メールマナー Ⅱ

メールマナー Ⅱ

メールマナー Ⅰの続き

 1.件名および発信者名は工夫しているか?

  ◎良好な関係が築けていれば、件名に凝る必要なし
   「メールマナーⅠ」では、悪い件名について書いたので、ここでは良い件名の付け方
   について記載しておきます。
   良い件名というのは、一言で言うと「開封率を上げてくれる件名」のことです。
   「思わず読みたくなる件名」と言ってもいいかもしれません。

   では、どのような件名をつければいいのかということですが、じつは、お客様と
   あなたとの関係によって変わってきます。
   例えば、お客様とあなたとの関係が非常に親密で、名前を見ただけで、
   「おっ、○○さんからメールが来てるな、何だろう?」と思ってもらえるような
   関係であれば、それほど件名に気を遣う必要はありません。

   この場合は、あなたからのメールであるということが、パッと見てわかるようにする
   ことです。
   具体的に言うと、件名ではなく、送信者名を工夫すべきということになります。
   例えば、現在の送信者名がローマ字表記になっていたとしたら、今すぐ漢字に変え
   ましょう。

   会社名も入れた方がお客様に通じるということであれば、会社名と名前の両方を
   入れた方がいいでしょう。
   件名については、親密な関係の場合は、ズバリ要件を書けばいいと思います。
   変な小細工の必要はありません。

   むしろ、小細工をすると、かえっておかしくなってしまうこともありますので、
   ストレートに用件を書くようにしましょう。
   ただ1つだけ注意することがあるとすれば、それは具体的に書くということです。
   「先日の件」とか「ご案内」といった漠然としたものではなく、「5月25日の
   商談の件」とか、「新製品のご案内」といった感じで、件名を見ただけで、ある程度
   内容がわかるものにした方がいいでしょう。

  ◎関係が浅い場合は、送信者名と件名の両方で工夫を
   では、お客様とあなたの関係が、まだそれほど親密ではない場合、すなわち、
   お客様の中にあなたの名前が完全にインプットされていないような場合はどうすれば
   いいのでしょうか。
   このような場合は、送信者名と件名の両方で工夫が必要になります。

   まず送信者名については、先ほどと同様、漢字の名前と会社名をカッコでくくる
   のがいいと思います。
   そして、そのお客様にメールを送るときは、毎回このパターンで送ること。
   すると、お客様の中に、この送信者名がインプットされるようになり、 
   「あぁ、○○さんからのメールが来ている」というように認知されるようになります。

   目立つものを、毎回同じパターンで送る――これが重要なのです。
   ただし、内容が薄かったり、売り込みばかりだったりして、「この人からのメールは
   全然使えない」といった悪い情報がインプットされてしまうと、送信者名を見た
   だけで、開けずに捨てられてしまうことにもなりかねませんので、メールの内容には
   くれぐれも注意するようにしてください。

   次に件名についてですが、こちらは多少工夫する必要があります。
   基本的には、キャッチコピーを作るような感覚で件名をつけるのがいいと思います。
   とにかく、最初のうちは開封してもらわないと意味がありませんので、開封したく
   なるような、もしくは、気になって捨てることができないような件名を考えましょう。
   ちなみに、良いキャッチコピーには、7つの法則というのがあります。

    ①「エッ?」の法則…………常識に反したことで興味を引く
    ②「ドキッ!」の法則………図星のことを書いて興味を引く
    ③「ン?」の法則……………知らない言葉などで興味を引く
    ④「ヘェー」の法則…………好評の理由を書いて興味を引く
    ⑤「ホンネ」の法則…………裏話や秘密で興味を引く
    ⑥「ナンバー」の法則………半端な数字で興味を引く
    ⑦「キーワード」の法則……そそるキーワードで興味を引く

  これらの法則に当てはまるような件名を考えてみると、あなたのメールの開封率も
  アップするはずです。

 2.本文は、読みやすい字数・行間になっているか?
  ◎ギュウギュウ詰めのメールは読みたくない
   最近はそうでもなくなりましたが、以前は開けた瞬間に「読みたくない!」と
   思ってしまうメールを送ってくる人が、非常に多いように感じました。
   どのようなものかというと、

    ・1行の字数がやたらと多い
    ・まったく改行されていない
    ・行間が空いていない

   という、パッと見た感じがギュウギュウ詰めのものです。
   では、どうすれば読みやすくなるのかというと、次の3点に注意するだけです。 

    ①1行の文字数は、最大30〜35 字にする
    ②1つの文をキリのいいところで改行する
    ③2〜3行書くごとに1〜2行空ける

   ほかにも、適当に見出しを入れたり、区切り線を入れたり、「●」「■」「*」と
   いった記号を入れたりすれば、さらに読みやすくなります。
   また、内容にもよりますが、上記のように箇条書きにできるところは箇条書きに
   すると、読みやすくなることもあります。

   たとえお客様にとって有益な情報を書いたとしても、読んでもらえなければ、その
   メールはまったく価値のないものになってしまいます。
   文章が苦手な人というのは、書くことに精一杯で、体裁にまではなかなか気を
   遣えないものです。

   しかし、読む側のことをまったく考えていないようなギュウギュウ詰めのメールを
   送ってくる人と、読む側が読みやすいように配慮されたメールを送ってくる人とでは、
   あなたはどちらに好感を抱くでしょうか?
   些細なことのようですが、このような細かな配慮が意外に重要だったりするものです。

 3.書き出しは、興味を引くものになっているか?
  ◎効果的な書き出しパターン
   書き出しの重要性については、今さら言うまでもないことと思います。
   書き出しがつまらないと、たとえ内容が良かったとしても、読んでもらえないから
   です。
   したがって、お客様が読みたくなるような書き出しを考える必要があるわけです。
   ちなみに、効果的な書き出しのパターンについては、次の5つがあります。

    ①ホンネ告白型……………最初にホンネを言うことで興味を引く
    ②不安先出し型……………不安や疑問を最初に出して興味を引く
    ③お客さんの声紹介型……お客様の声を紹介して興味を引く
    ④質問・問いかけ型………質問することで興味を引く
    ⑤提案型……………………悩みや不満を解消する提案で興味を引く

   これらはチラシやDMなどの広告文を念頭に置いたものですが、考え方の部分に
   おいては参考になるところが多いと思いますので、書き出しで悩まれている人は、
   ぜひご覧になってみてください。

  ◎書き出しにも読み手に対する配慮を
   売り込みではなく、コミュニケーションを目的としたビジネスメールの場合は、
   このような凝った書き出しは必要ありません。
   ただし、いきなり用件というのも味気ないものですので、時候の挨拶や近況報告
   などを2〜3行入れてから、用件を書き始めるようにした方がいいでしょう。

   さらに、本題に入る前に、「本日はお伝えしたいことが3点ございます」とか、
   「本日は新製品のご案内です。少々長くなっておりますので、お時間のある
   ときにお目通し願えれば幸いです」
   といった一文を付け加えておくと、配慮の行き届いた文章になります。

   メールの場合、パッと見ただけでは、どれくらいの文章量なのかがわかりません。
   したがって、最初にこのような断りを入れておくことが、相手に対する配慮と
   言えるのです。

 4.内容は、読みやすく、わかりやすいものになっているか?
  ◎中学生が読んでもわかる文章を
   うまく本題に誘導できたら、次はいかにして最後まで読んでもらうかということが、
   大きな課題となります。
   そのためには、読みやすいこと、わかりやすいことが最重要ポイントとなるわけ
   ですが、その基準は中学生が読んでも理解できるかどうかにあります。
   したがって、中学生のお子さんがいらっしゃる方は、お客様に送る前に、一度
   読んでもらうことをオススメします。

 5.誤解を招くような表現はないか?
  ◎顔文字を有効活用する
   メールというのは非常に便利なツールですが、面談や電話と違って、文章という
   のは微妙なニュアンスが伝わりにくいために、下手をすると無用な誤解を与えて
   しまいかねない危険なツールでもあります。

   したがって、メールを書くときには、慎重に言葉を選ぶ必要があるわけですが、
   「もしかしたら、この表現は誤解されるかもしれないな?」と思ったときは、
   文末に(笑)(泣)(汗)のように感情を表す文字をカッコ書きで入れておくと
   いいでしょう。

   今では、文末に(^_^)(>_<)m(_ _)m といった顔文字を使用するのが普通に
   なっていますが、これも誤解を避けるという意味ではいいと思います。
   ただし、この顔文字を使うときは、次の点に注意する必要があります。

    ・相手を見て使う……顔文字の入った文章を失礼だと感じる人も
             いますので、気をつけましょう。
    ・意味のわかりにくいものは使わない
            ……パッと見て、どんな表情なのかがわかりにくい
             顔文字を使ってしまうと、かえって逆効果に
             なってしまいます。
    ・ 多用しすぎない……顔文字が多いと、うるさく感じるだけでなく、 
              文章全体が軽く見られてしまう危険性があります。

  ◎誤解されがちな表現は、使わない方が無難
   さらに、誤解を招くということで言えば、次のような表現も、ビジネスメールに
   おいては避けた方が無難でしょう。
   理由は、仮にあなたが正しい意味で使っていたとしても、一般的には間違って
   理解されていることが多いため、真意が伝わらない可能性が高いからです。
   ちなみに、あなたは正しい意味がわかりますか?

    1.皆さん、気が置けない方々で楽しかったです。
    2.協力するに、やぶさかではありません。
    3.そのやり方は姑息だと思いますが・・・。
    4.この前は、なぜ憮然とされていたのですか

   正しい意味は、以下の通りです。

    1.気が置けない……気を遣わなくてもいい
    2.やぶさかではない……喜んで〜する
    3.姑息(こそく)……その場しのぎ
    4.憮然(ぶぜん)……失望・落胆している様子

   ビジネスメールの目的というのは、こちらの意図を相手に正しく伝えることです。
   仮に自分が正しい意味を知っていたとしても、相手が正しい意味を知らなければ、
   「なんだ、コイツ? 失礼なヤツだな」と思われてしまいかねません。
   したがって、次のように言い換えるなどして、できるだけ誤解されないような
   表現を心がけましょう。
   送信ボタンを押す前に、このような誤解を招く表現はないかどうか、もう一度
   チェックするようにしてください。

 6.署名は工夫しているか?
  ◎署名にもキャッチコピーを入れる
   自分の売り(得意・強み)をいれる。
   ホームページやブログに誘導したいのであれば、URLだけでなく、何か一言、
   気の効いたキャッチコピーを入れておくことを強くオススメします。
   また、毎回トップページのURLだけでなく、その時々で一番読んでほしいページ
   のURLを入れて、そこに誘導するようにすると、マンネリを防ぐこともできます。

    <HPやブログの更新情報を入れる>
     「□月×日、○○情報を追加。今回は私が書きました」
    <キャンペーン情報を入れる>
     「現在、○○キャンペーン中。○○の方、必見です!」
    <近況報告を入れる>
     「先日、すごい大物を釣り上げました。証拠写真はこちら↓」

   あなたも、思わずクリックしてみたくなるキャッチコピーを考えてみてください。

 7.お客さんとの距離を縮める工夫をしているか?
  ◎売上は接触回数に比例する
   お客様と直接会っていろんな話をすれば、 お互いのことがわかって親密度が上が
   っていくので、それに比例して売上も上がっていきます。
   このことはメールにも当てはまります。
   直接会って話をしなくても、何度かメールのやりとりをすれば、お互いのことが
   理解できるようになり、だんだん親密度もアップしていくものです。
   したがって、もしも、あなたがお客様とメールのやりとりをする機会があるので
   あれば、「メールを送って終わり」あるいは「メールをもらって終わり」の関係
   ではなく、何度かやりとりが続くような関係になれるよう、努力することを
   オススメします。

  ◎質問にもコツがある
   どのような努力をすれば、そのような関係になれるのかということですが、 質問
   することです。
   質問をすれば、たいていの人は答えてくれます。
   あなたもこんな経験、あるんじゃないでしょうか?

