保険代理店はサービス業

無形の商品を同業他店と差別化させる

■保険商品では差別化できない

 お客様が本当に望んでいるサービスとは何でしょう?   

 あなたにとって同業他店(店)との決定的な違いは何ですか?

 と、問われたとき明確に答えられるでしょうか。

 10、20年前ならいざ知らず、事故対応と答える方はいないでしょうが、明確に答えられる人は
 ほんのわずかではないでしょうか。

 代理店にとって、メーカーである保険会社にある商品を単に卸し、販売する仲介業ではないのです。

 あなたは、お客様の抱える問題・悩みを解決していく問題解決業でなくてはならないはずです。

 今後ますます業界の環境変化は厳しいものとなってくるでしょう。

 どんな環境にあっても、自店における他店との違いを構築していかなければなりません。

 そうでなければ、代理店はどこも同じといったレッテルを張られてしまうことでしょう。

 他店との違い、強み、差別化策、オリジナリティ 等々

 言い方はそれぞれですが、あなたの「売り」をつくることです。

 それでは、どんな「売り」をつくりだせばよいのか。

 そのヒントは他がやっていないことをやることです。

 やって当たり前のことをやることです。

 「当たり前のことをやって差別化になるのか」と言われそうですが、現在に至るまで、その当たり
 前ができていないのが現状なのです。

 プロとしてやっていく限り、どんな業界でも変わらないはずです。

 例えば、契約していただいた、紹介していただいたら、口頭でのお礼だけでなく、お礼(ハガキをする。

 更改落ちであっても、今まで契約していただいたお礼(ハガキ)をする。

 保険のプロとして「やって当たり前」は、お客様からすれば「してくれて当たり前」なのです。

□目に見えない商品・サービスを「見える化」させる

 お客さんはあなたの扱う保険という商品を見ることが出来ない。

 目に見えないから、手にとって見てもらい、試してもらうことが出来ません。

 さらに、保険商品に大きな差異は見られません。

 結局最後にものを言うのがサービスです。

 収益を上げているところと、そうでないところの違いは何か。

 同業他店と同じことは決してやっていないことです。

 そこで、
 自身に問いかけてみるべきです。

 「あなたにできることは何ですか?」

 そして、顧客が、本当に買っているものは何か?

 お客様は保険という商品そのものではなく、「将来に向けての安心」を買っているのです。

 しかし、その「安心」という商品が使われるのは、事故や災害があってからです。

 当然お客様は「安心」を購入しているのだから、すべて滞りなく手続きしてくれると思うわけです。

 ここで問題が発生します。

 その「当然やってくれるだろう」ことが履行されず、苦情という形で現れます。

 各保険会社でも、お客様の苦情を集め代理店に公開し、CSを謳ってはいますが、効果のほどは定か
 ではありません。

 業界紙が掲載している顧客不満足の内容を見ても、毎年同じような苦情内容なのです。

 なぜ、このように同じことが繰り返されるのでしょう。

 もちろん保険業界に限った話ではありませんが。

 要因は多数あり、あなたもすでに承知だと思います。

 売ることばかりが先行し、従業員の教育(訓練)の仕組みがないからです。

 場当たりな行動が、さまざまなムリ・ムダ・ムラとなって、問題を引き起こしているのです。

 ここで、あえて教育を訓練としたのは、社会人・組織人として、当然出来て当たり前のことを確実に
 実践するために、学校に見られる座学ではなく、ロープレによる訓練と考えたほうがいいでしょう。

□当たり前のことを当たり前に行う

 あなたのところでは以下の対応が当たり前にできているでしょうか。

  電話基本対応チェックシート▼▼

 たったこれだけの当たり前のことですが、継続することがカギとなります。

 そのためには、毎日5~10分全員でロープレをし、実践をしてみてください。

 半年、1年続けた時、お客様のあなたを見る目が違ってきます。

 「こんなことで」とあなたは思うかもしれませんが、こんなことが大多数の代理店で出来ていない
 のです。

 サービスという言葉の意味は多岐にわたりますが、あなたにとって増収に欠かせない行動といっても
 いいでしょう。

 あなたがお客様にアピールしない限り、お客様には伝わりません。

 些細なことと思うことであっても、お客様の受け取り方は千差万別です。

 「あれもこれもやろう」と欲張らず、できることを絞って継続実行していくことが重要です。

 ある代理店は自店でできるサービスについて全員で討論しました。

 そして、決まったことは『5Sの徹底』でした。

 今更と思われるかもしれませんが、業界問わずこれができている企業はほんのわずかです。

 毎朝5分、欠かさず全員で実践し続け、今ではそれが社内では当たり前に行われているのです。

 その代理店さんに電話をかける機会があったとき、電話応対した社員の方の応対は本当に気持ちの
 いいものでした。

 まさにこれこそがサービスだと実感しました。

 同業他店と同じことをしていては、この厳しい経済環境で勝ち残っていくことはできません。

 あなたと同業他店の徹底した違いをつくりましょう。

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保険代理店はサービス業

代理店にとってのサービスの基本 Ⅱ

□あなたのポジションは、お客さんの頭の中

 それがどんなものなのか、見つけ出すことです。

 お客さんはあなたのことをどう見ているのか? 

 保険契約をしてくれるのが、なぜあなたなのか。

 その多くが、たまたまではないだろうか? 

 多くの顧客が、あなたのことを「1年に1回更改時に顔を出す保険屋さん」、「契約時だけは
 熱心に説明してくれる調子のいい保険屋さん」、etc と、印象付けられてないだろうか。
 
 それでは、あなたはお客さんからどう思われたいのか、どう印象付けたいのか、言い換えるなら、
 あなたのポジショニングです。

 このポジショニングを明確にしていかなければ、代理店本来の姿である「ビジネスドクター」、
 「ホームドクター」には成り得ないでしょう。 

 あなたが、自分のポジションをみつけていくには、まず代理店業の規模、ブランドイメージは
 「小さい」という点から出発しなければならない。

 マーケティングにおける「自分のポジションをメリットに転換する」ことです。

 米国の成功事例として、レンタカーのエイビスが「私たちはナンバー2です」と、広告で何年にも
 わたってこう言い続けた。

 「だから、もっと頑張ります」人々はそのメッセージを信じ、収益はうなぎ登りになった。

 エイビスがナンバー2を売り物にしたように、小さいことをメリットに転化しなければならない。

 「小さい」が生む連想を利用して商機をつかむ。

 自分たちの規模が中小であることを隠さず、逆にその利点を強調すること。

 たとえばフットワークの軽さや、「労務に強い」、「労災に強い」、「生産物賠償に強い」、
 「事業承継に強い」、「個々の仕事への目配りの良さ」などを。

 尚、あなたが強くなくても、アライアンスを組んだ仲間が「○○に強い」なら、それでもいい
 でしょう。
 
 「ポジションを絞り込む」ことが保険のデパート化から保険の専門店化になる道であり、組織を
 まとめ上げ、進むべき方向も明確になるのです。

 あなたを特別なものにするメッセージは、従業員に対してもその一員であることだけで特別な
 誇りを持たせられます。

 専門化を目指していくうえで、必要になってくるのが価値(=品質+価格です。

 保険商品だけを供給しているなら価格設定は必要ない。

 専門化を目指していくには必然的に他商品とのパッケージ化が必要となる。

 あなたのポジションを、同業他店と徹底的に差別化していくには、保険という単品商品だけでは
 強力な違いを生み出せない。

 このパッケージ化が、あなたの商品に付加価値をつけることができるのです。
    
□お客様が求めること

 各地においても変革に伴う代理店の活動が活発化しており、危機意識の高まりもあいまって
 さまざまな形態の代理店組織ができてきています。

 しかし、ここで第一に考えなくてはいけないこと  それは「お客様」です。  

 今更、「当たり前のことを言うな」といった声が聞こえてきそうですが、はたして本当にお客様の
 方を向いた経営がなされているでしょうか?

 保険会社も含め事業の拡大、合併(集約化)を何のために行っているのでしょうか。

 コスト(事業費・システム)の軽減、同業他社(店)に勝つための規模の拡大、といったこと
 のみならず、真の顧客サービスとは何かをもう一度原点に戻り、熟考すべきではないでしょうか。

 「お客様が何を望み、求めているか」であり、それに応えることが保険会社・代理店の役割で
 あるはずです。

 業界を問わず収益を上げているのは企業規模やセールステクニックのうまい下手ではありません。

 「お客様が望んでいることは何かを的確に把握」し、実行しているところです。

 売り手の発想である「売る」ことが先行し、「どうしたら購入してもらえるのか」がありません。

 お客様は高度なセールススキルや商品知識だけを求めているわけではない。

 代理店業で飯を食っているなら専門知識を有することは当然です。

 このテーマでもある「サービス」の提供こそが最優先であり、あなたにとっての商品でなくては
 なりません。

 サービスという言葉は広義にわたりますが、シンプルに考えて見ましょう。

 あなたがしてもらったら「うれしい」、「感謝する」、「感動する」ことを考えてみましょう。

 それをただお客様にしてあげることです。

 お客様に提供したサービスの分だけ利益として返ってきます。

 増収できないのは、お客様に何のサービスもしていないからです。

 もう一度言います。

 お客様が求めていること、望んでいることは何かを考え、それを継続実行することです。

 それは自店を変えなければなりません。

 変革です。

 変革の目的は生き残り勝ち残るためです。

 変革の内容はさまざまです。

 規模の拡大を推進する、異業種同士の連携を深め、それぞれの強みを生かした協業、挙げたら
 きりがありません。

 ですが、ここで少し考えてみましょう。

 よく日本は「ものづくり大国」と言われていますが、果たして褒め言葉と受け取るべきでしょうか。

 PC開発がスタートした頃、日本はPCの箱物作りに専念しました。

 そのとき、先進諸国では中身のソフトに力を入れていたのです。

 この例を見ても、日本はモノ(部品)を作ることは世界のトップクラスであってもモノを含めた
 パッケージ化することが苦手のように感じます。

 最近やっと、新幹線を米国に売り込む商談で新幹線という箱物だけでなく、システム(仕組み)
 を売ることをマスコミが報じていた。

 これらのことは、今までのビジネスにおいても同様のことが言われ続けてきました。

 「よいものだから売れるはずだ」と。

 これらを保険業界に当てはめて考えることが必要ではないだろうか。

 保険という(単品)商品をつくれば売れた時代は別にして、顧客の抱える問題・望みを解決する
 ために、保険という単品商品をどうパッケージ化して、解決策の手段として活用できるかを考える
 べきです。

 多くの代理店の経営体制をみてみても、

 フロント(営業)に重きを置いた体制が大多数で、バック(管理、CS、情報の収集と発信)に
 ついては重要視してこなかったようです。

 これは上記に示した新幹線の販売と同じです。

 フロントの役割である「保険という商品を売る」だけでなく、バックを含めたシステム(仕組み)
 による販売体制の構築です。

 代理店業においても、最近フロントオフィスとバックオフィスを明確にした組織体制づくりを
 し始めているところも少数ですが見受けられます。  

 バックオフィスの役割は、 

  ・顧客管理(顧客データの整備、情報の収集と発信)

  ・多種目販売の推進

  ・顧客との接点の拡大

 増収に欠かせない上記のことをないがしろにし、「売る」が先行し、「仕組み」づくりをして
 こなかった結果が現状を物語っている。

 成熟化された保険業界で、同業他社との差別化を図っていくにはサービスしかありません。

 そして、サービスを実践していくには「お客様、顧客」を知らなくてはならない。

 お客様の欲すること(要望、抱える問題・悩み)は千差万別です。

 当然、これらのすべてに応えることはできません。

 あなたの本業であるリスクマネジメントを解決策の手段として生かしていくことです。

 個人向けなら、公的介護・年金・医療、健康、教育といった分野の知識を習得し、法人向けならば、
 人事・労務、コストといった分野を切り口にサービスの提供を実践していく。

 専門的なこと以外でもサービスの提供はできます。挨拶、電話対応など、5S(整理・整頓・清掃・
 清潔・しつけ)といった、いつでもどこでもお金を掛けずにできるサービスの基本があります。

 この5Sにみられるように「出来て当たり前のこと」ができていないのが実態です。

 目に見えない、形の無い商品を扱っているからこそ「目に見える、形のある」商品にする必要が
 あります。

 それが5Sという形で、目に見える商品の完成型となります。

 多大なコストを掛けなくても、同業他社との差別化はできるのです。

 5Sを抜きに、規模の拡大やシステム構築に走っても結果は目に見えています。

 ここに欠かせないことがあります

 何でしょう?

 そうです。「教育(人材育成)」が欠かせないのです。

 代理店業における「教育」は「訓練」と置き換えて考えるべきです。

 お客様があなたの商品・サービスを“どうしたら購入してもらえるか”そのためにはどういった
 訓練(教育)が必要かです。

 決して“どう売るか”が先行した営業活動ではないのです。

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保険代理店はサービス業

保険代理店に必要なサービスの基本 Ⅰ

サービスの基本

 保険代理店のあなたはサービスを広告・宣伝するのに次の二つの基本を守ろう。

   ・サービスを目に見えるものに置き換える。

  ・見込み客を安心・感心・感動させる。

 お客さんはあなたが居なかったら困るだろうか? 

 多くのお客様は、代理店に存在価値を感じていないのではないでしょうか。

 見込み客にどんなメリットをもたらすかではなく、自分の方がどんなに優れているか、自分に
 つい
てばかりを声高に言い立てている。

 ただ単に、他の代理店に加入している保険を自分の扱いにすることだけに熱意を傾けています。

 お客様の頭の中は、自分の利害のことしかありません。

 そして、代理店のあなたの頭の中も自分の利害のことしかありません。

 ですから、代理店としてのメリットではなく、お客様にとってのメリットをメッセージとして
 伝えることです。

 そして、お客様に伝えることは1点に絞ることです。

 あなたが複数のメッセージを送ったとしても、ほとんどの人はせいぜい一つしか覚えていて
 くれません。

 それを忘れないことです。 ・・・言いたいことは一つに絞ること。

 多くを語る(喋りすぎる)ことは、何も言っていないのと同じである。

 お客様は基本的な疑問を抱いています。

 あなたに加入すべき理由は何か? 

 あなたとよそはどこが違うのか? 

 「口ではそういっているけど、あなたに切り替えることで、前の代理店より対応が悪くならない
 だろ
うか」、「そんなリスクを考えるなら、今までのところでそのまま続けた方が気が楽だ」。

 お客様は頭の中で、こんな値踏みをしているのです。

 結果的に、「どこも同じだろう」と頭の中で考えます。

 お客様の言ってることが正しい。

 感心も感動もさせられない代理店なんて、どこも同じなんです。

 そのためにも、言葉は重要です。

 ちょっとしたひと言で、コンセプト独自性がくっきりと浮き彫りになり、コンセプトが説得力を
 
持ち始めることがあります。

 複雑なものを売り込むときは、何かになぞらえ、キーワード化して理解しやすくしてみましょう。

 あなたは自分の言いたいことを知ってますか?

 つまり「あなたは」「何が」「言いたいのか?」である。

 自らの論点をはっきりできないと、宣伝広告活動の多くは失敗してしまうでしょう。

 強烈な一言で、なぜ他ではなく、あなたに加入すべきなのかを伝えましょう。

 お客様は今、どんなことで悩み、問題を抱えているのか、聞いてみることです。

 そして、その解決策を提案するだけでいいのです。

 多くの中小企業経営者の抱えている問題は、ほとんど同じです。
 
 お客様が購入を判断するとき、鮮烈(感動する)な情報に強く影響されます。

 これらの情報は、見込み客の心の中に強く印象付けをすることができます。

 この「新鮮力」を発揮するには、自分を新鮮に演出することです。

 営業活動において、あなたは役者であると心得ることです。

 訪問企業先が舞台であり、その舞台でどのように自分を演じられるかが、決め手となるのです。
    
サービスの仕組み

 営業活動に手順があるようにサービス活動においても手順が必要となります。

 場当たり的なサービスを実施しても、それが営業として成果のある内容でなくてはなりません。

 過去の延長線上で、やり方・考えを改革・改善しようとしても、それは結果的に改革・改善には
 ならないのです。

 営業会社である代理店にとって、継続的な増収の仕組みをつくることは最優先課題です。

 マンパワーに頼った営業を続けていては、いつまでたってもノウハウの構築はできませんし、
 3K営業から抜け出せません。   

 サービス=営業 です。

 なぜ、多くの代理店が多種目販売、単価アップに伸び悩んでいるかは、あなた自身がすでに承知の
 はずです。

 そうです、何もしていないからです。

 誤解のないように言っておきますと“何もしていない”とは、あなたが顧客にサービスだと思って
 やっていることが伝わっていないからです。

 顧客に対し、「これだけ一生懸命やっているのだから」とか「十分すぎるほどのサービスを提供
 しているのに」「誠心誠意な対応をしているのに」といった声を聞きます。

 これは売る側の勝手な思い込みでしかないのです。

 人(お客様)は、自分にとって興味関心のあることにしか反応しないということを知っておくべき
 でしょう。

 このことを念頭に置き、サービスについて考えるべきです。

 あなたにとってのサービスとは増収につなげるためです。

 そして、このサービスがあなたにとってのブランドであり、ノウハウであり差別化策となるのです。

 ですから、同業他社(店)のやっていない、まねができないことをサービスとして扱うことを
 お勧めします。

 だからといって、決して高度で、難しいこと求めているわけではありません。

 要は、顧客が感謝し、感動することは何かを見つけ、それを継続実行することです。

 例えば、ハガキやカードはどうでしょう?

 契約していただいたお礼、紹介していただいたお礼、更改していただいたお礼、更改してもらえ
 なかったがお礼、バースデイ、事故対応時における中途経過報告、創立記念、等々 ハガキや
 カードを活用する場面はいくつもあります。

 営業マンの多くが、今すぐ結果の出せる方法を求めます。

 小手先のテクニックを求め、またそれらの解決策の広告に乗せられている場面を見聞きします。

 メーカである保険会社も、今すぐ結果の出ることばかりに注視し、中長期的な戦略など皆無に
 等しいといっていいでしょう。

 保険会社と代理店は合わせ鏡であることを認識すべきです。

 規模、代理店設置の拡大策と、昔となんら変わっていないと感じるのは私だけでしょうか。

 IT環境が進む中、お客様の選択肢は多岐にわたっているが、売る側の戦略・戦術に変化は
 ありません。

 今までの“売る側の発想(どう売るか)”から“買う側の発想(どうしたら買ってくれるか)”に考えを
 変えなくてはなりません。

 そして、サービスと営業を一体とした仕組みをつくることが重要です。
   
□お客様からの支持

 過去には代理店の大型化を目指し、総代理店、中核、クラスターといった制度がもてはやされた
 時代もありました。

 当時のこれら制度の構築においてメーカーである保険会社と代理店の間についての思い・考えの
 違いが感じ取れました。

 名称は別として、本来当制度は顧客への充実したサービスの提供が目的のはずでした。

 しかし、販社である代理店サイドの思いは違うようです。

 私見ですが、目的はあんちょくな「代理店手数料アップのため」と思われます。

 保険業界の変化の中で、過去においても同様の制度を構築したものの、現在まで存続している
 制度があるでしょうか?

 これら制度の失敗要因は、本部機能としての役割を十分担っておらず、本部自体にノウハウや、
 仕組みがないことも失敗を招いた要因です。

 これらのことは保険業界のみならず、他業界でのフランチャイズや代理店制度にも見られることは
 すでに承知のことと思います。

 では、これら制度本来の目的は何でしょう?

 規模のみならず、業務品質、CS、コンプラ、マーケティング機能を有し、お客様からの支持で
 ある「必要で、なくては困る」代理店を目指すことです。

 これらの機能を有し、実行していくには小規模代理店では不可能であるからこそ、適正規模の
 拡大が必要なのです。

 箱物作りが先行すると、規模の拡大だけが先行し、中身のないハリボテ大型代理店の出来上がり
 となってしまいます。

 そして、その先に見えるのは顧客不在の組織です。

 保険業界に近い形態の小売市場(家電業界)を例に見てみると、10年前では百貨店と量販店が
 市場を席巻していました。

 しかし、現在のデフレ経済とネットの普及により、台頭してきているのがネット通販です。

 現在も量販店の勢いはありますが、シェアを死守するための価格競争の激化で有効な対策が取れて
 いません。

 そして、高齢化社会に突入した今、新たな販売形態がテレビ通販であり、町の電気屋さんです。

 家電製品のデジタル化により、取り扱いが複雑化したことも要因です。

 この町の電気屋さんは価格が量販店より高いにもかかわらず、お客様が「指名買い」して来る
 そうです。

 ここでは超地域密着型の戦略を展開しているとのこと。

 この事例を保険業界に当てはめて考えてみてはどうでしょう。

 すでにご存知のように、ネット通販、テレビ通販は実証済みです。

 町の保険屋さんを目指すなら、商圏を絞り込み、かゆいところに手が届くサービスの提供をして
 いくことです。

 それぞれの販売形態により戦略は違いますが、今後あなたが競合他店と、どのように明確な違いを
 だしていくかです。

 その答えは、お客様からの“支持”です。

□増収するにはサービス

 あなたにとって収益を拡大していくにはサービスしかない。

 しかし、程度の低いサービスを提供することは、代理店にとって典型的な自殺行為である。

 大切なことは、実態をより改善し続けることです。

 「実態をより改善」すれば、マーケティングはより容易に、より低コストに、そしてより高収益に
 つながります。

 今、あなたの実施しているサービスは「程度の低いサービス」と自覚すべきです。

 そうしなければ、強化すべきサービスが何なのかを見つけ出す努力もしないし、結果、同業他店と
 何ら変わず、淘汰されていく代理店の1人になってしまいます。

 サービスの良し悪しの判断基準を決めるのは誰?(同業界の常識は、世間の非常識)

 サービスの質についてよく例に出されるのがディズニーランドである。

 サービス業である代理店にとって、良質なワールドクラスのサービスがとんどん普及している
 ことを認識しなければならない。

 お客さんのサービスを見る目が高まる中、期待レベルに到達できないサービスに対しては、顧客は
 あなたのもとを去っていってしまうでしょう。

 顧客ニーズを満たしている競合相手と差別化するためには、顧客の度肝を抜かなければならない。

 顧客を驚かせること、感動させることこそあなたを飛躍させる原動力なのです。

 単にメーカーが求め、要求しているものを提供するのではなく、消費者に迎え入れられるはずの
 ものを創り出すのだ。

 その結果、こぞってマスコミがあなたを応援してくれるでしょう。

 顧客を惹きつけ続けるために、他と違うどんなことができるか考えてみよう。

 あなたのすべての行動はマーケティングであると認識すべきです。

 そのためには、あなたは保険商品だけに囚われないことだ。

 そうでなければ、同業他店と同様のサービスしか思いつかない。

 これでは、周囲に埋没しこそすれ差別化どころではない。

 多くの成長のチャンスは、現状の業界の定義づけの外にあるのです。

 だから業界常識の枠組みの中で戦っていては、成熟産業全体に見られる、肉体的にも金銭的にも
 多大な出血を強いられる戦いになってしまうのです。

 そして、あなたも・・・

 あなたの本当の売り物は何か? 多くの代理店は「保険」と回答するだろう。

 増収できない理由がここにあります。 

 このような現状を理解し、あなただけは独自戦略を構築し、成長してもらいたい。

 あなたには同業他店と違う圧倒的な「売り」はあるのか?

 税理士、弁護士、医者などの専門的サービスを提供する専門家の多くは、お客は自らの専門性を
 買ってくれていると考えがちです。

 しかし大半の顧客は、こうした複雑なサービスについて、その専門性を評価することはできません。

 税金の還付事務や医療診察などのサービスを受けても、それが本当に優れたものかどうかは、
 わからないのです。

 しかし、相手の応対の良さや電話を折り返しかけてくるかどうかならわかる。

 お客様は、自分が大切に扱われているかどうかを感じ取ることについては専門家である。

 たいていの専門的サービスは売りにならないのです。

 なぜなら、専門性は専門家として当然あるベきものであり、お客様には専門性を明確に評価でき
 ないからです。

 あなたが売るべきものは人間関係なのです。

 そして、この点にこそ最も注カすべきなのです。

 ただし、「人間関係が大切だ」といって、「人間関係を築くには、足繁く顧客に顔を出すべきだ」
 ではないことはお分かり頂けると思うが…。

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保険代理店はサービス業

保険代理店にとってのサービスとは

■お客様が本当に望んでいるサービスとは

 形の見えない商品だからこそ、同業他社(店)との差別化が必要。

 保険商品による差別化では差別化にならない。

 お客様が本当に望んでいるサービスとは何でしょう?     

