」するのが販売は科学である
   所以なのです。

   経営レベルで考えると、「創客=顧客創造」「販売力強化」「セールスのやる気」等の
   概念的なものを数値化することは大変難しい。

   しかし、こうしたものをデータで捉えて、経営に活かすことも広義の「販売は科学」と
   考えていただきたい。

  □「販売は科学」の骨子

   「販売は科学」の狙いは、販売力を強化することにある。

   「販売力=セールス力」の概念は、次の方程式で表わされる。

   【仮説】 販売力=量×質×やる気

   とすれば、販売力の強化はこの方程式を科学的に解き、「量」の増大と「質」と「やる
   気」をいかに高めることができるか、を解明することによって可能となる。

   1.行動量(有効面談時間)の増大

     「量」とは行動量のこと。
     行動量(例えば訪問件数、訪問時間、ニューコール件数等)の中で最も業績に
     影響を及ぼす行動量は、お客様と直接商談する時間「有効面談時間」である。

     データでも有効面談時間の長いセールスパーソンは良い成果を上げている。

     その有効面談時間増大のためには、①業務改善と②効率的プロセス販売

     (1)業務改善で有効面談を増やす

       「販売は科学」の最大のボトルネックは、実際、セールスの有効面談時間
       が少ないことである。
       ある事務機器販売のテリトリーセールスの調査によると、
       一日の平均的時間の使われ方の事例では、

       「一日平均行動時間と時間比率」(1 日8 時間実働換算)
        ①有効面談時間    55 分(11.4%)

        ②ユーザー接点時間1時間25 分(17.7%)

        ③移動時間 1時間10 分(14.6%)

        ④デスクワーク時間1時間10 分(27.1%)

        ⑤集合・研修時間 1時間(12.5%)

        ⑥グレーワーク他 1時間12 分(16.7%)

       もちろん、業種、業態によってかなりの違いはあるだろう。
       ぜひ一度、自社のセールスパーソンの行動調査、分析を実施してみましょ
       う。

       この調査では、

        ①有効面談時間はわずか「55 分」、一日実働行動時間の
         「11.4%」である。

         「えっ?」と思われるかもしれないが、それが実態であろう。

        ②お客様との接点時間(故障、クレーム対応、商品配達等)を
         加えてもお客様を訪問している時間は「2 時間20 分」で、
         一日セールス活動の(29.1%)と意外に少ない。

       一方、

        ③移動時間と④デスクワーク時間は多い。

         特に最近は提案書作成に時間がかかる傾向にあり、セールス
         パーソンの業務作業時間が多すぎる。

         問題の多い移動時間と合わせてなんと「41.7%」にもなる。
         これには抜本的な改善策が必要である。

         例えば、

          ①セールスパーソンの仕事の分業、業務委託

          ②社内にセールス支援グループの設置

          ③セールスパーソンの情報武装化(IT 化)

          ④セールスの業務の機械化

          ⑤移動時間短縮のための、直行直帰、ユーザーテリトリー
           制度等の見直し

          ⑥無駄な業務、伝票、書類の廃止

          ⑦セールスパーソンからの自主的改善提案

         等の施策を、できるものから実施していただきたい。

         セールスパーソンにもっと有効面談時間を与える必要がある。

         有効面談時間「55 分」を「120分」に増やすことによって、
         セールスパーソンの生産性は間違いなく20%以上はアップする。

         最近ではパソコンが導入され、ややもするとパソコンに向かって
         いれば、仕事をしているように見えるが要注意!それで商品が
         売れるわけがない。

     (2)効率的プロセス販売で業績向上

       製造も工程があるのと同様、販売にも工程がある。プロセスを明確にし、プ 
       ロセスに必要なツール、スキル、事例等での指導を徹底して行うマネ
       ジャーの指導が重要である。

       プロセスを無視した販売には限界がある。

       プロセス別にマネジャーとセールスパーソンがお客様に対する、しっかりと
       したレビューができるようになる必要がある。
       (レビューとはどのようにお客様にアプローチするか、問題を把握してくる
       か、提案するか、攻める・フォローするか等、商談進捗のストーリーをつくる
       こと。)

