経営ビジョンの重要性と作り方

小規模企業のビジョンづくり

■「富士登山」と「会社のビジョン」 
 「ビジョン」とは会社が思い描いている「近未来像」のことで、会社として「なりたい姿」
 「目指しているもの」「やりたいこと」などが挙げられます。
 全社の夢と希望を表現した自社の近未来像(目標)ですから、これに向かって全社一丸体制を
 つくることができ、会社が苦境や困難に遭遇した時にも大きな効果を発揮するでしょう。 

 「頂上で日本の未来を考える会を開催する」こんなイベントを企てたとしましょう。
 あなたは、友人たちを引き連れて富士山に登りました。 
 その日の天候は特に不安定。薄い空気。渇く喉。

 標高が上がるにつれて仲間の会話は次第に少なくなっていきました。 
 「がんばろう」と声を掛ければ、みんなの表情に一瞬の明るさは戻ります。
 でも、それは長続きしません。

 でも、ある瞬間を境にして、このグループには大変な活気と一件感が生まれました。
 「いいね!」「だいぶ近づいたね」「やっぱり山登りは面白いね」。
 もはや、誰の顔にも疲れは見えません。 

 誰がどんな魔法をかけたのでしょうか? 
 きっかけは極めて単純なことでした。

 それまであった濃い霧が晴れ、登山道の先にはっきりと山頂が見えたこと、これが“やる気”の
 源になったのです。
 その後、このモチベーションは頂上まで続きました。 

  ・目指すところが、はっきりしていること
  ・どこまでそれに近づいているのかが共有されていること
  ・そこまでの道筋が見えていること

 これだけで人はがんばれます。
 これだけでチームはひとつになれます。
 これが組織における「ビジョン」の力です。 

 どの山に登ろうとしているかが不明確。
 登ろうとしている山の高さが示されていない。
 山と高さは共有されていても、登山口と道を決めていない。

 このような会社で働くスタッフは働きにくさを感じていると思います。
 そんな組織で、いくらリーダーが「がんばれ」「仕事を楽しめ」と言葉を掛けても、その
 効果は限定的です。 

 よいチームづくり・よい会社づくりのためには、会社として目指している頂と歩む道を
 示すこと。
 つまり、「ビジョン」と「ビジョンの浸透」が何よりも大切です。 
 この「ビジョン」について一緒に考えていきましょう。

□まずは「ビジョン」の正体を知る 
 ビジネス書やセミナーでは、どこでも例外なく「ビジョンが大事」という話が出てきます。
 でも、あまりにも「ビジョン、ビジョン」と聞き過ぎて、逆に「ビジョンという言葉の
 意味が分からなくなってきた」という人も少なくないのが現状です。

 辞書の多くは、ビジョンとは……「見えること」「見通し」「先見」「空想」「想像」
 などと載っています。 
 つまり、「ビジョン」とは会社(店)が思い描いている「未来像」のこと。

 「ビジョンがある会社(店)」と「ビジョンがない会社(店)」の違いは、自分たちの
 未来についてしっかりと語れるかどうかということになります。 
 さらに、これを一歩進めた形で定義すると、「ビジョン」とは会社(店)としての
 「なりたい姿」「目指しているもの」「やりたいこと」……、こんな風になります。

 これが、ビジョンの正体です。 
 建設的で前向きなディスカッションの中、会社(店)としての「なりたい姿」「やりたい
 こと」を挙げていくのは楽しい仕事です。

 これがワクワクしながらできればできるほど、不思議と会社(店)の認知度も高まって
 いきます。
 きっと、お客さまにも何か感じるものがあるのでしょう。

 会社(店)としての「なりたい姿」「やりたいこと」を50個くらい洗い出していきます。
 そして、そのリストから統廃合や再考を繰り返し、最終的には5~10個の箇条書きの状態で
 「なりたい姿」「やりたいこと」をまとめていきます(10個以上だと、浸透が大変です)。  

 文章のブラッシュアップを続け、「これこそ、うちが思い描いている会社(店)の未来像」
 と自信を持って発信できるレベルに達したら、それが立派な会社の「ビジョン」です。 
 「ビジョンは箇条書きではなく、一文で書き表さなくてはいけない」と思われる人もいる
 かもしれません。

 でも、経営に答えはありません。
 10人いたら10通りの考え方があります。
 「ビジョンは一文で」なんてルールは存在しません。

 特に、小さな会社(店)であればあるほど、ここは自由です。 
 もしも、対外的にビジョンを示すときに箇条書きでは格好がつかないと思うのなら、
 箇条書きのうちのひとつだけを公表するようにすればよいでしょう。