 あなたにとって他店との決定的な違いは何ですか? 

 と、問われたとき明確に答えられるでしょうか。

 10、20年前ならいざ知らず、事故対応と答える方はいないと思いますが、明確に答えられる
 人はほんのわずかではないでしょうか。
 

 代理店にとって、メーカーである保険会社にある商品を単に卸し、販売する仲介業ではないのです。

 あなたは、お客様の抱える問題・悩みを解決していく問題解決業でなくてはならないはずです。

 今後ますます業界の環境変化は厳しいものとなってくるでしょう。

 どんな環境にあっても、自社(店)における他社(店)との違いを構築していかなければなりません。

 そうでなければ、代理店はどこも同じといったレッテルを張られてしまうことでしょう。

 他社(店)との違い、強み、差別化策、オリジナリティ 等々。

 言い方はそれぞれですが、あなたの「売り」をつくることです。

 それでは、どんな「売り」をつくりだせばよいのか。 

 そのヒントは他店がやっていないことをやることです。

 やって当たり前のことをやることです。  

 「当たり前のことをやって差別化になるのか」と言われそうですが、過去から現在に至るまで、
 その当たり前ができていないのが大多数の代理店における現状なのです。

 プロとしてやっていく限り、どんな業界においても変わらないはずです。

 例えば、契約していただいたり、紹介していただいたら、口頭でのお礼だけでなく、お礼
 (ハガキ)をする。

 更改落ちであっても、今まで契約していただいたお礼(ハガキ)をする。

 保険のプロとして「やって当たり前」は、お客様からすれば「してくれて当たり前」なのです。

 よく商品そのものを売るのではなく、「サービスを売れ」と言われます。

 保険商品で差別化を図っていくことは困難です。  

 競合他店とほとんど代わり映えのしない商品を前に、お客様の選択基準は何か。

 それは「サービス」です。

 あなたは自店の評判を広めるために、「うちは同業他店とここが違いますよ」といったことを、
 会社(代理店)案内、名刺、DM、代理店ニュースなどを活用してアピールして
いきます。

 しかし、ここで問題が起きます。 

 それは、言っていることと、やっていることが違うことです。

 例えば、自社(店)の社内環境です。  

 ここに、言っていることと、やっていることの違いが如実に現れます。

 あいさつ、電話応対などを見ることで、その会社のすべてが見えてきます。

 日本電産の永守社長も、「5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)のできていない会社で利益が
 上がっているところを見たことがない」と言っています。


 このように、社会人として組織人として当たり前のことが出来ずに、表面だけを繕うようで
 あっては、逆効果であることはいうまでもありません。

 実態を改善していくことで、ギャップを埋めていかない限り、どんな活動も効果はありません。

 売ることが先行し、これらのことを蔑ろにすれば収益の低下は免れません。

□「5S」の実践はあなたにとっての最優先課題

 まずは、「5S」を当たり前に出来ることから始め、さらに進化させることです。

 サービス業であるあなたが「5S」を出来ることは、お客様は当たり前と思っていると、認識
 すべきです。

 そのためには、「5S」の徹底した訓練と実践を継続して行うことです。

 お客様が感心しているだけでは差別化になりません。

 「5S」の実践により、感心を感動へと進化させることで、初めてお客様があなたのファンと
 
なってくれるのです。

 実践の効果は、あなたに継続した収益を必ずもたらしてくれるはずです。

□目に見えない商品・サービスを「見える化」させる
 お客さんはあなたの扱う保険という商品を見ることが出来ない。

 目に見えないから、手にとって見てもらい、試してもらうことが出来ません。  

 さらに、保険商品には大きな差異は見られません。

 結局最後にものを言うのがサービスなのです。 

 収益を上げているところと、そうでないところの違いは何か。  

 同業他社と同じことは決してやっていないことです。

 そこで、自身に問いかけてみるべきです。

 「あなたにできることは何ですか?」

 そして、顧客が、本当に買っているものは何か。

 お客様は保険という商品そのものではなく、「将来に向けての安心」を買っているのです。

 しかし、その「安心」という商品が使われるのは、事故や災害があってからです。

 当然お客様は「安心」を購入しているのだから、すべて滞りなく手続きしてくれると思うわけです。

 ここで問題が発生します。  

 その「当然やってくれるだろう」ことが履行されず、苦情という形で現れます。

 各保険会社でも、お客様の苦情を集め代理店に公開し、CSを謳ってはいますが、効果のほどは
 定かではありません。

 保険毎日新聞が掲載している顧客不満足の内容を見ても、毎年同じような苦情内容なのです。

 なぜ、このように同じことが繰り返されるのでしょう。

 もちろん保険業界に限った話ではありませんが。

 要因は多数あり、あなたもすでに承知だと思います。

 売ることばかりが先行し、従業員の教育(訓練)の仕組みがないからです。

 場当たりな行動が、さまざまなムリ・ムダ・ムラとなって、問題を引き起こしているのです。

 ここで、あえて教育を訓練としたのは、社会人・組織人として、当然出来て当たり前のことを
 確実に実践するために、学校に見られる座学ではなく、ロープレによる訓練とした
のです。

 「当たり前のことを当たり前に行う」、あなたのところでは以下の対応が当たり前にできている
 でしょうか。

  電話基本対応チェックシート

 たったこれだけの当たり前のことですが、継続することがカギとなります。

 そのためには、毎日5〜10分全員でロープレをし、実践をしてみてください。

 半年、1年続けた時、お客様のあなたを見る目が違ってくるはずです。

 「こんなことで」と、あなたは思うかもしれませんが、こんなことが大多数の代理店で出来ていない
 のです。 

 サービスという言葉の意味は多岐にわたりますが、あなたにとっては増収に欠かせない行動と
 いってもいいでしょう。


 あなたがお客様にアピールしない限り、お客様には伝わりません。 

 些細なことと思うことであっても、お客様の受け取り方は千差万別です。

 「あれもこれもやろう」と欲張らず、できることを絞って継続実行していくことが重要です。

 ある代理店は自店でできるサービスについて全員で討論しました。 

 そして、決まったのが5Sの徹底でした。

 今更と思われるかもしれませんが、業界問わずこれができている企業はほんのわずかです。

 毎朝5分、欠かさず全員で実践し続け、今ではそれが社内では当たり前に行われているのです。

 その代理店さんに電話をかける機会があったとき、電話応対した社員の方の応対は本当に気持ちの
 いいものでした。


 まさにこれこそがサービスだと実感しました。

 同業他店と同じことをしていては、この厳しい経済環境で勝ち残っていくことはできません。

 あなたと他店の徹底した違いをつくりましょう。

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サービスは営業活動 Ⅲ

サービスは営業活動 Ⅲ

■家業から企業へ
 さまざまな変化は今後も続いていくでしょうが、保険会社の動向に囚われることなく、
 あなたの事業としての経営体制を構築していかなければなりません。
 「家業から企業へ」「個人商店から企業」といった言葉は15、20年前から言い続けられて
 きましたが、果たして今どれだけの代理店が事業化されているでしょうか。

 業界問わず、ますます経済環境が厳しくなる中、あなたが今取り組まなくてはならない
 こと、それは「仕組みづくり」です。
 「仕組みづくり」のヒントは異業種にあります。
 事業規模の小さい大多数の代理店業にとって、限られた現有資産を有効活用していく
 以外手はありません。

 そのためには、
  ・ニュースレター  ・お客様の生の声  ・ハガキ(サンキューレター 等)
  ・テレマーケティング  ・FAX−DMの活用  ・セールスレター 
  ・業務の標準化     
 このように学ぶべきことが多数あります。

 あえて、ゼロから作る必要はないのです。
 あなたにとってお客様への「気配り」がサービスの基本となります。
 その気配りを発揮させるにはバックオフィス(BO)の構築にあります。
 今までBOの必要性は余り認識されていませんでした。
 しかし、BO体制の構築は(組織)営業体制の構築でもあります。

 BO機能は、CS、苦情対応、顧客との接点拡大、情報の収集・発信 等、増収に欠かせない
 重要な役割を果たします。
 経済の悪化、少子化、マーケットの縮小といった悪条件の中であなたが同業他社(店)より
 抜きん出るには、同じことをやっていては意味がありません。

 以前、報道番組で紹介されたスーパーについてちょっと書いてみます。
 普通のスーパーは新聞の折り込みチラシに特売商品と値段を掲載しています。
 しかし、このスーパーのチラシには一切商品が載っておらず、値段も書かれていません。
 載っているのは従業員の写真と近況だけです。
 「子供が生まれました」「おいしいお店見つけました」「ペット(愛犬)のマミちゃんに
 子供が生まれました」等々。

 このスーパーの売り上げは順調です。
 お年寄りが手押し車で来ると、帰りには自宅まで送ってあげます。
 このスーパーの利用者のコメントに「買いだめせず、毎日でも来たい」。
 どうでしょう。
 「業種が違う」、「うちはスーパーじゃない」なんて言っていませんか?

 売り込む、売るといった発想ではなく「売れる」「売れてしまう」仕組みなのです。
 代理店業であろうが、小売業であろうが我々はサービス業なんです。
 異業種にある多くのノウハウを自社(店)にどう生かすかを実践してみましょう。
 自店でのBO(バックオフィス)の体制づくりは急務です。
 営業会社である代理店にとって、営業パーソンだけにセールス活動を任せることをやめる
 ことです。

□軸足をお客様に置いているか
 各地においても変革に伴う代理店の活動が活発化しており、危機意識の高まりもあいまって
 さまざまな形態の組織ができてきています。
 しかし、ここで第一に考えなくてはいけないこと、それは
          「お客様」です。

 今更、「当たり前のことを言っているな」といった声が聞こえてきそうですが、はたして
 本当にお客様の方を向いた経営がなされているでしょうか?
 保険会社も含め事業の拡大、合併(集約化)を何のために行うのでしょうか。
 コスト(事業費・システム)の軽減、同業他社(店)に勝つための規模の拡大、といったこと
 のみならず、真の顧客サービスとは何かをもう一度原点に戻り、熟考すべきではないで
 しょうか。

 「お客様が何を望み求めているか」であり、それに応えることが保険会社・代理店の役割
 ではないでしょうか。
 業界を問わず収益を上げているのは企業規模やセールステクニックのうまい下手では
 ありません。  
 「お客様が望んでいることは何かを的確に把握」し、実行しているところです。

 売り手の発想である「売る」ことが先行し、「どうしたら購入してもらえるのか」が
 ありません。
 お客様は高度なセールススキルや商品知識だけを求めているわけではありません。
 代理店業で飯を食っているなら専門知識を有することは当然です。

 このテーマでもある「サービス」の提供こそが最優先であり、あなたにとっての商品で
 なくてはなりません。
 サービスという言葉は広義にわたりますが、シンプルに考えて見ましょう。
 あなたがしてもらったら「うれしい」、「感謝する」、「感動する」ことを考えて
 見ましょう。

 それをただお客様にしてあげることです。
 お客様に提供したサービスの分だけ利益として返ってきます。
 増収できないのは、お客様に何のサービスもしていないからです。
 もう一度言います。
 お客様が求めていること、望んでいることは何かを考え、それを実行してみることです。

□外部環境の変化
 コロナ禍にある今、各地で企業の変革が始まり、混迷深まる時代の幕開けといってもいい
 でしょう。

 これは代理店業に限らず、さまざまな業界で起こっています。 
 もちろん変革の目的は生き残り勝ち残るためです。
 変革の内容はさまざまです。

 規模の拡大を推進する、異業種同士の連携を深める、町工場それぞれの強みを生かした
 コラボ、挙げたらきりがありません。
 ですが、ここで少し考えてみましょう。
 よく日本は「ものづくり大国」と言われていますが、果たして褒め言葉と受け取るべき
 でしょうか。

 PC開発がスタートした頃、日本はPCの箱物作りに専念しました。
 そのとき、先進諸国では中身のソフトに力を入れていたのです。
 この例を見ても、日本はモノ(部品)を作ることは世界のトップクラスであってもモノを
 含めたパッケージ化することが苦手のように感じます。

 近年やっと、新幹線を米国に売り込む商談で新幹線という箱物だけでなく、システム(仕組み)を
 売ることをニュースでやっていました。
 これらのことは、今までのビジネスにおいても同様のことが言われ続けてきました。
 「よいものだから売れるはずだ」と。

 これらを保険業界に当てはめて考えることが必要ではないでしょうか。
 保険という(単品)商品をつくれば売れた時代は別にして、顧客の抱える問題・望みを解決
 するために、保険という単品商品をどうパッケージ化して、解決策の一助として活用できる
 かを考えるべきです。

□店内の改革
 多くの代理店の経営体制をみてみても、
 フロント(営業)に重きを置いた体制が大多数で、バック(管理、CS、情報の収集と発信)
 については重要視してこなかったようです。
 これは上記に示した新幹線の販売と同じです。

 フロントの役割である「保険という商品を売る」だけでなく、バックを含めたシステム
 (仕組み)による販売システムの構築です。
 代理店業においても、最近フロントオフィスとバックオフィスを明確にした組織体制
 づくりをし始めているところを見受けます。
 代理店の多くは小規模体制です。

 今でもスタッフの数は5人以下が大多数を占めています。
 ですから店内のシステム化が欠かせないのです。
 例えば、店主を含め3人体制であれば最低でも一人が二つ以上の役割を演じなければ
 ならないのです。

 そうすることで、3人二役=六役
 6つの業務をこなすことが可能です。
 「今更言われなくても、そんなことはとっくにやっているよ」といった声も聞こえてきそう
 ですが、果たして本当でしょうか。

 バックオフィスの役割である    
  ・顧客管理(顧客データの整備、情報の収集と発信)
  ・多種目販売の推進
  ・顧客との接点の拡大
 増収に欠かせない上記のことをないがしろにし、「売る」が先行し、「仕組み」づくりを
 してこなかった結果が現状を物語っています。

 成熟化された保険業界で、同業他社との差別化を図っていくにはサービスしかありません。
 そして、サービスを実践していくには「お客様、顧客」を知らなくてはなりません。
 お客様の欲すること(要望、抱える問題・悩み)は千差万別です。当然、これらのすべてに
 応えることはできません。

 あなたの役割であるリスクマネジメントを解決策の手段として生かしていくことです。
 個人向けなら、公的介護・年金・医療、健康、教育といった分野の知識を習得し、法人向け
 ならば、人事・労務、コストといった分野を切り口にサービスの提供を実践していく。
 専門的なこと以外でもサービスの提供はできます。

 挨拶、電話対応など、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)といった、いつでもどこでも
 お金を掛けずにできるサービスの基本があります。
 この5Sにみられるように「出来て当たり前のこと」ができていないのが実態です。
 目に見えない、形の無い商品を扱っているからこそ「目に見える、形のある」商品にする
 必要があります。

 それが5Sという形で、目に見える商品の完成型となります。
 多大なコストを掛けなくても、同業他店との差別化はできるのです。
 5Sを抜きに、規模の拡大やシステム構築に走っても結果は目に見えています。
 そこに欠かせないことがあります
 何でしょう?

 そうです。「教育」が欠かせません。

□「教育」は「訓練」

 代理店業における「教育」は「訓練」と置き換えて考えるべきです。
 お客様があなたの商品・サービスを“どうしたら購入してもらえるか”そのためにはどう
 いった訓練(教育)が必要かです。
 決して“どう売るか”が先行した営業活動ではないのです。

 あなたが顧客にサービスを提供する場合、当然顧客ごとに提供するサービスは違うはずです。
 顧客の差別化はいただいている保険料の違いや、紹介をいただく頻度などといった基準で
 成されていると思います。
 しかし、サービスの基本である「気配り」についてはすべての顧客に伝える(提供する)
 べきです。 

 あなたはセールスという自分の職業に自信をもっている、自分に自信をもっている、
 自分が扱っている商品に自信をもっている、自分が属している会社や組織に自信を持って
 いる、この4つの自信をお客様に伝えることです。
 そして、4つの自信の裏づけとしてあなたがお客様に自分の持っている価値やサービスを
 提供する場合、以下の点を明確に意識しておくことが重要です。

  1.自分のもっている価値やサービスは何か、特に他の代理店と差別化できる強みは何か。
    これは次のように整理してみると良いでしょう。
   (1)代理店として当然提供しなければならない基本的な価値、サービス(基本業務サービス)
   (2)基本的な価値やサービスに付加して提供できる付加価値サービス
   (3)これだけは、自社(店)しかできないと言える差別化サービス(強み)

  2.その価値やサービスは、誰が、どのような手順でお客様に提供していくのか。
    これは必ず「行動」として明確化し、実践していかなければなりません。
    そして、この1、2について、不充分であれば補い、更に充実、拡大、ニーズの
    変化に対応し続けなければなりません。

  上記を実践していくための基本7ヶ条 
   1.扱う商品の商品知識が十分にあり、商品の特徴と利点を明快に述べることが
     できる。   
   2.お客様に対する情報が整理されていて、お客様がかかえる問題を理解し、
     解決する能力をもち、お客様が最終的に何を求めているのかをはっきりと
     つかんでいる。
   3.競合する相手や会社を徹底的に研究して、なぜその会社が支持されているかを
     知ると同時に、自分が扱う商品が、それに匹敵する、あるいはそれを超える
     商品であることを実証できる。
   4.明るくユーモアがあり、話し方が丁寧で、言葉が明瞭である。敬語をきちんと
     使いこなせる。
   5.熱心で、礼儀正しく、落ち着いた雰囲気がある。
   6.服装が清潔で、身だしなみを心がけている。
   7.時間や頼まれごとなどの約束を守る。明らかに約束をしていなくても、これが
     お客様に必要だろうと思われる言外の約束も守る。

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サービスは営業活動 Ⅱ

サービスは営業活動 Ⅱ

□CSとES
   CS(顧客満足)はよく使われる言葉ですが、ESがCSより後回しにされています。
 顧客満足の向上には、同時に従業員満足(ES:Employee Satisfaction)の向上も不可欠
 であります。
 「従業員満足度」とは、従業員の仕事や会社・職場に対する満足感の総称として使われて
 います。

 顧客と接する従業員が満足していなければ、顧客に真の満足を与えることはできません。
 経営者・責任者がいくら顧客満足の重要性を唱えたとしても、顧客と実際に接する従業員に
 その意志が理解されていなければ、顧客満足の向上は実現しません。
 全社員が「顧客満足を向上する」という共通の目標を持ち、一人ひとりがその目標に
 向かって意欲的に取り組むことが求められます。

 そのためには、従業員が仕事に意欲的に取り組む環境を整備し、従業員満足を高める必要が
 あります。
 それでは従業員にとっての満足とはどのようなものでしょうか。
 例えば、ある従業員にとっては「給料が高い」という金銭的な満足が大きなウエイトを占め、
 別の従業員にとっては、「仕事にやりがいを感じる」といった仕事のやりがいの満足が
 大きいかもしれません。

 このほかにも「経営者が優れているので、会社の将来性がある」といった企業経営や
 経営者に対する満足や、「人間関係がよいためストレスを感じない」といった人間関係
 面の満足もあるでしょう。
 このように、従業員満足を決める要素は、個々の従業員によって異なります。

 従業員の意識を調査し、把握することで労働条件や組織体制などの見直しに着手し、トップ・
 責任者が従業員満足を高めることの必要性を認識することです。
 トップ・責任者が本気で取り組む姿勢を見せることが重要であり、トップ・責任者は
 従業員満足を高めることが、顧客満足を向上させ、さらには自社の利益につながることを
 改めて認識しなければなりません。   

□ESの実現なしにCSなし
  近年の労働環境では「労働力の流動化」が当たり前になった状況下では、どんな会社で
 あっても、この「定着(退職)」の問題は、避けて通ることのできない事態になっています。
 代理店が「理念」として「顧客満足」「社会貢献」といった内容の文言とともに、
 「社員一人ひとりがいきいきと仕事をする」「プロとしての誇りを持ち続ける」「成長して
 いく実感を持つ」といった「ES」にかかわる内容のものを掲げていると思います。

 そうであれば、当然、そういった「ES」を実現することが、代理店としての重要な業
 指標の一つであるととらえるべきですし、逆に、この「ES」の実現無しに、「業績が

 良かった」とは言えないのです。
 従業員に対し、トップ・責任者が声を大にしてCSの重要性を訴えても、従業員の日常における
 業務におけるストレスを軽減しなければ掛け声だけに終わってしまいます。
 ES対策は金銭面による報酬だけでなく、従業員がいい仕事ができるような社内環境をつくる
 ことです。

 顧客満足とは、お客様が満足していること、すなわちお客様がその代理店(の対応)に喜びや
 感動、感謝といった感情をもつことです。
 ここで大事なことは、代理店がお客様を満足させたと思うことではありません。
 顧客満足で一番難しいのは、あくまでそれはお客様の判断、主観、感情であるという
 ことです。

 よくあるケースですが、お客様があなた(代理店)のサービスに対する苦情を申し立てて
 きた場合に、その代理店に聞くと、「自分は充分に、特にあのお客様には充分すぎるほどの
 サービスを提供してきた」という答が返ってきます。
 しかし、それはその代理店の判断(すなわち、顧客ニーズと代理店の顧客サービスとの
 ミスマッチに気づかない)であって、お客様は実際には満足していないというケースが
 発見されます。

 お客様のニーズは、お客様に聞くのがもっとも確実な方法ですが、代理店としては、
 日頃から多くの情報を収集しニーズを把握していくことが重要です。
 また、顧客満足、特にお客様の代理店に対しての満足度は、本質的には、お客様が保険料の
 一部として代理店に払うコミッションの額と、その代理店から提供を受けるサービスの
 価値が同額か、それ以上の時に得られるものです。

 お客様から頂くコミッションと代理店がお客様へ提供するサービスは、必ず等価交換
 (又はサービスがより大きい状態)でなければなりません。
 コミッション額に相当しないサービスしか提供しない代理店からは、やがてお客様は
 離れていきます。

 ◎代理店の価値 
  お客様から見ると、保険への加入方法は近年ますます多様化していきます。
  特に自動車・傷害保険・第三分野などはいわゆる通信販売が急激に増加しており、
  TVコマーシャルや新聞広告などを通じて「手軽」で「安い」保険を盛んに宣伝し、
  消費者の関心をひいています。

  通販は代理店を通じない保険加入ですから、この通販と比べて代理店の価値を考えて
  みることは有効です。
  通販が特定の商品、特定の顧客層のニーズに合致していることが否定できない状況の
  中でお客様にとって代理店の価値はどこにあるのでしょうか?

