決定事項のデシジョンテーブル(ボード)化 


  結果・成果は別として、決められたことが決められたとおりに実行される『基本遵守』が
  マネジメントの核となります。

  仕事は指示・命令でスタートし、アクション(行動)の結果、報告が成され仕事が終了し、
  結果・成果が生み出されるのです。

  よって、決められたことが決められたとおりに実行されていれば、必ず収益はアップし
  ます。

  しかし、このあたり前のことができていないことが収益アップを阻害しているのです。

  この実行前の「決定」「判断」があいまいであったり、成されていないことが継続実行を妨
  げているのです。

  まずは、各部門が目的達成を完遂して行くためには、決定事項をつくることからスター
  トしなければなりません。

  1.決定事項づくりの重要性

    社内では、会議・ミーティング・打合せと様々な公的会合がありますが、それらが成
    果・結果に結びつかない、結びつきづらい原因が
    あります。

     (1) 会合の目的が不明確
        話し合いが総花的となり、結論・決定
        が出なくなる。

     (2) 連絡・確認・決定が不十分。
        理解が浅く、行動のピントがずれた
              り、行動(実行)が遅れる。

     (3) 実施の期間・期限が不明確。
       成果・結果が遅れ、チェックがしずらく
       なる。

     (4) 担当者・責任者が不明確。
       他人依存で責任がなく、なかなかスタートができない。

     (5) チェック・システムが不十分。
       決めっ放し、やらせっ放し現象で、いつのまにか立ち消えてしまう。

    これらを防止し、推進して行くことが各部門の目的をやりぬく最適手段なのです。

   2.会議における決定事項づくり

     1) 基本的に討議されるもの

      (1)一定期間に成し遂げるべき結果はどうであったか。(目標と実績の検討)

      (2)なぜ、このような結果になったのか。(問題点の討議)

      (3)なぜ、このような問題点が出たのか。(問題点発生の原因の討議)

      (4)だから、どう対応して行くのか。(対策の討議)

      (5)その対策は誰が、いつまでに実施するのか。(担当部門・担当者・期日)

      (6)その対策はどう実施されて、どうであるのか、どうであったのか。
                         (対策の進行経過の報告・検討)

     2) 会議議事録の作成

      (1)討議した会議の内容を、各参加者が充分に理解する。

      (2)決定事項の漏れをなくする。

      (3)次回の会議の討議・テーマの重複をなくす。

      (4)主要な記入項目

        a.テーマ   e.不参加者(理由)   i.保留事項の処置
        b.日 時   f.討議された主要点    j.次回会議のテーマ・日時
        c.場 所   g.決定事項         k.その他
        d.参加者   h.保留事項

      (5)議事録は、不参加者を含め閲覧する。

     3) 決定事項一覧表の作成と配布 

      会議・ミーティングをひらき、いくら討議し決定しても、「知らない」、「聞いてい
      ない」、「やっていない」では時間の浪費としかいえない。

      各部門・各社員に周知、実施してもらうために「決定事項一覧表」を作成し、配布
      する。

      この「決定事項一覧表」は、会議・ミーティング・打合せ時に必ず持参しなければ
      ならないようにする。

    人は本来怠け者である。

    決め事は目に見える形で、紙に落とし込み各自に配布すること。

    「決められた事が決められたとおりに実行される」にはトップ自らが率先垂範していくこ
     とです。

  3.決定事項の進度チェック

   会議でいくら問題点についての結論(対策)が出されても、その実施チェックが行なわ
   れなくてはなんにもなりません。

   結論(対策)が出たときに、誰が担当して、いつまでに実施するか定め、又、中間チェ
   ック日(経過報告)を設定して、次回の会議日では、冒頭に前回決定した事項の実施情
   況と結果を確認します。

   このようにすることによって、結果の出るのも早くなり、決めっ放しもなくなり、成果も期
   待できるものとなるのです。

    1) 決定事項進度チェック表の作成

     決定事項一覧表で、次回会議の場で未処理のものは確認されて、厳しくチェック
     されるが、会社全体の「成果」という点から見ると、対策のタイミングを失することな
     く、早く実施することが必要です。

     そのために、この対策の実施情況(経過)を積極的に、毎朝または毎週ごとに報告
     を聞きながら表へ記入して、厳しくチェックして行くのです。

     これが『やるざるを得ないシステム』としてのマネジメントです。

     2) 決定事項進度チェックの流れ
               
    3) デシジョンテーブル(ボード)化

     決定のしっ放しの防止と、きめの細かいチェック、決定事項の推進のために
     「決定事項一覧表」のデシジョンボード化が必要である。

     会議室をデシジョンルームとし、常にやるべき事と現在やっている事を目に見せ、
     朝礼・ミーティング・会議ごとにチェックができ、コントロールが可能となる。

     デシジョンテーブル(ボード)は大きさに制限はなく、テーブル、模造紙・黒板・ホ
     ワイトボード等を使用し、会議時にはいつでも確認、チェックできるものである
     ことです。(ボードは、できればキャスター付きのホワイトボードが良い。)

      (1)デシジョンルームをつくる。

        a.部門、会議の種類ごとにつくるのが望
          ましい。
           (例:営業部用、経営会議
              用、・・・)
        b.但し、規模的に小さく組織が一体化し
          ている場合は一つでよい。
        c.各部門毎に掲示または設置する。

      (2)決定事項は、事の大小に関係なく、決定順
        に記入する。

      (3)決定事項は会議のときだけとは限らない。追加の決定事項は順次記入する。

      (4)結果の出たものは消す。

      (5)保留・中止となったものは、その旨、摘要欄に記入する。 

      (6)随時チェックし、手を付けていない項目、遅れいてるものに対しては厳しく
       チェックする。

      (7)月一度は、デシジョンボードを整理して、新しく記入し直す。

      (8)保留項目、追加項目は、次回の会議テーマ・課題として議事録に転記する。

      (9)追加項目については特に、伝達洩れを起さぬよう、朝礼等で全員へ知らせる。

     (10)情況の変化により、担当・期日・内容などが変更した場合も同様に記入し、
        周知する。

  4.会議結果を現場に直結させる

   マネジメントをとる者として、ここで再認識してほしいことは、会議はあくまでも現場
   の活動実態を間接的にコントロールしているにすぎない、ということです。

   実際に、業績を生み出しているのは、現場の第一線であり、タイミングを失して、機会
   損失を生ずることなく、「適時」、「的確」、「適切」に問題を解決していくポイントは、
   現場の実態を十分に把握することにあるのです。

   営業マン・一般社員が、現場で一人ひとり示された目標達成に向かって、その成果の
   目的・内容・時間を十分理解し納得し、強い関心と高い意欲をもっているかが、ポイン
   トとなります。

   そのための日々管理が、キメ細かく行なわれているかどうか、顧客が真に営業マンに
   求めているものは何か、会社が社員に期待しているものは何か、現場におけるこうし
   た直接管理が目標達成のカギとなるのです。

   間接的にチェックし、コントロールする会議・ミーティングによる検討や対策の結果が、
   第一線の営業マン・一般社員を動機づけた現場で、即日に具体的な行動に移さなけ
   ればその会議は無駄ということになってしまいます。

   会議の原点は、現場にあることを忘れてはなりません。つまり、“真実の姿をよく見よ”
   ということです。

   言い尽くされた言葉ですが、

   計画を実現可能なものにしていくためには

    Plan ⇒ Do ⇒ See ⇒ Check ⇒ Control

   が欠かせません。

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