□上手なビジョンのつくり方
 なぜ、箇条書きでビジョンを表現するのか? 
 会社(店)として目指しているものを一文で表すのは難しいと考えています。
 というのも、ビジネスにはさまざまな側面があるからです。 

 目指している売上と規模・成長スピード・接客レベル・技術力・クォリティ・価格帯・
 コスト・ブランド・見た目やデザイン・ポジショニング・社会(店)インパクト・社員の
 働き方・職場環境・社風……等々、それこそ挙げたらキリがありません。

 業種・業態によっても、これらの種類と数は異なります。 
 本来こういった側面別で、それぞれ「なりたい姿」「やりたいこと」があってしかるべき
 だと考えています。

 「50個の目指しているものを洗い出す」と前述しましたが、やみくもに「はい、じゃあ適当に
 リストアップしましょう」とやっているわけではありません。
 これらのビジネスの各側面で「どうしていきたいのか?」を問いながら、現場ではディス
 カッションを進めていきます。

 ・最終的には、どのくらいの規模の会社(店)を目指しているのか?
 ・大切なのは会社(店)のサイズなのか? それとも影響力なのか?
 ・どの部分で業界ナンバーワンを目指していくのか?
 ・事業を通じて誰に、どんな風に喜んでいただきたいのか?
 ・社会(店)を、どのように良い方向に導きたいのか?
 ・業界に、どんな一石を投じ、どのように記憶される会社でありたいのか?
 ・スタッフには仕事を通じて、どんな人間に成長してもらいたいのか?
 ・どんなスタッフでいっぱいの職場にしたいのか?
 ・どんな雰囲気の職場にしたいのか?

 他にもたくさん質問の内容や聞き方は考えられますが、こうして話し合いを進めながら、
 会社としての「なりたい姿」「やりたいこと」を洗い出していきます。 
 テレビや雑誌の取材で、あなたが会社の方向性についてインタビューを受けている。
 そんなイメージで進めれば最高です。

□ビジョンを浸透させるためのアイデア 
 ここからは、ビジョンを組織に浸透させるためのアイデアについて、触れていきたいと
 思います。
 ビジョンは浸透させてこそ、です。
 ここでは5つのアイデアを紹介します。

 1.ビジョンを“口ぐせ”にする  
  職場のリーダーがビジョンを枕詞のようにして職場での会話を進めていくと、ビジョンは
  浸透しやすいです。

  「うちには○○というビジョンがある。だから、積極的にこれはやっていこう」「うちには
  ○○というビジョンがある。だから、そういうことは絶対にしない」  
  このように、ビジョンを会話の中に入れながらスタッフとコミュニケーションを取る
  ことを、一定期間集中して行うことをおすすめします。

  実際にこれをこなすためには、ビジョンは短くシンプルである方がよいです。
  箇条書きのビジョンは、このためでもあります。

 2.「社内メルマガ」をつくる  
  社(店)内のスタッフに対してビジョンについてだけ語る「社(店)内メルマガ」も
  効果的です。
  徹底してビジョンを集中して浸透させる期間を定め、その期間に組織で働く各自のPCや
  携帯電話に送ります。

  頻度は週に1~2回。経営者やリーダー職の人に「ビジョンに対する想い」を150~300
  文字程度で語ってもらうような内容を軸につくっていきましょう。

 3.「未来新聞」を発行する 
  「社(店)内メルマガ」の紙版が、この「未来新聞」です。  
  平たくいえば、ビジョンの達成に関する進捗状況や、その社(店)内浸透度を伝える
  ニュースレターです。

  サイズを1面がA4~A3になるようにし、新聞らしく数ページで構成します。  
  また、「ビジョンを達成したら、こんな会社(店)の未来が待っているはず」という
  “未来予測”の部分に触れることも大事。

  ワクワク感のあるものに仕上げていきましょう。  
  1年に1~2回の発行で十分です。
  会社(店)のことをよく知ってもらうためにも、大量に刷り、協力会社やお客さまに
  配布するのもアイデアです。

 4.「社(店)内検定試験」を行う  
  社員を研修所など一堂に集めて「ビジョンに関するペーパーテスト」を実施する。
  社(店)内で反発が起こりそうなアイデアに聞こえるかもしれませんが、意外や意外。
  どこの会社(店)でも盛り上がります。  

  10~15問程度で構いません。
  オープンアンサーから選択問題まで、その組み合わせも自由です。
  A4の紙1枚に収まるように問題用紙をつくり、答え合わせは社員と社長の掛け合い
  のような形でやってもらいます。 

