従業員の募集・採用と育成

従業員の募集・採用と育成

■従業員の募集・採用と育成
   従業員の採用の捉え方には、以下の2 通りがあります。
    1.既存業務に対する人的資源の補充
    2.新規ビジネス獲得のため
   しかし、人的資源の補充も、新規ビジネス開拓の時間を創り出すための手段である
   ため、サービスの拡大や充実等を目的とした営業に対する投資であることは共通して
   います。
   但し、こうした「投資」であるとの認識を持つか否かは、その後の人材の育成、活用に
   大きな差となって表れます。
   従業員の採用は「投資」である以上、回収(サービスの拡大充実を通した収入の増大)
   を目的とすべきです。
   その目的に沿って人材をフルに活用出来る体制を整えるべきです。
   代理店業は、その事業の本質から言われている通り、人材に負うところが非常に
   大きいため、従業員の採用・育成には充分な配慮が必要です。
   また、従業員の採用にはそれなりの時間を要します。
   さらに、求める業務分野に精通した人材の採用となれば困難を極めることになります。
   採用後は、一定の育成期間を経て戦力とすることを前提とした採用計画を策定すべき
   です。
   従業員の採用は顧客満足の向上・充実が目的であり、以下のような点に留意します。
   くれぐれも顧客サービスが低下してしまった、と言う事態を招くことのないように
   注意します。
    ・初期教育を必ず行う  
    ・常に育成を心掛ける 
    ・知識・技術・情報を必ず従業員間で共有化する 
    ・自社(店)の経営方針が従業員に充分に伝わり、また共有化されている

   従業員を増員する場合、「仕事に新入社員を担わせ、新たな仕事に先輩社員を担わせる」
   仕組みを組織内に作り上げることも組織の活性化、効率化には有効です。
   また、従業員を雇うということは一人で切り盛りしていた時代の自由気ままな
   仕事の進め方とは全く異なり、真の経営者としての振舞いが求められることと
   なります。
   真の経営者として、従業員も一人ひとりが経営者であり、また仕事の良きパートナー
   であると捉え、経営目標を納得させ、努力した成果を正しく評価することは最低
   必要な条件となります。

   <採用の背景>
    採用を決定するに至った計画や背景が、将来の質的・量的推移の予想を加味した
    上で、補充するのが最も効果的です。
    その場含も、必要としている分野のスタッフが正社員であることが必要なのか
    契約社員やパートタイマーではいけないのか、を十分に検討します。
    パートタイマーの場合、必要に応じて調整が可能ですが、正社員の場合はそうは
   いきません。

   <採用はどこから選ぶか>
    ○縁故紹介
     気心が知れており、募集経費がかからないと言うメリットはありますが、
     身内意識からの甘えや紹介者への配慮、他社員との兼ね合い等とのデメリット
     とのバランスの中で判断します。
    ○新聞や雑誌等の媒体による募集で、経費はかかりますが多くの人と面談
     できることから、希望に合った人材が採用出来る可能性が最も高くなります。
    ○職業安定所からの紹介 
     前もって職業安定所(ハローワーク)への求人条件の登録が必要となります。
    ○人材派遣会社 
     派遣された人間により大きく異なりますが、一般的には契約した仕事以外は
     行わず、また判断業務も行わない、と言うのが基本です。
     後々トラブルに発展しないように、契約時に仕事の内容を予め明確にして
     おきます。
     意図する業務内容よりも若干広め、多めに話しておくことが重要です。   
     派遣社員は代理店の従業員ではありませんので、募集行為は出来ません。

    <採用のための面談>
     ○面談のポイント  
      *応募者の現時点の適性だけでなく、成長可能性も見極めることが必要です。
      *面談は、あなた(トップ、部門責任者)も応募者から見られていると
       いうことを意識しましょう。
      ○注意点 
     *採用募集を行う段階で既に明確になっているはずですが、面談前に再度、
      何のために、どんな人を採用したいのか明確にしておく必要があります。
     *応募者のプライバシーが守れる面談場所が大前提ですが、代理店への理解を
      深めてもらうためにも代理店事務所で行うのが望ましいでしょう。
     *面談時間は長くても1時間程度としましょう。 
      できれば、日を変えて再面談すると初回時には気づかなかった応募者の
      違った面を見ることができます。
     *「確認事項」は例示であり、事前に徴収した履歴書などにより質問事項を
      考えておきます。
     *面接を通じて知り得た個人情報は、口外厳禁です。 
      また、思想・信条・宗教・支持政党、家族の状況、性差別、セクハラに
      つながる質問は決してしないことです。

    <タブーな質問例>
     ○思想・信条・宗教・支持政党) 
      ・家の宗教は何ですか?   
      ・政党はどこを支持していますか?   
      ・新聞は何を読んでいますか?  
      ・あなたの人生観は?    
      ・尊敬する人物は?

     ○家族に関すること  

     ○性差別(女性への質問として) 
     ・結婚や出産の後も働き続けられますか?  
     ・何年(才)ぐらいまで働けますか?   
     ・内務職を希望しないのですか?(営業職志望の場合)
     ・結婚の予定はありますか?  
     ・学生時代は自宅通学でしたか?

   一昔前の面接では、尊敬する人物や読書傾向、購買している新聞、雑誌、趣味
   などで人間性を知ることで、このような質問をしました。
   しかし、今ではこれらの質問はタブーとされています。



組織力強化の見直し

組織力強化の見直し

■生産性向上が求められる現状

 まず、「人の生産性」に対するニーズの高まりについて考えてみましょう。

 限られた人員でより多くの仕事をこなさなければならない状況になると、今までのような
 仕事のやり方では対応し切れなくなってしまう。

 さらに、環境変化は消費者や取引先の価値観も大きく変えました。

 価値観が変われば、求められるものも変わります。

 その結果、今までの連続性の中で身につけた「個人の経験値」に頼った仕事のやり方

 では限界にきているのです。

 こういった状況では、これまでの仕事のやり方に固執するのではなく、「求められる
 生産性から見た仕事のやり方」と「顧客ニーズから見た仕事のやり方」です。

 これは、既存の延長線上や提供する側の都合を重視した仕事のやり方から大きく転換

 することを意味します。

 トップは、部下の仕事の生産性についてどの部分に問題があるか、あるいはどの部分が
 「自分都合」になっているかを見抜き、早急に手を打たなければならないのです。

□生産性を高める行動か

 方針はきちんと理解していても、それが行動に反映されていなければ意味がないのです。

 仕事の生産性が上がらない社員の多くは、手帳を見れば一目で分かります。

 重点事項に取り組むための時間を自らスケジュール上で確保していないのです。

 営業であれば、「○○分野の企業攻略」という方針が出ていても、手帳に書いてある
 アポイントは今まで通りの得意先ばかり。

 事務であれば「整理整頓」と言いながら「時間があるときに」などと言って、いつまで
 たっても取り組まない。

 このような状況は、どの代理店においても往々にして見られるのです。

 トップは、方針をしっかりと伝えるだけではなく、それが日々の行動にもうまく落とし
 込まれるように、行動管理から指導することが重要です。

 行動が変われば成果も変わる。

 思いだけでは生産性は上がらないのです。

 部下の行動を重点に即したものに変えさせる手段として、営業であればカバンの中身を
 チェックすることも効果的です。

 重点商品のリーフレットや提案書が入っていなければ、間違いなくそれらの商品を重点的に

 提案することはありません。

 ほかの職種にしても、仕事をする環境を見れば、どの程度、重点を意識した行動になって
 いるかは見て取れるのです。

 「子供じゃあるまいし」と思うかもしれませんが、本気で生産性を上げるのであれば、

 そこまで徹底しなければならない。

 方針は理解した。

 行動の重点も意識している。

 それでも生産性が上がらない場合、多くは「どこまでやれば生産性が上がるか」が不明確な

 場合が多いのです。

 方向性は合っていても、その度合いが足りなければ成果にはつながらない。

 箸の上げ下げに至るまでいちいち管理する必要はないが、冒頭に述べたような重点指標に
 ついては、会社が求める基準を明確にし、それに対して「どれだけ足りないか」を常に
 部下に対して示すことが重要です。

 生産性を上げるための取り組みは、部下からしても今までに経験したことがないもので

 あることが多い。

 明確な基準がなければ「新しい取り組みに、自分なりに精一杯頑張っている」という
 理由を述べるでしょう。

 そうならないためにも、リーダーと部下が共有できる指標が必要なのです。

□小規模な組織だからこそ

 小規模という弱点を解決するためには自店に仕組みを作ることです。

 今までのマンパワーに頼った体制から、少人数であっても各人の役割を明確にし、すべての
 業務を標準化することで組織体制の構築は可能なのです。

 各人の役割を明確にし、チームで活動することです。

 そのためには従業員の品質を高める(店内の環境整備)以外ないのです。

 従業員の数が少ないから小さいのではない。

 偏ったマンパワーに依存した体質から、従業員の能力を引き上げることをしないから、
 いつまでたっても儲けられないのです。

 大企業のやり方を、そのまま小さな組織が実践していること自体が間違いなのです。

 このような組織では一人ひとりが2人前、3人前の役割をこなすことが求められます。

 人の採用、教育、計画に基づいた行動(経営計画、事業計画、行動計画)、業務の流れを
 標準化し、社内のルール作り(各種規定)などをフォーマット化しておくことです。

 それによって社内業務の75%が定型化できれば残りの時間を収益に直結した業務に
  専念できるのです。

□業務の見える化

 改革の基本は組織(チーム)として事業展開していくために、すべての部門が見えなければ
 なりません。

 見えないことで、ムダ・ムラ・ムリが発生し、さまざまな問題が起こってきます。

 特にコンプライアンスに関する問題が発生する原因は場当たり的な事業運営にあります。

 問題が発生するたびに、あたふたとするばかりで、その場しのぎの解決に終始して

 しまっています。

 せっかくの組織が何の効果も発揮できていません。

 業務を見える化するために最初にやるべきことは業務(役割)分担です。

 部門ごとに役割を分担することで、分業化を図ります。

 「誰に代わってもできる仕事」「特定の人にしかできない仕事」を明確にしていきます。

 そして、「特定の人にしかできない仕事」を減らしていき、仕事をシンプルにする
 ことです。

 最終的に、特定(トップ)の人にしかできない仕事とは『経営とマーケティング』なのです。

 このように業務(役割)分担表の作成により業務全体が見えてきます。

 次にやることは部門ごとに業務手順書を作成します。

 今までの勘と経験に頼ったやり方から、手順書を作成することで個人の能力に頼らず、
 組織が同じ品質を保つことで、効率的で効果的な業務推進が可能となります。

 営業部門であれば、集客から顧客の固定化までの手順書を作成します。

 この中で、行動計画、セールスブック、セールストーク、チラシを作成し、これらに基づき

 ロープレによって実践準備を行います。

 内務部門であれば、電話対応、事故受付対応、満期更改の流れ、異動・解約手続き、
 口座振替不能契約の管理、クレーム対応など、それぞれの手順書を作成します。

 以上のように組織力を活かすには業務をシンプルにし、標準化し、誰に替わっても業務が

 停滞することなく推進されることです。

 ぜひ貴店においても、頭数で仕事をするのではなく、仕組みのある体制を整備しましょう。

 コロナ禍である今だからこそ、やらなければならないことがあります。

 今までの勘と経験に頼ったマンパワーから脱却するチャンスです。

 以下の資料は、従業員数2〜10名程の代理店主向けに開催した研修資料です。

 貴店において社内の改革・改善を実施する上で参考になれば幸いです。

  組織力強化の見直し


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人材育成の強化

人材育成の強化

 ■「人財」づくりのための教育・訓練
  従業員の採用は顧客満足の向上・充実が目的であり、以下のような点に留意します。
  くれぐれも顧客サービスが低下してしまった、という事態を招くことのないように
  注意しましょう。

   ・初期教育を必ず行う 
   ・常に育成を心掛ける 
   ・知識・技術・情報を必ず従業員間で共有化する
   ・トップの経営方針が従業員に充分に伝わり、また共有化されている

  従業員を増員する場合、新入社員に仕事を委譲し、先輩社員には新たな仕事を担わせる
  仕組みを組織内に作り上げることも組織の活性化、効率化には有効です。 
  また、従業員を雇うと言う事は一人で切り盛りしていた時代の自由気ままな仕事の
  進め方とは全く異なり、真の経営者としての振舞いが求められる事となります。

