ワンツーワンマーケテイング

記事タイトル一覧

・お客様との関係強化

・リレーションシップ・マーケティング

・広告媒体の種類と効果

・ロイヤルティー・マーケティング

・ウェブ・マーケテイング

・既存顧客をつなぎ止めるワンツーワン・マーケティング

・ワンツーワンマーケテイング

お客様との関係強化

■顧客ロイヤリティ

 営業会社にとってお客様がいなければ倒産してしまいます。

 経済環境を見てみても、縮小するマーケット、デフレ、価格競争などネガティブな報道ばかりが目に
 留まります。

 しかし、本当に売り上げ停滞の要因はこれだけでしょうか。

 どれだけの企業が定期の集客活動を行い、顧客固定化のための関係強化を図っているでしょうか?

 集客(見込み客開拓)⇒ 新規顧客 ⇒ 顧客の固定化のサイクルが好循環することが継続した売り
 上げを約束します。

 見込み客が安定的にいて、新規顧客を固定化(顧客の流出防止)することで売上は安定します。

 結果的に継続的な売上が読めるのです。

 また、広告の反応率も読めますので、今後、効果的な広告も打てます。

 更に、顧客データが手に入るわけですから、定期的、継続的に有益情報を発信することにより、自社   
 へのロイヤリティを高めていけます。

 将来お客様になってくれそうな見込み客を獲得し、そして育てていくのです。 

 商売は商品やサービスが良いからといって必ずしも売れるわけではありません。

 むしろ、どんなに良い商品やサービスでも「売り込み」が前面に出てはなかなか売れません。

 お客様に本当に喜んで頂くことが原点です。

 そして、その原点を実践するのは「人」です。   

 まずはそこに働く社員一人ひとりが信頼されることが必要です。

 そのためには、人材を『人財』に育成することが欠かせません。 

□中小規模の企業は『売りに弱い』

 これは人材育成に問題があります。

 企業規模が小さいほど人材育成(訓練)に時間もコストもかけていない傾向にあります。

 その結果、トップ自らが営業の最前線に立ち、従業員にも精神論を振りかざし、叱咤激励する
 スタイルを続け、トップが収益の多くを稼ぎ続けなければならないという悪循環に陥ってしまって
 いるのです。

 明日の糧より今日の糧を優先することで、全ての行動が場当たり的になり、売り上げアップのために
 インスタントな手法に手を出してしまっています。

 短期間で成果を求める気持ちは分かりますが、果たしてそんなに簡単にできるものでしょうか?

 それはあなた自身がよくご存知のはずです。

 組織において営業部門はもちろん、全ての部門において『仕組み』づくりは不可欠なものです。   

 これらすべてのことはお客様との関係強化を目的としたものです。

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ワンツーワンマーケテイング

顧客との良好な関係性を構築し維持していく仕組み


  新規顧客を獲得するコストが増す厳しい経済環境ですが、あなたにはすでに既存顧客
  というマーケットがすでに存在します。

  この既存のお客様のアップセル(単価アップ)、クロスセル(追加販売)を図らない手は
  ありません。

  例えば、顧客があなたとの取引を解除するのはその商品・サービス自体をやめるか、
  あるいは他に乗り換えるかのいずれかです。

  そうなる原因はあなたにあることを忘れないでください。 

  景気のせいでもお客様のせいでもないのです。 

  新規のマーケット開拓が困難になっている今、具体的なアクションを起こさなければなり
  ません。

  それは、顧客の「管理」、「囲い込み」、「保全」、「信頼関件の発展」のための行動が必
  要です。

  通常あなたが行うべき基本的な業務を実 行することは、もちろんですが、具体的には
  以下の3点の実行です。

   顧客管理」とは顧客に対する

    *クロスセリング(その商品に関連する商品を薦める)の実行

    *アップセリング(その商品より高額、上位品を薦める)の実行

    *リレーションシップ・マーケティング(顧客との良好な関係)の実行

   既存顧客の管理を早期に実践していかなければ競合他社が狙っているのです。
   
  ■最も重要な資産

   あなたにとって最も重要な資産は、『満足してくれていて、気に入ってくれている顧客の
   リスト』です。

   自分たちのビジネスが、顧客や顧客サービスであることを忘れているのです。

   平均的な満足している顧客は、満足したという経験を、たった3人の人にしか話さないと
   いうことなのです。(ちなみに、1人に与えた不満は、その10倍の10人に、不利益情報と
   して伝達される)

   3人に話すことから、50人に話すようにするためには、あなた自身が何らかの明確な
   アクションを取る必要があります。

   そして、そのアクションは、評価と感謝を与えることにフォーカスする必要がある。

   迅速なお礼状、もしくは、お礼の電話は、最低限のことです。

   即座にしておくべきでしょう。

    ○良好な顧客関係の構築をビジネスの最重点課題とすること

    ○第一印象を大事にすること。

   電話から第一印象を受けることが多いのであれば、会社(店舗)や事務所にかかっ
   てくる電話にどう対応するのかを真剣に考慮する必要があります。

   電話でのコンタクトの対応を間違え、多大なビジネスチャンスを逃している会社(店)
   が多いのです。

   店舗を訪れることによって、第一印象を受けることになる場合が多いのであれば、
   顧客を出迎える方法として特別な手続きを考えるべきでしょう。

   個人のお客様を相手にする商売であれば、環境を改善することで成功すると確信して
   います。

   第一印象で、環境といった外見が重要なように、顧客や見込み客に対面する従業員
   の見た目も、また重要です。

   効果的な顧客関係を築くために重要なのは、印象に関する要素すべての組み合わせ
   なのです。

   ビジネスにおいては、明確かつ迅速に、宣伝した約束を守る会社(店)であるというこ
   とを示さなければなりません。

   第一印象の段階で、礼儀正しさや能力、そして誠実さが伝わらなければならないのです。

   あなたが存続し、さらには成長するための利益は、同じ顧客が、2回、3回、4回と継続
   して購入・契約し続けることで生じるのです。

   引き続き顧客として維持し続けるためにはどうしたらよいのでしょうか?

   成約して数日してお礼状を受け取ったとしたらどうしますか?

   バースデーカードを受け取ったとしたら?

   あなたならうれしく思いませんか?

   あなたがしてもらったらうれしいいことを顧客にしてあげることです。

   顧客に対するお礼や感謝の気持ちは、強力でお金のかからない営業活動になります。
   
  ■顧客とのよりよい関係づくり

   「リレーションシップ・マーケティング」、「One to one marketing」、「マーケット
   シェアから顧客シェア」といった言葉から分かるように、せっかく新規の顧客になっ
   ていただいたお客様との関係をより絆の強い関係にしていくことを意味します。

   だが、「釣った魚にえさはやらない」の言葉にもあるように、販売後の顧客との関係づ
   くりをどれだけしているか、はなはだ疑問である。

   そのような会社・営業マンから商品やサービスを購入した顧客はどう思っているだろう
   か?

   何のサービスもなく、売りっぱなしで顔も見せずに電話で済ませるなど。

   その時、顧客はこう思っていないだろうか。

   「こんなことなら、インターネットでもっと安い商品・サービスを購入すればよかっ
   た」、「購入した商品・サービスについてもっと詳しく親切に教えてくれるところが無
   いか知り合いに聞いてみよう」。

   多かれ少なかれあなたの顧客の中にいるのではないだろうか?

   顧客との関係づくりを実践しよう。

   「購入してもらったら礼状を出そう」、「会社創立日にあわせて祝電を出そう」、「有益
   情報を定期に配信しよう」「商品・サービスの使い勝手について状況を確認しよう」。

   これらの中で1つでも継続実行している会社がどれだけあるでしょうか?

   いまあらゆる業界が、「成熟化市場の壁」 に突き当たっています。

   需要は飽和し、お客様は買い控える。

   しかしいっぽうで、顧客の消費意欲は思わぬかたちで現われもするのです。

   かつては、売り手が顧客をリードし、売り手が発信する情報や商品が顧客の消費意欲
   を主導していました。

   しかし現在は、顧客があらゆる情報を先取りし、顧客が売り手の一歩も二歩も先を行く
      時代になっているのです。

   成熟化市場、販売チャネルの多様化のなかでシェアを高めるためには「顧客に近づく」
   ことです。

    1.データベース(「契約者データ」を「顧客データ」に)を活用した営業

    2.マーケティングを活用したチーム営業

    3.業務の標準化

   この3点は収益に直結した営業時間を増やすために欠かせません。

   そして、顧客との接点拡大(自分を大切に扱ってくれている、信頼関係の強化)は、あなたに
   より
多くの収益をもたらしてくれます。

   
  □ホスピタリティ

   どんな会社でも、どんな組織でも、さらにはどんな職種でも、進歩し、成功する会社・
   人たちは少数派です。

   圧倒的多数の会社(店)は全く進歩しないのです。

   顧客最優先を実践している事例としてよく話題になるのがウォルト・ディズニーです。

   ウォルト・ディズニーは「顧客」という言葉を、決して使わないそうです。

   ウォルト・ディズニーがディズニー・ランドを始めて以来今日にいたるまで続いている
   ポリシーは、ディズニーグループ(ディズニー・ランド、ディズニー・ワールド等)を訪
   れる人は「ゲスト」であって、単なる顧客ではない。

