目標達成の秘訣は目標管理制度と評価制度の整備

            

目標達成の秘訣は『目標管理(シート)制度』と『評価制度』の整備 


  なぜ、目標達成が画餅に帰してしまうのでしょう?

  どのような目標であっても計画を立てることから始まります。

  しかし、計画を立て、実行に移し、目標の達成ができているでしょうか?

  未達の要因を挙げると次のようになります。

   @目標が理解できていない

   A具体的な行動計画がない(目標数値が単に数字の羅列に終わっている)

   B結果の検証ができていない(数字の検証だけで終わっている)

   C計画自体に実現の可能性がない(目標計画が願望だけで立てられている) 

  Cの「計画自体に実現可能性がない」を除けば、「(1)目標を理解し、(2)具体的な行動
  計画を立て、Bプロセスを検証し修正を加えていく」ことができれば目標未達の悪循環
  から抜け出すことができるのです。

  この「目標を理解し、具体的な行動計画を立て、プロセスを検証し修正を加える」すなわ
  ちPDCA管理をトップ及び全社一丸となって徹底していくことで、目標未達の悪循環から
  抜け出すことができます。  

  ■目標管理を進めるポイント

   「目標を理解し、具体的な行動計画を立て、
   プロセスを検証し修正を加える」(*PDCA管理
   をトップを含め、全社一丸となって徹底してい
   くことが、悪循環から抜け出す唯一絶対の方
   法です。

   全力を尽くしても目標達成ができないのであ
   れば、それは「C計画自体に実現の可能性
   がない。」と考えてみることです。

   「目標を理解し、具体的に行動を立て、プロ
   セスを検証し修正を加える」ことは短期的な
   目標管理だけでなく、中長期的に「不可能な
   目標を可能」にする有効ツールであると考えることができます。

     *PDCA のサイクル
      目標を設定したら、必ず達成状況を検証しなくてはいけません。
      PLAN(目標設定)⇒ DO(実行)⇒ CHECK(検証)⇒ ACTION(目標の
      修正と実行)

   
  □面談制度の導入

   上司は部下のことをよく見て、理解して、部下ひとりひとりに合ったコミュニケーション
   の方法をとらなければならないのです。

   部下とコミュニケーションを取るのが上手な管理職ばかりではありません。

   そこで、コーチングスキルの習得が必要となります。

   コーチングは部下の目標達成をサポートするためのコミュニケーション手法として大き
   な力を発揮します。

   部下との面談を通して、部下には「自分のことを聞いてもらえた、理解してもらえた」
   という満足を与え、やる気を引き出すことができます。

   そして、上司は管理職として必要なコミュニケーション能力を養うことができます。


  ■目標の理解

   「目標を理解させる」ことは「会社経営と利益の仕組みを理解する」ことそのものです。

   最悪なパターンは、「この目標は至上命令 だからやれ!」と強制的に目標を上意下達
   し、日々激しく「目標達成!」と連呼させて、うちは全社員に目標意識を徹底させている
   と信じきっている管理者(リーダー)です。

   目標を理解するためには、先ず、「会社経営」と「利益の仕組み」を理解させることが
   秘訣となります。

   営業部門で売上目標が10%不足したら、利益はいくら減るのでしょう?

   残念なことに、過半数の社員が答えられないのが、現実ではないでしょうか。

   これを正確に即答できる社員が、「利益の仕組み」を理解している社員と言えます。

   目標を理解する最初の一歩は「売上の10%(○○万円)が利益にとって、どのくらい
   重要なのか?」を知ることから始まるのです。

            目標は絶対のものではなく、方向を示すものである。
            命令されるものではなく、自ら設定するものである。
            未来を決めるものではなく、未来を作るために資源と
            エネルギーを動員するためのものである。
                                  (P.F.ドラッカー)
   