  真の経営者として、従業員も一人ひとりが経営者であり、また仕事の良きパートナー
  であると捉え、経営目標を納得させ、努力した成果を正しく評価する仕組みを築く
  ことは最低必要な条件となります。
  前述の通り「代理店業はその事業の本質から人材に負うところが非常に大きく」、
  採用後の教育・育成が非常に重要な位置を占めてきます。

  以下を基軸として、業務知識や実務知識の初期教育を行うことで、その後の方向を
  明確に示すようにします。

   (1)お客様の満足を目指す(経営理念)
   (2)顧客満足を得るためのコンサルティングサービスを目指す
   (3)顧客満足を通してお客様、代理店、保険会社が共に成長・発展して行く
     ことを目指す

  即戦力を期待するあまり、これらの方向性の理解のないまま、知識の詰込みをしても
  その効果は半減してしまいます。
  また、雇用の形態や採用の期間、仕事の内容により教育にあまり時間を費やす必要が
  な場合がありますが、その場合と言えども従業員はお客様と直接接点を持つと言う
  重要な役割を担っていますので、最低限上記の3点と以下のことが基本教育として
  不可欠です。
   (4)服装
   (5)接客マナー
   (6)電話での応対

  基本動作は社会人・組織人としての基本であり、収益に直結したものです。   
   (7)使用人届を出していない社員の仕事の範囲
   (8)事故報告に対する初期対応
   (9)万が一苦情が入った場合の初期対応

  教育・訓練は、現在を含め次世代の「人財」づくりを行う上で、欠かせないものです。
  中でも、業務手順などのマニュアルの整備は、代理店業務をマスターするための基本的
  教育方法と言えます。
  現場での教育・訓練は、代理店としての基本体制がきちんと整っていないと、属人的・
  精神論的な指導では教育効果減や、最悪のケースだと、新人に対する指導者のイジメと
  いったモチベーション低下などを引き起こす可能性もあります。
  したがって、指導者だけに任せるのではなく、事務所全体として取り組む姿勢・仕組み
  くりが重要となります。

   人材育成の強化

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合併の対策は今から

代理店の合併について

 ここ数年、合併や事業承継の相談が増えています。
 今後アフターコロナにおいて、外部環境も大きく変化していくでしょう。
 合併ついては20年以上前から繰り返されてきています。
 なぜ合併なのかは代理店のあなたが一番良くご存知のはずです。
 あなたにとって「合併はできたらしたくない」のが本音でしょう。
 しかし外部環境を見ても、そのようなことは言っていられないことは理解できるはずです。
 そして後継者問題も喫緊の課題となっています。

 ■合併について
  保険会社、代理店どちらにも言い分はあるでしょう。
  合理化、集約化、品質向上、コンプラ、etc。
  代理店業を始めた経緯の多くは、「会社組織になじまないため」、「なんとなく
  親の跡を継いだ」、「独立独歩でやりたい」といったことが理由の人が多いでしょう。
  あなたが代理店を始めて今日に至るまで、代理店を事業と位置づけて来たでしょうか。
  「理念なし」、「ビジョンなし」、「経営計画なし」など事業としての体をなして
  いないのが実態でしょう。
  単に数字の規模拡大に邁進してきた人が多いのではないでしょうか。
  これでは「保険販売仲介業」と言われても仕方ないでしょう。
  なぜ合併が必要なのかを考えてみましょう。
  合併により、事業化のための組織体制の構築が可能となる。
  しかし代理店の合併は一般企業と異なり、様々な問題を抱えた環境にあります。

 □景色が変わる
  代理店の体制が変わらなくても外部環境は大きく変化してくるでしょう。
  企業のあり方の変化、個人生活の変化が着実に現れてくるでしょう。
  その変化をどのように捉え、あなたの事業に取り入れていくか、今までのやり方・
  考え方を変えていかなければ淘汰されていくでしょう。
  一般企業においては規模の大小に関わらず、収益悪化や最悪の事態に陥っていることは
  すでに承知のことです。

 合併の目的は事業化
  安易な合併は必ず失敗する。
  合併は事業(組織)化を目指すために行うことです。

  ◎合併のメリット
   ①顧客対応面
    ・営業社員、内務スタッフが複数体制となることにより、担当
     者が不在でも的確な対応がはかれるなど、充実した顧客対応
     が可能となる。
    ・営業社員同士の幅広い情報交換が可能となることで、顧客に
     対しても高度な情報提供、企画・提案が可能となる。
    ・営業社員が取組事例を相互交換することで、不得意分野を
     補完することができ、個々のレベルアップが可能となる。

   ②業務作業面
    ・個々の業務分担を明確化し、重複業務を削減することで
     効率的な代理店経営が可能となる。
    ・情報の共有化を図ることで、担当者が不在でも的確な対応が
     可能となる。
   ③ 経費
    ・収入面・人件費、事務所賃料など、ランニングコストの
     削減が可能となる
    ・営業活動地区を担当別に設定することで、 同一地区での
     営業活動の重複が回避でき時間と経費の削減が可能となる。
    ・内務処理を統一することで、時間と経費の削減が可能となる。

   ④人員体制面
    ・営業社員、内務スタッフが複数体制となることにより、次期
     世代の者(後継者)への育成が可能となる。
    ・従業員が複数体制となることで、事業の継続性が確保できる。
    ・営業社員が複数体制となることで、幅広い世代の顧客層へ
     対応が可能となる。

   ⑤スケールメリット
    ・合併することにより、挙績規模の手数料メリットが享受できる。
    ・高レベルの業務力を目指すことで、更なる手数料メリットが
     享受できる。
    ・代理店経営の基盤が確保されることで、最終的には、増収へ
     つながる。

  ◎合併のデメリット
   ①顧客対応面
    ・営業社員が複数体制となることにより、個々に力の差が生じ、
     顧客サービス・対応に格差が生じる可能性がある。
    ・従業員が複数となることより、責任の所在が不明確となる
     ことがる。

   ②業務作業面
    ・地区ごと、顧客ごとに担当分けすることが上手くいかない
     場合、余計な管理が生じ、顧客サービス、対応の低下へと
     つながる恐れがある。

   ③ 経費
    ・収入面
    ・新規開拓力の差や、代理店経営に対する貢献度の格差が直接
     収入へ結びついていないことへの不満が生じる。
    ・合併事例を見ても破綻したケースの大半がこの給与配分に関わるもの。

   ④ スケールメリット
    ・挙績規模が拡大することにより、手数料メリットが期待される
     反面、使用人や営業社員の力・質の格差によりデメリットが
     生じることがある。(ロス、初回口振率、人身傷害付帯率、
     オンライン計上率など)

  以下のような考えを変え気がないであれば合併はやめたほうがいいでしょう。
   ①合併して収保が増えれば満足。(手数料ランクさえ上がれば良い)
   ②従業員を増やす等の将来ビジョンが無い。(増収意欲が無い)
   ③お互いの顧客には干渉しない。(顧客の満足度は何ら変わらない)
   ④事務処理・精算等は別々。(効率化による営業時間の創出が出来ない) 

  合併・後継者問題は優先順位の高い課題です。
  先延ばしせず、今から計画を立て着実に推進していきましょう。

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保険代理店 法人化 採用計画・就業規則 


  保険代理店にとって人材の採用計画と就業規則の整備は一体であると理解してください。

  就業規則は従業員数の規模(10名以下)であっても関係なく、経営において会社(店)、
  従業員を守るために欠かせないルールブックです。

  そして、採用においても場当たり的で無計画な人の採用ではなく、計画に則った募集を
  心がけることです。

  ■就業規則

   労働基準法の基準を下回らないことを条件に、労働条件や服務規律を文書化したもの
   が就業規則です。

   常時10名以上の従業員(正社員、パート・アルバイトなどを含む)がいる事業主は、
   就業規則を作成して労働基準監督署に届け出ることが義務付けられています。

   従業員9名以下だと就業規則の作成や届出の義務はありませんが、働く条件などを
   従業員に文書で明示し、管理を一律にして従業員間の不公平感を取り除き、安心して
   働ける環境を作る上では、就業規則を作成して運用されることをお勧めします。

   就業規則に記入する内容は、「絶対的必要記載事項」と「相対的必要記載事項」に区分
   されます。

   賃金に関する事項については給与規程として別に定めることが可能です。

  ■非正規社員の活用

   周辺業務を派遣、パートなどが行うようになってきています。

   法人代理店においても、委任型使用人を採用する例が増えてきており、、経営者と
   しては(経営理念の共有を前提として)メリット・デメリットをしっかり把握し、要員
   効率・要員計画を考えていくことが重要となります。

  □職務別・目的別雇用形態で徹底的に効率化を図る

   人件費の効率化を図り、固定化を回避するために職務別に雇用形態を変えることが
   考えられます。

   例えば、前述したように周辺業務は派遣社員あるいはパートに任せ、基幹業務を正社員
   が担うケースが一般的です。

   また、将来の幹部候補として能力の高いスタッフは正社員として確保し、それ以外の
   人材は経営環境の変化に応じて増減できるように派遣にするなど流動性を確保して
   おくなど、メリハリをつけることも大切です。

   なお、お客様に対するサービス提供の観点からパートタイマーやアルバイトを、正社員と
   同様の仕事がこなせるようにきちんと教育し、補助的な仕事からの脱皮を図ったりする
   など、育成・品質向上の努力も重要となります。

  □代理店側の心構え

   派遣法の改正により、対象業務が原則として自由化され、派遣社員の活用も顕著に
   増えていますが、一方で労働者保護も強化されています。

   そのため派遣社員に対しては正社員と同等以上の対応が求められます。

   パート労働法、派遣法をはじめとする法律をクリアすることと、間違いのない雇用管理が
   求められます。

   「パート社員だから」と安易に考え、ずさんな労務管理で済ませることは許されないと
   認識すべきです。

  採用が企業の盛衰を決める

   「ヒト、モノ、カネ、情報」といった経営資源において必ず最初に言われる「ヒト」は
   最も重要な資源であり、「ヒト」を「資源(=人材)」ではなく「資産(=人財)」
   として捉えられています。

   単に気が合うとか長い付き合いであるということで採用するのではなく、
   自社(店)の経営戦略 やビジョン達成に照らしてふさわしい人材を登用することが肝要です。

   その「ヒト」のレベルが代理店の競争力を決定すると言われており、
   代理店経営の盛衰は採用に掛かっていると言っても過言ではありません。
   
  □組織化のための従業員採用

   すでに代理店業が家業では通用しなくなってきていることは身をもって感じているで
   しょうし、実際にそうでなくてはなりません。

   代理店の内務事務の業務量が増加し、事務ミスの増加やきめ細やかなお客様ニーズ
   への対応が出来なくなったり、また、「新規開拓」や「多種目販売」などの営業活動時間
   が減少するなど、代理店として事業拡大が困難な状況となってきています。

   そこで、代理店の実情に合わせた従業員採用を行い、育成していくことで代理店として
   の態勢を強化していく必要があります。

   また、より良質な従業員採用に向けては、社会保険(労災・雇用・健康・年金)、就業規
   則等の雇用環境や経営方針事業計画の作成(幹部採用)なども段階的に検討・整備
   する必要があります。
   
  □人材採用までの手順

     1.人材採用の目的の確認
         ↓ 
     2.採用計画を立てる
         ↓
     3.採用ルート・採用方法の決定
         ↓
     4.面接での評価項目を決める
         ↓
     5.面接の準備を行う
         ↓
     6.面談の実施 〜 採用可否の決定


    1.人材採用の目的の確認

     従業員採用に際しては、「何のためにどのような人材を採用するのか」といった採
     用の目的を明確にすることがスタートとなります。

      (1)今回募集する職種・業務内容(内務専任スタッフ、損保担当、生保担当、
        事故処理担当、企画・総務)などの管理職等)は明確になっているか?

      (2)なぜ、そのポジションに人材が必要なのか?

      (3)どんなタイプの人材がふさわしいのか?
 
     これらのポイントについて、手数料収入に対する増員後の人件費(率)を踏まえた
     中期的な経営計画(増収計画)を立てることも必要です。

     従業員採用は家業から事業への転換の第一歩です。

     新たな従業員を採用するには、時間、手間、コストが掛かる事を覚悟するとともに、
     代理店経営上きわめて重要なテーマですので、経営者自らが熱意を持って、候
     補者探しを行う必要があります。

    人を採用すれば、賃金の支払いや雇用の安定という、会社経営者として大きな責任
    も生じてきます。

    初めて従業員を採用する上では、相性はもちろん、一定以上の能力は必要ですが、
    むしろ「ともに頑張ろうという高い意欲があるか」を重要視することをお奨めします。

    2.採用計画を立てる

     採用の目的が明確になったら、具体的な募集活動を始めるための採用計画を立
     てましょう。

     どんな人材が必要なのか?