       例えば、ある商品のセールスプロセス管理項目として、

        ①事業計画 ②顧客情報管理 ③商品認知活動の推進 ④ターゲット 
        ユーザーのリストアップ ⑤深耕客活動 ⑥問題把握 ⑦提案書作成、   
        提案 ⑧デモ実施 ⑨契約書作成 ⑩導入実施 ⑪フォロー活動 ⑫次の
        計画への反映等

       がある。

       こうした管理項目を自分達の職務に合ったプロセスにしっかり組立て、レ
       ビューを行い、行動すれば素晴らしい業績向上が実現できるため、マネ
       ジャーの腕の見せどころである。

       なお、忘れてはいけないデータ管理項目は有効面談時間、訪問件数、有
       効訪問回数である。

       このプロセス販売によって、

        「訪問目的の明確化⇒商談内容の質の向上⇒お客様への説得力強化⇒
        有効面談時間の増大⇒高い業績達成」

       というサクセスストーリーがデータではっきりと出てくる。

       この事務機器販売会社の事例では、訪問回数3倍、有効面談時間2.5
       倍、業績(粗利益)6倍の素晴らしい実績を上げたグループがあった。

       「業務改善向上」と「効率的プロセス販売」策は確実に行動量そのものを増
       大させるだけでなく、有効面談時間の増大を計り、それがセールスの販売
       力強化となり、業績向上へとつながったのです。

       「販売は科学」である第一出発点でもある。

   2.「質」の向上、販売スキルのレベルアップ

     販売力に影響を及ぼす「質」は知識とスキルである。

     やはり十分な知識とスキルがないと、「量」が増えても成果は上がらない。

     従来、これをデータで把握することは困難であった。

     しかし、最近は新しい手法によって解決されつつある。

     それにより、セールスパーソンの役割別スキルが明確になり、本人の強みと弱
     みが明らかになる。

     これがセールスパーソン教育のポイントでもあります。

     事例としての方法は、販売スキルを、

      ①知識・業務系スキル(テクニカルスキル)と、

      ②営業系スキル(ヒューマンスキル)

     に大別し、ある商品の専門セールススキルを次のように捉えた。

      ①知識・業務系スキル

       市場動向、業界動向、自社方針(戦略)、他社方針(戦略)、顧客情報、
       商品知識、顧客業務、システム知識、パソコン活用、販売ツール、etc.

      ②営業系スキル
       人間関係スキル、コミュニケーション能力、文書構成、プレゼンテーション、
       交渉スキル、状況分析、問題解決能力、シナリオ作成、リーダーシップ、マ
       ネジメント、etc.

     スキルは個人によってかなり差があることにマネジャーも本人も気づくでしょう。

     大事なのは自分の「力」のバランスシートで自分の力を再認識し、刺激として、
     勉強・努力することです。

     前出の専任セールスパーソンのスキルアップのため、
      ①知識・業務教育カリキュラム、②営業スキル教育カリキュラム
     を作って実践教育を試みてください。

     個人別にスキルデータをグラフ化し、個々の育成の成果が一目で把握できる
     仕組を作り、さらにその実践教育の成果が販売活動にどのように活かされ、業 
     績向上に寄与したかを事例発表し、評価し合う。

     データによる「気づき」教育はセールスパーソンの「質」の向上に、いかに役立
     つかを実感できるはずです。

     「販売は科学」である第二の出発点でもある。

  □「やる気(モチベーション)」の高揚

   セールスパーソンの中には、明らかに行動量が多く、スキルが高くても業績の上
   がらない人がいる。

   それは「やる気」に原因があると思います。

   「やる気」の要因を高めることが業績向上に大きく寄与する。

  □業績向上のための提言

   ①人事考課制度は成果主義にする

    人事考課は「成果主義にすべきである」と考え、「成果に見合った考課」と自ら認
    めているセールスパーソンほど、高い業績を出している。業績にリンクした報酬 
    (表彰)、納得のいく人事制度、正しい評価を強く望んでいる。

   ②自信をつけさせる働きかけをする(自己信頼感)

