朝礼の目的と進め方

          

               朝礼の目的と進め方と活かし方


  朝礼の目的は教育訓練の場として、続けることに意味があります。

  朝礼の意味・目的は想いの共有にあり、気持ちのよい一日のスタートを切るため
  でもあります。

  商品知識や売り方を社員に教える前に、組織の土台となる基礎、方向性や想いを
  共有させる必要があります。

  これが揺るぎないものになったとき、おのずと全社員一人ひとりが一丸となって業
  績向上に力を発揮します。

  それには、「朝礼」をしっかりと定着(習慣)化させることです。

  きちんと基礎ができ、初めて実践的な取り組みに着手し、実績を積み上げていき
  ます。

  想いを共有したチーム(組織)は、必ず結果を残す組織へと成長することができます。

  『朝礼』は組織人として、正しく身につけなければならない基本動作12項目の一つ
  です。
   
  ■朝礼が生み出す大きな効果

   これからの時代、変化は何度となく訪れます。

   変化に対応できる人材が必要となってきます。

   その基礎作りの場として、最も効果的な手法が「朝礼」なのです。


  □朝礼は教育訓練の場
   しっかりと訓練の場として機能させていくことで、個人のマインド、スキルはアップし、
   組織力は自ずと強まっていきます。

   ただ、「よし、やろう!」と、はじめは意気込んではじめるのですが、その効果が見ら
   れるポイントにたどり着く前に形骸化し、いつの間にか、ただこなすだけの朝礼とな
   ってしまうことがあります。

   初めの頃は何の変化も進歩も感じられないかもしれませんが、やり続けることです。

   朝礼にどのような意味があるのか、また朝礼を通じてどのような状態を作り出したい
   のかを明確に持てなければ、朝礼の効果を得られないままに終わってしまます。

   朝礼を教育訓練の場として機能させるには、熟成の時間、待つ時間も不可欠です。

   最低一年は黙って見まもる勇気も、経営者には必要だと思います。

   『継続は力なり』です。

  □朝礼が生み出す4つの大きな効果

   1.朝礼は会社の経営目的や経営目標を毎日確認する場
     会社は個人の寄せ集め集団ではありません。

     会社とは掲げた理念を目指し、ビジョンを達成するという、共通の目標目的を
     持った社員が作り出す組織です。

     社員一人ひとりの自覚が組織に及ぼす影響は、数字には表れなくても意識
     レベルではかなり大きいのです。

     だからこそ、組織としての共通目標を毎日毎日、繰り返し、繰り返し確認し合
     うことが大切なのです。

   2.朝礼は個人が自発的に行動目標を立て、確認する場
     社長が、会社のビジョン(目標)を掲げる。

     社員は、ミッション(使命感)に燃えつつ、パッション(情熱)を持ってアクション
     (行動)する。

     魅力的な目標を会社がいくら掲げても、それに向けて走り続ける情熱は自分
     で燃やさないと一歩も進めません。

     車を運転するのにガソリンというエネルギーが必要なように、人間もやはり自
     分のビジョンやミッションを達成するために、走り続けるエネルギーを供給し
     なければなりません。

     朝礼は3年後、5年後の組織の大きなビジョンに向けて、今日、何をしなけれ  
     ばならないかという個人の行動目標を再確認するための場としての認識が重
     要です。

   3.朝礼は社内のコミュニケーションを円滑にする場
     朝礼で相手を褒めたり、感謝の気持ちを表す「サンクスカード」を読み上げる
     なども効果的です。

     誰かに褒められた心地よさは、その人に認められたうれしさでもあり、やる気
     エネルギーの元となります。

     それをみんなの前で発表して共有することで、一社員の思い出から、社内み
     んなのやる気モチベーションアップの原動力にまで引き上げることができる
     のです。

     いきなり相手を褒めるのは難しいが、褒める仕組みを作ってしまえば照れも
     ありませんから、まずはその場を設定することからはじめましょう。

   4.朝礼は仕事モードのための準備の場
     朝、出社していきなり業務に入るのではなく、掃除があり、朝礼を行うことで、
     明るく元気に、前向きな気持ちで仕事に向かう意欲がわいてきます。

     会社の目標目的、個人の目標目的、ミッション、そういうものを遂行するため
     に、今日一日を頑張っていくための士気を高めることが、朝礼に求められる
     役割なのです。

