中小企業のブランドづくり
 

  ■「モノづくり」から「ブランド(コト)」づくり

   「よいモノをつくれば売れる」という時代は、もはや過去の話。

   成熟社会の今日、世の中にはモノとしての(コモディティ)商品があふれている。

   モノづくりのレベルはあがり、品質のよい商品を提供できる企業はたくさんある。

   だが、単に品質がよいだけでは、消費者は「買いたい気持ち」にはならない。

   日本の優秀なモノづくり大企業のいくつかが苦境に陥っているのも、ここに要因が
   あるのかもしれない。

   日本のモノづくり力が失われたわけではない。

   日本企業の技術力はきわめて高い。

   「モノづくりでは勝った」しかし「ブランド(コト)づくりで負けた」企業が多いのでは
   ないでしょうか。

   人びとを動かす大きな力は、「モノ」から「ブランド(コト)」へとシフトしている。

   消費者に選ばれるためには、モノづくり志向からブランドづくり志向へと発想を転
   換し、モノ(品質)を超えた「何か」を創造することが不可欠になっているのです。

   そう、品質を超えた「何か」、それが「ブランド」。

   企業の経営者から、こんな言葉を聞くことがある。

   「ブランドの重要性はわかるが、うちには予算の余裕もないし、そこまで手がかけ  
   られない」「規模が小さく、人もいないため、ブランドをつくれない」「歴史も伝統も
   ないし、ブランドづくりは困難だ」

   ブランドは大企業だけのものだろうか?歴史ある企業だけのものだろうか?

   それは違う。

   規模が小さい、広告宣伝費もない、歴史もない、そんな世の中の多くの企業でも、
   ブランドづくりは可能なのです。

   では、強いブランドは、どうすれば生み出すことができるのだろうか?

   どうすれば、既存商品のブランドカを強くすることができるのだろうか?

  □強いブランドの条件

   強いブランドにはどのような条件がそなわっているのでしょうか?

   ここでは、全国の中小企業の経営者1000人を対象とした調査(以下、「経営者
   1000人調査」と呼ぶ 出典:日経BizGate)を利用して、強いブランドの条件を
   探ってみた。

   統計的な分析で抽出された「強いブランド」を規定する条件は、ブランドカへの影
   響度が大きい順に、以下の4つである。

    条件1 コンセプトが明確であり、イメージが明快である。
         「コンセプトが明確に設定されている」、「そのブランドのイメージが
         明快である」

    条件2 感性に訴求する
         「感性に訴える商品である」、「センスがある商品である」

    条件3 情報発生力がある
         「新聞、雑誌、テレビなどのメディアに取り上げられることがある」
         「インターネットで商品名を検索すると、上位に表示される」

    条件4 口コミ発生力がある
         「口コミが発生しやすい」、「口コミ客が多い商品である」

   強いブランドをつくるためには、以下の2点が必要である。

    ①どのようなブランドになりたいのか、ブランドの理想の姿、
     すなわち「ブランド・アイデンティティ」を明確にすること

    ②売り手のセンスやデザインカなどで、顧客の「感性」や「情緒」に
     訴求すること

   中小企業のブランドづくりの取り組みをみると、明確な戦略なしに「ブランド」という
   言葉だけが先行しているケースも多い。

   「こういうブランドをつくろう!」と、ブランドの理想の姿を明確に描かなければブラ
   ンドづくりは始まらない。

   また、単に機能や品質が優れているだけでは、強いブランドにはならないというこ
   とです。

  □ブランドづくりに失敗する法則

   ブランドづくりは簡単にはいかない。

   成功する企業よりも、失敗する企業のほうが多い。

   では、なぜ、失敗するのでしょう?

   「こうするとブランドづくりに失敗してしまう」10の法則を示します。

   ここで一つでも当てはまれば、ブランドづくりはうまくいかない。

   ブランドづくりに成功するためには、すべての項目において、この逆をいくことであ
   る。

    (1)品質管理がしっかりしていない

      ブランドは手段であり、目的ではない。

      にもかかわらず、ブランドづくりに目を奪われ、肝心の品質をおろそかにして
      しまうと、ブランドづくりは失敗する。

      品質は、ブランドづくりの「土台」である。

      品質に問題のある商品を販売すれば、商品に対する信頼は一瞬のうちに消
      え去り、ブランドカは地に落ちてしまう。

      手段と目的を取り違えてはいけない。

    (2)戦略がない

      強いブランドは、成り行きまかせではできない。

      「どのようなブランドをつくるのか」という明確な方向性なしに「ブランド」と
      いう言葉を先行させても、ブランドづくりはうまくいかない。

      ブランドづくりには「羅針盤」が不可欠だ。

    (3)共感性の欠如

      消費者が有するイメージ、期待、信頼にそむく商品は、強いブランドにはなら
      ない。

    (4)コミュニケーションに一貫性がない

      場当たり的なコミュニケーションをいくら繰り返しても強いブランドはできな
      い。

      統一性、一貫性がなければ、消費者の心に明快なイメージをつくることはで
      きない。

    (5)無関係なブランド拡張

      ブランドをむやみに広げると、ブランド価値は希薄化されてしまう。

    (6)なんでも屋になる

      「いろいろあります」「たくさんあります」ではブランドはできない。

      強いブランドは焦点が絞られている。

    (7)消費者の声を聴かない

      消費者に一方的に語りかけるだけでは、強いブランドはできない。

      消費者との情報のキャッチボールをしないと、独りよがりのブランドになって
      しまう。

    (8)値引き競争をする

      価格の安さを売りにする商品は、強いブランドにはならない。

      価格競争に巻き込まれる商品はブランドではない。

    (9)感性に訴えていない

      機能やコストだけによる勝負では、ブランドづくりはできない。

      強いブランドは顧客の感性にも訴える。

   (10)動きがない

      チャレンジせず、現状維持でよしとすると、ブランドカは弱体化していく。

  □ブランドは、積み重ねである

   ブランドは、消費者の心の中にある。

   ブランドは「累積」の概念であり、一日にしてならない。

   ブランドは、「売り手」の前向きなチャレンジの継続と、「買い手」の経験の積み重
   ねによって生まれる。

   ブランドは、消費者がみたこと、聞いたこと、感じたこと、体験したことのかけ算で
   ある。

   どんなに強力なブランドでも、磨かなければ、徐々に陳腐化していく。

   たとえば、「コカ・コーラ」。

   世界的なブランドの評価機関インターブランドの評価でも、コカ・コーラのブランド
   価値は世界トップレベルだ。

   にもかかわらず、なぜ今も、あれだけのテレビCM、店頭プロモーション、PR活動
   を続けているのか?

   そう、いくら強いブランドでも、マーケティング努力がなければ忘れられてしまうお
   それがあるということだ。

   強いブランドは、常に進化をしている。

   コカ・コーラも、マクドナルドも、ディズニーも、ロングセラーブランドでありながら、
   まったく古さを感じさせない。

   ブランドにとって、陳腐化は最大のリスクだ。

   現状維持を続けていると、次第にブランドカは弱くなる。

   ブランドづくりは、進化であり、チャレンジである。

   ブランドに完成形はない。

   強いブランドは、育てるもの。

   タネをまき、毎日水をやり、大切に育てなければ、強いブランドは生まれないし、
   維持できないのです。

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