〒422-8067 静岡県静岡市駿河区南町2-26-501
売り込み型営業から提案型営業 |
経済成長の伸び悩み、ニーズの多様化、商品の類似化という状況のなかで、従来の 既に承知のように、自社の営業力強化のためには、今までのように自社の商品を 「何(モノ)」ではなく「どんな(コト)」を提案することです。 営業活動の目的は、最終的には自社商品を購入してもらうことにあります。 これはいつの時代も変わりありません。 たとえば、事務機器メーカーの営業マンであれば、自社商品のパンフレットを持ち しかし、このような手法はもはや通用しなくなっています。 パンフレットを見るだけではその判断がつかないのです。 そこで、最近の営業に必要不可欠となっているのが提案型営業です。 提案型営業とは、顧客のもつ問題を見極めて、解決策を提案するという営業スタイ つまり、提案型営業において提案するのは、「自社商品」という“モノ”ではなく、問題の 事務機器の販売なら、まずはOA環境で顧客が困っている点やその原因を詳細に聞き出す パンフレットなどで自社商品の説明をするのは、その後です。 大切なのは、相手をうならせる「感動を呼ぶ提案」「理知的な提案」ができるかどうかです。 商品の特徴をつぶさに検討して、どの特徴をどのようなセールストークに展開するか、 提案型営業の大きな特徴は、顧客との長期的な関係構築をめざすという点です。 顧客との関係を、自社商品の販売のみを目的とした営業では、商品が売れれば、その顧客 販売済みの顧客に対しては「手離れ」をよくして、新規顧客の開拓に注力していく 一方、提案型営業は顧客との長期的な関係構築をめざします。 このような問題を継続的に解決していくことで、顧客との関係はより強固になり、 提案型営業においては、「手離れ」という発想はありません。 また、顧客の抱える問題には、誰でもすぐにわかる顕在化している問題もあれば、 顧客が当たり前のように採用している業務設計のなかに、大きな問題が隠れて ただし、その際にいかにも表面的な提案しかできなければ、逆効果となってしまい 提案型営業を行うためには、営業マンには今までの売り込み型営業とは異なる 売り込み型営業では「自社商品が優れているから」、「自社の売上になるから」、 このような姿勢では顧客の心は動きません。 一方、提案型営業では、「顧客の問題は何か」、「顧客の利便性は高まるか」、「顧客の そして、このような姿勢を貫くことで顧客からの信頼感が得られ、結果として自社商品が 自社の利益はたんなる商品の対価として得られるのではなく、顧客の問題解決への対価と 自社の営業マンの報告書(日報)や営業会議で話されている内容を、上記のような視点で 顧客視点が全員に浸透していないままの報告や会議は、たんなる愚痴や言い訳に過ぎず、 また、本当の意味での提案型営業は個々の営業マンの力だけでは実現しません。 提案型営業の最前線で活躍するのは営業パーソンですが、設計・開発部門や製造部門も営業 自社の商品を他社商品より多く売らなければならないというプレッシャーがないなら、 顧客のメリットを教えてあげるだけだから、どんな人にも必ず喜ばれます。 ですが、若手営業マンの中には、提案型営業を単なる顧客奉仕と区別できない人 「しかし、よい関係をつくれば……」と彼らは反論しますが、「よい関係はよい関係 逆に「しっかりした商売関係が最もよい関係」だというべきかもしれません。 こう考えると、提案型営業のポイントは、自社商品(サービス)を受け入れる動機づ 1.業界・顧客状況の把握 提案型営業を行う会社が属している業界の特性や動向を把握します。 顧客の問題を解決するための営業ですから、この部分がおろそかになって 業界の商慣習・専門用語、業界がおかれている経営環境、技術動向、法規 また、顧客の業績推移、事業内容、経営戦略、組織体制、経営者プロフィー 相手が本音を話してくれなければ提案型営業は成立しません。 まずは自分がどのような姿勢で営業活動をしているかなどを丁寧に伝え、一 この段階では顧客から求められない限り、自社商品の詳細な説明などは控 たんに商品を売り込むのではなく、顧客の問題解決への貢献を通じて、より 一定の信頼関係ができたら、顧客の問題についてヒアリングしていきます。 ただし、相手がスラスラと問題を整理して話してくれることはまずありません。 