  回答に自信がある社員にマイクを渡して答えてもらい、それに対して経営者やリーダーが
  会話を膨らませていく。

  「どうしてビジョンに、こんな文言が含まれているのか?」「どんな背景があって、
  このビジョンは生まれたのか?」等々、答え合わせをしながら進めるビジョンの話は
  記憶にも残りやすいです。

 5.「アワードセレモニー」を行う  
  社内検定と同時に行うことが多いのが、この「アワードセレモニー」。
  その名の通り、社員を対象にした表彰式です。  
  既に社員に向けてアワードを贈ることが習慣づいている会社は多いと思いますが、その
  多くはきっと営業成績や勤務年数に対してだと思います。  

  それにプラスして、「社内の文化をつくることに貢献した人を褒める」という主旨の
  アワードセレモニーを年に1回設けてほしいものです。 

  ここでいう「文化貢献的な人」というのは、もちろん会社が定めるビジョンを理解し、
  よき表現者となって、他の社員に手本を見せてくれたようなスタッフのことです。
  継続して行うアワードセレモニーを通じて、そんな人を組織内に増やしていきましょう。

□ビジョンがあることのメリット 
 こうしてビジョンをつくり組織に浸透させることに、どんなメリットがあるのでしょうか? 
 ビジョンをつくって損をすることなんてありません!

 1.ビジョンがある会社の経常利益は約2倍  
  ビジョンがあることのメリットは数字の上でも表れています。  
  東レリサーチセンター(TRC)が2万社を調査したところ、「ビジョンがある会社」は
  「ビジョンがない会社」に比べ、なんと経常利益が1.76倍も違うことが分かりました。 

  これはおよそ2倍という大きな違いです。
  経常利益の面でも、これだけはっきりした違いがあるのなら、「ビジョンをつくり、
  浸透させる」を試さないわけにはいきません。

 2.応援されやすい会社(店)になる  
  スポーツ選手には「応援する人」が付きものです。スポーツの競技にはルールや試合、
 大きな大会などがあるので、各アスリートが何を目指しているのかということと、その
  結果が、ビジネスの世界に比べて分かりやすいからです。

  つまり、人は「スポーツ選手を応援しやすい」のです。  
  でも、見方を変えればビジネスの世界でも、「何を目指しているか」「何に挑んでいる
  のか」さえ明確にすれば、もっと応援されやすい存在になれるはずです。

  会社(店)が成功する上で、周囲の応援や協力は欠かせません。
  これはコラボレーションや支援という意味のみならず、「応援したいから、あそこの
  会社から購入する」というお客さまの想いも含めての話です。
  「応援されやすい会社になる」、ビジョンはこれを可能にします。

 3.採用ミスマッチのリスクが減る  
  ビジョンは、こだまのようなものです。
  はっきりとした言葉で大きく叫べば、はっきりとした言葉がエコーとなって返ってきます。  
  スタッフに置き換えてみても、これは同じことがいえます。

  「うちはこういう会社(店)で、将来はここを目指している」と明確に大きな声でいえる
  会社(店)には、求人をしたときにピタリとイメージした人物が集まってくるものです。  
  お金が理由で入ってくる社員と、ビジョンに共感して入ってくるスタッフは違います。
  お金が理由で入ってくる社員は、またお金が理由で出ていく可能性も高いのです。

 4.選択に迷いや無駄な時間が少なくなる  
  大きな決断も小さな決断も、毎日どころか毎時間下さなくてはいけないのがリーダーの
  仕事。
  でも、そんなときにもビジョンさえあれば効率は格段によくなります。
  「プランAと、プランB、一体どちらがビジョンの達成に貢献するか?」
  「これをやることによってビジョンの実現に近づくことはできるのだろうか?」  

  このような感じで、常に掲げたビジョンを軸に物事を決める。
  ビジョンを達成できるか否かで判断をしていく。
  これが思考の癖になれば、今後は迷いも無駄も少なくなります。

  それどころか、周囲から「ブレのない人」という嬉しい評価をされることにもつながる
  でしょう。  
  リーダーがブレない人であれば、働くスタッフもついていきやすいものです。  
  ビジョンはまわりまわって、こんなメリットを組織にもたらしてくれるのです。

 5.業界の競合関係が変わる  
  ライバルの存在やし烈な競争は会社の能力を高めます。
  それは間違いありません。  
  でも、他社(店)を「潰そう」「負かそう」というモチベーションばかりで経営をする
  のは疲れます。

  それよりも顧客や社会(店)、はたまた同業他社から、このように評価される会社は、
  どうでしょう?  
  「あの会社(店)は初めから、他の会社(店)とは目指しているものが違った」  
  私は、こう評されることは格好よいことだと思っています。

