営業力を強化

         

営業力を強化

 ■営業力の強化策 
  営業力の強化策としては、大きく、営業スタッフの人員増強と営業スタッフの能力向上
  (人材育成)の2つの方法を挙げることができます。

  ◎人員増強 
   営業スタッフの数が増えれば、その分、販売力は強化されます。
   人員の増強策は、単に人数を増やすだけではなく、新たに営業所を開設したり、
   または営業所を統合・拡大して1つの地域の営業を強化させるなどの戦略も
   とられます。 
   営業所の新設や統合、人員増強・配置転換などは営業戦略上決められることであり、
   営業現場サイドの意向だけで決められるものではありません。

   よく営業戦略に用いられるのがランチェスター戦略論です。
   強者は物量作戦のできる総合戦を選び、弱者は体力消耗の激しい総合線を避け
   ゲリラ的な局地戦に持ち込むと強者に対しても互角の戦い方ができるという
   ものです。 
   例えば、大手企業は全国の各都道府県に支店や営業所を設けて営業活動をすることが
   可能かもしれないが、中小零細企業にはそのような真似はできません。
   地域を限定してその中でシェアを広げていく戦略をとるしかないのです。

   競合他社を圧倒したい地域がある場合、その地域に重点的に営業スタッフを投入
   するなどして、その地域での営業の優位性を高めます。 
   人員の増強は販売力の増強につながりますが、必ずしも増えた人数の割合に比例
   して売り上げもアップするとは限りません。
   適切な営業戦略をとらないと売り上げの伸び以上に人件費が増えるおそれも
   あります。

  ◎人材育成 
   営業スタッフの能力向上は、現有の人員を維持したままで各スタッフの能力アップ
   を図り、営業力を強化させることを目的としています。
   能力向上策としては、まず研修が挙げられます。
   この研修は社内研修社外研修とに分けることができます。社内研修は社内で研修
   を実施するものであり、社内の営業のエキスパートと呼ばれるスタッフが講師を
   務めることになります。

   一方、社外研修は社内のスタッフでは対応できない専門的な内容を研修する
   ケースが考えられます。 
   研修制度のほかに営業スタッフの能力向上策としては、知識やノウハウの共有化
   を進め、比較的成績のよくない営業スタッフの能力の底上げを図るなどの方法も
   あります。

   例えば、好成績を上げている営業スタッフの知識やノウハウを社内でデータベース化
   し、全スタッフが共有することで、全体の営業力を強化しようというものです。 
   古い例ですが、プロ野球でいえば、2003年のシーズンオフは、堀内新監督率いる
   読売ジャイアンツは昨年同様に外部から強力な選手(ダイエーの小久保選手や
   近鉄のローズ選手など)を獲得し、戦力の増強を図りました。 
   一方、対照的なのが落合新監督率いる中日ドラゴンズです。落合監督は「現在の
   選手の能力が20%アップすれば十分に優勝を狙えるチームになる」という考えから、
   現有戦力の能力アップによる戦力の増強を図りました。
   戦力アップの手法が対照的な2チームといえます。

 □モチベーションの持続 
  人員の増強、あるいは研修制度の充実などにより、営業力を強化するための条件は
  そろうことになります。
  しかし、これだけでは十分に機能しません。
  陣容(人員)が整い武器(能力)があっても、やる気(モチベーション)が
  ともなわなければ力はでません。

  このモチベーションとは仕事の「やりがい」です。 
  いくら成果を上げても何らかの見返りがないと、努力の継続は難しいものです。
  そこで、重要になるのはモチベーションです。
  いかにモチベーションを高く保つことができるかが重要です。
  これには、成果実績が反映された給与制度、営業成績優秀者への報奨制度などが
  必要です。

  しかし、ここで重要なのは給与制度や報奨制度によりモラール(士気)は高まる半面、
  モラル(倫理観)の低下を招く危険性があるということです。
  成果実績がすべてに優先されるとなると、社会的に問題になるような営業を行う
  者がでてきます。
  これを放置しておくと、企業イメージを損なうことにもつながりかねません。

 □営業スタッフにも求められる経営感覚 
  営業は販売することだけを考えていればよいのではなく、販売代金の回収についても
  留意しておく必要があります。
  たとえ、どんなに売り上げがあっても、その売掛金が回収されないとそれは損失に
  なります。
  売れば売るほど損失が拡大するようでは、営業活動はマイナスにしか作用しません。

  新規取引に当たっては、相手先企業の信用調査を行い、信用格付けに基づいて
  取引量を制限するなど一定の基準を設ける必要があります。
  そして、常日頃から、営業スタッフに売掛金の状況を認識させておかなければ
  なりません。 
  また、企業経営に必要な財務の知識を身に付けさせることもよいでしょう。 

  例えば、正規の価格による売上高と割引販売によって上げた売上高とでは売上総利益
  に大きな差異が生じます。
  売り上げだけを追求するのではなく、それによってどれだけの利益を得ることが
  できたのかを十分認識させたいところです。

  以下では、営業力の強化策として、上記のうち人員増強策以外の、営業スタッフの
  能力向上(人材育成)の観点から、
   ・営業力強化のための研修
   ・営業力強化のためのマネージャーの役割
   ・営業力強化のためのシステムについてまとめます。

 □営業力強化のための研修 
  営業スタッフは、毎日の営業活動の中で何らかの問題点をかかえているはずです。
  研修では、そのような問題がわずかでも解消され、今後頑張る動機付けができれる
  ようにしたいものです。
  逆に、受講者に何の動機付けもできなければ、研修会としての意味がありません。
  単に体裁を整えただけの研修では、受講者の眠りを誘うだけで、ほとんど益はない
  ととらえたほうが良いかも知れません。 

  また、研修が成功しても、それがその後の成果につながらなければ意味がありません。
  研修中は、受講者が感心するような成功を得ても、研修後、職場に帰ると元に戻って
  しまうのでは、時間とお金の無駄です。
  従って、研修中とその準備時間にどうしてもやっておかなければならないことが
  あるのです。 

  研修の講師は「では一体何を勉強・研究すべきか」を、受講者に示さなければ
  なりません。
  講師は研修に臨む前に、最低限このテーマに関しては、十分な準備をしておかなければ
  ならないのです。 
  社外講師を使う研修に、しばしば見るべき成果がないのは、社外講師に、売り上げを
  伸ばすには何をすべきかを具体的に示せない人が多いからだといえるでしょう。

  講師となる人は、研修後に何を自習・自主研究させるかについては、十分時間を
  かけて具体的に準備する必要があります。 
  研修は重要です。
  一生懸命取り組めば、講師にも受講者にも、予想以上に大きな成果をもたらすことが
  できます。 

  しかも、考えることが不可欠な最近の情勢の中では、管理者に講師をつとめさせる
  ことが管理者への研修にもなることを忘れるべきではないでしょう。 
  外部講師に多くの料金を支払うくらいなら、育てたい管理者に、育てたい営業社員
  の研修講師をさせて、その研修を経営者や幹部が見守るくらいの注力を惜しみたく
  ないものです。 

  また、研修という形で社員の能力向上を図るほかに、社員の自主性を大切にして、
  社員自らが自己啓発に取り組めるような社内環境や制度の整備も効果があるでしょう。 
  専門の研修機関には以下のような研修メニューがあります。

   (1)営業活動基礎  (2)商談技術習得  (3)商談技術向上
   (4)新規開拓推進  (5)提案営業推進  (6)小売店育成提案営業
   (7)小売店業績向上研究  (8)店頭接客販売技術 
   (9)商品知識&ツール  (10)価格交渉技術向上
   (11)営業マナー向上     (12)営業計数研究
   (13)営業活動効率化研究  (14)営業力向上施策研究
   (15)プレゼンテーション  (16)営業管理者基礎
   (17)営業指導力強化    (18)営業戦略策定  
   (19)営業の問題解決    (20)CS向上施策研究

 □営業力強化のためのセールスマネージャーの役割
  1.セールスマネージャーの仕事と役割 
   営業力を強化するための重要な方策の一つに、戦略的な思考ができ、それを実践
   するセールスマネージャーの育成があります。
   マネージャーの中には管理職であるにもかかわらず、適切な仕事の進め方や部下の
   育成法などが分からない人も見受けられます。
   このようなスキル不足のマネージャーは、営業スタッフに間違った指示を与えがち
   で、ひいては業績の足を引っ張る原因ともなります。 

   企業の求めている管理職とは、与えられた目標の達成が困難となる環境変化が
   起きた時、何とか知恵を絞り、創意工夫して目標を達成するか、目標に限りなく
   近づける人なのです。

  2.根拠のある目標を設定する 
   実際のところマネージャーは、自部門の目標を営業スタッフ別に細分化し、
   全営業スタッフに目標を与えはしますが、その達成方法については、営業スタッフ
   に任せ切りにしているといったケースが多いのが現実です。
   そのため、当然、営業スタッフも、目標達成の方法が分からないからそれを実現
   できないといったことになります。

   その結果、「売る」ことを忘れた営業スタッフが増殖してしまうのです。
   目標達成のためには、それ相応の準備が必要で、その方法は全社的に活用できる
   ものでなければなりません。 
   マネージャーは目標について「営業部門の方針は全社の方針に基づいた具体的な
   ものになっているか」「自部門の目標は事前に予測した変化の方向と合致した
   根拠のあるものになっているか」などをチェックしておくことが必要です。

   そして部下の営業スタッフにも同じことをやらせてみる必要があります。
   具体的な方法としては、得意先別、商品別、エリア別に根拠のある目標を設定させ、
   その目標と設定した理由を目標設定表に記入させるのがよいでしょう。

  3.決定事項を忠実に実践 
   目標達成方法が決まったら、それを営業スタッフに決めた通り実践させるのが
   マネージャーの仕事です。 
   マネージャーは会社の戦略、目標およびそれを成功、達成に導くための方法を
   部下の営業スタッフに正確に伝え、部下の意欲を引き出さなければなりません。
   このことが簡単なようで意外に難しく、マネージャーを非常に悩ませています。 

   目標達成方法を理解し、それをきっちりこなす能力を営業スタッフは十分に
   持っていますが、何かの原因で意欲をなくしている部下が時々いるものです。
   部門目標を達成するためには、この部下の意欲をなんとかして向上させなければ
   なりません。
   従って、マネージャーは、ありとあらゆる手を駆使してこの課題の解決を図ら
   なければなりません。

  5.決めた通りできたか調べる 
   決めたことを決めた通りに実践することが、組織でいい仕事をするための第一の
   基本です。
   もし、決めた通り部下がやっていなければ、マネジメントは崩壊します。 
   そこで、決めたことを決めた通りやったかどうかを徹底的に調べることが必要に
   なります。

   部下が決めたことを決めた通りに行えたかどうかをマネージャーがすぐに把握
   できるようにするために、決めたことと、実績とがはっきりするようなフォーマット
   を作成しておけば、この仕事が容易なものとなります。

  6.営業力アップのための販売管理システムを設計する 
   マネージャーの役割強化を通じて営業力強化のステップを説明してきましたが、
   これだけでは営業力強化は完全に実現できません。
   つまり、これまでのことを十分に盛り込んだ販売管理システムを設計することが、
   企業として営業力強化を図る最後の詰めとなるのです。 
   多くの企業では、この販売管理システムが不十分なままになっているか、
   十分なものであっても、その運用方法に不備がみられるかのどちらかです。

   そのために営業スタッフの仕事を複雑にしたり、本来の仕事をさせないように
   しているといえます。 
   販売管理システムは営業スタッフの仕事を標準化して、営業スタッフをロボット
   のように機械的に使うものではありません。 
   営業スタッフは、目標の設定から達成までの間に非常に多くの仕事をしなければ
   なりません。

   しかし、営業以外の仕事の処理に無駄な時間が費やされると、業績を上げるために
   費やさなければならない時間が自然に少なくなるのです。
   つまり営業スタッフが事務処理の仕事を楽に遂行できるような仕組みを作り、
   業績を上げるための時間を多く生み出せるようにすることが大切といえます。 
   営業スタッフの生産性向上は、いかに得意先での効率的な商談時間を増やすかに
   かかっています。

   そして、この商談時間を増やすためには、営業スタッフの社内時間、移動時間を
   思い切って縮減する以外方法はないといえます。
   実際には、移動時間をゼロにすることはできません。
   (しかし、コロナ禍の今、リモートでの営業が始まっています)
   社内時間をどう短縮するかが、営業スタッフの生産性向上の最大のポイントと
   なってきます。
   そのことを念頭に置いた販売管理システムを作らなければ、営業力強化はできない
   と考えるべきなのです。 
   パソコンなどIT機器を有効に使うことにより、営業スタッフの社内時間を少なく
   することも今では可能になっています。
   ITを活用すれば、営業部門の人間は、顧客を相手に頭を使った創造的な仕事に
   注力することができるのです。

 □営業力強化のためのシステム
  1.SFA(Sales Force Automation)とは 近年、パソコンなどに象徴される
   コンピューターの価格がきわめて安価になり、日本社会は急速にIT化が進んで
   います。 
   IT化といっても、必ずしも高度な技術を要するものではありません。

   コンピューターを利用して、さまざまな情報を蓄積・管理・運用することは、
   パソコンを使って容易にできるようになってきているからです。

   しかも、それは何も経理や財務といったもともと数字を扱う業務だけに限られ
   ません。
   ITは営業にも活用できるのです。 

   例えば、営業担当者は外回りが多いためオフィスにいる時間が限られており、
   上司や同僚と営業情報を共有することが難しい状況にあるとします。

   これまでなら、営業担当者が営業日報という形でノートに記入して、皆で回覧
   する程度でしか具体的な対策は取れませんでした。

   SFAとは、こうした日々の営業によって得られたさまざまな情報やノウハウを
   コンピューターに蓄積し、簡単に皆で共有することができるシステムなのです。 
   SFAは、個人の経験やカンに頼る部分が多い営業のノウハウを、パソコンや
   携帯情報端末などを利用してデータベース化し、情報をやり取りすることによって
   営業担当者全員で共有し、かつ顧客サービスの向上などを図るものです。 

   SFAでは営業担当者が営業の現場で入手した情報(顧客の名前や住所・業種・
   規模、顧客との接触履歴と商談の進捗状況など)をデータベースに送ります。
   これらの情報を蓄積することにより、さまざまな効果が得られます。

  2.SFAによる効果
   ◎営業ノウハウの共有 
    営業活動では「どのような相手に営業をかけるか」「この顧客にはどのような
    商品を提供するか」「納期はいつごろになるか」といった、各状況でさまざまな
    判断に迫られます。
    そして近年、顧客からは決定スピードの速さが求められるようになっています。 
    SFAでは営業担当者が製品の情報や分析データ、他の営業担当者の過去の事例
    など、営業の各状況における判断に役立つさまざまな情報をデータベースから
    引き出すことによって、顧客に対して効果的、かつスピーディーに営業をかける
    ことができます。

   ◎顧客情報の共有 
    各営業担当者がデータベースに顧客情報を入力するよって、どの社員も自社
    すべての顧客についての情報が共有できます。
    これにより、担当者以外でも顧客からの問い合せに迅速に対応できたり、
    営業部門から関連部門への作業依頼を円滑に行うことができます。

