無形の商品を売る
 

  ■無形の商品にとって大切なこと

   よくニーズとウォンツという言葉を聞くが、トップセールスマンにいえるのは、ニーズ
   を創造することに長けている。

   顧客ニーズは聞きだすのではなく、創造する。

   質問をすれば情報が入手できるからといって、ただ闇雲に質問をすればよいわけで
   はない。

   優秀な営業マンは質問がうまく、ニーズを引き出すことに長けています。

   それは、正確には、質問によってお客様のニーズを聞き出しているのではない。

   質問によって、ニーズを顕在化させているといった方がよい。優秀な営業マンは頭の
   中でニーズを想定し、そのニーズを顕在化させていくような質問を巧にしている。

   ですから、あなたは、多面的な情報から「お客様のニーズを創造すること」がまず
   必要となる。

   次に、そのニーズが本当に合っているのかを「質問などによって検証していくこと」が
   求められるのです。

   このように商談とは、「ニーズの創造と検証の繰り返し」のプロセスなのです。

   このことを念頭に商談シナリオを作成してみると、

    1.商談の目的の提示(問題の提示:アプローチ)

      「今日は、御社のような業界の皆様のリスクマネジメントにお役立ていただけ
      る情報をお持ちしました...」

    2.話の展開の提示(問題の喚起)

      「話の順番は、まず懸案となっているリスクの内容を、次にその解決のため
      の効果的な解決方法について調べましたのでそれを紹介したいと思いま
      す...」

    3.質 問

      「ところで、新しい○○についての費用はいったいどのくらいかご存知でいらっ
      しゃいますか?」

    4.お客様のニーズの確認

      「実は、ある企業ではたいへん大きな問題になっているんです」「御社にとっ
      てもこれは他人ごとではない話だと思いますがいかがですか?」

    5.メリットの強調(解決策の提示その1)

      「…したがって、重要なのは○○という点です」

    6.メリットの強調(解決策の提示その2)

      「ところが面白いことに、...があるんです。 ...ですから○○という施策
      を講じることが最適な施策になるわけです。」

    7.購入に対する障害をとりのぞく

      お客さまに何かしら不安が残っているのであれば、その不安を取り除き、明
      確にすることが大切です。

      また、不満があるのであれば、改善提案をしなければならない。

    8.意思決定のための情報提供(絞り絞込みと緊急性の提示)

      「仮に、来月から週末に実施するとしたら実現が可能だとお考えですか?」

    9.クロージング(行動への呼びかけ)

      「もし、ご希望であれば、○○は△日までに用意できますが、いかがでしょう
      か?」

     10.見極め

      お客さまがあなたの商品を必要であり、買いたいと思っているか?

      お客が、この商品を買う予算があるか?

      以上の2点を見極めないと、熱意と根性の営業に走らざるを得なくなってしま
      います。

  □既存顧客とのグッド・リレーションシップ

   既存顧客とのグッド・リレーションシップを築くためには既存顧客に対して、どのような
   コミュニケーションをはかるべきか

    ・ 顧客満足の第一歩としての「顧客情報の収集」に際し、どのような情報をどの
     ように収集、記録、活用すべきか。

     ・ お客様が望む情報はどのようなものがあるのか
      (新商品・新特約、サービス、加入状況・変更事項の説明、顧客の業界情報
     等)

     ・ お客様が望むコミュニケーションのスタイルはどうなっているか。
      (電話、FAX、訪問、E−mail、代理店ニュース等)

     ・ どのくらいの頻度を期待しているのか。

   顧客満足(CS)とは、お客様が満足していること、すなわちお客様があなたの対応に
   喜びや感動、感謝といった感情をもつことである。

   ここで大事なことは、あなたがお客様を満足させたと思うことではない。

   顧客満足で一番難しいのは、あくまでそれはお客様の判断、主観、感情であるという
   ことである。

   よくあるケースですが、お客様が代理店のサービスに対する苦情を申し立ててきた
   場合に、その代理店に聞くと、「自分は充分に、特にあのお客様には充分すぎるほど
   のサービスを提供してきた」という答が返ってくる。

   しかし、それは代理店の判断(すなわち、顧客ニーズと代理店の顧客サービスとの
   ミスマッチに気づかない)であって、お客様は実際には満足していないというケースが
   多く見受けられる。

