ファーストアプローチからクロージングまで

  
  
□セールスプロセスの標準化

   1.ファーストアプローチ(声かけ)

     (1)ファーストアプローチ(声かけ)の意義・目的

       まずはじめに、お客様との関係強化活動として「ファーストアプローチ(声か
       け)」を行います。 

       「ファーストアプローチ(声かけ)」とは、社長に対し、生命保険を取り扱って
       いることを告知し、あわせて情報提供を行うことです。

       社長から「生命保険の相談窓口」として認知していただくことを自的に、「面
       談できる法人」すべてに行います。

       面談できる法人すべてに声をかけるということは、ニーズのない法人にも声
       をかけていくことになります。

       ニーズのない法人に対して、どんなに良い商品、良いサービスを売り込ん
       でも、時にうまく成約につながることがあるかもしれませんが、多くは断られ
       たり、嫌がられたりして、遅かれ早かれ話を聞いてくれる法人の数は減って
       くるでしょう。

       ですから、ここで大切なのは、契約の獲得をねらって声をかけていくことで
       はなく、「信頼感の醸成」「専門性のアピール」をキーワードに、無理のない
       方法で、定期的に何度も役に立ちそうな情報を提供していくことなのです。

     (2)ファーストアプローチの内容(メッセージ)

       では、ファーストアプローチ(声かけ)ではどのような内容の話をすれば良い
       のでしょうか?

       前項で、「ファーストアプローチ(声かけ)」の内容として、

        a.法人に対し生命保険を取り扱っていることを告知すること

        b.あわせて情報提供を行うこと

       の2つを挙げました。

       そのうちのひとつ、「法人に対し生命保険を取り扱っていることを告知する
       こと」ですが、社長は、そもそも「損保代理店が生命保険を取り扱っている」
       ということを知らない可能性があります。

       取り扱っていることを知らなければ、当然生命保険の相談をすることはあり
       ません。

       そこで、ファーストアプロ一チ(声かけ)を自店の営業案内と位置づけ、自動
       車保険、火災保険等とならんで、生命保険についてもプロとしてアドバイス
       できることを「メッセージ」に込めてお伝えします。

       具体的には、

        ・「私たち(代理店)の役割」… Mission

        ・「私たち(代理店)の目指しているもの」… Vision

        ・「私たち(代理店)が法人のためにできること」… Value

       を伝えます。

       このメッセージによって、私たちの姿勢やサービスに共感いただ
       き、“Yes”をもらうことができれば、生命保険の話を聞いてくれる社長が減
       ることはなく、むしろ増えていくでしょう。

       また、ファーストアプローチ(声かけ)は一度きりで終わらせるのではなく、
       繰り返し行うことが重要です。

       一度ファーストアプローチ(声かけ)をして、興味を示さなかったとしても、時
       間が経てば法人の状況も変わり、ニーズが発生している可能性がありま
       す。

       経済状況やステージの変化は、生命保険を考えるきっかけになりやすいも
       のです。

     (3)ファーストアブローチの内容(情報提供)

       ファーストアプローチ(声かけ)のもうひとつの内容、「情報提供」について考
       えてみます。

       生命保険でもプロとして認知をしていただくためには、メッセージとあわせて
       専門的な情報提供をすることが必要です。

       では、具体的にはどのような情報を提供すればいいのでしょうか。

       情報提供は、

        a.経営に関するお役立ち情報

        b.保険に関連する周辺知識

       で組み立てます。

       「経営に関するお役立ち情報」とは、中小企業向けの支援制度(国や地方
       公共団体等で実施している助成金や補助金等)や、毎年の税制改正、事
       業承継に関する情報など、経営に役に立ちそうな情報が挙げられます。

       また、セミナーや勉強会の案内なども有効でしょう。

       なかには生命保険とはあまり関係のない情報も含まれるかもしれません
       が、経営者に「役に立つ情報を提供してもらってありがたい」と思っていただ
       ければ、関係強化につながります。