   ◎スケジュール管理 
    営業の進捗状況や予定をデータベースに入力すると、SFAのソフトが営業の
    各段階のスケジュール設計を支援してくれるため、計画的に行動できます。
    営業担当者本人のスケジュールの管理が容易になるだけでなく、上司が営業
    担当者の行動を把握できるため、営業の進捗状況に対する、より適切な指導を
    行うことができます。

   ◎業務支援 
    見積もりの計算や業務日報、各種経費の清算など、営業担当者が行う各種の
    事務手続きを支援してくれる機能です。
    SFA導入により営業担当者はわずらわしいこれらの手続きを効率的に行う
    ことができ、それだけ本来の業務である営業に時間を割くことができます。

  3.SFAが与える営業部門以外への影響 
   SFAは営業担当者レベルの業務を効率的・効果的に行うためだけのシステムでは
   ありません。
   SFAを他部門も含めた全社的な取り組みとして位置付けることによって、
   さらなる相乗効果も期待できます。
   むしろ、こうした相乗効果が得られて、初めて企業は大きな成果を上げることが
   できるのかもしれません。

   ◎営業担当者の見直し 
    各営業担当者は随時、スケジュールや販売目標、実績をデータベースに入力
    するため、上司は従来に比べて各営業担当者をきめ細かく管理することが
    できます。
    例えば、上司は各営業担当者間の顧客量の偏りをなくしたり、逆に新入社員
    には重要度の低い顧客を担当させることなどが容易になります。
    こうして各営業担当者に対する顧客の配分を調整することによって、新規
    顧客獲得のための戦力を確保することが可能になります。

   ◎在庫管理システムとの連携 
    営業部門と調達・生産部門の情報のやり取りがうまくいっていない状況では、
    余剰在庫を抱えたり、納期の遅延などの問題が発生します。 
    しかし、各営業担当者がデータベースに蓄積した過去の販売実績を分析すれば、
    今後必要となる商品の数や種類の予測が立てやすくなります。
    また、営業担当者も、在庫や納期のリアルタイムな情報をデータベースから
    得ることにより、顧客へ間違いのない納期を伝えることができ、発注も即時に
    行うことができます。
    ただし、在庫管理などの基幹システムとのデータ連携には多くのコストがかかる
    場合があります。

   ◎顧客ニーズの収集 
    従来、経営陣は各営業部門から上がってくる売上高や利益率などの数字を重視し、
    営業部門を管理してきました。
    足で稼げばモノやサービスが売れた時にはこうした管理でも十分でしたが、
    右肩上がりの成長がすでに終わった現在、顧客の生の声を収集することが
    経営戦略上欠かせません。
    しかし、多くの企業では「なぜ売れたのか、なぜ売れないか」という分析が
    不十分であることは否めません。 
    SFAを導入することによって、各営業担当者が送る顧客のニーズや問い合わせ、
    クレームなどを参考にすることにより、経営陣は市場のトレンドを発見しやすく
    なり、経営方針策定の材料にすることができます。また、商品企画部門も、
    新商品開発に役立てることができます。

                       お問合せ・ご質問はこちら

                       メルマガ登録(無料)はこちらから

情報活用による営業力強化

            

情報活用による営業力強化

  ■営業活動における「情報収集」機能の重要性

   1.営業担当者が発揮する機能 
    多くの人は、営業活動という言葉から「商品やサービス」(以下「サービス」)
    の「セールス(販売)」を連想します。
    確かにセールスは営業活動の中心だが、これだけがすべてではない。
    実際、営業活動の開始からアフターフォローに至る一連の流れをイメージ
    すると、セールスは営業活動の一端にすぎないことが分かってきます。 
    例えば、営業担当者は営業活動のスタートからゴール(セールス)までの間、
    社内外での人脈形成や有効情報の収集に努める。
    これは、ゴールまでの距離が最も短く、かつ障害も少ない安全なルートを
    見極めるためです。 
    そもそも、セールスはゴールではありません。
    分かりやすく言うと、今どきの営業活動はセールスに成功した後も何らかの
    フォローが求められます。
    これは、フォローを通じて顧客との関係強化を図り、取引の長期継続や次の
    セールス機会の獲得を目指すためです。 
    このように営業活動の範囲は幅広く、これらを営業担当者が果たすべき「機能」
    として整理した場合、7つの主要な機能に集約することができます。
    7つの機能の関係と概要は下図の通りです。

    (1)「情報収集」機能:営業に関する多様な情報を収集・分析する機能
    (2)「関係構築」機能:社内外の人間と良好な人間関係を構築する機能
    (3)「価値創造」機能:相手が求める新しい価値を創造・提案する機能
    (4)「セールス」機能:実際にサービスを販売し、顧客を獲得する機能
    (5)「関係強化」機能:セールスに成功した先との関係を強化する機能
    (6)「関係維持」機能:セールスに失敗した先との関係を維持する機能
    (7)「アラーム」機能:チャンスや危険を知らせる情報に反応する機能

   2.「情報収集」機能によって効率的な営業活動を実現
    営業力強化を目指すうえで、前述した7つの機能はどれも重要だが、中堅・
    中小企業では、特に「情報収集」機能がポイントとなります。
    これに取り組むことによって、営業力強化だけではなく、営業活動の効率化を
    も図ることにつながるのです。 
    中堅・中小企業では、一人ひとりの従業員が異なる複数の業務を遂行しており、
    営業担当者も例外ではありません。
    そのため、営業担当者が訪問営業などに割り当てられる時間は限られてきます。
    一方、営業活動には、「売上高対前年比10%増、新規取引先20件獲得」など
    一定の「目標」が求められます。
    以上のことから、中堅・中小企業の営業担当者は、限られた時間の中で数字を
    達成するために、効率的に営業活動を進めなければならないのです。 
    しかし、7つの機能の中で「セールス」機能を意識しすぎると、「とにかく
    見込み客を訪問して、何とかして顧客化する」との発想になりがちになります。
    年度末など締め切りが間近で、どうしても目標を達成しなければならない場合は、
    こうしたアプローチも一考に値しますが、日ごろから継続して取り組む営業活動
    としては効率性に欠けます。 
    こうした問題点を解決し、営業活動の効率化を図るうえで、「情報収集」機能が
    非常に重要となるのです。
    例えば、先の訪問活動を例にとっても、単に右から左に訪問していくよりは、
    少しでもセールスが成功する可能性の高い先を重点的に訪問したほうが効率的
    なのは明白です。
    そして、そのような訪問先を見つけるためには情報が必要であり、それを
    収集するための活動が「情報収集」機能となるのです。 
    以下では、「情報収集」機能に注目し、営業活動に役立つ情報の種類や活用の
    考え方を紹介していきます。

  □営業活動において収集する2種類の情報

   1.「基本(ベーシック)
情報」と「潜在(シーズ)情報」
    営業活動で活用する情報は、「ベーシック情報」と「シーズ情報」に大別
    できます。
    ベーシック情報は営業担当者なら知っておかなければならない基礎的な情報
    であり、シーズ情報は何らかの活動の“種”になる情報を指します。
    
   2.ベーシック情報を活用するための情報マトリックス 
    ベーシック情報とは、自社や競合他社のサービスの特徴、関係する法改正情報
    などを指します。
    これらの情報はパンフレット、テレビ、日刊紙、業界誌などから容易に収集
    することが可能で、そのうちの多くは既に営業担当者が知っているものです。 
    ベーシック情報は、事実を“知っている”だけでは大きな意味を持たないことが
    多いです。
    ベーシック情報を活用するうえで重要なのは、それをしっかり分析して、
    “知っている”レベルから“理解している”レベルに進むことです。 
    例えば、営業担当者は自社と競合他社のサービスについて、金額、機能などの
    違いを知っています。
    しかし、それはパンフレットなどに記載された内容を比較したものにすぎず、
    最も重要な当事者の立場というエッセンスが欠如しています。
    同じサービスであっても、自分、顧客、競合他社では評価が大きく異なります。
    営業担当者が、自分では万全と思うセールストークを展開しても、顧客の
    反応が芳しくないことがありますが、それは、そのセールストークが顧客の
    立場から練られたストーリーではないためです。 
    このような点を踏まえ、営業担当者は、自社と競合他社のサービスを、
    少なくとも自分、顧客、競合他社の立場から比較した「情報マトリクス」を
    作成してみるとよいでしょう。 
    情報マトリクスのイメージは下表の通りです。
    自分の立場に加え、顧客や競合他社の立場も埋めていくことで、自社サービスの
    ポジショニングや顧客ニーズをより鮮明にイメージすることが可能となります。
    ただし、後述するシーズ情報がなければ、客観的に顧客や競合他社の視点を
    埋めていくことは難しくなる。

  □シーズ情報を収集するためのポイント

   1.シーズ情報とは 
    シーズ情報とは、通常は表に出てこない、競合他社の営業戦略、顧客の本音、
    自社従業員のモチベーションなどを指します。
    このうち、競合他社の営業戦略は日刊紙などで紹介されることがありますが、
    日刊紙に紹介される内容は前述したベーシック情報にしかなりません。 
    シーズ情報は、ここからさらに踏み込んだ情報であり、この場合は、競合
    他社の営業戦略について、実際にそれを遂行する(競合他社の)営業担当者が
    どのように感じているのか、あるいは現場でどのような作戦を立てているのか
    といった情報となります。
    こうした情報を把握していれば、顧客へのアプローチ方法や提案内容が的を
    射たものとなってくるのです。 
    シーズ情報を収集するためには社内外での人脈形成が不可欠となります。
    シーズ情報を収集するための人脈形成のポイントは以下の通りです。

   2.社内からのシーズ情報を収集 
    社内からシーズ情報を収集するためのポイントは、営業担当者を中心とした
    良好なコミュニケーションの実現であります。 
    「セールス」機能を発揮する営業担当者は、自分一人が営業活動を取り
    仕切っていると考えがちですが、実際は異なります。
    何らかのサービスをセールスする際は、同じ営業部門の上司や部下のほかに、
    製造・開発・企画などの他部門の従業員の協力が必要となります。
    そこで、営業担当者はこうした協力者とコミュニケーションを取り、業務の
    状況や本音を聞き出すことのできる良好な関係を構築することがポイントと
    なります。
    その際、営業担当者のほうからも、営業活動の進ちょく度合いや自分の本音を
    伝えることも重要となります。 
    このような結果、営業担当者に社内の雰囲気やモチベーションなど、貴重な
    シーズ情報が集まってくるようになります。
    営業活動では、とかく社外に目が向けられがちですが、前提は磐石な社内体制
    であり、それを把握するうえで社内のシーズ情報は非常に重要となります。
    例えば、営業担当者が一生懸命に新規顧客を獲得してきても、そのフォローを
    担当する従業員が不足する状態では、本来喜ぶべき新規顧客の獲得が、
    逆に不満の原因になってしまうことがあります。
    その点、あらかじめ社内のシーズ情報を収集していれば、営業担当者は、
    営業計画の修正、企業経営者への進言などによって、無用なトラブルを回避
    することができます。

   3.社外からのシーズ情報を収集する際の留意点 
    社外からシーズ情報を収集する主な相手は、競合他社の営業担当者、顧客の
    取引先、顧客自身となります。
    それぞれ付き合い方は異なるが、特に競合他社の営業担当者と顧客の取引先から
    シーズ情報を引き出す際の基本はギブアンドテイクとなる。
    相手から情報を引き出すばかりの関係は長続きしないので、こちらからも
    何らかの情報を与えなければならない。
    かといって、10の情報を教えてもらったお返しに10の情報を返す必要は
    ありません。
    問題は情報の質です。
    こちらが10のベーシック情報を与えても相手は退屈するだけかもしれません。
    一つだけでも、相手が求めているシーズ情報を与えたほうが感謝は大きいのです。
    また、その際、シーズ情報のすべてを事細かに伝える必要はなく、本当に重要な
    部分は隠しておくことです。
    いくらギブアンドテイクとはいえ、一から十までべらべらと話すことは問題だし、
    相手もすべてをこちらに伝えているわけではないと考えるべきです。
    なお、シーズ情報をめぐるギブアンドテイクの関係は、一種の交渉であるため、
    「ここまでは、相手から聞き出せる」、あるいは「ここまでは相手に伝えても
    よい」といった交渉のラインを持つ必要があります。
    このラインが持てないうちは、外部からのシーズ情報の収集は行わないほうが
    無難でしょう。

   4.シーズ情報の情報源
    (1)競合他社の営業担当者 
     競合他社の営業担当者は、自分と類似したサービスを取り扱い、共通した
     悩みを抱えているよき理解者であることが多いようです。
     そうした意味で、競合他社の営業担当者は打ち解けやすい相手となるのです。 
     競合他社の営業担当者との関係構築は比較的簡単で、はじめの一声さえ
     かければ、ある程度は打ち解けることができるでしょう。
     問題は、どこまで親密になるかですが、やはり、一線を引いておいたほうが
     無難なことは間違いないでしょう。
     営業担当者は情報交換のつもりでも、競合他社の営業担当者と仲良く話して
     いる姿を不審に感じる者がいるからです。 
     ただし、一線を引いた関係であっても、競合他社の営業担当者から得られる
     情報は非常に貴重です。
     例えば、「リテール用の商品を開発したが、一般家庭まで販売先を増やした
     ことで訪問先が増え、十分に対応することが難しくなってきた」などの話を
     聞いたとします。
     一見、何気ない会話に思えますが、これは競合他社の営業の現場の本音です。
     あらかじめ競合他社の営業戦略などをベーシック情報として収集していれば、
     なおさら使いやすいシーズ情報となります。

    (2)自社の顧客と取引している企業 
     自社の顧客と取引している企業(以下「顧客の取引先」)は競合他社の営業
     担当者と並ぶ貴重な情報源です。
     特に、同じ顧客に類似したサービスを導入しているが、直接的に競合しない
     取引先は理想的です。
     こうした取引先は、顧客の担当部署が自社と同じであるケースが多いです。
     場合によっては担当者も同一人物かもしれません。 
     顧客は直接的に競合しないサービスについては比較的よく話すのです。
     例えば、営業担当者が世間話からの流れで上手に誘導すれば、取引先の
     サービスに対する評価を聞き出すことができます。
     これとは逆に、取引先も顧客から自社サービスの評価を聞き出すことが
     できるのです。
     顧客の取引先から、自社サービスに対する顧客の評価を聞き出せる関係に
     なれば理想的といえるでしょう。
     例えば、顧客の取引先から「顧客は、あなたのところの商品の○○を評価して
     いるが、××には改善の余地があると感じている。
     また、最近は競合他社が営業に来ているらしい…」といった顧客の本音を
     教えてもらうのです。
     このようなシーズ情報があれば、次の提案方針はおのずと明らかになって
     いくはずです。

    (3)顧客自身 
     ここまで競合他社の営業担当者や顧客の取引先から得られるシーズ情報に
     ついて紹介してきましたが、これらのシーズ情報の多くは、本来は当の本人
     である顧客から直接、収集すればよいものです。 
     一方、顧客としても、自分が導入しているサービスを今よりもよいものに
     したいため、営業担当者が質問しさえすれば、少なからずシーズ情報を提供
     してくれるはずです。
     しかし、多くの営業担当者は顧客になかなか質問をしません。
     それは、顧客がサービス改善のために伝えてくれるシーズ情報を、自社
     サービスに対する不満だと勘違いして臆病になっているからです。
     営業の本質は、顧客にとってメリットのあるサービスを提供することで満足
     してもらう一方で、自社は適正な費用を受け取り、互いにメリットを享受
     できる関係を築き上げることだといえます。
     顧客への質問を通じてシーズ情報を聞き出すことは、そのための第一歩なのです。
     顧客に積極的に質問し、シーズ情報を収集するように努めてみましょう。
     顧客も、よく質問してくる営業担当者をみて「自社のことをよく考えて
     くれている」と感じるはずなので、質問をすることは、結果として顧客との
     関係深耕化につながるのです。