  □目標管理制度(システム) の導入

   「目標」とは、いうまでもなく、数値目標だけをいうのではありません。

   目標管理制度とは、上司との面談などを通して従業員一人ひとりが自らの目標を設定
   し、その目標を従業員が自己管理することによって、自らと組織の目標の達成、能力
   開発を実現することを目的とした制度です。

   目標には、数値目標のほかに、遂行職務のレベルアップ目標や能力向上目標、
   業務姿勢の改善目標など
があります。

   社員一人ひとりが、担当する職務に関して一定期間内に達成すべき目標を自主的に
   設定し、その目標実現のために意識的、能動的に努力することによって、業績向上と
   能力向上を図ることを目的とします。

   目標管理システム(制度)を導入する際に用いるのが「目標管理テンプレート」です。

   目標管理テンプレートは、「業績目標」、「職務遂行目標」、「能力開発目標」、「業務
   改善目標」の四つの目標を設定し、期間終了後に「自己評価」と「上長評価」をし、次期
   への課題を明らかにすることによって、目標を実現して行くことを目的としたものです。

   目標管理制度を導入する上で次に関心事になることは、「人事制度とどう連動させる
   か?」という点にあります。

   成果主義人事制度の目的は「成果を査定すること」ではなく「成果を上げること」です。

  □適正な目標設定をする

   @できるだけやってみようという努力目標でなく、ゴールを明確にする

   A目標は総花的にならないよう、重点的に設定する(3〜5項目程度とする)

   B目標達成のスケジュールと具体的な方法、段取りを明らかにする

   C中長期的な目標と短期的な目標をバランスよく設定する

   といった点に留意することです。


  ■具体的行動に落とし込む

   具体的な行動計画(達成のシナリオ)を描けることが、本当の「目標を納得」ということ
   であり、目標を達成するために重要なステップです。

   目標を達成するための行動計画は、先を見越して前倒しで計画立てていかなければな
   りません。

   現在の営業や販売の仕掛けは、半年以上先の業績結果として現れることが多々あり
   ます。

  □行動計画の具体化(達成のシナリオ作り)

   @行動の狙い(目的)の確認 計画.gif

   Aターゲットの明確化

   B行動の具体的方法の決定

   C責任者の選定

   D期間の決定

   E行動を阻害する要因の想定
 
  ここで最も重要なことは「Eの阻害要因の想定」です。

  厳しい環境下で高いレベルの目標を達成するためには、考えられる阻害要因をできるだ
  け多く想定し、その対策を講じておくことが非常に大事な要素になります。

  阻害する要因の多くが以下の点に集約されるのではないでしょうか。

    (1)忙しくて実行する時間がない

   (2)スケジュールの遅れに気付かない

   (3)計画自体を忘れてしまう

  「これだけ周到に計画をしたのだから絶対に成功する!」と思えるまで、行動計画を落と
  し込むことが、達成のシナリオ作りです。

  ■経過の検証、修正

   目標を達成するための3つ目のポイントは「計画の段階から検証の時期、確認事項」を
   決めることです。

   「修正」の効かない検証は「検証」ではありません。

   適正な(次なる一手の打てる)タイミングで検証することが目標達成において重要なポ
   イントとなります。
  
  ■評価制度

   目標管理と評価制度をどう連動させたらいいでしょうか?   

  
  □成果主義制度

   昨今「成果主義人事制度」に対して否定的な出版物やコメントが多いようですが、本当に
   成果主義人事制度は間違いなのでしょうか。

   制度自体は間違っておらず、問題なのはその企業における導入の目的と運用方法に
   あります。

   成果主義人事制度は目標達成する企業風土づくりに欠かせない効果的なツールなの
   です。

  □成果主義制度の目的

   成果主義制度とは何かについて考えてみましょう。

   「成果を上げた人が高く評価される(査定)制度」というのが一般的です。

   間違いではないが、問題は「査定することが主目的」になっている点にあります。

   本来、成果主義制度とは、「高い成果を上げるための人事制度」であって、主目的は
   「高い成果を上げる」ことであったはずです。

   ですから、成果を上げるために制度を運用し、結果として成果に差がついてしまったら
   処遇に差をつけるだけでいいのではないでしょうか。

   しかし、査定(=価格を決定する)を目的とするために、半ば脅迫概念のように、人事
   主導で「格差をつけること」と「成果を明確にし、客観性を持たせること」が迫られる。

