□営業マンが習得すべきこと

    ・相手業界固有の知識の修得(相手を知る)

    ・マーケティング営業の実行(「売る」から「売れる」営業)

    ・態度(基本動作、見た目の重要性)の体得

    ・行動力の発揮(アクションプランに基づく)

    ・情報武装(「勘」「経験」による精神論営業からの脱却)

   があります。

   ここで第一に肝心なのは、テクニックや経験よりもマーケティングに基づいた行動力で
   あり、「効率的行動」です。

   第二に、「決められたことを、決められたとおり実行する」『基本の遵守』です。

   第三は基本遵守をさせる「マネジメントの発揮」にほかなりません。

   “営業マンを信用しても、そのとる行動を信用してはならない”という考え方のもと、   
   営業マン管理を実施することが大切です。

   問題の本質を探り当て、それにふさわしい解決策を得る有効な方法として、個々の営業
   担当者の営業活動を復習・再検討することがあげられます。

   この営業担当者への復習・再検討は、担当者各人の毎日の営業活動の結果を上司と
   部下が1対1の面談を通して、問題点を抽出し、解決方法を考え、上司が今後の方針
   を与えるというコーチングに通じる育指導法です。

   セールスレビューを取り入れる目的は

    ・営業部門全体における士気の向上

    ・営業担当者各人の営業技術の向上

    ・組織人としての営業担当者の基本動作の向上

    ・営業ノウハウ蓄積による営業活動の効率化

    ・部下の上司に対する親近感や信頼度の向上

   セールスレビューは日々の活動を題材にしますが、何の資料もなく漫然と部下と向き
   合っていても建設的な意見は出てきません。   
   そこで、レビューを行うにあたっては次の3種類のツールが必要となります。

   営業マニュアル 

    日々の営業活動から生まれた貴重なノウハウを営業活動のステップごとにまとめて
    標準化し、体系化したものが『営業マニュアル』です。   
    このマニュアルがあれば指導者によって指導内容に差が生じるということもなく、
    体系的な指導が可能となります。    
    営業活動マニュアルには次のような営業プロセスごとに、何をすべきかを記載
    します。 

     ・ターゲットを選定する

     ・面会の約束をとる

     ・商談をする

      a.話を切り出す      

      b.プレゼンテーションをする

      c.相手の意見を聞く

      d.提案書を提示する

      e.提案に対する意見、感想を聞く

     ・クロージングをする

     ・リレーションシップ

      アフターサービスを通じて顧客との信頼関係を高め、他の客を紹介して
      もらう   

   営業活動(行動)計画書     

    計画書の基本となるのが月報と週報です。

    レビューするおもな項目は、次の2点です。

     ・時間の使い方 

     ・営業活動の各ステップにおける効率的な方法      

    この2つの観点から営業活動の管理に必要な計画項目を洗い出し、所定の営業活    
    動計画書として準備します。    
    これを使用して、各営業担当者の営業活動を計画していくことになります。

  営業日報 

   営業活動計画書ができれば、営業担当者はそれを上司に提出しレビューを受け
   ます。

   その際、上司は活動計画が妥当か否かをチェックしなければなりません。
   チェックするためには、営業担当者の今までの活動状況を記録した営業日報が必要
   になります。

   ただし、はじめから堅苦しく複雑な日報を作成しても、営業担当者の負担が重くりすぎ
   て続かないということになりかねません。    
   まずは毎日の日報を習慣化するためにも、簡単なメモ書きのようなものからはじめ
   てみましょう。

   そして、部下との面談に際しては記録(部下面談記録シート)を取ることです。

  □実施レビューの内容   

   セールスレビューは月に2回あるいは、週に1回というように回数を決めて定期的に行
   います。   
   内容については、対象者、活動内容、活動結果により、話し合うべき項目が必然的に
   決まってきます。

