保険代理店の商品とは顧客満足の提供

          

保険代理店にとっての顧客満足

   
  ■存在感を示し続ける

   顧客は良いサービスをすぐ忘れる。

   「自分のもたらした成果を顧客に知らしめる」ことです。

   事故処理を短縮できたら、忘れずに顧客に言っておこう。 

   保険金支払いが最初の回答より早くなったら、念を押しておくこと。 

   何か誇れることがあれば、必ず顧客に知らせましょう。
 
   顧客が察してくれるなどと期待しないことです。

   どんなに骨を折ったか、どんなに気を揉んでいるか、どんなに良質なサービスが
   提供できたか。(ほとんどの場合、こうしたことを顧客は理解していません)

   ・・・自分のあげた成果は、必ず顧客に知らせるのです。

   あなたは顧客をどのように満足させているでしょう?

   あるサービスが必要になったとします。

   たとえば自動車事故や火災などに対してのサービス(事故処理)の大半は自ら望む
   ものではないし、切望することはさらに少ないのです。

   たいていのサービスは必要悪だと思われているのです。

   争い事を解決するために雇う弁護士、複雑な簿記が手に余るために雇う税理士、
   万一に備えるための保険など、たいていの場合、サービスを選ぶなんて胸を躍らせ
   るようなことではないし、満足することも少ないのです。
 
   自ら望んで買う商品が継続的な満足を与えてくれる一方、サービスはある時点で
   実施されればそれっきりです。

   いつも周囲にあって満足を与え続けてくれたり、もう一度買う気にさせてくれたりは
   しません。

   自動車事故の処理が解決しても、一度満足してしまえば良いサービスを思い出さ
   せるようなモノは何もありません。

   大切な保険証書はファイルに綴じ込まれたままで、何をしてくれるわけでもありま
   せん。
 
   このように、良質なサービスを受けたことを思い出させてくれるものはほとんどなく、
   満足は多くの場合、記憶だけの問題となってしまうのです。

   通常の代理店業では、提供したサービスが継続的に役立っていることを顧客に
   意識させていない。

   きちんと水が流れるトイレ、どうしても必要な疾病保険の特約、スイッチを入れれば
   作動するPC。
 
   トイレを修理してもらった人やPCの復旧は数日間は満足しているが、やがてそんな
   ことは忘れてしまい、保険や契約に納得だった顧客も、あとになればそんなサービ
   スがあったことさえ意識しなくなってしまいます。

   満足どころか思い出されもしないのです。

   このように、商品を買う場合とサービスを受けた場合では、満足度に大きな違いが
   あります。

   あなたは顧客満足をどう獲得していくべきか?

   答えは「存在感を示し続けること」です。
  
   DMやニュースレターで、顧客にあなたが提供して喜んでもらったサービスを思い
   出させ、あなたが期待に沿えることができること、そして現在も成功していることを
   具体的に訴えましょう。

   ・・・相手の目に入らなければ存在しないも同然だ。

 
   成約のお礼状などは、あなたが想像するよりも、この程度のことで差がつくものです。

   より知識が優れているからでも、より経験が豊富なわけでもない。

   ほんのちょっとした、短いながら思慮深い手紙のように小さなことが、大きな違いを
   生むのです。

    ・・・大きな差を生む小さな気配り
   
  ■顧客からの信頼

   競合他社(店)との差別化を実践している代理店は少なく、大多数の代理店が皆
   同じことをやり続けているのが実態です。

   結果、更改落ち、解約、多種目化・新規顧客数の伸び悩みといった悪循環に陥っ
   てしまっています。

   原因は明白です。

   これらを解決するための行動を起こしていないからです。

   約束したことを忘れてしまったり、約束時間を守らなかったりといった社会人・プロと
   してあるまじき行為に及んでいる代理店もいることです。

   これは規模の大小にかかわらず起こっているのです。

   これでは増収どころの話ではありません。

   まさしく場当たりで計画性のない行動をとっていることの現われです。

   ミスは起きるものです。

   そのミスが発生しても、最小限に留めておくためにムダ・ムラ・ムリの排除をしなく
   てはなりません。

   ムリ・ムダ・ムラはさまざまな問題発生の元となります。

   営業部門、内務部門の改善(改革)は待ったなしです。

   お客様の代理店に対する要望(期待)は高まる一方ですが、あなたはその期待に
   応えることができているでしょうか?

   お客様から信頼されている代理店を見てみても、決してシステマティックで規模の
   大きい代理店ではありません。

   約束事は期限よりはやく、約束時間の5分前には必ずおり、お客様との雑談の中
   から抱える悩み・問題の有無を感じ取り、解決に役立つ情報を提供し、挨拶・電話
   対応・清潔感といったマナーなど決して高度なテクニックを要することではないはず
   です。

   契約を取ることが目的となり、営業マンとしての基本的なことができていません。

   増収している代理店に共通していることは、「当たり前のことが当たり前にできて
   いる」のです。

   日常業務が複雑・煩雑化され、大変な時期ですが、もうひと分張りです。

   当たり前のことを継続実行することが同業他社(店)との大きな差別化策となり、
   増収に大きく貢献することを肝に銘じましょう。
    
  ■顧客の不満と苦情

   「苦情」というと、できれば避けてとおりたいと思いがちです。

   できれば苦情は無いほうがよいですし、万が一苦情を受けてしまった時はなるべく
   上手にお客様をなだめて機嫌を直してもらい、それで一安心と思っている人も多い
   でしょう。

   しかしよく考えてみれば、苦情はお客様からの不満の意志表示であり、言い換えれば
   「こうして欲しい」というお客様からの忠告・ニーズの表現なのではないでしょうか。

   苦情に対する姿勢を今までのようなマイナス思考からプラス思考に変えることによっ
   て、貴重なお客様からの忠告の言葉を財産にしていくことができるのです。

   お客様は不満を感じていてもそれを表明してくれる人は約半数しかいません。(米国
   での調査ではわずか4%)

   ましてやわざわざ代理店に電話をしてきたり、どなりこんできたりするお客様はもっ
   と少なく、大半は不満を持ちつつ黙って離れていってしまったり、または代理店や会社
   にではなく、自分の周囲の人にマイナスのクチコミを流したりします。

   そしてこのようなお客様に対しては、その不満や不信感をぬぐうチャンスもなかなか
   与えられません。

   しかし、わざわざ苦情の連絡をしてくださるお客様はそれだけ関心があるお客様で
   あり、迅速・適切に対応することによって逆にファンになっていただくことも可能です。

   一つ一つの苦情を真しに受け止め、同じ様な苦情の再発を防ぐとともに、苦情をいっ
   てこられたお客様には必ず満足していただけるように適切な対応を行なうことが必要
   です。

   苦情は「発生したこと」よりも「いかに対処したか」が問題です。


   苦情は「誰が起こしたか」ということよりも「何故起こったか」を追求して再発防止に
   努めるとともに、「適切に対応できたか」が重要となるのです。

   起きてしまった苦情はもみ消したりせずに、会社との連携を図り、迅速・適切に対応
   してください。

   時代が変わり、市場が変わり、顧客が変わってきている。

   それも非常にスピーディーに、激しく変化しているにもかかわらず、あなたは相変わ
   らず部分的な変化、対応に留まっているのではないでしょうか?