  保険は無形の商品ですから、事故をおこさない限りお客様にはその商品の価値は実感
  できません。
  それでは、事故が発生しない限り代理店の価値はお客様に感じられないのでしょうか。
  そうではありません。

  通販先進国の、アメリカやイギリスでも代理店を通じた保険加入は依然として通販に
  とって代わられてはいません。
  また、日本でも通販ではありませんが、共済という代理店を通じない保険類似のサービスを
  提供するチャネルも昔から存在しています。

  代理店の価値は人間が介在して、お客様の目の前で提供されるサービス、すなわち
  提供するサクセスプログラムの一つひとつ、そしてそのことによってもたらされる
  お客様の信頼感、満足感などです。
  お客様はそれらのことを代理店に求めているということがいえます。
  代理店の価値はまさにそこにあります。

□お客様はどのような時に「満足」や「信頼」を感じるのか?
 ・担当者の顔を知っている   
 ・いつでも連絡がとれる   
 ・常に自分のことを気にかけてくれている   
 ・担当者は保険・保険に関する周辺知識について何でも知っている

 収益を上げている代理店は、なるべくお客様とよく連絡をとって、お客様のニーズを肌で
 感じ、常に的確なサービスができるように努めています。

 さらに、
  ○問合せ対応については
   すべての顧客情報・契約情報・事故処理状況などをシステム化し、そのファイルを
   共有することにより、誰が電話を受けても瞬時に同じ答えができるようにしている。
   また基本的な電話対応の訓練を自店の勉強会(ロープレ)でトレーニングし、お客様に
   丁寧な応対ができるようにしている。

  ○事故対応については
   お客様にはポイントごとに必ず報告の連絡をいれるようにしている。
   また進捗状況について問い合わせ電話があっても、前述のシステムによって、誰もが
   最新の状況を即座にお答えすることができる。

  ○その他
   代理店としての責任を明確にするために、契約案内・各種提供資料には代理店名を
   入れ、連絡先や土曜日も営業していることなども記載する。
   「サービスは営業活動」であることを言い続けてきました。  
   そして、お客様はあなたを「見た目で判断」しているということも言いました。

  ・保険料に大きな違いがなければ、お客様は笑顔を選ぶ  
  ・マナー(Manner)はマネー(Money)を生む  
  ・笑顔に勝る武器はなし

 これらから分かるように、お客様は理屈であなたを選んでいるのではなく、感情であなたを
 選んでいることを再認識すべきです。
 お客様にとって、あなたの専門知識は「専門家なんだから当たり前」と思っています。
 あなたの扱う商品・サービスの良さは使ってみなければ分かりません。
 保険を利用する顧客は全顧客の10%くらいでしょうか。

 残りの90%の顧客はあなたの良さが分かりません。
 そんな90%の顧客にあなたの良さをアピールしなければ顧客は他へ移ってしまいます。
 さらに、顧客の差別化を図りましょう。
 あなたの増収に貢献する優良顧客とそうでない顧客を明確に区別しましょう。
 (区別する際に何を基準にするか:保険料、紹介頻度、等)

 あなたにとっての優良顧客とは、あなたの商品・サービスを多く、長期にわたって購入
 してくれます。
 お客様は「自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取ることに敏感」です。
 以前、増収の秘訣はただひとつ「顧客との接点拡大」と、言いました。

 単なる御用聞き営業ではなく、お客様が「何を望んでいるのか」「どんな問題を抱えて
 いるのか」を知り、解決のお手伝いをすることです。
 その解決策の手段の一部として保険をどう活用していくかを提案することです。
 ですから、あなたは保険販売業ではなく問題解決業でなくてはなりません。

  ○インドのヒンズー教の考えから来ているという「考え方を変えれば生まれ変われる!」

    心が変われば態度が変わる
    態度が変われば行動が変わる
    行動が変われば習慣が変わる
    習慣が変われば人格が変わる
    人格が変われば運命が変わる
    運命が変われば人生が変わる

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サービスは営業活動Ⅰ

サービスは営業活動 Ⅰ

■サービスは営業活動
 誤解を恐れずに言うとサービスは営業活動です。   
 そのサービス活動がお客様から感心さらに感動を得なければなりません。
 そのためにはお客様に分かる(目立つ)ようにしなくてはならないのです。
 人は些細と思うことであっても喜び・感動するものです。
 売る側の判断基準であってはなりません。

 例えば、
  ◎企画書・提案書   
   あなたの企画書・提案書は単なる計算書になっていないだろうか?
    ○お客様の名前が表紙に大きく書かれているか。
    ○相手が法人であれば、建物の全体・各建物・什器備品・車両の写真(事前に
     了承を得る)があるか。
     個人であれば、火災・自動車事故・障害事故に関する写真・グラフ・データ
     があるか。
    ○企画書・提案書は厚さが重要
     法人なら相手の業界情報、個人なら地域に関する情報が入っているか。
    ○お礼(営業)状     
     あなたはお客様に対して年賀状以外にハガキを活用していますか?      
     ハガキは同業他社がまったくといっていいほど活用していません。
     原因に面倒、何を書いていいのか分からないといったことが挙げられます。 

     全部手書きにしようとするからであって、9割は印刷、残り一割が手書きで
     よいのです。
     似顔絵・写真の横に吹き出しを設け、そこにちょっとしたコメントを手書き
     するだけだけでいいのです。
     要は、出すことが重要なのです。

    ○創立祝い
     FAX、ハガキ、メールどんな方法でもよいから出すことです。        
     なぜ出すのかというと、他の代理店がやっておらず経営者が喜び・感動する
     からです。(注:ハガキの宛名はタックシールではなく手書きですよ)

    ○バースディカード
     特に中小企業経営者(平均年齢62歳)は喜んでくれますよ。

  ◎規定集等の提供
   相手に提供する資料等は相手が使用するもの。
   よって、「手間が掛かりました」と分かってもらう必要があります。
   表紙には相手の名前を大きく入れ、ヘッダーあるいはフッターに相手の名前を入れる。
   お客様に提供するものにはすべて気を配る必要があります。

   保険会社の名前が入ったものをそのまま提供するようであっては意味がありません。
   オリジナリティを演出するためには多少手間を掛けなくてはなりません。
   そして、お客様にどんなことをしてあげれば感心・感動するのか? です。
   これら提供物は「あなたにとってどうか」ということより、提供される「相手にとって
   どうか」を意識しなくてはなりません。

   以前にも書きましたが、同業他社がやっておらず、やることで感心・感動を得られる
   ことは何かを、アンテナを張る(お客様を知る)ことです。
   お客様との強いパイプ作りは結果として、顧客の流出防止策・多種目販売につながる
   ことは間違いありません。

   お客様はあなたに何を求めているのでしょう?
   ここで身近な事例について考えて見ましょう。
   腕時計の需要は落ちています。
   携帯電話で時間がわかるので、腕時計をしない人が増えたのです。
   2万〜3万円クラスの国産品は売れないのに、数十万円、数百万もするヨーロッパ
   ブランドの腕時計は売れています。

   つまり、時刻を知るための時計は携帯電話にとってかわられ、また、その一方で
   装飾品といった形に変化しながら、需要が減っているのです。
   同じように、銀行は銀行でなくなります。
   銀行に来るお客様の92%がATM利用が目的なので、お客様にとってはATMがあれば
   いいのです。

   今はコンビニエンスストアにもATMがありますからコンビニで用は足ります。
   このようにお客様の願望の進化、変化により、需要は分解し、減っていきます。
   ですから「お客様は、時計を時間を知るためのものとして買う」という需要の定義
   では、もう通用しないのです。

   モノが売れないのは、売る側がこうした進化を捉えきれず、お客様の願望を読み
   取れないでいるからです。
   旧来の通念にとらわれず、どんな商品の、どんな使われ方がお客様の願望を満たして
   いるのか、満たすのか、まずはそこから考えて需要を定義し直さなければ、営業活動も
   功を奏さないのです。

   あなたの扱い商品である保険にも同じことが言えます。
   よく、「モノ」を売るな「コト」を売れ といいます。
   保険という商品そのものをを売るのではなく、「お客様の生活・事業の安心・安全に
   どう貢献するコトができるか」を売ることです。

   言い換えるなら、あなたの仕事はお客様の抱える問題・悩みの解決をお手伝いする
   問題解決業といえます。
   営業会社である代理店にとってサービスとは、お客様に自社の商品・サービスを購入
   してもらうため、さらに多種目販売、単価アップのための営業活動です。
   しかし、現実の営業活動で増収のための活動をどれだけしているでしょうか。

   この厳しい経済環境下で、今後ますます他業界から保険ビジネスへの参入が増え、
   代理店チャネルの多様化は避けられないでしょう。
   あなたが真剣に今までのやり方・考え方を変えていかなければ契約は他に移るだけ
   です。
   「うちは大丈夫」だと思っていませんか?
   保険料が半額の通販、お客様にさまざまなサービスを提供してくれる他の代理店。

   一方、1年に1回の集金だけ、電話募集だけで顧客への接点が皆無に等しく、何の
   サービスもない代理店との差は歴然としています。
   お客様は自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取ることに敏感です。
   今までの顧客が代理店に期待することに、
    ・保険商品の知識が豊富であること
    ・事故対応を適切にやってくれる

   しかし、今顧客が求めることは上記は当然であって、「保険に関する周辺知識が
   豊富であること」を挙げています。
   今では保険知識に関してはお客様のほうが豊富かもしれません。     
   以前にも書きましたが、あなたがお客様に提供するのは売りたいもの(保険)ではなく、
   お客様が欲しいもの(こと)であることを忘れないでください。
   そして、サービスは営業活動であること。
   売る順番を間違えないことです。
          
□基本的サービス
 消費者にとってIT時代以前の保険に関する情報源は代理店だけでした。
 しかし、今の環境を見てもウェブ上には保険情報が溢れかえっています。
 このような多様化された情報社会の中で、ネットを介した代理店との違い 
 (強み)はお客様と
 直接面談できることです。

 あなたがお客様との直接面談をどう生かすか(独自の違いを明確にしていく)が他の
 販売チャネルに打ち勝つ条件です。
 それでは、打ち勝つ条件とは何でしょう?
 答えはお分かりですね。
 そう! サービスです。
 今までの復習も含めてサービスの基本について、みていきましょう。

 以下は、お金をかけずにいつでもどこでもできることです。
  ●挨拶の基本
   ○名刺は相手より先に出しているか
   電話対応の基本はできているか
   声は明瞭か

  ●見た目・身だしなみ
   清潔感はあるか(服装、靴、爪、頭髪)
   好印象を与えることを意識しているか(言葉遣い、態度、笑顔)

  ●聞く(聴く)
   自分が話すのは2割、話を聞く(聴く)のは8割を意識しているか
   人の話を奪い取っていないか
   お客様の話を即座に否定せず、最初は肯定する姿勢をとっているか
   『聞く(聴く)』を実践しているか

  ●CS・ES対策
   いつでも連絡がとれる体制が整っているか     
   従業員のストレス対策の整備ができているか
   礼状・ニュースレター・情報紙を配信する体制があるか

  ●事故対応
   スムースな処理体制(解決までの流れの説明)ができているか
   処理中における顧客への経緯連絡は密か(不安の解消、定期の中途経過連絡)

  ●お客様対応
   約束したこと・時間は常に守られているか
   説明はわかりやすい言葉で丁寧に行われているか
   正しい言葉遣いで親切・丁寧に対応されているか
   『顧客の声』を取り入れ、それを改善する仕組みがあるか

  これらのことはできて当たり前のことばかりです。
  あなた(会社)に照らし合わせ、考えてみてください。 

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サービス業としての保険代理店活動 

   
  ■保険代理店はサービス業

   形の見えない商品だからこそ、同業他社(店)との違い(差別化)が必要。

   保険商品そのものによる内容の違いでは差別化にならないのです。

   お客様が本当に望んでいるサービスとは何でしょう?  

   あなたにとって同業他店(店)との決定的な違いは何ですか? と、問われたとき明確
   に答えられるでしょうか。

   10,20年前ならいざ知らず、事故対応と答える方はいないと思いますが、明確に答え
   られる人はほんのわずかではないでしょうか。

   代理店にとって、メーカーである保険会社から、たんに商品を卸し、販売する仲介業
   ではないはずです。

   あなたは、お客様の抱える問題・悩みを解決していく問題解決業でなくてはならない
   のです。

   今後ますます業界の環境変化は厳しいものとなってくるでしょう。

   どんな環境にあっても、自社(店)における他
   社(店)との違いを構築していかなければなり
   ません。

   そうでなければ、代理店はどこも同じといった
   レッテルを張られてしまいます。

   他社(店)との違い 強み 差別化策 オリジ
   ナリティ 等々。

   言い方はそれぞれですが、あなたの「売り」を
   つくることです。

   それでは、どんな「売り」をつくりだせばよい
   のか。 

   そのヒントは、他がやっていないこと、真似の
   できないことをやることです。

   そして、やって当たり前のことをやることです。

   「当たり前のことをやって差別化になるのか」と思うでしょうが、現在に至るまで、その
   当たり前ができていないのが現状なのです。

   プロとしてやっていく限り、どんな業界でも変わらないはずです。

   例えば、契約していただいたり、紹介していただいたら、口頭でのお礼だけでなく、
   お礼(ハガキ)をする。

   更改落ちであっても、今まで契約していただいたお礼(ハガキ)をする。

   保険のプロとして「やって当たり前」は、お客様からすれば「してくれて当たり前」なの
   です。

   よく商品そのものを売るのではなく、「サービスを売れ」と言われます。

   保険商品で差別化を図っていくことは困難です。

   あなたは、競合他社とほとんど代わり映えのしない保険商品をどうやって販売して
   いきますか?

   価格の安さ? 熱意? それとも・・・。

   一昔前なら売れたでしょう。

   しかし、それが今では通用しないから、悩んでいるのではないですか!?

   これを解決するには、
    ・万人を対象にしない(「商品ありき」から「マーケットありき」)

    ・保険商品の価値(たんなる「モノ」ではなく「コト」)を売る

   を心がけましょう。
   
  □サービス活動

   お客様はあなたを「見た目で判断」しています。

    ・保険料に大きな違いがなければ、お客様は笑顔を選ぶ

    マナー(Manner)はマネー(Money)を生む

    ・笑顔に勝る武器はなし

   これらから分かるように、お客様は理屈であなたを選んでいるのではなく、感情であなた
   を選んでいることを再認識すべきです。

   お客様にとって、あなたの専門知識は「専門家なんだから当たり前」と思っています。

   あなたの扱う商品・サービスの良さは使ってみなければ分かりません。

   保険を利用する顧客は全顧客の10%くらいでしょうか。
    残りの90%の顧客はあなたの良さが分かりません。

   そんな90%の顧客に、あなたの良さをアピールしなければ顧客は他へ移ってしまいます。

   その予防策に、顧客の差別化を図ります。

   あなたの増収に貢献する優良顧客と、そうでない顧客を明確に区別しましょう。
   (区別する際に何を基準にするか:保険料、紹介頻度 等)

   あなたにとっての優良顧客とは、あなたの商品・サービスを多く、長期にわたって購入
   してくれます。

   お客様は「自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取ることに敏感」です。

   増収の秘訣はただひとつ「顧客との接点拡大」です。

   単なる御用聞き営業ではなく、お客様が「何を望んでいるのか」「どんな問題を抱えて
   いるのか」を知り、解決のお手伝いをすることです。

   その解決策の手段の一部として保険をどう活用していくかを提案することです。

   ですから、あなたは保険販売業ではなく問題解決業でなくてはなりません。


   営業会社である代理店にとってサービスとは、お客様に自社の商品・サービスを購入
   してもらうため、さらに多種目販売、単価アップのための営業活動です。

   しかし、現実の営業活動で増収のための活動をどれだけしているでしょうか。

   この厳しい経済環境下で、今後ますます他業界から保険ビジネスへの参入が増え、
   代理店チャネルの多様化は避けられないでしょう。

   あなたが真剣に今までのやり方・考え方を変えていかなければ契約は他に移るだけ
   です。「うちは大丈夫」だと思っていませんか?

   保険料が半額の通販、お客様にさまざまなサービスを提供してくれる他の代理店。

   一方、1年に1回の集金だけ、電話募集だけで顧客への接点が皆無に等しく、何の
   サービスもない代理店との差は歴然としています。

   お客様は自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取ることに敏感です。

   今までの顧客が代理店に期待することに、

    ・保険商品の知識が豊富であること

    ・事故対応を適切にやってくれる

   しかし、今顧客が求めることは上記は当然であって、「保険に関する周辺知識が豊富
   であること」を挙げています。

   今では保険知識に関してはお客様のほうが豊富かもしれません。

   あなたがお客様に提供するのは売りたいもの(保険)ではなく、お客様が欲しいもの
   (こと:メリット)であることを忘れないでください。

   そして、サービスは営業活動であること。

   売る順番を間違えないことです。
   
  □あなたのサービスを顧客に意識させる

   あなたがどんなにいいサービスでやってあげても、お客さんにとってはあたり前か、
   感じていないかである。

   しかし、サービスが不十分であれば敏感に感じ取る。

   だから、いいサービスをしてあげて当たり前、失敗は許されないのがサービスなのです。

   信頼を築くには時間がかかるが、信頼を失うのは一瞬である。

   たとえば、顧客が追突事故を起こした。その事故解決後どのようなアクションをとって
   いるだろうか。

   保険金の支払いは保険会社から被害者側に支払われ、その後、あなたのもとに支払
   い通知が来るのが一般のパターンである。

   あなたの顧客は被害者に支払われた金額の大きさに感謝しているでしょうか。

   たぶんしていないのが大多数でしょう。

   保険金の支払いが事務的になり過ぎ、死に金を払っているようなものだからです。

   ですから、被害者に支払われる保険金額・支払い日時を事前に確認し、あなたから
   顧客に支払いの案内をするのです。

   こうしなければ、顧客は何の感謝も、ありがたさも感じないからです。

   あなたの顧客にもたらした成果をアナウンスするべきです。

   顧客が察してくれるなどと期待しないことです。

   どんなに骨を折ったか、どんなに気を揉んでいるか、こんなに大変な思いをした
   か ―  。

   ほとんどの場合、こういったことを顧客は理解していない。

   あなたが仕事でどれだけお客さんにアピールしているでしょう。

   あなたにとってお客さんとの接触の場は舞台です。

   そして、あなたはアクター(役者)であり、プロデュサー(演出家)なのです。

   そんな舞台でのあなたの役割は『質問して聞く』です。

   あなたの役割は必要な情報を聞き出すことです。

   相手の情報が無ければ何を提案すればよいのでしょう。

   これでは竹やりで機関銃に向かうようなものです。

   契約者データではなく、顧客データを集めなさい。

   個人客であれば、家族全員のデータ、法人客ならTEL・FAX番号はもちろんのこと業
   種、従業員数、創立記念年月日、雇用保険加入の有無、就業規則の有無、社長の
   誕生日、建物の構造、車両台数、車両管理規定の有無等々。

   そうすれば、さまざまなサービスが提供できるし、提供したサービスに対してお客さんは
   お金を喜んで払ってくれるはずです。

   まずやってみること。

   お客さんにどんなサービスを提供・提案すれば財布を開いてくれるかを。
 
   保険代理店業は、言い換えるならコーディネータの役割を演じているといってもいい
   でしょう。

   自分1人でできることには限りがあります。

   だから異業とコラボすることで、同業他社(店)との差別化を図ることが必要なのです。

   今後益々仕組みなくして増収を図ることは困難になるでしょう。

   営業のプロセスをマニュアル化していくことです。

   富山の薬売りを思い出すことです。

   サービス業であるあなたは、顧客をどのように満足させているだろう?

   たいていのサービスは必要悪だと思われています。

   争い事を解決するために雇う弁護士、複雑で面倒な記帳が手に余るために雇う税理
   士、万一に備えるための保険。

   たいていの場合、サービスを選ぶのにワクワク胸を躍らせるようなことではないし、
   満足することも少ないのです。

   自ら欲しくて買う商品が継続的な満足を与えてくれる一方、我々のサービスはある
   時点で実施されればそれっきりである。

   満足を与え続けてくれたり、もう一度買う気にさせてくれたりするものではない。大切
   な保険証書はファイルに綴じ込まれたままで何をしてくれるわけでもない。

   顧客が良質なサービスを受けたことを思い出させてくれるものはほとんどないのです。

   満足のほとんどは、顧客の記憶だけの問題です。

   あなたは提供したサービスが継続的に役立っていることを顧客に意識させていくこと
   です。
    
  ■強力なインパクトを与える

   あなたが扱う保険商品は一般的な商品と違い目に見えません。   

   性能についても、使い勝手についても手にとって見て触ることができません。

   さらに欠陥についての保証もありません。

   まさしくサービス業なんです。

   ですから正直に見込み客に、既存客に聞くんです。

   お客様はあなたに何を望んでいるのか。

   あなたにどうあってほしいのか。

   法人先ならどんなことで悩んでいるのか。

   どんな問題を抱え、解決策を求めているのか。

   これらのニーズをアンケートによって引き出すことで、あなたがやるべきことが見えて
   くるはずです(これらの内容は必ずデータベース化しておく)。

   アンケートの目的は、あなたがお客さんに強い印象を与えることを目的としている。

   心の中に一気に入り込むためです。

   強力なインパクトを与えるための最も強力なコンセプトは、見込客の心の中にただ
   一つの言葉を植えつけることです。

   あなたが専門家として○○○を提供できることを。

   アンケートによって、焦点(あなたの強み・専門性)を絞り込むことができる。

   活動の領域を絞れば絞るほど、あなたの立場は強力になる。

   なにもかも追い掛けているようでは、結局なにもモノにはできない。

   小売産業を取り上げてみても今日苦境にあるのは、どの小売企業だろうか。

   それは百貨店である。

   百貨店とは何んだろうか。

   そこは、ありとあらゆるものを売っているところである(スーパーマーケットも同じ)。

   品揃えの豊富さは武器にはならないんです。

   これこそ失敗に至る手法なのです。

   あなたが万人の、すべての要望に応えようとすれば(保険のデパート化)、結局は何ら
   かの問題にぶつからざるをえません。

   “あらゆるところで弱みをさらすよりは、どこか特定のところで強みを発揮”すべきです。

   「なんでもできる」は「なんにもできない」に通じる。

   あなたが商品や市場、提携先を増やせば増やすほど、収益は減少するのです。

   「この分野は他に負けない」は「他の分野も他に負けない」に通じる(1つの強みが他の
   分野においても強み・信頼性を生む)。
 
   もし、あなたが成功することを望むなら、顧客の心の中に一定の地歩を築かなければ
   なりません。

   それは焦点を絞り込むことです。

   ビジネスの世界には、多様な才能を持つゼネラリストと、小さくて、極端に領域の狭い
   スペシャリストとが混在します。

   どちらが成功しているでしょう? 

   そうです。スペシャリストですね。ゼネラリストの大半が、苦境に陥っているのです。

  名刺電話の応対

   名刺も電話の応対も、いわばあなたの顔である。

   それだけに、相手の心証を大きく左右します。

   その後のビジネスをスムーズに進めたいなら、まずそのことを肝に命じて、相手によい
   印象を与えたいものです。

   名刺交換の順序に従うなら、先方の面談者があなたにとってお客様であれば、当然
   ながらこちらから先に名刺を渡します。

   逆に、あなたがお客様の立場であれば、先に名刺をいただくのが基本です。

   名刺交換の順序は一応決まってはいるが、その場その場に適した状況判断が大切
   です。

   名刺の中身、裏面を使うにも、箇条書きの業務案内程度のもではなく、裏面いっぱい
   に仕事に対する自分の思いをうめた個性的なものにする。

   大事なのは、一瞬にあなたの印象を相手の脳に刷り込むことです。

   見る名刺から、読ませる名刺へ。

   いま、あなたのしている仕事が、成約にどれだけ貢献しているかをきちんと評価し、
   貢献していない仕事は直ちにストップすること、貢献しているものについてはさらに
   徹底して取り組むことである。

   これが優先順位を徹底するという意味である。
   
  □リスクマネジメントサービス

   リスクマネジメントは企業や個人が自己の安全性を追求するために行うものです。

   しかし、これは各種のマネジメントの中でも、非常に難しい分野であり、リスクに対する
   深い専門知識が必要となります。

   すなわち「企業経営・個人生活・に伴うさまざまな潜在的・顕在的リスク(危険)を
   分析、これらのリスクヘの対処方法を体系化した経営・生活手法」であり、我々の
   提供する保険を購入するお客様の最も根源的なニーズといえるでしょう。

   お客様の様々なリスクをニーズとして捉え、そのニーズを満たしていくコンサルティ
   ングセールスを実現するための最も重要な活動の一つが、リスクマネジメントサー
   ビスの提供といえます。

   今までの代理店活動は、セールスに重点を置きお客様を単なる保険の売込み先と
   捉えてきました。

   従って、お客様の満足は主に「価格」で実現していたのです。

   しかし前述のように社会構造や経済情勢、又科学技術やライフスタイル等の変化に
   より、お客様のリスクやニーズも多様化し、より高度なサービスの提供が求められ
   ています。

   保険商品を売るだけでなく、「保険商品を通じて得られる、お客様のリスクに対する
   問題解決の効用を売る」ことができる代理店が求められています。

   保険は言わばツールであり、お客様の抱える問題(リスク)を解決することが重要と
   なるのです。

   リスクマネジネント活動そのものが、あなたの行なうコンサルティング活動の中心で
   あり、お客様の満足度は、その適、不適によって大きく変わってきます。

   更に、マーケットを創造する意味でもリスクマネジメントは重要な手段となります。

   100人の既契約者にも、100種類のリスクが存在します。

   100人の新規見込み客も100の危険に悩んでいます。

   そして、それぞれのお客様には、あなたが提供すべき最適な解決方法があるはず
   です。

   こう考えていけば既存契約者からも、もちろん新規の見込み先からも、つまりあなたの
   身の回りのさまざまなところからリスクマネジメントを活用することにより無限のマー
   ケットが創造されてきます。

   そして、今後異業種からの販売チャネルの台頭が続くでしょう。

   厳しい言い方になるが、果たしてどれだけの代理店が生き残るのか。

   メーカーである保険会社にとって増収してくれる販売チャネルにヒト・モノ・カネを
   投下するのは当然である。

   「あなたの存在価値はどこにあるのか」、このことを明確にしていかない限り「茹で
   ガエル」になってしまうことだけは間違いないでしょう。

   「まだ大丈夫だろう」と今までのやり方・考え方を継続していくことだけはやめよう。

   「保険のデパート」ではなく「保険の専門店」を目指そう。

   それがあなたにとっての存在価値につながるのです。
   
  ■感謝の思いを伝える

   営業活動において、技術もさることながら、「思い・人柄(基本動作)・モノ」の3点を
   身に付けることが重要です。

   初めに「思い」ですが、これは「売る」といった売る側の思いではなく、「お客様の問題
   解決のお手伝いをしたい」という相手中心のプラスの思いでなければなりません。

   これによってまず営業の考え方が変わります。

   次に人柄(基本動作)。

   基本動作の目的を一言集約すれば、

    “企業体質強化、業績向上の最大具体策=必須条件”

   です。

   即ち、社会(組織)人としてやらなければならない行動が基本動作であり、基本動作の訓練
   次第会社の体質強化、業績向上が左右されるのです。
   (基本動作:挨拶、電話対応、身だしなみ 等)

   そして具体的なモノですが、「思い」があり、その人となりの人柄があり、具体的な
   ツール(モノ)をもつことで初めて人の懐に入ることができるのです。

   お客様は正直です。

   営業マンが日頃から「こんなに感謝しています」と口だけでは、本当に感謝している
   とは思わないものです。

   高価なモノを贈る必要はありません。

   安価なモノでも贈り方によります。

   何度も送るほうが、手間をかけた分だけ伝わるものです。

   また、バースディカード、礼状(ハガキ)といったことも含まれます。

   要は、「目に見える形」で、心の思いを表現する必要があるのです。
 

   また、優秀な営業マンに共通することは、人の話をよく聴くということです。

   人は自分の話を真剣に聞いてもらいたいと思っていますが、話を一生懸命聞いてくれる
   人は非常に少ないのです。

   人は自慢話が好きですが、それをあなたがやってはいけません。

   相手に自慢話をさせることがあなたの高感度をあげる秘訣なのです。

   「購入するなら、もっと感じのいい営業マンから買いたい」という気持ちを多くの人は
   持っています。

   また、営業マンの人柄や誠意に打たれて購入したとか、担当者の人間性に惚れて購入す
   ることにしたとか、お客様のの購買行動は理屈ではありません。

   お客様は理屈で商品を購入するのではなく、感情(見た目)で購入するのです。

   そして、購入後にお客様の役に立つことです。

   どれだけお客様の身になって、扱っている商品やサービスを提供し、それを通じて
   役に立てるかということです。

   それが結果として顧客満足につながります。

   
  ■サービスの見える化

   あなたは顧客に対してあなたの存在価値をアピールしているでしょうか?

