顧客との良好な関係性を構築し維持していく仕組み


  新規顧客を獲得するコストが増す厳しい経済環境ですが、あなたにはすでに既存顧客
  というマーケットがすでに存在します。

  この既存のお客様のアップセル(単価アップ)、クロスセル(追加販売)を図らない手は
  ありません。

  例えば、顧客があなたとの取引を解除するのはその商品・サービス自体をやめるか、
  あるいは他に乗り換えるかのいずれかです。

  そうなる原因はあなたにあることを忘れないでください。 

  景気のせいでもお客様のせいでもないのです。 

  新規のマーケット開拓が困難になっている今、具体的なアクションを起こさなければなり
  ません。

  それは、顧客の「管理」、「囲い込み」、「保全」、「信頼関件の発展」のための行動が必
  要です。

  通常あなたが行うべき基本的な業務を実 行することは、もちろんですが、具体的には
  以下の3点の実行です。

   顧客管理」とは顧客に対する

    *クロスセリング(その商品に関連する商品を薦める)の実行

    *アップセリング(その商品より高額、上位品を薦める)の実行

    *リレーションシップ・マーケティング(顧客との良好な関係)の実行

   既存顧客の管理を早期に実践していかなければ競合他社が狙っているのです。
   
  ■最も重要な資産

   あなたにとって最も重要な資産は、『満足してくれていて、気に入ってくれている顧客の
   リスト』です。

   自分たちのビジネスが、顧客や顧客サービスであることを忘れているのです。

   平均的な満足している顧客は、満足したという経験を、たった3人の人にしか話さないと
   いうことなのです。(ちなみに、1人に与えた不満は、その10倍の10人に、不利益情報と
   して伝達される)

   3人に話すことから、50人に話すようにするためには、あなた自身が何らかの明確な
   アクションを取る必要があります。

   そして、そのアクションは、評価と感謝を与えることにフォーカスする必要がある。

   迅速なお礼状、もしくは、お礼の電話は、最低限のことです。

   即座にしておくべきでしょう。

    ○良好な顧客関係の構築をビジネスの最重点課題とすること

    ○第一印象を大事にすること。

   電話から第一印象を受けることが多いのであれば、会社(店舗)や事務所にかかっ
   てくる電話にどう対応するのかを真剣に考慮する必要があります。

   電話でのコンタクトの対応を間違え、多大なビジネスチャンスを逃している会社(店)
   が多いのです。

   店舗を訪れることによって、第一印象を受けることになる場合が多いのであれば、
   顧客を出迎える方法として特別な手続きを考えるべきでしょう。

   個人のお客様を相手にする商売であれば、環境を改善することで成功すると確信して
   います。

   第一印象で、環境といった外見が重要なように、顧客や見込み客に対面する従業員
   の見た目も、また重要です。

   効果的な顧客関係を築くために重要なのは、印象に関する要素すべての組み合わせ
   なのです。

   ビジネスにおいては、明確かつ迅速に、宣伝した約束を守る会社(店)であるというこ
   とを示さなければなりません。

   第一印象の段階で、礼儀正しさや能力、そして誠実さが伝わらなければならないのです。

   あなたが存続し、さらには成長するための利益は、同じ顧客が、2回、3回、4回と継続
   して購入・契約し続けることで生じるのです。

   引き続き顧客として維持し続けるためにはどうしたらよいのでしょうか?

   成約して数日してお礼状を受け取ったとしたらどうしますか?

   バースデーカードを受け取ったとしたら?

   あなたならうれしく思いませんか?

   あなたがしてもらったらうれしいいことを顧客にしてあげることです。

   顧客に対するお礼や感謝の気持ちは、強力でお金のかからない営業活動になります。
   
  ■顧客とのよりよい関係づくり

   「リレーションシップ・マーケティング」、「One to one marketing」、「マーケット
   シェアから顧客シェア」といった言葉から分かるように、せっかく新規の顧客になっ
   ていただいたお客様との関係をより絆の強い関係にしていくことを意味します。

   だが、「釣った魚にえさはやらない」の言葉にもあるように、販売後の顧客との関係づ
   くりをどれだけしているか、はなはだ疑問である。

   そのような会社・営業マンから商品やサービスを購入した顧客はどう思っているだろう
   か?

   何のサービスもなく、売りっぱなしで顔も見せずに電話で済ませるなど。

   その時、顧客はこう思っていないだろうか。

   「こんなことなら、インターネットでもっと安い商品・サービスを購入すればよかっ
   た」、「購入した商品・サービスについてもっと詳しく親切に教えてくれるところが無
   いか知り合いに聞いてみよう」。

   多かれ少なかれあなたの顧客の中にいるのではないだろうか?

