営業の仕組みに欠かせない顧客情報の収集 管理(データベース) 活用

           

顧客情報の収集・管理・活用 

   
  ■顧客が本当に知りたい商品情報

   営業マンは、自社で販売する商品やサービスについて、十分な知識を持ってい
   なければならない。

   これは当然のことのようだが、以外に徹底できないケースが多く見受けられ 
   る。

   顧客から商品について質問を受けた時、答えられなかったり、あるいはあいま
   いにしか答えられなかった場合、顧客は大きな不信感を持ちます。

   商品はよくても、営業マンがそれを上手に顧客に伝えられなければ、成約は見
   込めません。

   しかし、知識だけをやみくもに詰め込めばいいというものでもありません。

   商品やサービスを購入する理由は、顧客側の事情によってさまざまです。

   例えば、スーツケースを購入した時、顧客の一人は「頑丈さ」で選びもう一人
   は「大きさ」で選ぶ、というように、その決めてとなる
   ポイントは顧客によって異なっています。

   この時、「頑丈な」スーツケースを求めている
   顧客に、「物がたくさん入ります」と説明しても
   何の効果もありません。

   営業マンは、「頑丈だ」「物がたくさん入る」と
   いう情報を知識として持ち、顧客のニーズに
   応じて的確な商品説明を行わなければならな
   いのです。

   断片的な商品知識は役に立ちません。

   また、営業マンが商品を売り込む時、パンフ
   レットなどの販売用資料を使うはずです。

   商談時に、パンフレットに書いてあることを
   くどくどと説明しても、効果的とは言えません。

   さらに、顧客は競合する複数の会社の営業
   マンに話を聞いているはずですから、場合に
   よっては、営業マンよりも多くの知識を持っているかもしれません。

   そうした顧客が本当に喜ぶ情報とは、何でしょうか。

   それは、パンフレットには載っていない生の情報、つまり「この商品を他社で
   はどう活用しているか」ということなのです。

   営業マンは自分の足でこうした生きた情報を収集し、顧客に提供しなければな
   りません。

   その積み重ねで、初めて「この営業マンの言うことなら信用できる」という顧
   客からの信頼を得ることができるのです。
   
  □商品の情報を分析(フォーマット

   (1)競合商品との比較

     顧客が物を購入する時、1社の商品だけについて検討するということはま
     ずあり得ません。

     必ず、競合する他社商品と価格、性能、安全性、デザインなどを比較検討
     するはずです。

     このため、営業マンは自社商品だけではなく、他社商品についてもある程
     度の知識をもち、自分なりに比較、評価することが重要です。

     そこで、「競合商品」の欄では、他社商品のデータと特長、セールスポイ
     ントを調査して記入します。

     また「商品力比較」の欄では、品質、価格、知名度などについて、自社商
     品と他社商品を比較評価してください。

     評価の方法は10点満点で点数をつけても、1〜5の5段階評価でもよいで
     しょう。

   (2)自社商品の強み、弱みの確認

     (1)で評価、分析したデータをもとに、他社商品と比べた自社商品の強み、
     弱みを書き込みます。

     この情報分析の狙いのひとつは、単に自社商品についての知識を深めるだ
     けではなく、他社商品と比較することで、より具体的に自社商品のメリッ
     トを説明できるようにすることです。

     ですから、単なる商品知識のメモとしてではなく、顧客に説明するつもり
     で「〇〇社商品と比べてどこが違うのか」という視点からか考えて記入し
     てください。

   (3)自社商品活用事例の記入

     この項目は、実際に自社商品を購入し、使用している顧客のもとへ行き、
     生の意見を集めて記入してください。

     その時に注意するべき点は、「常に新しい事例を探しておくこと」「売り
     込みたい得意先と同じような規模、業種の企業事例を探すこと」、の2点
     です。

     次々と新商品が登場する時代ですから、情報はすぐに陳腐化します。 

     また、会社の規模、環境が違えば、商品の扱い方もまったく違ってくるも
     のです。

     記入の方法は、「この商品を導入したことで、仕事の状況がどう変わっ 
     たか」について、導入前と導入後を比較して書き込むことが必要です。

     ただ単に「A社さんでは、こんなふうに使っていただいています」というよ
     りも、「A社さんではこういう問題があったのですが、この商品を導入して
     いただき、こういうメリットが出ています」というように具体的な効果を
     記入します。

     このほうが、顧客に役立つ情報になりますし、説得力が増します。

   (4)商品知識、情報をどう生かすか

     せっかくの商品知識も、実際の活動で生かせなければ宝の持ち腐れです。

     顧客ごとのニーズにあわせて、どういった情報を提供していくべきかを検
     討してください。

     詳しい商品知識を身につけるには、まずカタログを読み込むことです。

     そして、情報を持っている社内の担当者に直接聞くことです。

     また、顧客からの質問で答えられないものがあれば、必ずその日のうちに
     社内で確認して返答します。

  
  ■顧客のニーズをキャッチ

   (1) 固定客づくり

      シェア・アップ戦略を成功させるカギは得意先が顧客(エンドユーザー)

     をいかに吸引してくれるかという、得意先の
     自社に対する「協力度」や得意先自体の
     「販売競争力にあります。

     つまり、インストア・シェア(特定の取引
     先における契約全体のうち、自社が占める
     割合)を、どう高めて行くかが重要となる顧客管理.gif
     のです。
     そのためには、得意先との強力な連携と密着

     をはかり、固定取引先として、インストア・
     シェアの充実を図り、顧客情報を蓄積し、
     
管理して活用していきます。
     
   
(2) ニーズキャッチ

     顧客に対して、いくら約束を守り定期
     訪問をしていても、それだけでは真の
     固定客にはなり得ません。

     真の固定客化をはかるには、約束を
     守り、定期訪問をすることにプラスし
     て、常に変化していく顧客のニーズをさぐり
     今一番顧客の困っていることは何かを的確に
     つかみ、それを満足させ得るように対応していくことが必要となります。

     さらに、これらの情報を顧客情報として収集・管理・活用することも忘れ
     てはなりません。

     そうした顧客のニーズが価格・品質・サービスなどのどこにあるか、的確
     なニーズキャッチによって、先手をとった時、信頼が生まれ、より強固な
     顧客との密着化がはかれ、真の固定客になってもらえるのです。

     「分からないことは、お客に聞いてみよ」、常に顧客の困っているこ
     耳を傾けることが、真の固定客をつくりあげ、業績安定基盤をつくってい
     くキメ手となります。 
  
   顧客密着を促進するためには、その顧客との現在と過去のつながりの深さが一
   つのキーファクターとなります。

   つながりの深さを保つには、その顧客と自社との過去の歴史を、会社、セール
   スマン自身がよく認識し、そのつながりの深さをうまく活用したセールス活動
   をすることが効果的となります。

