販売・仕入の管理業務をチェック

            

販売・仕入の管理業務をチェック

  ■販売・仕入管理の意義を明確にする

   1.販売・仕入部門が抱える問題点

     企業には顧客満足の観点から、多頻度小口の注文やサービス時間延長の要
     請への対応など、販売・仕入業務の高度化が求められています。

     また、商品に対する要求も、価格、品質ともに厳しくなっています。

     このようなことを背景に、各企業における販売・仕入部門において、次のような
     問題の発生が懸念されるようになっています。

      ・効率的な業務運営がなされていないことから品切れを生じ、販売機会の
       損失を招く

      ・業務の複雑・煩雑化で手間が増大し、コストが増加する

      ・各業務機能が発揮されていないことによるリスクが顕在化する(売掛金
       の回収不能、過剰在庫、顧客・仕入先とのトラブル増加など)

   2.販売・仕入管理の意義

     顧客のニーズはたえず変化しており、近年その変化のスピードは一層あがっ
     ている。

     ニーズに対応し顧客が満足する商品を提供し続けるためには、販売や仕入業
     務の体制をつねに変革していく必要があります。

     これを怠ると前述したような問題が顕在化し、自社の経営を危ういものにする
     ことになりかねません。

     こうしたことを避けるための出発点は、販売・仕入管理の意義を明確に認識し
     ていくことです。

      販売・仕入管理の意義は、顧客満足を主眼におきつつ、
      自社の適正利益を確保する業務システムを構築し、不断の改善を
      実行していく

     ことにあります。

     したがって、

      ・顧客ニーズの把握とそれに見合った商品の提供

      ・効率的な商品(資本)投下にともなう適正利益の確保

      ・販売機能、在庫機能、仕入機能の連携

     を基本に据え、改善点を見つけていくことが大切です。

  □販売・仕入管理の基本をチェックする

   この項では、販売・仕入管理のチェックのスタートとして、「5つの適正」により商品
   が提供されているか、各業務機能が全体のなかで十分に機能しているかをチェッ
   クします。

   1.販売・仕入管理の基本(5つの適正)

     最適な販売・仕入管理とは、最適な商品を適切な業務運営に基づき顧客に提
     供することです。

     これを行うためには、まず、次の「5つの適正」を実現することが必要です。
 
     A.適正商品

       顧客の求める商品、顧客の欲求に適合した商品のことです。
       商品の種類、デザイン、品質、色、サイズ、ブランドなどに配慮する必要

       があります。
 
     B.適正場所

       店舗の立地条件と売場構成などの販売場所が、もっとも重要な要件に
       なります。
       また、商品をストックする場所や仕入れを行う場所も大切です。

     C.適正時期

       顧客の求めようとする時期にタイミングよく提供することが重要です。
       そのためには、販売と仕入のタイミングを調整する必要があります。

     D.適正数量

       顧客の求める商品の量を確保し、適切な品揃えを実施することです。
       つまり、品切れを防ぎ、かつ過剰在庫にならない適正な数量を管理する
       必要があります。

     E.適正価格

       顧客の求めやすい販売価格の実現を意味します。

       そのためには、業務を合理化して販売までにかかる費用を削減したり、仕
       入価格をできるだけ安くしていくことが大切です。

   2.販売・仕入業務の連携をチェック

     販売・仕入業務はそれぞれ独立したものではなく、概念図のように有機的なつ 
     ながりをもっています。

     各業務間は、伝票やコンピュータ上のデータ、あるいは担当者間の連絡によっ
     て情報伝達されることにより、スムーズな業務運営がなされます。

     図式化して自社における業務の体系を明らかにし、業務全体をみながら、各
     業務が必要な情報伝達手段により有機的に連動しているかどうかをチェックす
     る必要があります。

     各業業務の連携がうまくいっていない場合は、こうしたチェックで「問題のあり
     どころ」の目星をつければ、各業務のどこにどのような問題があるのかを知る
     手がかりとなるでしょう。