   保険という目に見えない商品を扱い、顧客に保険金支払いの事態が発生した時の
   サポートが主な業務となっています。

   そんな事態が発生して、あなたが顧客に親身になって対応をしても、それはほんの
   一時と心得ることです。

   誰でも顧客は良いサービスを忘れてしまうからです。
   (逆に悪い対応、サービスはいつまでも忘れない)

   ですから、あなたは顧客から忘れられないためのアクションを起こさなければなりま
   せん。

   定期の代理店ニュース(近況報告、有益情報)、礼状、四季の挨拶、顧客企業の創立
   記念日 等々、様々な方法がありますが、あなたが継続してできることを決めて実行
   してください。

   1年に一度しか顧客との接点が無かったり、電話による募集では顧客との接点は無に
   等しい状況となってしまいます。

   顧客があなたとの関係を「続けたい」「頼りにしている」「いなくては困る」という関係
   を作ることが、生き残り勝ち残るための絶対必要条件となります。

   増収のために「売る」にばかり固守しても、売れないことはあなたが既に承知のはず
   です。

   社会・経済環境は10、20年前とは劇的に変化しています。

   保険に関する情報はあなたよりお客様の方が豊富であると理解すべきです。

   上記に記載したサービス以外にも、CSを考えた基本動作、マナーなどお客様に態度
   で示すことが必要です。

   これらは従業員個々に任せっぱなしではなく、組織として「仕組み」として全員が実行
   していかなければ効果は発揮されません。

   商品におけるスキルアップも必要ですが、お客様に対して重要なのは「あなた自身」なの
   です。

   消費者の選択基準は保険商品ではなく、あなたであるということです。

   サービス活動は営業活動であり、特に保険という目に見えない商品だからこそ、お客様
   は商品を「あなた」に置き換えて見ているのです。

   言い換えるなら、商品としてのあなた(会社、店)の付加価値創造が求められます。

   人に好かれることは、あなたにとって非常に重要です。

   人はシンプルです。

   好きな人の売る商品は好きで、嫌いな人の売る商品は嫌いなのです。

   お客様に好かれるかどうかがあなたにとっての生命線といって良いでしょう。

   メラビアンは初対面の人物を認識する割合は、「見た目・表情・しぐさ・視線等」の視覚
   情報が55% 、「声の質・話す速さ・声の大きさ・口調」の聴覚情報が38%、「言葉
   そのものの意味・話の内容」の言語情報が7%と言われています。

   あなたはお客様に対して、もっとアピールする必要があります。

   
  ■無形の商品を扱う代理店に必要なサービス

   目に見えず、形のない商品・サービスを扱うあなたにとって重要なのは、目に見え、
   形のある商品・サービスに変えることです。

   そのためにはどうしたらよいでしょう?
   (これは無形の商品に限ったことではありません)
   
  □無形の商品・サービスを見える化

    ・お客様が感動する商品・サービスをストーリー(誕生秘話)にする

    ・疑似体験(お客様が商品・サービスを購入した後の利益・メリット)できる

    ・写真、図、グラフ等により「読む・話す」から「見せる」

   あなたの扱う保険商品は形もないし目で見ることもできない無形の商品です。

   ですから、あなたの商品は保険商品そのものではなく、サービスなのです。

   しかし、メーカーである各保険会社の掲げるサービスはどこも大差ありません。

   販社(代理店)は収益に直結した独自サービスを展開していかなければ、同業他社と
   同じ埋没された存在でしかないのです。

   それでは、売上げアップに不可欠であり、お客様に期待される真のサービスとは何で
   しょう。


   「人は製品やサービスを購入するのではない。期待を買うのである」と言っています。
   (サービス・マネジメント:カール・アルブレヒト、ロン・ゼンケ共著より)

   競合他社(店)との違いを強化していくことは、けして大変で難しいことではありま
   せん。

   「お客様を単なる保険の販売先と見ないことです。」

   お客様はそれを感じ取ることに敏感です。

   あなたが保険を売ろう、あるいは説得しようとしていることを相手に感じ取られた瞬間、
   たとえそれがその人にとって必要なもの、買える値段のものであったとしても、拒絶
   反応を示すでしょう。

   優秀な代理店に共通するのは、業務の隅々まで(事務・営業部門)、顧客が関与して
   おり、言い換えるなら『顧客に密着(接点拡大)する』ことを実践しているのです。


   『顧客に密着する』の事例として、ジョー・ジラード(自動車セールスマン)が引き合い
   に出されます。

   彼は11年連続で自家用車とトラックの新車売上げで全米第1位の座にありました。
   (15年間で通算13001台はギネス記録)

   彼は、「私は毎月、13,000枚のカードを顧客に送っているんです」

   そして、彼は「たいていのセールスマンがやらずに私だけがやっていることがひとつ
   ある。

   それは、セールスはものを売る前でなく、売った後に始まるのだ、と言う私の信念を
   実行していることです」

   (『私に売れないモノはない!』:ジョー・ジラード・著)

   この話から、彼が誰よりも顧客こそ大切だ、ということを身をもって実践していること
   です。

   結果として、一度彼から車を買った顧客は、彼のことをけっして忘れません。

   彼が忘れさせないのです。

   差異のない保険商品を差別化するためには、あなたの想像力こそがものをいい、徹底
   して現場での戦術(お客さんのニーズ、ウォンツ)が重要なのです。

   どうでしょう? 

   あなたも今から始めませんか。

  □原理原則

   どんなことにも原理原則はあります。

   どの時代にあっても変わらない普遍の法則です。

   あなたが保険代理店を始めた頃を思い出してください。

   お客様のために一生懸命に活動していたことを・・・。

   そして、研修などでもお客様からの『信頼』を得るための心得を学んだはずです。

    1.扱う商品の商品知識が十分にあり、商品の特徴と利点を明快に述べることがで
      きる。

    2.お客様に対する情報が整理されていて、お客様がかかえる問題を理解し、解
      決する能力をもち、お客様が最終的に何を求めているのかをはっきりとつかんで
      いる。

    3.競合する相手や会社を徹底的に研究して、なぜその会社が支持されているかを
      知ると同時に、自分が扱う商品が、それに匹敵する、あるいはそれを超える商品
      であることを実証できる。

    4.明るくユーモアがあり、話し方が丁寧で、言葉が明瞭である。敬語をきちんと使
      いこなせる。

    5.熱心で、礼儀正しく、落ち着いた雰囲気がある。

    6.服装が清潔で、身だしなみを心がけている。

    7.時間や頼まれごとなどの約束を守る。明らかに約束をしていなくても、これがお客
      様に必要だろうと思われる言外の約束も守る。

   これらのことは言うまでもないことだが、はたしてどれだけの人が実践しているで
   しょう。

   たったこれだけのことで同業他社(店)との差別化を図ることができるのです。

   営業センスなどといった特別な能力など無くても増収することはできるのです。

   どんな成功も一朝一夕で叶うものではありません。

   その秘訣というものがあるとするなら『継続』です。

   継続することで必ず変化の兆しが現れます。
   
  □サービスを演出する

   サービスは、お客様が予期しなかった、意外だといった感謝・感心・感動といったマイ
   ンドがなければ伝わりません。

   挨拶ひとつとっても、オーバーアクションは違和感を覚えます。

   “マナーはマネー”と言われるように、最近マナーに関するセミナーやコンサルティング
   がもてはやされています。

   近年業界を問わず、挨拶、電話対応、態度などのマナーの低下が多数見受けられる
   ようになった気がします。

   お客様は「あなたを見た目で判断している」のです。

   このことからも、サービスの見せ方が重要であることがいえます。

   例えば、あなたもホテルの便座やグラスに紙のシールが巻いてあるのを、見たことが
   あると思います。

   これらを見て、洗浄してあってもシールを巻いてあるのと、そうでないのとでは、明ら
   かに見た目が違います。

   これらのことから、お客様へのサービス提供をアピール(演出)する必要があります。

   よく、「当社(店)では○○を顧客サービスとして推進しております。」といった話を聞
   きますが、そのことが顧客に浸透しているのか疑問に思うことがあります。

   提供する側の思い込みだけで、提供される側に伝わっていないのではないでしょうか?

   伝えるためには名刺、会社案内、HPといった媒体を活用し、常に伝え続けていかなけれ
   ば意味がありません。

   その結果、あなたの会社(店)のブランドイメージとなるのです。

   ブランドと聞くと大企業や有名な老舗の話であって、小規模な会社(店)には関係ない
   と思っていませんか?

   小さな会社(店)が多数を占める代理店業界であってもブランドの構築は欠かせませ
   んし、決して大それたことをやろうというのではありません。

   オンリーワンを目指すことです。

   何か、よそとの違いを明確に打ち出すことです。

   これを打ち出さなければ、あなたは他の代理店となんら変わりありません。

   「そんな特別なことなんかないよ」と言われそうですが、必ずあります。

   それが保険に関係しなくてもかまいません。

   目的はあなたと競合他社(店)との明確な違いを現すことなんですから!
   
  □保険商品を視覚化させる

   保険商品・サービスは目に見えません。

   目で見えるからこそ、信じられるのです。

   人は耳で聞いたことより、目で見たことのほうをずっと早く信じ込んでしまうのです。

   あなたの名刺は、身だしなみは、電話の応対は、約束時間の厳守は、言い訳をしていな
   いかを見直してみましょう。

   事務所の整理整頓はどうだろう? 靴は磨いてあるか? あなたの目に見える部分は、
   あなたが売ろうとする商品・サービスという目に見えないものを、どう代弁している
   でしょう?

   お客様の耳より、目を意識しよう。これらはサービスを視覚化しでくれるものです。

   あなたも買い物をする時、まずはよく見て確かめて買うはずです。

   だから、見込み客が目に見えない商品を買うのをためらうのも当然なのです。

   となれば、目に見えることにこだわるべきです。

   あなたの事務所をとっても、テーブルや椅子や照明がそれらしく見えるか、いかにも
   繁盛している事務所に見せているか、差し出す飲み物にこだわっているか、顧客から
   の礼状の冊子は置いてあるか、あなたが記事になった雑誌や新聞は置いてあるか
   である。

   目に見えない抽象的なものを具体化する努力をしているだろうか。

   見込み客はあなたと契約する具体的な判断の手がかりを探し求めています。

   もしそれが見当たらなければ、それを持つ他社(店)に目移りするのは確かです。 

   だからこそ、サービスを視覚化(目に見える)することが重要なのです。

   見込み客は代理店のサービスが目に見えないだけに、具体的に見えるものを手が
   かりに選択するわけです。

   多くの見込み客はこの行動を繰り返しているのです。

   購入における判断の優先順位は 1)信頼に足る代理店 2)商品の品質(あなた
   のサービス) 3)価格  値段は二の次で、見た目を求め、信じるのが人間です。

   また、そういったお客さんがあなたにとって真の顧客であるはず。

   価格が安いからということで、お客さんを集めているなら別ですが・・・。

   だから、決して外見に注意を怠たってはいけないのです。

   あなたの営業戦術が価格(保険料)競争だけであるなら、あなた自身の存在意義は
   ないと思っていいでしょう。

   お客さんからあなたはどういったイメージで見てもらいたいのか。

   それを創るのはあなたです。

   通販でない限り、見込み客は、あなたと会わずに購買の決定に踏み切ることはしない
   のです。

   見込み客はあなたを値踏みしているのです。

   「いったいこの代理店はどんな人なのだろう?」と。

   見込み客のこうした疑問に、ほとんどの代理店は答えようとしていません。

   あなたの個性的な面を見せるどころか、他店との差別化など全くない、他と同じように
   見せようとさえしているようです。

   見込み客はあなたを知りたがっており、自分(会社)を売り込むとはまさしくこのこと
   なのです。

   見込み客があなたを信用して購買に踏み切る時は、会って確かめずにはいられない
   ことを知るべきなのです。

   保険という視覚化しにくい商品・サービスを扱っている世界では、その大半は言葉で
   正確に表現されねばならない。

   言葉こそが武器なのであり、その言葉でお客さんにあなたをイメージさせるのです。

   あなたは保険商品を販売するとき、商品説明に終始していないだろうか?

   商品説明のスキルをアップすることで増収できると思ったりしていないだろうか?

   新鮮で、相手が欲しがっているものを見つけよう。

   相手が必要としているものを探し出そう。

   そして相手をよく知ろう。

   「言うはやすし、行うは難し」であるが、これこそが「売り」への近道なのです。

   結局は、お客さんの支持があるかどうかである。

   お客さんから必要とされているかである。

   代理店を事業としている人たちのどれだけが「お客様さんのために」をミッションに
   かかげ、日々実践しているだろうか?  甚だ疑問である!
   
  ■カスタマー・サービス(顧客サービス)

   人と上手くやる能力、人に影響を与える能力こそ、最も価値あるビジネス・スキルの
   一つ。

   商品・サービスが良かったとか、保険料が安かったとかではありません。

   お客様は「私を、どのように扱ってくれたか」が問題なのです

   己の欲するところを人に施せ。

    ・ 電話をかけてきた人を、保留にして待たせたり、ほったらかしにしたりしない

    ・ 待っているお客にお茶やコーヒーを出す

    ・ 質問に対しては、丹念に、よく考えて答える

    ・ 顧客がオフィスに入って来た時には、立ち上がって出迎える

    ・ 顧客が、担当者に出会えるよう、手を貸す

    ・ 「ありがとう」と言う

    ・ 顧客にとって有益であると思われる知識を吸収するよう努力する

   売り上げや利益は、顧客によってもたらされるのです。

   あなたの給料は、他のどこからでもなく、顧客によって支払われているのです。

   顧客こそが、あなたの収入を左右しているのだということを思い出して下さい。

  □5つのカスタマー・コンタクト(顧客と接する)注意点

   1.一般の人々にとっては、あなたが、あなたの会社を代表しているのだということを
     忘れないようにすること

   2.一人一人の顧客に対して、あなたが親友に対してするように接する

   3.カスタマー・ディプロマシー(顧客との関係づくり)が、常に最優先事項

   4.顧客こそが、あなたの収入を左右している

   5.カスタマー・サービス・ディプロマシーでは、常になお、「もうひとがんばり」の努
     力が求められる

   お客様は、ただ優しい言葉や、心からの笑顔や、本当に気持ちの良い挨拶といったもの
   が欲しいだけということも多いのです。

   あなたにとって最優先にすることは、顧客との関係づくり・接点拡大のための仕組み
   づくりです。

   代理店業としての成功は、社内の問題に費やされる時間とエネルギーとお金を、トップが
   どれだけマーケティングに振り向けられるかにかかっているのです。

  □あなたの価値を高める「5S」の実践

   あなたの評判を広めるために、「うちは同業他社(店)とここが違いますよ」といった
   ことを、会社案内名刺、DM、代理店ニュースなどを活用してアピールしていきます。

   しかし、ここで問題が起きます。

   例えば、自社(店)内の環境整備です。

   ここに、言っていることと、やっていることの違いが如実に現れます。

   あいさつ、電話応対などを見ることで、その会社のすべてが見えてきます。
 

   お客様はどのような時に「満足」や「信頼」を感じるのでしょうか?

    ・担当者の顔を知っている

    ・いつでも連絡がとれる

    ・常に自分のことを気にかけてくれている

    ・担当者は保険・保険に関する周辺知識について何でも知っている

   収益を上げている代理店は、なるべくお客様とよく連絡をとって、お客様のニーズを
   肌で感じ、常に的確なサービスができるように努めています。

   さらに、

   ・ 問合せ対応については

    すべての顧客情報・契約情報・事故処理状況などをシステム化し、そのファイルを共
    有することにより、誰が電話を受けても瞬時に同じ答えができるようにする。

    また基本的な電話対応の訓練を自社(店)の勉強会(ロープレ)でトレーニングし、
    お客様に丁寧な応対ができるようにする。

   ・ 事故処理については

    お客様にはポイントごとに必ず報告の連絡をいれるようにする。

    また進捗状況について問い合わせ電話があっても、前述のシステムによって、誰
    もが最新の状況を即座に答えることができる。

   ・ その他

    代理店としての責任を明確にするために、契約案内・各種提供資料には代理店名
    を入れ、連絡先や土曜日も営業していることなども記載する。

   日本電産の永守社長は、「5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)のできていない会社で利
   益が上がっているところを見たことがない」と言っています。

   このように、社会人として組織人として当たり前のことが出来ずに、表面だけを繕う
   ようであっては、逆効果であることはいうまでもありません。

   実態を改善し、ギャップを埋めていかない限り、どんな活動も効果はありません。

   売ることが先行し、これらのことを蔑ろにすれば収益の低下は免れません。

   「5S」の実践はあなたにとっての最優先課題です。

   まずは、「5S」を当たり前に出来ることから始め、さらに進化させることです。

   お客様は、あなたの一挙手一投足を見ています。

   そのためにも、「5S」の徹底した訓練と実践を継続して行うことです。

   お客様が感心しているだけでは差別化になりません。

   「5S」の実践により、感心を感動へと進化させることで、初めてお客様があなた 
   のファンとなってくれるのです。

   実践の効果は、あなたに継続した収益を必ずもたらしてくれるはずです。

                     代理店強化マニュアルについてはこちら

  □顧客が、本当に買っているものは

   お客様は保険という商品そのものではなく、「将来に向けての安心」を買っています。

   しかし、その「安心」という商品が使われるのは、事故や災害があってからです。

   当然お客様は「安心」を購入しているのだから、すべて滞りなく手続きしてくれると思う
   わけです。

   ここで問題が発生します。

   その「当然やってくれるだろう」ことが履行されず、苦情という形で多々現れます。

   各保険会社でも、お客様の苦情を集め代理店に公開し、CSの向上を図ってはいますが、
   効果のほどは定かではありません。

   保険毎日新聞が掲載している顧客不満足の内容を見ても、毎年同じような苦情内容
   なのです。

   なぜ、このように同じことが繰り返されるのでしょう。

   もちろん保険業界だけに限った話ではありませんが。

   要因は多数あり、あなたもすでに承知だと思います。

   売ることばかりが先行し、従業員の教育(訓練)、ESの仕組みがないからです。

   場当たりな行動が、さまざまなムリ・ムダ・ムラとなって、問題を引き起こしている
   のです。

   「当たり前のことを当たり前に行う」

   あなたのところでは当たり前のことが当たり前にできているでしょうか。

  電話基本対応

   たったこれだけの当たり前のことですが、継続することがカギとなります。

   そのためには、毎日5〜10分全員でロープレをし、実践をしてみてください。

   半年、1年続けた時、社内環境、お客様のあなたを見る目が違ってきます。

   「たったこれだけのことで?」、とあなたは思う
   かもしれませんが、こんなことが大多数の代
   理店では出来ていないのです。

   サービスという言葉の意味は多岐にわたりま
   すが、あなたにとって増収に欠かせない行動
   といってもいいでしょう。

   あなたがお客様にアピールしない限り、お客
   様には伝わりません。

   些細なことと思うことであっても、お客様の受
   け取り方は千差万別です。

   「あれもこれもやろう」と欲張らず、できることを
   絞って継続実行していくことが重要です。

     同業他社と同じことをしていては、この厳しい
   経済環境で勝ち残っていくことはできません。

   あなたと同業他社(店)の徹底した違いをつくりましょう。

  □商品はあなた

   あなたの売るのは保険商品そのものではありません。

   あなたが商品なのです。

   なぜなら、お客様はあなたを見た目で判断し、その結果として契約の決定をします。

   あなたが自分(お客様)にとって「この人の対応はどうか」「清潔か」「感じのいい人か」
   「正直そうか」などといった勝手な? 自己判断であなたを値踏みします。

   そういった判断から気に入られれば第一関門は突破です。

   お客様との信頼関係を早期に構築することが重要となります。

   どんなにすばらしい商品・サービスを提案しても、第一関門を突破しなければお客様は聞
   く耳を持たないでしょう。

   そのためには、タイミングも重要です。

   聞く耳を持たない状況下で売る側の勝手な判断で、営業を仕掛けても失敗に終わること
   が多いのです。

   商品・サービスを購入するのは理屈ではありません。

   お客様は感情(代理店の対応、自分を大切に扱ってくれそうだ、誠実そうだ)で購入の判断
   を決定します。

   ですから、5Sや基本動作が重要なのです。

   お客様はあなたを気に入って(信頼)くれたから契約してくれたのです。

   あなたの今行っているサービスでは不十分と自覚すべきです。

   そうすれば、サービス強化につながります。

   あなたは自身の判断基準でお客様サービスを決めていないだろうか?

