組織の活性化に欠かせないフォロワーシップ


  会社の生産力を上げるためにも、フォロワーに「ずっとこの会社にいたい」と思ってもら
  える快適さを作り上げることは、とても大切です。

  快適さとは何でしょうか? 

   人間関係が良いこと。

   給料が高いこと。

   人を使い捨てにしないこと。

   環境が良いこと。

   機会をくれること。

   チャレンジングな職場であること。

   自分の能力を役立たせるために会社がいろいろな手立てを講じてくれること

  など。

  人間は多様であり、快適さの要因はいろいろとあるでしょう。

  何を選ぶかは、個人によって異なるはずです。

  しかし、あえて言いうならば、快適さを生み出す一番根本の要因は「会社の持つ価値観
  が、自分と合うかどうか」です。

  ■成果を上げている組織の共通点

   組織が活性化している現場には一つの共通点があります。

   それは現場がイキイキしているということです。

   店長や現場リーダーがやりたいことをどんどん率先して行なっていることです。

   このイキイキしている雰囲気はどのように作られてくるのでしょうか。 

                      組織力強化マニュアルについてはこちら 

   1.経営陣と現場のコミュニケーションが円滑である

     経営陣側の想いと現場側の想いのすり合わせが、できていない会社が少なくあ
     りません。

     経営者側は「全然、期待通りに動いてくれない」「ほんと駄目だよ」と現場に対する
     不平不満が、驚くほど出てきます。

     一方、現場では経営陣への不平不満が多く出てくるのです。

     現場の不平不満の内容というのも「社長は来ても挨拶がない!」「もっと関心を持
     ってほしい!」など初歩的なものが多く、うまくいっているところは、
     リーダーシップと現場からのフォロワーシップがうまくかみ合っており、
     ひとつの目標に対してまい進しようという意識が高いものです。

   2.チームとして成果を出そうという意識が高い

     ある小売店では、現場スタッフの間で次のような行動指針があります。

      ・いかにお客さまに快くお買い物をしていただくか

      ・いかにスタッフ仲間と働きやすい環境を作るか

     例えば、接客中に内線がかかってきたり、
     他のお客様に声をかけられたりということ
     も少なくありません。

     そんな時、自分で全てを処理しようとせず
     、お客様をお待たせしないよう、他のスタ
     ッフにやってもらうようにしています。

     裏の作業を一時停止してでも、お客様対
     応を優先する雰囲気があります。

     さらにその際、声をかけあうので、フロア
     中に活気が生まれます。

     会社(店)によっては、裏の作業を黙々と
     こなし、お客様に背を向けるスタッフが多い
     のではないでしょうか。

     チームとしていかに成果を上げるかという
     意識付けを行ない続けなければ、継続して成果は生み出されません。

   3.基本の徹底
     ビジネス・組織人としての基本とは躾・マナー、報連相など成果を生む行動となる
     基本動作12項目)に集約されます。

   基本動作の徹底は現場がイキイキするためのキーワードです。

  □フォロワー(部下)の力の結集が勝ち残りの条件

   リーダーシップは上から下の視点、リーダーが部下を引っ張っていくという視点です。

   リーダーの力で、組織の仕事の効率を上げようとする考え方といえます。

   フォロワーシップはその逆。

   下から上の視点、部下がリーダーに協力する力で、組織の仕事の効率を上げようとする
   考え方のことをいいます。

   フォロワーシップの考え方では、部下のことを、リーダーという言葉に対応させて「フォ
   ロワー」と呼びます。

   フォロワーを簡単に定義すれば、「従って行動する人」のこと。

   リーダーが理念や計画を決め、フォロワーがその理念や計画に従って行動するという関
   係となります。

   組織とはリーダーの存在によって良くもなり、悪くもなります。

   では、フォロワーはただ単にリーダーのいうことをしっかりやっていれば良いのでしょ
   うか。

   フォロワーもリーダーに対して影響力を持ち、全体の成果に大きく関わってきます。

   リーダーシップとフォロワーシップというのは、表裏一体のものなのです。

   どちらか一方が欠けてしまうと機能しません。

   昨今、多くの企業のフォロワー層を見てみると、集団を引っ張って入ってくれる、強い
   リーダーシップを求めるという傾向にあります。

   これをやれば成果が見込めるという活動が以前よりも減ってきているため、現場社員
   が迷っている表れなのかもしれません。

   リーダーは方策を決めかねてばかりいると、フォロワーからの信頼が落ちてしまい
   かねません。

   実際、フォロワーのリーダーへの不信というのは、こういったケースが多いのです。

  □現場が動かないと嘆く前に

   あなたは人の“やる気”を見たことがありますか?

   普通、やる気というのは目に見えません。

   経営者側は「現場が全然やる気がなくて」「こちらの期待以下だよ」と、嘆く前に、次
   のことを確認してみてはどうでしょうか?

   それぞれに対して、具体的に取り組んでいることをスラスラ挙げられるかチェックして
   みましょう。

   以下の3つはやる気が生まれる要素を説明しています。

   (1)心理的成功感

     自分自身が成功したと思えることがポイントです。

     成功は一人の力で成し遂げた場合だけではなく、他人との協働によるものでも良
     いのです。

     また、成功の大きい、小さいも関係ありません。

     むしろ小さい成功体験を積ませることで、より大きい成功へと導いていくパターン
     が効果的です。

   (2)認められる

     仕事を任せられるというのが一番“存在を認められた”と感じるものです。

     最初は些細なものからでも意気に感じて、成果を出していくものです。

   (3)人は自分が必要な人間だと思うと自信が持てる

     さらに率先して創意工夫するようになると、褒められることにより自分の存在感を
     確認できるようになります。

     逆に人間が嫌がること、やる気を失うこと
     としては、
      ①ごまかされる

      ②押さえつけられる

      ③強制される

      ④意思を無視される

      ⑤正しく理解されない

     の5つであるといいます(マズロー『自己実
     現の経営』より)。

   コミュニケーションとは伝わったことが全てです。

   経営陣、及び現場リーダーはこまめにコミュニ
   ケーションを図り、ギャップを埋めなければなりません。

   一対一の対話、普段の声掛けを通じて行っていく必要があるようです。

   成功している組織や人というのは常に前向きな言葉を放つものです。

   常に、肯定的な言葉を使うように心掛けていきたいものです。

  □自社で行なう取組み

   基本的なスタンスとしては当たり前のことを当たり前にやり続けるということです。

   決して、特別なことをするわけではありません。

   現場が元来持っている力を引き出していくというプロセスを踏むだけです。

   ●基本の徹底

    繰り返しになりますが、やはり基本の徹底から始めることです。

    ①挨拶、②返事、③マナー、④時間、⑤整理整頓、⑥報連相、⑦納期、⑧メモを取
      る等々、仕事の基本と呼ばれている基本動作を徹底することです。

      これらの基本ができていなくては、前に進めません。

      案外、できていないという会社(店)が多いのではないでしょうか。

   フォロワーシップの考え方を用いる場合、ひとつ注意すべきことがあります。

   リーダーだけで会社が動かないのと同様、フォロワーだけでも会社は動かないという
   ことです。

   理想的なフォロワーシップを発揮するフォロワーがそろっていたとしても、その意見や
   行動を十二分に理解し、尊重するリーダーがいなければ、せっかくのフォロワーたちの
   能力を活かしきることはできません。

   つまり、フォロワーを育てていこうとするリーダーには、フォロワーの批判的思考による
   意見を素直に受け入れるだけの度量を持つことが求められるのです。

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