     そこで、次のステップとして、次項以降からは、販売・仕入業務を機能ごとに分
     解し、チェック項目を明らかにしていきます。

  □販売管理業務をチェック

   ここでいう販売管理業務は、見積書の提示、商品の受注・出荷から売掛金の回収
   までの一連の業務をその範囲とします。

   以下に、各業務ごとのチェックポイントを説明します。

   1.受注管理業務

     (1)見積り管理

       契約・受注する前に顧客に見積書を提示する場合もあります。

       ここで的確な見積りが提示できないと、販売機会を損なったり、注文を受け
       ても適正利益の確保ができなくなったりします。

       以下に、見積り管理のおもなポイントを紹介します。

        □見積書の書式は全社で統一され、納入期限や取引条件などの必要
         情報が盛り込まれている

        □見積書が適切に管理され、提示後の受注の成否が把握されている

        □見積書を提示する際の決裁権限がルール化されている

        □顧客の属性(親密度、規模など)や取引金額に応じた価格設定・条件
         設定など柔軟な見積り提示がされている

     (2)受注方法

       実際の受注が顧客と自社の状況に応じ適切な方法で実行されているかを
       チェックします。

       具体的な受注方法としては、次のようなものがあげられます。

       <受注方法>

        ・電話、FAX、電子メール、ホームページ、EOSなど専用通信を
         利用した受注

        ・自店での受注

        ・営業マンなどによる顧客訪問の際の受注

        ・卸売市場や展示会での受注

        ・カタログや広告媒体を使用しての受注

        ・代理店や商社など代理業者を通じての受注

     (3)出荷業務

       受注後、すみやかに出荷指示や在庫の引き当てを行い、確実に商品を出
       荷する仕観みができあがっているかを確認します。

       また、分割出荷など、必要に応じてきめ細かい出荷が行われているかを
       チェックします。

   2.売掛金管理

     (1)売り上げ管理

       売上基準が自社内で統一されているかどうかは、自社の財務管理の適正
       化を図るためだけでなく、販売業務の標準化を進めていくうえでも重要なこ
       とです。

       売上基準としては、「受注基準」「納品基準」「検収基準」などがあり、いずれ
       かに統一することが必要です。

     (2)請求管理

       販売業務は、顧客へ代金を請求し、入金を確認できた時点で一連の業務
       が完結します。

       入金がなされなければ、自社にとって多大な損失を招くことになります。

       それを防ぐためには、次の体制がとられていることが必要と考えられます。

        □売上処理に連動した請求書が発行されており、所定の手続きにより
         顧客の手元に送られている

        □未入金状況が適宜把握でき、督促処理が適切な方法で実施されている

        □入金管理が財務管理、とくに資金繰り管理に連動している

  仕入管理業務をチェックする

   自社の利益をもたらす商品を仕入れるためには、仕入計画から仕入実務、仕入
   体制まで、幅広い管理が必要になります。

   1.仕入計画

     (1)商品選定

       顧客ニーズはたえず変化するものであり、商品選定は、次のような過去の
       販売記録をベースとした基準に、顧客ニーズを先取りするものを加味して
       決定しているかをチェッタすることになります。

