お客様が何を望んでいるかを理解する


  ■ちょっとした心遣いがすべて

   あなたはお客さんが何を望んでいるかを理解できているだろうか?

   あなたの仕事が「問題解決業」であることを理解していないことが、多くの代理店が
   増収できない最大の理由ではないだろうか。

   自分たちのニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いてもらえ
   るなら、お客さんはいつでも喜んでお金を払うのです。

   そのためには、それを欲しいと思わせるだけの理由を、感情と理論の両面から
   提示しいく。

   それを買った方がいいと思わせるだけの理由、同じ買うならよそよりこちらの方が
   いいと思ってもらえるだけの理由を。

   その商品やサービスが何らかの感情的心理的なニーズを満たすからお客さんは
   買うのだ。

   あなたの商品、サービスを買おうというお客さんの感情の高まりを作り出すことは
   大切だが、それと同時に、契約して良かったと顧客に思わせるだけの、筋の通った
   理由が必要です。

   そうでなければ継続した増収は望めない。

   お客さんとの直接面談は、大事な情報収集の場である。

   顧客の声に耳を傾け、それを一歩進めることだ。

   あなたのことを好意的に見てもらえるようにするには、よそと違うことをしなくては
   いけない。

   常識にとらわれずに考えよう。

   誕生日のお祝いカード・花、会社設立お祝い、子供の七五三、等ほとんどコスト
   のかからないちょっとしたことでも相手にはしっかり気持ちの伝わることをすること
   です。

   「このちょっとしたことがすべてなのだ」。

   なぜならほとんどの代理店がやってないからです。

  □よそにない「売り」

   商売を成功させるための最大の秘訣は、よそにはない「売り」があること、よそとは
   違っていることです。

   商品でもサービスでも、よそにはないものを提供しなくてはならない。

   ほとんどの代理店はただ漫然と、よそと同じようなものを、特に顧客からは同じとし
   か見えないモノを売っている。

   よそとの違いがなければ、単に店頭に並べたダイコンを売っているのとなんら変わ
   らない。

   よそにない売り(サービス)をつくるとは、「仕組みづくり」です。

   すぐに真似されるようなものであっては、お客さんが「なぜあなたから買わなけれ
   ばならないか」という問いかけに対し、強烈なインパクトを与えることができないから
   です。

   新規開拓において、見込み客があなたの商品(サービス)と、現在加入している
   代理店商品との間には、どんな違いがあるだろうか。

   多くは何も変わらないはずである。

   多少の違いといえるのは保険料ぐらいだろう。

   これではお客さんが、あえてあなたに契約変更をする理由はないはず。

   あなたに「売り」がないから、いつもの得意の「熱意と根性」営業に走り出す。

   あなたは自分で思っている以上にありふれている(保険販売仲介業)ということだ。

   自分に問い掛けてみるべきだ。

   お客さんが“あなたでなければ”と言ってくれるには?

   大きく増収している代理店に共通していえることは他との違いである「売り」がある
   から。

   これこそ代理店業を成功させる最大の秘訣である。

   他との違いを開発するには、自分には何ができるのか? 

   自分だけでできなければ誰とどのように協業(コラボ)すればいいのか? 

   あなたがビジネスドクターであり、ホームドクターなら既存客・見込み客を往診(訪
   問)し、これらの答えをお客さんから聞くことです。
   
  ■カスタマー・インティマシー(顧客との親密さ)を築く

   顧客との親密さを築くには、事前に顧客に関する知識を蓄えておかないと、誰が
   本当の顧客なのかがわからなくなってしまいます。

   お客様が何を望んでいるかを理解できていないことが、大半の代理店が利益を
   あげられない最大の理由です。

   お客様は自分たちのニーズや望みを満たしてくれて、不満や不安や心配を取り除いて
   もらえるなら、いつでも喜んでお金を払ってくれるのです。

   “人がものを買うのは理屈ではなく、感情だ”と言われています。

   大半の人は理屈でものを買ったりはしない。

   その商品なりサービスなりが何らかの感情的心理的なニーズを満たすから買う
   のです。

   マーケティングで、よく引用されるのが「ステーキを売るな。焼いている音(シズル)を
   売れ」という言葉です。

   これは、視覚と聴覚の両方を同時に使ってアピールできるので、よりお客様を納得
   させられる。
   (人間の五感は視覚と聴覚で93%を占め、言葉だけでは、7%しか相手には伝わら
   ない)

   ふつうの顧客はまず買ってみて、それから、「あれで良かったのだ」と後から理屈
   づけして納得するのです。

   何を売るにしても、あなたの商品なりサービスなりを買おうという感情の高まりを
   作り出すことは大切ですが、それと同時に、買って良かったと顧客に思わせるだけ
   の、筋の通った理由が必要なのです。