     採用計画を立てるには、以下の項目が基本となります。

     次ステップの採用ルートの決定までを含め、各項目について内容が決定したら、
     計画シートを作成し、まとめます。

      ○計画シート項目

       ・何を強化するか(営業・内務事務など)

       ・何名採用するか

       ・いつまでに必要か

       ・採用する人材にどんな能力を求めるか

       ・雇用、派遣、パート、フルタイム?

       ・給与・待遇はどのようにするか

       ・募集コストをどれだけかけるか

       ・採用ルート・採用方法はどうするか


    3.採用ルート・採用方法の決定

      ・親戚・知人得意先からの紹介

      ・スカウト型

      ・ハローワーク

      ・人材派遣会社

      ・新聞広告

      ・求人情報誌(有料、無料)

      ・就職・転職情報サイト

      ・自社ホームページ

     最初にどういう方法で採用活動を行うかを考えます。

     採用する従業員に求める職務の質やレベルにより採用ルート・採用方法も異なり
     ます。

     当然のことながら、営業社員として営業経験のある人材を採用する場合と、内
     務社員として経験がある主婦を採用する場合では、採用コストは勿論、採用ルー
     ト・採用方法も異なってきます。

     専業代理店の場合、まずは、親戚・知人等からの紹介を求めるのが基本です。

     人柄、経歴などが把握でき、ある程度間違いがない人材が求められます。

     ただし、紹介の場合には、即求める人材に突き当たれるものではないため、常
     にアンテナを広げておくことが必要です。

     また、営業社員を求める場合には、トップが自分の眼鏡にかなう人材を、お客様の
     出入りの営業マン等から見つけ出し、口説き落とすくらいの熱意も必要でしょう。

     一方で、本格的に組織化された代理店を形成する上では、コストをかけて公募し、
     広く外から人材を採用していく力をつけていくことも重要です。


    4.面接での評価項目を決める 

     面接では、担当する面接者の個人の価値判断や庫の好み等、主観が付き物です。

     採用する際には、いわゆる「会社との相性」が大きなポイントにはありますが、客
     観的な評価項目を設ける必要があります。

     評価項目は求める職務ごとに重視する評価項目を挙げ、「面談内容確認シート」を
     作成しましょう。

     これを基に面接を実施することによって、面接者の主観だけに頼らない評価を行
     うことが可能となります。

     <職歴>

       ・保険営業に役立つことはあったか(内務社員の場合は不要)

     <応募動機>

       ・職歴に空白期間がないか(内務社員の場合は不要)

       ・しっかりとした応募動機があるか

       ・家族の了承は得られているか

       ・自社を選んだ理由

       ・保険代理業とはどういう仕事と思うか

       ・営業職、内務職を希望する理由は

       ・前職を退職した(する)理由

     <適性>

       ・営業経験の有無(内務社員の場合は不要)

       ・今までに勤務した会社毎の経験年数

       ・これまでの営業スタイル(内務社員の場合は不要)

       ・今までに苦労した経験

       ・営業基盤や後援者はいるか(内務社員の場合は不要)

       ・お客様との電話対応に抵抗感はあるか

       ・お客様からの苦情やクレーム対応について

       ・自身の強みや弱み

     <待遇・入社条件>

       ・家族構成

       ・勤務可能時間(営業社員の場合は不要)

       ・パソコンスキル

       ・前職での年収

       ・身元保証人はいるか

       ・職務内容・報酬・会社方針などの理解度

     <生活・人格>

       ・挨拶や礼儀をわきまえているか

       ・社員として相応しい身なりか

       ・明るい印象の持てる人物か

       ・誠実そうな印象か

       ・質問に的確な答えが返ってくるか 等


    5.面接の準備を行う

     面接を行う場所は、事務所内の会議室や応接室が一般的です。

     この時注意したいのが、応募者のプライバシーを守るためにも、面接中は面接者
     以外の従業員の出入りをしないよう注意しましょう。

     面接者は複数で行うことをお勧めします。

     応募者をリラックスさせるためにも、大人数での面接は避けるべきですが、複数の
     目による評価が可能となり、結果的に採用基準のぶれをなくすことに有効です。

     必要に応じ、求める職務の現従業員を交えることにより、評価の幅を広げるとと
     もに現従業員の納得感を生み出すことにもつながります。

     短時間で応募者の能力を見極めることは簡単ではありませんが、限られた時間の
     中で聞きたいポイントが聞けなかったということがないように、手順4で解説した作
     成した面談内容確認シートの内容をしっかりと事前に確認しておきます。

     これに応募者の答えを書き込み、面接時の態度や表情も記入します。
 
     面接での注意点は、応募者の本籍や家族の職業など、差別に繋がることや、宗教
     や支持政党など個人の人権に関わるようなこと、プライバシーに関することは質問
     してはいけません。

    6.面談の実施 〜 採用可否の決定

     面接は常に笑顔を心がけましょう。

     面接は応募者に自分の会社を売込む作業でもあります。

     応募者は顧客であることを忘れずに、いきなり難しい質問はせず、面接者自身か
     ら名乗り、わざわざ来社してくれた応募者に感謝の意を述べましょう。

     <入社時に取り付ける書類>

      ・身上事項申請書

      ・給与振込依頼書

      ・労働契約書2部(1部は本人控え)

      ・身元保証書(保証人1〜2名、印鑑証明添付)

      ・誓約書

      ・法令遵守に関する誓約書および個人情報の取扱いに関する誓約書兼同意書
      ・私有車使用届

      ・健康保険・厚生年金保険 被扶養者資格取得届

      ・健康保険被扶養者(異動)届

      ・雇用保険被保険者資格取得届

      ・給与取得者の扶養控除等(異動)申告書

      ・届書(年金手帳、基礎年金番号通知書、雇用保険者証添付)

      ・源泉徴収票(前職が給与所得者)


   事業化を目指すためには適正規模の組織体制が必要であり、従業員の採用も欠かせま
   せん。

   合併などにより組織化を目指す例も増えていますが、単なる数合わせや基準達成が
   目的とならないようにすることです。

   今日に至るまで、多くの合併が行われてきましたが、顧客サービスの充実を目的とした
   組織体制の構築ができているところは少数ではないでしょうか。

   営業会社である代理店にとって、「人材」を『人財』に育てることが増収のカギとなる
   ことは確かです。

   少人数であっても組織に仕組みをつくることで、1人で2〜3人分の力を発揮することが
   可能です。

   採用後の教育・訓練を継続していくことが組織力となり、同業他社(店)との圧倒的な
   差別化となります。 

   最後に、「場当たりな行動からは何も生まれない」ことを肝に銘じ、今から準備して
   ください。

   今までのやり方を変えることは困難を要するでしょうが、やれば必ず結果として表れ
   ます。

   「改革とは、それを具体的に不動の決心、覚悟として確立しないと始まらない」そして
   「改革は、丹念に、一歩ずつ進め。本質的変化には時間がかかる」のです。

  人材から「人財」 

   「採用」は、「求める人材像」に近づくための一つの手段であり、プロセスでもあり
   ます。

   採用前に検討される人員計画や採用後に実施される教育などと連動させ、実施するこ
   とによって「人材」を「人財」に変えることができます。

   人材育成のスタートは社会人・組織人としての基本動作を習得することからです。

  □その他の注意すべき点

   男女雇用機会均等法の改正により男女別の採用はできないこと、労基法の改正により
   採用後のトラブルを防止するために主な労働条件を文書で明示することなど、労働者
   に対する保護も強化されています。

  □担当替え問題

   「○○社のことは私にしかわからない」とか「△△さんは私でなければ、聞く耳をもた
   ず、同僚には任せられない」といった想いが営業担当者には当然あるでしょう。

   それは、苦労して関係を築いたお客様であることと、長期的に親身に対応していかなけ
   ればいけないといった営業担当者として職務における責任感や思いであり、営業マン
   としては当たり前のことです。

   それでは、担当替えに関して経営者はどのような対応をすればよいのでしょうか。

   (1)互いに仲間として信頼関係が既に構築されている場合

     このようなケースでは、お互いの能力や実績を認め合った状態ですので、担当替
     えを行うことによる「相乗効果」を生みやすい基盤ができていると言えます。

     ただし、個人業績の明確化とその処遇をきちんと行う人事制度がきちんと整備さ
     れていることが必要不可欠です。

     また、お互いのノウハウが標準化され、共有化される仕組み、代替性の確保、な
     どの基盤も 整備されていることが大事です。

   (2)合併したての新会社のように互いに信頼関係が構築されていない場合

     この場合は、少しづつ担当エリアを区分していく、あるいは2人制による ソフトラ
     ンディングを図ることが望ましいでしょう。

     互いの能力を充分把握した上で担当替えを行わないと、営業という職種の性質上、
     効果は期待できません。

     ハードランディングをするのであれば、組織業績を個人の処遇に明確に反映させ、
     その結果をオープンにするなど、「組織業績に対する徹底した個人の貢献活動」
     を活性化させる施策が必要です。

  業務(役割)分担の重要性

   競争の時代に勝ち残り、お客様から選ばれる代理店になるためには、お客様のニー
   ズに的確かつ迅速に対応できる安定した組織体制づくりが必要となります。

   また、生損保併売を効率的に推進する意味でも、外勤者・内勤者の業務が適切に分
   担され、個々の時間を最大限に活用できるような体制の確保が望まれます。

  □「人財」づくりのための教育・訓練

   教育・訓練は、現在を含め次世代の「人財」づくり
   を行う上で、欠かせないものです。

   中でも、業務手順などのマニュアルの整備は、代理店業務をマスターするための基本的
   教育方法と言えます。

   現場での教育・訓練は、代理店としての基本体制がきちんと整っていないと、
   属人的・精神論的な指導では教育効果減や、最悪のケースだと、
   新人に対する指導者のイジメといったモチベーション低下などを引き起こす可能性もあります。

   したがって、指導者だけに任せるのではなく、
   事務所全体として取り組む姿勢・仕組みづくりが重要となります。

  □体系づけて思考する訓練の場

   実務で身に付けた知識や能力は、時には断片的なものであるケースがあります。

   ロープレ・研修は、それらの知識や技術を体系づけて深め、足りないものを補いながら
   幅を広げる効果があり、商品知識や新分野(周辺知識)を学ぶなどといった、識等を習
   得するうえでも有効です。

   このように、ロープレ・研修の真の目的は、上記のように知識や技術を体系づけて思
   考する訓練の場を与えることと、そのコツを体得させて自己啓発という形で自主的に
   学ぶ習慣を身に付けさせることです。

  講習会、研修会、外部コンサルタント会社の活用

   代理店では、なかなか社内で研修を行うことは難しいと言えます。

   外部講師(コンサルタント)、いろいろなところで実施する講習会、研修会などに積極
   的に導入・参加させることです。

   教育効果を最大化させるためにも、従業員を研修に参加させたら、必ず報告書を提
   出させて、何を学んだかを整理させることが必要です。

   そして、他の従業員の前で発表する機会を与え、研修内容のフィードバックと共有化
   を図ることで効果は倍化されます。

   代理店業を続ける限り、生涯、教育を受け、日々の勉強が欠かせません。

   社会・経済環境の動きが速くなっていて、すぐに技術やノウハウが陳腐化していきます。

   会社として自己啓発を支援する第一歩は、上記のような認識と危機感を従業員に共
   有させることです。

   「時間がない」、「お金がない」となどの理由で勉強することができない従業員もいるか
   もしれません。 

   しかし、時間やお金は工夫して生み出すものです。

   やる気さえあれば、勉強はできる時代です。

   やる気のある従業員に対しては、組織としても徹底的にバックアップをしてあげるこ
   とが能力開発の促進につながります。

   代理店業は過去の精神論や勘、経験だけでは運営できないことは既に承知のことです。

   家業から事業への転換は緊急課題です。

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保険代理店の人材教育と組織化 

   
  ■従業員の採用と育成 

   販売チャネルの多様化・経済環境の低迷により収益の減少に益々拍車が掛かっ
   て
います。

   「維持現状即是落伍」の言葉にもあるように、現状を維持しようという考えからは事業
   経営の発想は何も生まれてきません。

   販社である代理店にとって営業部門の強化は当然のことですが、小規模体制が多数を
   占める代理店にとって、人材の採用は金銭的負担とリスクを伴います。

   営業マンの採用目的が単に数字が増えたことによる、更改、異動、御用聞き要員といっ
   た顧客対応のためだったらやめた方がよいでしょう。

   人材の採用は「なぜ採用するのか?」「採用した場合の役割は?」「費用対効果は?」を
   明確にすることです。

   人材採用の前に、PC、電話、ファックスを効果的に活用することも考える必要があり
   ます。

   これらの道具を集客、顧客を固定化のための情報発信に活用し、そのフォローに人材
   (営業マン)を活かすことを考えるべきです。

   集客から顧客管理までのプロセスを一人の営業マンに担わせることが問題なのです。

   創業時代はそれでよかったのでしょうが、時代は変わったのです。

   そのためには組織に仕組みがなければなりません。

   従業員の採用の捉え方には、以下の2 通りがあります。

    (1)既存業務に対する人的資源の補充

    (2)新規ビジネス獲得のための人的投資

   しかし、人的資源の補充も、新規ビジネス開拓の時間を創り出すための手段である
   ため、サービスの拡大や充実等を目的とした営業に対する投資であることは共通して
   います。

