代理店にとってのCSを見直す Ⅳ
 

  □CSとコンプライアンス

   1.CSはお客様のご機嫌をとることではない

     CS向上と言えども、お客様の要求に何でも応えるわけではないということは
     誰もがわかっています。

     ところが、「何の期待に応えるべきか」の判断基準を正しく持っていないため
     に、応えるべきでない要求にも応えなければならないと勘違いしている場合も
     結構あるようです。

   2.CSとコンプライアンス、できることとできないこと

     CSやコンプライアンスはあなた私達の業務の根底にあるものです。

     従ってたとえお客様が不満であってもルールや規定、法律に違反することは
     決してできないのは当然です。

     ○お客様が不満、苦情を言われればCSに反していると誤解していないか

      お客様は常に正しいわけではありませんし、結果的にはお客様にとってプラ
      スにならないことでも「○○して欲しい」と言うこともあります。

      お客様が間違っていれば訂正して納得させてあげることもCSでは非常に大
      事なことですし、できないことをお断りするスキル(技術)も重要です。

     ○ご要望にお応えできないことを納得して理解してもらえることがプロと
      しての能力

      お客様に間違いを指摘する際にも、単に「規定が○○だからできません。」だ
      けでは、こちらの言い分を主張しているだけであり、お客様の立場を無視し
      ています。

      世間の消費者感覚からは到底受け入れられません。

      もしお客様から法律や規定、約款等に違反する取扱い等の要望があっても、
      お客様にその内容や背景等を十分に説明し納得してもらったうえでお断りし
      なければなりません。

      言い換えるなら、CSとは、何でもお客様の言う通りにすることではなく、お客
      様の希望通りにならない場合でもプロとして十分納得していただいく説明が
      できることであると言うことができます。

  □CSとコンプライアンスの関係 

   ご存知の通り、CSは単純にどんな時もお客様を「不満、不機嫌にさせないこと」で
   はありません。

   従って当然お客様がいくら要求してもコンプライアンス上問題のあることは決して
   受けることはできません。

   ただし、ⅢのCS対応事例にもあった某ファミリーレストランで食事をしていた家族
   が、脇を通りかかったウェイターに「すみません。」と声をかけました。

   するとウェイターは「恐れ入りますがテーブルの上のボタン(「ご用の時は押して下
   さい」)を押して下さい。」と丁寧に回答しました。

   このように言うだけではお客様には不満が残るだけですからCSの点から言えば
   不合格です。

   お客様本位の姿勢をもって、お客様の立場を理解し、どのような対応方法がご納
   得いただけるか、誠意を持って対処し十分に話し合って少しでも不満を解消する
   ように努力することがCS向上につながります。

   規定や業務に関する知識だけでなく、どんな場合でもお客様の立場で、お客様に
   何とか少しでもいい方法がないかを考えようとする心がCSの原点であると言うこ
   とができます。

   ○単純に「お客様がこう言っているから」を判断基準にしていると間違っていること
    も多くあります。

    時には目先のウォンツ(wants)に応えることもありますが、お客様にとって本当
    は何が一番良いかというニーズ(needs)に優先的に応えることを考えて価値を
    提供することがCSに繋がります。

    モラル事案など明らかに悪意を持っている場合は別として、少なくともお客様の
    思い込み、誤解などによる要求に対しては、誠意を持って納得していただくまで
    丁寧に説明し、万一加入時の説明不足で誤解を生じさせていたり正しい理解を
    させることができなかったのであれば当然お詫びしなければなりません。

   1.代理店、保険会社に対するイメージ

     お客様は代理店や保険会社に対して一般的な「こうあるべき」というイメージを
     持っています。

     多くの方々は金融商品を扱う者として「正確」「確実」「迅速」など「堅実」である
     ことを期待し、だからこそ保険に加入すれば「安心」であると考えています。

     ところが、その一方で、お客様のこれらの期待を理解せず、ルーズな対応をす
     ると「堅実」さが失われ、お客様は安心のために保険に加入しているにもかか
     わらず、余計な心配、不安を与えられる場合があります。

   2.仕事に対する慣れは要注意

     例えば、「連絡をもらうよう伝言しても連絡が来ない」「連絡してもすぐに手続き
     してくれない」「頼んだ書類がすぐ来ない」「手続きしたのに処理されていない」
     「満期の案内が直前まで無い」「質問しても曖昧な答しか返って来ない」等々、
     お客様の信頼を裏切る事例は後を絶ちません。

     これらの原因は、業務に携わる私達がお客様の「気持ち」を理解せず、業務に
     対する慣れから緊張感を失い「大した問題ではない」「期日までに手続きすれ
     ば問題ない」「とりあえず○○しておけば良い」等と安易に判断してしまうことに
     あるのではないでしょうか。

     初心に帰り、業務に緊張感をもって取り組んでいた頃のことを思い出してみま
     しょう。

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