   それを第一優先に考えていくと、「結果主義」になってしまうケースが多くなるのです。

   「結果で査定される」こと自体は間違いではないのですが、問題はいつの時点の結果を
   結果とするかにあります。

   本来、企業活動とはGoing concern(永遠の継続体)であって終わりはないのです。

   しかし、査定を目的とすると、当然、査定期間を設定してその期間内の成果を査定する
   ことになります。

   つまり目標達成となる、ある一定期間での成果もしくはある時点での結果を以って測ら
   れます。

   つまりその時点で、辻褄あわせが社員にとって最大の関心事になってしまうのです。

   そこに、場当たりな仕事になってしまう危険性を含んでいると言えるのです。

  ■評価制度運用のポイント 人事評価.gif

   評価制度の運用のポイントは

    @長期的視点に立った処遇反映

    Aプロセスと結果のバランス

    B大きな格差をつけることを目的としない

   の3点です。

  □長期的な視点

   頻繁にプロセスを検証し、行動修正をすることは、目標管理を進める上でとても大事な
   ことです。

   しかし、短期的に結果を確定し、処遇(給料や賞与)に反映させることとは別の問題
   です。

   働く人間にとって処遇(給料・賞与)は重要な関心事です。

   処遇が短期的成果で変化するということは、社員が短期的成果(悪く言えば「目の前の
   利益」、「今すぐ成果につながること」だけに集中してしまう危険性を含んでいるといえ
   ます。

    短期的処遇に反映 ⇒ 社員が短期的結果に意識が向かう

    長期的処遇に反映 ⇒ 社員が長期的視点に立って行動する

  □プロセスと結果のバランス

   大きな差をつけることが目的となると、評価の客観性が重要視され、結果評価に重点
   がかかりすぎてしまいます。

   客観性は重要であり、客観性を持たせるうえで数値化することは有効な方法です。

   しかし、客観性を確保するために、あまり意味のない数値化や結果管理に終始してしま
   うのであれば本末転倒です。
 
   目標達成させるために大事なことは「計画されたことを実行し、検証し修正しているか」
   であって、その中には必ずしも数値化できないプロセスをしっかり評価することが求めら
   れているのです。

   適正に評価をしてそれ相応に処遇することは、目標管理を進める上で、またモチベーシ
   ョン
マネジメントのうえでも重要なことですが、「査定し格差を設けることが本来の目的
   ではない。」ことを認識しておきましょう。  

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目標管理制度の運用

           