   朝が今日一日を決めるといっても過言ではありません。
   
  ■朝礼のすすめ

   多くの会社で当たり前のように実施されてきた朝礼ですが、近年では社長自身も多
   くが意味がないと考え、職場から次々と姿を消している。

   しかし、躍進を続けている企業には、朝礼を重視している会社が少なくない。

   そこに共通するのは、事務連絡を主体とした従来型のものとは異なる、新しい形の
   朝礼を日々実践していることです。
 
   始業前の意識付けは、組織を大きく変え、従業員の意欲もアップさせるのです。
   
   そこで、もう一度朝礼を見直してみましょう。

    ・事務連絡の手段でなく、社員の意欲を高めるツールと位置付ける
    ・一方通行、軍隊式のスタイルを廃止し、対話を心がける
    ・感動を盛り込んだ“楽しい朝礼”を目指す


  □朝礼は必要
   ひと昔前は小学校や中学で毎朝朝礼が当たり前にありましたが、最近は1週間に1回
   程度が多数を占めているようです。

   このように朝礼に対する考えも、時代とともに変わってきていることも確かです。

   近年では、企業規模が大きくなるほど朝礼が行われていないようです。

   フレックスタイム制度の普及などもあって、朝礼を実施する企業は年々減っています。

   日系企業の海外進出に伴い、欧米は別として東南アジアに進出する中小企業では朝
   礼と体操を取り入れている会社が少なくありません。

   若手社員の間での朝礼に対する評判は芳しくないようです。

   あるアンケート結果を見ても、60%が「朝礼での話は適当に聞き流している」と回答し、
   「参加するのが楽しい」と感じているのは、全体の4%しかいなかった。

   しかし、一方で、69%の人は、「仕事に対する意欲を高めるうえで朝礼は必要である」
   と答えているのです。

   つまり、「自分の会社の朝礼は面白くない。でも、朝、出勤してそのまま仕事に取り組
   むのは、どうも気合いが入らない。何らかの形で、景気付けをしてほしい」というのが、
   多くの社員の本音のようです。

   敬遠する朝礼には、二つのパターンがあります。

    (1)経営者や役員が一方的に社員に“訓辞”し続けるスタイル。
      (2)体操、社是の唱和だけといった型通りのスタイル

      共に古くから実施されてきた典型的な朝礼です。

  □やってはいけない朝礼内容
   朝礼には、典型的な失敗のパターンがいくつかあります。

    ・話し手が自分に酔うパターン
     「オーナー企業の経営者は自分に一定の自信を持っているだけに、自分の
     話に溺れてしまい、聞き手は逆に白けっぱなしといった状況に陥りがち

    ・限られた時間であり、話すテーマは一つに絞る。
     一度に多くのことを伝えようとすると、必ず内容が混乱し、支離滅裂になって
     しまう。

    ・単純な連絡事項などの伝達や軍隊式に居丈高に物を言う

   このように、一方通行型の朝礼を実施すると、熱意のあまり、「自己陶酔型」「支離滅
   裂型」「軍隊型」のいずれかのパターンに陥る傾向が強い。

   社内活性化を目的にするのなら、社員が主体の対話型朝礼を選択するほうがベタ
   ーだと言えます。

   もちろん、ただ従業員に司会を任せるだけでは効果的な対話型朝礼にはならない。

   朝礼を社内活性化の手段にするには、それなりの工夫が必要になるが、一つひとつ
   のハードルは決して高いものではありません。

   給料や福利厚生で社員の意欲を高めるのが難しい時代だけに、マンネリ化している
   朝礼を見直してみる価値は大いにあります。
                                          
  「朝礼」は                                    朝礼の力.bmp    

  若手には集団性養成(刺激)の「場」となる

  幹部には命令をする権威づけの材料となる

  経営者自身には、従業員への感謝を
  繰り返し、思い起こさせる場となる
  

  朝礼を上手く活かすには
   1.準備をしっかりし、役割を明確にする
    当番の順番、朝礼の流れなど、事前
    に話し合って共有しておく。

   2.スピーチの前に、考える時間をとる
    人前で話すことが得意でない人は、事前に簡単なメモを書く、頭の中で
     考えておく、などしておく。

    また、スピーチの前に、1分ほど全員に考える時間をとるのもいいやり
    方です。

    うまく話すというのではなく、メンバーと想いを共有するという気持ちで話
    してください。

    そして最後は、前向きな話で、話を締めくくるという意識をもってスピー
    チしてください。

   3.マネージャーとは別に、進行係=当番を決める
    人数が多い場合は、進行役(代理)を決めて連絡事項は進行役に言っ
      てもらうのがよい。

    マネージャーは、ポイントのみを述べて、全員に参加する機会を増やす
    よう工夫する。

   4.一人ひとりが「夢」を持って語れる雰囲気づくりに努める
    朝礼では、批評や批判めいたことは、避けましょう。

    各メンバーの考えを受け入れて相互理解と信頼に努める。

    そして、成果に対しては、惜しみない賞賛を互いに与え合います。
   
  □朝礼の意義
   朝礼が定着すれば、その効果は理念の浸透やビジョンの確認、また社員のやる気を
   高めるだけではありません。

   やらされ感ではなく、自らが毎日取り組むことで、理念の浸透はもちろん、社員同
   士の意見交換などを通じて、協力し合える社風が構築され、皆が同じ方向を向いて
   歩んでいける「組織の土台」ができるのです。

