営業マネージャーの仕事と役割


  ■営業(セールス)マネージャーの果たす役割

   営業力を強化するための重要な方策の一つに、戦略的な思考ができ、それを実践す
   るセールスマネージャーの育成があります。

   マネージャーの中には管理職であるにもかかわらず、適切な仕事の進め方や部下の
   育成法などが分からない人も見受けられます。

   このようなスキル不足のマネージャーは、営業スタッフに間違った指示を与えがちで、
   ひいては業績の足を引っ張る原因ともなります。

   企業の求めている管理職とは、与えられた目標の達成が困難となる環境変化が起き
   た時、何とか知恵を絞り、創意工夫して目標を達成するか、目標に限りなく近づける
   人です。

   優秀な営業マンがマネージャーの立場に立ち、部下指導をする場合、往々にして自身の
   現役時代の経験と勘に頼ることが多く見られます。

   しかし、部下である営業マン育成において重要なことは、自身の成功体験を基にした指導
   を行わないことです。

   大企業と比べ中小企業では優秀な人材を採用できるチャンスは多くありません。

   ですから、業務を標準化しなくてはならないのです。

   限られた現有資産の中で効率・効果的な経営をしていくには、誰に代わっても業務が
   滞りなく動くことが求められます。

   結果しか求めない営業管理(図)をしていると、社員のモチベーションは下がり、組織
   内のコミュニケーションは希薄になります。

   会社は優秀な営業マンのスキルやノウハウを組織として共有化せずにいた結果、
   仕組みはなく、社員には精神論を唱え、叱咤激励しているだけです。

   これでは人材が育ちません。

   営業マネージャーに求められるスキル(仕事・役割)とは営業マンに精神論を説くので
   はなく、営業プロセス通りに活動しているかの管理です。

  営業プロセスを標準化 

   組織全体で効率的な営業活動を行うためには、営業のプロセスを標準化することが必要
   です。

   営業プロセスとは、見込み客の発見から新規顧客の固定客化に至るまでの一連の流れ
   のことを指します。

    a.見込み客の発見(リストアップ)

    b.見込み客とのアポ取り(電話、FAXによるアプローチ)

    c.見込み客との良好な人間関係作り(リレーションシップ

    d.見込み客の自社商品に対するニーズ発見・喚起

    e.見込み客のニーズにあった提案

    f.提案に対する見込み客のハードルの除去

    g.見込み客からの契約獲得

    h.代金の回収

    i.新規顧客の固定客化(ワンツーワン・マーケティング

  □営業は科学(営業数値を計測する)

   「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」場当たりな飛び込み営業をやめることです。

   営業プロセスを設定(標準化)することで、見込み客数やアポ獲得数など営業プロセスの
   段階ごとに数値で営業活動を捉えることができます。

   これは、経営計画における願望を含めた目標数値を達成可能な数値として捉えること
   ができます。

    ・アポ獲得率(アポ獲得数÷見込み客リストアップ数)

    ・人間関係構築率(人間関係構築数÷アポ獲得数)

    ・提案率(ニーズにあった提案を実施できた客数÷人間関係の構築数)

    ・契約獲得率(契約獲得数÷ニーズにあった提案を実施できた客数)

   数値データを全社的に蓄積することで、「営業を科学的に捉える」環境が整うことに
   なります。

   つまり、最終的な営業成績の目標数値が決まれば、営業プロセスの段階ごとに必要な
   活動内容の目標数値を、確率係数から導き出すことができるのです。

   たとえば、「今期の営業日標は○○万円だから、提案書提示数は○件、人間関係構築数は
   ○件、見込み客リストアップ数は○件が必要」などというように、活動内容ごとにきちん
   と目標をもつことができるのです。

   こうした目標数値は、上司の勘や経験、思いつきから出た数値ではないために、営業
   担当者も納得して実行することができます。
   
  □営業計画の立案

   1.目標数値の設定

     営業目標については「対前年○%アップ」といった、けっして科学的とはいえない目
     標設定方法を採用している会社が少なくありません。

     しかし、前年プラス目標や気合だけの目標、たんなる希望目標は、正しい目標と
     はいえません。

     合理的な分析に基づいた目標数値を設定することが必要です。

     そして、部門の目標を担当者の目標にブレイクダウンする場合には、「こういう分
     析・検討を行った結果、あなたの目標数値はこうなっている」ということを明確に伝
     える必要があります。