目標管理制度

  ■目標管理制度

   目標管理制度は、上司との面談などを通して従業員が自ら目標を設定し、その達成
   度合いを評価するというもの
です。

   納得性が高く、従業員の意欲も向上させることができる有効的な評価ツールとして
   広く使われています。

   どのような目標にチャレンジするのか、といった目標の難易度も「意欲度」として
   評価します。

   この際、目標は、

    (1)明確・具体的であること

    (2)計測可能であること

    (3)達成可能な適切なレベルであること

    (4)自社としての目標とリンクしていること

   の4つの点を踏まえて設定することが大事です。

   途中経過をチェックし、常に上司がフィードバックしながら、従業員の能力を向上
   させることが望ましいと言えます。

   導入の際には、スケジューリングや、対象者の選定、面接などのフィードバックルール
   の策定、など十分な準備を行う必要があります。

   近年では、ホワイトカラーを中心に、年俸制などの成果主義的賃金制度を導入する
   際に
欠かせないサブシステムの一つとして、多くの企業で採り入れられている。

   しかし、マンネリで目標設定をしない従業員が増えるなどの悩みを抱える企業は少なく
   ありません。

   そこで目標管理制度をうまく運用するポイントを考えてみましょう。

   1.目標管理制度成功のポイント

     目標管理制度を導入した場合、初めのうちは、従業員に歓迎されないことがあ
     ります。

     なぜなら、半期ごとの目標設定やそのために行われる面談などに余分な時間
     を割かれること。

     さらに、目標が時にはノルマと化し、それに縛られるような感覚を従業員が覚
     えることがあるからです。

     したがって、目標管理制度を成功させるには、強い動機づけが必要となる。

     そこで、目標の達成度合いに応じて、適切な評価を行い、その評価結果を賃
     金や賞与などの待遇や昇格、昇進といった人事制度上の処遇に反映させるよ
     うに設計する必要があります。

     また、目標達成のためには、組織全体で援助することも大切です。

     つまり、目標管理制度は、単独の制度としてではなく、賃金(賞与)制度や人事
     制度(昇格制度等)、評価制度、教育研修制度(OJTを含む)などと一体のもの
     として設計し、成果が目に見えるように運用しなければ成功させることができ
     ないわけです。

     では、どんな目標を設定すればよいのでしょうか。

     目標管理制度で設定する目標には、計数目標(例えば営業職なら、売上高と
     か粗利率、回収率、シェア・アップ、新規顧客開拓件数など)とスキルズ・アップ
     の目標(担当職務に関する知識や技能向上を目指す目標など)、さらに、勤務
     態度(業務姿勢)の改善目標などがあります。

     このうち、計数目標については、目標の意義や目的、さらに、達成のための手
     だてを明示し、達成しようとする意欲を喚起することが大切です。

     また、スキル・アップや勤務態度の改善目標については、どんな職務遂行能
     力を身につけるか、勤務態度のどんな点を改善するかについて、上司の指導
     のもとで、部下が自覚的に目標を設定することが重要となります。

     以上の点を考慮しながら、目標設定シートを工夫することが大切です。

     例にあげたシートは、計数目標と能力向上のための重点目標、態度改善目標
     の3つが明らかになるように設計されたものです。

      目標設定表の例

   2.目標設定にあたっての留意点

     目標の設定に当たって、もっとも注意すべきことは、部下が納得できるような、
     適正かつバランスのとれたレベルの目標を設定することです。

     目標が適正に設定されなければ、設定した目標の達成度(成果)が、評価や
     処遇に適正に反映されない。

     そこで、適正な目標を設定するためには、
      @ できるだけやってみようという努力目標でなく、ゴールを明確にする
      A 目標は総花的にならないよう、重点的に設定する(3〜5項目程度とする)
      B 目標達成のスケジュールと具体的な方法、段取りを明らかにする
      C 中長期的な目標と短期的な目標をバランスよく設定する
     といった点に留意することです。

     そして、期の終わりには、自己評価の機会を設けることが大切です。

     このことによって、目標が単なるノルマとしてではなく、目標への動機付けが図
     られ、目標管理制度が根づくようになるからです。

     また、目標を設定する際には、上司と部下の間で十分なコミュニケーションを
     図る場としての面談(目標設定面談)を制度化することが大切です。

     面談の場では、上司から期待する目標を提示し、部下の納得を得るようにしま
     す。

     言うまでもないことですが、部下の目標管理を適切に行えない上司は、管理者
     として不十分です。

     この場合、その上司は、さらに、その上の上司から目標管理を適正に行える
     力をつけるような目標設定を要求され、その結果が評価されることになるわけ
     です。

