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新商品開発と商品コンセプト |
市場の変化と競争の激化の中、一般消費者向けの商品を開発している会社は、社会構 具体的には、環境問題や規制緩和によって商品の仕様変更を余儀なくされ、商品の さらに自社の市場占有率を高めるためには、新商品の開発なども必要となります。 □商品のライフサイクル 商品にはライフサイクル(導入期→成長期→成熟期→衰退期)があります。 導入期は新商品を市場に投入した時期です。 販売が開始されたばかりのため競合商品は少なく価格も高めです。 成長期は競合商品も増え、市場でのシェア獲得のための販売戦略が重要となります。 そして成熟期に入ると値引きが行われ、価格競争が始まります。 衰退期では販売量は減少し、商品によっては大幅な値下げや在庫処分が行われます。 そこで新商品を開発して、新たな主力商品を確保する必要があります。 (1)アイディア 新商品の開発方法はさまざまですが、新商品のアイディアは、新商品の開発を目 前者の場合、ある一定期間を設けてアイディアをスタッフから募ったり、ブレーンス しかし、いざアイディアを捻出しようと思ってもなかなか、よいアイディアは浮か 偶然のアイディアを吸収する意味でも、社内で「提案制度」などを設けて定期的に 新商品のアイディアが出そろい、どのアイディアを採用するのかという段階では、 「市場規模」「競合商品」「将来性」などの市場分析を行い、一番よいアイディアを その際、「消費者へのアンケート調査」などを実施して好評だったアイディアを選ぶ なお、自社に市場分析を行うノウハウがない場合は、外部へのアウトソーシングを この段階では、各種スケジュールや予算、製造方法などを企画します。 具体的には「試作品」「消費者モニター」「販売代理店募集」「製造」「営業」 同時にそれぞれの項目ごとに、スケジュール、予算、品質などの管理責任者を決 その結果、利益の確保が望めないような企画であれば商品化は見送るようにします。 開発の段階では、まず仕様書を作成し、それを基に試作品を完成させます。 試作品はなるべく完成品に近いものが望ましいのですが、ここで問題となるのは製 いくらよいものでも製造コストが多大にかかるのであれば大量生産ができません。 大量生産を念頭において材料・素材の選定を行い、場合によっては外注を検討し 試作品が出来上がったら、その商品が本当に計画通りに売れるのかどうかを検 消費者モニターのほか、限られた地域での市場テストや営業テストなどを行い、予 その際、期待通りまたは期待以上の販売結果が得られれば、すぐにでも商品化し、 ここまでの開発費は無駄になりますが、売れない商品を市場に導入する意味はあ 再度アイデアまたは企画の段階からやり直します。 テストマーケティングが終了したら、いよいよ商品化となります。 大量生産を踏 まえた製造方法の確立、パッケージの選定、広告戦略の推進 その際、商品の種類にもよりますが、流通ルートの開拓も重要となります。企 また、顧客へのアフターフォローの仕方や、クレーム処理の対処方法などもこ 販売を開始した後は、ただ売ればよいというわけではありません。顧客からの 新商品の開発に当たっては、ただ開発し販売するだけでは、売れるものも売れません。 正確なマーケット分析とともに、販路の確保が重要となります。 通常、新商品というと、 1.今までにない全く新しい商品 今までにない全く新しい商品を開発して販売する場合、その市場規模は未知 商品を購入する消費者の「年齢層」「性別」「噂好」のほか、「デザイン」「販 これらのノウハウを自社が持っている場合は問題ありませんが、そうでない ・商品企画会社(売れる商品の企画) ・リサーチ会社(消費者へのアンケート調査やマーケット分析) これらの中で最も頼りにすべきは、商品企画会社(企画デザインプロダクショ リサーチ会社の場合、それぞれの商品に対して調査や分析を行うのが仕事 参考とはなるものの、実際の販路の開拓は期待できません。 一方、商品企画会社の中には強力な販路を持ち、その販路で販売すること そのような商品企画会社と提携し、将来的には自社で企画開発ができるよう なお、優れた商品企画会社を見つけるためには、今までの実績のほか、「具 商品企画が決定した後は、販路を探すこととなります。 