   そして、もう1つ、毎日続けることで「継続力」が身につきます。

   本来組織の戦略など取り組むすべては、しっかりとした土台、継続力のある組織の上
   に構築されていくものです。

   逆に言えば、組織の基礎ができていないという状態ではどんなシステムを入れようが、
   商品が優れてようが効果は期待できません。

   朝礼を続けることは難しいことなど1つもありません。

   もちろん朝礼でなくてもよいのですが、全員で会社の理念や価値観を実感できる共
   通の取り組みを習慣化させることが組織をより磐石なものとします。

   ここまで来て、初めて次のステップにすすむことができるのです。

   それが社員のやる気を引き出す『朝の習慣』なのです。

   チャールズ・ダーウィンの有名な言葉に、
    「強い者が生き残ったわけではない。
    賢い者が生き残ったわけでもない。
    変化に対応した者が生き残ったのだ」

   という言葉がありますが、ビジネスにおいてもまさしくその通りだと思います。

   昨今、ビジネスモデルの衰退も早く、次から次に新たなブームや商品が生みだされ
   ます。

   「○○しか売っていない」というセールスパーソンは、これから間違いなく衰退していく
   ことになるでしょう。

   逆に「お客様が幸せになってもらうために、これを提供しています。」という表現ができ
   るようになれば、その時代によって、またお客様のニーズに沿ったサービスを提供す
   ることが可能となるのです。

   商品の売り方を教える前に、組織の土台、基礎、社員の方向性や想いを合わせる必
   要があります。

   これが揺ぎ無いものになったとき、本当の意味で社員一丸力を手に入れ、言うまで
   もなく業績は必ず上がります。

   そのためにも、まずは朝礼をしっかりと定着させることを考え、きっちりと基礎ができ
   たと感じたとき、初めて実践的な取り組みを積み上げていきましょう。

   想いを共有した組織は、戦略を社員の行動に落とし込ませることが容易となり、必ず
   結果を残す組織へと成長することができるはずです。

 

                   朝礼の目的と5つの効果

  (1)仕事のリズムづくりの場
    仕事へのスタートダッシュを効果的に行って一日の仕事にリズムとスピード
    をつくり、リフレッシュな気持ちで自ら感動して仕事につく出発点である。


  (2)けじめと規律づくりの場
    仕事の“始め”と“終わり”を明確にして仕事の基本姿勢を正す道場である。


  (3)意思統一の場
    会社の経営方針、企業使命感を徹底させ、トップから社員の一人ひとりに至
    るまで、組織統一体としての総合力を発揮できるように揃い踏みをする。


  (4)コミュニケーションの場
    仕事の真空地帯(すき間)をなくし、お互いの対話と連絡の徹底でコミュニ
    ケーション、チームワークを高める連絡点である。


  (5)人づくり、教育の場
    毎日の積み重ねで、全社員の自主性、積極性を育てる人づくりと教育を行
    う教室である。 

  (6)モチベーションアップ 
    メンバー個人の一日の行動目標を明確にすることで、やる気を引き出す。

  (7)情報の共有化を図る
    各担当の本日予定を共有し対応を円滑にする。
  

  朝礼にどのような意味があるのか、また朝礼を通じてどのような状態を作り出した
  いのかを明確に持っていない企業が、継続という壁を越えられず、朝礼の効果を
  得られないままに終わってしまうケースが最も多いのです。

  朝礼を教育訓練の場として機能させるには、熟成の時間、待つ時間も不可欠です。

  継続は力なりです。

  最低一年は黙って見まもる勇気も、経営者には必要でしょう。

 

                     朝礼の進め方


  朝礼を社内活性化の手段にするには、それなりの工夫が必要になりますが、一つ
  ひとつのハードルは決して高いものではありません。

  社員同士が顔を合わせるその機会を十分に生かすことが重要となります。

  給料や福利厚生で社員の意欲を高めるのが難しい時代だけに、マンネリ化して
  いる朝礼を見直してみる価値は大いにあります。

  

  <企業理念ビジョンの唱和>

   会社経営における基礎こそが、理念やビジョンということになります。
    
   毎日毎朝、朝礼で教育の時間を共有する会社と、月に1 回の勉強会を2時間
   ほど行う会社との差は、最初はほとんどわからなくても、長く続けていくうちにど
   んどん広がっていきます。

