集客から顧客維持までの営業プロセスを管理

        

       集客から顧客維持までの営業プロセスを管理 


  営業会社にとって、集客から既存顧客維持までのプロセスを標準化し、管理することは
  『営業の仕組み』として、マンパワー営業から脱却し、組織営業を実践していく上で欠か
  せない緊急課題です。

  場当たりなセールス活動、営業マン個人に頼ったやり方からは何も生まれません。

  人材に限りのある中小企業にとって、凡人営業マンであっても優秀な営業マンと同
  程度の能力を持つことを可能にするには営業の基本となる『営業マニュアル』が必要
   となります。
   
  ■集客から顧客の維持管理   

   「売れない」、「売れても利益がでない」、「お客様の反応が薄い」、さまざまな業界
   からこんな声が聞こえてきています。

   結果的に社員のモチベーションは下がり、営業マンには叱咤激励するだけ、中期的
   な戦略もなく、目先の収益ばかりに目が行く、といった悪循環に多くの中小企業が
   陥っています。

   商売の原理原則は無視され、場当たり的な行動が日常化している状況から今すぐ
   抜け出さなくてはなりません。

   もちろん、「言うは易し 行なう難し」ですが、今すぐ改革に取り組むことを強くお勧め
   します。

   決して難しいことをやるわけではありません。

   あえて困難である点を言えば「継続」することです。

   それ以外に難しいことは何もありません。

   『集客から顧客の維持・管理』は営業会社であればすべての業種に当てはまる課題
   です。

   それも緊急課題としてです。

   過去の営業活動は「軒並み訪問」「足繁く通う」「夜討ち朝駆け」といった営業方法が
   主流で、私も経験してきました。

   もちろんこれらの方法を全否定するつもりはありません。

   しかし、ここで理解していただきたいのは、右肩上がりの経済成長時のお客様のように、
   義理や人情、熱意にほだされて購入するお客様はいないということです。

   IT環境の進歩により、お客様の知識はあなた以上に豊富であることを忘れないで
   ください。

   これらのことを前提に『営業の仕組み』を構築していきます。
   
  ■どうしても必要な新規開拓

   営業会社であれば新規開拓は欠かせない最優先の課題であることは言うまでもあり
   ません。

   厳しい環境下ですが、それでも新規の顧客獲得のための活動は事業を継続する
   限り続けなければならないのです。

   あなたにとっての顧客とは
    ・新しい顧客を加えなければ増加しない

    ・既存客は「いつまでも」自社(店)のお客とは限らない

    ・既存客は時間が経つごとに目減りしていく

   以上の存在なのです。

   新規の顧客が毎年「0」なら、いずれは確実に瀕死の状態になるわけです。

   そこで重大な意味を持つのが、新規顧客の開拓です。

   集客から顧客の固定化までのセールスプロセスを標準化することは、厳しい経営
   環境(価格競争、マーケットの縮小 等)から抜け出し、競合他社との明確な違いを
   示すことです。

   新規開拓とは、『「どこに」「何を」「どのようにして」販売するか?』ということ
   です。

   「どのようにして、新規開拓を進めるか?」新規
   開拓にはさまざまな手法例がありますが、可能
   な限り属人性を排除して、客観的にデータを
   整理し活用すれば、新規開拓の基本的営業の仕組み.gifな手順・
   考え方ができあがってきます。

   市場(マーケット)の開拓には基本データの収集が
   必要となります。

   仕組みづくりを大切にしましょう。

   原因のない結果はありません。

   成果という結果を導くためには周到な仕組みづくり
   が必要となります。

   仕組みづくりを大切にすれば結果は自然とついてくるのです。

   セールスの基本プロセスは、

    1.見込み客を集める(集客)

    2.商品・サービスを実際に買ってもらう(新規開拓)

    3.リピート・紹介などによる単価アップ・他商品・サービスの拡販(顧客の維持・
      管理)

   このプロセスがスムーズに機能している企業は一度関係性を持ったお客様が離れ
   ずに、リピートと紹介を繰り返してくれるため、非常に安定的な経営をおこなうことが
   できるようになっています。

   営業活動においてセールスとマーケティングは違います。

   セールスは目の前の購入見込みのあるお客様に商品説明をし、クロージングに持って
   いく活動です。

   マーケティングは購入見込みのあるお客様を見つけ出す活動です。

   どんなにセールステクニックや商品スキルが高くても、見込み客がいなければ能力を
   発揮することはできません。

   あなたは“いきなり、商品を売ろう”としていないでしょうか?

   これが結果的に、お客様から「売り込まれそうだから営業マンに会いたくない」という
   結果を招くのです。

   あなたは以下の視点を忘れてはならないということです。

    ○ あなたのサービス・商品を欲している相手だけを対象に営業する。

    ○ 良好な関係性を築いてから、クロージングをおこなう。

   あなたがアプローチしている相手は、必ずしもあなたの商品・サービスを必要としてい
   ないからです。

   では、どのようにしたらあなたに関心あるお客様のみを対象として、良好な関係を
   築いてから、クロージングできるのでしょうか?

   あなたの商品・サービスに関心を持ってくださる見込み顧客のリストを集めることです。

   そして、集めたリストと関係性を保つ施策を実行し、お客様になっていただくことなの
   です。

   そのためには、マーケティング的発想をもたなければなりません。

    ○ マーケティングの役割は、あなたに興味・関心をもってもらう(集客)

