保険代理店にとっての差別化
 

  差別化の徹底

   あなたはは保険販売仲介業であってはならない。

   多くの代理店が、自分の業を保険代理店業と思い込んでいる。 

   だから、他の同業者と同様のサービスしか思いつかない。

   これでは、周囲に埋没しこそすれ差別化どころではない。

   お客さんは基本的な疑問を抱いているのです。

   あなたから買うべき理由は何か? あなたがよそとどこが違うのか? 

   「口ではああいっているけど、あなたに切り替えることで、前の代理店より対応が
   悪くならないだろうか」、「そんなリスクを考えるなら、今までのところでそのまま続
   けた方が気が楽だ」。

   お客様は頭の中で、こんな値踏みをしている。

   結果的に、「どこも同じだろう」と頭の中で考えるのです。

   お客様の言ってることが正しい。

   感心も感動もさせられない代理店なんて、どこも同じである。

   同業他店と徹底的に差別化していくには保険という単品商品だけで勝負するの
   は困難極まりない。  

   必然的に商品のパッケージ化が必要となる。

   商品をパッケージ化することで、商品に付加価値が付き、メーカーの立場で値決
   めができるのです。

   あなたは他の代理店と競合するべきではない。

   今さらでもないが、同業他店と同じ土俵の上で戦うことは『労多くして益少なし』に
   なってしまうから。

   どこにもまねのできない得意分野(お客が得になる情報)を持つこと。

   同業他店が真似できない商品企画を専門家とアライアンスを組むことで専門家と
   認められるのです。

   このことは重要である。

   何でもいいから、専門化し、超得意とすることをお客様にメッセージとして伝えるこ
   とで、存在価値を認知してもらい、専門化したものを商品として提供し、お客さんか
   らの感謝と感動を得る。

   その時、お客様に伝えることは1点に絞る。

   複数のメッセージを送っても、ほとんどの人はせいぜい一つしか覚えていてくれま
   せん。  

   言いたいことは一つに絞り、多くのメッセージを伝達しない。

   多くを伝達すると、何も言っていないのと同じになってしまうから。

   保険という視覚化しにくい商品・サービスは、言葉で正確に表現されねばならない
   のです。

   言葉こそが武器となる。

   その言葉でお客様にイメージさせなくてはならない。

   言葉は重要である。

   ちょっとしたひと言で、コンセプトや独自性がくっきりと浮き彫りになり、コンセプト
   が説得力を持ち始める。

   複雑なものを売り込むときは、何かになぞらえ、キーワード(具現)化して理解しや
   すくする。


  □CS(サービス)

   他店がやっていないことをやるのがサービスの基本。

   そうでなければお客様は感謝も感動も感心もしてくれない。

   本来サービスは有料であるべきもの(ただし、お客さんが価値を感じてくれた場
   合)。

   しかし、代理店全てが保険販売から得る手数料以外の情報やサービスを無料提
   供している。

   お客さんもタダで当然と受け止めている。

   提供する情報・サービスの価値が分からないお客にどんな素晴らしい情報を提供
   してもムダである。

   あなたにとっての真の顧客はたまたま保険に加入してくれた契約者ではない。

   新規開拓において、見込み客があなたの商品(サービス)と、現在加入している他
   店の商品(サービス)との間の違いを分かってくれるのは、他店がやっていないこ
   とをやるからです。

