営業は科学
 

  今も、大多数の代理店がマンパワーに頼ったやり方を続けています。

  代理店の多くは特定顧客との継続的な取引によって事業基盤を確保しています。

  このこと自体は事業活動の効率化、営業基盤の安定化という側面から考えれば、
  決して間違っているわけではありません。

  いわゆる「選択と集中」という考え方からすれば、正しい事業活動であるといえる。

  このような顔の見える相手を中心とした営業活動に「偏っている」ということは、一見
  リスクが少ないように思えますが、実はハイリスクな経営状況といえるのです。

  営業活動が「選択と集中」という考え方の下、既存の特定優良顧客との関係強化に
  重点を置き過ぎる状況は、一部の特定顧客からの売上に依存する状況を生み出し
  てしまうからです。

  仮にこうした優良顧客との取引が何らかの原因でなくなってしまった場合、企業全
  体の売上に対する影響は甚大なものとなります。

  また、特定顧客とあまりにも密接になり過ぎた結果、自社(店)の事業基盤が特定
  顧客からの売上げに過度に依存することになってしまい、売上確保のために無理
  な条件での取引をやむを得ず受け入れなければならなくなるケースなども見受けら
  れます。

  新規開拓活動に関してはどうかといえば、見込み客開拓の実施率は低くなってい
  ます。

  多くの代理店においての営業活動は、特定顧客へのルートセールスが中心となっ
  ており、新規開拓活動にはあまり力が注がれていないということがいえます。

  なぜ大多数の代理店の営業活動はこのようになってしまうのかを考えてみよう。

  それは目標が売上高予算という「今日の糧」中心だからです。

  少しずつ減り続ける顧客数を気にしながらも、特定顧客に対して必要以上の販売
  攻勢をかけてしまい、結果として顧客への押しつけ営業となり、これを嫌がるお得
  意様は離れていくという負のスパイラルに陥ります。

  これが営業力の弱い代理店の実態です。

  もちろん、あなたが事業を営んでいくためには売上とそれに基づく利益の確保が最
  重要課題です。

  しかし、目先の売上確保のための活動だけでは事業を継続させていくための「明日
  の糧」は見出すことはできません。

  明日の糧、つまり新たな顧客候補としての新規顧客の開拓が必要不可欠なので
  す。

  販売(sale)という活動のみでなく、営業(business)という活動を、自社の営業の
  もう一つの基軸と位置付け、継続的かつ計画的に行っていく必要があります。

  新規顧客の開拓があなたにとって必要とされていることに異論はないと思います。
  しかしながら、新規開拓がうまく進まないと感じている代理店が多いのも事実です。

  これは、なぜなのでしょうか。

  それは、新規開拓に関しては各営業担当者任せになってしまっているからです。

  営業担当者レベルでも新規開拓の必要性は確かに感じています。

    しかし、新規開拓活動が本格化することはなく、営業担当者は時間が余った時に
    「ついで」に行う、気になる見込み客の近くに来たので「ついで」に訪問するなど、そ
  の場その場での思いつきによって行われているのがほとんどです。

  ついでに行っているのですから、他業務で多忙になると新規開拓活動は後回しに
  なってしまいます。

  そしてせっかく構築しかかっていた見込み客との関係も消失してしまい、顧客化で
  きずに終わります。

  ■営業は科学

   これからの販売は今までの精神論だけでは立ち行きません。

   理論的な販売、データをベースにした営業、つまり、「営業=科学」が必要となっ
   てきます。

   営業とは何か、一言で表現すると、

    「データに基づいた営業(データベース・マーケティング)」ということです。

     ・データでお客様の情報を管理する

     ・データで行動プロセスを管理する

     ・データで結果を確認する

     ・データで分析、フォローする

    ・データで重要管理項目を明確にする

   1.情報収集

     ○顧客の属性情報の収集がカギ

      ・生年月日、家族構成、職業、FAX番号、メールアドレス、趣味・嗜好など

   2.お客さまとのコミュニケーション

     ○有益情報の発信

      ・有効なしくみとして、顧客に役立つ話や面白い話題を継続的に提供
       すること(情報発信)が挙げられます。
       情報発信を継続しておこなうことにより、信頼性の環境づくりを構築。

      ・顧客とのコミュニケーションがあって、フォロー活動があってこそ、
       成果が期待できます。

  3.有効面談時間の増大

    ○業務改善

     ・一般に1日の労働時間(8時間)のうち、収益に直結した平均有効面談
      時間は10%(約50分)といわれています。
      残りの90%の時間は、顧客接点(クレーム対応、異動、更改)時間、
      移動時間、デスクワークなど、これらの時間短縮を図り、有効面談
      時間を増大させるには業務改善が欠かせません。

    上記3点を実践していかなければ継続した増収は見込めません。

    代理店の多種目販売率は平均10%といわれ、90%が単品販売です。

    大きな原因は「顧客のことを知らないこと」です。

    単品販売は10年後にお客さまを半分以下にしてしまいます。

    くどいようですが、

    顧客情報の重要性を再認識してください。

  □結果を出せる人とそうでない人の違い

   “継続は力”この言葉を何回も発信してきました。

   昔から言い続けられてきたこの言葉ですが、いつの時代にもこれを実行する人は
   ほんの一握りの人たちです。

   よく言われるのが、トップ1%とかトップ3%といったことです。

   誤差はあるでしょうが、数パーセントであることは確かなようです。

   残りの90数パーセントの人は、どんなにすばらしいノウハウを聞いても、やろうと
   しないし、継続もしないのです。

   100人の営業マンがいて、そのうちの3、4人しかやらないから効果がある。

   これが逆で、90数パーセントの営業マンがやっていたら、どんなにすばらしいノウ
   ハウであっても効果は薄いものとなってしまうでしょう。

   たった数人(100人中)しかやっていないから効果的なのです

   今まで私がセミナーやコンサルで話したことやノウハウの提供をして、どれだけの
   人が継続実行しているかといえば、先ほどの数字が示すようにまさしく数パーセ
   ントの人です。

   私は精神論を説いているつもりはありません。

   やる気や、熱意といった方法なんて続かないんです。

   私の経験上からも。

   いつも言っていることは、テクニックではないのです。 

    “仕組みをつくり、それを継続実行するだけ”です。

   売り上げや目標数値など、早急な結果を求めるのではなく、プロセス(手順)に焦
   点を絞ることです。

   プロセス・・・つまり、営業手順(営業担当者の役割分担、集客方法、セールストー
           ク、ニーズ喚起など)

    『改革は、丹念に、一歩ずつ進め。本質的変化には時間がかかる』

   のです。

   ここでは営業について語りましたが、この営業プロセスを実行していくためにも、
   組織体制を再構築していくことです。

   チーム営業を実行していくには、営業マン個人に頼ったやり方から組織というチー
   ムで営業を実践していくために、役割(業務)を分担していくことです。

   日々の営業で一喜一憂することなく、決めたことを決められたとおり継続実行する 
   ことです。

   代理店業界はほとんどが小規模体制です。

   限られた人材を効率・効果的に活かしていかなければなりません。

   勘と経験に頼ったやり方を変えない限り、あなた(会社)にはいつまでたってもノウ
   ハウの構築は不可能であり、この仕事を続ける限り、肉体・精神的な苦痛から抜
   け出すことはできません。

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