代理店にとっての顧客サービス
 

  ■何処へ行く?

   様々な外部環境により代理店の進む道は決して平たんではない。

   だが、その変化に対応している代理店の数はほんの一握りです。

   自社(店)の改革が外部の変化についていけてるだろうか。

   もう一度自社(店)の改革・改善が進んでいるかどうかをチェックしてみてください。

    ・一人親方の体制を今も続けている

    ・スタッフはいるが組織化できず、業務全般は勘と経験の我流のまま

    ・業務分担が不明確(仕事に人を付けていない)

    ・代理店業は営業会社のはずが、『営業の仕組み』がない

    ・代理店の多くが試みる合併がうまくいかない

    ・自社(店)の強み(差別化)がない

   保険業界もご多分にもれず、成熟業種です。

   成熟業界に共通するのは、商品のコモディティー化です。

   それは価格競争の始まりです。

   そして現在の保険業界はすでにご周知の通りの状況です。

   しかしこのような変化の中で、本来真っ先に変らなければならないあなたの改革
   意識はどうだろう。

   今まで常に自分が主役でやってきました。

   それはいい意味での主役ではなく、「自分勝手」と言ったほうがよいでしょう

   どんなに小さな店であってもトップにいたい。

   それもいいでしょう。

   しかしそれで生き残り勝ち残ることは可能だろうか。

   「なんとかなるだろう」「食っていければいい」「俺の代で終わりだ」などといった声
   が聞こえてきそうです。

   ここで一息ついて考えてみてください。

   あなたがここまで育ててきた我が子同然の自社(店)をあなたの代で終わらせる
   のですか?

   安易な合併が結果として、最悪の状況になってしまう場面を多数見聞きしてきた。

   あなたが今からどのような対策を講じていくのか?

  □顧客サービスの実行

   お客様が満足するための代理店の行動が「顧客サービス」です。

   お客様にあなたの商品やサービスを提供していく活動です。

   お客様にサービスを提供していくためには、まず自分自身の提供するサービスや
   商品の内容がわかっていることがスタートです。

   そのサービスの価値はどれ程のものでしょうか。

   もしそれが小さければ更に大きくしていかなければなりません。

   通販と代理店販売の違いは、あなたの会社(店)に価値があるかどうかです。

   今あなたが考えなければならないことは、あなたの会社(店)の価値創造だという
   ことです。

   次に、その価値、サービスをどのようにお客様に提供していくかが重要なポイント
   です。

   どんなに素晴らしいサービスであっても、適切に提供されなければお客様にとっ
   ては無意味なのだ。

   今マ−ケットの主役を担い、勝ち残る代理店とは顧客を基点に考える“創造的代
   理店”である。

   顧客サービスの提供活動を更に具体化、凝縮化すると、それがお客様に対する
   コンサルティング活動となる。

   顧客主導マーケットにおける代理店の活動は、相談活動であり、情報の提供であ
   り、顧客の抱える不安の除去、問題の解決業務、一言で言えばコンサルティング
   (ソリューション)活動でなければならない。

   そのコンサルティング活動は、問題解決業としてリスクマネジメントサービス、会
   社経営者の抱える問題などリレーションシップマーケティング(顧客との関係強
   化)などがその中心になります。

   重要なことは、全ては、代理店がお客様との接点をもつ瞬間のお客様の判断(感
   じ方)で決定されるということです。

   あなたが、お客様と接触するあらゆる場面(MOT=Moment of Truth:決定的
           瞬間)における代理店の「行動」や「対応」によってお客様の判断が下されるという
   ことです。

   これらを実践していくためには以下の点を

   ●環境分析

    (1)ビジョンの創造や現状の把握、施策の立案では、環境を適切に把握する。

    (2)環境を適切に把握するための手法は、戦略論やマーケティング論の中で数
      多く挙げられているが、その内容は「外部環境」と「内部環境」に大別すること
      ができる。

    (3)経営戦略では、外部環境とは一般的に「社外」の環境を、内部環境は社内
      の環境を味します。
      (ただし、自己のビジョンの創造を想定する場合には、外部環境は個人を取
       り巻く環境を、内部環境は個人の内的な環境を意味する)

      このように、外部環境と内部環境の相互を分析することが原則となります。

      ここでは、内部環境を「現在の状態」として規定して、より厳密に考える概念
      図を描いています。

    (4)環境分析の方法として、マーケティングの分野では「SWOT分析」という環 
      境分析の手法がよく使われます。

    (5)これは、内部環境の強みと弱みが、外部環境の機会と脅威にどのように対
      応しているのかを整理するための手法です。
     
  □経営理念(顧客満足

   顧客主導マーケットにおける覇者は、「顧客」すなわち「お客様」です。

   ここでは「お客様」とは、保険の契約者および見込み客を意味します。

   もっと直接的に言えば代理店と保険会社にお金(保険料)を払う人、又は払ってく
   れる見込みのある人が「顧客」です。

   また、「満足」とは何でしょうか。

   満足とは、お客様の抱く感情であって、お客様が満足感をもつことです。

   お客様は、お金を払う対価として自分のニーズが充足された場合に満足感を覚え
   るのです。

   そして、その判断はお客様自身が決めるのです。

   代理店・保険会社が「これならお客様が満足するはずだ」と言っても、お客様が感 
   謝・感心・感動しなければ意味がありません。

   お客様は支払った保険料に見合った対価を代理店・保険会社に求めるはずで
   す。

   もし、代理店・保険会社のそれぞれが、支払った保険料に見合ったサービス、商
   品を提供できれば、お客様は感謝・感心し、更に大きなサービスや商品の提供を
   受けた場合には、お客様は満足を超え感動を覚えるでしょう。