    ○ 営業の役割は、見込み客を、クロージングすること。

   集客活動は組織が担い、問い合わせてくれたお客様に対しては営業マンが対応し、
   成約後は、営業担当者・事務担当者が細かいフォローをきちんとしていく。

   営業プロセスを組織全体で分担していくことです。

   営業の川上から川下までの全てのプロセスを営業マン個人に任せてはいけません。

   それでは『営業の仕組み』について考えていきましょう。

   
  ■営業の仕組み  

   営業活動の前に必ず、行動計画を練り、台本(トーク)を作ることを強くお勧めします。

   場当たりなトークでは成約に至る成否が何んであったのかを知ることができません。

   優秀な営業マンでなくても、継続して収益を上げるにはこのことが必要なのです。
     
   □1.ターゲットを探す (集客)
    営業における仕組みの基本となるのが集客(見込み客開拓)です。

    まずは、あなたの商品・サービスに興味関心をもつ見込み顧客のリストを集める
    ことが重要であり、営業する対象をしっかりと選ぶ。

    場当たりな営業は効率が悪いのです。

    営業マンにとって訪問先の断りはモチベーションを下げる要因の一つです。

    過去には『営業は断られた時から始まる』(E.G. レターマン著)があるが、断られ
    ないに越したことはない。

    10、20年前の営業活動で主流を占めていた精神論的営業であれば、売る努力の
    ために苦難を乗り越えるといったことも必要であったと思う。

    しかし、今は違う。

    「売る努力より仕組みを作る努力」をすることです。

    「どうしたら売れるか」ではなく「どうしたら買ってくれるか」にポイントを置くこと
    です。

    売る側の視点から買う側の視点に立つことです。

    高度な専門知識やセールススキルを兼ね備えているからといって売れるわけでは
    ありません。

    必要性を感じていない人にどんなにすばらしいプレゼンをしても意味がありませ
    ん。   

    どうしたら『断り』のリスクを軽減するかを考える必要があります。

    まず、集客(見込み客)です。

    集客はあなた(会社)に興味関心を示す見込み客を見つけることです。

    そのためには、あなたの商品・サービスに関連した情報の提供を行います。
     (あなたの扱う商品・サービスついての情報ではない)

    集客の手法には、
     ・テレマーケティング
     ・FAXマーケティング
     ・セミナー
     ・HP
     ・メルマガ
     ・プレスリリース 
     ・小冊子 
     ・ニュースレター 
     ・ポスティング

    など、多種多様です。

    テレマーケティング、FAXマーケティング、HP、メルマガを通じて無料のオファー
    (小冊子、レポート、サンプル)を提供する。

    上記の手法で集客しますが、ここで重要なのがオファーを提供するターゲットを絞り
    込むことです。

    そのためには、
     ○マーケットを絞った集客(セグメンテーション
      「弱者の戦略」にもあるように、弱者はマーケットを絞ることです。

      「誰にでも」は強者のやり方です。


   □集客のポイント
     マスコミを活用したプレスリリースの活用

      ・ 利益が上がっているところ(ニーズがあっても、お金を支払えなけ
      れば、契約は成立しないからです)

     ・ 効率的なエリアを絞る

     ・ 新設事業所はタウンページを新旧比較し、新たに登録されている事
      業所を抽出する。
      (商工会議者会員ならば毎月の会報誌に掲載されている)

     ・ タウンページの中で数の少ない事業所をリストアップするのも狙い目

     ・地域経済情報誌からリストアップする。

     ・ 法務局で調べる。

     ・ 司法書士とタイアップする。

     ・ 商工名鑑(商工会議所で販売されており、HPでも各市の商工会議所
      が会員ページを開設している)
      全国の商工会議所名簿 

      静岡商工会議所 
              
      ・ 中央会 事業協同組合、企業組合、商業組合、工業組合、商工組合、
      振興組合等
      全国中小企業団体中央会 (各県庁所在地にあります)
      
      静岡県中小企業団体中央会

    商工会議所、中小企業団体中央会は地元中小企業・あなたの加入している組合へ
    様々な情報発信しています。

    経営者の中からは「会費を払うだけで何のメリットもない」といった声も聞こえてきま
    すが、これは経営を我流で行っている現れであり、加入目的を明確にしていないこ
    とに原因があります。

    それぞれの組織では、講習会、セミナー、経営相談、情報サービスといった形で
    ノウハウの提供を行っています。

    無料提供のサービスや、有料のサービスであっても民間のコンサルタント会社に
    依頼する金額より低料金で上記のサービスを提供しています。

    使わない手はありません。

    活用次第で大きなメリットをもたらしてくれるはずです。

    収益アップ、組織の活性化、人材育成など社長の抱える問題の解決に積極的に
    活用してみてはどうでしょうか。
    
  □集客(見込み客開拓)の主な方法10項目
   1.飛び込み法
     昔からローラー作戦といわれ、その地域のすべての人、会社にアプローチ
     します。

     不特定多数の方を対象にした一般的なもので、車、保険、証券、健康関連   
     商品等のセールスに向いています。

   2.電話活用法
     資料の鮮度がカギ。

     資料を入手して徹底して電話をかける。

   3.ダイレクトメール活用法
     一度でも来店したり、商品を購入したり、お客様になり得ると思われる層
     に、ダイレクトメールを発送します。

   4.異業種交流会活用
     異業種のセールスマンから見込み客を紹介してもらう。

   5.直接観察法
     普段から人間関係をつくっておいて、タイミングを狙ってアプローチをする。

   6.講演会活用法
     リード(聴衆)を集めてアプローチする。

     たとえば健康に関する講演会を開き、先生を呼んで講演をしてもらう。

     それとは直接関係はないが、健康食品などを会場において販売していく。

   7.展示販売法
     見本市会場やホテルなどで展示会を開いて販売する。

   8.有力者紹介法
     有力なお客様から、有力なお客様を紹介してもらう。

   9.紹介代理店の活用法
     会を組織しているような人に見込み客を紹介してもらう。

   10.お試し法
     パピードッグのクローズといわれるこの方法は、週末に申し出のあった家庭
     に子犬を貸すのです。

      さて、返す当日、親は返そうと思うが子供は嫌だと言い、結局子供に負けた
     親が買い求めるということを狙った方法です。

     試食などもこれにあたります。

     ギブ・アンド・テイクの方法を使っています。

     ギブというエネルギーを出して初めてテイクがあるのです。

     すべての人は見込み客になり得ます。

     アプローチするまでは、その人たちは単に、「人」でしかありませんが、その
     人たちを見込み客にするためには、まず、アプローチしてみること。

     そして、その人たちが商品の必要性を認め、支払い能力を持っているとき
     初めてその人たちは見込み客になるのです。
     
   □セミナーによる集客
    「いつ」、「どこで」、「誰に」、「何を」、「どのように」を明確にする。

    あなたがセミナーを開催する場合、テーマにもよりますが、参加人数に固守しない
    ことです。

    参加者は5名いれば十分ですから、まず5名を目標に参加者を募りましょう。

    「誰に」を明確にしなければなりません。

    職業(業種)、性別、年齢、役職、関心ごと(抱える問題、悩み)

    それでは、どうやって参加者を募ればいいのでしょう?

