広告媒体の種類と効果
 

  ■多様化する広告媒体

   インターネットが情報インフラとしての地位を確立するなど、情報の伝達方法はま
   すます多様化し、飛び交う情報量も膨大なものとなっています。

   それに伴い、情報の伝達によって効力を発揮する広告についても、その手段や目
   的、内容が多岐にわたっており、広告を効果的に行うためには、さまざまな媒体
   の特徴を把握し、目的によって上手に使い分けることが必要となってきます。

   広告媒体を性質別にみると、大きく次の5つに分類できます。

   性質別の分類以外に、広告媒体を活用する側にとって重要な視点として、
   期間・地域による分類があります。

  □各種広告媒体の特徴

   1.マス電波媒体

     マス電波媒体には、テレビとラジオがあります。

     (1)テレビ広告の特徴

       テレビ広告には次の2つがあります。

        ・タイムCM …… 番組提供会社が番組中に流すCMのこと

        ・スポット ……… CM番組に関係なく、テレビ局が定める時間に
                   挿入されるCMのこと

          テレビ広告の最大の特徴は、映像と音声で構成されているため、
          視聴者に記憶されやすい点にあります。

       テレビ広告が非常に有効な広告手段であることは間違いありませんが、多
       額の費用がかかることから、中小企業には利用しにくいものです。

       また、最近では若者のテレビ離れなどによってその有効性が徐々に薄れて
       きているのではないかという指摘もあります。

       したがって、

        テレビ広告を行う際には費用対効果についてより慎重に検討する
        必要があります。(テレビ広告のメリット・デメリット

     (2)ラジオ広告の特徴

       テレビ広告ほどではないが、ラジオ広告も広い範囲に対して広告を行うこと
       ができます。

       タイムCMとスポットCMがあるという点でも共通性があります。

       さらに、

        ラジオ広告は「ながら媒体」としての特徴を兼ね備えているため、
        視聴者はCMを抵抗なく受け入れやすいといえます。

       費用もテレビ広告に比べれば安価であり、中小企業にとって比較的利用し
       やすいメディアであるといえます。(ラジオ広告のメリット・デメリット

   2.マス印刷媒体

     マス印刷媒体には、雑誌と新聞があります。

     (1)雑誌広告の特徴

        雑誌広告のもっとも大きな特徴は、
        ある程度まで細分化したターゲットに対して訴求できる

       という点です。

       また、広告を載せる雑誌そのもののブランド効果があるため、購読者に対
       する説得力・訴求力は、チラシやDMなどの直接媒体より強い点も特徴です。

       さらに、雑誌の記事とタイアップすることによって広告物を演出し、その信頼
       性をより高めることも可能となります。(雑誌広告のメリット・デメリット

     (2)新聞広告の特徴

        全国紙のように朝刊・夕刊の1日2回の確実な伝達機会をもっている
        媒体はほかになく、即効性・適時性を重視する広告物には最適である   

       といえます。

       また、地域別に全国紙、ブロック紙、県紙に分かれ、また、内容的にも一般
       紙、スポーツ紙、業界専門紙などに分類できます。

       そのため、目的に応じた使い分けも可能です。
                (新聞広告のメリット・デメリット

   3.マス電子媒体

     マス電子媒体には、インターネット広告や電子メール広告などがあります。
     *インターネット広告については、後述します。

   4.場所媒体

     一定の場所に置かれる、もしくは掲出される媒体を場所媒体と呼びます。

     おもなものに屋外広告、交通広告、映画広告があります。

      場所媒体は定置媒体ともいわれ、最大の特種は、
      消費者により近い場所で販売促進活動を行うことができる

     という点です。

   (1)屋外広告の特徴

     屋外広告とは、街頭の広告塔やビルの屋上や壁面の広告板、ポスター、電柱
     看板などを指します。

      ・定置媒体のため、地域のシンボルとなり反複訴求が期待できる。

      ・設置地域の特性に合った広告を行うことができる。

      ・ライトアップなどインパクトのある演出を行うことができる。

    (2)交通広告の特徴

      交通広告とは電車・バス・駅などの交通機関とそれに伴う施設に掲出される
      広告を指します。