営業マンは事前に調べた情報から顧客の抱える問題について自分なりの仮 仮説に従って「この点はどうですか」という質問を繰り返すことで問題を掘り たとえば、利益低迷という問題の背後には、「社員のコスト意識の低減」「ム どこまで掘り下げて解決すべき本質的な問題をピンポイントで特定できるか 特定した問題を解決するために取り組むべきこと(課題)を整理します。 通常はひとつの問題に対して複数の解決策候補があげられます。 たとえば、A、B、Cの3つの解決策候補があげられるとしたら、それぞれの解 そして、それぞれの解決策について効果の度合い、実現可能性、必要なコス この段階においても営業マンはどの課題に ここで大切なのは、実際には自社商品のなか 顧客の利益よりも自社の利益を優先させたの 今回に限っては高い商品が売れたとしても、 自社商品の導入を含む企画・提案書を作成します。 ここまでの段階で顧客との十分な話し合いができているはずですから、提案 たとえば、アフターサービスは、たんなる商品のメンテナンスではなく、導入し 顧客の問題解決を「共同計画書」に沿ってサポートします。 顧客の当面の問題解決を見届けることが、今回の提案型営業のとりあえず また、新たに発生する問題、顧客がまだ気づいていない潜在的な問題などに 直接的には自社商品の販売につながらないような問題であっても、親身にな このような取り組みを継続していくことにより、顧客にとって不可欠な存在とし 提案型営業は以下の6つの要素をまず知って、その後一つ一つ納得させて行く 1.対象は売りたいものにどれほど関心を持っているか 2.対象の本当の興味はどちらを向いているのか 3.購入の障害となるものは何か 4.対象は他の何と比較対照して意思決定するか 5.どんなメリットを示せばのって来るか 6.意思決定に追い詰めることができるか 提案型営業実践のためには個々の営業マンの意識改革・スキルアップが不可欠 個々の営業マン・営業部門のみならず全部門が一丸となって、提案型営業対応 自社の営業を売り込み型から提案型に転換することを営業部門のメンバーが理解 提案型営業で売るのは「モノ(商品)」ではなく、「コト(問題の解決策)」であり、目 売るもの、ゴールが違えば当然ながら営業の進め方もまったく違ってきます。 対象企業の抱えている問題の理解、問題の掘り下げ、 営業マンは情報集力、ヒアリング能力(聴く力)、問題解 ・営業の標準化(提案型営業マニュアル)の作成 ・各ステップに応じたチェックシートの作成 ・お客様の抱える問題についてのデータベース化 ・問題解決成功事例・失敗事例のデータベース化 ・営業マンの評価方法の見直し(顧客との「関係強化の度合い」を評価するなど) など、営業全般のマネジメントに対する改善が求められます。 提案型営業では「自分(自社)」ではなく、「顧客」をすべての出発点にする必要が そのためには営業部門だけではなく、すべての部門が顧客の立場で考えること、 たとえば、製造部門がどんなに「高品質」であると自負する商品を作っていたとし また、仕入れ方法に無駄があり、顧客が「割高」と感じるような提示の仕方しかでき なければ商品は売れません。 まずは社長自らが提案型営業の重要性や自社ならでは提案型営業のあり方など ・すべての部門が「自部門優先」から「顧客優先」に発想を変える ・各部門における顧客優先の定義を明確にする ・各部門が提案型営業における自部門の役割を認識する ・営業部門以外でも顧客情報の収集を行う
|
静岡県静岡市のビジネス・ソリューション㈱です。
静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
企業運営に欠かせない3つの仕組みづくりを支援いたします。
経営者にとって重要課題は会社をつぶさないことです。
しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
多くあったことを、私どもは見聞きしております。
少しでも多くの企業が、このような危機に見舞われず、最悪の事態を招く
ことのないよう、私ども専門家集団は事業運営に欠かすことのできない
マーケティング、業務改善、リスクマネジメントについて全力投球で支援
してまいります。
対応エリア | 静岡・愛知県内、東京周辺 |
---|