   そのためにも顧客情報の収集、管理、活用が欠かせないのです。

        情報をもつものが力を持つ。(P.F.ドラッカー)

 

               

顧客情報の収集と活用 


  営業マンにとって、「情報」が重要なものであることは言うまでもありません。

  しかし、どのような情報を集め、どう活用したらいいのか、きっちりと整理(情
  報整理フォー
マット)できている営業マンはあまり多くないようです。

  頭では「情報は重要だ」とわかっていても、実際に顧客情報を収集しそれを管
  理・活用できる営業マンが少ないということは、裏を返せば、それができればラ
  イバルに大きく差をつけられるということです。

  まさに「情報を制する者は営業を制す」といったところでしょうか。

  常に問題意識を持ち、「それを解決するにはどんな情報が必要なのか」というこ
  とを考え続けておくことです。

  例えば、得意先から「おたくの商品はB社の商品と比較して、どこがどう優れてい
  るのか説明してくれ」と言われたとします。

  その場合、自社商品と他社商品のパンフレットを並べてその違いを説明するよう
  では失格です。

  なぜならパンフレットに載っているような情報は既に顧客も持っているケースが
  多く、顧客にとっては何の価値もないのです。

顧客管理2.gif
  では、常に問題意識を持っている営業マンの場合
  はどうでしょう。

  偶然訪問した先が、ライバル会社の商品を使っ
  ていたとします。

  その営業マンは自然に、その商品の使い勝手、
  良い点・悪い点について、生の声を聞き出そうと、
  情報収集するはずです。

  そして、それを整理し、情報としてストックしておくでしょう。

  これはパンフレットなどからはわからないユーザーの生の声です。

  こうした情報は、顧客にとってみれば本当に役立つ情報となるのです。

  このように、常に問題意識をもっていれば、これまで、見逃していた貴重な顧客
  情報をしっかりとキャッチすることができるようになるはずです。

  顧客情報はただ多く集めればいいというわけではなく、大切なことは早く」
  「正確」な情報を収集
することです。

  そして何よりもそれを「活用(生かす)」ことです。

  そのためには、収集した情報、知識を整理して理解を深め、ストックしておくと
  ともに、営業マン個人だけではなく、組織の財産として共有化、活用を図り、
  経営向上につなげていきます。

 

営業の標準化に欠かせない顧客情報の収集と管理


           新規開拓、既存客への単価アップ、顧客の流出防止に

           欠かせない顧客情報の収集と管理(データベース)


  収集した顧客情報を有効活用するために整理しましょう。
   
  ■情報内容の整理

   情報の種類の欄から、該当する内容を上記に掲載の情報整理フォーマットでチェ
   ックします。

   その他の場合は、( )内にその内容を記入する。

   また、情報の取り扱いを判断する基準として、「信憑性」「重要性」「緊急性」の度合い
   を判断します。


  □顧客情報の入手先と手段

   営業活動中になんらかの情報を入手したら個人用と法人用それぞれのシートに記入
   して整理する。

   まず、どこから情報を入手したのか、その相手先と入手手段を記入します。

   情報の入手手段が面談によるのか電話か、または文書での連絡を受けたのかを書き
   込みます。 

  □情報内容と入手状況

   入手した情報を具体的に書き込みますが、そのときに注意する点は、誤解が起
   こらないよう、推測(〜のようだ)と事実(〜である)をはっきりと示すこと
   です。

   確認できない事柄については、憶測を避け、事実を書き込むようにします。

   また、「だれ」から「どこ」で得た情報なのか、またその時の「状況」はどう
   だったのかを正確に記入します。

   特に「状況」については、情報の信ぴょう性に関わってきますのでできるだけ
   正確に書き込みましょう。 

  □どのように活用するのか

   入手した情報をどのように活用するかを検討します。

   またそれに伴い、今後どのような情報を入手すべきかも合わせて考えてみまし
   ょう。

   例えば、「新社屋を建設する予定だ」という情報であれば、「いつ建設計画が
   具体化するのか」、「ライバル社(店)はどういう対応をしているのか」とい
   った情報を収集すべきです。

  □上司による対応の判断

   上記のことをフォーマットに記入し終えたら、トップ・上司へ報告を行いま
   す。

   トップ・上司は担当営業マンからさらに詳しく情報を聞き出したうえで、どの
   ような処置をとるかを判断します。


  □情報の共有化

   このフォーマットは営業マン個人だけでなく、トップへの報告はもちろん、必
   要に応じて社内での情報共有化にも活用します。

   このシートを必要部数だけコピーし、会議や打ち合わせ、関係部門への連絡・
   協力要請のために回覧します。

   新たに書類を作成する必要もありませんし、口頭で連絡するよりも正確に情報
   伝達ができるというメリットもあります。

    お客様の「管理」「囲い込み」「保全」「信頼関件の発展」とは、具体的な行動
   としては、何をすることでしょう。

   もちろん通常あなたが行うべき基本的な業務を実行することは、もちろんです
   が、具体的には以下の3点の実行です。

   「顧客管理」とはお客様に対する

    *クロスセリング(その商品に関連する商品を薦める)の実行

    *アップセリング(その商品より高額、上位品を薦める)の実行

    *リレーションシップ・マーケティング(顧客との良好な関係)の実行

  ■お客様との接点を増やす

    お客様とどのくらい接点がありますか?大多数のお客様とは1回の商取引だけ
   で、お客様の顔を思い出せないなんてことはないですか?

   あなたのすべきことは、お客様から情報の収集、そしてお客様への情報の提供
   です。

   すなわち、この情報交換作業こそが、顧客満足のためのサービスの実行に他な
   りません。 

  ■「顧客管理」と「契約者管理」

   あなたのデータベースは契約者管理になっていないだろうか。

   そういう私も、15年前までは顧客管理というには程遠い管理内容でした。

   購入していただいた日付と商品名だけのお客様(契約者)データでした。

   当然集客(営業)活動も熱意と根性に任せたもでした。

   そんな私がなぜ顧客データの重要性を声高に叫んでいるか?

   本場米国の翻訳本、その名のとおりデータベース・マーケティングというタイ
   トルでした。

   この本を読んだとき、もしこれが実践できたらいままでのような営業から開放
   されると真っ先に思ったのでした。

   ですから、あなたには私のようなつらくて苦しい営業活動をいつまでも続けて
   欲しくないのです。

   売上げアップには顧客情報の管理が命です。
   既存客への単価j0174838150.jpgアップや顧客の流出防止は顧客
   満足度の向上にあり、これらを実践していくためには
   お客様の履歴が必要です。

   そして、営業をつらくて大変な活動から開放してくれる
   のも顧客データがあれば解決できるのです。

   今あるパソコンに顧客データを入力・管理し、営業の道
   具として活用することです。

   顧客情報の管理をしなくては売り上げアップのための計
   画も行動も、画餅であって実現不可能となってしまうから
   です。

   パソコンもデータ入力しなければただの箱に過ぎません。  

   ■お客様情報収集の目的

   ここで大事なことは、何故、お客様の情報を集めるのか?情報を集めてどうす
   るのか?