   「ゲスト」という言葉を、大文字の「G」ではなく、小文字の「g」を使って書いた従業
   員を、ウォルトが厳しく叱責したことが伝えられています。

   それは、一人一人を大文字の「G」で始まる「ゲスト」としてもてなすとのことです。

   すなわち、ゲストたちに最高のもてなしを提供するということです。

   ちなみに、東京ディズニーランドのリピーター率は90%を超えているそうである。

   このようにサービスがディズニー基準となり、ますますハイレベルなサービス提供へと
   進化していることは確かです。

   また、ザ・リッツ・カールトン(東京)があります。

   一泊210万円(スイート)という金額が高いか、妥当かは宿泊した人のみが判断でき
   ることです。

   ザ・リッツ・カールトン(大阪)の宿泊客の50%がリピーターになるとのことです。

   この両者に共通するのはホスピタリティー(おもてなし、喜びを与える)にあります。

   ホスピタリティーは「その顧客に合わせて行うもの」で、日本流に言えば、「かゆいとこ
   ろに手が届く」といった意味でしょうか。

   成熟化された環境の中で、商品の差別化が困難であることから、競合他社(店)との違
   いを明確にしていくためのキーワードといってもいいのではないでしょうか。

  □顧客に近づく

   成熟化市場、販売チャネルの多様化のなかで顧客シェアを高めるためには「顧客に近
   づく」ことです。

    1.データベース(「契約者データ」から「顧客データ」に)を活用した営業

    2.マーケティングを活用したチーム営業

    3.業務の標準化

   この3点は収益に直結した営業時間を増やすために欠かせません。

   そして、顧客との接点拡大(自分を大切に扱ってくれている、信頼関係の強化)は、
   あなたにより多くの収益をもたらしてくれます。

   会社は粗利益で生きています。

   粗利益は顧客であるお客様からしか生まれません。

   よって経営の目的は顧客作りなのです。

   経営を安定させるためには、お客を多くし市場占有率を高めること。

   それには「なにか」で一位になることを目指すのが早道だ。


  ■リレーションシップ・マーケティングとは

   顧客との良好な関係性を維持、向上させ、一度お客様になってもらえた顧客を生涯に
   わたってサポートする仕組みです。

   そのためには、すべての顧客に対応することは不可能であり、それならば、ある特定
   の顧客の深いニーズに応えていくことが、顧客主導による顧客シェア優先のマーケテ
   ィング戦略となります。

   そのために有効なのが「リレーションシップマーケティング」です。

   ビジネスは長期戦であり、長い年月に渡り、戦う状態を維持しなければならなりません。

   そのためにも、顧客との良好な関係性を維持することで、急速な状況の悪化を防ぐこ
   とができるのです。

   リレーションシップである『顧客との接点の強化』は営業力の強化CSクレームの予
   防対策として大きな効果を発揮します。

   リレーションシップ・マーケティング(顧客との関係を維持する)を実践するためのマー
   ケティング手法を紹介します。

  □3つのマーケティング手法 

   1.データベースマーケティング   

    小売業などにみられる購買情報を元に、顧客一人ひとりをデータベース化(ポスシステム)
    し、そのデータを分析したうえで、ある仮説を立て、その仮説に基づいて販売促進を実施し
    たり、顧客維持のプログラムを実行する方法。

   2.ワンツゥーワン(One to One)マーケティング

    ホームページ、メルマガ、ポイントカードなどのサービスを活用して、それらをカスタマイズ
    することで、多くの顧客をそれぞれ個として捉え、一人ひとりの満足度を高めていく方法。

   3.サービス・マーケティング

    ある期間サービスを実施し、ファンとなった顧客に対して、さらに深い関係性を築くため、
    イベントに招待したり、特別なプログラムを用意して、深く長い関係を維持しようという
    方法。


  □リレーションづくりのツール

   顧客とのリレーションづくりとして、どようなツールがあるでしょうか。

   前述した3つのマーケティング手法の中で、以下のようなツールが活用されています。

    1)テレマーケティングによるサポート

     商品購入後のアフターフォローやメンテナンスフォローなどに電話を活用するこ
     とで、顧客とのダイレクトな結び付きを強くし、安心感と同時に信頼感も醸成さ
     れやすい。
 
    2)DM、FAXDMによる告知、サポート

     一度購入した顧客に定期的に新製品案内やフォロー活動をDMを通じて実施す
     る方法。

    3)ネット活用による告知、サポート

     多くのネットショップなどや、リアル店舗で実施している方法で、顧客になってい
     ただいた方に、メールを定期的に配信したり、タイムリーな情報を提供すること
     で、顧客満足度を意識的に高めていく方法。

    4)One to Oneマーケティングによる関係づくり

     ネットなどを活用し、顧客に合ったサービスをカスタマイズして提供することで、
     少しずつ信頼関係をつくっていく方法。

    5)営業などからの直接的なサポート

     B to B(Business to business)の企業などは、対象となる範囲が狭いため、
     直接営業活動の強化やサポート部隊をつくり、特別な企業、特別な顧客として、
     顧客満足度を高めていく方法をとる。

     優良顧客は自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取るのに敏感です。

     そのためにも、顧客と直接接点を持つ営業マンの品質向上は欠かせません。

  □マーケティング戦略の基本ポイント

   (1)マーケティングとは何か

     ・「会社と顧客をつなぐ喜びづくり」である。

     ・会社と顧客が好循環の関係性をつくることが究極の目的。

   (2)自分にとって有利な場所を見つけ出すには

     ・3C(自社、競合、顧客)を知る。

     ・独自性を探し、それを差別化要因とする。

   (3)製品・サービス戦略のポイントとは

     ・コンセプトを明確にして、製品、サービス企画を立てる

     ・顧客のニーズから製品、サービスを提供する型を考える。

   (4)価格戦略のポイントとは

     ・値ごろ感(顧客)、目標の価格(自社)と業界価格(市場)の3価格のバランスを考
       えて設定する。

     ・価格とは、人々の意識に直結した価値であることを忘れない。

   (5)流通チャネル戦略のポイントとは

     ・顧客の声を重視したチャネル戦略を立てる。

     ・チャネルは最終的にカスタマイズに向かう。

   (6)プロモーション戦略のポイントとは

     ・ターゲットとメディアを分析し、最適なコンタクトポイントを探す。

     ・独自性を要に、心の琴線に触れる長期的なブランド構築を考える。

   (7)リレーションシップ・マーケティングのポイントとは

     ・顧客の声から顧客との良好な関係性を維持する方法を考える。

   次項に優良顧客を重視したマーケティング手法であるロイヤルティーマーケティング
   について説明します。

   特に中小企業にとって、マーケティングは経営のエンジンとなります。

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ワンツーワンマーケテイング

広告媒体の種類と効果
 

  ■多様化する広告媒体

   インターネットが情報インフラとしての地位を確立するなど、情報の伝達方法はま
   すます多様化し、飛び交う情報量も膨大なものとなっています。

   それに伴い、情報の伝達によって効力を発揮する広告についても、その手段や目
   的、内容が多岐にわたっており、広告を効果的に行うためには、さまざまな媒体
   の特徴を把握し、目的によって上手に使い分けることが必要となってきます。

