中小企業だから必要な経営理念

  ■なぜ経営理念が必要か

   1.中小企業だから必要な経営理念

     経営理念とは、
      「自分たちはこうありたい」「社会に対してこのような貢献をしたい」と
      いった自社が存在する意義を明文化したもの
     と言われている。

     自分たちの行動を規定する価値観といってもよいでしょう。

     優良な企業には多くの場合何らかの経営理念が作られており、その理念を浸
     透させる取り組みを通じ、社員一人ひとりが組織の一員としての自覚を持ち、
     やりがいを感じながら日々の業務を遂行する状態を実現しています。

     また新たに入社してくる社員や取引先企業の立場からも、その企業の持つ経
     営理念に共感して入社を希望したり、取引を継続するということもごく自然に見
     られる現象です。

     しかし、社長の立場から見て「社員が期待通りの行動を取ってくれない」「社員
     によって顧客対応にばらつきがある」と悩む中小企業の多くでは、まだこうした
     「経営理念」そのものが定まっていない、あるいは経営理念はあってもそれを
     浸透させる取り組みが不十分であるケースが見られます。

     少数精鋭体制で事業活動に臨まなければならない中小企業だからこそ、社員
     一人ひとりに経営者と同じ気持ちで業務を遂行し、顧客と対応してもらうため
     の「経営理念」の重要性は高いと言える。

   2.社員の行動に一貫性を持たせる

     経営理念を定める最も大きな目的は、「社員の行動(言動)に一貫性を持たせ
     る」ことにある。

     直接顧客と接する役割の社員だけでなく、社内の事務や工場での作業の役割
     を担う社員であっても、「我が社は○○を提供している会社です」と胸を張って言
     えることが組織としての第一歩になります。

     そして、様々な価値観を持っている社員が、同じように様々な考え方をするお 
     客様や周囲の人達とやり取りをしながら進めるのが事業活動であり、放置して
     いては、社員がその都度思いついた対応やそれぞれが正しいと思う行動を 
     取ってしまい、会社としての一貫性がない状態に陥ってしまいます。

     これでは取引先企業に「あの会社は何を考えているのかわからない」といった
     印象を与えかねない。

   3.社員の画一化を図るものではない

     前述のように経営理念は会社としての価値基準であり、社員はその基準に
     沿った行動をとることになります。

     このことをマイナスにとらえて、社員の自由闊達な動きがそがれることを危慎さ
     れる社長もいるかもしれません。

     しかしながら、経営理念は同一規格のように、全社員にまったく同じ行動を強
     いるものではない。

     たとえば「自社の商品を通じてお客様を健康にする」という経営理念をもつ食
     品メーカーでは、この理念を実現するために自分にできることは何かを、それ
     ぞれの社員が考え、行動することになります。

     つまり経営理念は社員の行動の一挙手一投足を縛り付けるものではなく、社
     員一人ひとりに業務を創意工夫するためのヒントを与えるものと捉えることが
     できるのです。

  □どのように作るか

   1.夢を考えることから始める

     ある飲食店チェーンの社長は「自分たちは日本一の飲食店チェーンになる」と
     いう夢を描いていました。

     また「社員が高いプライドを持てる会社にする」ことを自分の夢として語る社長
     もいます。

     経営理念作りの最初はこんな夢を考えることから始めることが多いようです。

     社長を中心に、幹部社員が抱いた夢(こうありたいという姿)を話し合い、徐々
     に社員共通の夢が固まってきます。

     次に「日本一の飲食店チェーンとは具体的にどのような姿だろう」、「社員にど
     んなプライドを持ってもらいたいだろうか」という具合に、夢を具体的な姿にして
     いきます。

     喜んでいるお客様の顔、店舗の雰囲気、あるいはプライドを持って嬉々と働い
     ている社員の姿を思い描いて、イメージを膨らませていきます。

   2.理念作成の三原則

     経営理念は業種業態あるいは社長の価値観によって、まったく変わったもの
     になります。

     正解というものは存在しません。

     ただし、後々のことを考えて「このように作ったほうがよい」という原則がある。

     それは以下のとおりです。

      (1)社長自身の価値観で社長自身がしっかりと考えて作る
        幹部社員と意見交換を行うにしても、とにかくトップである社長自身がじっ
        くりと考えて、自分の言葉で表現することが大切です。

      (2)社会全体・顧客・社員に対しての3つの想い
        経営理念は社員だけではなく、顧客、取引先、銀行などの関係者や社会
        全体に対してのメッセージでもある。

        それらの人々に対してどのような想いを持っているかを示すことが大切で
        す。

      (3)分かりやすく簡潔な言葉・文章を心がける
        経営理念は新入社員や外部の人にも理解しやすいものでなければなり
        ません。

        また理念策定後は朝礼等でそれを繰り返して唱和していくことになる。

        分かりやすく簡潔な表現を心がけよう。

  □浸透させるには

   1.社長自らが行動に移す

     ある飲食店チェーンの社長は「最高のホスピタリティー(心のこもったもてなし)
     でお客様を幸せにする」といった経営理念を持っています。

     しかし、朝礼などでいくらそのようなことを話しても、なかなか社員に浸透しな
     かったそうだ。  

     ところが社長が行動で示すうちに次第に社員も変わってきたとのこと。

     その会社の事務所(店舗ではない)には、雨の日にはビニール傘が用意され
     ていて、傘を持って来なかった来訪者に、自由に持ち帰ってもらっているとい
     います。

     事務所への来訪者の多くは仕入れ先などのいわゆる「取引先」です。

     その取引先に対しても、社長は「わざわざ雨の日に来てもらつてありがとう」と
     いう気持ちを伝えたい思いだというのです。

     また、この社長は社員とその家族に対して、誕生日に社長直筆のカードとプレ
     ゼントを贈っています。

     社長はその理由を「自分の会社で働いてくれているすべての社員とその家族
     に、感謝の気持ちを伝えたいから」と話している。

     そしてこのような活動を続けているうちに、社員に徐々に社長のいう「ホスピタ
     リティー」の意味が伝わり、社員の接客態度が見違えるようになったということ
     です。

     経営理念は言葉で繰り返し伝えることも大事だが、それだけではなかなか浸
     透しないことも多いものです。

     しかし、社長自らが経営理念に沿った行動を続けることで、社員の行動が変
     わっていくこともあるのです。

   2.基本方針や行動指針も作成する

     経営理念を策定するときには、理念実現のためにどのような考え方で業務に
     望むのかといった「基本方針」や、より具体的なレベルの「行動指針」といった
     ものを同時に作成することが望ましい。 

     たとえば、

      ・線営理念

       「最高のホスピタリティー(心のこもったもてなし)でお客様を幸せにする」

      ・基本方針

       (1)つねにお客様の気持ちを理解するように努める

       (2)・・・・・・

       (3)・・・・・・

      ・行動指針
       (1)お出迎えとお見送りは心をこめて挨拶する

       (2)・・・・・・

       (3)・・・・・・

     という具合に、最終的には社員が日々の業務のなかで実践できる行動レベル
     まで、経営理念を落とし込んでいきます。

     このように、できるだけ具体的にすることで、社員は理念唱和という「頭での理
     解」だけではなく、日々の業務のなかで「行動の習慣づけ」が進んでいくので
     す。     

     吉田松陰の言葉にあるように、
      「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、
      実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。」である。

     「理念で飯が食えるか!」という中小企業の社長もいるようだが、「理念がなけ
     れば飯は食えない!」、そんな社長になっていただきたい。

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