  □会社のサポート 
   営業活動において「情報収集」機能は非常に重要であるが、営業担当者のセンス、
   キャリア、権限などによって収集できる情報の範囲が異なります。
   そのため、会社は営業担当者ができるだけ多くの有効な情報を収集できるように
   サポートしていかなければならないのです。
   その際、社内と社外の2つからアプローチするとよいでしょう。 
   社内的には、営業担当者に社内の情報が集まりやすい環境をつくります。
   例えば、部下からの報告などによって情報が集まりやすくするために、営業
   担当者に一定の権限を与えるなどの方法があります。
   社内ミーティングによる情報交換の徹底も効果的でしょう。 
   社外的には、営業担当者にいろいろな場所を訪問する機会を与え、人脈形成を
   サポートすることがポイントとなります。
   例えば、社長は主要顧客や業界団体を訪問する機会が多いはずなので、そうした
   場に同行させるとよいでしょう。 
   最後に、情報は収集するだけでは大きな効果は得られません。
   収集した情報を効果的に活用していくためには、その情報からいろいろなことを
   イメージする訓練をしなければなりません。
   「風が吹けば桶屋が儲かる」といった言葉がありますが、何らかの情報を収集した
   際に、桶屋が儲かるところまでイメージを膨らませることができるか否かが一つの
   分かれ道となるのです。
   そこで、企業経営者は自ら有している情報や直面している課題の一部を営業担当者
   に伝え、共に、その情報の活用方法や課題の解決方法を考えてみるとよいでしょう。
   営業担当者にとっても、社長の考えは非常に興味深いものなので、本気でいろいろな
   ことを考えることでしょう。
   また、こうした活動を通じて、社長のスタンスを知らせることは、営業担当者に
   自社の営業方針を理解してもらううえで非常に有効な手段となるのです。

                      お問合せ・ご質問はこちら 

                      メルマガ登録(無料)はこちらから

展示会営業

         

展示会営業

  ■展示会の出展効果
   展示会への出展効果には、商品のPR効果や、顧客開拓につながる商談効果などが
   あります。
   中でも、新規顧客を開拓することが出展の“極意”と言えます。
   出展には独自の告知活動を含め、来場者を呼び込む工夫をしたいものです。
   そして商談の成約につなげるためには、ブースへ立ち寄った客を「見込み度」 で
   絞り込み、会期後すぐに営業活動に入ることが重要です。

  □出展目的を明確に、“極意”は新規顧客の開拓 
   展示会・見本市は、ターゲットとなる来場者によって2つに大別されます。
   一般消費者を対象にする「パブリックショー」 と、取引先や業界関係者などを
   対象にする「トレードショー」 です。
   「商談日」 と「一般公開日」 という形に分けて開催する折衷型もあります。 
   欧米では展示会場で商談から成約まで即決することが多いのですが、日本の展示会
   では商慣習の違いから、その場で取引契約がまとまることは少ないようです。
   むしろ、契約を結ぶきっかけとなる商談の場ととらえた方が正しいでしょう。 
   展示会に出展する場合、まず来場者層などを把握した上で、自社が何を狙う
   のかを明確にすることが重要です。
   主な狙いには、新製品などのPR効果、顧客開拓による商談効果、試作品などを
   出品することで来場者の意見や反応を探る調査・開発効果が挙げられます。

  □出展の狙いを明確にする
   狙いによって出展ブースの構成はおのずと異なります。
   多くの来場者の注目を集めたい場合は、映像・音響機器を使ってのPRや、
   コンパニオンによるプレゼンテーションが効果的です。 
   一方、商談志向の場合は、製品技術や販売計画などについて専門的な知識を持つ
   社員を揃え、関心を示した来場者に応対することが必要となります。
   営業担当者が話しかけるきっかけをつくりやすい滞留の場や、簡単な商談コーナー
   をブース内に設けることも欠かせません。 
   最近の傾向としては、費用対効果を厳しく評価するようになったこともあって、
   派手なブース演出を控える企業が多くなりました。
   装飾には組み立て直して何度でも使え、コストも割安なシステムディスプレーの
   利用も増えています。1小間の出展ならば、100万円程度の総経費でまかなう
   こともできます。

  □出展企業独自の告知活動 
   展示会の会期前に必ずやっておかなければならないのが独自の告知活動です。
   展示会では主催者がマス媒体やDMなどを使って開催告知を行います。 
   だが、集客を主催者に頼るだけでは、会場はにぎわっているのに、自社ブース
   には誰も来ないということになりかねません。
   日頃の取引先への招待状のほか、主催者からDMの発送リストを提供してもらう
   などして、狙った層に自社ブースの位置や目玉となる出品物を列記したDMを
   発送するようにしたいものです。 
   出展企業の事例を、PR効果を狙ったものから見てみましょう。
   少し古くなりますが、タバコから出る煙を吸い込む分煙機器を販売するトルネックス
   (東京・新宿) は、2013年の「ビジネスシヨウ」 を製品PRの場に活用しました。
   同社は従業員約50人の中小企業で、普段は企業の総務部などへの訪問営業を展開
   しています。
   そんな中、約40万人の来場者を集めるビジネスシヨウは絶好のPRの機会と
   考えたのです。 
   会場では、タバコの煙を吸い取っていく様子をデモンストレーションを行って
   見せました。
   展示会には言葉や写真で説明するだけでなく、実物を見せられるという利点が
   あります。
   トルネックスのようなPR目的の場合、商品デモは必須条件となります。にぎわいを
   演出する効果も期待できるでしょう。

  □来訪客の「見込み度」の把握がカギ 
   企業が出展の最終目標とするのは、ビジネスにどれだけ直結するかという商談
   効果です。
   わけても、新規顧客の開拓が展示会の“極意”と言えるでしょう。
   セグメントされた多くの来場者が集まる展示会では、通常の営業活動で見落として
   いた見込み客や、予想外の顧客層を見い出すことが期待できるからです。
   それにはブース来訪者の管理が重要となります。 
   後の商談やリストづくりのため、ブース来訪客に資料などを手渡す際、名刺を
   受け取るのは言うまでもありませんが、加えて、取引につながるかどうかの
   「見込み度」 をその場で判断する必要があります。 
   絞り込みが欠かせないのは、セールス機会を逸するのを防ぐためです。 
   集めた名刺から見込み客をふるい分けるのに手間取り、実際の営業活動を開始する
   までに1カ月以上要してしまう企業が多く見受けられます。
   とにかく、展示会での関心が冷めないうちにフォロー作業を行いたいものです。 
   例を挙げましょう。
   日本たばこ産業(JT) の食品事業部は、出展した「土地・空間有効活用展」で
   来場者アンケートを実施、見込み客を絞り込みました。
   食品事業部の出展の狙いは、同社の飲料「ハーフタイム」の自動販売機の設置先
   を見つけること。
   そこで、ブース客からターゲットを次のように絞り込みました。
   まず、ブースの目立つところで「ハーフタイムに関心を持ったか」「自動販売機
   の設置に関心があるか」 といった内容のアンケートを実施、約3000人から回収
   しました。
   その結果、自販機設置に関心を示した回答者に対しては、即座にブース内の商談
   コーナーでセールスを開始。
   残りの中から、ターゲットとして有望と判断した約800人に対して、展示会終了
   翌日から早速営業活動に入ったのです。 
   もっと簡単な方法もあります。
   ネットワーク関連の展示会「インターロップ」 に出展した昭和電線電纜は、
   名刺を受け取った際、その裏に「資料を受け取っただけ」「商品について質問」
   などと簡単なメモを記すようにしました。
   このメモや応対した営業担当者の感触を参考に、同社は3日間の会期で集めた
   ブース来訪客約1000人の名刺から、会期後すぐに100人ほどの有望な見込み客
   リストを作成できたのです。 
   バブル経済の破綻後、展示会市場は冷え込んできたといわれました。
   だが、96年に東京・有明の臨海副都心に国内最大級の展示会場「東京ビッグサイト」
   がオープンしたことで、2018年の国内イベント全体消費規模金額は17兆3510億円
   (前年比104.2%)、中でも見本市・展示会規模は1兆3402億円と拡大傾向に
   あります。
   (出典:日本イベント産業振興協会(JACE))
   欧米の見本市専門業者が主催する展示会が増えるなど、商談の場としての機能も
   高まってきています。
   改めて展示会の販促宣伝効果を見直しても良いのではないでしょうか。

                        お問合せ・ご質問こちら

                        メルマガ登録(無料)はこちらから

営業力の再構築

            

営業力の再構築

  ■自社営業力を客観視する

   すべての会社にとって、「営業」がもっとも重要な機能のひとつであることはいうま
   でもありません。

   自社の営業力を何とかして高めたいと考えている社長も多いでしょう。

   ここでは、自社の営業力強化について、より体系的・網羅的に考えるためのポイ
   ントについて解説します。

   1.自社の営業力

     自社の営業力強化について検討する際には、まず「自社のめざすべき営業力
     とは何か」という定義について確認する必要があります。

     なぜなら、単純に「商品を売る力=営業力」ではないからです。

     たとえば、受注目標を達成した営業マンA君と未達成の営業マンB君がいれ
     ば、数字上ではA君が評価されて当然です。

     しかし、その裏に「A君は自社の理念を無視してお客様に不要なオプションま
     で強引に販売している、B君は直接の数字にはつながらなかったが、会社全
     体の信頼向上に大きく貢献した」という実態があれば、本来的な評価は別なも
     のになるべきでしょう。

     は地域密着型工務店における営業活動のイメージです。

     自社の営業力について考える際には、太線で囲った「数多くの受注を獲得す
     る」、「見込み客数を確保する」といった数字の成否のみに注目しがちです。

     しかし、「地域貢献で会社の信頼度を増す」、「アフターフォローを充実する」と
     いったことも長期的に考えればとても重要な営業の要素です。

     一方で、「不要なオプションをつけ客単価を上げる」といったやり方は短期的な
     数字の上積みにはなっても、明らかに経営理念に反するものであり、即刻排
     除しなければなりません。

     営業力強化を考える際には、手持ちの商品をいかにたくさん売るかという短期
     的な数字のみではなく、経営理念実現のために、商品をいかに継続的に売っ
     ていくかという長期的で広い視野で捉える必要があります。

   2.営業戦略の明確化とブレイクダウン
     自社のめざすべき営業力を明確にして、それを現場の営業マンまで浸透させ
     るためには、自社の「営業戦略」が「営業戦術」、「営業実践(日々の営業行
     動)」としてブレイクダウンされている必要があります。

      営業戦略〜営業実践のブレイクダウン

     営業戦略とは経営理念実現のためにどのような営業を行っていくべきかとい
     う、自社営業の原理原則です。

     幹部陣はもちろん、現場の新人営業マンまでが日々の行動の判断材料にでき
     る明快さが求められます。

     先の工務店の例でいえば、「地域密着で満足度ナンバー1、地域シェアナン
     バー1をめざす」などが営業戦略です。

     営業戦略は全社レベルで統一され、また、同じく重要な戦略である「商品戦
     略」などと整合性が取れていなければなりません。

     そして、営業戦略実現のためにどのようなやり方で臨むのかが「営業戦術」に
     なります。

     先の例でいえば、「顧客満足度データベースの構築・活用」などが営業戦術に
     なります。

     営業戦術はその戦術を採用する部門で共通認識されている必要がある。

     また、個々の営業戦術との整合性も必要です。

     さらに、営業戦術に従って行う日々の具体的な業務が「営業実践」になる。

     これも先の例でいえば、「定期的なアフター訪問の徹底」などが営業実践とい
     えます。

     また、実践レベルでもそれぞれの整合性が必要です。

     このように自社の営業力について考える際には、目にみえやすい業績数字の
     みにとらわれるのではなく、まずは経営理念に沿った営業戦略が明確になっ
     ているかを確認し、戦術レベル、実践レベルについても、それぞれの整合性も
     含めて検討することが必要です。

  □営業戦略の構築

   ここからは前項で取り上げた「営業戦略」、「営業戦術」、「営業実践」のそれぞれ
   について、より有効なものにするためのポイントを解説していきます。

   営業戦略とは前述のように経営理念実現のためにどのような営業を行っていくべ
   きかという、自社営業の原理原則です。

   この部分が定まらないと戦術、実践へとブレイクダウンできません。

   1.なぜその戦略なのかを明確にする

     前項で取り上げた工務店は「お客様に安価で良質な住環境を提供する」という
     経営理念の下、「地域密着で満足度ナンバー1、地域シェアナンバー1」という
     営業戦略を掲げています。

     しかし、この経営理念実現のためには必ずしも地域密着である必要はなく、た
     とえば、自社工法を代理店やFC方式で全国展開するという選択もあります。

     このように経営理念実現のために選択できる営業戦略はひとつではない。

     すでに自社の営業戦略がある場合は、なぜその戦略を採用しているのかにつ
     いての根拠を確認する必要があります。

     戦略策定当初は合理的であったとしても、状況変化によって現在では適切な
     戦略とはいえない可能性もあります。

     また、これから営業戦略を策定する場合は、最初からひとつの営業戦略に絞
     るのではなく、複数の異なる営業戦略候補を策定して、有効性や実現可能性
     を評価しながらもっとも妥当な戦略を採択するというプロセスが必要です。

   2.営業戦略検討のための手法

     自社の営業戦略を検討する際の代表的な手法として「SWOT分析」と「商品市
     場マトリクス」があります。

     これらの手法を使い営業戦略を検討します。

     その際には同時に商品戦略との整合性にも留意する必要があります。

     (1)SWOT分析

       SWOT分析とは自社を取り巻く環境を、「内部環境(ヒト、モノ、カネ、情報
       など会社のなかにある経営資源)」と「外部環境(人口動向、経済、政治、
       自然、文化など会社を取り巻いている環境)」の2つの視点から分析する手
       法です。

        SWOT分析のフレーム

        (内部環境)
         ヒト  経営者の人望、経営能力、経営者の年齢、従業員のスキルなど

         モノ  商品力、原材料、生産設備、店舗、機械など

         カネ  資金力、資金調達力、過去からの利益の蓄積など

         情報  システム導入状況、顧客情報、競合・市場状況把握、
              ノウハウ共有など

        (外部衆境)

         人口動向   人口減少・増加、男女比率、年齢など

         経済      景気、金利、為替など

         政治      政府、法律、自治体など

         自然      天候、環境、天然資源など

         文化      流行、価値観、ライフスタイルなど

         技術      先端技術など

         お客様     購買プロセス、購買決定者など

         供給者     仕入業者、原材料購入業者など

         競合企業    現在および将来の競合企業など

         利害関係者  株主、金融機関、債権者など

     (2)商品市場マトリクス

       商品市場マトリクスとは、商品と市場を軸にした表を作り、今後の成長の方
       向性を「市場浸透」、「商品開発」、「市場開拓」、「多角化」の4つに分類して
       考える手法です。