     目標管理制度で設定した目標は一種の上司と部下との間の契約事項となる。

     したがって、目標を達成したときには、それにふさわしい評価と処遇を行うこと
     が重要です。

     そこで、人事考課などの評価(成果認定)制度の中で、目標達成度に対する評
     価項目を設けるなど、成果に対して直接的な評価が行われるようにします。

     そして、評価の結果を面談(フィードバック面談)の場でフィードバックし、目標
     達成度について上司と部下の間で確認し合うことも、目標管理制度を成功さ
     せるためには欠かせません。

     その際、前述のように自己評価や自己アピールなども尊重します。

     また、目標管理制度をスケジュール化することも重要です。

     以上のように、目標管理制度をトータル人事制度の中に位置づけ、

       動機づけ(目標設定面談)→実践→評価(フィードバック面談)

     というように、プラン・ドゥ・シーのマネジメントサイクルとして実施し、
     成果を処遇に反映させるようにすれば、必ず目標管理制度は定着し、大きな
     効果をあげるでしょう。

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目標管理表の作成

              

目標管理表の作成と活用

  目標管理の意義
   目標管理制度は、従業員が自ら目標を設定し、その達成度合いを評価するというもの
   です。
   納得性が高く、従業員の意欲も向上させることができる有効的な評価ツールとして
   広く使われています。

   どのような目標にチャレンジするのか、といった目標の難易度も「意欲度」として
   評価します。

   この際、目標は、
    (1)明確・具体的であること
    (2)計測可能であること
    (3)達成可能な適切なレベルであること
    (4)代理店としての目標とリンクしていること
   の4つの点を踏まえて設定することが大事です。 

   途中経過をチェックし、常に上司がフィードバックしながら、従業員の能力を向上
   させることが望ましいと言えます。
   導入の際には、スケジューリングや、対象者の選定、面接などのフィードバック
   ルールの策定、など十分な準備を行う必要があります。

  □目標管理制度
   目標管理制度とは、社員一人ひとりが、担当する職務に関して一定期間内に達成
   すべき目標を自主的に設定し、その目標実現のために意識的、能動的に努力する
   ことによって、業績向上と能力向上を図ることを目的とした制度です。
   目標管理制度を導入する際には、通常、 「目標管理シート」 を用います。

   目標管理シートは様々な作り方がありますが、目標管理シートは、 「業績目標」と
   「職務遂行目標」および「能力開発目標」ならびに「業務改善目標」 の四つの目標を
   設定し、期間終了後に「自己評価」と「上長評価」をし、次期への課題を明らかに
   することによって、絶えず目標をバージョン・アップしながら、目標を実現して行く
   ことを目的としたものです。

  □目標管理表テンプレート

   (1)「目標」とは
     目標管理における「目標」とは、いうまでもなく、計数目標だけをいうのでは
     ありません。

     目標には、計数目標のほかに、遂行職務のレベルアップ目標や能力向上目
     標、業務姿勢の改善目標などがあります。

     また、目標管理制度における目標は、その性格によって、@実行目標、A改善
     目標、B挑戦目標の三つに分けることができます。

     どの目標に重点をおくかは、その企業の実情と個々人の状況(労働者の職種
     や階層)によって決めることになります。

   (2)目標項目の設定

     目標管理シートの目標項目は、職務基準書(グレード要件書)に沿ったものに
     すること、また、人事考課の評価内容に則した項目を設定することが大切で
     す。

     たとえば、人事考課の評価要素を業績、業務遂行、業務姿勢とする場合に
     は、目標管理シートも業務目標、能力開発目標、業務姿勢改善目標などのよ
     うに対応させた項目を設定します。

     では、参考例として目標管理表での記載のしかたについてのポイントを見て
     いくことにします。   

     @「業績目標」
       例のように「業績目標」を計数的に表せるときは、計数目標を設定します。
       計数的な業績目標を設定できないときは、定性的な到達目標(技能
       アップ目標など)を設定します。

