時間管理(タイムマネジメント)は業務改善の基本

  ■時間管理

   時間管理の大切さは新入社員のときからいわれることですが、新入社員など社会人
   経験の少ない頃には、時間管理の本当の大切さ、難しさを実感できる機会は意外と
   少ないものです。

   上司や周囲の人は、社会人経験の少ない人でも、就業時間内に無理なくこなせる
   ように、業務量を少なくして、比較的簡単で定形的な業務を中心に担当させるなど
   配慮しているところが多いでしょう。

   また、社会人経験の少ない人の時間管理には、多くの上司が常にきめ細かに指示して
   います。

   そのため、自分自身が時間管理に注意を払わなくても、問題が発生することはほとんど
   ありません。

   しかし、中堅社員になると、こうした状況は徐々に変わってきます。

   担当業務は自分で考えなければならないものが増え、次第に難易度が高まると同時に
   業務量も増加します。

   また、突発的な仕事も多くなってきます。

   上司も、「一人前なのだから」と、時間管理を本人に任せるようになってきます。

   そのため、中堅社員になるに従って、時間管理ができる人、できない人の差がはっきりしてくる
   ようになります。

   時間管理が苦手な人の中には、書籍やセミナーなどで、時間管理に関するさまざまな考え方
   や手法を学び、実践している人もいるかもしれません。

   しかし、時間管理が苦手な人は、実はそうした手法以前の部分に問題があることも少なくない
   ようです。 

   会社にとって時間管理の徹底業務改善の基本となります。

  □時間管理を上手に行う基本的なポイント

   1.業務時間を正しく算出する

     時間管理を上手に行うための第一歩は、業務時間を、ある程度正確に算出する
     ことができるようになることです。

     算出時間と実際の業務時間がかい離しがちな人で多いのは、「自分の能力」を
     把握できていないケースです。

     「ゴール」と「具体的なプロセス」は業務の依頼者や上司など周囲の人に確認する
     ことができますが、「自分の能力」に関しては、周囲の人はなかなか正直に話して
     くれないものです。

     また、自分で把握しようとしても、自分自身のことですから、客観的な評価が難し
     い面があるようです。

     自分の能力は、厳しく評価することが基本です。

     仮に過大評価してしまうと、実際の業務時間が算出時間を大幅にオーバーしてし
     まうことになります。

     すると、当該業務に遅れが生じることはもちろんですが、その遅れは玉突き的にほ
     かの業務の予定も狂わせてしまいます。

     こうした“ムリ”を防ぐためにも、自分の能力である使い方を厳しく評価することが
     大切になるのです。

     算出時間と実際の業務時間がかい離しがちな人は、作業後に双方の時間の差と
     その原因を把握し、次回の改善に生かすということを繰り返して、算出時間の精度
     を高める必要があります。

   2.「自分の期限」を決める

     業務の期限は、日時が明確に決まっているもの、「今週中」といった、
     おおよその期限のみ決まっているものなど、各業務によって異なります。

     しかし、どのような期限のある業務であれ、自分で  「自分の期限」を
     決めなければなりません。

     例えば、業務の依頼者が「今月の20日まで」という期限を指定してきたとしても、
     それは相手が自分の都合などに基づいて決めた「相手の期限」です。

     この相手の期限を、漠然と自分の期限としているようでは時間管理はできません。

     自分の時間管理を行うためには、他の業務との兼ね合い、
     その業務を遂行するために確保できる時間やその日時、予備日などを勘案して、
    「17日の15時までに完了させる」といったように、自分の期限を決めなければなりません。

     また、できるだけ決めた期限は上司に伝えるようにしましょう。

     そうすることで期限を厳守しようという意識も強くなりますし、仮に時間に余裕があ
     っても、その業務を後回しにしたり、だらだらと時間を費やすことがなくなり、有効
     に時間を使うことができるようになります。

   3.時間と業務を工夫する

     業務には、短時間でこなせるものや、ある程度時間をかけなければできないもの
     があります。

     一方、日々のスケジュールは、顧客とのアポイント、社内会議など、時間の調整が
     難しいものもあって、まとまった時間を確保できないというのが実情でしょう。

     そこで大切になるのが、時間と業務を工夫して「確保できる時間と遂行する業務を
     フィットさせる」ことです。

     例えば、15分間の「細切れ時間」に企画書の内容を検討しても、アイデアを出す時
     間すらないでしょう。

     そして、次に業務に取りかかるときには、また、最初からスタートしなければなりま
     せん。

     それでは大切な15分間をムダにしたも同然です。

     この場合、15分間で完結する業務、またはキリのよいところまで進められる業務
     を行うことが原則です。

     また、長時間を要する業務は、1つの業務を区切りのよい単位に分解して、時間を
     確保しやすくすることも大切です。

     例えば、8時間かかる企画書の作成業務を「企画案の検討」(4時間)と「企画書の
     作成」(4時間)に分解すれば、8時間確保できなくても、4時間を2日確保できれば、
     この業務を完了することができます。

     時間管理を上手に行うためには、こうした時間と
     業務の工夫ができなければなりません。 

  時間管理にはさまざまな方法があり、どの方法が適しているかは人によって異なります。

  そのため、将来的には自分に合った時間管理の方法を身につける必要があります。

  時間管理がうまくいかないと感じている人は、まずはここで紹介した点を実践することから
  はじめることをお薦めします。 

  時間管理によるコストダウン 

   時間管理は業務改善の基本となり、時間管理の徹底は、残業代の削減と同時に生産性の向上を
   もたらす、企業にとって効果的なコストダウンといえるでしょう。

 

 

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