       商品市場マトリクスのフレーム

        「SWOT分析」や「商品市場マトリクス」などの手法を使って、経営理念実
        現のために自社にとってもっとも合理性の高い営業戦略を固めます。

        たとえば、先の工務店の例において、SWOT分析によって、自社周辺の
        状況が「人口流出が著しい」、「大手による新規参入が激しい」などの脅
        威が大きいことがわかれば、地域密着よりも全国展開のほうが有効であ
        る可能性が高くなります。

        市場浸透には限界があり、今後の成長のためには新規市場開拓が不可
        欠と考えられるのです。

  □営業戦術の明確化と遂行

   1.部門長は自部門の戦術を明確に示す

     営業戦術とは営業戦略を実現するために、どのように臨むかという方針です。

     複数の営業部門がある場合にはすべての営業部門共通の戦術もありますし、
     それぞれの営業部門固有の営業戦術もあります。

     営業部門の部門長には、

      ・全社の営業戦略を受けて自部門がどのような営業戦術を採用すべきか
       を明確に示す

      ・自部門の組織で営業戦術を実行するための仕組みを構築する
       (例「報連相」の強化など)

      ・自らがプレイングマネージャーとして営業戦術を体現する

      ・部門全体の営業戦術の進捗状況をつねに把握し、必要な指導を
       与えるなどが求められます。

   2.営業戦術に必要な視点

     営業戦術には次のような点をできるだけ具体的かつ定量的に盛り込む必要が
     あります。

     (1)ターゲット(誰に売るか)

       @消費者向け営業の分類例

         ・基本属性による分類(性別、年齢、地域、所得、職業、家族構成など)

         ・価値観による分類(趣味、消費性向、ライフスタイル、流行への敏感度
          など)

       A法人向け営業の分類例

         ・基本属性による分類
          (業種、業態、資本金、売上高、本社所在地、従業員数、創業
          年数など)

         ・自社との係わりによる分類
          (既存優良顧客、既存通常顧客、見込み顧客、新規顧客、過去
          離反顧客など)

     (2) ニーズ(ターゲットのどのようなニーズに応えるか)

     (3)商品(どのような商品を販売するか)

     (4)価格(どのように価格を設定し維持するか、どの程度の値引きに応じるか)

     (5)販路(自社の営業マンによる直販以外の代理店などを使うか)

     (6)販促(キャンペーン、インターネット活用、パブリシティ活用、口コミ誘発
       など)

     (7)営業ステップ(初訪から受注・アフターフォローまでの営業プロセスの
       設定、各ステップに応じた営業ツールの開発など)

     (8)標準化(営業マニュアル、成功事例、失敗事例、応酬話法の共有化など)

  □営業実践の成果向上

   営業戦術に従って営業マンが行う日々の具体的な業務が「営業実践」になる。

   営業実践でより成果を上げるためには次のような点が重要になります。

   1.戦略、戦術とのつながりの理解促進

     現場の最前線で働いている営業マンにとって、「営業戦略」、「営業戦術」など
     の上位概念は、頭では理解できても、自分の日々の業務とのつながりを認識
     するのは難しいことです。

     目先の目標数字達成に追われるあまり、戦略・戦術と正反対の行動を取って
     しまうこともあるでしょう。

     社長や営業部門の部門長は、戦略・戦術について繰り返し伝えると同時に、
     自社にとってふさわしい営業スタイル(自社営業の基本的ありかた、お客様と
     の接し方、やってよいことと悪いことなど)について行動レベルにまでかみ砕い
     て教える必要があります。

   2.本人による目標設定

     ほとんどの営業マンは受注額などの目標数字をもっています。

     目標数字の設定においては、上司が部下の顔を思い浮かべながら、「A君は
     まだ入社2年目だから1000万円、B君はもう一人前だから3000万円」という
     具合に、決めていくことがほとんどでしょう。

     部下の能力も考えながらの目標配分ですので、一見妥当なようにも思えます
     が、この決め方には致命的な欠点があります。

     それは目標を実際に遂行するA君、B君の意思がまったく反映されていないこ
     とです。

     彼らにしてみれば、いかに上司が苦労して配分した受注目標だとしても、「与
     えられたノルマ」という意識しかありません。

     目標とは自分で決めてこそ、やる気がわくものです。

     目標設定は可能な限り自己申告にすることが好ましいでしょう。

     もちろん、部門全体で確保しなければならない目標もありますし、部下の怠け
     心からの低い目標設定を認めるわけにはいきません。

     目標を過少申告してくる部下に対しては、部下に対する期待感などを説明する
     ことで、部下自らの意思で適正水準に上積みさせることが上司の役割です。

     また、業績数字に直結する目標だけではなく、営業ツール開発など間接的な
     貢献に関する目標を設定させることも有効です。

   3.振り返りの強化

     個々の営業活動がうまくいかなかった場合、通期目標が達成できなかった場
     合などには、その原因を本人に徹底的に考えさせます。

     たとえば、通期の受注目標額が未達の場合は、次のように掘り下げていく。

     <要因掘り下げの例>

      目標未達 ⇒ なぜ? ⇒ 受注件数未達 ⇒ なぜ? ⇒ 成約段階での離反客
      増加 ⇒ なぜ? ⇒ 意思決定権者のニーズの理解不足 ⇒ なぜ? ⇒ 顧客
      の業界動向変化の把握不十分

      この掘り下げが浅いと、「ではどうする」という次の課題を適切に設定すること
      ができません。

      そして、掘り下げは上司が答えを教えるのではなく、部下自身に考えさせ、
      気づかせることで、課題取り組みへのモチベーションアップや、問題解決能
      力そのものの向上につながります。

      また、これまでにない大きな成果を上げた場合にも、「なぜ大成功したのか」
      という成功要因分析を行うことで、再現性が高まります。

      ここまでみてきたように、営業力とは単純に個々の営業マンの「売る力」だけ
      ではありません。

      売上が伸び悩んでいる原因は、個々の営業マンの「実践」レベルにあるので
      はなく、「戦略」、「戦術」の不明確さ、整合性の欠如にあることも多い。

      自社の営業力の実態を把握し、強化を図るためには、戦略レベル、戦術レベ
      ル、実践レベルでの問題を客観的にとらえ、総合的な対策を講じることが求
      められます。

                        組織力強化マニュアルについてはこちら

                        お問合せ・ご質問こちら

                        メルマガ登録(無料)はこちらから

                         

中小企業の弱み

         

中小企業の営業力を強化 

   
  ■中小企業の営業力

   多くの中小企業が「売れない」と悩んでいる。

   弊社HPでも解説しているが当然のことだと言ってもいいでしょう。

   過去の成功事例は参考にならないのです。

   誤解を恐れずに言えば、今まで、ものが売れたのは営業力があったからではないのです。

   顧客の商品知識も少なく、好みの変化も激しくなかったため、営業マンはお客を単なる
   商品・サービスの販売先と見るだけで「売る」という一方通行的な仕事であっても、
   問題はありませんでした。

   お客の方も、どうせ注文するなら、よく通ってくれた営業マンに注文をするのも当然で
   あり、営業マンも用がなくても足繁く顧客を巡回することに、それなりの意味がありま
   した。

   その結果、「顔見せ」、「足で稼ぐ」、「夜討ち朝駆け」などの行為が営業の基本にな
   り、習慣化してきました。

   しかし、今はどうでしょう?

   世の中はモノで溢れ返っています。

   今までのようにいくら顧客に会っても、要らないものは結局要らないのです。

   義理人情で買ってくれるような余裕などありません。

   営業側の姿勢として重要なのは、あなたの扱う商品・サービスを理解して、そのうえで
   どのように顧客の抱える課題を解決するかなのです。

   結果にしか求めない営業管理をしていると、社員は、モチベーションが下がり、会社は
   戦略も戦術もなく、仕組みのない営業を続け、社員には精神論を唱え犠牲を強いている
   のです。

   これでは人材も育たず、仕組みを作ることもできません。

   精神論信者が増え、管理職は権威と権限にしがみつき、井の中の蛙になるからです。

   そして最後に、経営者は裸の王様になります。

   過去の成功事例にしがみつき、トップの威厳を振りかざして組織を叱咤激励するだけで、
   営業現場や顧客の中で起きている変化を読み取ろうとしなくなるからです。

   多くの営業マンがトップ営業マンの講演やセミナーに参加しますが、参加した彼らが成績
   優秀な営業マンになったという話は聞きません。

   トップセールスマンはほんのひと握りしかいません。

   これは彼らが持ち合わせているセンスに基づくものだからです。

   これらを考えずに、無意味な飛び込みや人海戦術を奨励する営業スタイルは実に多いの
   です。

   □中小企業に求められる営業力とは

    ・時代に沿ったやり方、考え方

    ・あなたの商品(サービス)の価値は明確か

    ・「理念の共有化」、「情報の共有化」はできているか

   顧客は、企業に支払った金額に相当する商品やサービスを営業マンにではなく会社側に
   求めています。

   決して担当営業マンの優秀なセールススキルを求めているわけではないのです。

   また、企業が財産として所有すべき顧客との接触情報を担当者個人のみに持たせる
   ことは、企業の大事な財産を捨てるようなものです。

  教育

   会社が行う教育は、あくまでも業務の遂行に必要な知識を伝える教育で、 訓練(トレ
   ーニング)にあたります。

   本当に顧客のために、社員のために、そして自社のためになる教育があるとすれば、
   それは効率的に自社(店)の商品やサービスを必要としている顧客に届け、理解して
   もらえるような「トレーニング」です。

   しかし、今その教育体制は問題を抱えています。

   それは中小企業の多くが場当たりで無計画な教育が横行していることです。

   その原因に教育担当者の人数と能力の不足が挙げられます。

   この問題を解決しなければ、社内教育(トレーニング)制度の内製化は不可能です。

   
   より少ないコストと時間で、本当に必要としている顧客に必要な商品とサービスを、
   最適なタイミングで、必要な分だけ提供するためのトレーニング。

   これが会社が行うべき営業マン教育です。

   優秀な営業社員でなくても、少ない労力で多く売れるほうがよいのは当然です。

   売れるためのプロセスを仕組み化し、それを実行させる。

   「どうして失敗したのか」、「こうすればうまくいくはずだ」とか、だから「次からは
   この方法に変えてみよう」などの具体的な指導・仕組みを、「売れない」営業マン
   たちは待ち望んでいるはずです。

   売れないモノは、どんなに頑張っても売れません。

   上司が、どのようなプロセスが売れることにつながるのか、どのようなプロセスが売れ
   ることにつながらないか、を把捉していれば、部下に無駄な根性論を言う必要がなく
   なります。

   正しいプロセスに従って営業を行わない社員を指導するだけで済みます。

   ノルマだけを評価するのではなく、プロセスの実行状況をチェックすれば自然によい業績
   につながります。

   すぐに売り上げが上がらなくても、きちんと評価してあげる制度をつくるべきです。
   
  営業活動の中身

   数値目標を立て、目標達成に向け、計画に則った行動をとっている中小企業がどれだけ
   あるのだろう。

   達成が「たまたま」といったことではなく、計画にのっとって実行した結果の目標達成
   でなければならないのは当然のことです。

   ドラッカーの言葉にもあるように、

    計画とは未来に関する現在の決定である。
    全力を注がなければ、単に約束と希望があるだけで、計画ではない。

   そのためにも、目標達成可能な計画と実行が欠かせません。

   競争が激化する中で、会社(店)が存続していくためには我流、場当たりといった営業
   活動は決して避けなければならないのです。

   営業会社にとって、継続した収益アップを図っていくためにも『仕組み』づくりは急
   務です。

   ある調査によると、営業活動において、営業マンが成約するまでの訪問回数はおよそ、
   1回の訪問ではわずかに4%、2回の訪問では7%、3回の訪問では25%、4回訪問では
   22%、5回訪問では16%、5回以上訪問での成約は26%となっています。

   つまり、1回での成約は非常にまれで、少なくとも3〜5回の訪問が必要となります。

   しかし、訪問回数が増えるほど、揖益分岐点は高くなります。

   利益を拡大するためには、訪問回数を減らさなくてはなりません。

   つまり訪問効率を上昇させることです。

   営業環境が変われば、営業マンの行動や考え方が当然変わらなければならないはず
   です。

   競争激化の市場環境下で、新しい営業の仕組みを至急構築していきましょう。

   御用聞き営業から提案営業への質的変化を目指さなくてはならないのです。

   以上のことからも、同業他社(店)、異業からの参入組に対抗していくには差別化を図っ
   ていかなければならないのは既にご承知のことです。

   増収するには、お客様との接触回数を増やすことが第一ですが、だからといって「直接
   面談しかない」では能がありません。

   あなたの存在を、お客さんの頭の片隅にインプットさせることです。

   そのためにDM(ダイレクト・メール)・NL(ニュースレター)・はがき(礼状)・
   ビジネス情報(お客さんが興味関心を抱く内容)を発信(受信)し続けることです。

   ここで受信と書いたのは、情報発信の一方通行ではなく、必ず受信(返信)してもらう
   双方向のコミュニケーションがなくてはなりません。

   商品・サービスを提案していくあなたにとって、自分はどんなことが得意で、こんなに
   お客様の役に立つといったことをアピールしていくのです。

   多くのお客様は高度なセールススキルを求めているわけではありません。

   日常のちょっとした問題、疑問の解決をサポートしてあげることを心掛ければいいだけ
   です。

   個人対象なら、日常でのちょっとした面倒なこと、お得なこと、心配事を見つけ、解決策の
   提案をしてあげるのです。

   法人であっても、面倒なこと、お得なこと、抱える問題などの解決策を提案すればいい
   のです。

   今、旬な話題をテーマに、「○○○を甘く見てませんか?」といったタイトルで法人に問題
   提起し、「もし対策を怠れば、こんなことが企業を襲う」といったレポートをオファとして
   無料進呈し、レポート進呈先(見込み客)に次のステップで、解決策の提案をしていく
   のです。

   個人マーケットであれば主婦層、性別、年代別にホットな情報提供しニーズ喚起して
   いきます。

   お客さんに情報発信しなければ、いつまでたっても反応はありません。

   反応させるには、「お客様にどうやって興味を抱かせるか」です。

   そのためには、内容はともかく発信すること。

   継続していく中で、自然に精度は上がってきます。

   まずやってみよう!