     A「職務遂行目標」
       「職務遂行目標」欄では、業務遂行に関する目標を重点的に掲げる
       ようにします。
       例では、「強化項目」として、重点目標を決めるようになっており、「内容」
       欄に、具体的な目標を記載できるように作られています。
       なお、「強化項目」欄は、順位をつけてもよく、◎や○、△などの記号で
       重点を表してもよいでしょう。
       さらに、重要度に応じてウェート(10点満点)付けする方法もあります。

     B「能力開発目標」
       「能力開発目標」欄は、一人ひとりの能力開発のために必要な点を
       明らかにし、その習得を目標とする自己啓発目標などを記載できる
       ようにします。

     C「業務改善目標」
       「業務改善目標」欄では、改善すべき内容、性質に応じて、現状の中
       から問題点を拾い出し、それへの対応を改善目標として設定する
       ものと、将来を予測し今から手をうつべく、設定する創造目標等を
       記載します。

   (3)実績のチェック

     目標期間が終了した後に上長が評価をするための上長評価欄のほか、部下
     が目標に対する達成状況を自己評価するための自己評価欄も設けておく。

     これらの欄を設けておくと、部下の取り組み姿勢や努力の程度などを知ること
     ができ、フィードバック面談や部下指導の際に役立てることができます。

  □活用上のポイント
   目標管理制度は、@業績向上(組織目標の個人へのブレークダウン)、A個人の
   能力、技能の向上、B個人業績(成績)の評価ツール、などのために活用されますが、
   目標管理制度が効果をあげるためには、面談制度と併用することが大切です。

   具体的には、@目標設定面談を行って目標のすり合わせを行うこと(その際、一
   ひとりが適正な目標を設定するように、上司が指導、援助する)、A期中は、部
下が
   目標を確実に達成できるように援助、指導すること(必要に応じて教育研修
を受け
   させる)、B期末には、目標達成状況について自己評価を行わせたのち、
上司
   との面談で到達点や成果などを確認すること。

   その際、上司は評価結果をフィードバックすることが大切です。

  □留意点
   目標管理制度を成功させるためには、

    @目標設定面談に臨む上司が事前に部下一人ひとりについて目標や
     課題を整理しておくこと
    A期中のフォロー・アップを欠かさないこと
    B面談の場で、上司が評価結果についてフィード・バックすること

   の三点が大切です。

   このように、目標管理制度を導入する際には、「面談制度」を確立し、面談内容を
   充実させることが不可欠であることに留意する必要があります。

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間接部門の目標管理

        

間接部門の目標管理 


  目標管理とは、従業員各人に職務についての具体的な目標を設定させ、その達成度合い
  を評価する人事制度のことをいいます。 

  ■目標管理導入のメリット

   ・従業員の業務への自主的な参加意識が高まり、モチベーションが向上する。

   ・上司との面接によって具体的な目標を設定することで、所属部課の重点目標に対
    する認識が高まり、情報の共有・コミュニケーションが図れる。

   ・設定した目標とそれに対する達成状況が分かりやすいため、業績連動型人事評
    価との相性がよい。


  ■間接部門の目標管理

   目標管理を導入する企業は多いが、一般的に、総務や経理、人事などの間接部門では、
   導入が難しいといわれます。


  ■導入が困難な理由

  □目標の定量化がしにくい

   目標を設定する際に、目標は可能な限り定量化、すなわち数値で表現したほうが、その
   到達度が計りやすくなります。

  この点営業部門などは売り上げや受注件数、利益額などの数値で目標を立てやすい業
  務ですが、間接部門の業務はその性格上成果を数値で表現しにくいなど、目標が立て
  づらく、また、成果を評価に反映させにくい面があります。