   但し、こうした「投資」の認識を持つか否かは、その後の人材の育成、活用に大きな差と
   なって表れます。

   従業員の採用は「投資」です。

   投資である以上、回収(サービスの拡大充実を通した収入の増大)を目的とすべき
   です。

   その目的に沿って人材をフルに活用出来る体制を整えるべきです。
 
   代理店業は人材に負うところが非常に大きいため、従業員の採用・育成には充分な配慮
   が必要です。

   また、従業員の採用にはそれなりの時間を要します。

   さらに、求める業務分野に精通した人材の採用となれば困難を極めることになります。

   採用後は、一定の育成期間を経て戦力とすることを前提とした採用計画を策定すべき
   です。
 
   従業員の採用は顧客満足の向上・充実が目的であり、以下のような点に留意します。

   くれぐれも顧客サービスが低下してしまった、という事態を招くことのないように注意
   しましょう。

    ・初期教育を必ず行う

    ・常に育成を心掛ける

    ・知識・技術・情報を必ず従業員間で共有化する

    ・トップの経営方針が従業員に充分に伝わり、また共有化されている

   従業員を増員する場合、新入社員に仕事を委譲し、先輩社員には新たな仕事を担わ
   せる仕組みを組織内に作り上げることも組織の活性化、効率化には有効です。

   また、従業員を雇うと言う事は一人で切り盛りしていた時代の自由気ままな仕事の
   進め方とは全く異なり、真の経営者としての振舞いが求められる事となります。

   真の経営者として、従業員も一人ひとりが経営者であり、また仕事の良きパートナー
   であると捉え、経営目標を納得させ、努力した成果を正しく評価する仕組みを築くことは
   最低必要な条件となります。

   前述の通り「代理店業はその事業の本質から人材に負うところが非常に大きく」、採用後
   の教育・育成が非常に重要な位置を占めてきます。

   以下を基軸として、業務知識や実務知識の初期教育を行うことで、その後の方向を
   明確に示すようにします。

    (1)お客様の満足を目指す(経営理念)

    (2)顧客満足を得るためのコンサルティングサービスを目指す

    (3)顧客満足を通してお客様、代理店、保険会社が共に成長・発展して
      行くことを目指す

   即戦力を期待するあまり、これらの方向性の理解のないまま、知識の詰込みをしてもそ
   の効果は半減してしまいます。

   また、雇用の形態や採用の期間、仕事の内容により教育にあまり時間を費やす必要が
   な場合がありますが、その場合と言えども従業員はお客様と直接接点を持つと言う重要
   な役割を担っていますので、最低限上記の3点と以下のことが基本教育として不可欠
   です。

    (4)服装

    (5)接客マナー

    (6)電話での応対

   基本動作(12項目)は社会人・組織人としての基本であり、収益に直結したもの
   です。   

    (7)使用人届を出していない社員の仕事の範囲

    (8)事故報告に対する初期対応

    (9)万が一苦情が入った場合の初期対応


   基本教育の一環として様々な知識、技術を教育していくこととなるわけですが、当面は
   「必要な実務処理」と最低「上級資格」を目指したものとします。

   それらの基礎が出来た後、3 年後位には「特級資格」が取得出来るよう、生保・税務
   ・法律・マーケテイング等へと教育の分野を広げていきます。

   また同時に、それらが机上でしか通用しないものとならないように、実務を経験・蓄積出
   来るような業務環境を整えたり、業務能力を向上出来る機会も合わせて提供していくこ
   とが必要です。

   くどいようですが、「代理店業は人材に負うところが非常に大きい」ことからも、自社に
   教育・育成の仕組みをつくることが緊急課題となります。

   場当たりな経営から脱し、早急に組織体制を築くことが望まれます。
   
  □教育訓練・OJT

   代理店の大多数に欠けていることに社内環境の整備があります。  

   主なものに、 

    ・各種業務の標準化(マニュアル、役割分担、会議体系)

    ・基本動作、モチベーション(挨拶、整理・整頓、ホウレンソウ、身だしなみ、etc)

    ・営業(集客〜顧客の固定化、多種目販売、単価アップ、営業ツール、トーク、
     ニーズ喚起)

   本来ならば、これらのことすべてをOJTでできればよいのですが、これには無理が
   あります。

   理由は、

    ・指導する側のノウハウの有無(能力の有無ではない)

    ・教育訓練や作成の手引書(マニュアル)がない

    ・継続できない(優先課題としての位置付けがされていない)

   このように、大多数の代理店では継続した教育訓練がなされておらず、今日に至るまで
   店主の我流によるやり方で運営されてきました。

   本来ならば、体系立った知識やノウハウなどOJTでは学べないものは外部専門家の
   指導(Off−JT)を受けることが必要でしょう。

   専業代理店としての存在価値を高め、競合店との差別化を図るには「人材」を「人財」に
   育てることが欠かせません。

   そのためには、トップであるあなたの不断の決心と行動にかかっていることを肝に銘じて
   ください。

   組織とは社長の思いを実現させるための器ではないでしょうか。

   「会社は社長の器以上にはならない」と言われます。

   会社の規模によって、社長に求められる資質は若干変わってきますが、小さな組織では
   社長を含め全員が「経営理念や経営トップの思い」を共有することで、しっかり社員を
   育てていくことが重要となります。

   代理店として進むべき方向性を失いがちな今、、経営理念などの伝承は重要度を増して
   います。

   また、業績の優劣が人材育成で決まるとされている現在の状況を考えれば、知恵を働か
   せた人材育成は、他社との差異化を明確にし、競争を勝ち抜くうえでの源泉となる
   ことは間違いないでしょう。

   小さな会社にとって人材教育は、絶えず改善して続けることが大切です。

   常に次の時代の社員や幹部クラスを育てなくては、いつまでも、ぬるま湯的組織、
   環境から抜け出せず、業績は改善されない、社員からは不平、不満が必ず出てくるもの
   です。

   そうならないためには、社長自らが先頭に立って学ぶことで、高いレベルの知識を身に
   着けておく必要性があります。

   同業者やライバルに立ち向かうためには、トップの方針に会社の全員が本気で取り組み、
   話し合いを持ち、煮詰めて良く内容を理解し、協力しない限り勝てないのが現実です。

  □OJT(On the Job Training) 
   仕事をしながら上司や先輩が部下に知識や技術を教育する職場内研修・訓練を言います。

   OJTは、最も実践的な教育方法として多くの会社で実施されています。

   代理店の場合、教育訓練の体制がなかなか整っておらず、OJTが教育体制のメインにな
   っているのが現状です。

   教育効果を最大化するには、必要な能力要件、適性、指導内容・方法、到達レベルなど
   を指導者が明確に理解しておくことが必要です。

   また、OJT参加メンバー各人にもゴールや到達レベル、スケジュールなどを明示し、共通
   の認識をもつことが大事です。

   「人財」づくりのノウハウを構築・更新してゆくためにも、指導者訓練やマニュアルの
   作成といった知識・技術の明文化・共有化を進めることが大切です。

   教育訓練は、代理店のビジョンに則した人材ビジョンに向けて次世代の「人財」づくりを
   行う上で、欠かせないものです。

   中でもとりわけOJTは、より実践的で現場感覚が最も身に付き、企業風土やビジョン
   に直接触れることのできる教育方法と言えます。

   しかし、このような現場での教育は、代理店としてのOJTの基本体制がきちんと整って
   いないと、属人的な指導や意欲的でない指導者による教育効果減や、最悪のケース
   だと、新人に対する指導者のイジメなどにより、モチベーション低下などを引き起こす
   可能性もあります。

   したがって、指導者だけに任せるのではなく、代理店全体としてOJTに取り組む姿勢・仕
   組み作りが大事です。

   OJTとは、日常の仕事を通して、実務に必要な知識・技能を身に付けさせようとする職場
   内訓練法で、能力開発の重要な柱の一つです。

   OJTに欠かせないことの一つに、実践的なマニュアルの作成があり、指導者側に意欲が
   あり、指導するだけの能力を備えていることが重要です。

   また、指導がうまくいってるかどうかを、指導者の仕事の一つとして評価の対象にし、
   モチベーションや責任感の向上を図ることも必要です。

   OJTは、すべてを管理者が担当する必要はなく、先輩従業員が指導するほうが、年齢的
   に違いがなく円滑に進む、という視点では効果的と言えます。

  □OJT実施の留意点

    ・誰の指導を誰が責任をもつかを明確にする

    ・指導すべき内容、到達レベルを指導者とOJTを受ける者が明確に認識・
     共有する 

    ・マニュアルを作成・更新したり、外部団体主催の研修を活用して指導者
     としてのレベルをアップさせるなど、クオリティーを継続的に向上させる
     努力をする 


   少人数規模の多い代理店においては研修はあまり行われていないのが現状です。

   しかし、小さいからこそ「人財」が代理店の競争力に直結していると言っても過言
   ではなく、OJTだけに頼らない教育体制が望ましいと言えます。
   
  リーダー(管理者、幹部)の育成 

   トップや管理職が「業績を伸ばすために、仕事のできる社員を育てたい!」と思うのは当
   然です。

   事業に欠かせない「ヒト・モノ・カネ・ジョウホウ」の中で、一番重要となるのが有能な
   「人財」です。

   「人材」の「材」は「材料」であり、別に能力はなくても駒の「数」さえ多ければよいか
   もしれませんが、「人財」は「財産」ですから、量の多さより「質」の高さが勝負で
   しょう。

   モノやカネだけを武器にするかぎりは、ほんとうの「差異(別)化」ができないのです。

   こうした環境のなかで、競合他社(店)に打ち勝つための切り札が「ヒト」です。

   商品は他社でもすぐに真似できます。

   しかし、人を育てるには一定の時間がかかり、有能なリーダーの手腕も求められる
   でしょう。

   人財育成は、今日のネット社会の弱点を克服する技だと言えます。

   パソコンがあれば仕事の多くは処理できてしまいますが、発想力、対人力、チーム
   ワーク、モチベーション、コミュニケーション、気くばり、思いやり…、といったビジ
   ネススキルまでを上達させるのは無理です。

   とくに、パソコンに慣れ親しんだ今の世代が不得意な分野だとも言われます。

  □管理者(リーダー)に期待される役割

   リーダーの存在は経営者の理念や考え、気持ちを十分理解し、その意向に沿った方向
   に組織を導くことができ、また経営者のいないときには、経営者の代わりとして業務を
   遂行できることです。

   人材教育のなかで管理者教育が注目される背景には、リーダーのスキルアップ(リー
   ダーシップ)が会社自体の活力の増大に大きく結びつき、管理者次第で会社は成長も
   すれば衰退もするのです。

     ・ 会社および自部門が抱えている問題を正しく理解する

     ・ トップの立案した経営戦略にしたがって、部門の成長戦略を立案し、その実
      行計画を立て、業績目標を達成

     ・ 部門目標の達成に向けて部下を動機づけ(若手の人材育成)、自ら先頭に
      立って業務を遂行する

     ・ 新たな仕事のやり方、提案の仕方など業務改革を推進

     ・ しっかりトップを補佐し、リーダーシップを発揮し、社員の模範となる人物にな
      る以上の行動をすべて行う必要があります。
   
  ■保険代理店の人材と組織化

   保険代理店が組織化を図るタイミングは合併時が多数を占めます。

   代理店合併の目的は、個人商店という体制から事業化・企業化であり、そのためには組織
   の構築が欠かせません。

   代理店にとって適正規模への転換は緊急課題です。

   既に承知の通り、専業代理店にとって保険業界の環境の変化は大きなうねりとなって押
   し寄せており、経営改革は急務となっています。

   業界を問わず、ビジネスを展開していく上で会社の将来を決めるのは人材の優劣であり、
   “ヒト”の成長なくして会社(店)の成長はありません。

   それでは戦力となる人材を育てていく上で大切なこととは何でしょう?