      車内広告や駅張りポスターがその代表例です。

       ・沿線ごとの地域セグメントが可能である。

       ・広告メッセージの到達度が高い。

    (3)映画広告の特徴

      映画広告は映画館で上映される広告です。

       ・映画の内容に関連した顧客層をターゲットにすることができる。

       ・映画館周辺の狭い地域にターゲットを限定する場合に効果的である。

   5.直接媒体

     受け手に直接配布される広告は、直接媒体と呼ばれます。

     代表的なものにはダイレクト・メール(DM)や新聞折込広告があります。

     (1)DMの特徴

       DMは、広告物を郵送で対象者に配布するものを指します。

        ・受け手に直送することから、ターゲットごとの戦略に適したものを
         送ることができる。

        ・カタログ請求券やクーポンなどを付けることによって、広告効果の
         測定が比較的容易に行える。

        ・通信販売などにも活用できる。

     (2)新聞折込広告の特徴

       新聞に挟んで配達される広告を新聞折込広告と呼びます。

        ・広告費用が安い。

        ・即効性が期待できる。

        ・ある程度、配布する範囲を限定することができる。

  □急拡大するインターネット広告

   マスコミ四媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)を使った広告費用が軒並み縮小する
   なか、インターネット広告費用は急速に増加しています。

   総広告費に占めるシェアも拡大し、2017年には23.6% を占めるまでになりました。

    出所:電通:2017年 日本の広告費

        止まらないインターネット広告費の伸長

   今後もインターネット広告は増加し、広告媒体としての地位をさらに高めていくこと
   は間違いないでしょう。

   1.インターネット広告の特徴

     インターネット広告のおもな特徴として、企業が顧客に対して即座に情報を伝
     達できることがあげられます。

     新商品やサービスという企業にとって極めて重要な情報を、瞬時に提供できる
     ことはもちろん、そのほか消費者に伝達しなければならないと判断される個々
     の情報に関しても、必要に応じて随時発信していくことができます。

     また、ウェブサイトや電子メールなどを通じて、不特定多数の顧客に比較的低
     コストで情報を伝えることができるのもインターネット広告の大きな特徴です。

     もちろん何の工夫もなしに自社サイトで告知するだけでは、多くのアクセスは
     期待できませんが、すでに人気のあるサイトにバナー広告を掲載したり、利用
     者が検索サイトで自社で扱っている商品の種類をキーワード検索した際に、自
     社サイトが上位に表示されるようにすることで、アクセス数を増やすことは可能
     です。

     多少の費用はかかりますが、テレビ広告などに比べればはるかに少額で済む
     ため、中小企業にも十分に取り組み可能な手法といえます。

     インターネット広告のもうひとつの特徴は、企業と顧客との双方向なやり取り
     が可能になる点です。

     情報を受け取った顧客が何らかの意思表示をしたいと感じた場合、直ちに行
     動に結びつけることができます。

     そして、顧客からの反応を受け取った企業は、次の情報発信活動へとつなげ
     ていくのです。

     つまり、インターネット広告はコミュニケーションツールとしての側面ももってい
     ることになります。

     この特徴をいかして顧客からの注文を処理するだけではなく、顧客の声を広く
     募ることで商品開発にいかしている企業も多数あります。

   2.インターネットとテレビ広告などの組合せ

     大手企業を中心に、テレビ広告で自社商品の検索キーワードを紹介すること
     で、消費者に自社サイトにアクセスしてもらい、じっくりと商品を見てもらうとい
     う広告手法が定着しています。

     この場合、テレビ広告を流すことが前提となるため、中小企業にはなかなか取
     り組むことが難しい手法といえるが、たとえば、地域密着型の小売業やサービ
     ス業を行っている中小企業であれば、テレビ広告の代わりにタウン誌などに自
     社商品のキーワードを掲載することで、少ない費用で一定の効果を期待する
     ことができます。

     このように自社の事業内容に合わせたインターネット広告を検討することは、
     中小企業の今後の広告戦略を考えるうえで非常に重要であると思われます。

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