    参加者が個人対象であれば既存の顧客や名刺交換した人への案内、ミニコミ誌へ
    の案内広告、地域新聞への小広告、あなたの参加している団体など。

    参加者が事業所(経営者、部門責任者)であれば既存客、商工会議所・法人会会員
    (名簿)、組合名簿など。

    弊社の例ですと、参加者を募るには所有データからセミナーのテーマに合った業種、
    地域、従業員数で絞り込み、そこにファックスで案内を送信します。

    このように個人向け、事業所向けどちらであってもデータがいかに大切かを、分か
    っていただきたいのです。

    次に大切なのが、セミナーのタイトルと内容です。 

    案内時のタイトルはセミナーに参加したくなるようなコピーが決め手となります。

    あなたも本を購入するとき、タイトルを見て決めませんか?
   
    タイトル(コピー)は参加者が興味関心(抱える問題・悩み)を示すものにします。

    参加者意識を高めるためも参加費は無料はやめた方がいいです。

    参加費無料で集客すると、「どうせタダだから」といった意識が低い、顧客にはなり
    えない参加者が混じるようになってしまいます。

    初めは3,000 円以内の手ごろな価格で、参加費を設定しておくといいでしょう。

    ここで明確にしておかなければならないのは、セミナー開催は目的ではないという
    ことです。

    セミナーという手段を使って、集客し、新規顧客の獲得が目的です。


    セミナー開催は多くのメリットを生みます。

      ・専門家としての立場を確立できる

      ・信頼関係が築ける

      ・扱い商品が価格競争に陥らない

      ・参加者の情報を集めることが出来る

      ・商談の主導権を握りやすくなる


    「どこで」は会場です。

    セミナーは舞台であり、そのためには会場選びも慎重にすべきです。

    弊社では商工会議所を利用していました。

    そして次に、セミナー参加者をいかに個別相談に導くかです。
   
    セミナーは「集客 → セミナー → 個別相談 → 契約 → 顧客化・リピーター」といっ
    た一連のセールスプロセスの仕組みが確立されていることです。

    セミナーでは内容のすべてを明らかにしてはいけません。

    ゴールである個別相談に導きたいのですから、個別相談を受けたくなるようなオ
    ファー(リスクなしの無料特典が豊富)をセミナーの最中にも、それとなく繰り返し、
    個別相談への誘いを語りかける。

    セミナーを開催すれば、顧客が獲得できるわけではありませんし、セミナーに参加し
    ても、個別相談を希望するかどうかは別問題です。

    セミナーに参加して、いきなりあなたの顧客になる人なんてまずいません。

    顧客化する前に、必ず個別相談というステップを踏んで、あなたの顧客になって
    くれるのです。

    この「流れ」作りを無視してセミナーを開催しても、顧客獲得には繋がりません。

    集客にはさまざまな方法がありますが、セミナーに参加する人の見込み度は高く
    なります。

    そのためにも、自社(店)の商品・サービスが参加者の問題解決にどのように役
    立つかを、売り込みトークにならずに興味関心を惹きつけることがポイントになり
    ます。

   □2.切り口(ニーズ)
    これらのデータを基に事業所、組合、お店の抱えている問題は何か、タイミングを
    考えます。    

    どういう根拠で切り口を選定すれば効果・効率的な開拓が出来るか?

    関心が高いときに、関心が高いテーマを切り口(ニーズ)でアプローチすれば新規
    開拓活動の大きな障害である「初期における無関心の突破」は容易になります。

     ・ 「新商品、新サービス」ができた時

     ・ 法律・制度の制定・改定等「新状況」が発生した時 

     ・ 新学期、交通・労働安全月間

     ・ 大事故の発生時

     ・ 決算月 

     ・ 社会環境(少子・高齢化、震災、原発問題、エコ、etc)

    ニーズがあるから切り口が存在し、ニーズの数だけ切り口があるのです。

   □3.ニーズの推測とポイント

    お客様にどのようなニーズがあるか?

    そしてどのような提案をすれば、あなたの扱う商品・サービスがそれを満たすことが
    出来るか? を予測することです。

    これは、普段あまり意識せずにやっていることですが、
    これを効果 ・効率的に展開する営業.gifために意識して考える
    必要があります。

    ニーズを類推することは非常に重要です。

    ○企業・個人の一般的なニーズ

     <事業所向け例>

      ・ 企業体質強化(売上げ、資金繰り、教育・訓練)

      ・ 人材確保・定着

      ・ 経費節減

      ・ 人事労務

      ・ 信用(イメージ)

     例えば、事業所で抱える問題の90%が「ヒト」に関わる問題です。

     ですから、切り口として上記のようなテーマでニーズ喚起すれば大きな効果を得る
     ことができます。

     その場合、社労士とのコラボが有効となります。

     <個人向け例>

      ・ 年金

      ・ 介護

      ・ 医療

      ・ 健康

      ・ 教育
 
  □4.ニーズを喚起させる

   よくニーズとウォンツという言葉を聞くが、優秀な営業マンにいえるのは、ニーズを
   創造することに長け
ており、顧客ニーズは聞きだすのではなく、創造することを理解
   しています。

   それは、正確には、質問によってお客様のニーズを聞き出しているのではなく、質問
   によってニーズを顕在化
させているといった方がよいでしょう。

   優秀な営業マンは頭の中でニーズを想定し、そのニーズを顕在化させていくような
   質問を巧にしているのです。

   だからといって、質問をすれば情報が入手できると、ただ闇雲に質問をすればよい
   わけではありません。 

   「自分にとって」というお客様にメリットを感じる「何か」を発信(質問)しなくては
   ならないのです。

   そして、“No needs no presentation”(必要性を感じていないお客様に、どんなに
   説明しても意味がない)です。

   ですから、お客様に必要性を明確にしてもらうまでの手順が必要となります。

   その商品に対してウォンツやニーズが無い場合にはニーズ喚起(必要性を感じさせ、
   欲しくさせること)が先行されない限り、セールスにおいての成功には結びつきません。

   次に、そのニーズが本当に合っているのかを「質問などによって検証していくこと」
   が求められるのです。

   このように「ニーズの創造と検証の繰り返し」
   
のプロセスが商談なのです。

アプローチ.gif

   集客の手段は複数あります。

   □5.アプローチ方法の種類

     1. 直訪

     2. テレアポ

     3. ファックスDM、DM(ダイレクトメール)、
       ニュースレター

     4. 紹介、タイアップ

     5. ポスティング

    どのアプローチ方法を選定するのが効果 ・効率的か?

