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リーダー(管理者)の役割と育成方法 |
■部下が生き生きと働けるためには 管理者が果たすべき役割のなかでもっとも基本となるのは、あなたの部下たちが 管理者は、日々最前線で部下とともに戦っています。 その部下たちが生き生きした集団である場合と、管理者自身も含めた「やらされ 社長が朝礼などで「仕事は積極性が大切だ」と何度も繰り返しても、直接の指揮 管理者には、自分自身が積極性をもって生き生きと働くとともに、部下たちも同じ そのためには社長は管理者にどのような指導をすればよいのでしょうか。 管理者とはその言葉だけからは、「成果を生み出すために部下たちを管理する」、 トップであるあなたは、このことを改めて管理者たちに認識させる必要がある。 ではリーダーに必要な条件とは何でしょうか。 それは自分自身のめざすべき姿、つまりビジョンをもつことです。 ほとんどの社長は、自分自身のめざすべき姿、会社のめざすべき姿といったビ それがあるからこそ仕事に前向きに取り組めるし、困難に直面しても簡単にくじけ しかし、残念ながら多くの管理者は自分自身のビジョンをもっていません。 自分の部門に課せられた目標は意識していますが、それが自分のビジョン実現と 管理者は自分のビジョンを2つの方向性から考えることができます。 まず最初は会社全体で掲げているビジョンからのアプローチです。 会社のビジョン実現のために、自分自身や自分が任された部門はどのような役割 あくまでビジョンであるから「会社全体の売り上げ計画○億円のうち、自部門で△ たとえば「会社全体の生産性をあげるために営業手法を革新し続ける」というの もうひとつは、自分自身や自部門に軸をおいたアプローチです。 「自分たちは将来どのような集団になりたいのだろうか、それが実現したらどんな たとえば前述のように「営業手法を事新し続ける」ことは会社に対して大きく貢献 もちろん集団としてだけではなく、一人ひとりの営業マンの能力が飛躍的に高まる このように会社全体と自部門の双方からのアプローチによって、管理者自身のビ 管理者はビジョンができたらそれを部下たちに浸透させなければなりません。 そのビジョンがもつ意味、会社全体への貢献度、部下たち自身にどのようなメリッ 実際に「高度の営業手法を駆使して成果を出す超一流のプロフェッショナル集団」 さらに重要な仕事を任されたり、昇進する者も出てくるはずです。 また個人の営業スキルも飛躍的に向上し、この先のビジネスマン人生で大きくプ このように部下たちに管理者のビジョンを繰り返し伝えることによって、部下のや また、社長自身も個々の管理者のビジョン作成を支援する必要があります。 そのビジョンが会社全体のビジョンに反していないか、管理者やその部下たちに 会社のビジョンと同様に個々の管理者のビジョンも簡単に変更すべきではないの 個々の管理者のビジョンをつねに意識して、彼らがその実現に向けて正しい道を ここまでみてきたように、社員が積極的に生き生きと働くためには、彼らを日常的 1.目標を簡単にあきらめてしまう管理者 管理者の役割のひとつに、「困難に直面してもあらゆる手段を講じて目標を達 彼ら管理者は会社から部下という大きな経営資源を自由に使えるだけの権限 当然ながらその見返りとして自部門の目標を達成するという責任を負っている しかし、管理者のなかには大きな問題に直面しその解決が非常に困難である これは「問題を解決するのは自分自身に課せられた重大な使命である」とい 部門全体の目標達成の当事者である管理者には、本来であれば「不測の事 会社のなかで当事者意識がもっとも高いのは、いうまでもなく社長です。 とくにオーナー社長の場合は、会社が倒産すれば自分自身が何もかも失って まさに正真正銘の当事者です。 ギリギリの状況に追い込まれても決して諦めずに、何とかそれを乗り切ったと しかし残念ながら、この社長並みの当事者意識の高さを他の社員に求めるこ 彼らはたとえ目標が達成できずに大きな損失が出たとしても、自分自身が致 これは管理職クラスの社員でも同じことです。 しかし、だからといってそれを放置すべきではありません。 社員の当事者意識、とりわけ管理者の当事者意識をどれだけ高められるかと 管理者の当事者意識を高めるためには、管理者に与えている権限と責任を改 前述のように、管理職には部下という経営資源が与えられています。 また、必要に応じて予算という会社のお金を使う権限も認められている。 管理者自身だけの力ではこれだけの資源を用意することはできません。 自部門の目標達成という責任と引き換えに、会社からこれらの資源を使う力を そしてポストに見合うだけの成果を出すことについては、その管理者が完全な 管理者に、「何があっても最終的には自分自身の力で目標を達成する」と部下 多くの管理者は、「部門目標達成のために懸命に努力はするが、どうしてもダ これではその管理者は部門目標を達成すべき当事者とはいえません。 「どんな不測の事態が起こっても自分自身の責任で絶対に目標を達成する」と そしてその決意自体が難しいので、あえて部下に宣言することによって、管理 そこまで宣言してそれを実現できないということになれば、その管理者は部下 何とかしてそのような無様な事態は避けたいという思いが、当事者意識を高め また日頃から「言い訳をしない」習慣を身に付けさせることも大切です。 