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企画力の向上 |
□企画とは ビジネスのさまざまな場面で「企画」という言葉が頻繁に使われます。 ほとんどの社長も部下に対して、「○○に対する企画を出すように」といった指示を出し ここでは、企画についての考え方、企画力を高めるための方法について解説します。 ビジネスにおける企画とは、明確な目的をもってその実現のための道筋をつける 企画と同じように使われる言葉に「アイデア」がありますが、アイデアは目的実現の アイデアを具現化するための現実的なストーリーが企画ということになります。 部下に指示を出す際には、「アイデア」と 企画はその実現性や妥当性が十分に吟味 計画では実行に向けた具体的な段取りや 企画とは思いつきレベルのアイデアよりは具体的・論理的でありながらも、あくま 企画の土台となるのは斬新なアイデアであり、そのアイデアを優れた企画にまと 1.企画の要件を確認する 前述のように企画はそれを実行するかどうかが判断できるものでなければなりま そのため企画立案の際には、次のような「6W2H」について十分に検討し、明 ・なぜ必要なのか ・どんな問題を解決しようとしているのか ・それによって誰がどのような効果を得るのか ・何をしようとするのか ・やることの範囲はどこまでか ・誰が行うのか ・どのような体制で行うのか ・どのくらいの工数、スキルが必要になるのか ・誰に対して働きかけるのか (5)When(いつ) ・いつから開始し、いつまでに完了するのか ・どの場所で行うのか ・どのような方法で行うのか ・完了までどのようなステップで行うのか ・どのくらいの予算がかかるのか ・得られる効果に対して妥当な予算か 頭の中で考えるだけではなく、実際の企画書としてまとめる経験を積むことで、企 また、企画はほとんどの場合、相手を説得するために行いますので、相手に理解 特に顧客に対してプレゼンテーションを行う場合は企画書の装丁などの見栄えも 一般的に企画書は次のような目次で構成されます。 企画について興味をもってもらうための「つかみ」の部分です。 企画全体の概要とともに、特に強調したい部分、企画実現による効果など また、相手がもっとも関心をもっていると思われるキーワードを組み込むこ なぜ今回の企画を思いついたのか、 企画の背景にある問題意識を明確に たとえば、自社の顧客数が減少してい この企画によってどのような目的を達成 顧客数拡大の企画であれば、たんに 現状について、できるだけ客観的なデータを使って分析します。 競合企業に顧客を奪われているのであれば、自社の顧客数がどの程度減少 また、顧客数の減少などの定量(数値)的なデータだけではなく、アンケートに これらの分析によって自社が抱えている問題点をできるだけ深く、論理的に掘 現状分析を踏まえて仮説を立てます。(仮説とは「証明されてはいないが、恐 たとえば、競合企業が顧客数を増やしているのは、顧客ニーズを徹底的に分 この場合は自社の業界以外でも顧客ニーズ分析に注力し、成功している企業 そして、自社の営業マンの情報感度は成功企業に比べてどのような点が劣っ 仮説によって導かれた方向性を実現するために、具体的にいつまでに何をす これは(3)の企画目的をブレイクダウンしたものでもあります。 目的達成のために必要なさまざまな施策、責任部門、実現までのステップ、ス 関係する部門やメンバーから理解を得るための配慮も求められます。 企画全体の設計図となる部分であり、それぞれの施策がどのように進行し、 企画実行によって具体的にどのような成果を得られるかを説明します。 顧客数拡大の企画であれば、それによってどれだけの売上増につながるのか、 また、費用対効果、投入工数対効果の面においても今回の企画が十分に合理 企画実行に当たってはあらかじめ想定される問題があります。 たとえば、新しいことにチャレンジする際、既存業務のための工数(作業に従事 また、過去に同様の企画を行って失敗したことがある場合は、失敗した要因を このように想定される問題についてあらかじめ明確にしておき、具体的な解決 素晴らしい企画の土台にあるのは斬新なアイデアです。 アイデア創出のためには次のようなことがポイントになります。 アイデアとは現状改善や新しい価値創出を行うための着想です。 したがって、現状について何ら問題を感じていない人は、アイデアを生むための動 すべての会社には経営戦略から日常業務までさまざまなレベルでの問題があり また、製造部、販売部など部門ごとの問題もあります。 たとえば、自分の周囲にだけしか問題意識をもっていない社員は、その限定され 社員には常日頃から自分の担当業務はもちろん、できるだけ広い視野で、部門全 日頃から情報収集に熱心な人でも、その範囲は自分の関心事が中心でしょう。 たとえば、自社が属している業界については業界紙や専門雑誌などで情報収集し しかし、斬新なアイデアのネタは業界外の思わぬ所に多数存在しています。 業界内ではこれまで慣習上あり得なかった他業種の販促手法などが、ヒントにな また、情報収集の対象はビジネス分野だけには限りません。 ファッションの流行、テレビのバラエティ番組、インターネットの趣味サイトなど、 たとえば、テレビのチャンネルを変えるときに、好みの局をダイレクトに選ぶのでは 少しでも面白いと感じたことはメモしておく 情報を受け取ったときには「なるほど」と すべてを記録するのは大変ですが、メモ メモには後から読み返したときに記憶を これを続けることで自分のネタ帳として活用 斬新なアイデアを生み出すためには、通常とは違う角度から物事を考えることも 世の中全体、業界内、社内などの常識や先入観をいったん取り払って自由に発想 そのための視点としてよく使われるのが「オズボーンのチェックリスト」(ブレーン ・そのままで新しい使い道はないか ・改善、改良して他の使い道はないか など 例)売れ残りのお中元ギフトセットの中身をバラで販売する ・何か真似できないか (3)変更する ・見た目や機能などを変更したらどうか ・意味、色、動き、型などを変更できないか など 例)商品のパッケージをわかりやすいものに変える ・大きくできないか ・時間を拡大できないか など 例)商品の仕入れ頻度を落としてコストを削減する ・小さく、分割できないか ・軽く、低く、短く、薄くできないか など 例)野菜を食べきりサイズに小さくカットして販売する ・他の人に使えないか ・他のもので代用できないか など 例)エネルギーをガソリンから風力に代える ・原因と結果を入れ替える ・順番、時間、要素を入れ替えられないか など 例)製造工程を入れ替えることでリードタイムを圧縮する ・常識とは逆の価値を生み出せないか ・上下を逆に、後ろ向きにしてみたらどうか など 例)価格が高いことを訴求材料にする ・組み合わせたらどうか ・つなぎ合わせたらどうか など 例)携帯電話にカメラ機能を組み込む これらの視点については自分自身で考えるだけではなく、ポジション、経験、専
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