   突然かかってきた営業電話なのに、気がついたら営業マンの質問に答えていた
   という経験が・・・。
   「どうして、その質問に答えなければいけないんですか!」の一言が、なかなか
   言えないからなんです。

   ただし、メールの場合は、面談や電話と違って、質問を無視することに対する
   心理的抵抗は少ないです。
   したがって、面談や電話に比べると返信率は落ちますが、いただいたメールに
   返事を書く際に、必ず何かしらの質問を入れるようにしたときには、70%くらいの
   確率で返事が返ってきました。

   ただし、普通に質問していたのでは、これほどの返信率は期待できません。
   せいぜい20%程度がいいところでしょう。
   では、なぜ、70%もの返信率を獲得することができたのか?
   それは、次の2つのポイントを押さえた質問をしたからです。

  ◎思わず答えたくなる2つのポイントとは?
   1つは、答えやすい質問にすることです。
   例えば、いきなり「ちなみに年収はおいくらですか?」と聞いてみたところで、
   答えてくれる人はまずいません。
   また、「何かお困りのことはありませんか?」という漠然とした質問も、答え
   にくいものです。

   したがって、答えても差し支えなさそうな内容で、かつ、簡単に答えられる質問に
   することが、第1のポイントというわけです。
   ただし、これだけでは不十分。
   返答率を上げるには、次のポイントが重要になってくるのです。

   では、その2つ目のポイントとは?
   それは、答えたくなるようにすることです。
   例えば、読み方のわからない名前のお客様がいた場合、「何とお読みすればいい
   のでしょうか?」という質問が考えられます。

   この質問自体は、答える側にしてみれば、別に答えても差し支えはなさそうですし、
   答えにくい質問でもありませんので、第1のポイントはクリアしています。
   しかし、これだけだと、わざわざ答えたいとまでは思わないのが普通です。
   でも、これだと、どうでしょうか?「ステキなお名前ですね。何とお読みすれば
   いいのでしょうか?」

   なんだか答えたくなったと思いませんか?
   そうです。
   人は誉められるとうれしいので、つい答えてしまうというわけです。
   これが第2のポイントです。
   したがって、「誉め言葉+答えやすい質問」という、このパターンで質問すると、
   返答率はグンと上がるはずですので、あなたもやってみてください。

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メールマナー Ⅰ

メールマナー Ⅰ

■手紙と同様の常識を適用
 電子メールといえば「用件だけ伝えられればよい」と思いがちですが、相手と直接文字
 データをやり取りするわけですから、一般の手紙と同じように表記した方が丁寧です。
 時候のあいさつや「拝啓」「敬具」などは手紙と共通ですので、相手先に合わせて使い
 分けましょう。

 今では、電子メール(以下、メール)なくして仕事はできないと言っても過言ではない
 くらい、メールは重要なコミュニケーションツールです。
 なかでも、相手の都合や時間を気にすることなく、こちらの都合で送受信ができる点では
 非常に便利なのですが、一方で、非常に厄介なツールでもあります。

 理由は、 
  ①会話と違って文章は記録が残ってしまうため、慎重に言葉を選ばなければ
   いけない上に、文法や敬語表現にも気を遣わなければいけないからです。
  ②面談や電話の場合は、表情や声のトーンで細かなニュアンスを伝えることが
   できますが、文章の場合はそれが非常に難しいために、下手をすると相手に
   変な誤解をされてしまうこともあるからです。

 つまり、メールというのは、確かに便利なツールではあるけれども、このような危険性も
 秘めた、まさに“諸刃の剣”だというわけです。
 まず「これはちょっとまずいのではないか」というマナー違反のメール例を紹介します。
 たかがメール、されどメール……。
 たった1通のメールが原因で、大事なお客様を失ってしまうこともあれば、お客様が
 ファンになってくださることもあります。

 1.要件のみの、そっけないメール
  ◎愛想がなさすぎる
   友人同士のやりとりならばいざ知らず、ことビジネス上のやりとりに限って言えば、
   用件しか書いていない愛想のないメールや FAX というものは、受け取った方に
   してみれば、あまり感じのいいものではありません。

   1 日に何度もやりとりをしているような相手であれば、なかには用件だけのものが
   あってもいいでしょうが、たまにしか連絡が来ない相手からのメールやFAXが
   これでは、ちょっと寂しい感じがします。用件以外のことがダラダラと書かれて
   いるのも、それはそれで考えものですが、用件だけというのも、ビジネスライクすぎて、
   冷たい感じがするものです。

   もちろん、「一刻も早く伝えたい」というようなスピードを最優先する場合は、
   それでも構いません。
   ただし、そのような場合でも、「取り急ぎ、○○まで」という一言を入れて、相手に
   「緊急であること」を伝えておきましょう。

 2.宛名のない、いきなりメール
  ◎宛名を書くのは最低限のマナー
   仕事で FAX を送る場合、宛名を書かずに送る人はいないでしょう。
   今でもFAX は会社や部署に 1 台というケースが多いので、きちんと宛名を書いて
   おかないと、行方不明になってしまう可能性があるからです。
   ところが、電子メールの場合は、よほどのことがない限り、メールアドレスを誰かと
   共有しているということはないので、電子メールを出せば、相手のメールボックスに
   直接届くことになります。

   そのため、プライベートなメールのやりとりでは、宛名を省略して、いきなり用件から
   書き始める人もいるわけですが、ビジネスメールでは、間違っても宛名を省略する
   ようなことはしないようにしてください。
   「私は別に宛名なんて書いてなくてもいいけど」と思った人もいるかもしれません。
   しかし、あなたがよくても、宛名がないことを「失礼だ!」と思う人は、世の中に
   たくさんいるのですから。

 3.挨拶ナシ、名乗りナシの、無礼メール
  ◎文中で最初に名乗るのは最低限のマナー
   電話の場合、「○○社の××と申します」と、先に名乗るのが当たり前ですが、メールや
   FAX になると、そういう基本的なことができていないものが目立ちます。
   また、「いつもお世話になっております」とか、「おはようございます」、
   「こんにちは」といった挨拶のないメールや FAX も、数多く見受けられるようです。

   「FAX はともかく、メールの場合は、メールソフトの差出人欄を見れば、誰からの
   メールなのかはわかるのだから、いちいち名乗る必要はないのでは?」と思われた
   方もいるかもしれません。
   しかし、差出人欄の名前がメールアドレスだけになっていたり、ローマ字で書いて
   あったりすると、パッと見ただけでは誰からのメールかわからないのが実情です。

   また、仮に差出人欄にフルネームが書いてあったとしても、差出人欄をいちいち
   見ないで開封してしまう人も多いようです。
   だとすると、やはりメールといえども、最初に名乗る必要があるわけです。
   いつもお世話になっております。○○株式会社の××です。少なくとも、これくらいは
   最低限のビジネスマナーとして、書いておいてほしいものです。

 4.丁脅すぎる、肩凝りメール
  ◎借り物の文章は読みたくない
   「拝啓 時下ますます〜」で始まったかと思ったら、「貴殿におかれましては」
   「〜申し上げます」「〜でございます」「〜いただければ幸甚です」といった
   難しい言葉が並ぶメールや FAX を、みることがあります。
   「これって、あなたの言葉じゃないでしょ!」と。
   しかも、こういう硬い文章というのは、読んでいて疲れるんです。

   会社として出すものであれば、このような丁寧なものでもいいのかもしれませんが、
   営業マンが書く文章としては、かなり硬すぎます。
   もちろん、お客様に送る文章は丁寧に書く必要がありますが、丁寧すぎるのも
   考えものです。

   特に、メールでは「拝啓 時下ますます〜」といった挨拶は、使わない傾向にあります。
   お客様が読みたいのは、借り物の文章ではなく、あなた自身の言葉で書かれた文章
   なのです。

 5.敬語の使い方が不適切な、タメぐちメール
  ◎敬語で書いたつもりが・・・
   このタイトルを見て、「お客様に送るのに、タメぐち文章なんて書くわけないじゃん。
   学生じゃあるまいし」と、思われた方も多いことでしょう。
   確かに、わざとタメぐち文章を書く人はいないと思います。
   しかし、敬語で書いたつもりが、気がついたら、タメぐち文章になっていたという
   ことは、じつは結横あることなのです。

   もちろん、すべての文章がタメぐちになるわけではありません。
   一部がタメぐちになっているのです。
   例えば、こんな感じです。
    先日は私の話を聞いてくれて、ありがとうございました。
    近くへ来たら、お電話ください。
   どこがタメぐちになっているか、おわかりですよね?
   そうです。
   1 行目の「聞いてくれて」と、2 行目の「近くへ来たら」の 2 箇所です。

   本来であれば、「聞いてくださいまして」、「お近くへお越しの際は」とすべき
   ところです。
   些細なことのようですが、こういう小さなミスが相手の心証を悪くすることも
   ありますので、注意しましょう。

 6.何が言いたいのかわからないメール
  ◎売り込むと、お客様に嫌われる?
   「で、結局、何が言いたいの?」と、思わず叫んでしまうような文章も、じつは
   営業マンから送られてくるメールの中には、結構存在しています。
   例えば、「新製品が出ましたので、よろしくお願い致します」といった内容の
   ものがそうです。
   これだと、何を「よろしく」なのかが、さっぱりわからないわけです。
    ・買ってほしいのか?
    ・来店してほしいのか?
    ・説明に来たいのか?
    ・ホームページを見てほしいのか?
    ・資料請求してほしいのか?
    ・モニターになってほしいのか?

   こうしたことをハツキリ言わないと、お客様には通じないのです。
   「でも、売り込みを前面に出してしまうと、お客様に嫌われてしまうのでは?」と
   思われた方も多いことでしょう。
   確かに、その通りです。
   お客様は売り込まれるのが嫌いです。

   売り込みの話は聞きたくないと思っています。
   しかし、厳密に言うと、これは正しい表現ではありません。
   正確には、お客様は一方的な売り込みが嫌いなだけであって、自分のことを理解
   した上で、親身になってすすめてくれることに対しては、聞く耳を持ってくれる
   ケースが多いのです。

   「これは当社が社運をかけて開発した、すごく画期的ないい商品なんです」といった
   独りよがりの文章や、「お願いします。どうか私を助けると思って買ってください」
   といったお情け頂戴の文章だと、売り込み臭がプンプンして嫌われてしまいます。
   よほど親しい関係でない限り、お客様はあなたやあなたの会社の都合など、知った
   ことではないからです。

   しかし、自分の立場や置かれた状況、気持ちなどをよくわかってくれていて、
   本心から自分のためになると思ってすすめてくれていることが伝わってくる文章で
   あれば、お客様は嫌うどころか、むしろ好意を持ってくれるはずです。
   ただし、そのような文章を書くためには、お客様のことをよく知らなければ
   いけません。

   何度か会ったことのあるお客様であれば、お客様との会話の中に悩みや問題が
   なかったかをよく思い出してみましょう。
   まだ見ぬお客様の場合は、どんなことで悩み、苦しまれているのかを、想像して
   みましょう。

   そして、その解決策をお客様の立場で真剣に考えるのです。
   今の時代、型にはまったセールス文章では、お客様の心は動かせません。
   お客様の心を動かせるのは、思いやりのある文章だけです。

 7.件名に工夫のない、後回しメール
  ◎件名がマズイとゴミ箱直行も
   あなたは電子メールを書くとき、どのような件名をつけていますか?
   電子メールにおいて、件名は非常に重要です。
   なぜなら、件名で興味を持ってもらえないと、なかなか開封してもらえないばかりか、
   下手をすると、開封されずに捨てられてしまう可能性さえあるからです。

   あなたのメールボックスにも、多くのメールが届いていないだろうか。
   その中には、スパムメールや、今ではどこで登録したのかも忘れてしまったショップ
   メルマガなどが多数含まれていて、全部をいちいち開いて読んでいられるような
   状態ではありません。

   そこで、まず件名と送信者名(差出人名)を見て取捨選択し、不要だと思うものは
   どんどん削除するようにしていきましょう。
   逆に言うと、興味を持ったメールだけを残しているということになるわけです。

  ◎【重要】【緊急】は怪しい
   では、どのような件名にすれば良いのか。
   ここでは悪い例をいくつか紹介しておくことにします。
   まずは、【重要】とか【緊急】といった文字の入った件名です。
   興味を引くために、こういう言葉を目立つようにカツコでくくって入れているので
   しょうが、こういうのが入っているメールに限って、怪しい広告が多いです。
   ですので、これらと同類に見られないためにも、こういう件名は避けた方がいい
   でしょう。

   2 つ目は、「○○○○様に特別なお知らせです」といったような相手のフルネームが
   入った件名です。
   「○○さん」ならまだしも、フルネーム入りの件名は、いかにも広告という感じが
   しますので、やめた方が無難です。

   3 つ目は、「こんばんは」「お世話になります」「ご挨拶」「ご連絡」「はじめまして」
   といった、誰が書いても同じような、特徴のない件名です。
   以上のような件名を使っている人は、改善の余地が大いにあります。

 8.署名のない、もったいないメール
  ◎署名があればいざというとき役に立つ
   毎日いろんな方とメールのやりとりをしていると、「もったいないなあ〜」と感じる
   ことがあります。
   それは、署名に関してです。

   署名というのは、メールの最後に、名前や会社名、住所、連絡先、メールアドレス、
   ホームページの URL などを記したもののことですが、これを入れていない人が、
   じつは結横多いんです。
   また、入っていたとしても、社名と名前だけで、連絡先が書いていない人もいたり
   します。

   これでは、お客様が急にあなたと連絡を取りたくなったとしても、連絡先がすぐに
   出てこないので連絡することができず、ビジネスチャンスを逃してしまうことにも
   なりかねません。

   「お客様にはちゃんと名刺を渡してあるから大丈夫」と思った人もいるかも
   しれませんが、営業マンの名刺をすぐに取り出せるように管理しているお客様が、
   はたしてどれだけいるでしょうか?
   仮に、名刺ファイルにきちんと整理されていたとしても、名刺を探すよりもメールの
   署名を探す方が速いし、簡単だし、最新の情報が掲載されている可能性が高いわけ
   です。
   したがって、少なくとも連絡先くらいは署名に入れておくようにしましょう。

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和食のマナー

和食のマナー

 和食といえば会席料理が代表格ですが、会席料理は普段あまり食べる機会がないので、
 そのマナーはあまり知られていないようです。
 しかしマナーは一緒に食事をする人と楽しく過ごすためには非常に大切です。
 以下に和食の基本となる箸使いのマナーと会席料理をいただく際のマナーについてみて
 いきます。

箸使いのマナー
 正しい箸使いをして食事をいただく、これは和食を食べる際の大切なマナーです。
 品のよい箸使いをするためには、箸の持ち方や取り上げ方、置き方などさまざまなところに
 気を配ることが大切です。
 まず、箸の持ち方は大丈夫ですか。