   主なポイント

    ・目標と実績に関すること     
      (例)当月目標と実績の差異分析、改善事項の確認、次月目標とその根拠

    ・目標実現に向けた行動計画に関すること

      (例)訪問計画、新規開拓計画

    ・具体的な行動内容に関すること

      (例)提案内容、キャンペーン内容   

   これらは、自社の状況に合わせて設定する必要があります。

   営業主任にレビューする能力がついていない場合はその上の課長が個々の営業 
   担当者のレビューを行い、課長の管理能力が高い場合は部長による課長へのレ 
   ビューを3カ月に1回だけとするなど、実状に合わせて調整します。
   
  □増収している会社とそうでない会社の違い

   マーケティングはお客様の要望を十分に把握し、それに応える商品を適切に提供する
   ために、企画、商品、サービスなど自社(店)のすべての機能を見直していくことです。

   今の時代こそが、自社(店)、営業担当者に力をつける正念場でもあります。

   売れている人は、何か特別な手法を用いたり、奇抜なスタイルで売ったりしているように
   思われることもありますが、実際には、ごく普通の営業スタイルです。

   ○増収している会社(店)/営業担当者

    ・集客、新規開拓、顧客の固定化の仕組みがある/入念な準備をしている

    ・実行可能な経営計画を作成している/計画に基づいた営業活動をしている

    ・自社(店)に業務マニュアルが整備/ロープレ、トークを常に勉強し、努力
     している

    ・自社(店)に顧客接点拡大の仕組みがある/お客様にファン(紹介受注)が
     多い

    ・新規顧客を固定客にする仕組みがある/アフターフォローに注力している

    ・営業マンの行動管理の仕組みがある/時間管理・行動管理ができている

   増収できない会社(店)/営業担当者は上記の逆を行っています。

  □セールスレビューの具体例

   セールスレビューの実行方法のひとつとして、レビュー計画とその内容をご紹介
   します。

    (1)今後3ヶ月の活動計画(3ヶ月先行管理

      営業政策全体について、売上アップのための取り組みがなされているか、計画
      書を提出させてその妥当性をチェックします。      
      (例)キャンペーンの設計、説明会の実施、イベントの開催、新商品の投入な
         ど   
    (2)今後1カ月の活動計画(月報

      重点的な活動を要するターゲットが絞り込めているかなど、今後1カ月間の活動
      が明確にイメージできているかをチェックし、できていなければ指導します。

    (3)今後1週間の活動計画(週報

      営業担当者にこれからの1週間のタイムテーブルを提出させ、各訪問先にどの
      ようなツールを用いて、どのようなトークでセールスを行うのかチェックしま
      す。     
      同時に、無駄な訪問がないか、社内での無駄な作業がないかということもチ
      ェックします。

      セールスレビューを取り入れることにより以下のような効果が得られます。

       ・営業部門全体における士気の向上

       ・営業担当者各人の営業技術の向上

       ・営業ノウハウ蓄積による営業活動の効率化

       ・部下の上司に対する親近感や信頼度の向上

    改革への行動

     「今変わらないで、いつ変わるのか?」

     弊社HPでも中小企業の改革について進言・提言をしています。

     しかし、残念なことですが多くが変わろうとしません。

     さまざまな業界で海外進出が加速していますが、はたしてそうしなければ生き残れ
     ないのでしょうか?