   このように考えていくと、顧客満足とは何も難しいことでも新しいことでもない。

   昔からの原理原則です。

   要は、お金を払う人の意向にそったサービスや商品を提供するということです。

   すなわち、現在の顧客主導マーケットにおいて、目指すべき保険会社・代理店の
   戦略の方向はただ一つ(顧客満足度の向上)にあるといえる。

   お客様が満足している限り、お客様は自分が満足している代理店や保険会社か
   ら離れていくことはありません。

   お客様の満足感は固定化され、いわゆる固定客となっていきます。

   契約は繰り返され、そこには保険会社や代理店とのすばらしいリレーションシップ
   も芽生えてくるでしょう。

   更に、お客様の満足感が喜びや感動、感謝の域に達した場合、お客様の次の行
   動はどんなものになるだろうか。

   恐らく、その喜びや感動を、自分と関わりのある他のお客様と分かち合おうとする
   ほどの信頼関係も生まれてくるでしょう。

   そこでは、代理店の固定客が「ファン」になってきます。

   ファンは代理店の社外営業社員としても働いてくれます。

   お客様とのこのような豊かな人間的関係(リレーションシップ:信頼関係)を構築し
   ていくことが、保険会社、代理店に限りない発展をもたらしてくれます。
    
  □ビジョン(Vision  Desired State)

   ビジョンとは、

    現実的かつ信頼性があり
    しかも魅力的であり
    現在よりも望ましい結果が期待できる未来像である

     1.経営ビジョンの構築と行動指針の明確化

      変化ある時代では、3年から5年程度の中期のビジョンを検討することで、よ
      り鮮明に描くことができます。

      ビジョンとは、中期の具体的な事業展開のイメージを描くもので、自店の目指
      す姿であり、経営者と従業員で共有することもその目的の一つとなります。

      ビジョン構築は、経営計画作成の前段階に位置づけられる。

      また、ビジョンを実現するために日常の行動指針があり、従業員全員が共有
      し実行する必要があります。

    2.ビジョンと目標との違い

      経営は、無限の可能性を追求するが故に、ビジョン(Vision)がなければなら
      ない。

      ビジョン、それは、目標ではない。

      目標は、長期経営計画の最終ゴールとして、数値的にくりあげられたもの。

      従って、その目標に到達するための方法のほとんどは、あらかじめ具体的に
      手順として規定されていなければならない。 

      ところが、ビジョンは、それに到達したいという願いがあれば、途中の方法は
      後で決めることができる。

      だが、ビジョンはまた、願いとも違う。

      願いとビジョンの違いは、前者が行動に結びつかないのに対して、後者は今
      日の行動を決定するところにある。

      ビジョンのあるなしによって、今日の行動の在り方、言い換えれば、政策や対
      策の善し悪しが判断される。

      その判断のものさしに使えるとき、願いはビジョンに姿を変える。

      長中期経営計画の目標設定以前に、まずビジョンを確立しなければならな
      い。

      そのビジョンはある程度の数値と、たくさんの言葉で表現されなければならな
      い。

      そうでないと、ビジョンが、少なくとも幹部クラスの人々に理解されないし、毎
      日の判断に活用されず、単なる願いに終わってしまう。

  経営方針(経営計画)書

   経営計画書は、代理店が計画的に経営を推進し、目標とする成果を収めるため
   のものです。

   これは、単なる数字をあてはめるのではなく、その目標を達成するための、戦略・
   戦術・戦闘が具体的に示されていることが必要です。

   具体的に示されたこと(決まったこと)の進捗状況が随時チェック&コントロールさ
   れていなければ成りません。

   経営方針作成においては、全員参加が基本です。

   作成段階が、社員教育であり、経営参加の意欲昴揚を図ることになります。

   3年後5年後に実ることだけをやるのが中期経営計画

    ①日常業務に追われているから大きく考えることができない

    ②予測が難しく、できないときだからこそ考えなければならない

    ③無駄をなくすため

    ④意欲を盛り上げるため

    ⑤必要な人材の育成

  □中期経営計画

   単年度経営方針を作成する上で基本となるのが、中期経営計画です。

    ①基本計画・・・・使命感に準じて、ヒト・モノ・カネ・カンリ・ジョウホウ
               の大骨子を決める

    ②中期経営基本数値・・・・ 裏付けとなる、政策・戦略を具体的に明記する

    ③中期経営、方針・政策・戦略・・・商品戦略・顧客戦略・地域戦略・情報戦略

  □単年度経営計画の樹立

   経営計画作成にあたって、代理店は事業の全面否定と再構築を基本とします。

   過去のやり方を一旦全面否定し、否定しきれないものが代理店固有のノウハウで
   あり、良さです。

   まず、現在の自店(自分)の姿を明確化する事から始まります。

    ・現在の状態を明確化することは、きわめて重要なことです。

    ・現在の状態は、その時点の営業成果や商品特性を認知することが必要です。
     さらに、能力と特性などを認識することも重要です。

    ・あらゆる視点から自店(自分)を分析し、そこから正確な施策(戦略シナリオ)
     を策定することが必要です。

   次に目標の明確化である。   

    目標とは目的を明確化したものであり
    目的を達成したことが認知できる目印である

     ・目標は、具体的にステートメント(声明)化することが必要です。
      ステートメント化とは、自分が考えていることを、記述化(経営方針書)
      すること。

     ・目標は、ビジョンを達成するための手段であり、その手段は、下位の
      手段から考えると目標でもあります。 

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