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■「富士登山」と「会社のビジョン」 |
ビジョンと戦略型経営 |
多くの企業は、確固とした企業(経営)理念を確立し、それに基づいてビジョンと経営 今、多くの経営者は、「管理経営」から「経営管理」へのステップアップを果たすこと、 では、今なぜ「ビジョン・戦略型経営」が必要なのか、また、「ビジョン・戦略型経営」 かつて、昭和30年代半ごろから50年代前半にかけて「管理」主義論が唱えられた 当時の中小企業の多くは、経営のあらゆる場面で「管理」が不十分だったため、 その後、50年代後半から平成のバブル期にかけては、「経営計画」が重視されるように この時期には、“計画のないところに収益なし”とする「経営計画」万能論が盛んに このようにして、多くの中小企業で「管理」や「経営計画」が根づくようになり また、「経営計画」も売上高目標と経費予算を中心とした単年度予算をもとにした、 そのため、「経営計画」はしばしば「ノルマ」の形をとって従業員に重くのしかかり、 要するに、「経営計画」も「管理経営」の方法の一つであり、「経営管理」(マネジメント) しかし、今日のように激変する経営環境下では、目先の「管理」やノルマ的な また、従業員の価値観や勤労観も多様化しています。 したがって、企業の目指す近未来像(ビジョン)のもとに全従業員を結集することが 今日のように構造変化が激しく進む時代にあって、多くの経営者は、「先が見えない、 それは、ちょうど創業期の何年間かにも似ています。 創業期には、創業者をはじめ全従業員が理想に燃え、企業の将来の夢を実現する そして、そこでは必ずや戦略的思考があふれていたはずです。 今日のような激動期は、創業期以上に先が見えなくなっています。 それだからこそ、夢やロマンをビジョン化し、戦略的に経営を展開することが必要なの 不透明で先の見えない時代だからこそ、高い志をビジョンとして掲げ、全従業員をその 1.経営(企業)理念とビジョン 「経営管理」(マネジメント)には、当然のことながら、先に見た「管理」や しかし、大切なことは、マネジメントを管理や計画などの狭い領域でとらえるので マネジメントの領域は、「ビジョン―戦略―計画―管理」というように区分する では、ビジョンとは何かについてもう少し詳しく見てみましょう。 ビジョンとは、前述のように、夢やロマン、志を企業の将来像としてグランドデザイン いいかえれば、企業が長期にわたって努力の対象として追求すべき未来像のこと したがって、それは、経営トップや担当スタッフの専有物であったり、単なる数値計画 ところで、アメリカのペンタゴン(空軍)では、軍事戦略を立てるに当たって、 つまり、「目標」(ターゲット)を決めるに際しては、まず「目的」(オブジェクト)を これを経営管理の次元に置き換えてみれば、いうまでもなく「目標」はビジョンに ここで、企業(経営)理念とは、企業の目的、企業の存在意義(社会的使命)のこと 企業活動にはおのずと社会的役割(使命)があり、存在意義があります。 メーカーであれば、その企業が作る製品が社会に必要だからこそ、受注することが このように、企業(経営)理念とは、企業の社会的役割と存在意義、また、その役割 さて、企業(経営)理念とビジョンの関係は前述のように、目的と目標の関係です。 つまり、目的(企業理念)を実現するために、いつまでにどこまで到達するのかという 目標がある程度達成されていけば、それにつれて目的も豊かになります。 事業の目的や内容も当然のことながら広がり、企業(経営)理念も豊かになっていく 以上のことから、ビジョンと企業(経営)理念は表裏一体のものとして、健全に発展 次に、ビジョンと戦略の関係についてみることにしましょう。 戦略とは、もともと戦術、作戦などとともに軍事用語に端を発したことばですが、実際 圧倒的な戦力があれば、戦略も戦術も用いずとも勝つことができるからです。 しかし、一方、相手(敵)が優れた戦略で立ち向かってきたときは、大軍といえども ところで、企業経営における「戦力」とは、いうまでもなくヒト、モノ、カネをはじめ 中小企業は一般に経営資源が不十分なことから、経営が不安定になりがちです。 今日のような経営環境下では、この傾向はいっそう強まっています。 