      「トップと価値観を共有できる人」です。

   保険代理店の組織化は遅々として進んでいない。

   組織とは単なる人の集合体ではなく、「トップと価値観を共有できる人」の集まりでなく
   てはなりません。

   トップが示すビジョンをすばやく自分のものとし、それに向かって行動することです。

   言い換えるなら、トップのコピーをつくることです。

   小さな組織であればこそ、トップのコピーが多ければ多いほど組織は強固なものとなり
   ます。

   しかし、「腐ったリンゴが箱の中に1個あると、次々に他のリンゴも腐ってしまう」例え
   のようにどんなに成績優秀な営業社員であっても、組織に歩調を合わせない社員で
   あれば、それは紛れもなく“人罪”に他なりません。

   組織には4つの「ジンザイ」が存在します。
    (1)人罪……反組織人であり、その集団に居ては、いけない人である。

         早期発見、早期治療が必要です。

         他のまともな正直ものから潰れてしまうからです。
         <悪貨は良貨を駆逐する(グレシャムの法則)>

    (2)人在……「存在するだけ」、「返事だけ」、「毒にも薬にもならない」
          組織人を言います。
          (あなたの会社にもこんな人がいませんか?)

    (3)人材……言われた事しかやらない。

         自から創り出そうという気持ちが無い、足りない組織人。

    (4)人財……文字どおり、会社の財産で、会社の宝となる人。

         その人が居るだけで組織が明るくなり、活性化するといった組織人。
         (新人には新人としての、女子社員は女子社員としての果すべき
         役割があるということ)

   Goinng Concern(会社が将来にわたって事業を継続していくという前提のこと)の言葉

   にあるように、企業には継続するという社会的使命・責任があります。

   皆が同じベクトル(目標を達成させるための方向性)を向くことで小さな組織でも大きな効果を
   生むことができるのです。 

   それでは、皆が同じベクトルを向くにはどうしたらいいのでしょう?

   社内で一番優秀な人(トップ、営業責任者)の真似をすることです。

   真似をするためには業務のプロセスを客観的に再現(標準化)する必要があります。

   そのためには業務の一つひとつの手順を文書化していきます。

   「学ぶ」とは「真似る」に通じます。


   優秀な人材を成績優秀な人材と同一視しないことです。   

   会社(店)にとって重要なのは特定の人に頼らず、決まりどおりに行動することで品質
   が保てることです。

   組織を単なる個人の集まりから、トップ、リーダー、スタッフの一人ひとりが自身の
   役割を明確に認識しているか?

    1.仕事のすべてを書き出す 

      これはもたれ合いをなくし、責任の所在をはっきりさせるためです。

    2.特定の人の仕事をそぎ落とす
      特定の人の業務とそうでない人でもできる業務の区分けし、そうでない人でも特
      定の業務が低いスキルで遂行できるようにするためには、何が必要か・どんなス
      キルを積めばよいかを考え、手順とスキルを知ることで業務をこなせるようにし
      ます。

      特定の人の業務をそぎ落とし、特定の人に頼る部分を少なくしていきます。

    3.組織の方向性を掲げる

      組織には向かうべき共通の目標・目的があり、このことは組織としてトップから現
      場のスタッフまで、共通認識として目指すゴールを視界に入れておかなくてはな
      りません。

      組織のミッション(方向性)はトップの思いを言葉として掲げましょう。

      トップはビジョン(将来の構想)やミッション(任務・使命)を部下に理解させ、
      浸透させる必要があります。

      「なぜ、その仕事をするのか?」「なぜ、その仕事を進めなければならない
      か?」を。

    4.業務の品質

      業務の品質を保ち、業務が特定の人に偏らないためには、マニュアルが必要と
      なります。

      マニュアルがなければ、

       ○ 中堅社員がつきっきりで教えるので時間と労力が掛かる

       ○ 教える側の主観が入るので教えられる側にスキルにばらつきが発生

       ○ 従業員のスキルをはかる基準ができず、人事評価が主観的になる

       ○ 組織の統一感・一体感が生まれず、単なる個人の集まりと化してしまう

       ○ いつまでたっても、自社(店)にノウハウの構築ができない


   上記に記載のように我流で場当たりな経営からは何も生まれないのです。

   確かに、今までのやり方を続ける方が楽かもしれません。

   しかし、無駄な努力をするより、正しいやり方を身に付ける努力をすることのほうが
   自社(店)に仕組み(ノウハウ)ができます。

   大多数の代理店が家業経営といわれる中、一人でも多くの代理店が企業経営者になる
   ようサポートしていきます。

   
  □人材の採用育成が代理店の盛衰を決める

   「ヒト、モノ、カネ、情報」といった経営資源において、「ヒト」は最も重要な資産で
   す。

   「ヒト」は「資源(=人材)」ではなく「資産(=人財)」です。

   単に気が合うとか、長い付き合いであるということで採用するのではなく、自社(店)の
   経営戦略やビジョン達成に照らしてふさわしい人材を登用することが肝要です。

   その「ヒト」のレベルが代理店の競争力を決定すると言われており、代理店経営の盛衰は
   人材の採用育成に掛かっていると言っても過言ではありません。

   採用において最も重要なことは、求める人材像を明確にしておくことです。

   それは、経営理念経営方針などに描かれた代理店の将来の姿に則したものでなけれ
   ばなりません。

   正社員として採用するだけでなく、職務によっては委任型使用人や派遣社員を活用するな
   ど雇用形態をいろいろ変えることで人件費負担を軽減できます。

   採用後にその人材を活かすために、職場環境や教育体制をきちんと整備しておくことが
   必要です。

  役割(業務)分担 

   組織を機能ごとに業務を切り分けて分業体制(業務分担)を構築できれば、各人の業務効
   率の向上が期待できます。

   また、各人の得意な部分をうまく組み合わせて補完的な関係を作れれば、組織全体のレ
   ベルアップが図れます。

   業務分担を進める際の留意点は、仕事の流れの中で、特定の人しか対応できない部分を
   作ってしまわないことです。

   そうでないと、その人がいないときに業務がストップしてしまうからです。

   業務のマニュアル化は法人代理店の組織経営、ノウハウの共有化においても欠かせない
   重要な仕組みとなります。

   勝ち残り、お客様から選ばれる代理店になるためには、お客様のニーズに的確に、迅速
   に対応し、専門性・個別性の高い企画提案が実施できる、全員参加型経営の組織体制づ
   くりが必要となります。

   また、生損保併売を効果的に推進する意味でも、営業担当・内務事務の業務が適切に
   担
され、個々の時間を最大限に活用できるような体制の確保が必要となります。

   専業代理店にとって最大の資産は「人」です。

   再度自店の人材育成について再考してみてください。

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  □権限委譲

   権限委譲を進めるにあたり、最も大切なことは

    (1)職務権限を明確にする

    (2)権限委譲する者とされる者の双方に責
      任を負わせることです。

   職務権限を明確にするということは、誰が、どこまで、どのような判断のもと、何を決定し、
   実行していいのかを明らかにすることです。

   権限委譲に伴う責任には、職務遂行責任、結果責任、報告責任があります。

   権限委譲される者は職務を遂行し、結果について責任を負い、
   かつ上司に対して報告する責任があります。

   報告を受ける者は、途中経過をチェックし、適切な指示・指導を行い、権限委譲された者
   に目標を達成させる責任があります。

   トップ、営業責任者の職務権限であった新規の営業の権限と責任を、更改を中心に担当
   していた営業マンに委ねることで、その営業マンが新規営業でも成果をあげている事例
   もあります。

   トップや部門責任者などの一部の人材に権限が集中してしまうと、他の人材にはチャンス
   が与えられず、能力開発につながらず、個人の成長が図れなくなってしまい、結果とし
   て、組織全体の成長を妨げてしまうものです。

   人と組織の活性化を考慮した場合、権限と責任を与え、新たな挑戦をさせることも必要
   となります。

   職務の拡大や職務の充実は、従業員に知識やスキルの「幅」と「深さ」を与えると同時
   に、モチベーションの向上にもつながります。

  □権限委譲する場合の3つの環境設定

   現場の優秀な「人財」を育成するためには、正しい権限委譲による現場体験が最も
   効果的です。

   しかし、環境設定もせず権限委譲を行うと、殆ど放任状態になる等、極めて危険な状態
   になります。

   権限委譲を行うには、まず次の3つの環境が事前に設定されていることが必要です。

    ①経営理念・ビジョンの共有

     現場の進むべき方向が設定され、意思決定の判断基準になります。

    ②数値計画を作る

     具体的数値目標が提示されることにより、行動の着地点が明確になり、より行
     動が具体化します。

    ③情報の共有化が必要

     情報を共有することで、各人の業務進捗をお互い理解し合え、信頼度が増し
     ます。

     権限委譲しても上司としての責任を免れるものではありません(楽になるわけ
     ではない)。

     上司には管理者として共同責任と管理義務が発生します。

  □決裁の権限

   決裁の権限は、通常は以下のように職務権限明細の中に規定されるものです。

   職務内容について、誰が申請・立案し、決裁するのか、また、決裁の前に審査が必要で
   あれば誰がするのか、といったことをあらかじめ定めておくことが大事です。

   ただし、少人数規模の組織では、些事を除いて全員で協議する「合議制」がとられて
   いるケースが多いようです。

   話し合いにより物事を決めていくスタイルが根づいていれば、規模が拡大しても自然に
   受け入れられる方法と言えます。

   代表者が責任をもって経営判断を行うスタイルや、「代表者+部門責任者」という形で意
   思決定を行うスタイルもあります。

   最も大切なことは、その組織の中で全員に納得感が持たせられる方法として何が最適で
   あるかを基準に考えるのがポイントとなります。

   複数のメンバーが集まり、組織として活動していく上で意思決定や決裁ルールは大切
   です。

   詳細についてできる限り論じ合い、お互いに公平感・納得感のある内容に仕上げる必要
   があります。

  □合議制

   経営に関わる重要事項について一方的に意思決定せず、常に、従業員も含めて組織
   としての方向性を議論し合うものです。

   組織の活力を維持し、メンバー全員の経営への参画意識を高めるやり方は、組織運営
   の視点から効果的と言えます。

  会議(ミーティング)

   少人数の職場ほど、多忙でなかなかコミュニケーションがとれないといったケースも少なく
   ありません。

   組織の活性化にはコミュニケーションの方法とその生産性や効率性を高める工夫が大事です。

   方法には、以下のような会議、ミーティングや日報の活用、事務所のレイアウト(コミュニケ
   ーションがとれる)などがあります。

   最も大事なことは、「なぜコミュニケーションをとるのか」といった
   目的を明確にすることです。

   目的を明確にし、結果として従業員の意識や行動が改善されることが大切です。

  □会議・ミーティングにおける留意点

   会議・ミーティングの際には、 「会して議さず」、「議して決せず」、「決して守られ
   ず」にならないよう留意する必要があります。

   電子化が進めば、商談経過などの共有化や集計の効率化などが図られ、会議・ミー
   ティングの際の議論も効率的に進めることができます。

   さらに会議が効率的で形骸化さないためには、参加者全員が共通の会議ノート
   使用することで意識統一や伝達の明確化が図れます。

  □会議・ミーティングの運営8ヶ条

   ①時間厳守

   ②事前に議題を関係者に知らせる。参加者は意見をまとめておく

   ③フリートーキングで無い限り司会者の承認を得て発言する

   ④他人の話はよく聞いて正しく理解。話が終わる前に話を横取りしない

   ⑤難解な言葉、回りくどい言葉は避ける

   ⑥会議で決定したことは全面的に協力

   ⑦会議に参加できない場合で議題が自分に関係する場合は、自分の意見を予め
    司会者に通知する

   ⑧会議終了時に、「今回の決定事項」、「今回の検討事項」、「次回の検討事項」、
    「次回開催予定日と議題」、を確認する

   経営者がリーダーシップを発揮して、議題に対して決定した事項を実行に移し、各人に役
   割分担して行動させることが大事です。

  □管理(詳細はこちら

   日報の活用で気を付けなければならないのは、あまりにも細かい報告を義務付けて、営業
   マンの管理をがんじがらめにしてしまうことです。

   事務的な作業を増やして営業に注力できなくなったり、自由な営業に縛りがかかったりと
   マイナス効果を生んでしまう恐れがあります。

   細かい日報は避け、対話ができるレベルに抑えることが望ましい。

  業務(役割)分担 

   業務を分担して効率化と業務レベルの向上を最大限に引き出す上で最も大切なことは、
   役割の明確化です。

   「なんとなく業務を分担している」、「不平、不満、不信感が募る業務分担」という状況
   を作り出すことは避け、各人に役割と目標をきちんと認識させることが効率化を促進
   させます。