   多くの代理店は何も変わらないはずである。

   多少の違いといえるのは保険料ぐらいであり、競合他社と差異のない商品を武器
   にすることは、戦いをより困難にするだけである。

   これではお客様が、あえてあなたに契約変更をする理由はないはず。

   あなたに「売り」がなければ、いつもの得意の「熱意と根性」営業に走り出す。

   代理店の多くが、自分で思っている以上にありふれている(保険販売仲介業)とい
   うことです。

   「自分に問い掛けてみよう。お客様が“あなたでなければ”と言ってくれるには?」 
   である。

   安定成長するために共通していえることは他との違いである「売り」があるから。

   これこそ代理店業を成功させる最大の要因である。

   顧客と代理店との関係は本来対等のはずである。

   しかし、保険料の安さや、お客に気に入られようとした瞬間から、顧客と上下関係
   が発生する。

   それは代理店がこめつきバッタになる始まりである。

   「こんな有益な情報(サービス)が受けられますよ」と、顧客を教育するのがあなた
   の仕事である。

   競争の激しい成熟されたマーケットの中では、よけいに重要になってくる。

   自店の「売り」を常に明確にしていくことで、他店との戦いで優位に立てる。

   何かよそにはないもの、顧客がまったく予測していないものを提案する。

   顧客にとって価値あるものでなければならない。

   それを受け取ることで、その分まで喜んでお金を払う気になってもらわなければな
   らないからです。

   付加価値をつけるからこそ競争相手と差がつき、顧客は、価格は二の次で成約し
   てくれる。

   自分のことを考えてくれる代理店だと感じるのです。

   「売り」を作ることで余分なコストはほとんどかからない。

   しかし、有ると無いでは増収に大きな差となって表れる。

   どんな代理店であっても、遅かれ早かれ顧客は失われていく。

   しかし、継続して増収していくには、少しでも長く顧客を引き留めておく必要があ
   る。

   顧客を長く引き留めておければ、ライフタイムバリュー(顧客の生涯価値)が大きく
   なるチャンスである。

   引き止めておくには「顧客ロイヤルティ」を高めなければならない。

   それを実現することがプロ代理店の役割であり、顧客へのリレーションシップをよ
   りよいものにしていく。

   ほとんどの代理店はただ漫然と、よそと同じようなものを、特に顧客からは同じと
   しか見えないモノを売っている。

   よそとの違いがなければ、単に店頭に並べたダイコンを売っているのとなんら変
   わらない。

   よそにない売り(サービス)をつくるとは、「仕組みづくり」である。

   すぐに真似されるようなものであっては、お客様が「なぜあなたから買わなければ
   ならないの」という問いかけに対し、強烈なインパクトを与えることができない。

   顧客を知り、顧客側に成約に至るまでのリスク(不安)を取り除き、あなたが他店
   とは違う環境、姿勢を作るということ。

   これが「顧客ロイヤリティ」を高めるのです。

   他との差別化には、異業とのアライアンスが欠かせない。

   我々の業だけでビジネスチャンスを作っていくことは、今後より困難となるだろう。

   どんな異業種と、どのようにアライアンスを組めばいいのか? 

   あなたはビジネスドクターであり、ホームドクターである。

   既存客・見込み客を往診(訪問)し、これらの答えをお客さんから聞けばいい。

   お客様の耳より、目を意識しよう。

   これらはサービスを視覚化しでくれるものである。

   買い物をする時、まずはよく見て確かめて買うはずである。

   だから、見込み客が目で見えない商品を買うのをためらうのも当然である。

   となれば、目に見えることにこだわるべきだ。

   事務所をとっても、テーブルや椅子や照明がそれらしく見えるか、いかにも繁盛し
   ている事務所に見せているか、差し出す飲み物にこだわっているか、顧客からの
   礼状の冊子は置いてあるか、自分が記事になった雑誌や新聞は置いてあるかで
   ある。

   目に見えない抽象的なものを具体化する努力をする。

   見込み客は我々と契約する具体的な判断の手がかりを探し求めているのです。

   もしそれが見当たらなければ、それを持つ他社に目移りしてしまう。

   だからこそ、サービスを視覚化(目に見える)することが重要となる。

   見込み客にとってあなたのサービスが目に見えないだけに、具体的に見えるもの
   を手がかりに選択する。

   多くの見込み客はこの行動を繰り返している。

   購入における判断の優先順位は 

    ①信頼に足る代理店 

    ②商品の品質(あなたのサービス) 