        (a)売上高基準 :売上高の大きい種類の商品を仕入れる

        (b)商品回転率主義:売れ足の早い商品を仕入れる

        (c)売上利益率主義:利益に貢献している商品を仕入れる

        (d)交差主義:上記“(b)×(c)”の大きいものを仕入れる

     (2)仕入先の選定

       適切な商品を提供していくためには、顧客管理と同様、仕入先の管理も大
       切です。

       この管理が不十分であると、仕入先の数が野放図に増加したり、トラブル
       の原因にもなります。

       仕入先の選定は次の条件などにより、適正な数に絞り込む必要があります。

       <商品面>

        □顧客ニーズにマッチする商品か

        □品質は確かか

        □価格は適正か

        □支払い条件に問題はないか

       <サポート面>

        □商品の情報提供力はあるか

        □プロモーションによる援助はあるか

       <経営的信用面>

        □経営者・担当者は信用できるか

        □物流機能などの業務信頼性はあるか


     (3)仕入方法

       仕入れる商品や仕入先に応じて、仕入方法についても見直すことが大切です。

       仕入方法については、前項の受注方法と同様、適切な商品をタイムリーに
       仕入れられる方法を採用しているかを確認します。

       また、仕入れを合理的に行い、仕入価格を積極的に引き下げるという観点
       から、次の仕入方法が検討されているかもチェックします。

        ・大量仕入

         文字どおり一度に大量に仕入れる方法で、大量取引による割引や仕入
         経費の節減が期待できます。
         しかし、在庫過多により効率の悪化を招くおそれもあります。

        ・随時仕入

         商品の回転が早くなり、在庫の減少が実現できます。
         しかし、手間の増大や品切れ防止策が必要となります。

        ・共同仕入

         他業者と共同仕入体制を設置することで、大量仕入のメリットを享受
         でき、多角的な仕入活動が実現できます。

        ・集中仕入

         本部などに仕入を集中することで、大量仕入を可能にします。
         しかし、各店の特性を生かした仕入ができにくくなります。

   2.仕入実務

     (1)発注業務

       発注業務は、商品の品切れ防止と過剰在庫の回避を念頭におき、実施さ
       れなくてはなりません。

       そのためには、自社において「補充発注システム」を構築する必要があります。

       補充発注システムとは、販売や在庫の状況に応じて、商品発注を「いつ、
       どのくらいの量を、どこへ」発注するかを業務上、標準化・ルール化したも
       のです。

       たとえば、商品の特性により、

        ・定量発注法:在庫がある一定水準に減少してきたら前もって決めて
         ある一定量を自動的に発注

        ・定期発注法:一定の発注周期のもと、必要な量をその都度決めて発注

       のように、発注方法の基準を設定しておきます。

       また、通信回線を利用して店舗や本部と仕入との間で受発注データをオン
       ラインで交換するEOS(Electronic Ordering System:電子補充発注シ
       ステム)を導入し、コンピュータシステムと連動させ、仕入業務の効率化を
       図ることも大切です。

     (2)入庫業務(商品の受領と検品)

       商品の着荷・納品が行われた後、商品の検品を行います。

       検品の意義は、適正な商品を消費者(取引先)に提供することです。

       正確かつ厳重な検品と受入商品の管理を手続きどおりに行うことが大切です。

       このとき、不良品があった場合、正当な返品(正当な理由がなく返品するこ
       とは、不公平な取引方法として禁じられています)として仕入先へ送り返し
       ます。

       また、良品については、適切な商品保管を行います。

     (3)買掛金の管理

       掛けでの取引の場合、商品の入庫が済み検品が終了すると、その商品に
       対し買掛金が発生します。

       財務担当者は、資金繰り管理と連動させ、支払いの管理を滞りなく実施す
       ることが大切です。

       また、期日どおりにきちんと支払うことは、仕入先との良好な関係を継続し
       ていくうえでの大原則となります。

   3.仕入体制

     (1)仕入組織の種類

       自社の仕入業務の特徴に応た仕入組織が編成されているか、その都度
       チェックしていく必要があります。

       たとえば、地域の特殊性が強い場合は「販売地域別の仕入組織」を、商品
       の専門性が高い場合は「商品系列別の仕入組織」を編成することになります。

     (2)仕入担当者(バイヤー)に必要な能力

       これまで述べてきた各種の施策を確実に行っていくためには、仕入担当者
       には、次のような能力が求められます。

        ・顧客の欲求に関する知識とその適応性

        ・品揃えに対する知識とその計画性

        ・商品価値に対する知識とその創造力(価格、品質、デザインの設計力)