    アプローチ方法の特性、ターゲット、切り口、タイミングをトータルに勘案して、どの
    方法が最も合理的かを考える。  

   □6.アプローチブック(トーク、ツール)の作成・準備

    セールス場面の台本であるアプローチブックは、営業活動で使用している個別の
    資料を統一性をもたせ、ストーリーのある解説ができる営業ツールです。

    具体的なアクションを起こすには、トークの作成まで落とし込むことが不可欠です。

    パターン化できるものはパターン化しておけば、クイックアクション&レスポンスが
    可能となります。

    アプローチ方法毎に作成します。

    出来上がったものは、あくまで「たたき台」であり、最終完成品ではありません。

    営業活動の中で適時修正していきます。

     ○トーク作成の手順

      <直訪の場合>

       1.挨拶 

       2.自社(店)、自己紹介

       3.訪問目的の切り出し

       4.決定権者の把握

       5.面談のお礼

       6.アプローチトーク

       7.メイントーク

       8.次訪課題の獲得

       9.次訪アポの獲得

      10.復唱・辞去

            * 3.6.7.以外は基本的に同じ。従ってこれを作成すれば
          トーク全体が完成します。

      <テレアポの場合>        

       1.導入部の挨拶(自社・自己紹介)

       2.相手の確認

       3.趣旨の説明(アプローチトーク)

       4.相手の了解

       5.メイントーク

       6.状況の把握

       7.約束の取り付け

       8.クロージングor クリンチトーク

   □7.セールストーク作成のポイント

    (1)直訪の場合

     @商品内容のよさ(特徴)とお客様にとってのメリット(利益)
       提案する商品・サービスが、お客様にどのように役立つか(利益)、そして自社
       の商品・サービスがその手段として効果があるかを具体的に考えて、それを
       トークに落とし込みます。

       ここで注意することは商品のよさを、とうとうと述べないことです。

       「売り込みをしない」こと。

       あなたの扱う商品・サービスはお客様の抱える問題解決のための『手段』と
       位置づけます。

     A質問
       「方向付け」→「分析」 or 「現状の問題」→「啓発」 or 「解決の方向性」流
       れに沿って質問を作成します。

     B否定的態度に対する態度(応酬話法
       予想される否定的態度に対するトークを準備します。もしくは面談の中で構築
       していき、可能なものはパターン化していきましょう。

    (2)テレアポの場合

      @トークスクリプトは事前に十分頭に入れておく

      ATELアポの目的は面談の取り付けをすること 

      B詳しい内容は面談時に話すこととし、電話では求められても
        絶対に話さない

   □8.アクション

    (1)アクションプラン(行動計画)の作成

      @実際のアクションにあたっては『「誰が」「何を」「いつまでに」やるか?』を
       決めておく

      A行動の役割分担を明確にしておく。

    (2)目標設定(シート) 

      @「目標なくして計画なし、計画なくして、実行なし、実行なくして成果なし」

      A何を基準に目標の設定を行うか?
       ・基本は「訪問件数」

       ・過大な目標設定をせず、全ターゲット数の3〜5%を最低目標とする。

      B達成期間も考える。短期的な取り組みの場合、「3ヶ月」が相当です。

       ※ 必ずしも切り口の成約にこだわらない。どのような形であれ、取引が始まる
         ことを最優先する。

    (3)スケジューリング

      @動く日を決めたら、その日はそれに集中することで、他のアポを入れない。

      A時間が空いた時にやろうという気持ちでいてはアクションは進まない。

    (4)決定権者に会うための努力・工夫

      決定権者に会わなければ、情報収集もでき
      ず、商談も進みません。

      従って決定権者に会うために、最大限努力・
      工夫をする。

       @訪問先のニーズ(3.ニーズの推測
         とポイント)

       A訪問時期・時間を考える。
        (経営者→10:00〜12:00、17:00
               〜etc)

       B雨天(天気の悪い日)に訪問する。

   □9.クロージング 
    見込み客を見つけ、アプローチをし、面会の
    約束を取り付け、プレゼンテーションを行い、
    反論の処理をしても、お客様が最終的に『ノー』と言ってしまったら、あなたの苦労は
    水の泡です。

    クロージング段階でお客様に『イエス』と言ってもらえるために、優秀な営業マン
    はあるポイントをおさえたトークをします。

    (1)最終的なクロージングに入る前に、確認しておくこと
      @顧客との信頼関係が、出来上がっているか?

      A自社(店)、あなたの信用は得られているか?

      B顧客は十分な必要性を感じているか?

    これらの項目で十分な相互理解が得られていない場合、あなたのプレゼンテーション
    が、どれほど立派だったとしても、お客様は「ノー」という答えを出すでしょう。

    営業の最終目的は、顧客に商品を買っていただくことにあります。

    従って営業のあらゆる行動はこの最後の目的に集中しなければなりません。

    顧客が買う決意を促すことがクロージングのポイントとなります。

     (1)クロージング話法のパターン化手順

      ○クロージングに入る段階のタイミングを明示する。

       例
       <セールス側>
        @お客のニーズにぴったり合うセールスポイントを提供したとき。
        A他社にはない最も強力なセールスポイントを説明したとき。
        B反論をうまく克服できたとき。
        Cプレゼンをしたとき

       <顧客側>
        @価格、納期、支払条件などについて質問があったとき。
        A「もっと詳しく知りたい」と申し出があったとき。
        B前に置いてある製品やサンプルを取り上げて見入ったとき。
        C確認質問にお客がよくうなずき出したとき。
        Dお客がセールスマンの言葉を繰り返したとき。
        E周囲の人に声をかけたとき。
        F両者のフィーリングがピッタリと合ったと思えたとき。

      以上はクロージングチャンス例ですが、これらは、販売形態を問わず共通した
      ものです。 
      
     (2)クロージング話法の型決めを行う
      アプローチやプレゼンがうまくいっていない場合、クロージングの段階で挽回し
      ようとしてもなかなか成功しません。

      お客さまが提案を採用されるかどうかは、アプローチからプレゼンの段階でおお
      よそ決定されていまうことも考慮してください。

   □10.改善策        

    (1)情報分析・修正

      ・当方の提案に、顧客はどのような反応をしたか?肯定or否定。それは何故か?

      ・どういうトークがヒットしたかor ヒットしなかったか?それは何故か?