   その意味が正しく理解されないと、情報収集は長続きできません。

   最近は昔と違い「契約情報管理」ではなく「顧客情報管理」と言われていま
   す。

   お客様の「契約内容の把握、管理」だけではお客様のすべてを把握、管理して
   いることになりません。

   これからは一人のお客様全体に対して、一つの会社・店といったワンストッ
   プ・サービスの時代となってきています。

   お客様単位のサービスを考えていかなければなりません。

   お客様情報の収集と管理を考える上でもっとも大事なことは、

    @何のために情報を収集、管理するのか(収集の目的)

    Aどんな情報を収集するのか(収集の対象)


   以上のことを自分でしっかりと確認しておくことです。

   お客様の情報の収集は、お客様を丸ごと抱え管理していくこと、他社(店)にお客

   様を奪われないよう保全すること又、更にお客様とのより良いリレーションシ
   ップ(信頼関係)を維持・発展させていくためです。
   
  ■顧客管理

   営業マネジメントには「業績先行管理」、「行動管理」、「顧客管理」の3点が
   挙げられますが、ここでは顧客管理について解説します。

   売上向上のために必要な顧客管理とは、顧客に優先順位を付けることで、限ら
   れた営業リソースを集中することにあります。

   かつて、「お客さまは神様」であり、購入金額が少ない顧客と大きい顧客への
   対応に差を付けることは悪いことであるという考え方が一般的でした。

   しかし現在では、顧客ロイヤルティーに合わせた対応をすることが当たり前と
   なっている。

   飛行機へのチェックインのためにカウンターで長蛇の列に並んでいるとする。

   その横で、ファーストクラスの搭乗者が並ばずに手続きをしていても、不快感
   を感じる人は少ないでしょう。

   「すべての顧客と分け隔てなく平等にお付き合いすること」と、「適切なお付
   き合いをすること」は違います。

   逆に過剰なサービスは、顧客に不快感を与えることさえあるのです。

   「CS(顧客満足度)の向上」という“お題目”のもとに、すべての顧客に最高の
   対応を心がけようとするのは、全く無意味なことである。

  優先順位の付け方と活用法

    一般に、取引額の上位2割の顧客が8割の売上げを占めると言われている
   (パレートの法則:80対20の法則)。

   その上位2割の顧客に対して、

    1.既存顧客の維持を重視

      ロイヤルティー・マーケティングでは、新規顧客の獲得以上に既存顧客の維
      持を重視します。

      既存顧客の満足度を高めることによって顧客の離反率を下げ、長期的な関
      係づくりを目指します。

    2.顧客を貢献度に応じて区別

      すべての顧客は平等ではないという原則「顧客不平等論」を是とし、企業の
      売り上げや利益に多く貢献する優良顧客とそうではない顧客を明確に区別し
      ます。

      その際には、顧客を区別する基準となるデータが必要となるため、情報シス
      テムを活用して顧客情報の収集と分析が行われます。

    3.優良顧客を優遇

      優良顧客に対してはより多くのサービスや特典を与えるなど優遇する一方、
      逆に非優良顧客へのそれは少なくします。

      つまり、自社のマーケティング資源をより優良顧客に多く配分し、非優良顧客
      への配分を少なくします。

  □顧客情報として把握すべきもの

   実際に現場で使える情報として、次の五つの顧客情報を管理しておきたい。

   (1)年商、拠点数、創立年月日、所属団体、決算月・取引銀行、従業員数、
     車両購入先、車両台数、売り場面積などである

   (2)信用情報

     帝国データバンクやTSR(東京商工リサーチ)など、信用調査会社の
     評点を参考にする。

   (3)決裁ルート

     キーパーソン(決裁者および決定に重要な影響を与える人)、決裁権者・
     ルート、
     など。
     もし会議で意思決定しているのであれば、会議の開催時期など。

   (4)取引履歴および最初の取引のキッカケ

     取引履歴を活用している企業は多いものの、新規取引のキッカケを把握し
     ているところは少ない。
     ここに新規開拓のヒントが隠れているかもしれない。

   (5)商談履歴

     必要最低限のメモ書きが残されていることが望ましい。

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営業力アップのための顧客管理

           

営業力アップのための顧客管理

  ■顧客管理の目的

   1.顧客の全体像を把握する 

     顧客管理の目的は自社の顧客ニーズや購買履歴、クレームなどさまざまな情
     報を管理して、顧客がもたらす収益を長期的・継続的に最大化していくことに
     あります。

     一般に顧客は「ロイヤルユーザー」、「リピーター」、「トライアルユーザー」、「見
     込み客」、「潜在顧客」などに分けることができます。

     顧客管理ではこれらの顧客情報を正確に把握して、より上位の顧客に育成し
     ていくこと、途中での離反を防ぎ定着させること、見込み客・潜在顧客の裾野
     を広げていくことなどが重要になります。

     ◎管理すべき顧客の全体像

      <ロイヤルユーザー>
        多数の購買履歴があり自社に対して十分な信頼をもっている。

        自社の対応に余程の不手際がない限り、競合他社へ乗り換える
        ことはない。

      <リピーター>
        2回以上の購買層歴がある。

        自社に対して一応の評価はしているが、ロイヤルユーザーほどの
        信頼感はもっていない。

      <トライアルユーザー>
        自社から1回だけ購入したことがある。

        リピートオーダーするか迷っている、あるいはリピートせずに他社に
        乗り換えた。

      <見込み客>
        自社に関心があるが、まだ利用したことがない。

      <潜在顧客>
        自社を知らない、あるいは関心がない未利用客。

   2.層別と個別に捉える

     実際に顧客を分類するためには、自社のビジネスに即した形で、自社にとって
     のロイヤルユーザー、リピーターなどの定義を明確にしなければなりません。

     さらに、既存顧客がどのグループに属しているかを分類することも必要になり
     ます。

     ◎自社にとっての各グループの定義と既存顧客の分類

      (1)それぞれのグループの定義を明確にする
        たとえば、自社の商品が消耗品である場合と生産財である場合では、ロ
        イヤルユーザーとするための購入頻度や購入金額の基準は当然異なっ
        てくるでしょう。

        また、法人相手のビジネスを行っている場合には、取引の金額や回数だ
        けではなく、「双方の社長同士の信頼関係」、「妥当な支払い条件」、「約
        束通りの支払い実績」なども要件になってくるかもしれません。