   サービスの良し悪しを決めるのはあなたではなくお客様なのです。
   
  □セールスは価値の交換 

   まず、好かれること 嫌われないこと。

   お客様があなたの保険に加入してくれたのは、あなたを見た目で判断し、「この人なら
   安心して任せられるだろう」「この代理店は信頼がおけそうだ」といった判断で加入
   してくれていると言っていいでしょう。

   成約が決まったら終わりではなく、その後もきめ細かいフォローしていくことが大事
   です。

   この一人ひとりの顧客に徹底的に気に入られ、貢献することが初めの一歩です。

   目の前のこの人に全力投球するのです。

   その結果は、顧客からの紹介であったり、その顧客のリピート購入であったりしますが、
   それは「あなたを気に入り、これからもお付き合いさせていただくよ」という次の局面
   への手形のようなものです。

   セールスというのは、価値の交換です。

   お客様にとって価値(必要)の無いものを、強引に売りつければ、その後あなたは信頼
   を失うことになります。

   価値のあるものを、そのメリットをきちんと伝えて売るのがセールスです。

   そして、セールスにおける基本は、お客様の立場に立って、お客様はどんな問題を
   抱えているのか、どうしてもらいたいのかを考えて行動することが最優先なのです。

   相手に好かれたいと思ったら、相手が求めているものを先に知り、提案する必要が

   あります。

   あなたが何をしたいかではなく、相手がどうしてもらいたいと思っているかを知ること
   です。

   セールスをするとき、売ろうとする意識が働くと、あなたが売ろうとする意識と相手の
   売られまいとする意識とが相反します。
 
   その結果、お互いが不愉快な気持ちになることもあるでしょう。

   ですが、人から好かれる優秀な営業マンは決してお客様と対立しません。

   相手の欲していることを与え、自分が求めているものを手に入れる技術を持っている
   からです。

   押し売りとセールスは違います。

   「営業マンの鉄則は押しの強さだ」と言われた時代もありました。

   相手が望んでいるものを本当に欲しくなって購入してもらうのがセールスです。

   お客様の欲求を高めるには、相手の描くイメージを明確にしてあげることです。

   できるだけ具体的に提示してあげることです。

   たとえば、車を販売する場合は、触ってもらう、試乗してもらうなど五感に訴えます。

   そうすると、その車のイメージがより強まります。

   スーパーなどの試食は匂い・音(シズル)、味、見た目などを感じてもらいます。

   試食で販売員から薦められて、「ひと口どうぞ」と言われて、商品を食べた時に「ここ
   までしてくれたんだから買わなければ悪いな」と言う気持ちになることです。
   (人には返報性という習性があり、与えてもらうと、要求されなくてもお返しをした
   くなる生き物)
   
   こんなときは、「今のリスクをカバーするための保険を、そのままにしていたら損害を
   被る場合がありますよ」という情報を伝える。
   (新商品がでたら、お客様には必ず伝える)

   変化の激しい時代にあって、単にそのままの内容で継続していては、顧客にとって
   デメリットが発生することもあります。

   しかし、お客様は反射的に売り込まれるのではないかと警戒します。

   そこで、機会損失(チャンスロス)について教えてあげるのです。

   人は心理的に損をしたくないという気持ちが働き、「このままでは損をしてしまう」と
   思うと、行動せずにはいられない感情を持つようになります。

   そこで、その損を解決するための解決策を提案してあげるのです。

   その結果、お客様のほうから「一度、設計(提案)書を作成してくれないか」と、もちかけ
   られるでしょう。

   解決策の提案をしてあげ、相手のメリットをしっかり伝えることです。
   
  □サービス活動は営業活動

   どんな業界であっても、サービスという行為を抜きに収益を上げることはできません。

   ものがない時代であるならともかく、今の世の中にはモノが溢れています。

   こんな時代の中で、同業他社との差別化を図っていくにはサービス活動しかありません。

   サービスという行為は売る側にとっては営業活動なのです。

   新規開拓、多種目販売、単価アップといった営業活動において欠かすことのできない行為
   です。

   サービス活動は、お客様から感心さらに感動を得なければなりません。

   そのためにはお客様に分かる(目立つ)ようにしなくてはならないのです。

   人は些細と思うことであっても喜び・感動するものです。

   売る側の判断であってはなりません。

   例えば、

   企画書・提案書

   あなたの企画書・提案書は単なる計算書になっていないだろうか?

    ○お客様の名前が表紙に大きく書かれているか。

    ○相手が法人であれば、建物の全体・各建物・什器備品・車両の

     写真(事前に了承を得る)があるか。

    ○個人であれば、火災・自動車事故・障害事故に関する写真・グラフ・
     データがあるか。

    ○企画書・提案書は厚さが重要

     法人なら相手の業界情報、個人なら地域に関する情報が入っているか。

    ○お礼(営業)状

     あなたはお客様に対して年賀状以外にハガキを活用していますか?
     ハガキは同業他社(店)がまったくといっていいほど活用していません。

     原因に、面倒、何を書いていいのか分からないといったことが挙げられます。
     全部手書きにしようとするからであって、9割は印刷、残り一割が手書きで
     よいのです。

     似顔絵・写真の横に吹き出しを設け、そこにちょっとしたコメントを手書きする
     だけだけでいいのです。

     要は、出すことが重要なのです。

    ○創立祝い

     FAX、ハガキ、メールどんな方法でもよいから出すことです。
     なぜ出すのかというと、他の代理店がやっておらず経営者が喜び・感動するから
     です。(注:ハガキの宛名はタックシールではなく手書きですよ)

    ○バースディカード
     特に中小企業経営者(平均年齢65歳)は喜んでくれますよ。

    ○規定集等の提供

     相手に提供する資料等は相手が使用するもの。
     よって、「手間が掛かりました」と分かってもらう必要があります。

     表紙には相手の名前を大きく入れ、フッターには自社(店)の名前を入れる。

   お客様に提供するものにはすべて気を配る必要があります。

   保険会社の名前が入ったものをそのまま提供するようであっては能がない。

   オリジナリティを演出するためには多少手間を掛けることです。

   そして、お客様にどんなことをしてあげれば感謝・感心・感動を得られるか? です。

   これら提供物は「あなたにとってどうか」、ということより提供される「相手にとって
   どうか」を意識しなくてはなりません。

   同業他社(店)がやっておらず、感心・感動を得られることは何かを、アンテナを張る
   (お客様を知る)ことです。

   お客様との強いパイプ作りは結果として、顧客の流出防止策・多種目販売につながる
   ことは間違いありません。

   保険商品そのものによる差別化が困難である今、同業他社との差別化を図っていく
   ためには、他の代理店がやっていないこと、真似のできないことを実践することが条件
   となります。

   この条件をクリアする行為には限りがあります。

   それは情報提供であり、礼状であったりします。

   情報というと、なんとなく堅苦しく感じますが、あまり気にする必要はありません。

   対象となる顧客が個人なら、あなたの近況報告であったり、今旬な話題(介護・年金・
   医療)であったり、教育・健康をテーマに情報発信していけばいいのです。

   そして、対象顧客が法人であるならヒト・モノ・カネ・ジョウホウをキーワードにした中
   小企業が抱える問題についての情報発信していくことです。

   法人マーケットを攻略する場合、従業員数50名以下の企業に絞り込むと、効果的です。

   保険代理店にとって、この情報提供という行為こそサービスという名の営業活動です。

   では、これらの行為をどれだけの代理店が実行しているかといいますと、皆無に近いとい
   っていいでしょう。

   継続した代理店ニュースの発行、お客様の生の声(例)顧客企業に関連した情報の提
   供、礼状(成約、更改、紹介、更改落ち)等々。

   人は理屈でモノを買うのではなく、感情で購入するといわれています。

   あなたもそうではありませんか。

   お客様に「自分は特別扱いされている」といった思いを持たせることが重要なのです。

   これらのサービスはあなたの商品・サービスを購入してもらうためのニーズ喚起であり、
   多種目販売、単価アップのために欠かせないアクションとなります。

  □コストは10円、62円

   また、礼状も同様のアクションなのです。

   10円のコストで電話FAXを活用し、62円のコ
   ストで礼状ハガキを出すことは大きな営業活動
   として、あなたに返ってきます。

   このアクションには高度なセールステクニック
   や、営業スキルは必要ありません。

   お客様が喜び、感動してくれる行為こそが増収
   の秘訣なのです。

   売り上げを上げるための魔法の杖はありませ
   ん。

   必ずしも優秀な営業マンでなくても継続した増
   収は可能です。

   これらの行為を得意とするのが、生保のセールス
   パーソンです。

   サービスを営業活動と位置づけ、同業他社の
   やらないことを継続してやり続けることこそ、
   圧倒的な違いを見せるための差別化策であり強みなのです。 

 

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営業は科学
 

  今も、大多数の代理店がマンパワーに頼ったやり方を続けています。

  代理店の多くは特定顧客との継続的な取引によって事業基盤を確保しています。

  このこと自体は事業活動の効率化、営業基盤の安定化という側面から考えれば、
  決して間違っているわけではありません。

  いわゆる「選択と集中」という考え方からすれば、正しい事業活動であるといえる。

  このような顔の見える相手を中心とした営業活動に「偏っている」ということは、一見
  リスクが少ないように思えますが、実はハイリスクな経営状況といえるのです。

  営業活動が「選択と集中」という考え方の下、既存の特定優良顧客との関係強化に
  重点を置き過ぎる状況は、一部の特定顧客からの売上に依存する状況を生み出し
  てしまうからです。

  仮にこうした優良顧客との取引が何らかの原因でなくなってしまった場合、企業全
  体の売上に対する影響は甚大なものとなります。

  また、特定顧客とあまりにも密接になり過ぎた結果、自社(店)の事業基盤が特定
  顧客からの売上げに過度に依存することになってしまい、売上確保のために無理
  な条件での取引をやむを得ず受け入れなければならなくなるケースなども見受けら
  れます。

  新規開拓活動に関してはどうかといえば、見込み客開拓の実施率は低くなってい
  ます。

  多くの代理店においての営業活動は、特定顧客へのルートセールスが中心となっ
  ており、新規開拓活動にはあまり力が注がれていないということがいえます。

  なぜ大多数の代理店の営業活動はこのようになってしまうのかを考えてみよう。

  それは目標が売上高予算という「今日の糧」中心だからです。

  少しずつ減り続ける顧客数を気にしながらも、特定顧客に対して必要以上の販売
  攻勢をかけてしまい、結果として顧客への押しつけ営業となり、これを嫌がるお得
  意様は離れていくという負のスパイラルに陥ります。

  これが営業力の弱い代理店の実態です。

  もちろん、あなたが事業を営んでいくためには売上とそれに基づく利益の確保が最
  重要課題です。

  しかし、目先の売上確保のための活動だけでは事業を継続させていくための「明日
  の糧」は見出すことはできません。

  明日の糧、つまり新たな顧客候補としての新規顧客の開拓が必要不可欠なので
  す。

  販売(sale)という活動のみでなく、営業(business)という活動を、自社の営業の
  もう一つの基軸と位置付け、継続的かつ計画的に行っていく必要があります。

  新規顧客の開拓があなたにとって必要とされていることに異論はないと思います。
  しかしながら、新規開拓がうまく進まないと感じている代理店が多いのも事実です。

  これは、なぜなのでしょうか。

  それは、新規開拓に関しては各営業担当者任せになってしまっているからです。

  営業担当者レベルでも新規開拓の必要性は確かに感じています。

    しかし、新規開拓活動が本格化することはなく、営業担当者は時間が余った時に
    「ついで」に行う、気になる見込み客の近くに来たので「ついで」に訪問するなど、そ
  の場その場での思いつきによって行われているのがほとんどです。

  ついでに行っているのですから、他業務で多忙になると新規開拓活動は後回しに
  なってしまいます。

  そしてせっかく構築しかかっていた見込み客との関係も消失してしまい、顧客化で
  きずに終わります。

  ■営業は科学

   これからの販売は今までの精神論だけでは立ち行きません。

   理論的な販売、データをベースにした営業、つまり、「営業=科学」が必要となっ
   てきます。

   営業とは何か、一言で表現すると、

    「データに基づいた営業(データベース・マーケティング)」ということです。

     ・データでお客様の情報を管理する

     ・データで行動プロセスを管理する

     ・データで結果を確認する

     ・データで分析、フォローする

    ・データで重要管理項目を明確にする

   1.情報収集

     ○顧客の属性情報の収集がカギ

      ・生年月日、家族構成、職業、FAX番号、メールアドレス、趣味・嗜好など

   2.お客さまとのコミュニケーション

     ○有益情報の発信

      ・有効なしくみとして、顧客に役立つ話や面白い話題を継続的に提供
       すること(情報発信)が挙げられます。
       情報発信を継続しておこなうことにより、信頼性の環境づくりを構築。

      ・顧客とのコミュニケーションがあって、フォロー活動があってこそ、
       成果が期待できます。

  3.有効面談時間の増大

    ○業務改善

     ・一般に1日の労働時間(8時間)のうち、収益に直結した平均有効面談
      時間は10%(約50分)といわれています。
      残りの90%の時間は、顧客接点(クレーム対応、異動、更改)時間、
      移動時間、デスクワークなど、これらの時間短縮を図り、有効面談
      時間を増大させるには業務改善が欠かせません。

    上記3点を実践していかなければ継続した増収は見込めません。

    代理店の多種目販売率は平均10%といわれ、90%が単品販売です。

    大きな原因は「顧客のことを知らないこと」です。

    単品販売は10年後にお客さまを半分以下にしてしまいます。

    くどいようですが、

    顧客情報の重要性を再認識してください。

  □結果を出せる人とそうでない人の違い

   “継続は力”この言葉を何回も発信してきました。

   昔から言い続けられてきたこの言葉ですが、いつの時代にもこれを実行する人は
   ほんの一握りの人たちです。

   よく言われるのが、トップ1%とかトップ3%といったことです。

   誤差はあるでしょうが、数パーセントであることは確かなようです。

   残りの90数パーセントの人は、どんなにすばらしいノウハウを聞いても、やろうと
   しないし、継続もしないのです。

   100人の営業マンがいて、そのうちの3、4人しかやらないから効果がある。

   これが逆で、90数パーセントの営業マンがやっていたら、どんなにすばらしいノウ
   ハウであっても効果は薄いものとなってしまうでしょう。

   たった数人(100人中)しかやっていないから効果的なのです

   今まで私がセミナーやコンサルで話したことやノウハウの提供をして、どれだけの
   人が継続実行しているかといえば、先ほどの数字が示すようにまさしく数パーセ
   ントの人です。

   私は精神論を説いているつもりはありません。

   やる気や、熱意といった方法なんて続かないんです。

   私の経験上からも。

   いつも言っていることは、テクニックではないのです。 

    “仕組みをつくり、それを継続実行するだけ”です。

   売り上げや目標数値など、早急な結果を求めるのではなく、プロセス(手順)に焦
   点を絞ることです。

   プロセス・・・つまり、営業手順(営業担当者の役割分担、集客方法、セールストー
           ク、ニーズ喚起など)

    『改革は、丹念に、一歩ずつ進め。本質的変化には時間がかかる』

   のです。

   ここでは営業について語りましたが、この営業プロセスを実行していくためにも、
   組織体制を再構築していくことです。

   チーム営業を実行していくには、営業マン個人に頼ったやり方から組織というチー
   ムで営業を実践していくために、役割(業務)を分担していくことです。

   日々の営業で一喜一憂することなく、決めたことを決められたとおり継続実行する 
   ことです。

   代理店業界はほとんどが小規模体制です。

   限られた人材を効率・効果的に活かしていかなければなりません。

   勘と経験に頼ったやり方を変えない限り、あなた(会社)にはいつまでたってもノウ
   ハウの構築は不可能であり、この仕事を続ける限り、肉体・精神的な苦痛から抜
   け出すことはできません。

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代理店にとっての顧客サービス
 

  ■何処へ行く?

   様々な外部環境により代理店の進む道は決して平たんではない。

   だが、その変化に対応している代理店の数はほんの一握りです。

   自社(店)の改革が外部の変化についていけてるだろうか。

   もう一度自社(店)の改革・改善が進んでいるかどうかをチェックしてみてください。

    ・一人親方の体制を今も続けている

    ・スタッフはいるが組織化できず、業務全般は勘と経験の我流のまま

    ・業務分担が不明確(仕事に人を付けていない)

    ・代理店業は営業会社のはずが、『営業の仕組み』がない

    ・代理店の多くが試みる合併がうまくいかない

    ・自社(店)の強み(差別化)がない

   保険業界もご多分にもれず、成熟業種です。

   成熟業界に共通するのは、商品のコモディティー化です。

   それは価格競争の始まりです。

   そして現在の保険業界はすでにご周知の通りの状況です。

   しかしこのような変化の中で、本来真っ先に変らなければならないあなたの改革
   意識はどうだろう。

   今まで常に自分が主役でやってきました。

   それはいい意味での主役ではなく、「自分勝手」と言ったほうがよいでしょう

   どんなに小さな店であってもトップにいたい。

   それもいいでしょう。

   しかしそれで生き残り勝ち残ることは可能だろうか。

   「なんとかなるだろう」「食っていければいい」「俺の代で終わりだ」などといった声
   が聞こえてきそうです。

   ここで一息ついて考えてみてください。

   あなたがここまで育ててきた我が子同然の自社(店)をあなたの代で終わらせる
   のですか?

   安易な合併が結果として、最悪の状況になってしまう場面を多数見聞きしてきた。

   あなたが今からどのような対策を講じていくのか?

  □顧客サービスの実行

   お客様が満足するための代理店の行動が「顧客サービス」です。

   お客様にあなたの商品やサービスを提供していく活動です。

   お客様にサービスを提供していくためには、まず自分自身の提供するサービスや
   商品の内容がわかっていることがスタートです。

   そのサービスの価値はどれ程のものでしょうか。

   もしそれが小さければ更に大きくしていかなければなりません。

   通販と代理店販売の違いは、あなたの会社(店)に価値があるかどうかです。

   今あなたが考えなければならないことは、あなたの会社(店)の価値創造だという
   ことです。

   次に、その価値、サービスをどのようにお客様に提供していくかが重要なポイント
   です。

   どんなに素晴らしいサービスであっても、適切に提供されなければお客様にとっ
   ては無意味なのだ。

   今マ−ケットの主役を担い、勝ち残る代理店とは顧客を基点に考える“創造的代
   理店”である。

   顧客サービスの提供活動を更に具体化、凝縮化すると、それがお客様に対する
   コンサルティング活動となる。

   顧客主導マーケットにおける代理店の活動は、相談活動であり、情報の提供であ
   り、顧客の抱える不安の除去、問題の解決業務、一言で言えばコンサルティング
   (ソリューション)活動でなければならない。

   そのコンサルティング活動は、問題解決業としてリスクマネジメントサービス、会
   社経営者の抱える問題などリレーションシップマーケティング(顧客との関係強
   化)などがその中心になります。

   重要なことは、全ては、代理店がお客様との接点をもつ瞬間のお客様の判断(感
   じ方)で決定されるということです。

   あなたが、お客様と接触するあらゆる場面(MOT=Moment of Truth:決定的
           瞬間)における代理店の「行動」や「対応」によってお客様の判断が下されるという
   ことです。

   これらを実践していくためには以下の点を

   ●環境分析

    (1)ビジョンの創造や現状の把握、施策の立案では、環境を適切に把握する。

    (2)環境を適切に把握するための手法は、戦略論やマーケティング論の中で数
      多く挙げられているが、その内容は「外部環境」と「内部環境」に大別すること
      ができる。

    (3)経営戦略では、外部環境とは一般的に「社外」の環境を、内部環境は社内
      の環境を味します。
      (ただし、自己のビジョンの創造を想定する場合には、外部環境は個人を取
       り巻く環境を、内部環境は個人の内的な環境を意味する)

      このように、外部環境と内部環境の相互を分析することが原則となります。

      ここでは、内部環境を「現在の状態」として規定して、より厳密に考える概念
      図を描いています。

    (4)環境分析の方法として、マーケティングの分野では「SWOT分析」という環 
      境分析の手法がよく使われます。

    (5)これは、内部環境の強みと弱みが、外部環境の機会と脅威にどのように対
      応しているのかを整理するための手法です。
     
  □経営理念(顧客満足

   顧客主導マーケットにおける覇者は、「顧客」すなわち「お客様」です。

   ここでは「お客様」とは、保険の契約者および見込み客を意味します。

   もっと直接的に言えば代理店と保険会社にお金(保険料)を払う人、又は払ってく
   れる見込みのある人が「顧客」です。

   また、「満足」とは何でしょうか。

   満足とは、お客様の抱く感情であって、お客様が満足感をもつことです。

   お客様は、お金を払う対価として自分のニーズが充足された場合に満足感を覚え
   るのです。

   そして、その判断はお客様自身が決めるのです。

   代理店・保険会社が「これならお客様が満足するはずだ」と言っても、お客様が感 
   謝・感心・感動しなければ意味がありません。

   お客様は支払った保険料に見合った対価を代理店・保険会社に求めるはずで
   す。

   もし、代理店・保険会社のそれぞれが、支払った保険料に見合ったサービス、商
   品を提供できれば、お客様は感謝・感心し、更に大きなサービスや商品の提供を
   受けた場合には、お客様は満足を超え感動を覚えるでしょう。

   このように考えていくと、顧客満足とは何も難しいことでも新しいことでもない。

   昔からの原理原則です。

   要は、お金を払う人の意向にそったサービスや商品を提供するということです。

   すなわち、現在の顧客主導マーケットにおいて、目指すべき保険会社・代理店の
   戦略の方向はただ一つ(顧客満足度の向上)にあるといえる。

   お客様が満足している限り、お客様は自分が満足している代理店や保険会社か
   ら離れていくことはありません。

   お客様の満足感は固定化され、いわゆる固定客となっていきます。

   契約は繰り返され、そこには保険会社や代理店とのすばらしいリレーションシップ
   も芽生えてくるでしょう。

   更に、お客様の満足感が喜びや感動、感謝の域に達した場合、お客様の次の行
   動はどんなものになるだろうか。

   恐らく、その喜びや感動を、自分と関わりのある他のお客様と分かち合おうとする
   ほどの信頼関係も生まれてくるでしょう。

   そこでは、代理店の固定客が「ファン」になってきます。

   ファンは代理店の社外営業社員としても働いてくれます。

   お客様とのこのような豊かな人間的関係(リレーションシップ:信頼関係)を構築し
   ていくことが、保険会社、代理店に限りない発展をもたらしてくれます。
    
  □ビジョン(Vision  Desired State)

   ビジョンとは、

    現実的かつ信頼性があり
    しかも魅力的であり
    現在よりも望ましい結果が期待できる未来像である

     1.経営ビジョンの構築と行動指針の明確化

      変化ある時代では、3年から5年程度の中期のビジョンを検討することで、よ
      り鮮明に描くことができます。

      ビジョンとは、中期の具体的な事業展開のイメージを描くもので、自店の目指
      す姿であり、経営者と従業員で共有することもその目的の一つとなります。

      ビジョン構築は、経営計画作成の前段階に位置づけられる。

      また、ビジョンを実現するために日常の行動指針があり、従業員全員が共有
      し実行する必要があります。

    2.ビジョンと目標との違い

      経営は、無限の可能性を追求するが故に、ビジョン(Vision)がなければなら
      ない。

      ビジョン、それは、目標ではない。

      目標は、長期経営計画の最終ゴールとして、数値的にくりあげられたもの。

      従って、その目標に到達するための方法のほとんどは、あらかじめ具体的に
      手順として規定されていなければならない。 

      ところが、ビジョンは、それに到達したいという願いがあれば、途中の方法は
      後で決めることができる。

      だが、ビジョンはまた、願いとも違う。

      願いとビジョンの違いは、前者が行動に結びつかないのに対して、後者は今
      日の行動を決定するところにある。

      ビジョンのあるなしによって、今日の行動の在り方、言い換えれば、政策や対
      策の善し悪しが判断される。

      その判断のものさしに使えるとき、願いはビジョンに姿を変える。

      長中期経営計画の目標設定以前に、まずビジョンを確立しなければならな
      い。

      そのビジョンはある程度の数値と、たくさんの言葉で表現されなければならな
      い。

      そうでないと、ビジョンが、少なくとも幹部クラスの人々に理解されないし、毎
      日の判断に活用されず、単なる願いに終わってしまう。

  経営方針(経営計画)書

   経営計画書は、代理店が計画的に経営を推進し、目標とする成果を収めるため
   のものです。

   これは、単なる数字をあてはめるのではなく、その目標を達成するための、戦略・
   戦術・戦闘が具体的に示されていることが必要です。

   具体的に示されたこと(決まったこと)の進捗状況が随時チェック&コントロールさ
   れていなければ成りません。

   経営方針作成においては、全員参加が基本です。

   作成段階が、社員教育であり、経営参加の意欲昴揚を図ることになります。

   3年後5年後に実ることだけをやるのが中期経営計画

    ①日常業務に追われているから大きく考えることができない

    ②予測が難しく、できないときだからこそ考えなければならない

    ③無駄をなくすため

    ④意欲を盛り上げるため

    ⑤必要な人材の育成

  □中期経営計画

   単年度経営方針を作成する上で基本となるのが、中期経営計画です。

    ①基本計画・・・・使命感に準じて、ヒト・モノ・カネ・カンリ・ジョウホウ
               の大骨子を決める

    ②中期経営基本数値・・・・ 裏付けとなる、政策・戦略を具体的に明記する

    ③中期経営、方針・政策・戦略・・・商品戦略・顧客戦略・地域戦略・情報戦略

  □単年度経営計画の樹立

   経営計画作成にあたって、代理店は事業の全面否定と再構築を基本とします。

   過去のやり方を一旦全面否定し、否定しきれないものが代理店固有のノウハウで
   あり、良さです。

   まず、現在の自店(自分)の姿を明確化する事から始まります。

    ・現在の状態を明確化することは、きわめて重要なことです。

    ・現在の状態は、その時点の営業成果や商品特性を認知することが必要です。
     さらに、能力と特性などを認識することも重要です。

    ・あらゆる視点から自店(自分)を分析し、そこから正確な施策(戦略シナリオ)
     を策定することが必要です。

   次に目標の明確化である。   

    目標とは目的を明確化したものであり
    目的を達成したことが認知できる目印である

     ・目標は、具体的にステートメント(声明)化することが必要です。
      ステートメント化とは、自分が考えていることを、記述化(経営方針書)
      すること。

     ・目標は、ビジョンを達成するための手段であり、その手段は、下位の
      手段から考えると目標でもあります。 

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代理店として「売り・差別化・強み」はあるか
 

  □営業の武器を持っているか?