      ・顧客にはどのようなニーズがあると思われるか?その背景は何か?

      ・何故うまくいったか?いかなかったか?その背景・根拠は?

      ・聞く人(面談相手)には、自分が同じ事をやろうとする場合、どういうことを
       聞きたいか?

      ・修正内容の背景・理由を「何故そうなのか?」をヒアリング(=掘り下げ
       て聞いていく)し、明確にする。

      ・否定的態度に対する対処法は?   

     (2)商談成立のための5つの条件商談2.jpg

       @ 商品を気に入らせる。
       A 価格を納得させる。
       B 何時契約するのかはっきりさせる。
       C 競合に打ち勝つ。
       D 最終決定権者に了解させる。

     (3)見込み度把握のポイント

      ○商品
       @ 商品の説明が的確にできたか?
       A 商品を気に入ってもらえたか?
       B 商品を選ぶ要素は何か?

      ○価格
       @ 価格を納得させたか?
       A 予算の確認は取れたか?
       B 見積もりの提出はしたか?

      ○購入時期  
       @ 契約の時期を確認したか?
       A 顧客の購入計画は信頼性があると思うか?
       B 購入計画が2ヶ月以上の場合、契約を早める対策を講じたか?
       C 当月内に契約をして欲しい旨の意思表示はしたか?

      ○競合対処
       @ 当社の商品・サービスと比較検討している競合会社はあるか?
       A 比較検討の内容は?
       B 競合との優位点を把握し説明できたか?
       C 他社営業マンと義理関係はあるか?

      ○決定権者の了解
       @ 最終的に誰が決定を下すかの確認は取れているか?
       A 商品の決定に、他に誰かの意見が必要であるか、確認は取れているか?
       B 他の人の意見が必要な場合は、その人に対する対策を講じたか?
       C 反対者がいる場合、反対者への対策は講じたか? 決定権者に、競合との
         優位点を理解させたか? 契約日の合意の確認は取れたか?
       D 決定権者に、競合との優位点を理解させたか?
       E 契約日の合意の確認は取れたか?
  
   □11.顧客の維持・管理

    さて、新規のお客様になってもらった後の営業も重要です。 

    一度でもあなたから商品・サービスを購買してくださったお客様を、いかにして顧客
    を維持していくのか、についてお話をしていきます。

    「顧客維持」ということは、要するに、あなたの商品・サービスをいったん利用した
    ら、二回目以降は、必ず他社(店)ではなく、あなたから購入してもらえるようにな
    る、ということです。

    また、高い顧客満足度を得ているために、お客様の友人・知人へのご紹介も頂ける
    ようになる、ということです。

    多くの営業会社にありがちなパターンが、新規顧客になってもらうことに成功して
    いながら、その後の接点が少ないために、再購入してもらえないケースです。

    そして、そのような場合は、顧客と継続的な関係性が保てないわけですから、紹介
    につながることも、ほとんどありません。

    結果的に、「売り切り型」「刈り取り型」と言われる、「一回売ってしまったらそれで
    終わり」、といった売り方になってしまっているということです。

    顧客としても、せっかく「お金を支払う」といった、
    最も高い心理的ハードルを乗り越えたのに、
    その後に何のケアもしてくれなければ、継続し
    てあなたから商品やサービスを買おうという
    気持ちにはなりません。 顧客維持1.jpg

    これは、非常にもったいない話です。

    見込み客1件あたりの獲得単価が高騰して
    いる中で、せっかく新規顧客になってくれた
    お客様を大切に扱わなければなりません。

    その結果、さらなる売上向上につなげていく
    ことができるのです。

    あなたとしては、お客様に再購入していただき、
    さらに新規顧客から紹介・推薦してもらえれば、
    これほどありがたい販促手法はないわけです。

    それでは、どのようにすれば、リピートや紹介を得ることができるのでしょうか。

    結論から先に述べると、以下の3点が、リピートと紹介を得るための基本となります。

     1.価格と比較して、商品・サービスの質が高い

     2.仕組み(顧客接点を拡大させる)を持つこと

     3.期待を超える満足度を提供すること

    まず1番目について、これはリピートや紹介を期待する際には大前提となる条件
    です。

    価格と比して、「その価格の割には」非常に質が高い商品やサービスである必要が
    あります。

    これは、顧客満足度という言葉で言い表すことができるでしょう。

    満足度が無ければ、リピートや紹介をしようという気にはならないものです。

    そのため、あなたが取り扱う商品・サービスを単なる「もの」ではなく、周辺知識も
    含めた内容となります。

    小手先のテクニックだけでリピート・紹介を広げることは極めて困難です。

    次に2点目については、自動的に接触頻度を増やす仕組みを持つことで、リピート
    ・紹介の依頼の機会を生み出す、ということです。

    そのためには、まず、実際に購入してくれたお客様に、購買から一定のタイミングで
    自動的に配信されるメール(ステップメール)で、フォローを行なう。

    あるいは、購入から一定のタイミングがきたら、必ず電話・ハガキでのフォローを
    入れたり、定期の有益情報の提供を行う。

    新規顧客になって頂いたら、次はリピートや紹介をしてくれる固定顧客にまでつな
    げていきます。

    新規顧客になっていただいた時点のアクションこそが顧客の固定化のためのター
    ニングポイントといって良いでしょう。

    なぜなら、新規のお客様は自分の買い物が適切だったかどうかの迷いを起こす
    時点だからです。

    あなたも大きな買い物をしたときに、そんな気持ちになったことはありませんか?