        ・商品管理に関する計数の理解力と統制力

  □在庫管理業務をチェックする

   在庫管理は、仕入から販売までのクッション役を果たし、適正な商品管理を行う
   業務として、次のようなチェックが必要です。

   1.在庫管理の方法

     在庫は、少な過ぎると品切れを起こし、販売機会の損失を招きます。

     また、多過ぎると保管費の増大が心配されます。

     このように、在庫管理は二律背反の性格をもっています。

     また、在庫管理は仕入管理と販売管理を繋ぐものであり、商品を中心に見たと
     き、業務運営上の中核をなすものです。

     これらのことから、在庫管理は非常に重要な業務で、一般的には次にあげる2
     つの面からチェックする必要があります。

      ・ユニット(数量)コントロール

       数量単位により個々の商品の動向を管理するものであり、ダラーコント
       ロールと併用して、日々の受注・発注業務に利用する

      ・ダラー(金額)コントロール

       金額により全商品の動向を把握するものであり、在庫の投資効率を
       チェックする

   2.棚卸し

     棚卸しの目的としては、

      ・帳簿棚卸しと現品棚卸しの実数合わせ

      ・過剰商品、死に筋商品などの実態把握

      ・商品減耗などの正確な把握と管理

      ・在庫管理方法に落ち度がないかの確認

      ・期末決算のための在庫資産の評価

     があげられ、これらの目的に応じた棚卸しが実施されているかを確認します。

業務の見える化は業務問題を解決するため

        

業務の「見える化」は業務問題を解決するため 

   
  ■経営の見える化

   見える化とは、その言葉通りに解釈すれば、今まで見えなかった、あるいは見えにく
   かった情報を誰が見ても分かるようにすることです。

   中小規模の会社にとって、規模が小さいからすでに相互理解ができている、つまり
   見える化ができていると考えがちですが、トップから社員に対してビジョンや方針が
   十分に伝わっていないことは多いものです。

   ビジョンや方針は社長の頭の中だけにあり、社員は指示に従うだけ、というケースもある
   でしょう。

   また、社員同士も自分の目先の業務遂行に注力することで、社内の動向やほかの
   メンバーの様子に関心を寄せる余裕がないという事態もみられます。

   見える化経営とガラス張り経営は異なると理解してください。

   経営のガラス張り化とは会社にとって都合のよいこと悪いことの区別なく、すべての情報
   をオープンにして誰もが目にすることができる状態にしておくことで、受動的なスタンス
   が基本となります。

   一方、経営の見える化は「経営上の問題を解決する」ことにあります。

   見える化された指標は、トップと全社員が一丸
   となって問題解決していくための共通の指針や
   モノサシにならなければなりません。

   トップにとっての見える化の最大の目的は、
   自らの意思決定の精度を上げることにあります。

   会社(店)のなかでもっとも見える化が進んで
   いない人は誰でしょうか。

   それは残念ながらトップ自身であることが多
   いのです。

   社員たちは程度の差こそあれ「うちの社長は
   何を考えているのかよく分からない」と感じて
   いるものです。

   だからこそトップは社(店)内の見える化推進にあたって、
   まずは自分自身の考えや想いを社員にできるだけ理解してもらう必要があります。

   トップが社員に対して見える化すべきもっとも重要なことは、「会社はどこへ向かって
   いるのか」(経営理念など)、「そのために何をすべきか」(中期経営計画など)に
   ついて、社長自身がどのように考え、どのような「想い」をもっているのかを伝えること
   です。

   社員にとってこの部分がよく分からないと、どのように見える化を行っていけばよいのか
   が分かりませんし、見える化実現のためのモチベーションもわいてきません。

   見える化実現のためには何から始めればよいのでしょうか。

   見える化の本当の意義は「共有すべき情報が体系的に整理されており、社員がその
   情報を自立的かつタイムリーに入手し、自らの問題解決に活用すること」にあります。

   このように見える化とは大変広い意味であるため、見える化への取り組みや定義は企業
   によってさまざまです。

   見える化のステップでは、 

   ステップ1:「ビジョン」・「戦略」・「ルール」の見える化

   トップが社員に対して「ことあるごとに目標や組織のあり方を伝えている」つもりでいて
   も、社員によって受け止め方が違っていたり、それが会社のビジョンに基づくものであ
   ると理解されていないようでは、見える化されているとはいえません。