  コミュニケーションの強化

   少人数の職場ほど、多忙でなかなか内部のコミュニケーションがとれないといったケース
   も少なくありません。

   組織の活性化にはコミュニケーションの方法とその生産性や効率性を高める工夫が大事
   です。

   コミュニケーションが良好な条件は、意思決定や指示・命令報告・連絡・相談
   談話やあいさつ、などの場面によって、その形式ごとに、「口頭」または「文書」と
   いったコミュニケーション形態をそれぞれのメリット・デメリットを考慮しながら使い
   分けることです。

   口頭によるコミュニケーション、文書によるコミュニケーションが内部でほとんど行
   われていないケースは、組織として 機能していない状態です。

   逆に、内部コミュニケーションが多すぎるということは、会議や面談、稟議書や通知、
   会話や電話などが頻繁に行われている状態で、内部コミュニケーションに忙殺されて
   対外的な活動が疎かになります。

   コミュニケーションにメリハリをつけて、「目標・戦略がはっきりせず、一人ひとりが
   マンネリで成長していない状態」から脱皮する必要があります。

   口頭でのコミュニケーションに偏りすぎている場合は、記録に残らないなど、管理体制が
   弱い状態です。

   口頭のコミュニケーションでも重要な事項は記録に留めましょう。

   口頭で済むコミュニケーションと記録に残しておきたい場合とをバランスよく使い分ける
   ことが大事です。

   逆に、文書によるコミュニケーションに偏りすぎている場合は、口頭に比べて文書にする
   方が手間と時間がかかることから、効率が悪いと言えます。

   意思や指示がリアルタイムで伝わらないなのデメリットもあるので、口頭のコミュニケー
   ションも活用しましょう。

  合併による組織化

   過去の一匹狼型スタイルは少数派となってきた。

   組織体制の構築が急務であることは言うまでもありません。

   代理店業に対する責任の重さが増す中で、顧客の安心・安全を守る立場にあって個人
   のマンパワーに頼った運営には限界があります。

   だからといって、単なる個人の集まりでは組織化とはいえません。

   手数料アップのためとか、保険会社から言われたからといったことが理由であるなら
   決して組織化は成功しないでしょう。

   代理店を営む多くが「アマチュアの域を脱し得ない」「プロとは名ばかり」「保険販売仲
   介業」「リスクマネジメントは名ばかりの理屈(リクツ)マネジメントのプロ」などとい
   った言葉が聞こえてきます。

   社会は本物のリスクマネジメントのプロを求めているのです。

   単に、保険商品を売るだけの仲介業であれば組織化なんて必要ないでしょう。

   早く個人商店から脱却して本当の組織づくりを進めましょう。

   そのための手段として「合併」が一番の近道ですが、一から組織をつくるより難しい面が
   あります。

   多くの代理店が合併による組織化を図ってきたが、うまくいくのは少数です。

   合併とは名ばかりで、やっていることは個人代理店の時と同じで、単なる共同事務所
   と化して
いるといっていいでしょう。

   これでは合併効果など期待できず、逆にデメリット効果の方が大となりかねま
   せん。

 

   要因は明白です。

   「仲良しクラブ」だからです。

   組織の体を成していません。

   組織(チーム)には組織図があり、その組織図に則った役割分担があり、チーム全体が
   目標にまい進していくものです。

   俗人的なパフォーマンスには限界があります。

   組織を生かすには「仕組み」となる、業務の標準化と役割分担が欠かせません。

   業務の標準化と役割分担は組織のパフォーマンスを最大限に発揮するための、業務の
   流れの基礎となるものです。

   業務標準化のマニュアルがなければ、業務は一部の偏った人だけに負担がかかり、
   勘と経験に頼った場当たり的な経営に終始してしまいます。

   少数の人材で組織を最大限に生かすためにはすべての業務に手順書が必要である
   ことを理解してください。

   社員の能力を発揮させる仕組みづくりはトップの最優先課題です。

   ルーチンワークに追われ、課題の優先順位が違っていないかを見直してみてください。

                       代理店強化マニュアルについてはこちら

  組織の活性化

   組織を活性化するには、各人の「自己実現」⇒「新たな挑戦」⇒「成功」⇒「自己実現」
   といったサイクルを実現させることが基本です。

   各段階での従業員の欲求に対する対応策を制度化してインフラを整備すること、それらを 
   公平に運用すること、職場環境の整備などにより従業員の欲求に応えてモチベーションを
   向上させることが重要です。

   従業員の自己実現への欲求が高まり続けるように、経営者は職場環境や制度、制度の
   運用などの改善の努力を重ね、対策を講じていくことが重要です。

  □モチベーション向上策

   モチベーションは、「自己実現への期待」×「報酬への期待」の
   組み合わせで高まります。

   したがって、給与以外でモチベーションを高めるためには、自己実現への期待に応えて
   あげることが必要です。

   そのために、まず、経営理念・ビジョンを共有し、個人の目標や役割を明示し、そして
   目標達成に向けたサポートを提供し、個人目標に対する達成や仕事を通じた自己成長
   を可能にすることが大事です。

   組織としてのサポートには、目標達成に向けたアプローチを具体的に助言したり、不足
   している能力について指摘したり、向上策を立てて指導していくことなどが挙げられ
   ます。

   モチベーションを更に高めるには「報酬への期待」に応えることです。

   報酬への期待に応えるには、成果を出したら報われる評価制度や給与制度を整備する
   ことが大切です。

   個々の従業員が業務に関する知識やスキルを向上させていくことは、組織としての力を
   強くすることになります。

   しかし、その能力を発揮する場がなかったり、意欲を減退させるような環境に置いていて
   は、人財という経営資源を生かしているとは言い難いことになります。

   業務を処理するよう指示・指導し、進捗状況を管理することだけでなく、次にどんな業務
   を与えることがステップアップにつながるのか、どんな知識を付与することが能力を
   伸ばすことになるのか等まで考えていくことが、育成・管理に求められる姿勢です。

  リーダーシップ

   リーダーシップとは、コミュニケーションを通じた「和」を形成し、個人の能力を最大限
   に引き出し、組織目標の達成に向けたPDCAサイクルを実行する役割や行動を指し
   ます。

   これらの役割や行動は、

    (1)組織づくりとしての集団維持

      組織のコミュニケーションを図りながら、やる気のあるチームワークを作り
      出す機能で、会議の場での議論を通して何かをやろうとする機運を高め
      たり、ビジョンや経営計画づくりに全員を参画させて経営参画意識を高め
      たり、組織全体を活性化するための機能です。

    (2) 一人ひとりを活かす個人目標達成

      個人目標は、自分の業務を推進する上での能力の不足感、上司やお客
      様から期待される結果等を考慮しながら、個人それぞの立場での役割で
      自発的に取組むべき役割目標です。

      この個人固有の目標を設定するに当ってそれぞれの立場・能力を知った
      上で助言したり、達成に向けての動機啓発を行ったり、教育の機会を与
      えたりといったことが、リーダーの機能になります。

    (3) 目標設定・実行を担う集団目標達成

      集団目標とは、組織全体が一丸となって取組むべき全体目標で、組織の
      各人が担う目標を達成させるために、上位の目標・方針・戦略を明示し
      、共有化し、達成が困難なメンバーに改善点を指摘する、といったことが
      、リーダーの機能になります。

   以上の3点に区分されます。

   これらの3つの役割をバランスよく果たすことがリーダーシップの発揮、モチベーションの
   向上、そして組織全体の活性化につながります。

  □職場の環境整備

   従業員が仕事に打ち込める環境づくりは、2つの視点から考慮することが大事です。

   1. 従業員が仕事に打ち込める環境づくりは、2つの視点から考慮することが
     大
切です。

      (1)従業員のやる気をいかに引き出すか

      (2)やる気のある従業員にどれだけ仕事をしやすくさせるか

     といった視点です。

     (2)については、事務所の広さや車数、パソコン台数など設備等の充実は前
     提のもと、それ以外の点を考慮)

   2.(1)従業員のやる気を引き出すには、

     「自己実現が可能な環境であること」と「成果に対して報酬がきちんと支払われ
     る環境」が整備されていることが必要です。

   3.(2)やる気のある従業員に仕事をしやすくさせるには、

     職種に合わせて柔軟に就業時間を設定して生産性を向上させるようにしたり、
     簡単なカウンセリングや残業のコントロールなどで従業員の健康管理を行うな
     どが大切です。

     また、業務改善の視点では、ITの活用、お客様情報のデータベース化などで
     効率性や生産性を向上させることなどが挙げられます。


     <やる気を引き出すには>

      ・やる気は、「自己実現への期待」 ×「報酬への期待」の組み合わせに
       よって高まります。

      ・自己実現は、達成感や自己の能力開発・成長などにによって可能に
       なります。
       それは、個人目標の達成に向けて各人が仕事を通じて能力を発揮し
       たり、不足している能力を開発するなどして自己の成長を図ることです。

      ・組織としてのサポートには、目標達成に向けたアプローチを具体的に
       助言したり、不足している能力について指摘したり、向上策を立てて
       指導してゆくことなどが挙げられます。

      ・やる気を更に高めるには、「報酬への期待」に応えることです。
       報酬への期待に応えるには、成果を出したら報われる評価制度や給与
       制度を整備することが大切です。

     <仕事をしやすくするには>

      ・業務の改善で効率性や生産性を上げて仕事をしやすくするという視点
       では、ITの活用・データベース化が挙げられます。
       お客様情報を一元管理し、共有化することが営業の品質や効率性の
       向上につながります。

      ・組織が大きくなり、業務分担も進めば、なおさら重要なテーマと言えます。

      ・一方、従業員自身により仕事をしやすくするという視点では、残業の
       コントロールや簡単なカウンセリングなどを実施して、心身の健康管理を
       行うことが大切です。 

     <設備の充実>

      ・物理的に職場を改善するには、事務所を広くしたり、優れたスペックの
       パソコンに替えたりと、設備等の充実が考えられます。
       一般的に、事務所の広さが一人当たり10㎡以上が、快適に仕事が
       できる環境と言われています 。

  業務改善

   業務の改善で効率性や生産性を上げて仕事をしやすくするという視点では、ITの活用・
   データベース化が挙げられます。お客様情報を一元管理し、共有化することが営業の
   品質や効率性の向上につながります。

   組織が大きくなり、業務分担も進めば、なおさら重要なテーマと言えます。

   一方、従業員自身により仕事をしやすくするという視点では、残業のコントロールや簡単
   なカウンセリングなどを実施して、心身の健康管理を行うことが大事です。

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組織.gif
保険代理店経営における管理職(リーダー)の役割


  ■代理店組織の管理者(リーダー)

   リーダーはコミュニケーションを通じた「和」を形成し、個人の能力を最大限に引き出
   し、組織目標の達成に向けたPDCA『Plan(計画)Do(実行)Check(評価)
   Action(改善)』を実行する役割や行動を担います。

   組織のモチベーションを高めるためのハードルは、決して低くはありません。

   しかし、組織としてモチベーションが高まるということは、個々の社員がお互いにモチ
   ベーションを高めあうことにつながるため、それが仕事の生産性に与える影響は、
   一社員のモチベーションの高まりとは比べ物にならないくらい大きな効果となります。

   従って、組織のモチベーションを高めることは、店主(社長)および部門のリーダーを
   含めた上司にとって最も重要な課題の一つといえるでしょう。


   ここでは、テーマであるリーダーはトップ(社長)ではなく、管理者、マネジャー
   プレイングマネジャーについて考えてみます。

   社長にとって管理者とは、自分の経営理念を理解し、その実現のために高い能力を
   もって支援してくれる存在です。

   代理店の規模や方針などによっては、社長がすべてを掌握し、とくに管理者を置か
   ない場合もありますが、事業規模が拡大したり組織化が進んだりした際に、片腕と
   なって組織運営を行い、自店の発展を共に目指してくれる存在がいるというのは、
   大変心強く、大きな強みであるはずです。