    この時点で、お客様の購入の迷いを取り除き、購入したことが正しい選択であった
    と判断させることです。

    そのためには、適切なタイミングでフォローをおこない、良好な関係性を保ちつつ、
    積極的にリピートと紹介を依頼する、という考え方が大切です。

    そして、リピートや紹介を促すには、営業マン個人の能力に依存するのではなく、
    能動的なコンタクトを取れるように、「営業の仕組み」をつくる必要があります。

     「名医の条件」(米国での事例)

      ある歯科医は治療に来た患者に必ず日曜日に電話をするそうです。

      「その後、歯の具合はいかがですか?」

      たったこれだけのことで、この歯科医院は予約で満杯です。

      技術や設備において、どの歯科医院も大差はありません。

    来院者を「患者」として捉えるのではなく、「お客様」として接することが差別化に繋
    がる事例です。

    残念ながら、私自身はそのような歯科医院に出会ったことはありませんが、もしも
    そのような対応をされたなら、私は一発でファンになります。

    更に、そこで良好な人間関係・信頼性が生まれれば、虫歯が完治していたとしても、
    たとえば歯のクリーニング、あるいはホワイトニングといった、スポットのニーズを
    顕在化できるかもしれません。

    当然、リピートするでしょうし、友人にも紹介しますよね。

    ぜひ、あなたも、組織として、このような「仕組み」づくりをしてみてください。

    あなたの商品・サービスをいったん利用したら、二回目以降は、必ず他社(店)では
    なく、あなたから購入していただけるようになるはずです。

    次に、3点目の「期待を超える満足度を提供すること」

    リッツ・カールトンやディズニーランドがお手本です。

    また、これらに共通するのが圧倒的なリピート率と紹介の多さでも有名です。

    この結果には、もちろん様々な努力が積み重なった結果ということが言えますが、
    一言で言い表すと、

         お客様の期待度 < 実際のサービス 

    といった「期待度を超えるサービス」を提供する努力を、「仕組みとして」継続した
    結果だと言えます。

    実際にあなたも、振り返って考えてみたらお分かりになるかと思います。

    私たちが、期待していたレベルよりもはるかに満足度が高かった感動を一度でも
    味わうと、それはリピートと紹介の大きな要因となります。

    そうすれば、「もう一度体験したい!」「ぜひ知人に紹介したい!」という気持ちを
    喚起させることができるのです。

    あとは、紹介を生み出す仕組みとしては、「紹介を依頼する」ルーティーン(決
    まった手順)を顧客とのコンタクトの中に必ず入れておくと良いでしょう。

    実際に、お願いをするのです。

    「ご紹介してください」と。

    ただし、この場合、紹介者と被紹介者の両方にとって、メリットが感じられるオ
    ファーが必要であることは言うまでもありません。

    リピート・紹介を得るためには商品・サービスが「本物」であることは当然なのです
    が、顧客との接点を持つ、半自動的な「仕組み」
    を設けておくことが大切だ、という考え方です。

    「特定の個人」の能力に依存するのではなく、
    会社の仕組み・制度として自動的にリピート・
    紹介が得られる「仕組み」です。 営業マン.jpg

    その点をクリアできれば、あなたの売上は安 
    定して向上すると言えるでしょう。

    「狩猟型の刈り取り」ビジネスではなく、「農耕
    型」ビジネスでお客様と長期間にわたって好な
    人間関係を前提とした
    お付き合いをさせていただく。

    そのようなビジネスを目指していくことを、お勧
    めします。

   以上の話をまとめると、

    1.安定的な売上を求めるなら、リピートと紹介を得る「仕組み」を持つ。

    2.リピートと紹介を求めるには、価格と比較して、商品・サービスの質が高いことが
    前提。

    3.リピートと紹介を求めるには、顧客接点が発生する仕組みを持つ。

    4.リピートと紹介を求めるには、期待を超える満足度を提供する。

    5.購入顧客とは、長期的な人間関係を築くことを前提としたコミュニケーション
      をとる。 

   あなたは顧客になっていただいた方に1年間でどれだけの接点を持っていますか?

   あなたも商品やサービスを購入した後、お礼状やその後の使い勝手について電話が
   あったらうれしく思いませんか。

   私の場合、今まで購入後に心温まる感謝の気持ちを伝えるメッセージをもらった記憶
   はありません。

   このことを見てもほとんどの会社(店)が実行していないことが理解できます。

   言い換えると、だからチャンス(競争相手がいない)なのです。

   50円のハガキを出すだけでいいのです。

   くどいようですが、競合他社(店)との差別化は決してたいそうなことをやることではあ
   りません。

   コストを掛けずに、他がやっていないことをやるだけです。

   新規で顧客を獲得するより、まず既存顧客を維持(深堀)していくことが重要です。

   新規開拓は既存客開拓の5倍かかるといわれています。

   それと比較して、既存顧客開拓は新規開拓にかかるコストの4分の1ですみます。

   一人の営業マンの活動コスト
    ・新規開拓のための1日の訪問コスト・・・
    ・既存客への訪問コスト・・・

   1人の営業マンが新規開拓で1日動けば、人件費と交通費その他を加えると、2万円
   程の費用がかかります。

   それと比較し、既存客開拓(訪問) は4千円。

   新規開拓は重要ですが、優先順位は既存客対策です。
      
   単価アップ、多種目販売こそ増収に欠かせません。

   あなたも自社の(店)の多種目化率を調べてみてください。

   10年ほど前のデータになりますが、代理店の平均多種目販売率は10〜15%でした。

   要は大多数の代理店が単品種目販売に甘んじており、それは今も変わらないのでは
   ないでしょうか。

   顧客との接点が1年に1回では多種目販売化を図る以前の問題だと思うのですが?

   このことを解決すれば増収は確実に達成できます。

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販路開拓の考え方

           

販路開拓の考え方


  ■新規販路開拓の重要性

   1.既存顧客頼みでは受注は「先細り」
     中小企業の取引構造の特徴として、取引先が元請け企業のみであったり、ま
     た、古くから付き合いがある企業だけであるなど長期間「固定化」していること
     があげられます。

     もちろん昔からの取引先を大切にすることは重要ですが、時間とともに先方企
     業や自社の競合企業の状況も変化していきます。

     従来と変わらない受注額を今後も維持していけるかどうかはわかりません。

     特に景気低迷が長く続く昨今の状況においては、固定化した取引構造だけで
     は受注額は「先細り」していくと考える必要があります。

     自社に問題があるわけではないのに、先方企業の都合で受注額が減らされる
     のは決して珍しいことではありません。

     また、取引先の予期せぬ倒産によって、自社の経営が大きな打撃を受けるこ
     とも考えられます。

     自社の取引構造を盤石なものにしていくためには、既存顧客の十分なフォ
     ローとともに新規顧客獲得に向けた計画的かつ継続的な取り組みが不可欠で
     す。