   見える化において、重要なのは「めざすべきビジョンが示され、ビジョン実現のための
   戦略・ルールが共有できていること」にあります。

   経営においてもスポーツ同様にルールがあってこそ、めざすべき目標に向かって何を
   すべきかが伝わるようになるのです。

   ○「ビジョンやルールの見える化」の要件
    ・会社のあるべき姿、経営ビジョンなどが明文化されている

    ・社員の行動指針があり、会社として「やるべきこと」、「やってはいけないこと」
     が示されている

    ・ビジョンに基づいた中期計画、年度計画が策定され、かつ公開されている

    ・3年先の自社の中期目標について、その骨子部分は全社員が深く理解してい
     る

    ・社長は少なくとも月に1回は自分の言葉で社員にビジョンや戦略について語っ
     ている

    ・経営幹部陣はビジョンや戦略について社長とほぼ同レベルで理解している

   ステップ2:「問題」と「課題」の見える化

   見える化の次の段階は、現在自社(店)に起こっている「問題」を把握したうえで、「で
   は何をすべきか」という「課題」が明らかになっている段階です。

   活力ある組織であるためには、「問題」(あるべき姿と現実のギャップ)の把握と「課
   題」(ギャップ解消のための施策)の設定を全社員が自立的に行っていく必要があり
   ます。 

   たとえば、既存顧客へのアップセル、クロスセルが進んでいない場合、「既存顧客へ
   の営業強化」、「新規顧客の開拓」、「顧客流出防止対策」などのさまざまな課題が考
   えられます。

   また、問題をさらに掘り下げると「社員のモチべ−ション向上」などにも力を入れる必
   要があるかもしれません。

   これらに優先順位をつけ、特定の課題に練り込んだり、複数の課題を組み合わせた
   りして、「今何をするべきか」を明らかにするのが、見える化の第2ステップです。

   なお、問題には「誰の目にも見えやすい情報」だけではなく、「注意しなければ見えに
   くい情報」、さらには「見えないように隠されている情報」などもあります。

   解決すべき問題を漏れなく取り上げることが必要です。

   ○「問題と課題の見える化」のための要件

    ・社長は全社の状態把握のために必要なさまざまな経営指標を入手し、経営判
     断に活用している

    ・全社や各部門にとって何が問題かについての定義が明らかになっている

    ・問題が起こったときには要因分析などで再発防止策を徹底している

    ・社長、経営幹部、部門長など役職に応じた裁量範囲が明文化されている

    ・部門目標、チーム目標、個人目標が明確になっており、全メンバーが共有している

    ・部門長は他部門の業績状況を把握し、必要に応じて提言を行っている

   ステップ3:「進捗管理」の見える化

   見える化の第三段階は第二段階で設定した「今すべきこと」について、実際にどの程
   度取り組みが進んでいるかを把握し、必要に応じて新たな手が打てるようにすること、
   つまり進捗管理ができている状態です。

   たとえば、「既存顧客への営業強化」というテーマに対しては、実際にどのような取り
   組みを行っていくのか、また、どのような状態になったら目標を達成したことになるの
   かについて明確にします。