    自己信頼感とは、「自分の言動に対する自信」、つまり「周囲から認められてい 
    る」と自己認知している人ほど業績が高い。

    一人ひとりが自分の存在感をお互いに認め合い、自信をつけさせてくれる、働き 
    かけをする職場環境づくりが大切であることを示している。

   ③ チームワークを良くする

    「情報の共有化」「何でも言い合える職場」「成功事例や失敗事例の情報が還流
    している職場」ほど高い業績者が出る。

    単なる仲良し集団ではなく、積極的な自己主張、話し合い、励まし合いが自由闊
    達に行われる個性豊かな人間集団に「勢い」を感じる。

   ④スキルに対する自信を徹底的につける

    「営業に求められる交渉力、折衝力の販売スキルに対する自信」が高いセール
    スパーソンほど、業績が高い。

   ⑤自己裁量の余地を広げる

    自己裁量とは「自分で自主的に進めることができる」という職場環境のこと。

    「自己裁量の幅が広い」と認知しているセールスパーソンほど、力を発揮し、高
    い成果を上げている。

    予算の立て方、行動計画、販売方法等への上からの一方的な押しつけは、まっ
    たく「やる気」をなくさせている。

    権限の委譲を多くするマネジャーの下にいる人ほど、高い業績を上げているの
    である。

   ⑥プラス思考を醸成する

    「楽観的に物事を捉える気持ちや意識」の高い、プラス思考の高い人ほど、高い
    業績を上げている。

    “なんとかなるさ”的なものではなく、「自分にはできる」「物事は必ずうまくいく」と
    いう前向きな意識の醸成が大事である。

    リーダーが悲観的、皮相的な見方に基づいた言動ばかりしないことだ。

    部下が落ち込んでいる時に上司の励ましの一言が、彼の人生を大きく変える事
    があるのです。

   ⑦自己効力感を高める

    自己効力感とは「人の役に立っているという気持ちや意識」を意味し、その意識
    が高い人ほど、業績の高いことが検証されている。

    「お客様のためなら最大限の努力を惜しまない」「仕事を通して社会に貢献して
    いる」という使命感を忘れてはいけないことを示している。

    この様にやる気の要因は、①モチベーション、②コミュニケーション、③教育
    ④パーソナリティ(個々人の特性)等によって培われているといえます。

    つまり、やる気の高揚による業績向上は、個人の特性を把握し、職場の特性を
    知り、7 つの視点(要因)を参考にして指導し、教育するリーダー、マネジャーの
    双肩にかかっているといえる。

    データでやる気を科学する!!これが「販売は科学」の第三の出発点でもある。

    この様に「データに基づいて販売」する科学する販売(知の販売)は、セールス
    の「量」の増大と「質」の向上と「やる気」の高揚をはかり、顧客の創造、業績拡
    大に大きく貢献することになるのです。

  □「データ」「情報」「やる気」のセールス

   販売の真の目的は顧客を集める「創客」です。

   結果である売上、利益(業績)は、端的に言えばセールスの「マインド」「知識」「技術
   (スキル)」の高さによって決まるということです。

   だからこそ、色々な「データを駆使」して指導し、教育するリーダーシップ、マネジメント
   が大事なのです。

   既に述べたように、明らかに「気づき」のデータ等がセールスの「意識」を変え、自己
   コントロール型の積極的な「行動」へと変える。

   この

    『意識が変われば行動が変わる。行動が変われば成果が変わる。
    成果が変われば感動が変わる。感動が変われば人生が変わる』

   その「意識の変化」「心の変化」がお客様の心を打つのです。

   販売とは単に「物を売る、サービスを売る」ということだけでなく、お客様の心を「どう
   捉えるか、動かすか」「どのように説得するか、満足していただくか」という、奥深さを
   意味しています。

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問題解決の提案活動はコンサルティング営業

ソリューション(問題解決型)活動

  社会構造や経済情勢、またテクノロジーやライフスタイルといった私たちを取り巻く環境

  の変化は、過去とは異なる考え方、価値観を生み出しています。

  これらに伴い、あなたの扱う商品・専門サービスに関してもお客様の意識や行動も大きく

  様変わりしているのです。

  お客様のニーズは多様化し、これまでとは違って購入に際しても、どんな商品・専門

  サービスを、どこから購入すべきかを、過去の取引き実績に関わりなく、お客様が自分

  の判断で決しようとしてきています。

  あなたが提供しようとする商品やサービスも多様化し、お客様の選別の余地はますます

  拡大されてきました。 

 