       「生命保険に関連する周辺知識」は、年金、医療、介護などの社会保障関
       連情報、生命保険のしくみや選び方、税務などが無難なテーマと言える。

       「信頼できる情報源」と認知してもらうことを心がけます。

       ただし、ファーストアプローチ(声かけ)の段階では、深い話をする必要はあ
       りません。

       なぜなら、面談するすべての経営者に話すということは、興味のない経営
       者にも話しをするのが前提だからです。

       興味のない経営者に専門的な話をしすぎてしまうと、興味を示さないばかり
       か、嫌がられてしまう懸念もあります。

       したがって、シンプルな内容だけお伝えして「興味があるかどうか伺う」とい
       うスタンスで良いでしょう。

       ファーストアプローチツール①

       ファーストアプローチのツールとしては各保険会社にある冊子(経営者リス
       クと生命保険に関するもの)

       経営者リスクとしては

        ⅰ.企業防衛(事業保障)

        ⅱ.死亡退職金・弔慰金

        ⅲ.勇退退職金

        ⅳ.相続・事業承継

        ⅴ.従業員福利厚生

       これらのリスク対策のひとつに生命保険の活用(対策の手段)があることを
       挙げ、一般的に社長がどのような目的で生命保険に加入しているか、その
       データを示しています。

       データを示しながら社長に生命保険の加入目的について改めて考えてもら
       い、どのテーマに興味があるか確認します。

       そして、興味を持ってもらったら次の「アプローチ」のステップに進みます。

       ファーストアプローチツール②

       「経営の安定に向けた生命保険の活用法」
       多くの法人経営者の共通の関心事である「資金繰り」を切り口とした情報提
       供ツールです。

       まず、会社経営の理想的な状態を収益と費用の図で分かり易く説明した
       後、現実には会社の好不調に関わらず経営には様々な支出が伴うこと、
       日々社長を悩ませているのもこの「資金繰り」であることについて触れてい
       きます。

       次に、現金確保の手段として生命保険の活用を紹介するために、3つの機
       能を紹介します。

        生命保険の3つの機能

         ①保障機能

           加入後すぐに被保険者である社長に、万一のことがあったり、高度
           障害状態になって、売り上げが大きくダウンするようなことがあって
           も、支払われる保険金を活用し、売り上げ減少分をカバーしたり、退
           職金の一部に充当することも可能です。

         ②貯蓄機能

           解約返戻金を将来の勇退退職金などの財源として計画的に活用す
           ることができ、また解約返戻金を「契約者貸付け」や「減額(一部解
           約)」という形で引き出したりすることで、すぐに現金化でき資金繰り
           対策に活用することができます。

         ③損金算入効果

           生命保険は、預貯金と違っていくつかの特徴があります。

           ①の「保障機能」もそうですが、もう一つの特徴として、「経理処理に
           おいてお支払いただく保険料の一部が損金算入できる場合がある」
           ということです。

           支払う保険料が税法上の要件のもと、一定割合が損金算入できると
           いうことは、税務上の取扱いにより実質的な保険料負担をおさえるこ
           とにもつながるケースがあります。

  □アプローチ(ニーズ喚起)

   1.アプローチの意義・目的

     アプローチは、ファーストアプローチ(声かけ)の内容に興味を示し、「もうちょっ
     と詳しく聞かせて欲しい」と言われたときに提供する詳細情報です。

     したがって、興味のある経営者に話すのが前提となるのでこの段階でニーズ
     喚起を行っていきます。

     とはいえ、まだ大きな問題意識をもっているわけではないので、自分の問題と
     して認識してもらうことがゴールとなります。

     また、インパクトのあるアプローチをしたいという方もいますが、インパクトが強 
     すぎると、経営者は「売り込まれている」と感じてしまい、警戒感から引いてし
     まうので逆効果です。

     ただし、インパクトが弱すぎると「もっと話しを聞きたい」という気持ちになっても
     らうことができないので、「強すぎず、弱すぎず」を心がけましょう。

     アプローチにおける注意点として、経営者は話自体に興味はあっても、まだ自
     分のこととして問題意識を持っているわけではないので、いきなり「○○社長の
     場合はどうですか?」などと、個別論に入り込んでしまおうとすると途端に引い
     てしまうことがあります。

     「一般論」と「例え話」を基本に話すというのが定石と言えるでしょう。

     一般論とは、データやツールなどを用いて「○○については、一般的にこのよう
     な数字になっています。」「××についてはこのように考えられています。」など
     のように、特定の具体的な事柄ではなく、広く世間に認められると考えられる
     内容を指します。

     例え話では、「○○地区の、A社で過去にこのようなことがありました」のように実
     際にあった例を話し、経営者のニーズ喚起につなげていきます。

     当然のことですが話は事実に基づいた例え話をします。 

   2.一般論で話をする理由

     もし、アプローチの場面で「○○社長の退職金の話」「○○社長の生命保険の話」
     というような個別の話をすると相手はどう思うでしょうか?