   今後ますます多様な販売チャネルで、小さなパイを奪い合う環境が続くでしょう。

   このような環境下では、あなたが勝ち残るためには同じ土俵の上で戦うことを避
   けなければならない。

   では、土俵の外で戦うにはどうすればいいのか?

   戦うためには武器を用意しなければなりません。

   まず、あなたの存在を訴えつづけていくための、戦う武器それぞれについて説明
   します。

    名刺:目立つ、独創的、顔写真(似顔絵)を入れる、電話・ファックス番号は
        大きく、裏面はあなたの仕事に対する思いを述べる

    会社案内:保険商品案内ではなく、顧客満足の視点から

           ・どんな会社(代理店)?

           ・何処にあるの?

           ・何をやってきた会社なの?

           ・何をやってくれるの?

           ・特徴・利点は、なに?

    会社案内はお客さんにあなたを徹底して印象付けるメディアです。

    そして会社案内を作成することで、自店の真の姿が浮上し、近未来の自社の姿
    を希求することになる。   

     ・自社の非力を、はじめて認識する。

     ・自立していないことに、気付く(保険会社名のはいった看板、名刺、
      便箋等々)

     ・コサルタントとは名ばかりで、保険しか扱っていない。

     ・取引先保険会社のサービスに何があるかを知らない。

     ・顧客が、何を根拠にあなたを選択しているかを知らない。

    あなたのお客さんは、あなたのことをどのように思っているだろうか

     ・あなたの会社(店)がなくなったら困るだろうか。

     ・「保険はどこで加入しても同じ」と思ってないだろうか

      ・足繁く通うのは契約のときだけと思ってないだろうか

   もし、1つでも思い当たればすぐ改善すべきです。

   代理店の中には「俺のお客は大丈夫」などと大きな勘違いをすべきではありませ
   ん。

   お客さんはつねに“自分にとって”を念頭に代理店を選んいるのです。

   更改のときにしかコンタクトをとらないような“七夕営業”をしているかぎり、その結
   果は必ずあらわれます。

   常にあなた自身の存在価値を認めさせなければならない。

   封筒、便箋、カンバン、我々が扱っている目に見えない商品を宣伝できるものであ
   れば、すべてを活用しよう。

   そして、お客さんは保険をモノとして購入しているのではなく、あなたという信頼の
   おけるプロから購入したという「安心感を買う」ということを理解すべきです。

   扱い商品の中にある固有のシナリオを見つけること。

   要するにあなたは、サービス(商品)を売ることによる増収計画を立てるべきであ
   る。

   お客様があなたから買いたいと思う理由の中に、あなたのサービス(商品)が持つ
   固有のシナリオの鍵がある。

   あなたの商品(サービス)の中には、本来的に興味をそそるものがあるに違いな
   いはずです。

   固有のシナリオを、お客さんにとって一目で理解できる意味のある便益(購入する
   ことのメリット)にする。

   お客さんが買うのは便益であって、商品の特徴ではないのです。

   お客様が買うのは保険というモノではなく、安心、安全、補償、といった備えを買う
   のです。

   だからあなたの商品が持つ主な便益を見つけ、3点以内に書き出してください。

   それがあなたの商品です。

   人々に注意を向けさせること。

   人々は広告には注意を払いません。

   興味を引くものだけに関心を払うのです。

   単に広告だけでなく、あなたの商品やサービスに対して確実にお客さんの興味を
   引き付けるようにしなくてはなりません。

   広告・DMの内容は、「どう言うか」より商品やサービスは興味をそそるものである
   かが大切です。

   見込客に購買したくなる動機づけを与えること。

   電話・FAX・手紙・ハガキで、あなたの商品・サービスを呼び掛けよう。

   明確に、継続して伝えること。

   読み手や聞き手にはどうだろうか。

   お客さんはあなたのビジネスについてほとんど考えていないし、あなたの広告に
   たとえ注意を向けている時でも、半分の注意も向けていないということを知ってお
   くべきです。

                     代理店強化マニュアルについてはこちら

  □サービスの継続

   保険商品での差別化ができない環境にあって、あなたが競合他社(店)との違い
   を明確にしていくことは最優先課題のはずです。

   顧客へのサービスはさまざまだが、どのようなサービスの提供であっても続けな
   ければ意味がない。

   ですから、提供するサービスの内容、提供方法が継続できるやり方であり、サー
   ビスが顧客満足につながらなくてはなりません。

   収益を上げている代理店とそうでない代理店の違いは何でしょう?

   誤解を恐れずに言いますと、もともと営業センスのある人は別にして、大多数の
   営業マンが凡人なのです。

   では、その凡人営業マンが収益を上げることはできないのでしょうか?

   答えはノーです。

   今まで私は継続して増収している凡人営業マン(ウーマン)を見てきました。

   ただ、その数は多くはありません。

   成功している凡人営業マンとそうでない人の違いは何でしょう?

   増収するために魔法の杖はありません。

   彼らが顧客に対し実行していること

    ●自分(会社)を売り込み、存在感(必要性)を認識させている仕組み
     (差別化策)がある

     ○会社案内、自身のお品書き、名刺、ハガキの活用

     ○ニュースレター、有益情報の定期配布

     ○顧客に関連する記事の切抜きを配信 

   私の知る限り、彼ら(会社)は優秀な営業マン(組織)ではありません。

   ただ、彼らが競合他社(店)と違うのは“売ることが先行した行動”ではなく、顧客
   が「自分が大切に扱われている」と思ってもらうための行動です。 

   何度も言うようですが、増収の秘訣は“顧客との接点拡大”しかないのです。

   セールススキルがすばらしいとか商品知識が豊富といったことではないのです。

   顧客の求めるサービスは決して高度なものであったり特別なものではありませ
   ん。

  □サービスの品質をお客様に感じ取ってもらう

    提案商品について、セールストークに迫力を持たせる明確な違いが見出せない、
   あるいは作り出せない、なぜだろう? 

   あなたは提案する商品にほれ込んでいるだろうか。

   あなたの求めているものと、お客さんの求めているものが合致しない限り、どんな
   素晴らしいプレゼンテーションをしても、商談は困難を極めるでしょう。

   お客様の求める「これ」という論点さえあれば、商談は成功したも同然なのです。

   あなたは、明確なセールスポイントを持っているだろうか? 

   あなたが顧客にわかりやすいセールスポイントとそのメリットを確立していなけれ
   ば、その商品をうまく売り込むことはできないのです。

   多くの代理店が、売り込むものがないのではないだろうか。

   あなた、あるいは営業マンの能力を問う前に、まずは商品を見直すことが先決で
   ある。

   ここで言う「商品の見直し」はご承知のように保険ではない。

   あなたの「売り」だ。

   競合他社との決定的な違い(差別化)であるサービスです。

   これは異業種の事例ですが、

   マンション自体の売上はイマイチだが、パッケージ化(組み合わせ)を使って差別
   化したマンションは売れているという。

   マンション+レンタカー(カーシェアリングの仕組みが付いている)

   物件やマンション+畑(家庭菜園ができる畑が付いている)

   これらは売上が順調だという。

   銀行においても、単に金利を他行よりよくしたり、サービスをよくするだけがすべて
   ではない。

   スターバックス(コーヒー)を店舗内に設置している。

   代理店にとって、保険を売り込むことは、ノーリスクと考えている。

   しかし、どんなビジネスにおいてもリスクを伴うはずです。

    リスクを伴うとは、必ずしもお金をかけることではありません。

   うとまれ、拒まれ、あなたが約束したサービス内容をいいように解釈されることで、
   後々事態の悪化を招くといったことです。
 
   あなたがやるべきことは「サービスを磨き上げ」て、その質を向上させること。

   そして顧客や見込み客にそれを感じ取ってもらう工夫をけっして忘れないことだ。

   あるマーケティング本に、ホテルに泊まって部屋がチリひとつないほど掃き清めら
   れているという印象をあなたも持ったことがあるとおもいます。

   それは実際に部屋が完璧に清掃されているからではなく、ホテルがグラスを一つ
   ひとつをきっちり紙で包み、トイレのシートに消毒済みのテープを巻きつけている
   からです。

   私たちはサービスのクオリティ(品質)を感じ取っているのではありません。

   「清潔な部屋」という品質の記号を目にしているのです。

   ホテルのサービスに感動させられたのではなく、彼らのサービスの商品(マニュア
   ル)化のテクニックの技にのせられているのです。

   サービスとは人間同士の問題です。

   その成功は人間関係次第なのです。

   そして、時として人間とは不平を漏らしがちで、気まぐれで短気で先が読みにく
   い。

   しかし人間にはいくつかのパターンがあります。

   そのパターンをより多く見つけ、より理解すれば、より成功に近づくことができるで
   しょう。

   ほとんど違いのない保険商品を差別化するためには、あなたの想像力こそがも
   のをいい、徹底して現場での戦術(お客さんのニーズ、ウォンツ)が重要なのです。

  □あなたの商品は保険ではない

   最近ではコンビニの乱立により、ますます差別化が困難になっている状況がうか
   がえるが、コンビニから得られるノウハウは代理店にとって大いに参考となる。

   理店にとっての商品をテーマにしていくのに、事例としてセブンイレブンを取り上げ
   てみます。

   スーパーと比べて、まったく同一の商品なのに高いほうが安いのより売れるのは
   なぜでしょう?

   売上高日本一のセブンイレプン。

   そこで売っているのは、以前からどこにでも売られているありきたりのモノ、目新し
   い商品は何もない。

    売っている商品は、値段を比較すればスーパーのほうが安い。

   例えば同じ種類のカップラーメン。

   セブンイレプンで売っているのも、スーパーで売っているのも、まったく同一のカッ
   プラーメンです。

   にもかかわらず、お客様は必ずしも値投の安いスーパーで買わないで、値段の高
   いセブンイレブンで買ったりするのでしょう? 

   「同じ商品なら安いほうを買う」という理屈からすれば、スーパーのほうが売れて
   当たり前なのに、現実はセブンイレプンのほうが売れるというのは、どういうわけ
   でしょう? 

   売場面積が小さいのに大きい面積の店に勝ってしまうのは? 

   セブンイレブンは元酒屋からの転業組のフランチャイジーが多く、総じて売場面積
   は小さい。

   小さい売場に何と3000強のアイテムも詰め込んでありますから、一品種当たり
   の品揃えは当然少くなります。

   スーパーの売場面積は、セブンイレプンに較べて格段に大きく、小型の店舗で
   も、セブンイレプンの数倍はあるでしょう。

   その売場に何万、何千というアイテムを並べ、その品揃えの豊富さはセブンイレ
   ブンを圧倒しています。

   にもかかわらず、お客は必ずしも品揃えの豊富なスーパーで買わないで、品揃え
   の薄いセブンイレプンで買ったりするのでしょうか?

   「売場面積の大きいもの(規模の拡大)が勝つ」という理屈からすれば、セブンイレ
   ブンはスーパーに圧倒されて、とっくの昔につぶれているはずです。

   5分以内に買える!

   セブンイレブンは、店にいろいろなモノを並べてありますが、モノを売っているので
   はありません。

   不意に何か欲しくなった場合、「5分以内に買えるよ!いつでもおいで」という「意
   味のある買い方」を売っているのです。

   われわれの日常生活には、不意に何か欲しくなる、不意に何か必要になるってこ
   とが、よくあります。

   不意に空腹を覚えて、弁当とかラーメンが食べたくなる、不意に不幸が起きて、香
   典袋が入り用になる、etc・・・。

   そうした場合、安くて品揃えが豊富だからといって、わざわざスーパーまで買いに
   行きますか? 

   偶然、近くにスーパーがあればいいですが、普通は立地の遠いスーパーまでわ
   ざわざ出掛けて行かないでしょう。

   それに、夜間は開いてないし、不意に湧いたニ−ズに対して、スーパーは意外に
   不便です。

   セブンイレブンは小さな店を多店舗展開することによって、不意に何かの必要が
   起きても、だいたい車で5分、歩いて5分というところに散在しています。

   しかも24時間営業。

   いつでも、どこにいても、だいたい5分以内に買うことができます。

   一般のスーパーでは、ラーメンや弁当をモノとして、安い価格で売っています。

   セブンイレプンは、5分以内に買えるラーメン、5分以内に買える弁当、すべての
   商品に「5分以内に買える」というありきたりのモノが意味のある商品に変身した
   のです。

   これがセブンイレブンの取扱商品の付加価値であり、値段が高くてもお客さんが
   納得(リーズナブル)した価格として売れるのです。

   保険商品を単なる商品として扱い、品ぞろえを豊富にして販売しているからスー
   パーと同じ環境になってしまうわけです。

   しかし近年では、多店舗展開のフランチャイズ方式が当たり前になっています。

   どこの保険会社(代理店)でも扱っているありきたりの商品を、意味のある商品(付 
   加価値商品)として提案・提供していかなければ、単に商品を羅列しただけではデ
   パートやスーパーとなんら変わりません。

   あなたにとって、提案商品が保険だけなら、今後よりいっそう営業が大変になるこ
   とだけは間違いないでしょう。

   まず、お客様の欲してる・必要としているコトを提案することが重要ではないだろう
   か。

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  □真実の瞬間

   主にサービス業で使われる言葉で、接客などの現場で企業(従業員)が利用者(顧
   客)と接するわずかな時間のこと。

   顧客にとっては、現場スタッフの接客態度や店舗設備の状況などから、その企業全体
   に対する印象・評価を決定する瞬間となる。

    (スカンジナビア航空のサービス戦略はなぜ成功したか:ヤン カールソン著)

   ぜひ、営業においてこのことを忘れずにおいてください。
   
  ポジショニング 

   あなたは顧客からどう認識されたいのか?

   単なる保険屋さんと思われているのか、思われたいのか?

   あるいは、「○○さんは年金の専門家だ」「○○さんは労災の知識が豊富だ」「○○社は
   財務の知識が専門家はだしだ」、と言われたらどうでしょう。

   もちろん他にもあります。

   要は○○について専門家であると言われることが重要なのです。

   競合他社とあなたは何が違うのか?

    あなたの魅力を広げるために、ポジションを狭めよう。


   ポジションを明確にするために、以下のことを自身に問いかけてみてください。

   誰(Who):あなたは誰?

           ○あなたの会社あるいは店名

   何(What):あなたはどんな仕事に携わっているの?

           ○△△が専門のコンサルタント

           ○中小企業のビジネスドクター

           ○我が家のホームドクター

   誰のために(Whom):あなたがマーケット(対象)とする客層は

                ○学校、組合、団体

                ○30〜40歳の中小企業経営者向けビジネスドクター

                ○50代のためのライフプランナー

                ○60歳からのセカンドライフを支援するライフプランナー

   何のニーズ:人々のどんな特別なニーズに奉仕しているのか?

         ○小規模企業向けリスクを一元管理

         ○防災セミナーを通したリスクマネジメントの推進

   誰と競争しているのか?:競合他社(店)

                 ○保険代理店という限定された同業者

   何が違う:あなたを競合と差別化するものは何か?

          ○顧客との接点拡大を最優先とする

          ○小規模企業への有益情報の提供

          ○家庭のホームドクターとして、生活者に欠かせない(年金、介護、
           医療、教育等)アドバイザーの役割を担う 

   あなたが提供するメリットは何か?:顧客はどんな独自の便益をあなたのサー
                          ビスによって受けられるのか?

                           ○安心・安全な経営

                           ○安心・安全な暮らし


   あなたはここを出発点にしなければなりません。

   ポジショニングにおいて、あなたの規模が小さいことを隠さないことです。

   逆にその利点を強調することです。

   たとえばフットワークの良さや、個々の仕事への目配り・気配りの良さなどを。

   何度も言うようですが、あなたのポジションを明確にすることで、対象となる客層を絞り
   込むことができます。

   それは結果として、見込み度の高い集客そして成約へとつながります。


   小規模経営が大多数を占める代理店にとって、小さいことからスタートしなければなり
   ません。

   ランチェスター法則という理論があります。

   もともと軍事戦略における損害量計算から始まったこの法則は、第二次大戦における
   米国の上陸作戦、基地確保の戦略として使われていたそうです。

   戦時中、米国の物量作戦こそランチェスター法則(強者の法則)といわれていましたが、
   戦後この考え方は、経営管理やマーケティングに応用されることになりました。

   主にマーケティングにおいては弱者の戦略として生かされるようになり、企業規模に
   より戦い方があり、小さな会社の戦い方の原理原則を説いています。

   お客様が代理店を決める基準はさまざまありますが、その基準は何か? 

   代理店側がそのサービスを履行してくれるという約束にあります。

   最も望ましいサービスとは、約束を守ってくれることになる。

   そして、それはまさにあなたの会社と従業員の誠意にほかならないのです。

   お客様との約束を守ることが成功の秘訣であり、約束を守るために必要な投資を惜しん
   ではなりません。

  □ピカソはこうして価格を決めた

   サービスの真の価値とは何だろう? 

   サービスという目に見えない商品であるサービスにどう価値を見出すのか?

   この問いに答えるヒントに、パブロ・ピカソの逸話をご紹介しょう。

   ある婦人がパリの街並みを散策しているとき、歩道に面したカフェでスケッチをして
   いるピカソを見かけた。

   その婦人は、やんわりとピカソに自分のスケッチを描いてくれないかと頼んだ。料金は
   言い値で払うから、と。

   ピカソは了承した。ほんの数分のうちに、肖像画が描き上がった。ピカソ直筆である。

   「おいくらかしら?」彼女は訪ねた。「5000フラン」ピカソは答えた。
   「だって、たった3分かかっただけでは?」彼女はピカソに丁重に指摘した。
   「いや」ピカソは言った。「私はここまでくるのに一生を費やしたのです」

        逆転のサービス発想法―見えない商品を売るマーケティング
                    ―ハリー ベックウィス (著) ― より抜粋

   お客様は目に見える製品・商品に対しては購入に満足を思い起こしてくれるが、目に
   見えない商品・サービスに関しては満足を思い起こしてはくれません。

   顧客に購入の満足を思い起こさせるには、あなたの存在を示すことです。

   何か起きたときにあなたの存在を真っ先に思い浮かべてもらうことです。

   その方法は多数あります。

   以前述べたように、電話の応対であったり、、礼状ハガキ、代理店ニュース、情報の
   配信であったりします。

   顧客から忘れられない存在であるためには、継続して顧客との接点を築くことです。

  □Manner is Money 

   サービスとは営業活動です。

   増収策にとって欠かせない活動となります。

   通販と違いあなたは顧客と直接面談できる強みがあります。

   逆にこのことは弱みに通じることです。

   米国のある消費者データでは、不満を感じた人の96%がその不満を口に出して言わない
   そうである。

   そして、96%のうちの94%が再購入しない、というものです。

   マイナスの口コミ効果は、女性に顕著に表れ、中でも主婦においては非常に大勢の人
   に伝わるというデータが出ているとのことです。

   不満を感じた人が一年間にその不満について20人に伝えると、その話を聞いた20人の
   一人ひとりが別の20人の人に伝え、それを聞いたさらに一人ひとりの人がまた新たに
   20人に伝える。

   この行動を5回繰り返すと、なんと320万人に伝わることになります。

   逆に満足情報の口コミは1年間に5〜6人にしか伝わらないそうです。

   もちろん計算どおりにはならないにしても、悪い話は驚くほどのスピードで広範囲に
   伝わることは確かです。

   特にIT環境下にある今では、話半分どころではないはずです。

   サービスは提供する側が能動的に問いかけ、提供していかなければなりません。

   お客様から指摘を受けたから、言われたからといった受身の対応ではサービスでは
   ありません。

   難しいかもしれませんが、お客様自身は気付かないが潜在的に望み・要求している
   ことを提案・提供していくものです。

   社員がお客様から受けた苦情・問題点がトップに伝わっていますか?

   保険業界に限らず多くの企業では問題を発生させた人への追求が主となり、「なぜ
   問題が発生したのか」の追求がありません。

   問題発生における「解決までの仕組み」ができていないからです。

   「悪い情報は上司に報告したくない」がホンネなのです。

   トップ自らが苦情における対策の重要性を訴え、問題発生者の追及ではなく、顧客
   満足のための仕組みづくりを全員で構築することが急務です。

  お客様の声 (心当たりはありませんか?)

    ・保険についての詳しい説明をしてくれない

    ・売ることばかりを考えていて情報に乏しい

    ・「企画力」「提案力」「情報力」の欠如で真のコミュニケーション
     感じられない

    ・いざという時いつも対応が悪い

    ・やる気が感じられない

    ・こちらの不満足を知らなさすぎる

    ・質問や依頼に対する回答がない、遅すぎる

    ・入る時と入った後の対応に差がある

    ・ハガキの知らせだけで済むと思っているのか

    ・「変更したい」と伝えたのにいつまでたっても書類が送られてこない

    ・いつ電話しても連絡がとれない。伝言しても伝わっていない

   お客様から寄せられた苦情は、大半が代理店の対応に関係するものです。

   さらに内容を分類すると、以下の5つの項目にまとめられます。

    1.契約時の説明の問題

    2.満期案内の不徹底

    3.解約や更改、変更に関わる手続きの遅延、誤り

    4.電話等の基本的応対

    5.約束や期限を守らない     

   苦情の大半は、代理店の「対応」「態度」に関するものです。

   もう一度あなたの会社のサービスについて考える必要があります。
    
  □お客様への「気配り」

   「家業から企業へ」「個人商店から事業」といった言葉は15、20年前から言い続けら
   れてきましたが、果たして今どれだけの代理店が事業化されているでしょうか。

   業界問わず、ますます経済環境が厳しくなる中、あなたが今取り組まなくてはなら
   ないこと、それは「仕組みづくり」です。

   「仕組みづくり」のヒントは異業種にあります。

   事業規模の小さい大多数の代理店業にとって、限られた現有資産を有効活用して
   いく以外手はありません。

   そのためには、異業種の成功事例を真似ることです。

     ・ニュースレター  

     ・お客様の生の声  

    ・ハガキ(サンキューレター 等)

    ・テレマーケティング

    ・FAX−DMの活用   

    ・セールスレター   

    ・業務の標準化     

   このように学ぶべきことが多数あります。 

   あえて、ゼロから作る必要はないのです。    

   あなたにとってお客様への「気配り」がサービスの基本となります。

   その気配りを発揮させるにはバックオフィス(BO)の構築にあります。  

   今までBOの必要性は余り認識されていませんでした。

   しかし、BO体制の構築は(組織)営業体制の構築でもあります。  

   BO機能は、CS、苦情対応、顧客との接点拡大、情報の収集・発信 等、増収に欠か

   せない重要な役割を果たします。

   経済の悪化、少子化、マーケットの縮小といった悪条件の中であなたが同業他社
   (店)より抜きん出るには、同じことをやっていては意味がありません。

   ここで、過去の報道番組で紹介されたスーパーについて掲載しておきます。

   普通のスーパーは新聞の折り込みチラシに特売商品と値段を掲載しています。  

   しかし、このスーパーのチラシには一切商品が載っておらず、値段も書かれていま
   せん。

   載っているのは従業員の写真と近況だけです。 

   「子供が生まれました」「おいしいお店見つけました」「ペット(愛犬)のマミちゃんに
   子供が生まれました」等々。

   このスーパーの売り上げは順調です。  

   お年寄りが手押し車で来ると、帰りには自宅まで送ってあげます。  

   このスーパーの利用者のコメントに「買いだめせず、毎日でも来たい」。

   どうでしょう。 

   「業種が違う」、「うちはスーパーじゃない」なんて思っていませんか?