   広告媒体を性質別にみると、大きく次の5つに分類できます。

   性質別の分類以外に、広告媒体を活用する側にとって重要な視点として、
   期間・地域による分類があります。

  □各種広告媒体の特徴

   1.マス電波媒体

     マス電波媒体には、テレビとラジオがあります。

     (1)テレビ広告の特徴

       テレビ広告には次の2つがあります。

        ・タイムCM …… 番組提供会社が番組中に流すCMのこと

        ・スポット ……… CM番組に関係なく、テレビ局が定める時間に
                   挿入されるCMのこと

          テレビ広告の最大の特徴は、映像と音声で構成されているため、
          視聴者に記憶されやすい点にあります。

       テレビ広告が非常に有効な広告手段であることは間違いありませんが、多
       額の費用がかかることから、中小企業には利用しにくいものです。

       また、最近では若者のテレビ離れなどによってその有効性が徐々に薄れて
       きているのではないかという指摘もあります。

       したがって、

        テレビ広告を行う際には費用対効果についてより慎重に検討する
        必要があります。(テレビ広告のメリット・デメリット

     (2)ラジオ広告の特徴

       テレビ広告ほどではないが、ラジオ広告も広い範囲に対して広告を行うこと
       ができます。

       タイムCMとスポットCMがあるという点でも共通性があります。

       さらに、

        ラジオ広告は「ながら媒体」としての特徴を兼ね備えているため、
        視聴者はCMを抵抗なく受け入れやすいといえます。

       費用もテレビ広告に比べれば安価であり、中小企業にとって比較的利用し
       やすいメディアであるといえます。(ラジオ広告のメリット・デメリット

   2.マス印刷媒体

     マス印刷媒体には、雑誌と新聞があります。

     (1)雑誌広告の特徴

        雑誌広告のもっとも大きな特徴は、
        ある程度まで細分化したターゲットに対して訴求できる

       という点です。

       また、広告を載せる雑誌そのもののブランド効果があるため、購読者に対
       する説得力・訴求力は、チラシやDMなどの直接媒体より強い点も特徴です。

       さらに、雑誌の記事とタイアップすることによって広告物を演出し、その信頼
       性をより高めることも可能となります。(雑誌広告のメリット・デメリット

     (2)新聞広告の特徴

        全国紙のように朝刊・夕刊の1日2回の確実な伝達機会をもっている
        媒体はほかになく、即効性・適時性を重視する広告物には最適である   

       といえます。

       また、地域別に全国紙、ブロック紙、県紙に分かれ、また、内容的にも一般
       紙、スポーツ紙、業界専門紙などに分類できます。

       そのため、目的に応じた使い分けも可能です。
                (新聞広告のメリット・デメリット

   3.マス電子媒体

     マス電子媒体には、インターネット広告や電子メール広告などがあります。
     *インターネット広告については、後述します。

   4.場所媒体

     一定の場所に置かれる、もしくは掲出される媒体を場所媒体と呼びます。

     おもなものに屋外広告、交通広告、映画広告があります。

      場所媒体は定置媒体ともいわれ、最大の特種は、
      消費者により近い場所で販売促進活動を行うことができる

     という点です。

   (1)屋外広告の特徴

     屋外広告とは、街頭の広告塔やビルの屋上や壁面の広告板、ポスター、電柱
     看板などを指します。

      ・定置媒体のため、地域のシンボルとなり反複訴求が期待できる。

      ・設置地域の特性に合った広告を行うことができる。

      ・ライトアップなどインパクトのある演出を行うことができる。

    (2)交通広告の特徴

      交通広告とは電車・バス・駅などの交通機関とそれに伴う施設に掲出される
      広告を指します。

      車内広告や駅張りポスターがその代表例です。

       ・沿線ごとの地域セグメントが可能である。

       ・広告メッセージの到達度が高い。

    (3)映画広告の特徴

      映画広告は映画館で上映される広告です。

       ・映画の内容に関連した顧客層をターゲットにすることができる。

       ・映画館周辺の狭い地域にターゲットを限定する場合に効果的である。

   5.直接媒体

     受け手に直接配布される広告は、直接媒体と呼ばれます。

     代表的なものにはダイレクト・メール(DM)や新聞折込広告があります。

     (1)DMの特徴

       DMは、広告物を郵送で対象者に配布するものを指します。

        ・受け手に直送することから、ターゲットごとの戦略に適したものを
         送ることができる。

        ・カタログ請求券やクーポンなどを付けることによって、広告効果の
         測定が比較的容易に行える。

        ・通信販売などにも活用できる。

     (2)新聞折込広告の特徴

       新聞に挟んで配達される広告を新聞折込広告と呼びます。

        ・広告費用が安い。

        ・即効性が期待できる。

        ・ある程度、配布する範囲を限定することができる。

  □急拡大するインターネット広告

   マスコミ四媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)を使った広告費用が軒並み縮小する
   なか、インターネット広告費用は急速に増加しています。

   総広告費に占めるシェアも拡大し、2017年には23.6% を占めるまでになりました。

    出所:電通:2017年 日本の広告費

        止まらないインターネット広告費の伸長

   今後もインターネット広告は増加し、広告媒体としての地位をさらに高めていくこと
   は間違いないでしょう。

   1.インターネット広告の特徴

     インターネット広告のおもな特徴として、企業が顧客に対して即座に情報を伝
     達できることがあげられます。

     新商品やサービスという企業にとって極めて重要な情報を、瞬時に提供できる
     ことはもちろん、そのほか消費者に伝達しなければならないと判断される個々
     の情報に関しても、必要に応じて随時発信していくことができます。

     また、ウェブサイトや電子メールなどを通じて、不特定多数の顧客に比較的低
     コストで情報を伝えることができるのもインターネット広告の大きな特徴です。

     もちろん何の工夫もなしに自社サイトで告知するだけでは、多くのアクセスは
     期待できませんが、すでに人気のあるサイトにバナー広告を掲載したり、利用
     者が検索サイトで自社で扱っている商品の種類をキーワード検索した際に、自
     社サイトが上位に表示されるようにすることで、アクセス数を増やすことは可能
     です。

     多少の費用はかかりますが、テレビ広告などに比べればはるかに少額で済む
     ため、中小企業にも十分に取り組み可能な手法といえます。

     インターネット広告のもうひとつの特徴は、企業と顧客との双方向なやり取り
     が可能になる点です。

     情報を受け取った顧客が何らかの意思表示をしたいと感じた場合、直ちに行
     動に結びつけることができます。

     そして、顧客からの反応を受け取った企業は、次の情報発信活動へとつなげ
     ていくのです。

     つまり、インターネット広告はコミュニケーションツールとしての側面ももってい
     ることになります。

     この特徴をいかして顧客からの注文を処理するだけではなく、顧客の声を広く
     募ることで商品開発にいかしている企業も多数あります。

   2.インターネットとテレビ広告などの組合せ

     大手企業を中心に、テレビ広告で自社商品の検索キーワードを紹介すること
     で、消費者に自社サイトにアクセスしてもらい、じっくりと商品を見てもらうとい
     う広告手法が定着しています。

     この場合、テレビ広告を流すことが前提となるため、中小企業にはなかなか取
     り組むことが難しい手法といえるが、たとえば、地域密着型の小売業やサービ
     ス業を行っている中小企業であれば、テレビ広告の代わりにタウン誌などに自
     社商品のキーワードを掲載することで、少ない費用で一定の効果を期待する
     ことができます。

     このように自社の事業内容に合わせたインターネット広告を検討することは、
     中小企業の今後の広告戦略を考えるうえで非常に重要であると思われます。

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ワンツーワンマーケテイング

顧客を育てるロイヤルティー・マーケティング


  中小企業へのアベノミクスによる経済効果はまだまだのようです。

  長引く不況や企業間競争の激化によって、企業を取り巻く環境は厳しさを増しており、中小
  企業にとって大幅な売り上げ拡大を図るのは難しい状況です。

  このような状況で企業が生き残るためには、売り上げが伸びなくとも利益が確保できる仕組
  みをつくり、収益性を高める必要があります。

  多くの企業が新たな収益向上策を模索するなかで、注目される企業経営手法の1 つに「ロ
  イヤルティー・マーケティング」があります。

  ■ロイヤルティー・マーケティングとは

   1.既存顧客の維持を重視

     ロイヤルティー・マーケティングでは、新規
     顧客の獲得以上に既存顧客の維持を重視します。

     既存顧客の満足度を高めることによって
     顧客の離反率を下げ、長期的な関係づくりを目指します。

   2.顧客を貢献度に応じて区別

     すべての顧客は平等ではないという原則 「顧客不平等論」を是とし、
     企業の売り上げや利益に多く貢献する優良顧客とそうではない顧客を明確に区別します。

     その際には、顧客を区別する基準となるデータが必要となるため、情報システムを
     活用して顧客情報の収集と分析が行われます。

   3.優良顧客を優遇

     優良顧客に対してはより多くのサービスや特典を与えるなど優遇する一方、逆
     に非優良顧客へのそれは少なくします。

     つまり、自社のマーケティング資源をより優良顧客に多く配分し、非優良顧客への
     配分を少なくします。

     長期間にわたって多くの利益をもたらしてくれる顧客を最重視するマーケティング手
     法をロイヤルティー・マーケティングといいます。

  □優良顧客は大きな利益をもたらす

   ロイヤルティー・マーケティングでは、すべての顧客を平等に扱うのではなく、優良顧客
   を重視する姿勢を明確にし、新規顧客の獲得よりもむしろ優良顧客と長期的な関係を
   築くことに力を注ぎます。

   その理由は、優良顧客との長期的な関係を築くことが、より多くの利益を企業にもたらし
   てくれるからです。

   1.優良顧客ほど利益への貢献が大きい

     優良顧客ほど企業への貢献度が高いことを示す法則(パレートの法則)に「2 対8 の
     法則」があります。

     この法則の意味は、
     20%の優良顧客が80%の利益をもたらすことです。

     「2 対 8 の法則」は、多くの企業で当てはまることでしょう。

     例えば、アパレル専門店を例にとれば、冬物衣料を11 月、12 月に購入する顧
     客は多くの利益を企業にもたらしてくれますが、1 月のバーゲン時にしか購入しな
     い顧客はあまり多くの利益を企業にもたらしてくれません。

     まさに前者がこの企業にとっては優良顧客といえます。

   2.優良顧客の利益率は高い

     通常、新規顧客を獲得するためには「初期コスト」がかかりますが、企業と優良顧
     客との取引関係が長期間続くと、その後は企業にもたらされる利益は年々増加し
     ていきます。

     具体的には、時間の経過とともに次のよう
     な利益が発生すると考えられます。

    (1)ロイヤル利益

      優良顧客はより多くの関連商品や高単
      価商品を購入してくれる

    (2)コスト節約

      優良顧客は過剰に従業員へ依存しない

    (3)口コミの追加利益

      優良顧客は口コミで他人に自社を紹介して
      くれる

    (4)高価格の追加利益

      優良顧客は少々値段が高くてもあまり気にしない(価格に敏感ではない)

   特に、優良顧客の「口コミ」から得られる利益は大きいものがあります。

   ロイヤルティーの高い優良顧客は、周りの友人や知人にその企業の製品やサービスのよ
   さを口コミで伝え、新たな顧客を呼んでくれる伝道者とも言える存在です。

   こうした口コミの効果はチラシやDM 以上といえます。

   さらに、中小企業の経営戦略として、自社の商品・サービスなどの情報を無料でメディア
   に取り上げてもらうプレスリリースがあります。

   メディアに取り上げられることで、商品・サービスだけでなく、自社のイメージや信用力
   を向上させることも期待できます。

  □既存顧客の維持にかかるコストは新規顧客獲得より少ない

   市場が成熟し企業間競争が激しくなると、企業が新規顧客を獲得することは総じて難
   しくなってきます。

   チラシ、DM、一時的な値引き、営業費用など、新規顧客の獲得には多くのコストを要し
   ます。

   しかし、かけたコストに見合った新規顧客を確得するのはそれほどたやすいことではあり
   ません。

   それに比べると、既存顧客を維持するためのコストは少なくて済みます。

   既存顧客を維持するコストは新規顧客を獲得するコストの20%で済むといわれています。

   新規顧客を獲得するために多額の投資を行うよりも、まずはじめに既存顧客を維持し優
   良顧客へと育成することに投資をした方が、投資効率がよいといえるでしょう。

  □顧客カード

   ロイヤルティー・マーケティングを導入する際に、顧客情報の入手手段となるのがカード
   です。

   現在、小売業やサービス業などを中心に多くの企業で顧客カードやポイントカードが発
   行されており、「顧客がカードを見せれば5%割引」といったような割引サービスを行っ
   ています。