        ロイヤルユーザーは現時点での自社の収益を支えてくれている最重要顧
        客層であり、がっちりと囲い込んでおかなければなりません。

        そのためには、他の顧客に比べて優遇策を講じるなどの必要もあります。

        リピーター、トライアルユーザーについては、ロイヤルユーザーになる可
        能性が高い有力顧客層です。

        さらに「見込み客」、「潜在顧客」についても、販促手法の工夫などで、ま
        ずは購入してもらうための働きかけをすることが大切です。

        このように顧客層に応じた適切な施策を講じていくためにも、まずは自社
        の状況に応じた顧客層の定義が必要になります。

      (2)既存顧客を分類する
        さらに、すでに取引のある個々の顧客をそれぞれのグループに分類します。

        ここでロイヤルユーザーと呼べる顧客がほとんどいない場合などは、その
        育成が急務になります。

        また、たとえば、「A社とC社はロイヤルユーザーといえるが、B社は現段
        階ではリピーターに過ぎない」という判断がなされた場合には、B社に対し
        て今後どのような働きかけを行えばロイヤルユーザーになってもらえるか
        を、個別具体的に考えます。

        ここまでみてきたように、自社の状況に即した顧客のグループ化を行い、
        さらに既存顧客をそれぞれのグループに分類していくことで

         ・それぞれの層(ロイヤルユーザー、リピーターなど)に対して
          どのような活動をすべきか
         ・それぞれの顧客に対して個別にどのような活動をすべきか

        が明らかになります。

  □顧客情報の収集と管理

   適切な顧客管理を行うためには、顧客ごとのさまざまな情報を迅速に入手し、い
   つでも分析可能な状態にしておかなければなりません。

   ABC分析やRFM分析、与信管理などを行うためには、あらかじめどのような情報 
   が必要であるかを明確にしておく必要があります。

   その際には購入実績などの定量的なデータだけではなく、「先方を訪問した営業
   マンの感想」といった定性的な情報も併せて入手することが大切です。

   <情報収集の具体的方法の検討>

     ・収集すべき情報の選定
     ・情報収集の手段

   <情報収集に必要なツールの準備>

     ・アンケート用教

     ・顧客管理台帳(パソコン上でデータベース化する)

   <情報収集のための標準化話法の開発>

     ・セールスマニュアルの整備

   <情報収集の教育>

     ・訓練の実施

     ・ロールプレイングの実施

   収集すべき情報の種類によっては、顧客に直接アンケート用紙を送付して記入し
   てもらう方法も考えられますが、一般的には営業マンが顧客との会話のなかで行
   います。

   したがって、営業マンが収集すべき情報が何かを整理し、それをスムーズに聞き
   出せるか、その話法を体得するための教育訓練をどのように実施するか、といっ
   たことが整備されている必要があります。

   また、顧客から情報を収集する方法を身につける一方で、自らも積極的に情報を
   与えていくことも非常に重要です。

   そうすることにより、顧客との信頼関係が強まり、営業力のアップにつながります。

   1.情報の入手

     ◎入手すべき顧客情報

      <基本情報>
       代表者名、住所、連絡先、業績、会社規模、創業からの経緯など

      <業績情報>
       売上、利益、資産の状況など(できれば過去3カ年分の貸借対照表、
       損益計算書を入手)

      <代表者情報>
       年齢、能力、経験、人柄、事業への熱心さ、趣味、家族構成など

      <自社との取引情報>
       初回受注から現在までの受注時期・金額・支払い状況、クレーム
       情報(頻度と重要度)、自社に対する満足度など

      <競合他社との取引情報>
       自社の競合となる企業との取引状況(先方企業における自社の取引
       シェアを把握)

      <営業マンの訪問時の感想>
       先方のニーズ変化に関する情報、新規事業への参入・既存事業
       からの撤退情報、与信管理に反映させるべきマイナス情報(先方
       担当者のモチベーション低下、退職者の急増、経理担当者の頻繁な
       変更、事務所の汚れ・乱れなど)

   2.情報の管理・分析

     収集した情報を有効活用するためには、それらが使いやすく整理されており、
     更新されていることが必要です。

     取引履歴、支払い履歴、営業マンの訪問履歴などを確実に記録し、いつでも
     最新の情報がわかるようにしておきましょう。

     顧客台帳などを使った紙ベースでの管理も可能ですが、今ではシステム上に
     顧客情報のデータベースを構築しておきましょう。

     データベースの構築・運用においては、その効果を十分に発挿できるように、
     次のような点に留意しましょう。

      ・受注書、納品書、請求書などと連動させることで更新がしやすい
       ように設計する
      ・適切なパスワード付与によって必要な人が必要なときに自由に
       閲覧し分析できるようにする
      ・「一定期間取引がない」、「クレーム回数が許容範囲を超えた」、
       「売掛金額が急増している」といった要警戒情報を自動的に表示させる
      ・ABC分析、RFM分析、与信管理などの定型分析を行いやすいように
       設計する。
       データベース構築後はそれらの分析を定期的に実施し、状況把握・
       改善に活用する
      ・個々の顧客だけではなく顧客全体での売れ筋商品の変化などが
       わかるようにする
      ・営業マンの日々の活動を通じて得た定性的な情報を入力しやすい
       ように設計する

       ◎ABC分析

          参考例にあるように売上高の内訳を調べると、一般的には、
         少数の顧客が全体のなかで大きな比率を占めています。
         「ABC分析」は、これを数字やグラフで分析する方法です。
         まず、顧客を取引金額の大きい順に並べ、各顧客の取引額が
         全体(合計)に占める比率を算出します。
         さらに次表のように、累計比率が全体の7割程度の売り上げを
         占める上位顧客をAランク、全体の7割超から9割程度を占める
         顧客をBランク、9割超を占める顧客をCランクと位置づけます。
         こうしてランクづけされた顧客グループ別に営業戦略を検討します。
         たとえばBランクのなかの有力企業をAランクに上げるために、
         当該企業への訪問回数やアプローチの仕方を見直すなどです。

       RFM分析

         RFM分析とは、顧客を最終購入日、累計購入回数、累計購入金額
         の3つの視点で分類・評価し、それぞれの顧客に対してどのような
         施策が必要かを検討する手法です。

          R(recency 最終購入日) いっ買ったか、最近購入しているか
          F(rrequency:累計購入回数) どのくらいの頻度で買っているか
          M(monetary:累計購入金額) いくら使っているか


         RFM分析はおもに購入頻度が高い商品を扱っている飲食店や小売店
         などの個人顧客分析に使われますが、ルートセールスなど法人相手の  
         ビジネスにおいても、基準値を工夫することにより活用可能です。