こうした中で、中小企業が企業間戦争に勝ち抜いていくためには、乏しい経営資源 この場合の「戦略」とは、「戦力」(経営資源)の不足を補うための略(はかりごと) つまり、経営戦略によって経営資源の不足を補いながら、経営目標を達成していく ここで、経営目標とは、戦略目標(ターゲット)のことであり、「ビジョン」にほかな もちろん、戦略目標には、当面の目標と中長期の目標がありますが、目標の大きさ 今、大切なのは、企業の近未来像として描いたビジョンを実現するために、経営資源 その意味では、ビジョンに対応する戦略は中長期のものとなり、トップマネジメントの そこで、トップがビジョンと戦略を明らかにし、全社的にそれを共有することに ビジョン・戦略型経営では、先に見たマネジメントの四つのレベルの中の計画や管理 企業(経営)理念に基づいて、ビジョン・戦略を構築したら、それを確実に遂行して ビジョン・戦略型経営では、ある意味では、経営計画や管理万能論の時代よりもむしろ なぜなら、ビジョン・戦略型経営では、ビジョンや戦略を確実に実現、成功させる ビジョン・戦略型経営における経営(企業)理念とビジョン、経営戦略、経営計画の 今、多くの中小企業では、以上のようなビジョン・戦略型経営を進めるために、優秀 |
会社経営に欠かせないビジョン |
全社の夢と希望を表現した自社の近未来像(目標)ですから、これに向かって全社一丸 どこまでそれに近づいているのかが共有されていること。 そこまでの道筋が見えていること。 これだけで人はがんばることができ、チームはひとつになれます。 これが組織における「ビジョン」の力です。 山と高さは共有されていても、登山口と道を決めていない。 このような会社で働く従業員は働きにくさを感じていると思います。 そんな組織で、いくらリーダーが「がんばれ」「仕事を楽しめ」と言葉を掛けても、その効 つまり、「ビジョン」と「ビジョンの浸透」が何よりも大切です。 そういう意味でも、ビジョンは『錦の御旗』といってもいいでしょう。 ビジョンとは、中期の具体的な事業展開のイメージを描くもので、自社(店)の目指す姿 ビジョン構築は、経営計画作成の前段階に位置づけられ、ビジョンを実現するために 経営は、無限の可能性を追求するが故に、ビジョン(Vision)がなければなりません。 ビジョンは、目標ではない。 ところが、ビジョンは今日の行動を決定するところにあります。 ビジョンの有無によって、今日の行動の在り方、言い換えれば、政策や対策の善し悪し 経営計画の目標設定以前に、まずビジョンを確立しなければなりません。
・ビジョンは、人を魅了し、力を与える。 ・ビジョンは、働く人に意義をもたらす。 ・ビジョンは、超一流の規範を創り上げる。 ・ビジョンは、現在と未来の架け橋になる。 目標は、ビジョンを達成するための手段である。 「目標」は、計画を実施したときに到達するゴールです。現状分析と予測が正しく、計画 しかし、ビジョンは、その目標に到達したいという願望があれば途中の方法・手順は後で ビジョンの有無によって今日の行動のあり方の良し悪しが判断されます。 ビジョンの構築はトップの仕事です。 しかし、そのビジョンは単なる夢ではありません。 かならず実現するのだという強い意志と、ビジョンを共有する社員を「ワクワク」させる 物事を進めていくときにいちばん大切なものは『思い』です。 どんな思いで仕事をしているのか、どんな思いで日々生きているのか、どんな思いで 全ては『思い』から出発して展開していくからです。 『思い』がなければ何も実現しません。 あなたは今、会社(店)経営において夢と目標を具体的に持っていますか? まず共通の思い(ビジョン)、すなわち目標がなければダメです。 そして、それに向かってひとつになることで、人と組織は信じられない力を発揮し、 夢なくして人は力を発揮することはできないのです。 人というのは受身の場合、能力を100%発挿することはできません。 会社経営をやっている社長が自ら目標を持つことは当然ですが、従業員一人ひとりが それを示して、それを語り、彼らにも語らせ、力を合わせてやっていくことによって、 人は本来資産(人財)であるべきですが、現実には負債の人(人罪)もいますから、 そして資産にするかどうかは経営者が握っているのです。 社員にやる気が見えないのは、引き出していないだけなのです。 オーナー社長が、「うちの社員はどうしようもない」といったネガティブな話をします それを引き出しているかどうかの責任は経営者側なのです。 「やれない」理由を言う人がたくさんいます。 彼らはやらないことを先に決めているだけです。 「やれない」のではなく、「やらない」のです。 彼らはいろいろなやれない理由を述べるでしょう。 何かをやろうとしたとき、できないということはいっぱいあると思います。 なぜできないのか。 それを乗り越えるだけの情熱がないのです。 それを乗り越えるだけの夢を持っていないからです。 夢と情熱がないことを、多くの方はただできないと嘆いているだけです。
