目標管理表の作成と活用

  目標管理の意義
   目標管理制度は、従業員が自ら目標を設定し、その達成度合いを評価するというもの
   です。
   納得性が高く、従業員の意欲も向上させることができる有効的な評価ツールとして
   広く使われています。

   どのような目標にチャレンジするのか、といった目標の難易度も「意欲度」として
   評価します。

   この際、目標は、
    (1)明確・具体的であること
    (2)計測可能であること
    (3)達成可能な適切なレベルであること
    (4)代理店としての目標とリンクしていること
   の4つの点を踏まえて設定することが大事です。 

   途中経過をチェックし、常に上司がフィードバックしながら、従業員の能力を向上
   させることが望ましいと言えます。
   導入の際には、スケジューリングや、対象者の選定、面接などのフィードバック
   ルールの策定、など十分な準備を行う必要があります。

  □目標管理制度
   目標管理制度とは、社員一人ひとりが、担当する職務に関して一定期間内に達成
   すべき目標を自主的に設定し、その目標実現のために意識的、能動的に努力する
   ことによって、業績向上と能力向上を図ることを目的とした制度です。
   目標管理制度を導入する際には、通常、 「目標管理シート」 を用います。

   目標管理シートは様々な作り方がありますが、目標管理シートは、 「業績目標」と
   「職務遂行目標」および「能力開発目標」ならびに「業務改善目標」 の四つの目標を
   設定し、期間終了後に「自己評価」と「上長評価」をし、次期への課題を明らかに
   することによって、絶えず目標をバージョン・アップしながら、目標を実現して行く
   ことを目的としたものです。


  □目標管理表テンプレート

   (1)「目標」とは
     目標管理における「目標」とは、いうまでもなく、計数目標だけをいうのでは
     ありません。

     目標には、計数目標のほかに、遂行職務のレベルアップ目標や能力向上目
     標、業務姿勢の改善目標などがあります。

     また、目標管理制度における目標は、その性格によって、①実行目標、②改善
     目標、③挑戦目標の三つに分けることができます。

     どの目標に重点をおくかは、その企業の実情と個々人の状況(労働者の職種
     や階層)によって決めることになります。

   (2)目標項目の設定

     目標管理シートの目標項目は、職務基準書(グレード要件書)に沿ったものに
     すること、また、人事考課の評価内容に則した項目を設定することが大切で
     す。

     たとえば、人事考課の評価要素を業績、業務遂行、業務姿勢とする場合に
     は、目標管理シートも業務目標、能力開発目標、業務姿勢改善目標などのよ
     うに対応させた項目を設定します。

     では、参考例として目標管理表での記載のしかたについてのポイントを見て
     いくことにします。   

     ①「業績目標」
       例のように「業績目標」を計数的に表せるときは、計数目標を設定します。
       計数的な業績目標を設定できないときは、定性的な到達目標(技能
       アップ目標など)を設定します。

     ②「職務遂行目標」
       「職務遂行目標」欄では、業務遂行に関する目標を重点的に掲げる
       ようにします。
       例では、「強化項目」として、重点目標を決めるようになっており、「内容」
       欄に、具体的な目標を記載できるように作られています。
       なお、「強化項目」欄は、順位をつけてもよく、◎や○、△などの記号で
       重点を表してもよいでしょう。
       さらに、重要度に応じてウェート(10点満点)付けする方法もあります。

     ③「能力開発目標」
       「能力開発目標」欄は、一人ひとりの能力開発のために必要な点を
       明らかにし、その習得を目標とする自己啓発目標などを記載できる
       ようにします。

     ④「業務改善目標」
       「業務改善目標」欄では、改善すべき内容、性質に応じて、現状の中
       から問題点を拾い出し、それへの対応を改善目標として設定する
       ものと、将来を予測し今から手をうつべく、設定する創造目標等を
       記載します。

   (3)実績のチェック

     目標期間が終了した後に上長が評価をするための上長評価欄のほか、部下
     が目標に対する達成状況を自己評価するための自己評価欄も設けておく。

     これらの欄を設けておくと、部下の取り組み姿勢や努力の程度などを知ること
     ができ、フィードバック面談や部下指導の際に役立てることができます。

  □活用上のポイント
   目標管理制度は、①業績向上(組織目標の個人へのブレークダウン)、②個人の
   能力、技能の向上、③個人業績(成績)の評価ツール、などのために活用されますが、
   目標管理制度が効果をあげるためには、面談制度と併用することが大切です。

   具体的には、①目標設定面談を行って目標のすり合わせを行うこと(その際、一
   ひとりが適正な目標を設定するように、上司が指導、援助する)、②期中は、部
下が
   目標を確実に達成できるように援助、指導すること(必要に応じて教育研修
を受け
   させる)、③期末には、目標達成状況について自己評価を行わせたのち、
上司
   との面談で到達点や成果などを確認すること。

   その際、上司は評価結果をフィードバックすることが大切です。

  □留意点
   目標管理制度を成功させるためには、

    ①目標設定面談に臨む上司が事前に部下一人ひとりについて目標や
     課題を整理しておくこと
    ②期中のフォロー・アップを欠かさないこと
    ③面談の場で、上司が評価結果についてフィード・バックすること

   の三点が大切です。

   このように、目標管理制度を導入する際には、「面談制度」を確立し、面談内容を
   充実させることが不可欠であることに留意する必要があります。

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