   2.新規顧客獲得のパターン

     (1)紹介による販路開拓
       新規顧客を獲得する方法としてもっとも一般的なのは、「既存取引先」から
       の紹介でしょう。

       おそらくほとんどの社長は取引先に紹介を依頼したことがあると思います。

       自社のことを十分に理解してくれている先からの紹介ですので、紹介さえし
       てくれれば、実際の受注に結びつく確率も高いものです。

       また、紹介先からのさらなる紹介も期待できます。

       紹介はあくまでも取引先の「好意」によるものですから、自社の思惑通りに
       紹介が進むとは限りません。

       しかし、後述のような工夫をすることによってスムーズな紹介を促すことは
       できます。

       既存取引先からの販路開拓は範囲こそ限定されているものの、即効性が
       期待できる方法です。

       紹介に向けて最善の手は打っておくべきでしょう。

     (2)自社独自での販路開拓
       次に考えられるのは、自らが主体となって新規顧客を開拓する方法です。

       取引先からの紹介頼みではなく、独自のアプローチで販売見込み先を発掘
       するところから始める必要があります。

       大企業であれば、これらの活動は営業のための専任部署で恒常的に行わ
       れています。

       しかし、中小企業においては、この部分が仕組みとして確立しているケース
       は意外と少ないようです。

       何かの縁でたまたま知り合いになった販売見込み先について、だんだんと
       親しくなって新規受注につながることはあっても、「いつまでに何社の販売
       見込み先を獲得する」、「そのなかで何社と実際の受注につなげる」といっ
       た明確な方針は立てられていないことが多いのです。

       そのおもな理由は、自社独自の新規顧客獲得の重要性は認識していなが
       らも、「何から始めたらいいかわからない」、「新規営業に割ける人員がいな
       い」などの理由で十分な取り組みがなされていないことです。

       つまり「やりたいけどできない」として最初から諦めてしまっていることが多
       いのです。

       特に数ある未開拓先(販売見込み先になるかどうか不明)のなかから、「ま
       ずは販売見込み先を見つける」という最初の一歩が大きなネックになって
       いるようです。

       大企業は豊富な資金力による大規模な広告宣伝など、「物量作戦」でこの
       最初の一歩を突破していますが、中小企業にも対応可能な施策はたくさん
       あります。

       次項以降では、「紹介による販路開拓」、「自社独自での販路開拓」の2つ
       に分けて、それぞれのポイントについて説.明していきます。

  □紹介による販路開拓
   既存取引先からの紹介はあくまで「相手頼み」であることは間違いありません。

   しかし、うまくいけば、短期間で新規受注に結びつく効果的な方法であることも事
   実です。

   ここでは効果的に紹介を受けるためのポイントについて紹介します。

   1.三者三様の目的がある
     取引先から紹介を受ける際の自社の目的は、「新規顧客を獲得したい」の一
     点です。

     では、この紹介依頼に応じようとする取引先、さらには紹介先の目的はどのよ
     うなものでしょうか。

     以下に自社A社、取引先B社、紹介先C社として整理してみます。

     A社(自社)としては、この3社の目的が実現するように上手にコントロールする
     ことが望まれます。

     ここでB社の立場で考えてみると、べースとなっているのは「A社の役に立ちた
     い」という好意でしょう。

     これは日頃からA社に世話になっているから役に立ちたいという感情と、紹介
     することでA社とさらに関係を強化しておきたいという冷静な判断の両面があ
     るでしょう。

     また、B杜にとってC社はすでに取引先である、あるいは社長同士が友人など
     大切な関係にあります。

     したがって、十分に信頼できない企業をC社に薦めることはできません。

     B社はA社を紹介することで、B社とC社の関係が深まることも期待している。

     当然ながらA社のことをよくわからないのにC社に薦めることなどありません。

     さらにC社の立場で考えてみると、信頼できる新規発注先を探したいというの
     が基本的な目的です。

     C社は信頼できるB社から紹介を受けることで、自力でゼロから発注先を探
     す、あるいはまったく事情のわからない新規売り込み先からの営業攻勢に煩
     わされるという手間とリスクを省くことができるわけです。

     また、B社からの紹介を受けた企業に発注することでB社との関係を強化した
     いという狙いもあるでしょう。

   2.自社および自分(社長)自身をB社に十分理解してもらう
     紹介がスムーズに進むためには、まずはA社のことをB社によく知ってもらう必
     要があります。

     B杜に卸してA社の特徴や強みがきちんと伝わっていないと、B社はC杜に紹
     介してあげようとは思いません。

     A社としてはB社と長い付き合いであり、A社のことは十分にわかってくれてい
     るだろうと考えたとしても、必ずしもそうとは限りません。

     B社はたんに「これまで付き合ってきたから」という理由だけでA社と取引を続
     けている可能性もあります。

     またA社が@AB…という複数の商品を扱っている場合に、B社が購入してい
     るのが@だけであれば、B社はその商品のことしかわかりません。

     仮にA社にとっての強みがもっとも発揮されている商品はABであったとして
     も、そのことはB社にはまず伝わっていません。

     このままでは紹介してくれる先の幅は限定されたままです。

     したがって、特定の商品だけではなくA社の商品全般やA社の強みとしている
     技術などについてもB社に確実に理解してもらっておく必要があります。

     さらに紹介を行う場合はA社が「会社として信頼できるかどうか」というだけで
     はなく、A社社長が「人間として信頼できるか」ということも大きな判断材料にな
     ります。

     中小企業間の紹介においては、むしろこちらのほうが重要な要素になるかもし
     れません。

     そのためB社のような重要な取引先については、A社社長自らがB社社長と常
     日頃から親交を深めておくべきでしょう。
 
   3.紹介しやすい環境を整える
     B社が誰かにA社を紹介してあげようと考えた際に、実際の行動に移しやすい
     環境を整えておくことも大切です。

     たとえば、自社の会社案内や商品案内などについても、あらかじめB社に何部
     か預けておき、C社など紹介先に対して気軽に渡してもらえるようにしておくこ
     となどは有効です。

     また、B社はC社に対してB社というフィルターを通した紹介をすることになりま
     す。

     たとえば「自分の取引先でA社という会社がある、この会社について自分は『こ
     う思う』、だからあなたにぜひ紹介したい」と紹介します。

     このなかの『こう思う』の部分がB社のフィルターです。

     C社からみると、もっとも重要な情報はまさにこの部分です。

     ここで「お薦めだよ」といってもらえるか「特に問題はないよ」で終わるかどうか
     では天と地ほどの差があります。

     もちろん、このフィルターはあくまでB社の評価次第ですから、A社が直接コント
     ロールすることはできません。

     しかし、それをできるだけ魅力的に伝えてもらうための工夫はできます。

     そのひとつは、A社がもっともアピールしたいことを短いキャッチコピーにして日
     頃の付き合いのなかで繰り返し伝え、相手の頭にその情報をインプットしてお
     くことです。