          RFM分析例

          上記は1年前を起点として、「R」、「F」、「M」のそれぞれについて
          分析した例です。

          顧客Aは最終購入日からの日が浅く、累計購入回数・金額も多い
          ため、最電要顧客ということになります。

          仮に「F」、「M」の値が大きいにもかかわらず、「R」(最終購入日)
          から、長期間経過している顧客がいる場合には、購買力のある
          優良顧客の足が遠のいていることになります。

          完全に離反してしまう前に早急な対策が求められます。

       与信管理

         法人相手のビジネスでは、売上と実際の代金回収にタイムラグがある
         のが通常であり、先方の支払い能力に応じた与信管理をしていくことも
         重要です。

         これまでの取引実績や先方の企業規模・業績などに応じて取引先それ
         ぞれに与信枠を設けて、そのなかで取引を行うことが大切です。

         自社にとってのロイヤルユーザーの定義には、与信管理か万全である
         ことも加えておくべきでしょう。

         具体的には次のような点をチェックし、異変がある場合はその理由を確
         認しましょう。

          ・売掛金の回収サイトは長期化していないか

          ・取引額の増加ペース以ヒに売掛金残高が増加していないか

          ・取引額の増加ペース以上に1回ごとの売掛金か増加していないか

  □顧客情報の活用方法

   どんなによい顧客情報システムであっても、それを活用して販売に結び付けなけ
   れば何の価値もありません。

   逆にいえば、

    販売の効率と効果が得られるように、
    顧客情報の収集・保管・分析がなされなければなりません。

   したがって、顧客管理のシステムを構築するためには、まずどのように活用する 
   のかを明確にしておく必要があります。

   顧客情報の活用方法として、大きく次の4つが考えられます。

    1.販促企画での活用
    2 商品化計画での活用
    3.販売計画での活用
    4.日々の営業活動での活用

   これらの活用範囲からもわかるとおり、顧客情報は営業部門のみならず広く自社
   全体で活用できるものなのです。

   1.販促企画での活用

     販売促進企画を立案する場合、最低限投資した費用に見合うだけの効果が
     期待できなければなりません。

     そのためには、販促の対象となる顧客の層を明確にイメージする必要があり、
     顧客情報の活用が欠かせません。

     すなわち、顧客情報を分類・分析し、販促企画を実施する前に、どのような商
     品がどれだけ売れるかを予測しておくことが大切です。

   2.商品化計画での活用

     販促企画と同じく、新商品の開発、商品の仕入れ、商品の在庫管理について
     も、顧客情報を分析して計画を立てます。

     この代表的なものが、コンビニエンスストアなどにあるPOS端末からの顧客情
     報を活用したシステムです。

   3.販売計画での活用

     一般に、販売計画の立案は、過去の販売実績を基礎に売り上げ増分を盛り込
     むという手順で行われます。

     しかし、この売り上げ増分の算出は経験値によることが多く、販売計画を実行
     に移す際に何をよりどころにすればよいかがはっきりしません。

     本来、需要あっての売り上げなので、顧客情報を基にすれば販売計画を立案
     しやすくなります。

   4.日々の営業活動での活用

     営業活動では、営業マネージャーと営業マンによる活用が考えられます。

     営業マネージャーは、顧客情報や見込み客リストなどを基に、営業マンの活動
     がどのように進行しているか、というフォローに活用します。

     営業マンは顧客情報から、訪問計画を立案したり見込みがありそうな商品を
     ある程度まで予測します。

     なお、こうした顧客情報は一度集めればよいというものではなく、こまめに追
     加・訂正・削除を行い、つねに生きた情報にしておかなければなりません。

     顧客情報に限らず、収集した情報を活用できるかどうかは、それらが使いやす
     く整理されており、古くなったものが確実に廃棄または更新されているかがポ
     イントになってきます。

     そのためにはルールを定め、情報を体系づけて整理・保管することが必要です。

     具体的な手法としてはさまざまなものがありますが、顧客情報のデータベース
     を構築し、営業マンが新しい情報を入力することでそのメンテナンスを行って
     いる会社も多くあります。

  □既存最客を育成強化する

   既存顧客を育成強化するということは、既存顧客への販売を「増量」と「品種拡
   大」の両面から促進することです。

   既存顧客の育成強化策について整理します。

   1.意欲的な顧客にターゲットを絞る

     顧客自体の業績や所得が増加すれば、それに応じて注文量も増えてくること
     が期待されます。

     このような顧客にターゲットを絞れば、効率的な営業活動が可能になります。

     同時に営業マン自身も、顧客の要求に応えるよう、意欲的に営業活動に取り
     組む姿勢が必要となります。

   2.取引品目数を増やす

     取扱品目数を増やすことは、顧客のさまざまなニーズに対応するうえで非常に
     重要です。

     したがって、営業マンは商品の好き嫌いをせず、商品や関連事項などについ
     て多くの情報収集を行い、顧客に提案していくことが要求されます。

   3.上司の同行で顧客上層部にコネクションをつくる

     上司と同行し、通常会うことが難しい顧客の上層部にコネクションをつくること
     が顧客育成には有効です。

     担当営業マンが顧客上層部とも話ができるようになれば、顧客側担当者の対
     応も変わり、商談がスムーズに進むことも少なくないからです。

   4.営業マンの担当顧客を変える

     長年同じ顧客を担当することは、なじみが深くなる一方でマンネリ化を招くこと
     にもなり、顧客の変化に鈍感になってしまうことが多いようです。

     一般に担当変更のサイクルは、

      ・フォロー体制が確立された営業で1年
      ・一般ルートセールスで3年
      ・機械設備など高額品セールスで5年

     程度が目安といわれています。

  既存顧客を守る

    販売後も十分にフォローして最客の満足度を高めることこそが、
    次々に営業機会をつかむための、重要なステップであるといえます。

   顧客の信頼を得ることができれば、新しい顧客を紹介してもらえたり、買い替えの
   際に商談がスムーズに進むといったメリットも考えられます。

   しかしながら、売り上げ目標が設定される関係上、どうしても目の前の商談が優
   先され、販売後のフォローは疎かになりがちです。

   フォローや、代金の回収まで終わってこそ、ひとつの販売活動が完結したことにな
   ります。

   既存の顧客に対するフォローは、営業マン本人がつねに意識して行い、また管理
   職も営業マンが確実に実行しているかどうか、確認していく必要があるでしょう。

   次に、商品納入後のフォロー手順の例をご紹介します。

    1週間後…取引のお礼状を出す。営業マンの手書きによるものが
           望ましいが、数が多くなるようであれば、書式を決めて
           アシスタントが代筆するなどの対応でもよい。

    2週間後…営業マンが直接訪問し、商品について不都合な点などが
           ないかを尋ねる。
           同時に機会があれば別の顧客を紹介してもらいたい旨を
           伝える。