 握り箸や人差し指を使わない持ち方、鉛筆を握るような持ち方にはなっていませんか。
 下の箸をしっかり固定して、上の箸の中ほどを人差し指と中指の指先で軽く挟み、上下
 させるのが正しい持ち方です。
 箸の持ち方は目につきやすいので、まずは持ち方に注意しましょう。

 次に、取り上げ方と置き方をみてみましょう。
 箸を取り上げる際は、右手で上から箸を取ります。
 そして、左手を下から添えて、右手をすべらせて正しい位置で持つのが基本です。
 くれぐれも片手で取り上げることは避けましょう。
 箸を置く際は、これと逆の順で箸置きに静かに置きます。

 また、会席料理などでは割り箸が用意されるのが一般的ですが、割り箸を割るときも
 注意しましょう。
 人前で縦に持って左右に割ったりすると品がなく見えます。
 割り箸を割る際は、膝の上で横に向けて、下のほうをしっかりと固定し、上の箸を引く
 ようにして割ります。

 割った箸はこすったりしないようにします。
 以下は箸の使い方としてやってはいけないことです。
 どれも一般常識ですが、忘れがちなものもあります。
 きちんと覚えておきましょう。

  ・迷い箸(箸を動かしてどの料理を食べるか迷うこと)
  ・刺し箸(箸で料理を突き刺すこと)
  ・なめ箸(箸をなめること)
  ・寄せ箸(器を箸で引き寄せたり押したりすること)
  ・もぎ箸(箸についている料理を口でもぎ取ること)
  ・探り箸(器の中の料理を箸でかき回して探すこと)
  ・変わり箸(一度料理に箸をつけて止めてしまうこと)
  ・くわえ箸(箸をくわえること)
  ・押し込み箸(料理を箸で口の中に押し込むこと)
  ・涙箸(食べ物の汁を垂らしながら口に運ぶこと)
  ・ようじ箸(つまようじの代わりに箸を使うこと)

料理が出てくるまでのマナー
 会席料理は一般的に、
  前菜 → 吸い物 → 刺身 → 煮物 → 焼き物 → 揚げ物 
  → 蒸し物 → 酢の物 → ご飯、汁物、香の物 → 果物
 の順序で料理が出てきます。
 味だけでなく日本料理ならではの繊細な美しさも楽しみましょう。

 まず、テーブルについたら、背筋を伸ばし、正しい姿勢を心がけましょう。
 和室で正座をする場合も同様です。
 和食の席では、女性は特に懐紙を準備しておくと、汚れをふいたり、口元を隠す際など
 さまざまな場面で上品に振る舞うことができます。
 料理が出てくる前に、そっと準備しておきましょう。
 なお、懐紙を使う際は、折り目を手前にして使います。

お酒と前菜
 ◎お酒
  宴席の始まりはまず乾杯からです。お酌を受けるときの杯は、右手の中指と薬指で
  底に近い部分を支え、親指と人差し指で軽くつまみます。
  そのとき、右手で持った杯の底を左手で添えて持つと上品に見えます。
  その際は姿勢を正すことも忘れずに。
  乾杯では、お酒が飲めない人も口をつけるまねだけで構いませんので受け取るように
  しましょう。
  まわりに杯が空いた人がいたら、女性・男性関係なく気遣いとしてお酌をしましょう。

 ◎前菜
  きれいな盛り付けをくずすように中央から食べ始めるのはよくありません。
  多くの場合、左から手をつけ、右、最後に中央の順でいただきます。
  小鉢の場合は、小鉢を手に持っていただきます。
  どの料理にもいえることですが、食べ終わったら膳の右に出して置きます。
  これで下げてくださいということになります。
  料理を残したままでそのままにしておくと、食事中だと思って下げてもらえないことが
  あります。
  また、膳の外に出す器は決して重ねないようにします。

吸い物
 左手を椀に添えて右手でふたをつまみ、手前にずらすようにしてふたを取ります。
 ふたについたつゆを椀の中に落として、上向きにし、左手を添え右手で持ち直して
 膳の右側に置きます。
 吸い物をいただく際は、椀に描かれている絵を正面にならないようにずらして、絵に
 口をつけないようにします。
 まず最初に汁だけをいただき、その後、実を箸でつまんで食べます。
 食べ終わったら、ふたを元通りにして、椀とふたの絵を合わせて正面に向け、膳の
 向こう側に置きます。

刺し身と煮物
 ◎刺し身
  盛られた刺し身は左、右、中央の順にいただきます。ワサビはしょうゆに溶かさずに、
  刺し身に直接つけて風味豊かにいただきます。
  刺し身とつまは別々にいただくようにします。
  刺し身につけたしょうゆがぽたりと落ちるのを避けるため、食べる際は、懐紙で受ける
  などしましょう。
  また、舟盛りなどの場合には、同席している人に不快感を与えないよう、分量を見定めて
  バランスよく取ることが大切です。

 ◎煮物
  器のふたを取って膳の右側に置きます。小さな器は手に持っても構いません。
  汁気のあまりない物は、直接、箸で取っていただいてもいいようです。
  また、おいしい煮汁は器に直接口をつけてすすっても構いません。
  食べ終わったら、ふたは元に戻しておきます。

焼き物と揚げ物
 ◎焼き物
  焼き物の主流はやはり魚です。
  切り身は左から食べていきます。
  尾頭付きの魚のときは、食べ方の得手不得手がはっきり出ますので、注意しましょう。
  まず、頭の後ろのから箸を入れ、上側の身を左からいただきます。
  上側の身を食べ終えたら、骨の下に箸を入れて骨を浮かせて、頭の下と尾の部分の
  身を箸で切り離します。
  その際、頭や骨は皿の向こう側に置きます。
  そして、下側の身をいただき、食べ終わったら、骨や皮は隅のほうへ集めておきます。
  懐紙で隠しておくとさらによいでしょう。

 ◎揚げ物
  揚げ物は冷めないうちに食べきるのがおいしくいただく秘訣です。
  いただく際は、器の手前から順に食べていきます。
  つゆは揚げ物の先のほうだけをつけるようにします。
  また、大きめのときは一口で食べられる大きさに箸で切ってからつゆにつけま
す。
  レモンを絞る際には、周りに汁が飛び散らないように、左手を添えましょう。

蒸し物と酢の物
 ◎蒸し物
  茶碗蒸しや土瓶蒸し、酒蒸しなどの蒸し物は、ふたについた水滴が垂れないように
  注意しながら、ゆっくりと取り、膳の右側に置きます。茶碗蒸しの場合はスプーンで
  全体を混ぜながらいただきます。
  蒸し物で気をつけたいのは、器の熱さです。
  いきなり器をつかむのは避けましょう。
  また、敷き皿ごと持つのも安定しないので避けましょう。

 ◎酢の物
  酢の物は、揚げ物や焼き物のあとで口をさっぱりさせるほか、食欲を刺激するという
  意味もあります。
  汁が垂れないように懐紙などで受けていただきます。
  小さな器のときは器を手に持って食べても構いません。
  少量でも、少しずつ分けていただきましょう。

ご飯と果物
 ◎ご飯・汁物・香の物
  会席料理は、お酒を楽しむことが主な目的といわれ、ご飯と汁物と香の物は終わりに
  一緒に出されます。
  どちらか一方のみを食べるのではなく、ご飯と汁物は交互にいただくようにします。
  ご飯の椀のふたは、左手で取って膳の左に、汁物の椀のふたは、右手で取って膳の
  右に置きます。
  雑炊を出されたときは、ふたについたつゆを椀の中に落とすようにしてふたを取ります。
  香の物は音を立てて食べても構いませんが、ご飯の上には乗せないようにします。
  ご飯をおかわりするときは、椀にご飯を少しだけ残しておくようにします。
  空にしてしまうとお茶をくださいということなってしまいます。

 ◎果物
  会席料理の最後に果物が出されるようになったのは最近のことといわれています。
  多くの場合、食べやすい大きさに切り分けてありますが、種のある果物などは懐紙を
  口元に持っていき、そこで種を受けるようにしましょう。
  皮や種は隅にまとめますが、こちらもできれば懐紙で隠すようにするとよいでしょう。

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ビジネスマナーはビジネスの基本 


  ビジネスマナーは社会人、組織人として身に付けなければならない基本動作です。

  ビジネスマナーである挨拶、接客態度(接遇)、電話対応は売上に直結します。 

  
  「人の評価は外見で判断するものではない」といわれます。

  確かに、相手の服装だけで人柄や能力、性格まで判断できません。

  相手のことを本当に知るには、時間をかけて話し合ったりすることが必要で、これは
  仕事でもプライベートでも同じことです。

  しかし、初めて会った時の服装や言葉遣いは相手に大きなインパクトを与えます。

  この時に相手は「あなたの人柄」を勝手に決定してしまうことも事実です。

  例えば、清潔感のある服装の人、明るくさわやかな挨拶ができる人、丁寧できれいな
  言葉遣いの人など、正しいビジネスマナーを身に付けた人と会った時、あなたは相手に
  どのような印象を持つでしょうか。

  ■清潔感のある身だしなみと正しい言葉遣いは社会人・組織人の基本

   ・あなたの服装や身だしなみに清潔感はありますか?

   ・あなたは場面に応じて挨拶を使い分けていますか?

   ・あなたは社会人・組織人としての正しい言葉遣いができますか?

   ・あなたは場面に応じたおじぎの使い分けができますか?

   ・あなたは会社の代表として正しい電話の応対ができますか?

  サービスマニュアル

   サービスがお客様をもてなすということであれば、対人関係に関する対応の仕方が基
   本になります。

   そういう意味では、マナー(礼儀作法)といってもいいかもしれません。

   しかし、これは社会人として求められる最低限の礼儀作法であり、顧客満足を求める
   サービスを行うのであれば、さらに徹底した訓練が必要となってきます。

   そのよりどころとなるものがマニュアルであり、自社(店)における接客の基本を
   きちんと記載しておかなければなりません。

   接客の基本はどんな会社(店)であっても似ているかもしれませんが、競合他社との
   差別化を図るためにも、他とは異なる特徴を打ち出す工夫が求められます。

   たとえば、子供と話す場合、子供の目線に合わせて話すことで、安心感を持た
   すことができることから、『子供と話す場合はしゃがんで話しかけるようにする』、
   といったことです。

   また、お客様からの電話を受け取るとき、「はい、○○でございます」と電話に出る
   のが普通ですが、「お電話ありがとうございます。○○社の△△でございます」
   とすることで、自社(店)に対するイメージも違ってきます。


   マニュアルは、基本的には誰がやっても同じ結果になることをめざしたものです。

   マニュアルは完成して終了ではなく、完成後がスタートとなります。

   社員全員が同じ品質を保てるようになるまで、定期の訓練(ロープレ)をしていき
   ます。

   お客様の支持を得るためには付加価値のある要素の提供が必要です。

   ・笑顔での対応、礼儀正しい対応

   ・清潔で感じのいい服装

   ・迅速で待たせない対応、てきぱきと処理する姿勢

   ・頼みやすい、すぐ電話に出て連絡が取れる対応

   ・わかりやすい説明の仕方

   ・お客様の言い分をよく聞く姿勢

   ・お客様の真の要求をきちんとつかめる技量

   ・サービスを行ううえでの十分な知識・技量を持ち合わせている

   ・かゆいところに手の届く配慮やサービス

   ・契約後のよいアフターサービス


   どうですか、貴社(店)ではできていますか?

   あなたがこの中でひとつでもできていないことがあれば、全員で見直しましょう。
  
   ここに記載のサービスができていれば鬼に金棒です。

   なにせ、お客様はあなたを“見た目で判断している”のですから。

 

挨拶 


  「見た目の大切さ」

  たかが「あいさつ」と思っていないでしょうか?