   売り込む、売るといった発想ではなく「売れる」「売れてしまう」仕組みなのです。

   代理店業であろうが、小売業であろうが我々はサービス業なんです。  

   異業種にある多くのノウハウを自社(店)にどう生かすかを実践してみましょう。 

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代理店にとっての企画書

    
  ■「企画書」

   1. 企画書の目的

     「企画」はビジネスをやっていくうえで、欠かせないものになっている。

     多くの代理店にとって企画力はそれほど重要視されていなかった。

     なぜなら、他社と同じ商品をつくっていても売れ続けたからである。

     しかし、成熟産業の真っ只中にある保険業界にあってビジネスが行き詰まって
     いる現在では、いかに独自の魅力的な商品やサービスを開発し、提供するか
     が自店の存続に大きな影響を与えるようになってきている。

     新しい魅力的な企画を生み出す力のない代理店は淘汰されていくしかない時
     代になったと言える。

     メーカーである各保険会社の横並び商品の中にあって、企画は競合他店との
     差別化の重要なひとつです。

     しかし、企画は通らなければ意味がない。

     企画書とは、自分の企画を提案し、相手を説得するためのもの。

     ですから、相手にとってわかりやすく、なおかつ、説得力のあるものでなけれ
     ばならない。

     相手は自分のことをまったく知らない相手が企画書を読む場合が多い。

     ですから、業界でしか通用しないような用語を使ったり、あいまいな表現を使っ
     たりしてはならない。

     企画書はだれにとってもわかりやすいものにしなければならない。

     そのためには、ポイントを個条書きで簡潔にまとめたり、図や写真を使ったり、
     といった工夫が必要だが、それ以上に大切とも言えるのが企画書の構成。

     構成によって、わかりやすさだけでなく、説得力も大きく変わってくるものです。

     「企画書」と聞くと、「面倒だ」とか「書き方がわからない」という人が多い。

     そういう人は、「企画書」には最低押さえなければならない内容があるから、そ
     れをあらかじめフォーマットに載せておけば書きもらすこともない。

     また、フォーマットにしたがってアイデア、考えを整理しながら企画をまとめてい
     くこともできる。

     「企画書立案フローシート」を企画書にすることもできるし、企画を練るための
     ツールとしても使えます。

   2. 企画書シートの作成・使い方

     (1) 表紙(企画タイトル、作成者名、提出日などを書き込む)

         企画にとってタイトルは非常に重要な意味を持つ。

        魅力的なタイトルがついているかどうかで、企画の印象は大きく違ってく
        る。

        内容ができるだけわかりやすく、なおかつシンプルなタイトルをつけること
        で、インパクトはぐっと増してくる。

     (2) まえがき

        いわゆる「前置き」です。

        挨拶文や企画立案のきっかけなどを書く。

     (3) 目次

         読む人のために便利なように目次をつくる。企画書の全体構成がわかる
        ので、読む人にとって企画内容を理解するための助けにもなる。

     (4) 企画の目的

        何のための企画なのか、この企画によって何を実現するのかをわかりや
        すく、簡潔に書き込む。

        目的があいまいでは、企画そのものが成り立たなくなってしまうので、明
        確な目的を設定する。

     (5) 企画の意義(なぜこの企画を?)

        「なぜ今この企画をやるべきなのか」を書き込む。いうなれば、企画の出
        発点、企画 の背景。

        現状分析や解決すべき問題点、市場環境はどうなのか、などを明確にす
        ることで、全体像を説明し企画を実現する必要性を明確にする。

        企画が説得力あるものになるかどうかは、ここをうまくまとめられるかどう
        かにかかっている。

     (6) 企画コンセプト

        企画コンセプトとは、「この企画で何をやるのか」をわかりやすく、シンプル
        に示したもの。

        企画を売り込むための広告のようなものと考えてください。

        イメージ図などを使ってビジュアル化して見せたり、魅力的なキャッチフ
        レーズなどで、何のための企画なのかをシンプルに、しかしできるだけ強
        力に印象づけます。

     (7) 具体的に何をするか

        ここでは企画の具体的な実施内容を書く。「いつ、どこで、何をするのか」
        を書くことは基本中の基本だが、できるだけ具体的に現実的に書くことが
        ポイント。

     (8) クリアすべき課題

        企画を実現するために、クリアしなければならない課題、問題点があれば
        説明する。

      (9) スケジュール

         (7)に書いた内容について、具体的な実施手順や日程を書き込む。

     (10) 予算・実施部署

         どのくらいの予算になるかを書き込む。

     (11) 付随効果(添付資料)

         企画内容の補足や裏付けになる記事やデータなどの資料をまとめること
        で、企画を実施することにより、どんな効果が見込めるかをできるだけ具
        体的に書き込む。

   企画書を見積書と混同している方もいる。

   何度も言うようだが、より厳しい環境の中で見込み客に関心・感動を与えられる企
   画書づくりは避けて通れない。

   単に保険料の見積り書ではお客の側も、相見積りをとって保険料比較の材料に
   使われるだけとなってしまう。

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ハガキの効果はとにかく書いて出すことが重要

 
  ■ハガキの活用

   あなたはハガキをどれだけ活用していますか。年賀状だけ? 

   ほとんどの代理店が活用していないのが現状だと思います。

   トップセールスマンには筆まめが多い。

   某代理店は新規訪問先には必ず、面談後、車中か帰社後に礼状を出しています。

   みんなが敬遠するハガキには二つの注目すべき長所がある。(1)ほとんどの営業
   マンが継続実行していないため競争相手がいない (2)電話と違い、わざわざ私の
   ためにといったアピール度が高い伝達手法。

   ライバルが敬遠する方法を選んだほうが得策、かつ効果的である。つまり、ハガキの
   効用はみんながやらない点が第一である。但し、せっかくのハガキ手法もやっては
   いけないルールとして、

    (1)手抜きをするな

       同一の内容、大量に印刷、一斉に発送。

       これらはすべて受け手に黙殺される原因となる。

       時間、手間、経費的な効率のみを考えていては自分を売り込み、自店商品
       を売り込むためのツールにはならない。

       たとえ字がへたであっても、心をこめたメッセージであれば一対一の関係を
       つくることが可能。

    (2)一方的で中身が乏しい内容

       個人的に出すハガキは、「超」がつくほどパーソナルなコミュニケーションメ
       ディアでなければ価値がありません。

       DM(ダイレクト・メール)ではなく「ダイレクト・メッセージ」である。
 
    (3)見てくれよりタイミング

       すかさず、のがさず、おくれず、やめず。

       レター成否のカギはタイミング。

       内容や見栄えに気を取られず、時期を逸しないこと。

  □ハガキ・レターのメリット

   (1)顧客への接触度合いを高める

   (2)仕事の効率化を図ること

   (3)時間や経費的な損失が小さい

   (4)接触しやすくて嫌われにくい(用のあるときに声をかけてもらえる)

   (5)用がなくても声をかけられる(きっかけのタネまき)

   しかし、どんなに効果があることでも結果はすぐに出ません。いつも言うように継続
   してこそ効果が出るのです。

   多くの代理店がせっかく効果が出始めるという寸前でやめてしまう。

   ハガキだけに限らず、「もう少し辛抱すれば」ということが多数見受けられます。

  □継続の工夫

   (1)事前の用意

     ①デスク、カバン、車、上着のポケットなど、思いつくところに常ににハガキを準
       備しておく 

     ②あらかじめハガキの裏面(文を書く面)にケイ線やマス目、または独自の
       フォーマット(前略ハガキなど形式化したもの)を入れてすぐ書けるようにし
       ておく

     ③名刺を交換したら、忘れないように裏に「一番印象に残ったこと」か「ひとこと
       言いたいこと」をメモする。

     ④“面談後すぐに”か“その日の退社時までに”ハガキを書く

     ⑤お礼、お詫び、連絡などの状況に応じて定例文をつくり、部分的にアレンジす
       る場所をマークした雛型を用意しておく

     ⑥形式を一切気にせず、すぐに要件から書く。雑でも、乱暴でも、稚拙でも、納
       得いかなくても、とにかく書いてしまう

   (2)失敗の防止

     ①ハガキの裏と表、上と下とをよく確認する。せっかく通信面を書いたのに表
       をひっくり返すと天地が逆。

       こういった失敗は大きなダメージとなる。

     ②要件から書いていく。

       最初に結論、次に説明、さらに余裕があれば補足、という順序で。

     ③通信面だけで文筆がまとまり切らない場合、表面にも書くか、それでもダメ
       なら二枚書く。

       これでは相手に失礼ではと、思うかもしれないが、けっしてそうではない。
       むしろ親近感すら感じてもらえる場合もある。

     ④ハガキ一枚を書くのに要する時間は3分までにする。

       長くなるとイヤになるし、負担になれば結果的には継続できずに失敗に終
       わってしまう。

   (3)いい意味の手抜きをする

     ①せっかく苦労して書いたハガキは必ず控えを取っておくこと(縮小コピーで)

     ②ハガキを出す目的はそんなにバリエーションが多いわけではない。

       それぞれ、標準的なものと、ちょっと変わったものとの二種類あれば十分役
       に立つ。

       あとはその二つを参考にしながら、必要に応じて部分的にアレンジすれば 
       よい

     ③ハガキを投函した日に合わせて、日報やシステム手帳(縮小コピー)に貼っ 
       ておけば、はがきを出した先からの突然の電話対応にも慌てなくてすむ。
  
     ④同じお客さんに継続して出していると、前に書いた内容が同じとか、重複す 
       る部分が多いといったことで相手の印象を悪くしがちである。

       これらを避けるためにも控えを見て書く。

  □なぜはがきを出すのか(競合他店との違いを感じさせる)

   つまり差別化である。

   ハガキで営業マン自身のメッセージを発信するなら、うんとパーソナルな情報の提供
   だけに絞り切ろう。

   この考え方に徹すると突破口が開けてきます。

  □ハガキに違いを出すには(文字以外で目を引く)

   1.カラー写真を貼る 

   2.新聞や雑誌の切り抜きを貼る 

   3.パッケージを貼る 

   4.見本の一部を切って貼る 

   5.現物を縮小コピーして貼る

   ハガキを私的な営業ツールとして活用しない手はありません。

   その理由は、効果があるから、やって損がないから。

   ハガキを書いたが勝ち、というのが結論である。

   辛抱強くやり続ける者にビジネスチャンスは必ずやってくる。

   それはわかっているはずだが、ほんのしばらくで、あるいは少し我慢しただけで書くの
   をやめてしまう代理店が跡を絶たない。

   ハガキを1、2回出したくらいで「書いてもなかなか反応がない」と決めつけないこと。

   売り込みの言葉ばかり書くと、せっかくの良い関係作りを台無しにしてしまいます。

   即効性を期待せず、継続することを肝に銘じてください。
 
   お客さんがあなたを必要と感じさせるためには、接点をどのように持ち、どんなサー
   ビスを提供していくかです。

   既存客から飽きられない、あなたの存在を必要と思わせるためには他店がやっていな
   いサービスを提供していかなければ、あなたの存在意義はありません。

   そのためには、いつも言っているように顧客データを蓄積していくことです。

   大半の代理店が利益をあげられない最大の理由が、お客さんが何を望んでいるかを
   理解できていない。

   お客様は自分たちのニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いて
   もらえるなら、いつでも喜んでお金を払うのです。

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 代理店にとっての価値と顧客にとっての価値


  ■代理店の価値

   代理店にとっての価値とは「品質」である。

   価格については各社大差ありません。

    そこで同業他店と差をつけるのが品質です。

   言い換えると「売り」である。

   強力で説得力のある「売り=サービス」を作り、その約束をしっかり守っていくことで、
   価格競争、顔見せといった営業スタイルから脱却することができるのです。

   多くの代理店が、取れるものなら何でも引き受けるといったことをやっているが、
   顧客によってはこちらの利益にならないところもあります。

   そのようなところには、他社へ流れていってもらえばいいのです。

   利益にならないところを相手に無理してサービスを続けても、あなたにとってのメ
   リットは少ないのです。

   誤解のないようにいうと、「あなたにとっての真のお客さんではない」と言うことです。

   保険料の安さを売りにするのではなく、こんなサービスが受けられますよと、顧客
   を教育するのがあなたの仕事です。

   競争の激しい成熟されたマーケットの中では、よけいに重要になってきます。

  □顧客にとっての価値

   自店の「売り」を何が何でも見つけ、独自のものを作り上げていかなければなら
   ないのです。

   何かよそにはないもの、顧客がまったく予測していないものを、である。

   顧客にとって価値あるものでなければなりません。

   それを受け取ることで、その分まで喜んでお金を払う気になってもらうためのもの
   なのだから。

   付加価値をつけるからこそ競争相手と差がつき、顧客は、価格は二の次で成約
   してくれるのです。

   自分のことを考えてくれる代理店だと感じるからです。

   あなたの「売り」を作ることで余分なコストはほとんどかかりません。

   しかし、有ると無いでは増収に大きな差となって表れるのです。

   どんな代理店であっても、遅かれ早かれ顧客は失われていきます。

   しかし、継続して増収したいなら、少しでも長く顧客を引き留めておく必要がある。

   顧客を長く引き留めておければ、成約頻度が大きくなるチャンスでもあります。

   引き止めておくためには「顧客ロイヤルティ」を高めることです。

   顧客を知り、顧客側に成約に至るまでのリスク(不安)を取り除いてあげ、組織内に
   他社とは違う環境、姿勢を作るということ。

   これが「顧客ロイヤリティ」を高めるということです。

   顧客がものを買うのは、満たしたいニーズ・ウォンツがあるからだ。

   あなたは顧客が一度に2つ以上の商品を購入したり、買ったついでに別の商品
   を購入したりしてくれた経験はないだろうか。

   一つのニーズが満たされることで、別のニーズが表面に浮かび上がってきます。

   顧客はふつう、一つの流れの中で商品やサービスを買う傾向にあります。

   このことに気がつけば、そこから大きな利益をあげることができる。

   マクドナルドを例にとると、「ご一緒にポテトもいかがですか?」である。

   継続して利益率の高い増収をしていくには、低コストでいかに効果のあるマーケテ
   ィングを展開していくかです。

   そのためには、

    ・付加価値をつける

    ・あなた独自の「売り」を作り出す

    ・売上1件(顧客単価)ごとの収入を上げる

    ・多種目販売率を上げる

   今のあなたの環境を変えない限り淘汰の道を歩むだけです。

   なんとなく継続業務をこなし、チェンジしていない代理店は間違いなく存在できない
   だろう。

   全業界を通じ、今なお大きな変革のないのは銀行と保険である。

   そして、銀行は本業の伸び悩みを保険でカバーしようと、本格的に保険ビジネスに
   参入してきている。

   さらに利益率の伸びがかんばしくない保険会社にとって、今後さらにさまざまな分野
   でリストラを敢行してくることは目に見えている。

   リスクマネジメントというくくりの中で考えれば、ビジネスチャンスはまだまだあるは 

   ず。

   今までのように、保険ビジネスをノーコスト・ノーリスクでやっていこうなんて甘い考え
   はもたないことです。

   お客様から見ると、保険への加入方法は近年ますます多様化していきます。

   特に個人向けの自動車・傷害保険・第三分野などはいわゆる通信販売が業績を
   伸ばしており、TVコマーシャルや新聞広告などを通じて「手軽」で「安い」保険を盛ん
   に宣伝し、消費者の関心をひいています。

   通販は代理店を通じない保険加入ですから、この通販と比較して代理店の価値
   を考えてみることは有効です。

   通販が特定の商品、特定の顧客層のニーズに合致していることが否定できない状
   況の中でお客様にとって代理店の価値はどこにあるのでしょうか?

   保険は無形の商品ですから、事故をおこさない限りお客様にはその商品の価値
   は実感できません。

   それでは、事故が発生しない限り代理店の価値はお客様に感じられないのでし
   ょうか。

   そうではありません。

   通販先進国の、アメリカやイギリスでも代理店を通じた保険加入は依然として通販
   にとって代わられてはいません。

   又、日本でも通販ではありませんが、共済という代理店を通さない保険類似のサ
   ービスを提供するチャネルも昔から存在しています。

   代理店の価値は人間が介在して、お客様の目の前で提供されるサービス、すな
   わち提供するサクセスプログラムの一つひとつ、そしてそのことによってもたらされる
   お客様の信頼感、満足感などです。

   お客様はそれらのことを代理店に求めているということがいえます。

   代理店の価値はまさに、そこにあります。

   あなたが顧客にサービスを提供する場合、当然顧客ごとに提供するサービスは
   違うはずです。

   顧客の差別化は、いただいている保険料の違いや、紹介をいただく頻度などの
   基準で成されていると思います。

   しかし、サービスの基本である「気配り」についてはすべての顧客に伝える(提供
   する)べきです。 

    1.あなたはセールスという自分の職業に自信をもっている

    2.自分に自信をもっている

    3.自分が扱っている商品に自信をもっている

    4.自分が属している会社や組織に自信を持っている

   この4つの自信をお客様に伝えることです。

   そして、4つの自信の裏づけとして、あなたがお客様に自分の持っている価値や
   サービスを提供する場合、以下の点を明確に意識しておくことが重要です。

    1.自分のもっている価値やサービスは何か、特に他の代理店と差別化できる
      強みは何か。

      これは次のように整理してみると良いでしょう。

       (1)代理店として当然提供しなければならない基本的な価値、サービス
         (基本業務サービス)

       (2)基本的な価値やサービスに付加して提供できる付加価値サービス

       (3)これだけは、自社(店)しかできないといえる差別化サービス(強み)

    2.その価値やサービスは、誰が、どのような手順でお客様に提供していくのか。

      これは必ず「行動」として明確化し、実践していかなければなりません。

   そして、この1、2について、不充分であれば補い、更に充実、拡大、ニーズの変化
   に対応し続けることです。

  □上記を実践していくための基本7ヶ条 

   1.扱う商品の商品知識が十分にあり、商品の特徴と利点を明快に述べることが
     できる。
 
   2.お客様に対する情報が整理されていて、お客様がかかえる問題を理解し、解
     決する能力をもち、お客様が最終的に何を求めているのかをはっきりとつかん
     でいる。

   3.競合する相手や会社を徹底的に研究して、なぜその会社が支持されているか
     を知ると同時に、自分が扱う商品が、それに匹敵する、あるいはそれを超える
     商品であることを実証できる。

   4.明るくユーモアがあり、話し方が丁寧で、言葉が明瞭である。敬語をきちんと
     使いこなせる。

   5.熱心で、礼儀正しく、落ち着いた雰囲気がある。

   6.服装が清潔で、身だしなみを心がけている。

   7.時間や頼まれごとなどの約束を守る。明らかに約束をしていなくても、これが
     お客様に必要だろうと思われる言外の約束も守る。

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代理店にとってのサービスとは Ⅲ

代理店にとってのサービスとは Ⅲ

□ポジショニング
 小規模経営が大多数を占める代理店にとって、小さいことからスタートしなければ 
 なりません。
 ランチェスター法則という理論があります。
 もともと軍事戦略における損害量計算から始まったこの法則は、第二次大戦における
 米国の上陸作戦、基地確保の戦略として使われていたそうです。

 戦時中、米国の物量作戦こそランチェスター法則(強者の法則)といわれていましたが、
 戦後この考え方は、経営管理やマーケティングに応用されることになりました。
 主にマーケティングにおいては弱者の戦略として生かされるようになり、企業規模により
 戦い方があり、小さな会社の戦い方の原理原則を説いています。

 お客様が代理店を決める基準はさまざまありますが、その基準は何か? 
 代理店側がそのサービスを履行してくれるという約束にあります。   
 最も望ましいサービスとは、約束を守ってくれることになる。 
 そして、それはまさにあなたの会社と従業員の誠意にほかならないのです。
 お客様との約束を守ることが成功の秘訣であり、約束を守るために必要な投資を惜しんでは
 なりません。

□ピカソはこうして価格を決めた       
 サービスの真の価値とは何だろう?   
 サービスという目に見えない商品であるサービスにどう価値を見出すのか
 この問いに答える前に、パブロ・ピカソの逸話をご紹介します。   
 ある婦人がパリの街並みを散策しているとき、歩道に面したカフェでスケッチをしている
 ピカソを見かけた。

 その婦人は、やんわりとピカソに自分のスケッチを描いてくれないかと頼んだ。
 料金は言い値で払うから、と。  
 ピカソは了承した。
 ほんの数分のうちに、肖像画が描き上がった。
 ピカソ直筆である。

 「おいくらかしら?」彼女は訪ねた。 
 「5000フラン(日本円で40万円くらい)」ピカソは答えた。  
 「だって、たった3分かかっただけでは?」彼女はピカソに丁重に指摘した。
 「いや」ピカソは言った。
 「私はここまでくるのに一生を費やしたのです」
    逆転のサービス発想法―見えない商品を売るマーケティング
               ―ハリー ベックウィス (著) ― より抜粋


 お客様は目に見える製品・商品に対しては購入に満足を思い起こしてくれるが、目に
 見えない商品・サービスに関しては満足を思い起こしてはくれません。
 顧客に購入の満足を思い起こさせるには、あなたの存在を示すことです。
 何か起きたときにあなたの存在を真っ先に思い浮かべてもらうことです。
 その方法は多数あります。

 上記に述べたように、電話の応対であったり、、礼状ハガキ、代理店ニュース、情報の
 配信であったりします。
 顧客から忘れられない存在であるためには、継続して顧客との接点を築くことです。

□Manner(マナー) はMoney(マネー)
   サービスとは営業活動です。 
 増収策にとって欠かせない活動となります。
 通販と違いあなたは顧客と直接面談できる強みがあります。   
 逆にこのことは弱みに通じることです。    
 社員がお客様から受けた苦情・問題点がトップに伝わっていますか?

 保険業界に限らず多くの企業では問題を発生させた人への追求が主となり、
 「なぜ問題が発生したのか」の追求がありません。
 原因に問題発生における「解決までの仕組み」ができていないからです。
 「悪い情報は上司に報告したくない」がホンネなのです。
 トップ自らが苦情における対策の重要性を訴え、問題発生者の追及ではなく、顧客満足の
 ための仕組みづくりを全員で構築することが急務です。

□サービス=営業活動
 誤解を恐れずに言うとサービスは営業活動です。  
 そのサービス活動がお客様から感心さらに感動を得なければなりません。
 そのためにはお客様に分かる(目立つ)ようにしなくてはならないのです。
 人は些細と思うことであっても喜び・感動するものです。 
 売る側の判断基準であってはなりません。

 例えば、企画書・提案書 
  ○あなたの企画書・提案書は単なる計算書になっていないだろうか?
  ○お客様の名前が表紙に大きく書かれているか。
  ○相手が法人であれば、建物の全体・各建物・什器備品・車両の写真(事前に了承を
   得る)があるか。     
 個人であれば、
  ○火災・自動車事故・障害事故に関する写真・グラフ・データがあるか。
  ○企画書・提案書は厚さも重要    
 法人なら
  ○相手の業界情報、個人なら地域に関する情報が入っているか。
  ○お礼(営業)状   
   あなたはお客様に対して年賀状以外にハガキを活用していますか?
   ハガキは同業他店がまったくといっていいほど活用していません。
   原因に面倒、何を書いていいのか分からないといったことが挙げられます。

   全部手書きにしようとするからであって、9割は印刷、残り一割が手書きでよい
   のです。
   似顔絵・写真の横に吹き出しを設け、そこにちょっとしたコメントを手書きする
   だけだけでいいのです。
   要は、出すことが重要なのです。

  ○創立祝い     
   FAX、ハガキ、メールどんな方法でもよいから出すことです。 
   なぜ出すのかというと、他の代理店がやっておらず経営者が喜び・感動するから
   です。(注:ハガキの宛名はタックシールではなく手書きですよ)
  ○バースディカード    
   特に中小企業経営者(平均年齢63歳)は喜んでくれますよ。
  ○規定集等の提供  
   相手に提供する資料等は相手が使用するもの。
   よって、「手間が掛かりました」と分かってもらう必要があります。
   表紙には相手の名前を大きく入れ、ヘッダーあるいはフッターに相手の名前を入れる。

   お客様に提供するものにはすべて気を配る必要があります。
   保険会社の名前が入ったものをそのまま提供するようであっては意味がありません。
   オリジナリティを演出するためには多少手間を掛けなくてはなりません。
   そして、お客様にどんなことをしてあげれば感心・感動するのか? です。

      これら提供物は「あなたにとってどうか」、ということより提供される「相手にとって
   どうか」を意識しなくてはなりません。

  同業他店がやっておらず、やることで感心・感動を得られることは何かを、アンテナ
  を張る(お客様を知る)ことです。
  お客様との強いパイプ作りは結果として、顧客の流出防止策・多種目販売につながる
  ことは間違いありません。

□どんな商売であってもタイミングが重要
 あなたは商品・サービスを提案するときに、タイミングを考えた営業活動を実践して
 いますか?
 タイミングを考えた提案をしていかなければ効果は薄いでしょう。 
 ターゲットとなる対象(マーケット)によって、さまざまなタイミングがあるはずです。

 例えば、生保であるなら、誕生月の前から準備し、年齢が変わる前に加入推進していく。
 地震保険や風水災不担保のお客様には、他地域で災害が発生した3日以内に  案内を実施
 する。
 税・法改正、創立日、決算月、子供の進学、新入社員、ゴールデンウィーク、挙げたら
 切がありません。

 タイミングを見誤ることなく、適切なタイミングを計るためには、常にアン  テナを広げて
 おく習慣が必要です。

 どんなビジネスであっても「タイミング」は重要となります。
 タイミングをはずせばどんなにすばらしい商品・サービスであっても売り上げ拡大は
 望めません。
 しかし、タイミングが合えば普通の商品・サービスでも売れるのです。

 最近低迷がみられるコンビニ業界ですが、コンビニに置かれている商品はどこのスーパー
 でも売られている商品です。
 さらに、今は少し違いますが定価で売られています。 
 スーパーや小売店と価格競争をすれば負けてしまいます。

 にもかかわらず、お客は必ずしも値投の安いスーパーで買わないで、値段の高いコンビニ
 で買ったりするのでしょうか?
 「同じ商品なら安いほうを買う」という理屈からすれば、スーパーのほうが売れてしかる
 べきなのに、現実はコンビニのほうが売れるというのは、いったいどういうわけでしょう?

