代理店業に欠かせないマーケティングスキル
 

  ■マーケティングスキル

   組織化された代理店構築にはマーケティングの仕組みづくりが欠かせない。

   マーケティングを車に例えるならエンジンである。

   代理店経営をしていく中で心臓部となる。

   セールススキルや商品知識のスキルをアップさせることよりまず、マーケティング
   スキルをアップさせなくては継続的増収は望めない。

   代理店が目指すのは継続して増収することである。

   そのためには、あなたがセールス(売り込み)をしないことです。

   セールスとは顕在化している需要を片っ端から刈り取る狩猟型と言える。

   マーケティングは種をまき、飼料を与え、果実になるまで時間をかけて市場を育
   成する。

   実になってはじめて収穫する農耕型の販売手法であり、「将来にわたって継続し
   て売上(利益)を確保する仕組み」である。

   代理店業の成功も失敗も、すべてはマーケティング・スキルの良しあしにかかって
   くる。

   正しく活用すれば、代理店経営においてマーケティングは大きな利益を生んでく
   れる道具である。

   マーケティング活動の効果を短期間に期待すると継続は難しい。

   仮説を立て、検証していく継続した活動である。

   見込み客開拓にかかるコストを集計し、小コストでテストを続けることである。

   今までのセールススキル(売り込む方法を追求)のレベルアップから、顧客に充分
   に理解されて、納得されて、顧客から声がかかってくるような販売方法(マーケ
   ティング)に営業を改革していかなければならない。