   顧客との関係づくりを実践しよう。

   「購入してもらったら礼状を出そう」、「会社創立日にあわせて祝電を出そう」、「有益
   情報を定期に配信しよう」「商品・サービスの使い勝手について状況を確認しよう」。

   これらの中で1つでも継続実行している会社がどれだけあるでしょうか?

   いまあらゆる業界が、「成熟化市場の壁」 に突き当たっています。

   需要は飽和し、お客様は買い控える。

   しかしいっぽうで、顧客の消費意欲は思わぬかたちで現われもするのです。

   かつては、売り手が顧客をリードし、売り手が発信する情報や商品が顧客の消費意欲
   を主導していました。

   しかし現在は、顧客があらゆる情報を先取りし、顧客が売り手の一歩も二歩も先を行く
      時代になっているのです。

   成熟化市場、販売チャネルの多様化のなかでシェアを高めるためには「顧客に近づく」
   ことです。

    1.データベース(「契約者データ」を「顧客データ」に)を活用した営業

    2.マーケティングを活用したチーム営業

    3.業務の標準化

   この3点は収益に直結した営業時間を増やすために欠かせません。

   そして、顧客との接点拡大(自分を大切に扱ってくれている、信頼関係の強化)は、あなたに
   より
多くの収益をもたらしてくれます。

   
  □ホスピタリティ

   どんな会社でも、どんな組織でも、さらにはどんな職種でも、進歩し、成功する会社・
   人たちは少数派です。

   圧倒的多数の会社(店)は全く進歩しないのです。

   顧客最優先を実践している事例としてよく話題になるのがウォルト・ディズニーです。

   ウォルト・ディズニーは「顧客」という言葉を、決して使わないそうです。

   ウォルト・ディズニーがディズニー・ランドを始めて以来今日にいたるまで続いている
   ポリシーは、ディズニーグループ(ディズニー・ランド、ディズニー・ワールド等)を訪
   れる人は「ゲスト」であって、単なる顧客ではない。

   「ゲスト」という言葉を、大文字の「G」ではなく、小文字の「g」を使って書いた従業
   員を、ウォルトが厳しく叱責したことが伝えられています。

   それは、一人一人を大文字の「G」で始まる「ゲスト」としてもてなすとのことです。

   すなわち、ゲストたちに最高のもてなしを提供するということです。

   ちなみに、東京ディズニーランドのリピーター率は90%を超えているそうである。

   このようにサービスがディズニー基準となり、ますますハイレベルなサービス提供へと
   進化していることは確かです。

   また、ザ・リッツ・カールトン(東京)があります。

   一泊210万円(スイート)という金額が高いか、妥当かは宿泊した人のみが判断でき
   ることです。

   ザ・リッツ・カールトン(大阪)の宿泊客の50%がリピーターになるとのことです。

   この両者に共通するのはホスピタリティー(おもてなし、喜びを与える)にあります。

   ホスピタリティーは「その顧客に合わせて行うもの」で、日本流に言えば、「かゆいとこ
   ろに手が届く」といった意味でしょうか。

   成熟化された環境の中で、商品の差別化が困難であることから、競合他社(店)との違
   いを明確にしていくためのキーワードといってもいいのではないでしょうか。

  □顧客に近づく

   成熟化市場、販売チャネルの多様化のなかで顧客シェアを高めるためには「顧客に近
   づく」ことです。

    1.データベース(「契約者データ」から「顧客データ」に)を活用した営業

    2.マーケティングを活用したチーム営業

    3.業務の標準化

   この3点は収益に直結した営業時間を増やすために欠かせません。

   そして、顧客との接点拡大(自分を大切に扱ってくれている、信頼関係の強化)は、
   あなたにより多くの収益をもたらしてくれます。

   会社は粗利益で生きています。

   粗利益は顧客であるお客様からしか生まれません。

   よって経営の目的は顧客作りなのです。

   経営を安定させるためには、お客を多くし市場占有率を高めること。

   それには「なにか」で一位になることを目指すのが早道だ。


  ■リレーションシップ・マーケティングとは

   顧客との良好な関係性を維持、向上させ、一度お客様になってもらえた顧客を生涯に
   わたってサポートする仕組みです。

   そのためには、すべての顧客に対応することは不可能であり、それならば、ある特定
   の顧客の深いニーズに応えていくことが、顧客主導による顧客シェア優先のマーケテ
   ィング戦略となります。

