〒422-8067 静岡県静岡市駿河区南町2-26-501
<「上を出せ」と言うタイプ>
◎タイプの特徴と顧客の欲求
対応者が謝罪をしても「上司に代わってくれ」「社長じゃないと話にならない」と役職者
による謝罪を求めるタイプです。
こうした顧客は、
自分を大切な客と認めて欲しい、扱って欲しい
と考える傾向が強いといえます。
◎対応する際の心構え
こうした場合、実際に上司や社長が出て謝罪するケースがあるかもしれません。
確かに、そうすることで、顧客の自尊心は満たされるかもしれません。
しかし、クレーム対応で役職者や、まして社長が頻繁に出て謝罪するのは、対応方法としては
あまり好ましくありません。
こうした場合には、
対応者を明確にして最後まで責任を持って対応すること
が重要です。
対応者は「私はこの会社でお客様からのお話を受ける責任者であり、あなたのお話は私が責任を
持ってお聞きします」と顧客に明示することが必要です。
たとえ役職がなくても、「責任者」が誠実な対応を行えば、顧客の自尊心は満たされ、必ずしも
上司や社長が出てくる必要はなくなるのです。
3.理論型
「理論型」とは、一言でいえば「頭のいいタイプ」といえます。
感情的な言動ではなく、自分の主張を冷静に話し、もし企業側の話につじつまが合わない部分や
納得できない部分があれば、追及をします。
理論型には、理路整然と話をするタイプや、法律などを基に主張するタイプがみられます。
<理路整然と話すタイプ>
◎タイプの特徴と顧客の欲求
このタイプの顧客は、感情的な表現はせず理論的に話を進めます。対応者の話につじつまが
合わないところがあれば、指摘したうえで理由を求めます。
場合によっては、「こういう対応をして欲しい」と企業の対応方法まで指定することもあります。
こうした顧客は、
・自分の話は正しい
と考えている傾向が強いと考えられます。
また、
・(自分の話が正しいから)企業は自分の意見に従うべきだ
という気持ちが強いともいえます。
◎対応する際の心構え
こうした顧客に対応する場合、特に注意すべきことは、
・顧客と議論をしない
・あやふやな態度を取らない
ということです。
顧客と議論したり、ましてや顧客を言い負かすことは、決してクレームの解決にはつながり
ません。
顧客は「自分の話は正しい」という気持ちで話しているため、対応者が積極的に議論を
しようとすればするほどお互いの溝を深める結果となる危険があります。
そのため、対応者はお互いの溝をつくらないように対応しなければなりません。
具体的には、
顧客と「協力して」クレームを解決する方法を見いだす
姿勢で対応する必要があるのです。
例えば、顧客と意見が食い違ったとしても「私どもではそのようには判断いたしません」
などと突き放した言い方や、断定的な言い方は避けるべきです。
この場合は、
「お客様のおっしゃることはごもっともです。お客様と同様のご意見をいただくことも
ございます。私どもでは、○○と考えておりますが、いかがでしょうか」
と顧客の意見を尊重したうえで、協力して解決する姿勢をみせることが必要です。
「協力してクレームを解決する」という姿勢が顧客に伝われば、お互いの意見を尊重しながら
話し合いをスムーズに進めることができるはずです。
また、クレーム対応の基本として、「確か○○だと思います」などのあやふやな発言は避ける
必要があります。
理路整然と話すタイプの場合には特に注意を払わなければなりません。
せっかく顧客が「協力して解決しよう」という気持ちを持っていても、こうしたあやふやな
対応は顧客の不信感につながります。
対応者は「すぐに答えられるもの」と「すぐには答えられないもの」を明確にし、「すぐには
答えられないもの」については、確認したうえで顧客に回答するという姿勢で対応することが
必要です。
<法律や制度を背景にクレームを言うタイプ>
◎タイプの特徴と顧客の欲求
「○○に違反していますよ」「○○に訴えます」などと法律や制度を挙げてクレームを言う
タイプです。
こうした顧客は、
・(○○によれば)私は正しい
・(○○によれば)企業が間違っているから私の意見に従うべきだ
と考える傾向が強いといえます。
◎対応する際の心構え
理路整然と話すタイプと同じように「顧客の話に反論しない」「あやふやな態度は取らない」
という点に注意を払う必要がありますが、特に「あやふやな態度を取らない」という点で
注意をする必要があります。
こうしたタイプの顧客は、企業の対応に不備があれば、法律などに訴えることが十分に考え
られるため、自社の対応や回答に不明瞭な点があれば、その点をしっかりと確認したうえで
顧客に伝える必要があります。
4.消極型
「消極型」とは、企業と積極的にコンタクトを取ろうとせず、クレームをあまり言わないタイプの
ことです。
消極型には、積極的にクレームを言わないものの、明らかに不利益を被った場合にのみクレームを
言うタイプがみられます。
<積極的にはクレームを言わないが、場合によってはクレームを言うタイプ>
◎タイプの特徴と顧客の欲求
このタイプは普段はクレームを言いませんが、明らかに不利益を被った場合や、どうしても
ほかで代替できない場合など、やむを得ない場合にクレームを言うタイプです。
こうした顧客は、
・本当はクレームを言いたくない(が、やむを得ない)
・できることなら争いごとは避けたい
と考える傾向が強いといえます。
◎対応する際の心構え
本当は言いたくないがやむを得ず言うクレームというのは、その顧客にとって相当大きな
問題と考える必要があります。
しかし、このタイプは強く主張することがほとんどないため、企業は対応を簡単に考えがち
です。
たとえ企業がいいかげんに対応を済ませたとしても、顧客は争いごとは避けたいと考え、
それ以上謝罪などを要求することは少ないかもしれません。
しかし、こうした場合、顧客自身の不平や不満は解消されていないため、企業から離れて
いくことや、「いいかげんな対応をされた」という経験を周囲に話すことは十分考えられます。
そのため、表面上はクレームが解決されたようにみえても、顧客の気持ちも一緒に解決しな
ければ、本当の意味でのクレーム解決にはなっていないことを理解する必要があります。
そこで、まず、
「顧客に多く話をしてもらう」雰囲気をつくる
ことが大切といえます。
顧客があまり話したがらないからといって、対応者が一方的に話すと、ますます顧客は話を
しなくなります。
さらに、顧客を誘導したり、誤った解釈で対応すると、たとえ口にしなくても顧客はさらに
不満を持つことになるでしょう。
そのため、「顧客の話に同意をしながら聞く」「顧客の話を復唱しながら聞く」などの方法で、
顧客の話を聞く姿勢を表し、顧客が話しやすい雰囲気をつくることが大切です。
そのうえで顧客の不満、欲求をくみ取り、丁寧に対応することが必要です。
5.「不満を抱いていても何も言わないタイプ」が一番多い
企業に直接クレームを言う人はごく一部です。
その理由にはさまざまあるようですが、
クレームは労力を使う
という点が、最も大きな要因と考えられます。
クレームを言う場合には、企業に自らコンタクトを取る「労力」、企業に自分の意見を伝える
「労力」、企業とやり取りをする「労力」、企業と折り合いをつける「労力」など、大きなエネ
ルギーが必要なのです。
こうしたクレームにともなう労力を考えて、「面倒だからある程度は我慢しよう」「ほかにも
製品(サービス)はあるから、そちらに変えよう」と、企業にクレームを言わない顧客は多い
のです。
「こうした顧客は把握できない」などの理由で企業は何も対応をしなくていい、というわけでは
ありません。
先に述べたように、このタイプは企業から「黙って離れていく」傾向が強いため、知らず知らずの
うちに顧客を失ってしまうかもしれません。
そのため、例えば、「ご意見箱」を店頭に設置したり、インターネットを利用して、無記名でも
企業に意見や質問を言える環境をつくるなど、顧客の声を吸い上げる仕組みを検討することが
必要といえます。
ここまでみてきた顧客のタイプ以外にも、さまざまな顧客がいます。
中には、企業を脅して金品を要求することなどを目的に、明らかに不当なクレームを言ってくる
人もいます。
そうした悪質なクレームに対しては、場合によっては、警察や専門機関などに相談して対処する
ことも検討する必要があるでしょう。
□社内でのクレームに対する意識を考える
1.クレームはチャンスと考える
「クレーム」という言葉を聞くと、どうしてもマイナスのイメージがあります。
確かにクレームは、「突然発生するうえ、迅速な対応を求められる」「顧客が不満を抱えた状態
から交渉がスタートする」などの理由から、対応が難しいのも事実です。
しかし、クレームは、企業にとって必ずしもマイナスに作用するものではありません。
クレームに適切に対応することができれば、
顧客の不満を満足に変え、結果として自社のファンをつくり出す
ことができるといわれています。
そのため、クレーム対応者は、「クレームはむしろ自社のファンを増やすチャンスである。
クレームの対応を嫌がるのではなく、お客様の視点で丁寧に対応しよう」という前向きな気持ちを
持つことが必要です。
前向きな気持ちで対応すれば、嫌々ながら対応をする場合と比べ、その結果には大きな違いが出る
といえます。
2.クレーム情報は社内で共有する
冒頭で述べたように、クレームに対する企業の姿勢がより一層問われるようになっています。
また、顧客のニーズが多様化していることと同様にクレームも複雑化しています。
この「クレームが複雑化している」という点からみても、マニュアルだけで対応することには
限界があるため、個客対応が求められるといえます。
従って、マニュアルだけに頼ったクレーム対応ではなく、企業全体で個客対応を心がけるという
風土が重要なのです。
そのためには、
クレームに関する情報を社内で共有化していくこと
が不可欠です。
例えば、クレームが発生した場合、その原因や対応方法などをデータベース化することで、次に
クレームが発生した場合、データベースを参考に、より迅速に、かつ的確にそのクレームに対応
することができます。
また、クレーム対応に関するミーティングを積極的に設け、クレーム情報を社内で共有化する
ことで、従業員のクレーム対応に関する質の平準化が期待できます。
こうした取り組みを通じて、企業全体のクレーム対応の質を向上させることで、顧客満足度を
高めていくことができるでしょう。
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■クレーム対応に必要な視点
1.重要性を増すクレーム対応
近年、顧客満足(CS: Customer Satisfaction)の考え方が世間一般に広く浸透しています。
そのため、企業に対する顧客の期待は大きくなり、企業に対する顧客の目は一層厳しさを増して
います。
企業活動をするうえで避けられない「クレーム対応」においても顧客の目は厳しくなっており、
クレームに対する企業の姿勢はとても重要視されています。
クレームへの対応が悪いと、顧客はその企業から離れていくだけでなく、「あの企業の対応は悪い」
などと、悪い評判(口コミ)を広める危険性があります。
悪い口コミは、好ましい口コミよりも広がりやすいといわれます。
特に近年では、インターネットの普及により、口コミの伝播範囲は広がっており、その影響は無視
できません。
そのため、企業におけるクレーム対応の重要性は日に日に増しているといえます。
各企業は顧客からのクレームに適切な対応ができるようなマニュアルを策定し、実践していますが、
それにもかかわらずクレーム対応に関するトラブルは後を絶たないのが実情です。
このように、クレーム対応がうまくいかない場合には、
・マニュアルがクレーム対応の基本に沿って作られているか
・マニュアルに頼りすぎて、画一的な対応になっていないか
という点を再確認する必要があります。
2.顧客の視点に立ってマニュアルの内容を再確認する
クレーム対応の基本は、
顧客の視点に立つこと
です。
そのため、マニュアルの内容も顧客の視点に立ったものでなければなりません。
一般的には、クレーム対応は、次のような流れで行われます。
マニュアルの内容は、この流れを踏まえたうえで、「顧客の視点に立つ」というクレーム対応の
基本が含まれていなければなりません。
前ページのクレーム対応の流れに沿って「顧客の視点に立った対応」とは何かをみてみましょう。
◎クレーム発生時
・迅速に対応しているか
・対応者を理由なく変えたり、顧客をたらい回しにしていないか
◎クレーム内容とその原因の把握
・クレーム内容を的確に把握するため、顧客の立場で話を聞いているか
◎クレーム対応策の検討
・顧客の意向をくみ取った対応策を検討しているか