   具体的に営業マンの訪問回数や最終的な注文額などの管理指標を設定し進捗を管
   理していきます。

   ○「進捗状況の見える化」のための要件

    ・ビジョン・戦略に基づく重点分野について具体的な管理指標があり進捗管理さ
     れている

    ・数値計画の進捗状況は少なくとも週次単位で集計され、幹部陣で共有されて
     いる

    ・経営会議、部門会議など会議体系が整理されており、適切に運用されている

    ・報告・連絡・相談の基準が明確になっており適切に運用されている

    ・部門長はメンバーの定期報告から行動結果だけではなくプロセスを読み取っ
     ている

    ・メンバー全員のスケジュールが共有されている

   中小企業が限られた資金や人員の中で、着実に業績を上げるためには、効率的に業務
   を遂行することが不可欠です。

   しかし、現実にはさまざまな理由で効率的とはいえない業務が発生します。 

   共通する原因の1つとして、「誰が」「何を」「どのようにして」業務を行っているの
   かを、当事者以外が関知していないことが考えられます。

   企業内に非効率な業務が存在していても、ほかの社員にそれらの問題が「見えていな
   い」状態では、その非効率性はいつまでも改善できません。

   業務の効率化は、それらの問題を見える化し、認識を共有することから始まります。

   見える化は社内に大きなメリットをもたらします。

   組織は全員が同じ考え・方向(目標、目的)に向かって進むことで大きな効果を発揮
   します。

   組織が烏合の衆であってはせっかくの組織が意味を成しません。

   そのためにも組織(経営)の見える化を推進してください。

   事業経営における業務の「見える化」は業務改革に繋がるもので、これまで社員が把握
   できていなかったことを把握できるようにすること。

   あるいは一部の社員のみが把握していたことについて情報の共有を図ることです。

   限られた資金や人員の中で、着実に業績を上げるためには、効率的に業務を遂行する
   全員参加型経営が不可欠となります。

   しかし、現実にはさまざまな理由で効率的とはいえない業務が発生しているのが実態
   です。

   例えば、業務の非効率を招く要因としては以下のようなものが考えられます。 

  □業務の手順がなく、過去のままになっている

   以前から慣例的に行われてきた業務が、時代とともに技術が進歩し、あるいは環境が
   変化することによって、いつの間にか非効率なものとなっていることがある。
   
  □可視(見える)化のための推進体制

    1.経営者の積極的な関与

      業務フローの可視化を推進するには、まず経営者の意思表示が必要です。

      可視化は複数の部署にまたがる協力が不可欠であり、部署間の調整も必要に
      なります。

      従って、経営者が号令をかけるだけでなく、可視化の実行に積極的に関与する
      ことが重要です。
   
    2.可視化推進チームの整備

      業務フローの可視化は複数の部署がかかわる作業ですので、それぞれの部署
      から担当者を選任して横断的な「推進チーム」(以下「可視化推進チーム」)を
      結成します。

      例えば卸売業であれば、販売部門、出荷部門、経理部門、システム部門から
      全社的な視点でプロジェクトを進めることのできる人材を登用します。

      統括部や管理部といった全体の業務フローを把握している部署が既にある場合
      には、その部署を活用してもよいでしょう。 

      また、税理士や公認会計士など社外の専門家が可視化推進チームに参加する
      ことは有益です。

      業務の可視化の最終目的は業務マニュアルの作成にあります。

      手順は、

      業務の棚卸(洗い出し)業務(役割)分担表の作成⇒問題点や改善策を見つ
       ける⇒業務改善に着手⇒業務ごとのフローチャート作成⇒業務の可視化(標
       準化)⇒業務マニュアルの作成

  □他の部署の業務内容や状況を知らない

   各部署が情報を抱え込んで部署間で情報が共有されていないと、二度手間が発生し
   たり、トラブルの発生時に適切な対応ができない、などの問題を引き起こす場合が
   ある。

  □社員によって繁忙度に差がある

   暇を持て余している社員がいる一方で、過剰な業務量を抱えている社員がいると、業務の
   無駄や無理が生じる。

  □勘、経験といった属人的な能力に依存している

   ある業務を特定の社員だけが理解している状態だと、退職や休職などによってその社員が
   欠けた際に業務進行が滞ることがある。

   これらの事柄に共通する原因の1つとして、「誰が」
   「何を」「どのようにして」業務を行っているのか
   を、当事者以外が関知していないことが考えら
   れます。

   社内に非効率な業務が存在していても、ほか
   の社員にそれらの問題が「見えていない」状
   態では、その非効率性はいつまでも改善でき
   ません。

   業務の効率化は、それらの問題を可視化し、
   認識を共有することから始まります。


  ■業務フロー(流れ)の見える化は緊急課題

  ビジョンや経営戦略に対する社員の理解を深めるため

   見える化を実現することは社員の経営参画意識の向上、
   ビジョンや経営戦略への理解を深め、採用時に会社が
   必要とする人材を伝えやすくなるため、それに共感できる人材を獲得しやすくなる。 