     国内マーケットにもう一度目を向ける必要があるはずです。

     モノをモノとして売っている限り同業他社となんら変わりありません。

     結果、価格競争に陥る羽目になってしまうのです。

     あなたの扱う商品・サービスは価格競争に陥るような、そんな安っぽいものでは
     ないはずです。 

     あなたの扱う商品・サービスは『お客様の抱える問題解決の手段』であるのです
     から。

     そうすれば、おのずと競合他社との差別化が図れるはずです。

     目先の利益にばかりに目を向けている限り、場当たり的な言動に終始し、自社に
     いつまでたっても『仕組み』はできません。

     成長期は終わり、つくれば売れた時代は過去のことです。

     ここは歯を食いしばって改革を断行しましょう。    
   
  □お客様を知る

   お客様を知るためには情報の収集が欠かせません。   

   商談がスムーズに進むか否かの8割は、『事前の準備』で決まります。

   営業における“準備”とは、カタログや提案資料、営業ツールなどを整えることだけで
   はありません。   

   そもそも、営業の原点は、「お客様の視点に立ち、お客様に求められている商品や
   サービス、付加価値を提供すること」です。

   お客様のニーズに合わせた提案をするためには、営業する前に、まず、お客様をよく
   知らなくてはならず、そのための準備が必要なのです。 

   例えば、企業を対象とした法人営業なら、相手先企業のホームページやカタログなど
   で、企業理念や経営方針、商品構成、重点的に扱っている商品、ターゲットとしている
   地域や顧客層などの情報、最新情報(新着ニュースなど)等をチェックします。

   そして、お客様の状況や興味を持っているポイントなどを把握した上で、自社の商品
   やサービスのうち、何に興味を持っていただけるかをあらかじめ予測して、準備してお
   きます。

   個人を対象とした営業の場合には、お客様の家族構成や職業、ライフスタイルやこだ
   わりなどから、「このお客様は、どのようなことに興味を持ち、どんなふうに暮らしてい
   るか」をイメージして、それに合った提案ができるよう、準備します。   

   これまでの顧客の中から、同一地域に住む、同じような家族構成や職業の方の資料を
   見て、事前に研究してみるのもよいでしょう。

   売れている営業マンは、事前準備から計画、アフターフォロー、時間・行動管理まで
   を含め、自分の営業スタイルを確立しているものです。

   ただやみくもに営業活動を繰り返すだけでは、「今日は売れた」「今日はダメだっ
   た」というような、その日暮らしのスタイルから脱却できず、進歩がないばかりか、自
   身にとっても“売れないストレス”を抱え込むことになってしまいます。

   法人、個人どちらの営業も、お客様が興味を持っていることが事前にわかる場合には、
   それについて、徹底的に情報収集して準備をしましょう。   

   また、こちらの売り込みばかりでなく、お客様のお役に立つ情報や資料などもいろいろ
   と取り揃えて持参したりFAXで送ったりすることで、お客様との接点が増え、顧客満足に
   つながります。

   こうした入念な事前準備が、お客様との初回面談を成功させ、商談をスムーズに進め
   るポイントなのです。   

   不況だからこそ、「当たり前のことを当たり前にする」。   

   そして、「自分自身の、輝かしい未来のために、“今”の瞬間を大切すること」を、心が
   けたいものです。    

  お客様の価値観

   お客様の価値観は、十人十色であるということです。 

   つまらなく見える商品でも、相手(お客様)にとって価値あるものなら、たとえ価格や条
   件が不釣り合いに見えても、商品は必然的に売
   れていくものです。 

   こう考えていくと、営業の原点は、「お客様を中心
   として、相手に求められているものや価値観を提
   供すること」です。

   お客様ごとに異なる価値観に柔軟に合わせて 
   いくためには、まず、自社(店)の商品やサービ
   スがお客様にとってのメリットをなるべく数多く
   見つけて、お客様の価値観にフィットするため
   の「接点」を増やしていくことが大切です。

  □お客様の価値観を見極めるポイント

   まずは、「観察」が大切です。

   お客様の言葉や服装などの持ち物から、   
   「このお客様は何に興味を持ち、どんな悩み(問題)
   抱えているか」を想像してみるのです。  

   仕事や家族などの話題から、ライフスタイルを想像してみます。  

   次に、このお客様なら自社商品のどのようなところに魅かれるかを自分で考え、提案
   してみます。

   その提案は、一度で当てはまることはないかもしれませんが、大切なのはその後の観察
   です。

   自分が提案した商品やサービスに、お客様がどう「反応」するかを見るのです。

   たとえば、「それは、高すぎる」と言われれば、そのお客様の価格感は提案したものより
   低いため、次はそれを踏まえて提案すればよいわけです。     

  □自社の扱い商品・サービスに惚れ込む(知る)