   管理者といっても、いくつかの段階に分かれるが、最終的には社長の理念や考え、
   気持ちを十分理解し、その意向に沿った方向に組織を導くことができ、また社
   長不在時には、社長の代わりとして業務を遂行できる存在です。


  □求められる管理者(リーダー)
   管理者とは本来、社長の分身として、与えられた組織の力を最大限に引き出し、業績
   をあげるべき存在です。

   具体的には、

    ・自社(店)が抱えている問題を正しく理解する

    ・トップの立案した経営戦略にしたがって、成長戦略を立案し、その実行計画
      を立てる

    ・目標の達成に向けて部下を動機づけ、自ら先頭に立って業務を遂行する

   人材の育成が不十分な組織では、管理者はプレイング・マネージャーとして組織の
   稼ぎ頭となり、かつ、部下の育成やモチベーションの技術も持ち合わせていることが
   求められます。

  □管理者が果たすべき役割

   ・会社および自部門が抱えている問題を正しく理解する

   ・トップの立案した経営戦略にしたがって、部門の成長戦略を立案し、その
    実行計画を立てる

   ・部門目標の達成に向けて部下を動機づけ、自ら先頭に立って業務を遂行する

   ・部下たちが積極性をもって働くための雰囲気作り

   ・部下の能力を伸ばすための環境整備と提供


   社員の当事者意識、とりわけ管理職の当事者意識をどれだけ高められるかということ
   は、会社経営にとっての生命線ともいえるくらいに重要な課題だからです。

   これらのことからも、管理者(リーダー)の育成は社長自らが指導する体制作りが重要
   となります。

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人材の採用と雇用形態


  ■人材の採用

   採用において最も重要なことは、求める人材像を明確にしておくことです。

   それは、経営理念や経営方針などに描かれた代理店の将来の姿に則したもので
   なければならない。

   正社員として採用するだけでなく、職務によっては委任型使用人や派遣社員を活
   用するなど雇用形態をいろいろ変えることで人件費負担を軽減できます。

   採用後にその人材を活かすために、職場環境や教育体制をきちんと整備しておく
   ことが必要です。


  □入り口(採用)が自店の盛衰を決める

    「ヒト、モノ、カネ、情報」といった経営資源の順列において必ず最初に言われる
   「ヒト」は最も重要な資源です。

   近年では、「ヒト」を「資源(=人材)」ではなく「資産(=人財)」として捉える
   傾向に
あります。

   単に気が合うとか長い付き合いであるということで採用するのではなく、自店の経
   営戦略やビジョン達成に照らしてふさわしい人材を登用することです。

   その「ヒト」のレベルが代理店の競争力を決定すると言われており、代理店経営
   の盛衰は採用に掛かっていると言っても過言ではありません。


  □人材から人財へ

    「採用」は、「求める人材像」に近づくための一つの手段であり、プロセスでもあり
   ます。

   採用前に検討される人員計画や採用後に実施される教育などと連動させて考え
   て実施することによって「人材」を「人財」に変えることができます。

  □その他留意点

    男女雇用機会均等法の改正により男女別の採用はできないこと、労基法の改正
   により採用後のトラブルを防止するために主な労働条件を文書で明示することな
   ど、労働者に対する保護も強化されています。

  ■正社員と嘱託社員

   雇用形態は、雇用元(その企業との雇用関係の有無)、契約期間(期間の定めの
   有無)、労働時間(フルタイム・パートタイム)別に分類されます。

   正社員は人材確保の観点で安定性が高い一方、業績が悪い時などやむを得な
   い状況の際に解雇がしづらいなどのデメリットがあります。

   委任型使用人は正社員に比べて人件費負担を軽減できるメリットがありますが、
   営業ノウハウを自店で蓄積しにくいなどのデメリットがあります。

  □非正規社員の活躍範囲の拡大

    最近は、派遣社員などの非正規社員の活躍範囲が拡大しています。

   この要因には、
    (1)不況・低成長により人件費抑制が急務となった。

    (2)OA機器の発達により事務作業が減少し、忙しい時だけ頼める派遣社員
      などが重宝されるようになった。

      OA機器により作業が単純化・標準化し、外部の人間に頼みやすくなった。

    (3)派遣会社の成長により、派遣社員の質が向上した。

   などの要因で、周辺業務を派遣、パートなどが行うようになったことが背景となっ
   ています。

   代理店においても、委任型使用人を採用する例が増えてきています。

   これは上記に加え、環境変化によるものですが、経営者としては(経営理念の共
   有を前提として)メリ・デメをしっかり把握し、要員効率・要員計画を考えていくこと
   が重要となります

  □職務別・目的別雇用形態で徹底的に効率化を図る

    人件費の効率化を図り、固定化を回避するために職務別に雇用形態を変えるこ
   とが考えられます。

   例えば、前述のように周辺業務は派遣社員あるいはパートに任せ、基幹業務を
   正社員が担うケースが一般的です。

   また、将来の幹部候補として能力の高い労働者は正社員として確保し、それ以外
   の人材は経営環境の変化に応じて増減できるように派遣にするなど流動性を確
   保しておくなど、メリハリをつけることも大切です。

   なお、お客様に対するサービス提供の観点からパートタイマーやアルバイトを、正
   社員と同様の仕事がこなせるようにきちんと教育し、補助的な仕事からの脱皮を
   図ったりするなど、育成・品質向上の努力も重要となります。

  □代理店側の心構え

    派遣法の改正により、対象業務が原則として自由化され、派遣社員の活用も顕
   著に増えていますが、一方で労働者保護も強化されています。

   そのため派遣社員に対しては正社員と同等以上の接し方が求められます。

   パート労働法、派遣法をはじめとする法律をクリアすることと、間違いのない雇用
   管理が求められます。

   「パート社員だから」と軽視したり、ずさんな労務管理で済ませることは許されない
   と認識すべきです。

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組織化代理店の実現

  ■顧客へのサポート体制づくり

   契約は「人」に付随するといわれることから、属人的な関係を排除し、どの担当者が
   訪問しても同レベルの品質を提供できるための顧客接点の強化を図ります。

   1.スタッフの教育

     マーケティングシステム(仕組み)の全体像の把握、決められたことを確実に継
     続実行していくことで、増収することを理解させる。

   2.各種トレーニング

     ・セールストーク(トークマニュアルに基づき)をロープレにより徹底訓練

     ・労務・税務・FP等の知識を浅く広く習得するための勉強会

     ・切り口商品企画研究

     ・マーケティング勉強会

   3.行動計画の作成と実行

     ・行動計画(年・月・週・日)の作成

     ・マニュアルに添って、顧客との接触密度を高める顧客対応

  役割分担(分業)の概要

   組織を運営していくに当り、スタッフの役割を明確にしていく。

   効率的・効果的経営が目的であり、組織は事業家として地域になくてはならない存在
   となること、代理店が収益に直結した営業を優先してできるバックヤードを確立。

   あなたにとって安定した経営基盤の確立が急務である。

   保険ビジネスを生活の糧と考える限り、プロレベルの提案、差別化はできない。

   安定した高収益を上げてこそ、ゆとりが生まれ、仕事へのプライド、顧客へのより良い
   商品・サービスの提供へとつながるのです。

   三者(代理店、顧客、保険会社)がルール(契約書の取り交わし)を尊重し、より良い
   パートナー関係を維持し、顧客のビジネスドクター・ホームドクターとしての役割を
   果たしていく。 

    ・顧客のニーズ・ウォンツにあった商品づくりの企画

    ・コンプライアンスのチェック体制の強化

    ・リスクマネジメント商品の提供

    ・経営計画(年間数値目標計画の策定)

    ・切り口商品企画

    ・新商品がでたら、①瞬時に提供し、②新商品を顧客が興味を示す形に
     加工し、③完成品として、タイムリーに市場に提案・提供する

   保険会社の保有しているRMツールをとってみても、全く生かされていなかったことに
   驚かされる。

   このRMツールをどう加工し、保険商品とパッケージ化させ付加価値を高めていくか、
   保険という単品商品の販売ではなくお客さんが必要性(ニーズ)を感じ、欲しくなる 
   (ウォンツ)商品にするには、といったことを徹底して理解する企画勉強会を定期に
   開催。

   正しい努力の仕方を体系的にまとめ、ノウハウや機能を有した代理店である。

   過去のやり方や考え方を否定し、今のやり方に変えていくことを理解してもらうことは、
   大変体力の必要なことです。

   今までの慣れ親しんだやり方のほうが楽に感じることは確かである。

   人は楽なほうに流れるのが常であり、変化に対応するのには臆病である。

  □組織のマネジメント

   ・代理店が本来業務(新規営業、多種目販売)に専念できる環境づくり

   ・ファミリービジネス(家業)から脱却するためのトレーニング機能の充実

   ・組織営業を身に付け、単なる思い付き営業を排除

   ・商品力、サービスの強化のための実践勉強会の定期開催

   ・専門家とのアライアンスにより、保険商品に付加価値をつける

   ・リスクコンサルタントとして、顧客リスクを一元管理するRMレポートの作成

   ・存在価値アップのためのブランドイメージづくり(名称・名刺・会社案内・
    看板の統一、TVでの広告宣伝)

   ・優良顧客の固定(会員)化推進

   ・CS(顧客の求める情報・サービスの提供)の徹底

   ・ワンストップサービス(金融商品全般の取扱)の実現 

   ・他店との差別化(質・量による情報・サービスの提供)

   ・契約者情報を顧客情報に進化させるための、情報の収集と発信を一元管理

   ・顧客向けセミナーの開催(年金・介護、防災、交通安全、賃金・退職金、助成金、
    相続・事業承継、コスト)

   ここでいちばん大事なことは、顧客への情報提供を習慣づけ(継続実行)すること
   である。

   よいキマリは継続され初めて数字がよい方向へと変わり、数値目標が達成できる
   ということ。

   どんなに素晴らしい仕組みであっても、継続されなければ良い結果は生まれない。

   言い換えれば、目標が達成できるということは、数字が変わるという意味。

   数字が変わるというのは、業務内容が変わり、それが継続されたということである。

   数字を変えるには、業務内容を変えなければならない。

   業務を変えるための手段は、指示(命令)の変更とトレーニング(教育)の追加だけ。

   叱責と激励では、業務内容(方法)は変わらない。

   良い習慣となった業務のしかたの変化は、組織の文化でありマネジメントの本質
   である。

   一挙に数字が増えるのではなく、むしろ毎日コンスタントに多くの見込み客をつくり、
   顧客になってもらえる状態をつくることこそが、目指す考え方である。

   よい習慣づけができるということは、第一に「楽にできる」ということが要件となる。

   代理店にとって楽にできないことは継続できないし、拡大もできない。

   決められた業務を成し遂げるために注意力の大変な集中が必要であったり、肉体的
   にハードで、緊張し続けねばならないような業務を強いることは、けしてしない。

   彼らが楽にできなければ、それはよい習慣にはならないからです。

   「急いでやれ」といった抽象的な指示(命令)であったなら、緊張とストレスを生む
   結果となり、決して楽にできる状態ではない。

   ゆっくりやっても能率がよければいいわけで、それを常に目指す。

   このような構築プロジェクトに保険会社社員も参加することで自身のマネジメント
   能力が養われ、その良い習慣は転勤後も残る。

   もう一つは、業務を行う代理店がその仕事をやっていて楽しくないといけないとい
   うことです。

   ここでいう楽しさとは「評価される」ことの満足感である。

   達成感とも言い直せる。

   達成感があるかどうかは、断じて「ご苦労さま」と口先でねぎらわれることではない。

   「正しくやっている」と評価されることです。

   その際に大事なことは、当たり前のことを当然に実行したとき、これこそすばらしい
   ことだと評価する仕組み(評価のしかた)があることだ。

   正当に評価されれば、代理店のやるべき業務は継続(維持)される。

   これが「よい制度化」の属性です。

   代理店の優先条件は、確実に良い習慣を実行し続ける人であり、小才のきく、要領の
   いい人ではない。

  □代理店の役割

   継続的増収の確保のためには、決められたことを決められたとおり継続実行(マ
   ニュアルの遵守)していくことが絶対条件であり、収益に直結した営業を最優先と
   する。