  目標設定のポイント

  □目標は可能な限り定量化する

   目標を定量化(数値で目標を表現)しやすい業務からはじめる。

  □定量化しやすい目標例

   ・経費の節減
    年間○○万円、○%節減など

   ・ミスやクレームなどの件数
    伝票ミス年間○件以下、クレーム件数○件以下、発生率○%以下など

   ・ISOなどに関わる業務の標準化 
    定型業務の標準化率○○%目標など

   ・処理時間の短縮
    月次決算資料作成日数を対前年比○日短縮など

  数値で目標を表現する際は、あらかじめ業務の主要な指標のデータ収集を行なっておく
  必要があります。

  例えば、遅延日数、残業時間、ミスやクレームの件数、クレームの処理件数などについ
  て、過去の推移や1人当たりの平均件数を測定しておけば、目標が設定しやすくなります。

  前述した通り、間接部門の目標設定は目標とするテーマの選定が難しいといわれます。


  ■目標を設定するに当たっての基本的なポイント

  □従業員個人の目標達成を組織・企業の目標達成に結びつける。

   目標設定に当たっては、必ず組織・企業の目標との関連付けを行い 「企業目標」
   → 「組織目標」「個人目標」を常に確認できるようにしておくことが重要です。

   そのためにも、組織・企業が目標を明確に設定しておくことが重要になります。

  □目標を現状維持にしない

   努力せずに達成できる目標は目標ではありません。

   目標は本人の能力よりやや高いもので、本人が努力することによって達成できるレベ
   ルに設定しなくてはなりません。

   ただし、本人の能力に対して余りにも高い目標を設定してしまっては「あきらめ」から努
   力を放棄してしまう可能性があります。

   組織の目標についても同様に、個人が努力することによって達成できるレベルの目標を
   設定することで、個人目標との関連付けも容易になります。

  □目標の数は増やしすぎない

   目標の数が多すぎると、注力すべき業務が分散してしまい成果が上がらない場合があ
   ります。

   目標を多く設定してそのいずれもが中途半端に終わるくらいならば、目標をある程度
   絞り込んでその分野に注力したほうが成果は上がるでしょう。

   目標設定に際しては重点項目を3点〜5点ほどに絞り込むことが有効です。

   また、それぞれの目標についても重要度に順序をつけ、優先順位を明確にすることも
   大切です。

  □目先の目標に偏重しない

   短期的な目標は早期の成果が求められる性質のものであり、期間単位での効果も測定
   しやすいものです。

   そのため、目標として設定しやすいという面があります。

   しかし、企業全体の成長を考えた場合、中長期目標を設定することも重要なポイントと
   なります。

   目標を設定する際には中長期と短期の目標のバランスを取ることが重要です。

  □各自の役割を反映した目標を設定

   目標設定に際しては、各自が現在携わっている業務や組織内での役割を反映させる必
   要があります。

   例えば、管理者(リーダー)ならば組織全体の業績に配慮し、さらに人材の育成を視野
   に入れた目標を設定し、社員であれば研修参加。


  ■間接部門における目標

  □定量的な目標

   ・教育訓練への参加者数

   ・売上高人件費率 目標管理.gif

   ・採用計画の達成度

   ・人員削減目標達成率

   ・月次決算の短縮日数

   ・全社の経費軽減金額 

   ・財務コストの削減金額

   ・支払利子の低減率

  □定性的な目標

   ・新しい人事制度の立案

   ・規定の見直し・導入 

   ・教育制度の改訂

   ・教育研修のマニュアル化

   ・支払い業務の効率化

   ・社内会計基準の改定

   ・資産運用効率の向上

   ・財務戦略の立案

  目標管理制度を成功させるためには、

   @目標設定面談に臨む上司が事前に部下一人ひとりについて目標や課題を整理
    しておく。

   A期中のフォロー・アップを欠かさない

   B面談の場で、上司が評価結果についてフィード・バックすることの三点が大切です。

  このように、目標管理制度を導入する際には「面談制度」を確立し、面談内容を充実さ
  せることが不可欠であることに留意する必要があります。

  間接部門では目標設定こそ難しい面があるが、設定する目標の項目や達成レベルに自
  由度が大きいため、制度をうまく利用することで従業員のモチベーションを高めることが
  可能になります。

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