当事者意識の低い人は、問題解決を簡単に諦めてしまうばかりか、問題が解 「会社が悪い」、「部下が悪い」、「顧客が悪い」、自分以外は何でもありです。 管理者に「言い訳をしない」と宣言させた後で、管理者がこのような言い訳め ただしここでの目的はあくまで管理者の姿勢を矯正することなので、頭ごなし 会社によっては管理職に部門の目標だけではなく、管理者自身としての数値 この場合、管理者には自分の業績も確保しながら、部下の目標も達成させ、 しかし、基本的に、管理者自身には数値目標をもたせないほうがよいでしょう。 それには2つの理由があります。 最初の理由は、「部門全体の目標を達成する」という管理者本来の当事者意 管理者が自分自身の目標をもつと、自分の目標達成のための当事者意識も 自分の目標達成ばかりに気を取られて部下への指導がおろそかになることも とくに「管理者自身の目標は達成、部下の目標は未達、その結果部門目標は 次の理由は、管理者自身の目標達成というのは、多くの場合、実はどうにでも 仮に、管理者の目標が部下たちの2倍といった高い水準で設定されたとする。 一見達成するのは困難なように思えるが、具体的な営業先を割り振るのは管 受注見込みが高い有望顧客ばかりを自分の営業先に割り振れば、難なく目標 そして管理者は自分の目標達成のめどを立ててから、本格的に部下の指導を これはどう考えてもいびつで非効率なやり方です。 このように管理者自身に目標をもたせることは、部門全体の目標達成のため 彼らには「部門全体の目標を達成させるための当事者」としての役割に集中し 1.自社に必要な人材を明らかにする 管理者の重要な役割のひとつに「部下の育成」があげられるのは、疑う余地が そしてほとんどの管理者はそのことを理解しているはずです。 では、具体的に部下をどのように育てたいかという話になると、その答えを明 「積極的である」、「責任感が強い」といった世間一般でよくいわれる優秀な社 しかし一般論ではなく、あくまで「自部門(自社)で働く社員」の人材育成を考え そして、その際には現時点の社内の状況だけからの判断だけではなく、「自部 だから部下にはいつまでにこんな能力を身に付けて欲しい」といった長期的な 人材育成とは、一般論的な「仕事ができる社員」をインスタントに育てることで 管理者は自部門の将来像を設計したり、全社的な人材ニーズを社長にヒアリ 自部門や会社の都合ではなく、部下自身に自分の将来像、めざすべき姿を描 「専門分野でのプロフェッショナルになりたい」、「幹部として経営にかかわりた それらの部下自身の描く将来像と、自部門や会社として必要な人材像を擦り それによって管理者もその部下をどのように育てていくべきかの方針を得るこ このようにめざすべき人材像を管理者、部下の双方ができるだけ具体的に共 めざすべき人材像が共有できたら、いよいよ部下の育成にとりかかるわけで 彼らが行っているのは、むしろ「部下が自分で成長するための環境整備」の支 本来であれば、すべての部下にマンツーマンで指導してもよいのですが、そん また仮に可能であったとしても、管理者が一方的に育てようとするよりも、部下 そのため、部下たちを育てることが上手な管理者は、まず部下が自分の力で ここでいう仕組みとは、部下が自分の正しい努力の方向性を見極め、実際に 前述の部下のめざすべき姿を明らかにするというのもそのひとつであるし、部 つまりは部下たちに成長は自分の力で勝ち取るものという意識を植え付け、そ もちろんこのようなスタンスであっても、部下が十分に育たない場合の最終的 部下の能力を育成していくことは、部門を束ねる管理者の戦力全体を強化す 当然ながら有能な部下が増えれば増えるほど戦力はアップします。 しかし、そのことしか考えない管理者のもとでは部下は育ちません。 この考え方の度が過ぎた管理者は、部下を部下自身のためではなく、自分の そんな人が部下を育てる動機は「コイツにもう少し仕事ができるようになっても そして実際に部下が育つと、部下の成長ではなく「駒が揃ってきたこと」を喜び ほめる対象は部下ではなく、駒を充実させた自分自身です。 また思い通りに部下が育たないときには、「何でおまえはこんな簡単なことが まったく使えないヤツだ」というレッテルを貼り、その成長を見切ってしまう。 いうまでもなく部下は管理者の駒として成長したいわけではありません。 このような態度を取る管理者の下では、部下は自分の成長を素直に喜べない 管理者には自分の都合とは関係なく、部下の成長そのものを真筆に望む姿勢 そしてそのような姿勢を貫いたほうが、結果として大きな戦力を手に入れること さらにいえば両者の違いは、結局は一人の人間として部下に愛情を注げるか 管理者と部下という関係が、人間対人間というベースで成り立っているかぎ そして信頼関係を作るための愛情を注げるのは、立場上、部下ではなく、管理 部下を自分の駒としか思わない人のもうひとつの特徴として、「部下には育っ その管理者にとって部下はあくまで自分の駒ですから、駒が主人である自分 抜かれないために管理者自身も成長しようと努力していればまだよいのです 結果としてその管理者が任されている組織は、いわゆる「出る杭は打たれる」 そしてそんな組織が大勢を占めるようになると、会社全体も一定のレベルで成 管理者が部下の成長を素直に喜び、また管理者自身もそれ以上に成長する そのような健全な成長のサイクルを築くためには、管理者自身にも自分の成 |
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