    1カ月後…営業マンの上司が直接顧客に電話をし、取引の礼を述べ、
           その後不都合な点が発生していないかを尋ねる。

    *1カ月後以降も、最低でも2カ月から3カ月に一度は、電話・メールなどに
      よるコンタクトを欠かさない。

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情報の一元管理と共有化

 

営業における情報管理

   
  ■営業における情報管理

   営業担当者の仕事は、会社の情報を顧客に伝えると同時に、顧客の情報を会社に
   伝えることである。

   顧客は会社の財産であり、個人のものではありません。

   顧客情報をチームで共有する仕組みがなければ、営業活動は成り立たなくなり、
   属人的な行動しかできなくなります。

   全員で情報を共有し、チームや部署、ひいては全社で顧客に対して提案していく
   ことが必要です。

   顧客の情報管理を行うことにより、顧客の真のニーズや、ライバルの動向といった
   “競合に勝つ情報”を集めていきます。

   また、情報管理をIT化することで、商談が終わった案件に関しても、どこでチャンス
   ロスしてしまったのかがわかります。

   現在進行形の案件に関しても、どのように進み、何がネックになっているかが見え
   てくる。   

  □情報管理をする上で集めるべき情報
    (1)顧客の基礎情報である顧客情報や案件(顧客情報)
      集めるべき顧客情報は顧客名、住所、連絡先、ホームページアドレス、代 
      表者名、過去3年間の年商、資本金、従業員数、既存取引先情報など。

      既存先であれば、販売実績、請求方法といった顧客に関する基礎情報を
      入力する。

      これに、業種ごとに必要な情報を付加する。

      例えば、値引きが多い業態であれば平均値引き率の情報など、商談を進
      める上でキーとなる情報を記述していく。

    (2)訪問先情報である顧客訪問履歴情報(顧客履歴情報)
      一つの案件情報に対して訪問先情報を入れていく。

      必須情報は面談者、キーパーソンの役職、名前、案件(ニーズの内容)、
      案件の状態である。

      新規であれば顧客訪問のきっかけなどを入力していく。

      また、競合情報、受注のためにネックとなっている要因、顧客の戦略な 
      ど、訪問で知り得た有益な情報を逃すことがないように記入欄を設定し、
      入力漏れが起きないようにしていく。

      履歴情報には、知り得た事実を入れていく。

      ここでは、時系列で記入し、情報を管理することがポイントになる。

      また、競合の動きを具体的に書くと、全社で情報が共有できる。

      営業担当者一人では、目の前の競合を自分の目線でしか意識できない。

      しかし、情報の見える化を進めることで客観的に他社と自社のポジショニング
      なども分析でき、競合との差別化が図りやすくなる。

    (3)顧客との接触履歴から見たプロセス進捗情報(プロセス進捗情報)
      ここでは、プロセス進捗情報を入力していく。

      顧客との接触履歴をセールスプロセスごとにまとめる。

      営業担当者が顧客に何をして、どのような状況にいるのかという形でまと
      めていく。

      プロセス進捗の欄には、アプローチ、プレゼンテーション、クロージング、
      ランク、内定、決定のどの段階にあるのか、進捗状況が分かるように設
      定する。

      見積書、提案書、資料などを提出した場合は、その内容(データ)も添付
      する。

      そして、受注予定日、受注金額も入力する。

      また、商談の段階で受注に至らないこともあるので、受注できなかった場
      合でも、その理由を記述する。

      ソート機能をつけ、企画書、見積書などをテーマ別に検索できれば、似た
      案件が出た時に、カスタマイズして有効活用することができる。

      ここでのポイントは、プロセスの進捗を入力後、商談中に感じた推察を記
      述することである。

      その推察をもとに、次回のアクション予定を記述していく。

      こうすることで、営業担当者自身がどう感じ、どう考えたかということと、顧
      客がどう感じ、どう考えたかということが見えるようになり、相手を推察す
      るトレーニングにもなる。

      最初は間違ってもよいが、うわべだけでなく、顧客の頭の中を探ってい 
      き、次の会話やアクションにどう活かすか、推察の質を高めることが重要
      である。

      外面からは読み取れない、顧客の本音の中で何に引っかかって、どうす
      ればネックを解消できるかなどを考えていく。

      これが見えないと営業のプロセスが分からず、よい方向に改善するのは
      難しい。

      また、チームリーダーは顧客管理でプロセスが見えるので、結果だけでな
      くプロセスの評価も行う。

      数値目標を設定するだけでなく、プロセスも「どのような活動をすると評価
      されるか」を決めておく。

      例えば、「決定権者に提案書と見積書を提出し、いつまでに結論を出した
      い」というステップにたどり着けば、単純に提案書、見積書を提出した時よ  
      りも高く評価します。

      こうすることで、質の高い行動をしている営業担当者がより評価され、結
      果につながっていく。

      これが、行動の質を伸ばしていく仕組みとなります。

    これらの情報を全社の共有情報とすることにより、商談を時系列で押さえられ、
    全体の流れが分かるようになります。

    例えば、経験の少ない営業担当者は、成功事例や失敗事例を分析することで、
    営業スキルが上がります。

    また、営業チームのみならず、ほかのチームや部署からもアドバイスをもらうこと
    もできます。

  □営業情報管理の重要性(共有化)
   パソコンはデータ入力しなければ単なる箱に過ぎない。

   多くの中小企業がデータの重要性、価値を認識していない。

   PCを活用して営業成績を上げるには、営業現場での有用な情報を、誰でも簡単に
   人出カできるような共通のデータベース・システムを構築する必要がある。

   営業に関するすべての情報を一元化・統合化する営業用のデータベースを作成
   しなければならない。

   全社共有の営業データベースの構築(契約者データではない)である。

   営業スタッフは、まず営業の事前準備として、自社のデータベース・システムから、
   訪問しなければならない得意先情報を収集する。

   そして得意先を訪問し、帰社後訪問の結果をデータベースに入力する。

   このような仕組みが、営業に欠かすことのできない営業支援システムです。

   営業情報は会社の共有情報となり、営業部門全体で協力しあう新しい営業体制、
   営業スタイルができあがる。

   従来のマンパワーからチーム営業へ取ってかわる。

   その結果、営業の生産性が飛躍的にアップするようになるのです。

   電子手帳やパソコンがない時代、営業マンの情報管理は手帳・顧客管理台帳で
   した。

   手帳・顧客管理台帳に見込み客の名前や会社名、購買の意思決定者、いつ頃
   成約しそうであるかの成約見込み状況、すでに顧客になった既存顧客の取引状況
   や電話番号、お客様の誕生日など販売に関する情報を細かく記録している。