  これは会社(店)として得られる、最高の褒め言葉でしょう。  
  自分たちが目指す理想の会社(店)や社会の姿を描き、愚直なまでにそこを目指して
  歩み続ける。

  こう発想できれば競合関係は変わります。
  働き方も変わります。
  ビジョンには、そういう力があります。

 6.リーダーが不在でもまわる  
  ディズニーランドを見てみると、ウォルト・ディズニーが亡くなってから半世紀近く
  経つというのに、彼の描いたビジョンは至るところに表現され、維持されています。
  彼の意思を引き継いだ者たちによって、さらに進化しています。 

  これは、とても凄いことです。
  「ビジョンの力で何ができるか?」を教えてくれる最高のお手本です。
  強烈なビジョンがあり、それが組織に浸透すれば、リーダーが不在でも仕事はまわります。

  ブランド力のある会社(店)には一様に、「人が仕事をしているのではなく、ビジョンが
  仕事をしている」という雰囲気を感じますが、ディズニーランドは、その最たるものです。  

  リーダーがいなくてもまわるようにする。
  リーダーのように動いてくれるスタッフをつくる。
  すべてはビジョンづくりから始まります。
 

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経営ビジョンの重要性と作り方

ビジョンと戦略型経営

ビジョンと戦略型経営
 

  多くの企業は、確固とした企業(経営)理念を確立し、それに基づいてビジョンと経営
  戦略を練り上げ、計画的かつ着実に実施していくことが不可欠となっています。

  今、多くの経営者は、「管理経営」から「経営管理」へのステップアップを果たすこと、
  すなわち、「ビジョン・戦略型経営」への転換が求められているのです。

  では、今なぜ「ビジョン・戦略型経営」が必要なのか、また、「ビジョン・戦略型経営」
  とはどんな経営かについて考えてみることにしましょう。

  ■管理万能・経営計画万能主義からビジョン・戦略型経営へ

   かつて、昭和30年代半ごろから50年代前半にかけて「管理」主義論が唱えられた
   ことがありました。

   当時の中小企業の多くは、経営のあらゆる場面で「管理」が不十分だったため、
   大企業等ですでに試された「管理」技法を中小企業に導入することによって、見違える
   ように経営が改善され、業績が伸びた例も少なからず見られました。

   その後、50年代後半から平成のバブル期にかけては、「経営計画」が重視されるように
   なりました。

   この時期には、“計画のないところに収益なし”とする「経営計画」万能論が盛んに
   いわれました。

   このようにして、多くの中小企業で「管理」や「経営計画」が根づくようになり
   ましたが、この場合の「管理」とは、財務管理、販売管理、労務管理、生産管理
   といった経営の各分野ごとの管理をいい、いわゆる経営管理全体を総称する「マネジメント」
   を意味したものではありませんでした。

   また、「経営計画」も売上高目標と経費予算を中心とした単年度予算をもとにした、
   「予実管理」(予算と実績の管理)であったり、中期計画といってもせいぜい2〜3年
   程度の短期計画として編成され、中長期の企業の未来像を示したものではなかった
   のです。

   そのため、「経営計画」はしばしば「ノルマ」の形をとって従業員に重くのしかかり、
   多くの従業員にとっては“働く者の夢”とはほど遠いものであることが少なく
   ありませんでした。

   要するに、「経営計画」も「管理経営」の方法の一つであり、「経営管理」(マネジメント)
   ではなかったわけです。

   しかし、今日のように激変する経営環境下では、目先の「管理」やノルマ的な
   「計画」だけで変化に対応できる状況ではなくなってきています。

   また、従業員の価値観や勤労観も多様化しています。

   したがって、企業の目指す近未来像(ビジョン)のもとに全従業員を結集することが
   重要になっています。

   今日のように構造変化が激しく進む時代にあって、多くの経営者は、「先が見えない、
   読めない」という悩みを抱えています。

   それは、ちょうど創業期の何年間かにも似ています。

   創業期には、創業者をはじめ全従業員が理想に燃え、企業の将来の夢を実現する
   ために必死になって活動し、その中から新しい技術や製品、ノウハウなどを創り出
   したに違いありません。

   そして、そこでは必ずや戦略的思考があふれていたはずです。

   今日のような激動期は、創業期以上に先が見えなくなっています。

   それだからこそ、夢やロマンをビジョン化し、戦略的に経営を展開することが必要なの
   です。

   不透明で先の見えない時代だからこそ、高い志をビジョンとして掲げ、全従業員をその
   旗のもとに結集させるとともに、従業員一人ひとりの多様なアイデアと創意を生かした
   戦略経営が不可欠となっているのです。