   これでは抜本的な策とはなり得ず、ボディブローのようにあなたに悪影響をもたら
   します。

   ○コンプレイン(不平・不満)とクレーム(苦情) 

    「お客様が満足する」とはどういうことでしょうか? 

    不満が無ければ満足ということでしょうか?

    不満にはいろいろな種類があります。

    不満を感じた人のすべてがそれを意志表示してくれる訳ではありません。

    例えば自動車保険の更改にあたり、お客様はTVコマーシャルなどで話題の△△
    に関心があるとします。

    しかし代理店はまだ詳しい説明に自信が無いので、「今までの補償で十分ですよ」
    と答えたとします。

    1.潜在化コンプレイン

      ・「本当に今のままで十分なのかなあ?」と思いつつ、そのまま契約更新。

      ・「詳しいパンフレットはないの?他の会社の保険では?」との問いに、
       「他の保険会社社も同じようなものです。これで大丈夫ですよ。」という
       回答をされ、契約更新。

      ・「△△についてよくコマーシャルを見る
       けれど、どういう内容なの?」との問い
       に、「ちょっと確認します」と回答し、その
       場で支店の内務事務者に電話で内容を
       聞いて説明。その後契約更新。


    2.顕在化コンプレイン不満1.jpg

      ・「ちょっと考えてみます」と言って、継続を
       保留。その後連絡無し。


    3.潜在化クレーム

      ・代理店に内緒で保険会社に苦情の電話
       を入れ、「担当を変えて欲しい」という。


    4.顕在化クレーム

      ・「話題になっている特約について説明す
       ることもなく、いつも昨年通りの内容を
       案内する。」と不満をあらわにし怒り出す。

   このうち「潜在化コンプレイン」では継続に結びつき、
   表面的には問題無いように見えます。

   しかし、お客様は本当に納得し満足されたと言えるでしょうか? 

   口に出しては言わないものの、心の中には不満が残ってはいないでしょうか?

   次の満期もこの代理店で契約してくれるでしょうか?

   『顕在化コンプレイン』『潜在化クレーム』『顕在化クレーム』は契約に結びつかない
   タイプです。

   普通、不満や苦情として明らかになるのは、『顕在化コンプレイン』と『顕在化クレー
   ム』だけです。

   あとは目に見えないものの、マイナスの口コミになったり再購入に結びつかなかった
   りするお客様です。

   保険業界が成熟化している現在、既契約者を維持し、既契約者から多種目販売や
   よりよ
い関係などで広げていくためには、一度つかんだお客様は絶対に放さない様に
   しなけれ
ばなりません。


   そのためには目に見える不満だけでなく、目に見えない不満をも積極的に解消し
   ていく必要があります。

   不満は放置しておくとやがて苦情という形で表面化するか、又は沈黙のまま他の代
   理店へ移行していきます。

    今までに、各保険会社では代理店に対する顧客満足アンケート調査を行ってきて
   いるが、今日に至るまで不満足の内容に大きな変化は見られていないようです。

    ・契約(更改)時の説明不足

    ・満期案内の不徹底

    ・解約や更改、変更に関わる手続きの遅延、誤り

    ・電話等の基本的対応

    ・約束や期限を守らない

   これらをみると代理店への苦情の大半は「対応」「態度」に関するものです。

   どれも、少しの改善によって防ぐことができるケースです。

   苦情はお客様からの不満の意志表示であり、その場限りの解決を図ろうとせず、
   苦情は避けられないものとして考え、苦情が発生した場合に自社(店)に対する
   マイナスの影響を最小限にとどめるよう苦情に対応するための苦情対応マニュアル
   の作成が欠かせません。

  □顧客の不満

   お客様は「自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取ることに敏感である」
   ということです。 

   そして、代理店業にとって「顧客満足とは」を徹底追求していくことが増収に欠かせ
   ないことを理解すべきです。

   あるアンケート調査では、
   購入したお客様を100とした場合、ほどほど以上に満足している人は約60%
   (60人)です。

   ところがその60%(60人)の人も、ほぼ1年放置しておくと、そのうちの40%(24人)は
   再加入しなくなってしまう。

   ここでいうお客様の放置とは、単に請求書やDMを送る、書中見舞・年賀状を出す
   といったレベルの活動しかしないことを意味します。

   不満を感じている人は約40%(40人)である。この不満とは次のようなレベルの
   ものが殆どです。

    ・接客の態度がなんとなくよそよそしかった。

    ・やけに待たされたが「お待たせしてすみません」の一言もなかった。

   ところが不満を感じた人のうち半数の約50%(20人)は、その不満を口に出して言
   わない。(米国の調査では、なんと96%(38人)となっている。)

   さらにその80%(16人)は再購入しない。

   結局のところ、お客様に特段のアフターケアをせず、また苦情対応等も特別に取り
   組まなければ、100 人のお客様は翌年には40 人になってしまうのです。

   保険の場合は一般の商品より再購入(継続)率は高くなると思いますが、それでも
   このような危険性は常に頭にいれておかなければなりません。

   この購入者100 人が、大いに満足した状態だったらどうでしょうか。

   彼らは商品を再購入してくれるだけでなく、あなたの商品やサービスを他の人にも
   宣伝し、紹介してくれます。
    
  □代理店のクレーム対応の心構え

   あなたはお客さんの苦情に対し、どのような対策をとっているだろうか。

   多くがその場限りの解決に終わり、同じミスを繰り返していないだろうか。

   顧客からの苦情は、情報を集めるという意味でも最高の方法だ。何のコストもかか
   らないし、こちらから探しに行かなくてもいい。

   しかも、改善すべき点を単刀直入に指摘してもらえる。
   あなたはただ、その苦情を記録し対応するシステム(マニュアル)を作っておき、
   それを恒常的な改良システムに組み込むだけでいい。