   2.目標数値から活動内容の設計へ

     営業成績の目標数値を設定したら、次は目標数値を達成するために必要な活動
     内容を設計します。

     上記で述べたように、営業プロセスごとの数値に基づいて、営業成績の目標数値
     を、活動内容ごとの目標数値にブレイクダウンすることを意味します。

     もちろん、このブレイクダウンは部門全体だけでなく個々の営業担当者も行います。

     たとえば、ある営業会社のセールスマンは、毎月○○万円の契約を獲得するために
     は何件の契約が必要か、そのためには何人の顧客に面談し、何人の見込み客が
     必要か、といったことを活動内容を設計しているといいます。

   3.スケジューリング

     営業成績の目標設定、活動内容の設計、次は活動内容をスケジュールに落とし
     込むことになります。

     スケジューリングを行う段階では、営業マネージャーは部門の目標数値と個々の
     担当者の目標数値の合算が乖離しないように注意することが必要です。

     なお、活動内容のスケジューリングは1カ月を基本単位とし、状況に応じて1週間単
     位までブレイクダウンします。

  決定事項を忠実に実践

   目標達成方法が決まったら、それを、営業マンに決めた通り実践させるのがマネー
   ジャーの仕事です。

   マネージャーの役割は会社の戦略、目標およびそれを成功、達成に導くための方法を
   部下の営業マンに正確に伝え、部下の意欲を引き出さなければなりません。

   このことがマネージャーを非常に悩ませています。

   営業マンが、何かの原因で意欲をなくしている部下が時々いるものです。

   部門目標を達成するためには、この部下の意欲をなんとかして向上させなければなりま
   せん。

   マネージャーは、ありとあらゆる手を駆使してこの課題の解決を図らなければなりま
   せん。

   決めたことを決めた通りに実践することが、組織営業の第一の基本です。

   もし、決めた通り部下がやっていなければ、マネジメントは崩壊します。

   そこで、決めたことを決めた通りやったかどうかを徹底的に調べることが必要になり
   ます。

   部下が決めたことを決めた通りに行えたかどうかをマネージャーがすぐに把握できる
   ようにするために、決めたことと、実績とがはっきりするようなフォーマットを作成して
   おけば、この仕事が容易なものとなります。
   
  ■営業力アップのための販売管理システム

   マネージャーの役割強化だけでは営業力強化は完全に実現できません。

   多くの企業では、販売管理システムが不十分なままか、十分なものであっても、その運
   用方法に不備がみられるかのどちらかです。

   そのために営業スタッフの仕事を複雑にしたり、本来の仕事をさせないようにしていると
   いえます。

   販売管理システムは営業マンの仕事を標準化し、自社の営業ノウハウをマニュアル化
   るために欠かせません。

   営業マン個々が目標の設定から達成、顧客の維持管理までの営業プロセス全てを担うな
   ど、営業マンの役割以外の仕事に余分な時間が費やされているのが実態です。

   業績を上げるために費やさなければならない時間が自然に少なくなるのです。

   営業スタッフが事務処理の仕事を楽に遂行できるような仕組みを作り、業績を上げる
   ための時間を多く生み出せるようにすることが大切といえます。

   営業マンの生産性向上は、いかに得意先での効率的な商談時間を増やすかにかかっ
   ています。

   そして、この商談時間を増やすためには、営業マンの社内の滞留時間、移動時間を思い
   切って縮減する以外方法はないのです。

   実際には、移動時間をゼロにすることはできませんから、社内での滞留時間をどう短縮
   するかが、営業マンの生産性向上の最大のポイントとなってきます。

   そのことを念頭に置いた販売管理システムを導入しなければ、営業力強化はできないと
   考えるべきなのです。

   パソコンなどIT機器を有効に使い、営業マンの社内時間を少なくすることで、営業部門
   は、顧客を相手に頭を使った創造的な仕事に注力することができるのです。

  □SFA(Sales Force Automation)