  □ビジョン・戦略型経営構築へのステップ

   1.経営(企業)理念とビジョン

    「経営管理」(マネジメント)には、当然のことながら、先に見た「管理」や
    「計画」が含まれます。

    しかし、大切なことは、マネジメントを管理や計画などの狭い領域でとらえるので
    はなく、マネジメントの水準をビジョンや戦略などのトップ・マネジメントのレベルに
    引き上げることです。

    マネジメントの領域は、「ビジョン―戦略―計画―管理」というように区分する
    ことができますが、この場合、トップ・マネジメントとしてのビジョンや戦略は
    計画や管理より上位に位置づけられます(したがって、経営トップが「計画」や
    「管理」に明け暮れているようでは、ビジョン・戦略型経営は成り立たない
    わけです)。

    では、ビジョンとは何かについてもう少し詳しく見てみましょう。

    ビジョンとは、前述のように、夢やロマン、志を企業の将来像としてグランドデザイン
    したものです。

    いいかえれば、企業が長期にわたって努力の対象として追求すべき未来像のこと
    であり、企業が近未来に到達しようとする「目標」のことです。

    したがって、それは、経営トップや担当スタッフの専有物であったり、単なる数値計画
    だけのものでは役に立たないことに注意が必要です。

    ところで、アメリカのペンタゴン(空軍)では、軍事戦略を立てるに当たって、
    「目標」と「目的」を明確に区別するといわれています。

    つまり、「目標」(ターゲット)を決めるに際しては、まず「目的」(オブジェクト)を
    明らかにすることが大切だというわけです。

    これを経営管理の次元に置き換えてみれば、いうまでもなく「目標」はビジョンに 
    当たり、「目的」は企業(経営)理念に当たります。

    ここで、企業(経営)理念とは、企業の目的、企業の存在意義(社会的使命)のこと
    であり、企業経営の姿勢のことです。

    企業活動にはおのずと社会的役割(使命)があり、存在意義があります。

    メーカーであれば、その企業が作る製品が社会に必要だからこそ、受注することが
    できるのでしょうし、また、流通業であれば消費者に商品を届けるという役割があり、
    サービス業なら、提供するサービスが、ユーザーにとってなくてはならないもの
    だからこそ、企業が存続するわけです。

    このように、企業(経営)理念とは、企業の社会的役割と存在意義、また、その役割
    をどんな形で果たしていくのかという企業の経営姿勢を明らかにしたものにほか
    ならないのです。

    さて、企業(経営)理念とビジョンの関係は前述のように、目的と目標の関係です。

    つまり、目的(企業理念)を実現するために、いつまでにどこまで到達するのかという
    目標がビジョンにほかならないわけです。

    目標がある程度達成されていけば、それにつれて目的も豊かになります。

    事業の目的や内容も当然のことながら広がり、企業(経営)理念も豊かになっていく
    わけです。

    以上のことから、ビジョンと企業(経営)理念は表裏一体のものとして、健全に発展
    する企業経営にはなくてはならないものであることがおわかりいただけることと思い
    ます。

   2.ビジョンと戦略

    次に、ビジョンと戦略の関係についてみることにしましょう。

    戦略とは、もともと戦術、作戦などとともに軍事用語に端を発したことばですが、実際
    の戦いにおいては、「戦力」が「戦略」や「戦術」よりももっと重要な要素となる
    ことがあります。

    圧倒的な戦力があれば、戦略も戦術も用いずとも勝つことができるからです。

    しかし、一方、相手(敵)が優れた戦略で立ち向かってきたときは、大軍といえども
    壊滅することがあることも多くの歴史的事実が示すとおりです。

    ところで、企業経営における「戦力」とは、いうまでもなくヒト、モノ、カネをはじめ
    とする経営資源のことです。

    中小企業は一般に経営資源が不十分なことから、経営が不安定になりがちです。

    今日のような経営環境下では、この傾向はいっそう強まっています。

    こうした中で、中小企業が企業間戦争に勝ち抜いていくためには、乏しい経営資源
    を最大限に有効活用することが不可欠であり、そのためには「戦略」が必要とな
    ります。

    この場合の「戦略」とは、「戦力」(経営資源)の不足を補うための略(はかりごと)
    にほかなりません。

    つまり、経営戦略によって経営資源の不足を補いながら、経営目標を達成していく
    わけです。

    ここで、経営目標とは、戦略目標(ターゲット)のことであり、「ビジョン」にほかな
    りません。

    もちろん、戦略目標には、当面の目標と中長期の目標がありますが、目標の大きさ
    によって戦略の規模も異なってきます。

    今、大切なのは、企業の近未来像として描いたビジョンを実現するために、経営資源
    のどの分野を強化すべきか、ビジョン実現に向けてなにが最も重要かを明らかに
    することです。