  組織力を強化するため

   見える化によりビジョンや戦略を社員が共有することで、全員の力で何とかしてそ
   れを達成したいという一体感を育むためです。

   自分自身の目標達成、ほかの部門やメンバーの目標も共有することで、未達
   門や未達メンバーのフォローも積極的に行おうとする組織人としての姿勢を確立す
   ることです。

  □他の部署の業務内容を知る

   ほかの部署がどのような業務を行っているかが見えるようになり、その結果、必要
   な情報を持っている部署がどこであるかが分かるようになり、企業内の情報共有を
   促進する効果が期待できます。

  □基幹業務とそうでない業務の区別を知る

   自社にとって基幹となっている業務とそうではない補完的な業務の区別が分かるよ
   うになります。

  □ボトルネック(業務の流れが目詰まりを起こしているところ)を発見する 

   必要以上に処理時間がかかっている業務があった場合、その部署や担当者の業
   務推進方法が非効率な状態になっている可能性があります。

   ボトルネックを発見して、適切な助言や指導を行うことで、効率性を向上させるき
   っかけを得ることができます。

  □不適正な連絡体制を発見するため

   同じ指示あるいは類似した指示が複数の異なる人から届く業務フローになっていたり、
   持っている情報を次にどこに伝えるべきかというルールが確立されていないと、社(店)
   内の連絡に混乱を来します。

   業務フローを可視化することにより、連絡ミスが起こりやすい業務を発見できます。

  □知識、技術、情報の標準化を容易にするため

   これまでベテラン社員などが経験や勘といった属人的な能力に頼って進めていた業務
   が、ほかの社員にも見えるようになり、組織として業務の手順を文書化(マニュアル)
   することができます。

  □現場の変化に即応したスピーディーな意思決定をするため

   トップが入手しているのは「売上・利益」などのすでに結果として現れている業績情
   報が中心となり、「取引先の満足度低下(不満、苦情)」などの経営悪化の予兆と
   もいえる情報の見過ごしを防ぎ、問題が深刻化する前にスピーディーな対応を行う
   ため。

   業務フローを可視化することにより、連絡ミスが起こりやすい業務を発見できるよ
   うになります。

  □社員個々のノウハウを組織のノウハウとして蓄積するため

   社員は日々の業務を通じてさまざまなノウハウを獲得していきますが、そのノウハ
   ウは社員個々に蓄積されていくだけで、組織には十分にフィードバックされません。

   全社員の日々の活動内容(日報)を共有することで、報告書自体を組織のノウハ
   ウとしてマニュアル化(日々更新)していく。

  □公正・公平な評価につながるため

   多くの会社では成果主義の人事考課制度が導入されているが、成果指標による
   評価だけでは、社員の地道な努力や他者への貢献など見えにくい部分は考慮され
   ません。

   営業部門などでは顧客に恵まれたなどの「運」に左右される部分もあったり、間接
   部門などでは客観的な成果指標を設定しにくい場合もあり、成果主義の導入を進
   めれば進めるほど社員の不満が高まる可能性もあります。

   あらかじめ「何をもって成果とするか」を明らかにし、最終的な成果指標だけではな
   く、見えにくい部分も積極的に評価することで、評価に対する公正感・公平感を持た
   せる。
   