   こうしたサービスは顧客にとっては大変喜ばしいことですが、どこの企業でもやってい
   るサービスでは、顧客にとって割引を受けることが当たり前になってしまいます。

   割引サービスは競合他社が行っているから自社もやらねばならないといった横並び的
   なものになりがちです。

   その結果、他社との割引率競争に陥ってしまい、企業収益を悪化させることにつなが
   るケースが多いのです。

   また、カードから得られる顧客情報を十分に活用しきれていない企業が多いことも問
   題です。

   せっかくカード発行によって顧客情報を収集できる体制を築いたにも関わらず、単にカ
   ードが割引の手段としてしか活用されていないケースが多いのです。

   今後は、カードから得られる情報をいかにして経営に生かしていくかということが重要
   になってくるでしょう。

   今後、企業がロイヤルティー・マーケティングを導入して成功をおさめるためには、

    (1)ロイヤルティー・マーケティングを経営戦略の核として行うこと

    (2)優良顧客への優遇を明確にする魅力的なサービス・特典の提供

    (3)プログラムの仕組みが顧客にとって分かりやすいこと

   などが必要になってきます。

  □マスマーケティングからロイヤルティー・マーケティングヘ

   1.変わるマーケティング

     ロイヤルティー・マーケティングの概念は、企業と顧客とのひとりひとりの関係づく
     りが重視されることから、

     「リレーションシップ・マーケティング」「ワン・トウ・ワン・マーケティング
     と言われたり、顧客を企業への売り上げや利益の貢献度に応じて識別することから
     「顧(個)客識別マーケティング」などとも言われます。

     高度成長時代以降の日本では、標準化された量産製品を市場の不特定多数の顧
     客に向けて生産販売するマスマーケティングが主流でした。

     そこでは顧客と企業との関係は短期的なものであり、企業は売上高やマーケット
     (市場)シェアの拡大を追求してきました。

     一方、ロイヤルティー・マーケティングでは、企業は顧客ひとりひとりとの長期的な関係
     づくりを重視し、顧客が一生涯にもたらしてくれるであろう利益(LTV:顧客生涯価値
     ライフタイムバリューの最大化に関心が払われます。

     つまり、ロイヤルティー・マーケティングでは「製品中心から顧客中心へ」「短期
     の取引から長期の関係づくりへ」「顧客の獲得から顧客の維持へ」「売上高拡
     大から顧客生涯価値の増加へ」といったようにマーケティングの発想が変わっ
     ているのです。

     マスマーケティングは大量生産大量消費時代には適した方法であったかもしれま
     せんが、消費者ニーズが多様化し、個人が自分自身のライフスタイルを求めるよ
     うになった現在、マーケティングもより顧客中心のものへと変わっていかなければ
     なりません。

   2.ロイヤルティー・マーケティングに学ぶこと

     今までロイヤルティー・マーケティングの手法は、主に小売業やサービス業、航
     空業界などで関心の高いマーケティング手法でした。

     しかし今ではすべての業界で、ロイヤルティー・マーケティングの考え方が必要と
     されています。

     (1)優良顧客を重視する

       自社の収益を支えているのは優良顧客です。

       優良顧客は利益率が高く、友人や知人にも自社の製品やサービスを紹介して
       くれるよきパートナーといえる存在です。

       自社の繁盛を望むなら優良顧客と長期にわたった関係を築くことにエネルギー
       を注ぐべきです。

     (2)既存顧客を維持するコストは新規顧客を獲得するコストより少なくて済む

       新規顧客を獲得することばかりに熱心で、既存顧客が離反していくことに関心
       が薄いといったことでは、大きなコストの無駄を生んでいることになります。

       たとえて言うなら底の空いたバケツに水を注ぐようなものです。

       これでは水はたまりません。

       水をためるためには既存顧客の維持に力を注ぐ必要があります。

     (3)顧客の貢献に報いる

       どの顧客が自社に最も貢献しているかをきちんと把握している企業は少ないも
       のです。

       優良顧客は目立たない顧客かもしれませんが、自社に貢献している優良顧客
       が誰なのかを把握し、その貢献に報いるべきです。


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ワンツーワンマーケテイング

ウェブ・マーケティング
 

  ■ウェブ・マーケティングとは

   1.ウェブ・マーケティングが注目された理由

     ウェブ・マーケティングという言葉は既に多くの人に浸透しています。

     マーケティングは企業から市場へのあらゆる働きかけを意味していますが、イ
     ンターネット上にホームページを構築し、それを戦略的に用いてマーケティン
     グ活動を行なっていこうとするのがウェブ・マーケティングです。

     ここでは、ウェブ・マーケティングの概念について取り上げます。

     おさらいの意味も含めて考えてみたいと思います。

     ウェブ・マーケティングが注目されているようになってきた理由は、どこにある
     のでしょうか。

     さまざまな要因が考えられますが、もっとも重要なものを2点あげます。

     1つ目は、

      私たちの生活にインターネットが浸透し、
      それが社会構造に劇的な変化をもたらしている

     ことです。

     インターネットが急速に普及した結果、消費者・企業双方のインターネットを使
     用した活動領域が加速度的に広がっています。

     自宅のパソコンを使って日常的にインターネットによる情報収集を行なうことに
     加え、商品やサービスの購買にインターネットを活用する消費者は増加の一
     途をたどっています(図表参照)。

     一方、企業側もそうした消費者の行動に対応するべく、また時にはそれをリー
     ドしながらインターネット上でさまざまな事業に取り組んでいます。

     もっとも基本的なスタイルは、ネット上に自社のウェブサイトを開設し、消費者
     への財・サービス(われわれの暮らしで、衣食住の欲求を満足させるモノのこ
     と)および情報を提供するものです。

     つまりこれこそが、べ−シックなウェブ・マーケティングの実践にほかなりません。

     ウェブ・マーケティングへの関心が高まりつつある2つ日の理由は、

      私たちの消費行動がきわめて複雑になってきている

     ことです。

     私たちの生活は、物質面からみれば非常に高度な水準で安定しています。

     日々の生活を営むうえで必要な物はほとんどすべて周囲に存在します。

     そのような生活環境にある人々は、物質面だけでなく精神面での満足を追求
     する消費行動をとるようになりますが、それらの行動は個々人の価値観に大
     きく左右されるものであり、したがって多様な商品・サービス・情報のニーズが
     生じることになります。

     ニーズの多様化ないし細分化は、企業のマーケティング戦略そのものに変化
     をもたらしています。

     企業は、既存のマーケティング戦略を続けるだけでは収益確保が困難にな
     り、マーケティングのパラダイムそのものを転換することが求められているの
     です。

     そして、その有効な方法としてウェブ・マーケティングに目を向けるようになっ
     たのです。

     すなわち、

      ウェブを使って多様化した集客ニーズを把握し、
      それに基づいて効果的な商品・サービス・情報の販売戦略を実践し、
      より多くの顧客ロイヤルティーを獲得する

     というものです。

     以上2つの要因によって、ウェブ・マーケティングは企業の新しいマーケティン
     グ戦略として急速にその重要度を増してきました。

   2.ウェブ・マーケティング

     ウェブ・マーケティングとは、

      インターネット上にウェブサイトを開設し、
      ネットを通じて商品やサービスの宣伝広告、見込み顆客の発掘、商談、
      受注、契約、さらにはアフターサービスまでも行なう

     というものです。

     ウェブ・マーケティングでは、既存のマーケティング戦略を包括的に実践して
     いくことも可能ですが、それよりもむしろ他のマーケティング戦略を補完する目
     的で活用しているケースのほうが多くみられます。

     ウェブ・マーケティングの特徴は、

      ターゲットとする顧客に一斉に情報を提供できる

     ところにあります。

     したがって、コスト面でのメリットも大きくなります(ただし、システムの構築と保
     持には一定のコストが必要です)。

     またそれと並んで重要な特徴は、

      顧客と双方向コミュニケーションが可能になる

     ことです。

     つまり、営業担当者と各種広告媒体のもつ強みを兼ね備えているのです。

     これがウェブ・マーケティング最大の特徴であり、最大の強みです。

  □効果的なウェブ・マーケティングを行なうために

   前項においてウェブ・マーケティング登場の背景やその強みがおわかりいただけ
   たかと思いますが、単純にウェブサイトを開設すればその企業の売上が確保され
   るというものではありません。

   この項では、効果的なウェブ・マーケティングを行なうための基本的な考え方をご
   紹介します。

   1.ウェブ・マーケティングの全体構造

     まず、ウェブ・マーケティングの全体構造を明確に認識しておきます(図表参照)。

     ウェブ・マーケティングの実践においては、顧客を自社のウェブサイトに吸引
     し、商品やサービスを十分に知ってもらい、さらに購買行動へと結びつけます。

     その核にあるものはウェブサイトですが、他にもウェブ・マーケティングを構成
     する重要な要素があります。

     ひとつは集客ツールとよばれるものであり、これは大勢の顧客を自社のサイト
     に誘導する役目を果たします。

     そしてもうひとつは、フォローマーケティングといわれる要素です。

     これは一度自社と関係を構築した顧客に対してアフターサービスを行なってい
     くものであり、長期的な売上拡大を考えるためにも必要不可欠な要素であると
     いえます。