   競合他社との違いを出さなければ、その他大勢の競合社と同じです。

   一歩でなくていいのです。

   半歩先を行くだけです。

   生存競争に生き残っていくためには変化に対応していかなくてはなりません。

   過去の成功事例に引きずられないことです。

   あなたにとって今が一番苦しい時かもしれません。

   しかし、このときを乗り越えれば、あなたの望む結果は必ずついてくることを信じる
   ことです。
   
  新規開拓がうまく進まない

   今日に至るまで、大多数の中小企業ではマンパワーに頼ったやり方を続けています。

   企業の多くは特定顧客との継続的な取引によって事業基盤を確保しているところが
   少なくありません。

   このこと自体は事業活動の効率化、営業基盤の安定化という側面から考えれば、決して
   間違っているわけではありません。

   いわゆる「選択と集中」という考え方からすれば、正しい事業活動であるといえます。

   このような顔の見える相手を中心とした営業活動に「偏っている」ということは、一見
   リスクが少ないように思えますが、実はハイリスクな経営状況といえるのです。

   営業活動が「選択と集中」という考え方の下、既存の特定優良顧客との関係強化に重点
   を置き過ぎる状況は、一部の特定顧客からの売上に依存する状況を生み出してしまう
   からです。

   仮にこうした優良顧客との取引が何らかの原因でなくなってしまった場合、企業全体の売
   上に対する影響は甚大なものとなります。

   また、特定顧客とあまりにも密接になり過ぎた結果、自社(店)の事業基盤が特定顧客か
   らの売上げに過度に依存することになってしまい、売上確保のために無理な条件での
   取引をやむを得ず受け入れなければならなくなるケースなども見受けられます。

   新規開拓活動に関してはどうかといえば、見込み客開拓の実施率は低くなっています。

   多くの中小企業の営業活動は、特定顧客へのルートセールスが中心となっており、
   新規開拓活動にはあまり力が注がれていないということがいえます。

   なぜ営業活動がこのようになってしまうのかを考えてみましょう。

   それは目標が売上高予算という「今日の糧」中心だからです。

   少しずつ減り続ける顧客数を気にしながらも、特定顧客に対して必要以上の販売攻勢を
   かけてしまい、結果として顧客への押しつけ営業となり、これを嫌がるお得意様は離れて
   いという負のスパイラルに陥ります。

   これが営業力の弱い中小企業の実態です。

   もちろん、あなたが事業を営んでいくためには売上とそれに基づく利益の確保が最重要
   課題です。

   しかし、目先の売上確保のための活動だけでは事業を継続させていくための「明日の
   糧」は見出すことはできません。

   明日の糧、つまり新たな顧客候補としての新規顧客の開拓が必要不可欠なのです。

   販売(sale)という活動のみでなく、営業(business)という活動を、自社の営業のもう
   一つの基軸と位置付け、継続的かつ計画的に行っていく必要があります。
    
  □新規開拓活動3つのポイント
   新規顧客の開拓があなたにとって必要とされていることには異論はないと思います。

   しかしながら、新規開拓がうまく進まないと感じている企業が多いのも事実です。

   これは、なぜなのでしょうか。

   それは、新規開拓に関して各営業担当者任せになってしまっているからです。

   営業担当者レベルでも新規開拓の必要性は確かに感じています。

   しかし、新規開拓活動が本格化することはなく、営業担当者は時間が余った時に「つ
   いで」に行う、気になる見込み客の近くに来たので「ついで」に訪問するなど、その場
   その場での思いつきによって行われているのがほとんどです。

   ついでに行っているのですから、他業務で多忙になると新規開拓活動は後回しになっ
   てしまいます。

   そしてせっかく構築しかかっていた見込み客との関係も消失してしまい、顧客化できず
   に終わってしまうのです。

   既存の顧客は永遠に自社のお客様ではありません。
  
   そのことを理解し、集客、新規開拓、既存顧客の維持管理を計画的に実行して行か
   なければ、どこかの時点で行き詰まってしまいます。

   企業の戦略として新規顧客の獲得を目指すならば、当然企業として活動をコントロー
   ルしていく必要があります。

   ここではこの活動への考え方を「誰に」「何を」「どのように」という3つのポイントに分
   けて検討していきます。   

   1.誰を対象として新規開拓をするのか

     通常の営業活動である販売(セリング)では、自社の製品やサービスをどのよ
     うにお客様に購入あるいは採用してもらうかが焦点となります。

     つまり、

      →自社のある製品を購入してくれそうなのはどのような顧客か
      →顧客の興味を引くためにはどのようなアプローチが求められるか

     など、自社の製品やサービスという「モノ」を起点として営業活動を検討してい
     くことになります。

     一方、新規開拓は将来のお得意様を開拓していくという活動ですから、自社を
     高く評価している既存の優良顧客に似たタイプが最も有望なターゲットとなりま
     す。

     つまり、
     自社の優良顧客が活動検討の起点となるわけです。

     以上のことから、ターゲットとなる既存の優良顧客のプロフィールをしっかり把
     握・分析することが、効率的な新規開拓活動の原点となります。

     優良顧客の検討は、売上高と利益率の両面から行います。

     特に大手企業との取引がある場合、その売上の大きさから「この大手企業こ
     そが優良顧客である」と判断しがちです。

     しかし実際には大手企業との取引は、取引条件面で非常に厳しい内容になっ
     ているものや、営業利益面での貢献度合そのものは小さい(あるいは赤字に
     なる)ケースが数多く見受けられます。

     自社を適正に評価してくれている顧客ならば、適正な利益の享受も認めてくれ
     ているはずです。

     顧客の事業規模に惑わされることなく、自社の商品や技術・ノウハウなどを高
     く評価し、継続的に取引を行ってくれている顧客層をみつけなければなりませ
     ん。

     企業や事業所向けの事業の場合は、次の観点で分析を行い、自社が得意と
     する顧客タイプを明確化します。

      ・業種、業界

      ・事業規模(売上規模のみならず、従業員数、事業所数・工場数なども検討)

      ・地域的な特性(地理的なものだけでなく、都市圏か郊外かなども注意)

     消費者向けの事業においては、顧客のプロフィールデータとこれまでの購買
     履歴を基に顧客タイプを次のような観点で整理し明確化します。

      ・人口統計学的特性(年齢、性別、職種など)

      ・地理的特性(地域、気候風土、都市圏・郊外など)

      ・心理的特性(想定されるライフステージやライフスタイル、トレンド
       感受性など)

      ・購買行動的特性
       (日用品なら購買頻度、専門品ならば1回当たりの購買金額など)

     店頭販売が中心の場合、個別顧客のプロフィールの把握は困難です。

     ポイントカードなどを導入することで顧客情報を得ようとする企業もあります
     が、実態を表しているとは言いにくい面もあります。

     このような業態の場合、正確なデータ収集にこだわるよりも、実際に店頭での
     接客を通じて顧客を観察し、上記特性に当てはめて整理することで十分でしょ
     う。

     このようにして明確化した優良顧客にプロフィールが類似した見込み客を、自
     社の営業展開エリア内で具体的にリストアップしていくことで、新規開拓活動
     のための準備の最初のステップが完了します。

     このような検討方法は、ある程度多数の顧客との取引実績があり、かつ顧客
     情報や購買履歴が明確になっている場合に有効です。

     しかしながら下請に特化してきた会社や創業間もない会社の場合、顧客数が
     極端に少ないかあるいは特定顧客以外への販売実績がほとんどないというのが
     現実でしょう。

     そのような場合はどうやって新規開拓の対象先を見つけていけばよいのでしょ
     うか。

     このような場合には自社が提供している製品や商品・サービスが、既存顧客
     においてどのように使われているかという「用途」を中心に考えていきます。

     企業向けの事業であれば、自社が提供した製品やサービスが顧客企業の業
     務プロセス上のどのような部分でどんな使われ方をしているかを調査し、似た
     ような業務プロセスを有すると思われる業種・業態、事業規模、地域について
     仮説を立てていきます。

     販売実績がほとんどない場合は、どのような業務プロセスに適合するように製
     品やサービスを企画したかを基に、やはり仮説を立てていきます。

     そしてこの仮説に基づいて自社の営業展開地域内における見込み客をリスト
     アップします。

     一方消費者向けの場合は、自社の提供している商品やサービスがどのような
     タイプの消費者にどう使われるのかを想定して企画をしたのかを考え、想定さ
     れる顧客像(人口統計学的特性・地理的特性など)に近いと思われる見込み
     客候補の名簿を作成していきます。

     この際の名簿はあまり絞り込まず、かなり大まかな基準に基づいたもので構
     いません。

     なお、見込み客リストを営業担当者に個別に作らせて個人管理をさせるのは
     避けるべきです。

     多くの企業で見込み客リストを作ったらすぐにそれを各営業担当者に分けてし
     まい、あとは各担当者の管理に委ねてしまう傾向があります。

     これでは新規開拓の成果判断などが困難になるので注意しましょう。必ず組    
     織として作成し、管理者による一元管理ができるようにしておく必要がありま
     す。

   2.何を使って新規開拓をするのか

     見込み客リストを作り、これに基づき新規開拓活動を行っているにもかかわら
     ず一向に成果が上がらないという企業が少なくありません。

     このような企業の場合、新規開拓の目的をそもそも履き違えている場合が大
     多数です。

     新規開拓では、明日の糧である「顧客数の量的な拡大」が活動目的となりま
     す。

     しかし多くの企業では、顧客数だけでなく、売上高の拡大という「取引の量的
     拡大」や、利益率の高い商談の実現という「取引の質的拡大」まで一度に目指
     そうとします。

     このため、新規開拓に向かない高額商品を新規開拓用の商材として選択す
     る、提案型営業と称して商談プロセスが複雑な商材を選択するなど、誤った商
     材やサービスを用いて新規開拓活動を行ってしまう傾向があります。

     新規顧客との初回の取引だけでは、相互の信頼関係は構築されていません。

     このような段階で高額商品を薦めることは時期尚早です。まず新規顧客との
     信頼関係を十分に強化することを優先しましょう。

     また、提案営業に関しても自社の技術力やノウハウなどに関し、顧客から十分
     な信頼を受けてからでなければ実現しません。

     新規開拓の目的はあくまでも、将来のお得意様の候補となるような新規顧客
     を、できるだけ数多く獲得することです。

     この新規顧客の内の、例えば1割が大口取引を行ってくれるような優良顧客に
     育てていけばよいのです。

     また、新規開拓は換言してしまえば確率論です。どれだけ多くの見込み客に
     対して自社と自社の製品やサービスを紹介できるか、見込み客にどれだけ効
     率的にアプローチできるか、そして興味を持ってくれた見込み客とどれだけ効
     率的に商談ができるかという点が重要です。

     この観点から、新規開拓に向く商材とは次のような3つの特性を持つものにな
     ります。

      (1)商材の特性が明確であるもの(聞けば、あるいは見れば、すぐに
        理解できる)

      (2)製品仕様や取引条件に関して複雑な商談を必要としないもの

      (3)その販売において業界における営業経験の長さが必要とされないもの
        (新人でもベテランでも、あるいは営業担当者以外でも説明できる)

     この条件から考えると、企業向けの事業の場合は、顧客別にカスタマイズを必
     要としない標準仕様製品もしくは新製品であり、価格的には高額ではないもの 
     (低価格である必要は必ずしもなく、業界における標準的な価格であれば問題
     ない)が新規開拓に向いた商材ということになります。

     また、消費者向けであるならば新商品や季節限定品など商品特性について顧
     客が理解しやすく、価格的にあまり高額でないものが対象となります。

     次にどのように効率的かつ効果的に商談を進めていくかという点ですが、これ
     に関しては「FABE」という手法を使って、商材のセールスポイントとセールス
     トークをまとめたものを事前に準備するとよいでしょう。

     FABE(ファブ)とはセールスポイントを

      (1)Feature(特徴)

        その商品やサービスの性能や品質、素材などの客観的な事実

        その商材に関する客観的な事実であり、数値などで表され、箇条書きに
        網羅できるものです。

        顧客にとってはカタログを読めば済むようなことです。

        せっかく面談までたどりついた見込み客に、商品やサービスの特徴を
        長々と説明し続けると、商談が打ち切られてしまいます。

        できるだけ簡潔に事実のみを伝えられるようにまとめておく必要がありま
        す。

      (2)Advantage(利点)

        その商品やサービスが持つ一般的な優位性

        簡便さや使いやすさ、汎用性あるいは専門性、安全性や顧客満足度など
        の一般的なメリットの説明です。

        金銭的あるいは経済的な効果に関しては含みません。

        なお、利点の説明についても十分注意を払う必要があります。

        実際の商談において、利点の説明は話していて楽しいですし、見込み客
        も身を乗り出して聞いてくれるかもしれません。

        特に商談の初期の段階では非常にインパクトがあります。

        ただし、利点までで商談を区切ってしまうと、見込み客は次のように言う
        かもしれません。

          「なるほど説明はよく分かりました」

          「・・・しかし、当社(私)には当てはまりませんね」

          「・・・当社(私)で必要となるのはかなり先のことでしょう」

        利点は一般的な優位性でしかありません。

        この段階で見込み客からこのような発言が出てしまうと、その商談はその
        時点で打ち切りとなる危険性が高くなります。

        成果の出ない営業担当者が陥る典型的なパターンです。

      (3)Benefit(利益)

        その商品が見込み客に具体的に与える金銭的・経済的な優位性

        その商材を相手が採用することによって相手が得られる具体的な利益で
        す。

        例えば「他社製品と比較して費用対効果が勝っている」「コストが安い」
        「省エネ・省力が実現できる」「人手がかからない」などがこれに当たりま
        す。

        この段階まで言及できて初めて商談として成り立ち始めます。

        新規開拓においては個別の見込み客ごとの利益はなかなか事前に話法
        の準備ができませんから、事業所向けであれば業種・業界や事業規模別
        に、消費者向けであればライフステージやライフスタイル別にいくつかの
        パターンを想定しておくとよいでしょう。

      (4)Evidence(証拠)

        特徴・利点・利益を保証する具体的な採用事例など

        利点、利益の説明の根拠となるような事実をできるだけ集め、商材に対
        する信頼性を増し、採用に踏み切らせるためのものです。

        大手企業や同業者での採用実例や、公的試験機関でのテスト結果、新
        聞や業界誌での紹介記事など、第三者による評価が受けられたものが有
        効です。

        実際の商談では「FABE」という順で説明するのではなく、必ず、下の商談
        事例のように
          B → FABE
        という順で行うように心がけます。

        これは、FABEの順で説明を行うということは、カタログ内容の説明から入
        るということになり、見込み客にとっては退屈なセールスになってしまうか
        らです。

        つまり、見込み客に

          こちらの話も聞かずに、いきなり堅苦しい説明が始まった…
          ⇒この営業担当者は、こちらのニーズには全く興味がないのか?