  <決意宣言>

   その日、自分はどんな目標で、あるいは
      どんな思いで仕事をするのか、朝礼に
   参加しているみんなの前で「宣言」する。

   本気で仕事に取り組みたいのであれ
   ば、どんな小さなことでも「自分でやると
   決める」このクセをつけさせてあげるこ
   とが大切です。 

 
  <肯定的発言(例:明元素言葉の唱和>

    あることに対して「明元素言葉」で思考
   するか「暗病反言葉」で、思考が180度
   変わってくるということです。 

   「めいげんそ(明元素)言葉」には、

    ・充実している ・簡単だ ・できる ・楽だ ・金がある ・まだ若い 

    ・可能だ ・努力します ・試みた ・幸せだ ・元気だ ・楽しい 

    ・きれいだ ・素晴らしい ・やれる ・イケル ・おいしい ・美しい 

    ・すてきだ ・やってみよう ・おもしろい ・利口だ
     
  朝礼という場では、こうしたプラス思考の脳のトレーニングを組織立ってできると
  いうのが強みとなります。

  毎日、10分の朝礼を1年間(300日)続けると10分×300日=3000分 ⇒ 一人
  当たり50時間にもなります。

  朝礼が定着すれば、その効果は理念の浸透やビジョンの確認、また社員のやる
  気を高めるだけではありません。

  やらされ感ではなく、自らが毎日取り組むことで、理念の浸透はもちろん、社員同
  士の意見交換などを通じて、協力し合える社風が構築され、皆が同じ方向を向い
  て進んでいける「組織の土台」ができるのです。

  そして、毎日続けることで「継続力」が身につきます。

  経営は基礎のしっかりとした土台、継続力のある組織の上に構築されていくもの
  です。

  逆に言えば、組織の基礎ができていないという状態ではどんなシステム化しよう
  が、商品が優れてようが効果は期待できません。

  朝礼を続けることは決して難しいことではありません。

   「朝礼」が効果を発揮するのは、すばらしい朝礼の実践ではなく、毎朝、全員が
  集まり、皆の顔を見合うことが習慣となっている時です。

  

                    「朝礼」進め方(例)


  1.「○月○日○曜日 只今より朝礼を行います。」「おはようございます。」

  2.企業理念(使命感)・社訓の唱和

  3.各部門責任者報告・連絡 昨日の行動結果と本日の予定の発表

  4.3分間スピーチ 今週の目標など

  5.トップスピーチ(コメント) 社長が毎日参加

  6.決定事項進度チェック

  7.最終連絡事項

  8.「以上で朝礼を終ります。」「今日も一日頑張りましょう。」「仕事始め解 散。」

 

                  朝礼を継続させるコツ


  絶対続けなければならないと緊張し過ぎてかえって疲れてしまいます。

  朝礼はマンネリでよいし、退屈でよいのです。

  それでもコツコツと続け、習慣化するからすばらしいのです。

  その習慣化こそが、組織の風土を作っていきます。

  それなのに、マンネリ化打破のために、あれこれと奇策を講じてしまい、手詰まりに
  なってしまうのです。

  結果、手詰まりになったところで朝礼そのものを続けられなくなり、失敗してしまいます。

  あるアンケート調査(20〜30代の社員を対象)で、61%が「朝礼での話は適当に聞
  き流している」と回答し、「参加するのが楽しい」と感じているのは、全体の4%しか
  いなかったそうである。

  しかし、一方で、69%の人は、「仕事に対する意欲を高めるうえで朝礼は必要であ
  る」と答えているのです。

  彼らが敬遠する朝礼の 一つは、、経営者や役員が一方的に社員に“訓辞”し続
  けるスタイル。

  もう一つは、体操、社是の唱和だけといった型通りのスタイル。

  共に古くから実施されてきた典型的な朝礼です。

  もう一度、朝礼のスタイルを変えてみる必要があります。

  ○事務連絡の手段でなく、社員の意欲を高めるツールと位置付ける
  ○一方通行、軍隊式のスタイルを廃止し、対話を心がける
  ○ドラマと感動を盛り込み、“楽しい朝礼”を目指す

  始業前の意識付けは、組織を大きく変え、従業員の意欲もアップさせます。

  企業トップが従業員にどうしても話さなければならない重要事もそう多くはないはず
  です。

  にもかかわらず、何とか重要なことをいつも話さなければならないと考えている経営
  者の方が意外と多いことです。

  話さなければいけないことがある時は、きちんと話をし、話がない時は「何もありま
  せん。頑張ってください」で、すぐに解散しましょう。

 気楽に始めた方が続きやすいのです。 

 

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