   IT化といっても、必ずしも高度な技術を要するものではありません。

   コンピューターを利用して、さまざまな情報を蓄積・管理・運用することは、経理や財務
   といった数字を扱う業務だけに限られません。

   今では多くの会社がITを営業に活用しています。

   これまでなら、営業担当者が営業日報という形でノートに記入して、皆で回覧する程度
   でしか具体的な対策は取れませんでした。

   SFAは、こうした日々の営業によって得られたさまざまな情報やノウハウをコンピュー
   ターに蓄積し、簡単に皆で共有することができるシステムです。

   SFAは、個人の経験やカンに頼る部分が多い営業のノウハウを、パソコンや携帯情報端
   末などを利用してデータベース化し、情報をやり取りすることによって営業マン全員で
   共有し、かつ顧客サービスの向上などを図るものです。

   SFAでは営業担当者が営業の現場で入手した情報(顧客の名前や住所・業種・規模、
   顧客との接触履歴と商談の進捗状況など)をデータベースに送ります。

   これらの情報を蓄積することにより、さまざまな効果が得られます。

  □SFAの機能

   1.営業ノウハウの共有

     営業活動では「どのような相手に営業をかけるか」「この顧客にはどのような商品
     を提供するか」「納期はいつごろになるか」といった、各状況でさまざまな判断に迫
     られます。

     SFAでは営業マンが製品(商品)の情報や分析データ、他の営業担当者の過去の
     事例など、営業の各状況における判断に役立つさまざまな情報をデータベースか
     ら引き出すことによって、顧客に対して効果的、かつスピーディーに営業をかける
     ことができます。

   2.顧客情報の共有

     各営業担当者がデータベースに顧客情報を入力するよって、どの社員も自社すべ
     ての顧客についての情報を共有するためです。

     これにより、担当者以外でも顧客からの問い合せに迅速に対応できたり、営業部
     門から関連部門への作業依頼を円滑に行うことができます。

  □スケジュール管理

   営業の進捗状況や予定をデータベースに入力すると、SFAのソフトが営業の各段階の
   スケジュール設計を支援してくれるため、計画的に行動できます。

   営業担当者本人のスケジュールの管理が容易になるだけでなく、上司が営業マンの
   行動を把握できるため、営業の進捗状況に対する、より適切な指導を行うためです。

  □業務支援

   見積もりの計算や業務日報、各種経費の清算など、営業担当者が行う各種の事務手
   続きを支援する機能です。

   SFA導入により営業担当者はわずらわしいこれらの手続きを効率的に行うことができ、
   それだけ本来の業務である営業に時間を割くことができます。

  □SFAの営業部門以外への効果

   SFAは営業担当者レベルの業務を効率的・効果的に行うためだけのシステムではあり
   ません。

   SFAを他部門も含めた全社的な取り組みとして位置付けることによって、さらなる相乗
   効果も期待できます。

   特に現有資産に限りがある中小企業にとって、こうした相乗効果が得られることで、
   大きな成果を上げることができるのです。

  □営業担当者の見直し

   各営業マンは随時、スケジュールや販売目標、実績をデータベースに入力するため、
   上司は従来に比べて各営業担当者をきめ細かく管理することができます。

   例えば、上司は各営業担当者間の顧客量の偏りをなくしたり、逆に新入社員には重要
   度の低い顧客を担当させることなどが容易になります。

   こうして各営業担当者に対する顧客の配分を調整することによって、新規顧客獲得
   ための戦力を確保することが可能になります。

  □在庫管理システムとの連携

   営業部門と調達・生産部門の情報のやり取りがうまくいっていない状況では、余剰在庫
   を抱えたり、納期の遅延などの問題が発生します。

   しかし、各営業担当者がデータベースに蓄積した過去の販売実績を分析すれば、今後
   必要となる商品の数や種類の予測が立てやすくなります。

   また、営業担当者も、在庫や納期のリアルタイムな情報をデータベースから得ることに
   より、顧客へ間違いのない納期を伝えることができ、発注も即時に行うことができます。

   ただし、在庫管理などの基幹システムとのデータ連携には多くのコストがかかる場合が
   あります。

  □顧客ニーズの収集

   過去には、経営陣は各営業部門から上がってくる売上高や利益率などの数字を重視し、
   営業部門を管理してきました。

   しかし、商品やサービスを足で稼いだ時代であれば、こうした管理でも十分でしたが、
   右肩上がりの成長が終わった現在、顧客の生の声を収集することが経営戦略上欠かせ
   ません。