   苦情を従業員全員の目に留まるところに掲示したり、あるいは、どのような苦情
   があって、その問題点をどう改善したかを代理店ニュースで顧客に知らせる、と
   いうところまでやるべきでしょう。

   何の対応もせず放置しておくことは、顧客流出の原因であり、苦情から得られる
   利益を捨ててしまうことです。

   仕事にまじめに取り組めば、まずクレームは付き物です。

   よく動く人ほど、苦情も多いものです。

   そして、「クレーム処理が上手にできて一人前」といいます。

   そこで、クレーム処理についての基本的な心構えですが、クレーム処理をきっかけ
   に、ますます貴社のファンになっていただければ、まさに一人前といえるでしょう。

   苦情を言われたとき、まずはお客様の言い分をしっかりと聞いてください。

   たとえ理不尽な言いがかりであろうが、ヒステリックな叫びであろうが、「お客様、
   どのようなことでしょうか」「おっしゃることは分かります」と、丁寧に受けてくださ 
   い。   

   お客様の要求が注意程度だと分かったときは「ご迷惑をおかけします」「ご指摘いた
   だきましてありがとうございます」と謙虚に応対してください。

   そして、明らかに苦情だと判断できたときはノンビリとはできません。

   相手の言い分、認識に間違いがあっても、途中でさえぎらずに最後まで聞きます。

   お客様の興奮を静めるために、わざとゆっくり相づちを返していくのもテクニック
   です。

   お客様は話したいだけ話せばスッとしたり、怒りが収まることもあります。

   つられてカッとなって言い返すのは最悪の対応です。

   最後まで冷静に聞いて、苦情の中身を正確につかんでから判断します。

   ここまでが第一段階でしょう。

   第二段階は、対応の仕方の判断です。

   その場で謝ってすむ問題もあるし、説明して誤解を解くことのできる場合もあります。

   その判断に迷うときは、「ご迷惑をおかけいたしました」と返します。

   「申し訳ございません」と、明らかにミスを認める言葉を口にすると余計な混乱を
   招くことがあるので注意してください。

   もっと込み入ったものなら、その場での説明はやめて、「その件につきましては、
   私の一存では何とも申しあげられません。

   上司と相談のうえ、ご返事を差しあげます」と対応してください。

   そのとき、きっぱりと答えて、態度を変えないのが誠意ある態度です。

   この後の仕上げは、上司・先輩と相談して、具体的な対応策を決めて処理します。

   厳しいクレームには足が震え、心臓が高鳴るかもしれませんが、会社を代表して
   責任ある回答をするつもりになってください。

   繰り返し、ポイントを三つだけ指摘しておきます。

    (1)お客様の話を冷静に聞くこと

     (2)軽い注意には「ご迷惑をおかけします」と素直に謝罪すること

    (3)込み入ったクレームには「その件につきましては、私の一存では何とも申
      しあげられません。

      上司と相談のうえ、ご返事を差しあげます」と対応することです。
 
  顧客満足(CS)

   顧客からみれば、どんな時もきちんと期待通りの処理や対応ができて当たり前です。

   ひとつでも気に入らないことがあると、「この代理店はダメ」とすべてが否定されてしま
   う恐れがあります。

   電話対応、事務処理などはあなたからみれば日常的な数多くある業務のうちの一つ
   に過ぎませんが、多くの顧客にとって保険会社・代理店を意識する機会は多くはあり
   ません。

   ですから、顧客が「○○してくれて当たり前」と思っていることを確実に実現しなくては
   なりません。

   お客様は100%期待通りにしてもらって当たり前だと思っています。

   自社(店)全体で、常にお客様の期待に応える風土を作り上げることが必要となります。

   そのためにも業務の遂行を勘と経験で行うのではなく、マニュアルを作成し活用すること
   で、自社(店)の品質を継続して維持していくことが欠かせません。

   ○CSを実現していくためには、お客様が主語

    満足かどうかはお客様が判断します。

    お客様が主語ではなく、あなたが主語になることで、あなたの判断基準で勝手に「こ
    うすればお客様は不満はないはずだ」と思い込んでいることはないでしょうか。

    お客様のことはわからないのが当たり前であることを認識して、お客様に謙虚に聴
    き、それにしたがって改善する姿勢が大切です。

     *あるアンケート調査では、「折り返しお電話します」といった場合、お客様の時間
      の容範囲は5分位と回答しており、それに対して15分後に電話したら「遅い」と
       いう不満が残るでしょう。

       お客様の期待はわからないので、「○○分位でお電話できると思いますがよろし
       いでしょうか?」と確認すれば期待通りに電話することができます。

  
   ○お客様のことに注意を払う

    お客様は何を望んでいるか、どう思っているかなど、常にお客様のことを気にかけ、
    理解するように努めることが大切です。

    それによってお客様の期待を知ることができれば期待に応えられますし、不満そう
    な時には改善することもできます。

    また、お客様にとっても「気にかけられている」ことが、満足度の向上に大きく影響し
    ます。 

   ○初心を忘れない

    あなたにとっては慣れているので大した事はないと思えることでも、保険の素人であ
    るお客様がとても気にしていることは少なくありません。

    慣れで対処すると、お客様にとっては事務的だったり冷たいと感じられ不満になる
    場合があり、実際にこのような苦情や不満はまだまだ数多く発生しています。

    初心を忘れず慎重かつ丁寧に対処するよう日頃から注意しましょう。

    あなたがお客様の立場で考えてみれば、お客様があなたについて「当然こうあるべ
    き」と考えていることはすぐにわかるはずです。

   ○お客様が当然と思っていること苦情1.jpg

    ・保険のプロだから間違えない。

    ・親切、丁寧に対応される。

    ・保険に入ったのだから感謝される。

    ・手続が迅速で正確である。

    ・依頼したことは迅速、確実に対応する。

    ・言ったことは守るのが当たり前。

    ・事故時は不安にならないようアドバイス
     してくれる。

   あなたがお客様なら、一つでも信頼を裏切られ
   たら頭にくるのではないでしょうか?