責任があるということは誰にも負けない努力を 基本は「何を思うか」で必ず変わってきます。 人はやるかやらないかで決まるものです。 理想をいくら語っても、語るだけでは何も生ま 最後はどのように動くかです。 「そのうちに動こう」では、未来永劫動けません。 毎日動き続けること、これを是非やっていただき あなたは社員と“思い”を共有しよう。 あなたが事業についてどうしたいのか、どうありたいのか、共に夢を共有しよう。 ビジョンの共有は、優れた会社(店)風土を作り上げるために重要です。 機会あるごとに全体像を示し、自分のビジョンを伝えておかなければなりません。 常に自分のビジョンや目的や夢を社員全員と共有することが、必要不可欠です。 あなたは社員に対し、給料分だけ働いてもらえばいいと思っていないだろうか。 組織とは、共通の目標と目的意識を持った人間の集団に他ならないのです。 優れた組織を作りたいなら、あなたがまず率先してビジョンを示し、組織としての共通 「ビジョンがある会社」と「ビジョンがない会社」の違いは、自分たちの未来についてし ビジョンの必要性は企業規模に関係ありません。 従業員が1人でもいるなら作成してください。 注意することは規模が拡大してもビジョンがブレないことです。 参考に大企業の例を載せておきます。 ・トヨタ ・ヤクルト ・ドコモ ・楽天 ・JR東海グループ ・花王グループ ・マクドナルド ビジネスにはさまざまな側面があります。 目指している売上や規模、成長スピード、接客レベル、技術力、品質(クォリティ)、 業種・業態によっても、これらの種類と数は異なります。 これらのビジネスの各側面で「どうしていきたいのか?」を問いながら、現場ではディ ・最終的には、どのくらいの規模の会社を目指しているのか? ・大切なのは会社のサイズなのか? それとも影響力なのか? ・どの部分で業界ナンバーワンを目指していくのか? ・事業を通じて誰に、どんな風に喜んでいただきたいのか? ・会社を、どのように良い方向に導きたいのか? ・業界に、どんな一石を投じ、どのように記憶される会社でありたいのか? ・社員には仕事を通じて、どんな人間に成長してもらいたいのか? ・どんな社員でいっぱいの職場にしたいのか? ・どんな雰囲気の職場にしたいのか? こうして話し合いを進めながら、会社としての リーダーがビジョンを枕詞のようにして職場で 「うちには○○というビジョンがある。だから、積 実際にこれをこなすためには、ビジョンは短くシンプルな方がよいでしょう。
・社員が会社の未来を信じられるようにする。 ・社内環境をどのようなものにしたいか、業務をどの ・社員が自分のやるべき仕事を明確に理解する。 ・やりがいと満足を全員で分かち合い、ビジョンを ・従業員のやる気を引き出し、自らも率先して、全員が進んで責任を引き受ける空気 ・ストレスや仕事の負担を一部に集中させない。 ・たとえ小さなことでも成功を祝福し、優れた業績には報酬を出す。 ・従業員に対する敬意、気遣い、業務への評価を目に見えるかたちで示す。 組織内にそうした雰囲気を作り出し、敬意を持ってリーダーシップを発揮すれば、社員の 社員が「この会社が好きだ」と感じるようになれば、魔法のような結果が出るでしょう。 ビジョンは、現実的かつ純粋な気持ちで、わかりやすく伝えなければいけません。 そして達成可能であること。 到達できないような目標では、一時やる気になってもすぐ冷めてしまいます。 そして、ビジョンを計画に落とし込みます。 しかし、計画を立てただけで、全員がその中身を理解したと思ってはいけません。 定期に計画をチェック・コントロールしていかなければならない。 あなたの仕事は、あなたのビジョンを繰り返し、繰り返し口に出して伝えることです。 それも情熱と確信を持って。
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静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
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しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
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