   しかし、多くの企業では「なぜ売れたのか、なぜ売れないか」という分析が不十分である
   ことは否めません。

   SFAを導入することで、各営業担当者が送る顧客のニーズや問い合わせ、クレームなど
   を参考にすることにより、経営陣は市場のトレンドを発見しやすくなり、経営方針策定の
   材料にすることができます。

   また、商品企画部門も、新商品開発に役立てることができます。
   
  □営業管理 

   日々、実践して業績を上げる活動に従事しているのは、現場の営業担当者です。

   この営業担当者が、現場でより効率的に成果に結びつけるために必要な2点は、
   まずは、「目標」「情報」「時間」「行動」など営業の管理についてです。

   次に、担当者のスキルをアップさせるための研修、すなわち「人材育成」「社員教
   育」についてである。
    
   ●日報の活用

    営業担当者が精一杯に頑張っていても、成果に結びつかなければ徒労に終
    わってしまいます。

    そうならないためには、営業活動を管理する必要があります。

    日々の活動を管理するツールとして、非常に有効なのが「日報」だ。

    日報を書く際に押さえておくべき目的と項目は、次の通りです。

     (1)情報の整理

       ①見込み客のランクアップ・ダウン

        受注を取りたい(取れそうな)先の受注率が上がっているか、下がって
        いるかを確認。

       ②顧客の業績や現状、今後の戦略などを踏まえた自社へのニーズ

        訪問した得意先は、業績が上昇傾向か下降傾向か、今後の方向性で
        自社に何を求めているか、どのように(どのような商品で)アプローチ
        すれば受注につながりやすいかを把握します。

     (2)上司への報告

       ①その日の活動結果の状況報告

        (1)②の内容を中心に、「どこに行って」「何を話したか」「どのような結
        果になったか」を報告する。

       ②発生したネックの解決方法の相談

        「何に困っているか」「何ができない、分からないか」を相談する。

       ③毎日の記録

        a.行動の記録
          5W2Hに基づき、備忘録として自分の行動を記録に残す。

        b.業績の記録
          その日の活動でどれだけの売上げや利益を生み出したかを記録
          する。

   ●ミーティングの実施

    現在の業績の進捗確認と不足分を埋めるためには、営業担当者の見込み
    情報を確認して共有化することが重要。

    そのために(営業担当者の行動について上司や他メンバーがアドバイスする 
    ために)定期的にミーティングを行います。

    ミーティングは月1回の全体会議や部門会議とは別に、チーム単位で行う方
    が良く、基本的には週1回程度のペースで実施することが望ましい。

    毎日の状況は日報で直接上司に報告します。

    その情報をメンバーと共有することで、チームとして目標達成への意識レベ
    ルの統一が図られるのです。  

   1.管理のポイント

     営業管理は目標数値に対する実績数値の進捗結果を追いかけるだけのものでは
     ありません。

     もちろん、営業の結果である実績数値が最重要であることに間違いはありません
     が、実績数値の源泉となる営業活動そのものを管理することも重要です。

     つまり、目標数値を達成するために必要な活動がきちんと実施されているかどう
     かを管理することが大切なのです。

     このように、実績数値ではなく営業活動段階で営業担当者を管理するためには、
     営業担当者の活動スケジュールの管理を行うことが求められます。

     具体的な方法としては、月間の目標を週単位、日単位にブレイクダウンし、その目
     標に応じた活動計画がスケジュリングされているかどうかを確認するのです。

     たとえば、月初に営業マネージャーが次のような項目について確認します。

      ・営業担当者ごとに当該月の目標数値

      ・当該月の目標数値に必要な見込み客がリストアップされているか

      ・見込み客への営業プロセス別アプローチ計画が適正な時間配分で
       計画されているか

      ・見込み客へのアプローチ計画が無理なく月間のスケジュールに落とし
       込まれているか

      ・月間スケジュールに基づいた週間スケジュールが策定されているか

   2.管理フォーマット
     営業管理を行うためには、適切な管理フォーマットを用意しておく必要があります。

     営業管理に欠かせない管理フォーマットは、

     ○スケジュール管理フォーマット 

      ・マンスリー(月間)

      ・ウイークリー(週間)

      ・デイリー(日)