   営業担当者の中には、自社の商品・サービスのデメリットや弱みを理由に、「うちの商
   品は○○があったらもっと売れるのに」「自社のサービスは、□□だから売れない」な
   どと、売れない理由を自分で決めつけてしまっている人がいます。 

   売れない理由を商品やサービス、景気のせいにしているのです。

   いつも、「あれがない、これがない」と、売れない理由を正当化している人がいま
   すが、この状態ではどんな商品も売れません。

   また、「もし自分が、▽▽社の営業担当者だったら売れるのに…。」「自社の商品はよ
   くないので、売れない」などと言う人も、同様です。

   売れる人と売れない人がいる状況を考えてみれば、たとえどんな商品を扱っていても、
   売れるか売れないかは本人の気持ちの持ち方次第なのです。   
   まずは、営業担当者自身が、自社の商品・サービスのメリットや強みを、あらゆる角度
   から見つけます。

   そして、可能であれば自分自身で購入することで、お客様と全く同じ立場に立ってみる。

   さらに、商品やサービスを使ってみて、さらに強みを見つけるよう努める。

   こうして、自分自身が商品を使用し、徹底的に研究し惚れ込むことで、お客様に対する
   訴求力が増します。

   加えて、商品を使用した、体感・実感をお客様に伝えることができるため、セールスト
   ークなども自然にうまくなるものです。

   商品を徹底的に研究し惚れ込むことで、お客様に対する訴求力が増します。

  □お客様の「買いたい」気持ちを高める(ニーズ喚起

   お客様が商品・サービスを購入する場合、最初から「買いたい」という気持ちになって
   いるわけではなく、購入の際にお客様がとる行動のプロセス・心の動き心理状態の段階
   を踏んでいくといわれています。AIDMA(アイドマ)の法則       

   営業担当者に必要なのは、お客様の心理状態を見極め、「今、お客様は、購買心理
   のどの段階にいるのか」を知ること。   

   そして、「次のステップに上がっていくには、どうすればよいか」を考え、その経過
   を見ながら、適宜適切なアドバイスや提案・行動をすることです。

   お客様がまだ買いたい気持ちが高まっていない状態で「契約してください」とロージング
   かけても、契約は決まりません。

   また、競合商品とどちらがよいか等と迷っている時には、自社を選んでいただけるよう
   にセリングポイントをお勧めしていきますが、ここで注意したいのは、お客様ごとに
   価値観が異なることです。  

   自分の価値観を相手に押し付けず、相手に合わせて商品のメリット(お客様にとって)
   を勧めていきます。  

   その上で、競合商品の知識や情報などをあらかじめ収集し分析・研究しておき、自社
   の方が勝っているセリングポイントを見つけ、劣っているところやデメリットには、
   応酬話法(対応するセールストーク)などの準備も必要です。 

   営業担当者の役割は、お客様に購買心理の階段をうまく上がらせることです。

   購買心理の各段階で、お客様には、どうすれば次のステップに上がっていただけるか
   という対処法をあらかじめ準備しておけば、スムーズな交渉や営業展開ができるのです。

  □業績アップの仕組み   
   お客様側の購買心理を、商談のシナリオ(アプローチ ⇒ プレゼン ⇒ クロージン
   グ ⇒ アフターフォロー)に照らし合わせてみると、営業する側にとっては、営業活動
   を効果的に行いながら、実績アップするよう、「仕組み」ができます。