     そうすることで『こう思う』の部分にその言葉を組み入れてもらいやすくなる。

     たとえば「短納期で高品質」というキャッチコピーを作っておき、B社がそれに
     納得してくれれば、その言葉通りに紹介してくれる可能性は高くなります。

     さらにA社に対するアンケートを定期的にB社に応えてもらっておくことも有効
     です。

     本来アンケートはA杜の商品やサービス改善などのために行うものですが、こ
     のアンケートの目的はむしろその逆、つまり「A社のよい部分を再認識してもら
     うため」に行うものです。

     アンケートに記入することでB社に「A社にはこんな優れた点があるから長く付
     き合っているんだなあ」というA社の強みを改めて確認してもらい、それを紹介
     の際の評価として使ってもらいやすくするのです。

     もちろんアンケートでA社に対する改善要望が出た場合には真摯に対応する
     必要があることはいうまでもありません。

   4.B社に感謝の意を伝え、状況を報告する
     新規の販売見込み先としてC社の紹介を受けた以上、自社とC社がその後ど
     のような関係になったかをB社に報告するのは当然です。

     また、B社にとってA社を紹介したのは、「A社という信頼できる会社を紹介する
     ことでC社の役に立ちたい」という目的もあります。

     紹介したことによって本当にC社のメリットにつながったのかどうか、逆にA社
     が無茶な営業をしてC杜に迷惑がかかったのではないか、という点をB社は大
     変気にかけます。

     したがってB社に対してはC杜に初訪した際の様子や、その後の営業活動、さ
     らには成約後の取引状況などについてもタイムリーに報告する必要がある。

     なお、せっかく紹介してもらいながら取引条件が合わずにA社からお断りせざ
     るを得ないこともあります。

     この場合にはその旨をきちんとB社に伝え、十分に納得してもらうような配慮
     が求められるでしょう。

  □自社独自での販路開拓
   自社独自で販路を開拓していくにあたって、中小企業が特に苦手としているの
   は、最初の一歩、つまり販売見込み先の発掘です。

   ここでは、それを突破するための具体的手法についていくつか紹介します。

   1.交流会などへの参加
     各地の商工会や金融機関、同業者組合など、参加企業同士の交流促進を日
     的とした団体は数多くあります。

     これらの団体に参加することで、さまざまな企業と接点をもつことができます。

     直接に販売見込み先となる相手が見つかる場合もありますし、顧客を紹介し
     合える同業者仲間とつながりをもつことも期待できます。

     まずは自社の存在や特徴を広く知ってもらうためにも、これらの交流会に積極
     的に参加してみましょう。

   2.異業種企業とタイアップ
     自社と直接競合しないような相手とタイアップして互いに客を紹介し合う、ある
     いは競合でセット商品を提供するという方法もあります。

     たとえば、一般消費者向けビジネスでは結婚式場と花屋、法人向けビジネス
     では工事会社とリース会社のようなタイアップが行われています。

     自社の販売見込み先になりそうな顧客と、すでに商売をしているような企業に
     アプローチして、双方に有益な提案をすることができれば、有力なビジネス 
     パートナーになることが可能です。

   3.インターネットによる情報発信
     自社の情報をインターネットで発信して広く販売見込み先を募ることも有効で
     す。

     最近では中小企業においてもほとんどの企業で自社のホームページを作成し
     ていますが、販売見込み先発掘ツールとして有効に機能しているケースはごく
     わずかしかありません。

     有効に機能させるための最初のハードルは「自社サイトにたどり着いてもらう
     ための仕掛け」です。

     顧客が最初から自社サイトにダイレクトにやってくることは、まず考えられませ
     ん。

     インターネット上ですでに知名度が高く、アクセス数も多いさまざまな業界サイ
     トがあります。

     多少の費用はかかりますが、それらのサイトに自社のリンク先を掲載してもら
     い、そこからのリンクを通じて自社サイトに来てもらうのが最初は現実的です。

     また、内容の作成の際には、相手の立場に立った情報を掲載する必要があり
     ます。

     たとえば、自社商品の説明や強みなどについては、できるだけデータなどの客
     観的な根拠を示すこと、自社商品を使うことでどんな問題が解決できるのか具
     体的な利便性を示すこと(消費電力○○%ダウンなど)が必要になります。

     すでに自社商品を使ってくれている取引先の自社商品に対する評価などを掲
     載することも、信頼性を高めるうえで効果がある。

     さらに相手が手軽に連絡できるような問い合わせフォーマットを用意しておくこ
     とや、問い合わせには遅くとも翌営業日中には返信するなどの即応体制も求
     められます。

   4.まったく新しい市場を開拓する
     さらに発想を広げて、既存取引先の同業他社など目前の販路だけではなく、
     まったく新たな市場を開拓していく方法もあります。

     たとえば「ターゲットを地元地域だけではなく全国に広げる」、「法人向けに販
     売していた商品を一般消費者にも販売する」、「代理店制度を導入して協力企
     業を通じて売ってもらう」などがこれにあたります。

     最近ではインターネットを活用して新たな販路を獲得している企業も増えてい
     ます。

     そのなかには、これまでは法人向け(プロ向け)販売が常識だった商品に
     ちょっとした工夫を加えて、広く一般消費者向けに販売することで成功を収め
     ているケースもたくさんあります。

     たとえば、プロ向けに売っていた「レンガ」に若干の手を加えて、素人でも作れ
     るレンガの花壇キットを一般消費者に直販している例もみられます。

     直販なのでより大きな粗利が期待できる点も魅力です。

     これらの一般消費者向けの販売は、おもにインターネット上のショッピングモー
     ル(商品を紹介する仮想の商店が集まったWebサイト)で行われています。

     ショッピングモールへの出店は、商品をインターネット上に掲載して、決済でき
     る仕組みを簡単につくり、サイト運営のプロのアドバイスも受けることができる
     ので、もっとも手軽にはじめることができる直販の方法のひとつだといえる。

     特に現有資産に限りがある中小企業にとって、インターネットの活用は避けて
     通れません。

     中には、今もってHPを作成していない中小企業が少なくありません。

     HPは活用次第で大きな効果を発揮します。

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