        と感じさせてしまい、悪い印象を最初に与えてしまうことになるからです。

        ダイレクトメールやテレフォンセールスのように、時間やスペースが限定さ
        れる場合は「B→E→F→A」という流れで構成してもよいでしょう。

        以上の4段階に分けて説明しながら、顧客に提供していくという手法で
        す。

     この手法の利点は、新人・ベテランを問わず誰でも同じように顧客へ納得性の
     あるセールストークを展開できること、商材のセールスポイントが明確化される
     ので短時間かつ効率的に説明可能なこと、ダイレクトメールやテレフォンセー
     ルスなど限られたスペースや時間で説明を行う際にも有効であることなどが挙
     げられます。

    ●FABEに基づく商談事例
     Benefit(利益)

      「この装置をご採用いただけますと、○○%の生産性向上が図られ、
      年間で○○台の生産台数増加が期待できます」

     Feature(特徴)

      「なぜなら、この装置は従来問題となっていた○○部分に関する不良
      発生を○○%未満にする、当社特許の△△技術に基づく○○という部
      品が組み込まれています」

     Advantage(利点)

      「そのため、現在の不良発生率を劇的に減少させることができます」

     Benefit(利益)

      「従いまして、おうかがいした話を基にシミュレーションをすれば、○○
      部分での歩留まりが○○%向上し、1ライン当たりの生産性が○○%
      向上します。これを年間に換算しますと○○台の生産台数増加が期待
      できます」

     Evidence(証拠)

      「実際、本装置を昨年導入していただいた○○業界のX社のY工場では、
      ○○%生産性が向上され、大変、喜んで頂いております」

   3.どのように新規開拓を進めるか

     新規開拓活動の運営において最も重要なのは、営業担当者の個々の裁量に
     任せてしまわないということです。

     どのような企業においても、営業担当者は既存顧客との商談を中心とした売
     上確保の活動を最優先させています。

     新規開拓は必要と思っていても、その優先順位は低くなりがちです。

     新規開拓活動においては、商材・スケジュール・活動目標を明確化したうえ
     で、営業部門の管理者もしくは経営者自らがリーダーシップを取って、全営業
     担当者で一斉にローラー作戦を採ったほうが効率的といえるでしょう。

     当然、新規開拓活動は思いついたときに行うのではなく、年間スケジュールを
     計画し、定期的・継続的に行う必要があります。

     新規開拓は「働きかけた見込み客数×成約率」という確率論です。

     できる限り多くの見込み客に働きかけ続けることが成功への近道です。

  ■新規開拓の意義・目的

   中小企業に限らず新規開拓は、企業にとって非常に大切であるが、営業担当者・営業
   マンにとっては、一番嫌な仕事ではないでしょうか。

   彼らにとって、既存の得意先は、通いなれた道、いつも会っている人たち、いつもの
   ペースで、売りなれた商品をいつもの条件で売るので楽である。

   それに対して、新規開拓は、知らない道、初めて会う人たち、どんな条件で、何を売れば
   よいのかわからない。

   訪問しても、入ってから出てくるまで緊張の連続である。

   しかも、努力しても成功に結びつくとは限らない。

   だから、できれば新規開拓はやりたくないのです。

   しかし、それでは困るので、なぜ、新規開拓が必要なのか?営業担当者・営業マンに
   わかってもらわなければならない。

   多くの中小企業では新規開拓は、営業担当者・営業マンだけの仕事と思っているところ
   が少なくありません。

   これは大きな間違いである。

   限られた人材の中で収益アップを実現させるには、大企業のようなマンパワーに頼った
   やり方では赤字を垂れ流すだけです。

   新規開拓は必要に応じて幹部も経営者も一緒に行動しなければならない、会社にとって
   大切な仕事であるという認識が必要であり、共に力を合わせて成功させることが大切
   なのです。

  □新規開拓の意義とは

   (1)既存顧客の売上減を補うため

     既存の顧客だけでは、

      ・よくても、前年実績止まり

      ・通常は、前年比95%前後

      ・悪い場合は、前年比90〜95%

     前年実績を維持するためにも、新規開拓は欠かせません。

   (2)今年の売上高を確保するため

     あなたが健全な経営を進めていくには、前年対比の経費増の分を、売上増によっ
     て吸収していく必要がある。

     例えば、経費が前年比103%とすると、売上高も前年比103%以上となる。

   (3)得意先構成をよくするため

     あなたの顧客は優良顧客ばかりとは限らない。

     そのため、新規開拓を行って、入れ替えを行う必要があります。

   (4)市場占有率を高めるため

     経営の目的は、「売上アップ」「利益アップ」「シェア・アップ」です。 

     シェアを高めるには新規開拓は欠かせない。
     (既存顧客の「シェア・アップ」も同様に欠かせない)

   (5)訪問効率を高めるため

     現在の得意先に、新規開拓見込先、さらに新規取引先を加えれば、1日の訪問件
     数を多くすることができる。

     ただし、単に訪問件数を増やすだけの御用聞き営業では時間の無駄であり、相
     手も忙しい。

     直接訪問をしなくても、同様の効果が期待できるのがメールやFAXを活用した
     情報提供である。

   (6)営業担当者・営業マンが役割を果たすため 

     集客から顧客の維持・管理までを営業マン個々に任せることは至難の業といえる。
     本来、集客は会社が行い、集客した見込み客に対してセールスを行うのが営業マ
     ンの役割である。         

   (7)企業の営業力強化のため

     営業力とは、社員全員が営業に関わる営業力強化の仕組み(営業改革)をつくり、
     組織を効率的・効果的に活かして利益をあげる「売れる仕組み」をつくることです。

     せっかくの組織をマンパワー営業に頼らず、組織営業体制に改善することが営業
     力強化のためであり、企業の将来を切り開いてくれる。

  □新規開拓は計画的・組織的に行う

   新規開拓は、企業にとって重要な経営課題です。

   売上不振になると、トップから、「新規開拓をやれ!」と号令がかかったので、不承不承
   ながら形だけでもつけなければといった、小細工では成功しません。

   新規開拓は会社をあげて取り組まなければならない。

   新規開拓を行うことで、企業の大切な財産である得意先が増えることになる。

   単に、売上が足りないから新規開拓を行うというような問題ではない。

   そこには、企業の戦略が求められるのです。

   「よい企業にはよい得意先がつき、悪い企業には悪い得意先がつく」といわれるが、
   新規開拓を行いながら魅力のある企業づくりを進めなければならない。

   また、「価格で取った得意先は、価格で取り返される」ので、商品価格を下げて新規開拓
   を行うことは邪道であって好ましいことではない。

   新規開拓を真剣に行うなら、企業の経営陣も乗り出さなければならない。

   新規開拓のための組織図にも顔を出していて当然である。

   経営陣が真剣に取り組めば、幹部も真剣にならざるを得ない。

   そうすれば、営業担当者・営業マンもやらざるを得なくなる。

   新規開拓は、全社的に計画的・継続的に行えば必ずうまくいく。

   大切なのは、全社の力を結集させて外へ向けることです。

  □競争力を高めて新規開拓を成功させる

   営業マン・営業担当者が訪問し、「ぜひ、当社とお取引いただけませんか?

   よろしくお願いいたします」と、言った場合、「急に取引してくれといわれても困るな。
   しかし、うちの会社にとって何かメリットがあるなら、考えないでもないがね」と、言う
   のが一般的です。

   多くの中小企業にとって、少しでも売上高を大きくしたい、1円でも多く利益が欲しいと
   願っているのです。

   現在の仕入先よりもプラスの効果があるなら、新しい仕入先を増やすか、条件によっては
   入れ替えを行ってもよいということである。

   現在の仕入先と比較して何もメリットがないのならば、何回、訪問しても取引はして
   くません。

   そこで、手っ取り早いのは商品を安く売ることだが、ライバルも対抗して値段を下げて
   きたらどうなるでしょう。

   価格競争に拍車がかかり、下手をすると赤字を垂れ流し、最悪のときは倒産につながり
   かねません。

   それを避けるには、自社の強み・特長を伸ばし、競争力を高めるしかありません。

   それでは、会社の競争力としての強み・特長はいくつあれば、見込先に提示した場合、
   効果に結びつくのでしょう? 

   一般に、3つ以上になると力を発揮します。

   1つか2つでは威力を発揮しないと思ってよいでしょう。

   新規開拓の見込先の業種・業態によって、こちらが提示する特長の内容を多少変えなけ
   ればならないので、最低5つぐらいは用意しておく必要があります。

   社内で、営業関係者が集まってつくるとよいでしょう。

   営業担当者・営業マンが納得したものでなければ、実践で使うことは難しいでしょう。

   努力も準備も無くして、新規開拓は成功しません。

   新規開拓は、同業他社以上に知恵を絞り努力して、企業として競争力を持てるかどうかに
   かかっているのです。

  □訪問実績をきちんと記入(行動計画)して継続していく

   新規開拓は、1〜2回の訪問で結果が出るものではない。

   1回の訪問で成功することもあるが、それは、例外と考えておくべきです。

   では、初回訪問で取引が始まるケースの中身を考えてみよう。

   通常、どんな会社でも仕入先を持っているし、決まっている。

   それなのに、もし1回の訪問で「取引しましょう」と言われたら、あなたの会社が素晴ら
   しい会社で、相手の会社は以前から、取引したかったのです。

   そしてもう1つのケースは、相手の経営内容が悪くなって、従来の仕入先から見放されて
   いた場合です。

   「ああ、ちょうど、いいところへ来てくれた。さっそくお願いします」などと言われて、
   大量に仕入れて、翌月には倒産されたのではたまったものではありません。

   通常は、数回、訪問して新規に取引をしてもらえるのが一般的です。

   場合によっては、2年、3年かかることも珍しいことではありません。

   見込先が、大企業や官庁関係なら、初めから3年くらいはかかると思っておいたほうがい
   いでしょう。

   せっかく見込み客開拓をしていても見込先を管理しなくては、忙しさにかまけて忘れてし
   まいます。

   見込み先カードに記入しておくことで、いつ、誰がカードを見ても状況がつかめるように
   しておきます。

   新規開拓は、営業担当者・営業だけではなく、いつ、誰が見てもわかるようにしておか
   なければならない。

   一般的に中小企業は「売り」に弱いと言われています。

   従来と同じことをしていると、従来以上の数字は上がらないということを認識すること
   です。

   それは困るという企業は、従来のどこを変えるか、従来のどこを新しくするかという2つの
   対策を打ち出すことです。

   既存客だけを相手にした営業では、売上は伸びないどころか、減少する可能性が高くな
   ります。

   変化の激しい時代には、自社の顧客先を見直し、これから成長する新規の得意先の
   開拓と育成が不可欠となります。

   会社は、個々の営業担当者・営業マンに依存した営業体質から脱却するためにも、
   組織的な営業活動が展開できる環境と仕組みを作ることが重要となります。

  個人情報 

   新規開拓見込先カードなどを作成する場合、訪問先から頂いた名前・住所・電話番号
   ・メールアドレス等の顧客情報を、発送業務や連絡以外には一切利用せず、いかなる
   外部に対しても漏らさないことが大切です。

   個人情報の扱いについてはもちろんのこと、新規開拓には企業の信用を保つための
   全社的な徹底した情報管理が求められています。

                        組織力強化マニュアルについてはこちら

                        お問合せ・ご質問こちら

                        メルマガ登録(無料)はこちらから

 

組織の営業力強化

          

組織の営業力強化

   
  ■営業を中心とした組織体制

   「営業は大変だ、難しい」と営業部門が敬遠されがちですが、果たしてそうでしょうか。

   中小企業は全般的に営業に弱いと言われています。

   収益を上げる営業部門を中心とした組織体制づくりが必要です。

   少数精鋭で勝負している中小企業にとって、社員の一人ひとりの能力を最大限に引き出し、
   目標達成に向けて組織力を強化し、結束することは最重要課題といえます。

   全員参加ということは、全社員のベクトルが同方向に向かっていなければなりません。

   限られた人材を効果的に活用するためにも、部門を超えた全員営業を目指すことです。

   中小企業の多くが営業を営業担当者だけに負担のかかるやり方をやっていることが組織営業
   力の強化・向上を阻害している原因となっています。

   せっかくある組織をマンパワー営業に頼らず、組織営業体制に改善することが営業力強化の
   ための優先課題です。

   他部門も巻き込んだ営業体制を構築するには営業のプロセスを標準化しなくてはなりません。

   営業に限らず業務を標準化することは様々なメリットをもたらします。

    ・ムダ、ムラ、ムリを排除できる

    ・業務の見える化が可能となる

    ・マンパワーによる特定の人への負担がなくなる

    ・凡人営業マンであっても優秀な営業マンと遜色のない品質を保てる

    ・リスクマネジメント(危機管理)対策に有効

    ・収益に直結した業務に専念できる

   中小企業の多くが売りに弱いと言われている理由は、

    ・営業体制が小規模なのに大企業と同じやり方をやっている

    ・扱う商品そのものを売るために努力している

    ・計画(経営計画、行動計画)に基づいた活動が行われていない

   今まで多くの営業マンは売るための努力をしてきました。

   扱う商品やサービスその物を売る「もの売り」を辞めることをお勧めします。

   あなた(会社)の『売り』はなんですか。

   『売り』とは、扱う商品やサービスの特徴ではなく、お客様にとって価値があり、何かよそには
   ないもの、顧客がまったく予測していないものを言います。

   「お客様にとって、あなたの会社の商品やサービスを購入することに何かメリットがあり
   ますか?」

   自社と他社との違いを明確にしたうえで、これを分かりやすく説明できるなら、あなた(会社)
   の商品・サービスは、まず間違いなく競争力のある商品といえます。

   顧客にとって購入するメリットのある商品・サービスとは、顧客のニーズを満たし、お客様の
   抱える不満や困っていることなどを解決する商品・サービスだからです。

   せっかくの組織をマンパワー営業に頼らず、営業をチーム体制に改善することが営業力を
   強化します。  

                         組織力強化マニュアルについてはこちら                        
   
  ■組織の営業力強化

   リスクを回避するためにも、チーム営業の体制づくりは全社をあげて行なわなければならない。

   そのために、次の3つの改革課題が大きな柱となります。

    (1)チーム営業の構築

    (2)営業用データベースの構築

    (3)データベースの活用方法の決定

     新しい組織編成を取り入れ、顧客データベース、得意先データベースを構築し、共有財産とし
   て誰もが使えるようなデータベース作成ルールを検討し、活用方法を決定します。

   データの資産化、データの共有化である。

   データベースは経営の貴重な資産であり、会社の貴重な財産として管理する仕組みを構築
   します。

   過去には「ヒト」「モノ」「カネ」が経営の三要素でしたが、現在は「ヒト」「モノ」「カネ」
   に「ジョウホウ」が加わりました。

   ところがデータ、情報は、あまり適切に管理されていないのが実情です。

   中小企業の多くが情報の重要性の認識に欠けています。

   現実には、営業活動状況、顧客からの相談や苦情データをほとんどの会社(店)が管理して
   いない。

   営業支援(内勤)スタッフが、機能的に役割分担するチーム営業、見込み客の発見から提案、
   成約、サンキュー・レター(コール)、その後のアフターフォローなど、すべてを営業マンに
   一任していたことを、効率的に分担して担当する仕組みを作ります。

   上記仕組みの構築により、情報はしっかりと共有されることで、顧客は複数の営業マンと接触
   しも、満足感を損ねるようなことはない。

   顧客がチーム営業に接したときに、どのスタッフからも同品質な対応を得られるぐらい、機能が
   統合された組織であることが理想であり、我々が目指すべきものです。


   中身の濃い顧客との面談時間の拡大が成約につながる。

   そのためには、日常の作業部分を直接面談しなくても、お客さんに継続して接触している場面
   をつくることです。

   再度あなたの就業時間の中身を検証してみることです。

   そして今からもう一度あなたの営業体制を再構築してみてはどうですか?
 
   見直しのチェックポイントは、

    ・同業他社(店)と同じやり方をしていないか。差別化できる商品やサービスはあるか 

    ・ナンバーワンではなくオンリーワンを目指した体制か 

    ・対象(マーケット)を絞って(細分化)いるか 

    ・商品を得意なもの1〜2つに絞っているか 

    ・アクションプランは常に5W1Hで行っているか 

    ・競合相手、人口の多いところを狙わない 

    ・名刺、会社案内、パンフ等は独自性があるか 

    ・信頼性を強調しているか 

    ・基本動作12項目(挨拶、電話の応対、整理整頓等々)は実践されているか 

    ・あなたのサービス(それはどんなサービス)はお客様から評価されているか 

    ・お客さんへの感謝の気持ちを行動に表しているか 

    ・あなたの本当の売りは人間関係であることを理解しているか

    ・競争相手は同業者ではなくお客さんであることを理解しているか 

    ・あなたは何業であるかを認識しているか 

    ・出会い頭をないがしろにしていないか(見た目の重要性)

    マーケティングを車に例えるならエンジンです。

   経営をしていく中で心臓部となる。

   事業の成功も失敗も、すべてはマーケティング・スキルの良しあしにかかってくるのです。

   正しく活用すれば、マーケティングは大きな利益を生んでくれる道具となるでしょう。

   理解しておかなければならないのは、あなたが開拓しようとしている市場に最も適した商品や
   サービスが必要だということなんです。

   営業マン個人に集客から顧客の維持・管理までを任せっぱなしにしていないだろうか?