◎原因の説明と改善案の提示
・混乱や不安を招くようなあいまいな表現や態度はとっていないか
・「対応できること」と「対応できないこと」を区別し、その理由を提示しているか
◎対応の実施
・対応者が最後まで責任を持って対応しているか
◎社内へのフィードバック
・データベース化など社内にクレーム情報をフィードバックしているか
・経営層および従業員間でクレーム情報の共有化が図られているか
まずは、上記に挙げた視点でマニュアルが作成されているか再確認してみましょう。
3.マニュアルだけの画一的な対応になっていないか
次に確認する点としては、「マニュアルに頼りすぎていないか」ということです。
たとえ、マニュアルがよくできていても、
「マニュアルだけで対応する」という点がクレーム対応の妨げになっている
ことがあるのです。
普段の企業活動を考えてみましょう。
顧客に対して営業や接客を行う際、マニュアルだけで対応しているでしょうか。
通常は、マニュアルを踏まえながら、場面や状況に応じた対応を行っているはずです。
そう考えると、クレーム対応に限ってマニュアルだけで対応するというのは不自然です。
クレーム対応も、顧客に応じて対応を変える、個客対応が必要なのです。
顧客のタイプや考え方によって、クレーム対応に求められるものは異なるため、こうした個客
対応という姿勢がクレーム対応においても欠かせないのです。
そこで以下では、個客対応という視点から、顧客のタイプ別にそれぞれ求められるクレーム
対応の考え方についてみていきます。
□顧客タイプ別にみるクレーム対応の考え方
1.顧客のタイプ
企業にクレームをいう顧客には以下のタイプが考えられます。
(1)感情表現型
・怒りを前面に出すタイプ
・「上を出せ」と言うタイプ
(2)理論型
・筋道を立てて理路整然と話すタイプ
・法律や制度を背景にクレームを言うタイプ
(3)消極型
・積極的にはクレームを言わないが、場合によってはクレームを言うタイプ
このほか、
・不満を抱いていても何も言わないタイプ
の顧客もみられます。
それぞれのタイプの特徴と対応する際に対応者が知っておきたい心構えについてみてみましょう。
2.感情表現型
「感情表現型」とは、喜怒哀楽の感情を前面に出してクレームを言うタイプです。
感情表現型には、大声で怒鳴るなど感情を前面に出すタイプや、社長や役職者の謝罪を強く求める
タイプがみられます。
<怒りを前面に出すタイプ>
◎タイプの特徴と顧客の欲求
「どうなっているんだ!」「すぐに対応しろ!」などのように、語気が荒く、怒った状態で
クレームを言うタイプです。
このタイプの顧客は感情的にクレームを言うため、対応する側は緊張、委縮してしまうことも
少なくありません。
しかし、対応者が冷静でなければ、クレームを適切に対応することは難しくなります。
顧客がなぜ感情的になっているのか、ということに気を配れば、緊張したり委縮したりする
ことなく落ち着いて対応することができるでしょう。
こうした顧客は、
・自分は不当な扱いを受けた
・不満をぶつけたい、分かって欲しい
という気持ちが強いと考えられます。
そのため、対応者はこうした顧客の気持ちをくみ取ったうえで、クレーム対応に当たる必要が
あります。
◎対応する際の心構え
このタイプの顧客のクレーム対応に当たっては、まず、冷静に話ができる雰囲気をつくる
ことに努めましょう。
感情的になっている相手にマニュアル通りの対応をすれば、かえって不満を増大させかねず、
落ち着いて話し合うことは期待できないからです。
ただし、相手を落ち着かせようと、はじめから「落ち着いて話し合いましょう」などと言葉に
するのは逆効果でしかありません。
ここで大切なことは、顧客の気持ちを尊重し、相手の気持ちに共感することです。
「おっしゃることはよく分かります。お客様のお話を詳しく伺いたいので、聞かせていただけ
ますか」など相手の気持ちを尊重して話を切り出せば、顧客は「自分の話を正面から聞いて
くれる」という気持ちになり、落ち着いて話をする気持ちになるでしょう。
さらには、
「対応者を替える」「場所を替える」などその場の雰囲気を変える
ことも、冷静に話し合いができる状態にするには効果的です。
例えば、上司に取り次ぐ、応接室に移動するなど場の雰囲気を変えることで、顧客の気持ちが
変化することがあります。
ただし、何の説明もなく対応者が変わったり場所を移動したりすると、顧客に不信感を抱かせ、
冷静な話し合いができなくなってしまう可能性があります。
そのため、「責任者である上司と一緒にお話を伺います」「応接室にご案内いたしますので、
そちらでゆっくりとお話を伺います」など、対応者や場所を替える理由をきちんと説明しま
しょう。
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■クレームは生命とり
コロナの影響による厳しい経済環境が、今年も依然として続いています。
そのなかで、各企業は「サバイバル─生き残り戦略」を展開しています。
とくに 大手中堅企業は人員削減や組織合理化と「リストラクチャリングとコストダウンの最後
の砦」に着手しています。
その意味で、今後は「管理職を中心としたホワイトカラーや中高年社員受難の時代」であると
いえます。
そのような社内外の環境であるため各企業はクレームに敏感となっており、またその発生時の
対処は極めて厳しいものとなっています。
たとえば発生させた企業に対しては、取引中止、損害賠償、値引き要求、取引削減、シェアダウン、
担当者変更要求──などです。
クレームについては、「天の声・改善のメッセージ」といわれるごとく、次なる改善の踏み台と
なる場合もあるが、不況期においては「クレームは生命とり」となることを認識すべきです。
そのためには、次のステップでクレーム防止に全力投球すべきです。
□クレームに対する全員の認識
お得意先から怒鳴り込まれた顕在クレー ムは当然ですが、深く沈潜している潜在クレームも爆発
すれば企業の命運を断つこともあります。
その意味で全員がクレームに対する認識を徹底すべきです。
そのために朝礼では「昨日のクレーム」、終礼では「今日のクレーム」を取り上げ、重大クレーム
からケアレスミス(Careless Miss)によるクレームまで報告・発表することを義務づけ、意識
強化を 図るのがベターでしょう。
印刷業A社では、得意先からクレームがあったとき、クレーム発生の当事者が
・クレームの状況
・発生原因
・対策
を一定フォームの用紙に記入して1件のマニュアルとしています。
例えば会社案内の中の代表者名を間違ったとします。
通常の漢字と名前漢字は若干異なります(「博」は氏名に使ったとき、点がない人もいる)場合
があります。
そこでマニュアルでは、氏名は必ず名刺で確認、又は前回の会社案内と照合するとなっています。
この方式を取りはじめて次の様なメリットがありました。
1.クレームを起こしたという被害者意識はなく、マニュアルをつくるという積極的な行動と
なった
2.クレームの減少
3.マニュアルが増加し、しかも実際に起ったクレームの対策という形でつくるので説得力が
ある。
□クレーム分析で再確認
過去に発生したクレームを再度チェックする。
クレームは一言で言えば、
顧客要求水準 > 提供する商品・サービス
であり、要は顧客の期待に反することです。
その要求内容は 、基本的には次の通りです。
(品質面)設計品質、材料品質、部品品質、加工品質、技術品質、研究開発力、
その他安全性信頼性
(価格面)コスト採算性、バランス、リベ ート、値引き対応、支払い条件、
その他経済性
(サービス面)アフターメンテ、保証期間、有効期間、返品交換、アフターサービス
(納期面)出荷日、物流関係、納入日、在庫即納体制
(システム面)販売システム、受注システム
(法規関係)法律・行政関係についての理解不足
(人に関する面)営業マン、技術マン、業務マン、その他従業員の能力、態度、
基本動作(あいさつ、電話応対、受注態度など)
──など、多岐にわたり、また担当者に よっても異なるケース があります。
これらについて過去の資料に基づき、重要度(クレームレベル)、発生頻度に分類します。
次にその発生時の「対処、処置如何」に ついて洗い直し、その評価をもう一度客観的に行う
ことです。
顧客の要求するものが、「真の品質」であるという認識が大切です。
過去には日本のトラックメーカーが中国にトラッ クを輸出したところ、ドライブシャフトが
破損するクレームが相次いだそうでした。
多くの販売実績を持っているが、そんな事故は起こったことがない、早速、技術担当者が現地へ
調査に行ってみると、とても道路とは言えない悪路を荷物を満載して全速で走っている。
これではドライブ シャフトが折れても不思議ではない。
道路整備が殆ど進んでいなかった中国の人にしてみれば、トラックが粗悪なのです。
考えてみれば80年近く前に米軍が日本に進駐して来たとき日本の道路をみて「これは道路ではない。
道路予定地だ」と言ったのは皮肉でも何でもない、素直な感想であったのです。
この場合、クレームを素直に受け止め、 中国仕様のトラックを作るべきです。
そうすれば、“性能の良い日本車”として、この巨大市場を制覇できるのではないでしょうか。
□クレーム再発防止
クレームレベルと発生頻度の分析から今後の「クレーム発生確率」を予想することができます。
それに対して重点的な事前対応を図ることが肝要です。
機械輸入商社A社では、主要機種のパー ツ故障が断続的に発生。技術部は対症療法的に処置して
いたが、長期的な観点で技術者をメーカー(所在地は英国)に長期派遣することを決定。
抜本的なクレーム処置を検討している。
食品メーカーB社では、「衛生面でのトラブルは倒産に直結」と全員が認識しているが(したが
って極めて厳しい品質チェックを実施)、それ以外の配送面や人的対応面で顧客の満足を充た
していない(潜在クレーム)として、職場リーダーが過去のクレームを分析し、対応策を検討中。
クレームは対因療法で抜本的に無くすることが大切です。
膨大なデータをとり分析するのは長時間を要する仕事ですが、以後のクレームが 無くなれば、
最短工数解決法です。
まさに急がば回れです。
トヨタの言う“ポカヨケ”はこの考え方に基づいているのです。
オペレーターも人間であるから何千回に1回位は、ついうっかり材料を裏面逆に投入してしまう
こともあります。
そこで、万一材料の鉄板を裏向きにプレスに投入した場合は、入らない様にしておけばこの種の
間違いはゼロにすることが出来る。
事務処理の分野ではダブルチェックが基本となっています。
ところが、実際にはチェッカーが事務的に判を押したり、真剣に見なかったりするのでミスが
起こるのです。
間違いが起った場合、チェッカーの方が罰せられるシステムにしておけば間違いはかなり防げます。
□リスク分析、対応も忘れるな
いずれにしても、クレームに対する認識と再発防止について、全員が取り組むことです。
加えて「企業の命運を断つ」ものはクレ ームだけでなく、その他多くのリスクを内在している
企業においては、
「わが社が潰れるとすれば、何で潰れるか」
というリスクマネジメントも強化しておくことです。
そして、クレーム処理に追われる「コストとエネルギー」を前向きな攻めの行動に転じることです。
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■正しいクレーム対応があなたのファンをつくる
顧客のクレームや意見に対する考え方や対応が優れている会社は総じて業績がよく、
クレームや顧客の意見に真剣に耳を貸さず、自社の正当性や意見を否定するような会社は、
業績が低迷していることが多いと感じます。
実際にクレームや意見を言われても真剣に聞かず、「当方は間違っていない」「クレームを
言うほうがおかしい」と思っている社長や現場責任者はとても多く存在します。
しかし、顧客のクレームや意見は市場の正直な声であり、会社業績を向上させるための重要な
情報なのです。
それを十分に活かさないことは、自ら業績向上の可能性をなくしているようなものです。
あなたも商品を購入したり、サービスを受けたりした時に、不満に思ったときどのような
対応をしているでしょうか。
そして、クレームや意見を言った場合は、どのような対応を受けると納得していたでしょうか。
是非自分の状況を思い出してみてください。
ここでは、クレームや意見を活かすことが会社の業績に大きく寄与することを示し、どの
ように意見を集め、対応することが良いのかを提案します。
1.クレームの心理
ここでは、クレームや意見をする心理状況を検証します。
(1)自らの振り返り
あなたがある温泉ホテルに宿泊して、そのサービスの状況に不満を持ったとします。
あなたは下記の①と②のどちらの対応をとりますか?