販路はできれば企画の段階で見込みを立てておくことが望ましく、「このよう なお、今までにない全く新しい商品を開発して販売する場合、当初は、価格 しかし、競合商品が現れたときにはさらなる高付加価値化や生産コストの見 競合商品の動向を見据え、常に売れる商品開発を行うことが大切です。 他社では販売しているが自社にとっては初めて生産する商品の場合、既存 「他社商品と比べてどう思うか」「いくらなら購入するのか」などという商品そ できれば消費者アンケートの専門企業(リサーチ会社など)に依頼し、正確で 既存市場への新規参入は、通常「既存品よりも安くていいもの」、「既存品よ 前者の場合は、商品1個当たりの利益は少なくなるので、大量に販売しなけ 後者の場合は逆に高付加価値を前面に押し出し、なるべく商品1個当たりの 販路に関しては、大手の販売店や問屋への営業のほか、通信販売やイン 営業先の選定は、それぞれの業態や商品のカテゴリごとに業界団体を調 名簿を公表していない業界団体に関しては、大手企業を数社紹介してもらう 既存商品に何らかの改良を加えたものを新商品として販売する場合は、従 もっとも、現在の売れ行き状況や、競合の度合いによってデザインやパッ その際、商品が成長期にあるときは、機能強化や容量の増加、新材料の採 一方、商品が成熟期にあり、「買い換え需要を狙う」という状況の場合は、デ 商品の種類にもよりますが、新商品としての販売は、競合商品よりも新鮮な など、上記のように分類できます。 また、商品のライフサイクルによっても商品の仕様やコンセプトを変更する必要が ただし、自社(店)の今ある商品の売り上げが落ちてきたからといって、安易に上記1 1の「今までにない全く新しい商品」は売れると思いがちですが、今までにない全く新し 商品を購入する消費者の「年齢層」「性別」「嗜好(しこう)」のほか、「デザイン」 それよりも、今ある自社商品を分析し、まず上記3「既存商品に何らかの改良を加え 商品のアイデア、イベントや広告のアイデア、新規事業のアイデアなど、どれだけ新しい しかし、当然のことですが、アイデアを出すだけでは何も実現しません。 そこで、アイデアを具体的な企画に落とし込んでいくプロセスが重要になります。 つまり、企画力は、アイデアを発想する力、それを実行可能な計画に変える力が必要 アイデアを具体的な企画に落とし込むために、一定のフォーマットを使って、企画立案 新商品のアイデアを整理し、具体的な商品コンセプトをつくりあげていくためのツール 企画と一口にいっても、事業計画、プロジェクト企画、販売促進企画、広告企画などいろ その中でも、アイデアが最も重要な意味を持つもののひとつが商品企画です。 1.ネーミング 新商品のネーミングを考えます。 アイデア段階だからと、いい加減に考えるのではなく、「ここでいいネーミングが浮 それだけ商品にとってネーミングは重要な意味を持っています。 商品のイメージを絵にしてみましょう。 絵にすることで、漠然としていたイメージがはっきりとした形になるはずです。 また、絵にすることで発想が刺激されて、新しいアイデアが連鎖的に生まれてくる ここでは商品の仕様をまとめます。 色、大きさ、素材などをできるだけ具体的にまとめていきます。 何のための、何を実現する、どんな商品なのか、具体的にまとめていきます。 きれいな文章にまとめようとすると、かえって混乱してしまう場合が多いので、箇条 誰に向けた商品なのか、ターゲットを明確にします。 例えばビジネスマン向けの商品であれば、単純に「ビジネスマン」と書くのでは そうすることで、商品のコンセプトがよりはっきりと固まるはずです。 これまでにないまったく新しい商品であれば、商品そのものが「売り」になりま そこで、他の競合となるであろう商品とどこが違うのか、セールスポイントを考 ここで行き詰まってしまうと、競争力の強い商品を生み出すことはできません。 自社の持つ商品ラインナップの中で、どういった位置付に置くべき商品なのか考え 価格だけでなく、流通戦略、販売促進戦略なども併せて考えておきましょう。 当然のことですが、市場性・将来性がないものを商品化する企業はありません。 そういう意味では商品企画の基本中の基本です。 しっかりと情報を集め、分析し、市場性・将来性を見極めましょう。
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