     ウェブ・マーケティングの実践では、核であるサイトの作成に関心が集まりが
     ちです。

     もちろん魅力的で実用性のあるサイト環境を提供することは、多くの顧客獲得
     につながりますが、他の要素をおろそかにした結果ウェブ・マーケティングがう
     まく機能せず、次第に核となるウェブサイトにも手を入れなくなるケースも見受
     けられます。

     そうした事態を避けるためにも、まずはウェブ・マーケティングの全体像をしっ
     かりつかんでおく必要があるでしょう。

   2.効果的なウェブ・マーケティングの実践

     では、効果的なウェブ・マーケティングを実践するためにはどのような点に留
     意すべきでしょうか。

     ウェブサイトについては、何よりも見やすさを優先させたいものです。

     必要な情報を簡潔に集約し、誰にとってもわかりやすい形で提示することが重
     要です。

     つまり、

      アクセスするインターネットユーザーの立場にたったサイトを
      構築する必要がある

     ということです。

     無数に存在するウェブサイトのなかから自社のサイトを選んでもらうために 
     は、定期的なリニューアルも不可欠です。

     また、集客ツールの役割はきわめて重要です。

     いかに素晴らしいサイトを構築していても、多くのインターネットユーザーを誘
     導してくる仕組みがなかったら、成功させることは難しいからです。

     ウェブサイトはユーザーと企業との出会いの場です。

     魅力的な出会いの広場にユーザーを連れてくるためのツールがなければ、そ
     の広場の存在に気づいてもらえません。

      集客ツールには、インターネット広告と相互リンク、印刷媒体による告知
      などの方法があります。

     インターネット広告のなかでももっともよく使われるのが、バナー広告です。

     これは、多くの人が見るサイトに帯状の広告を掲示し、関心をもったユーザー
     がそれをクリックすると自社のサイトが立ち上がるような仕組みになっています。

     また、電子メール広告もよく使用されます。

     これは、登録会員に対してさまざまな情報が掲載された電子メールを配信する
     ものであり、そのなかに自社のURLも載せています。

     相互リンクは同じような業界、テーマ、商品を取り扱っているサイトと相互に連
     絡を取り合って、他のサイトで自社のサイトを紹介してもらうものです。

     アクセスの多いサイトとリンクを張ることができれば、より多くのインターネット         
     ユーザーを呼び込むことができるでしょう。

     印刷媒体による告知では、外部の人の目に触れる可能性のあるすべての印
     刷物に自社のURLを載せます。

     会社案内、名刺、便せん、商品パンフレット、チラシなどのほか、タオルなどの
     販促物に入れることも効果的です。

     こうしてさまざまな方法を組み合わせ、最良の効果が期待できる集客ツールを
     作ります。

  □ウェブ・マーケティングとワン・トウ・ワン・マーケティング

   ウェブ・マーケティングを論じる際には、ワン・トウ・ワン・マーケティングの概念を
   理解する必要があります。

   この項では、ウェブ・マーケティングとワン・トウ・ワン・マーケティングの関係につ      
   いて、みていくことにします。

   1.マス・マーケティングとワン・トウ・ワン・マーケティング

     従来の企業におけるマーケテイング戦略は、マス・マーケティングとよばれる
     ものであり、これは大衆を対象としてマーケティング戦略を立案し、実行するも
     のでした。

     しかしその後消費者のニーズは多様化の一途をたどり、マス・マーケティング
     の手法では対応できない部分が生じてきました。

     そこで、セグメント・マーケティングが登場しました。

     セグメント・マーケティングでは異質性の高い市場を、消費者のニーズによっ
     て細かく分割していきます。

     つまり、似通ったニーズをもつ消費者をある程度集めてひとつのまとまった市
     場として把握し、細分化された各市場に対して異なるマーケティング戦略を採
     用します。

     セグメント・マーケティングによって、消費者と企業との距離をかなり短縮する
     ことが可能となります。

     本当に消費者が欲している商品・サービスを、適正な価格で販売するような企
     業サイドの継続的な努力によって、私たちはより快適な生活環境を手に入れ
     ることができます。

     こうして成熟した社会環境が創出されると、私たちはより多くの欲求をもつよう
     になります。

     最初の『ウェブ・マーケティングとは』の項でも触れましたが、自らの価値観に
     基づく消費行動が生活全般に及んできて、消費者のニーズはいっそう細分化
     されていき、セグメント・マーケティングの手法をより高度な次元へと高めるこ
     とが企業の大きな経営課題となってきています。

     こうした市場ニーズとそれに対応した企業のマーケティング戦略の変遷のな
     かで、ワン・トウ・ワン・マーケティングという概念が登場し、多くの人々の関心
     を集めてきています。

     端的に表現すれば

      ワン・トウ・ワン・マーケティングとは、
      一人ひとりの顧客を別々に取り扱うことである

     と定義できます。

     個々人のニーズを的確にとらえ、それに応えるマーケティング戦略を実践でき
     れば、その企業にとってのファンを獲得することができます。

     一度自社のファンとして囲い込むことに成功すれば、それは企業に長期的な
     収益をもたらしてくれます。

     ウェブ・マーケティングは、ワン・トウ・ワン・マーケティングを行なうひとつの重
     要なツールとなります。

     ウェブサイトを開設し一方的な情報発信を行なっているだけでは、顧客の心を
     つかむことはできません。

      ウェブを戦略的な視点から構築し、
      ワン・トウ・ワン・マーケティングを実行することが、
      ウェブ・マーケティングの成育を分ける重要なファクターとなります。

   2.ワン・トウ・ワン・マーケティングを実践するには

     では、ウェブ上で効果的なワン・トウ・ワン・マーケティングを実践するにはどう
     すればよいのでしょうか。

     ここではその概要について簡単にご紹介します。

     ウェブ上のワン・トウ・ワン・マーケティングにおいては、

      自社のウェブにアクセスしてくれた人の行動を追跡し、
      その結果を分析して新たな事実を発見する

     という作業を行ないます。

     アクセスされた情報を入手するためには、サーバー管理者(通常はプロバイ
     ダー)への問い合わせをしますが、そこで入手した情報は数字の羅列にすぎま
     せん。

     それらを読みとるためには、解析ソフトにかける必要があります。

     今では解析ソフトを使用せずとも、以下のことを解決してくれる業者(HP作成)
     もあります。

     そうすることで、

      ・OS別、ブラウザ別のアクセス数

      ・ドメイン別のアクセス数

      ・ページ別のアクセス数

      ・各ページでのユーザーの滞在時間

     などが明らかになります。

     したがって、商品やサービスを注文しなかった人でも、何に興味をもってくれた
     かを推察することが可能になります。

     このように、アクセスしてきた消費者たちのニーズを緻密な手法で推察し、顧
     客のもっている情報に企業が近づいていくことがワン・トウ・ワン・マーケテイン
     グを可能にします。

     アクセス解析によるワン・トウ・ワン・マーケティングを、より系統的に行なって
     いくためには、顧客の性別、年齢その他の属性データと商品の購買層歴デー
     タなどをあらかじめデータべース化しておく必要があります。

     このデータベースは顧客の行動履歴として蓄積されたものであり、顧客がウェ
     ブにアクセスしたときにデータベースを参照してその人専用の対応を自動的に
     行なう仕組みを構築します(図表参照)。

     このように巨大なデータベースを構築し、それを戦略的に活用することでワン・
     トウ・ワン・マーケティングが可能となります。

  □ウェブ・マーケティング導入時の留意点

   最後に、ウェブ・マーケティングを導入する際の留意点を確認しておきます。

    ウェブ・マーケティングを導入するためにはまず、
    その全体構造と導入目的を明確にする必要があります。

   「他社でも取り組んでいるから」という理由だけでウェブ・マーケティングを導入す
   るようでは、大きな成果を期待することは難しいでしょう。

   まず、自社のマーケティング戦略を詳細に分析し、その強みと弱みを明らかにし
   たうえで、弱みを補強するために、あるいは強みをいっそう伸ばすためにウェブ・
   マーケティングが必要不可欠である、そう判断した時点ではじめて導入を検討し
   ます。

   ウェブ・マーケティングの導入を検討する際には、『効果的なウェブ・マーケティン
   グを行なうために』の項で取り上げた全体構造をしっかりと把握しなければなりま
   せん。

   全体像をつかむことは意外に見落とされがちであり、どうしてもウェブサイトの作
   成に関心が集まる傾向があります。

   ウェブサイトの作成のみを重視した取り組みは、長期的なアクセス数の増加には
   つながりません。

   ウェブサイト、集客ツール、フォローマーケティングの3要素をバランス良く検討す
   る必要があります。

   ウェブ・マーケティングの導入にあたっては、そのメリット、デメリットを知っておくこ
   とも大切です。

   メリットは『ウェブ・マーケティングとは』の項で述べたように、多くの消費者と瞬時
   に双方向のコミュニケーションがはかれ、それを売上拡大に生かせるところにあり
   ます。

   ただし、ウェブ・マーケティングにもデメリットがあります。

   それは、データベースの構築やメンテナンスにはある程度のコストがかかるという
   ことです。

   一定の効果を生み出すためには、継続して手を加えなければなりません。

   また、ウェブ・マーケティングのみに頼ってしまう姿勢も危険です。

    ウェブ・マーケティングは、全集の他のマーケティング戦略を補完
    するものであり、そのような視点から取り組む必要があります。

   全体構造とメリット・デメリットを認識し、自社のマーケティング戦略をより高いレベ
   ルへと引き上げることを目的にウェブ・マーケティングを実践するのであれば、そ
   れは大きな価値をもたらしてくれることでしょう。