   そうでなければ増収は期待できません。

   顧客の声に耳を傾け、それを一歩進めることです。こちらから出向いていって直接
   顧客と顔を合わせることです。

   あなたの会社のことを好意的に見てもらえるようになるはず。

   顧客や見込み客、さらに、一度はあなたを拒否した人たちも、喜んで何らかの意見
   を返してくれるでしょう。

   それらの意見が、これからどうやって顧客側の抵抗感や障害を克服したらよいか
   を教えてくれるでしょう。

   プロセスはシンプルです。

   丁寧に、以下のような質問をして、後は注意深く耳を傾ければいいのです。

    ・今回、なぜ買ってもらえなかった理由は何か。

    ・次回からはどう改善すればいいか。

    ・気に入ってもらえたところがあるとすれば、どのような点か。

    ・同業他社(店)から取り入れるべきところは、どのような点か。

   そして、あなたとの取引を相手の記憶に残すことです。

   ポジティヴな印象がいつまでも顧客の記憶に残り、「またあなたに頼みたい」という
   気持ちになります。

   利益を得るためには、この行動を最も重要な一部として営業に組み込むことです。

   そうすれば、いつでも、どの顧客に対してもこの行動を起こせるようになりまする。

   しかも、一人ひとりの顧客にとっては特別な同業他社に無い体験に思えるはずです。

   営業の仕組みをつくりだすには、よそと違うことをしなくてはいけない。

   常識にとらわれずに考え、ルールは、「よそがしていることは絶対にしない」ことです。

   顧客に、心を込めて、「ありがとうございました」のハガキを出すことから始めてみ
   よう。

   ちょっとした言葉やカードや花、あるいは贈り物を届けたり、後で電話して、加入
   してもらった感謝の気持ちを伝えるのもいいでしょう。

   バースディカードや、顧客企業の設立日にお祝いのファックスやハガキをだすと
   いう手もあります。

   ほとんどコストのかからないちょっとしたこと、でも相手にはしっかり気持ちの伝わる
   ことをすることです。

   こんなことで? といった「このちょっとしたことが大きい のではなく、これがすべ
   て」。

   自分に提供できるものの枠を広げ、細部に気を使うこと。

   仕事に楽しさを持ち込んで、顧客と一緒に楽しみ、喜びを分かち合うこと。

   まず一歩踏み出してみよう。
   
  ■差別化

   過去には、どこの保険会社と契約しょうと、商品も価格も横並びの時代もありました。

   新商品とその販売価格は、大蔵省に申請して許可を受けて販売が可能になった。

   こうしてどの損保会社も同じ商品を同じ価格で販売を始める。

   いうなれば大蔵省がメーカーだったのです。

   したがって、損保会社間における差別化はなにもなかったのです。

   よって、お客様は代理店だけが頼りでした。

   保険を契約する場合、最初のきっかけは、知り合い、友人、会社の准薦、上司のすす
   め、取引先からの依頼など、縁故で始まるケースが圧倒的に多かった。

   ですから、代理店はせっせと緑づくりのため足繁く会社、店、家などに通う。

   人との接触をなるべく頻繁に行なったのです。

   数多く接触しなければ契約が取れない。

   契約が取れても取れなくても、顔なじみを増やし、なんとかお近づきになるといった
   顧客一人ひとりとの関係性を築く営業を行なっていたわけです。

   逆に言えば、それしか他社に勝つ方法がなかったのです。

   しかし、規制緩和、自由化の波を受けた今はどうでしょう?

   今、あらゆる業界が「成熟化市場」や「少子高齢化」といわれ、それでモノが売れない
   ことの原因ように言われていますが、はたしてそうでしょうか?

   ただ言えるのことは代理店だけが頼りであった時代は終わり、保険に関する情報量は
   お客様の方が多いと認識すべきでしょう。

   様々な負の要因があるでしょうが、すべての顧客が買い控えているわけではありま
   せん。

   欲しいお客さんはいるのです。

   ただし、今までの経済が右肩上がりの時代のように、体に汗を流すだけでは売れない
   時代になったことだけは確かです。

   シーズンごとに向こうからやってくるチャンスに、顧客と直接面談しなくても接触(顧客
   との関係を深める)は数多くあるのです。

   お客様(見込み客)・顧客の購買タイミングに向けて販売促進していくマーケティングを
   抜きに代理店手数料のアップは望めません。

   競合他社(店)との差別化は保険会社・代理店にとっての緊急課題です。

   米国の損保会社数2000社以上という環境と比べ、国内の社数は合併等により減少
   し、3メガ体制に定着しつつあります。

   このことは業界に規模という二極化を生むこととなったが、規模の拡大が勝ち残る
   ための条件ではないということです。

   勝ち残るためのキーワードはまさしく「差別化」しかありません。
   
   しかし、「差別化」という言葉だけが踊るだけで、どのような対策を講じているのか、
   はなはだ疑問ではあります。

   大多数が業務の改革・改善はできておらず、今までのやり方を継続しているだけでは
   ないでしょうか?