   しかし、今日に至るまで実際には信頼を裏切られ
   たことに対するお客様からの苦情や不満はなかなか
   減りません。

   お客様は万一の事故のために保険に加入しています。

   「保険に加入してもらう時の熱心さ」を、顧客対応や事故解決のために発揮しなくては
   なりません。

   顧客が満足する判断は、あなたではなくお客様です。

   お客様の信頼に応え続けることは容易ではありません。

   また、お客様の期待に応えても、すぐに成果が現れるとは限りません。

   しかし、お客様の期待に応え続けることができれば、間違いなく成果に繋がります。

   マナー

    お客様に感謝が伝わっていますか?

    相手に伝わる挨拶をしていますか?

    お客様の立場で考えていますか?

    お客様との約束を守っていますか?

   ○事務処理

    いつも正確・迅速な事務処理ができていますか?

    規定を言い訳に使っていませんか?


   ○事故対応について

    お客様の不安な気持ちを理解していますか?

    適切なアドバイスをしていますか?

    親身になって対応していますか?


   売上げが伸びない要因のひとつに、これらの基本的なことが抜け落ちていることが
   多々あります。

   多様な販売チャネルの台頭、3メガ体制の確立により貴社(店)が競合他社と闘い
   生き残るために、今“何をどうしなければならないか”を真剣に考える、最後のチャンス
   かもしれません。

   過去には老舗といわれる企業・店の生存年数は50、100年といわれてきました。

   しかし10年ほど前は企業・店の寿命は30年といわれるほど短命になり、今では100
   社が起業し、10年後には36社しか残らないといわれています。

   代理店制度が無くなることはないでしょうが、今後も制度内容の変化は確実に起こっ
   てくるでしょう。

   保険会社視点の経営から顧客視点に立った経営への転換点でもあります。

   専業代理店店主の平均年齢が65歳といわれ、高齢化が急速に進んでいます。

   高齢社長が築いてきたやり方・考えを、バトンタッチされた次のトップは変えていかな
   ければなりません。

   もちろんよい点は引き継ぎ活かしていく必要はあります。

   しかし、時代の変化が急速に進む中、時代に合ったやり方・考えを取り入れていくことが
   欠かせません。

   業務は複雑・煩雑化し、業務量は増すばかりです。

   限られた人員で日常業務をこなし、売上げアップを図り、顧客満足も実践していかな
   くてはなりません。

   このような環境下で増収を図っていくためには、営業スキルや商品説明のスキルアップ
   だけでは継続的増収は困難を要します。

   お客様の選択基準は多岐にわたり、情報収集力も10、20前とは比較できないほど
   進化しています。

   競合他社(店)との違いを明確にするための差別化を図らなければ、商品内容や価格
   で競争していくことになり、結果的に自身の首を絞めることになってしまいます。

    競合他社と、なにを差別化していくかです。

   CSは挨拶、身だしなみに限ったことではありません。

   お客様が満足(感謝・感動)したこと、不満に感じたことを改善する、すべてがCSなの
   です。

   お客様にとってあなたは保険のプロです。

   すべてが完璧であって当然だと思われています。

   ところが、忙しいと忘れたり、後回しにしたり、知識が不十分で間違えたりすることで
   苦情が発生することがあります。

   お客様の期待を裏切らないためには、メンバー全員が、いつでも、どのお客様に対
   してもその期待に応えられるよう準備をして
   おくことが不可欠であることは、すでに承知の
   ことと思います。

   電話応対において、マニュアル通りに話して
   もマインドがないと、お客様は「事務的」「冷た
   い」などと感じて不満になることはよくあります。

   マニュアルを習得し、そこにお客様に伝わる
   マインドを身に付けることが重要な要素です。

   お客様がお金を支払ってくださるからこそ、
   業務を行えています。

   当然、全てのお客様に対して感謝しているとは
   思いますが、それがお客様に伝わっているでしょうか?

   せっかくの挨拶も相手に伝わらなければ何の意味もありません。

   お客様は明るい、声がでているお店や会社に対して好感を持ちます。

   お客様の印象も満足度につながる要素です。

   業界問わずCSは経営における永遠のテーマであり、実践がおろそかになっている
   課題でもあります。

   商品の品質やイメージだけでは差別化できないこの時代に、高品質のサービス提供
   こそ数少ない差別化策なのです。

   しかし、現実には顧客が求めるサービスを実践しているところはほんの一握りしか
   ありません。

   それがよく分かるのが、顧客との接点の最前線である営業や内務事務における電話
   対応といった現場においてである。

   そこでは、きわめて劣悪なサービスが日常茶飯事のように行われ、顧客満足どころか、
   不満やストレスを提供するといった経営がなされているのが実態です。

   これまでの代理店活動が保険という商品を“もの”としての発想でしか見ていなかった
   経営者、社員が圧倒的に多かったのです。

   「契約すれば済む」「1年に1回の更改訪問だけ」と考え、お客様に対して質の高い
   サービスや付加価値、気持ちよく契約してもらい、事故時にも安心して任せられる
   といった“満足感を提供する”ことまでには考えが及んでいないのです。

   商売の基本となる

   商品の品質管理+サービスの品質管理=CS

   という構造に気付いていません。

   自分たちの都合を優先している多くの会社(店)を見受けるのです。

   情報が不足な時代の、つくれば売れた時代から、今「心の満足感、充足感」を実現
   するための努力が求められ時代になってきているのです。


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代理店にとってのCSを見直す W

         

代理店にとってのCSを見直す W

  □CSとコンプライアンス

   1.CSはお客様のご機嫌をとることではない

     CS向上と言えども、お客様の要求に何でも応えるわけではないということは
     誰もがわかっています。

     ところが、「何の期待に応えるべきか」の判断基準を正しく持っていないため
     に、応えるべきでない要求にも応えなければならないと勘違いしている場合も
     結構あるようです。

   2.CSとコンプライアンス、できることとできないこと

     CSやコンプライアンスはあなた私達の業務の根底にあるものです。

     従ってたとえお客様が不満であってもルールや規定、法律に違反することは
     決してできないのは当然です。

     ○お客様が不満、苦情を言われればCSに反していると誤解していないか

      お客様は常に正しいわけではありませんし、結果的にはお客様にとってプラ
      スにならないことでも「○○して欲しい」と言うこともあります。

      お客様が間違っていれば訂正して納得させてあげることもCSでは非常に大
      事なことですし、できないことをお断りするスキル(技術)も重要です。

     ○ご要望にお応えできないことを納得して理解してもらえることがプロと
      しての能力

      お客様に間違いを指摘する際にも、単に「規定が○○だからできません。」だ
      けでは、こちらの言い分を主張しているだけであり、お客様の立場を無視し
      ています。