   ウェブ・マーケティングにおいてもワン・トウ・ワン・マーケティングの考え方は必要
   不可欠となります。

   ところで、ウェブ・マーケティングを導入するには、専門的な知識と技術が必要と
   なります。

   導入にあたっては、ウェブ・マーケティングに強みのある企業に作業依頼をする
   のがよいでしょう。

   ウェブサイトの作成からデータベースの構築、集客ツールの作成など、ウェブ・
   マーケティング全般を行なっている企業もありますし、ウェブサイト作成専門、
   データベース構築専門という企業もあります。

   長期的なパートナーとなりますので、自社に合った企業を慎重に選びましょう。


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ワンツーワンマーケテイング

既存顧客の深耕
 

  ■ワンツーワンマーケテイング

   厳しい経済環境の中で、企業にとって新規顧客の開拓が重要なのは言うまでも
   ありません。

   しかし、それ以上に注力しなくてはならないのが、既存顧客の掘り起こしです。

   売り上げの減少のなかでも深刻なのが、既存顧客数の減少や顧客一人当たりの
   売り上げの減少です。

   既存顧客に対して何の手も打たないと、固定客はやがて休眠客となり、最終的に
   は「死滅客」となってしまう。

   顧客を捉えたら、その目や耳を自社に向けさせるための工夫を怠らず、継続して
   商品やサービスを売り続ける努力をすべきです。

   新聞の折り込み広告など不特定多数に向けたマーケティング戦略をマス・マーケ
   ティングと言います。

   過去にはこの手法は新規顧客の開拓に一定の役割を果たしてきました。

   それに対して近年、顧客一人ひとりの顔(属性)に応じたマーケティング手法が注
   目されている。

   「ワンツーワン・マーケティング」と呼ばれ、この分野の先進国である米国では広く
   定着している手法です。

   個人名の明記されたダイレクトメールをご覧になったことがあると思います。

   「○○様に3割引きで販売します」といった類の文面です。

   これがワンツーワン・マーケティングの一例です。

   ダイレクトメールを、ターゲットとなる消費者に絞り込んで送付するため、ヒット率
   は飛躍的に向上します。

   しかも、消費者から見ると「自分だけに届いた」という印象を強く受けるので、その
   広告が目に止まる可能性自体も向上します。

   半面、ワンツーワン・マーケティングでは、顧客の顔がある程度見えていないと有
   効な手は打てません。

   例えば百貨店では、外商部門などでなら見込み客の情報も入手できますが、店
   頭部門では難しいでしょう。

   既存顧客の“活性化”にワンツーワン・マーケティングが使われることが多いのは
   このためです。

   1.顧客情報の収集・管理
     まず最初に販売の記録をデータベース化することから始めて下さい。

     「誰が」「いつ」「どこの売場で」「なにを」「いくつ」買ったかという情報が
     すべての基本です。

     しかし、営業部門にだけ依存していては有効なデータベースは作れません。

     自社と顧客の接点のあらゆる場面に目を向ける姿勢が大切です。

     自社の営業部門だけでなく保守や配送など、さまざまな場面で日常的に顧客
     と接しています。

     これらすべての部門で情報の入手とメンテナンスを行う仕組みづくりが重要な
     のです。

     顧客の数は膨大ですし、その顧客データは日々刻々と変化しています。

     手作業によるメンテナンスでは到底追いつきません。

     ワンツーワン・マーケティングを実践する多くの企業で、営業情報の管理にコ
     ンピューターを使い、データベースを駆使しているのは、データの入力、加工を
     スピーディーにこなすためなのです。  

     マス・マーケティングからワンツーワン・マーケティングに移行して大成功を納
     めたのが、宅配ピザ・チェーンのドミノピザです。

     ドミノピザでピザを注文すると、最初に電話番号を聞かれます。

     この電話番号がキーとなっており、一度ピザを頼んだことがあれば、住所や氏
     名などの顧客データが即時に店側のパソコンに表示されます。

     それだけではありません。

     同社ではこのシステムをさらに発展させ、過去1年間に、その顧客がいつ、ど
     の商品を注文したかという情報もデータベース化しており、注文時に確認でき
     るのです。

     さらに顧客が単身者か家庭持ちかというデータも入力されています。

     もちろん注文を受けたときの電話口では、そんなことは聞きません。

     配達を担当するドライバーが玄関口で目で確かめているのです。

   2.収集した顧客情報の活用法
     ドミノピザの応用例は、顧客の消費パターンに合わせた割引チケットの発行。

     顧客が「シーフードスペシャル」というピザを2週間に1回1枚ずつ注文している
     とします。

     データベースにはその顧客が家族持ちであることも入力されている。

     顧客から電話が入り、注文内容をパソコンに入力すると、その顧客専用の割
     引チケットがプリンターから打ち出されるのです。

     例えば、その内容は「シーフードスペシャルを2枚同時に注文すれば10%割
     引き。有効期間は10日間」。

     このチケットには、ピザの注文枚数を1枚から2枚に増やすこと(客単価アッ
     プ)と、次回の注文を2週間後から10日以内に短縮すること(注文頻度向上)
     の2つの狙いがあるわけです。

     同じチケットを大量に印刷し、近隣の家庭に配ったケースを考えてみます。

     ある家庭はシーフードのピザより肉のピザを好むかもしれませんし、別の家庭
     は一人暮らしで1度に2枚ものピザを食べられないかもしれません。

     そもそも、その家庭がピザを食べるのかどうかも分からないのです。

     顧客の顔をデータベース化することで、営業の効率が飛躍的に向上すること
     はおわかり頂けるでしょう。

   3.新規顧客の開拓などへの応用
     顧客の購買行動のパターンは、「顧客の顔」を知るためにもっとも効率の良い
     情報ではありますが、それは顧客情報のすべてではありません。

     営業マンにとって、たとえ営業が見込み段階であっても、先方の会社概要や商
     談の決済者、競合情報、予算枠、スケジュールなど有益な顧客情報は無数に
     あります。

     これらはすべて蓄積すべき情報なのです。

     見込み客からの問い合わせが担当者の不在時にあるかもしれません。

     同僚が商談に役に立つ情報を持っているかもしれません。

     取引が成立した後、顧客をスムースに担当セクションに引き継がなければい
     けません。

     こうしたときに蓄積した顧客情報は必ず役に立つはずです。

     「勘」と「経験」「根性」の3Kで営業マンが勝負できたのは、情報不足の時代の
     過去の話です。

     それに比べて今は、情報過多、人材不足の時代です。

     そういう時代であるからこそ、優秀な営業マンの情報を共有するシステムを作
     り、見込み客を含む個々の顧客に最適な提案をすることが重要なのです。

     そうしてできた営業システムは、その商戦で勝ち抜く武器になるだけにとどまら
     ない。

     自社の営業力全体をレベルアップすることにもつながるのです。


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ワンツーワンマーケテイング

ワンツーワンマーケティングとは

  ワンツーワン(One to one)マーケティングとは、一人ひとりの顧客と強固な関係を作
  り上げ、長期にわたって多くの種類の商品・サービスを購入してもらうことを目指したマ
  ーケティング手法です。

   
  ■一人の顧客が宝になる

   今、ビジネスはマーケット・シェア(市場占有率)ではなく、一人の顧客シェアを争う時
   代です。

   どんな企業でも、成功させようと思ったら、以下の三つの営業戦略を実施する必要が
   ある
のです。
 
    (1)常に新たな顧客を獲得する(新規開拓)
  
    (2)売上一件当たりの収入を上げる方法を開発する(クロスセル、アップ
      セル

 
    (3)確実に顧客をリピーターにする方法を開発する(固定客の維持管理)

  営業会社にとって、この三つの戦略を同時に進めることなしに、会社(店)の繁栄はあり
  ません。


  □新規顧客の獲得
   手持ちの資源をすべて新規顧客獲得に振り向けるのは、事業を発展させる上では最も
   コストがかかり、かつ利益の少ない戦略です。

   新規顧客の獲得には、既存顧客を引きつけておくのと比べ、平均で6倍のコストが
   かかると言われています。

   これでは、影響が大きすぎてなかなか利益は増えない。

   しかし、お客様がいなければ会社は潰れてしまいます。

   どんな企業でも遅かれ早かれ顧客は失われるのです。


   大切なのは新規の顧客になってもらったあとの行動です。

   新しい顧客はその直後に新しい取引をしてくれる可能性が高いのです。

   そして、収益アップを図りたいなら、少しでも長く顧客を引き留めておく必要があり
   ます。

   顧客を長く引き留めておければ、それだけ買う気になってくれるチャンスが大きくなる
   はずです。

   これが「顧客ロイヤルティー」を高めるということです。

   
  □フロントエンド(集客)商品とパックエンド(本命)商品
   フロントエンドとは、お客様を集めてあなた(会社)が信頼に値すると信じてもらう

   集客(見込み客開拓)のための商品・サービスをいいます。

   大切なポイントはここにあります。
   人は信用している人から、モノを買うのです。

   何かを購入しようとする時、お客様の心には必ず疑問の念(リスクを考える)が起こり
   ます。

   あなたのビジネスで、まずお客様に提供できるものはないでしょうか?

   無料サンプルを提供できないでしょうか?

   無料で情報提供をできないでしょうか?

   一ヶ月間無料でサービスを提供できないでしょうか?