また、多くの人はどちらの対応をとると思いますか?
①クレームを直接言う。
②クレームを言わずにもう二度と来ないと心の中で決めている。
あなたはどちらの対応をとりましたか?
実際は、不満の程度にもよりますが、②の対応をとる人が多く、クレームを言う人は
とても少ないのです。
(2)クレームの心理
クレームや意見を言う人は、大きな勇気がいるものです。
人間は誰でも人に嫌われたくないという意識があるので、ちょっとしたことでは
なかなか意見を言わないものなのです。
そのため②の対応を取ることが多いのです。
そのような中であえて苦言を呈する人は、対応により以下の2 通りに分かれます。
この対応が業績に大きく影響するのです。
クレームの対応が悪いと全ての人は二度と来ないでしょう。
しかし、クレームの対応が良いと再度来ようという気持ちになるのです。
2.顧客の声の収集
市場を知るには顧客の声を聞くことが一番なのです。
そのためにもクレームだけでなく、顧客の正直な意見を収集することが重要になります。
(1)家族や友人の声
まず、身近なところとして、家族や友人の正直な声を聞くことです。
従業員や取引先などは、変に気を使って正直な感想を言ってくれないのが実態です。
厳しい本当の意見はなかなか出てきません。
ところが家族や友人(できれば仕事関係でない人)は、自由な意見を言ってくれます。
家族は利害関係が一致しているため、本当に顧客がリピーターになってくれるためには、
何が欠けているのかを真剣に考え、意見してくれます。
また、友人は仕事上の関係がないために忌憚のない意見を言ってくれるのです。
本当の友人は耳の痛いことも言ってくれます。
本音で意見交換ができる友人を持っていることは心強いことです。
仕事関係者は、なかなか本音での対話はしにくいのですが、仕事上の関係者でも厳しい
ことや現状に対する素直な意見を言ってくれる人との交流を持っておくべきです。
なぜなら仕事上の関係者は業界状況や地域の状況に精通しており、経営に直結する
重要で的確な情報を与えてくれるからです。
(2)アンケートの実施
顧客に対してアンケートを実施することも、一つの方法です。
近年は飲食店やスーパーマーケットなどでアンケートを行なっているところが多く
なっています。
優れた会社は、アンケートをもとに会社の問題点を抽出し、その対策会議を行ない、
スピーディーに改善策を立案・実行しているのです。
顧客の声にすばやく対応することにより、顧客満足を高めているのです。
(3)外部評価の活用
外部の評価機関を活用するのも、一つの手段として有効です。
費用はかかりますが、詳細な部分まで評価してくれることと、同業他社との比較を
してくれる点に特徴があります。
外部評価ですと経営者も比較的素直に意見を聞く傾向があります。
3.事例:保険代理店業
ある保険代理店では、アンケート調査を実施しています。
アンケートをもとに会議を実行して、すばやい回答を心掛けています。
これにより、顧客満足の向上による利益率の向上を目指しています。
(1)アンケート実施に向けて
アンケート実施に向けて、当初関与先ではあまり積極的ではありませんでした。
確かにアンケートをすることは、責任者としては自分の非や至らない点を指摘される
ことになるので嫌がることは多いのです。
アンケートの目的をしっかり説明し、アンケートでの指摘されたことをそのまま
担当の非とはせず、会議で決定した改善・修正策の実行を怠った場合は厳しく対処
することとしました。
そのことにより、責任者やメンバーも納得してアンケート実施に協力してもらえた
のです。
トップからアンケートを押し付けて実施させることは簡単です。
しかし、現場の責任者や担当者が納得して実施しないと、アンケートの回収や報告に
虚偽のものが出てくることもあるのです。
アンケートの結果だけでむやみに怒られるのでは、ネガティブな情報は経営層に
伝わらなくなり、ムダな対策を取ってしまいかねません。
そのようなことを犯してはなりません。
(2)アンケートの実施
アンケートの内容・項目については、社員で検討して作成してもらいました。
その作成により社員が討議・検討することにより、お互いを理解し合うことができたと
感じました。
議論が分かれた点は、アンケート記入者に対してお礼をするかどうかでした。
<お礼をすることのメリットとデメリット>
メリット:御礼をすることにより、住所や氏名をしっかりと記入してもらう
ことが可能となる。
デメリット:お礼を貰うのであれば耳の痛い意見は記入しづ心ではない褒める
回答が多くなる。
社内でいろいろと討議したうえで、当面は顧客データ蓄積を優先しアンケート
回答者に対しては抽選で粗品の進呈をすることとしました。
当初は、アンケートの記入は少なかったのですが、目につくところに置き直すと
徐々に回答が増えてきました。
また、回答内容は当初心配していたお礼をすることによるデメリットは少なく、
厳しい意見や指摘が多くありました。
(3)アンケートの活用
アンケート結果は、週単位で集計され、ミーティングでその対応策を議論しています。
回答には従業員のサービス(態度・事故対応)だけでなく、(迅速な)事務手続きに
対する意見も多く見られました。
当然、トップを交えた討議を重ねました。
そして、お客様の意見や指摘に対する返答を早くロビーに張り出すようにしました。
また、従業員の意識向上のために顧客からの「お褒めの言葉」なども一緒に張り出す
ようにしました。
(4)アンケートの実施に対する従業員の反応
当初は、アンケートのクレームや意見に対して、「そんなことはできないよ」
「人員に限りがあるからなあ」「お客のわがままだよ」という意見が多く出ました。
しかし、毎週アンケートの内容を見ていると「確かになあ」「良く見ているなあ」
というものが多くあることにみんなが気づき始めたのです。
その後、アンケートの意見に対しては先入観を捨てて対応するようになりました。
お客様は保険に対しては素人であるが、それが市場の声と言うことを理解した対応
ができるようになりました。
また、トップを含めた会議は白熱したものとなり、意思決定と実行にスピード感が
表われたと実感しています。
お褒めの言葉を張り出すことにより、明るく楽しい雰囲気が生まれ、従業員のやりがい
にもつながってきました。
4.アンケートの対応を通じて
アンケートを実施するにあたり、注意点として2点を挙げます。
①素早い対応の徹底
アンケートには、様々な意見が書かれます。当然すべての意見やクレームに対応
することはできません。
素早い対応が重要な鍵となります。
対応できないものは、できない理由を知らせるのです。
できないことを理由もなく放っておくとアンケートの回答者は無視されたと感じて
しまいます。
②中途半端にせずやり切る
アンケートをやりっぱなしにしないで、顧客の声をもとにPDCA (Plan/Do
/Check/Action)のサイクルを回すのです。
アンケート実施当初はしっかりと対策を打つのですが、だんだんとマンネリ化してきて、
対策を打たなくなる傾向があります。
そのようなことのないように気をつけて、決してアンケートをムダにしないように
してください。
何のためにアンケートを実施したのか、目的をしっかりと共有して、目的達成のために
やり切ることが重要なのです。
5.クレーム対応が顧客を惹きつける
クレーム対応を素早く、的確にすることによりクレーム客をリピーターに変えることが
できます。
クレームや意見を言う顧客は、「ここを改善してくれればとてもいいのですよ」と思って
いたり、まだ見込みがあるからあえて苦言を言ったりするのです。
本当にあきれていたら何も言わずに帰っていくだけなのです。
弊社の関与先でもアンケートで「迅速な事務対応」を指摘したものがありました。
その意見に対してはその日の内に対応し、業務改善の推進を優先課題にしました。
3週間後、意見をした顧客からお褒めの言葉を貰ったのです。
「素早く対応してもらい大変感激しました。これからもがんばってください」という
意見が書かれていたのです。
また、「従業員の態度が馴れ馴れしい」という意見もありました。
「こんな態度の悪い代理店とは今後付き合わない」と書いてありました。
討議し定期のロープレをすぐに開始しました。
数週間後、今後付き合わないと書いたお客さまから、「意見を取り入れてもらい、
すぐに改善してくれたことをうれしく思いました」というお礼が記入されてありました。
これには社員みんなが感動しました。
意見への素早い対応の重要性を肌で感じた瞬間でした。
6.まとめ
クレームというとマイナスのイメージがついてまわります。
どうしても無理難題を言ってきて、利用されるのではないかという感じを持つ人が多い
と思います。
しかし、クレームは宝の山なのです。
クレームを解決することによってクレームを言った人をリピーターに変えることができる
のです。
また、同じような不満をもっていてクレームも言わずに逃げていく顧客を繋ぎとめる
ことにつながるのです。
良い評判というものは広まりにくく、悪い評判というものはとても早く広まります。
そのためにも素早い対応が重要なのです。
市場の流行は常に変化しています。
つい最近までのはやりもあっと言う間に廃れていることが多くあります。
過去の成功体験や社長の考えが市場と大きく乖離してしまうことも多いのです。
そういうことを修正するためにも市場の声をしっかりと聞くことがすべてのことに役立ち
ます。
今回のポイント
1.クレームの心理
・クレームを言う人と言わない人
・クレームを言う人は、まだファンである
・クレームを言わないで、去っていく人はとても多い
2.顧客の声を収集しよう
・まずは家族や友人の意見を
・顧客アンケートの実施
・外部機関も活用しよう
3.クレーム対応の重要性
・良い評判はなかなか広まらないが、悪い評判はすぐに広まる
・クレームは市場の声
・顧客は対応状況を良く見ている
・クレームはチャンス
・クレームを恐れるな
・クレーム対応はスピードが鍵
・クレーム対応がリピーターをつくる
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苦情対応マネジメントシステム |
■苦情に対する迅速な対応 1.苦情の発生原因 企業にはさまざまな苦情が寄せられます。 「期待通りの品質・性能ではなかった」「表示が分かりにくい」「注文時の 約束を守ってくれない」「アフターサービスがよくない」など苦情の内容は さまざまですが、苦情を一言で表現するならば「製品や付帯サービスに関連 した消費者の不満足の表明」といえます。苦情は以下のように分類されます。 <苦情発生の具体例(流通業)> 1.品質・性能・価格 「期待通りの品質・性能ではなかった」 「品質・性能と比べ、妥当な価格とはいえない」 2.表示 「分かりにくい」「商品が取扱説明書の表示通りではない」 3.購入時のサービス 「注文時の約束を守ってくれない」「応接、接客態度がよくない」 4.アフターサービス 「アフターサービスがよくない」「修理代がかかりすぎる」 「修理できない(修理してもらえない)」そもそも、なぜ苦情が発生 するのでしょうか。 製品やサービスに問題があった場合は苦情を申し入れられるのは当然 です。 消費者は代金を支払って製品を購入したりサービスを受けるため、 購入したものに対して価格に見合う性能などを期待しています。 その期待と実際の機能や使い心地のバランスが取れていれば消費者は 満足します。 逆に、バランスが悪く期待以下の機能であったりすると不満を感じ、 製品の再購入を見送ったり、苦情につながることになります。 2.苦情対応マネジメントシステム 97年に施行された「PL(製造物責任)法」、98年に施行された「改正 民事訴訟法」、2001年に施行された「消費者契約法」、99年に一部改正 された「訪問販売法・割賦販売法」などによって消費者保護の法制は強化 されています。 これらの法律により、企業は今まで以上に消費者からの苦情に迅速に対応 することが求められています。 苦情の内容は実にさまざまであり、その都度適切な対応が必要となります。 そのため、苦情対応については企業全体でシステム化し、関係するすべての 従業員が適切に苦情対応できるよう体制を整える必要があります。