  一方、商品・専門サービスを提供する販売チャネルの多様化は、ますます競争激化、

  買い手市場を作り出し、真の顧客満足を提供した企業だけがお客様から選別される時代

  をもたらしました。

  このようないわゆる顧客主導マーケットにおけるあなたの目指す方向は、ただ一つ、

  顧客満足(CS)の実行、すなわちお客様への満足の提供(顧客サービス)に集中する

  ことです。

  お客様とは、あなたにお金を払う人、すなわち顧客とその見込み客です。

      情報をもつものが力を持つ。

      こうして、今や最終消費者であろうと、企業であろうと、買い手に主導権が移行した。

      要するに、供給者であるメーカーは売り手であることをやめ、消費者のために買い手に
      ならなければならなくなったということである。

      これはすでに起こっていることである。                                  

                                 (P.F.ドラッカー)

  CSといっても何も難しいことではありません。

  それは、あなたにお金を払ってくれる人の求めていることに応えることです。

  ■ソリューション(問題解決提案型)営業 

   相手のニーズ・課題を想定し、提案していく営業スタイルをいいます。

   お客様が何を求めているのか、お客様のニーズ(問題、課題)を正しく把握してそれに

   対する解決策を与える提案型活動がソリューション活動であり、提案型営業なのです。

   そしてそれこそが、あなたの行う活動(営業)に他なりません。 

   ここで求められているのはセールスマンではなく、あなたの扱う商品・専門サービスを

   キーとした暮らし(家計、健康)や企業が抱える問題解決の支援のできる営業マン

   なのです。

   セールスマンは、あらかじめ鞄に詰めておいた自分の商品・専門サービスを売るために

   歩き回ります。

   つまりセールスマンにとっては、まず商品ありきなのです。

   彼らは毎日商品に適合する人を探して回ります

   が、これは相当エネルギーを費やす作業です。

   これに対して、問題の解決支援を核とした営業パーソン(コンサルタント)の動きは
   どのようなものでしょうか?   

   彼らは悩める人をさがしますから、見込み客はいくらでも存在します。

   なぜならば誰でも、そしてどの企業も何かしら必ず解決すべき問題を抱えているからです。


   コンサルタントにとっての見込み客は、潜在、顕在を問わず、ニーズ(問題、悩み、不安、
   リスク)といったものを抱えているすべての人々や企業です。

   そしてコンサルタントはお客様の抱えている問題・課題(ニーズ)の解決策について助言

   や提案をしていきます。

   「問題解決支援活動」はすべての業界に当てはまるのではないでしょうか。

   あなたが扱う商品・サービスがお客様の生活や事業で抱える悩みや問題にどのように

   役立つのか。

   商品・サービス自体を前面に売るのではなく、あなたの扱う商品・サービスが手段と

   してどのように役立ち、導入後どのような変化・改善が可能になるのかです。

   お客様は商品・サービスそのものを求めているわけではありません。

   お客様が求めているのは「願望を満たすため」「問題を解決するため」の手段として

   あなたの商品・サービスを購入していることを知ることです。

   少子高齢化に伴う経済環境の悪化、マーケットの縮小などにより経営環境は厳しさを

   増すばかりです。

   同業他社との差別化だからといって、商品・サービスの優位性(特徴)を強調すること

   で、結果として価格競争に陥りかねません。

   このように、商品・サービスだけでは差別化ができないことは既にご承知のはずです。

  ■お客様にとっての利益

   このような環境下で、あなたが競合他社との差別化を図り勝ち残っていくには、お客様

   目線である『お客様にとっての利益(メリット)』を提案していくことに他なりません。

   「問題解決業」にとっての営業はコンサルティング営業です。

   お客様の抱える悩み、問題解決のお手伝いをすると考えればよいでしょう。

   それでは、人々や企業のニーズとはどういったことでしょう。

   例えば、対象が個人であれば介護、年金、医療、教育に関わる問題。

   事業所であれば売上げ(利益)、資金繰り、人事労務に関わる問題。

   このプロによる問題解決のための活動がコンサルタント活動、コンサルティング営業

   なのです。 

   大事なことは、はじめにマーケット・お客様ありき、そしてニーズ(問題、悩み)ありき

   ということです。

   コンサルタントはそれらのお客様の問題・悩みを解決するため、自分の持っている

   すべての商品、ノウハウ、サービス等を駆使して、最小のコストで最大かつ最適な

   プランをお客様に提供していきます。

   このようなコンサルティングセールスに必要な、要件や能力とはどのようなものでしょ

   うか?