     ○顧客管理 

      ・見込み客リスト(毎月の見込み客を一覧できる)

      ・顧客別営業プロセス管理シート(個々の顧客への
       アプローチ状況を把握する)

   3.営業管理項目 

     営業管理には4つの項目があります。

      (1)目標管理

      (2)顧客管理

      (3)行動管理

      (4)情報管理

  □評価システム

   ○評価の方法

     まず、評価のサイクルについて考えてみます。

     人事考課は1年に1度といった会社が多いようですが、営業部門の場合、目標管
     理制度の一部として評価システムを活用することが多いため、1年に2回以上実施
     するのがよいでしょう。

     そうすることで、「今年はダメだ」「前半の貯金があるから後半は少し手を抜い
     ても…」といったあきらめや手抜きを防ぐことができます。

     また、評価の内容について「営業部門の評価は結果数値だけを評価すればよ
     い」という声を聞くこともありますが、それほど単純なものではありません。

     事務部門に比べ、客観的に評価しやすいといわれる営業部門ですが、担当地区
     や担当顧客、担当商品などによって難易度に差があり、営業担当者間で不公平が
     生じることもしばしばです。

     また、目標管理制度を導入している場合には、対目標達成率といった観点を盛り
     込むことも必要になります。

     さらに、今後の活動に向けてモチべ−ションを維持するために本人の努力度を加
     味することも必要でしょう。

     自社にあった複数の評価項目を設定し、それぞれについて複数の評価要素の視
     点から評価を決定することが必要です。

  □部下の能力向上策

   1.能力向上策(営業力向上計画

     営業担当者の能力の向上策には、おもに自己啓発・off−JT・OJTの3つがあげら
     れます。

     営業担当者が自ら行う自己啓発の方法としては「営業関連の書籍を読む」という
     ものが圧倒的に多くなっています。

     それ以外にも自己啓発としては「話し方教室に通う」「営業に関する通信教育を受
     講する」「営業ツール作成のためにパソコン教室に通う」などがあります。

     また、off−JTとしては、会社が行う営業担当者研修が代表的なものとしてあげら
     れます。

     これは、新人営業担当者研修・2年目研修など節目節目に実施されることが多く
     なっています。

     とくに営業マネージャーに関連するのは、最後にあげたOJTです。

     OJTとは、日常の営業活動を通じて上司や先輩が部下を直接指導するというもの
     です。

     OJTの具体例には、

      ・同行指導方式(一緒に顧客のところを訪問する)

      ・営業レビュー方式(営業活動報告後にアドバイスを行う)

      ・相互アドバイス方式(営業会議の場などで)

     などがあります。

     しかし、人材育成をOJTだけに頼るわけにはいきません。

     社内の教育体制は今問題を抱えています。

     それは中小企業の多くが場当たりで無計画な教育の横行です。

     その原因に教育担当者の人数と能力の不足が挙げられます。

     この問題を解決しなければ、社内教育制度の内製化は不可能です。

     
   2.営業レビューのポイント

     営業担当者の能力向上策としては、実際に上司が現場で営業方法を指導できる
     同行営業指導の効果がもっとも高いといわれています。

     しかし、組織全体の効率面から考えるとつねに上司が同行指導を行うことは不可
     能です。

     そこで、OJTにおいてもっとも用いられることが多いのが営業レビュー方式です。

     営業レビュー方式は、ロールプレイングを組み合わせるなど、実施方法によって
     は同行指導に近い効果をあげることができます。

     営業レビュー実施のポイントは、

      ・営業プロセスに応じたアドバイスを行う

      ・できなかった原因を部下自身に考えさせる

     つまり、なぜ営業プロセスの段階を進むことができなかったのか、その間題を明確
     にして解決策を部下自身に発見させるコーチングの発想が必要となります。

     そのため、指導する上司は部下である営業担当者の活動を十分把握しておくこ
     とが必要です。

     つまり、どの顧客に、どういう営業アプローチを行い、現在どの営業プロセスにあ
     るのかを理解していなければならないのです。

     こうしたきめの細かい営業レビューを行うためには、どの顧客を訪問した、いくら
     売れた、という単純な日報では対応できません。

     つまり、営業レビュー方式を効果的にするためには、営業活動の内容を記述でき
     る自社にあった営業活動管理が必要となります。

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