その際に 参考になる仕組みが「苦情対応マネジメントシステム」です。 日本工業規格(JIS)では、2000年2月に「JIS Z 9920:2000 苦情対応 マネジメントシステムの指針(以下「指針」)」をまとめています。 これは指針であるため「必ず守らなければならない」ものではなく、あくまで 任意のルールです。 しかし、苦情対応を強化するうえで指針は非常に参考になります。 顧客満足を高める意味でも、指針を参考に苦情対応の仕組みを構築することは 非常に重要でしょう。 以下では、日本工業規格の指針を基に苦情対応マネジメントシステムの構築に ついてまとめます。 □基本方針と関連事項の文書化 1.基本方針 苦情対応マネジメントシステムの構築に当たっては、全体的な取り組みの 方向性を示す「基本方針」の作成が重要であり、その基本方針に従って 細部を定めるという考え方が求められます。 基本方針の内容は、個々の企業事情によって異なりますが、一般的には 次のようなものが挙げられます。 2.文書化すべき事項 指針では、苦情対応マネジメントシステムの文書化に当たり盛り込むべき 必要事項を、「文書化すべき事項」「定めもしくは明確化する事項」 「考慮または配慮する事項」の3つに分けています。 これらすべてを文書化する必要はありませんが、「文書化すべき事項」 は必須とし、そのほかの事項は個々の事情を考慮して文書化を検討すべき でしょう。 指針に示されている文書化すべき事項は以下の通りです。 1.基本方針書 ・苦情対応責任者の任命 ・苦情対応責任者の責任と権限の範囲 ・組織として対応できる範囲 ・苦情対応を無料でできる範囲 2.基本体系書(組織図またはフローチャート) ・組織内部全般にわたる苦情対応職務手順 ・苦情対応者に対する支援の手順と組織内との関連 3.苦情原因の除去、是正、予防処置に関する方針書 4.苦情対応手順書 ・苦情対応責任者の責任と権限の範囲 ・苦情対応者の裁量の範囲 ・組織として対応できる範囲 ・苦情対応を無料でできる範囲 5.苦情対応記録管理基準書 6.苦情対応記録手順書 7.苦情対応記録開示の対応基準書 □フローチャートによる苦情対応の流れ 指針に準拠したマニュアルおよび作業書のガイドに沿ったフローチャートと対応 要領をまとめました。 フローチャートは、消費者の申し出から始まる対応について、消費者部門から 社内関係部門までの流れを示しています。 ポイントは指針の序文に示されている「苦情対応は消費者の基本的権利を尊重 しながら、苦情を組織全体の責任として真に受け止め、問題解決に努める」 ことです。 苦情対応の基本的な手順は次のようになります。 <苦情対応の手順> 1.苦情の内容および問題点を明確にし、その原因を調査し、経緯・ 結果を記憶する。 2.所定の手順に基づいて、解決策を提案し交渉する。 3.合意した解決策を実施する。 4.問題発生の直接原因および間接原因に対しての防止対策並びに改 善策の効果について検証する。 5.苦情対策に関連する活動結果を組織の最高責任者に報告する。 1.相談・苦情の受理 消費者・流通・ディーラー・行政・マスコミ・消費者団体・病院などからの 相談や、苦情を電話や文書などで受理した場合、消費者対応窓口は「苦情 受付票」を作成します。 2.一次対応 相談や苦情の内容を十分に聴き、現状の確認を行います。 特に身体被害がある場合は、「今どのような状況か、治療を受けたかどうか」 などを確認し、治療を受けていない場合は受診を勧めます。 3.対応終了・申出者への回答 申し出内容が一次対応または二次対応で解決すれば対応を終了し、申出者へ 回答します。 4.苦情通結果の発行 申出者を訪問する場合は、一次対応者は必要事項を苦情連絡票に記入し、 訪問対応者に伝えます。 5.訪問対応 苦情対応のマニュアルに従って、真撃に対応します。 しかし事業者として、申し出に対応できる範囲で回答します。 特に、製造物責任による事故の場合は、申出者の心情を考慮して対応します。 6.苦情連絡票の記入・返送 訪問対応の終了後、苦情連絡票に訪問時の状況、苦情品の状況、訪問により 解決したか解決しなかったか、今後も訪問を続ける必要があるかないか、 苦情品の調査を実施する必要があるかなどを記入し、消費者対応窓口に返送 します。 7.二次対応 消費者部門は、訪問対応部門による苦情連絡票の回答や、調査部門による 調査依頼書の回答の記載内容を参考に、二次対応の判断を行います。 判断は次のように行ないます。 a.適切な対応が行われ、終了した場合は対応を終了し、申出者へ回 答します。 b.訪問が再度必要である場合は、再度訪問して対応し、苦情内容の 理解を深めます。 この場合、「苦情連絡票」は前回の票に重ね書きをします。 c.調査部門からの調査結果が不満足な場合は再調査します。 この場合も前回発行した「調査依頼書」に、調査不十分の点を記 入し、再度依頼します。 d.訪問対応や調査結果から、当該苦情が重大苦情になりうると判断 した場合は、「重大苦情判断」と同様に扱い、対応を行います。 8.調査依頼書の発行 一次対応において、解決のためには苦情品の調査が必要となる、あるいは 消費者が調査を希望している場合は調査依頼書を発行し、原因の調査を 行います。 その後、二次対応に進みます。 9.コンピューター入力やカード入力 対応が終了した時点で、最終的な結果をコンピューターに入力、あるいは カードに記入します。 これは、データの蓄積とその解析により、製品の開発や不具合の改善に生かす ためです。 単なる記録に留まらず、できる限り消費者の申し出を正確に記入することが 重要となります。 □事例(流通業) 以下では流通業を例に取り、苦情対応マネジメントシステムの具体例を紹介 します。 1.苦情対策の目的 (1)迅速、かつ適切な苦情対応を行うことによって、顧客の満足と信頼を 得ること。 (2)苦情情報を有効に活用することで、重大な苦情や多発する可能性のある 苦情に早急に対応して、苦情の拡散と消費者に及ぼす被害・損害を可能な 限り防ぐこと。 2.苦情対応の原則 (1)商品苦情は迅速な対応をするため、受付から調査、回答まで一貫して 対応することを基本とする。 (2)苦情情報は、即時コンピューターに入力して、苦情情報を日次で営業 本部経由で品質管理部にデータ送信する。 苦情情報を一元的に集約・管理して、重大な苦情や多発する可能性のある 苦情を早期発見・対処するため、すべての苦情情報は即時コン ピューターに入力して、1日1回以上、営業本部にデータ送信する。営業 本部は、毎日夜間にすべての苦情情報を品質管理部に送信し、品質管理部 にすべての苦情情報を日次で集約する。 (3)「重大事故」「重要改善苦情」並びに苦情の内容から多発する可能性の 高い苦情については、発生の都度、品質管理部にFAXなどで連絡する (支所の受付苦情は、営業本部経由で品質管理部に連絡する)。 (4)苦情回答は、受付から7日以内に回答することを原則とする。 ただし微生物検査や外部機関での調査などで時間を要する場合には 「中間回答書」などでその旨を連絡する。 (5)現品をともなう商品苦情については、受付対応部署において確実に 代品などの補償処理を行う。 現品がない場合には、苦情内容により判断し、必要な場合には補償処理 を行う。 (6)すべての苦情情報は、電子媒体などで少なくとも3年間は保存管理して、 いつでも過去の苦情情報を検索して参照できるようにする。 3.対応上の緊急性の識別 1件1件の苦情・意見はそれぞれ大切なものですが、その中でも「緊急性」の あるものと、そうでないものがあります。 緊急性のあるものを見落とさないようにし、受け付けたときに対応上緊急性 のあるものを「重大事故」、それに準じるものを「重要改善商品」のように 区別して対応します。 これは、受付時の対応のための定義であって、調査結果の判定の定義とは 無関係です。 4.重大事故 (1)食品による健康被害・有症苦情および損害事故 (2)家庭用品による危害・人体被害(有症苦情)・損害事故 (3)繊維製品での人体被害 (4)消費者の所有財物を損なった場合 5.重要改善商品 商品が、原因で重大な事故には至っていないが、早急に改善を要する商品 をいう。 (1)法令(都道府県などの条例を含む)に違反する商品 (2)自主基準(微生物合格判定基準、繊維製品品質管理基準など)に 適合しない商品 (3)存症苦情・人体被害・危害の可能性の大きい商品 (4)消費者の所有財物を損なうおそれが大きい苦情 (5)著しい不快異物の混入や動物類(昆虫は除く)および衛生害虫の 混入した商品 (6)商品仕様が勝手に変更された商品 (7)製造ロット苦情(製造ロット全体に同様のトラブルが発生する広 がりの大きい苦情) お問合せ・ご質問はこちら メルマガ登録(無料)はこちらから |
苦情(クレーム)対応とマニュアルの作成 |
昨今の市場環境の変化やお客様(消費者)の意識の変化に伴い、産業界はもとより、 ○ 商品知識や業務知識が不十分である ○ 適切なお客様対応やCSに対する理解が不足している ○ 従業員への教育が不十分である 等 ○ 契約内容の説明が不十分(契約内容がお客様の希望と異なる 等) ○ 説明対応が不十分(連絡遅延、説明漏れ 等) ○ 事務手続きの遅延、失念 等 ○ 契約の解除・取消し、次回の不継続 ○ お客様の信用失墜、世間の評判低下 ○ 事務業務の増加、時間のロス ○ 損害賠償発生による賠償金の支払い ○ 苦情の記録(「お客様生の声「苦情受付簿」の備付け)、自社(店)内での ○ 苦情発生の原因分析(発生させた人の追及であってはならない) ○ 苦情の再発防止策の策定と実行
不満を感じたお客様のうち、苦情を表明する方は一部であり、背後には同様の苦情・ 不満が苦情となってしまってからの対応では対策になりません。 あなたが気付いていない潜在的な不満・苦情を、顕在化する前に対策を講じること 定期的(年1回)にお客(顧客)様からアンケートをとることです。 そして、素直に聞くことです。 私(弊社)はまだまだ未完成な会社(店)です。 苦情が発生した場合、誠意をもって解決に当たることはもちろんですが、その苦情が 苦情の根本原因が何かを見つけて取り除くことにより、同様の苦情を未然に防止する 実際にクレームや意見を言われても真剣に聞かず、「当方は間違っていない」「クレー それを十分に活かさないことは、あなたの業績向上の可能性をなくしているようなもの あなたも商品を購入したり、サービスを受けたりした時に、不満に思ったときどのよう 是非自分の状況を思い出してみてください。 自分がある温泉ホテルに宿泊して、そのサービスの状況に不満を持ったとします。 あなたは下記の1と2のどちらの対応をとりますか? 1 クレームを直接言う。 2 クレームを言わずにもう二度と来ないと心の中で決めている。 あなたはどちらの対応をとりましたか? 実際は、不満の程度にもよりますが、2の対応をとる人が多く、クレームを言う人は 人間は誰でも人に嫌われたくないという意識があるので、ちょっとしたことではなか そのため2の対応を取ることが多いのです。そのような中であえて苦言を呈する人は、 しかし、クレームの対応が良いと再度来ようという気持ちになるのです。 市場を知るには顧客の声を聞くことが一番なのです。 そのためにもクレームだけでなく、顧客の正直な意見を収集することが重要にな 顧客があなたの会社(店)をどう思っているのかを知ることは重要なことです。 そのためにも「お客様の声」を定期的に集めることをお勧めします。 顧客の声にすばやく対応することにより、顧客満足を高めているのです。 実施に際しては、顧客に正直に説明することです。 自社(店)のお客様から見て感じたよい点・悪い点、その他どんなことでも結構です そして、悪い点は改善し、お客様から頼りにされる会社にしてまいりますので、これ そして、書いてくださったお客様には粗品を進呈してください。 よい点・悪い点どんなことでもいいですから書いてもらうことです。 そうすることで、あなたが今まで気付かなかった自社(店)が見えてきます。 話題性とお客様の声を聞くという一石二鳥の効果を狙ってのことでしょう。 企業活動を行う上で、顧客からの意見や苦情は避けられないものです。 