   あなたが扱う商品・専門サービスに関する自社他社を含めた業務的知識や、周辺知識、

   マーケットやお客様に関する情報はもちろんですが、それ以外にもお客様との接点に

   おいては、少なくとも以下のことが実行できなくては

   なりません。

    1.お客様のニーズを的確に把握し分析する能力

    2.ニーズを満たす最小コストかつ最適な商品・専門

      サービスの選択とその企画力

    3.それをお客様にわかりやすく案内する能力

    4.契約の締結とその後のお客様の変化、問題に対

      応する能力

    5.万一の場合の迅速な対応、支援

   などです。

   これらが欠けることで、顧客に不満が生まれ、苦情へと発展していのです。

   私たちは日頃からお客様に接するとき、常にこれらのことを念頭に置いて活動をして

   いかなければならないことは言うまでもありません。

  ■営業活動

   これまでの営業活動はセールスに重点を置き、お客様を単なる売込み先と捉えてきま

   した。

   しかし、社会構造や経済情勢、ITの進化やライフスタイル等の変化により、お客様の

   ニーズも多様化し、より高度なサービスの提供が求められています。

   扱うものを単に売るだけでなく、「扱うものを通じて得られる、お客様の問題解決の効用

   を売る」ことができる企業(営業マン)が求められています。

   あなたの扱う商品・専門サービスの役割は手段としてのツールであり、お客様の課題を

   解決することが目的となります。

   問題解決の提案活動そのものがコンサルティング活動の中心であり、お客様の満足

   度は、その適、不適によって大きく変わってきます。

   100人の既存顧客には100種類のニーズが存在します。

   100人の見込み客も100のニーズを持っています。

   そして、それぞれのお客様には、あなたが提供すべき最適な解決方法があるはずです。

   こう考えていけば既存客からも、新規の見込み先からも、マーケットの見方を変える

   ことで、無限のマーケットが創造されてきます。

   お客様が求めているのは、自分の抱えている不安、問題、課題、リスク、・・・の解決の

   ための良き相談相手、プロとして自分のニーズを充足してくれるコンサルタントを求め

   ているのです。 

 

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問題解決の提案活動はコンサルティング営業

売り込み型営業から提案型営業
 

  経済成長の伸び悩み、ニーズの多様化、商品の類似化という状況のなかで、従来の
  営業手法だけでは物(モノ)が売れなくなっています。

  既に承知のように、自社の営業力強化のためには、今までのように自社の商品を
  販売するという「売り込み型営業」から、顧客の利益を重視した「提案型営業」にチェ
  ンジする必要があります。

  ■提案型営業とは

   「何(モノ)」ではなく「どんな(コト)を提案することです。

   営業活動の目的は、最終的には自社商品を購入してもらうことにあります。

   これはいつの時代も変わりありません。

   たとえば、事務機器メーカーの営業マンであれば、自社商品のパンフレットを持ち
   歩いて、「うちの商品はこのような機能を兼ね備えていますよ」と宣伝する売り込み
   型営業が一番手っ取り早いようにも思えます。

   しかし、このような手法はもはや通用しなくなっています。

   厳しい経営環境が続くなか、顧客は本当に必要な物しか買ってくれません。

   パンフレットを見るだけではその判断がつかないのです。

   そこで、最近の営業に必要不可欠となっているのが提案型営業です。

   提案型営業とは、顧客のもつ問題を見極めて、解決策を提案するという営業スタイ
   ルです。

   つまり、提案型営業において提案するのは、「自社商品」という“モノ”ではなく、問題の
   「解決策」となる“コト”になります。

   優先すべきは顧客の抱える問題の解決であり、自社商品の提供はそのための手段に過ぎない
   という考え方です。

   事務機器の販売なら、まずはOA環境で顧客が困っている点やその原因を詳細に聞き出す
   ことから始めます。

   また、顧客の事業内容全般を分析し、顧客にとってもっともメリットの大きいOAシステムを
   ともに考えるという姿勢も必要です。

   パンフレットなどで自社商品の説明をするのは、その後です。

   大切なのは、相手をうならせる「感動を呼ぶ提案」「理知的な提案」ができるかどうかです。

   商品の特徴をつぶさに検討して、どの特徴をどのようなセールストークに展開するか、
   気の利いた材料を揃えて、あらかじめシナリオ(セールスプログラム)を作成しておく
   必要があります。

