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営業力の再構築 |
■自社営業力を客観視する すべての会社にとって、「営業」がもっとも重要な機能のひとつであることはいうま 自社の営業力を何とかして高めたいと考えている社長も多いでしょう。 ここでは、自社の営業力強化について、より体系的・網羅的に考えるためのポイ 自社の営業力強化について検討する際には、まず「自社のめざすべき営業力 なぜなら、単純に「商品を売る力=営業力」ではないからです。 たとえば、受注目標を達成した営業マンA君と未達成の営業マンB君がいれ しかし、その裏に「A君は自社の理念を無視してお客様に不要なオプションま 図は地域密着型工務店における営業活動のイメージです。 自社の営業力について考える際には、太線で囲った「数多くの受注を獲得す しかし、「地域貢献で会社の信頼度を増す」、「アフターフォローを充実する」と 一方で、「不要なオプションをつけ客単価を上げる」といったやり方は短期的な 営業力強化を考える際には、手持ちの商品をいかにたくさん売るかという短期 営業戦略とは経営理念実現のためにどのような営業を行っていくべきかとい 幹部陣はもちろん、現場の新人営業マンまでが日々の行動の判断材料にでき 先の工務店の例でいえば、「地域密着で満足度ナンバー1、地域シェアナン 営業戦略は全社レベルで統一され、また、同じく重要な戦略である「商品戦 そして、営業戦略実現のためにどのようなやり方で臨むのかが「営業戦術」に 先の例でいえば、「顧客満足度データベースの構築・活用」などが営業戦術に 営業戦術はその戦術を採用する部門で共通認識されている必要がある。 また、個々の営業戦術との整合性も必要です。 さらに、営業戦術に従って行う日々の具体的な業務が「営業実践」になる。 これも先の例でいえば、「定期的なアフター訪問の徹底」などが営業実践とい また、実践レベルでもそれぞれの整合性が必要です。 このように自社の営業力について考える際には、目にみえやすい業績数字の ここからは前項で取り上げた「営業戦略」、「営業戦術」、「営業実践」のそれぞれ 営業戦略とは前述のように経営理念実現のためにどのような営業を行っていくべ この部分が定まらないと戦術、実践へとブレイクダウンできません。 前項で取り上げた工務店は「お客様に安価で良質な住環境を提供する」という しかし、この経営理念実現のためには必ずしも地域密着である必要はなく、た このように経営理念実現のために選択できる営業戦略はひとつではない。 すでに自社の営業戦略がある場合は、なぜその戦略を採用しているのかにつ 戦略策定当初は合理的であったとしても、状況変化によって現在では適切な また、これから営業戦略を策定する場合は、最初からひとつの営業戦略に絞 自社の営業戦略を検討する際の代表的な手法として「SWOT分析」と「商品市 これらの手法を使い営業戦略を検討します。 その際には同時に商品戦略との整合性にも留意する必要があります。 (1)SWOT分析 SWOT分析とは自社を取り巻く環境を、「内部環境(ヒト、モノ、カネ、情報 (内部環境) モノ 商品力、原材料、生産設備、店舗、機械など カネ 資金力、資金調達力、過去からの利益の蓄積など 情報 システム導入状況、顧客情報、競合・市場状況把握、 人口動向 人口減少・増加、男女比率、年齢など 経済 景気、金利、為替など 政治 政府、法律、自治体など 自然 天候、環境、天然資源など 文化 流行、価値観、ライフスタイルなど 技術 先端技術など お客様 購買プロセス、購買決定者など 供給者 仕入業者、原材料購入業者など 競合企業 現在および将来の競合企業など 利害関係者 株主、金融機関、債権者など 商品市場マトリクスとは、商品と市場を軸にした表を作り、今後の成長の方 「SWOT分析」や「商品市場マトリクス」などの手法を使って、経営理念実 たとえば、先の工務店の例において、SWOT分析によって、自社周辺の 市場浸透には限界があり、今後の成長のためには新規市場開拓が不可 1.部門長は自部門の戦術を明確に示す 営業戦術とは営業戦略を実現するために、どのように臨むかという方針です。 複数の営業部門がある場合にはすべての営業部門共通の戦術もありますし、 営業部門の部門長には、 ・全社の営業戦略を受けて自部門がどのような営業戦術を採用すべきか ・自部門の組織で営業戦術を実行するための仕組みを構築する ・自らがプレイングマネージャーとして営業戦術を体現する ・部門全体の営業戦術の進捗状況をつねに把握し、必要な指導を 営業戦術には次のような点をできるだけ具体的かつ定量的に盛り込む必要が (1)ターゲット(誰に売るか) ①消費者向け営業の分類例 ・基本属性による分類(性別、年齢、地域、所得、職業、家族構成など) ・価値観による分類(趣味、消費性向、ライフスタイル、流行への敏感度 ②法人向け営業の分類例 ・基本属性による分類 ・自社との係わりによる分類 営業戦術に従って営業マンが行う日々の具体的な業務が「営業実践」になる。 営業実践でより成果を上げるためには次のような点が重要になります。 現場の最前線で働いている営業マンにとって、「営業戦略」、「営業戦術」など 目先の目標数字達成に追われるあまり、戦略・戦術と正反対の行動を取って 社長や営業部門の部門長は、戦略・戦術について繰り返し伝えると同時に、 ほとんどの営業マンは受注額などの目標数字をもっています。 目標数字の設定においては、上司が部下の顔を思い浮かべながら、「A君は 部下の能力も考えながらの目標配分ですので、一見妥当なようにも思えます それは目標を実際に遂行するA君、B君の意思がまったく反映されていないこ 彼らにしてみれば、いかに上司が苦労して配分した受注目標だとしても、「与 目標とは自分で決めてこそ、やる気がわくものです。 目標設定は可能な限り自己申告にすることが好ましいでしょう。 もちろん、部門全体で確保しなければならない目標もありますし、部下の怠け 目標を過少申告してくる部下に対しては、部下に対する期待感などを説明する また、業績数字に直結する目標だけではなく、営業ツール開発など間接的な 個々の営業活動がうまくいかなかった場合、通期目標が達成できなかった場 たとえば、通期の受注目標額が未達の場合は、次のように掘り下げていく。 <要因掘り下げの例> 目標未達 ⇒ なぜ? ⇒ 受注件数未達 ⇒ なぜ? ⇒ 成約段階での離反客 この掘り下げが浅いと、「ではどうする」という次の課題を適切に設定すること そして、掘り下げは上司が答えを教えるのではなく、部下自身に考えさせ、 また、これまでにない大きな成果を上げた場合にも、「なぜ大成功したのか」 ここまでみてきたように、営業力とは単純に個々の営業マンの「売る力」だけ 売上が伸び悩んでいる原因は、個々の営業マンの「実践」レベルにあるので 自社の営業力の実態を把握し、強化を図るためには、戦略レベル、戦術レベ |
対応エリア | 静岡・愛知県内、東京周辺 |
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