企業は苦情をなくすための努力はしているものの、苦情をゼロにすることはできません。 クレームの多くはほんの些細なことが原因です。 クレームが肥大化する要因の一つに初期対応があります。 苦情が発生した場合は、誠意を持って解決に向けた適切な対応を行うことはもちろん 苦情は避けられないものとして考え、苦情が発生した場合に企業に対するマイナスの 苦情に対する対応方法を定めたものが苦情対応規定です。 ただし、苦情対応は実際にそれぞれの従業員が、その重要性や手順を理解して取り組む そのため、難解な表現を用いた規定では、従業員はそれを読み、理解しようという意識を また、苦情対応は企業を取り巻く環境変化に応じて、柔軟にそのあり方を見直す必要がで そこで、企業の規則としての苦情対応規定には苦情対応の大枠のみを定め、具体的な苦 苦情というと、どうしても「悪いもの」「避けたいもの」というイメージがあり、苦情対 しかし、企業による不祥事や製品事故などが相次ぎ、企業に対する顧客の目がます そのため、苦情対応をおろそかにすると、会社(店)のイメージ低下、顧客喪失など こうした苦情を、初期の段階で察知・分析することなく見過ごしてしまうと、会社(店) このように考えると、苦情対応は企業にとって重要な経営課題であり、組織全体で 基本的なマニュアルを作成することは、苦情において以下のような対応効果を高める ・質の平準化 誰でも一定の水準の苦情対応ができる ・迅速な対応 あらかじめ定められた手順に沿って行うことで、迅速に対応することができる 苦情内容を従業員全員が共有できる仕組みを作っておくことで、次回以降の苦情に ただし、マニュアルを作成する際には、 ・マニュアルを作成することそのものを目的としない ・マニュアルに頼りすぎた苦情対応をしない マニュアルを従業員全員に周知させ、必要に応じて内容を見直しながら運用していく こうした点も考慮しながら、中小企業におけるマニュアルの基本的な作成手順とその マニュアルの作成・運用は以下の手順が基本になります。 苦情対応の責任者は誰かということを明確にします。 責任者を明確にし、苦情が発生した場合には情報がすべて苦情対応責任者の 苦情対応責任者は、社長あるいはそれに近い階層の者が就くほうが望ましい。 苦情対応への取り組みは、自社(店)イメージを大きく左右することがあります。 社長自ら苦情対応責任者となり、苦情への対応方針を決定・指示することで迅 苦情対応責任部門の主な役割はマニュアルの作成や運用、修正や見直しなど、 マニュアル作成に関しては、実際に苦情対応を行っている現場の従業員の意見 苦情対応責任部門には、顧客からの苦情を受けることが多い従業員(営業、お 苦情対応責任者および苦情対応責任部門が中心となってマニュアルの作成を マニュアルに盛り込む項目は業種によって多少の違いはありますが、基本的に は次のような項目を盛り込みます。 (1)マニュアルの目的 苦情に対する組織の考え方を記載します。 冒頭にこうした考え方を盛り込むことで、従業員全体の苦情対応に対する ここでの記載内容としては、 例えば、「苦情を受領した際には、お客様第一の立場で迅速かつ丁寧な対 ただし、苦情対応に対する組織の考え方を示すものとなるため、できるだけ 苦情が発生した場合の対応手順について記載します。 この項目はマニュアルの中でも核となる部分なので、慎重に検討します。 具体的な項目としては「受領」「内容の調査」「対応の検討」「苦情対応の 手順については、 ・苦情の受領から終了まで時系列に並べる ・実際の苦情対応例を併せて記載しておく ・「お客様への対応」と「社内の対応」に分けて手順を記載する など、従業員が苦情対応の流れを理解しやすくなるような工夫が必要 苦情対応報告書は、苦情対応に関する情報を管理するために必要となる ただし、担当者によって報告書の記載内容・項目に大きな差があるようで あらかじめ「苦情発生状況」「苦情内容」「苦情原因」「お客様のご要望」 データベース化の目的は、苦情内容やその対応方法を全社で共有し、苦 そこで、苦情対応者から提出された苦情対応報告書を基に苦情内容と対 なお、データベース化された苦情情報には、従業員が誰でもアクセスできる そうすることで、従業員は以前の苦情対応情報を参考に、よりスムーズな マニュアルを作成したら、苦情対応の勉強会などを開催し、従業員全員にマニ 従業員の苦情対応のレベルアップを図るためには、こうした勉強会を定期的に そうした場合には、朝礼などの時間を利用して通知するだけでも効果が期待で 1回当たりの時間は少しずつでも、継続して取り組むことが重要です。 マニュアルを実際に運用した上で、項目の見直しや修正を行います。 あらかじめ「3カ月ごと」「半年ごと」など、一定の期間ごとに見直しを行うことを 1.マニュアル作成は完璧を目指さない マニュアル作成に当たっては、精密に作りすぎないということに注意する必要 マニュアルというと、精密なものを作りたくなりますが、マニュアルで多くを規定 しかも、精密なマニュアルがあると、従業員はすべてマニュアルに従って苦情 マニュアル通りの対応は、顧客に「機械的な対応」という印象を与えかねません。 企業に対して苦情を申し出る顧客は、「自分の話を聞いてほしい」「自分が怒 そうした顧客に対して「機械的な対応」をしてしまうと、「本当に悪いと思ってい また、従業員がマニュアル通りの対応に慣れてしまうと、マニュアルにない(想 こうした問題を防ぐために、マニュアルには、例えば、・苦情に対する基本的な もし、運用していて不足などがあれば、その都度見直していけばいいのです。 もともと簡潔に作ってあるマニュアルであれば、見直しも簡単に行えます。 マニュアルは一度作成したら終わりというものではなく、苦情対応を常に質の 現代は変化の時代といわれ、企業を取り巻く環境は、刻一刻と変化しています。 作成時点では非の打ち所のないマニュアルだったとしても、環境が変化すれ 作成したマニュアルを、見直すことなく使い続けていては、顧客の要求に応え そのため、データベース化された苦情対応の情報や、実際に苦情を受ける従 また、「同業他社の苦情対応事例」などの身近な事例は、適切な苦情対応を それより異業種のマニュアルのほうが入手しやすいでしょう。 日ごろから苦情対応に対するアンテナを張っておきましょう。 どんなにすばらしいマニュアルを作ったとしても、実際の現場で顧客に対応する従業 経営トップは、朝礼や研修などあらゆる機会を使って、従業員に苦情対応の重要性や 苦情対応は、対応する従業員にとって大きな負担となるものですが、苦情対応を行っ 確かに、苦情対応は利益に直結するものではないため、評価の対象となりにくい面は 従業員がそうした意識を持つと、苦情対応に対する意識が低下してしまう恐れがあり こうした事態を防ぐために、苦情対応を行った従業員を評価する仕組みづくりが必要 こうした仕組みとしては、例えば、・半年間の苦情対応件数が最も多かった従業員を 苦情対応については、JIS規格「JIS Q 10002:2005 品質マネジメント−顧客 この規格は、組織内部における製品やサービスに関する苦情対応プロセスの指針に 同規格には、苦情対応の「基本原則」「計画および設計」「苦情対応プロセスの実施」 マニュアルの作成に当たっては、こうした規格を参考にするのもよいでしょう。 同規格は経済産業省に設置されている審議会「日本工業標準調査会」のサイトで (1)マニュアルの目的 株式会社○○(以下「当社」)が提供する商品・サービスなどへの苦情に対し、 苦情申出者と接する従業員(以下「対応者」)、苦情対応責任者(以下「責任 ①苦情の受領 ・苦情受領時、対応者は苦情申出者の話を十分に聞き、苦情内容とお客 ・対応者は苦情の内容を責任者に報告する。 ・苦情が電子メールや手紙など、直接対話を伴わない手段で行われた場 ・責任者は対応者などに事情聴取を行い、苦情の内容、原因および苦情 ・責任者は対応者などを交え、適切な苦情対応方法の検討を行う。 ・当社のみで対応することができない場合(不当な要求など)には、関係機 ・対応者は検討された苦情対応を基に苦情申出者に回答する。 ・すぐに回答できないものについては確認後に連絡する旨を伝える。 ・苦情申出者への回答は文書を用いるものとする。 ・対応者は苦情の内容、対応結果などを苦情対応報告書にまとめ、責任者に ・責任者は苦情対応報告書を受領し、保管する。 ・責任者は苦情対応の結果を受領し、当該苦情の記録を行い、当社の商品・ ・本マニュアルは、実際の苦情情報を反映させ、6 カ月ごとに見直しを行うも
組織における仕組みづくりは、場当たりな行動をなくしていくことで、経営リスクを できればクレームは無いほうがよいですし、万が一クレームを受けてしまった時は しかしよく考えてみれば、クレームはお客様からの不満の意志表示であり、言い換え そのためにも、その場限りの解決を図ろうとせず、クレーム(苦情)に対応するための 『クレーム対応』は組織人としての正しい対応(姿勢)を身につけなければならない クレームの予防対策として『顧客との接点の強化』があります。 もちろん、『顧客との接点の強化』はクレームの予防策としてだけでなく、営業力の強化、CS ・商品知識や業務知識が不十分である ・適切なお客様対応やCSに対する理解が不足している ・従業員の教育が不十分である ものごとに正しく対応するためには、そうなった原因をつかむことが先決です。 どうしてこのクレームが発生したのか、その根拠をしっかりつかんで、対応のしかたを 初期の段階で失敗すると解決が長びき、たいへんな労力と時間を要します。 それでは問題を悪化させるだけです。 様々なことが考えられますが、それが正しい ・以前にも同じようなことがあって我慢でき ・事務的な対応に対して不満をもっている ・その会社自体に対する悪い先入観がある ・過剰な客意識からくる怒りをぶつける ・損失の大きさ(経済的、精神的)に対する しかし、不満を感じた人のすべてがそれを意志 一般的に不満が苦情となって表れるには 潜在的な不満 顕在化された不満 潜在的な苦情 顕在化された苦情
お客様は不満を感じていてもそれを表明してくれる人は約半数しかいません。 米国のある消費者データでは、不満を感じた人の96%がその不満を口に出して言わ そして、96%のうちの94%が再購入しない、というものです。 不満を感じた人が一年間にその不満について20人に伝えると、その話を聞いた20人 この行動を5回繰り返すと、なんと320万人に伝わることになります。 逆に満足情報の口コミは1年間に5〜6人にしか伝わらないそうです。 特にIT環境下にある今では、話半分どころではないはずです。 ましてやわざわざ電話をしてきたり、どなりこんできたりするお客様はもっと少なく、 しかし、わざわざ苦情の連絡をしてくださるお客様はそれだけ関心があるお客様であり、 一つ一つのクレームを真しに受け止め、同じ様なクレームの再発を防ぐとともに、クレ クレームは「誰が起こしたか」ということよりも「何故起こったか」を追求して再発防止 起きてしまったクレームはもみ消したり、その場かぎりの解決を図ろうとしたりせずに、