  顧客との関係づくり 

   提案型営業の大きな特徴は、顧客との長期的な関係構築をめざすという点です。

   顧客との関係を、自社商品の販売のみを目的とした営業では、商品が売れれば、その顧客
   との関係は終了あるいは稀薄となってします。

   販売済みの顧客に対しては「手離れ」をよくして、新規顧客の開拓に注力していく
   というのが、売り込み型の基本的なスタンスです。

   一方、提案型営業は顧客との長期的な関係構築をめざします。

   最初の販売で顧客の問題を解決できたとしても、今後も問題は必ず発生し続け
   ます。

   このような問題を継続的に解決していくことで、顧客との関係はより強固になり、
   自社をなくてはならない存在と認めてもらうことができるのです。

   提案型営業においては、「手離れ」という発想はありません。

   また、顧客の抱える問題には、誰でもすぐにわかる顕在化している問題もあれば、
   顧客自身すら気づいていない潜在的な問題もあります。

   顧客が当たり前のように採用している業務設計のなかに、大きな問題が隠れて
   いることも多いものです。

   提案型営業は顧客の問題解決を対象にした営業活動ですから、顕在化している
   問題だけでなく、潜在的な問題解決にも踏み込んでいくことでビジネスチャンスは
   広がります。

   ただし、その際にいかにも表面的な提案しかできなければ、逆効果となってしまい
   ます。

   提案型営業を行うためには、営業マンには今までの売り込み型営業とは異なる
   レベルの問題解決能力が求められます。
   
  顧客視点

   売り込み型営業では「自社商品が優れているから」、「自社の売上になるから」、
   「自分のノルマが達成できるから」といった「自分(自社)の都合」が出発点になって
   います。

   このような姿勢では顧客の心は動きません。

   一方、提案型営業では、「顧客の問題は何か」、「顧客の利便性は高まるか」、「顧客の
   予算感覚はどの辺りか」といった「顧客の都合」を出発点としますから、自分の都合の
   優先順位は下位に位置します。

   そして、このような姿勢を貫くことで顧客からの信頼感が得られ、結果として自社商品が
   売れることをめざします。

   回りくどいやり方のように思えますが、そうでなければ商品は売れません。

   自社の利益はたんなる商品の対価として得られるのではなく、顧客の問題解決への対価と
   して得られることを理解しなければなりません。

   自社の営業マンの報告書(日報)や営業会議で話されている内容を、上記のような視点で
   確認することが欠かせません。

   顧客視点が全員に浸透していないままの報告や会議は、たんなる愚痴や言い訳に過ぎず、
   いくら繰り返しても成果にはつながりません。

   また、本当の意味での提案型営業は個々の営業マンの力だけでは実現しません。

   たとえば、顧客の問題解決に最適な手法を見つけたとしても、それに対応する自社商品の
   ラインアップ(品揃え)がなければ売ることはできないのです。

   提案型営業の最前線で活躍するのは営業パーソンですが、設計・開発部門や製造部門も営業
   パーソンと一体となって、顧客の問題解決に必要な商品・製品を開発・製造する必要が
   あります。