      世間の消費者感覚からは到底受け入れられません。

      もしお客様から法律や規定、約款等に違反する取扱い等の要望があっても、
      お客様にその内容や背景等を十分に説明し納得してもらったうえでお断りし
      なければなりません。

      言い換えるなら、CSとは、何でもお客様の言う通りにすることではなく、お客
      様の希望通りにならない場合でもプロとして十分納得していただいく説明が
      できることであると言うことができます。

  □CSとコンプライアンスの関係 

   ご存知の通り、CSは単純にどんな時もお客様を「不満、不機嫌にさせないこと」で
   はありません。

   従って当然お客様がいくら要求してもコンプライアンス上問題のあることは決して
   受けることはできません。

   ただし、VのCS対応事例にもあった某ファミリーレストランで食事をしていた家族
   が、脇を通りかかったウェイターに「すみません。」と声をかけました。

   するとウェイターは「恐れ入りますがテーブルの上のボタン(「ご用の時は押して下
   さい」)を押して下さい。」と丁寧に回答しました。

   このように言うだけではお客様には不満が残るだけですからCSの点から言えば
   不合格です。

   お客様本位の姿勢をもって、お客様の立場を理解し、どのような対応方法がご納
   得いただけるか、誠意を持って対処し十分に話し合って少しでも不満を解消する
   ように努力することがCS向上につながります。

   規定や業務に関する知識だけでなく、どんな場合でもお客様の立場で、お客様に
   何とか少しでもいい方法がないかを考えようとする心がCSの原点であると言うこ
   とができます。

   ○単純に「お客様がこう言っているから」を判断基準にしていると間違っていること
    も多くあります。

    時には目先のウォンツ(wants)に応えることもありますが、お客様にとって本当
    は何が一番良いかというニーズ(needs)に優先的に応えることを考えて価値を
    提供することがCSに繋がります。

    モラル事案など明らかに悪意を持っている場合は別として、少なくともお客様の
    思い込み、誤解などによる要求に対しては、誠意を持って納得していただくまで
    丁寧に説明し、万一加入時の説明不足で誤解を生じさせていたり正しい理解を
    させることができなかったのであれば当然お詫びしなければなりません。

   1.代理店、保険会社に対するイメージ

     お客様は代理店や保険会社に対して一般的な「こうあるべき」というイメージを
     持っています。

     多くの方々は金融商品を扱う者として「正確」「確実」「迅速」など「堅実」である
     ことを期待し、だからこそ保険に加入すれば「安心」であると考えています。

     ところが、その一方で、お客様のこれらの期待を理解せず、ルーズな対応をす
     ると「堅実」さが失われ、お客様は安心のために保険に加入しているにもかか
     わらず、余計な心配、不安を与えられる場合があります。

   2.仕事に対する慣れは要注意

     例えば、「連絡をもらうよう伝言しても連絡が来ない」「連絡してもすぐに手続き
     してくれない」「頼んだ書類がすぐ来ない」「手続きしたのに処理されていない」
     「満期の案内が直前まで無い」「質問しても曖昧な答しか返って来ない」等々、
     お客様の信頼を裏切る事例は後を絶ちません。

     これらの原因は、業務に携わる私達がお客様の「気持ち」を理解せず、業務に
     対する慣れから緊張感を失い「大した問題ではない」「期日までに手続きすれ
     ば問題ない」「とりあえず○○しておけば良い」等と安易に判断してしまうことに
     あるのではないでしょうか。

     初心に帰り、業務に緊張感をもって取り組んでいた頃のことを思い出してみま
     しょう。

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代理店にとってのCSを見直す V

             

代理店にとってのCSを見直す V

  ■お客様の期待(価値)の具体例

   (1)保険商品そのものについての期待(価値)= 事故時の対応

     @事故をしたら現場にすぐ来てくれる

     A当面何をすべきかアドバイスしてくれる

     B交渉経過は聞かなくても不安にならない頻度で報告してくれる

     C交渉では自分の味方をしてくれる

     D連絡等はいつも自分に都合の良い時間、方法でできる

     E解決まで時間がかからない

   (2)商品に付随する事務、サービス等についての期待(価値)

     @約束を守る

     A電話等の応対は親切丁寧で気持ち良い

     B質問には専門用語を使わずわかりやすく丁寧に説明する

     C手続きは自分に都合の良い時間、方法でしてくれる

     D各種案内や通知はわかりやすく、適当な時期に来る

     E事務処理は遅延、間違いがなく確実にスムーズに完了する

     F連絡がいつでもとれる

  □お客様に提供できる価値を正しく理解してもらう

   1.お客様の期待する価値は人によって大きく異なる

     保険は形のない商品であること、実際に事故を経験した人が多くないことなど
     から、お客様は保険加入によって得られる価値についてはそれまでに見聞き
     した情報やイメージを元に様々な価値を期待しています。

     そのため、お客様が期待している価値が適正に提供できる価値と大きくずれ、  
     過大な期待になっていることも珍しくありません。

   2.お客様に正しい期待価値を持ってもらうのは代理店の責任

     お客様が満足か不満足かは事前の期待価値と提供された価値との比較で判
     断されますので、例えあなたが最善の方法で適切に対処したとしても、お客様
     の期待価値がそれ以上であれば満足していただくことはできません。

     しかもお客様の期待が誤解によるものだったとしても、保険の素人であるお客
     様に正しく内容を理解させて保険を販売しなかったことに対して、あなたや保
     険会社が世間から批判を受けることは確実です。

     いくら「説明した」と言っても、お客様が理解していなければ何の意味もありません。

     ◎お互いに説明がなくてもわかっているはずだと思っても、あなたの思いとお
       客様の思いが違うことはよくあります。

       また、お客様が価値を過大に誤解していると保険を売りやすく、万一誤解し
       ていても事故にあう確率が低いためトラブルになる可能性が低いとも言え
       ます。

     ◎何かが起こってから「もともと保険ではここまでしかできないものです」と説 
       明しても、納得してもらうことは困難ですし、「騙して加入させた。詐欺だ。」
       と言われてしまうことも有り得ます。

       また、仮に渋々納得されたとしても、十分に説明しなかったことについてお 
       客様の信頼を失うことは確実です。

       ・最近は情報が豊富であるうえ、噂話や評判は大袈裟に伝わる傾向が
        あるため、お客様が価値を過大に期待していることも希ではありません。

       ・消費者意識の高まりを受け、あなたや保険会社に対する要求、期待が高
        まる傾向があります。

  □お客様の過大要求はお客様が悪いのか?