  □内部統制・コンプライアンスの強化(業務基準

   「やるべきこと」、「今やっていること」、「やってはいけないこと」を明らかにし、内
   部統制・コンプライアンスの強化を図る。

   中小企業が限られた資金や人員の中で、着実に業績を上げるためには、効率的に業務
   を遂行することが不可欠です。

   組織としてチームとして事業展開していくには、すべての部門が見えなければなりま
   せん。

   見えないことで、ムダ・ムラ・ムリが発生し、さまざまな問題が起こってきます。

   特にコンプライアンスに関する問題が発生する原因は場当たり的な事業運営にあり
   ます。

   問題が発生するたびに、あたふたとするばかりで、その場しのぎの解決に走ってしま
   います。

   しかし、現実にはさまざまな理由で効率的とはいえない業務が発生します。

    ○業務プロセスが時代遅れになっている

     以前から慣例的に行われてきた業務が、時代とともに技術が進歩し、あるいは環
     境が変化することによって、いつの間にか非効率なものとなっていることがある。

    ○ほかの部署の業務内容や状況を知らない

     各部署が情報を抱え込んで部署間で情報が共有されていないと、二度手間が発
     生する、トラブルの発生時に適切な対応ができない、などの問題を引き起こす場合
     がある。

    ○社員によって繁忙度に差がある

     暇を持て余している社員がいる一方で、過剰な業務量を抱えている社員がいると、
     業務の無駄や無理が生じる。

    ○経験や勘といったマンパワーに依存している

     ある業務を特定の社員だけが理解している状態だと、退職や休職などによってそ
     の社員が欠けた際に業務進行が滞ることがある。

   これらに共通する原因の1つとして、「誰が」「何を」「どのようにして」業務を行って
   いるのかを、当事者以外が関知していないことが考えられます。

   社内に非効率な業務が存在していても、ほかの社員にそれらの問題が「見えていない」
   状態では、その非効率性はいつまでも改善できません。

   業務の効率化は、それらの問題を可視化し、認識を共有することから始まります。

   非効率な業務や適正な状態から外れている業務は、あるべき「基準」との乖離(かいり)
   が生じている業務であるといえます。

   従って、「本来、業務がこのようになされるべき」という「基準」を明確に持っていな
   ければ、どのような状況が非効率あるいは異常であるのか、また現状があるべき
   状態と比べてどの程度の乖離があるのかを認識することができません。
 
   業務の可視化は、本来あるべき基準を明確に
   するという効果を持っており、このことからも、
   組織化に欠かせない改善策となります。

   可視化の基本となるのが、社内の意思疎通
   を強化することです。

   しかし、この基本ができていない中小企業が
   少なくありません。

 

   可視化によって明確になった基準は、「手順
   書」「ガイドライン」「ルール」などの名称で呼
   ばれます。

   こうした基準を策定することで、業務を基準に
   沿って進めることができ、業務の標準化やそ
   れに伴う効率・正確性の向上が図れます。

   しかし、ここで考えていただきたいのはどんなに
   可視化を図っても組織の根底にあるのは「理念」、「ビジョン」であり、ES(従業員
   満足)」です。

    ・トップと幹部、幹部と社員、トップと社員の
     ミュニケーション
不足

    ・社員の組織人としての基本動作の習得不足

    ・顧客満足より従業員満足 


   中小企業では、経営者から社員に対してビジョンや方針が十分に伝わっていないことは
   少なくありません。

   ビジョンや方針は社長の頭の中だけにあり、社員は指示に従うだけ、というケースも
   あり、社員同士も自分の目先の業務遂行に注力するあまり、全社の動向やほかの
   メンバーの様子に関心を寄せる余裕がないという事態もみられます。

   社員たちは程度の差こそあれ「うちの社長は何を考えているのかよく分からない」と感じ
   ているものです。

   社長は社内の見える化推進にあたって、まずは自分自身の考えや想いを社員たちに
   できるだけ理解してもらう必要があります。

   社長が社員に対して見える化すべきもっとも重要なことは、「会社はどこへ向かっている
   のか」(経営理念など)、「そのために何をすべきか」(中期経営計画など)について、
   社長自身がどのように考え、どのような「想い」をもっているのかということを会議や
   朝礼などで日頃から発信し、全員参加型経営を図ることです。

   社員にとってこの部分がよく分からないと、どのように見える化を行っていけばよいの
   かが分かりませんし、見える化実現のためのモチベーションもわいてきません。

   見える化の目的はあくまで「経営上の問題を解決する」ことにあり、会社側の一方的な
   透明性(ガラス張り)を図ることとは異なることを理解すべきです。

                            組織力強化マニュアルについてはこちら

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