     例えば、経営者がまだ自分の問題として認識していない状態で、「役員退職金
     の規程を整備していないのは問題ですねえ」などと問題点を指摘するような話
     をすると、「どうしてあなたにそんなことを言われなければいけないのか!」と
     反発を買ってしまうリスクがあります。

     経営者は話自体に興味はあっても、まだ自分のこととして問題意識を持ってい
     るわけではないので、いきなり「○○社長の場合はどうですか?」などとご個別
     論に入り込んでしまうと途端に引いてしまうことが多いのです。

     また、経営者がセールスパーソンなど外部の人間と話す理由のひとつとして、
     「外部の状況を聞きたい、情報を入手したい」というニーズがあります。

     他の人の成功事例や失敗事例などを聞くことで自社の経営に役立てたいと
     思っているので、まずは「一般論」と、「例え話」から入ることが効果的といえま
     す。

     「××については一般的にこのように考えられています。」などのように、特定
     の具体的な事柄ではなく、一般論で話をすることで、わざわざ「社長の場合は
     どうですか?」などと聞かなくても、「自分の場合だったらどうだろう?」と思って
     もらえるのです。

     さらに、売り込みがなければ話を聞いてみたいと思う経営者も多いので、一般
     論として話をすることが有効なのです。

     あなたがやることは、設計書を持って退職金プランを提案することではなく、ま
     ず問題を表面化させること。

     事例として、社長の退職金についてだけでなく、対象企業の退職金制度も同
     様です。

     退職金の規定を作りながら、それに則した積み立てをしていない企業が多いこ
     とを認識してもらう。

     まずは、会社の退職金が今どのくらい貯まっていて、将来どうなるのか。

     貯め方や規定を提案するのではなく

      ・原資がどのくらいたまっているかを確認することが第一

      ・これから支払う予定額と積み立て準備率がどれくらいあるか

     社長本人に自社の退職金制度に問題ありと自覚させる

      ・自社の退職金制度に問題ありと感じさせる

     退職金をどうやって貯めるかではなく、退職金に関する診断を提案すること。

  □ヒアリング

   ファーストアプローチ(声かけ)やアプローチによってニーズが喚起されると、経営
   者は「今の生命保険は私のニーズに合っているのか?」「生命保険について検討
   してみようかな」という気持ちになります。

   そこで次は、経営者のニーズに合致した商品を提案するための情報を確認する
   「ヒアリング」のステップです。

   ヒアリングは単なる“情報収集”ではない。

   ヒアリングでは、生命保険の専門家として保険設計に必要な情報を経営者に提
   供する、 “情報提供”の側面もあります。

   ここで言う情報提供とは、生命保険の選び方(選択基準)について、経営者に伝
   えることです。

   一般的な生命保険の選択基準は、「保険加入の目的(何のために)」「保険金額
   (いくら)」「保険期間(いつまで)」ですが、他にも「商品の基本的な仕組み」、「貯
   蓄性があるかどうか」「損金算入できるかどうか」など、経営者が生命保険を選ぶ 
   際に基準となる情報を提供します。

   このように“情報収集”と“情報提供”、すなわち「情報交換」を行うことで、保険設
   計に必要な基本情報を確認するとともに、法人の現状と望ましい状態との差(リス
   ク)を明確にすることがヒアリングの目的です。

   アプローチに成功した後のヒアリングの段階では、経営者は「自分のこととして考
   えてみようかな」「検討してみようかな」と考えているので、承諾を得た上で時間を
   かけて話します。

   例えば、経営者の報酬などの立ち入った質問であっても、それがプラン設計に必
   要であれば、どんどん行います。

   立ち入った質問ができるかどうかについては「選択基準」を話しているかどうかに
   関わってきます。

   選択基準が入っていなければ、セールスパーソンも恐縮しながら聞くことになるで
   しょうし、経営者もなぜ報酬を聞かれるのか理解していなければ「大きなお世話
   だ」となってしまいます。