   お客様のニーズは、お客様に聞くのがもっとも確実な方法だが、あなたとしては、日頃
   から多くの情報を収集しニーズを把捉していくことが重要である。

   又、顧客満足、特にお客様の代理店に対しての満足度は、お客様から頂くコミッショ
   ンとあなたがお客様へ提供するサービスは、必ず等価交換又はサービスがより大
   きい状態でなければならない。

   コミッション額に相当しないサービスしか提供しない代理店からは、やがてお客様は
   離れていく。

   お客様から見ると、保険への加入方法は近年ますます多様化してきている。特に自動
   車・傷害保険などはいわゆる通信販売(直販)が急激に増加しており、TVコマーシャ
   ルや新聞広告などを通じて「手軽」で「安い」保険を盛んに宣伝し、消費者の関心を
   ひいている。

   直販とは、代理店を通じない保険加入の方法で、この直販と比べ通信販売が特定の
   商品、特定の顧客層のニーズには合致していることが否定できない状況の中で、お客
   様にとって専業代理店の価値はどこにあるのだろう。

   保険は無形の商品であり、事故をおこさない限りお客様にはその商品の価値は実感
   できない。

   無形の商品・サービスとはどういった事を言うのでしょうか。

   税理士、保険、コンサルタント、電子新聞の定期購読、などがあります。

  □存在感を示し続ける

   顧客は良いサービスをすぐ忘れる。

   「自分のもたらした成果を顧客に知らしめる」ことです。

   事故処理を短縮できたら、忘れずに顧客に言っておこう。 

   保険金支払いが最初の回答より早くなったら、念を押しておくこと。

   何か誇れることがあれば、必ず顧客に知らせましょう。 

   顧客が察してくれるなどと期待しないことです。

   どんなに骨を折ったか、どんなに気を揉んでいるか、どんなに良質なサービスが提供
   できたか。

   (ほとんどの場合、こうしたことを顧客は理解していません)

   ・・・自分のあげた成果は、必ず顧客に知らせるのです。

   あなたは顧客をどのように満足させているでしょう?

   あるサービスが必要になったとします。

   たとえば自動車事故や火災などに対してのサービス(事故処理)の大半は自ら望むもの
   ではないし、切望することはさらに少ないのです。

   たいていのサービスは必要悪だと思われているのです。

   争い事を解決するために雇う弁護士、複雑な簿記が手に余るために雇う税理士、万一に
   備えるための保険など、たいていの場合、サービスを選ぶなんて胸を躍らせるようなこと
          ではないし、満足することも少ないのです。 

   自ら望んで買う商品が継続的な満足を与えてくれる一方、サービスはある時点で実施
   されればそれっきりです。

   いつも周囲にあって満足を与え続けてくれたり、もう一度買う気にさせてくれたりは
   しません。

   自動車事故の処理が解決しても、一度満足してしまえば良いサービスを思い出させるよう
   なモノは何もありません。

   大切な保険証書はファイルに綴じ込まれたままで、何をしてくれるわけでもありません。 

   このように、良質なサービスを受けたことを思い出させてくれるものはほとんどなく、
   満足は多くの場合、記憶だけの問題となってしまうのです。

   通常の代理店業では、提供したサービスが継続的に役立っていることを顧客に意識させて
   いない。

   それでは、事故が発生しない限り代理店の価値はお客様に感じられないのか。

   そうではない。

   通信販売の先進国であるアメリカやイギリスでも代理店を通じた保険加入は依然と
   して通販にとって代わられてはいない。

   これらのことからも、代理店の価値は人間が介在して、お客様の目の前で提供される
   サービス、すなわちお客様の信頼感・満足感なのです。

   お客様はそれらのことを代理店に求めており、代理店の価値はまさにそこにある。

   それではお客様はどのような時に「満足」や「信頼」を感じるのか?