   これが唯一のデータベースであり、営業マン個人のデータでした。したがって、営業
   に関する情報は個人情報であって決して会社情報ではなかったのです。

   得意先に関するデータは営業マンが自分で管理していたわけです。

  □データの一元管理
   「顧客に近づく営業活動」を展開するうえで、マーケティング型の顧客情報管理は欠
   かせません。

   マーケティング型顧客情報管理といえるものは、少なくとも次の条件を満たしていな
   ければならない。
    (1)顧客情報がひとつのデータベースに統合化され、一元管理されていること
    (2)顧客情報は会社の情報であると、営業マン全員が認識していること
    (3)顧客情報はチームで利用されるようになっていること
    (4)情報は時系列に管理

   データの統合化・一元管理とは、顧客に関するすべてのデータをひとつのデータ
   ベースに統合することを意味している。

   バラバラにあちこちにデータが保管されていたのでは、顧客の本当の顔が見えて
   きません。

   契約データばかりではなく、接触データもすべてひとつのデータベースに記録する。
    ・いつ、誰に、どんな内容、どんな方法で提案したか

    ・いつ、誰が、何の用件で電話してきたか、その電話に誰がどのように対応し
     たか
    ・いつ、誰が、何の用件で電話したか

    ・営業マンはいつ、(どの部署の)誰に、どんな目的で接触したか

    ・その結果はどうだったか

    ・その見込み客・既存客先の最新状況はどうか

    ・その見込み客との提案(販売)段階は、いま、どの段階になっているか

    ・いつ、(どの部署の)誰から、どんな内容を、言ったか

   以上のようなデータを、すべてひとつのデータベースに保管しておく。

   顧客への営業活動そのものも、チームで共有し分担することが必要です。

   大切な顧客への接触を営業マン個人に任せっぱなしということは、情報の価値を
   理解してないことであり、会社経営においての死活問題といっても過言ではありま
   せん。

   情報は自社の財産であり、利益を生み出す打出の小槌といっても過言ではありま
   せん。

   なるということをあなた自身どれだけ認識しているかです。 

   最近、個人情報の漏えい事件の多発により情報に関する取扱い規制が厳しくなっ
   ています。

   それだけ情報がお金になることを意味しているといっていいでしょう。

   しかし、単に情報を集めるだけではお金になりません。

   5W1Hに基づき、どんな情報をどのように活用するかがカギとなります。

   データベースの構築はあなたにとって最優先に実行すべき課題です。

  □顧客の声をデータ化
   顧客の声をデータ化し、どう優先順位をつけて取り組み、どう営業に活かし、顧客
   満足度および業績の向上につなげていくか。

   大きなクレームがあった時、迅速に対応し、今後の教訓にしていく企業は多いはず
   です。

   しかし、それは顧客の不満の一部分を解消したにすぎません。

   顧客が発した「声」を情報としてまとめることで、顧客の本音が見えてきます。

   そのためには顧客の声を要望の種類や担当部門ごとに分け、入力します。

   例えば、営業活動、商品、納期、価格に関する要望やクレーム、顧客からの評価、
   感謝された言葉、そのほかの要望事項別に分けていきます。

   この時のポイントは、ささいなことでも記録することです。

   例えば、「うちの商品は高付加価値だから価格が高くて当然」という考えでは、「『御社
   の商品は高い』という声をいちいち記録に残す必要はない」と考えてしまいがちです。

   それでは顧客の評価は反映されません。

   一定期間、顧客の声を蓄積することで、顧客の「真のニーズ」が見えてくるのです。

   その要望は、会社として的確な行動を取る判断材料となります。

   顧客の話を冷静に聞いた上で、その判断材料をもとに、どのような対応が適切かを
   考えます。

   すると、場当たりな対応がなくなり、早期に対応すべきことか、将来的な課題か、
   顧客のわがままなのかといった会社としての価値判断を反映した対応ができる
   ようになります。

   つまり、声の大きい顧客を最優先し、冷静に対応を求める顧客は後回しにすると
   いった安易な対応がなくなり、要望を顧客満足度と業績向上につなげていくことが
   可能になります。

    1.情報管理で得たキー情報を分析し、活かしていく
      情報管理を行うことで、いつでもどこでも会社全体の営業活動が読めるよ
      うになります。

      また、成果を上げている営業担当者の見えなかったプロセスも分かり、ほ
      かの営業担当者が、次の営業に役立てることもできるのです。

      またリーダーは、各営業担当者の行動に対して、現状分析した上で、より
      的確なアドバイスが可能になります。

      自社の営業の成功・失敗事例を共有することで、営業担当者自身がその経
      験を擬似体験として吸収できるようになります。

      そして、行動することで実際の経験も加わり、経験値が増えていく。

      案件に関わる営業の動きが見えるようになり、常に顧客をより理解・分析した
      上で適切な提案ができます。

      また、サポート部門や製造部門など営業以外の直接部門からも、顧客への
      アプローチがより正確に見えてきます。

      そのため、「この状況では過去の傾向から別の商品やサービスを提案した
      ほうがよい」とか、「納期をこのような形で案内したほうがスムーズにいく」な 
      ど、営業部門以外からの主体的な提案が可能になります。

    2.新規開拓のプロモーションも「見える化」する
      新規開拓のプロモーション(ダイレクトメール、広告、展示会、セミナー、ホーム
      ページ、FAX、紹介など)の効果を検証していない企業が多いのが実態です。

      顧客開発戦略を練った後、ターゲットとなる新規顧客にさまざまなプロモーシ
      ョンを試み、顧客開拓に励んでいる例は多いが、「どの仕事の内容に、どの
      プロモーションが効果的か」ということをつかんでいる企業は少ないようです。

      仕事の内容別に、どのプロモーションがどれくらいの引き合いがあるか、どれ
      くらいアポが取れたか、どれくらい提案・受注につながったかをまとめます。

      成約率などから、次回はどのプロモーションを展開するか選択と集中をし、
      精度を上げていけるよう取り組むことが重要となります。

      ここで効果が出ると、次のプロセスでスムーズに事が進み、効率的な営業が
      できるのです。

      成果を出し続ける営業チームをつくるために、リーダーは一部の優秀な営業
      担当者に依存しなくても、営業チームが機能する仕組みづくりに取り組む必要
      があります。

      例えば、各営業担当者の行動計画、案件のプロセスをチェックし、質を変える
      アドバイスと前向きな環境づくりなどです。

      そのためには、常に現場に目を向ける必要があります。

      営業現場で実際は何が起きているかをつかめなければ、的確なアドバイスは
      できません。

      その上で、各営業担当者が自身の行動を常に改善しながら、オリジナルの
      勝ちパターンを確立していくことも求められます。

      営業チームとして、「妥協することなくメンバーが仕組みの中で努力すれば
      成果が出る」ということを実感させるのが第一歩です。

      リーダーは、メンバーと密なコミュニケーションを取り、成功事例も失敗事例も 
      的確にフィードバックをして、育成をしながら長期的な成果を出すことにこだ
      わっていただきたい。