苦情対応の基本は、「迅速で確かな対応」と「誠意ある イ.相手が誰であれ、丁寧な言葉使いを忘れずに。 口.相手から問われなくとも、みずから名乗ること。 ハ.相手を確認すること。(氏名・住所・電話番号な ニ.相手に極力話をさせ、聞き取ること。 ホ.相手の主張の内容をよく確認すること。(5WIH) へ.余計なことは言わないこと。 卜.誤解を招く言葉や、様々な意味にとられかねない言葉は使わないこと チ.できるだけ平易な言葉を使うように心がけ、専門用語や仲間うちの言葉は 苦情は「発生したこと」よりも「いかに対処したか」が問題であり、「誰が起こしたか」 起きてしまった苦情を場当たり的な解決やもみ消しせずに、会社との連携を図り、迅速 訴訟大国の米国では苦情が苦情にとどまらず、訴訟へと発展するケースが多数あり これは米国の弁護士がambulance chaser(蔑称で救急車を追いかける人)と呼ば わが国では「言いがかり」としか思われないようなことで訴えます。 過去の事例では、 ・猫を電子レンジに入れて乾かそうとした 「説明書に”電子レンジで猫を乾かしてはいけない”と書いていなかった」という 通称「猫チン事件」は、日本でも驚くべき実話としてさまざまな論説で紹介さ 彼女(老女)はマックを訴え、勝訴しました。 泥棒が、学校に泥棒に入ろうとして何故か体育館の屋根を歩き、屋根が弱っ フロリダ州の女性が、ユニバーサル・スタジオを相手に裁判を起こした。 「禍(わざわい)転じて福となす」ということわざがあります。 クレーム対応は、一歩間違えば顧客の信頼を失い、取引停止という事態にまで発展する しかし、しっかりとした対応ができれば、このことわざ通り、逆に顧客との信頼関係を それは、顧客が製品やサービスに不満を感じたり、「期待を裏切られた」と感じたりした つまりクレームとは、「顧客から直接、自社の商品やサービスの不備を教えてもらえる そう考えると、会社にとって最も恐ろしいのは「何も言わずに去っていく顧客」です。 クレームを言ってくれる顧客は「先生」であると考え、真摯に対応しましょう。 クレームを最初に受けた人間が、上司に報告するか、しないか。これを自己判断 ちょっとしたボタンのかけちがいが、後で大きなトラブルに発展することも十分に どんな些細なクレームでも、リアルタイムでトップに伝わる仕組みをつくっておき クレームを受けたら、すぐになんらかのアクションを起こすべきです。 顧客はクレームを放っておかれたと感じると、二度とこちらの話を聞いてくれよ すぐに担当者とその上司が顧客を訪ね、じっくりと話を聞くことが大切です。 ある会社のトップの名刺には、会社の電話番号の他に自宅の電話番号と「24時間 そして顧客に名刺を渡すときには必ず、「何かお困りのことがあればいつでもご 「顧客はすべて正しい」という言葉をモットー 顧客はこちらの言い訳や反論に耳を貸そう たとえこちらが正しくとも、顧客は信頼を裏 まずは顧客の不満を解消することを第一に クレームがあった時に、「誰が悪いのか」を その人間は同じ失敗を繰り返さないでしょうが、他の誰かがするかもしれません。 「誰が悪いのか」ではなく、そのクレームが「なぜ発生したのか」という原因を追 その時、ミスをした経理担当者を責めるのではなく、そうしたミスが起きにくい 例えば、「請求書発送の前に常に営業担当者に金額の確認を行うこと」といった だとしたら、クレームから逃げるのではなく、しっかりと対応し、自社の商品、サ そのためには、まず顧客からのクレームをしっかり受け止めるためのツールが クレームというとマイナスのイメージがついてまわります。 どうしても無理難題を言ってきて、利用されるのではないかという感じを持つ人が しかし、クレームは宝の山でもあるのです。 クレームを解決することによってクレームを言った人をリピーターに変えることが 良い評判というものは広まりにくく、悪い評判というものはとても早く広まります。 そのためにも素早い対応が重要なのです。 過去の成功体験や経営者の考えが市場と大きく乖離してしまうことも多く、そう
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食品業界における苦情対応 |
近年、食品による食中毒や、BSE(牛海綿状脳症)の問題、食肉の産地偽装事 また、最近の例では、大手製菓メーカーで期限切れの食材が使用されていたこと 食品関連業者は、規模の大小にかかわらず、食に関する規格の認証を受けるな しかし、認証の取得だけで、品質が守られているとはいえません。 実際に、不祥事を起こした大手製菓メーカーでは、複数の管理規格の認証を取 認証を取得しても、その後の製造過程で管理基準が遵守されていなければ、品 また、厳重に注意を払っているなかでも、万が一クレームが発生してしまった際に つねに品質管理を徹底しているとしても、販売している食品について顧客から問 それが、食品に対するクレームであった場合、どのように対応することが望ましい 食品のクレームは、図のように分けて考えることができます。 次に、ケース別にとくに注意したい対応のポイントをみていきます。 顧客から、「購入したレトルト食品を食べたら、下痢になった、食中毒かもしれ a.顧客の体調を第一に考える 「下痢をした」というだけでは、食中毒かどうか、症状の重度などはわかりま b.第三者の分析機関を利用する 菌の混入の可能性があるケースについては、その分析を自社、または第 c.情報の開示 分析の結果、食中毒の原因となる菌が存在することがわかった場合、トラ 顧客から、「購入した菓子パンに髪の毛が入っていた」と電話で連絡を受け a.顧客の体調を第一に考える クレームを真摯に受け止め、顧客の状況を把握します。 b.原因を分析する 今回のトラブルの原因を分析するために現物を回収したい旨を顧客に説明 c.対策を説明する 顧客へ報告する際は、製造工場でのトラブルなどの結果のほか、謝罪、今 顧客から、「お弁当の中にある肉のようなものを食べたらアレルギー反応がで a.顧客の体調を第一に考える 代理の方が来店した場合でも、被害を受けてしまった方の症状を確認。 b.厳重な情報表示 食品に含まれる食材や調味料など、食品衛生法で定められているアレル c.従業員へのアレルギーに関する教育 食品衛生法では、加工食品について、アレルギーの原因となる特定原材 このような知識を従業員はじめ、関係者へも伝え、啓蒙することで、再発を
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顧客満足度の向上につなげるクレーム対応の話法 |
最近、特に小売業・サービス業において、「クレーム」は「顧客からの情報収集の宝庫」 また、クレームは、対応方法によっては「あの企業はこのような素晴らしい対応をして しかし、実際のクレーム対応の現場では、「顧客からのクレーム」は「怖い物」「嫌な物」 対処方法が分からず不安なままに対応してしまうことで、顧客の怒りを増幅させてしま 顧客からのクレームは誰しも「怖い」「辛い」と感じるものです。 だからこそ、日ごろから自分なりのクレームへの対応話法などを整理し、身に付ける そこで、一般的に多いとされる電話によるクレームを例に、顧客の不満足を解消して、 クレーム発生時点では、顧客の不満足度はとても高まっています。 こうした状況であってもクレームの締めくくり時点では、クレームを言ってきた 顧客の不満足を解消するためには、顧客の心に寄り添って心を込めて謝罪す 「クレームは怖い、面倒」といった認識から、「とにかくお客様が何を言っても謝 クレーム対応担当者の「謝ればいい」というおざなりな対応は必ず顧客に伝わ クレーム対応担当者は、「このお客様は、本当にこのような困った状況に置か ここでまず第一番目に、顧客はどのような心理状態でクレームを言っているの クレームを訴える顧客の心理は大別すると主に以下の3通りが考えられます。 前提として、どんなクレームであっても顧客側にとっては何らかの不具合が 度合いの高い低いは別として謝罪欲求は必ず発生しています。 例えば「商品が届かない」というクレームで考えた場合、「商品が届かない 「私が迷惑しているし、商品が届かないという困った状況をどうにかして欲 大概のクレームにおいては、上記の3通りのすべての心理が働いています。 これらの欲求に応えることによって不満足を解消し、満足へと変換させていく 3通りの顧客の心理への対応話法のポイントを表にまとめてみます。 1.謝罪欲求に応える3つのポイント ・顧客の心情と状況を想像して心から謝罪する ・同じ謝罪の言葉を繰り返すのではなく、謝罪の言葉を変化させる ・言い訳めいた言い回しは避ける 前述したように、どんなクレームの場合でも「謝罪欲求」が働いています。 そこで、クレーム対応の第一声は必ず「謝罪の言葉」にするよう心がけます。 本来であれば「謝罪しなければならない」のではなく、「お客様はこんな困った そのためには「顧客の心情と状況を想像する」ことが大切です。 「このお客様は、数ある商品の中から心を躍らせるようにして自社の商品を選 顧客が何を言っても単純に「誠に申し訳ございませんでした」を繰り返せばい 繰り返してばかりいると「申し訳ございませんでした、ばかり言っているけど本 そこで、顧客の話、発した言葉などに反応する形で謝罪の言葉を変化させて 顧客の発した言葉に反応する形で謝罪することによって、、「お客様の困った そのような困った状況に陥る要因をつくってしまって本当に申し訳ありません」 これは、「困った状況を聞いて欲しい(傾聴・共感・理解欲求)」に応えることに 「特別料金を払って時間を指定したのに、商品が時間通りに届かない」というク これは無意識下にある「クレームに対する逃げの姿勢」から発生しているので そこで「渋滞に遭ったという事実は企業側の言い分であり、顧客には関係のな これは、顧客の視点に立って考えてみれば分かるはずです。 顧客は現在「この時間に届いて欲しいから特別料金を払って時間を指定した 「時間に間に合うように出たのですが・・・」などと言い訳をされても、顧客側か それどころか、「言い訳するうえに、“だから仕方がない”とでも言いたいの!」 もし仮に時間に間に合うように出たという事実を伝えたいのであれば、「特別 そのうえ貴重なお時間を頂戴してしまい大変恐縮ですが、状況のご報告をさ 商品が時間通りに発送されたことは確認しております。 しかし、未だ○○様のお手元に商品が到着していないということは、途中で道路 至急、現在の配達状況を確認した上で折り返しご連絡させて頂きたいのです 1.傾聴・共感・理解欲求に応える3つのポイント ・顧客の置かれている状況を想像しながら聞き、あいづちを打つ ・あいづちに表情を持たせる ・脱線しがちな話を本線に戻すよう努める クレームを訴えてくる顧客の心の中では、困った状況を聞いて欲しい、訴えた しかし、クレーム対応担当者が「できるだけ早く終わらせたい」といった気持ち 料金はお返ししますので」などと対応してしまい、「なんだその態度は!」と、顧 これでは顧客の不満足を解消するどころか、顧客不満足度を倍増させてしま 前述した通り、クレーム対応の基本は謝罪と傾聴です。 そこで、前述の謝罪要求への対応の際と同様に、顧客の置かれている困った 顧客の話を聞くうえでは、あいづちが非常に重要となります。 無言になってしまうのはもってのほかで(テクニックの一つとして沈黙を使用す あいづちを打つ方法としては、よく「相手の言葉を繰り返す(オウム返し)」など そこで、前述の謝罪の変化の例のように「相手の言葉を繰り返しつつ謝罪す あいづちを打って話を聞く際には、ただ一本調子で「はい」「ええ」「申し訳あり 特に電話によるクレームの場合は、顧客に対して担当者の顔が見えません。 心からの謝罪と、顧客をおもんぱかる気持ちを“声の表情”で伝えなければな 例えば、同じ肯定・うなずきのあいづちでも、声の調子、トーンによって次のよ 中には、困った状況について自分の置かれた状況をすべて訴えようと、話の このような場合、枝葉にわたるすべての話を聞いていると余計に話がこじれる また、電話に出た瞬間に「いったいお宅の会社はどうなってるんだ!」などのよ 謝罪すると同時に、一刻も早く話の本線を引き出してクレームの内容と顧客の こういった場合には、例えば、次のような質問方式を活用し、うまく顧客を誘導 ◎オープン質問とクローズ質問 →クローズ質問:顧客が「はい」か「いいえ」の一言で返答できる質問 一般的に、クレーム対応の前半部分では顧客の話を聞く姿勢を示してクレー 1.改善欲求に応える3つのポイント ・原因と改善点を明確にする ・安請け合いをしない ・謝罪と感謝の言葉で締めくくる 顧客がクレームを訴えてくる際、「なんでこんなことになったのか原因を教えて 顧客側の視点に立って考えれば、自分が困った状況に陥った原因を知り、どう ただし、すぐに原因や最適な改善点が判明しないケースもあるでしょう。 そのような場合でも「今すぐには分かりかねます」「申し訳ございませんが分か 同じ「今すぐには分からない状況にある」ことを伝えるにしても、以下のような 「お客様に不愉快な思いをさせたうえ、お時間をいただいてしまって誠に申し 原因を早急に究明し、本日○時までに改めてご連絡させて頂きたいのですが 原因を究明して改善策を講じ、後に折り返す場合は大至急が原則ですが、当 この場合、 顧客の分かる言葉で説明する ことに注意しましょう。 専門用語や業界用語などを多用して顧客を混乱させたり、「専門用語を使って 「お客様の言うことは絶対」とばかりに、お客様の改善欲求に対して「かしこま 安易に顧客の改善要求を了承してしまい、「やっぱりできません」などというこ 「全額を今すぐ返金して欲しい」などの改善欲求のように、クレーム対応担当 ただし、注意しなければならないのは、クレーム対応担当者が即答できないの そのため、顧客への説明の仕方には注意が必要です。 「○○の件について多大なご迷惑をお掛けしてしまい、お客様のお怒りはご のような言い方で、「事態を重く受け止め、責任者が折り返す」という点を顧客 また、返金などの状況の改善策について意思決定権のある者が直接連絡す 「クレーム時に発生している不満足を解消して顧客満足度を高める」ために忘 多くの場合、顧客は好きでクレームを訴えてくるわけではありません。 クレームが発生している時点で「不満足」「不愉快」な気分になっており、さらに そこで、顧客の不満足、不愉快さを少しでも解消し、むしろ「クレームを訴えた 「この度は○○の件で、お客様にご迷惑をお掛けしたばかりか不愉快な思いを この場合、基本的な心構えとして「顧客は貴重な時間を使って自社の問題点 これまで、クレームへの対応話法や心構えなどをみてきました。ただし、顧客 個々のクレーム対応担当者が実践しているクレーム対応話法を全社的にナ