   健康食品や化粧品の通販などでは無料でサンプルを配っています。

   7日間お試しプログラムや14日間お試しプログラム、こういったものが世の中には溢
   れかえっています。

   マーケティングの世界で古くから使われている格言に「ドリルを買いに来た人が欲しい
   のはドリルではなく穴である」というものがあります。

   この例では、店員がお客様のために売場に並ぶ数多くのドリルの中から最適の1個を
   選ぼうと思えば、まず知るべき情報は「どんなサイズの穴を開けたいのか」「穴を開け
   る材質は(木材?、コンクリート?、鉄板?)」といったことであり、さらに「何をする
   ための穴なのか」という目的までを聞かなければならないかもしれません。

   これらの質問による回答から、もしかしたらドリル以外の解決方法があるかもしれませ
   ん。

   この事例をあなたの業界に当てはめて考えた場合、フロントエンドは集客商品に
   あたります。

   この事例からもわかるように、あなたの扱う商品・サービス(バックエンド)商品を売る
   前にフロントエンド商品を考えなくてはなりません。

   あなたはいきなりバックエンド商品を売ろうとしていませんか?

   まずやるべきことは「質問」です。 

   お客様から的確な情報収集をすることが先決です。

   お客様の問題を解決するための質問をしなくてはなりません。

   あなたの商品・サービスを売るための質問ではないのです。

   「どんな悩み・問題を抱えているのか」を知ることです。

   そのためには質問しなくては知ることはできません。

   この質問により、もしかするとあなたの商品・サービス以外の解決手段もあるかもしれ
   ません。

   あなたの商品・サービスはお客様の抱える問題解決の一手段であることを認識する必
   要があります。

   フロントエンドとバックエンドの流れを作ることは、セールス・ファネル(営業の漏斗)
   といわれます。 
       白地マーケット(市場) → 見込み客 → 新規顧客 → リピート顧客

   このように、「マーケット」から「リピート顧客」になるまでに、だんだんと対象人数が
   絞られ、ろ過されていくステップをいいます。

   収益アップを図ろうとするなら、まず顧客を引きつけて一度商品・サービスを購入して
   もらい、そこでそれ以外のものも提供することで、連続的に利益をあげることです。

   一見すると一度きりの購入のように見える場合でも、簡単にリピーターにすることがで
   きるのです。

   
  □アップセリング(単価アップ)
   もう一つ、利益を増やす方法は、顧客が最初に求めたものより価値の高いものを売る
   ことです。

   これは一般に「アップセリング」と呼ばれています。

   顧客が最初に必要だと思った製品とは少し違うとしても、もっと勧めるべきものがある
   場合にします。

   ただし、その顧客のニーズをより正確に満たしていて、しかもこちらとしても利益が大き
   い時に限る。
 
   大切な点だから繰り返しておきます。

   顧客のニーズを確実に理解し、純粋に相手の望むものを勧めることです。

   アップセリングのチャンスがないか、必ず注意しておこう。

   チャンスは思ったより多い。

   
  □クロスセリング(追加販売)
   顧客がものを買うのは、満たしたいニーズがあるからです。

   しかし人は、一度に二つ以上のものを買ったり、何かを買ったついでに別の買い物を
   したりすることが多いのです。

   このようなことがたびたび起こるのは、一つのニーズが満たされることで、別のニーズ
   が表面に浮かび上がってくるからです。

   顧客はふつう、一つの流れの中で商品・サービスを購入します。

   このことに気がつけば、そこから大きな利益をあげることができる。

   「もうこれ以上は売れないだろう」といった、自分の懐勘定で販売の判断をしないこと
   です。

   マクドナルドを例にとると、「ご一緒にポテトもいかがですか?」である。

   
  □リスクリバーサル(顧客のリスクを取り除く)
   市場で、二頭のひつじが売り出されていました。

   どちらも、年齢も大きさも毛並みも同じくらい。

   さて、どちらを買おうかと考えていたら、二頭で値段が違います。

   一頭の値段は500ドル。

   もう一頭は750ドルです。

   じゃあ、500ドルのひつじを買おうとした時、店主から声をかけられました。

    「お客さん、うちのひつじは750ドルで普通よりも高い。
    でもね、それは他よりも良いサービスをつけているからなんですよ。
    例えば、うちのひつじを買う方は、はじめの一ヶ月間はテストなんで費用を払う
    必要はありません。
    気に入れば買えばいいし、もしも気に入らなかったらここまで連れて来ればいい
    んですよ。
    また、ひつじを育てたことがない方のために一年間の出張フォローもしていま
    す。
    そのフォローの間、他ではやらない餌の出張配送もやっているんです。
    だから、普通の値段よりも高いのです。でも、あなたにリスクは一切ありません
    よ」

   この説明を聞いて納得した人は、躊躇することなく750ドルのひつじを買ったと言われ
   ています。

   さて、このリスクリバーサルですが、あなたのビジネスに適用できるところはないだろ
   うか?

   例えば、返金保証。

   あなたの商品を買って、もしも満足できない場合は全額返金します、とお客様に説明
   するのです。

   例えば、返金保証よりも良い保証。

   もしも、あなたの商品を買って満足できなかった場合は、料金の2倍の金額を返金し
   ます、

   と説明するのです。

   例えば、初めのリスクをなくすために、90日間は無料で使えるというオファーをするこ
   ともできます。

   他にも、1年間あなたの商品を使って、もしも収入が上がらなかった場合は全額の返金を
   します、とオファーすることもできます。

   このリスクリバーサルという手法は、もともとは通信販売で主に使われていました。

   商品を見れない通信販売では、お客様のリスクを減らすためにこの手法が適用されて
   いたのでした。

   今でも、ネット通販などでは主流ですが、これをリアルビジネスに適用することで、一気
   に売上げアップが起こります。

   人が商品を買わない理由として断然多いのは、あなたの会社と取引をすることに何ら
   かのリスクを感じているというもので、全体の80パーセントという驚くべき数字になる
   そうです。

   したがって、そのリスクが実際のものであれイメージだけのものであれ、何とかして売
   る側がそれを取り除けば、取引をまとめるチャンスは自動的に80パーセント増えるは
   ずです。

   そのためには、完全なノーリスクないしはローリスクで取引する機会を提供すればよ
   いのです。

     ・無料のレポートや試供品を提供する、あるいは無料の試用期間を設ける
     ・初回購入価格を低く設定する
     ・無条件での全額返金保証をつける(やむを得なければ条件付きでも可)
     ・満足してもらえなければ110パーセント返金、といった自社に対するペナルティ
      条頂を設ける

   今では通販などでもみられるように、当たり前になってきています。

   「購入者の危険負担」はもう遠い過去の話です。

   競争は激しく、顧客は少ない。

   その上、現在の顧客は以前よりもずっと賢く、よく勉強していて、要求も厳しく、し
   かも、クレームをつける道筋はいくらでもある。

   多くの場合、顧客のリスクを取り除くだけで、他社に差をつけることになります。

   しかし、金融関連業界では上記の条件は当てはまらないことが多いでしょう。

   ですから、

    ・顧客の業界情報
    ・顧客の抱える問題、悩みの解決策
    ・小冊子 
    ・お客様の声 

   などの提供が効果的です。

   以上のことを実行していくために欠かせないのが、

    ・自社(店)の売り、強みを持つ(USP
    ・顧客を知る(顧客情報)
    ・お客様の抱える問題や悩みの解決策の提案

   あなたの扱う商品・サービスそのものを売ることを目的とせず、商品・サービスがどの
   ように役立つかの手段として提案することです。

  ■「買い方」の変化に対応した「売り方」の変化

   長らく続いてきたマスマーケティングの時代は、同じ製品を大量に生産し、販売するとい
   うものでした。

   既に承知のように、近年消費者ニーズは、企業がこれまで用いてきた単純な顧客属性か
   らは顧客のニーズが読みとれない状況となりました。

   こうしたなかで生まれてきたのがターゲットマーケティングであり、ワン・トゥ・ワン・
   マーケティングです。

   顧客との良好な関係性を維持、向上させ、一度お客様になってもらえた顧客を生涯に
   わたってサポートする仕組み(リレーションシップ・マーケティング)を実践するための
   手法にワンツーワンマーケティングがあります。   

   古い話ですが、クロネコ宅配便は、米屋さんをチャネル(取扱店)に使って成功しま
   した。

   はたして、米屋さんを取扱店に使うことなくしてクロネコの成功があったかというと、
   答えはノーです。

   米屋さんは「近隣配達機能」という実現手段を持っていて、小回りが効くというのが特
   徴です。

   しかも全国いたるところに散在しています。一方、クロネコは近隣のお客の小口荷物を
   こまめに集配して、お客の役に立ちたいと願っている。

   両方が「近隣の小口荷物もすばやく集配する」という点でコトが共通するから、チャ
   ネル特性があるから、米屋を取扱店に選んだのです。

   そうでなければ、あれだけの全国ネットを自前でつくることはできません。

   しかし、宅急便が欲しいとは誰も思いませんでした。

   宅急便ができたら「え、そんなのあるの?」「これは便利だ」ということになったので
   す。

   荷物を先に送り、身体1つでスキーやゴルフに行くなんて想像もしていなかったのです
   から。

   お客様は、自分で気がついていないニーズを喚起する商品、なかった願望を引き起こ
   させる商品を、実は求めているのです。

   上記の例にもあるように、さまざまな販売チャネルが生まれることで、お客様の「買い
   方」に変化が生じてきたのです。

   あなた(会社)が継続した事業運営を可能にしていくには変化に対応していかなくては
   なりません。

   やり方・考えを変えることです。

   バーチャルな販売チャネルの強み・差別化は低価格です。

   あなたの強み・差別化策を明確にしていかなければなりません。

   それでは、あなたが持つべき強み・差別化とは何でしょう?

