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交渉力を高める |
すべてのビジネスマンにとって、交渉力が重要な能力であることはいうまでもあり 顧客との交渉、仕入れ先との交渉、社内的な交渉など日々の業務は交渉の連続 ここではビジネスに必要な交渉力とは何か、交渉力を高めるポイントは何かにつ 交渉力向上について考えるためには、そもそも交渉とは何かについて確認す 私たちは交渉についてその重要性を認識していながらも、同時に「交渉とは強 しかしながら、交渉とは「物事に白黒決着をつけること」でもなければ「相手を 交渉とは、利害の異なる双方が歩み寄って、合意を形成し合いながらビジネス たとえば、売買交渉で売り手と買い手の提示する値段に大きな差があり、互い 時間と労力を浪費するだけです。 そこで相手を「敵」ではなく「パートナー」として認識して、妥協点を見いだしてい 交渉とは、自社のメリットのみを利己的に追求していくことではなく、お互いの 理想的な交渉とは互いの利益の総和を最大にすることです。 理想的な交渉を示すためによく取り上げられるのが、「オレンジの分配」という 【オレンジの分配】 ある姉妹が1つのオレンジを取り合っています。 たとえば、Aという商品の売買交渉が価格面で難航していても、実は買い手の 交渉では表面的な対立事項にのみとらわれるのではなく、双方の本当のニー 1.社会人としての常識・業界知識が十分に身についている 交渉者は次のような基本要件を備えている必要があります。 特に社外交渉において要件不足の社員に対応させることは、交渉の成果が期 すべての交渉は人と人との間で行われます。 そして、ビジネスにおける交渉は、社会人同士、特定の業界人同士で行われ 交渉に当たっては、少なくとも自社の社員が相手から「交渉者としてふさわし 服装がだらしなかったり、基本的な挨拶ができない人は相手にされません。 また、業界の慣習や専門用語がわからなければ話は進まないでしょう。 当たり前のことですが、会社の代表として交渉役を任せる以上、これらの点は ・挨拶、服装、身だしなみ、言葉遣い(敬語・丁寧語)などの基本的な ・自社の業務内容・業務プロセスなどを正確に理解している ・自社業界の商慣習・専門用語、業界がおかれている環境、競合動向 対人感受性とは相手の立場や心情を理解し、それに応じた自分の言動によっ 交渉が合意に向けた共同作業である以上、対人感受性は不可欠な要素とな 【ポイント】 ・自分と相手の双方のおかれている状況を客観的に認識できる ・相手の話を真摯に最後まで聞くことができる ・相手が話したくなるような相づちが打てる ・相手の発言の目的(伝えたい、共感してほしい、意見が聞きたいなど) ・話の内容だけではなく、話し方、表情などから情報を補足できる ・要点や全体の構成を整理して話すことができる ・自分が伝えたい情報(事実、考えなど)を相手に正確に伝えることができる ・相手が聞きやすい、聞きたいと思う話し方ができる 論理的思考とは、物事を「筋道を立てて考える」ということです。 交渉に当たっては、なぜ自分がこのような条件を提示するに至ったかを相手 提示内容に論拠が薄く、たんなる自分の「主張」に止まっている場合は、説得 また、実際の交渉の流れのなかで、双方が納得できる着地点を探る際には論 【ポイント】 ・物事を「客観的事実」、「推測」、「主張」に分けて考えることができる ・何かを主張するときには必ず「論拠」を示すようにする ・物事を「イメージ」ではなく、できるだけ「数字」で捉えようとする ・表面的な事象にとらわれずに、因果関係に沿って問題の本質を深掘り ・業務に取りかかる前には、その目的とゴール(達成すべき姿)を意識 ・何かを決定する前には、まずは複数の選択肢を設定して、比較検討 ・つねにメリット・デメリットの両面を意識している ・一見すると解決不能に思える制約条件についても、解決に向けた ・自分のおかれている状況や議論の流れについてつねに客観的に捉え ・目標未達成の場合には、なぜそうなったのかを自己分析し、改善に 交渉の目的は、ともに歩み寄って「双方の利益の最大化を実現すること」にあ むやみに攻撃的になったり、逆に相手の言いなりになっていては、よい交渉結 社員を交渉の場に送り込む際には、彼らが交渉について正しく理解している ここでは実際の交渉成功のために必要なポイントについて、 1.交渉準備 2.交渉中 3.交渉後 の3つに分けて紹介します。 なお、ここでは自社商品を先方に販売するための販売交渉を例として取り上げて 交渉の成否は準備段階で大半が決まるといっても過言ではありません。 交渉する本人にじっくりと考えさせるとともに、上司はきめ細かい指導を行うこ (1)「目的」と「ゴール」を明確にする 通常、ビジネスの交渉は1回で決着するものではありません。 これから何度か行う交渉によって、何をめざすのかが、交渉の「目的」です。 自社商品を販売する交渉では、最終的には「商品販売」が目的となります。 目的を設定する場合には、その妥当性についての確認が大切です。 