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実践に生かす苦情対応のロールプレイング(ロープレ) | |
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電話による苦情(クレーム)への対応 |
苦情(クレーム)はさまざまな形で寄せられますが、電話によるものが少なくありません。 苦情(クレーム)の電話を受けたら、まずは誠意をもって謝罪します。 時には、相手の発言が紳士的でないこともありますが、そのような時でも感情的になら マニュアルを棒読みしたような感情のこもっていない謝罪は、相手に不快感を与えるこ 相手の話が長引いても途中で相手の話をさえぎってはいけません。人は誰かに話すこ また、話を最後まで聞かなければ、相手が何に対して不満を持っているのかが分かり こうしたことがないように、相手の話を最後まで聞くことを徹底しましょう。 これは正確に状況を把握するための質問なので、事実関係を聞き出してメモにまとめ その際、電話担当者は感情のある人間なので、相手に嫌悪感を抱いたり、逆に強く しかし、電話担当者はそうした感情から私見を 電話担当者はあくまで私見を述べたつもりでも、 また、相手が悪質な場合、電話担当者の私見が 多くの場合は電話受け付けがクレーム処理の始まりとなります。 そのため、企業は電話担当者に電話応対の基本マナーを徹底的に教育しなけれ クレーム処理の電話応対で求められる基本マナーは ・社名と氏名を名乗ること ・常にハキハキと話すこと ・「はっ?」「えっ?」といった聞き返し方はしないこと などです。 つまり、相手に不快感を与えるような電話応対はしてはならないということです。 クレーム処理に真摯に取り組んでいる企業は、既に担当者に教育済みのこと
携帯電話でクレームを寄せてくる人も増えてきています。 電波の状態によっては、声が小さく内容が聞き取りにくいことがあります。 しかし、電話担当者のほうから「公衆電話でかけ直してください」とはいえません。 また、相手が出先であれば担当者から別の電話に折り返し連絡することもでき これはこれで、正しい対応ですが、逆の考え方もあります。 具体的には、 電話担当者が故意に声を小さくして、相手方にも話が聞き取りにくい状況を体感 ポイントは、相手が主体的に別の電話でかけ直す行動に出るように誘導すること 電話担当者が電話口で「タバコを吸う」「お茶を飲む」などの行動をしてしまうこと 電話では相手の表情や仕草を目で確認できません。 そのため、電話担当者が油断してタバコを吸ってしまうことがあるのです。 しかし、相手は、電話担当者がタバコを吸っていることをライターで火を付ける これは大変失礼なことなので、このようなことがないようにしなければなりません。 □処理案を提示する 正確に状況を把握した後は、相手に具体的なクレーム処理案を提示します。 初回の電話で処理案を提示することはスピーディーなクレーム処理として好ましい ただし、苦情(クレーム)はすぐに処理できる簡単なものばかりではありません。 また、電話担当者によって対応が異なることも問題です。 そのため、電話担当者の裁量で処理案を提示できるクレームは、あらかじめマニ 難しいクレームを処理するために必要な時間をかけることは相手に対して失礼では また、一度電話を切る際のポイントは以下の3つです。 1.相手にとって最善の対策を検討するために時間をもらう旨を伝える 2.次に電話をする明確な時期を伝える 3.必ず、こちらから連絡する旨を伝える 「かしこまりました。お客様のお話は◇◇の件ですね。本件につきましては、最 私が話をした意味がないじゃないか」といわれるかもしれませんが、それでも必ず 相手に提示した処理案を確実に実行します。1分でも遅れてはいけません。 苦情(クレーム)の内容にもよるものの、処理案が実行されるころには、「処理 案を ここでさらにミスをしてしまうと事態は相当に悪化します。 度重なる失態には次はありません。 苦情(クレーム)は、社内体制に何らかの問題があることをあなたに教えてくれます。 各段階での担当者および責任者、業務の流れについてもう一度チェックし直し、 苦情(クレーム)後のチェックをせずに、いつまでも同じ失敗を繰り返している あな
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苦情対応のスキルを向上 |
苦情というと、どうしても「悪いもの」「避けたいもの」というイメージがあり、 しかし、企業による不祥事や製品事故などが相次ぎ、企業に対する顧客の目がますます 大きな影響を及ぼす事態になりかねません。 また、苦情の背景には、企業経営を脅かすような重大な問題が潜んでいることも 企業として取り返しのつかない事態に陥るケースもあります。 苦情を受けた、それはチャンスでもあるが、苦情に対応する慣れがあるのとないの すると、同じ会話をしても、怒られるときと許されるときがあるのです。 さて、そういった場面で、自分がどんな表情をしているのか、また、声のトーンでどんな プロの歌手は事前に十分に発声練習をして舞台にあがります。 同様に、苦情であれ、説明であれ、報告であれ、自分の表情作りをして臨むだけで あなたは、最近怒る人が多くなった、自分の職場へ文句を言われることが増え 誰もがストレスを抱えているこの時代、ちょっとしたことでイライラしたり、怒ったり その結果、思い違いや言葉の行き違いから、トラブルになったり、さらには苦情に発展 「そんなことが!?」といった、以前なら問題にもならなかったささいなことが、今では はじめからクレーマーとしてやってくる人はただの1人もいません。 もっといえば、彼らは不平や不満を申し立てる「正当な理由」を持っているのです。 ところが、対応する人間がそれを理解できず、誤った対応や身構えてしまうのです。 最初から相手をクレーマーとして見てしまえば、どんな対応になるかは想像がつくで 表面上はなんとかとりつくろっても、心理的には防御意識が先に立ちます。 そこで、たとえば、相手の言っていることを疑ってかかる、といった姿勢が伝わって また、心理は言葉にも現れますから、相手の気に障るような受け応えをしてしまう、 そうなったら、相手の感情も上がってしまいます。 正当な理由もどこかにいってしまい、感情を一気にこちらにぶつけてくる、という流れ これがクレーマーの実情です。 では、クレーマーとなるきっかけはどこにあるのでしょう。 対応の仕方で何より大事なのは言葉です。 なにげなく言ってしまったひと言が、相手をクレーマーにするのです。 苦情になるかならないか、クレーマーをつくるかつくらないかば、言葉の選び方次第、 たとえば、販売した商品に関して、相手が「不具合がある」と言ってきたケースです。 売り手としては、まず、「新品なんだから、そんなことあるはずないじゃないか。使い方 そこで、「お客様、そんなことはないはずですが‥‥‥」と対応します。 気持ちをそのまま言葉にした率直な対応ですが、その“率直”がいけません。 相手は何も理由もなく、文句を言いにきているわけではないのです。 実際、使ってみて不具合を感じたから、そのことを訴えているだけです。 そこで、いきなり“否定”の言葉が返ってきたら、誰だって頭に血がのぼります。 「そんなはずはない? 実際、そんなはずがあるから、ここにきてるんだ! こっち 対応する側がクレーマーをつくっている、典型的なケースといってよいでしょう。 一方、こんな受け応えはどうでしょうか。 「それはお困りですね。ご足労をおかけして申し訳ございません。それでは使い方を、 相手の言うことを受け入れ、“肯定”しています。 しかも、「お困りですね」と相手の思いに共感する言葉から始めています。 これなら、相手は説明をじっくり聞いて納得し、「そうか!やっぱり、一から説明 お客様への対応には、最初の言葉、一言がきわめて重要です。 “肯定”と“共感”が最大のポイントです。 「おっしゃることはよくわかります。それではお話をちゃんと伺わせていただきま それは、言葉のウラにある相手の心理あるいは真意を読みとることです。 しかし、これはなかなか難しいのです。 相手から激しい言葉を浴びせかけられると、気後れしたり、萎縮したり、あるいは、 それで冷静さを失い、言葉を表面的にしか受けとれなくなってしまうのです。 その結果、相手のペースに引き込まれ、言葉の応酬といういちばんまずい展開になる 「そうはおっしゃいますけど…」、「お言葉を返すようですが…」 相手に“カチン”ときたときに、こういった言葉が、つい口からでてしまう、言葉の代表格 しかし、これは禁句です。 相手の怒りの火に油を注ぐようなもので、問題はこじれるばかりとなるでしょう。 言葉のウラに隠れている真意、本音をくみ取らなければなりません。 言葉で語られない本音を見抜くには、やはり、かなりの経験を積むことが必要だと思い ひとつは、相手が訴えていることが、「なぜ、こんなことで文句を…」というような、 これはそのウラに何か隠れていると思ったほうがよいでしょう。 たとえば、「注文した料理がまだこない。いつまで待たせるんだ!」といった場合。 それほど時間がかかっているわけではないのに、そんなクレームがあったときなど もちろん、料理によって調理時間が違いますから、しかたがないことなのですが、ここ 「申し訳ございません。調理時間が違いますので、あちらのお客様に先にお出し いかがですか? 「すみません。もう少しで出まーす」という対応との違いは明らか 次のヒントは、声のトーンや大きさです。 声はときによって、言葉そのものより、その人の心のうちを明確にあらわすことがあり トーンが変わったり、声が大きくなったりしたときは、「あっ、ここが一番に言いたい 何度も繰り返して相手がふれるポイントも本音を知るヒントになります。 「こんなこと言いたいわけじゃないんだけど……」、 「そこまで言うつもりはないけ こんな前ふりで同じことを繰り返すようだったら、ほぼ間違いなく、その“言いたいわけ 本音がわかったら、お互いが納得できる着地点を見出しやすくなります。 ただし、あせってはいけません。 相手の話は最後までじっくり聞く。 この姿勢を崩さないことです。 「よし、本音が見えた!」と意気込みすぎ、先を急いで、それに沿った提案をしたら、 「その件はそれでよいけど、もうひとつ言いたいことがあって……。 これについてはどう考えるのかな」 相手からこんな言葉がでるようでは、対話を 話を聞きながら、こちらが受け取った本音が正しいのかどうかを確認してください。 「これで十分お気持ちをお話しいただけましたか? 何かほかにございましたら、 そんな一言で、相手が思いのたけをすべて語り尽くしたか、確認するのもよいのでは こちらの提案なり、回答なり、を示すのはそのあとです。 本音を読み取ったあとなら、できるかぎり相手の意向を汲む形での対応ができるはず それで、相手も「この人は私の気持ちをわかってくれた」と感じて、気持ちも一気に お互いに打ち解けて信頼感が生まれる、といってもよいでしょう。 最後には、「本当にご迷惑をおかけしました。今後はこのようなことがないように ある調査では、2割の人がつねにいらだちを抱えている、という結果が出ています。 だからこそ、「相手の感情を上手に受け止める技術」「相手の心理を読みながら対話を この技術は対顧客だけでなく、あらゆるビジネスシーンで生かせます。 なぜなら、もっとも厳しい対応のシチュエーション、怒りを買いそうな対話の局面は、 苦情に対応する技術を身に付けたら、どんな状況も“恐るるに足らず”なのです。