   一方選択基準が入っていれば、セールスパーソシの気持ちも「聞いて当然」となり
   ますし、経営者も「役員退職金の適正額は報酬をベースに考えるんだ」と納得して
   いるので抵抗なく話してくれます。

   結果的にヒアリングがスムーズに進み、必要な情報を得ることができます。

   「選択基準」さえキチンと伝えられていればあなたの立場は医者と同じようなもの
   です。

   コンサルタント(経営者の主治医)としての立場を強く意識して情報を引き出し、意
   見を交換します。

   1.ヒアリングで聞いておくべき情報

     ヒアリングで聞いておくべき情報としては、法人の「現状」と経営者の「考え方」
     の2つが挙げられます。

     生命保険を考えるうえでは、「現状」だけがわかっても経営者に納得してもらえ
     る提案を作ることは難しいといえます。

     なぜならば、その内容を客観的に理解はできるにしても、自分のこととしては
     ピンとこないからです。

     そこで、人の心の中にある価値観や欲求ということについてもお聞きすること
     が必要になります。

     経営者の保障に対するニーズは,「現状」を踏まえた「考え方」から導かれるの
     で、この両方を聞くことにより、法人にとっての必要な保障を明確にすること
     で、解決すべき問題に気付いてもらう必要性があるのです。

     つまり経営者自身が自分の事として問題を認識することで、その問題を解決し
     たいというニーズが生まれてくるようにすることが大切です。

   2.ヒアリングでの質問のスキル

     ヒアリングでの質問のスキルとして、「限定(グローズド)質問」と「拡大(オープ
     ン)質問」の2つの方法があります。

     「限定(クローズド)質問」は、主にデータ的(客観的)な情報を聞くときに用いま
     す。

     「役員の就任年齢は何歳ですか?」「従業員は何人いらっしゃいますか?」と
     いうようなYES、NOや一言で答えられるという質問の仕方や回答を引き出し
     ます。

     この方法は、「確かめたい点を確認できる」「相手にストレスがかからない」とい
     う点でメリットがありますが、一方で、「聞いたことしかわからない」というデメ
     リットもあります。

     また、限定(クローズド)質問ばかり続けていると、経営者も尋問されているよう
     な気持ちになり、気分を害することもあるでしょう。

     一方で、数値では表せない生命保険についての考え方のような主観的な情報
     を「限定(クローズド)質問」で聞くのは難しいと言われています。

     そこで、「○○についてはどうお考えですか?」「それはどのような訳ですか?」
     などの自由な回答を引き出す「拡大(オープン)質問」という質問の仕方を行い
     ます。

     「拡大(オープン)質問」は経営者のニーズや考え方を幅広く理解することがで
     きる反面、相手にストレスがかかると言われており、あなたの“聴くスキル”が
     重要になります。

     言うまでもありませんが、保険設計に必要なデータと経営者の考え方の両方
     をしっかりと理解することが上手なヒアリングとなるので、「限定(クローズド)質
     問」と「拡大(オープン)質問」を使い分けることが重要です。

  □プレゼンテーション

   プレゼンテーションとは、ヒアリングを通じて明確になった法人の抱えるリスクに対
   し、具体的な解決策として保険商品を提示することです。

   プレゼンテーションの場面では、『法人が抱えるリスクに対して、保険でどのように
   解決できるか』を提示し、経営者に意思決定していただくことが目的です。

   ともすれば私たちは、プレゼンテーションの成否を「成約できるか」「失敗するか」
   でとらえがちです。

   その結果、経営者が断りの姿勢を見せると、つい説得しようとしてしまいますし、
   断られてしまうと、「このプレゼンテーションは失敗だった」と考えてしまうのではな
   いでしょうか。

   しかし、経営者にとってプレゼンテーションとは、私たちのプランを「採用するか」
   「やめるか」を決める場です。

   したがって、経営者がはっきりと意思決定できればそれは良いプレゼンテーション 
   だったと考えることが適切でしょう。

   プレゼンテーションをおこない、経営者に提案内容を理解してもらうためには、次
   のような流れでプレゼンテーションを進めることが効果的と考えられます。

   ①法人のニーズを確認する

    まず、ヒアリングで明確にした法人のリスク(ニーズ)を確認します。
    これは、ヒアリングまでに明確にした保障の必要性と、法人が抱えている
    問題点を思い出していただくことで商品提案へスムーズに進めるために
    行います。

