建設業の安全管理


  ■建設業と安全管理

   建設業はほかの産業と比べて、以下のような特殊要因を抱えているといえます。

    ・自然条件の影響を受けやすい屋外での作業が多い

    ・高所作業や擬削作業などの危険な作業が多く、墜落・転落などが起きる
     確率が高い

    ・工事ごとに作業内容が異なる

    ・複数の下請企業・協力企業に属する作業者による混在作業となることが
     多い

   このため、災害の発生する割合が高くなっているといわれています。

   特に、実際に現場で作業をしている作業者を多く抱えている中小建設業者では、
   労働災害が多くなっています。

   これは、中小建設業者では人材・資金・技術などが不足し、安全管理体制が十分
   でない企業が多いためです。

   しかし、事故を起こしてからでは取り返しはつきません。

   中小建設業者といっても、工事現場における安全管理を自主的に行う必要性は
   高くなっています。

  □安全管理の考え方

   安全管理は、作業者個人個人の自主的な行動がなければ効果がありません。

   しかし、それと同時に、監督者(経営者)がつねに安全に気を配る必要があります。

   そのためには、大きな視野をもって全体の安全管理の状況を見渡し、一人ひとり
   が安全確保のために努力しているかどうかをきちんと把握していなければならない。

   まずは、基本的な安全管理ができているかどうかの全体的なチェックポイントを紹
   介するので、自社(社長自身)の安全管理の浸透度合いを把握してください。

   次項に具体的な安全管理のための取り組み、施策を紹介します。

  □現場における安全管理

   安全管理においてもっとも重要なのは、

    基本的なことを、いかに忠実に手を抜くことなく遂行するか

   ということです。

   チェックシートを作成して、定期的なチェックを行うことをお勧めします。

  □危険予知(KY)活動

   危険予知(KY)活動は昭和49年に日本で独自にはじまり、以来国内の労働災害
   減少に大きく貢献してきました。

   社員が集まって世間話をするような気軽さで実践でき、しかも自分の知らなかっ
   た危険を明確にできる安全教育であるといえます。

   具体的には、

    その日の作業を始める前に、作業するグループ全体でミーティングを行う

   ことにより進めます。

   ミーティングで話し合う内容は、

    (1)その日の作美から予沸される危険

    (2)予沸される危険に対する対策

    (3)対策に基づいた安全な作業方法

   といったものです。

   KY活動のなかでのミーティングが通常のミーティングと違うところは、雑談の延長
   のような感覚で行われるところにあります。

   つまり、形式ばった通常のミーティングにおいては、つい「まあいいか」と思ってし
   まいがちな些細なことについても、KY活動のミーティングでは気軽に話し合うこと
   ができるのです。

   また、KY活動のミーティングのなかで話題になったことは、その都度シートに記入
   していくことが望ましい。

   このようにしてKY活動を行うことにより、必要なことを漏らすことなく、また、堅苦し
   くない感覚で危険予知を行うことができます。

   また、KY活動の前に「安全ミーティング」と呼ばれるミーティングを行う会社もあり
   ます。

   安全ミーティングでは、その日の作業を行う前に関係作業者全員が集まって、当
   日の作業内容、作業方法・手順、人員配置などの指示・調整を行います。

   作業者の意誠・責任感を高めるためにも、ミーティングの際に、作業員が具体的
   に体験した危険を、その場の状況などとあわせて報告させることが必要でしょう。

   このことで、KY活動の効果をより高めることができるでしょう。

  □健康管理

   どんなに工事現場の安全管理を厳重に行っても、作業者の体調がすぐれなけれ
   ば事故を起こしやすいものです。

   作業者の健康管理も安全確保の大きな要素といえます。

   (1)基本的な生活態度のチェック項目

     ○作業者は進んで健康診断を受けているか

     ○手洗い、うがいを励行しているか

     ○ 飲み過ぎ、食べ過ぎをしていないか

     □夜更かしばかりしていないか

   (2)健康保持増進機関

     健康保持増進のための具体的指導は、事業場内に専門スタッフを確保するよ
     うなことが困難な場合には、一定の基準を満たして認定を受けた、以下のよう
     な外部の機関を利用して推進することができます。

      ◎労働者健康保持増進サービス機関

      ◎労働者健康保持増進指導機関

       上記機関の詳細については「中央労働災害防止協会」のホームページで
       ご確認ください。

        中央労働災害防止協会 

   (3)企業で行いたい健康保持増進活動

     ◎健康測定……生活状況調査、医学的検査、運動機能検査からなる

     ◎運動指導……運動によって健康的な生活習慣を確立するために行う

     ◎メンタルヘルスケア
            ……健康測定の結果、メンタルヘルスケアを受けることが望ましい 
               場合や、本人からの希望があった場合に、援助や指導を行う

     ◎栄養指導……食生活の偏りからくる問題の解決のための指導を行う

     ◎保健指導……健康上の問題を予防、コントロールする方法の指導を行う

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