    ③価格 

   値段は二の次で、見た目を求め、信じるのが人間である。

   また、そういったお客様こそが真の顧客である。

   だから、決して外見に注意を怠たってはいけない。

   「いったいこの代理店はどんな人なのだろう?」と。

   見込み客のこうした疑問に、あなたは答えなくてはいけない。

   個性的な面を見せなければ、他店との差別化はできない。

   多くがあえて単なる保険販売仲介業に見せようとさえする始末だ。

   見込み客はあなたを知りたがっている。

   自分(会社)を売り込むとはまさしくこのことである。

   見込み客は、あなたを信用して購買に踏み切る時は、会って確かめずにはいられ
   ないのです。

   あなたがどんなにいいサービスでやってあげても、お客さんにとってはあたり前
   か、感じていないかである。

   しかし、サービスが不十分であれば敏感に感じ取る。

   だから、いいサービスをしてあげて当たり前、失敗は許されないのがサービスな
   のです。

   信頼を築くには時間がかかるが、信頼を失うのは一瞬である。

   あなたが顧客にもたらした成果をアナウンスする必要がある。

   「顧客が察してくれるだろう」などと期待しないこと。

   どんなに骨を折ったか、どんなに気を揉んでいるか、どんなに大変な思いをした
   か ― ほとんどの場合、こういったことを顧客は理解していない。

   あなたが成し得た仕事に対し、お客さんにアピールしなければならない。

   あなたにとってお客様との接触の場は舞台であり、あなたアクター(役者)である。

   どうすればお客さんが信頼し、感動してくれるか。

   そのためには、狙った相手の情報が無ければ竹やりで機関銃に向かうようなもの
   である。

   サービス業であるあなたは、顧客をどのように満足させなければならないか?

   たいていのサービスは必要悪だと思われている。

   争い事を解決するために雇う弁護士、複雑で面倒な記帳が手に余るために雇う
   税理士、万一に備えるための保険。

   たいていの場合、サービスを選ぶのにワクワク胸を躍らせるようなことはないし、
   満足することも少ない。

   自ら欲しくて買う商品が継続的な満足を与えてくれる一方、あなたのサービスは
   ある時点で実施されればそれっきりである。

   満足を与え続けてくれたり、もう一度買う気にさせてくれたりするものではない。

   大切な保険証券はファイルに綴じ込まれたままで何をしてくれるわけでもない。

   顧客が良質なサービスを受けたことを思い出させてくれるものはほとんどない。

   満足のほとんどは、顧客の記憶だけの問題である。

   多くの代理店は、提供したサービスが継続的に役立っていることを顧客に意識さ
   せていない。

   顧客満足(CS)とは、お客様が満足していること、すなわちお客様があなたの対
   応に喜びや感動、感謝といった感情をもつことである。

   ここで大事なことは、あなたがお客様を満足させたと思うことではない。

   顧客満足で一番難しいのは、あくまでそれはお客さんの判断、主観、感情である
   ということである。

   よくあるケースで、お客様があなたのサービスに対する苦情を申し立ててきた場
   合に、あなたに聞くと、「自分は充分に、特にあのお客様には充分すぎるはどの
   サービスを提供してきた」という答が返ってくる。

   しかし、それはあなたの判断(すなわち、顧客ニーズと代理店の顧客サービスと
   のミスマッチに気づかない)であって、お客様は実際には満足していないという
   ケースが多く見受けられる。

   お客様のニーズは、お客様に聞くのがもっとも確実な方法だが、日頃から必要情
   報を収集しニーズを把捉していくことが重要である。

   顧客満足、特にお客様の代理店に対しての満足度は、お客さんから頂くコミッショ
   ンより、あなたがお客さんへ提供するサービスのほうが、必ず等価交換又は以上
   でなければならない。

   コミッション額に相当しないサービスしか提供できない代理店からは、やがてお客
   様は離れていく。

   保険は無形の商品であり、事故をおこさない限りお客様にはその商品の価値は
   実感できない。

   それでは、事故が発生しない限り代理店の価値はお客様に感じられないのか。

   そうではない。

   通信販売の先進国であるアメリカやイギリスでも代理店を通じた保険加入は依然
   として通販にとって代わられてはいない。

   これらのことからも、代理店の価値は人間が介在して、お客様の目の前で提供さ
   れるサービス、すなわちお客様の信頼感・満足感なのである。

   お客様はそれらのことをあなたに求めており、あなたの価値はまさにそこにある。

   サービスを伝えるには次の2点の基本を守ることである。

    ・サービスを目に見えるものに置き換える。

    ・見込み客を安心・感心・感動させる。

   もう一度自店のサービスに対する体制を見直す必要があるのでは?

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