   営業活動の「仕組み」とは、営業担当者が営業の基本的なパターンを作り、改善を続
   けて、よりよい営業のパターンを構築することです。

   「初回面談 ⇒ 見極め ⇒ 提案・見積り提示 ⇒ 問題点・課題の解決 ⇒ 契約⇒
   アフターフォロー ⇒ 紹介依頼」というように、営業活動の流れに沿って、「どのような
   タイミングで」「どのような営業をするか」を「仕組み化」しておけば、営業活動が効率
   よく効果的にでき実績もアップして、生産性が上がっていきます。 

   生産性が上がる理由は、営業担当者が、「今日は売れた」「今日は売れなかった」
   というような、その日暮らしの場当たり的な営業スタイルから脱却できるため。   

   基本パターンに基づいて、「今日は、こう工夫したら、もっとうまくいった」「今日は、
   ここがダメだったから、改善しよう」という具合に、営業活動を毎日積み重ねるほどに、
   営業活動が改善され、目に見えて上達していきます。   
   ですから、営業担当者は自分自身がスムーズに、効率よく営業するための営業パタ
   ーンを構築するとよいでしょう。    

   また、営業担当者が複数いれば、こうした営業の基本パターンを用いながら日々改善
   していくと、全員が実践した結果をもとに、さらに効果的な営業のやり方を共有化でき
   ます。   

   さらに、こうした「仕組み」を社内で共有化しておけば、営業をマネジメントする
   リーダーや上司にとっては、部下指導そのものが効果的かつ効率的にできるよ
   うになります。

   営業担当者という「人」そのものへの指導ではなく、営業担当者が行っている「営業
   活動」のやり方に対する指導ができるため、営業会議は、「売れた」「売れない」という
   結果管理ではなく、「何が原因で売れないか」「どう改善すれば売れるか」という、プロ
   セス管理となるため、会議の効果も高まります。 

   今では、このような営業の流れをWebでシステム化する会社も多くなってきました。

   今のように変化の激しい時代には、次々と競合する他社、商品やサービスが生まれ、
   お客様の価値観も刻一刻と変化していきます。 

   現状の営業スタイルに満足することなく、日々、お客様や環境の変化に対応すること、
   そして、そのためには、たゆまぬ努力や改革・改善を心がけたいものです。 

  □お客様は、“何”を買っているのか?  

   営業で最も大切なこと。

   お客様はあなたから、“何”を買っているので
   しょうか?

   たとえば、お客様が花束を買う場合。

   お客様が買っているのは、実は花ではなく
   その先にある付加価値(気持ち・シーンなど、
   商品そのもの以外のメリット)なのです。

   お祝いに花束を買うなら、「華やかさと歓び
   で、お祝いの場を飾りたい」という気持ち。

   お見舞いに花束を買うなら「病室に癒しを届け、
   闘病をいたわりたい」、恋人に花束を買うなら
   「プレゼントをした恋人の喜ぶ顔を見たい」という気持ち。  

   そして、自分のために買うなら、「住空間をステキな花でアレンジしたい」、というよう
   な付加価値です。 

   もし、「商品・サービスそのもの」だと思っているとしたら、その考え方では、残念なが
   らお客様の心はつかめません。

   お客様があなたの商品・サービスを買う場合。

   お客様が買っているのは商品・サービスそのものではなく、その先にある付加価値
   (安心感、シーンなど、商品・サービスそのもの以外のメリット)なのです。
   ですから、営業担当者は、お客様に対して、「花という商品の先にある付加価値」を提案
   することが仕事であって、単純に物を売っているわけではありません。

   今、ほとんどの商品・サービスを購入しようと思えば、実店舗を介さず、インターネット
   で購入できる時代です。

   だからこそ、このような付加価値の提案は、営業担当者にとって、これまで以上に重
   要な仕事だと言えるのです。   

   このように考えていくと、営業とは、自分が提供している商品やサービスがもたらす付
   加価値で、お客様が喜び、満足し、幸せになっていく様子をイメージできれば、営業その
   ものが楽しくなってきます。   
   そして、お客様の心をつかむ営業とは、突き詰めれば、「営業担当者がどれだけお客
   様の気持ちを理解でき、お客様を幸せにできるか」を考え続けることに他ならないの
   です。