   そのために有効なのが「リレーションシップマーケティング」です。

   ビジネスは長期戦であり、長い年月に渡り、戦う状態を維持しなければならなりません。

   そのためにも、顧客との良好な関係性を維持することで、急速な状況の悪化を防ぐこ
   とができるのです。

   リレーションシップである『顧客との接点の強化』は営業力の強化CSクレームの予
   防対策として大きな効果を発揮します。

   リレーションシップ・マーケティング(顧客との関係を維持する)を実践するためのマー
   ケティング手法を紹介します。

  □3つのマーケティング手法 

   1.データベースマーケティング   

    小売業などにみられる購買情報を元に、顧客一人ひとりをデータベース化(ポスシステム)
    し、そのデータを分析したうえで、ある仮説を立て、その仮説に基づいて販売促進を実施し
    たり、顧客維持のプログラムを実行する方法。

   2.ワンツゥーワン(One to One)マーケティング

    ホームページ、メルマガ、ポイントカードなどのサービスを活用して、それらをカスタマイズ
    することで、多くの顧客をそれぞれ個として捉え、一人ひとりの満足度を高めていく方法。

   3.サービス・マーケティング

    ある期間サービスを実施し、ファンとなった顧客に対して、さらに深い関係性を築くため、
    イベントに招待したり、特別なプログラムを用意して、深く長い関係を維持しようという
    方法。


  □リレーションづくりのツール

   顧客とのリレーションづくりとして、どようなツールがあるでしょうか。

   前述した3つのマーケティング手法の中で、以下のようなツールが活用されています。

    1)テレマーケティングによるサポート

     商品購入後のアフターフォローやメンテナンスフォローなどに電話を活用するこ
     とで、顧客とのダイレクトな結び付きを強くし、安心感と同時に信頼感も醸成さ
     れやすい。
 
    2)DM、FAXDMによる告知、サポート

     一度購入した顧客に定期的に新製品案内やフォロー活動をDMを通じて実施す
     る方法。

    3)ネット活用による告知、サポート

     多くのネットショップなどや、リアル店舗で実施している方法で、顧客になってい
     ただいた方に、メールを定期的に配信したり、タイムリーな情報を提供すること
     で、顧客満足度を意識的に高めていく方法。

    4)One to Oneマーケティングによる関係づくり

     ネットなどを活用し、顧客に合ったサービスをカスタマイズして提供することで、
     少しずつ信頼関係をつくっていく方法。

    5)営業などからの直接的なサポート

     B to B(Business to business)の企業などは、対象となる範囲が狭いため、
     直接営業活動の強化やサポート部隊をつくり、特別な企業、特別な顧客として、
     顧客満足度を高めていく方法をとる。

     優良顧客は自分を大切に扱ってくれているかどうかを感じ取るのに敏感です。

     そのためにも、顧客と直接接点を持つ営業マンの品質向上は欠かせません。

  □マーケティング戦略の基本ポイント

   (1)マーケティングとは何か

     ・「会社と顧客をつなぐ喜びづくり」である。

     ・会社と顧客が好循環の関係性をつくることが究極の目的。

   (2)自分にとって有利な場所を見つけ出すには

     ・3C(自社、競合、顧客)を知る。

     ・独自性を探し、それを差別化要因とする。

   (3)製品・サービス戦略のポイントとは

     ・コンセプトを明確にして、製品、サービス企画を立てる

     ・顧客のニーズから製品、サービスを提供する型を考える。

   (4)価格戦略のポイントとは

     ・値ごろ感(顧客)、目標の価格(自社)と業界価格(市場)の3価格のバランスを考
       えて設定する。

     ・価格とは、人々の意識に直結した価値であることを忘れない。

   (5)流通チャネル戦略のポイントとは

     ・顧客の声を重視したチャネル戦略を立てる。

     ・チャネルは最終的にカスタマイズに向かう。

   (6)プロモーション戦略のポイントとは

     ・ターゲットとメディアを分析し、最適なコンタクトポイントを探す。

     ・独自性を要に、心の琴線に触れる長期的なブランド構築を考える。

   (7)リレーションシップ・マーケティングのポイントとは

     ・顧客の声から顧客との良好な関係性を維持する方法を考える。

   次項に優良顧客を重視したマーケティング手法であるロイヤルティーマーケティング
   について説明します。

   特に中小企業にとって、マーケティングは経営のエンジンとなります。

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