   売り込むのではなく「売れる仕組み」を作り続けることが当制度の存在価値なので
   す。

   顧客が欲する・望むことを、顧客が望む方法で提供する代理店だけが、顧客の支
   持を得て成長することができる。

   顧客のどんなニーズ、どんな欲求に対応していくかという、貢献意志・貢献目標を
   決める必要があります。

   「○○のサービスならどこにも負けない」といった強みが顧客への貢献を生み、顧客
   からの評判を得て商売は成功する。

   もちろん、ただむやみに貢献すればいいというものではない。

   貢献目標が、結果として利益にどう結びつくかを、あらかじめよく検討しておく必要
   がある。

   まずは顧客ニーズにどのように貢献していくか、大きな貢献テーマを明確にしてい
   きます。

   欲しいと思われる商品・サービスを企画し開発する。

   それを消費者に認知してもらうように広告や販売促進を行なう。

   セールスのように一方的な売り込みではない。

   「売る」の間に「れ」が入るのと入らないのとでは大きな違いがある。

   必要なのは「売る」から「売れる」への発想転換である。

   理解しておかなければならないのは、開拓しようとしている市場には、最も適した
   商品やサービスが必要だということ。

   当たり前のように聞こえるかもしれないが、最高の商品やサービスが常に売れる
   とは限らないのです。

   いちばん売れるのは、そのマーケットの多数の買い手に最もアピールした商品や
   サービスである。

   そして、お客さんにアピールするかどうかは、商品そのものではなく、ほとんど 
   マーケティング次第なのです。

   提供する商品(保険)はすでに市場に理解されているのだから、目標は顧客に、
   なぜ我々から買うべきかを教育することになる。

   顧客を継続して教育していくにはコストがかかるが、それをいかに低コストで継続
   していくかである。

   マーケティングは保険商品に焦点を当てるのではなく、顧客のニーズ・ウォンツに
   焦点を当てるもの。

   顧客が求めるのは、買い手のニーズ・ウォンツに応えてくれるものであって、売り
   手のニーズに応えるものではない。

   マーケティングを継続していく上で、基本的だが重要なテーマを紹介します。

   どんない素晴らしい情報提供をしようと、顧客の抱える問題を解決してあげても顧
   客は忘れてしまう。

   まして、七夕営業では顧客との関係は希薄になるばかり。

   どんな商売であっても顧客との関係をよりよいものにしていくことが基本なので
   す。

   そのためには小さなコストで継続していくことが条件である。

  □なぜハガキを活用しないのか

   ある調査で、年賀状などを除いて年にどの程度ハガキを書くか尋ねたところ、「0
   枚」と応えた人が最も多くて41%だった。

   この数字からもわかるように手紙ひとつ書くのも大変だが、みんなが敬遠する文
   字コミには二つの注目すべき長所がある。

   一つは低い競争倍率、もう一つは高い伝達能力だ。

   面談のきっかけづくりのために同じ苦労をするなら、ライバルが敬遠する方法を
   選んだほうが得策、かつ効果的である。

   しかも競争倍率は下がる一方だ。

   つまり、レターの効用はみんながやらない点が第一である。

   自分という存在を注目してもらう、特徴や個性を理解してもらう、そしてライバルと
   比較してもらうことであり、これには自筆の手紙を書くと大きな効果が期待できる。

    ①初訪問時のお礼

    ②2回以降の訪問時

    ③ご紹介いただいたお礼

    ④契約のお礼

    ⑤クレームに対するお詫び状

    ⑥お客からお土産を戴いた時

    ⑦お客が自社へ来訪された時

   ある代理店は、見込み客に対してハガキ、NL、電話、FAXを武器に平均6〜7回
   (3ヶ月間)の接触を試みている。

   そして、既存顧客へは平均15回(年間)の接触である。

   用がない状態を打破できる

   直接会う、又は電話するというアプローチに比べて、ハガキのメリットは、

    ① 時間や経費的な損失が小さい

    ② 接触しやすくて嫌われにくい

    ③ 用がなくても声をかけられる

   このように、常にハガキにより用がない状態を脱するためのきっかけづくりに利用
   している。

  □きっかけのタネまき

   ハガキを書く際に、「用がない」状態を取り払う(相手に喜んで読んでもらえる)に
   は、相手の気持ちをよく考えることである。

   具体的には次の二点に配慮している。

    *第一は、相手が「自分のために」と実感する内容であること。

    *第二は、商売ッ気を抜きにした誠意ある内容であること。

  □継続実行するために

   ハガキを営業活動に使って成果を上げるには、とにかく縦続すること。

   そして同時に、継続できるような工夫づくりをしなければならない。

   なぜなら、

    (1)数回程度ハガキを出すだけでは相手に通じず、認知もされない

    (2)粘り強く発信することによって少しずつ相手との距離が縮まる

    (3)労を惜しまずに書くという姿勢と実績が相手の心を動かす

  □パッと書き出すために

   継続の工夫の第一は「事前の用意」である。

   書かなければと思う気持ちを邪魔するのは、ハガキに向かうまでの煩わしさに象
   徴されるように、“助走”の部分で手間取るためである場合が多い。

   そこで、スムーズに運ぶようにある代理店は次のようしている。

    (1)デスク、カバン、車、上着のポケットなど、思いつくところにつねにハガキを
      準備してある。

    (2)市販されているもので、あらかじめハガキの裏面(通信文を書く面)にケイ線
      やマス目のはいったハガキを利用している。

    (3)名刺を交換したら、忘れないように裏に「一番印象に残ったこと」か「ひとこと
      言いたいこと」をメモ。

      できるだけ具体的に書き留めるとあとで活用しやすい。

    (4)「面談後すぐに」か「その日の退社時までに」ハガキを書くことを義務付け
      ている。

      文章内容は、お礼、お詫び、連絡などの状況に応じて使える「はがきマニュア
      ル」に基づいて書いている。

    (5)「拝啓、秋風とともに」云々の形式を省き、すぐに要件から書く。

      多少雑でも、乱暴でも、とにかく書いてしまう。

  □極力失敗しないために

   第二の工夫は「失敗の防止」である。

   これには次のような点に注意する。

    (1)ハガキの裏と表、上と下とをよく確認する。

      せっかく通信面を書いたのに表をひっくり返すと天地が逆。

      こういった失敗は大きなダメージとなる。

    (2)要件から書いていく。

      最初に結論、次に説明、さらに余裕があれば補足、という順序で。

      こうすれば、万一書くスペースが足りなくなって最後が尻切れになっても大丈
      夫だ。

      伝えたいことが書けたらとりあえずそれでよし。逆の場合の失敗は、たいて
      い余計なことが先にくる。

    (3)通信面だけで文筆がまとまり切らない場合、表面にも書くか、それでもダメ
      なら二枚書く。

      こうすると相手に失礼ではないかと考えるかもしれないが、けっしてそうでは
      ない。

      むしろ親近感すら感じてもらえる場合も少なくない。

      あまり形式ばって考えない。要は書いて出し、それが届くことが先決。

    (4)字を書き間違えたり書き損じをしても、絶対に書き直さない。

      市販されている「はがき用ペン修正液」を使えばほとんど目立たずにすむの
      で、その部分だけ塗って訂正する。

    (5)ハガキ一枚を書くのに要する時間は三分までにする。

      長くなるとイヤになるし、負担になれば結果的には失敗である。

      したがって、表現を選ばないで最初に浮かんだ言葉で一気に書き上げてしま
      うクセをつける。

  □相手の関心事を重視した内容

   ハガキを受け取る側にしてみれば、読む・読まないの判断はハッキリしている。

   次の四つのうちのどれかがあれば読む可能性は高い。

    (1)もらう理由があるか

    (2)もらって役に立つか

    (3)もらってうれしいか

    (4)もらって楽しいか。

   「相手にとって」と「その人だけに」が必須条件である。

   ハガキを書くといろんな面で違ってくるし、変わってくる。

   気づくこと、発見すること、感動すること、刺激されることなど、実に多い。

   低い競争倍率、しかも、その数字は下がる一方という現実。

  □ハガキは「約束と拙速」

   ではどうすれば書き続けられるのか。

   解決策として、ハガキマニュアルの活用と、

    (1)苦労して考えて書いたハガキはコピーを残している。

      自分の書いたものが手元にあれば、後で同じような内容の手紙を出すときに
      は、それをアレンジして書ける。

      同じ苦労はなるべくしないために、工夫すると継続につながる。

    (2)訪問したときに相手がいなかったり、短い時間でも会えたら会えたで、商品
      に興味をもってもらえたらもらえたで、とにかくそれを材料にハガキを書き、同
      時に次はこうしますと相手に約束をする。

      これで次のハガキが書きやすくなり、自然と続く習慣がついてくる。

    (3)拙速。拙速という言葉の意味は「へたでもできあがりの早いこと」である。

      中身よりスピード優先、早い者勝ち。

      「あとで」と思ってもまず実行できないのが人間の弱いところで、それを許さな
      いための考え方である。

   マーケティング活動を継続することで、必ず人間関係は密になる。

   そして、顧客の反応は「あなたと契約していて本当によかった」、「いつも気にかけ
   てくれてありがとう」、「いつも役に立つ情報をありがとう」、「創立記念にお祝いの
   メッセージを貰うなんて初めてだよ」、「家族からも、誕生日カードなんて貰ったこと
   がないのに・・・」

   お客さんはたったこれだけのことで感謝し感動してくれるのである。

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