  ■営業力

   経営者自身が「自分の会社の強みは○○力」と思っていても、顧客は営業担当者の細
   かな対応や約束を守るといったことを評価している場合が多い。 

   それをはき違えると、営業力強化策をいくら打ち出しても、空回りするだけになります。

   『うちの商品は他社にない商品だから必ず売れる』と考えていないだろうか。

   しかし、実際に売る時、どんな提案をすればお客様に喜ばれるのかを理解している
   営業マンは多くありません。

   営業力を強化するのに欠かせない具体的な取り組みの1つは、情報・知識の共有化
   と活用によるナレッジマネジメントの実践です。

   営業マン(担当者)は顧客と接する中で、様々な情報を集めてきます。

   しかし、これを組織的に吸い上げ、有効に活用する方法を考えなければ、営業部門全
   体の生産性は上がりません。

   情報の共有化については、今まで耳にタコができるほど発信しています。

   しかし、会社に情報収集から共有化して活用するまでの仕組みがなければ、問題は
   全く解決しません。   

   結果として、多くの会社(店)が継続できていません。

   大切なことは営業活動の最も基礎的なデータである営業日報の活用です。

   営業担当者間で、全員の日報を自由に見られるようにすれば、そこに書かれた情報
   を翌日の仕事に生かせるようになります。 

   既存客との取引拡大や新規の開拓につながる情報収集こそが、営業マンの最も重要
   な役割です。 

   情報共有化に必ずしも大がかりなシステムが必要なわけではありません。 

   今あるもので十分対応できるのです。

   数ある企業の中から顧客が取引先を選別する基準は、実は、ほんのわずかな気配り
   の違いであることが多い。

   特別なサービスにコストをかけなくても、日常の営業活動のちょっとした工夫で、ライ
   バルに勝つことは十分に可能です。  

   ライバルとの競争が激しくなると、商品・サービスそのものの違いや価格にばかり目を
   向けがちですが、それ以外の面での魅力づくりを徹底して考えれば、従来とは違った
   方法で局面を打開できます。

   お客様の立場で求められるサービスを真剣に検討すれば、アイデアは必ず出てくる
   はずです。   

   多くがその努力を放棄しているのが実態です。  

   実際の営業活動では、「聞き方」で勝負が決まるケースが多いのです。

   お客様・顧客の役に立つちょっとしたサービスを提供しようと思っても、相手のニー
   ズを聞き出せなれば、アイデアは浮かんできません。

   聞く(聴く)ということは、あなた(お客様)に関心があるという意志表示になるので
   す。

   じっくり聞いてもらうということは、相手にとって非常に心地いい。

   それが感情的な障壁を取り除く重要なステップになります。

   商売に関係のない話でも熱心に耳を傾け、徐々に仕事に絡んだ悩みや希望を探って
   いきます。

   その際、「営業担当者は、顧客の考え方やニーズの違いによって、あらかじめ何通り
   かの商談のシナリオをつくっておくと、顧客開拓が進めやすくなるのです。

   実際に「聞き上手」な営業担当者をどう育てればいいのでしょうか。

   サンキューレター(はがき)の活用です。

   単なる社交辞令だけでなく、面談中に聞いた相手のプライベートな話題や抱える問題
   などにも触れるのが原則です。
    
  セールストーク

   場当たりなトークをしていないでしょうか?