 コンビニはスーパーや小売店と価格で争っているわけではありません。
 いつでも、5分以内に買えるという差別化を図ることで勝ち残ってきたのです。
 「今すぐほしい、今すぐ必要」といった、売る側とお客様のタイミングがジャストフィット
 しているからなのです。

 傘を販売している店ではないが、雨が降りそうになるとすぐに店先にビニール傘を置く
 というお店があると聞きます。   
 100円ショップで販売されているビニール傘ですが、500円で販売しています。 
 雨が降れば濡れたくないために、500円でも飛ぶように売れるそうです。
 晴れているときに500円のビニール傘を買う人はいないでしょう。

 これらのことは、あなたにとっても同じことが言えます。 
 地震保険の未加入者へ、加入推進していくときに地震が発生したなら、少なくとも3日
 以内に案内することをお勧めします。
 風水災が担保されていない顧客には、タイミングを見計らって、被害の有無、お見舞いも
 兼ねて案内しましょう。
 

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代理店にとってのサービスとはⅡ

代理店にとってのサービスとは Ⅱ

■商品はあなた
  あなたの売るべきは保険に関する商品・サービスではありません。  
  あなたが商品です。
  なぜなら、お客様はあなたを見た目で判断し、その結果として契約の決定をします。
  あなたが自分(お客様)にとって「この人の対応はどうか」「清潔か」「感じのいい人か」
  「正直そうか」などといった勝手な? 自己判断であなたを値踏みします。

  そういった判断から気に入られれば第一関門は突破です。
  お客様との信頼関係を早期に構築することが重要となります。
  どんなにすばらしい商品・サービスを提案しても、第一関門を突破しなければお客様は
  聞く耳を持たないでしょう。
  そのためには、タイミングも重要です。

  聞く耳を持たない状況下で売る側の勝手な判断で、営業を仕掛けても失敗に終わることが
  多いのです。
  商品・サービスを購入するのは理屈ではありません。
  お客様は感情(代理店の対応、自分を大切に扱ってくれそうだ、誠実そうだ)で購入の
  判断を決定します。

  ですから、5Sが重要となるのです。
  お客様はあなたを気に入って(信頼)くれたから契約してくれたのです。
  あなたの今行っているサービスは悪いと自覚すべきです。
  そうすれば、サービス強化につながります。
  あなたは自身の判断基準でお客様サービスを決めていないだろうか?
  サービスの良し悪しを決めるのはあなたではなくお客様なのです。

  ◎真実の瞬間
   主にサービス業で使われる言葉で、接客などの現場で企業(従業員)が利用者(顧客)と
   接するわずかな時間のこと。
   顧客にとっては、現場スタッフの接客態度や店舗設備の状況
   などから、その企業全体に対する印象・評価を決定する瞬間となる。
         (スカンジナビア航空のサービス戦略はなぜ成功したか:ヤン カールソン著)

   ぜひ、営業においてこのことを忘れずにおいてください。

□増収の秘訣は?
 「お客様との接点の拡大」です。
 高度なテクニックやセールススキルがなくても収益を上げることはできるのです。
 これこそサービスです。
 あなたがお客様との接点を増やせば増やすほど収益は上がります。
 あなたが売っているのは、人間関係です。

 顧客はあなたとの信頼関係が成り立っているから任せてくれているのです。
 それでは、お客様との接点を拡大するためにどうすればいいのでしょう?
 「直接面談の件数を増やす」 
 これが一番効果のある方法ですが、代理店業を始めて間もない、顧客数も   少ない時期
 でしたら可能でしょうが、限界があります。

 まして、ただ闇雲に御用聞き訪問をしてお客様が歓迎してくれるでしょうか。
 これに代わる方法として以下の3つ方法が挙げられます。
    1.電話    2.ハガキ    3.FAX   4.mail 
 これらをどう活用して人間関係を構築していけばいいのでしょう。

 共通するポイントは「訪問のきっかけづくり」です。
  1.電話:多種目販売、自然災害へのお見舞いを兼ねた単価アップ
  2.ハガキ:お礼(営業)状:成約、更改、更改落ち、紹介、訪問、事故時の経過報告
  3.FAX:情報提供、会社設立祝い、セミナー開催のご案内
  4.mail:お礼、情報提供

 この4つの手法により、お客様の抱えるであろう問題の提起・解決策の提案を定期に
 発信することで、お客様からの訪問の依頼を受けるようになります。
 お客様の側が「知りたい」「欲しい」と言わせることがサービスにつながり、結果として
 保険契約に繋がっていくのです。  
 今後ますます保険を切り口にした営業が困難になることは確かです。

 あなたが顧客獲得で優位に立つためには、同業他社(店)との違いを明確にすることが
 勝ち残る条件となります。
 あなたの強みは何ですか?  他との明確な違いはありますか?

□Manner(マナー) はMoney(マネー) 
   サービスとは営業活動です。 
 増収策にとって欠かせない活動となります。
 通販と違いあなたは顧客と直接面談できる強みがあります。   
 逆にこのことは弱みに通じることです。    
 米国のある消費者データでは、不満を感じた人の96%がその不満を口に出して言わない
 そうである。

 そして、96%のうちの94%が再購入しない、というものです。
 マイナスの口コミ効果は、女性に顕著に表れ、中でも主婦においては非常に大勢の人に
 伝わるというデータが出ているとのことです。
 不満を感じた人が一年間にその不満について20人に伝えると、その話を聞いた20人の
 一人ひとりが別の20人の人に伝え、それを聞いたさらに一人ひとりの人がまた新たに
 20人に伝える。

 この行動を5回繰り返すと、なんと320万人に伝わることになります。
 逆に満足情報の口コミは1年間に5〜6人にしか伝わらないそうです。
 もちろん計算どおりにはならないにしても、悪い話は驚くほどのスピードで広範囲に
 伝わることは確かです。
 特にIT環境下にある今では、話半分どころではないはずです。

 サービスは提供する側が能動的に問いかけ、提供してなければなりません。
 お客様から指摘を受けたり、言われたからといった受身の対応ではサービスではあり
 ません。
 難しいかもしれませんがお客様自身は気付かないが潜在的に望み・要求していることを
 提案・提供していくものです。

 社員がお客様から受けた苦情・問題点がトップに伝わっていますか?
 保険業界に限らず多くの企業では問題を発生させた人への追求が主となり、「なぜ問題が
 発生したのか」の追求がありません。
 原因に問題発生における「解決までの仕組み」ができていないからです。

 「悪い情報は上司に報告したくない」がホンネなのです。
 トップ自らが苦情における対策の重要性を訴え、問題発生者の追及ではなく、顧客満足の
 ための仕組みづくりを全員で構築することが急務です。

□サービスは営業活動
 どんな業界であっても、サービスという行為を抜きに収益を上げることが  できない環境に
 あります。
 ものがない時代であるならともかく、今の世の中にはモノが溢れています。
 こんな時代の中で、同業他社との差別化を図っていくにはサービスかあり ません。

 すでにご承知のように、サービスという行為は売る側にとっては営業なのです。
 新規開拓、多種目販売、単価アップといった営業活動において欠かすことの できない
 行為なのです。
 保険商品による差別化が困難である今、同業他社との差別化を図っていく ためには、
 他の代理店がやっていないこと、その行為に効果があり、コストが安価であることが条件
 となります。

 この条件をクリアする行為には限りがあります。
 それは情報提供であり、礼状であったりします。情報というと、なんとなく 堅苦しく
 感じますが、あまり気にする必要はありません。
 対象となる顧客が個人なら、あなたの近況報告であったり、今旬な話題あなた(介護・年金・
 医療)であったり、教育・健康をテーマに情報発信していけばいいのです。

 そして、対象顧客が法人であるなら人事・労務・税務・コストといった中小 企業が抱える
 問題について情報発信していくことです。
 すべての中小企業とはいいませんが、特に小規模企業(従業員数50名以下) ではヒト・モノ・
 カネ・ジョウホウの4つが常に不足状態にあります。
 この情報提供という行為こそサービスという名の営業活動です。

 では、これらの行為をどれだけの代理店が実行しているかといいますと、皆無に近いと
 いっていいでしょう。
 継続した代理店ニュースの発行、お客様の生の声、顧客企業に関連した情報 の提供、
 礼状(成約、更改、紹介、更改落ち)等々、これらの中でどれか1つでも継続実行している
 ことがあるでしょうか。

 人は理屈でモノを買うのではなく、感情で購入するといわれています。
 あなたもそうではありませんか。
 お客様に「自分は特別扱いされている」といった思いを持たせることが重要 なのです。
 なぜ継続して配信していくのかというと、これらのサービスはニーズ喚起で あり、多種目
 販売、単価アップのために欠かせないアクションとなります。

 また、礼状も同様のアクションなのです。
 10円のコストで電話・FAXを活用し、約60円のコストで礼状ハガキを出すことは大きな
 営業活動として、あなたに返ってきます。
 このアクションには高度なセールステクニックや、営業スキルは必要ありません。
 お客様が感謝し、感動してくれる行為こそが増収の秘訣なのです。

 売り上げを上げるための魔法の杖はありません。 
 必ずしもトップ営業マンでなくても継続した増収は可能です。
 これらの行為を得意とするのが、生保レディでありLP(ライフプランナー)といった生保業界の
 人たちです。
 サービスを営業活動と位置づけ、同業他社のやらないことを継続してやり続けることこそ、
 圧倒的な違いを見せるための差別化策であり強みなのです。
 

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代理店にとっての独自商品・サービス
 

  ■独自商品・サービスを作る

   今まで、商品の値段は保険会社が決めたものを、そのままお客様に請求してきた。

   目に見えない商品を扱っている代理店にとって、今後開発していく独自商品・サービス
   が、形があるのか、それとも目に見えないものなのか。

   保険代理店にとって今まで扱ってきた商品はもちろん目に見えない。

   そして、商品に対するサービスも「事故がおきたらすぐ現場に駆けつけますよ」「事
   故がおきても24時間対応します」と、いったことぐらいしかサービス提案ができてい
   ない。

   今では事故処理がサービスだと思っている代理店さんもいないだろうが、代理店に
   とって事故を起こすお客さんと、起こさないお客さんどちらが大事なお客さんだろう
   か?

   事故も起こさず、毎年あなたの手を煩わさない90%の顧客が、あなたに保険料を払っ
   てくださる。

   その顧客にどんなサービスを提供しているのか。

   「あなたと契約していて本当によかった」、「いつも気にかけてくれてありがとう」、「い
   つも役に立つ情報をありがとう」、「創立記念にお祝いのメッセージを貰うなんて初め
   てだよ」、「家族からも、誕生日カードなんて貰ったことがないのに・・・」

   本来、上記のサービスはあたり前。

   しかしそのあたり前のことがどれだけできているだろうか。

   売ることばかりを考え、お客さんのことはそっちのけ。

   それで、増収しないのを景気のせい、値段のせい、商品のせいにしていないだろうか。

  □独自商品を作る

    ・バックエンド (保険)商品 に結びつくフロントエンド(集客)商品か?

    ・独自商品で、他が既にやっていないか?

    ・他がやっているが、圧倒的な差別化が図れるか?

    ・仕組み(商品の流通〜顧客の固定化)は?

    ・価格は?

    ・会社名(店名)が○○保険事務所、○○保険代理店?― 名前変更も一考

    ・お客さんの頭にこびりついて忘れられない名前か?

    ・社会貢献のできる商品か?
 
   価格決定について、パブロ・ピカソの逸話が参考になります。

   どうすれば適正な請求額が割り出せるのか? 

   ネームバリューのない代理店が、ブランドイメージを築くには、あなたのポジションを
   明確にしていかなければならない。

    ・「売り」は何か

    ・小さな代理店だからこそできることは

    ・マーケット、商品の絞込みは

    ・価格は決して安めに設定するな

   無形の商品を販売する代理店にとって保証とは何だろう。

   有形商品を購入すると○年間無料保証、気に入らなければ料金は全額お返しします。

   このような保証を代理店は取れるだろうか。

   もちろん無理である。

   だから、代理店にとってのサービス=ブランド=約束  

   期待に恥じない、顧客に対し、保証など不要であり、クレームをつけるわずらわしさも
   ありません、と顧客に約束する最良の手立てだと期待されているのだ。

   たった一度の失敗をして、見限られた経験が一度はあるでしょう。

   そのときは嘘をついたか、それに近い行為をしたのだ。

   たった一度の経験であなたのブランドはその顧客にたいし、すべての価値を失わせて
   しまう。

   たったこれだけのこと、「約束を守る」これがあなたのブランドイメージであり、結果と
   して独自商品の価格が、顧客に受け入れられるのです。

   どれだけの代理店が保険会社にとって必要なんだろう。

   他業と比較して考えてみよう。

   家電業界を例にとって見ると、パパママストアーと呼ばれる代理店によって、家電メー
   カーは規模の拡大を図ってきた。

   しかし、今はどうだろう。

   量販店、インターネットという販売チャネルが台頭してきた。

   まさしく現在の保険代理店を象徴していないだろうか。

   保険会社サイドからみれば、収益を拡大してくれればどのような販売チャネルであっ
   てもよいのです。

   銀行の窓販、通販、etc…
 
   こうしてみると、特にプロ代理店と呼ばれるあなたの存在意義とはなんだろう。

   あえて保険会社が、代理店手数料分を上乗せして販売している意味は? 

   お客様は代理店から保険商品を購入するメリットがあるのか。

   あなた自身に置き換えて熟考するべきです。

   パパママストアーとして生き残るには、量販店、通販にない差別化を図るしかない。

   その差別化対策を最優先課題にしていかなければならない、最悪の事態を考慮
   して・・・。

   ここで再度申し上げるが、今までのやり方を続けていく限り、あなたに明日はないと
   思うべきです。

   あなたが独自商品を活かし差別化を図っていくなら、代理店名に気を使わなければ
   ならない。

   あなたの名前を強烈にアピールし、お客さんの記憶に刻み込まなくてはならない。

   それが、ブランドに繋がる。

   パンフレットや提案書は保険会社のものを使っていないだろうか。

   自店のブランド力をつけるためにも、オリジナルなものを作ろう。
 
   あなたの「強み=売り」をまず1つ売り込む(そのサービスは他店でやってないこ
   と) 。

   そして、お客様があなたから買うべき理由は何か? 

   つまり、あなたは同業他店とどこが違うのか? 

   お客さん(市場のニーズ)に的確に応えるために、理解できるもっともな理由に絞り
   込むこと。
 
   そして、お客さんに訴えるべきこと(キャッチフレーズ)を決めたら、何度でもそれを繰
   り返すこと。

   それが、商品の絞込み(単一商品)=お客さんの絞込み=集客 です。
 
   お客様はあなたのサービスにおける品質がいいから、契約するんじゃありません。

   あなたの人柄、あなたを見込んだのです。

   その見込まれたことに対するサービス=約束を遵守する

   あなたは自店を売り込むために、どんなことを実践していますか。

   そして、お客様から必要とされていますか。

   顧客をあなたのファンにさせるために、礼状・バースディーカドを書いたり、あなたと
   契約したことが正しい選択であることをアナウンスしたりして、顧客を動かして、買わ
   せ、電話をかけさせ、訪問させ、比較させ、あなたの指図に従わせるのである。

   営業は、今までのように「熱意と根性」だけで継続できるものではありません。

   新規開拓から始まり、新規の顧客にし、固定客にしていくことです。

   そのためにはシステマティックな営業手法を確立していかなければならない。

   正しいやり方(努力)をすることで継続的に増収するのです。

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代理店にとってのサービスとは Ⅰ

代理店にとってのサービスとは Ⅰ

■お客様が本当に望んでいるサービスとは
 形の見えない商品だからこそ、同業他社(店)との差別化が必要。
 保険商品による差別化では差別化にならない。
  お客様が本当に望んでいるサービスとは何でしょう?     
  あなたにとって他店との決定的な違いは何ですか?  
 と、問われたとき明確に答えられるでしょうか。

 10、20年前ならいざ知らず、事故対応と答える方はいないと思いますが、明確に
 答えられる人はほんのわずかではないでしょうか。
 代理店にとって、メーカーである保険会社にある商品を単に卸し、販売する仲介業では
 ないのです。

 あなたは、お客様の抱える問題・悩みを解決していく問題解決業でなくてはならない
 はずです。
 今後ますます業界の環境変化は厳しいものとなってくるでしょう。  
 どんな環境にあっても、自社(店)における他社(店)との違いを構築していかなければ
 なりません。

 そうでなければ、代理店はどこも同じといったレッテルを張られてしまうことでしょう。
 他社(店)との違い、強み、差別化策、オリジナリティ 等々。
 言い方はそれぞれですが、あなたの「売り」をつくることです。
 それでは、どんな「売り」をつくりだせばよいのか。  
 そのヒントは他店がやっていないことをやることです。

 やって当たり前のことをやることです。  
 「当たり前のことをやって差別化になるのか」と言われそうですが、過去から現在に至る
 まで、その当たり前ができていないのが大多数の代理店における現状なのです。
 プロとしてやっていく限り、どんな業界においても変わらないはずです。

 例えば、契約していただいたり、紹介していただいたら、口頭でのお礼だけでなく、
 お礼(ハガキ)をする。
 更改落ちであっても、今まで契約していただいたお礼(ハガキ)をする。
 保険のプロとして「やって当たり前」は、お客様からすれば「してくれて当たり前」
 なのです。

 よく商品そのものを売るのではなく、「サービスを売れ」と言われます。
 保険商品で差別化を図っていくことは困難です。  
 競合他店とほとんど代わり映えのしない商品を前に、お客様の選択基準は何か。
 それは「サービス」です。

 あなたは自店の評判を広めるために、「うちは同業他店とここが違いますよ」といった
 ことを、会社(代理店)案内、名刺、DM、代理店ニュースなどを活用してアピールして
 いきます。
 しかし、ここで問題が起きます。  
 それは、言っていることと、やっていることが違うことです。

 例えば、自社(店)の社内環境です。  
 ここに、言っていることと、やっていることの違いが如実に現れます。
 あいさつ、電話応対などを見ることで、その会社のすべてが見えてきます。
 日本電産の永守社長も、「5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)のできていない会社で
 利益が上がっているところを見たことがない」と言っています。

 このように、社会人として組織人として当たり前のことが出来ずに、表面だけを繕う
 ようであっては、逆効果であることはいうまでもありません。
 実態を改善していくことで、ギャップを埋めていかない限り、どんな活動も効果は
 ありません。
 売ることが先行し、これらのことを蔑ろにすれば収益の低下は免れません。

□「5S」の実践はあなたにとっての最優先課題
 まずは、「5S」を当たり前に出来ることから始め、さらに進化させることです。
 サービス業であるあなたが「5S」を出来ることは、お客様は当たり前と思っていると、
 認識すべきです。
 そのためには、「5S」の徹底した訓練と実践を継続して行うことです。
 お客様が感心しているだけでは差別化になりません。

 「5S」の実践により、感心を感動へと進化させることで、初めてお客様があなたのファンと
 なってくれるのです。
 実践の効果は、あなたに継続した収益を必ずもたらしてくれるはずです。

□目に見えない商品・サービスを「見える化」させる
 お客さんはあなたの扱う保険という商品を見ることが出来ない。
 目に見えないから、手にとって見てもらい、試してもらうことが出来ません。  
 さらに、保険商品には大きな差異は見られません。
 結局最後にものを言うのがサービスなのです。    
 収益を上げているところと、そうでないところの違いは何か。  

 同業他社と同じことは決してやっていないことです。
 そこで、自身に問いかけてみるべきです。
 「あなたにできることは何ですか?」
 そして、顧客が、本当に買っているものは何か。
 お客様は保険という商品そのものではなく、「将来に向けての安心」を買っているのです。

 しかし、その「安心」という商品が使われるのは、事故や災害があってからです。
 当然お客様は「安心」を購入しているのだから、すべて滞りなく手続きしてくれると思う
 わけです。
 ここで問題が発生します。  
 その「当然やってくれるだろう」ことが履行されず、苦情という形で現れます。

 各保険会社でも、お客様の苦情を集め代理店に公開し、CSを謳ってはいますが、効果の
 ほどは定かではありません。
 保険毎日新聞が掲載している顧客不満足の内容を見ても、毎年同じような苦情内容なのです。
 なぜ、このように同じことが繰り返されるのでしょう。
 もちろん保険業界に限った話ではありませんが。

 要因は多数あり、あなたもすでに承知だと思います。
 売ることばかりが先行し、従業員の教育(訓練)の仕組みがないからです。
 場当たりな行動が、さまざまなムリ・ムダ・ムラとなって、問題を引き起こしているのです。
 ここで、あえて教育を訓練としたのは、社会人・組織人として、当然出来て当たり前の
 ことを確実に実践するために、学校に見られる座学ではなく、ロープレによる訓練とした
 のです。

 「当たり前のことを当たり前に行う」、あなたのところでは以下の対応が当たり前にできて
 いるでしょうか。
  電話基本対応チェックシート
 たったこれだけの当たり前のことですが、継続することがカギとなります。
 そのためには、毎日5〜10分全員でロープレをし、実践をしてみてください。

 半年、1年続けた時、お客様のあなたを見る目が違ってきます。    
 「こんなことで」とあなたは思うかもしれませんが、こんなことが大多数の代理店で出来て
 いないのです。 
 サービスという言葉の意味は多岐にわたりますが、あなたにとっては増収に欠かせない
 行動といってもいいでしょう。

 あなたがお客様にアピールしない限り、お客様には伝わりません。   
 些細なことと思うことであっても、お客様の受け取り方は千差万別です。
 「あれもこれもやろう」と欲張らず、できることを絞って継続実行していくことが重要です。
 ある代理店は自店でできるサービスについて全員で討論しました。   
 そして、決まったのが5Sの徹底でした。

 今更と思われるかもしれませんが、業界問わずこれができている企業はほんのわずかです。
 毎朝5分、欠かさず全員で実践し続け、今ではそれが社内では当たり前に行われている
 のです。
 その代理店さんに電話をかける機会があったとき、電話応対した社員の方の応対は本当に
 気持ちのいいものでした。

 まさにこれこそがサービスだと実感しました。
 同業他店と同じことをしていては、この厳しい経済環境で勝ち残っていくことはできません。
 あなたと他店の徹底した違いをつくりましょう。

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静岡県静岡市のビジネス・ソリューション㈱です。
静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
企業運営に欠かせない3つの仕組みづくりを支援いたします。
経営者にとって重要課題は会社をつぶさないことです。
しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
多くあったことを、私どもは見聞きしております。
少しでも多くの企業が、このような危機に見舞われず、最悪の事態を招く
ことのないよう、私ども専門家集団は事業運営に欠かすことのできない
マーケティング、業務改善、リスクマネジメントについて全力投球で支援
してまいります。

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