たとえば、交渉先の信用状況が明らかに低下しているのに、高額の商品を 一方、「ゴール」とは次回の交渉終了時にどのような状態を実現すべきかと たとえば交渉全体のステップが、 ①担当者の理解を得る ②決裁権者の承認を得る ③契約書に合意してもらう となっている場合には、初回交渉のゴールは「①担当者の理解を得る」とい 交渉を行う前には必ず目的とゴールを確認しておくことが必要です。 たとえば、販売交渉においては、売り手にはこれ以上下げられない値引き 相手がそれを大幅に上回る値引きを迫ってきた場合には応じることはでき 一方ウォンツ要件とは、マスト要件以外にさらに獲得できたら好ましいとい 逆にいえば、マスト要件死守のためには、切り捨てても構わないという交渉 たとえば、値引率の下限をマスト要件にした場合には、「販売数量」、「支払 交渉を行う前にはマスト要件とウォンツ要件を明確に認識する必要があり ウォンツ要件をすべて通すことができても、マスト要件が死守できなけれ 交渉相手に関する情報を事前にできるだけ多く入手しておくことで、よりス 具体的には次のような情報が役に立つでしょう。 ・業界情報 ……市場、競合、新技術、他業種からの参入、法規制、業界慣習、 ・企業情報 ……経営理念、経営戦略、経営者、強み・弱み、主要事業・商品、 ・交渉相手の情報 ……経歴、年齢、社内でのキャリア、決裁範囲、責任範囲、主要 また、可能であれば取引先などからの生の情報を集めます。 自分が示す条件について、相手がどのような反応をするかを予測して、あ たとえば、こちらが希望する販売価格を提示した場合には、その根拠を求 自社商品の特徴や競合品に対するメリットなどを、具体的に、かつできるだ また、交渉が進んでくれば、「提案されている倍の数量を発注するから、も 想定問答を十分に行っておきましょう。 交渉中は、相手が今何を感じているか、どうしたいと考えているかなど、相手 (1)信頼関係を構築する 交渉のスタート段階では相手との信頼関係構築に努めます。 まずは相手が交渉の場についてくれたことに礼を述べることから始めます。 そして自分はこちら側の都合を押しつけるのではなく、双方が納得できる交 交渉は相手に先に話をさせて、こちらがそれに応える・質問するという流れ 相手に気持ちよく話をさせて、より多くの情報を引き出すためのポイントに ・相手の話を遮らない、最後まで聞く ・適切な「相づち」や「うなずき」を入れる ・特に重要な部分では相手の言葉を要約して繰り返す ・メモを取りながら聞く 相手の話を最後まで聞いたら、疑問点を質問します。 質問にはオープンクエスチョンとクローズドクエスチョンがあります。 相手が自由に答えられる質問。 例)御社は仕入れに当たって、どのような点を重視していますか? イエスかノーの答えを求める質問。 例)商品Aと商品BではAのほうに関心をおもちですね? 適切な質問によって、相手の本当のニーズを明らかにしていきましょう。 自分の考えを主張する際には、 ①明確な事実 ②自分の意見 ③提案・お願い の順で説明すると、説得力が増し合意を得やすくなります。 たとえば、自社商品の値上げをお願いする際には以下のような方法が考え ①明確な事実 世界的に原材料価格が高騰しており、弊社の材料仕入れ費も ②自分の意意見 社内でもさまざまなコストダウンを行っていますが、品質維持の ③提案・お願い 交渉で双方が歩み寄るということは、それぞれがマスト要件を死守しなが 交渉の過程で先方のマスト要件が見えてきたら、その点は了承したうえ たとえば、相手の値引率の要求が5%であり、それが自分のマスト要件の その点については私が上司に掛け合って何とかします」と、こちらが折れた これによって先方は「自分の主張が通った」(交渉に勝った)という満足感を そのうえで、「今回は特例ですので、支払い条件を通常よりも短期にしてく 気をよくしている相手がこれを認めてくれれば、自分はマスト要件に加えて このようにできるだけ相手に満足感を与えながら、自分にとって有利となる 交渉後には今回の交渉についての振り返りを行います。 最終的な交渉結果の善しあしだけではなく、準備段階も含めた交渉プロセス 交渉した本人による振り返りだけではなく、上司がきちんと指導することが大 また、交渉が「うまく行きすぎた場合」にも注意が必要です。 今回の交渉だけに限定して考えれば、大成功といえなくもありませんが、通常 相手が無理強いされたという不満をもち、それが「不信」につながるようであれ 交渉後の振り返りは、双方が十分に満足できたかどうかという視点から行うこ
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静岡県静岡市のビジネス・ソリューション㈱です。
静岡・愛知県内、東京周辺を中心に中小規模企業の問題解決支援としてマーケティング・業務改善・リスクマネジメント
企業運営に欠かせない3つの仕組みづくりを支援いたします。
経営者にとって重要課題は会社をつぶさないことです。
しかし、毎年1万件以上の中小企業が倒産に見舞われています。
「知っていれば」「対策を講じていれば」倒産せずに済んだはずの企業が数
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対応エリア | 静岡・愛知県内、東京周辺 |
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