   ②解決策として保険商品を提示する

    次に保険商品を提示し、商品の説明をおこないます。
    そして、この商品であれば法人のリスク(ニーズ)に対応できることを
    理解してもらいます。
    ここで心がけたいことは、単に内容の説明に止まらず経営者から聞いた
    価値観や考え方を反映した内容で、感情に訴えながらプレゼンテーション
    することです。

   ③メリットの説明

    そして、この商品を購入することによって「法人にとってどのように役に
    立つのか」というメリットを説明します。
    例えば、契約者貸付制度や、保険料が払えなくなったときの払済保険
    への変更などの説明がそれにあたります。

  ◎プレゼンテーションのポイント

   プレゼンテーションの場面では、設計書を提示・説明して、保険加入に
   よって得られる『効果』を理解してもらいます。

   “商品の良さ”を訴えることももちろん大切ですが、“商品が与える効用”を
   訴えることこそが最も大切です。

   “商品の良さ”だけ訴えても経営者の気持ちを動かすことはできません。
   設計内容がいかに法人の状況や経営者の考え方に合っており、どのような
   場合に役に立つのかを理解してもらいます。

   そのためには、なぜこのプランを考えたのか、ヒアリングで得られたニーズを
   もとに、設計の「根拠」として話します。

   その際、法人のニーズ(役員退職金シミュレーションなど)と、解決策としての
   保険商品提示(設計書など)を対比させながら行うのがポイントです。

   またプレゼンテーションでは、保険の加入目的について、再度理解してもらい
   ます。

   経営者に「御社の問題解決のために○○を目的とした保険です」ということを
   きちんと伝え、十分に理解いただくようにします。

   そうすればその商品がカバーしていないところを指摘されたとしても、「目的
   を優先させるためにこのようにしました」と即答することができます。

   この点が抜けていると、保険料の高い・安いや損金性、返戻率などの本筋
   ではないところに論点が移ってしまい、話が前に進まなくなります。

  □クロージング

   プレゼンテーションの次のステップはクロージング(=商談の締めくくり)です。

   その目的は経営者を契約の決断に導くことにあります。

   標準化セールスプロセスの通りに商談が進行していれば、基本的には特段のク
   ロージング・トークは必要ありません。

   これは、相手の承諾をベースに商談を進めているため、この場面でもセールス
   パーソンの提案を採用するかどうかを決めれば良いからです。

   また、経営者は物事の判断を速やかに行うことに慣れているので、契約するかし
   ないかの決断が早い方が多いようです。

   とはいえ、生命保険は決して安い買い物ではありませんので、いざ「契約」のとき
   には「ためらい」が出てしまうことも少なくありません。

   そこで、私たちの側から何らかの働きかけをする必要があります。

   働きかけといっても、相手を説き伏せたり、お願いしたりするものではありません。

   迷っている相手の「背中を押すひとこと」をかけるだけです。

   一般的には、まず「テストクロージング」と言い、仮に契約を前提とした場合の質
   問などを投げかけ、商談の途中で相手の意思を確認します。

   例えば、

    a.「もし、ご契約をいただけるとしたら月払いと年払いはどちらがよろしい
      でしょうか?」

    b.「では、ご契約の手続きについて説明させていただいてもよろしい
      でしょうか?」

    c.「医師の診査は○日の××時でよろしいでしょうか?」

   などの言葉をかけ、相手の反応が契約に対して前向きであれば、

    d.「では、こちらのプランでよろしいでしょうか?」

    e.「ご契約いただけるということでよろしいでしょうか?」

   などの言葉で購買の決断を促していきます。

   ◎申し込みに至らなかった場合の対応

    申し込みにならなかった場合は循環型へ

    申し込みにならなかった場合はつい、「なんとか、お願いします」としつこくなりが
    ちですが、深追いしてはいけません。

    損保の契約者であればチャンスはまた巡ってきます。

    「今後も情報提供をさせていただいてもよろしいですか?」と循環型営業に向け
    た継続訪問の承諾を得て、印象よく辞去しましょう。

    あなたが「標準化セールスプロセス」を実践することにより、丁寧なプロセスを体
    験した経営者は、口コミの情報源にもなっていただけます。

    単に契約に結びつけるだけでなく、今後の見込み先を広げていくうえでも、より
    丁寧に行っていくことが重要と言えます。

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