   確かに業界のシステム化は急速に進歩してきていますが、それは保険業務を主体と
   した保全管理に限定されているのではないでしょうか?

   それでは何が欠けているのでしょう?

   それは、営業会社にとっての優先課題である「売れる仕組み」であるマーケティング
   です。

   簡単に言えば、業務のやり方(社内業務の標準化、営業を狩猟型から農耕型)へ変える
   ことです。

   狩猟型営業は成約すると次から次へと狩場を変えていく、刈り取り型ともいえます。

   一方、農耕型営業は畑に種(見込み客開拓)を蒔き、水・肥料(ニーズ喚起)を与え
   果実(新規顧客)に育てていくやり方です。

   農耕型営業を実践していくには、商品の特徴を主体とした売り方から、お客様が成約
   後に得られる利点を中心にした売り方に変えていきます。

   「特徴」は、商品自体の優位性(その商品が持っている特長で、他の商品には無い
   際立った性能や機能)をいいます。
   
   「利点」は、お客様が最終的に手にする満足感やメリット(保険の加入によって、自分
   や家族に対する「経済的な不安から開放される」)をいいます。

   あなたは自分が何を売っているか、明確に理解することです。

   決して保険を売っていると考えないでください。

   あなたの扱う商品は、あくまでも手段であって、お客様が最終的に得られる利益を   
   どれだけ分かりやすく伝え、売ることができるかが重要なポイントということです。

                       代理店強化マニュアルについてはこちら
    
  □専門化と付加価値

   多くの代理店が、自分の業を保険代理店業と思い込んでいる。

   だから、同業他店と同様のサービスしか思いつかない。これでは、周囲に埋没しこそ
   すれ差別化どころではない。

   お客様は基本的な疑問を抱いている。

   あなたから買うべき理由は何か? 

   あなたがよそと何が違うのか? 

   「口ではああいっているけど、あなたに切り替えることで、前の代理店より対応が悪く
   ならないだろうか」、「そんなリスクを考えるなら、今までのところでそのまま続けた方が
   気が楽だ」。

   お客さんは頭の中で、こんな値踏みをしている。

   結果的に、「どこも同じだろう」と頭の中で考える。

   お客さんの言ってることが正しい。

   感心も感動もさせられない代理店なんて、どこも同じである。

   差別化をするのにお金は掛からない。

   要は、他店がやらないことをやればいいのです。

    ・名刺(電話番号は大きく、裏面も活用)

    ・会社案内(保険外社名と商品の羅列されたものでない)

    ・NL(ニュースレターの発行)

    ・ハガキ(礼状、四季のあいさつ、クレームに対し)

    ・顧客にとっての有益情報(業界情報、新聞の記事切り抜き)

    ・創立記念お祝い、社長のバースデー

    ・異業とのアライアンスにより、顧客の問題解決へのサポート

   これらのなかで、1つでも継続実行していることがあるだろうか?

   同業他店と徹底的に差別化していくには保険という商品だけを切り口に提案していく
   には困難極まりない。

   必然的に切り口商品が必要となる。

   切り口商品で提案することで、商品に付加価値が付き、メーカーの立場で値決めが
   できるのです。

   あなたが同業他店と競合しないためには、どこにもまねのできない得意分野(お客様  
   が得になる情報)を持つことです。

   同業他店が真似できない商品企画を専門家とアライアンスを組むことで、顧客から
   専門家と認められる。

   このことは重要です。

   あなたの得意分野で専門化し、お客様にメッセージとして伝えることで、存在価値を
   認知してもらい、専門化したものを商品として提供し、お客さんからの感謝と感動を
   得ることです。

  □差別化のためのポイント

   ・あなたの商品は同業他店と何が違うのか

   ・あなたのマーケット(市場)はどこか

   ・あなたの商品が同業他店より売れ続けるためにはどうしたらいいか

   ・あなたの強み(同業他店がまねできない)はなにか

   ・あなたはマーケット(市場)のどの客層を対象にするのか

   ・形のない商品を知覚化(記憶に残る)させるためにはどうしたらいいか

   ・あなたの商品の効用はなにか(商品の特徴ではなく、あなたと契約するとどん
    なメリットがあるか)

   ・商品を知覚化させるために商品を具現化させる(記憶に残る商品名)

   ・あなた(商品)を提案するためにどうするか

   ・販売コストを抑えるためにどうするか(常に費用対効果を計算する)

   ・あなた(自店)のブランドを構築するにはどうしたらいいか


  以上を参考に、あなた独自のマーケティング計画を立ててみて欲しい。

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