   基本的にプレゼンは聞き手が1人であっても複数であっても同じです。

   あなたはお客様、顧客にプレゼンする準備として、

    1.話のあらすじ、トークの手順を理解しているか。

    2.その日、聞き手とどんな話を、どんな順番でするべきか、自分の
      頭の中で構成ができているか。

    3.話す前に構成を明確にし、聞き手にわかりやすいものにしているか。

   プレゼンにおけるトークで大切なことは、単なる商品説明ではなく、「お客さまに 
   とってどのように役立つのか」という情報を提供することです。

   また、提案する商品・サービスの目的(抱える問題を解決する手段)と、この商品・サー
   ビスがお客さまにどのようなメリットがあるのかをきちんと説明することで、お客さま
   が決断しやすい状態にリードします。

  □失敗するトーク3つのポイント

    ・分かりづらい:ポイント、論拠、筋道が理解できない

    ・具体的でない:実施方法、実現可能性、期待効果があいまい

    ・面白くない:感動がない、意外性がない

   この3つがセールストーク失敗の基なのです。

   逆に言えば「分かりやすく」「具体的で」「面白い」トークができれば、成功です。

   ○資料作成

    セールスで重要なのは言葉だけで伝えるだけでなく、セールス(アプローチ)ブッ
    クなど、目に見える資料(グラフ、写真、イラスト等)と平行して行う。

   ○話し手の視点ではなく、聞き手の視点で話す

    話し手の視点ばかりで提案する人がいますが、聞き手の視点になっていないの
    で、聞き手の一番知りたいポイントは無視し、話し手のメリットのことしか提案し
    ない。

   ○聞き手の共通点を考える

    「分かりやすい説明」「話にインパクトがある」「具体的でイメージしやすい」「図、
    グラフ、写真により一目で理解できる」、言い換えるなら「思わず納得してしまう」
    です。

    強要された意味合いを持つ「説得力」ではなく、「納得力」です。

    聞き手が自ら積極的に提案に同意して、アクションにつながる力のことです。

    「納得力」に必要なのが、

    1.分かりやすさ

     「分かりやすさ」は難しい用語を使うことなく、子供に話すように、メッセージを
     シンプルにまとめることです。

     数値をただ羅列するのではなく、比較しやすいようにしてあげるのです。

     たとえば、「1日一杯のコーヒーを飲むお金で大切な家族と社員をお守りしま
     す。

     1日たった500円(500円×30日=15,000円/月)です。

     1回飲みにいったらいくらかかりますか?」というように、非常に安いというイ
     メージを相手に与えることができ、納得(説得ではない)してもらえます。

    2.信頼性

     提案内容にも、それを伝える人にも信頼がなければ、商品購入や自分の重要
     な判断をゆだねることはできません。

     「なるほど理解はできたが、納得はできない」ということになってしまいます。

      ○マイナス情報は先に開示!

       自分のプランを良く見せたい、自分の商品をアピールしたいという気持ちが
       強いと、ウィークポイントや、プランを採用した際に考えられるリスクなどの
       マイナス情報を明らかにするのを恐れてしまいがちです。

       プラス情報のみの発信はお客様の不信感を助長します。

       前半や中盤に、「とはいいましても、例えば、○○」など、状況によっては
       こういったケースも考えられる、というようにマイナスの情報も誠実に
       提示し、それに対してはこういう対処ができるので大丈夫、という情報を
       合わせて示せばいいのです。

    3.共感性

     人間は、感情を持つ生き物です。理屈で分かっていても、感情が反対すると判
     断できません。

     そのために、聞き手としてプレゼン内容に共感してもらう必要があるのです。 

     対話が生まれるように心がけます。

     話しかけるきっかけをトークの中に潜ませて、「○○さんの会社では、どんな対
     策をとられてますか?」など。

     双方向の交流がうまれるように、最初からトークのシュミレーションをし、シナリ
     オを創り込みます。

     プレゼンにおけるトークは一方が喋るものではなく、相互がいかに時間を共有
     するかです。

   商品には購入要因となる魅力が隠されているといえます。

   ですから、あなたの商品の魅力を見つけて、販売に利用することが大切です。

   まず、魅力となる言葉をぶつけることによって、お客に欲望を喚起(ニーズ喚起)し
   ます。

   そうすれば、必要な技術的な説明にも楽に入っていけることになります。

   次に、商品・サービスを売る場合、常に相手目線(相手の立場で考える)でプレゼンテ
   ーションすることが大切です。

   お客によって、それぞれに魅力を感じるものは異
   なります。

   そのためには、お客のニーズの探索をして、それに
   沿ってプレゼンテーションを展開する必要があり
   ます。

   セールストークは、さまざまな見込み客を想定し
   て、複数のトークを事前に用意しておくと同時
   に、お客のニーズを探索するための言葉を用
   意しておくことも必要になるのです。