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営業活動に不可欠な顧客データベースの作成

                       

営業活動に欠かせない顧客データベースの作成


  ■契約者データではなく顧客データ   

   顧客情報を業務に生かすためには「顧客データベース」が不可欠です。

   しかし、対応履歴が抜け落ちているため、「単なる住所録」としてしか機能していな
   いケースが多い。

   顧客とどう接したか、どういう話題があったかといった「対応履歴」こそ、顧客獲得、
   満足度向上の決め手となるのです。

   顧客データベースの生かし方、作り方、選び方を紹介します。
 
   優良顧客を囲い込みたい、顧客ニーズやクレームを探り出し顧客満足度を高め
   たい、顧客情報をビジネスに活用したいと考えている経営者や営業担当者は多い
   はずです。

   商品が売れず、しかも顧客ニーズが多様化している現在、従来の“勘と経験”
   だけでは通用しなくなってきました。

   そこで活用したいのが、顧客に関連するあらゆる情報を蓄え、様々な切り口でデ
   ータを活用できる『顧客データベース』の存在です。

   既に顧客データベースくらい持っている、とあなたは言うかもしれません。

   しかし、住所や電話番号などありきたりな情報だけの「単なる住所録」に成り下が
   ってないだろうか。
 
   あなたが顧客(取引先)を訪問したり電話で話をしたときには、必ず何らかの情報
   が得られるはずです。

   世間話のこともあるでしょうが、これから顧客が取り組もうとしている事業の話かも

   しれないし、自社製品への質問やクレームかもしれない。

   この何気ない会話の中に仕事に生かせる情報が眠っているのです。

   新規事業の話であれば新たな売り込み先を開拓できるかもしれません。

   質問してくるということは、その商品に対する関心が高い証拠だ。

   クレームを減らしていけば、顧客満足度を確実に向上できる。

   つまり、仕事に役立つ顧客情報は、住所や電話番号といった「静的な情報」では
   なく、顧客と接した時に得られる「生きた情報(対応履歴)」です。

   データベース・ソフトは蓄えた情報を様々な切り口で縦横無尽に検索・抽出できる
   機能を持っています。

   対応履歴を蓄え、顧客の切り口で取り出せば、営業担当者が顧客ごとの要望に
   応えたり提案したりできる「現場」に役立つ情報となる。

   また、問い合わせやクレームといった分類ごとに取り出せば、潜在的に市場が大
   きい顧客ニーズを発掘したり、顧客満足度を低下させているクレーム要因を特定
   するなど、「経営」に役立つ情報となるはずです。

  □顧客データベース作成の準備

   顧客データベースを作るには、いったい何をどう準備すればよいのでしょう。

     顧客データベースを作る場合、どうしてもデータを蓄える「器(うつわ)」ばかりに目が
   いきがちだ。

   アクセスなどの開発ソフトを使って自前で作るべきなのか、それともパソコン量販店
   で購入できる市販ソフトで十分なのかと、あれこれ悩むでしょう。
 
   要は、「データベースを何で作るか」が重要なのではありません。

   重要なことは、データベースに住所や電話番号といった“静的な情報”だけではなく、
   顧客と接した時に得られる“生きた情報(対応履歴)”を蓄え、それを縦軸(顧客
   ごと)や横軸(分類ごと)に分けて見ることにあります。

   データベースを作ろうと、何も計画がないままパソコンに向かうことはお勧めでき
   ない。

   まずは、データベースに蓄える情報やそれらの分類方法を事前に洗い出しておく
   ことです。

   実態を調査してから、パソコンでの作業を進めるべきだ。調査方法としては、紙
   の顧客カード(顧客カルテ)を作り、1週間から1カ月間をかけて顧客情報を書き
   出してみるとよいでしょう。
 
   例えば、一つひとつの対応履歴を一枚のカードに書き込み、それを顧客(取引先)
   ごとに箱に分類して保管する。

   箱に蓄えられた対応情報が、それぞれの顧客満足度を上げるために役立つ情報
   となります。

   ある程度情報が蓄えられたら、それらのカードを「クレーム」や「問い合わせ」とい
   った分類ごとに分けてみる。

   この作業が潜在的な顧客ニーズを発掘する情報となります。

   パソコンで顧客データベースを作ったとしても、そこから得られる情報は紙のカード
   を使った情報と何ら変わりはありません。

   劇的に変わる部分は、何百件という情報から特定の情報を検索・分類するスピ
   ードだけです。

   「顧客データベースがあれば何か変わるだろう」という漠然とした期待は禁物です。

   顧客カードを使って洗い出しができたならば、実際にパソコンでデータベースを作る
   段階に入る。

   ここで迷うのが、アクセスなどを使って自作を目指すか、出来合いの市販ソフトを
   購入するかでしょう。

   アクセスなどでデータベースを作った経験があれば自作でもよいが、全くの初心者
   であれば市販のパッケージソフトをお勧めします。
 
   自作の利点は、自社の業務にぴったり合ったデータベースを作れる点にある。

   例えば、効率よく営業活動が行えるように「獲得見込み度」や「セールス状況」、
   住宅地図の「地図番号」を書き込める項目を作ることもできる。

   一方で、自作の場合は作るための時間(人件費)がかかることも忘れてはならない。

   途中であきらめてしまったり、出来上がったものがパッケージソフトと変わらない
   ようであれば、苦労が報われません。

   自作ソフトとは逆の利点と欠点を持つのがパッケージソフトです。

   買ってきたその日から使い始められる利点は大きい。

   種類も豊富で宛名書きソフト感覚のものから、販売・会計業務などと連携できる
   ものまであります。

   だが、項目や分類方法を自由に追加/変更できない点が問題となる場合も少なく
   ありません。

   データベースを作る、もしくは購入する場合、「導入しました。みなさん使って下さい」
   と、一方的に器だけを押しつけても失敗するでしょう。

   実際に顧客情報を入力・活用する現場の意見が反映されないと、データベースは
   生かされません。

   まずは「会社のため」ではなく「自分のため」の顧客データベース作りを目指すこと。

   ある程度データが蓄えられ、自分でも“使える”と思えるようになったら、スタッフに
   利用を勧め、使い勝手を良くするための意見を聞いてみよう。

   「こんな項目が欲しい、こういった切り口でデータを取り出したい」といった様々な
   要望が出てくるはずです。

   すべての意見を聞くことは難しいが、この段階をクリアして初めて、自社で使える
   データベースとなるのです。  

   順調にデータベースを活用できるようになったら、残すは後継者の育成です。

   特に自作データベースの場合は、作成者のスキルの限界がデータベースの限界に
   なってしまう。

   データベースをさらに育てていくためにも、意欲のある社員にバトンタッチしてさらに
   使えるデータベースに育てていきたいものです。

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