  初めて会った時の服装や言葉遣いは相手に大きな印象を与えます。

  この時に相手はあなたの人柄を勝手に決定してしまうのです。

  清潔感のある服装、明るくさわやかな挨拶をする人、丁寧な言葉遣いの人など、
  誰もが、安心感や信頼感を持つはずです。

  これが逆であったらどうでしょう。

  相手にマイナスイメージを与えこそすれ、好印象をもたれることは決してないはず
  です。

  ビジネスは相手に好感を持ってもらうことから始まります。

  社会人・組織人として挨拶は基本中の基本となります。

  明るく元気な挨拶は職場に活気を与え、良好な人間関係を築くための第一歩とな
  ります。

  <挨拶の基本>

   (1)名刺は相手より先に出しているか

   (2)電話対応の基本はできているか

   (3)声は明瞭か

  <あいさつの本質>

   (1)規律ある生活を送る原点

   (2)人間関係をつくり、人間的魅力創造の第一歩

   (3)職場のモラルを高め、意欲向上のシグナルである。
     そしてその心は“一期一会”の精神である。

   「語先後礼」という言葉があります。

   先に言葉(あいさつ)、後に礼をするという意味で、これが、もっとも丁寧だとされ
   ています。

   初めて会う人には、目をしっかり見てあいさつをしてから、そのあとで頭を下げた
   方がよいでしょう。

 

   
   1.相手に好感を持たれる挨拶は                    

    1)大きな声で……………ハキハキ

    2)快活に…………………ニコニコ

    3)はつらつと……………イキイキ

    4)背筋を伸ばしたまま腰を折る…ビシッ

    5)相手の目を見て挨拶する……キビキビ

   具体的行動は、目礼、会釈、挨拶、最敬礼等、
   T.P.Oによっても異なりますが、一般的に会釈5°、
   挨拶15〜30°、最敬礼45°と礼の角度があります。

   ○会釈

    出社時や退社時の挨拶とともに行い、社内や廊下などで、お客様や上司と
    すれ違う時などにも行います。

    男性はズボンの側面、女性は体のやや前に手をつけて、背筋を伸ばしたま
    ま、上体を15°ほど傾けます。

   ○敬礼

    地位の高い方に挨拶したり御礼をする時、来客を迎える時などに行います。

    男性も女性も、手は太ももあたりに置き、背筋を伸ばしたまま、上体を30
    度ほど傾けます。

  <ポイント>

   まず“気を付”の姿勢から入る。

   “よいオアシス”を活用する

     ◯よ ろしくお願いします。

     ◯い らっしゃいませ     15°

     ◯オ はようございます

     ◯ア りがとうございます。

     ◯シ つれい致します     30°

     ◯ス みません

   “言ってから礼をする”これが挨拶の基本となります。

   即ち「おはようございます」と言葉を投げかけ、その後に礼をするということです。

   この時“○字”の音がアクセントになるようにします。

  場面ごと挨拶例

 

 電話対応 


  電話対応は面談と同じ態度で向かうのがマナー

  電話を受けるとき、「もしもし」と出る人がいます。

    「うん、うん」と返事したり、「ちょっと待ってくださいよ」などとふだんの受け答え
  のまま話す人もいます。

  話し終わると、受話器をガチャーンと放り出すように置く人がいますが、いずれも
  電話マナー失格です。 

  受話器をもって、お辞儀を繰り返す人がいます。まるで相手が、この場合はお得意
  様なり、目上の人ですが、その人が目の前にいて、直接話しているようにていね
  いなやりとりの仕方をするのです。

  受話器を置くときは、電話機にまでお辞儀をするようなポーズをとります。

  そんな格好を見て滑稽だと笑う人が多いでしょうね。お辞儀をしても相手に見えな
  いのだから意味がないというのでしょうが、そうでしょうか?

  電話の向こうにいる人には、その人のお辞儀する気持ちやたいへんにていねいな
  物腰が伝わらないでしょうか。

  電話の相手に集中している様子や気持ちの込めようがよく分かります。

  そのような人との電話のやりとりは、いつもとてもいい気分がします。

  ですから、電話の応対マナーの基本は、相手が目の前にいるのと同じていねい
  態度で応じることです。

  受話器にお辞儀にする態度を笑うことはできません。

  その上で、電話特有のマナーがあります。 

  例えば電話に出るときは「もしもし」とは受けないで「はい」で受けます。

  返事は「うん、うん」ではなく「はい」と返事します。

  「ちょっと待ってよ」ではなくて「少々お待ちいただけますか」です。

  話し終わったら、相手が切るのを確認してから、静かに受話器をもどします。

  これだけのマナーを守っても、ずいぶんといい印象を与えます。受話器の向こうの
  お互いの呼吸を計りながら、気持ちのいいやりとりをしたいものです。

  電話で落ち着いて話してみると分かることですが、電話のやりとりは神経を受話器
  集中するから、相手の気持ちがよく伝わります。

  ふだんの会話よりも、もっとていねいに話さないと失礼なことになりかねないのです。

  電話一本で、顧客をしっかりとつかむことができるし、電話の受け答えひとつで
  大事な取引先を無くすことにもなりかねません。

  相手が目の前にいると思って、電話にはていねいな気持ちで向かってください。


  電話では少しきどって話してちょうどいい

  電話をしたとき、相手企業のオペレーターに
  素晴らしい
応対をされると、それだけで気持
  ちがガラッと
明るくなります。

  気がついたら自分も積極的な姿勢になってい
  る
ものです。

  ちょっとしたひと言で気分がよくなり、仕事に
  向かう姿勢まで違ってくるのですから不思議
  なものです。

  こんなやりとりが、いい応対です。

  電話をしますと、「はい。株式会社○○でござ
  います」と明るくスッキリと受けてくれます。

  なかには私の声を覚えている人がいて、
  向こうから「○○会社の△△様でいらっし
ゃい
  ますね。いつもお世話になっております」と
  あいさつしてくれます。

  こう言われるとこちらもいい気分で「はい。お世話さまです。□□さんはいらっしゃ
  ますでしょうか」と同じようなリズムで返せます。

  すると「はい。□□でございますね。かしこまりました。少々お待ちくださいませ」の
  返事でしょう。やりとりがトントンと運びます。

  これが、ふだんはこんなていねいな会話はしません。

  「ございます」と言わないで「です」になり、「○○様でいらっしゃいますね」が
  「○○さんですね」、「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」が「分かりまし
  た。ちょっと待ってください」となります。

  それでも失礼ではないでしょう。

  マナー違反ではないが、気分はあまりよくなりません。

  ですから、電話での会話は、ふだんより少しばかり気取って話してちょうどいい
  のです。

  例えば、尋ねたいことがある場合にふだんなら「ちょっと教えてほしいのですが」
    「えーっと、どんなことでしょ」といったやりとりをするところが、電話となると気取
  る
わけですから、声まで、落ち着けて「恐れ入りますが、少々お教えいただきたい
  こ
とがございますが」となり、答えて「はい。どのようなご用件でございましょうか」
  と
なります。

  日ごろはとてもできそうにない言葉づかいでも、電話ならなんとなく使えるものです。

  思い切って使ってみることです。

  一度使えば慣れて、後はスラスラと気取ったやりとりができるでしょう。

  とくに電話は、だれが、どんな状況で受話器をとるのか予測がつかないものです。

  ですから、相手の気持ちを推し量るように、第一声からふだんよりていねいに、やさ

  しく切り出してください。

  電話のマナーは、人に接するときの思いやりのマナーそのものです。

   

名刺交換


  人と面会し、名刺を渡さねばならないことがわかっている場合、あらかじめワイシ
  ャツや背広のポケットなど、すぐに取り出せるところに名刺入れを入れておきまし
  ょう。

  また、相手が複数であることがわかっているなら、必要な分を用意しておきます。

  名刺を渡す段になって、他人の名刺で一杯になった名刺入れから、「さて、自分の
  名刺は」と取り出すのはよくありません。

  また、お尻のポケットから出したり、カバンの中をごそごそと授したりするのもみっ
  ともないことであり、同時に、名刺を捜している間、相手を待たせることになり、
  失礼にあたります。

  名刺は、いわば営業マンの顔であり、渡す瞬間が相手の心証を大きく左右する
  のです。

  その後のビジネスをスムーズに進めたいなら、
  まずそのことを肝に命じて、相手によい印象
  を与えたいものです。                       

  名刺交換の順序に従うなら、先方の担当者と
  その(課長)がこちらにとってお客様であれば、
  当然ながらこちらから先に名刺を渡すことに
  なります。

  逆に、こちらがお客の立場であれば、
  先に名刺をいただいてもかまいません。

  しかし、立場はどうあれ、先方の担当者とその
  上司がすでに名刺を用意して待っている場合、
  名刺交換の順序は一応決まってはいるが、
  その場その場に適した状況判断が大切です。

  同時交換の方法は、まず名乗りながら自分の名刺を右手で出し、次に、相手の
  名刺を左手で軽く押さえます。

  相手がこちらの名刺を持ってくれたら、右手を相手の名刺に移動し、持ち替える
  か両手で丁寧に引き寄せる。

  よく、挨拶をする前にポケットからごそごそと名刺を取り出す人がいますが、これ
  はいけません。

  まず挨拶をしてから名刺を出す、または挨拶しながら名刺を出すのがマナーです。

  名刺を受け取ったら、軽く一礼して一度読んでみる。ちらっと見ただけですぐにし
  まい込むのは失礼にあたります。

  読んでみて、もし読みにくい文字があれば、「失礼ですが、何とお読みするのでし
  ょう?」と素直に聞いても、失礼ではありません。

  先方にとっても、間違った読み方をされるよりは、正しい読み方を聞いてもらった
  ほうがいいはずだからです。

  面談した時の記憶はおぼろげでも、名刺を見ていて思い出すことはありませんか。

  裏面に自分の紹介を文章で延々と述べている名刺です。控え目な文章ですが、
  とても好感がもてます。

  通常、裏を使うとしても、箇条書きの業務案内程度のものですが、名刺の裏面
  いっぱいに仕事に対する自分の思いが書いてあったらどうでしょうか。

  思わず読み込んでいるうちに、その方の人となりを感じます。

  「また会ってみようか」、と機会を探します。

  名刺はりっぱな営業マンなのです。

  名刺の表を見てください。

  ご自分の名前が一番大きくないですか。裏も表も会社のことばかりで、個人をわ
  かる情報がないのでは?

  個人を尊重するなら、もっと個人情報が必要です。それも文章で。


   「見る名刺から、読ませる名刺へ」そんな工夫が必要かもしれません。肩書きや
  箇条書きで連想できないイメージが、お客様の心の中に出来上がる瞬間です。  

 

訪問先でのマナー 


  (1) 訪問先企業の応接室に通されたとき

     まず第一に長椅子がお客さま用。

       一般的な応接室には長椅子と一人用の肘掛け椅子が置かれているが、肘
     掛け椅子はその会社の人が座るものです。

     長椅子が上座ということではないので、上座に座るのは気が引けるなど考

     える必要はありません。                        

      長椅子が置いてあれば、そちらに座ります。

    椅子の形状で判断できなければ、ドアから
    遠いほうが上座ですが、まれにドアが二つ
    以上あって、来客用と社員用が別
    になっている部屋があるが、その場合は
    社員用のドアに向かって座るほうを来客
    用と判断します。

    また、トロフィーや壷などの置物や飾り物、よい
    景色などが見えるほうがお客さま用ということです。 

    座るべき椅子の判断ができたら、そのなかでの上座を判断します。

    よって部屋の雰囲気から総合的に判断することが大切です。 

  (2) 応接間ではなく仕事場に通されたとき

    部屋の奥まっているほうを客用席と考える。そして、ドアに近いほうを下座、

    遠いほうを上座と判断する。しかし、どこに座ればいいのか判断に窮したら、

    1) 案内者に聞くこと。「どちらに座ればよろしいでしょうか」と聞けば教えて
      くれる。

      聞くことは決して失礼ではありません。

    2) 座らずに立って待っている。とくに目上の人や大切なお客さまを待つ場
      合は、当然のように座っているよりも立ったまま待つほうがずっと紳士
      的である。

      その部屋に飾られている絵や置物などを鑑賞しながら待つのもいい。

      目的の人が入ってきたとき、お辞儀や名刺交換もスムーズにできる。

      実はこれが最も丁寧な方法。

  (3) 私宅を訪れる場合 

    職場の上司や普段お世話になっている人たちの私宅へ訪れる際のマナー
    を考えてみましょう。

    家に上がり、応接間や客間に案内されるときには、勝手知ったる間柄の場合、
    「どうぞ、応接間にお通りください」と言われることがある。

    このときは勝手に入ってもかまわないが、普通は、案内してくれる人より先を歩
    いてはい
けない。

    また、途中で案内の人に話しかけるのもよくない。これは取引先で応接室へ
    案内された場合も同様である。

    誰か同伴者がいるときは、二人が横に並んで歩くことは禁物である。

    同伴者と自分の関係を考えながら、一方が前、一方が後ろに前後して歩く。

    夫婦で訪れたときは、夫が先で妻がこれに従う。

    応接間が和室の場合は、床の間の前が上座で、次の座は向かって右、脇
    棚などの側。

    その次は向かって左、上座の隣の席。

    先方の主人は、主客の向かい側の席に座るのが原則となっている。

    脇棚がなく、そこが押入れになっていても、席の順序に変わりはない。

    最近は、床の間のない家も珍しくないが、その場合は、入口から遠いほうが
    上座で、近いほうが下座である。

    応接間へ通されたら、「どうぞ、あちらのほうへ」と、上座の席を勧められた
    ら、一応は下座に座り、座布団を勧められても、一礼だけして、主人が現わ
    れるのを待つ。

    座布団に座るのは、先方の主人との挨拶が済み、「どうぞ、お当てください」と
    言われてからにする。  

     手土産があれば、挨拶が済んだときが出すタイミング。風呂敷から手土産を


    出して、いったん自分の正面に置き、向きを先方に変えてから差し出すのが
    エチケットである。

  どうですか? あなたは悪気がなくやっていても、相手は見ていますよ。

  どんなに上手なプレゼンをしても、些細なことが原因で競争相手に契約を持っ
  ていかれます。 

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電話対応B.jpg
名刺B.jpg

洋食のマナー

洋食のマナー

洋食のテーブルマナー
 レストランや結婚式などで洋食のフルコースを食べる際に、気をつけたいのがテーブルマナー
 です。
 ここでは、洋食のフルコースの一般的なテーブルマナーをみていきます。
 フルコースは一般に、
  オードブル → スープ → 魚料理 → 
  シャーベット(口直し) → 肉料理 →  
  フルーツ → デザート → コーヒー →
  プチフール(小菓子)
 の順で出てきます(コースによって省かれるものもあります)。

料理が出てくるまでのマナー
 ◎席に座るとき
  ウエイターに案内されたテーブルに着いてもすぐに席に座ってはいけません。
  ウエイターがいすを引いてくれるので、いすの左側から前に立ち座ります。
  男性の場合、同伴の女性が席に座るのを見届けてから座るようにしましょう。
  座ったら、背筋を軽く伸ばし正しい姿勢を心がけます。