   「事故のトラブルの原因はお客様の過大な要求だからうちにには非はない。」という
   話を聞くことがありますが、果たして当社として本当に非がないのでしょうか?

   交渉場面だけを捉えれば、普通のお客様でも言葉使いの悪い人もいれば、人の
   話しを聞かない人、わからず屋、頑固な人もいるため、保険会社側からみれば無
   理難題を言っているように見えます。

   しかしながら保険の素人であるお客様に正しい価値を伝えられなかったためにお
   客様が誤解して契約し、その内容(事前の期待価値)通りに対応してもらえなけれ
   ば苦情を言うのは当たり前ですし、常識的には誤解させたまま商品を販売した代
   理店や保険会社に責任があります。

    ◎契約に際して十分に説明するとともに、お互いの理解にズレがないか確認し
      ます。

    ◎万一、お客様が更に大きな価値(サービス、対応など)を要求し、とても応えら
     れない場合には、「残念ですが当店ではお応えできませんので他代理店でご
     加入下さい」と辞退する姿勢が必要です。

    ◎お客様に誤解させたまま契約した場合には、消費者契約法、金融商品販売
     法等の法令に違反したりコンプライアンス上問題となるおそれがあります。

  □お客様本位とは

   1.「お客様本位」で考えるスタンス

     「お客様本位」とは「お客様」をあらゆる判断の軸にするということを意味します。

     具体的には次のスタンスが基本です。

     @何をすべきか、どうすべきかを考える際には「何がお客様にとって
       いいのか」を判断の基準にする。

     A何をすべきかが決まれば実現に向けて「どうやったらできるか」を考える。

   2.今していないことの「できない理由」はすぐ見つかる

     一般的に私たちは、今実際にしていないことは簡単にできないと判断してしま
     いがちです。

     「手間がかかる」「新たな費用が必要」「時間がない」など新しい事を始める時
     に発生する負担をできない理由にしてしまいます。

     しかし「お客様本位」の業務を行なうためには、既成概念を捨ててもう一度「本
     当にできないだろうか」「別の手段はないだろうか」と考えて、できる限りお客様
     に満足を提供しようとするスタンスが大切です。

     「お客様にとって良いこと」の実現を目指すといっても、当然コンプライアンス
     違反することはできませんし、検討の結果として経費効率や物理的な問題な
     どの面で対応できないことも多々あります。

     ただこのような場合でも、お客様のニーズに応えるために何ができるか、でき
     ない場合は他の代替手段がないのか、場合によってはどのようにすればお客
     様の要望に近づけるか等できる限り親身になって考えることが大切であると言
     うことができます。

  □お客様本位は知識ではなく意識(心)が大切

   1.お客様に満足を提供するには心が不可欠

     お客様満足については多くの人が「こうしたら良い」という答を持っており、そし
     てそのほとんどが正解です。

     それにもかかわらず、お客様に満足していもらえる業務ができているとは言え
     ません。

     コンプライアンスも同じですが、「こうしてはダメ」「こうした方が良い」と知識で
     は分かっていても忙しかったり、面倒だと「まあいいや」「これ位ならいいだろ
     う」という気持ちになって実行しなかったり、そもそも「こうしてあげれば喜んで
     もらえる」という気持ちにすらならなかったりするためです。

   2.マニュアル通りだけでは本当のCSはできない

     CS向上を目的として「電話応対」や「接客マナー」等のマニュアルを見かける
     ことがあります。

     確かにマニュアルも最低限のことを理解したり身に付けるためには重要です
     が、そのまま実行しているだけでは本当のCS向上にはつながりません。

     マニュアル通りの最低限の対応ができた上で、更に「お客様にとってどうする
     ことが良いのか」を考えられるかどうかが重要です。

     お客様満足ではNo1との言えるディズニーランドでは「マニュアルは70%が
     丁度良い」と言われています。

     ◎マニュアル通りのCS対応の例

      ○某ハンバーガーチェーンで、ある人が残業している人達から頼まれて
       カウンターに行き、ハンバーガー10数個の注文をしました。

       店員はにこやかに「こちらでお召し上がりですか。お持ち帰りですか?」
       と聞きました。

      ○某ファミリーレストランで食事をしていた家族が、脇を通りかかった
       ウェイターに「すみません。」と声をかけました。

       するとウェイターは「恐れ入りますがテーブルの上のボタン(「ご用の
       時は押して下さい」)を押して下さい。」と丁寧に回答しました。

      ○JRの某地方の路線である人がコートを列車の中に置き忘れてしまい
       ました。

       あわてて駅員に「次の駅に連絡して回収してください。」とお願いすると
       駅員は明るく丁寧に「そういうことはしないことになっております。」と
       答えました。

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代理店にとってのCSを見直す U

           

代理店にとってのCSを見直す U

  購入する時に期待する価値も、受け取った価値もその大きさを判断するのはどちら
  もお客様です。

  代理店・保険会社側がいくら「この商品(サービス)はいいものだから満足している
  筈だ」と考えても、お客様に価値があると思われなければ単なる自己満足でしかあ
  りません。

  一般的にお客様にとって期待通りの結果が得られた場合は「普通」である場合が多
  いといえます。

  お客様はそれなりの費用を支払っているわけですから、「○○してくれて当たり前」と
  思っている場合が多く、思った以上に対応が丁寧で気持ち良いとか、思った以上に
  処理が迅速であるとか、お客様が期待以上と感じる価値を提供することによって初
  めて「満足」の領域に達することができます。

  ■お客様はどのようにして評価しているか

   1.お客様の事前の期待価値にはどんなものがあるでしょうか

     お客様は、万一の時の安心のために保険に加入しています。

     言い換えるなら事故が起きた時の精神的、金銭的、物理的負担の軽減が目
     的です。

     それでは、お客様が代理店のあなたに期待している価値にはどんなものがあ
     るでしょうか。

     (1)お客様が保険に加入することで期待している価値(事前の期待価値)には
       どんなものがあるでしょうか?

