苦情はお客様を増やすチャンス

苦情はお客様を増やすチャンス

■苦情対応 
 「苦情」というと、できれば避けてとおりたいと思いがちです。
 できれば苦情は無いほうがよいですし、万が一苦情を受けてしまった時はなるべく上手に
 お客様をなだめて機嫌を直してもらい、それで一安心と思っている人も多いでしょう。
 しかしよく考えてみれば、苦憎はお客様からの不満の意志表示であり、言い換えれば
 「こうして欲しい」というお客様からの忠告・ニーズの表現なのではないでしょうか。

 苦情に対する姿勢を今までのようなマイナス思考からプラス思考に変えることによって、
 貴重なお客様からの忠告の言葉を財産にしていくことができるのです。
  (苦情はお客様を増やすチャンスでもある)
 お客様は不満を感じていてもそれを表明してくれる人は約半数しかいません。
 (これは米国の調査ではわずか4%となっています)

 ましてやわざわざ代理店に電話をしてきたり、どなりこんできたりするお客様はもっと
 少なく、大半は不満を持ちつつ黙って離れていってしまったり、または代理店や会社にでは
 なく、自分の周囲の人にマイナスのロコミを流したりします。
 そしてこのようなお客様に対しては、その不満や不信感をぬぐうチャンスもなかなか
 与えられません。

 しかし、わざわざ苦情の連絡をしてくださるお客様はそれだけ関心があるお客様であり、
 迅速・適切に対応することによって逆にファンになっていただくことも可能です。
 一つひとつの苦情を真しに受け止め、同じ様な苦情の再発を防ぐとともに、苦情をいって
 こられたお客様には必ず満足していただけるように適切な対応を行なうことが必要です。

 苦情は「発生したこと」、「発生させた人物への叱責」よりも「いかに対処したか」が問題です。
 「何故起こったか」を追求して再発防止に努めるとともに、「適切に対応できたか」が
 重要となるのです。
 起きてしまった苦情はもみ消したりせずに、保険会社との連携を図り、迅速・適切に
 対応してください。

□基本的な対応実務
 苦情対応の基本は、「迅速で確かな対応」と「誠意ある対応」が最重要であることをよく
 認識しましょう。
 具体的には次の諸点に留意して迅速かつ誠意をもって対応するようにします。

  イ.相手が誰であれ、丁寧な言葉使いを忘れずに。
  口.相手から問われなくとも、みずから名乗ること。
  ハ.相手を確認すること。(氏名・住所・電話番号などの連格先)
  ニ.相手に極力話をさせ、聞き取ること。
  ホ.相手の主張の内容をよく確認すること。(5WIH)
  へ.余計なことは言わないこと。
  卜.誤解を招く言葉や、様々な意味にとられかねない言葉は
    使わないこと。
  チ.できるだけ平易な言葉を使うように心がけ、専門用語や仲間うちの言葉は使わないこと。

 苦情はどんなに注意を払っていても起きるものと自覚すべきです。
 それより、起きてしまった後の対応策が重要であり、同じ問題を再発させないためにどう
 するかを全員で対策を講じていくことが必要となります。

□クレームは市場の正直な声
 顧客のクレームや意見に対する考え方や対応が優れている会社は総じて業績がよく、
 クレームや顧客の意見に真剣に耳を貸さず、自社(店)の正当性や意見を否定するような
 会社は、業績が低迷していることが多いと感じます。
 実際にクレームや意見を言われても真剣に聞かず、「当方は間違っていない」「クレームを
 言うほうがおかしい」と思っている経営者や責任者はとても多く存在します。

 しかし、顧客のクレームや意見は市場の正直な声であり、会社業績を向上させるための
 重要な情報なのです。
 それを十分に活かさないことは、あなたの業績向上の可能性をなくしているようなものです。
 あなたも商品を購入したり、サービスを受けたりした時に、不満に思ったときどのような
 対応をしているでしょうか。
 そして、クレームや意見を言った場合は、どのような対応を受けると納得していたで
 しょうか。
 是非自分の状況を思い出してみてください。

 ◆クレームの心理
  自分がある温泉ホテルに宿泊して、そのサービスの状況に不満を持ったとします。
  あなたは下記の1と2のどちらの対応をとりますか?
   1 クレームを直接言う。
   2 クレームを言わずにもう二度と来ないと心の中で決めている。
      あなたはどちらの対応をとりましたか?

  実際は、不満の程度にもよりますが、2の対応をとる人が多く、クレームを言う人は
  とても少ないそうです。
  クレームや意見を言う人は、大きな勇気がいるものです。
  人間は誰でも人に嫌われたくないという意識があるので、ちょっとしたことでは
  なかなか意見を言わないものなのです。

  そのため2の対応を取ることが多いのです。
  そのような中であえて苦言を呈する人は、対応により以下の2 通りに分かれます。
  この対応が業績に大きく影響するのです。
  クレームの対応が悪いと全ての人は二度と来ないでしょう。
  しかし、クレームの対応が良いと再度来ようという気持ちになるのです。

  市場を知るには顧客の声を聞くことが一番なのです。
  そのためにもクレームだけでなく、顧客の正直な意見を収集することが重要になります。
  顧客があなたの会社(事務所)をどう思っているのかを知ることは重要なことです。
  そのためにも「お客様の声」を定期的に集めることをお勧めします。

  優れた会社は、アンケートをもとに会社の問題点を抽出し、その対策会議を行ない、
  スピーディーに改善策を立案・実行しています。
  顧客の声にすばやく対応することにより、顧客満足を高めているのです。
  実施に際しては、顧客に正直に説明することです。
  アンケートの内容は、自社(店)のお客様から見て感じたよい点・悪い点、その他どんな
  ことでも結構ですからあなた様の声をお聞かせください。

  そして、悪い点は改善し、お客様から頼りにされる会社にしてまいりますので、これからも
  応援よろしくお願い申し上げます。 
  このように簡単な内容でかまいません。そして、書いてくださったお客様には粗品を
  進呈してください。
  よい点・悪い点どんなことでもいいですから書いてもらうことです。   
  そうすることで、あなたが今まで気付かなかった自店が見えてきます。

□クレームはチャンス
 「禍(わざわい)転じて福となす」ということわざがあります。
 クレーム対応は、一歩間違えば顧客の信頼を失い、取引停止という事態にまで発展する
 ことあります。
 しかし、しっかりとした対応ができれば、このことわざ通り、逆に顧客との信頼関係を
 いっそう堅固なものにすることができます。

 クレームはどんな時に発生するのでしょうか。
 それは、顧客があなたのサービスに不満を感じたり、「期待を裏切られた」と感じたり
 した時です。
 つまりクレームとは、「顧客から直接、あなたのサービスの不備を教えてもらえる重要な
 機会」といえます。

 そう考えると、あなたにとって最も恐ろしいのは「何も言わずに去っていく顧客」です。
 不満を抱いている顧客が、その不満には一切触れず、曖昧な理由をつけて取引を中止して
 しまったら、あなたはどこをどう改善したらいいのかわかりません。
 クレームを言ってくれる顧客は「先生」であると考え、真摯に対応しましょう。

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