 ◎ウエイターを呼ぶとき
  テーブルごとにウエイターの受け持ちは決まっており、ウエイターはそのテーブルの
  様子に常を気を配っています。
  従って、ウエイターを呼ぶときは、大声を出すことはありません。
  まず目で合図して、手を上げるなどして呼びます。

 ◎ナプキン
  席に座ってすぐに広げることはマナー違反ではありませんが、一般的には、料理の
  注文が終わってからか、または食前酒が運ばれてきたらナプキンをひざの上で半分に折り、
  折り目を手前にしてひざに置きます。
  中座の際は、ナプキンをたたんでいすの上に置きましょう。
  丸めたり、いすの背にかけたりすることは見た目にもよくないので避けましょう。

□ワイン
 自分でワインを選べない場合は、予算をある程度伝えた上で、ソムリエやお店の人に
 相談して料理や好みに合ったワインを選んでもらいましょう。 
 ワインが運ばれてきたら、ソムリエはホスト役のグラスに少量のワインを注ぎます。
 味や香りに問題がなければ、それぞれのグラスにワインが注がれます。

 ワインを注いでもらうときは、グラスは持たずにテーブルに置いたままにするのがマナー
 です。
 手でワイングラスを持ち上げたりしないようにしましょう。
 ワインを飲む際のワイングラスの持ち方は、ワイングラスの脚の中央部分を軽く持つと
 スマートに見えます。

□ナイフとフォーク
 フルコースのテーブルマナーで押さえておきたいのが、ナイフとフォークの扱い方です。
 とはいえ、基本を押さえればそれほど難しいものではありません。
 フルコースにおけるナイフとフォークは、料理の出てくる順に外側から使っていくように
 セットされています。

 間違えて使ってしまっても、次の料理が出てくる前にウエイターがきちんとそろえて
 くれるので慌てないようにしましょう。
 また、ナイフは右手、フォークは左手で持ちますが、あまり力を入れすぎると皿に当たった
 際に大きな音が出てしまうので力の入れすぎに注意しましょう。

 ワインを飲むときなど、食事の途中のときは、ナイフ、フォークを皿にハの字にして
 置きます。
 また、中座する際も同様です。
 食べ終えた場合には、ナイフとフォークをそろえ、柄を右側にして皿の上に置きます。

 ナイフやフォークをうっかり落としてしまった場合には、自分で拾ったりせずにウエイターに
 合図しましょう。
 すぐに交換してくれます。

オードブル
 まずは前菜として、キャビアやサーモン、テリーヌなど軽い料理が運ばれてきます。
 温かい前菜や冷たい前菜などさまざまなものがあります。
 食べる際は、皿に向かって一番外側に置かれているオードブル用のナイフとフォークを
 使います。

パン
 一口分ずつ、手でちぎって食べます。
 バターはバターナイフで必要な分だけを取り、自分のパン皿に移して使います。
 パンをちぎるときは、パンくずを散らさないように、パン皿の上でちぎります。
 パン皿がなければ料理用の皿の上でちぎります。

 なお、パンはスープのときから食べ始めるのが一般的で、最後の肉料理が終わるまで
 残るようにします。足りなければお代わりをしてもかまいません。

スープ
 スープ皿に軽く手を添え、スプーンを手前から入れて飲みます。
 熱くてもフーフー吹いたりせず、大きな音を立てないのがマナーです。
 残り少なくなったスープは、左手でスープ皿の左手前を軽く持ち上げ、スープを向こう側に
 寄せてすくい取ります。

 スープを飲み終わったら、スプーンは受け皿に戻しますが、戻すところがないときは、
 スープ皿の中に戻します。
 取っ手のついたカップでスープを飲むときは、最初の一口めとスープの浮き実を食べる
 ときにだけスプーンを使いますが、その後は取っ手を持って飲んでも構いません。

 使った後のスプーンは、受け皿の手前に横を向けて置きます。
 取っ手は両手で持っても、片手で持っても構わないのですが、片手で持つときは、
 もう一方の手を器に添えるようにして持ちます。

魚料理
 魚の表身を食べてから、裏返して残りを食べるのは上品な食べ方とはいえません。
 魚の表身を食べた後は、骨と下側の身の間にナイフをさし込んで横にひいて骨を外し、
 裏側の身を食べます。
 はずした骨や食べ残しは皿の向こう側にまとめて寄せておきます。
 魚の小骨は手で口を隠して、フォークの上に乗せて出します。

 魚料理の中でも、伊勢海老などは殻があるため食べにくいものですが、ナイフとフォークを
 次のように使って切り分けます。
 まず、頭と身をナイフで切り分けます。
 次にナイフを身の下に入れ押さえます。
 フォークを尾に近いほうの身に刺し、少しずつ身を持ち上げて殻から外します。
 外した身は皿の手前に置いて一口分ずつ切って食べます。

肉料理
 ステーキなどの肉料理は、左側の端から切って食べます。
 ソースが別の器に入って出てきた場合は、自分でソースを取ります。
 ソースは1〜2杯程度、皿の手前端に取って、つけながら食べます。
 肉料理には、ステーキ以外にも骨付きのものも多くみられます。
 骨付きの肉料理を食べる場合は、肉にフォークを突き刺してしっかり押さえ、骨に沿って
 ナイフを入れて肉を切ります。
 切り離した肉は皿の手前に置き、切り分けて食べます。

デザート
 ◎フルーツのコンポート
  コンポートはナイフで半分に切り、中の種を取り除き、大きく切り分けておきます。
  後はスプーンで少しずつ切りながら食べます。

 ◎ケーキ
  ケーキは、一口ずつ切ってケーキ用のフォークで食べます。

 ◎アイスクリーム
  アイスクリーム用のスプーンで一口ずつ食べます。
  左手で器の脚の部分に軽く手を添えると上品に見えます。

 ◎コーヒー
  コーヒーは、味だけでなく香りも楽しめる飲み物です。
  食事の余韻を楽しむ上でもゆっくり味わいたいものです。
  濃いエスプレッソなどを時間をかけて飲むのもよいでしょう。
  コーヒーが苦手な人の場合は、紅茶などを頼みましょう。

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販売力強化に向けた接客

販売力強化に向けた接客

■接客は購買意思決定に大きく影響
 私たちがお客として店を訪れたとき、「接客がとてもよくて、買う予定のないものまで
 つい買ってしまった」という経験は誰しもあるでしょう。
 逆に、嫌な接客を受けて、二度とその店に行かなくなったということもあるでしょう。
 お客様が店に最も求めているものは「欲しい商品やサービスを提供してくれること」
 ですが、私たちは経験から、「販売スタッフの接客」が購買に大きく影響していることを
 知っています。

 誰しも嫌な接客を受けた店より、感じのよい接客を受けた店で商品の購入をしたいと思って
 います。
 店側としては、お客様に「感じがよかった」「また来たい」と思わせる接客を提供していると
 自信を持っていえるようにしたいものです。
 消費者には経済性を追求する一面と、快適さや便利さなどを追求する一面があります。

 例えば主婦(消費者)が経済性を追求した場合、家計を中心に考えた消費行動をとることに
 なります。
 経済性を追求する面が強い消費者は、少しでも安い商品を購入しようとするでしょう。
 一方、快適さを追求する場合の価値観は、経済性を追求する場合とは異なります。

 この場合、商品が高価であっても、それにより「生活が豊かになる、快適になる、楽しく
 なる」ものであれば、そこに価値を見出して商品を購入するでしょう。 
 例えば、価格を下げても商品が売れないときには、快適さを重視した視点で品ぞろえを
 してみることです。

 その際には、生活の場面を想定して、利便性、快適性、必要性を訴求することがポイントに
 なります。
 消費者への訴求方法の中で効果的なものとして、例えば実演販売があります。
 売場に陳列しただけでは売れないようなものでも、使い方を実演することで売れるように
 なることも少なくありません。

 実演販売は、便利さを消費者に直接伝えることで、消費者の購買意欲を刺激している
 のです。
 同様の効果は、例えば食品の試食販売などでも得ることができます。
 消費者の購買意欲を刺激するには、こうした商品メリットや利用方法の訴求が不可欠です。

 そして、消費者の気づきや発見を手助けするためには、POPや販売員の接客による、
 消費者に対する説明が欠かせないものとなります。
 ここでは、消費者に対する直接的な情報提供方法であり、方法しだいで大きな販売効果を
 生み出すことができる接客について考えてみます。

□接客の流れ
 接客の流れは大きく、
  待機 → アプローチ → プレゼンテーション → クロージング
 に分けることができます。 
 以下では、ブティックにおける接客の流れをみていきます。

 1.待機 
  お客様が入店するまでの待機時間を、販売員がどのように過ごすかはとても重要です。
  手持ち無沙汰な様子の販売員が店内にいるとお客様は店に入りにくいものです。
  お客様が店内からじろじろ見られていると感じたらどうでしょう。
  お客様は、「暇そうなお店ね。あの店員、私のことをじっと見てるわ。
  ちよっといやな感じ。

  お店に入ったら、しつこくセールスされそう」と思うかもしれません。
  特に意識していなくても、手持ちぶさたにしていると、動くものに視線が向いたりする
  ものです。
  また、店外に視線を移せば、自ずと店の前を通る人を観察してしまうもので、その視線を
  お客様は自分がじろじろ見られているという印象を受けるでしょう。

  お客様にこうした印象を与えてしまうと、店内に入った後も「一挙手一投足を監視され
  そうだ」というイメージを持たれてしまうかもしれません。

  販売員は待機時間には、
   ・店内の清掃
   ・商品の補充
   ・商品の陳列
   ・伝票類の整理
  など、常に何かの作業をするようにしましょう。

  作業をしていると、お客様は入店しやすくなり、お客様のいる店にはほかのお客様も
  入りやすくなるという、好循環が生まれます。
  一方、暇を持て余していると、お客様は入店せず、暇な時間が長くなります。
  お客様が入店しないことには販売にはつながりません。
  お客様が入りやすい状態を作り出すことが店舗販売には不可欠です。

  ◎注意点
   待機のときに、髪、爪、化粧、服装のチェックなど、自分自身のことをしては
   いけません。
   それこそ、暇を持て余しているのが強調されます。
   身だしなみのチェックは店のオープン前に済ませ、また、オープンしてからは、
   人目に付かないところでしなければなりません。

   接客とはお客様と接しているときだけでなく、こうした待機のときも重要な接客の
   一部です。
 店と販売員は常にお客様に見られていると意識しなければなりません。

 2.アプローチ
  常に作業を続けながらも、お客様の入店にはすぐに気がつくようにしましょう。
  お客様が入店したら、いったん作業の手を止め、「いらっしゃいませ」「こんにちは」
  「どうぞ、ご自由にごらんください」など、お客様に挨拶をします。
  お客様が入店したら、すぐに声をかけることが重要です。

  ここで声をかけておくことが、その後のスムーズな接客につながります。
  お客様の入店に気づかず作業に夢中になっている販売員が、入店したお客様の存在に
  驚くようなことがあってはいけません。
  お客様のことを意識しながら待機中の作業をしましょう。

  お客様への挨拶の言葉に続けて、販売につなげるためのアプローチをしたいところ
  ですが、この段階では時期尚早です。
  アプローチにはタイミングが必要なのです。
  挨拶のときに「どうぞ、ご自由にごらんくださいませ」と一言添えて、アプローチの
  タイミングを計りましょう。

  アプローチの前には、お客様が何に興味を持っているのかを確認することが大切です。
  お客様のニーズを把握することは、次のプレゼンテーションの場面で重要になります。
  ここで大事なのは、お客様に分からないようにお客様を観察することです。
  具体的には、視界の片隅でお客様を見るように心がけます。
  人の視線というのは思っている以上に相手に伝わるものです。

  また、実際にはみていないつもりでも、お客様は視線を向けられていると感じるかも
  しれません。
  お客様は何に興味があるのか、どのような商品を探しているのか、視界の片隅でお客様を
  観察しながらニーズの探索をします。
  そして、タイミングを計り、お客様に声をかけます。

  声をかけるタイミングは自然に、
   「○○をお探しですか」
   「その○○はとても柔らかい感触なんです。どうぞ、お手に取ってみてください」
  仮に、お客様が何を探しているのか分からないときには、
   「どのようなものをお探しですか」
  と素直に聞いてみるのもいいでしょう。
   「ええ、○○を探しているんですけど、なかなか気に入ったのがなくて」
  といった返答があれば、商品のプレゼンテーションに入ることができます。

  しかし、常に明確な返答が得られるとは限りません。
  もし、
   「ええ、ちょっと見ているだけで・・・」
  という返答でしたら、
   「どうぞ、ごゆっくりごらんくださいませ」
  と身を引き、また作業をしながら視線の片隅でお客様を見ながら次のアプローチの
   タイミングを計りましょう。

  ◎注意点
   お客様の後をただ黙ってついていくという行動は厳禁です。
   販売員は、アプローチの言葉を探しているのかもしれませんが、結果として、黙って
   後を付け回されながら、観察されているようで、お客様は落ち着きません。
   お客様はすぐに店から出たくなってしまいます。

 3.プレゼンテーション 
  お客様が何を求めているのか、そのニーズを把握せずにプレゼンテーションをしても
  効果は期待できません。
  そこで、販売員はお客様が何を探しているのか、どういう目的で購入するのかを改めて
  確認することが求められます。