       お客様の立場で考えてみましょう。

     (2)保険に加入したお客様が期待する商品本来の価値とは何でしょうか。

        列挙した事前の期待価値を「商品本来の価値」と「付随する価値(付加価
       値)」に分けてみましょう。

   2.保険では商品本来の価値を受けるお客様が少ない

     通常の物品やサービスの購入では商品本来の価値を受け取らない場合はあ
     りませんが、保険の場合、事故をする人の比率は低く、毎年90%以上の人は
     事故時の対応、補償といった商品本来の価値を受けることがありません。

     商品本来の価値である事故対応を経験するお客様はわずかです。

     事故をされないお客様はどのようなことで代理店のあなたや保険会社が満足
     が不満かを評価しているのでしょうか?

     代理店や保険会社が満足かどうかを判断する場合、多くのお客様が商品本来
     の価値ではなく、正しく迅速な事務処理や親切・丁寧な対応、各種案内帳票の
     わかりやすさやちょっとした気配りなど商品に付随する価値で行っています。 

     従って、事務処理を常に適正に遂行するなど、「当たり前」のことを「当たり前」
     に実現していることの重要性が高いと言うことができます。

   3.当たり前のことの積み重ねが信頼を生む

     いくら電話応対や接客が良くても、手続の時間がかかったり、質問に答えられ
     なかったり、間違えたりするとお客様は不安になり信頼を築くことができません。

     事務処理等、付随するサービスが適正に継続して行われることによって、お客
     様から「事故の場合も同じようにしっかり対応してもらえるだろう」と信頼される
     ことができます。

     あなたには保険のプロとしてすべてに完全が求められています。

  □お客様の期待に応えるために、期待されている価値を知る

   1.「当たり前」のことも事前に期待されている価値

     お客様の不満は事前の期待価値よりも実際に受けた価値が小さいことによっ
     て起こります。

     ところが、お客様が事前に期待する価値の中には、お客様にとって提供される
     のが「当然」であるため、「価値」とは気が付いていないものの、それが思って
     いた通りにないと不満になるものも多くあります。

     無いと不満になる「当たり前」価値にはどんなものがあるでしょうか。

   2.お客様の「当たり前」の価値とは何でしょうか

     日常行われている業務についての、お客様の期待をアンケートで調査した結果、

      ・保険証券は何日以内に欲しいか

      ・折り返し電話は何分以内に欲しいか

      ・郵送を依頼した書類はいつまでに欲しいか

     等の期待は人によってバラバラです。

     日常業務において、お客様に対して感謝の気持ちを持って「当たり前」のことを
     「当たり前」にすることが、お客様が期待した通り価値を提供することにつなが
     るのですが、「当たり前」のことはどうしても「慣れ」に流されるなど重視されず、
     おろそかになってしまうことがあります。

     常にお客様の期待を意識し、迅速、丁寧、確実と言った「当たり前」の実践に
     心掛けることが重要です。

     また、近年はお客様の消費者意識や権利意識等の高まりを受けて、代理店の
     あなたや保険会社に対するお客様の要求も厳しくかつ変化しているので、あな
     たにはこれまで以上にその期待を正確に把握する努力をし、要求に応えてい
     くことが求められています。

  □お客様が事前に期待する価値の特徴

   1.保険では商品本来の価値を受けるお客様が少ない

     一般的に物やサービスを購入した場合、使用しなかったり、サービスを受けな
     いことはありません。

     ところが、万一の事故のために保険に入っていても事故をする人はごくわずか
     です。

     言い替えれば保険の場合は商品本来の価値である事故対応や保険金支払
     いを受けない人が圧倒的に多く、これらのお客様は商品本来の価値を知るこ
     とはできません。

     お客様はありとあらゆる機会に様々な印象を持つので、どんな機会にも悪い
     印象を与えないためには親切・丁寧に対応する、事務処理を常に迅速、正確
     に遂行するなど、全てにおいて「当たり前」のことを「当たり前」に実現している
     ことが重要となります。

   2.お客様の期待する価値とあなたの提供できる価値は同じか

     保険商品を販売しているあなたあなたから見れば、日常業務の中でそれ程重
     視しないことでもお客様にとっては大きな問題であることがあります。

     また、保険として対応できる範囲を超えていることでも「保険ではこれ位してく
     れて当たり前」と感じていることもあります。

     消費者が一般的に、保険に対してどんな価値を期待しているか、

      お客様は商品やサービスを購入すると、その代理店・保険会社のことに接す
      るあらゆる場面で善し悪し、好き嫌いを判断すると考えられており、その場
      面、場面のことを「真実の瞬間」と言います。

     例えば、電話等で話す機会など直接接する場面だけでなく、事務・手続の迅
     速・正確さ、パンフレット・約款等の見やすさ、受け取った案内等書類の内容の
     わかりやすさ、書類が来るタイミング、たまたま見聞きしたCMの印象、人から
     聞いた噂話、他の会社から購入した人が受けたサービスの話(自分が受けた
     かどうかの比較)など、購入した商品を提供している企業名が頭に浮かぶあり
     とあらゆる瞬間のことで、これら全ての積み重ねが満足・不満足を判定する際
     の判断の材料となります。

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代理店にとってのCSを見直す

          

代理店にとってのCSを見直す T

  ■CS向上の必要性を再度確認しよう

   CSの向上でお客様に選ばれる代理店にならなければ、生き残っていけないとい
   うことについては、誰もが頭では理解していても実感はなく、危機感がないままこ
   れまで通りの活動を続けている代理店が多いのも事実です。

   何故CSが大事か、念の為に再度確認してみましょう。

   1.マーケットは縮小する

     お客様の人数が減る = 個人消費が減る

     1950年の8000万人から現在の1憶2800万人まで年間100万人弱の人口
     増加と一人当たりの給与所得の増加が日本の個人消費の増加を生んできま
     した。

     しかし、人口は政府予想より早く2005年から減少に転じ、2050年の予測で
     は9500万人程度にもなってしまうとの説もあります。

     1年平均およそ100万人ずつ減少する計算になります。

   2.お客様が主体的に判断する

     (1)マーケットの主導権はお客様に

       日本経済が拡大していた時期とは異なり、物が溢れる時代では消費者の
       好みも多様化し、選別も厳しくなり代理店のいいなりにはならない時代に
       なっています。

       お客様は勧められても納得しなければ購入しない、自分で選んだものしか
       購入しないといった傾向が強くなっています。

     (2)マーケットでは評判や口コミの噂が重要

       お客様は保険会社・代理店の宣伝文句を鵜呑みにせず、売り手が宣伝を
       するよりも消費者の口コミによる効果が何倍も強いといわれています。

       また、お客様が不満の場合に周りの人に言いふらす件数は、満足の時の 
       何倍にもなると言われており、増幅されてブランドイメージを形成する影響
       があります。