  □自社商品を忘れる

   自社の商品を他社商品より多く売らなければならないというプレッシャーがないなら、
   提案は簡単で、楽しいものといえます。

   顧客のメリットを教えてあげるだけだから、どんな人にも必ず喜ばれます。

   ですが、若手営業マンの中には、提案型営業を単なる顧客奉仕と区別できない人
   が大勢います。

   「しかし、よい関係をつくれば……」と彼らは反論しますが、「よい関係はよい関係
   で、商売そのものとは違う」のです。

   逆に「しっかりした商売関係が最もよい関係」だというべきかもしれません。

   こう考えると、提案型営業のポイントは、自社商品(サービス)を受け入れる動機づ
   くりにあるという要素が明確になってきます。


  提案型営業の手順

   1.業界・顧客状況の把握

    提案型営業を行う会社が属している業界の特性や動向を把握します。

    顧客の問題を解決するための営業ですから、この部分がおろそかになって
    いると顧客と満足な話ができません。

    業界の商慣習・専門用語、業界がおかれている経営環境、技術動向、法規
    制、競合動向などを調べておきます。

    また、顧客の業績推移、事業内容、経営戦略組織体制、経営者プロフィー
    ルなどについても把握しておくことが必要です。

   2.顧客との信頼関係(リレーションシップ)の構築

    相手が本音を話してくれなければ提案型営業は成立しません。

    まずは自分がどのような姿勢で営業活動をしているかなどを丁寧に伝え、一
    定の信頼獲得をめざします。

    この段階では顧客から求められない限り、自社商品の詳細な説明などは控
    えたほうがよいでしょう。

    たんに商品を売り込むのではなく、顧客の問題解決への貢献を通じて、より
    よい関係を築いていきたいという誠実な姿勢を示すことです。

   3.問題のヒアリング・掘り下げ

    一定の信頼関係ができたら、顧客の問題についてヒアリングしていきます。

    ただし、相手がスラスラと問題を整理して話してくれることはまずありません。

    営業マンは事前に調べた情報から顧客の抱える問題について自分なりの仮
    説をもっておく必要があります。

    仮説に従って「この点はどうですか」という質問を繰り返すことで問題を掘り
    下げていきます。

    また、顕在化(目に見えている)された問題の背後には、その原因となってい
    る潜在化された本質的な問題があることが少なくありません。

    たとえば、利益低迷という問題の背後には、「社員のコスト意識の低減」「ム
    ダ・ムラ・ムリ」といった本質的問題があります。

    どこまで掘り下げて解決すべき本質的な問題をピンポイントで特定できるか
    が重要になります。

   4.課題の整理・選択

    特定した問題を解決するために取り組むべきこと(課題)を整理します。

    通常はひとつの問題に対して複数の解決策候補があげられます。

    たとえば、A、B、Cの3つの解決策候補があげられるとしたら、それぞれの解
    決策のために自社のどの商品が適しているかについて説明します。

    そして、それぞれの解決策について効果の度合い、実現可能性、必要なコス
    ト・手間などの観点から評価を行い、実際に取り組むべき課題を決定します。

    この段階においても営業マンはどの課題に
    取り組むべきかあらかじめ仮説を立ててお
    く必要があります。

    そして、顧客との対話のなかで、顧客が自分
    の意思で課題を選択するような流れをつくり
    ます。

    ここで大切なのは、実際には自社商品のなか
    でもっともグレード(価格)が低い商品でも問
    題を解決できるとわかっていながら、利幅を
    増やすために高グレード商品を勧めるような
    姿勢は取ってはならないということです。

    顧客の利益よりも自社の利益を優先させたの
    では、提案型営業の意味はありません。

    今回に限っては高い商品が売れたとしても、
    長期的な関係強化は期待できないでしょう。

   5.具体的な商品提案

    自社商品の導入を含む企画・提案書を作成します。

    ここまでの段階で顧客との十分な話し合いができているはずですから、提案
    書は顧客とともに問題解決を図っていくための「共同計画書」という意味合い
    になります。

    たとえば、アフターサービスは、たんなる商品のメンテナンスではなく、導入し
    てもらった自社商品を顧客の問題解決に役立てるためのサービス全般を請
    け負うという位置づけになります。