    その意味では、ビジョンに対応する戦略は中長期のものとなり、トップマネジメントの
    領域といえます。

    そこで、トップがビジョンと戦略を明らかにし、全社的にそれを共有することに
    よって、はじめて全従業員が目標を持ち、戦略的思考を身につけて日々の企業活動
    を進めることができるようになるわけです。

   3.ビジョン・戦略と計画・管理の関係

    ビジョン・戦略型経営では、先に見たマネジメントの四つのレベルの中の計画や管理
    を軽視するわけではありません。

    企業(経営)理念に基づいて、ビジョン・戦略を構築したら、それを確実に遂行して
    いくために、計画と管理が必要となります。

    ビジョン・戦略型経営では、ある意味では、経営計画や管理万能論の時代よりもむしろ
    計画・管理を重視します。

    なぜなら、ビジョン・戦略型経営では、ビジョンや戦略を確実に実現、成功させる
    ために計画と管理が不可欠なステップとなるからです。

    ビジョン・戦略型経営における経営(企業)理念とビジョン、経営戦略、経営計画の
    体系図のように表わすことができます。

    今、多くの中小企業では、以上のようなビジョン・戦略型経営を進めるために、優秀
    な人的資源である「人材を確保・育成・活用」していくことがなによりも大切となって
    います。


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経営ビジョンの重要性と作り方

会社経営に欠かせないビジョン


  「ビジョン」とは会社が思い描いている「近未来像」のことで、会社として「なりたい姿」 
  「目指しているもの」「やりたいこと」などが挙げられます。

  全社の夢と希望を表現した自社の近未来像(目標)ですから、これに向かって全社一丸
  体制をつくることができ、会社が苦境や困難に遭遇した時にも大きな効果を発揮するで
  しょう。  

  目指すところが、はっきりしていること。

  どこまでそれに近づいているのかが共有されていること。

  そこまでの道筋が見えていること。

  これだけで人はがんばることができ、チームはひとつになれます。

  これが組織における「ビジョン」の力です。

  どの山に登ろうとしているかが不明確、登ろうとしている山の高さが示されていない。

  山と高さは共有されていても、登山口と道を決めていない。

  このような会社で働く従業員は働きにくさを感じていると思います。

  そんな組織で、いくらリーダーが「がんばれ」「仕事を楽しめ」と言葉を掛けても、その効
  果は限定的です。

  よいチームづくり・よい会社づくりのためには、会社として目指している頂と歩む道を
  示すことです。

  つまり、「ビジョン」と「ビジョンの浸透」が何よりも大切です。

  そういう意味でも、ビジョンは『錦の御旗』といってもいいでしょう。
   
  ■ビジョンの重要性

   ビジョンとは、中期の具体的な事業展開のイメージを描くもので、自社(店)の目指す姿
   であり、経営者と従業員で共有することもその目的の一つとなります。

   ビジョン構築は、経営計画作成の前段階に位置づけられ、ビジョンを実現するために
   日常の行動指針があり、従業員全員が共有し実行する必要があります。

   経営は、無限の可能性を追求するが故に、ビジョン(Vision)がなければなりません。

   ビジョンは、目標ではない。
 
   目標は、長期経営計画の最終ゴールとして、数値的目標に到達するための方法が
   あらかじめ具体的に手順として規定されていなければならなりません。

   ところが、ビジョンは今日の行動を決定するところにあります。

   ビジョンの有無によって、今日の行動の在り方、言い換えれば、政策や対策の善し悪し
   が判断されるのです。

   経営計画の目標設定以前に、まずビジョンを確立しなければなりません。


   ビジョンを人間の体にたとえると「心」にあたります。

    ・ビジョンは、人を魅了し、力を与える。

    ・ビジョンは、働く人に意義をもたらす。

    ・ビジョンは、超一流の規範を創り上げる。

    ・ビジョンは、現在と未来の架け橋になる。
       (バート・ナヌス:リーダーシップの専門家で南カリフオルニア大学教授)

  □ビジョンと目標の違い

   目標は、ビジョンを達成するための手段である。

   「目標」は、計画を実施したときに到達するゴールです。現状分析と予測が正しく、計画
   が的確である場合に、実施した成果が実った形が、この目標である。このゴールに達
   するためのガイドが計画である。