     (3)マーケットの変化

       @高齢化社会など構造の変化

        A 売れるもの、売れないものが変化

       Bマーケットの縮小

       Cお客様のロイヤルティーを高めることが一層重要になる

           ・継続落ちの防止

           ・顧客単価の増大

           ・紹介

     (4)消費者(お客様)の変化(消費者の力が強くなった)

       @お客様の購買決定要因の変化

          ・納得しないと買わない 

          ・判断材料(情報)が豊富

       A豊富な情報による影響大

       B保険会社・代理店に対する要求が益々厳しくなっていく

     (5)具体的に必要なこと(お客様の期待を理解し、信頼に応え、満足を提供する

        @お客様に満足していただく  →  ブランドイメージが高まる

           ・良い評判の積み重ね     

        A不満(苦情)を発生させない  →  悪い評判を発生させない 

       ・苦情には満足できる対応で応える

  □お客様の満足、不満足はどうして起こるか

   1.お客様が満足することとは

     お客様はお金を支払って商品やサービスを購入すると「当然○○できる」「当然
     ○○してもらえる」と様々な期待をしています。

     これを期待する価値と言い、その期待する価値と、自分が受けたと感じた商品
     (サービス)の価値を比較し、期待していた価値よりも低い価値しか受けていな
     いと感じると不満になり、場合によっては苦情が発生します。

     従って、不満や苦情を発生させないためには、私達がお客様の立場に立っ
     て、お客様の期待する価値を正しく理解し、その期待に応えるように努めるこ
     とが不可欠です。

     @ CSは「お客様が満足する」ことですが、お客様が満足かどうかはどうしたら
       わかるでしょうか?

     A お客様が本当に満足しているかどうかわからないのに、「このサービス(商
       品)を提供しているから満足しているに違いない」と誤解してしまっているこ
       とはないか考えてみてください。

   2.満足度を高めることの重要性

     お客様があなたに加入したきっかけをお聞きしたところ、最も多い理由は「知
     人、親族などから紹介された」です。

     あなたのお客様も常に誰かから紹介されている可能性がありますが、今が「普
     通」と思っているお客様と「満足」と思っているお客様ではどのような違いがあ
     るか、考えてみましょう。

      ・購入する時に期待する価値も、受け取った価値もその大きさを判断する
       のはどちらもお客様です。

       売り手側がいくら「この商品(サービス)はいいものだから満足している筈
       だ」と考えても、お客様に価値があると思われなければ単なる自己満足で
       しかありません。

      ・一般的にお客様にとって期待通りの結果が得られた場合は「普通」である
       場合が多いといえます。

       お客様はそれなりの費用を支払っているわけですから、「○○してくれて当た
       り前」と思っている場合が多く、思った以上に対応が丁寧で気持ち良いと
       か、思った以上に処理が迅速であるとか、お客様が期待以上と感じる価値
       を提供することによって初めて「満足」の領域に達することができます。

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代理店向け記入式アンケートの導入

              

代理店向け記入式アンケートの導入

  ■記入式アンケート導入の留意点 

   個人情報保護法が施行され10年以上が経つが、漏えい問題は後を絶たない。

   個人情報保護法は、5000件以上の個人情報を取り扱う事業者は「個人情報取扱
   事業者」となり、利用目的の特定や適正な取得、第3者への提供制限など、様々な
   義務が課されるほか、本人からの開示、訂正、削除などの請求に応じなければなら
   ない。

   記入式アンケートの導入に当たり、「個人情報保護法」に注意しておく必要があります。

   消費者は身に覚えのない業者から送られた場合、名簿からの削除など改善を要求
   することができる。

   送信元に改善が見られない場合は、関係省庁の大臣が勧告や命令を行うことになる。
 
  □記入式アンケートを導入する際には「指針」を設ける

   顧客情報の利用

    お客様にご記入いただきました個人情報は、当社の取り扱う商品の購入をご
    検討されているお客様に、当社の取り扱い物件および商品に関する情報をご
    提供させていただくため、または、マーケティング調査などのアンケートを
    送付させていただくため、利用させていただく場合がございます。
 
    ダイレクトメールまたは電子メールなどの発送業務の代行については、当社と
    機密保持契約を締結している業務委託会社に依頼する場合があります。お客様
    がこれらの情報の受領をご希望されない場合は、当社にご連絡をいただければ、
    お客様への情報の提供を遅滞なく停止いたします。

   このように、アンケートには収集の目的を明記するとともに、データの用途(市場
   分析なのか、DMなど自社の販促に使用するのか)を明らかにしなければならない。

   目的を明らかにした以上、この後のデータの利用は表記内容に従わねばならないの
   は当然である。
 
  □アンケート作成の注意点

   1.できるだけ簡単なアンケートにすること

     アンケートは顧客が紙などに記入する作業が必要となる。このため、アンケー
     トは顧客が煩わしいと感じないように、簡単な選択式などにする必要がある。

     さらに、アンケートを必要以上の項目を設けると、過剰な情報取得自体が問題
     になることさえある。

   2.自由記入欄は最後に

     文章を記述するのは時間がかかるので、アンケートの最初に自由記入欄を配 
     置すると顧客が煩わしさを感じる。

     このため、自由記入欄はアンケートの最後に配置し、顧客に時間などの余裕
     があるときに記述していただくようにする。

   3.粗品などを用意すること

     アンケートに協力した顧客に対しては、粗品などのの謝礼を用意すると顧客に
     良い印象を与えることができる。

  □アンケート調査のサンプル

    Q1.事故や問合せなど必要なときにすぐ連絡は取れていますか?
     (大変満足 やや満足 どうともいえない やや不満 大変不満)
 
    Q2.保険内容についてのお問合せの対応やアドバイスはいかがですか?
     (大変満足 やや満足 どうともいえない やや不満 大変不満)

    Q3.新しい保険に関するご案内や情報の提供は随時行われていますか?
     (大変満足 やや満足 どうともいえない やや不満 大変不満)

    Q4.現在ご加入の保険の見直しや、他に必要な保険の案内等は随時行わ
      れていますか?
     (大変満足 やや満足 どうともいえない やや不満 大変不満)

    Q5.ご継続(更改)について、ご案内の内容や時期はいかがですか?

    Q6.その他特にお気付きの点がありましたら、ご記入ください。

   ご協力、誠にありがとうございました。
   お礼といたしまして、小冊子「我が家のライフプラン」 を進呈させて頂
   きます。

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