    ・コンプライアンスの遵守

    ・情報収集シートに基づいた情報の収集

    ・収益直結営業(本部より提供された、新規開拓先・見込み客訪問・多種目
     販売等における情報を行動計画マニュアルに沿って)に集中

    ・全ての業務は、シナリオに沿ったものであり、我流であってはならない

    ・紹介依頼カードの活用

    ・行動計画の遵守

    ・経営計画・行動計画に則った営業活動

   組織化のための「仕組み」づくりはけして順風満帆にはいきません。

   常に念頭に置くことは、お客様(顧客)が優先されることです。

   お客さんは自分が大切に扱われているかどうかを判断することには敏感である。

   だが、大切に扱うことが、顧客へ足しげく通うことではないことを顧客に教育してい
   くことも大切な課題です。

   ここで、本来の営業が「情報の収集と発信」であることが実践されて初めて理解で
   きるのです。

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教育は繰り返し行うトレーニング(訓練)

  代理店は、保険ありきの発想から、顧客の問題点を把握し、問題解決を提案できる
  営業への変換をしなければならない。

  長期的な視点から、顧客の立場に立って、問題解決をするマーケティング能力を
  養っていかなければならない。

  短期的なセールス発想ではなく、大所高所から顧客を捉えるマーケティング発想を
  身につけていくことがトレーニングの目的です。

  どんなに素晴らしい機能・ノウハウがあっても、それを効果的に活用できなければ
  あなたが目指すべきことが達成不可能となってしまう。

  士業との提携は、リスクコンサルタントとしての知識の幅を広げる役割を担っている
  のです。

  代理店がコーディネーターとして、労務・税務・助成金・RM等の周辺知識を幅広く
  習得し、提案場面を設け、ロープレにより基本となるトークを習得する。

  □自分のポジショニング(戦う土俵) を明確にする

   自身のポジショニングを明確にしなければ、あなたはどこで誰を相手に勝負して
   いるかもわからず、ただ時間に流されて毎日が忙しいだけになってしまう。

   顧客開拓においても、目的を明確にし、ポジション(自分は何をしなければならな
   いのか)を決め、対象となる市場に向けて、もっとも効果の高い販売戦略を展開し
   ていくのです。

   ポジションを明確に設定しないと成功の確率がなかなか上がらない。

   あらかじめ攻める市場を絞込み、その市場のニーズ・ウォンツを見つけ(作り)だ
   し、どんな提案が喜ばれ感動されるかを準備し、集中していく作戦こそが成功をも
   たらすのです。

   根気の要る仕事ではあるが、この企画(マーケットの選定、提案商品、攻略のプロ
   セス)が、成否の8割を占めることを考えると疎かにできない。

   しかし、単に分野を絞っても、漠然と販売を展開したのでは何の意味も成さない。

   その商品を、どのような相手に、どのように販売するか、明確に設定しなければな
   らない。

   市場のどこで勝負をかけるか、「販売する土俵」(他店と違う土俵)を設定するこ
   とが重要なのです。

   顧客ニーズが多様化・複雑化している現在、販売の土俵を決めて戦力を集中しな
   ければならない。

   万人を対象に、すべての保険商品を販売する保険のデパートを目指すことは決し
   てしないことです。

   代理店としてのあなたが最初におこなうべき改革は、保険販売仲介業として染み
   付いた、保険ありきを前提とした販売手法を拭い去ること。

  □代理店業にとってのニーズ・ウォンツ

   よくニーズとウォンツという言葉を聞くが、無形の商品を扱っているあなたにとって
   は重要なことである。

   ニーズ・ウォンツを理解せずに見込み客開拓をするのは、「エスキモーに氷を売る
   ようなもの」である。

   トップセールスマンはニーズをつくりだすことに長けている。

   顧客ニーズは聞きだすのではなく、つくりだすものである。

   質問をすれば情報が入手できるからといって、ただ闇雲に質問をすればよいわけ
   ではない。

   優秀な営業マンは質問がうまく、ニーズを引き出すことに長けている。

   それは、正確には、質問によってお客様のニーズを聞き出しているのではない。

   質問によって、お客さんの心にあるニーズを顕在化させているのだ。

   優秀な営業マンは頭の中でニーズを想定し、そのニーズを顕在化させていくよう
   な質問を巧にしているのです。

   しかし、凡人営業マンにとってこのような高度なテクニックを駆使することには長け
   ておらず、やるべきではない。

   代理店にとって、特別高度なテクニックを使わなくても、シンプルな営業の仕組み
   どおりに継続・実行するだけでいいのである。

   「ニーズを顕在化させていく」という仕組みづくりは本部の役割であり、ニーズづく
   り(仮説に基づいて)に始まり、商談のシナリオを作成していく。

   オーバーな言い方かもしれないが、代理店の役割は舞台(顧客先)に立った役者
   であり、台本(シナリオ)どおりに、役を演ずることである。

   顧客開拓において、見込み客先を見つけるまでが会社(店)の役割であり、見込
   み客先を訪問するところからクロージングまでが営業担当者の役割である。

   営業マン(担当者)が見込み客先に訪問するとき、先方の見込み客は聞く・質問
   するというすでに興味関心を持った環境状態にある。

   営業マン(担当者)の仕事は商品説明ではない。

   質問することである。

  □トレーニング

   トレーニングの設定場面は、テレマーケティングにより、個人情報保護法(参考事
   例)に関するレポートを無料進呈した見込み客先。

   この事例では、マーケティング営業の中身を理解して頂くために、提案商品が複数 
   になっているが、基本的には最初の提案商品は単品である。

    提案内容:個人情報保護法における企業防衛
    面談環境:代理店が訪問する先は、既に聞く耳を持った状態である
    準備すること:面談内容を一字一句ノートにとる
             商談のシナリオ(商談のためのトークマニュアルに基づいて)

    1.あいさつ(雑談)・会社案内の提示

      代理店:はじめまして、私JRBの○○と申します。  雑談 ・・・・。
      代理店:本題の前にJRBという会社について2〜3分ほどお時間をいただ
           き、ご案内(トークマニュアルに沿って)させていただきます。
           (代理店が、先方に商品を売り込むための提案ではないことを認識
            させる)

    2.商談の目的の提示(問題の提示:アプローチ)

      代理店:今回私どものご提案に興味をいただいたわけですが、今社長が抱え 
      る悩み・問題がおありなんですか?
      (この質問に先方が、答えられない・答えが曖昧な場合は、話を早急に切り
      上げ退席する。経験則から、このようなお客は、今すぐ顧客にはなり得ない)
      (この質問で答えが返ってきた見込み客に対してのみ、継ぎのステップへ進 
      む)

      社長:最近友人の経営者と話をしていて、その友人はエステサロンを経営し
      ており、パソコンに顧客のデータが全て入力されていて、コピーしようと思え
      ば簡単にコピーできてしまうと言っていた。
      今、防御システムについては専門家と対策を講じているらしいが、コピーする
      のは人だし、その辺を心配してるようだった。
      この話から、私のところは製造業でメーカーの下請けだからその辺は心配な
      いが、先日いただいたレポートにも社会全体が権利意識に強くなったと書い
      てあったが、つい最近 、うちで労災事故が起こったとき、その従業員が就業
      規則を見せて欲しいと言ってきたことがあった。
      ケガは軽傷で済み、補償についても済んだが、30年以上会社を経営してき
      て、就業規則を見せてくれなんて言われたのは初めてだよ。
      これを機会に会社の防衛策について相談に乗って欲しいので、来社願った
      わけです。

    3.話の展開の提示(お客さんの心にあるニーズを顕在化させていく質問)

      2.による質問の回答から4W2H方式で、
      What「何を?」
      代理店:社長は何を希望していますか?

      社長:会社防衛のための対策だが・・・。

      Where「どこの部分を?」
      代理店:会社防衛策と言っても広範囲になりますが、社長が気にかけている
      のはどういったことですか?

      社長:就業規則の見直し、災害補償、社員教育に関してかな。
      (提出した会社案内の業務内容を見ながら)

      代理店:私どもの就業規則の見直しは、単に文書作成で終わりではなく、労
      務に関する社員教育まで行いますが、現在、御社にこのような方がいらっ
      しゃいますか。

      社長:労務についてみてもらっている労務士はいるが、今まで社員教育など
      やってもらったことはないな。

      代理店:私どものグループには就業規則についてのコンサルタント(社労士)
      がおりますが、どうなさいますか?

      社長:○○さんのほうにお願いします。

      代理店:次に災害補償(規定)についてですが、社長のところでは任意労災
      は加入なさっていますよね。

      社長:もちろん。政府労災だけでは不十分だからね。

      代理店:このような保険を含めた企業リスクの一元管理はしていますか。

      社長:一元管理?

      代理店:企業を運営していく上で、リスクとなる事柄を全て洗い出し、総括表
      (一覧表)にまとめたものです。
      これにより社長が自社のリスク全体を把握することができます。

      社長:どういったものなの?
      代理店:(サンプルを提示しながら)
      企業のリスク全てを保険でカバーすることはできません。
      保険は発生した損害コストを最小限に抑えるための対策です。
      ですから、(業務内容を示しながら)個々に記載してある全ての対策が連動し
      ているとご理解ください。
      保険においても、単に加入するだけでなく、定期的に社員教育(防災・交通安
      全講習会)をしていかなければ結果として対策にはなりません。
      今、保険はどのように加入されていますか?

      社長:部長に任せてあるので、今すぐには分からないが。

      代理店:了解しました。
      代理店:そして、社員教育をご希望とのことですが、その理由はなんですか?

      社長:うちはサービス業と違って直接お客さんと接することがないのであまり
      気にとめていなかったが、組織人としての基本的な挨拶や電話の応対などを
      見ていて、以前から何とかしなくてはと思っていたんだよ。

      代理店:了解しました。
      When「いつまでに?」
      代理店:これらのテーマについて、いつまでに完成させたいのですか?

      社長:それは、早ければ早いほどいいが。

      代理店:これらの対策を全て実施していくには1ヶ月はかかりますが、具体的
      にいつから始めたいですか? 

      社長:来月の初めくらいから始めたいんだが。

      Who「誰が?」
      代理店:対策を講じていくときの責任者は誰になりますか?

      社長:総務部長の○○を担当責任者にするつもりだが

      代理店:決定権者は部長ですかそれとも社長ですか?

      社長:わたしですね。

      How to「どうやって?」
      代理店:対策におけるコンサルティングをしていく上で要望はございますか?

      社長:対策についての内容と進行は部長と進めてくれていいが、進捗状況を
      部長とあなたから定期に報告してもらいたい。

      How much「予算は?」
      (今回の初訪では企画提案書が出せないので、次回の訪問時に提出。)
      代理店:では、企画書を作成させていただく前に、今までのお伺いしたことの
      確認と、不足部分をお伺いさせていただいてよろしいですか?

      社長:どうぞ

      代理店:(ここで初めてノートを社長が見えるように出し、ノートの内容を復唱
      する。そして、不足部分の質問に入る)
      次回の企画書の提出(説明)訪問日ですが、○日の○○時でいかがですか?
      (日時の指定はなくべくこちら主導で)
      その時は、部長の同席をお願いできますか?

      社長:いいですよ。

      代理店:社員教育についてですが、研修時間の始まりは何時からがご希望で
      すか。

      社長:終業がPM5:00だから5:15ころから始めたいですね。

      代理店:災害補償については、御社の全体リスクを把握するうえでも現在ご 
      加入の保険について知りたいので、部長から加入状況の説明をしていただき
      ます。

      社長:いいですよ。

      代理店:それでは、今までお伺いしたことを、ご確認させて頂きたいのです
      が、よろしいでしょうか?

      社長:どうぞ。

      代理店:ノートに記載の内容を全て復唱する。

      社長のご要望は、これで全部と言うことでよろしいでしょうか?

      ― 企画書の提出の訪問 ―
      代理店:(前回の内容を復唱し、再確認する)
       ・それでは、企画書の説明と条件の確認をさせて頂きます。
        (企画書の内容を全て解説する)
       ・以上ですが、ほかにご要望や条件の追加・変更はないでしょうか?

    4.契約締結に対する障害をとりのぞく

      お客さんに何かしら不安が残っているのであれば、その不安を取り除き、明
      確にすることが大切である。
      また、不満があるのであれば、改善提案をしなければならない。
      (この場合も、再度4W2H方式に基づき障害をとりのぞく)

    5.見極め

      お客が提案の商品を必要であり、買いたいと思っているか?
      お客が、この商品を買う予算があるか?

    6.クロージング(行動への呼びかけ)

      代理店:これで、社長の言われた条件を満たしていますが、どうなさいます
      か?

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