   6.さらなる関係強化

    顧客の問題解決を「共同計画書」に沿ってサポートします。

    顧客の当面の問題解決を見届けることが、今回の提案型営業のとりあえず
    のゴールとなります。

    また、新たに発生する問題、顧客がまだ気づいていない潜在的な問題などに
    ついても、ともに解決策を考えていきます。

    直接的には自社商品の販売につながらないような問題であっても、親身にな
    って一緒に考えて解決策を探ることで、関係を一層強化していきます。

    このような取り組みを継続していくことにより、顧客にとって不可欠な存在とし
    ての地位を固めることができるのです。

  □敵を知り己を知らば百戦危うからず

   提案型営業は以下の6つの要素をまず知って、その後一つ一つ納得させて行く
   ことと理解すれば、毎回の営業訪問も意味のあるものに変わっていくでしょう。

    1.対象は売りたいものにどれほど関心を持っているか

    2.対象の本当の興味はどちらを向いているのか

    3.購入の障害となるものは何か

    4.対象は他の何と比較対照して意思決定するか

    5.どんなメリットを示せばのって来るか

    6.意思決定に追い詰めることができるか

  ■実践のためのポイント

   提案型営業実践のためには個々の営業マンの意識改革・スキルアップが不可欠
   ですが、それだけでは十分ではありません。

   個々の営業マン・営業部門のみならず全部門が一丸となって、提案型営業対応
   組織に転換していくことが求められます。

  営業部門の見直し 

   自社の営業を売り込み型から提案型に転換することを営業部門のメンバーが理解
   して、日々の行動にどのように反映させていくべきかを共通認識する必要があり
   ます。

   提案型営業で売るのは「モノ(商品)」ではなく、「コト(問題の解決策)」であり、目
   的は「目先の商品版売」ではなく、顧客との「長期的な関係強化」です。

   売るもの、ゴールが違えば当然ながら営業の進め方もまったく違ってきます。

   対象企業の抱えている問題の理解、問題の掘り下げ、
   顧客と共同での問題解決などは売り込み型営業では
   あまり経験がなかったことでしょう。

   営業マンは情報集力、ヒアリング能力(聴く力)、問題解
   決能力などを大きく向上させる必要があります。

   また、営業部門全体としての提案型営業の体制づくりとし
   て、
    ・教育プログラムの作成

    ・営業の標準化(提案型営業マニュアル)の作成

    ・各ステップに応じたチェックシートの作成

    ・営業活動に対する指導(営業同行行動管理

    ・お客様の抱える問題についてのデータベース化

    ・問題解決成功事例・失敗事例のデータベース化

    ・営業マンの評価方法の見直し(顧客との「関係強化の度合い」を評価するなど)

   など、営業全般のマネジメントに対する改善が求められます。

  □全社レベルで提案型営業を推進

   提案型営業では「自分(自社)」ではなく、「顧客」をすべての出発点にする必要が
   あります。

   そのためには営業部門だけではなく、すべての部門が顧客の立場で考えること、
   会社全体が顧客の利益のために有機的・機動的に動けることなどが大切になり
   ます。

   たとえば、製造部門がどんなに「高品質」であると自負する商品を作っていたとし
   ても、その商品がほとんどの顧客の問題解決に役立たないのであれば、自己満足
   でしかありません。

   また、仕入れ方法に無駄があり、顧客が「割高」と感じるような提示の仕方しかでき

   なければ商品は売れません。

   まずは社長自らが提案型営業の重要性や自社ならでは提案型営業のあり方など
   を、全社員にきちんと説明し、次のような改革を行うことを宣言します。

    ・すべての部門が「自部門優先」から「顧客優先」に発想を変える

    ・各部門における顧客優先の定義を明確にする

    ・各部門が提案型営業における自部門の役割を認識する

    ・営業部門以外でも顧客情報の収集を行う 

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 企業運営に欠かせないマーケティング、業務改善、リスクマネジメントの3つの仕組みづくりを
 サポートしています。
 
 経営者にとって最も重要な課題は、会社を倒産させないことです。しかし、毎年1万件以上の中小企業が
倒産に見舞われています。「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産を防げたはずの企業が多く存在する
ことを、私たちは数多く見聞きしています。
 
 少しでも多くの企業がこのような危機に直面せず、最悪の事態を回避できるように、私たち専門家集団は、
事業運営に欠かせないマーケティング、業務改善、リスクマネジメントの分野で全力を尽くして支援して
まいります。
対応エリア
静岡・愛知県内、東京周辺

新着情報

2024年7月12日
記事:顧客とのよりよい関係づくり」更新しました。 
2024年7月11日
記事:「メルマガ719号」更新しました。
2024年7月11日
記事:「データの整備と差別化」更新しました。
2024年7月10日
記事:「リーダーの育成更新しました。
2024年7月9日
記事:「保険代理店の差別化策」 更新しました。

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