   しかし、ビジョンは、その目標に到達したいという願望があれば途中の方法・手順は後で
   決めることでもいいのです。

   ビジョンの有無によって今日の行動のあり方の良し悪しが判断されます。

   ビジョンの構築はトップの仕事です。

   しかし、そのビジョンは単なる夢ではありません。 

    かならず実現するのだという強い意志と、ビジョンを共有する社員を「ワクワク」させる
   ものでなければなりません。

  ■全ては『思い』が出発点

   物事を進めていくときにいちばん大切なものは『思い』です。

   どんな思いで仕事をしているのか、どんな思いで日々生きているのか、どんな思いで
   社員と接しているのか。

   全ては『思い』から出発して展開していくからです。

   『思い』がなければ何も実現しません。

   どんな思いを自分は持ち続けているのだろうかと、自問自答してみてください。

   あなたは今、会社(店)経営において夢と目標を具体的に持っていますか?

   まず共通の思い(ビジョン)、すなわち目標がなければダメです。

   そして、それに向かってひとつになることで、人と組織は信じられない力を発揮し、
           不可能を可能にすることができるのです。

   あなたは会社経営において「どのような存在になりたいのか」、「どのようにして輝きた
   いのか」。

   夢なくして人は力を発揮することはできないのです。

   人というのは受身の場合、能力を100%発挿することはできません。

   会社経営をやっている社長が自ら目標を持つことは当然ですが、従業員一人ひとりが
   「自ら」という思いで「共通の目標」を持つことが大切です。

   したがって経営トップは、社員一人ひとりに対して会社の目指す方向を明確に示さな
   ければいけません。

   それを示して、それを語り、彼らにも語らせ、力を合わせてやっていくことによって、
   組織は大きな力を発揮するのです。

  □社員のやる気

   人は本来資産(人財)であるべきですが、現実には負債の人(人罪)もいますから、
   やる気があってこそ資産なのです。

   そして資産にするかどうかは経営者が握っているのです。

   社員にやる気が見えないのは、引き出していないだけなのです。

   オーナー社長が、「うちの社員はどうしようもない」といったネガティブな話をします
   が、人は必ずやる気を持っています。

   それを引き出しているかどうかの責任は経営者側なのです。

  □「やれない」のではなく「やらない」

   「やれない」理由を言う人がたくさんいます。

   彼らはやらないことを先に決めているだけです。

   「やれない」のではなく、「やらない」のです。

   彼らはいろいろなやれない理由を述べるでしょう。

   何かをやろうとしたとき、できないということはいっぱいあると思います。

   なぜできないのか。

   それを乗り越えるだけの情熱がないのです。

   それを乗り越えるだけの夢を持っていないからです。

   夢と情熱がないことを、多くの方はただできないと嘆いているだけです。


   あなたにも是非、基本において大いなる思いを持っていただきたいと思います。

   責任があるということは誰にも負けない努力を
   しなければいけないということです。

   基本は「何を思うか」で必ず変わってきます。
   最後は自分です。

   人はやるかやらないかで決まるものです。

   理想をいくら語っても、語るだけでは何も生ま
   れてきません。

   最後はどのように動くかです。

   「そのうちに動こう」では、未来永劫動けません。

   毎日動き続けること、これを是非やっていただき
   たいと思います。

  □ビジョンの共有

   あなたは社員と“思い”を共有しよう。 

   あなたが事業についてどうしたいのか、どうありたいのか、共に夢を共有しよう。

   ビジョンの共有は、優れた会社(店)風土を作り上げるために重要です。

   機会あるごとに全体像を示し、自分のビジョンを伝えておかなければなりません。

   常に自分のビジョンや目的や夢を社員全員と共有することが、必要不可欠です。

   あなたは社員に対し、給料分だけ働いてもらえばいいと思っていないだろうか。

     組織とは、共通の目標と目的意識を持った人間の集団に他ならないのです。
   
   優れた経営についての情報やアドバイスをいくら手に入れても、社員の意識がばらばら
   ではどうしようもありません。

   優れた組織を作りたいなら、あなたがまず率先してビジョンを示し、組織としての共通
   目的を作り上げることが必要です。
   
  ■ビジョンの作成

   「ビジョンがある会社」と「ビジョンがない会社」の違いは、自分たちの未来についてし
   っかりと語れるかどうかということになります。

   ビジョンの必要性は企業規模に関係ありません。

   従業員が1人でもいるなら作成してください。

   注意することは規模が拡大してもビジョンがブレないことです。

   参考に大企業の例を載せておきます。   

    ・トヨタ
     地球温暖化や化石燃料の枯渇など、自動車はいま、数多くの問題に直面してい
     ます。
     トヨタは、既存技術をさらに進歩させる一方、次世代燃料を使う新たなクルマの
     開発にも積極的に取り組み、自動車の未来を切りひらきます。