  商品は実際に使用する場面を想定してみてもらうことが大切です。
  パッケージに入っているものは、パッケージから出して、実際に使う状態にして確かめて
  もらいます。
  商品によってはパッケージから出すことができないものがありますので、その場合は
  サンプル品を用意しておきます。

  商品はできる限り丁寧に扱いましょう。
  お客様が購入するか否か、あるいは金額が高いか安いかにかかわりなくです。
  すべての商品は、お客様が購入する商品であるという意識をもって商品を扱いましょう。
  商品を片手で持つのは厳禁です。

  商品が掌よりも小さなものであっても両手で商品を扱います。
  それが丁寧さを演出することにつながります。
  商品を手にとってお客様に見せるとき、胸より上、目より下の高さに持ちます。
  逆に商品を腰より下の位置に持つと粗雑な扱いをしている印象を与えますし、目の高さ
  まで上げると見にくくなります。

  これは視線は通常目の高さよりも少し下に向いているためです。
  このようにして商品を手にとり、そして商品説明をして、お客様に実際に商品を手に
  とってもらい、その商品を使用する場面を想像していただきます。
  例えば、洋服の場合、試着してもらうことで購入の可能性が高まります。

  洋服は実際に着てみないと似合うかどうかが分かりにくいのです。
  また、着てみると思っていた以上に似合っているということもあり、これが購買意欲を
  刺激します。

  販売員は
   「こちらに鏡がございます。どうぞ、ご試着してみてください」
   「お客様には皆様にご試着していただいています」
  とお客様をフィッティングルームに案内します。
  お客様が試着したら、お客様に声をかけます。
   「お客様、いかがですか」
   「背が高いので洋服がとても映えます」
  など、お客様ご自身の感想を聞いたうえで、販売員の意見を言うようにしましょう。
  販売員の意見は、ポイントを絞って具体的な点を言葉にします。

  ◎注意点
   <独善的な商品説明>
    お客様のニーズを知ろうともしないで、お客様が手にしたものに対して、
    次から次へと商品説明を繰り返すのは避けましょう。
    求めていない説明を次から次にされると、うっとうしく感じるものです。

   <形だけの誉め言葉>
    誉め言葉は、コミュニケーションを円滑にするために必要です。
    ただし、どこがどのように良いのかを明確にしたうえで表現しましょう。
    「とてもお似合いです」というのは簡単ですが、「どこが?」「何が?」と
    問い返されたら困るようではいけません。
    お客様にうわべだけの誉め言葉として受け取られた場合、販売員の人柄・知識・
    能力が疑問視されます。

 4.クロージング
  クロージングとは、商品購入を決定に導くことです。
  クロージングのタイミングはお客様の次のような様子で分かります。
   ・いくつかの商品の中から一つの商品に質問が集中したとき
   ・無言で考え出したとき
   ・値札を念入りに確認しているとき

  クロージングのときには、お客様が購入にちゅうちょする要因を取り除くことです。
  お客様を購入に追い立てるのではなく、自然な流れのなかでクロージングに向けて
  話を進めます。
  迷っている要因を取り除けばお客様は購入の決断をすることができます。

  ◎注意点
   お客様は誰かに購入の決断をするために背中を押して欲しいものです。
   しかし、クロージングを焦ってはいけません。
   お客様の迷いを取り除くことなく、強引に決心を迫られるとお客様は不快な思いを
   します。

□セールストークに磨きをかける
 1.プレゼンテーションに欠かせないニーズの把握
  商品知識が豊富でも、それを上手にお客様に伝えることができなければいけません。
  お客様に説明するときには、前述したようにお客様のニーズを把握したうえでプレゼン
  テーションをする必要があります。
  家電製品を販売する場合、お客様の家族構成やライフスタイルを考慮する必要があります。

  例えば冷蔵庫が欲しいといっても、ファミリー向けの大きな冷蔵庫を必要としているのか、
  またはビールを冷やせればいいと考えているのかでは、求められる商品は大きく
  異なります。
  使用場所、使用目的、使用場面、使用する人などを把握したうえで、お客様にぴったりの
  商品を紹介するのが販売員の務めです。

  お客様の求めているポイントに絞って、商品説明やアピールポイントを説明することが
  大切です。
  お客様が求めていない情報まで入れてはいけません。
  お客様はにとっては、話題が求めていない方向に進むようで、落ち着きません。

  お客様は、欲しい商品のイメージが明確になっているとは限りません。
  漠然としている場合も多いものです。
  このような場合、お客様との話の中でお客様のイメージを明確にするようにします。
  商品の機能性を説明しながら、お客様の求める機能性を明確にしていきます。

  お客様のデザインの好み、色の好み、今どのような商品を使っているか、どのような点に
  不満があるのか、こだわりのブランドはあるか、価格へのこだわりはあるかなどを
  明らかにしていくことで、お客様の中で漠然としていたイメージが明確なものになって
  きます。
  そして、お客様の求める商品のポイントをプレゼンテーションすることが可能になります。

 2.セールストークに磨きをかける
  セールスの格言に「ステーキを売るな、シズルを売れ」というフレーズがあります。
  このシズルとは、ステーキを焼くときのジュージューという音のことです。
  ステーキを売る場合に重要なのは、肉そのものよりも、ジュージュー焼ける音や肉の焼ける
  美味しそうな匂いです。

  これはウナギの蒲焼や焼き鳥などの場合も同様といえますが、これらは商品の最大の
  セールスポイントとなり、お客様がそれを買いたくなる理由になります。
  このように、あらゆる商品にはこのような購入要因となる魅力が隠されているといえます。
  ですから、それぞれの商品の魅力を見つけて、販売に利用することが大切です。

  まず、魅力となる言葉をぶつけることによって、お客様に欲望を喚起します。
  そうすれば、必要な技術的な説明にも楽に入っていけることになります。
  次に、商品を売る場合、常に相手の立場で考えて、商品のプレゼンテーションをする
  ことになります。

  プレゼンテーションまでに要する手順は以下の通りです。
   1.プレゼンテーションをするには、まずお客様のニーズの探索をする
   2.お客様のニーズを探索するための言葉を用意しておく
   3.できるだけ少ない言葉で、お客様の好意的な注意を引き付ける

  最初のセールストークは長いものにせず、極力短いものにすることが大切になってきます。
  最初の言葉を、キチッと伝えられなかったら、お客様はその場を立ち去らないまでも、
  気持ちが離れていってしまいます。
  すぐれたプレゼンテーションであるためには、できる限り少ない言葉数で、お客様の
  注意を引き込むことです。

  セールスに役立たない言葉を並べたのでは、せっかくのプレゼンテーションが失敗に
  終わる危険があります。
  お客様の態度を決定づけるのは、この最初の10秒間にかかっているといえます。
  人はだいたい第一印象である程度のイメージを作り上げて、そのセールスの内容や
  商品についての評価を決めてしまいます。

  ですから、最初に発する言葉で、その後に続くセールストークに耳を傾けてもらえる
  ように、お客様に興味を起こさせるような言葉を投げかけることができるかが重要な
  ポイントとなります。
  すぐれたプレゼンテーションは、できるだけ少ない言葉から成り立っているものです。

  たとえ、多くの魅力をもっていても、それをくどくどと話していたら、たいした効果は
  上げられません。
  最初の短い時間で、相手の興味や注意を引き付けなければ、その後、お客様は話を
  聞いてくれません。

  ですから、くどくどと説明したり、口ごもったりなどしないで、最初の一言ですばらしい
  第一印象を与えるように努めなければなりません。
  最初の10秒で好感触がつかめたところでプレゼンテーションに入ります。
  商品説明は充分に練り上げたものでなければなりません。

  商品の利点と長所を数多くピックアップしておいて、相手のニーズを探索しながら、
  相手の購買意欲をそそる最も効果的な言葉を繰り出します。
  相手の質問にも慌てずに丁寧に答えます。
  販売する商品にかかわらず、商品知識を身に付けることが必要です。この商品知識を
  身に付けることが自信につながると同時にセールストークの元にもなります。

  商品知識を身に付けてセールストークを練り上げるまでの作業は、インプット作業と
  いえます。
  当然インプットした知識は、販売の場面でアウトプットします。このアウトプットの
  方法も重要であり、事前の練習は不可欠です。
  このアウトプットの練習には、ロールプレイングがよいでしょう。

  セールストークの内容確認と話の進め方について、チェックを行います。
  もっと相手にメリットを分かりやすく説明する必要があるとか、具体的な例を提示した
  ほうが分かりやすいなど、本人には気がつかないような問題点が浮かび上がったりする
  ものです。
  その問題点を克服すれば、より良い内容にすることができます。

  後は、自分を信じ、相手を信じて、接客することになります。
  なお、相手を信じるというのは、相手の言うことを信じるという意味ではなく、交渉
  相手は必ず購入してくれる、お客様になってくれると信じるという意味です。

□接客とは「信用」を売ること
 あきらめずに接客をし、販売につなげるという姿勢は大切です。
 しかし、お客様のニーズに合わない商品、お客様に十分気に入っていただけない商品を
 しつこく勧めるのはよいことではありません。
 お客様に満足してもらえる商品がない場合、無理に売ろうと考えず、「また次の機会に
 満足のいく買い物をしていただこう」と考えることも大切です。

 店舗販売はお客様が来店することで成り立っているのです。
 お客様に再び来店していただくには、満足して帰っていただくことです。
 店舗販売はお客様との信頼関係が重要です。
 目先の利益ばかりを考えるのではなく、次回につながる接客をすることが大切です。

 一生懸命に接客している姿勢はお客様に伝わります。
 「親切な店員さんだ。今度買うときにはまたこの店員さんにしよう」
 商品を売ることも大切ですが、自分を売る、信用を売る努力が、将来の実績につながって
 いきます。


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店舗販売における接客力


  ■店舗販売における接客力を再考する

  □好感度アップの接客方法

   小売店を訪れるお客様には、経済性を追求する消費者としての一面と、安全で快
   適な生活環境を求める生活者としての一面があります。

   経済性を求めた場合、家計を中心に考えた消費行動をとることになる。

   経済性を求めた消費者としてのお客様は、地域の小売店の中から少しでも安い
   商品を購入しようという消費行動をとります。

   一方、生活者としての一面を考慮すると、経済性を求める消費者とは価値観が異
   なります。

   商品が安いかどうかだけではなく、商品は高くても、それにより生活が豊かにな
   る、快適になる、楽しいものであれば購入したくなるものです。

   特に価格を下げても商品が売れないという時には、消費者としての視点だけでは
   なく、生活者としての視点での品ぞろえや販売が重要になります。

   そして、生活の場面で利便性、快適性、必要性を気付かせるのです。

   実演販売を考えてみてください。

   単に売場に陳列しただけでは売れないようなものでも、使い方を実演することで
   飛ぶように売れることもあるのです。

   便利なものであっても、その便利さがお客様に伝わらなければ購入にはつながり
   ません。

   商品は、単に陳列しているだけでは、なかなか購入につながりません。

   商品メリットや利用方法の提案が必要です。

   気付きや発見を手助けするためにはPOPや販売スタッフによる説明が必要になり
   ます。

   特に接客を要する店舗では販売スタッフの育成は不可欠です。

   最低限、商品知識はしっかり身に付けていなければなりません。

   商品Aと商品Bの相違点、それぞれの長所や欠点を十分に把握しておかないと十
   分な商品説明はできません。

   また、例えば服飾関係の店であれば、単品を売るのではなくトータルファッション
   の提案を行うなど、それぞれの業種に合わせた販売技術が必要となる。

   こうした販売技術は、漫然と仕事をしていては身に付くものではありません。

   定期的に講習会や研修会を開くなどして、販売技術のレベルアップを図る必要が
   あります。

  基本動作は接客の基本

   1.接客サービスに不可欠な要素

     接客に携わる者にとって不可欠な要素として、態度、言葉遣い、身だしなみが
     挙げられます。

     親切で誠意があり礼儀正しい態度は、その人の人間性の評価につながりま
     す。

     言葉遣いは、その人の人格が判断されますので、正しい言葉遣いを身に付け
     る必要があります。

     常に清潔で、衛生的な身だしなみは、人に好感を与えます。

     態度、言葉遣い、身だしなみは第一印象で判断される事柄です。

     第一印象が好印象ならば、販売につながる可能性が高くなります。

     逆に第一印象が悪ければ、お客様は何も買わずにそのまま店を後にするかも
     しれません。

   2.態度

     (1)販売スタッフの心構え

       いいかげんな態度を取る人には誠意は感じられず、ぶっきらぼうな態度の
       人には親切心を感じられず、だらしない態度の人にはけじめや熱意を感じ
       ることはできないものです。