   それはお客様を固有名詞でとらえ、そこに埋もれている「知覚されないニーズ」をくみ
   取る力、そのための仕掛け、対応法、言い換えるなら「仕組みづくり」が必要になりま
   す。

   商品の違いを生み出すのは営業の力です。

   そして商品に「価値」を与えるのも営業の力です。

  □ワンツーワンマーケティングとは
   ワンツーワンマーケティングは、企業が顧客と双方向のコミュニケーションをとり、 
   個々の顧客のニーズを理解するということを基本として成り立っています。

   そして、ワンツーワンマーケティングのポイントは、

    企業は、個々の顧客ニーズにあった商品・サービスを提供することで、
    当該顧客と継続性のある取引を実現し、その顧客との生涯に渡る取引
    から得られる顧客生涯価値(LTV=ライフタイムバリュー)の最大化
    をめざす

   というものです。

   ワンツーワンマーケティングにおいては、その顧客の人生における消費のどれだ
   けの部分を自社が占めることができるかという顧客シェアの拡大が最重要課題と
   なっているのです。

  □ワンツーワンマーケティングの導入

   こうした背景のもとで、企業の間では個々の既存顧客との関係性を重視する取り組みが
   始まりました。

   多くの企業では既存寮客は重要な経営資源であると認識しており、ワンツーワン 
   マーケティングが実践されています。

   その際にもっとも重要なことは、顧客を個々に捉えるということです。

   たとえばCS(顧客満足度)プログラムを実施するにしても、万人(マス)向けではなく、
   個々の顧客の満足度をいかに高めるかという考え方に基づいて設計する必要がある
   のです。

   通販ならともかく、大多数の営業会社では顧客との接点を担うのは営業マンです。

   その営業マンの顧客対応の品質レベルが低ければどうでしょう。

   どの営業マンが対応しても、同レベルの品質を保つことが顧客満足度向上には欠か
   せません。

   そのためにも人材育成の基本となる基本動作の習得が欠かせないのです。   

  □ワンツーワンマーケティングのメリット
   ワントゥワンマーケティングは、一人ひとりの顧客と強固な関係を作り上げ、長期
   にわたって多くの種類の商品・サービスを購入してもらうことをめざした手法です。

   ワンツーワンマーケティングを実行する企業は他の企業に対してさまざまな優位
   性をもち、競合企業のマーケティング活動から顧客を守ることができます。

   1.顧客維持率の向上
     ワンツーワンマーケティングは商品・サービスを差別化するのではなく、顧客と
     の関係のありかたを差別化するマーケティングです。

     そのため、企業と顧客との関係は強固なものとなり、競合企業が現れても顧客を
     奪われる可能性が低くなります。

     なぜなら、自分のことを理解してくれる企業から他の企業に取引を移すときには、
     顧客にとって大きな不安が生じるからです。

     そして、これらの企業の多くがマスコミを活用することに長けています。

     それは、自社の新製品・新サービスについての情報や記事をマスコミに広報活動し、
     記事として無料で掲載してもらうプレスリリースです。

     多くの女性が美容院を利用する場合に、一定の技術をもったなじみの担当者がで
     きると簡単には店を変えないことからも理解できるでしょう。

     ワンツーワンマーケティングを実践できる企業は、自社にとって重要な顧客と
     緊密な関係を結ぶことで顧客維持率の向上を実現しているのです。

   2.追加販売(アップセル、クロスセル)による収益拡大
     緊密なコミュニケーションによって、顧客のニーズをつねに把握しておけば、関
     連商品を販売したり、買い換え需要にも応えることが可能になります。

     また、点検・修理といったアフターサービスまで、追加販売の一部であると考えれ
     ば、取引拡大のチャンスは大きく広がっていきます。

     顧客のニーズや環境の変化を読みとり、追加販売を行うことによって1人の顧客か
     ら長期にわたって大きな収益を拡大することも可能になります。

   3.新規客の紹介引き出し
     ワンツーワンマーケティングによって、顧客の満足度が高まると、新たな顧客
     を紹介してくれる可能性が高くなります。

     しかも、企業にとってLTVの高い顧客が紹介してくれる顧客は、一般の新規客と比
     べLTVの高い場合が多くなっています。

     ワンツーワンマーケティングによる満足度の向上は、継続的なリピートを生む
     だけでなく、顧客の紹介という形でさらなる価値を企業にもたらします。

     実際、ワンツーワンマーケティングを行う企業のなかには新規顧客紹介を導く
     ために、既存顧客に対するインセンティブ制度を導入している企業も少なくあり
     ません。

  □ワンツーワンマーケティングの導入方法
   1.顧客構造による顧客選別
     最初からあらゆる顧客に対してワン・ツー・ワン・マーケティングを行うことは困難
     です。

     まずは自社にとってワン・ツー・ワン・マーケティングを導入すべき部分を明確にす
     る必要があります。

     その際には、自社に大きな利益をもたらしてくれる優良な顧客を選別することから
     はじめます。

     顧客構造の分析はこの顧客選別のための手法のひとつです。

     LTVの視点によって顧客を検討する場合、企業にとって顧客の価値はそれぞれ大
     きく異なります。

     企業にとって価値の高い部分の顧客シェアを高めることが重要であるのはいうま
     でもありません。

     つまり、ワンツーワンマーケティングの導入にあたっては、LTVの視点によって
     グループ分けした顧客構造を分析したうえで、本当に個別対応が必要な顧客
     を選別する必要があるのです。

   2.優秀な顧客マネージャーの設置
     ワンツーワンマーケティングを導入し、顧客シェアの拡大をめざすためには、
     顧客管理を担当する顧客マネージャーを設置することが必要となります。

     顧客マネージャーを設置する方法としては、顧客構造を分析した際に重要と判断
     されたグループごとに設置するのがよいでしょう。

     顧客マネージャーの役割は、担当するグループ内の顧客と円滑なコミュニケーシ
     ョンをとることで、そのニーズを把握し、さまざまな提案をすることです。

     そのため顧客マネージャーには、コミュニケーションカ、洞察力、理解力、調整力、
     コンサルティングカなどが求められます。

     このような優れた営業マンに必要な能力に加え、企画担当者としての企画・提案力
     も必要となります。

     顧客マネージャーがこうした能力を発揮することで、ワンツーワンマーケティン 
     グの目的である顧客シェアの拡大、ひいてはLTVの向上が実現できます。
 
   3.サポート企業の活用
     実際にワンツーワンマーケティングを導入するには、顧客情報を蓄積・分析す
     るためのコンピュータシステムや高度なノウハウが必要とされることも多く、場
     合によってはコストに見合う利益を得られないある。

     このため、

      第三者と協力して、ワンツーワンマーケティングを導入することも考えられる。

     つまり、双方向コミュニケーションや顧客ニーズの収集・分析など、ワンツーワ
     ンマーケティングに必要となる機能をもった外部の企業と協力して効率的にワ
     ンツーワンマーケティングを導入します。

  □業界別導入ポイント

   1.製造業
     たとえば、靴メーカーが販売店と協力して顧客ごとの足の型をとり、それぞれ
     の顧客にあった靴を製造するというものがあります。

     最初に足の木型を作る際の顧客負担は大きくなりますが、その後はつねに自
     分にあった靴が購入できるので、女性にはとても好評です。

     またデザイン面で顧客ニーズにあったものを提供できれば顧客が離れる可能
     性はさらに低くなります。

     このように、製造業ではワントウワンマーケティングのなかでもカスタマイズと
     いう観点が中心になりそうです。

   2.卸売業
     卸売業の場合は以前からリテールサポート経営支援)という手段によって
     個々の小売業のニーズにあわせた、ワントウワンに近い対応をしてきました。

     今後は、顧客である小売業へのリテールサポートにさらに磨きをかけるととも
     に、小売業が行なうワントウワンマーケティングを、工夫して支えることが、卸
     売業にとってのワントウワンマーケティングになるでしょう。

   3.小売業
     商店街の鮮魚店などが顧客の要望に応じて魚をさばいたり、調理済みのもの
     をその家族にあった分量だけ販売したりしてきたことが、ワントウワンマーケ
     ティングの原型ともいえるものです。

     百貨店などが顧客のクレジットカードの使用データを活用し、利用状況別に割
     引したり、顧客のニーズにあった商品案内やメンテナンス情報を提供したり、と
     いった例がみられます。

     このように、小売業の場合は日々の購買データに基づいたワントウワンのアプ
     ローチか主流になるでしょう。

   4.サービス業
     サービス業も小売業と同じく、基本的には購買データを蓄積して顧客にあわせ
     たサービス提供を心掛けることが基本になります。

     さらに、サービス業の場合はサービスを生み出すという意味で製造業に近い
     特性ももっているため、顧客にあわせてカスタマイズしたサービスをどれだけ
     提供できるかがポイントになりそうです。

   5.金融・保険業
     金融業もサービス業の一部と考えられますが、最近は銀行などでプライベート
     バンキングを導入するなど、顕著な形でワントウワンタイプのサービスが実施
     されています。

     保険業においてもオーダーメイド保険を標榜する会社が急成長するなど、ワン
     トウワンマーケティングは避けて通れないものになりそうです。

     今後は、いかにワントウワンのサービスを汎用化して低コストで行なうか、ある
     いは、うまく顧客選別を進められるかか勝負の分かれ目になるでしょう。 

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