    ・ヤクルト
     人も地球も健康に。ヤクルトは地球環境全体の健康を視野に入れ、全ての事業
     を通じて世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献します。

    ・ドコモ
     スマートイノベーションへの挑戦 −HEART−

    ・楽天
     日本を、元気に。世界を、元気に。

    ・JR東海グループ
     挑む

    ・花王グループ
     私たちは、それぞれの市場で消費者・顧客を最もよく知る企業となることをグロー
     バルにめざし、全てのステークホルダーの支持と信頼を獲得します。

    ・マクドナルド
     クイックサービス・レストランとしての最高の店舗体験の提供

   会社として目指しているものを一文で表すのは難しいでしょう。

   ビジネスにはさまざまな側面があります。

   目指している売上や規模、成長スピード、接客レベル、技術力、品質(クォリティ)、
   価格帯、コスト、ブランド、デザイン、ポジショニング、社員の働き方、職場環境、 
   社風…… 等々、挙げたらキリがありません。

   業種・業態によっても、これらの種類と数は異なります。

   これらのビジネスの各側面で「どうしていきたいのか?」を問いながら、現場ではディ
   スカッションを進めていきます。

   以下の点を参考にビジョン作成してみてください。

    ・最終的には、どのくらいの規模の会社を目指しているのか?

    ・大切なのは会社のサイズなのか? それとも影響力なのか?

    ・どの部分で業界ナンバーワンを目指していくのか?

    ・事業を通じて誰に、どんな風に喜んでいただきたいのか?

    ・会社を、どのように良い方向に導きたいのか?

    ・業界に、どんな一石を投じ、どのように記憶される会社でありたいのか?

    ・社員には仕事を通じて、どんな人間に成長してもらいたいのか?

    ・どんな社員でいっぱいの職場にしたいのか?

    ・どんな雰囲気の職場にしたいのか?

   こうして話し合いを進めながら、会社としての
   「なりたい姿」「やりたいこと」を洗い出してい
   きます。

  □ビジョンを浸透させる

   リーダーがビジョンを枕詞のようにして職場で
   の会話を進めていくと、ビジョンは浸透しやす
   いです。

   「うちには○○というビジョンがある。だから、積
   極的にこれはやっていこう」、「うちには○○と
   いうビジョンがある。だから、そういうことは絶対にしない」
 
   このように、ビジョンを会話の中に入れながらスタッフとコミュニケーションを取ること
   を、一定期間集中して行うことをおすすめします。

   実際にこれをこなすためには、ビジョンは短くシンプルな方がよいでしょう。


  □経営トップが実践すること

   ・社員が会社の未来を信じられるようにする。

   ・社内環境をどのようなものにしたいか、業務をどの
    ように遂行してほしいのかを示す。

   ・社員が自分のやるべき仕事を明確に理解する。

   ・やりがいと満足を全員で分かち合い、ビジョンを
    達成できれば全員が報われることを示す。

   ・従業員のやる気を引き出し、自らも率先して、全員が進んで責任を引き受ける空気
    をつくりだす。

   ・ストレスや仕事の負担を一部に集中させない。
 
   ・楽しい雰囲気作りをして、従業員が、成功への途上で出てくる苦しさを楽しめるように
    する。

   ・たとえ小さなことでも成功を祝福し、優れた業績には報酬を出す。

   ・従業員に対する敬意、気遣い、業務への評価を目に見えるかたちで示す。

   スタッフは誰もが気遣いを必要としています。

   組織内にそうした雰囲気を作り出し、敬意を持ってリーダーシップを発揮すれば、社員の
   力をすべて引き出すことができるのです。

   社員が「この会社が好きだ」と感じるようになれば、魔法のような結果が出るでしょう。

   ビジョンは、現実的かつ純粋な気持ちで、わかりやすく伝えなければいけません。

   そして達成可能であること。

   到達できないような目標では、一時やる気になってもすぐ冷めてしまいます。

   次は、どのようなステップでそれを実現していくのか、いつ始め、どうなったら終わりな
   のかを示さなければいけません。 

   そして、ビジョンを計画に落とし込みます。

   しかし、計画を立てただけで、全員がその中身を理解したと思ってはいけません。

   定期に計画をチェック・コントロールしていかなければならない。

   あなたの仕事は、あなたのビジョンを繰り返し、繰り返し口に出して伝えることです。

   それも情熱と確信を持って。 

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