   既存客を担当しながら「空き時間」を使って、数の増えた営業対象へとアプローチ活動を展開
   するのはかなり困難です。

   それを可能にするためにも、顧客開拓を全社(店)的な仕事としてとらえ、営業部門のフォ
   ローにあたる必要があるのです。

   営業力を熱意や根性といった精神論で語る時代は終わりました。

   自社の営業力を強化するためにも以下の問いかけに答え、営業の仕組みづくりの参考にして
   ください。

        組織の営業力強化コンサルティング・セミナー・研修・講演のご案内

    
   □営業戦略
営業力.gif

    ○購入行動の動機付け

     計画とは、目標達成の手順・方法・内容を決める
     ための設計書です。

     収益を伸ばしている営業マンは、例外なく計画作
     りがうまいものです。

     目的を明確にその目的からビジョンを生みだし、
     そのビジョンから明確な目標をつくっていきます。

     ご承知のようにセールスは場当たりな行動によっ
     て成績が出せるものではありません。

     目標数値から逆算して、日々の行動計画を自分で
     管理していくことが重要となってきます。

     お客様がはじめて購買を考えるきっかけは、

      1.お客様が購入の必要性を理解した

      2.お客様が、その商品をぜひとも購入したい、という欲求を感じた。

     この2点が満足されなければなりません。

     しかも、最終的に購買行動を決定するときには、購入行動におけるコストとリスクが、
     購入決定に複雑な抵抗をつくりだします。

     買いたいという気持ちに動いても、「ほんとうにその商品でよいのか?」「コストの面は適
     正か?」「購入した場合のリスクは?」「周囲が反対をしないか?」「このセールスパーソ
     ンから購入してよいか?」「他社の商品のほうが良いのではないか?」など、購入決定に
     対するマイナス要素が働きかけてきます。

     理屈的にはその商品を買うことに問題はなくても、それを決定するのは、理屈ではなく、
     人間の感情だからです。

     あなたは、このことを頭の中に入れて、購買行動の動機付けを行わなければなりません。

     購入の決定を下すということは、リターンとリスクを天秤にかけるむずかしい作業といえ
     るでしょう。

     あなたは、そのお客様の不安定な購入決定の作業を、お客様が買いたいと思う欲求を
     刺激し、躊躇させるものはなにかをすばやく見抜き、お客様をリラックスさせてあげる必
     要があります。

     お客様のためらいは、コストとリターン、不安と支持、リスクと保証とが拮抗した形をと
     っています。

     そこで、コスト以上のリターンが期待できること、リスクについては保証があるというこ
     と、不安に対しては支持のほうが大きいこと、などを明確にしてあげなければなりません。

     トークの内容は、

      (1)リスクについて、もう一度、アフターフォローなどの保証があることを強調する。

      (2)購入してよかったという顧客の資料(お客様の声 等)を提示して、お客様の
        気持ちに安心感を与える。

      (3)商品がどのようにお客様の欲求を満たしていくか、という利点(お客様の
        メリット)を述べる。

      (4)お客様の現状に対して、その商品がない場合のデメリットをはっきり述べる。

     ということを、繰り返します。

     同時に、あなたは、挨拶、言葉遣い、清潔感のある服装、身振りなどで、お客様に自分
     が信用できることを示します。

     企業が「誰に、何を売っていくのか」を明確にします。

     @誰に(顧客と対象となるマーケット)

      ・対象マーケット(販路)層は明確か

      ・対象マーケット層のニーズの把握は

      ・顧客数は増加しているか

      ・顧客からの注文頻度は上がっているか

      ・1顧客当たりの受注額の増加は

      ・顧客のバランスは適正か(偏り・分散し過ぎて
       いないか)

      ・顧客の動向(ニーズ、業績、競合他社との取引状況)を把握、管理しているか

      ・優良顧客について関係強化のための活動(リレーションシップ) を組織的に
        行っているか

      ・新規開拓活動は計画的に行っているか

      ・新たな市場(法人、ユーザーなど)開拓への活動、検討を行っているか

      ・新たな販路(対面販売、ネット通販など)開拓への活動・検討を行っているか

      ・既存顧客への新商品販売の可能性を検討しているか

      ・既存商品を新しい販路で販売する可能性を検討しているか

      ・新規販路で新規商品を販売する可能性を検討しているか

      ・商品の提供方法やアフターサービスなど顧客の利便性は向上しているか

      ・自社販売網の構築や他社ルートの活用など販売網の工夫はなされているか

      ・効果的なセールス手法の開発・実施がなされているか

      ・材料や商品の仕入れ先の情報を十分に入手できているか

      ・材料や商品の仕入れ先のバランスは適正か(偏り・分散し過ぎていないか)

     A何を売っていくのか(商品・サービス)

      ・既存商品(サービス)の成長性、収益性はどうか

      ・顧客ニーズに対応した商品、サービスになっているか

      ・商品(サービス)は競合他社との差別化策を保有しているか

      ・商品(サービス)の主要機能(特徴)は競合他社に比べて優れているか

      ・商品(サービス)の使い勝手、デザインは競合他社に比べて優れているか

      ・商品(サービス)の品揃え、価格は競合他社に比べて優れているか

      ・商品(サービス)の改良は継続的に行われているか

      ・今後の商品(サービス)開発の重点分野は明らかになっているか

      ・新商品(サービス)開発は計画的・継続的に行われているか

      ・市場ニーズを吸い上げる活動を行っているか

      ・商品(サービス)開発のべ−スとなる技術力は向上しているか

      ・自社の核となる基礎的な研究開発は行われているか

      ・収集した情報から実際の商品(サービス)開発につなげる企画・設計力は向上
       しているか

      ・生産管理レベル(原価、品質、納期、安全など)の強化ができているか

   (2)戦術(組織の営業体制)

     戦術とは営業戦略実現のための適切な組織営業体制やマネジメントの仕組みを言
     います。

     @組織体制 行動計画2.gif

      ・セールス活動においてターゲット、商品、地域
       などが適切に選別されているか

      ・組織全体としての年次、月次、週次、日次の目
       標計画が策定されているか

      ・目標と実績の差異分析を行い計画修正につな
       げているか

      ・営業部門長(リーダー)は、営業面、会社全体の
       戦略について理解しているか

      ・リーダーが部門全体の現状を把握するための
       仕組みはあるか

      ・リーダーは部下を指導するための十分な能力、時間があるか

      ・営業組織内の横の連携は十分にとれているか

     Aマネジメント

      ・広報活動(プレスリリース)を行っているか         

      ・営業マニュアルの作成、ノウハウの共有化はできているか

      ・顧客別の購入金額、購入頻度、満足度などの管理が行われているか(顧客管理)

      ・営業結果だけではなく営業プロセスも管理されているか

      ・ベテラン営業マンのノウハウ、知識が会社として蓄積され、共有化、活用されて
       いるか

      ・適切なセールス(営業)ツールが準備されているか

      ・初訪、決定権者面談、成約、入金などの「営業プロセス」が標準化されているか

      ・営業プロセスごとに次のステップに進むための要件が明確になっているか

      ・個々の営業マンがどの程度の実績が見込めるかについて把握しているか

      ・管理者として部下の行動管理は適切に行われているか

      ・個々の営業マンがどのような強みや弱みをもっているかについて把握しているか

      ・営業マンの能力や資質に応じた指導を行っているか

      ・営業マンやる気を引き出す指導を行っているか(モチベーション

      ・営業マンの能力とやる気を高める適切な評価制度はあるか(人事考課

   (3)営業マンの能力

     営業マン個々の能力・資質・やる気などは十分であるかどうかです。

     営業マンの能力は時間が経てば向上するものではありません。

     彼らをやる気にさせ、収益に貢献できるための仕組みが求められます。

      ・自社第一の商品が人であることを認識し、基本動作の習得を徹底。

      ・商品や業界に関する知識は十分にあるか

      ・自分の個人目標を適切に設定しているか

      ・個人目標を上回る成果を出し続けているか

      ・自社の営業プロセスを正しく理解し、計画的な営業活動を行っているか

      ・自分の担当客の状況を深く理解し、関係強化を図っているか

      ・日報提出の遵守など上司への「報連相」を適切に行っているか

      ・新規顧客開拓に積極的に取り組んでいるか

      ・他部門とも積極的に連携を取っているか

      ・各営業マンは具体的な目標をもっているか

      ・上司の指導や優秀な先輩から学ぼうとする姿勢、意欲を十分にもっているか

      ・能力開発に向けた自己啓発活動を継続的に行っているか

      ・当事者意識をもち、何としてもやり抜くという強い意志をもっているか

      ・自分の弱みや強化すべきポイントなどを理解し、実現に向けて努力しているか

   (4)意欲・姿勢

     ・「自分はこのようになりたい」という具体的な目標をもっているか

     ・上司の指導や優秀な先輩から学ぼうとする姿勢を十分にもっているか

     ・能力開発に向けた自己啓発活動を継続的に行っているか

     ・当事者意識をもち、何としてもやり抜くという強い意志をもっているか

     ・自分の弱みや強化すべきポイントなどを理解し、実現に向けて努力しているか

   (5)問題の抽出と課題設定

     ここまで評価してきた「営業戦略」、「営業体制」、個々の「営業マンの能力」について、
     問題を抽出します。

     問題は網羅的に捉えることが大切ですが、すべての問題を一気に解決しようとせず
     に、自社の営業戦略強化に向けて特に優先度の高い問題から取り組むことが有効です。

     なお、特に自社の新商品開発、新市場進出に関して検討する際には、次のようなフレーム
     (商品・市場(顧客)を検討するフレーム)を活用することで、わかりやすく整理でき
     るでしょう。

      a.現業の強化

       現在の市場(顧客)に現在の商品をさらに浸透させる方法です。
       現商品のための増産体制整備、シェア拡大のための販促強化
       などが該当します。

      b.新商品の展開

       現在の市場(顧客)に対して新たな商品を提供する方法です。
       既存商品が将来的に低迷することに備え改良商品を開発したり、
       既存商品とはまったく異なる商品を開発して新たな需要を獲得
       するための開発などが該当します。

      c.新市場への展開

       現在の商品をこれまでと異なる市場(顧客)に販売する方法です。
       小売店を通じて販売していた商品をインターネットで直販するための
       システムの開発などが該当します。
       また、商圏を広げて新たな地域で販売を開始する際の出店なども
       これに該当します。

      d.新市場・新商品の展開

       新しい商品を新しい市場(顧客)に販売していく方法です。
       これまでの商品や市場(顧客)に頼らずにまったくの未知の分野を
       開拓していくやり方です。
       有望分野に参入することによって収益構造が劇的に向上することも
       期待できますが、ゼロからのスタートですので失敗する確率も高まります。

   
  ■営業力の強化・向上計画

  □営業力向上の留意点

    1.検討すべき3つの視点

    営業力とは、自社(店)の商品をいかに売り切るかという営業マンの人的能力のことでは
    ありません。

    もちろんそれも重要な要素のひとつですが、会社全体としての営業力強化を考えるには、
    次のような視点で「営業戦略」や「営業体制」といった基本的な部分にまで踏み込む必要が
    あります。

     ◎営業力向上の視点

   (1)営業戦略 

     「営業戦略」とは自社が「誰に対して、何を売っていくのか」という自社の営業のあり方を
     決定づけるもっとも基本的なものです。
 
     まずはそれが明確になっているのかどうか、市場性や競合状況などから考えて妥当で
     あるかどうかなどを検討し、より明確で適切な営業戦略を策定することです。

   (2)営業体制 

     「営業体制」とは営業戦略の実現に向けて、適切な組織体制やマネジメントの仕組みが
     あるかどうかということです。

     たんなる営業マンの集団ではなく、組織として十分に機能させることが重要です。

   (3)営業マンの能力

     「営業マンの能力」とは一人ひとりの営業マンの能力・資質・やる気などは十分であるか
     どうかということです。

     営業マンは勝手に育つわけではありません。

     彼らのモチベーション、基本動作を向上させ成長スピードを高めるための施策が求めら
     れます。

   2.バランス良く向上させる

    これらの3つの視点から現状の自社の営業力を分析して、会社全体としての営業力を
    バランス良く強化していくことが求められます。

   たとえば、個々の営業マンの属人的な営業力が飛躍的に上がったとしても、それを組織と
   してうまく活用する仕組みが未整備であれば、会社全体としての営業力は不安定なまま
   です。

   また、正しい営業戦略がなければ営業体制も営業マンの能力も活用することはできません。
   
  □営業マンの能力向上のための教育・研修

   (1)座学教育

     営業担当者のレベルアップのため、商品知識や顧客へのアプローチトークなど
     の研修を必要に応じて実施する。

     全体で実施するもの(新商品説明会など)や、階層別に実施するもの(課長・係
     長・主任などの役職者研修、一般社員研修、若手・新入社員研修など)などを、
     目的と時期を設定して行う。また、会社の規模によって全国から集合して、ブロッ
     ク、エリア、県、支店・営業所に分けて実施する。

     ただここで問題があります。

     中小企業の多くが場当たりで無計画な教育が横行していることです。

     その原因に教育担当者の人数と能力の不足が挙げられます。

     厚生労働省「平成26年度能力開発基本調査」においても、全体の75.9%の事業所 
     が「人材育成に問題がある」と回答しています。

     この問題を解決しなければ、社内教育制度の内製化は不可能です。

     
   (2)ロールプレイング 

     商談を想定して擬似商談訓練を行う。

     自分では気づかない営業活動中の話し方などの癖は必ずあるので、訓練者とチ
     ェック者に分かれて行うと効果が上がる。

     その状況を録画して本人に見せながらアドバイスを行えば、より効果は高まる。

     これは不定期に実施するよりも、定期的に数多く実施することが望ましい。

     丸1日時間を取ることは難しいため、週1回1〜2時間や毎日30 分というよう
     に、時間を取って実施することをお勧めします。

     毎日実施するのであれば、訪問時のあいさつなど部分的なもので構いません。

     担当者の弱点強化を目的に実施することも必要です。

   (3)OJT 

     研修やロールプレイングで行う教育だけでなく、実際の営業活動に上司や先輩
     社員が同行(営業同行)し、具体的な指示やアドバイスをして営業担当者のレベ
     ルアップを図る。