    ・担当者の顔を知っている

    ・いつでも連格がとれる

    ・常に自分のことを気にかけてくれている

    ・担当者は保険について何でも知っている    等

   あなたがお客様に自分の持っている価値やサービスを提供する場合、以下の点を
   明確に意識しておくことが重要です。

    1.自分のもっている価値やサービスは何か、特に他の代理店と差別化できる
      強みは何か。

       ・代理店として当然提供しなければならない基本的な価値、サービス(基本
        業務サービス)

       ・基本的な価値やサービスに付加して提供できる付加価値サービス

       ・これだけは、自社(店)しかできないと言える差別化サービス(アピールポ
        イント)

    2.その価値やサービスは、誰が、どのような手順でお客様に提供していくの
      か。

      これは必ず「行動」として明確化し、実践していかなければなりません。

      (1)お客様の代理店に対する基本業務における期待するサービス

         ・事故の際に適切なアドバイスをしてくれる

         ・スムースな事積処理をしてくれる

         ・加入する保険について詳しい説明をしてくれる

         ・契約管理をしっかりしてくれる

         ・リスクに見合った保険の選択をしてくれる

      (2)お客様の代理店に対する保険以外で期待するサービス

         ・損害賠償に関する法律知識について

         ・年金や老後の生活設計について

         ・健康・医療・介護について

         ・資産運用・税金について

         ・相続について

         ・防災について

      以上のことを踏まえ、同業他社(店)との差別化を図ってください。
    
  □戦わずして勝つ

   1.あなたにできることは何か?

     あなたは保険代理店業の立場で、すべてをその枠の中で発想しようとしていな
     いだろうか。

     このせいで同業他店にならい、慣例に従い、そして他店と何ら変わらない
     行動しかしていない。

     これでは、周囲に埋没しこそすれ差別化どころではなくなってしまう。

     成功のチャンスは、業界の枠外にある。業界常識の枠組みの中で戦うことは、
     成熟産業である保険業界において、同業他店と同じ土俵の中で戦うことは肉
     体的にも金銭的にも多大な出血を強いられることになる。

   2.あなたの売りは何か? 

     単に更改、事故処理、異動だけがあなたの仕事だというなら別だが、過去のTV
     のCMでいっているように「損保なんてどこも同じ」と思われていないだろうか。

     これなら誰にも負けない、真似できないあなた独自のサービスを創り出すこと
     が、勝ち残りの条件となる。

     そしてあなたの本当の競争相手はお客さんであることを認識すべきです。

   3.戦うのは土俵の外 

     同業他店と同じ土俵の中で戦うことは、「労多くして益少なし」である。

     あなたの強みを生かし、敵のいないマーケットに進出することが、「戦わずして
     勝つ」ことである。

   4.営業は科学

     今までの精神論で語られてきた営業からシステマティックな営業への改革が
     急務ではないだろうか。

     もちろん、精神論のすべてを否定するつもりはないが、圧倒的に多い零細規模
     の代理店組織にあっては、大企業の規模(拠点数、営業マン数)の拡大を武器
     した方法はとれない。

     その大企業であっても、規模拡大の戦略(マス・マーケティング)から
                  One toOneマーケティングを強化している。

     本来、小規模企業が実践していかなければならない戦略である。

     限られた現有資産の中で、いかに効率的・効果的に増収していくかを実践しな
     ければならないはずが、多くの代理店が過去のままである。
    
  □保険を獲るための提案やアクションをやめる

   信頼関係が必要だからと、社長と仲良くなるためにゴルフや酒に付き合ったりしていま
   せんか?
   (もちろん好きなら別ですが・・・)

   あなたは、「以前から付き合っている保険営業の人がいるから・・・」とか「取引の関係
   で保険は変えられない」といった断り文句の雨を浴びせられた経験はありませんか?

   過去に、さまざまな保険獲得のためのセミナーや保険会社の勉強会に参加し、言われ
   たことが「聞き上手になれ」「質問には的確・瞬時に答える」「経営者の要望にこた
   える」など。

   これらのことは間違っているわけではありません。

   しかし、これらのことを実践して契約を獲得できているでしょうか?

   答えは NO です。

   なぜでしょう?

   それは、営業マンみんながやっているし、誰でもできるからです。

   これでは、差別化どころか埋没してしまいます。

   あなた独自の強みを発揮しなければ、トップは話を聞いてくれません。

   保険を獲るために提案するのではなく、経営者の抱える問題点を解決するための手段
   として保険を提案するのです。

   きれいな設計書や提案を行うこと、各社の比較を行うことがあなたの仕事ではあり
   ません。

   「提案させてください」「一度話をさせていただく、時間を作ってください」とあなた
   が社長にお願いするのではありません。

   あなたはお客様から「ぜひ、その話を詳しく教えてほしい」「そんな解決策があるなら
   詳しく知りたい」といった、お願いされる状況を作ることです。

   このことを真剣に考えて見ましょう。

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