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顧客タイプ別クレーム対応 |
■クレーム対応に必要な視点 1.重要性を増すクレーム対応 すでに、顧客満足(CS)の考え方は世間一般に広く浸透しています。 そのため、企業に対する顧客の期待は大きくなり、企業に対する顧客の目は 企業活動をするうえで避けられない「クレーム対応」においても顧客の目は厳 悪い口コミは、好ましい口コミよりも広がりやすいことはすでにご承知のことで 特に近年では、インターネットの普及により、口コミの伝播範囲は広がってお そのため、企業におけるクレーム対応の重要性は日に日に増しているといえ このように、クレーム対応がうまくいかない場合には、 ・マニュアルがクレーム対応の基本に沿って作られているか ・マニュアルに頼りすぎて、画一的な対応になっていないか という点を再確認する必要があります。 クレーム対応の基本は、顧客の視点に立つことです。 そのため、マニュアルの内容も顧客の視点に立ったものでなければなりません。 一般的には、クレーム対応は、次のような流れで行われます。 マニュアルの内容は、この流れを踏まえたうえで、「顧客の視点に立つ」という クレーム発生 ⇒ クレーム内容とその原因の把握 ⇒ クレーム対応策の検討 ○クレーム発生時 ・迅速に対応しているか ・対応者を理由なく変えたり、顧客をたらい回しにしていないか ・クレーム内容を的確に把握するため、顧客の立場で話を聞いているか ・顧客の意向をくみ取った対応策を検討しているか ・混乱や不安を招くようなあいまいな表現や態度はとっていないか ・「対応できること」と「対応できないこと」を区別し、その理由を提示して ・対応者が最後まで責任を持って対応しているか ・データベース化など社内にクレーム情報をフィードバックしているか ・経営層および従業員間でクレーム情報の共有化が図られているか すでにマニュアルが整備されている場合は、上記視点でマニュアルが作成され 次に確認する点としては、「マニュアルに頼りすぎていないか」ということです。 たとえ、マニュアルがよくできていても、「マニュアルだけで対応する」という点 普段の企業活動を考えてみましょう。 顧客に対して営業や接客を行う際、マニュアルだけで対応しているでしょうか。 通常は、マニュアルを踏まえながら、場面や状況に応じた対応を行っているは クレーム対応も、顧客に応じて対応を変える、個客対応が必要なのです。 顧客のタイプや考え方によって、クレーム対応に求められるものは異なるた そこで以下では、個客対応という視点から、顧客のタイプ別にそれぞれ求めら 1.顧客のタイプ 企業にクレームをいう顧客のタイプには、 (1)感情表現型 「感情表現型」とは、喜怒哀楽の感情を前面に出してクレームを言うタイプ 感情表現型には、大声で怒鳴るなど感情を前面に出すタイプや、社長や役 ○タイプの特徴と顧客の欲求 「どうなっているんだ!」「すぐに対応しろ!」などのように、語気が このタイプの顧客は感情的にクレームを言うため、対応する側は緊張、 しかし、対応者が冷静でなければ、クレームを適切に対応することは難 顧客がなぜ感情的になっているのか、ということに気を配れば、緊張し こうした顧客は、 ・自分は不当な扱いを受けた ・不満をぶつけたい、分かって欲しい という気持ちが強いと考えられます。 そのため、対応者はこうした顧客の気持ちをくみ取ったうえで、クレーム このタイプの顧客のクレーム対応に当たっては、まず、冷静に話ができ 感情的になっている相手にマニュアル通りの対応をすれば、かえって不 ただし、相手を落ち着かせようと、はじめから「落ち着いて話し合いま ここで大切なことは、顧客の気持ちを尊重し、相手の気持ちに共感する 「おっしゃることはよく分かります。お客様のお話を詳しく伺いたいので、 さらには、「対応者を替える」「場所を替える」などその場の雰囲気を変 例えば、上司に取り次ぐ、応接室に移動するなど場の雰囲気を変えるこ ただし、何の説明もなく対応者が変わったり場所を移動したりすると、顧 そのため、「責任者である上司と一緒にお話を伺います」「応接室にご案 ○タイプの特徴と顧客の欲求 対応者が謝罪をしても「上司に代わってくれ」「社長じゃないと話になら こうした顧客は、自分を大切な客と認めて欲しい、扱って欲しいと考える こうした場合、実際に上司や社長が出て謝罪するケースがあるかもしれ 確かに、そうすることで、顧客の自尊心は満たされるかもしれません。 しかし、クレーム対応で役職者や、まして社長が頻繁に出て謝罪するの こうした場合には、対応者を明確にして最後まで責任を持って対応する 対応者は「私はこの会社でお客様からのお話を受ける責任者であり、あ たとえ役職がなくても、「責任者」が誠実な対応を行えば、顧客の自尊心 「理論型」とは、一言でいえば「頭のいいタイプ」といえるでしょう。 感情的な言動ではなく、自分の主張を冷静に話し、もし企業側の話につじ 理論型には、理路整然と話をするタイプや、法律などを基に主張するタイプ ①筋道を立てて理路整然と話すタイプ ○タイプの特徴と顧客の欲求 このタイプの顧客は、感情的な表現はせず理論的に話を進めます。 対応者の話につじつまが合わないところがあれば、指摘したうえで理由 場合によっては、「こういう対応をして欲しい」と企業の対応方法まで指 こうした顧客は、 ・自分の話は正しい と考えている傾向が強いと考えられます。 また、 ・(自分の話が正しいから)企業は自分の意見に従うべきだ という気持ちが強いともいえます。 こうした顧客に対応する場合、特に注意すべきことは、 ・顧客と議論をしない ・あやふやな態度を取らない ということです。 顧客と議論したり、ましてや顧客を言い負かすことは、決してクレームの 顧客は「自分の話は正しい」という気持ちで話しているため、対応者が そのため、対応者はお互いの溝をつくらないように対応しなければなり 具体的には、 顧客と「協力して」クレームを解決する方法を見いだす姿勢で対応する 例えば、顧客と意見が食い違ったとしても「私どもではそのようには判断 この場合は、 「お客様のおっしゃることはごもっともです。 と顧客の意見を尊重したうえで、協力して解決する姿勢をみせることが 「協力してクレームを解決する」という姿勢が顧客に伝われば、お互い また、クレーム対応の基本として、「確か○○だと思います」などのあやふ 理路整然と話すタイプの場合には特に注意を払わなければなりません。 せっかく顧客が「協力して解決しよう」という気持ちを持っていても、こう 対応者は「すぐに答えられるもの」と「すぐには答えられないもの」を明確 ○タイプの特徴と顧客の欲求 「○○に違反していますよ」「○○に訴えます」などと法律や制度を挙げて こうした顧客は、 ・(○○によれば)私は正しい ・(○○によれば)企業が間違っているから私の意見に従うべきだ と考える傾向が強いといえます。 理路整然と話すタイプと同じように「顧客の話に反論しない」「あやふや こうしたタイプの顧客は、企業の対応に不備があれば、法律などに訴え 「消極型」とは、企業と積極的にコンタクトを取ろうとせず、クレームをあまり 消極型には、積極的にクレームを言わないものの、明らかに不利益を被っ ①積極的にはクレームを言わないが、場合によってはクレームを言うタイプ ○タイプの特徴と顧客の欲求 このタイプは普段はクレームを言いませんが、明らかに不利益を被った こうした顧客は、 ・本当はクレームを言いたくない(が、やむを得ない) ・できることなら争いごとは避けたい と考える傾向が強いといえます。 本当は言いたくないがやむを得ず言うクレームというのは、その顧客に しかし、このタイプは強く主張することがほとんどないため、企業は対応 たとえ企業がいいかげんに対応を済ませたとしても、顧客は争いごとは しかし、こうした場合、顧客自身の不平や不満は解消されていないた そのため、表面上はクレームが解決されたようにみえても、顧客の気持 そこで、まず、 「顧客に多く話をしてもらう」雰囲気をつくる ことが大切といえます。 顧客があまり話したがらないからといって、対応者が一方的に話すと、 さらに、顧客を誘導したり、誤った解釈で対応すると、たとえ口にしなくて そのため、 などの方法で、顧客の話を聞く姿勢を表し、顧客が話しやすい雰囲気を そのうえで顧客の不満、欲求をくみ取り、丁寧に対応することが必要です。 会社や店に直接クレームを言う人はごく一部です。 その理由にはさまざまあるようですが、クレームは労力を使うという点が、 クレームを言う場合には、会社(店)に自らコンタクトを取る「労力」、会社 こうしたクレームにともなう労力を考えて、「面倒だからある程度は我慢しよ 「こうした顧客は把握できない」などの理由で会社(店)は何も対応をしなく 先に述べたように、このタイプは会社(店)から「黙って離れていく」傾向が そのため、例えば、「ご意見箱」を店頭に設置したり、インターネットを利用 ここまでみてきた顧客のタイプ以外にも、さまざまな顧客がいます。 中には、会社(店)を脅して金品を要求することなどを目的に、明らかに不 そうした悪質なクレームに対しては、場合によっては、警察や専門機関など 1.クレームはチャンスと考える 「クレーム」という言葉を聞くと、どうしてもマイナスのイメージがあります。 確かにクレームは、「突然発生するうえ、迅速な対応を求められる」「顧客が不 しかし、クレームは、企業にとって必ずしもマイナスに作用するものではありま クレームに適切に対応することができれば、顧客の不満を満足に変え、結果と そのため、クレーム対応者は、「クレームはむしろ自社のファンを増やすチャン クレームの対応を嫌がるのではなく、お客様の視点で丁寧に対応しよう」という 前向きな気持ちで対応すれば、嫌々ながら対応をする場合と比べ、その結果 近年、クレームに対する企業の姿勢がより一層問われるようになっています。 また、顧客のニーズが多様化していることと同様にクレームも複雑化しています。 この「クレームが複雑化している」という点からみても、マニュアルだけで対応 従って、マニュアルだけに頼ったクレーム対応ではなく、企業全体で個客対応 そのためには、 が不可欠です。 例えば、クレームが発生した場合、その原因や対応方法などをデータベース また、クレーム対応に関するミーティングを積極的に設け、クレーム情報を社 こうした取り組みを通じて、会社全体のクレーム対応の質を向上させることで、
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静岡県静岡市のビジネス・ソリューション㈱です。
静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
企業運営に欠かせない3つの仕組みづくりを支援いたします。
経営者にとって重要課題は会社をつぶさないことです。
しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
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ことのないよう、私ども専門家集団は事業運営に欠かすことのできない
マーケティング、業務改善、リスクマネジメントについて全力投球で支援
してまいります。
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