   そしてその次に重要なことは、できるだけ少な
   い言葉で、見込み客の直接の好意的な注意を
   引き付けるということです。 

   最初の言葉を、キチッと伝えられなかったら、
   見込み客はその場を立ち去らないまでも、気持
   ちが離れていってしまいます。

   せっかく訪問しても、「ちょっと用事があるので」の
   一言で終わってしまいます。

   すぐれたプレゼンテーションであるためには、できる限り少ない言葉数で、お客の注意
   を引き込むことです。

   場違いな言葉など場当たりな言葉をしゃべることは、せっかくのセールスをだめにして
   しまう危険があります。

   ですから、特に、最初のセールストークは長いものにせず、極力短いものにすることが
   大切です。

   人は、即断しがちなものです。

   第一印象である程度のイメージを作り上げて、あなた自身、そしてセールスの内容や
   商品・サービスについての評価を決めてしまいます。

   ですから、最初に発する言葉で、その後に続くセールストークに耳を傾けてもらえるよ
   うな、お客様に興味を起こさせるような言葉を投げかけることができるかが重要なポ
   イントとなります。

   お客の態度を決定づけるのは、この最初の数秒間にかかっていると言えるのです。

   成約に結びつけるプレゼンテーション(プレゼン)は、できるだけ少ない言葉から成り
   立っているものです。

   たとえ、多くの魅力をもっていても、すべてを話そうとしないことです。

   それをくどくどと話していたら、効果は上げられないでしょう。

   最初の短い時間で、相手の興味や注意を引き付けなければ、その後、お客は話を聞
   いてくれません。

   ですから、見込み客に会ったときは、くどくど説明したり、口ごもらず、最初の一言で、
   すばらしい第一印象を与えるように努めなければなりません。

   好感触がつかめたところでプレゼンに入ります。

   商品説明は充分に練り上げたものでなければなりません。

   商品の利点(お客様にとってのメリット)と特徴(商品自体のすぐれた点)を数多くピッ
   クアップしておき、相手のニーズを探索しながら、相手の購買意欲をそそる最も効果的
   な言葉を繰り出します。

   相手の質問にもあわてずに丁寧に答えます。

   相手の質問が一段落したら、クロージングの言葉を自然になげかけてみます。   

   クロージングでは、「契約をしていただけますでしょうか」などと聞くのではなく、「ど
   のような方法で契約いただけますか」というスタイル(「イエス」、「ノー」を求める質
   問はしない)でクロージングへと導きます。

   商品知識を身に付けてセールストークを練り上げ、営業や販売の数値に成果として結び
   付けるためのプレゼンには、ロールプレイング(ロープレ)は不可欠なものとなります。

   ロープレの目的は、あなたが練り上げたセールストークや考え上げた殺し文句の有
   効性を検証することにもなります。

   実際の交渉の進捗状況に合わせて、その交渉の目的と場面を想定してロープレを行い、
   セールストークの内容確認と話の進め方について、チェックを行います。

   「もっと相手のメリットをわかりやすく説明する必要がある」とか、「具体的な例をあ
   げたほうがわかりやすい」など、本人には気がつかないような問題点が浮かび上
   がったりします。

   その問題点を克服すれば、より良い内容にすることができます。

   場当たりなセールストークからは何も生まれません。

   早くそのことに気付き、自社(店)に営業の仕組みをつくることが、社員教育
   マニュアルの整備につながり、売上アップに結びつくのです。


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