代理店にとってのCSを見直す Ⅱ
 

  購入する時に期待する価値も、受け取った価値もその大きさを判断するのはどちら
  もお客様です。

  代理店・保険会社側がいくら「この商品(サービス)はいいものだから満足している
  筈だ」と考えても、お客様に価値があると思われなければ単なる自己満足でしかあ
  りません。

  一般的にお客様にとって期待通りの結果が得られた場合は「普通」である場合が多
  いといえます。

  お客様はそれなりの費用を支払っているわけですから、「○○してくれて当たり前」と
  思っている場合が多く、思った以上に対応が丁寧で気持ち良いとか、思った以上に
  処理が迅速であるとか、お客様が期待以上と感じる価値を提供することによって初
  めて「満足」の領域に達することができます。

  ■お客様はどのようにして評価しているか

   1.お客様の事前の期待価値にはどんなものがあるでしょうか

     お客様は、万一の時の安心のために保険に加入しています。

     言い換えるなら事故が起きた時の精神的、金銭的、物理的負担の軽減が目
     的です。

     それでは、お客様が代理店のあなたに期待している価値にはどんなものがあ
     るでしょうか。

     (1)お客様が保険に加入することで期待している価値(事前の期待価値)には
       どんなものがあるでしょうか?

       お客様の立場で考えてみましょう。

     (2)保険に加入したお客様が期待する商品本来の価値とは何でしょうか。

        列挙した事前の期待価値を「商品本来の価値」と「付随する価値(付加価
       値)」に分けてみましょう。

   2.保険では商品本来の価値を受けるお客様が少ない

     通常の物品やサービスの購入では商品本来の価値を受け取らない場合はあ
     りませんが、保険の場合、事故をする人の比率は低く、毎年90%以上の人は
     事故時の対応、補償といった商品本来の価値を受けることがありません。

     商品本来の価値である事故対応を経験するお客様はわずかです。

     事故をされないお客様はどのようなことで代理店のあなたや保険会社が満足
     が不満かを評価しているのでしょうか?

     代理店や保険会社が満足かどうかを判断する場合、多くのお客様が商品本来
     の価値ではなく、正しく迅速な事務処理や親切・丁寧な対応、各種案内帳票の
     わかりやすさやちょっとした気配りなど商品に付随する価値で行っています。 

     従って、事務処理を常に適正に遂行するなど、「当たり前」のことを「当たり前」
     に実現していることの重要性が高いと言うことができます。

   3.当たり前のことの積み重ねが信頼を生む

     いくら電話応対や接客が良くても、手続の時間がかかったり、質問に答えられ
     なかったり、間違えたりするとお客様は不安になり信頼を築くことができません。

     事務処理等、付随するサービスが適正に継続して行われることによって、お客
     様から「事故の場合も同じようにしっかり対応してもらえるだろう」と信頼される
     ことができます。

     あなたには保険のプロとしてすべてに完全が求められています。

  □お客様の期待に応えるために、期待されている価値を知る

   1.「当たり前」のことも事前に期待されている価値

     お客様の不満は事前の期待価値よりも実際に受けた価値が小さいことによっ
     て起こります。

     ところが、お客様が事前に期待する価値の中には、お客様にとって提供される
     のが「当然」であるため、「価値」とは気が付いていないものの、それが思って
     いた通りにないと不満になるものも多くあります。

     無いと不満になる「当たり前」価値にはどんなものがあるでしょうか。

   2.お客様の「当たり前」の価値とは何でしょうか

     日常行われている業務についての、お客様の期待をアンケートで調査した結果、

      ・保険証券は何日以内に欲しいか

      ・折り返し電話は何分以内に欲しいか

      ・郵送を依頼した書類はいつまでに欲しいか

     等の期待は人によってバラバラです。

     日常業務において、お客様に対して感謝の気持ちを持って「当たり前」のことを
     「当たり前」にすることが、お客様が期待した通り価値を提供することにつなが
     るのですが、「当たり前」のことはどうしても「慣れ」に流されるなど重視されず、
     おろそかになってしまうことがあります。

     常にお客様の期待を意識し、迅速、丁寧、確実と言った「当たり前」の実践に
     心掛けることが重要です。

     また、近年はお客様の消費者意識や権利意識等の高まりを受けて、代理店の
     あなたや保険会社に対するお客様の要求も厳しくかつ変化しているので、あな
     たにはこれまで以上にその期待を正確に把握する努力をし、要求に応えてい
     くことが求められています。

  □お客様が事前に期待する価値の特徴

   1.保険では商品本来の価値を受けるお客様が少ない

     一般的に物やサービスを購入した場合、使用しなかったり、サービスを受けな
     いことはありません。

     ところが、万一の事故のために保険に入っていても事故をする人はごくわずか
     です。

     言い替えれば保険の場合は商品本来の価値である事故対応や保険金支払
     いを受けない人が圧倒的に多く、これらのお客様は商品本来の価値を知るこ
     とはできません。

     お客様はありとあらゆる機会に様々な印象を持つので、どんな機会にも悪い
     印象を与えないためには親切・丁寧に対応する、事務処理を常に迅速、正確
     に遂行するなど、全てにおいて「当たり前」のことを「当たり前」に実現している
     ことが重要となります。

   2.お客様の期待する価値とあなたの提供できる価値は同じか

     保険商品を販売しているあなたあなたから見れば、日常業務の中でそれ程重
     視しないことでもお客様にとっては大きな問題であることがあります。

     また、保険として対応できる範囲を超えていることでも「保険ではこれ位してく
     れて当たり前」と感じていることもあります。

     消費者が一般的に、保険に対してどんな価値を期待しているか、

      お客様は商品やサービスを購入すると、その代理店・保険会社のことに接す
      るあらゆる場面で善し悪し、好き嫌いを判断すると考えられており、その場
      面、場面のことを「真実の瞬間」と言います。

     例えば、電話等で話す機会など直接接する場面だけでなく、事務・手続の迅
     速・正確さ、パンフレット・約款等の見やすさ、受け取った案内等書類の内容の
     わかりやすさ、書類が来るタイミング、たまたま見聞きしたCMの印象、人から
     聞いた噂話、他の会社から購入した人が受けたサービスの話(自分が受けた
     かどうかの比較)など、購入した商品を提供している企業名が頭に浮かぶあり
     とあらゆる瞬間のことで、これら全ての積み重ねが満足・不満足を判定する際
     の判断の材料となります。

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