       このようなお客様の評価は、販売スタッフ個人に対する評価に止まらず、
       サービスやお店に対する評価になっていることを理解しなければならない。

       実際に接客を行う前に、接客に当たる心構えが大切です。

       接客とはお客様に気持ちよく買い物をしていただくためのサービスです。

       お客様に満足していただいて、はじめて販売につながるのです。

       お客様の立場に立てば、店は「売り場」ではなく「買い場」なのです。

       こうして考えると、販売スタッフの仕事とは、商品を「売る」ことではない。

       お客様が「買う」ための手伝いをすることです。

       主役はあくまでお客様であることを意識しておかねばなりません。

     (2)明るい声と笑顔

       明るい声と明るい笑顔ができますか。

       朝が弱くて、声が出ない、頭も働かないという人がいます。

       明るい笑顔が作れれば、自然と明るい声が出てきます。

       鏡の前で笑顔の練習をしましょう。

       また、開店前に発声練習をするのもよいでしょう。

       お客様によく聞こえる大きさの声が出ているでしょうか。

       小さい声でボソボソ話したのでは、よく聞こえません。

       しかし、むやみに大きな声やがなり声は、逆にストレスを感じさせ、人を遠
       ざけてします。

       話すスピードは、速すぎても遅すぎてもいけません。

       早口で話すと、落ち着かない印象を与え、追い立てられる感じがします。

       逆に、あまりにゆっくりだと、お客様を馬鹿にしているような印象を与えてし
       まうことがあります。

       声の大きさ、話すスピードは「お客様がストレスなく会話ができる」ことを心
       掛けましょう。

      (3)言葉遣い

       ①接客の基本6用語

         ここでは、接客の基本動作、言語、表現方法をお客様が来店してから退
         店するまでで具体的に解説します。

         初めに「接客の基本6用語」をしっかりマスターしましょう。
          いらっしゃいませ
          かしこまりました
          お待たせいたしました(少々お待ちくださいませ)
          申し訳ございません(申し訳ございませんでした)
          恐れ入ります(恐れ入りますが…)
          ありがとうございます(ありがとうございました)

         これらの言葉は必要とされる場面で自然と出なければ、意味がありませ 
         ん。

         開店前のミーティングの時に、毎回、発声練習のつもりで大きな声で練
         習をするといいでしょう。

       ②適切な敬語

         敬語には、丁寧語、尊敬語、謙譲語があり、丁寧語の場合、語尾に、

         ………です(でした)
         ………します(しました)

         とすれば丁寧語になるので簡単ですが、慣れないと使い分けが難しい
         のが、尊敬語と謙譲語です。

         簡単に説明すると、
         尊敬語は相手に敬意を払う表現、謙譲語は自分をへりくだって使う
         表現です。

         よく使われる敬語を一覧にすると表のようになります。

         なお、尊敬語と謙譲語を使用するときには丁寧語を合わせて使用する
         のが一般的なので、表ではそれぞれ丁寧語を合わせた表現にしていま
         す。

         以上が日常会話で使用頻度の高い言葉ですが、そのほかの言葉の場
         合、

           尊敬語では「○○られる」「お○○になる」

           謙譲語では「お○○する」

         とします。

         敬語をマスターするには、頭で理解するだけでは不十分です。

         考えながら話すのでは会話にならないので、お客様に対しても失礼にな
         ります。

         (3)の①「接客の基本6用語」の発声練習を行うことは敬語の練習にも
         なります。

         また、敬語とは少し違いますが、聞き手に上品な印象を与えるために使
         う言葉として美化語があります。

         美化語とは、名詞の前に「お」や「ご」を付けて、

           お菓子、お茶、お金

         などのようにすることです。

         次の2つを比べてみてください。
           「この菓子は茶に合いますね」

           「このお菓子はお茶に合いますね」

         いかがでしょうか。

         「お」を付けたほうが自然だと思いませんか?

         <「お」や「ご」を付けていい場合>

          相手のものごとを表す時(尊敬語「お・・・になる」から)
            例:お体、お召し物、御尊顔、御芳名など

          動作が相手に及ぶ時(謙譲語「お・・・する」から)
            例:お願い、おじゃま、ご案内、ご迷惑など

          慣用が固定した言葉(多くの人が使っている)
            例:お節、お新香、お風呂、お酒、ご飯、ごちそうなど

       ③分かりやすい言葉

         お客様と話をする時には、分かりやすい言葉を使うよう心掛けねばなり
         ません。

         例えば、近年カタカナ語が使われる機会が増えています。

         カタカナ語も定着すれば、それなしではそのものごとの説明は難しいも
         のですが、まだ定着するに至っていないカタカナ語をむやみに使うのは
         控えたほうがいいでしょう。

       また、業界や自店でのみ通用する略語や通称なども、お客様と話している
       時に使ってはいけません。

       お客様の知らない用語を多用することは、お客様を不快な気持ちにさせて
       しまいます。

       お客様に気持ちよく買い物をしてもらうためには、お客様の反応をみなが
       ら、別の言葉に置き換えるなどの心遣いが大切です。

     (4)身だしなみ

       接客には、清潔感ある身だしなみが不可欠です。

       当たり前のことですが、お客様に不快な印象を与えない身だしなみを心掛
       けます。

       特に、飲食物を扱う店であれば、清潔感がないことは致命的です。

       また、服飾関係の店であれば、清潔感に加えて、センスも大切です。

       お客様に不快感を与えないため、最低限、以下のことに気を付けましょう。

        ・清潔感のある髪型ですか

        ・ヒゲはきちんと剃っていますか

        ・化粧は適度なものですか

        ・爪の手入れはできていますか

        ・服装はきちんとしていますか

        ・口臭予防はできていますか

     (5)その他

       態度、言葉遣い、身だしなみといった、第一印象で判断される事柄以外に、
       販売スタッフにとって欠かすことのできないものが商品知識です。

       商品知識が不十分では販売スタッフとして失格です。

       お客様に各商品の特徴、利点などの説明ができ、用途に合わせた商品の
       選択などができるようでなければなりません。

       説明書やパンフレットを読んだり、実際に使用してみたり、ほかの販売ス
       タッフの意見や感想を聞いてみたりして、知識を身に付ける必要がある。

       また、商品以外にも、同商品を取り巻く業界動向などを業界紙や専門誌、
       仕入先の担当者などから情報収集しておくと、お客様への説明の内容に広
       がりが出てきます。

       また、商品知識は十分にあっても、それをうまく説明することができなけれ
       ば、せっかくの知識は生かされず、無駄に終わってしまいます。

       販売スタッフ同士で、商品説明のロールプレイングをするなど、一度、言葉
       にしておくと本番の接客で言葉がスムーズに出てくるものです。

  □好感度アップの接客方法

   1.褒め言葉

     コミュニケーションが円滑に行うために、相手を褒めることは重要です。

      「素敵なバッグですね」「ロングコートがお似合いですね」「背が高くて
      スタイルもよろしいので、どんな洋服でもお似合いになりますね」

     何かにこだわりを持っている人に対しては、帽子、眼鏡、時計、靴、バッグな
     ど、こだわりの商品を「素敵ですね」と素直に表現します。

     こだわりのモノを褒められて気を悪くする人は少ないものです。

     価値観の共有は親近感を抱かせるものです。

     また、お子様連れのお客様には、

      「かわいい赤ちゃんですね。女の子ですか」

     と、子どもを褒めることもよいでしょう。

     なお、赤ちゃんは、見た目で男の子か女の子か判断するのは難しいもので
     す。

     男の子かなと思っても、女の子としたほうが無難です。

     仮に男の子であっても「あまりにかわいいので女の子かと思いました」と続ける
     ことができるからです。

     こうした会話を通じて少しでも心を開いてくれれば、お客様の求めている商品
     のイメージや使用目的などを聞けて、それに合った商品の提供または提案に
     つながります。

     ただし、形だけの褒め言葉は危険です。

     褒め言葉は、コミュニケーションを円滑にするために必要ですが、本当の褒め
     言葉でないと、なかなか通用しません。

     どこがどのようによいのかが明確でないのに、褒め言葉を使ってはいけない。

     「素敵なバッグですね」というのは簡単ですが、「どこが?」「何が?」と問い返
     されたら困るようではいけません。

     うわべだけの褒め言葉は相手に簡単に分かってしまいます。

   2.肯定的な表現を心掛ける

     話は極力肯定的な表現をすると好印象を与えます。

     お客様から、
       「この商品でもっと大きいLLサイズとかXLサイズはありますか」
     という質問を受けたとします。

     この商品はMサイズとLサイズだけで、LLサイズやXLサイズはありません。

     この場合、
       「あいにく、こちらの商品はLLサイズやXLサイズはございません」
     とするよりも、
       「あいにく、こちらの商品はMサイズとLサイズだけの展開となっております」
     としたほうが、柔らかい印象を与えます。

     日本語は英語などの外国語に比べて、ストレートな表現を避けるケースが多
     いものです。

     ほかの商品で希望にそったサイズの商品があれば、続けて、
       「あちらの商品ですと大きいサイズもございますが、ご覧になりますか」
     と、代替商品の提案につなげます。

   3.短所は先に長所は後に

     次の2つを比べてみてください。

       「A氏は努力家なのだが、たまに失敗をする」

       「B氏はたまに失敗はするが、努力家である」

     どちらも同じ内容の言葉が並んでいるのですが、聞き手の印象は大きく異なり
     ます。

     A氏は「努力家」という好評価を得ているが、「たまに失敗をする」ということで、
     その評価を帳消しにするようにマイナス面が強調されます。

     一方、B氏は「たまに失敗をする」というマイナス評価を打ち消すほどの「努力
     家」であるといった印象を与えます。

     これは、後で聞いた情報のほうが、最初に聞いた情報よりも記憶に残りやすい
     ためです。

     これを接客の場面で考えてみると、お客様から、

       「A商品はちょっと高いですね」

     と言われた時に、

       「A商品は機能性が高いため、値段が若干高くなっています」

     とするか、

       「確かにA商品は値段が若干高いのですが、それ以上に機能性が
       高くなっています」

     とするかでお客様への伝わり方が大きく異なります。

     また、

       「A商品の値段が高いのは、機能性が高いからでして、それを考えると、
       値段がそれほど高いというわけではありません」

     とした場合はどうでしょうか。

     機能性の高さを強調していますが、この場合、お客様の意見を否定することに
     なります。

     高いか安いかはお客様が判断すべきことであり、お客様の判断を否定するよ
     うな発言は失礼です。

     セールストークは、理屈や議論でお客様を説き伏せるというものではない。

     お客様の意見や価値観を尊重しつつ、別の視点による利点を伝えるためのも
     のです。

     従って、このような場合は、

       「確かに高いかもしれません。しかし、それ以上に使い勝手がよくなってい
       ます。従来の商品では不可能でしたが、○○までできるようになったのです」

     といった表現にすべきです。

   4.聞き上手になる

     話し上手であるよりも、聞き上手であることが重要です。

     多く話すことがよい接客なのではありません。

     一方的に話すだけではコミュニケーションではありません。

     聞き上手になるための基本は、お客様の話に適切に相づちを打ったり、お客
     様の話を復唱したりすることです。

     相づちを入れたり復唱したりすることで、お客様の話をしっかり聞いているとい 
     う姿勢をみせることができ、聞き間違いや勘違いを防ぐこともできるのです。

     また、適切に質問をすることも聞き上手になるためには重要です。

     例えば、

       「セーターを探しているんだが…」

       「はい、セーターでございますね。襟の形はどのようなものがよろしい
       でしょうか」

       「クルーネックがいいね」

       「はい、クルーネックでございますね。色はどのような色がよろしい
       でしょうか」

       「赤かな」

       「はい、赤でございますね。クルーネックの赤いセーターですと、
       こちらの商品はいかがでしょうか。素材はカシミヤ100%で、発色が
       美しく、軽く、柔らかで、とても暖かいんですよ」

     と復唱に加えて、さらに質問を重ねることで、明確なニーズを引き出すことがで
     きます。

  □接客の実際

   お客様が入っていなくて、販売スタッフが暇そうに来店客を待っているような店は
   入りにくいものです。

   販売スタッフは、ディスプレーの変更や商品の並べ替えなどをして、常に動いてい
   たほうがお客様は入店しやすいものです。

   作業をしながらも、店内や入口への注意を欠かさず、お客様の入店と同時に、 
   「いらっしゃいませ。どうぞ、ご自由にご覧くださいませ」といった言葉をかけます。

   しかし、そこですぐにお客様の近くに寄って行ってはいけません。

   入店時から買いたい商品が決まっているお客様であればそれでもよいかもしれま
   せんが、そうしたお客様はあまり多くはありません。

   多くのお客様は「とりあえず商品を見て、気に入ったものがあれば買おう」と考え
   ているのです。

   そうしたお客様に対して入店と同時に販売スタッフが近寄って行ったら、お客様は
   「必要のないものを買わされるのではないか」と警戒心を抱き、早々に店から立ち
   去ってしまう可能性があります。

   販売スタッフは、お客様の入店後しばらくは作業を続けながら、タイミングをみて
   作業を中断し、お客様にアプローチの声をかけます。

   しかし、「何をお探しですか」と聞いたところで、明確な回答を得られるとは限りま
   せん。

   こうした場合、「はい」か「いいえ」で答えられる、答えやすい質問から始めることが
   有効です。

     「○○をお探しですか」

     「こういった○○はいかがですか」

   などと、答えやすい質問を繰り返しているうちに、お客様の中でも漠然としていた
   ニーズがより明確になっていくケースが多いものです。

   なお、購入の意思決定はお客様がするものです。

   お客様が満足して、その商品を購入することが、何よりも大切です。

   お客様が迷っている時に結果を急ぎすぎてはいけません。

   迷っているお客様に対して販売スタッフが商品をお勧めし、そのまま購入に至れ
   ば、接客は成功したかのようにみえます。

   しかし、お客様が実は迷っていながら販売スタッフに押し切られる形で商品を購
   入し、購入後に商品に対して何か不満が見つかった場合、お客様の不満は商品
   自体に対する不満ではなく、「商品を売りつけた」販売スタッフや店に対する不満
   となります。