     顧客の状況や訪問先の特徴(経営者、担当窓口の人柄・癖・趣味・好みなど)の
     固有情報を伝達する場にもなるので、より現実的な教育の場として重要である。

   これまで述べた内容について目的を明確にし、営業担当者に「何のために必要なのか」
   を理解・納得させていただきたい。

   目的が明確になると求める成果もはっきりするため、具体的な効果が目に見えて表れる
   ようになります。
   
  □営業力向上計画の策定

   1.めざすべき営業力と計画

    営業力向上とはたんに現状の営業力を向上させるということではなく、その結果としてめ
    ざすべき営業力に近づけていくことです。

    そのためには現状の評価結果とめざすべき姿とのギャップを明らかにしたうえで、そのギ
    ャップを埋めていくための「計画」を策定する必要があります。

    解決すべき問題を特定したら、問題解決の施策であるそれぞれの「課題」について設定
    します。

    そして、課題をどのように実践していくかという手順が営業力向上計画になります。

    計画を策定するときに特に留意しておきたいのが、以下の5点です。

     (1)「何をめざすのか」

       どうなったらめざすべき営業力を獲得したといえるのか指標を示す

     (2)「いつまでにやるのか」

       最終的な達成時期を示す

     (3)「どのようなステップを経るのか」

       最終的な達成に向けた途中段階での指標(月ごと、四半期ごとなど)を示す

     (4)「どのようにやるのか」

       めざすべき営業力向上のため具体的にどのような施策をどのように行うのか

     (5)「誰が責任者・実行者なのか」

       各施策の責任者、実行者は誰か

    これらを不明確にしたままで営業力向上に取り組んだ場合、自社の営業力が本当に計画
    通りに向上しているのかがわかりません。

    また、進捗状況に問題がある場合にどのような施策を打てば軌道修正できるのかについ
    ても判断できません。

    営業力向上のための3つの視点である「営業戦略」、「営業体制」、「営業マンの能力」そ
    れぞれについて、上記の留意点を踏まえた計画を策定することです。

    さらに、それらの計画が実現した場合に見込める「売上」、「受注」などの業績目標につい
    ても設定します。

   2.計画期間

    計画期間は3年程度に設定することで、現状の延長線上ではない大胆な施策を計画しや

    すくなります。

    3年後に獲得すべき営業力を3つの視点で考えて、その実現のためにまずは1年後には
    どのようになっているべきか、そのためには今後3ヶ月間(3ヶ月先行管理)で何を行い、
    1ヶ月間の活動月報を明確にするなど、短いスパンの行動計画に落とし込んでいき
    ます。

    個人レベルでのプランは週次(週報)、日次(日報)にしていく必要があります。

   3.計画策定(計画フォーマット)

    計画の方向性が定まったら、その実現のための戦略を練ります。

    具体的には、マーケテイング、販促計画、研修実施、新規ツール作成、広報、セールス
    トークの開発、勉強会の実施、報告ツールの作成などの内容とタイムスケジュールを
    検討・決定します。

    現状の評価結果とめざすべき姿とのギャップ(差異)を明らかにしたうえで、それを埋めて
    いくための「計画」を策定する必要があります。

    解決すべき問題を特定したら、問題解決のための施策であるそれぞれの「課題」につい
    て設定します。

    そして、課題をどのように実践していくかという手順が営業力を強化・向上させる計画にな
    ります。

    特に先行管理は営業力を向上(売上達成)のための差異(差額)対策といえます。

    営業力の強化向上は営業会社にとって最優先に取り組む課題です。

    中小企業の多くは営業力が弱いことです。

    その要因は、

     1.チーム(組織)営業が確立されておらず、大企業と同じマンパワー(営業マン個
       人)に依存

     2.売る努力が先行し、営業の仕組み、業務の標準化ができていない

     3.人材育成が定着していない

    収益アップが進まないのには原因があるからです。

    手遅れにならないためにもその原因を究明し、早急に対策を講じることです。

  □計画を策定するときの留意点

    ・「何をめざすのか」(What)

      どうなったらめざすべき営業力を獲得したといえるのか指標を示す

     ・「いつまでにやるのか」(When)

      最終的な達成時期を示す

     ・「どのようなステップを経て、どのようにやるのか」(How to)

      最終的な達成に向けた途中段階での指標(月ごと、四半期ごとなど)を示し、めざすべ
     き営業力獲得のため具体的にどのような施策をどのように行うのか

     ・「誰が責任者・実行者なのか」(Who)

      各施策の責任者、実行者は誰か

 
  ■組織営業力

   中小零細企業が生き残り、勝ち残っていくために今何をしなければならないか?

   「営業は大変だ、難しい」と営業部門が敬遠されがちですが、果たしてそうでしょうか。

   中小企業の多くが営業を営業社員だけに負担のかかるやり方をやっていることが営業力の
   強化・向上を阻害している原因となっています。

   営業力とは、、社員全員が営業に関わる営業力強化の仕組み営業改革)をつくり、組織を
   効率的・効果的に活かして利益をあげる「売れる仕組み」をつくることです。

   せっかくある組織をマンパワー営業に頼らず、組織営業体制に改善することが営業力強化の
   ための優先課題です。 

   今でも10年20年前と同じやり方(戦略も戦術もない)を続けて、違う結果を求めている。

   これでは一生やり続けても何も変わりません。

   営業力強化を推進していくのは、凡人営業マンでもコンスタントに売り上げを上げる
   ことができる仕組みをつくるためです。

   業務を分業化することで、社員一人ひとりが与え
   られたポジションで役割を担い、結果、組織力
   (チームパワー)により、継続した収益を確保する
   ことができるのです。

   うちの社員は能力がないと嘆いている社長もいら
   っしゃるが、これは

   社員に能力がないのではなく、社員に環境(売
   れる仕組み)を与えて
いないことが原因
なのです。

   社長自らがトップセールスマンとして毎日飛び回っ
   ている。

   これでは、いつまでたっても人材は育たず、社内に仕組み
   もできません。

   小さな会社がやっていけるかどうかは、社長の営業力に
   かかっているが、社長の営業(トップセールス)は営業マンと同じことをするわけではあり
   ません。

   ここで「社長営業のコツ」を、6つあげておきます。

    (1)アポをとらないハッピーコールを継続的に実行。

    (2)顧客には、社長1人だけで会う。

    (3)顧客の要望だけを聞く。

    (4)訪問は繰り返し継続的に行う。

    (5)社長の日程の半分は外回りに使う。

    (6)話す時間は10〜15分以内。

      いかなる事業にあろうとも、責任ある立場の者は、多くの時間を社外で
      過ごさなければならない。
      ノンカスタマー(自社の顧客ではない)を知ることは至難である。
      だが、外に出てノンカスタマーを知ることだけが、知識の幅を広げる唯一
      の道である。 (P.F.ドラッカー)
   
  ■お客様との関係強化 

   営業会社にとってお客様がいなければ倒産してしまいます。

   経済環境を見てみても、縮小するマーケット、デフレ、価格競争などネガティブな報道ばかりが
   目に留まります。

   しかし、本当に売り上げ停滞の要因はこれだけでしょうか。

   どれだけの会社が定期の集客活動を行い、顧客固定化のための関係強化を図っているで
   しょうか?

   集客(見込み客開拓)⇒ 新規顧客 ⇒ 顧客の固定化のサイクルが好循環することが継続した
   売り上げを約束します。

   見込み客が安定的にいて、新規顧客を固定化(顧客の流出防止)することで売上は安定
   します。

   結果的に継続的な売上が読めるのです。

   また、広告の反応率も読めますので、今後、効果的な広告も打てます。

   更に、顧客データが手に入るわけですから、定期的、継続的に有益情報を発信することに
   より、自社へのロイヤリティを高めていけます。

   将来お客様になってくれそうな見込み客を獲得し、そして育てていくのです。

   商売は商品やサービスが良いからといって必ずしも売れるわけではありません。

   むしろ、どんなに良い商品やサービスでも「売り込み」が前面に出てはなかなか売れません。

   お客様に本当に喜んで頂くことが原点です。

   そして、その原点を実践するのは「人」です。

   まずはそこに働く社員一人一人が信頼されることが必要です。

   そのためには、人材を『人財』に育成することが欠かせません。

   中小規模の企業は『売りに弱い』といわれています。

   これは人材育成に問題があります。

   企業規模が小さいほど人材育成(訓練)に時間もコストもかけていない傾向にあります。

   その結果、トップ自らが営業の最前線に立ち、従業員にも精神論を振りかざし、叱咤激励する
   スタイルを続け、トップが収益の多くを稼ぎ続けなければならないという悪循環に陥ってしまっ
   ているのです。

   明日の糧より今日の糧を優先することで、全ての行動が場当たり的になり、売り上げアップ
   のためにインスタントな手法に手を出してしまっています。

   短期間で成果を求める気持ちは分かりますが、果たしてそんなに簡単にできるものでしょう
   か?

   それはあなた自身がよくご存知のはずです。

   組織において営業部門はもちろん、全ての部門において『仕組み』づくりは不可欠なもの
   です。

   これらすべてのことはお客様との関係強化を目的としたものです。
   
  ■「売り」に弱い会社は伸びない

   すでにご承知のことでしょうが、中小規模企業に総じて言える弱点は「営業力」です。

   結果として、会社は成長(適正規模、安定した収益確保)しません。

   物理的な規模(売上高が多い、資本金が多い、社員の人数が多い、社屋や設備が大きい、
   販売地区が広く、営業所の数がたくさんある)のことを言っているではありません。

   少ない人材であるにもかかわらず、大企業のように業務の多くをマンパワーに依存しているこ
   とが営業力の強化を阻んでいるのです。

   1日の労働時間の多くが収益に直接関係のない日常業務に費やされ、目先の売り上げに翻弄
   されているのが現状ではないでしょうか。

   業務の優先順位も関係なく、中期的戦略は掲げても掛け声だけ、営業マンには声高に精神論
   で叱咤激励し、業務の全てが場当たり的に行われています。

   営業活動のムダを徹底的に排除しよう。

   小さな会社の社長が日夜、「儲けのために!」努力をしている姿は、なみなみならぬものが
   ありますが、その努力の甲斐もむなしく余り儲かっていないのが、多くの会社の現状です。

   その理由を具体的に考えれば、特に小さな会社はやはり「売りに弱い」からだということです。

   もっと細かくいえば、 「営業開発(マーケティング)」をやっていないこと。

   ほとんどの会社は、「商品開発」については全力投球するが、「営業開発」という活動には、ど
   うしても疎いのです。

   今まで多くの営業は売るための努力をしてきました。

   扱う商品やサービスその物を売る「もの売り」を辞めることをお勧めします。

   あなた(会社)の『売り』はなんですか。

   『売り』とは、扱う商品やサービスの特徴ではなく、お客様にとって価値があり、何かよそには
   ないもの、顧客がまったく予測していないものを言います。

   「お客様にとって、あなたの会社の商品やサービスを購入することに何かメリットがありま
   すか?」

   自社と他社との違いを明確にしたうえで、これを分かりやすく説明できるなら、あなた(会社)
   の商品・サービスは、まず間違いなく競争力のある商品といえます。

   顧客にとって購入するメリットのある商品・サービスとは、顧客のニーズを満たし、お客様の
   抱える不満や困っていることなどを解決する商品・サービスだからです。

   「売上げがアップしないのは、営業マンがいないから」と営業マンの人数不足をなげいたり、
   「営業マンの質が悪い」とグチってばかりいる小さな会社の社長が多いことにも驚かされる。

   実際はそうでなく、営業の労働生産性が悪いの一言につきるのです。

   1人の営業マンが1日動けば、人件費と交通費その他を加えると、2万円程の費用がかかり
   ます。

   その2万円を使った訪問件数は、せいぜい平均6〜7件で、仮に7件訪問するとして、これを
   1件当たりの金額に算出すると、<2万円÷7>で約3,000円のコストがかかっていることに
   なります。

   「いつもお世話になっております、ありがとうございます」と、何の情報収集もなく、顧客1件
   訪問するだけで3,000円かかる現実をみると、営業マンが多くいればいるほど儲からなく
   なるのは当然ではないでしょうか? 

   訪問先の「顧客不在率」は、平均約30%程度も発生している現実があるのです。

   だから営業マンは、アポも取らずに行ったら、顧客(相手)はいないのが当たり前であることを
   強く認識しなければならない。

   ただガソリンをバラまいて車を走らせている、お客を乗せないタクシードライバーのようなもの
   です。

   従来の営業マンを使った営業活動の仕方は、ただちに考え直したほうがいい。


   「営業なくして企業なし」とよくいわれるが、この営業活動そのものが「金食い虫」では困っ
   たものでは済まないのです。

   そうなると、トップ営業マンは社長しかいないことになってしまうのです。

   社長は体を使った営業活動ではなく、頭をめいっばい使わなければならない。

   営業マンが1件の訪問に3,000円かけて出かけて行く以外の、他の方法はないのか? 
   訪問は何のために行くのか? 考えるべきです。

   多くの営業会社で行われている営業活動は、

    1.見込み客開拓(集客)のためのインフォメーション活動

    2.交渉する活動(プレゼンテーション)

   これら2つの活動を考えると、「インフォメーション活動」に全営業活動の80%〜90%を費
   やしていることがわかります。

   つまり営業活動のほとんどは、単に新商品のお知らせや価格を提示するインフォメーション
   活動なのです。

   こういった活動ならば、何も大の男が1日2万円もかけて交通渋滞の中を行かなくても、FAX
   
や郵便、電話、PCなどでできるはずです。

   FAXや宅急便、DM、パート社員の巡回PR要員等々をうまく使えば、営業活動はずっと効率的
   に、低コストでできるのです。

   ただし、電話やFAXおよびDMによる情報提供は、思いついきで実行したのでは効果もなく、
   効率もあがりません。

   定期的に情報を流していかなければ、本当の効果が出ないからです。

   だから、電話やDM作戦などを展開しようとする場合には、的を絞ったユーザーに継続的に
   アプローチ
することが肝心になります。

   このことがわかれば、「請求書の中に情報を入れる」というアプローチがコストが低く、定期的
   に実行できる方法であるといった知恵も、自然にわいて出てくるはずです。

   小さな会社のトップはそうした形で一生懸命、脳みそに汗をかき、「営業開発」に取り組まなけ
   れば、やっていけないのです。

   『売り』に強い会社にしていくためのポイントは次の5つ。

    1.企業の営業活動は、ベテラン営業マンだけに頼らない

    2.今、やっている営業活動の中身を分析して「費用対効果」を考える

    3.顧客の困っていることを、一覧表にする

    4.自社、または他社の成功事例を一覧表に書き出す

    5.自社独自(他社が真似のできない差別化策)の強みをつくる

   5の差別化策を構築する場合のポイント

    ・営業時間を差別化する(早朝、または夜の営業)

    ・商品の質を差別化する(他社にない商品を扱う)

    ・営業マンの質(基本動作の習得)が他社と違う

    ・品揃えに工夫する

    ・情報や技術など、相手にプラスになるものを定期に提供する

    ・特に小口顧客を重要視する

    ・トップが得意先を訪問する(トップセールス)

    ・サンキューレター作戦をとる(継続的に) 

    ・不在で面談できなかった場合は、 「不在表」を置き、帰社した後ハガキを郵送する

   まず手始めに、現在、自社内でどんな「営業開発」をやっているか、他にどんなことがや
   れるかを、書き出してみてはどうでしょう?

   最後に、

   『現状維持是即落伍』です。

     組織の営業力強化コンサルティング・セミナー・研修・講演のご案内


                              お問合せ・ご質問こちら 

 

                               メルマガ登録(無料)はこちらから