   店に対して不満を抱いたお客様は、二度と来店してくれないかもしれません。

   それだけでなく、店に対して不満を抱いたお客様は、知人に対して「あの店に行く 
   と商品を無理やり売りつけられる」と、店の悪口を言うかもしれません。

   そうした悪口を聞いた人たちは、果たしてその後店にやってくるでしょうか。

   おそらく来店は期待できないでしょう。

   商品を一つ販売するために、リピーターになってくれたかもしれないお客様を逃
   し、また潜在的なお客様も失ってしまったのです。

   お客様が商品に対して不満や不安がある場合、それを取り除かなければなりま
   せん。

   前述の通り、販売スタッフの仕事とは、商品を「売る」ことではなく、お客様が「買
   う」ための手伝いをすることです。

   すぐには商品の販売につながらなかったとしても、お客様に満足を提供し、再び
   来店してもらうことが、本当の「接客力」なのです。

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日常生活における席次

日常生活における席次

■「席次」は気配りの一つ
 他人の家を訪問した時など、どこに座ればいいのか困ったことはありませんか?
 席次は普段は知らなくてもあまり困ることはありませんが、いざというときに分からないと
 焦るものです。
 ここでは、日常生活の場面でよく登場する席次を紹介します。
 席次の基本は、

  入り口から遠い場所が上座
 です。
 上座とは、目上の人が座る席のことで、反対は下座になります。
 基本的には、目上の人を上座に案内すれば間違いありませんが、例外もいくつかあります。
 また、場合によってはこの席がよいと上座以外の場所を指定される方もいるでしょう。
 そのときは臨機応変に対応し、形式にとらわれすぎないようにしましょう。


□お茶会や観劇などのときの席次
 例えば、お茶会や観劇などに行くこともあるでしょう。
 そのようなときに困らない席次を紹介します。


 ◎お茶会に招かれたとき
  お茶会では、奥から順に座っていきます。
  1番目は主客と呼ばれ、ホスト(亭主)とのやりとりの中心を担います。
  慣れない場合は3番目か4番目に座り、前の人の作法を見るようにするといいでしょう。
  お茶会によっては、5番目は片付けなどを頼まれることがあるため、慣れている人が
  座ったほうがよいからです。


 ◎観劇やコンサートのとき
  ホール座席で見るときは、上座は、舞台の正面や講演台の前に近い見やすい席となります。
  両端の場合は、通路側の席が正面に近くなるため、ここでは出入り口前が上座となります。
  桟敷席の場合は、見やすい前側を目上の人や女性が座り、男性は後ろに座ります。
  しかし、どちらの場合も出入り口に近い席を好む人もいるので、その場合は臨機応変に
  対応しましょう。


□訪問するとき・されるときの席次
 誰かの元に訪問する、あるいはお客様を招くときの席次は以下の通りです。
 基本的には、入り口から最も遠い席が上座となります。
 訪問した場合、基本的には相手から勧められた席に座りますが、特に場所の指定がない
 ときや自分のほうが目下の場合は、下座に座りましょう。


 ◎洋室のとき
  洋室の場合では、飾り棚がある側が上座となります。長いソファがある場合には、
  長いソファが上座となり、出入口から遠い側に最も目上の人が座ります。


 ◎和室のとき
  和室の場合は、床の間の前が上座となります。
  床の間がない場合には、入り口から最も遠い席が上座となります。


□結婚式のときの席次
  結婚式には、神前式、キリスト教式、仏式、人前式、自宅での結婚式などがありますが、
  ここでは神前式とキリスト教式を紹介します。


 ◎神前式
  神前式の結婚式は、 1900年(明治33)の大正天皇の結婚式の頃に現在の形式になった
  という比較的新しいものです。
  神前式の席次は、図の通りになります。
  父、母、兄弟姉妹、親族の順に座ります。
  友人など一般参列者が列席する場合には、親族の後ろに座ることになります。
  新郎新婦の後ろに座る媒酌人とは、結婚式当日に立会い、参列者に新郎新婦の紹介
  などを行う人で、仲人とほぼ同義です。
  媒酌人がかかわるのは結婚式当日のみであり、結納の時からかかわる仲人とはその点が
  大きな違いです。
  最近では媒酌人を立てないことも多くなっています。
  神前式では、数人の神職が座ります。
  楽人とは、雅楽の演奏を行う人、典儀とは、進行係の神職です。


 ◎キリスト教式
  キリスト教式の結婚式は、大きく分けてカトリック方式とプロテスタント方式の2つ
  がありますが、会派によっても細かい違いがあります。
  キリスト教式の席次は、図の通りになります。
  座席には、父、母、兄弟姉妹、親族の順に血縁者が座ります。
  一般参列者は親族の後ろのどの席に座っても構いません。
  なお、プロテスタント式で挙げる場合、入場する際にバージンロードを踏まないように
  しましょう。


披露宴のときの席次
 披露宴のときの席次は、いくつかの形式があります。
 しかし基本的なことはどの形式にも共通です。
  共通の形式には以下のようなものがあります。

   ・招待客から見て、正面中央の左が新郎、右が新婦
   ・新郎側の招待客は左側、新婦側の招待客は右側
   ・招待客は、上座より主賓、上司、恩師、友人、親戚、家族の順
   ・新郎新婦の両親は下座(末席)

     <洋式・馬蹄型 和風・座敷>  洋式・ちらし型>


□葬儀のときの席次
 大きく分けて、仏式、神式、キリスト教式の葬儀がありますが、ここでは仏式とキリスト
 教式の葬儀の席次を紹介します。


 ◎仏式の席次
  仏式では、通夜、葬儀、告別式と執り行われます。
  最近では、葬儀と告別式は一緒に執り行われることが一般的です。
  通夜では、右側に遺族や親族が座り、左側に葬儀の世話人(葬儀委員長)、友人・
  知人、職場関係の人が座ります。
  一般会葬者は後ろの空いている座席にグループごとに座ります。
  葬儀では、右側に遺族や親族が座り、左側に葬儀の世話人(葬儀委員長)、
  故人の目上の人、故人と親交の深かった友人・知人、職場関係の人が座ります。
  中央に僧侶が座り、読経をあげます。告別式の席次はほとんど変わりませんが、
  僧侶が脇にずれ、中央には焼香をあげるための場所が設けられます。
  また、遺族は通路側の席へ移動します。
  なお、仏教の宗派によって席次が多少異なるため、その宗派のしきたりにならうのが
  よいでしょう。


 ◎キリスト教式の席次
  キリスト教式の葬儀は、プロテスタントとカトリックによって多少異なります。
  しかし、席次に関しては遺族や親族が前に座る以外は特に決められておらず、一般
  会葬者は後ろであればどこでも構いません。
  なお、仏式の通夜に当たる前夜祭は自宅で行われることが多く、葬儀と告別式は
  区別していません。

 

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ビジネスシーンにおける席次マナー

ビジネスシーンにおける席次マ

■「席次」は気配りの一つ
 訪問先や会議、接待などどこに座ればいいのか困ったことはありませんか?
 普段は知らなくてもあまり困ることはありませんが、いざというときに出てこないと
 焦るものです。
 ここでは、ビジネスの場面でよく登場する席次を紹介します。

 席次の基本は、

  入り口から遠い場所が上座
 です。
 上座とは、目上の人が座る席のことで、反対は下座になります。
 基本的には、目上の人を上座にお通しすれば間違いありませんが、例外もいくつかあります。
 また、場合によってはこの席がよいと上座以外の場所を指定される方もいらっしゃる
 でしょう。
 そのときは臨機応変にとらえ、形式にとらわれないようにしましょう。


□屋内移動のときの席次
 ◎エレベータ
  エレベーターは、下座の位置が重要です。
  下座は、エレベーターの操作盤の前になります。
  目下の人はここでエレベーターの操作をするためです。
  下座から順番に考え、上座はエレベーターの操作盤の前にいる人の対角線側の
  一番奥です。
  エレベーターに乗る際は、目上の人を先にお通ししますが、人数が多いときには
  先に乗り、操作盤の「開」ボタンを押してすべての人が乗り終わるのを待ちます。
  降りるときは、先に目上の人に降りてもらい、最後に自分が降ります。


 ◎階段
  階段は、上るときと下りるときで位置が異なります。
  また、お客様や目上の人には手すり側を勧めます。

  ●上りのとき
   お客様や目上の人が前、目下の人が後ろにくるように歩きます。
  ●下りのとき
   今度は逆に目下の人が前、お客様や目上の人が後ろになるように歩きます。
   上りにしろ下りにしろ、お客様や目上の人が誤って落ちないようにと考える
   配慮の一つです。


会議のときの席次
  会議のときの席次は図に示した通りですが、会議に合わせて臨機応変に行うのが
  良いでしょう。
  基本はどの形式でも変わりません。
  奥に議長が座る場合、上座は議長の右隣となります。
  ※会議に来客も参加する場合
   来客がある場合は、先に奥の上座にお通しするのが基本です。
   複数の場合は、上司の方から順に座ってもらいます。


 ◎セミナーや講演会など、スクール形式での会議に参加したとき
  上座は、舞台の正面や講演台の前に近い見やすい席となります。
  両端の場合は、通路側の席が正面に近くなるため、ここでは出入り口前が上座と
  なります。
  ただし、出入り口に近い席を好む人もいるので、その場合は臨機応変に対応しましょう。


訪問・打ち合わせのときの席次
 訪問や打ち合わせのときの席次は、会議室や応接室のレイアウトやソファの形状によっても
 異なります。
 ここで示したのはあくまで原則とし、臨機応変に行うことも必要です。


 ◎応接セットが置かれた部屋のとき
  応接セットが置かれた部屋での訪問や打ち合わせのときは、長いソファが上座と
  なります。
  お客様を訪問したときはここに座ります。
  3人で訪問する際には、一番奥が上座、2番目は真ん中、扉に近い側が目下の人に
  なります。
  一人がけの椅子は、訪問される側の人が座る席です。


 ◎会議室や打ち合わせスペースのとき
  会議室や打ち合わせスペースでの訪問や打ち合わせのときは、会議の場合と同一です。
  奥が上席となります。


 ◎重役室や勤務フロア内の打ち合わせスペースで来客と打ち合わせを行うとき
  重役の部屋に置いてある応接セットで行う場合や、勤務フロアに打ち合わせスペースが
  ある場合などは例外です。
  その場合は、重役の机や勤務フロアに接している側に身内が座ることになります。


□乗り物のときの席次
 乗り物のときは、電車と飛行機、タクシーと自家用車によって席次が変わります。

 ◎タクシーのとき
  タクシーの場合は、2〜3人までで利用する場合と、4人で利用する場合とによって
  少し異なります。
  どちらにも共通しているのは、後ろの座席の奥が上座になり、運転席の隣が下座に
  なる点です。
  4人で利用する場合は、後ろの3人がけの部分の席次が変わります。
  この場合、真ん中の席が下座になります。


 ◎自家用車のとき
  目下の人が運転するときは、タクシーと同じ席次になります。
  しかし、目上の人やお客様の運転する車に乗車した場合は注意が必要です。
  この場合、運転席の隣である助手席が上座となります。
  以降、一つずつ順番がずれていきます。


 ◎電車や飛行機のとき
  以下の順番によって席次が決まります。

   1.窓側
   2.通路側
   3.(3人がけ以上のとき)窓側と通路側に挟まれた真ん中の席

  しかし、中には移動のしやすさから通路側を好む人もいるでしょう。
  その場合は、座る前に尋ねるなど臨機応変に対応することが必要です。


 ◎電車のとき
  電車の際は、進行方向に注意が必要です。窓側で進行方向を向いている席が上座となり、
  2番目は進行方向と反対側の窓側の席となります。
  以下、通路側の席、(3人がけの場合は)真ん中の席となります。


 ◎飛行機のとき
  飛行機も電車のときと同様の原則で座席が決められます。
  注意しなければならないのは、2番目の例です。
  窓側の席と分散させて座る場合は、窓側の通路に隣接した席が2番目、通路側の
  通路に隣接した席が3番目となります。
  また通路側の席のみを使用した場合は、通路に隣接した席が上座となり、中央の座席
  ほど下座になります。


 ◎接待のときの席次
  接待のときの席次は、招待した側が決めることになります。
  あらかじめ先方の役職を把握しておきましょう。
  席次を決める際には、以下の3つを押さえておくとよいでしょう。


   1.入り口に遠い場所が上座
   2.ホテルのラウンジや庭園の美しい料理店で接待を行う場合、景色の見える場所が
    上座
   3.自分より目上の人が右に来るように座る。ただし3人の場合は、真ん中が上座、
    2番目は右側、3番目は左側


 ◎和室(和食)のとき
  通常は上記の原則の通りですが、床の間のある和室(和食)での接待の場合は
  注意が必要です。
  床の間のある場所が上座となり、2番目の人が脇床(※)の前に座ります。

  (※)脇床とは、飾り棚や違い棚などがある床のことです。

 ◎洋室(洋食)のとき
  洋食のときは、上記の原則の通りです。
  出入り口から遠い真ん中の席が上座となります。
  景色のいいレストランでの会食の場合は、景色が見える側を上座とする場合も
  あります。
  その時々によって臨機応変に対応しましょう。


 ◎中華のとき
  中華のときは、出入口から最も遠い席が上座となります。
  上座から左側、右側、左側…と順番に並んでいき、出入り口に一番近い席が下座
  となります。

 

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